JP2008257928A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高電流密度における運転において、電極内で生成・消費するガスおよび液体の拡散性が十分でないために発電性能が低くなるという課題がある。
【解決手段】
燃料を酸化するアノードおよび酸化剤を還元するカソードを、固体高分子電解質膜を介して配置し、燃料または酸化剤をセパレータの流路からアノードおよびカソードに供給することを目的とするガス拡散層を、アノードまたはカソードの両側に設置した燃料電池において、ガス拡散層を構成する多孔質のガス拡散層基材の部材の表面を親水化処理するとともに、撥水材の粒子を該拡散層基材の細孔に分散させることにより、生成水の排出経路とガスの拡散経路を分離して、電極からの排水性とガス拡散性を向上することにより、高電流密度でのセル電圧が向上して高出力化が可能になる。また、フラッディングが抑制できることからセル寿命が向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、多孔質のガス拡散層基材の部材表面に親水化処理を施すことにより、生成水の排出性を向上させた、新規な燃料電池に関する。
近年、化石燃料の大量消費による地球温暖化・環境汚染問題は深刻な問題となっている。この問題に対する対処手段として、化石燃料を燃やす内燃機関に代わり、固体高分子型燃料電池を始めとする水素やメタノール等を燃料とし、酸素やこれを含む空気等を酸化剤とした燃料電池が注目を集めている。
燃料電池は、発電による排出物の環境に対する負荷が少なく、クリーンな発電システムとして注目されている。特に、近年の環境保護への関心の高まりから、燃料電池の分散電源や電気自動車電源への用途展開が期待されている。また、高エネルギー密度の電源として、モバイル機器の電源向けに燃料電池の適用可能性が検討され始めている。
燃料電池には、固体高分子型,リン酸型,溶融炭酸塩型,固体酸化物型等が挙げられる。その中で、固体高分子型燃料電池は、室温から100℃程度の比較的低温で発電が可能であり、出力密度が高いことから、上述した用途では固体高分子型燃料電池が最も適している。
固体高分子型燃料電池は、一般的に固体高分子電解質膜の両面にアノード,カソードとなる触媒金属を担持したカーボンの層(以下、それぞれの触媒金属を担持したカーボンの層を電極触媒層と称する)が配置された構造を中心に構成されている。アノード,カソードの、固体高分子電解質膜に対抗する面とは反対の面には、燃料である水素やメタノールあるいは空気や酸素の拡散を円滑に行うためにガス拡散層が配置される。
固体高分子型燃料電池では、例えば燃料に水素を用いた場合、燃料中の水素と空気中の酸素から発電中に次の反応式で表される反応によって水が生成する。
アノード側 H2 → 2H++2e- 式(1)
カソード側 1/2O2+2H++2e- → H2O 式(2)
全反応 H2+1/2O2 → H2O 式(3)
以上のことから、固体高分子型燃料電池では、触媒への水素や酸素の拡散や浸透を円滑に行う必要があると同時に、発電反応によって生成された水は水素や酸素の触媒への拡散や浸透を妨げるため速やかに排出しなければならない。
従って、固体高分子型燃料電池では、これら電極へのガス供給や生成水除去など物質拡散マネージメントが極めて重要な技術課題となっている。特にカソード側のガス拡散層においては、固体電解質膜を含水状態にしてプロトン伝導を向上させるために、空気を加湿して供給するとともに、式(2)で示すように発電によって生成水が生じる。このために、カソードやカソード側のガス拡散層中に水が滞留して、ガスの拡散を妨げるフラッディングが発生しやすくなる。
従来の燃料電池では、カーボンペーパーあるいはカーボンクロスからなるガス拡散層基材に、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと略記する)やテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)などの撥水性高分子のディスパージョン(水系溶媒中に高分子材料の微粒子を分散させたもの)を含浸した後に乾燥,焼成し、撥水化処理を行っている。しかし、このようなガス拡散層はガス拡散層自身から水を排出する機能は得られるが、細孔の大きさが電極触媒層に比べて大きく、電極触媒層から生成水をガス拡散層中に拡散させてガス流路側に排出することは難しかった。
例えば、触媒を担持した炭素粉末および高分子電解質からなる電極触媒層と、炭素材料からなり電極触媒層を支持する多孔質基材と、多孔質基材に付与された撥水材とからなる固体高分子型燃料電池において、多孔質基材内における撥水材の量を、電極触媒層と接する面から他方の側に向かって、連続的に変化させたガス拡散電極が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ガス拡散層基材と撥水化カーボン層を有するガス拡散層において、ガス拡散基材と前記撥水化カーボン層との間に保水層を有することにより、排水性と保水性を兼ね備えたガス拡散層が記載されている。これにより、電解質膜の加湿を行いながら排水性を向上できるとしている(例えば、特許文献2参照)。
また、ガス拡散層基材と撥水化カーボン層を有するガス拡散層において、撥水化カーボン層が撥水性の異なる材料から形成された少なくとも二層以上からなり、電極に近い撥水化カーボン層の撥水性を他方よりも高めたガス拡散層が記載されている。これにより、電極からガス拡散層への生成水の排出性、電極の保湿性及びガス拡散が向上されるとしている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−109604号公報 特開2006−79938号公報 特開2006−4879号公報
特許文献1で開示されたガス拡散電極では、ガス拡散電極の撥水性を連続的に変化させて排水性を向上できるとしている。しかし、このような技術ではガス拡散層基材と電極触媒層の間に撥水化カーボン層がないために、ガス拡散層内の排水性は向上するものの電極触媒層からガス拡散層への生成水の拡散が悪いために、電極触媒層内に生成水が滞留する恐れがある。
また、特許文献2で開示されたガス拡散層では、ガス拡散層基材と撥水化カーボン層との間に保水層を有することにより、電解質膜の加湿を行いながら排水性を向上できるとしている。しかし、高加湿,高電流密度条件(例えば、1A/cm2 以上)で運転を行う場合には、この保水層に過剰の生成水が蓄えられることにより、ガスの拡散性が低下する恐れがある。
また、特許文献3で開示されたガス拡散層では、ガス拡散層基材と撥水化カーボン層を有するガス拡散層において、撥水化カーボン層が撥水性の異なる材料から形成された少なくとも二層以上からなり、電極触媒層に近い撥水層の撥水性を、他方よりも高めたガス拡散層が記載されている。これにより、電極触媒層からガス拡散層への生成水の排出性,電極触媒層の保湿性及びガス拡散が向上されるとしている。しかし、このような技術では撥水化カーボン層内の撥水性は向上されるが、ガス拡散層基材内の排水性が十分でないためにガスの拡散性が低下する恐れがある。
本発明の目的は、ガス拡散層内の生成水の排出性を向上することにより、発電性能が高い燃料電池を提供することにある。
燃料を酸化するアノードおよび酸化剤を還元するカソードを、固体高分子電解質膜を介して配置し、セパレータの流路から前記燃料を前記アノードに、及びセパレータの流路から前記酸化剤を前記カソードに供給するガス拡散層を、前記アノードまたは前記カソードの両側に設置した燃料電池において、前記ガス拡散層を構成する多孔質のガス拡散層基材の部材の表面を親水化処理するとともに、前記基材の細孔に撥水材の粒子を分散させた、ガス拡散層を有することを特徴とする。
ガス拡散層は燃料または酸化剤を拡散させる他に、発生した電力を外部に取り出すための導電材としての機能が必要である。従って、多孔質のガス拡散層基材としては、材質が炭素質の、織布,不織布,フェルト状部材、あるいはカーボンペーパーを使用することができる。あるいは、材質が金属の、網状部材,メッシュ状部材,エキスパンド部材,フェルト状部材,発泡金属部材、あるいは焼結金属部材を使用することができる。
上記の多孔質のガス拡散層基材の部材の表面を、有機物あるいは無機物により親水化処理し、さらに、PTFEを代表例とする撥水材を、前記の多孔質のガス拡散層基材の細孔に分散させる。これにより、多孔質のガス拡散層基材の細孔に、この細孔の大きさより小さい撥水材の粒子が分散し、ガス拡散層基材の部材の表面には、有機物あるいは無機物よりなる親水性の薄膜が形成される。
親水化層の構成するのは、例えば、無機物としては、酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化タングステン,酸化シリコンからなるグループから選ばれた、少なくとも一種類以上の材料を含む。有機物としては、フェノール性水酸基,カルボキシル基,スルホン酸基,カルボニル基からなるグループから選ばれた、少なくとも一種類の親水基を有する材料を含む。これらの部材は、それぞれ好ましい方式で多孔質のガス拡散層基材の部材の表面に添着される。
多孔質の拡散層基材の部材の表面を親水化することにより、生成水が該拡散層基材の部材の表面上をクリープして速やかに移動可能となり、電極からの生成水の排出性が向上し、高電流密度での燃料電池のセル電圧が向上して高出力化が可能になる。
本発明による実施の形態について図面を用いて述べる。図1に燃料電池の一例を示す。図1中、23がアノード側のセパレータ、24がカソード側のセパレータ、1が固体高分子電解質膜、3がアノード、4がカソード、53がアノード側のガス拡散層、54がカソード側のガス拡散層、6がガスケットである。アノード3及びカソード4を固体高分子電解質膜1に形成(接合)し、一体化したものを電極/固体高分子電解質膜接合体(MembraneElectrode Assembly、以下MEAと略記する)と呼ぶ。ガスケット6は絶縁性があり、特に水素の透過が少なく、機密性が保たれる材質であればよく、例えばブチルゴム,バイトンゴム,エチレンプロピレンジエン三元共重合体(EPDM)ゴム等が挙げられる。
アノード側のセパレータ23及びカソード側のセパレータ24は導電性を有し、その材質は、緻密黒鉛プレート,黒鉛,カーボンブラックなどの炭素材料を樹脂によって成形したカーボンプレートや、ステンレス鋼,チタン等の耐蝕性の優れた金属材料が望ましい。
また、アノード側のセパレータ23及びカソード側のセパレータ24の表面を貴金属メッキし、耐食性・耐熱性の優れた導電性塗料を塗布し表面処理することも望ましい。アノード側のセパレータ23及びカソード側のセパレータ24の、アノード3及びカソード4に面する部分には溝が形成されており、アノード3側の溝には燃料ガス又は液体燃料を供給し、カソード4側の溝には酸素もしくは空気を供給する。
固体高分子電解質膜1,アノード3及びカソード4の電極触媒層に含有される固体高分子電解質には、プロトン導電性を示す高分子材料を用いる。例えば、パーフロロカーボン系スルホン酸樹脂やポリパーフロロスチレン系スルホン酸樹脂に代表されるスルホン酸化あるいはアルキレンスルホン酸化したフッ素系ポリマーやポリスチレン類が挙げられる。その他にポリスルホン類,ポリエーテルスルホン類,ポリエーテルエーテルスルホン類,ポリエーテルエーテルケトン類,炭化水素系ポリマーをスルホン酸化した材料が挙げられる。
アノード3及びカソード4の電極触媒層の触媒金属としては、カソード側には少なくとも白金を、アノード側には少なくとも白金あるいはルテニウムを含む合金を用いることにより、高いセル電圧が得られ、CO等の被毒によるセル電圧の低下が小さい点で望ましい。但し、本形態では、特に、これらに制限されるものではなく、電極触媒の安定化や長寿命化のために、これら貴金属成分に鉄や錫,希土類元素等から選ばれた第3の成分を添加した触媒を用いることができる。
さらに、電極触媒層の担持カーボンには、微粒子の触媒金属を担持するため、比表面積の大きいカーボンブラックが望ましく、その比表面積は50〜1500m2/g の範囲であることが望ましい。担持カーボンの比表面積が50m2/g 以下であると、比表面積が小さすぎて、燃料電池の電極としてアノード,カソードそれぞれに使用する所定量の触媒金属を、担持カーボン上にナノメートルオーダーの粒径で高度に分散させることができなくなる。高度に分散させることができないと、触媒金属の粒径が大きくなって反応活性が小さくなり、電池特性は低下するため、担持カーボンとして望ましくない。担持カーボンの比表面積が1500m2/g 以上であると、担持カーボンとしての性状が不安定となり、触媒の調製時に不具合が生じたり、調製後の触媒の安定性が低下するといった問題点があり、担持カーボンとして望ましくない。
水素ガスを燃料とし、空気を酸化剤とする場合、アノード3及びカソード4ではそれぞれ式(1)及び式(2)に示す反応が起き、電気が取り出せる。また、メタノール水溶液(液体)を燃料とする場合、アノード3では式(4)に示す反応が、カソード4では式
(2)に示す反応が起き、電気が取り出せる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- 式(4)
式(1)あるいは式(4)によりアノード3で生じたプロトンは、固体高分子電解質膜1を介してカソード4へ移動する。プロトンはカソード4において、式(2)により酸素と反応して水を生成する。
アノード側のガス拡散層53では燃料ガス又は液体燃料を、カソード側のガス拡散層
54では酸素もしくは空気を、それぞれアノード及びカソードへ導く役割を果たす。このためには、それぞれのガス拡散層は、第一に、それぞれのガスの拡散に適した、層の厚さ方向に貫通した細孔を有していなければならない。第二に、セパレータ側,電極側との接触抵抗も含めた導電性を有していなければならない。第三に、単セルを構成する各部材、及び単セルを積層した積層スタックにおいては、ガスシール及び接触抵抗の低減のために、スタックを加圧して締め付けており、締め付けに対する耐性を有していなければならない。第四に、それぞれのガスが拡散する距離を短くするため、及び電気抵抗を小さくするために、各部材は薄くなければならない。第五に、燃料電池を組み立てる際には他の部材と積層するため、部材自身で形状が保てるよう、自立していなければならない。
これらの課題を達成するために、ガス拡散層は、カソード側,アノード側双方ともに、導電性を持ち、自立する薄板状の多孔質の部材からなる基材を使用する。多孔質のガス拡散層基材としては、炭素質の、織布,不織布,フェルト状部材、あるいはカーボンペーパー、あるいは金属の、網状部材,メッシュ状部材,エキスパンド材,フェルト状部材、あるいは発泡金属材等が使用できる。
図4に多孔質のガス拡散層基材の一例として、カーボンペーパーのSEM(走査型電子顕微鏡)写真を示す。ガス拡散層基材の部材11である炭素質の繊維が互いに交差して伸びて、その間にガス拡散層基材の細孔31が形成されている。炭素質の繊維がガス拡散層基材としての自立可能な薄板形状を構成する。炭素質の繊維間の細孔が、アノード側のガス拡散層においては燃料の通路となり、カソード側のガス拡散層においては酸素の通路となる。炭素繊維の表面が親水化処理され、水は親水化処理された炭素繊維の表面をクリープする。
他の多孔質のガス拡散層基材においては、細孔を構成する部材の材質が炭素質であるかあるいは金属であるか、部材の形状が繊維状であるか三次元の網目状であるか、及び細孔の大きさ等がそれぞれに異なるもので、目的に応じて使い分けることができる。
本発明になるガス拡散層の構成を、図2により説明する。図2はアノードあるいはカソードいずれにも共通の構成である。固体高分子電解質膜1の上にアノードあるいはカソードのいずれかである電極触媒層15が形成される。その上に、撥水化カーボン層14を塗布したガス拡散層基材10よりなるガス拡散層101が形成される。図には示していないが、ガス拡散層101の上側にはアノード側あるいはカソード側のセパレータが配置される。多孔質のガス拡散層基材10を構成する部材11の表面には、有機物あるいは無機物よりなる親水性の薄膜である親水化層12が形成され、部材11により形成される細孔
31には撥水材粒子13が分散される。
発電によりカソードで生成した生成水17は、撥水化カーボン層14を透過して、親水化されたガス拡散層基材部に到達すると、部材11の表面に形成された親水化層に沿ってクリープして、ガス拡散層内を上方向に拡散して、図には示されていないセパレータ側に排出される。一方、撥水材粒子13が分散した部材11の細孔は撥水化されているので、生成水が滞留せず、酸素ガスが拡散することが可能となる空間が存在する。これにより酸素ガスは図には示されていないセパレータ側から下方向に拡散することができる。このように生成水の排出経路とガスの拡散経路を分離することにより、ガス拡散層101の排水性とガス拡散性を向上し、高電流密度でのセル電圧を向上して高出力化し、また、フラッディングが抑制できることからセル寿命が向上するガス拡散層が実現できる。
撥水材の含有率としては、拡散層基材と撥水材の合計量に対する撥水材の量の比率で1〜40重量%であることが望ましい。撥水材の含有率が40重量%以上になると、撥水材粒子13がガス拡散層基材10の細孔31を閉塞するのでガスの拡散を阻害するため不適である。逆に撥水材の含有率が1重量%以下になると、ガス拡散層基材10の撥水性を発現させることができず、水分が細孔内に凝縮して細孔を閉塞し、ガスの拡散を阻害するため不適である。
上記したようなガス拡散層の構成の故、生成水は親水化処理された部材の表面をクリープして、ガス拡散層から排出され、燃料あるいは酸化剤はガス拡散層基材の細孔を拡散してアノードあるいはカソードに到達することができる。多孔質のガス拡散層基材の部材間に分散される撥水材粒子13の径は、ガス拡散層基材の部材間の細孔31の径よりは小さいことが望ましい。拡散層基材を構成する部材11の表面の親水化層12の厚さは、望ましくは0.001 〜1μmである。拡散層基材の細孔径は1〜100μmであり、親水化層12の厚さが1μm以上になると、拡散層基材の細孔の一部分を閉塞する可能性があり、望ましくはない。一方、親水化層12の厚さが0.001μm 以下になると、親水性が発現できなくなり、ガス拡散層基材の部材表面を経由しての水の移動に支障をきたすため望ましくない。
親水化層12に用いる材料としては、金属酸化物,有機高分子,金属錯体などがあげられる。金属酸化物としては、固体電解質膜における酸性、および、アノードやカソードの電位で安定な酸化物を形成する酸化チタン(TiO2),酸化ジルコニウム(ZrO2)などが好ましい。撥水材粒子13としては、例えば、PTFE等のディスパージョンを使用することができる。
続いて、アノード側,カソード側のガス拡散層53,54は、いずれもガス拡散層基材の片面に、撥水化カーボン層14を塗布して形成する。撥水化カーボン部材は、広く公知のように、カーボン粉末を界面活性剤溶液に分散させた後に、撥水材である、例えば、
PTFEディスパージョンを添加してよく攪拌し、撥水化したカーボンのスラリーを作製する。これを多孔質のガス拡散層基材に塗布して乾燥させ、ガス拡散層とする。
カソード側のガス拡散層の撥水性カーボン部材を塗布した面に、電極/固体高分子電解質膜接合体のカソード側を、もう一方の側にカソード側のセパレータを積層し、アノード側のガス拡散層の撥水性カーボン部材を塗布した面に、電極/固体高分子電解質膜接合体のアノード側を、もう一方の側にアノード側のセパレータを積層し、一単位のセルを構成する。
燃料電池の反応にかかわる成分は、いずれもガス拡散層を、層の面に垂直な断面方向に拡散する。すなわち図1に示すように、燃料ガスあるいは液体燃料はアノード側のセパレータ23からアノード側のガス拡散層53へ導かれ、アノード側のガス拡散層53を、層の面に垂直な方向に拡散してアノード3に至る。酸素あるいは空気はカソード側のセパレータ24からカソード側のガス拡散層54へ導かれ、カソード側のガス拡散層54を、層の面に垂直な方向に拡散してカソード4に至る。
水素ガスを燃料とした場合には式(1)及び式(2)により、メタノールを燃料とした場合には式(3)及び式(2)により、カソード4において生成した水は、カソード側のガス拡散層54を層の面に垂直な方向に拡散してカソード側のセパレータ24に至り、燃料電池の系外に排出される。
これに対して、従来公知の方法では、例えば、ガス拡散層を撥水性の異なる複数の層状部材を積層した構成としている。カソードで生成した水が水蒸気の状態でガス拡散層を断面方向に拡散する過程で、撥水性が低い部位においては、水蒸気が凝縮して水分として析出する傾向が強くなり、凝縮してガス拡散層の細孔を閉塞する。このような状態が出現すると、ガスの拡散が阻害され、電池性能が低下する。
本発明になるガス拡散層作製手順の一例を以下に述べる。多孔質のガス拡散層基材に金属のアルコキシド溶液を所定量含浸させた後、蒸留水中に浸して金属のアルコキシドを加水分解して生成した金属酸化物を多孔質のガス拡散層基材の部材孔の表面に担持したのちに乾燥する。その後、所定量の撥水材の分散液を、部材の表面に金属酸化物を担持した多孔質のガス拡散層基材に含浸して乾燥する。
次に、カーボン粉末を界面活性剤溶液に分散させた後に撥水材の分散液を添加してよく攪拌し、撥水化カーボン層スラリーを作製する。次に、スクリーン印刷法あるいはアプリケータ法によって撥水化カーボン層スラリーを、前記の多孔質のガス拡散層基材の片面に塗布し、撥水化カーボン層を形成し、乾燥する。その後、撥水化カーボン層を片面に塗布した多孔質のガス拡散層基材を、焼成して界面活性剤を分解した後、プレスをして表面を平坦にして本形態のガス拡散層を作製することができる。
本形態のガス拡散層作製手順の別の一例を以下に述べる。金属のアルコキシド溶液を所定量、蒸留水中に滴下して加水分解し、金属酸化物の分散溶液を作製する。この金属酸化物の分散溶液を多孔質のガス拡散層基材に所定量含浸させた後に乾燥する。その後、所定量の撥水材の分散液を、部材の表面に金属酸化物を担持した多孔質のガス拡散層基材に含浸して乾燥する。
次に、カーボン粉末を界面活性剤溶液に分散させた後に撥水材の分散液を添加してよく攪拌し、撥水化カーボン層スラリーを作製する。次に、スクリーン印刷法あるいはアプリケータ法によって撥水化カーボン層スラリーを、酸化チタンとPTFEを担持した多孔質のガス拡散層基材の片面に塗布し、撥水化カーボン層を形成し、乾燥する。その後、撥水化カーボン層を片面に塗布した多孔質のガス拡散層基材を、焼成して界面活性剤を分解した後、プレスをして表面を平坦にして本形態のガス拡散層を作製することができる。
ガス拡散層基材の保液量に基づいて、含浸する液の濃度を調整することにより、部材表面に形成される親水化層の厚さを制御することができる。例えば、濃度の高い含浸液を使用すれば、親水化層の厚さを厚くすることができる。
ガス拡散層基材に親水化層を形成する方法としては、上記した金属アルコキシドの加水分解法のほかに金属化合物の含浸法,ゾルゲル法などの公知の方法が用いられるが、多孔質のガス拡散層基材の細孔の表面に形成された親水化層の厚さは、0.001 〜1μmにすることが望ましい。親水化層の厚さは、例えばSEM等の公知の方法により測定することができる。
この方法においては、まず先に拡散層基材を構成する部材の表面を親水化する。これにより拡散層基材を構成する部材の表面が親水性となり、続いて部材間の細孔に撥水材を分散させるので、撥水材が部材の表面の親水化層と反発することにより、部材の表面を覆う割合は低くなり、撥水材は部材間の細孔に均一に分散させることができる。これによりガス拡散層において、生成水が原料ガスの拡散を阻害することがなくなる。
以下に、実施例を詳しく説明するが、本発明の趣旨とするところは、ここに開示した実施例のみに限定されるものではない。
チタンイソプロポキシド溶液を蒸留水中に滴下して加水分解をさせ酸化チタン溶液を作製した。次にガス拡散層基材のカーボンペーパー(東レ株式会社製 TGP−H−60)に酸化チタンの担持量が3重量%になるように前記酸化チタン溶液を所定量含浸させた。その後、50℃の蒸留水中に一晩浸漬して、蒸留水で十分に洗浄した後に120℃の熱風乾燥炉で2時間乾燥した。次に、PTFEの担持量が10重量%になるように所定量の
PTFEディスパージョン(ダイキン工業製 ポリフロン(登録商標)D−1E希釈品)をこの酸化チタンを担持したガス拡散層基材に含浸し、120℃の熱風乾燥炉で1時間乾燥した。
次に、カーボン粉末(ケッチェンブラック)を界面活性剤溶液(3重量%Triton(登録商標)−X100:EMD Biosciences Inc. 製)に分散させた後にPTFEの量が20重量%となるように所定量添加してよく攪拌し、撥水化カーボン層スラリーを作製した。次に、スクリーン印刷法によって撥水化カーボン層スラリーを、酸化チタンとPTFEを担持したガス拡散層基材に塗布し、撥水化カーボン層を形成し、120℃の熱風乾燥炉で1時間乾燥した。その後、300℃の熱風乾燥炉で1時間焼成して界面活性剤を分解した後、プレスをして表面を平坦にしてガス拡散層を作製した。
アノード及びカソードにカーボンブラックに白金を50wt%担持した電極触媒を用い、この電極触媒にDuPont社のNafion(登録商標)を溶解した溶液(濃度5wt%、Aldrich社製) を、電極触媒とNafion(登録商標)の溶液との重量比が1:9となる割合で合せ、溶媒を揮発させながら混合し、粘稠な電極触媒スラリーを調製した。この電極触媒スラリーをポリテトラフルオロエチレンシートにスクリーン印刷法によって塗布し、電極触媒スラリーの溶媒を乾燥させて電極触媒層を形成した。触媒層中の白金量は単位面積当り0.5mg/cm2とした。上述の電極触媒層を2枚用い、固体高分子電解質膜としてDuPont 社の
Nafion(登録商標)112膜(厚さ50μm)を用い、その両面にホットプレスによって圧着し、MEAを作製した。前記のMEAを本形態のガス拡散層で挟み込み、図1に示す燃料電池を作製した。
図1に示す燃料電池を作製して水素と空気を用いて常圧で発電試験を行った。発電条件は電池温度,カソード加湿温度,アノード加湿温度を全て70℃とし、水素利用率を80%、空気利用率を40%とした。
酸化チタン溶液をガス拡散層基材に含浸して親水化処理したガス拡散層を使用することにより、図3の実施例1に示すように、電流密度が1.5A/cm2で0.4V という高い発電電圧が得られ、燃料電池用のMEAとして十分な性能を示した。
ガス拡散層基材のカーボンペーパー(東レ株式会社製,TGP−H−60)に酸化チタンの担持量が3重量%になるようにチタンイソプロポキシド溶液を所定量含浸させた。その後、50℃の蒸留水中に一晩浸漬してチタンイソプロポキシドを加水分解して酸化チタンを担持し、蒸留水で十分に洗浄した後に120℃の熱風乾燥炉で2時間乾燥した。次に、PTFEの担持量が10重量%になるように、所定量のPTFEディスパージョン(ダイキン工業製,ポリフロン(登録商標)D−1E,希釈品)を、この酸化チタンを担持したガス拡散層基材に含浸し、120℃の熱風乾燥炉で1時間乾燥した。
カーボン粉末(ケッチェンブラック)を界面活性剤溶液(3重量%Triton(登録商標)−X100,EMD Biosciences Inc. 製)に分散させた後に、PTFEの量が20重量%となるように所定量添加してよく攪拌し、撥水化カーボン層スラリーを作製した。次に、スクリーン印刷法によって撥水化カーボン層スラリーを、酸化チタンとPTFEを担持したガス拡散層基材に塗布し、撥水化カーボン層を形成し、120℃の熱風乾燥炉で1時間乾燥した。その後、300℃の熱風乾燥炉で1時間焼成して界面活性剤を分解した後、プレスをして表面を平坦にしてガス拡散層を作製した。
アノード及びカソードにカーボンブラックに白金を50wt%担持した電極触媒を用い、この電極触媒にDuPont社のNafion(登録商標)を溶解した溶液(濃度5wt%、Aldrich社製) を、電極触媒とNafion(登録商標)の溶液との重量比が1:9となる割合で合せ、溶媒を揮発させながら混合し、粘稠な電極触媒スラリーを調製した。この電極触媒スラリーをポリテトラフルオロエチレンシートにスクリーン印刷法によって塗布し、電極触媒スラリーの溶媒を乾燥させて電極触媒層を形成した。触媒層中の白金量は単位面積当り0.5mg/cm2とした。上述の電極触媒層を2枚用い、固体高分子電解質膜としてDuPont 社のNafion(登録商標)112膜(厚さ50μm)を用い、その両面にホットプレスによって圧着し、MEAを作製した。前記のMEAを本形態のガス拡散層で挟み込み、図1に示す燃料電池を作製した。
図1に示す燃料電池を作製して水素と空気を用いて常圧で発電試験を行った。発電条件は電池温度,カソード加湿温度,アノード加湿温度を全て70℃とし、水素利用率を80%、空気利用率を40%とした。
チタンイソプロポキシド溶液をガス拡散層基材に含浸して、加水分解することにより親水化処理したガス拡散層においては、図3の実施例2に示すように、電流密度が1.5A/cm2で0.2Vという発電電圧が得られ、燃料電池用のMEAとして十分な性能を示した。
(比較例)
ガス拡散層基材に親水化層となる酸化チタンを担持する工程を排除して、実施例1と同様な方法で比較例1のガス拡散層を作製した。
ガス拡散層基材のカーボンペーパー(東レ株式会社製,TGP−H−60)にPTFEの担持量が10重量%になるように所定量のPTFEディスパージョン(ダイキン工業製,ポリフロン(登録商標)D−1E,希釈品)をガス拡散層基材に含浸し、120℃の熱風乾燥炉で1時間乾燥した。次に、カーボン粉末(ケッチェンブラック)を界面活性剤溶液(3重量%Triton(登録商標)−X100,EMD Biosciences Inc. 製)に分散させた後にPTFEの量が20重量%となるように所定量添加してよく攪拌し、撥水化カーボン層スラリーを作製した。次に、スクリーン印刷法によって撥水化カーボン層スラリーを、酸化チタンとPTFEを担持したガス拡散層基材に塗布し、撥水化カーボン層を形成し、120℃の熱風乾燥炉で1時間乾燥した。その後、300℃の熱風乾燥炉で1時間焼成して界面活性剤を分解した後、プレスをして表面を平坦にしてガス拡散層を作製した。
アノード及びカソードにカーボンブラックに白金を50wt%担持した電極触媒を用い、この電極触媒にDuPont社のNafion(登録商標)を溶解した溶液(濃度5wt%、Aldrich社製) を、電極触媒とNafion(登録商標)の溶液との重量比が1:9となる割合で合せ、溶媒を揮発させながら混合し、粘稠な電極触媒スラリーを調製した。この電極触媒スラリーをポリテトラフルオロエチレンシートにスクリーン印刷法によって塗布し、電極触媒スラリーの溶媒を乾燥させて電極触媒層を形成した。触媒層中の白金量は単位面積当り0.5mg/cm2とした。上述の電極触媒層を2枚用い、固体高分子電解質膜としてDuPont 社の
Nafion(登録商標)112膜(厚さ50μm)を用い、その両面にホットプレスによって圧着し、MEAを作製した。前記のMEAを本形態のガス拡散層で挟み込み、図1に示す燃料電池を作製した。
比較例のガス拡散層を用い、図1に示す燃料電池を作製して水素と空気を用いて常圧で発電試験を行った。発電条件は電池温度,カソード加湿温度,アノード加湿温度を全て
70℃とし、水素利用率を80%、空気利用率を40%とした。
図3に示すように、親水化処理しないガス拡散層の場合には、発電電圧0.4V が得られる電流密度は、1A/cm2 と、親水化処理した実施例1及び実施例2に比べて低い電流密度しか得られなかった。1.5A/cm2以上の高電流密度での発電は不可能であった。
上記実施例によれば、酸化チタンあるいはチタンイソプロポキシド溶液によりガス拡散層基材を親水化処理することにより、生成水が親水化処理されたガス拡散層を経由して電極から速やかに排出されるため、1.5A/cm2以上の高い電流密度で発電することができ、高出力化が可能となった。
燃料電池の構成を示す図である。 本発明になるガス拡散層の構成を示す図である。 本発明になる実施例及び比較例の発電特性を示す図である。 多孔質ガス拡散層基材の一例を示すSEM写真である。
符号の説明
1 固体高分子電解質膜
3 アノード
4 カソード
6 ガスケット
10 ガス拡散層基材
11 ガス拡散層基材の部材
12 親水化層
13 撥水材粒子
14 撥水化カーボン層
15 電極触媒層
17 生成水
23 アノード側セパレータ
24 カソード側セパレータ
31 ガス拡散層基材の細孔
53 アノード側ガス拡散層
54 カソード側ガス拡散層
101 ガス拡散層

Claims (10)

  1. 燃料を酸化するアノードおよび酸化剤を還元するカソードを、固体高分子電解質膜を介して配置し、セパレータの流路から前記燃料を前記アノードに、及びセパレータの流路から前記酸化剤を前記カソードに供給するガス拡散層を、前記アノードまたは前記カソードの両側に設置した燃料電池において、前記ガス拡散層を構成する多孔質のガス拡散層基材の部材の表面を親水化処理するとともに、前記基材の細孔に撥水材の粒子を分散させた、ガス拡散層を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池において、前記多孔質のガス拡散層基材が、炭素質の、織布,不織布,フェルト状部材、あるいはカーボンペーパーであることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1に記載の燃料電池において、前記多孔質のガス拡散層基材が、金属の、網状部材,メッシュ状部材,エキスパンド部材,フェルト状部材,発泡金属部材、あるいは焼結金属部材であることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1から請求項3に記載の燃料電池において、前記親水化処理が金属酸化物,金属の含水酸化物、あるいは金属水酸化物よりなる親水化層を形成したものであることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1から請求項3に記載の燃料電池において、前記親水化処理がヘテロ原子を含む極性置換基を有する有機化合物よりなる親水化層を形成したものであることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項4に記載の燃料電池において、前記親水化処理が、酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化タングステン,酸化シリコンからなるグループから選ばれた、少なくとも一種類以上の材料よりなる親水化層を形成したものであることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項5に記載の燃料電池において、前記親水処理が、フェノール性水酸基,カルボキシル基,スルホン酸基,カルボニル基からなるグループから選ばれた、少なくとも一種類以上の親水基を有する材料よりなる親水化層を形成したものであることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項4から請求項7に記載の燃料電池において、前記多孔質のガス拡散層基材の細孔径と、前記撥水材の粒子径と、前記親水化層の厚さが、次式の関係にあるガス拡散層を有することを特徴とする燃料電池。
    ガス拡散層基材の細孔径>撥水材の粒子径>親水化層の厚さ
  9. 請求項4から請求項8に記載の燃料電池において、前記多孔質のガス拡散層基材の部材の表面に形成された親水化層の厚さが、0.001 〜1μmであることを特徴とする燃料電池。
  10. 請求項1から請求項9に記載の燃料電池において、前記多孔質のガス拡散層基材の細孔に分散した撥水材の含有率が、基材と撥水材の合計量に対する撥水材の量として、1〜
    40重量%であることを特徴とする燃料電池。
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