JP2001307076A - 眼の状態検出装置、居眠り検出装置 - Google Patents

眼の状態検出装置、居眠り検出装置

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JP2001307076A
JP2001307076A JP2000123291A JP2000123291A JP2001307076A JP 2001307076 A JP2001307076 A JP 2001307076A JP 2000123291 A JP2000123291 A JP 2000123291A JP 2000123291 A JP2000123291 A JP 2000123291A JP 2001307076 A JP2001307076 A JP 2001307076A
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Hiroyuki Kawamura
弘之 河村
Takeshi Abe
毅 阿部
Masayuki Kaneda
雅之 金田
Masaji Owada
正次 大和田
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Niles Parts Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Niles Parts Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼の開度値が小さくなったことを正確に判定
することを可能とする。 【解決手段】 顔画像データを出力する画像出力手段C
L1と、顔画像データを処理して顔の特徴量を検出する
特徴量検出手段CL2と、予め記憶された眼の特徴情報
に合致する特徴量を抽出して眼の位置を検出する眼の位
置検出手段CL3と、眼を含む追跡領域を設定すると共
に、追跡領域内で眼の詳細濃度を検出し、眼の詳細濃度
の変化から眼の開度値及び上瞼の位置を検出する眼の開
度検出手段CL4と、眼の位置又は眼の詳細濃度に基づ
いて眼の周りの固定的な顔の基準特徴量を検出する基準
特徴量検出手段CL5と、基準特徴量及び上瞼の特定位
置の上下位置間隔を計測する上下間隔計測手段CL6
と、眼の開度検出手段CL4で検出された眼の開度値と
上下間隔計測手段CL6で計測された上下位置間隔とか
ら眼の開閉状態を判定する開閉眼判定手段CL7とを備
えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運転者、船
舶の操船者、プラント等のオペレータ等の居眠り状態を
検出し警報することなどに供する眼の状態検出装置、居
眠り検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像処理によるこの種の装置に
は、例えば特開平10−143669号に記載されたよ
うなものがある。これは運転者の顔画像の濃淡情報から
眼の位置を検出し、眼の開度値による開閉眼判定を行い
ながら覚醒度を検出する構成としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、単に眼の開度値による眼の開閉眼判定を
行う構成であるため、正確な眼の状態、居眠りを検出す
ることに限界を招いていた。
【0004】例えば、図16に示すように眼鏡1を掛け
ている人を対象とした場合、顔画像において眼鏡1のレ
ンズ部3に対する写り込みが白っぽく発生することがあ
る。この写り込みが、例えば眼を下半分だけマスクする
ような状態になると、眼の開度値が小さくなったと誤認
識する恐れがある。同様な問題は、図17に示すような
笑っているときや、図18に示すように眼の近くに強い
光が当たり眩しそうに眼を細めたときにも起こりうる。
【0005】逆に、運転者が眠くなって目を閉じている
にも係わらず、眼の開度値が小さくなったことを認識で
きない恐れもある。例えば、図19のように画像のコン
トラストが弱いときには、眼の開度値を検出するための
2値化閾値の最適範囲が極端に小さくなるため、僅かな
2値化閾値のずれで眼と眼の下にある陰の部分とが一体
化してしまい、目を閉じていても開度値が大きいと認識
する恐れがある。
【0006】これらの誤認識を避けるためには、装置の
解像度を高くしなければならず、高価な装置になると言
う問題がある。
【0007】この発明は、安価な装置でありながら、正
確な認識を可能とする眼の状態検出装置、居眠り検出装
置の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、顔を
撮像して顔画像データを出力する画像出力手段と、該画
像出力手段から出力された顔画像データを処理して顔の
特徴量を検出する特徴量検出手段と、前記検出された顔
の特徴量から予め記憶された眼の特徴情報に合致する特
徴量を抽出して眼の位置を検出する眼の位置検出手段
と、前記検出された眼の位置を基準に眼を含む追跡領域
を設定すると共に、該追跡領域内で顔の特徴量を検出し
て眼の詳細濃度を検出し、該眼の詳細濃度の変化から眼
の開度値及び上瞼の位置を検出する眼の開度検出手段
と、前記眼の位置又は眼の詳細濃度の少なくとも一方に
基づいて眼の周りの固定的な顔の基準特徴量を検出する
基準特徴量検出手段と、前記検出された基準特徴量及び
上瞼の特定位置の上下位置間隔を計測する上下間隔計測
手段と、前記眼の開度検出手段で検出された眼の開度値
と前記上下間隔計測手段で計測された上下位置間隔とか
ら眼の開閉状態を判定する開閉眼判定手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の眼の状
態検出装置であって、前記特徴量検出手段は、前記画像
出力手段が出力した顔画像データから顔の縦方向の画素
列に沿って画素の濃度値を読み出し、該濃度値の局所的
な高まり毎に1個づつの画素を定めて抽出点とし、隣接
した抽出点を連続させて顔の横方向に延びる連続データ
を抽出して顔の特徴量とし、前記眼の開度検出手段は、
前記検出された眼の位置を基準に眼を含む追跡領域を設
定すると共に、該追跡領域内で縦方向の画素列に沿って
画素の濃度値を読み出し、該濃度値の局所的な高まり毎
に1個づつの画素を定めて抽出点とし、隣接した抽出点
を連続させて顔の横方向に延びる連続データを抽出して
眼の詳細濃度を検出し、且つ該眼の詳細濃度の変化から
眼の開度値及び上瞼の位置を検出することを特徴とす
る。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
眼の状態検出装置であって、前記基準特徴量検出手段
は、前記固定的な顔の基準特徴量として眉を検出するこ
とを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1又は2記載の
眼の状態検出装置であって、前記基準特徴量検出手段
は、前記固定的な顔の基準特徴量として眼鏡フレームの
下部を検出することを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1又は2記載の
眼の状態検出装置であって、前記基準特徴量検出手段
は、前記固定的な顔の基準特徴量として鼻孔を検出する
ことを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項2〜5の何れか
に記載の眼の状態検出装置であって、前記基準特徴量検
出手段は、前記固定的な顔の基準特徴量として前記顔の
特徴量である連続データを用いることを特徴とする。
【0014】請求項7の発明は、請求項3記載の眼の状
態検出装置であって、前記上下間隔計測手段は、前記上
瞼の特定位置として前記眼の詳細濃度の2値化形状での
エッジ部を用い、前記眉の特定位置として前記顔の特徴
量である眉の連続データでの最上端位置を用いることを
特徴とする。
【0015】請求項8の発明は、請求項4記載の眼の状
態検出装置であって、前記上下間隔計測手段は、前記上
瞼の特定位置として前記眼の詳細濃度の2値化形状での
エッジ部を用い、前記眼鏡フレームの下部の特定位置と
して前記顔の特徴量である眼鏡フレームの下部の連続デ
ータでの最下端位置を用いることを特徴とする。
【0016】請求項9の発明は、請求項5記載の眼の状
態検出装置であって、前記上下間隔計測手段は、前記上
瞼の特定位置として前記眼の詳細濃度の2値化形状での
エッジ部を用い、前記鼻孔の特定位置として前記顔の特
徴量である鼻孔の連続データでの最暗位置を用いること
を特徴とする。
【0017】請求項10の発明は、請求項1〜9の何れ
かに記載の眼の状態検出装置であって、前記開閉眼判定
手段は、前記基準特徴量の出現状態の安定性を判定し、
該判定の安定、不安定により前記眼の開閉状態の判定で
前記基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置間隔の使
用、未使用を切り替えることを特徴とする。
【0018】請求項11の発明は、請求項1〜9の何れ
かに記載の眼の状態検出装置であって、前記開閉眼判定
手段は、前記基準特徴量の出現状態の安定性を判定し、
該判定により安定しているとされたとき前記眼の開閉状
態の判定で前記基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位
置間隔を前記眼の開度値に優先させることを特徴とす
る。
【0019】請求項12の発明は、請求項10又は11
記載の眼の状態検出装置であって、前記開閉眼判定手段
は、前記安定、不安定の判定に前記顔の特徴量としての
連続データを用いることを特徴とする。
【0020】請求項13の発明は、請求項1又は2記載
の眼の状態検出装置であって、前記基準特徴量検出手段
は、前記眼の周りの固定的な顔の基準特徴量を複数種検
出し、前記上下間隔計測手段は、前記検出された各基準
特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置間隔を計測し、前
記開閉眼判定手段は、前記複数種の基準特徴量の出現状
態の安定性を判定し、該判定の安定、不安定により前記
眼の開閉状態の判定で前記複数種の基準特徴量及び上瞼
の特定位置の上下位置間隔の何れかを選択することを特
徴とする。
【0021】請求項14の発明は、請求項1〜13の何
れかに記載の眼の状態検出装置であって、前記開閉眼判
定手段は、前記眼の開閉状態の判定で前記基準特徴量及
び上瞼の特定位置の上下位置間隔が予め設定した範囲を
超えていると判定したとき前記眼の位置検出手段による
眼の位置検出へ処理を戻すことを特徴とする。
【0022】請求項15の発明は、請求項13記載の眼
の状態検出装置であって、前記基準特徴量検出手段は、
前記眼の周りの固定的な顔の基準特徴量として眉、眼鏡
のフレーム、鼻孔を検出することを特徴とする。
【0023】請求項16の発明は、請求項1〜14の何
れかに記載の眼の状態検出装置であって、前記開閉眼判
定手段から出力される眼の開閉状態の判定結果に基づき
覚醒度を判定する覚醒度判定手段を設けたことを特徴と
する。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明では、画像出力手段が顔
を撮像して顔画像データを出力し、特徴量検出手段が出
力された顔画像データを処理して顔の特徴量を検出し、
眼の位置検出手段によって検出された顔の特徴量から予
め記憶された眼の特徴情報に合致する特徴量を抽出して
眼の位置を検出することができる。そして眼の開度検出
手段では、検出された眼の位置を基準に眼を含む追跡領
域を設定すると共に、追跡領域内で顔の特徴量を検出し
て眼の詳細濃度を検出し、該眼の詳細濃度の変化から眼
の開度値及び上瞼の位置を検出することができる。基準
特徴量検出手段では、前記眼の位置又は眼の詳細濃度の
少なくとも一方に基づいて眼の周りの固定的な顔の基準
特徴量を検出することができる。上下間隔計測手段で
は、検出された基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位
置間隔を計測することができる。開閉眼判定手段では、
眼の開度検出手段で検出された眼の開度値と上下間隔計
測手段で計測された上下位置間隔とから眼の開閉状態を
判定することができる。従って、眼の開閉状態を判定す
るに際して、基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置
間隔を考慮することにより、眼の開度値が小さくなって
いる原因を推定することができ、検出対象とする人が眠
くて眼を閉じているときに限定して開閉状態を判定する
ことができる。しかも、装置の解像度を特に上げる必要
もなく、安価に製造することができる。
【0025】請求項2の発明では、請求項1の発明の効
果に加え、特徴量検出手段は、画像出力手段が出力した
顔画像データから顔の特徴方向の画素列に沿って画素の
濃度値を読み出し、該濃度値の局所的な高まり毎に1個
づつの画素を定めて抽出点とし、隣接した抽出点を連続
させて顔の横方向に延びる連続データを抽出して顔の特
徴量とすることができる。又、眼の開度検出手段は検出
された眼の位置を基準に眼を含む追跡領域を設定すると
共に、該追跡領域内で縦方向の画素列に沿って画素の濃
度値を読み出し、該濃度値の局所的な高まり毎に1個づ
つの画素を定めて抽出点とし、隣接した抽出点を連続さ
せて顔の横方向に延びる連続データを抽出して眼の詳細
濃度を検出し、且つ該眼の詳細濃度の変化から眼の開度
値及び上瞼の位置を検出することができる。従って、正
確な顔の特徴量の抽出と、正確な眼の詳細濃度の検出と
により、眼の開閉状態をより正確に判定することができ
る。
【0026】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、基準特徴量検出手段は、固定的な顔の
基準特徴量として眉を検出することができる。従って、
眉を基準に眼の開度値が小さくなっている原因を推定す
ることができ、より正確な判定を行うことができる。
【0027】請求項4の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、基準特徴量検出手段は、固定的な顔の
基準特徴量として眼鏡フレームの下部を検出することが
できる。従って、検出対象とする人が眼鏡を掛けている
ときにはこれを利用して眼の開度値が小さくなっている
原因を推定することができ、より正確な判定を行うこと
ができる。
【0028】請求項5の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、基準特徴量検出手段は、固定的な顔の
基準特徴量として鼻孔を検出することができる。従っ
て、眉あるいは眼鏡フレームの特定位置を検出すること
ができない場合であっても、鼻孔を基準として眼の開度
値が小さくなっている原因を推定することができ、より
正確な判定を行うことができる。
【0029】請求項6の発明では、請求項2〜5の何れ
かの発明の効果に加え、基準特徴量検出手段は、固定的
な顔の基準特徴量として顔の特徴量である連続データを
用いることができる。従って、画像データの演算処理時
間を短縮することが可能で、眼の追跡性能など高速での
処理が不可欠である判定への影響を抑えることができ
る。
【0030】請求項7の発明では、請求項3の発明の効
果に加え、上下間隔計測手段は、上瞼の特定位置として
眼の詳細濃度の2値化形状でのエッジ部を用い、眉の特
定位置として顔の特徴量である眉の連続データでの最上
端位置を用いることができる。従って、双方ともデータ
的に安定した部分であり、相互の上下間隔を計測するこ
とで計測する値のバラツキを小さくすることが可能とな
り、眼の開閉状態をより正確に判定することができる。
【0031】請求項8の発明では、請求項4の発明の効
果に加え、上下間隔計測手段は、上瞼の特定位置として
眼の詳細濃度の2値化形状でのエッジ部を用い、眼鏡フ
レームの下部の特定位置として顔の特徴量である眼鏡フ
レームの連続データでの最下端位置を用いることができ
る。従って、眼鏡を掛けている人の場合に安定したデー
タとして眼鏡フレームの連続データでの最下端位置を用
いることができ、眼の開閉状態をより正確に判定するこ
とができる。
【0032】請求項9の発明では、請求項5の発明の効
果に加え、上下間隔計測手段は、上瞼の特定位置として
眼の詳細濃度の2値化形状でのエッジ部を用い、鼻孔の
特定位置として顔の特徴量である鼻孔の連続データでの
最暗位置を用いることができる。従って、眼鏡を掛けて
いない人などの場合に、安定したデータとして鼻孔の連
続データでの最暗位置を用いることができ、計測する値
のバラツキを小さくすることが可能となり、眼の開閉状
態をより正確に判定することができる。
【0033】請求項10の発明では、請求項1〜9の何
れかの発明の効果に加え、開閉眼判定手段は、基準特徴
量の出現状態の安定性を判定し、判定の安定、不安定に
より眼の開閉状態の判定で基準特徴量及び上瞼の特定位
置の上下位置間隔の使用、未使用を切り替えることがで
きる。従って、基準特徴量が出現しにくい人の場合に
は、基準特徴量と上瞼との間の上下位置間隔を用いない
ようにし、判定の信頼性向上を図ることができる。
【0034】請求項11の発明では、請求項1〜9の何
れかの発明の効果に加え、開閉眼判定手段は、基準特徴
量の出現状態の安定性を判定し、該判定により安定して
いるとされたとき、眼の開閉状態の判定で基準特徴量及
び上瞼の特定位置の上下位置間隔を眼の開度値に優先さ
せることができる。従って、基準特徴量の出現状態の安
定しているときに限って上下位置間隔を用いることによ
り眼の開閉状態の判定をより正確に行うことができる。
【0035】請求項12の発明では、請求項10又は1
1の発明の効果に加え、開閉眼判定手段は、安定、不安
定の判定に顔の特徴量としての連続データを用いること
ができる。従って、光環境変化による影響を最小限にす
ることが可能で、データの安定性判定の精度を向上する
ことができる。
【0036】請求項13の発明では、請求項1又は2の
発明の効果に加え、基準特徴量検出手段は、眼の周りの
固定的な顔の基準特徴量を複数種検出し、上下間隔計測
手段は検出された各基準特徴量及び上瞼の特定位置の上
下位置間隔を計測し、開閉眼判定手段は複数種の基準特
徴量の出現状態の安定性を判断し、判定の安定、不安定
により眼の開閉状態の判定で複数種の基準特徴量及び上
瞼の特定位置の上下位置間隔のいずれかを選択すること
ができる。従って、上下位置間隔の計測値の信頼度を評
価することが可能となり、眼の開閉状態の判定で該値の
判定優先度をコントロールすることができ、より正確な
判定を行うことができる。
【0037】請求項14の発明では、請求項1〜13の
何れかの発明の効果に加え、開閉眼判定手段は、眼の開
閉状態の判定で基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位
置間隔が予め設定した範囲を超えていると判定したと
き、眼の位置検出手段による眼の位置検出へ処理を戻す
ことができる。従って、現在の追跡対象が眼であるか否
かを判定することが可能であり、検出ロジックの動作状
態の自己診断とバックアップを行うことができる。
【0038】請求項15の発明では、請求項13の発明
の効果に加え、基準特徴量検出手段は、眼の周りの固定
的な顔の基準特徴量として眉、眼鏡のフレーム、鼻孔を
検出することができる。従って、上瞼と眉、眼鏡のフレ
ーム、鼻孔との上下間隔の計測値の信頼度を評価するこ
とが可能となり、眼の開閉状態の判定で該値の判定優先
度をコントロールすることができ、より正確な判定を行
うことができる。
【0039】請求項16の発明では、請求項1〜14の
何れかの発明の効果に加え、覚醒度判定手段により開閉
眼判定手段から出力される眼の開閉状態の判定結果に基
づき覚醒度を判定することができる。従って、眼の開閉
状態の正確な判定結果を用いることにより、覚醒度の判
定を正確に行うことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】本装置は、自動車の他に鉄道車
両、船舶、プラントのオペレータ等の居眠り運転警報と
して用いることができるが、本実施例では自動車に適用
した場合で説明する。
【0041】図1は、本発明を適用した眼の状態検出装
置の第1の構成ブロック図にかかり、該装置は、画像出
力手段CL1と、特徴量検出手段CL2と、眼の位置検
出手段CL3と、眼の開度検出手段CL4と、基準特徴
量検出手段CL5と、上下間隔計測手段CL6と、開閉
眼判定手段CL7と、覚醒度判定手段CL8とを備えて
いる。
【0042】前記画像出力手段CL1は、乗員の顔を撮
像して顔画像データを出力する。前記特徴量検出手段C
L2は、前記画像出力手段CL1から出力された顔画像
データを処理して顔の特徴量を検出する。
【0043】前記特徴量検出手段CL2は、前記画像出
力手段CL1が出力した顔画像データから顔の縦方向の
画素列に沿って画素の濃度値を読み出し、該濃度値の局
所的な高まり毎に1個づつの画素を定めて抽出点とし、
隣接した抽出点を連続させて顔の横方向に延びる連続デ
ータを抽出して顔の特徴量とする。また、前記特徴量検
出手段CL2は、前記画像出力手段CL1が出力した顔
画像データから顔の縦方向の画素列に沿って画素の濃度
値を読み出し、該濃度値の局所的な高まり毎に1個づつ
の画素を定めて抽出点とし、隣接した抽出点を連続させ
て顔の横方向に延びる連続データを抽出して顔の特徴量
とする。
【0044】前記眼の位置検出手段CL3は、前記検出
された顔の特徴量から予め記憶された眼の特徴情報に合
致する特徴量を抽出して眼の位置を検出する。例えば、
眼の位置検出手段CL3は、前記検出された顔の特徴量
の代表座標値から該特徴量を含んで特定された存在領域
内で、予め記憶された眼のテンプレートに合致する特徴
量を抽出して眼の位置を検出する。
【0045】前記眼の開度検出手段CL4は、前記検出
された眼の位置を基準に眼を含む追跡領域を設定すると
共に、該追跡領域内で顔の特徴量を検出して眼の詳細濃
度を検出し、該眼の詳細濃度の変化から眼の開度値及び
上瞼の位置を検出する。また、前記眼の開度検出手段C
L4は、前記検出された眼の位置を基準に眼を含む追跡
領域を設定すると共に、該追跡領域内で縦方向の画素列
に沿って画素の濃度値を読み出し、該濃度値の局所的な
高まり毎に1個づつの画素を定めて抽出点とし、隣接し
た抽出点を連続させて顔の横方向に延びる連続データを
抽出して眼の詳細を検出し、且つ該眼の詳細の濃度変化
から眼の開度を検出する前記基準特徴量検出手段CL5
は、前記眼の位置又は眼の詳細濃度の少なくとも一方に
基づいて眼の周りの固定的な顔の基準特徴量を検出す
る。また、前記基準特徴量検出手段CL5は、前記眼の
周りの固定的な顔の基準特徴量を複数種、即ち、眉また
は眼鏡フレームの下部または鼻孔を検出する。さらに、
前記基準特徴量検出手段CL5は、前記固定的な顔の基
準特徴量として前記顔の特徴量である連続データを用い
る。
【0046】前記上下間隔計測手段CL6は、前記検出
された基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置間隔を
計測する。また、前記上下間隔計測手段CL6は、前記
上瞼の特定位置として前記眼の詳細濃度の2値化形状で
のエッジ部を用い、前記眉の特定位置として前記顔の特
徴量である眉の連続データでの最上端位置を用い、前記
眼鏡フレームの下部の特定位置として前記顔の特徴量で
ある眼鏡フレームの下部の連続データでの最下端位置を
用い、前記鼻孔の特定位置として前記顔の特徴量である
鼻孔の連続データでの最暗位置を用いる。
【0047】前記開閉眼判定手段CL7は、前記眼の開
度検出手段CL4で検出された眼の開度値と前記上下間
隔計測手段CL6で計測された上下位置間隔とから眼の
開閉状態を判定する。また、前記開閉眼判定手段CL7
は、前記基準特徴量の出現状態の安定性を判定し、該判
定の安定、不安定により前記眼の開閉状態の判定で前記
基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置間隔の使用、
未使用を切り替える。さらに、前記開閉眼判定手段CL
7は、前記基準特徴量の出現状態の安定性を判定し、該
判定により安定しているとされたとき前記眼の開閉状態
の判定で前記基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置
間隔を前記眼の開度値に優先させる。また、前記開閉眼
判定手段CL7は、前記安定、不安定の判定に前記顔の
特徴量としての連続データを用いる。さらに、前記開閉
眼判定手段CL7は、前記複数種の基準特徴量の出現状
態の安定性を判定し、該判定の安定、不安定により前記
眼の開閉状態の判定で前記複数種の基準特徴量及び上瞼
の特定位置の上下位置間隔の何れかを選択する。また、
前記開閉眼判定手段CL7は、前記眼の開閉状態の判定
で前記基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置間隔が
予め設定した範囲を超えていると判定したとき前記眼の
位置検出手段による眼の位置検出へ処理を戻す。
【0048】前記覚醒度判定手段CL8は、前記開閉眼
判定手段CL7から出力される眼の開閉状態の判定結果
に基づき覚醒度を判定する。
【0049】図2は、本発明の一実施形態にかかる構成
ブロック図である。
【0050】同図のように、TVカメラ201が自動車
のインストルメントに設置され、運転者の顔部分を正面
から撮影する。TVカメラ201の入力画像は、本実施
形態では、例えば横方向(X)512画素、縦方向
(Y)480画素からなる。前記TVカメラ1で撮像さ
れた入力画像は、A−D変換器202を介して画素毎の
アナログ電圧が256階調のデジタル値に変換され、入
力画像データとして画像メモリ203に格納される。画
像メモリ203の出力は、画像データ演算回路204に
入力される。
【0051】従って、TVカメラ201、A−D変換器
202、画像メモリ203は、本実施形態において前記
画像出力手段CL1を構成している。
【0052】前記画像データ演算回路204は、前記特
徴量検出手段CL2を構成し、前記入力された顔画像デ
ータから顔の縦方向の画素列に沿って画素の濃度値を読
み出し、該濃度値の局所的な高まり毎に1個づつの画素
を定めて抽出点とし、隣接した抽出点を連続させて顔の
横方向に延びる連続データを抽出して顔の特徴量とし、
その出力は眼の位置検出回路205に入力される。
【0053】前記眼の位置検出回路205は、前記眼の
位置検出手段CL3を構成し、前記検出された顔の特徴
量の画像上の位置、長さ、形状情報を用いて眼の位置を
検出し、その出力は眼の開度検出回路206に入力され
る。
【0054】前記眼の開度検出回路206は、前記眼の
位置検出回路205において検出された眼の位置を基準
に眼を含む追跡領域を設定すると共に、該追跡領域内で
顔の特徴量を検出して眼の詳細濃度を検出し、該特徴量
の詳細濃度の変化から眼の開度を検出する。同時に、眼
の位置検出回路205は、前記基準特徴量検出手段CL
5を構成し、眼の周りの固定的な顔の基準特徴量として
眉、眼鏡のフレーム、鼻孔を検出する。この眼の開度検
出回路206出力は、上瞼と各部位の間隔計測回路20
7に入力される。
【0055】前記上瞼と各部位の間隔計測回路207
は、前記上下間隔検出手段CL6を構成するもので、前
記検出された基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置
間隔を計測する。すなわち、上瞼と眉、眼鏡のフレー
ム、鼻孔との上下間隔を検出し、その出力は、開閉眼判
定回路208に入力される。
【0056】前記開閉眼判定回路208は、前記開閉眼
判定手段CL7を構成するもので、前記眼の開度検出回
路206で検出された眼の開度値と前記上下間隔計測手
段CL6を構成する上瞼と各部位の間隔計測回207で
計測された上下位置間隔とから眼の開閉状態を判定し、
その出力は、覚醒度判定回路209に入力される。
【0057】前記覚醒度判定回路209は、前記覚醒度
判定手段CL8を構成するもので、前記開閉眼判定回路
208から出力される眼の開閉状態の判定結果に基づき
覚醒度を判定する。従って、眼の開閉状態の正確な判定
結果を用いることにより、覚醒度の判定を正確に行うこ
とができる。
【0058】そして図示はしないが、前記覚醒度判定の
結果、居眠り運転状態であれば、ブザーによる警報など
を発する。
【0059】次に、上記構成における動作の流れを、図
3のフローチャートを用いて説明する。まず、図3のス
テップS301、ステップS302は前記画像出力手段
CL1として機能し、ステップS301では、前記TV
カメラ201によって顔部分が撮影され、ステップS3
02では、1フレーム分の入力画像がA−D変換器20
2でデジタル信号に変換されたうえ画像メモリ203に
格納される。
【0060】ステップS303では、眼の追跡領域の有
無の確認が行われる。ここで、眼の追跡領域とは、眼を
含む所定領域を示し、この領域内に出現する連続データ
の位置を検出することによって眼の詳細位置、眼の詳細
濃度を認識し、特定された眼の詳細濃度を読み出し、そ
の変化により眼の開度、上瞼の位置を検出している。
又、この所定領域内に出現する連続データの詳細濃度を
基に次の取り込み画像での処理領域を設定することによ
って眼の位置変化に対応できるようになっている。
【0061】ステップS303において、眼の追跡領域
が設定されていないと判断されたときは、ステップS3
04において眼の位置検出を行なう。
【0062】前記ステップS304は、まず前記特徴量
検出手段CL2として機能する。このステップS304
では、縦方向に1ライン処理してポイント抽出終了後
に、一つ隣のラインの処理に移して行き、縦方向の全ラ
インでのポイント抽出が終了するまで行う。
【0063】前記ステップS304で全ラインのポイン
ト抽出が終了したら、隣合う各ラインの抽出ポイントの
Y座標値を比較し、Y座標値が所定値以内の場合、連続
データとして、連続データのグループ番号、連続開
始ライン番号、連続データ数、連続データを構成す
る各抽出ポイントの縦方向位置の平均値(その連続デー
タの代表上下位置)、連続開始ラインと終了ラインの
横方向位置の平均値(その連続データの代表左右位置)
をメモリする。ここでの検出対象は眼としているため、
その特徴量は横に比較的長く続くデータであるといえる
ので、横方向に所定値以上続くことを条件に連続データ
を選択することができる。
【0064】又、前記ステップS304は、前記眼の位
置検出手段CL3として機能し、前記連続データから眼
の特徴情報、すなわち連続データの画像上の位置、長
さ、形状情報に合致する特徴量を抽出して眼の位置を検
出する。ステップS305においては、眼の追跡領域と
なる横方向(X方向)の幅と縦方向(Y方向)の幅を設
定する。
【0065】一方、前記ステップS303において、眼
の追跡領域が設定されていると判断されたときは、ステ
ップS306で眼の開度と詳細濃度との検出が行われ
る。このステップS306は、眼の開度検出手段CL4
を構成するもので、前記設定された追跡領域内で顔の特
徴量を検出して眼の詳細濃度を検出し、該眼の詳細濃度
の変化から眼の開度値及び上瞼の位置を検出する。又、
ステップS306は基準特徴量検出手段CL5を構成
し、前記検出した眼の詳細濃度を基準に眼の周りの固定
的な顔の基準特徴量として、例えば、眉、眼鏡のフレー
ム、鼻孔の各部位を検出する。
【0066】次に、ステップS307は、前記上下間隔
計測手段CL6として機能するもので、ステップS30
7においてステップS306で検出した眼の詳細濃度を
基準に検出した眉、眼鏡のフレーム下部、鼻孔の各部位
を読み込み、該データと眼の開度検出の際に求められる
上瞼との上下間隔を計測する。ステップS308では、
ステップS306で検出された眼の開度値や、ステップ
S307で検出される上瞼と各部位(眉、眼鏡のフレー
ム下部、鼻孔)との上下間隔より、眼が正しく追跡され
ているか否かを判断する。
【0067】眼の追跡状態の判断は、撮影対象とする人
を限定すると、眼の開度値や上瞼と各部位との上下間隔
が変化する範囲は限られるため、その範囲外の値が出力
されると眼の追跡異常であると判断する。また、眼の開
度や上瞼と各部位との上下間隔の出力値が前記範囲内で
あっても、眼は瞬きなどで所定時間内には変化すると考
えられるため、所定時間以上開度値が変化しない場合も
眼の追跡異常であると判断する。
【0068】前記ステップS308で眼の追跡異常と判
断された場合は、ステップS312に移行し眼の追跡領
域をクリアしてステップS301に戻る。この時は、眼
の追跡領域がクリアされているため、ステップS303
より、ステップS304に移行し、再度眼の位置検出を
行う。従って、ステップS308は、本実施形態におい
て開閉眼判定手段CL7として機能し、現在の追跡対象
が眼であるか否かを判定することが可能であり、検出ロ
ジックの動作状態の自己診断とバックアップを行うこと
ができる。
【0069】前記ステップS308で眼の追跡異常がな
いと判断された場合は、ステップS309に移行し、開
閉眼判定手段CL7として眼の開度値と上瞼及び各部位
の上下間隔とを用いて開閉眼の判定を行う。この開閉眼
の判定は、事前に学習した眼の開度変化範囲や、上瞼と
各部位の上下間隔との変化範囲から決定した開閉眼判定
基準値に対し、各画像データでの出力値が大きいか、小
さいかで行う。また、眼の開度値と、上瞼と各部位との
間隔による判定方法は、基本的に全ての“AND”をと
るという考え方であるが、条件づけを行った上で、上瞼
と各部位との間隔変化による判定結果を優先させたり、
眉、眼鏡のフレーム下部、鼻孔のデータの出現安定性を
評価した上で、どのデータか1つに絞って判定すること
もできる。この具体例は図13,図15のフローチャー
トを用いて後述する。
【0070】ステップS310は、前記覚醒度判定手段
CL8として機能し、開閉眼の出力結果の変化状態から
覚醒度を判定する。その後、ステップS311に移行
し、眼の追跡領域内で検出した眼の詳細濃度、位置座標
を基準に追跡領域の位置を更新してステップS301に
戻り同様の処理を続ける。
【0071】なお、眼の位置検出、眼の開度検出、眼の
追跡方法、開閉眼の判定方法、覚醒度の判定の原理につ
いては、「特開平10−40361号」「特開平10−
143669号」公報にも記載されている。
【0072】次に本発明の基本部分である前記図3のス
テップS307の処理内容である上瞼と眉との上下間
隔、上瞼と眼鏡とのフレーム下部の上下間隔、上瞼と鼻
孔との上下間隔の計測方法について説明する。
【0073】図3のステップS306で検出する眼の詳
細位置を基準に眉、眼鏡のフレーム下部、鼻孔が存在す
ると考えられる領域を限定し、該領域内の画像の濃淡情
報を用いてその特徴量を認識する。この特徴量の認識方
法は、モノクロ画像である原画像をそのままの状態で用
いたり、所定の2値化閾値で2値化した2値化画像を用
いることもできるが、原画像では、多階調での処理が煩
雑となり演算時間がかかるという問題点があり、また、
2値化画像においても適切な2値化閾値を決定するのに
処理時間がかかるだけでなく、検出対象の部位の光の当
たり方が一様でない場合に、検出精度が悪くなるという
問題点がある。
【0074】本発明実施形態では、眼の位置検出や、開
閉眼検出と同様に眉、眼鏡のフレーム下部、鼻孔を連続
データとして捉えることにより、この問題点を解消す
る。
【0075】図4に、上瞼5と眉7との上下間隔の計測
例を示す。なお、図4等では、図示上理解を容易にする
ため、顔画像データの一部を敢えて薄く示している。上
瞼5との上下間隔を計測する眉7を連続データG1とし
て認識することのメリットは、連続データG1の場合、
縦方向に所定間隔の画素へのアクセスしかないので、演
算処理時間が節約でき、また、各列を分離した状態で濃
度判定を行っているので眉の一部に光があたっていても
抽出点の検出ができるため光環境変化への対応力の高さ
があることである。
【0076】この図4の例では、上瞼5と眉7との連続
データG1の上下間隔の計測に際し、眼を2値化形状と
して捉えた時の上端のエッジ部を上瞼5の特定位置と
し、連続データG1を構成する各抽出点の上下方向位置
の平均値を眉7の代表座標位置C1とし、眉7の特定位
置としている。そして、この上瞼5のエッジ部と眉7の
代表座標位置C1との上下間隔を計測している。前記眼
を2値化形状として捉えた時の上端のエッジ部は、デー
タ的に安定した部分であり、このエッジ部である上瞼5
を用いて上下間隔を計測することで計測する値のバラツ
キを小さくすることが可能となり、眼の開閉状態を正確
に判定することができる図4(a)は、開眼時の計測例
であり、上瞼5のエッジ部と眉7の代表座標位置C1と
の間隔は小さくなっている。同図(b)は、閉眼時の計
測例であり、上瞼5のエッジ部と眉7の代表座標位置C
1との間隔は大きくなっている。
【0077】このようにして、顔の固定的な基準特徴量
として眉7を用いることにより、眉7を基準に眼8の開
度値が小さくなっている原因を推定することができ、正
確な判定を行うことができる。
【0078】図5に、上瞼5と眼鏡1のフレーム下部と
の上下間隔の計測例を示す。捕捉説明であるが、眼鏡1
のフレーム上部は、眉7のデータとほぼオーバーラップ
するので、敢えて眉7であるか、眼鏡1のフレーム上部
であるかを区別する必要がなく、本実施形態の説明では
省いている。この図5では、連続データG2を構成する
各抽出点の上下方向位置の平均値を眼鏡1のフレーム下
部の代表座標位置C2とし、眼鏡1のフレーム下部の特
定位置としている。そして、この眼鏡1のフレーム下部
の代表座標位置C2と上瞼5のエッジ部との上下間隔を
計測している。図5(a)は、開眼時の計測例であり、
上瞼5のエッジ部と眼鏡1のフレーム下部の代表座標値
C2との間隔は大きくなっている。同図(b)は、閉眼
時の計測例であり、上瞼5のエッジ部と眼鏡1のフレー
ム下部の代表座標値C2との間隔は小さくなっている。
【0079】このようにして、顔の固定的な基準特徴量
として眼鏡1のフレーム下部を用いることにより、検出
対象とする人が眼鏡を掛けているときにはこれを利用し
て眼の開度値が小さくなっている原因を推定することが
でき、正確な判定を行うことができる。
【0080】図6に、上瞼5と鼻孔9,11との上下間
隔の計測例を示す。この図6では、連続データG3を構
成する各抽出点の上下方向位置の平均値を鼻孔9,11
の代表座標位置C3とし、鼻孔9,11の特定位置とし
ている。そして、この鼻孔9,11の代表座標位置C3
と上瞼5のエッジ部との上下間隔を計測している。図6
(a)は、開眼時の計測例であり、上瞼5のエッジ部と
鼻孔9,11の代表座標値C3との間隔は大きくなって
いる。同図(b)は、閉眼時の計測例であり、上瞼5の
エッジ部と鼻孔9,11の代表座標値C3との間隔は小
さくなっている。
【0081】このようにして、顔の固定的な基準特徴量
として鼻孔9,11を用いることにより眉7あるいは眼
鏡1のフレーム下部を検出することができない場合であ
っても、鼻孔9,11を基準として眼の開度値が小さく
なっている原因を推定することができ、正確な判定を行
うことができる。
【0082】すなわち、眼8の開度値による開閉眼判定
に加え、上瞼5と各部位1,7,9,11との上下間隔
の計測値を用いることで、眼鏡1のレンズ部に写り込み
が発生しても、検出対象とする人が笑っても、眩しそう
に眼を細めても、その開度値の変化が居眠り状態になっ
て発生したものではないことを認識することができる。
【0083】図7〜図9に上瞼5と眉7との上下間隔の
計測例を、各場面に当てはめたものを示す。但し、前記
眼鏡1のフレーム下部、前記鼻孔9,11に関しても眉
7と同様に扱うことができる。従って、ここでは眉7を
代表して説明する。
【0084】図7は、眼鏡1のレンズ部に写り込みが発
生し、眼8の開度値が小さくなっている例を示す。この
ような状態になっても、実際は眼を閉じているわけでは
ないので、上瞼5と眉7との上下間隔Dが大きくなるこ
とはない。この上下間隔Dが大きくなることがないこと
を条件に、眼8の開度値が小さくなっている原因(眼鏡
1のレンズ部に写り込みが発生)を推定することができ
る。
【0085】図8は、検出対象とする人が笑っている例
を示す。眼8の開度値は図8の(a)と(b)とを見比
べると、笑っている(b)の例の方が、明らかに小さく
なっていることが分かる。しかし、笑って眼8を細めて
いる時は、頬の筋肉が上がって眼8が細くなっているの
で、上瞼5と眉7との上下間隔は殆ど変化していない。
この上瞼5と眉7との上下間隔が殆ど変化していないこ
とを条件に、眼8の開度値が小さくなっている原因(検
出対象とする人が笑っている)を推定することができ
る。
【0086】図9は、検出対象とする人が眩しそうに眼
8を細めている例を示す。この例も、笑って眼8を細め
ている例と同様に、頬の筋肉が上がって眼8が細くなっ
ているので(a)、上瞼5と眉7の上下間隔Dが大きく
なることはない(b)。この上瞼5と眉7との上下間隔
Dが大きくなることがないことを条件に、眼8の開度値
が小さくなっている原因(検出対象とする人が眩しそう
に眼8を細めている)を推定することができる。
【0087】前述の実施形態では、眉7、眼鏡1のフレ
ーム下部、鼻孔9,11を連続データG1,G2,G3
として捉え、各連続データG1,G2,G3を構成する
抽出点全ての上下方向の位置を平均した値を該データの
代表座標値C1,C2,C3として用い、上瞼5との間
隔を計測したが、代表座標値C1,C2,C3に誤差を
招くことがある。
【0088】例えば眉7で示す図10のように、連続デ
ータG1を構成する横方向の長さが、連続データG1の
構成条件の範囲内で変化した場合、図10の(a)に示
すように眉7の末端まで長く連続データG1と認識され
た時と、図10の(b)に示すように眉7の途中で連続
データG1が途切れて認識された時に代表座標値C1
に、間隔DEで表される誤差が発生する。このような場
合に対応するためには、眉7の連続データG1では、連
続データG1を構成する各抽出点の最上端点位置を、眉
7のデータの特定位置(代表座標値)として用いること
が考えられる。
【0089】この連続データG1を構成する各抽出点の
最上端点位置は、データ的に安定した部分であり、この
部分を用いて上下間隔を計測することで計測する値のバ
ラツキを小さくすることが可能となり、眼の開閉状態を
正確に判定することができる。
【0090】また、図11の例に示すように、眼鏡1の
フレーム下部の連続データG2としても同じような状況
が発生することがあり、眉7の場合と同様の対応が考え
られる。ただし眉7の場合と違って、眼鏡1のフレーム
下部は、眼の下に位置するため、連続データG2を構成
する各抽出点の最下端点位置を、眼鏡1のフレーム下部
の特定位置(代表座標値)として用いる必要がある。
【0091】この連続データG2を構成する各抽出点の
最下端点位置は、データ的に安定した部分であり、この
部分を用いて上下間隔を計測することで計測する値のバ
ラツキを小さくすることが可能となり、眼の開閉状態を
正確に判定することができる。
【0092】つぎに、図12を用いて鼻孔9,11の連
続データG3の代表座標値C3の精度向上方法について
説明する。
【0093】鼻孔9,11の連続データG3の代表座標
値C3がズレる例としては、図12の(a)に示すよう
に鼻孔9、11の近くに存在する皺13の影が繋がる場
合がある。このような場合に対応するためには、鼻孔
9,11の連続データG3では、連続データG3を構成
する各抽出点の最暗点位置を、鼻孔9,11の特定位置
(代表座標値)として用いることが考えられる。
【0094】この連続データG3を構成する各抽出点の
最暗点位置は、データ的に安定した部分であり、この部
分を用いて上下間隔を計測することで計測する値のバラ
ツキを小さくすることが可能となり、眼の開閉状態を正
確に判定することができる。
【0095】前記図3のステップS309での開閉眼判
定は、通常、眼の開度値と、上瞼5及び眉7、または上
瞼5及び眼鏡1のフレーム下部、さらには上瞼5及び鼻
孔9,11の上下間隔との両方の上記条件を満たしてい
る時に閉眼としているが、図13の(a)に示すように
コントラストが弱く、眼8の近くの影15と眼8のデー
タとが一体化してしまう時は、眼8を閉じていても閉眼
と認識できないことがある。このような場合の対応策と
しては、眉7、眼鏡1のフレーム下部、鼻孔9,11の
データの何れかが安定して出現していることを条件に、
上瞼5と各部位の間隔による判定を、眼8の開度値に優
先させることが考えられる。
【0096】この処理内容を図14のフローチャートを
用いて説明する。図14は、眉のデータの出現状態の安
定を条件としている例であるが、眼鏡のフレーム下部、
鼻孔でも同様の処理を行うことができる。
【0097】図14のステップS1301では、眉の連
続データの出現状態が安定しているかどうかを判定す
る。データの出現安定性の判定は、過去の処理において
眉のデータが認識できた回数が何回以上あったか、また
は、何回以上連続して行えたかなどにより行える。ステ
ップS1301で眉の連続データの出現状態が安定して
いないと判定された場合は、ステップS1302に移行
し眼の開度値のみによる判定を行う。ステップS130
2では、その画像データで検出された眼の開度値が眼の
開度値の開閉眼判定基準値Aより小さいか否かで行い、
小さい時はステップS1306に移行し閉眼と判定し、
また、大きい時はステップS1307に移行し開眼と判
定する。
【0098】前記ステップS1301で眉の連続データ
の出現状態が安定していると判定された場合は、ステッ
プS1303に移行し、眼の開度値の開閉眼判定基準値
Aを、補正しA’=A+αとする。この値αは、眼8の
近くの影15を考慮したものである。その後、ステップ
S1304に移行し、上瞼5と眉7との間隔D(図13
(b))が、上瞼5と眉7との間隔の開閉眼判定基準値
Bより大きいか否かを判定し、小さいと判定された場合
は、ステップS1307に移行し開眼と判定する。ま
た、大きいと判定された場合は、ステップS1305に
移行し、眼の開度値が、条件を緩和させた眼の開度値の
開閉眼判定基準値A’より小さいか否かを判定し、小さ
い時はステップS1306に移行し閉眼と判定し、ま
た、大きい時はステップS1307に移行し開眼と判定
する。
【0099】このようにして上瞼5と眉7、眼鏡1のフ
レーム下部、鼻孔9,11との上下間隔の信頼性を、眉
7、眼鏡1のフレーム下部、鼻孔9,11の連続データ
の出現の安定性で評価し、眉7、眼鏡1のフレーム下
部、鼻孔9,11の出現状態の安定しているときに限っ
て上下位置間隔を用いることにより、図13(a)に示
すような場合でも正しく開閉眼判定を行うことができ
る。尚、下瞼に比べ上瞼は形状的に一般的に大きく濃度
変化が大きくなるため、エッジ部としての認識には有利
である。従って、上瞼5と眉7との間隔Dは、図13
(a)に示すようなコントラストが弱い状態であって
も、上瞼と下瞼の間隔で求めている眼8の開度値より、
精度的にも良いことが確認できている。
【0100】また、上記のように優先度を付けること
で、基準特徴量である眉7、眼鏡1のフレーム下部、鼻
孔9,11が出現しにくい人の場合には、眉7、眼鏡1
のフレーム下部、鼻孔9,11と上瞼5との間の上下位
置間隔を用いないようにし、判定の信頼性向上を図るこ
とができる。さらに、安定、不安定の判定に顔の特徴量
としての連続データを用いることで、光環境変化による
影響を最小限にすることが可能で、データの安定性判定
の精度を向上することができる。
【0101】最後に、眼8の開度値に併せて、開閉眼判
定を行う上瞼5と各部位(眉7、眼鏡1のフレーム下
部、鼻孔9,11)の上下間隔の使用方法について説明
する。本実施形態は、眼8の開度値に併せて、上瞼5と
各部位の間隔の全てを判定対象として用いた場合、判定
処理が煩雑なることを防止するためのものである。眼8
の開度値に併せて、開閉眼判定を行う対象としては、そ
の信頼性が高ければ1つでも良いといえ、上瞼5との上
下間隔の計測値として開閉眼判定に用いるのに適してい
る順位づけを行い、該データの出現安定性によって切り
替えていくことも考えられる。
【0102】図15のステップS1501で、まず、眉
のデータの出現状態の安定性を評価し、出現状態が安定
していると判定できる場合は、ステップS1502に移
行し、眼の開度値と、上瞼と眉との上下間隔による開閉
眼判定を行う。ステップS1501で眉のデータの出現
状態が安定していると判定できない場合は、ステップS
1503に移行し、鼻孔の出現状態の安定性を評価し、
出現状態が安定していると判定できる場合は、ステップ
S1504に移行し、眼の開度値と、上瞼と鼻孔のと上
下間隔による開閉眼判定を行う。
【0103】前記ステップS1503で、鼻孔のデータ
の出現状態が安定していると判定できない場合は、ステ
ップS1505に移行し、眼鏡のフレーム下部の出現状
態の安定性を評価し、出現状態が安定していると判定で
きる場合は、ステップS1506に移行し、眼の開度値
と、上瞼と眼鏡のフレーム下部との上下間隔による開閉
眼判定を行う。
【0104】前記ステップS1505で、眼鏡のフレー
ム下部のデータの出現状態が安定していると判定できな
い場合は、ステップS1507に移行し、眼の開度値の
みによる開閉眼判定を行う。
【0105】本例で上瞼との上下間隔を計測する部位の
優先順位を眉、鼻孔、眼鏡のフレーム下部とした理由
は、次の通りである。眉は、眼に最も近く、左右方向へ
のオフセットがないことから上下間隔を計測する上で精
度的に高く出現安定性の評価を1番目とし、眼鏡のフレ
ーム下部は、全ての人が眼鏡を掛けているわけではな
く、眼鏡のフレーム下部のデータの出現安定性の評価を
3番目とした。
【0106】このようにして、上瞼と眉、上瞼と眼鏡の
フレーム下部、上瞼と鼻孔の上下間隔の計測値の信頼度
を評価することが可能となり、眼の開閉状態の判定で該
値の判定優先度をコントロールすることができ、より正
確な判定を行うことができる。
【0107】上記のように、眼の開閉状態を判定するに
際して、上瞼5及び基準特徴量として眉7、眼鏡1のフ
レーム下部、鼻孔9,11の特定位置の上下位置間隔を
考慮することにより、眼の開度値が小さくなっている原
因を推定することができ、検出対象とする人が眠くて眼
を閉じているときに限定して開閉状態を判定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼の状態検出装置、居眠り検出装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るブロック図である。
【図3】一実施形態に係り、眼の位置検出の全体動作を
示すフローチャートである。
【図4】一実施形態に係り、上瞼と眉との上下間隔の計
測方法を説明するもので、(a)は開眼時、(b)は閉
眼時の説明図である。
【図5】一実施形態に係り、上瞼と眼鏡のフレーム下部
との上下間隔の計測方法を示し、(a)は開眼時、
(b)は閉眼時の説明図である。
【図6】一実施形態に係り、上瞼と鼻孔との上下間隔の
計測方法を示し、(a)は開眼時、(b)は閉眼時の説
明図である。
【図7】一実施形態に係り、眼鏡レンズ部への写り込み
を示す説明図である。
【図8】一実施形態に係り、笑いによる上下間隔の変化
を示し、(a)は笑っていない時、(b)は笑っている
時の説明図である。
【図9】一実施形態に係り、眩しそうに眼を細めている
場合を示し、(a)は顔の説明図、(b)は眉及び眼の
連続データの説明図である。
【図10】一実施形態に係り、眉の連続データの代表座
標値の検出方法を示し、(a)は眉の末端まで長く連続
データが認識された場合、(b)は眉の途中で連続デー
タが途切れた場合を示す説明図である。
【図11】一実施形態に係り、眼鏡のフレーム下部の連
続データの代表座標値の検出方法を示し、(a)は連続
データが長く認識された場合、(b)は連続データが途
切れた場合の説明図である。
【図12】一実施形態に係り、鼻孔の連続データの代表
座標値の検出方法を示し、(a)は鼻孔と鼻孔の近くに
存在する皺の影とが繋がる場合、(b)は繋がらない場
合の説明図である。
【図13】一実施形態に係り、顔と影とのデータの一体
化を示し、(a)は顔の説明図、(b)は眉と眼の説明
図である。
【図14】一実施形態に係り、開閉眼判定において上瞼
と眉の上下間隔の計測値を優先する処理のフローチャー
トである。
【図15】一実施形態に係り、眼の開度値と併せて開閉
眼判定を行う上瞼と各部位の上下間隔計測値の使用方法
を説明するフローチャートである。
【図16】従来の問題点を示し、眼鏡への写り込みの説
明図である。
【図17】従来の問題点を示し、笑った状態の顔の説明
図である。
【図18】従来の問題点を示し、眩しさによって眼を細
めた状態の顔の説明図である。
【図19】従来の問題点を示し、眼と影とのデータの一
体化を示す顔の説明図である。
【符号の説明】
201 TVカメラ(画像出力手段CL1) 202 A−D変換器(画像出力手段CL1) 203 画像メモリ(画像出力手段CL1) 204 画像データ演算回路(画像出力手段CL1) 205 眼の位置検出回路(特徴量検出手段CL2、位
置検出手段CL3) 206 眼の開度検出回路(眼の開度検出手段CL4、
基準特徴量検出手段CL5) 207 上瞼と各部位の間隔計測回路(上下間隔計測手
段CL6) 208 開閉眼判定回路(開閉眼判定手段CL7) 209 覚醒度判定回路(覚醒度判定手段CL8)
フロントページの続き (72)発明者 阿部 毅 東京都大田区大森西5丁目28番6号 ナイ ルス部品株式会社内 (72)発明者 金田 雅之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 大和田 正次 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D037 FA05 FB10 5B057 AA19 AA20 BA02 BA30 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC03 CE09 CH18 DA07 DA08 DA15 DB02 DB05 DB09 DC03 DC05 DC14 DC16 DC22 DC32 5L096 AA03 AA06 BA02 BA04 BA18 CA02 DA03 EA35 FA06 FA13 FA14 FA32 FA46 FA54 FA64 FA69 FA71 GA13 GA22 GA28 JA09

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔を撮像して顔画像データを出力する画
    像出力手段と、 該画像出力手段から出力された顔画像データを処理して
    顔の特徴量を検出する特徴量検出手段と、 前記検出された顔の特徴量から予め記憶された眼の特徴
    情報に合致する特徴量を抽出して眼の位置を検出する眼
    の位置検出手段と、 前記検出された眼の位置を基準に眼を含む追跡領域を設
    定すると共に、該追跡領域内で顔の特徴量を検出して眼
    の詳細濃度を検出し、該眼の詳細濃度の変化から眼の開
    度値及び上瞼の位置を検出する眼の開度検出手段と、 前記眼の位置又は眼の詳細濃度の少なくとも一方に基づ
    いて眼の周りの固定的な顔の基準特徴量を検出する基準
    特徴量検出手段と、 前記検出された基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位
    置間隔を計測する上下間隔計測手段と、 前記眼の開度検出手段で検出された眼の開度値と前記上
    下間隔計測手段で計測された上下位置間隔とから眼の開
    閉状態を判定する開閉眼判定手段とを備えたことを特徴
    とする眼の状態検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の眼の状態検出装置であっ
    て、 前記特徴量検出手段は、前記画像出力手段が出力した顔
    画像データから顔の縦方向の画素列に沿って画素の濃度
    値を読み出し、該濃度値の局所的な高まり毎に1個づつ
    の画素を定めて抽出点とし、隣接した抽出点を連続させ
    て顔の横方向に延びる連続データを抽出して顔の特徴量
    とし、 前記眼の開度検出手段は、前記検出された眼の位置を基
    準に眼を含む追跡領域を設定すると共に、該追跡領域内
    で縦方向の画素列に沿って画素の濃度値を読み出し、該
    濃度値の局所的な高まり毎に1個づつの画素を定めて抽
    出点とし、隣接した抽出点を連続させて顔の横方向に延
    びる連続データを抽出して眼の詳細濃度を検出し、該眼
    の詳細濃度の変化から眼の開度値及び上瞼の位置を検出
    することを特徴とする眼の状態検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の眼の状態検出装置
    であって、 前記基準特徴量検出手段は、前記固定的な顔の基準特徴
    量として眉を検出することを特徴とする眼の状態検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の眼の状態検出装置
    であって、 前記基準特徴量検出手段は、前記固定的な顔の基準特徴
    量として眼鏡フレームの下部を検出することを特徴とす
    る眼の状態検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の眼の状態検出装置
    であって、 前記基準特徴量検出手段は、前記固定的な顔の基準特徴
    量として鼻孔を検出することを特徴とする眼の状態検出
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5の何れかに記載の眼の状態
    検出装置であって、 前記基準特徴量検出手段は、前記固定的な顔の基準特徴
    量として前記顔の特徴量である連続データを用いること
    を特徴とする眼の状態検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の眼の状態検出装置であっ
    て、 前記上下間隔計測手段は、前記上瞼の特定位置として前
    記眼の詳細濃度の2値化形状でのエッジ部を用い、前記
    眉の特定位置として前記顔の特徴量である眉の連続デー
    タでの最上端位置を用いることを特徴とする眼の状態検
    出装置。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の眼の状態検出装置であっ
    て、 前記上下間隔計測手段は、前記上瞼の特定位置として前
    記眼の詳細濃度の2値化形状でのエッジ部を用い、前記
    眼鏡フレームの下部の特定位置として前記顔の特徴量で
    ある眼鏡フレームの下部の連続データでの最下端位置を
    用いることを特徴とする眼の状態検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の眼の状態検出装置であっ
    て、 前記上下間隔計測手段は、前記上瞼の特定位置として前
    記眼の詳細濃度の2値化形状でのエッジ部を用い、前記
    鼻孔の特定位置として前記顔の特徴量である鼻孔の連続
    データでの最暗位置を用いることを特徴とする眼の状態
    検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の何れかに記載の眼の状
    態検出装置であって、 前記開閉眼判定手段は、前記基準特徴量の出現状態の安
    定性を判定し、該判定の安定、不安定により前記眼の開
    閉状態の判定で前記基準特徴量及び上瞼の特定位置の上
    下位置間隔の使用、未使用を切り替えることを特徴とす
    る眼の位置検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9の何れかに記載の眼の状
    態検出装置であって、 前記開閉眼判定手段は、前記基準特徴量の出現状態の安
    定性を判定し、該判定により安定しているとされたとき
    前記眼の開閉状態の判定で前記基準特徴量及び上瞼の特
    定位置の上下位置間隔を前記眼の開度値に優先させるこ
    とを特徴とする眼の状態検出装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11記載の眼の状態検
    出装置であって、 前記開閉眼判定手段は、前記安定、不安定の判定に前記
    顔の特徴量としての連続データを用いることを特徴とす
    る眼の状態検出装置。
  13. 【請求項13】 請求項1又は2記載の眼の状態検出装
    置であって、 前記基準特徴量検出手段は、前記眼の周りの固定的な顔
    の基準特徴量を複数種検出し、 前記上下間隔計測手段は、前記検出された各基準特徴量
    及び上瞼の特定位置の上下位置間隔を計測し、 前記開閉眼判定手段は、前記複数種の基準特徴量の出現
    状態の安定性を判定し、該判定の安定、不安定により前
    記眼の開閉状態の判定で前記複数種の基準特徴量及び上
    瞼の特定位置の上下位置間隔の何れかを選択することを
    特徴とする眼の位置検出装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れかに記載の眼の
    状態検出装置であって、 前記開閉眼判定手段は、前記眼の開閉状態の判定で前記
    基準特徴量及び上瞼の特定位置の上下位置間隔が予め設
    定した範囲を超えていると判定したとき前記眼の位置検
    出手段による眼の位置検出へ処理を戻すことを特徴とす
    る眼の位置検出装置。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の眼の状態検出装置で
    あって、 前記基準特徴量検出手段は、前記眼の周りの固定的な顔
    の基準特徴量として眉、眼鏡のフレーム、鼻孔を検出す
    ることを特徴とする眼の位置検出装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜14の何れかに記載の眼の
    状態検出装置であって、 前記開閉眼判定手段から出力される眼の開閉状態の判定
    結果に基づき覚醒度を判定する覚醒度判定手段を設けた
    ことを特徴とする居眠り検出装置。
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