(第1の実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した第1の実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する演出実行手段としての装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う演出実行手段としてのスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射ハンドル19が装着されている。そして、遊技者が発射ハンドル19を操作して、該発射ハンドル19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、7セグメント型の図柄表示手段としての特図表示器G1と、液晶ディスプレイ型の図柄表示手段としての可変表示器G2を備えたセンター役物20が配設されている。図2に示すように、特図表示器G1はセンター役物の右方に設けられているとともに、可変表示器G2はセンター役物20の中央に設けられている。また、センター役物20には、可変表示器G2の周囲に飾りが施されている。各表示器G1,G2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、該表示演出に関連して複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器G1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す)を2列で変動させて特図を表示する。一方、図柄変動ゲームにおいて可変表示器G2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列に飾図を表示する。なお、特図表示器G1と可変表示器G2は、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始する。特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
本実施形態において特図表示器G1には、[00]〜[99]までの100種類の数字からなる図柄と、[−−]の図柄が特図として表示されるようになっている。特図表示器G1に最終的に表示(確定表示)された図柄が[00]〜[99]の数字の場合、その図柄から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄が、特図による大当り図柄となる。なお、100種類の特図は、各大当りに対応する各特図の並びからそのいずれの大当りに対応しているか遊技者が認識し得ないようになっている。したがって、遊技者が特図の表示態様から今回の大当りの種類を認識し得ない構成となっている。一方、特図表示器G1に最終的に表示された図柄が[−−]の場合、その図柄からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄が、特図によるはずれ図柄となる。また、本実施形態において可変表示器G2には、各列に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]の8種類の数字を模した図柄が飾図として表示されるようになっている。
また、本実施形態では、特図表示器G1に比べて可変表示器G2の表示領域の方が大きく形成されている。このため、遊技者は、図柄変動ゲームが行われる場合には可変表示器G2に表示される表示内容を視認することとなる。そして、遊技者は、可変表示器G2に最終的に停止表示された飾り図柄の図柄組み合わせ(図柄変動ゲームの表示結果)から大当り、又ははずれを認識している。可変表示器G2に最終的に停止表示された全列(3列)の飾図が同一の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせとなる。大当りの図柄組み合わせが最終的に停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。
一方、可変表示器G2に最終的に停止表示された全列(3列)の飾図を同一とせずに異なる図柄組み合わせである場合、又は1列の図柄がリーチ状態を形成した図柄とは異なる場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせとなる。また、リーチは、飾り図柄による組み合わせで形成され、特別図柄にはリーチを示す図柄の設定はされていない。このため、可変表示器G2でリーチが形成される場合であっても特図表示器G1では図柄の変動が継続される。
また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、可変表示器G2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の図柄が同一となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の図柄が変動表示されている状態である。
また、センター役物20の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根21を備えた始動入賞口(始動入賞手段)22が配設されている。始動入賞口22の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図4に示す)が設けられている。始動入賞口22は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口22の下方には、第1大入賞口ソレノイドSOL1の動作により開閉動作を行う第1大入賞口扉23aを備えた第1大入賞口(第1の入賞手段)23が配設されている。第1大入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する第1大入賞口センサSE3(図4に示す)が設けられている。第1大入賞口扉23aは、大入賞口23への遊技球の入球を許容する開状態と遊技球の入球を許容しない閉状態を取り得るように開閉動作する。
また、本実施形態においてセンター役物20の上方(可変表示器G2の上方)であって、遊技盤13上には第2大入賞口ソレノイドSOL2の作動により開閉動作を行う透明の樹脂からなる一対の入賞可動部としての大入賞口羽根24aを備えた第2大入賞口(第2の入賞手段)24がセンター役物20と一体に配設されている。そして、第2大入賞口24は、可動演出を実行する演出用可動体26がパチンコ機10の手前側に位置するように重なり合って配設されている。前記第2大入賞口24の奥方には、入賞した遊技球を検知する第2大入賞口センサSE4(図3及び図4に示す)が設けられている。また、前記大入賞口羽根24aは、第2大入賞口24への遊技球の入球を許容する開状態と遊技球の入球を許容しない閉状態を取り得るように一対の大入賞口羽根24aの先端間が拡大及び縮小するように開閉動作(可動)する。大入賞口羽根24aは、閉状態において、両羽根24aの先端間に遊技球が入球し得る間隔を形成して、当該先端同士が接触しないように構成されている。このため、閉状態における大入賞口羽根24aの間には、両羽根24aの先端間を塞ぐように障害部材24bが配設されている。そして、障害部材24bは、一対の大入賞口羽根24aが閉状態において、両羽根24aの各先端と、当該各先端の延長上に頂点を有する三角状に形成されている。したがって、第2大入賞口24は、閉状態における大入賞口羽根24aと障害部材24bにより遊技球の入球を許容しない。本実施形態において、第2大入賞口24は、大入賞口羽根24aと、障害部材24bから構成されている。
また、演出用可動体26は、その全体が昆虫(本実施形態では、「くわがた虫」)を模して構成され、センター役物20に装着される本体部26aと、当該本体部26aの上部から上方に向って突出するように取付けられ機械的に可動する一対の昆虫の角を模した羽根状の第1の可動部26bを備えている。また、演出用可動体26は、前記本体部26aの中央部から上方、中央又は下方に向って突出するように取付けられ機械的に可動する昆虫の足を模した第2の可動部26cが6本取付けられている。また、演出用可動体26は、前記本体部26aの上部に点灯/非点灯する点灯演出(可動演出)を実行するLEDランプからなる一対の昆虫の目を模した第3の可動部26dが取付けられている。
なお、一対の第1の可動部26bは、両可動部26bの先端間が拡大及び縮小するように開閉動作(可動)する。また、6本の第2の可動部26cは、各可動部26cが上下方向、又は左右方向に揺動動作(可動)する。そして、演出用可動体26の各可動部26b〜26dの可動演出により大当りへの期待度を示唆するようになっている。
また、第1の可動部26bには、当該第1の可動部26bに機械的な動作を付与する第1駆動ユニット33(図4に示す)が接続されている。第1駆動ユニット33は、第1ステッピングモータM1と、当該第1ステッピングモータM1の動力を第1の可動部26bに伝達する動力伝達機構から構成されている。
また、第2の可動部26cには、当該第2の可動部26cに機械的な動作を付与する第2駆動ユニット34(図4に示す)が接続されている。第2駆動ユニット34は、第2ステッピングモータM2と、当該第2ステッピングモータM2の動力を第2の可動部26cに伝達する動力伝達機構から構成されている。
また、第3の可動部26dは、当該第3の可動部26dに点灯/非点灯の点灯態様を付与する第3駆動ユニット35(図4に示す)が接続されている。第3駆動ユニット35は、LEDランプの点灯/非点灯を制御する点灯制御基板36と、第3の可動部26dの電圧のON/OFF(印加/非印加)を制御する制御機構から構成されている。
本実施形態において、演出用可動体26の第1の可動部26bは、第2大入賞口24の大入賞口羽根24aよりも手前側(正面側)に配置されているとともに、開状態とされた大入賞口羽根24aのほぼ全体と重なり合う状態で配置されている。また、第1の可動部26bは、大入賞口羽根24aが閉状態から開状態に変遷する開動作及び開状態から閉状態に変遷する閉動作に同期して、前記大入賞口羽根24aと重なり合った状態を維持しながら動作可能に構成されている。
そして、大入賞口羽根24aは、透明の樹脂から構成されているとともに、大入賞口羽根24aと、羽根状の第1の可動部26bとは、ともに羽根状であってほぼ同じ形状に形成されている。このため、大入賞口羽根24aと、第1の可動部26bとを重なり合って配置する場合には、大入賞口羽根24aを遊技者に認識させ難く、大入賞口羽根24aが第2大入賞口24に備える羽根ではなく、演出用可動体26の一部であるかのように認識させるようになっている。このため、第2大入賞口24の大入賞口羽根24aと第2大入賞口センサSE4は、演出用可動体26によりほぼ全体を正面側(遊技者側)から見て視認し難いように被覆されている。
また、本実施形態において、大入賞口羽根24aが閉状態で第1の可動部26bが開状態であるように、大入賞口羽根24aと第1の可動部26bが同期しない場合であっても、大入賞口羽根24aを透明な樹脂により構成しているため、大入賞口羽根24aの存在を遊技者に認識し難いようになっている。したがって、本実施形態では、大入賞口羽根24aの存在を認識し難くすることで、遊技者に第2大入賞口24の存在自体を隠蔽するようになっている。なお、本実施形態では、前記保護ガラスと第2大入賞口24(大入賞口羽根24a及び障害部材24b)との間に遊技球が通過可能な間隔を設けていない。そして、前記保護ガラスと第2大入賞口24との間に配設される演出用可動体26と、前記保護ガラスとの間に遊技球が通過可能な間隔が存在しないため、演出用可動体26の第1の可動部26bが開状態であっても、大入賞口羽根24aが開状態でない場合には、第2大入賞口24に遊技球が入球しないように構成されている。
そして、大当り遊技が付与されると、第1大入賞口扉23aの開動作によって第1大入賞口23が開放される、又は大入賞口羽根24aの開動作によって第2大入賞口24が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、入球に応じた賞球を獲得できる。なお、本実施形態では、第1,第2大入賞口23,24において、各大入賞口23,24に入球する遊技球1球に対する賞球は、同数の15球と定めている。本実施形態において大当り遊技は、図柄変動ゲームにて表示器G1に大当り図柄が最終的に停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。
そして、本実施形態では、第1大入賞口23を開放する大当り遊技と、第2大入賞口24を開放する大当り遊技のいずれかが行われる。第1大入賞口23を開放する大当り遊技では、大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、第1大入賞口23が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数である15回を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、第1大入賞口23が開放されてから閉鎖されるまでである。そして、1回のラウンド遊技中に第1大入賞口23は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定開放時間である25000msが経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数に定める15回目のラウンド遊技の終了時、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、第1大入賞口23を開放する大当り遊技は終了される。
また、第2大入賞口24を開放する大当り遊技では、大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、第2大入賞口24が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数である2回を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、第2大入賞口24が開放されてから閉鎖されるまでである。そして、1回のラウンド遊技中に第2大入賞口24は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定開放時間である1000msが経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数に定める2回目のラウンド遊技の終了時、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、第2大入賞口24を開放する大当り遊技は終了される。
また、始動入賞口22の左方には作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25の奥方には、作動ゲート25を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE2(図5に示す)が設けられている。作動ゲート25は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。普通図柄変動ゲームは、始動入賞口22の開閉羽根21を開動作させるか否か(始動入賞口22に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。始動入賞口22は開閉羽根21が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入賞し易い状態とされる。一方、始動入賞口22は開閉羽根21が閉動作していると、入口が拡大されていない遊技球が入賞し難い状態とされる。そして、開閉羽根21は、開動作及び閉動作を繰り返すことで、始動入賞口22に遊技球が入賞し易い状態と、遊技球が入賞し難い状態とを変移可能にしている。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、センター役物20の斜め左下方に普図表示器G3が配設されている。普図表示器G3では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるとともに、当該表示演出に関連して、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われるようになっている。本実施形態の普通図柄変動ゲームでは、1列の普通図柄が表示されるようになっている。また、本実施形態では、普通図柄の種類を、当り図柄「○」とはずれ図柄「×」の2種類としており、図柄変動ゲームとは異なる種類の図柄とされている。そして、遊技者は、普図柄表示器G3に最終的に停止表示された普通図柄が当り図柄[○]の場合には当りを認識できるとともに、はずれ図柄[×]の場合にははずれを認識できる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態が付与されると、開閉羽根21を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普通図柄ゲームの変動時間が短縮されるとともに、作動ゲート25の通過に基づく普通図柄ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、始動入賞口22の開閉羽根21は、確変状態が付与されている場合と、通常状態が付与されている場合とでは、普通図柄ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。通常状態時に普通図柄ゲームに当選する場合には、開閉羽根21が1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。
また、確変状態時に普通図柄ゲームに当選する場合には、開閉羽根21が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根21は、確変状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。本実施形態では、確変状態を予め定めた回数として10000回を定めているため、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率である状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率である非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。
また、本実施形態において大当りは、第1大入賞口23を開放するラウンド遊技を行い、規定ラウンド数(第1大入賞口23の最大開放回数)を15回と定めた15ラウンド大当り遊技(第1の大当り遊技)を付与する大当り(第1の大当り)が用意されている。以下の説明では、15ラウンド大当り遊技を付与する大当りを大当り15Rと示す場合もある。また、大当りは、第2大入賞口24を開放するラウンド遊技を行い、規定ラウンド数(第2大入賞口24の最大開放回数)を2回と定めた2ラウンド大当り遊技(第2の大当り遊技)を付与する大当り(第2の大当り)が用意されている。以下の説明では、2ラウンド大当り遊技を付与する大当りを大当り2Rと示す場合もある。
そして、15ラウンド大当り遊技では、1回のラウンド遊技における第1大入賞口23の規定開放時間を25000msと定めており、2ラウンド大当り遊技では、1回のラウンド遊技における第2大入賞口24の規定開放時間を25000msより短い1000msと定めている。なお、15ラウンド大当り遊技では、当該大当り遊技中に行われるラウンド遊技の全てが規定開放時間である25000msに基づき行われるとともに、2ラウンド大当り遊技では、当該大当り遊技中に行われるラウンド遊技の全てが規定開放時間である1000msに基づき行われる。また、規定開放時間は、1回のラウンド遊技で第1,第2大入賞口23,24が開放される最大時間であり、規定開放時間が経過するよりも前に規定入賞個数の遊技球が第1,第2大入賞口23,24に入球する場合には、規定開放時間の経過前であっても第1,第2大入賞口23,24は閉鎖される。一方、規定開放時間が経過する場合には、規定入賞個数の遊技球が第1,第2大入賞口23,24に入球していない場合であっても第1,第2大入賞口23,24が閉鎖される。
また、大当り15Rには、15ラウンド大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りと15ラウンド大当り遊技終了後に非確変状態が付与される大当りとがある。一方、大当り2Rには、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、大当り2Rの大当り遊技終了後には、必ず確変状態が付与されるようになっている。
本実施形態において、15ラウンド大当り遊技の規定開放時間は、2ラウンド大当り遊技の規定開放時間に比べて十分に長い時間に定めている。具体的には、規定開放時間は、第1大入賞口23が開放されてから発射される遊技球数が規定入賞個数(本実施形態では10個)以上の遊技球数となる時間に定めている。本実施形態では、発射ハンドル19の回動状態を保持することにより1分間に100個の遊技球を連続的に発射可能とされており、600ms間隔で遊技球が発射されることとなる。このため、発射ハンドル19の回動状態を保持した状態において、第1大入賞口23が開放されてから規定入賞個数である10個の遊技球を発射するまでに要する時間は、6000msとなる。すなわち、15ラウンド大当り遊技では、第1大入賞口23の規定開放時間を6000msよりも十分長い25000msに定めることで、前記規定入賞個数分の遊技球を第1大入賞口23へ高い割合(略、100%)で入球可能になっている。したがって、15ラウンド大当り遊技では、ラウンド遊技において、規定入賞個数の遊技球を入球させ、各ラウンド遊技で規定入賞個数の遊技球を入球させた分の賞球(10(規定入賞個数)×15(賞球数)×15(規定ラウンド数)=2250個)を獲得できるチャンスが遊技者に与えられる大当り遊技となる。なお、賞球を獲得とは、パチンコ機10から払出された遊技球を獲得することであり、必ずしも遊技者の保有する遊技球が賞球分だけ増加するとは限らない。
一方、2ラウンド大当り遊技の規定開放時間は、発射ハンドル19の回動状態を保持した状態において、第2大入賞口24が開放されてから連続して発射される10個の遊技球が第2大入賞口24に到達(入賞)する迄の時間未満に定められている。本実施形態では、遊技盤13の左上方から遊技領域13aに発射される遊技球は、当該遊技領域13a上に配置される遊技部材(複数本の釘、センター役物20、始動入賞口22など)に衝突しながら遊技領域13aの下方(アウトロD)に流下して行く。このため、遊技領域13aに発射された遊技球は、発射された直後に遊技領域13aの上方(センター役物20の上方)に設けられる第2大入賞口24に到達するわけでなく、遊技領域13aに配置される遊技部材に衝突するなどして第2大入賞口24に到達するまでには、所定の到達時間を要することとなる。すなわち、第2大当り遊技では、第2大入賞口24の規定開放時間は、規定入賞個数である10個の遊技球が第2大入賞口24に到達する前記所定の到達時間より短い時間(本実施形態では1000ms)に定めている。このため、規定開放時間内においては、規定入賞個数の遊技球を第2大入賞口24に入球させないようになっている。したがって、2ラウンド大当り遊技は、遊技者が略賞球を獲得できない大当り遊技となる。
また、本実施形態において15ラウンド大当り遊技では、高い確率(ほぼ100%)で規定開放時間に到達するよりも前に規定入賞個数の遊技球が第1大入賞口23に入球することとなるため、15ラウンド大当り遊技が終了する迄の時間は不定であり、大当り遊技毎にばらつきが生じる。一方、2ラウンド大当り遊技では、第2大入賞口24の規定開放時間を規定入賞個数の遊技球が第2大入賞口24に到達するよりも短い時間に定めることで、高い確率(ほぼ100%)で規定入賞個数の遊技球が入球する前に規定開放時間が到来するようになっている。このため、2ラウンド大当り遊技が終了する迄の時間は、一定となる。
次に、パチンコ機10の制御構成を図4に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板27が装着されている。主制御基板27は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板28と、表示制御基板29と、ランプ制御基板30と、音声制御基板31と、可動体制御基板32が装着されている。統括制御基板28は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板29、ランプ制御基板30、音声制御基板31、及び可動体制御基板32を統括的に制御する。表示制御基板29は、主制御基板27と統括制御基板28が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器G2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ制御基板30は、主制御基板27と統括制御基板28が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。音声制御基板31は、主制御基板27と統括制御基板28が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。可動体制御基板32は、主制御基板27と統括制御基板28が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出用可動体26の可動演出(各駆動ユニット33〜35の作動による各可動部26b〜26dの動作態様など)を制御する。
以下、主制御基板27、統括制御基板28、表示制御基板29及び可動体制御基板32について、その具体的な構成を図4に基づき説明する。
前記主制御基板27には、メインCPU27aが備えられている。該メインCPU27aには、ROM27b及びRAM27cが接続されている。また、メインCPU27aには、始動入賞口22に入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1が接続されている。また、メインCPU27aには、作動ゲート25を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE2が接続されている。また、メインCPU27aには、第1大入賞口センサSE3が接続されている。また、メインCPU27aには、第2大入賞口センサSE4が接続されている。また、メインCPU27aには、特図表示器G1が接続されている。また、メインCPU27aには、普図表示器G3が接続されている。また、メインCPU27aには、第1大入賞口ソレノイドSOL1が接続されている。また、メインCPU27aには、第2大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU27aは、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM27cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、本実施形態のメインCPU27aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始する、又は大当り遊技を開始するタイミング)で時間を計測する。
また、ROM27bには、パチンコ機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM27bには、複数種類の変動パターン(演出パターン)が記憶されている。変動パターンは、特図が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから特図が最終的に停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出、可動演出)のベースとなるパターンを示すものである。変動パターンには、該変動パターン毎に、図柄組み合わせゲームの開始から終了迄の変動時間(演出時間)が定められている。また、変動パターンには、図柄組み合わせゲームの遊技演出の演出内容が対応付けられている。このため、変動パターンにより、図柄組み合わせゲームの遊技演出の演出内容が特定されることになる。
本実施形態のROM27bに記憶される変動パターンには、複数種類の変動パターンが設けられており、変動パターン毎に変動時間を特定することができるようになっている。そして、図柄変動ゲームは、特図及び飾図が変動を開始して前記演出時間が経過するまでである。なお、特図は、前記演出時間が経過するまでの間、変動している。
図5に示すように、本実施形態のパチンコ機10では、大きく分けて変動パターンとして大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとが用意されている。大当り演出用の変動パターンには、大当り15Rが決定される場合に選択される大当り15R演出用の変動パターンと、大当り2Rが決定される場合に選択される大当り2R演出用の変動パターンが用意されている。そして、15R大当り演出用の変動パターンには、変動時間として25000msが定められている。また、2R大当り演出用の変動パターンには、変動時間として20000msが定められている。また、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出を伴うはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチ演出を伴わないはずれリーチなし演出用の変動パターンが用意されている。そして、はずれリーチなし演出用の変動パターンには、変動時間として12000msが定められ、はずれリーチ演出用の変動パターンには、変動時間として25000msが定められている。
本実施形態では、はずれリーチ演出用の変動パターンと、大当り15R演出用の変動パターンには、同じ変動時間と、同じ演出内容を特定可能とされており、図柄変動ゲームで最終的に導出する図柄(特図及び飾図)のみが異なる演出が用意されている。なお、本実施形態のパチンコ機10では、はずれリーチ演出用の変動パターンと、大当り15R演出用の変動パターンが第1の演出パターンとなり、大当り2R演出用の変動パターンが第2の演出パターンとなる。
また、ROM27bには、大当り15R用と、大当り2R用の各オープニング演出パターンと、各ラウンド演出パターンと、各エンディング演出パターンとが記憶されている。各オープニング演出パターンには、各大当り遊技のオープニング演出の演出時間、及び演出内容が定められており、オープニング演出パターンによりオープニング演出の種類が特定されることとなる。また、各ラウンド演出パターンには、各大当り遊技のラウンド演出の演出時間、及び演出内容が定められており、ラウンド演出パターンによりラウンド演出の種類が特定されることとなる。また、各エンディング演出パターンには、各大当り遊技のエンディング演出の演出時間、及び演出内容が定められており、エンディング演出パターンによりエンディング演出の種類が特定されることとなる。すなわち、これらオープニング演出パターンと、ラウンド演出パターンと、エンディング演出パターンとから大当り遊技演出が構成され、大当り遊技中の演出時間、及び演出内容が特定される。そして、大当り2R用のオープニング演出パターン、大当り2R用のラウンド演出パターン、大当り2R用のエンディング演出パターンから大当り2R用の大当り遊技演出パターンが構成される。また、大当り15R大当り用のオープニング演出パターン、大当り15R用のラウンド演出パターン、大当り15R用のエンディング演出パターンから大当り15R用の大当り遊技演出パターンが構成される。本実施形態では、各種変動パターンと、大当り遊技演出パターンを記憶するROM27bが演出パターン記憶手段となる。
また、ROM27bには、2ラウンド大当り遊技において、第2大入賞口24を開放させる大入賞口羽根24aの開放タイミング(動作タイミング)を定めた大入賞口タイマテーブルが記憶されている。そして、本実施形態では、2ラウンド大当り遊技の開始から、大当り2R用のオープニング演出パターンに定める1500msの経過後に大入賞口羽根24aを可動させる(開状態にさせる)動作タイミングが定められ、当該動作タイミングの到来から1500msの経過後に再び大入賞口羽根24aを可動させる(開状態にさせる)動作タイミングが定められている。なお、第2大入賞口24は、各動作タイミングの到来後、1000msの経過後に開状態から閉状態に移行されて閉鎖されるようになっている。すなわち、本実施形態では、2ラウンド大当り遊技の開始から終了までの時間(演出時間)を、5000ms(1500ms(オープニング演出分)+1000ms(1回目のラウンド遊技分)+500ms(ラウンドインターバル分)+1000ms(2回目のラウンド遊技)+1000ms(エンディング演出分))と定めている。このため、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームで特定される変動時間(演出時間)と、2ラウンド大当り用の大当り遊技演出パターンで特定される演出時間(大当り遊技に要する時間)を合算した演出時間は、はずれリーチ用の変動パターン、及び大当り15R演出用の変動パターンで特定される変動時間(演出時間)と同一時間に設定されている。
また、RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。
次に、図4に基づき統括制御基板28について説明する。
統括制御基板28には、統括CPU28aと、ROM28bと、RAM28cとが設けられている。該統括CPU28aには、ROM28b及びRAM28cが接続されている。また、ROM28bには、表示制御基板29、ランプ制御基板30、音声制御基板31及び可動体制御基板32を統括的に制御するための統括制御プログラムなどが記憶されている。また、ROM28bには、図柄変動ゲームの演出内容を決定するため演出内容振分テーブルが記憶されている。また、統括CPU28aは、演出内容決定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM28cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、本実施形態の統括CPU28aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始する、又は大当り遊技を開始するタイミング)で時間を計測する。
図6には、ROM28bに記憶されている図柄変動ゲームの可動演出内容を選択する際に用いる演出内容振分テーブルを模式的に示した図を示している。図6に示す演出内容振分テーブルは、メインCPU27aが変動パターンを決定した場合に、その変動パターンに基づく図柄変動ゲームの可動演出の内容(種類)を選択する際に参照されるテーブルである。そして、統括CPU28aは、演出内容振分テーブルに基づき図柄変動ゲームの可動演出の内容を示す可動演出パターン(第1の可動体動作パターン)を決定する。そして、本実施形態では、可動演出パターンにより演出用可動体26を可動させる回数とともに、その動作内容(動作タイミング)を特定することができるようになっている。また、統括CPU28aは、可動演出パターンを決定すると、当該可動演出パターンを特定する演出指定コマンドを可動体制御基板32に出力する。
そして、統括CPU28aは、演出用可動体26が可動する回数が0(零)回であるとともに、可動させるタイミングが定められていない可動演出パターンを特定する演出指定コマンドとして、演出指定コマンドH00を対応付けている。また、統括CPU28aは、演出用可動体26が可動する回数が1回であるとともに、その1回の可動するタイミングを定めた可動演出を実行する可動演出パターンを特定する演出指定コマンドとして、演出指定コマンドH01を対応付けている。また、統括CPU28aは、演出用可動体26が可動する回数が2回であるとともに、その2回の可動するタイミングを定めた可動演出を実行する可動演出パターンを特定する演出指定コマンドとして、演出指定コマンドH02を対応付けている。また、統括CPU28aは、演出用可動体26が可動する回数が3回であるとともに、その3回の可動するタイミングを定めた可動演出を実行する可動演出パターンを特定する演出指定コマンドとして、演出指定コマンドH03を対応付けている。
図6に示すように、演出内容振分テーブルには、はずれリーチなし演出用の変動パターンが決定されている場合に、演出用可動体26が可動する回数が0回である可動演出パターンが決定されるようになっている。また、はずれリーチ演出用の変動パターンが決定されている場合には、演出用可動体26が可動する回数が0回、1回、2回、3回であるいずれかの可動演出パターンが選択され、演出用可動体26が可動する回数が少ないほど選択され易くなっている。すなわち、演出内容振分テーブルは、はずれリーチ演出用の変動パターンが決定されている場合に、可動する回数が0回である可動演出パターンが最も選択され易く、可動する回数が3回である可動演出パターンが最も選択され難く構成されている。また、大当り15R演出用の変動パターンが決定されている場合には、演出用可動体26が可動する回数が0回、1回、2回、3回であるいずれかの可動演出パターンが選択され、演出用可動体26が可動する回数が多いほど選択され易くなっている。すなわち、演出内容振分テーブルは、大当り15R演出用の変動パターンが決定されている場合に、可動する回数が3回である可動演出パターンが最も選択され易く、可動する回数が1回である可動演出パターンが最も選択され難く構成されている。したがって、図柄変動ゲームにおいて、演出用可動体26の可動する回数が多い可動演出パターンが選択されるほど大当りへの期待が高くなる一方で、演出用可動体26の可動する回数が少ない可動演出パターンが選択されるほど大当りへの期待が低くなるように設定されている。また、大当り2R演出用の変動パターンが決定されている場合には、演出用可動体26が可動する回数が1回である可動演出パターン(第3の可動体動作パターン)のみが選択されるようになっている。
また、統括CPU28aは、演出内容振分テーブルに基づき大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技演出を実行する場合に、当該大当り遊技演出中の可動演出の内容を示す可動演出パターン(第2の可動体動作パターン)を決定する。そして、統括CPU28aは、演出用可動体26が可動する回数が2回であるとともに、その2回の可動するタイミングを定めた可動演出を実行する可動演出パターンを特定する演出指定コマンドとして、演出指定コマンドH10を対応付けている。なお、大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づき選択される2回の可動するタイミングを定めた可動演出パターンと、図柄変動ゲームの変動パターンに基づき選択される2回の可動するタイミングを定めた可動演出パターンには、ともに可動する回数として2回が定められているが、その可動するタイミングは異なるタイミングとなっている。このため、2回の可動するタイミングを定めた可動演出パターンには、大当り遊技で選択される又は図柄変動ゲームで選択されるかで対応付けられる演出指定コマンドを異ならせている。本実施形態において、ROM28bが、動作パターン記憶手段となる。
一方、大当り抽選により大当り15Rが決定されている場合に、大当り15R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技演出を実行するときには、大当り15R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技演出を実行する演出指定コマンドを特定する。そして、統括CPU28aは、演出内容決定用乱数と、演出内容振分テーブルを参照することで可動演出パターンを選択する。また、RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図4に基づき表示制御基板29について説明する。
表示制御基板29には、サブCPU29aと、ROM29bと、RAM29cとが設けられている。該サブCPU29aには、ROM29b及びRAM29cが接続されている。ROM29bには、可変表示器G2の表示内容を制御するための演出制御プログラムが記憶されている。また、ROM29bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、ROM29bには、図柄変動ゲーム及び大当り遊技中に各種遊技演出を実行させる演出の内容を定めた表示データが記憶されている。また、RAM29cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図4に基づき可動体制御基板32について説明する。
可動体制御基板32には、可動体CPU32aと、ROM32bと、RAM32cとが設けられている。該可動体CPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、可動体CPU32aには、第1〜第3駆動ユニット33〜35が接続されている。そして、可動体CPU32aには、第1駆動ユニット33を介して第1の可動部26bが接続され、第2駆動ユニット34を介して第2の可動部26cが接続され、第3駆動ユニット35を介して第3の可動部26dが接続されている。また、ROM32bには、演出用可動体26の可動体演出の動作態様を制御するための可動体制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、図柄変動ゲーム及び大当り遊技中に可動演出を実行させる演出の内容を定めたデータが記憶されている。また、ROM32bには、演出用可動体26を可動させる回数とともにそのタイミング(動作タイミング)を定めた可動体タイマテーブルが記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
本実施形態のパチンコ機10では、演出用可動体26における当該演出用可動体26の各可動部26b〜26dを可動させる可動演出の可動内容を段階的に変化させる段階演出(以下、「ステップ演出」と示す)を実行するようになっている。そして、ステップ演出では、その最終進度によって今回の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆するようになっている。また、ステップ演出では、時間の経過とともに、その進度が段階的に進む演出が行われるようになっている。
そして、本実施形態では、演出用可動体26の各可動部26b〜26dを可動させるステップ演出が可動体タイマテーブルにしたがい実行され、演出用可動体26を可動させるタイミングの到来毎に異なる動作態様が定められている。ステップ演出では、可動演出の開始から1回目の演出用可動体26を可動させるタイミングの到来時、第1の可動部26bを開閉動作させる動作態様が対応付けられている。また、ステップ演出では、可動演出の開始から2回目の演出用可動体26を可動させるタイミングの到来時、第1の可動部26bを開閉動作させるとともに、第2の可動部26cを揺動動作させる動作態様が対応付けられている。また、ステップ演出では、可動演出の開始から3回目の演出用可動体26を可動させるタイミングの到来時、第1の可動部26bを開閉動作させるとともに、第2の可動部26cを揺動動作させ、第3の可動部26dを点灯動作させる動作態様が対応付けられている。すなわち、第1の可動部26bの開閉動作がステップ演出のステップST1(1段階)となり、第1の可動部26bの開閉動作と、第2の可動部26cの揺動動作がステップ演出のステップST2(2段階)となる。また、第1の可動部26bの開閉動作と、第2の可動部26cの揺動動作と、第3の可動部26dの点灯動作がステップ演出のステップST3(3段階)となる。
そして、本実施形態では、ステップ演出が開始されると必ずステップST1→ステップST2→ステップST3と、予め定めた段階(ステップST1)から予め定めた順序で段階が進行するようになっている。そして、ステップ演出は、動作タイミングが到来する毎に、可動する可動部の種類が異なるようになっており、動作タイミングの到来毎に可動する可動部の種類が増加するようになっている。なお、本実施形態において、ステップ演出の各ステップで第1の可動部26bでは、閉状態から開状態に移行して1000msの経過後、開状態から閉状態に移行する可動演出が行われ、第2の可動部26cでは、1000msの間、各第2の可動部26cが揺動動作する可動演出が行われる。また、ステップ演出の各ステップで第3の可動部26dでは、非点灯状態から点灯状態に移行して1000msの経過後、点灯状態から非点灯状態に移行する可動演出が行われる。
次に、ROM32bに記憶されている演出用可動体26の可動タイミングを定めた可動体タイマテーブルと、可動演出の演出内容について図7及び図8に基づき説明する。
図7は、可動体タイマテーブルを模式的に示したテーブルを示している。また、図8は、演出指定コマンドにより特定されるパターンの演出内容を模式的に示した表を示している。
可動体タイマテーブルには、統括CPU28aが出力する演出指定コマンドH00により特定されるパターンと、演出指定コマンドH01により特定されるパターンと、演出指定コマンドH02により特定されるパターンと、演出指定コマンドH03により特定されるパターンと、演出指定コマンドH10により特定されるパターンとが定められている。そして、演出指定コマンドH00により特定されるパターンには、演出用可動体26を動作させることが定められていないため、演出用可動体26を可動させるタイミングが定められていない。
また、演出指定コマンドH01により特定されるパターンには、可動演出の開始から12000msの経過時に演出用可動体26を可動させるタイミングが定められ、1回のタイミングが定められている。そして、演出指定コマンドH01により特定されるパターンでは、可動演出の内容としてステップST1のステップ演出を実行する内容が定められており、1回目の動作タイミングでステップST1を実行するようになっている(図8参照)。
また、演出指定コマンドH02により特定されるパターンには、可動演出の開始から12000msの経過時と、その後、9500msの経過時(可動演出の開始から21500msの経過時)に演出用可動体26を可動させるタイミングが定められ、2回の動作タイミングが定められている。そして、演出指定コマンドH02により特定されるパターンでは、可動演出の内容としてステップST1と、ステップST2のステップ演出をタイミングの到来に合わせて順次実行することが定められており、1回目の動作タイミングでステップST1を実行し、2回目の動作タイミングでステップST2を実行するようになっている(図8参照)。
また、演出指定コマンドH03により特定されるパターンには、可動演出の開始から12000msの経過時と、その後、9500msの経過時(可動演出の開始から21500msの経過時)と、その後、1500msの経過時(可動演出の開始から23000msの経過時)に演出用可動体26を可動させるタイミングが定められ、3回の動作タイミングが定められている。そして、演出指定コマンドH03により特定されるパターンでは、可動演出の内容としてステップST1と、ステップST2と、ステップST3のステップ演出をタイミングの到来に合わせて順次実行することが定められており、1回目の動作タイミングでステップST1を実行し、2回目の動作タイミングでステップST2を実行し、3回目の動作タイミングでステップST3を実行するようになっている。
本実施形態において、2ラウンド大当り遊技は、大当り2Rに当選し、当該当選に伴い大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームを経て実行される。そして、2ラウンド大当り遊技を実行する場合に決定される演出指定コマンドH10により特定されるパターンには、可動演出の開始から1500msの経過時と、その後、1500msの経過時(可動演出の開始から3000msの経過時)に演出用可動体26を可動させるタイミングが定められ、2回の動作タイミングが定められている。そして、演出指定コマンドH10により特定されるパターンでは、可動演出の内容としてステップST2と、ステップST3のステップ演出に対応する演出を動作タイミングの到来に合わせて順次実行することが定められており、1回目の動作タイミングでステップST2に対応する演出を実行し、2回目の動作タイミングでステップST3に対応する演出を実行するようになっている(図8参照)。
本実施形態において、統括CPU28aにより演出指定コマンドH01〜H03のいずれかが出力される場合、各演出指定コマンドは、図柄変動ゲームの開始時に出力される。したがって、演出指定コマンドH01〜H03により図柄変動ゲームの可動演出が特定される場合に、可動演出の開始は、図柄変動ゲームの開始と一致することとなる。また、統括CPU28aにより演出指定コマンドH10が出力される場合、演出指定コマンドH10は、2ラウンド大当り遊技の開始時に出力される。したがって、演出指定コマンドH10により大当り遊技中の可動演出が特定される場合に、可動演出の開始は、大当り遊技の開始と一致する。
そして、演出指定コマンドH10により特定されるパターンでは、大当り2R演出用の変動パターンに定める図柄変動ゲームを経て実行される。このため、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始(演出指定コマンドH01により特定される可動演出の開始)を基準とした場合には、演出指定コマンドH10により特定されるパターンに該変動パターンに定める変動時間(演出時間)を加算したタイミングで演出用可動体26が可動する。したがって、演出指定コマンドH10により特定されるパターンでは、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から21500msの経過時、その後、1500ms(該図柄変動ゲームの開始から23000ms)の経過時に演出用可動体26を可動させるタイミングが定められることとなる。そして、大当り2R演出用の変動パターンに定める図柄変動ゲームを経て、2ラウンド大当り遊技が実行されると、演出指定コマンドH01で特定されるパターンに伴い1回の前記タイミングが到来するとともに、演出指定コマンドH10で特定されるパターンに伴い2回の前記タイミングが到来し、各タイミングは、演出指定コマンドH03により特定されるパターンと同一タイミングになるように構成されている。
また、本実施形態では、演出指定コマンドH10により特定されるパターンの動作タイミングは、2ラウンド大当り遊技における大当り2R用のオープニング演出パターンに定める1500msの経過後に1回目の動作タイミングが定められている。そして、演出指定コマンドH10により特定されるパターンの動作タイミングは、1回目の動作タイミングの到来から、1回目のラウンド遊技に相当する1000msと、ラウンドインターバルに相当する500msの経過後に2回目の動作タイミングが定められている。すなわち、演出指定コマンドH10により特定されるパターンの動作タイミングと、ROM27bに記憶されている大入賞口タイマテーブルに定める大入賞口羽根24aを可動させるタイミングが一致するように各タイマテーブルを構成している。このため、2ラウンド大当り遊技において、大入賞口タイマテーブルにしたがうラウンド遊技の開始に伴い、大入賞口羽根24aが可動する場合にその可動するタイミングに同期するように演出用可動体26を可動させるように構成されている。したがって、2ラウンド大当り遊技では、大入賞口羽根24aが可動すると、少なくとも演出用可動体26も同期して可動している。一方、各演出指定コマンドにより特定されるパターンにおいて、図柄変動ゲームでは、演出用可動体26のみが可動し、大入賞口羽根24aは非動作となる。このように構成される本実施形態では、演出用可動体26が可動すると当該演出用可動体26に遊技者の関心が向けられ、大入賞口羽根24aが動作していたとしても、当該大入賞口羽根24aの動作に遊技者の関心が向けられ難く構成されている。
また、本実施形態ではずれリーチなし演出用の変動パターンにおいて可動演出は行われるようにはなっておらず、可動体タイマテーブルには、はずれリーチなし演出用の変動パターンで特定される変動時間の経過後に動作タイミングが定められている。また、はずれリーチ演出用、及び大当り15R演出用の変動パターンでは、はずれリーチなし演出用の変動パターンで特定される変動時間の経過後にリーチ状態が形成されるリーチ演出が行われるようになっており、当該リーチ演出中に演出用可動体26による可動演出が実行されるようになっている。
以下、主制御基板27(メインCPU27a)、統括制御基板28(統括CPU28a)、表示制御基板29(サブCPU29a)及び可動体制御基板32(可動体CPU32a)が実行する制御内容を説明する。
最初に主制御基板27(メインCPU27a)がメイン制御プログラムに従って実行する制御内容について説明する。
メインCPU27aは、始動入賞口22に遊技球が入賞し、始動口センサSE1からの検知信号を入力すると、大当り判定用乱数の値をRAM27cから読み出し、RAM27cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU27aは、図柄変動ゲームの開始直前に、RAM27cに記憶されている前記大当り判定用乱数の値とROM27bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)をする。メインCPU27aは、確変状態が付与されていない通常状態時は大当りの抽選確率を通常確率(300分の1)に設定して大当り判定を行い、確変状態時は大当りの抽選確率を高確率(30分の1)に設定して大当り判定を行う。
そして、メインCPU27aは、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、大当りを決定する。大当りを決定したメインCPU27aは、大当り図柄決定用乱数をRAM27cから読み出し、該値に予め対応付けられた特図を特図による大当り図柄として決定し、決定した特図の種類を示す情報(フラグなど)をRAM27cに記憶(設定)する。大当り図柄は、最終的に停止表示される大当りの図柄(最終的な大当り表示結果)を形成する図柄である。そして、大当り図柄用乱数には、大当りの決定時、大当りのうち大当り遊技終了後に確変状態が付与される確変大当りとなる割合が、非確変大当りとなる割合に比べて高くなるように特図が対応付けられているとともに、確変大当りのうち大当り15Rとなる割合が、大当り2Rとなる割合に比べて高くなるように特図が対応付けられている。
そして、メインCPU27aは、特図を決定した場合、特図が大当り15Rを示すときに、大当り15R演出用の変動パターンを決定し、決定した特図が大当り2Rを示すときに、大当り2R演出用の変動パターンを決定する。
また、メインCPU27aは、大当りを決定した場合、決定した特図に基づき、今回の大当りの大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かを決定する。本実施形態では、RAM27cに現在の遊技状態を示す情報(フラグなど)が記憶されており、メインCPU27aは、当該情報に基づき現在の遊技状態が確変状態であるか否かを把握している。
また、メインCPU27aは、RAM27cに記憶される特図の種類を示す情報に基づき、大当り遊技を付与したり、当該大当り遊技終了後に確変状態を付与したりする。
一方、メインCPU27aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、リーチ判定用乱数の値とROM27bに記憶されているリーチ判定値とを比較してリーチ判定を行う。リーチ判定の結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、リーチ演出を伴うはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する。一方、メインCPU27aは、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致)の場合、リーチ演出を伴わないはずれリーチなし演出用の変動パターンを決定する。そして、はずれを決定したメインCPU27aは、特図によるはずれ図柄[−−]を決定し、決定した特図の種類を示す情報(フラグなど)をRAM27cに記憶(設定)する。
続いて、特図及び変動パターンを決定したメインCPU27aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板28(統括CPU28a)に出力する。具体的に言えば、メインCPU27aは、最初に変動パターンを指示するとともに、図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。次に、メインCPU27aは、決定した特図を示す特図指定コマンドを出力する。その後、メインCPU27aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの停止(最終的に停止表示)を指示する全図柄停止コマンドを出力するとともに、特図表示器G1に決定している特図を停止表示させるように特図表示器G1を制御する。
また、メインCPU27aは、大当りを決定した場合、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技に係る制御(オープニング演出などの演出指示や第1大入賞口扉23a、又は大入賞口羽根24aの開閉動作の制御)を実行する。メインCPU27aは、15ラウンド大当り遊技の開始時、大当り15R用のオープニング演出パターンに定めるオープニング演出の開始を指示する大当り15R用のオープニング指定コマンドを統括CPU28aに出力する。そして、メインCPU27aは、オープニング演出に定める時間の経過後、1回目のラウンド遊技の開始を指示するとともに、大当り15R用のラウンド演出パターンに定めるラウンド演出の開始を指示する大当り15R用のラウンド指定コマンドを統括CPU28aに出力し、1回目の第1大入賞口23の開放を実行する。そして、メインCPU27aは、規定入賞個数の遊技球が第1大入賞口23に入球する迄の間、又は規定開放時間である25000msが経過する迄の間、第1大入賞口扉23aを開動作させる。メインCPU27aは、いずれかの条件を満たすと第1大入賞口扉23aを閉動作させる。
その後、メインCPU27aは、1000msのインターバルの経過後間もなく2回目のラウンド遊技の開始を指示するとともに、大当り15R用のラウンド演出パターンに定めるラウンド演出の開始を指示する大当り15R用のラウンド指定コマンドを統括CPU28aに出力し、2回目の第1大入賞口23の開放を実行する。大当り15R用のラウンド指定コマンドは、ラウンド遊技毎に用意されており、ラウンド指定コマンドにより実行するラウンド遊技が何回目であるかが特定可能になっている。続いて、メインCPU27aは、規定ラウンド数(最大開放回数)に定める15回のラウンド遊技の終了後、大当り15R用のエンディング演出パターンに定めるエンディング演出の開始を指示する大当り15R用のエンディング指定コマンドを統括CPU28aに出力する。そして、メインCPU27aは、エンディング演出に定める時間の経過後、エンディング演出の終了を以って15ラウンド大当り遊技を終了させる。
また、メインCPU27aは、2ラウンド大当り遊技の開始時、大入賞口タイマテーブルを読み出し、当該タイマテーブルに基づき大入賞口羽根24aの開閉動作を制御する。そして、メインCPU27aは、はじめに大当り2R用のオープニング演出パターンに定めるオープニング演出の開始を指示する大当り2R用のオープニング指定コマンドを統括CPU28aに出力する。そして、メインCPU27aは、オープニング演出に定める時間(本実施形態では1500ms)の経過後、1回目のラウンド遊技の開始を指示するとともに、大当り2R用のラウンド演出パターンに定めるラウンド演出の開始を指示する大当り2R用のラウンド指定コマンドを統括CPU28aに出力し、1回目の第2大入賞口24の開放を実行する。そして、メインCPU27aは、規定入賞個数の遊技球が第2大入賞口24に入球する迄の間、又は規定開放時間である1000msの経過する迄の間、大入賞口羽根24aを開動作させる。なお、メインCPU27aは、どちらかの条件を満たすと大入賞口羽根24aを閉動作させるが、1回のラウンド遊技でほとんど(ほぼ100%)規定入賞個数の遊技球が入球しないため、1000msの経過後に大入賞口羽根24aを閉動作させる。その後、メインCPU27aは、500msのインターバルの経過後間もなく2回目のラウンド遊技の開始を指示するとともに、大当り2R用のラウンド演出パターンに定めるラウンド演出の開始を指示する大当り2R用のラウンド指定コマンドを統括CPU28aに出力し、2回目の第2大入賞口24の開放を実行する。続いて、メインCPU27aは、規定入賞個数の遊技球が第2大入賞口24に入球する迄の間、又は規定開放時間である1000msの経過する迄の間、大入賞口羽根24aを開動作させる。メインCPU27aは、どちらかの条件を満たすと大入賞口羽根24aを閉動作させる。そして、メインCPU27aは、規定ラウンド数(最大開放回数)に定める2回のラウンド遊技の終了後、大当り2R用のエンディング演出パターンに定めるエンディング演出の開始を指示する大当り2R用のエンディング指定コマンドを統括CPU28aに出力する。そして、メインCPU27aは、エンディング演出に定める時間(本実施形態では1000ms)の経過後、エンディング演出の終了を以って2ラウンド大当り遊技を終了させる。
そして、メインCPU27aは、大当り遊技終了後(15ラウンド大当り遊技及び2ラウンド大当り遊技の終了後)、RAM27cに記憶される前記情報(大当りの種類や、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かを決定した情報)に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を制御する。メインCPU27aは、RAM27cに確変状態を付与することが示されている場合には大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態で制御するとともに、RAM27cに確変状態を付与することが示されていない場合には大当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態で制御する。続いて、メインCPU27aは、遊技状態として確変状態を付与する(開始させる)場合には、確変状態を開始させることを示す確変開始コマンドを統括CPU28aに出力し、確変状態中に大当りとなる、又は10000回の図柄変動ゲームの経過時に確変状態を終了させる。そして、メインCPU27aは、確変状態を終了させる場合には、確変状態を終了させることを示す確変終了コマンドを統括CPU28aに出力する。また、メインCPU27aは、遊技状態として非確変状態(通常状態)を付与する(開始させる)場合には、非確変状態が開始することを示す通常状態開始コマンドを統括CPU28aに出力し、通常状態での図柄変動ゲームを実行させるようにする。そして、メインCPU27aは、大当り遊技終了時、RAM27cに記憶(設定)される前記情報(大当りの種類や、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かを決定した情報)などをクリアし図柄変動ゲームの処理を実行する。
本実施形態では、大当り判定を実行するメインCPU27aが抽選手段として機能する。また、第1大入賞口扉23a、及び大入賞口羽根24aの開閉制御を実行するメインCPU27aが開放制御手段として機能する。また、図柄変動ゲームの開始とともに、大当り遊技の開始を指示するメインCPU27aが開始指示手段として機能する。また、特図表示器G1の表示内容を制御するメインCPU27aが特図表示器G1を制御する図柄表示制御手段として機能する。
次に統括制御基板28(統括CPU28a)が統括制御プログラムに従って実行する制御内容について説明する。
統括CPU28aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜32に出力する。また、統括CPU28aは、特図指定コマンド及び全図柄停止コマンドを入力すると、飾図を指定する図柄指定コマンド及び全図柄停止コマンドを各制御基板29〜32に出力する。また、統括CPU28aは、各オープニング指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜32に出力する。また、統括CPU28aは、各ラウンド指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜32に出力する。また、統括CPU28aは、各エンディング指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜32に出力する。また、統括CPU28aは、確変開始コマンドを入力すると、確変状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)をRAM28cに設定する。また、統括CPU28aは、確変終了コマンドを入力するまでの間、RAM28cに前記情報を継続的に設定し、確変状態であることを把握している。また、統括CPU28aは、通常状態開始コマンドを入力すると、通常状態が付与されることを示す情報(フラグなど)をRAM28cに設定する。また、統括CPU28aは、RAM28cに前記情報により通常状態であることを把握している。
統括CPU28aは、特図指定コマンドを入力すると、当該特図指定コマンドに指定される特図の種類を判定する。そして、統括CPU28aは、その判定した特図の情報(特図指定コマンドに指定される特図)をRAM28cに記憶(設定)する。また、統括CPU28aは、特図に応じた飾図を決定する。具体的には、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が大当り15Rに対応する特図の場合、飾図による図柄組み合わせとして大当りを認識することができる飾図による大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が大当り15Rであるとともに確変大当りに対応する特図の場合には、「1」、「3」、「5」、「7」の中から同一の数字3つの飾図による大当りの図柄組み合わせを抽選により決定する。すなわち、「1」、「3」、「5」、「7」の同一の数字3つの飾図による大当りの図柄組み合わせが、飾図による確変大当りの図柄組み合わせとなる。また、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が大当り15Rであるとともに非確変大当りに対応する特図の場合には、「2」、「4」、「6」、「8」の中から同一の数字3つの飾図による大当りの図柄組み合わせを抽選により決定する。すなわち、「2」、「4」、「6」、「8」の同一の数字3つの飾図による大当りの図柄組み合わせが、飾図による非確変大当りの図柄組み合わせとなる。
また、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が大当り2Rに対応する特図の場合、飾図によるリーチ状態を形成する図柄組み合わせを決定する。そして、統括CPU28aは、大当り2Rに対応する飾図として、複数種類の図柄の中から1つの図柄によるリーチ状態を形成する図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が[−−]の場合には、飾図の図柄組み合わせとして飾図によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
また、統括CPU28aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指定される変動パターンに応じた可動演出パターンを演出内容振分テーブルにしたがい決定する。そして、統括CPU28aは、可動演出パターンを決定すると、決定した可動演出パターンに対応する演出指定コマンド(演出指定コマンドH00〜H03のいずれか)を可動体制御基板32に出力する。また、統括CPU28aは、各オープニング指定コマンドを入力する場合、当該コマンドが大当り2R用のオープニング指定コマンドであるときに、演出指定コマンドH10を可動体制御基板32(可動体CPU32a)に出力する。
本実施形態において、統括CPU28aは、演出指定コマンドH01〜H03のいずれかを出力する場合に、各演出指定コマンドを図柄変動ゲームの開始時に可動体CPU32aに出力する。したがって、演出指定コマンドH01〜H03により図柄変動ゲームの可動演出が指示される場合に、可動演出の開始は、図柄変動ゲームの開始と一致することとなる。また、統括CPU28aは、演出指定コマンドH10を出力する場合に、演出指定コマンドH10を2ラウンド大当り遊技の開始時に可動体CPU32aに出力する。したがって、演出指定コマンドH10により大当り遊技中の可動演出が指示される場合に、可動演出の開始は、大当り遊技の開始と一致する。
このため、本実施形態において、統括CPU28aは、可動演出の開始指示を図柄変動ゲームの開始時と、2ラウンド大当り遊技の開始時に演出指定コマンドを出力することにより指示する。そして、統括CPU28aは、変動パターンとして大当り2R演出用の変動パターンが指定されている場合に、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に演出指定コマンドH01を出力することで可動演出の開始指示をするとともに、2ラウンド大当り遊技の開始時に演出指定コマンドH10を出力することで可動演出の開始指示をする。したがって、大当り判定で大当り2Rが決定されている場合には、図柄変動ゲームと、大当り遊技とで可動演出パターンが異なるタイミングで各別に選択されるとともに、演出指定コマンドにより可動演出の開始指示が異なるタイミングで各別に指示される。本実施形態において、可動演出の開始を指示する統括CPU28aが可動演出指示手段として機能する。
次に、表示制御基板29(サブCPU29a)が演出制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
サブCPU29aは、変動パターン指定コマンドと飾図指定コマンドを入力すると、その変動パターンと飾図指定コマンドに指定される飾図に対応する表示データに基づく演出内容で図柄変動ゲームが行われるように可変表示器G2の表示内容を制御する。そして、サブCPU29aは、全図柄停止コマンドを入力すると、図柄変動ゲームを終了させる。本実施形態において、サブCPU29aは、変動パターン指定コマンドに大当り15R演出用、はずれリーチなし演出用、及びはずれリーチ演出用の変動パターンが指定されている場合に、飾図指定コマンドで指示された飾図を可変表示器G2に停止表示させて、図柄変動ゲームを終了させる。また、サブCPU29aは、変動パターン指定コマンドに大当り2R演出用の変動パターンが指定されている場合に、全図柄停止コマンドを入力すると、可変表示器G2では表示演出を継続させる一方で、図柄変動ゲームに係る処理を終了させて2ラウンド大当り遊技に係る処理に移行する。
また、サブCPU29aは、各オープニング指定コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する表示データに基づく演出内容でオープニング演出を実行するように可変表示器G2の表示内容を制御する。また、サブCPU29aは、各ラウンド指定コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する表示データに基づく演出内容でラウンド演出を実行するように可変表示器G2の表示内容を制御する。また、サブCPU29aは、各エンディング指定コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する表示データに基づく演出内容でエンディング演出を実行するように可変表示器G2の表示内容を制御する。
そして、サブCPU29aは、はずれリーチ演出用及び大当り15R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて、リーチ状態を経由する同じ表示データに基づく演出を実行させるようになっている。また、サブCPU29aは、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から、リーチ演出を経由する図柄変動ゲームと同じ表示データ(演出時間及び演出内容)に基づく演出内容で表示演出を実行させる。すなわち、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から、該ゲームを経て実行される2ラウンド大当り用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技演出の終了までにおいて、リーチ演出を経由する図柄変動ゲームと同じ表示演出が継続的に実行されることとなる。したがって、リーチ演出を経由する図柄変動ゲームの演出内容において、当該ゲームの開始から2000msに対応する演出が、2ラウンド大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの表示演出となる。また、リーチ演出を経由する図柄変動ゲームの演出内容において、当該ゲームの開始から2000ms経過時点から終了(25000ms)までに対応する演出が、2ラウンド大当り遊技の表示演出となる。
本実施形態において、サブCPU29aは、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームでは、当該ゲームの結果を遊技者に認識させる図柄組み合わせを導出しないで、2ラウンド大当り遊技の大当り遊技演出で、遊技者にはずれを認識させる図柄組み合わせと同等の表示内容を表示させるようになっている。
なお、本実施形態において、リーチ演出を経由する図柄変動ゲームの開始から20000ms経過時点から2ラウンド大当り遊技のオープニング演出に定める1500msの部分がオープニング演出に対応し、さらに1000msの部分が1回目のラウンド演出に対応し、さらに500msの部分がインターバル演出に対応し、さらに1000msの部分が2回目のラウンド演出に対応し、さらに500msの部分がエンディング演出に対応している。本実施形態では、可変表示器G2の表示内容を制御するサブCPU29aが可変表示器G2を制御する図柄表示制御手段として機能する。
次に、可動体制御基板32(可動体CPU32a)が可動体制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
可動体CPU32aは、演出指定コマンドを入力すると、その演出指定コマンドに対応する演出内容で可動演出が行われるように演出用可動体26の動作内容を制御するために各駆動ユニット33〜35に指示する。そして、可動体CPU32aは、演出指定コマンドの種類を特定し、当該コマンドに指定されるパターンに基づき可動体タイマテーブルを参照して演出用可動体26による可動演出の実行を制御する。可動体CPU32aは、可動体タイマテーブルを参照し、当該テーブルに従いRAM32cに記憶されている可動体タイマに1回目の動作タイミングが到来するまでの時間を示すタイマデータをセットし、当該タイマデータを制御周期の到来毎に更新する。
本実施形態において、可動体CPU32aは、1回の減算で制御周期の2msに相当する時間を減算する。そして、可動体CPU32aは、可動体タイマを減算して更新すると、更新後の可動体タイマの値が0(零)になったか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、可動体CPU32aは、再び次の制御周期の到来時に可動体タイマを減算して更新する。なお、可動体CPU32aは、制御周期の到来時、可動体タイマに0(零)がセットされている場合に、可動体タイマの更新を実行しない。すなわち、可動体CPU32aは、可動演出の実行中、可動体タイマに0以外の値をセットしており、0以外の値がセットされているか否かにより可動体演出中であるか否かと、可動体タイマの更新を実行するか否かを把握している。なお、可動体タイマには、パチンコ機10の電源投入時に初期値として0の値がセットされるとともに、可動演出の終了時に0の値がセットされる。
また、本実施形態において、可動演出の実行中とは、演出用可動体26の動作中のみを示しているのではなく、演出指定コマンドを入力してから、当該コマンドにより特定される可動体タイマテーブルに定める全ての動作タイミングが到来して演出用可動体26が可動する演出が終了するまでのことである。したがって、演出指定コマンドH03による可動演出は、演出用可動体26が動作することが定められている図柄変動ゲームの開始から終了するまでと同等の時間分の演出である。また、演出指定コマンドH10による可動演出は、演出用可動体26が動作することが定められている大当り遊技演出の開始から終了するまでと同等の時間分の演出である。
また、本実施形態において、可動体CPU32aは、演出指定コマンドH00を入力する場合に、可動体タイマにタイマデータをセットしないで可動演出を実行させない。また、可動体CPU32aは、演出指定コマンドH01〜H03を入力する場合に、可動体タイマに12000msを示すタイマデータをセットし、演出指定コマンドH10を入力する場合に、可動体タイマに1500msを示すタイマデータをセットする。
一方、更新後の可動体タイマの値が0(零)になったか否かの判定において、肯定判定する場合、可動体CPU32aは、演出用可動体26を動作させる1回目の動作タイミングが到来したため、対応する可動部を可動させる可動演出を実行する。そして、可動体CPU32aは、可動体タイマテーブルにしたがい2回目の動作タイミングが示されている場合には、2回目の動作タイミングが到来するまでの時間を示すタイマデータをセットし、当該タイマデータを制御周期の到来毎に更新する。可動体CPU32aは、演出指定コマンドH01を入力している場合に、当該コマンドに対応する可動体タイマテーブルに2回目の動作タイミングが定められていないため、動作タイミングが到来して演出用可動体26を可動させてから(可動体タイマが0になってから)1000msの経過時に演出用可動体26の可動を停止させて可動演出を終了させる。また、可動体CPU32aは、演出指定コマンドH02、又は演出指定コマンドH03を入力している場合に、可動体タイマに9500msを示すタイマデータをセットし、演出指定コマンドH10を入力している場合に、可動体タイマに1500msを示すタイマデータをセットする。なお、可動体CPU32aは、動作タイミングが到来して演出用可動体26を可動させると、可動させてから(可動体タイマが0になってから)1000msの経過時に演出用可動体26の可動を停止させるように制御する。
続いて、可動体CPU32aは、可動体タイマを更新すると、更新後の可動体タイマの値が再び0(零)になった場合、演出用可動体26を動作させる2回目の動作タイミングが到来したため、対応する可動部を可動させる可動演出を実行する。そして、可動体CPU32aは、可動体タイマテーブルにしたがい3回目の動作タイミングが示されている場合には、3回目の動作タイミングが到来するまでの時間を示すタイマデータをセットし、当該タイマデータを制御周期の到来毎に更新する。可動体CPU32aは、演出指定コマンドH02、又は演出指定コマンドH10を入力している場合に、当該コマンドに対応する可動体タイマテーブルに3回目の動作タイミングが定められていないため、動作タイミングが到来して演出用可動体26を可動させてから(可動体タイマが0になってから)1000msの経過時に演出用可動体26の可動を停止させて可動演出を終了させる。また、可動体CPU32aは、演出指定コマンドH03を入力している場合に、可動体タイマに1500msを示すタイマデータをセットする。
続いて、可動体CPU32aは、可動体タイマを更新すると、更新後の可動体タイマの値が再び0(零)になった場合、演出用可動体26を動作させる3回目の動作タイミングが到来したため、対応する可動部を可動させる可動演出を実行する。そして、可動体CPU32aは、動作タイミングが到来して演出用可動体26を可動させると、可動させてから(可動体タイマが0になってから)1000msの経過時に演出用可動体26の可動を停止させて可動演出を終了させる。
本実施形態において、可動体CPU32aは、ステップ演出のステップST1の演出を実行させる場合、第1駆動ユニット33に指示して第1の可動部26bを可動させ、演出用可動体26の動作を制御する。また、可動体CPU32aは、ステップ演出のステップST2の演出を実行させる場合、第1駆動ユニット33及び第2駆動ユニット34に指示して、第1の可動部26b及び第2の可動部26cを可動させ、演出用可動体26の動作を制御する。また、可動体CPU32aは、ステップ演出のステップST3の演出を実行させる場合、第1駆動ユニット33、第2駆動ユニット34及び第3駆動ユニット35に指示して、第1の可動部26b、第2の可動部26c及び第3の可動部26dを可動させ、演出用可動体26の動作を制御する。本実施形態において、演出用可動体26の各可動部26b〜26dを制御する可動体CPU32aが可動体制御手段として機能する。
次に、図柄変動ゲーム、及び大当り遊技が行われる場合において、メインCPU27aの出力する制御コマンドに基づき、可動体制御基板32が実行する処理に応じて行われる演出用可動体26の可動演出の実行態様と、表示制御基板29が実行する処理に応じて行われる可変表示器G2の表示演出とを、図9(a)〜(c)と、図10(a)〜(g)に基づき説明する。
図9(a)〜(c)において、特図表示器G1で変動表示中の特図を白抜きで示し、最終的に停止表示された特図を黒字で示している。また、図9(a)は、演出指定コマンドH03で特定される演出用可動体26の動作態様を示しており、演出用可動体26のいずれかの可動部が可動しているか否かを示している。また、図9(b)は、演出指定コマンドH01で特定される演出用可動体26の動作態様と、演出指定コマンドH10で特定される演出用可動体26の動作態様とを示している。また、図9(c)は、第2大入賞口24の開閉態様を示しており、開状態であるか否かを示している。なお、図9(a)では、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われることを前提とし、図9(b)では、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われ、当該ゲームを経て2ラウンド大当り遊技が行われることを前提として説明する。
また、図10(a),(e)は、リーチ演出を伴うはずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームのリーチ状態時の表示画面を示しているとともに、ステップ演出のステップST1に対応する可動演出の動作態様を示している。図10(b),(f)は、リーチ状態時の表示画面を示しているとともに、ステップ演出のステップST2に対応する可動演出の動作態様を示している。図10(c),(g)は、リーチ状態時の表示画面を示しているとともに、ステップ演出のステップST3に対応する可動演出の動作態様を示している。図10(d)は、はずれ図柄組み合わせ表示時の表示画面を示している。図10(a)〜(f)では、「↓」矢印で飾図が変動している状態を示している。
図9(a)に示すように、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われる場合には、図柄変動ゲームの開始とともに特図表示器G1で特図の変動表示が開始される(時点A0(零))。また、図柄変動ゲームの開始とともに、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新処理(カウント)が開始され、演出指定コマンドH03で特定されるパターンによる可動演出が開始される。そして、可変表示器G2では、飾図の変動表示が開始される。
続いて、図柄変動ゲームが開始してから演出指定コマンドH03で特定されるパターンに基づく1回目の動作タイミングが到来すると(時点A1a)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH03で特定されるパターンのステップ演出を実行し、ステップST1の動作態様で動作する(図10(a)参照)。なお、時点A1aから1000msが経過すると(時点A1b)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST1の動作を終了する。そして、可変表示器G2では、左列、右列の順に同じ種類の飾図が停止してリーチ状態を形成し、中列の図柄が変動を継続するリーチ演出が行われる。なお、特図表示器G1では、特図が変動表示されている。
続いて、演出指定コマンドH03で特定されるパターンに基づく2回目の動作タイミングが到来すると(時点A2a)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動が指示され、ステップ演出を実行しステップST2の動作態様で動作する(図10(b)参照)。なお、時点A2aから1000msが経過すると(時点A2b)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST2の動作を終了する。そして、可変表示器G2では、リーチ演出が行われている。なお、特図表示器G1では、特図が変動表示されている。
続いて、演出指定コマンドH03で特定されパターンに基づく3回目の動作タイミングが到来すると(時点A3a)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動が指示され、ステップ演出を実行しステップST3の動作態様で動作する(図10(c)参照)。なお、時点A3aから1000msが経過すると(時点A3b)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST3の動作を終了する。そして、可変表示器G2では、リーチ演出が行われている。なお、特図表示器G1では、特図が変動表示されている。
そして、演出指定コマンドH03で特定されるパターンに基づくステップST3の動作の終了後、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新(カウント)が停止されて可動演出が終了される。続いて、はずれ演出用の変動パターンで特定される変動時間が経過すると(時点A4)、可変表示器G2では、飾図のはずれの図柄組み合わせ「323」が表示される(図10(d)参照)。また、時点A4において、特図表示器G1では、はずれの図柄[−−]が最終的に停止表示されることで図柄変動ゲームが終了される。
図9(b)に示すように、2R大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われる場合には、図柄変動ゲームの開始とともに特図表示器G1で特図の変動表示が開始される(時点A0(零))。また、図柄変動ゲームの開始とともに、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新処理(カウント)が開始され、演出指定コマンドH01で特定されるパターンによる可動演出が開始される。そして、可変表示器G2では、飾図の変動表示が開始される。
続いて、図柄変動ゲームが開始してから演出指定コマンドH01で特定されるパターンに基づく1回目の動作タイミングが到来すると(時点A1a)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH01で特定されるパターンのステップ演出を実行し、ステップST1の動作態様で動作する(図10(e)参照)。なお、時点A1aから1000msが経過すると(時点A1b)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST1の動作を終了する。そして、可変表示器G2では、左列、右列の順に同じ種類の飾図が停止してリーチ状態を形成し、中列の図柄が変動を継続するリーチ演出が行われる。なお、特図表示器G1では、特図が変動表示されている。
そして、演出指定コマンドH01で特定されるパターンに基づくステップST1の動作の終了後、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新(カウント)が停止されて可動演出が終了される。大当り2R演出用の変動パターンに定める変動時間が経過すると(時点A1c)、特図表示器G1では、大当り2Rを示す大当りの図柄[00]が最終的に停止表示されることで図柄変動ゲームが終了される。時点A1cにおいて、可変表示器G2では、リーチ演出が継続して実行されており、特図表示器G1では、特図が最終的に停止表示されている状態となる。すなわち、図9(b)においては、時点A0〜時点A1cまでが特図表示器G1で特図が変動している期間(図柄変動ゲームの変動時間)となっている。そして、図9(b)において、時点A1cから時点A4までが2ラウンド大当り遊技が実行されている期間(2ラウンド大当り遊技演出パターンの演出時間)となっている。
続いて、図9(b)の時点A1cから時点A4、及び図9(c)に示すように、時点A1cの大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後間もなく、メインCPU27aにより2ラウンド大当り遊技の開始が指示され大当り遊技が実行される。そして、2ラウンド大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技の開始とともに、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新処理(カウント)が開始され、演出指定コマンドH10で特定されるパターンによる可動演出が開始される。そして、可変表示器G2では、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームに継続して、リーチ演出が実行される。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが1回目のラウンド遊技の開始を指示すると(時点A2a)、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動が指示され、開状態となる。時点A2aから1000msが経過すると(時点A2b)、メインCPU27aが1回目のラウンド遊技の終了を指示し、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動の停止が指示され、閉状態となる。
そして、時点A2aにおいて、1回目のラウンド遊技が開始されるタイミングと同タイミングで、演出指定コマンドH10で特定されるパターンに基づく2ラウンド大当り遊技が開始されてから1回目の動作タイミング(大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から2回目の動作タイミング)が到来する。このため、時点A2aにおいて、演出用可動体26は、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH10で特定されるパターンのステップ演出に対応する演出を実行し、ステップST2に対応する動作態様で動作する(図10(f)参照)。なお、時点A2aから1000msが経過すると(時点A2b)、演出用可動体26は、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST2に対応する動作を終了する。そして、可変表示器G2では、リーチ演出が実行されている。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが2回目のラウンド遊技の開始を指示すると(時点A3a)、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動が指示され、開状態となる。時点A3aから1000msが経過すると(時点A3b)、メインCPU27aが2回目のラウンド遊技の終了を指示し、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動の停止が指示され、閉状態となる。
そして、時点A3aにおいて、2回目のラウンド遊技が開始されるタイミングと同タイミングで、演出指定コマンドH10で特定されるパターンに基づく2ラウンド大当り遊技が開始されてから2回目の動作タイミング(大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から3回目の動作タイミング)が到来する。このため、時点A3aにおいて、演出用可動体26は、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH10で特定されるパターンのステップ演出に対応する演出を実行し、ステップST3に対応する動作態様で動作する(図10(g)参照)。なお、時点A3aから1000msが経過すると(時点A3b)、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、演出用可動体26は、ステップST3に対応する動作を終了する。そして、可変表示器G2では、リーチ演出が実行されている。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
そして、演出指定コマンドH10で特定されるパターンに基づくステップST3に対応する動作の終了後、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新(カウント)が停止されて可動演出が終了される。続いて、メインCPU27aが大当り遊技の終了を指示すると(時点A4)、大当り遊技が終了する。そして、時点A4において、可変表示器G2では、飾図のはずれの図柄組み合わせと同様の図柄組み合わせ「323」が表示される(図10(d)参照)。また、時点A4において、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)2ラウンド大当り遊技における表示演出では、内部抽選ではずれを決定していることに伴うはずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームと同じ演出内容の表示演出を実行するとともに、演出用可動体26による可動演出を実行させるようにした。このため、可動演出は、図柄変動ゲーム中の動作であると遊技者に認識させることができ、2ラウンド大当り遊技の実行中でも図柄変動ゲームが行われているかのように遊技者に認識させることができる。そして、演出用可動体26の可動演出が必ず大当りに繋がるように構成する場合、可動演出の動作で大当りに当選したことを遊技者に認識させてしまうこととなり、有効に2ラウンド大当りへの当選を秘匿できない。このため、内部抽選で少なくともはずれを決定する場合に演出用可動体26が動作するパターンを含ませることにより、大当りのみに遊技者を注目させないで、2ラウンド大当りの当選及び2ラウンド大当り遊技の実行自体を隠蔽することが可能となる。したがって、ラウンド数の多い大当り遊技と、ラウンド数の少ない大当り遊技とを備える遊技機において、該ラウンド数の少ない大当り遊技中の大入賞口羽根24aの動作(第2大入賞口24の開放)を遊技者に対して隠蔽することで確変状態に突然突入した印象を十分に与えることができる。
(2)メインCPU27aは、15ラウンド大当りを決定している場合にも演出用可動体26による可動演出が実行されるように構成した。このため、演出用可動体26が動作する場合には、大当りに繋がる可能性があり、可動演出による演出用可動体26の動作に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。すなわち、2ラウンド大当り遊技中であっても動作しているのは演出用可動体26であって、大入賞口羽根24aではないと認識させることができる。したがって、ラウンド数の多い大当り遊技と、ラウンド数の少ない大当り遊技とを備える遊技機において、該ラウンド数の少ない大当り遊技中の入賞手段の動作を遊技者に対して隠蔽することで確変状態に突然突入した印象を十分に与えることができ、さらには遊技の興趣を向上させることができる。
(3)2ラウンド大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム以外の図柄変動ゲームで選択され得る可動演出パターンには、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から終了までにおいて定められる動作タイミングと、大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技で選択され得る可動演出パターンに定める動作タイミングと同じ動作タイミングを定めた可動演出パターンを用意した。このため、演出用可動体26が可動する場合に、2ラウンド大当り遊技であるか否かを遊技者に認識させ難くすることができる。そして、演出指定コマンドH01〜H03により特定されるパターンを複数用意することで、演出用可動体26の可動演出に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。したがって、演出用可動体26が図柄変動ゲーム中に動作するというゲーム性を遊技者に認識させることで、第2大入賞口24(大入賞口羽根24a)の開放自体を遊技者に隠蔽することができる。
(4)演出用可動体26による可動演出が実行される場合には、演出用可動体26による可動演出が実行されない場合に比較して大当りとなる可能性が高くなるように構成した。そして、ステップ演出が進行すれば(演出用可動体26が可動すればするほど)大当りへの期待度が上昇するとともに、期待度の上昇に同期して演出用可動体26の動作内容が段階的に進行するようにした。このため、演出用可動体26が可動することに対し、遊技者に期待を抱かせることができる。すなわち、遊技中において、演出用可動体に遊技者の関心を惹き付けて注目させることにより、大入賞口羽根24aに対して注目し難いようになる。したがって、大入賞口羽根24aの動作を遊技者に対して隠蔽することができる。
(5)演出用可動体26の第1の可動部26bにより第2大入賞口24の大入賞口羽根24aの一部を被覆し、遊技者に視覚的に認識し難いように構成した。さらに、第1の可動部26bは、大入賞口羽根24aの開状態及び演出用可動体26(第1の可動部26b)の可動演出の可動時、大入賞口羽根24aの閉状態及び演出用可動体26(第1の可動部26b)の可動演出の非可動時のそれぞれにおいて、大入賞口羽根24a一部を被覆するようにした。したがって、演出用可動体26の存在を遊技者に認識させ得るものの、大入賞口羽根24a(第2大入賞口24)の存在を遊技者に認識させ難く構成することができる。
(6)大入賞口羽根24aを透明な樹脂で構成したことで、大入賞口羽根24aの存在自体を遊技者に認識させ難くすることができる。したがって、演出用可動体26の可動演出により大入賞口羽根24aの可動を隠蔽するとともに、第2大入賞口24の存在自体を隠蔽することができる。
(7)2ラウンド大当り遊技において、第2大入賞口24の最大開放回数(規定ラウンド数)は、設定され得る最低限の数に設定する方が遊技者に該大当り遊技が行われていることを認識させ難くすることができる。このため、最大開放数を設定可能な最低限の2回と定めることで、大当り2Rへの当選とともに、2ラウンド大当り遊技の実行を遊技者に認識させ難くすることができる。
(8)2ラウンド大当りが付与される場合には、遊技者は、確変状態を付与されるものの略賞球を獲得することができない。さらに、確変状態においては、略次に大当りに当選することが確定している状態であり、確変状態中に2ラウンド大当りに当選する場合には、大当りに当選しているにも拘らず賞球を獲得することができず、2ラウンド大当りの当選に対して不満を感じる遊技者もいる。このため、確変状態においては、2ラウンド大当り遊技の実行を遊技者に気付かせないことで、2ラウンド大当りへの当選自体を遊技者に認識させないようできる。したがって、確変状態において、2ラウンド大当りに当選することで遊技者の抱く不満を解消することができる。
(9)2ラウンド大当り遊技では、第2大入賞口24の規定開放時間を規定入賞個数の遊技球が第2大入賞口24に到達するよりも短い時間に定めることで、高い確率(ほぼ100%)で規定入賞個数の遊技球が入球する前に規定開放時間が到来するようになっている。このため、2ラウンド大当り遊技における大入賞口羽根24aの開動作及び閉動作のタイミングは、ラウンド遊技毎にばらつきがなく一定となる。したがって、メインCPU27aは、2ラウンド大当り遊技では、確実に大入賞口羽根24aの開動作及び閉動作を制御することができる。その結果、2ラウンド大当り遊技では、大入賞口羽根24aと、演出用可動体26との動作タイミングを確実に同期させることができる。
(10)2ラウンド大当り遊技中に可動演出が実行される場合には、統括CPU28aにより大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時と、2ラウンド大当り遊技の開始時の2度に亘って演出指定コマンドが出力される。このため、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの実行中にパチンコ機10の電源が遮断する場合であっても、当該遮断して復電した(再び電源が投入された)後に当該ゲームを経て実行される2ラウンド大当り遊技の開始時に、統括CPU28aによって演出指定コマンドが可動体CPU32aに出力される。また、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの実行中にノイズの影響により各制御基板27〜32が正しく制御コマンドを出力及び入力できない場合であっても、ノイズが解消した後に当該ゲームを経て実行される2ラウンド大当り遊技の開始時に、統括CPU28aによって演出指定コマンドが演出指定コマンドが可動体CPU32aに出力される。したがって、図柄変動ゲーム中に電源が遮断されたり、ノイズが発生したりする場合でも、その後の2ラウンド大当り遊技では、確実に可動演出の指示を行うことができる。すなわち、大当り遊技中に電源が遮断されたり、ノイズが発生したりしない限り、確実に大入賞口羽根24aの可動と、演出用可動体26の可動とを同期可能に構成されている。
(第2の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した第2の実施形態を図11及び図12に基づき説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成(又は、同一制御内容)は、同一番号を付すなど、その重複する説明を省略、若しくは、簡略する。
本実施形態において、統括制御基板28のROM28bに記憶されている演出内容振分テーブルには、演出用可動体26が可動する回数が0回、1回、2回、3回である可動演出パターンが定められている。そして、統括CPU28aは、大当り抽選により大当り2Rが決定されている場合に、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームと、当該ゲームを経て大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技演出を実行するときには、演出用可動体26が可動する回数が3回である可動演出パターン(特定の可動体動作パターン)が選択され、演出指定コマンドH03を特定するようになっている。すなわち、演出用可動体26が可動する回数が3回である可動演出パターンは、はずれリーチ演出用の変動パターン、大当り15R演出用の変動パターン、及び大当り2R演出用の変動パターンがメインCPU27aにより決定されている場合に、選択され得るようになっている。
また、図11に示すように、可動体制御基板32のROM32bには、統括CPU28aが出力する演出指定コマンドH00により特定されるパターンと、演出指定コマンドH01により特定されるパターンと、演出指定コマンドH02により特定されるパターンと、演出指定コマンドH03により特定されるパターンとが定められている。
そして、統括CPU28aは、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、演出指定コマンドH03を可動体CPU32a(可動体制御基板32)に出力し、可動体演出の開始を指示する。本実施形態において、演出指定コマンドH03で特定されるパターンには、大当り2R演出用の変動パターンで特定される変動時間と、大当り2R用の大当り遊技演出パターンで特定される演出時間との合算分に対応する時間の可動演出の動作タイミングが定められている。このため、2ラウンド大当りが決定されている場合、可動体CPU32aにより可動体演出は、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、統括CPU28aにより演出指定コマンドH03が出力されることにより実行される。続いて、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームを経て、大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技演出において、可動体CPU32aにより可動体演出は、該ゲームの開始時に統括CPU28aにより指示されている演出指定コマンドH03にしたがい実行される。
すなわち、本実施形態において、統括CPU28aは、大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技中の可動体演出の開始を、当該大当り遊技の開始時に指示するのではなく、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に指示するようになっている。したがって、大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技では、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に指示された可動体演出が引き続き実行され、統括CPU28aにより新たに大当り遊技用の可動体演出の開始が指示されないようになっている。
次に、図柄変動ゲーム、及び大当り遊技が行われる場合において、メインCPU27aの出力する制御コマンドに基づき、可動体制御基板32が実行する処理に応じて行われる演出用可動体26の可動演出の実行態様を、図12に基づき説明する。
図12に示すように、2R大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われる場合には、図柄変動ゲームの開始とともに特図表示器G1で特図の変動表示が開始される(時点A0(零))。また、図柄変動ゲームの開始とともに、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新処理(カウント)が開始され、演出指定コマンドH03で特定されるパターンによる可動演出が開始される。そして、可変表示器G2では、飾図の変動表示が開始される。
続いて、図柄変動ゲームが開始してから演出指定コマンドH03で特定されるパターンに基づく1回目の動作タイミングが到来すると(時点A1a)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH03で特定されるパターンによる、ステップ演出を実行しステップST1の動作態様で動作する(図10(e)参照)。なお、時点A1aから1000msが経過すると(時点A1b)、演出用可動体26は、可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST1の動作を終了する。そして、可変表示器G2では、左列、右列の順に同じ種類の飾図が停止してリーチ状態を形成し、中列の図柄が変動を継続するリーチ演出が行われる。なお、特図表示器G1では、特図が変動表示されている。
続いて、大当り2R演出用の変動パターンに定める変動時間が経過すると(時点A1c)、特図表示器G1では、大当り2Rを示す大当りの図柄[00]が最終的に停止表示されることで図柄変動ゲームが終了される。時点A1cにおいて、可変表示器G2では、リーチ演出が継続して実行されており、特図表示器G1では、特図が停止表示されている状態となる。すなわち、図12においては、時点A0〜時点A1cまでが特図表示器G1で特図が変動している期間(図柄変動ゲームの変動時間)となっている。そして、図12において、時点A1cから時点A4までが2ラウンド大当り遊技が実行されている期間(2ラウンド大当り遊技演出パターンの演出時間)となっている。なお、大当り2R演出用の変動パターンに定める変動時間が経過し、図柄変動ゲームが終了する場合に、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新処理(カウント)が継続的に実行されており、可動体演出は実行中である。
続いて、図12の時点A1cから時点A4に示すように、時点A1cの大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後間もなく、メインCPU27aにより2ラウンド大当り遊技の開始が指示され大当り遊技が実行される。そして、可変表示器G2では、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームに継続して、リーチ演出が実行される。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが1回目のラウンド遊技の開始を指示すると(時点A2a)、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動が指示され、開状態となる。時点A2aから1000msが経過すると(時点A2b)、メインCPU27aが1回目のラウンド遊技の終了を指示し、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動の停止が指示され、閉状態となる。
そして、時点A2aにおいて、1回目のラウンド遊技が開始されるタイミングと同タイミングで、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から2回目の動作タイミング(2ラウンド大当り遊技が開始されてから1回目の動作タイミング)が到来する。このため、時点A2aにおいて、演出用可動体26は、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH03で特定されるパターンによる、ステップ演出に対応する演出を実行しステップST2に対応する動作態様で動作する(図10(f)参照)。なお、時点A2aから1000msが経過すると(時点A2b)、演出用可動体26は、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、ステップST2に対応する動作を終了する。そして、可変表示器G2では、リーチ演出が実行されている。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが2回目のラウンド遊技の開始を指示すると(時点A3a)、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動が指示され、開状態となる。時点A3aから1000msが経過すると(時点A3b)、メインCPU27aが2回目のラウンド遊技の終了を指示し、大入賞口羽根24aは、メインCPU27aにより可動の停止が指示され、閉状態となる。
そして、時点A3aにおいて、2回目のラウンド遊技が開始されるタイミングと同タイミングで、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から3回目の動作タイミング(2ラウンド大当り遊技が開始されてから演出指定コマンドH10で特定されるパターンに基づく2回目の動作タイミング)が到来する。このため、時点A3aにおいて、演出用可動体26は、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動が指示され、演出指定コマンドH03で特定されるパターンによる、ステップ演出に対応する演出を実行しステップST3に対応する動作態様で動作する(図10(g)参照)。なお、時点A3aから1000msが経過すると(時点A3b)、大入賞口羽根24aの可動に同期するように可動体CPU32aにより可動の停止が指示され、演出用可動体26は、ステップST3に対応する動作を終了する。そして、可変表示器G2では、リーチ演出が実行されている。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
そして、演出指定コマンドH03に基づくステップST3に対応する動作の終了後、可動体CPU32aにより可動体タイマの更新(カウント)が停止されて可動演出が終了される。続いて、メインCPU27aが大当り遊技の終了を指示すると(時点A4)、大当り遊技が終了する。そして、時点A4において、可変表示器G2では、飾図のはずれの図柄組み合わせと同様の図柄組み合わせ「323」が表示される(図10(d)参照)。また、時点A4において、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(9)と同様の効果に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(11)大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時、はずれリーチ演出用、及び大当り15R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームで選択され得る可動演出パターンを共有することで、パターンの増加を防止することができる。また、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームと、当該ゲームを経て実行される大当り遊技で実行される可動体演出は、1つの演出指定コマンドH03で特定可能に構成した。このため、大当り2R用の大当り遊技演出パターンに基づく大当り遊技の開始時、統括CPU28aは、新たに演出指定コマンドを出力する必要がなくなり、一度コマンドを出力するのみで、図柄変動ゲームと大当り遊技の可動体演出の演出内容を特定することができる。したがって、第2大入賞口24の開放と、演出用可動体26との動作とを同期させるように構成する場合であっても、制御負担の軽減に寄与することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した第3の実施形態を図13〜図15に基づき説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成(又は、同一制御内容)は、同一番号を付すなど、その重複する説明を省略、若しくは、簡略する。
図13に示すように、特図表示器G1は、センター役物20の上方に設けられている。また、本実施形態においてセンター役物20の右方(可変表示器G2の右方)には、大入賞口扉23aとは異なっており、第2大入賞口ソレノイドSOL2の作動によりスライド動作(開閉動作)を行う円弧状の入賞可動部としての大入賞口板24cを備え、遊技球が入球する入球空間24dを有する第2大入賞口24がセンター役物20と一体に配設されている。また、センター役物20の右方には、可動演出を実行する演出用可動体37が大入賞口板24cと重なり合って接触可能に配設されている。前記大入賞口24の入球空間24dの奥方には、入賞した遊技球を検知する第2大入賞口センサSE4が設けられている。また、大入賞口板24cは、第2大入賞口24の入球空間24dへの遊技球の入球を許容する開状態(図13(a)の実線で示す)と、遊技球の入球を許容しない閉状態(図13(a)の鎖線で示す)を取り得るようにスライド動作(開閉動作)する。大入賞口板24cの開状態においては、第2大入賞口24の入球空間24dへの遊技球の入球を許容する入球口24eが形成され、大入賞口板24cの閉状態においては、入球口24eを形成しないことで第2大入賞口24への遊技球の入球を許容しないようになっている。本実施形態において、第2大入賞口24は、大入賞口板24cと、入球空間24dとから構成されている。
次に、図13(a),(b)基づき演出用可動体37の構成について説明する。
図13(a)は、センター役物20の拡大図を示しており、図13(b)は、A−A線断面図の演出用可動体37の部分を示している。
そして、図13(a),(b)に示すように、演出用可動体37は、その全体が人型(本実施形態では、「男性が足を組んで座っている姿」)を模して構成され、センター役物20に装着される本体部37aと、当該本体部37aから突出する上腕部37bと、当該上腕部37bと回動軸37cによって連結される腕部37dと、当該腕部37dから延設される拳部37eとから構成されている。回動軸37cは、回動可能にセンター役物20に装着されている。また、回動軸37cには、腕部37d(拳部37e)が固定されており、センター役物20と、上腕部37bと、腕部37dとに接続されている。また、腕部37dには、拳部37eが延設される側と逆側に重り37fが取着されている。また、拳部37eには、アクセプタ37gが取着されている。本実施形態において、腕部37d(拳部37e)は、重り37fが腕部37dの下方に位置するとともに、拳部37eが腕部37dから鉛直方向に延設する状態を初期状態(図13(a)の鎖線で示す)として、当該初期状態から回動軸37cを回動中心として回動動作した回動状態(図13(a)に実線で示す)に変遷するように可動する可動演出が実行されるようになっている。
そして、本実施形態において、大入賞口板24cは、開状態から閉状態へのスライド動作の変遷に伴って、拳部37eのアクセプタ37gと接触するように構成されている。なお、大入賞口板24cは、閉状態で拳部37eのアクセプタ37gとは接触しておらず、閉状態から開状態への変遷に伴って接触する。その後、大入賞口板24cと、アクセプタ37g(拳部37e)は、一体となって連動する。そして、大入賞口板24cは、拳部37eが前記初期状態から前記回動状態に移行するまでスライド動作する。この結果、腕部37dは、回動軸37cを回動中心として、前記初期状態から前記回動状態に移行することとなる。このため、腕部37dは、大入賞口板24cの変遷を動力として回動動作する(可動演出を実行する)ようになっている。すなわち、大入賞口板24cは、閉状態から開状態への変遷に伴って、演出用可動体37の拳部37eのアクセプタ37gを介して腕部37dを回動動作させる動力を伝達する伝達機構として構成されている。
そして、大入賞口板24cの閉状態から開状態へのスライド動作による変遷により前記回動状態に移行した拳部37eは、大入賞口板24cの開状態から閉状態へのスライド動作による変遷により腕部37dの重り37fの自重により前記回動状態から前記初期状態に復帰動作する。このため、腕部37dは、回動軸37cを回動中心として、前記回動状態から前記初期状態に復帰することとなる。なお、腕部37dは、大入賞口板24cにより動力が伝達されない場合、重り37fの自重により前記初期状態を維持するように保持するようになっている。すなわち、本実施形態では、重り37fにより保持機構が構成されている。
したがって、本実施形態では、大入賞口板24cがスライド動作して第2大入賞口24が開放される場合に、必ず演出用可動体37の腕部37dも回動動作することなり、第2大入賞口24を開放させるための部材でなく、腕部37dに動力を伝達する役割を担っているかのように認識させるようになっている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機10の制御構成を図14に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、主制御基板27と、統括制御基板28と、表示制御基板29と、ランプ制御基板30と、音声制御基板31とが装着されている。そして、本実施形態では、大入賞口板24cのスライド動作を動力として演出用可動体37の可動を制御するように構成されているため、演出用可動体37を駆動させるための動力を伝達する手段として、大入賞口板24c以外の伝達機構を設けない構成とされている。
そして、本実施形態の統括制御基板28(統括CPU28a)は、統括制御プログラムにしたがって、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜31に出力する。また、統括CPU28aは、特図指定コマンド及び全図柄停止コマンドを入力すると、飾図を指定する図柄指定コマンド及び全図柄停止コマンドを各制御基板29〜31に出力する。また、統括CPU28aは、各オープニング指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜31に出力する。また、統括CPU28aは、各ラウンド指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜31に出力する。また、統括CPU28aは、各エンディング指定コマンドを入力すると、当該コマンドを各制御基板29〜31に出力する。また、統括CPU28aは、確変開始コマンドを入力すると、確変状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)をRAM28cに設定する。
また、統括CPU28aは、特図指定コマンドを入力すると、当該特図指定コマンドに指定される特図の種類を判定する。そして、統括CPU28aは、その判定した特図の情報(特図指定コマンドに指定される特図)をRAM28cに記憶(設定)する。また、統括CPU28aは、特図に応じた飾図を決定する。
また、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が大当り2Rに対応する特図の場合、飾図によるリーチ状態を形成する図柄組み合わせを決定する。そして、統括CPU28aは、大当り2Rに対応する飾図として、複数種類の図柄の中から1つの図柄によるリーチ状態を形成する図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU28aは、特図指定コマンドに指定される特図が[−−]の場合には、飾図の図柄組み合わせとして飾図によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
次に、2ラウンド大当り遊技が行われる場合において、メインCPU27aの制御にしたがい大入賞口板24cがスライド動作し、当該動作に連動することで演出用可動体37が可動する可動演出の実行態様を図15に基づき説明する。
図15(a)に示すように、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後間もなく、メインCPU27aにより2ラウンド大当り遊技の開始が指示され大当り遊技が実行される(時点B0)。そして、可変表示器G2では、大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームに継続して、リーチ演出が実行される。なお、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが1回目のラウンド遊技の開始を指示すると(時点B1a)、大入賞口板24cは、メインCPU27aにより可動が指示され、開状態となる。時点B1aから1000msが経過すると(時点B1b)、メインCPU27aが1回目のラウンド遊技の終了を指示し、大入賞口板24cは、メインCPU27aにより可動の停止が指示され、閉状態となる。
そして、時点B1aにおいて、1回目のラウンド遊技の開始により大入賞口板24cの閉状態から開状態への変遷に連動して、演出用可動体37の腕部37d(拳部37e)は、初期状態から回動状態に移行する。時点B1aから1000msが経過すると(時点B1b)、大入賞口板24cの開状態から閉状態への変遷に連動して、演出用可動体37の腕部37d(拳部37e)は、回動状態から初期状態に重り37fの自重により復帰する。なお、可変表示器G2では、リーチ演出が実行されている。また、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが2回目のラウンド遊技の開始を指示すると(時点B2a)、大入賞口板24cは、メインCPU27aにより可動が指示され、開状態となる。時点B2aから1000msが経過すると(時点B2b)、メインCPU27aが2回目のラウンド遊技の終了を指示し、大入賞口板24cは、メインCPU27aにより可動の停止が指示され、閉状態となる。
そして、時点B2aにおいて、2回目のラウンド遊技の開始により大入賞口板24cが閉状態から開状態への変遷に連動して、演出用可動体37の腕部37d(拳部37e)は、初期状態から回動状態に移行する。時点B2aから1000msが経過すると(時点B2b)、大入賞口板24cの開状態から閉状態への変遷に連動して、演出用可動体37の腕部37d(拳部37e)は、回動状態から初期状態に重り37fの自重により復帰する。なお、可変表示器G2では、リーチ演出が実行されている。また、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
続いて、メインCPU27aが大当り遊技の終了を指示すると(時点B3)、大当り遊技が終了する。そして、時点B3において、可変表示器G2では、飾図のはずれの図柄組み合わせと同様の図柄組み合わせが表示される。また、時点B3において、特図表示器G1では、大当り2Rを示す特図が停止表示されている。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(12)2ラウンド大当り遊技で大入賞口板24cの変遷に伴い演出用可動体37の腕部37d(拳部37e)が連動するように構成した。このため、2ラウンド大当り遊技で大入賞口板24cが閉状態から開状態に変遷する場合には、当該変遷に伴い腕部37d(拳部37e)が可動することとなる。すなわち、第2大入賞口24の大入賞口板24cは、遊技球の入球を許容するために開状態に変遷するだけでなく、可動演出を実行させる機能を有することとなる。すなわち、遊技者に対して視覚的に大入賞口板24cに連動して動作する演出用可動体37を認識させることで、大入賞口板24cが可動演出を実行させる機能を有する部材であると遊技者に認識させることができる。したがって、ラウンド数の多い大当り遊技と、ラウンド数の少ない大当り遊技とを備える遊技機において、該ラウンド数の少ない大当り遊技中の大入賞口板24cの可動(第2大入賞口24の開放)を遊技者に対して隠蔽することで遊技の興趣を向上させることができる。
(13)大入賞口板24cが可動演出を実行させる機能を有する部材であると認識させることで、大入賞口板24cが開状態で入球口24eが形成される場合でも、遊技者に入球口24eが入球空間24dへの入口であると認識させ難く構成されている。このため、第2大入賞口24では遊技球を入賞させることで賞球を付与する役割を担っていることを隠蔽することができる。したがって、2ラウンド大当り遊技の実行を隠蔽することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・第1,第2の実施形態において、大入賞口羽根24aは、透明でなくても良い。この場合、大入賞口羽根24aを遊技盤13と同系色などで構成することで、大入賞口羽根24aの存在を認識し難くすることができる。
・第1,第2の実施形態において、第2大入賞口24は、開閉動作可能な入賞可動部であれば良く、例えば、扉状の第2大入賞口用の大入賞口扉を備えるようにしても良い。この場合、演出用可動体26としては、扉状の可動部(例えば、人の口を模した可動部)を備えるようにする。
・第1,第2の実施形態において、第2大入賞口24と演出用可動体26とは、重なりあって配設されてなくても良く、離間して配設しても良い。この場合、大入賞口羽根24aと、第1の可動部26bとは、同じ形状でなくとも良く、一方は羽根状で他方は扉状であっても良い。
・第1,第2の実施形態において、大入賞口羽根24aは、演出用可動体26(第1の可動部26b)により全体が遊技者から視認できないように構成しても良い。
・第1,第2の実施形態において、統括CPU28aは、はずれリーチ演出用、大当り15R演出用の変動パターンが決定されている場合に、同じ割合で各可動演出パターンを抽選により選択するようにしても良い。
・第1,第2の実施形態において、演出用可動体26では、第1の可動部26bを少なくとも有していれば良く、他の部分は可動しないように構成しても良い。また、演出用可動体26では、本体部26aも可動するように構成しても良い。
・第1,第2の実施形態において、可動演出では、動作タイミングの到来毎に第1の可動部26bの開閉回数が増加するような可動演出を実行するようにしても良い。例えば、1回目の動作タイミングの到来時に1回開閉動作をし、2回目の動作タイミングの到来時に2回開閉動作をし、3回目の動作タイミングの到来時に3回開閉動作をするように構成しても良い。また、可動演出では、動作タイミングが到来すると、その到来毎に同じ態様で可動するように構成しても良い。また、可動演出では、各可動部26b〜26dの全てが動作タイミングの到来毎に可動するように構成しても良い。
・第1,第2の実施形態において、演出用可動体26が可動する回数が3回である可動演出パターンの2回目と、3回目の動作タイミングに対応する動作タイミングのみを定める可動演出パターンを用意し、はずれリーチ演出用、大当り15R演出用の変動パターンが決定されている場合に統括CPU28aにより選択するようにしても良い。すなわち、少なくとも大当り2R演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームを経て実行される2ラウンド大当り遊技中において、大入賞口羽根24aの開閉動作するタイミングと同じタイミングで演出用可動体26が可動する動作タイミングを含むパターンを用意すれば良い。
・第1,第2の実施形態において、可動演出パターンの種類は変更しても良く、動作タイミングが到来する回数が4回、5回以上を定めるパターンを用意しても良い。
・第1,第2の実施形態において、リーチ演出を伴う図柄変動ゲームでは、当該ゲームの開始からはずれリーチなし演出用の変動パターンに定める変動時間が経過するよりも前にリーチ状態を形成するようにしても良い。
・第1,第2の実施形態において、表示演出として、演出用可動体26のステップ演出に対応するように、1回目の動作タイミングの到来時にリーチ状態を形成して1段階目のリーチ演出を行い、その後、2回目の動作タイミングの到来時に2段階目のリーチ演出が行われ、続いて、3回目の動作タイミングの到来時に3段階目のリーチ演出が行われるような段階的に変化するリーチ演出としても良い。この場合、各段階の切替わり点は、第2大入賞口24(大入賞口羽根24a)を開放させるタイミングと同期するタイミングで設定する。
・第1,第2の実施形態においては、統括CPU28aがメインCPU27aの決定した変動パターン毎に各可動演出パターンを予め対応付けさせておいても良い。
・第3の実施形態において、保持機構としては、ばねや、磁石の磁力などにより回動状態から初期状態に復帰したり、初期状態を保持したりするようにしても良い。
・第3の実施形態において、第2大入賞口24は、第1,第2の実施形態のように羽根状の入賞可動部を備えるようにしても良い。この場合、演出用可動体37は、第1,第2の実施形態のように羽根状の可動部を備えるようにする。
・第3の実施形態において、遊技盤13上に大入賞口板24c(演出用可動体37)の可動に合わせて発光する発光演出を実行するLEDランプからなる発光ランプを配設しても良い。また、スピーカ17による音声演出を合わせて行うようにしても良い。
・第3の実施形態において、演出用可動体37の腕部37dを大入賞口板24cの可動による動力以外の動力により、可動するように構成しても良い。この場合、演出用可動体37の回動軸37cに動力を伝達する駆動ユニットを別途設け、当該駆動ユニットに可動を指示する可動体制御基板を設ける。そして、可動体制御基板の指示により駆動ユニットは、回動軸37cを回動させて腕部37dを可動させるようにする。そして、図柄変動ゲーム中に演出用可動体37が可動するように構成することで、大入賞口板24cが動作しても、連動する腕部37dにより2ラウンド大当り遊技が実行されていることを遊技者に隠蔽することができる。また、2ラウンド大当り遊技中は、大入賞口板24cにより腕部37dが可動させられるため、駆動ユニットにより回動軸37cに動力を伝達させる必要がない。このため、2ラウンド大当り遊技中に駆動ユニットに指示をする必要がなくなり、可動制御基板に係る制御負担を軽減することができる。
・各本実施形態は、ラウンド遊技数の多い大当り遊技の規定ラウンド数(最大開放回数)は、14回や、16回などに変更しても良い。また、ラウンド数の少ない大当り遊技の規定ラウンド数(最大開放回数)を3回以上などに変更しても良い。この場合、ラウンド数の異なる大当り遊技が設定されれば良い。
・各実施形態において特図の種類は、数字に比べて遊技者が表示内容を判別し難い(認識し難い)、「巳」などの漢字による図柄や、アルファベットを反転させた図柄などとしても良い。こうすることで、遊技者に特図の種類から大当り2Rへの当選をより認識させ難くすることができる。また、特図表示器G1としては、例えば、特図を3桁の数字を表示可能な7セグセメントを採用し、3桁の数字により[0]〜[999]の1000種類の特図を用意しても良い。また、特図としては、図柄の代わりに遊技盤13上のLEDランプなどを特図表示器として用いてその点灯個数や点灯態様で特図を表しても良い。特図の種類を増加させたり、特図自体を認識させ難くさせたりすることで、各大当りの種類と各特図の対応付けを遊技者に困難とさせ、特図表示器の表示結果から大当り2Rへの当選を遊技者に認識させ難くすることができる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第2の入賞手段は、遊技球が入球する入賞口を備えるとともに、前記入賞口への遊技球の入球を許容する開状態と、前記入賞口への遊技球の入球を許容しない閉状態とを変移可能な入賞可動部とから構成され、前記入賞可動部は、透明に構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)複数種類の図柄を変動させる図柄変動ゲームを行う図柄表示手段と、遊技球の入球を契機に前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段と、前記始動入賞手段への前記遊技球の入球を契機に大当りか否かを抽選する大当り抽選を行う抽選手段と、大当り遊技中に開放する入賞手段と、前記入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開放制御手段とを備え、前記大当り抽選に当選した場合には前記開放制御手段により前記入賞手段を開放する大当り遊技が行われ、前記大当り遊技終了後には大当りの当選確率が低確率である低確率状態、又は前記当選確率を低確率から高確率に向上させる確率変動状態が付与される遊技機において、前記入賞手段には、第1の入賞手段と第2の入賞手段があり、前記大当り遊技中にいずれかの入賞手段が開放され、前記大当りは、予め定めた最大開放回数を上限として前記第1の入賞手段を開放させる第1の大当り遊技を生起させるとともに前記第1の大当り遊技の終了後に前記低確率状態、又は高確率状態のいずれかを付与する第1の大当りと、前記第1の大当り遊技の最大開放回数よりも前記最大開放回数を少なく、かつ前記第2の入賞手段の1回の開放時間を前記第1の大当り遊技で前記第1の入賞手段が開放する開放時間よりも短く設定した第2の大当り遊技を生起させるとともに前記第2の大当り遊技の終了後に前記確率変動状態を付与する第2の大当りとがあり、前記抽選手段は前記大当り抽選にて前記大当りを決定する場合、第1の大当り及び第2の大当りのいずれとするかを決定し、可動部を有し、当該可動部が遊技盤上で可動する可動演出を実行するとともに、前記可動部の初期状態を保持する保持機構を有し、前記可動部が初期状態から前記保持機能に逆らって可動する可動演出を実行可能であるとともに、前記可動演出後に前記可動部が前記保持機構により初期状態に復帰するように構成される演出用可動体と、を備え、前記第2の入賞手段は、遊技球が入球する入賞口を備えるとともに、前記入賞口への遊技球の入球を許容する開状態と、前記入賞口への遊技球の入球を許容しない閉状態とを変移可能な入賞可動部とから構成され、前記可動部と前記入賞可動部は、前記入賞可動部の閉状態及び開状態の移行に伴い前記可動部が連動するように構成されており、前記抽選手段が前記第2の大当りを決定した場合、前記開放制御手段は、前記第2の大当り遊技の開始とともに前記第2の入賞手段の入賞可動部を閉状態及び開状態に交互に移行させ、前記演出用可動体では、前記入賞可動部の閉状態から開状態の移行に伴い前記可動部が初期状態から可動する可動演出が実行され、前記入賞可動部の開状態から閉状態の移行に伴い前記可動部が初期状態に復帰することを特徴とする遊技機。
G1…特図表示器、G2…可変表示器、23…第1大入賞口、23a…第1大入賞口扉、24…第2大入賞口、24a…大入賞口羽根、24c…大入賞口板、26…演出用可動体、26a…本体部、26b…第1の可動部、26c…第2の可動部、26d…第3の可動部、27…主制御基板、27a…メインCPU、27b…ROM、27c…RAM、28…統括制御基板、28a…統括CPU、28b…ROM、28c…RAM、29…表示制御基板、29a…サブCPU、29b…ROM、29c…RAM、32…可動体制御基板、32a…可動体CPU、32b…ROM、32c…RAM、37…演出用可動体、37a…本体部、37b…上腕部、37c…回動軸、37d…腕部、37e…拳部、37f…重り、37g…アクセプタ。