JP2008257575A - 入眠状態検知方法、入眠状態検知装置、入眠状態検知システム及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する入眠状態検知装置2に、時系列的に得られる画像データから下瞼を検出する下瞼検出手段と、該下瞼検出手段にて検出された下瞼の湾曲度を算出する湾曲度算出手段と、眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別する判別手段とを備える。
【選択図】図1
Description
具体的には、下瞼検出手段が下瞼を検出し、湾曲度算出手段が下瞼の湾曲度を算出する。そして、判別手段は、算出された下瞼の湾曲度に基づいて入眠状態と第2覚醒状態とを判別する。従って、第2覚醒状態を入眠状態と誤検知することを防止することができる。なお、入眠状態とは、覚醒状態から睡眠状態へ移行する状態をいう。
比較基準となる湾曲度は画像データに基づいて算出されるため、個人差によって下瞼の形状が異なる場合であっても、個人差に応じた比較基準にて正確に入眠状態及び所定覚醒状態を判別することができる。
なお、検出された下瞼の湾曲度を2次関数にて近似して湾曲度を算出するように構成した場合、比較的簡単な処理で入眠状態及び第2覚醒状態を判別する情報を得ることができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における入眠状態検知システムの構成例を示すブロック図である。図中1は、車両に搭載された撮像装置であり、撮像装置1は、画像処理を行う入眠状態検知装置2に通信網を介して接続されている。通信網は、例えば専用ケーブル等の通信線、又は有線若しくは無線の車内LAN(Local Area Network)によって構成されている。
撮像装置1は、装置全体を制御するMPU(Micro Processor Unit)11と、MPU11の制御に基づき実行される各種コンピュータプログラム及びデータを記録するROM(Read Only Memory)12と、ROM12に記録されたコンピュータプログラムの実行時に一時的に発生する各種データを記録するRAM(Random Access Memory)13と、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を用いて構成される撮像部14と、撮像部14の撮像により得られたアナログの画像データをデジタルデータに変換するA/D変換器15と、A/D変換器15によりデジタルに変換された画像データを一時的に記録するフレームメモリ16と、入眠状態検知装置2との通信に用いられる通信インタフェース17とを備えている。
画像を構成する各画素は、二次元に配列されており、画像データは、平面直角座標系、所謂XY座標系にて示される各画素の位置、及び階調値として示される各画素の輝度を示すデータ(輝度値)を含んでいる。画像の水平方向は、画像データのX軸方向に対応し、画像の垂直方向は、画像データのY軸方向に対応する。なお、各画素に対し夫々XY座標系による座標を示すのではなく、データ内に配列される順序により座標を示す様にしても良い。また、本実施の形態1ではグレイスケイルの画像データに基づく画像処理を説明する。カラーの画像データを用いる場合、該画像データを構成する各画素が有する輝度データについて同様の画像処理を実行すれば良い。
なお、コンピュータプログラム31は、言うまでもなく外部のコンピュータから有線又は無線の通信ネットワークを介して流通するものも含み、入眠状態検知装置22が該通信ネットワークを介してコンピュータプログラム31を取得し、HD23に記録するようにしても良い。
運転者が無表情の場合、図2中左側に示すように眼の開度によって第1覚醒状態、入眠状態、及び閉眼状態を判別することができる。第1覚醒状態は、運転者が覚醒しており且つ無表情な状態である。
ところが、運転者が覚醒しているにもかかわらず、眼の開度が入眠状態に近くなる第2覚醒状態、例えば笑ったような状態がある。この第2覚醒状態及び入眠状態は、眼の開度によって判別することができない。
そこで、本実施の形態1に係る入眠状態検知装置2は、下瞼の湾曲度によって入眠状態及び第2覚醒状態を判別し、第2覚醒状態における開度を、第1覚醒状態における開度に補正する処理を実行する。該処理によって、入眠状態と覚醒状態との検出精度を向上させることができる。以下、CPU21の具体的な処理内容を説明する。
図4は、顔領域及び眼の検出方法を概念的に示す説明図である。図4(a)は、フレームメモリ25から取得した画像データ、顔領域等を示している。実線で示した矩形枠は、ステップS11で取得した画像データの画像全体である。Xは画像データにおける水平方向を、Yは画像データにおける垂直方向を夫々示している。前記画像には、運転者の顔画像及び背景画像が含まれており、運転者の顔面部分を囲む破線の矩形枠はステップS12で検出された顔領域R0を示しており、眼の部分を囲む破線の矩形枠はステップS13で検出された眼領域R1を示している。
図7(b)に示すフィルタは、垂直方向上方から下方へ輝度が低い画像領域から輝度が高い画像領域へ変化するエッジを抽出する3×3マトリクスの1次微分フィルタである。CPU21は、図7(b)に示すフィルタにて上述同様のフィルタ処理、閾値処理等を行うことにより、図7(c)に示すように上瞼のエッジ抽出点を検出する。そして、CPU21は、図7(d)に示すように、上瞼を2次関数にて近似し、上瞼の湾曲度を算出する。
補正後の開度=m(x−b)/n+b…式1
但し、mは|a−b|、nは|b−c|である。
CPU21は、ステップS53又はステップS54で記憶した表情認識結果に基づいて、第2覚醒状態であるか否か、つまり表情変化があるか否かを判定する(ステップS91)。第2覚醒状態に無いと判定した場合(ステップS91:NO)、CPU21は、無表情状態における眼の形状、開度等を学習する(ステップS92)。第2覚醒状態にあると判定した場合(ステップS91:YES)、CPU21は、第2覚醒状態における眼の形状、開度等を学習する(ステップS93)。なお、上述の処理は、図3に示す処理を終えた後等、適宜実行すれば良い。
また、このように眼の正確な開度分布を作成することにより、眼の開度を正確に補正することができる。
従って、第2覚醒状態を入眠状態と誤検出することを防止することができ、入眠状態の検出精度を向上させることができる。
例えば、眼の開度を補正すること無く、眼の開度及び下瞼の湾曲度を用いて直接的に入眠状態と、覚醒状態とを判別して入眠状態を検出するように構成しても良い。また、第1覚醒状態と、入眠状態及び第2覚醒状態とを先に判別し、次いで入眠状態及び第2覚醒状態を判別するように構成しても良い。
図14は、実施の形態2における表情認識に係るCPU21の処理手順を示すフローチャート、図15は表情変化と眼の形状との関係を示す模式図である。実施の形態2に係る入眠状態検知システムは、実施の形態1に係る入眠状態検知システムと同様の構成であり、CPU21の処理手順のみが異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。
まずCPU21は、第1覚醒状態における上瞼及び下瞼の湾曲度を特定する(ステップS211)。処理内容は、図8のステップS51の処理と同様である。
時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する入眠状態検知方法において、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出するステップと、
検出された下瞼の湾曲度を算出するステップと、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別するステップと
を備えることを特徴とする入眠状態検知方法。
時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する入眠状態検知装置において、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出する下瞼検出手段と、
該下瞼検出手段にて検出された下瞼の湾曲度を算出する湾曲度算出手段と、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別する判別手段と
を備えることを特徴とする入眠状態検知装置。
パターンマッチングにて眼領域を検出する手段を備え、
前記下瞼検出手段は、
前記眼領域から下瞼を検出するように構成してあることを特徴とする付記2に記載の入眠状態検知装置。
輝度が垂直方向上方から下方へ輝度が低い画像領域から輝度が低い画像領域へ変化するエッジを抽出する微分フィルタを備え、
前記下瞼検出手段は、
前記微分フィルタにて下瞼を検出するように構成してある
ことを特徴とする付記2又は付記3に記載の入眠状態検知装置。
前記湾曲度算出手段は、
前記下瞼検出手段にて検出された下瞼の形状を2次関数にて近似して、湾曲度を算出するように構成してある
ことを特徴とする付記2乃至付記4のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。
第1覚醒状態における下瞼の湾曲度を特定する特定手段を備え、
前記判別手段は、
前記特定手段が特定した下瞼の湾曲度及び前記湾曲度算出手段が検出した湾曲度を比較する比較手段を備え、該比較手段の比較結果に基づいて入眠状態及び第2覚醒状態を判別するように構成してある
ことを特徴とする付記2乃至付記5のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。
時系列的に得られる画像データから算出された眼の開度及び下瞼の湾曲度を記憶する記憶手段を備え、
前記特定手段は、
前記記憶手段が記憶した眼の開度の開度分布から最頻の眼の開度を選択する選択手段を備え、該選択手段が選択した開度を有する眼の湾曲度を第1覚醒状態における下瞼の湾曲度として特定するように構成してある
ことを特徴とする付記6に記載の入眠状態検知装置。
前記判別手段が第2覚醒状態であると判別した場合、第2覚醒状態における眼の開度を、第1覚醒状態における眼の開度に補正する補正手段を備える
ことを特徴とする付記2乃至付記7のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。
画像データから上瞼を検出する上瞼検出手段と、
該上瞼検出手段にて検出された上瞼の湾曲度を算出する手段と
を備え、
前記判別手段は、
入眠状態及び第2覚醒状態を、算出された上瞼及び下瞼の湾曲度に基づいて判別するように構成してある
ことを特徴とする付記2乃至付記8のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。
第2覚醒状態は笑った状態であることを特徴とする付記2乃至付記9のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。
付記2乃至付記10のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置と、
車両の運転者を撮像する撮像装置と
を備え、
前記入眠状態検知装置は、
前記撮像装置が撮像した運転者の顔の画像データに基づいて該運転者の入眠状態を検知するように構成してあることを特徴とする入眠状態検知システム。
コンピュータに、時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する処理を実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出するステップと、
検出された下瞼の湾曲度を算出するステップと、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別するステップと
を実行させるコンピュータプログラム。
コンピュータに、時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する処理を実行させるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
コンピュータに、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出するステップと、
検出された下瞼の湾曲度を算出するステップと、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別するステップと
を実行させるコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
2 入眠状態検知装置
11 MPU
21 CPU
23 HD
31 コンピュータプログラム
41 記録媒体
Claims (8)
- 時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する入眠状態検知方法において、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出するステップと、
検出された下瞼の湾曲度を算出するステップと、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別するステップと
を備えることを特徴とする入眠状態検知方法。 - 時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する入眠状態検知装置において、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出する下瞼検出手段と、
該下瞼検出手段にて検出された下瞼の湾曲度を算出する湾曲度算出手段と、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別する判別手段と
を備えることを特徴とする入眠状態検知装置。 - 第1覚醒状態における下瞼の湾曲度を特定する特定手段を備え、
前記判別手段は、
前記特定手段が特定した下瞼の湾曲度及び前記湾曲度算出手段が検出した湾曲度を比較する比較手段を備え、該比較手段の比較結果に基づいて入眠状態及び第2覚醒状態を判別するように構成してある
ことを特徴とする請求項2に記載の入眠状態検知装置。 - 前記判別手段が第2覚醒状態であると判別した場合、第2覚醒状態における眼の開度を、第1覚醒状態における眼の開度に補正する補正手段を備える
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の入眠状態検知装置。 - 画像データから上瞼を検出する上瞼検出手段と、
該上瞼検出手段にて検出された上瞼の湾曲度を算出する手段と
を備え、
前記判別手段は、
入眠状態及び第2覚醒状態を、算出された上瞼及び下瞼の湾曲度に基づいて判別するように構成してある
ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。 - 第2覚醒状態は笑った状態であることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置。
- 請求項2乃至請求項6のいずれか一つに記載の入眠状態検知装置と、
車両の運転者を撮像する撮像装置と
を備え、
前記入眠状態検知装置は、
前記撮像装置が撮像した運転者の顔の画像データに基づいて該運転者の入眠状態を検知するように構成してあることを特徴とする入眠状態検知システム。 - コンピュータに、時系列的に得られる顔の画像データから眼の開度を算出し、入眠状態及び該入眠状態と眼の開度が異なる第1覚醒状態を判別することにより入眠状態を検知する処理を実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
時系列的に得られる画像データから下瞼を検出するステップと、
検出された下瞼の湾曲度を算出するステップと、
眼の開度が第1覚醒状態より入眠状態に近い第2覚醒状態及び入眠状態を、算出された下瞼の湾曲度に基づいて判別するステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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