JP2008256101A - 防振ブッシュ - Google Patents

防振ブッシュ Download PDF

Info

Publication number
JP2008256101A
JP2008256101A JP2007099173A JP2007099173A JP2008256101A JP 2008256101 A JP2008256101 A JP 2008256101A JP 2007099173 A JP2007099173 A JP 2007099173A JP 2007099173 A JP2007099173 A JP 2007099173A JP 2008256101 A JP2008256101 A JP 2008256101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
peripheral surface
intermediate cylinder
shaft member
axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007099173A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4358874B2 (ja
Inventor
Akira Suzuki
顕 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2007099173A priority Critical patent/JP4358874B2/ja
Publication of JP2008256101A publication Critical patent/JP2008256101A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4358874B2 publication Critical patent/JP4358874B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Springs (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】中間筒を備えるバルジタイプの防振ブッシュを改良して、ねじり方向におけるばね定数を低減する。
【解決手段】内筒12と外筒14の間に中間筒16を設け、内筒12と中間筒16を連結する内側弾性部18と、中間筒16と外筒14を連結する外側弾性部20を、ゴム状弾性体により形成する。中間筒16の内周面16Aを軸方向Xにて内径Diが一定のストレート状に形成するとともに、該ストレート状の内周面16Aに対向する内筒12の外周面部分12Aを軸方向Xにて外径Doが一定のストレート状に形成する。中間筒16の外周面16Bに軸直角方向外方Y1側に膨出する凸面部22を形成するとともに、該凸面部を取り囲む外筒14の内周面に軸直角方向外方Y1側に陥没する凹面部24を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のサスペンション装置などに組み込まれて使用される防振ブッシュに関するものである。
従来より、自動車のサスペンション装置においては、車体とサスペンションとの連結部位等に、振動減衰、緩衝などを目的として防振ブッシュが使用されている。かかる防振ブッシュは、一般に、内筒等の軸部材と、該軸部材の外側に間隔をおいて配置された外筒と、前記軸部材と外筒との間に介設されて両者を弾性的に結合するゴム状弾性体とを備えてなる。
ところで、この種のサスペンション装置に用いられる防振ブッシュにおいては、乗り心地性と操縦安定性を向上させるために、軸直角方向と軸方向におけるばね定数は大きくしつつ、ねじり方向やこじり方向におけるばね定数を小さくすることが求められる。
このような要求に対し、軸直角方向におけるばね定数を大きくしつつ、こじり方向におけるばね定数を小さくするため、内筒の軸方向中央部に軸直角方向に膨出する膨出部を設けた、いわゆるバルジタイプの防振ブッシュが開発されている。そして、軸直角方向におけるばね定数を更に高めるため、バルジタイプの防振ブッシュにおいて、内筒と外筒との間に中間筒を設けた構成が知られている(下記特許文献1参照)。
なお、内筒と外筒との間に中間筒を設けた防振ブッシュにおいて、内筒と中間筒との間に介設されたゴム状弾性体からなる内側弾性部と、中間筒と外筒との間に介設されたゴム状弾性体からなる外側弾性部とを連結させる貫通孔やスリットを、中間筒に設ける技術が知られている(下記特許文献2,3参照)。
特開平09−100861号公報 特開平09−072365号公報 特開2000−065112号公報
最近、自動車等の車両においては乗り心地性の改善要求が益々高くなっている。かかる要求に対し、本発明は、上記の中間筒を備えるバルジタイプの防振ブッシュの改良を目的として、ねじり方向におけるばね定数を低減することができる防振ブッシュを提供することを課題とする。
本発明に係る防振ブッシュは、軸部材と、前記軸部材を軸平行に取り囲む外筒と、前記軸部材と前記外筒の間に設けられて前記軸部材を軸平行に取り囲む中間筒と、前記軸部材の外周面と前記中間筒の内周面とに接着されて前記軸部材と前記中間筒を連結するゴム状弾性体からなる内側弾性部と、前記中間筒の外周面と前記外筒の内周面とに接着されて前記中間筒と前記外筒を連結するゴム状弾性体からなる外側弾性部と、を備える防振ブッシュにおいて、前記中間筒の内周面が軸方向において内径が一定に形成されるとともに、該中間筒の内周面に対向する前記軸部材の外周面部分が軸方向において外径が一定に形成され、前記中間筒の軸方向の中央部における外周面部分が軸直角方向外方側に膨出する凸面部に形成されるとともに、該凸面部を取り囲む前記外筒の内周面部分が軸直角方向外方側に陥没する凹面部に形成されたものである。
上記構成によれば、こじり方向における変位に対しては、外側弾性部において、中間筒の凸面部と外筒の凹面部との間での剪断変形により当該方向でのばね定数を低減するという、バルジタイプの防振ブッシュとしての特性を確保することができる。一方、ねじり方向における変位に対しては、内側弾性部が外側弾性部よりも小径で周長が短いことから、内側弾性部によりばね定数が決まる。本発明では、内側弾性部が設けられる軸部材の外周面と中間筒の内周面を共に直径が一定のストレート状に形成したので、軸部材に膨出部を設ける従来のバルジタイプのものに比べて、内側弾性部の周長が短くなり、そのため、ねじり方向におけるばね定数を低減することができる。
上記構成において、前記中間筒を貫通して前記内側弾性部と前記外側弾性部を連結させる貫通孔が、前記凸面部よりも軸方向外方側の中間筒部分において周方向に複数並設されていると、次の作用効果が奏される。
すなわち、こじり方向における変位時、外側弾性部の上記凸面部よりも軸方向外方側のゴム部分は、外筒と中間筒の間で軸直角方向に圧縮されるような力を受ける。その際、該軸方向外方側のゴム部分が、中間筒に設けられた貫通孔を介して内側弾性部と連結されているので、該軸方向外方側のゴム部分を、貫通孔を通って内側弾性部側に逃がすことができる。そのため、こじり方向におけるばね定数を効果的に低減できる。なお、上記特許文献2や特許文献3において、中間筒に設けられた貫通孔やスリットは、ゴム状弾性体の成形時にゴム材料が貫通孔を通って流動することを可能にして中間筒に作用する圧力を軽減したり、あるいはまた、加硫成形後の予備圧縮時にスリットを介して外側弾性部の圧縮力を内側弾性部に全体にわたって伝達させて、内側弾性部を軸方向において均一に予備圧縮するためのものである。そのため、これらの貫通孔やスリットは、中間筒の軸方向における全体にわたって均等に分散配置されており、よって、上記本発明特有の構成及び作用効果を何ら示唆するものではない。
上記構成において、より詳細には、前記貫通孔の軸方向内方側の開口縁が、前記凸面部の軸方向外方端よりも軸方向外方側に位置していることが好ましい。また、前記中間筒の前記凸面部が、軸直角方向外方側に膨出する球帯状の球状凸面に形成されるとともに、前記外筒の前記凹面部が前記球状凸面に対応する球状凹面に形成され、前記軸部材の軸方向に沿う断面において、前記球状凹面によって定められる仮想円が前記中間筒と交差する位置に、前記貫通孔が設けられていることが好ましい。貫通孔の配置をこのように設定することで、こじり方向における変位時において、外側弾性部の圧縮される部位を、貫通孔を介して、内側弾性部側に一層効果的に逃がすことができる。
上記構成において、内側弾性部が外側弾性部よりも軸方向寸法が大きく形成されていると、こじり方向のばね定数が、より確実に外側弾性部によって決まることになり、よって、外側弾性部のバルジ形状や上記貫通孔による逃がし効果により、こじり方向のばね定数を効果的に低減することができる。また、中間筒よりも外側の外側弾性部は外筒の絞り加工により圧縮されてばね定数が高くなるが、該絞り加工により圧縮されない内側弾性部の軸方向寸法を大きく設定したことで、内側弾性部において外側弾性部の絞り加工によるばね定数の上昇分を補うことができる。そのため、内外の弾性部のばね定数を同等に設定して、軸直角方向における荷重入力に対してばね特性を線形に近づけることができる。
本発明の防振ブッシュであると、軸直角方向におけるばね定数を確保しつつ、こじり方向におけるばね定数を低減するという、バルジタイプの防振ブッシュとしての特性を損なうことなく、ねじり方向におけるばね定数を低減することができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る防振ブッシュ10を示したものである。この防振ブッシュ10は、マルチリンク式サスペンション装置において、ロアリンクやトーコントロールリンクなどの各種リンク部材とサスペンションメンバーとを連結するものである。
防振ブッシュ10は、図1,2に示すように、軸部材としての内筒12と、これを軸平行かつ同軸状に取り囲む外筒14と、内筒12と外筒14の中間位置において内筒12を軸平行かつ同軸状に取り囲む中間筒16と、内筒12と中間筒16の間に介設されたゴム弾性体からなる内側弾性部18と、中間筒16と外筒14の間に介設されたゴム弾性体からなる外側弾性部20とを備えてなる。そして、図8に示すように、内筒12は、その両端面がサスペンションメンバーのブラケット1に挟まれた状態で、ボルトなどの不図示の締結部材で締め付けることによりブラケット1に固定され、また、外筒14は、リンク部材2の筒状ホルダ3内に圧入することにより固定され、これにより、防振ブッシュ10はリンク部材2とサスペンションメンバー側のブラケット1とを防振的に連結する。
中間筒16は、金属製円筒状部材であり、図1,6,7に示すように、内周面16Aは軸方向Xにおいて内径Diが一定のストレート状(即ち、ストレートな円柱面状)に形成されている。また、中間筒16は、軸方向Xの中央部における外周面部分が、軸直角方向外方Y1側に向けて全周にわたって湾曲状に膨出する凸面部22に形成されている。この例では、凸面部22は、軸直角方向外方Y1側に膨出する球帯状の球状凸面に形成されている。詳細には、凸面部22は、内筒12の軸心A(中間筒16と軸心と同じ。)上に中心Pを持つ球面の軸方向中央部を構成する球帯状をなし、中間筒16の軸方向両端部における一般筒部(外径が一定のストレート筒状部)の外周面16Bからなだらかに連続して形成されている。
内筒12は、金属製の円筒状部材であり、図1,4に示すように、中間筒16のストレート状の内周面16Aに対向する外周面部分12Aが軸方向Xにおいて外径Doが一定のストレート状(即ち、ストレートな円柱面状)に形成されている。内筒12は、中間筒16よりも軸方向Xにおける寸法が大きく設定されており、中間筒16の軸方向端からはみ出した内筒12の軸方向Xの両端部12B,12Bを除いて、内外径が一定のストレート筒状に形成されている。そして、内筒12の両端部12B,12Bは、上記ストレート状の外周面部分12Aに対して外径が大きく設定されることで厚肉状に形成されている。
外筒14は、金属製の円筒状部材であり、図2,5に示すように、外形が断面円形状をなし、外周面14Aの径が軸方向Xで一定のストレート状に形成されている。図1に示すように、上記凸面部22を取り囲む外筒14の内周面部分は、軸直角方向外方Y1側に向けて全周にわたって湾曲状に陥没する凹面部24に形成されている。この例では、凹面部24は、球状凸面である凸面部22に対応させて、該凸面部22と同心状(即ち、共通の中心Pを持つ。)の球状凹面に形成されている。詳細には、後述する絞り加工後の形状において、凸面部22に一定の間隔をおいて沿うように、外筒14の内周面14Bの中央部が、軸直角方向外方Y1側に凹んだ球状凹面24に凹設されている。
なお、凹面部24は、外筒14の軸方向両端部における一般筒部(内外径が一定のストレート筒状部)の内周面14Bからなだらかに連続して形成されている。また、図5に示すように、絞り加工前の状態では、凹面部24は厳密な球帯ではなく、中心Pが外筒14の軸心A上から軸直角方向Yにずれた位置にあり、縮径方向に絞り加工することで、図1に示すように中心Pが軸心A上に位置する球帯状に形成される。
内側弾性部18は、内筒12と中間筒16とを連結する筒状のゴム部材であり、内筒12のストレート状の外周面部分12Aと中間筒16のストレート状の内周面16Aとの略全体にわたって加硫接着されている。従って、内側弾性部18は、中央部に膨らみ部を持たず、軸方向Xにおいて内外径ともに一定のストレート筒状に形成されている。なお、内側弾性部18は、外側弾性部20と同一のゴム材料により形成されている。
外側弾性部20は、中間筒16と外筒14とを連結する筒状のゴム部材であり、凸面部22を含む中間筒16の外周面16Bと凹面部24を含む外筒14の内周面14Bとにそれぞれ加硫接着されている。外側弾性部20は、凸面部22と凹面部24との間に充填されているだけでなく、その両端部20A,20Aが、凸面部22よりも軸方向外方X1側の中間筒部分16Cと凹面部24よりも軸方向外方X1側の外筒部分14Cとを連結するように軸方向外方X1側に延設されている。従って、外側弾性部20は、軸方向中央部に軸直角方向外方Y1側への膨らみ部20Bを持つ筒状に形成されている。
内側弾性部18と外側弾性部20の軸方向端面には、軸方向内方X2側に向かって断面円弧状に陥没する環状のすぐり部26,28が設けられている。内側弾性部18のすぐり部26の方が、外側弾性部20のすぐり部28よりも軸方向Xの深さが浅く形成されており、これにより、内側弾性部18の軸方向寸法Liが、外側弾性部20の軸方向寸法Loよりも大に形成されている(即ち、Li>Lo)。
図7に示すように、中間筒16には、凸面部22よりも軸方向外方X1側の中間筒部分16Cに円形の貫通孔30が設けられている。貫通孔30は、図6に示すように、中間筒16の周方向Cにおいて等間隔に複数設けられており、この例では、60°ごとに6個が設けられている。
貫通孔30は、凸面部22に関して軸方向Xの両側にそれぞれ設けられており、軸方向中央の凸面部22内には設けられていない。そして、図1に示すように、この貫通孔30を介して、内側弾性部18と外側弾性部20とが連結されている。詳細には、内側弾性部18の軸方向Xにおける両端部18A,18Aと外側弾性部20の上記両端部20A,20Aとがそれぞれ連結されている。
また、貫通孔30は、図7に示すように、その軸方向内方X2側の開口縁30Aが、凸面部22の軸方向外方端22Aよりも軸方向外方X1側に位置するように配置されている。また、貫通孔30は、図1に示す内筒12の軸方向Xに沿う断面において、凸面部22を構成する球状凹面によって定められる仮想円32が中間筒16と交差する位置に設けられている。すなわち、貫通孔30が該仮想円32にかかるように設けられている。
この防振ブッシュ10を製造するに際しては、まず、図4に示すストレート筒状の内筒12と、図5に示すように内周面14Bに凹面部24を持つ外筒14と、図6,7に示すように外周面16Bに凸面部22を備えた中間筒16を、それぞれ作製する。
次いで、上記の内筒12と外筒14と中間筒16を不図示の成形型に配置し、該成形型内にゴム材料を注入することで、内筒12と外筒14との間に内側弾性部18と外側弾性部20を加硫成形する。その際、ゴム材料は、外側弾性部20を成形するためのキャビティにおいてその軸方向端面に設けられた直径方向に対向する2箇所の注入孔34,34(図2参照)から注入される。注入されたゴム材料は、中間筒16に設けられた複数の貫通孔30を通って内側のキャビティに流れ込んで内側弾性部18を形成する。これにより、図3に示す絞り加工前の加硫成形体が得られる。
その後、上記加硫成形体の外筒14に絞り加工を施して、外筒14を縮径することにより、図1に示す防振ブッシュ10が得られる。該絞り加工により、外側弾性部20は軸直角方向Yに圧縮されてばね定数が高くなる。一方、内側弾性部18については、外側弾性部20の存在により中間筒16が縮径されないことから、軸直角方向Yにほとんど圧縮されない。
以上よりなる防振ブッシュ10では、外側弾性部20が内側弾性部18よりも軸方向寸法が小さいので(Li>Lo)、こじり方向Zのばね定数は主として外側弾性部20により決まる。外側弾性部20には膨らみ部20Bが設けられているので、内筒12と外筒14との軸同士が傾くようなこじり方向Zにおける変位時、中間筒16の凸面部22と外筒14の凹面部24との間の外側弾性部20が、主として剪断変形を受けるようになり、そのため、こじり方向Zのばね定数を低減することができる。
特に本実施形態であると、こじり方向Zにおける変位時に圧縮される外側弾性部20の端部20Aが、中間筒16に設けられた貫通孔30を介して内側弾性部18と連結されている。そのため、該端部20Aの圧縮されるゴム部分を、貫通孔30を通って内側弾性部18側に逃がすことができるので、こじり方向Zのばね定数を効果的に低減することができる。なお、貫通孔30は、これによって防振ブッシュ10の軸方向Xや、軸直角方向Y、ねじり方向Nにおけるばね定数にほとんど影響を与えないので、他のばね特性を保持しつつ、こじり方向Zのばね定数を低減することができる。
一方、内筒12と外筒14が回転方向に相対変位するねじり方向N(図2参照)における変位に対しては、内側弾性部18が外側弾性部20よりも小径で周長が短く、また内側弾性部18が上記絞り加工により圧縮されないことから、内側弾性部18により主としてばね定数が決まる。そこにおいて本実施形態であると、内側弾性部18が中央部に膨らみ部を持たないストレート筒状であるため、内筒に凸面部を設ける場合に比べて、内側弾性部18の周長が短くなる。そのため、ねじり方向Nのばね定数を低減することができる。
また、この防振ブッシュ10であると、中間筒16を設けたことで、軸直角方向Yにおけるばね定数が大きい。また、軸方向Xにおける変位に対しては、凸面部22と凹面部24との間で外側弾性部20は剪断変形だけでなく圧縮変形も受けるようになる。そのため、軸方向Xにおけるばね定数を上げることができる。
以上より、この防振ブッシュ10であると、軸方向Xと軸直角方向Yにおけるばね定数を確保しながら、こじり方向Zとねじり方向Nにおけるばね定数を効果的に小さくすることができる。よって、サスペンション装置において、操縦安定性を確保しながら、乗り心地性を大幅に向上させることができる。
また、この防振ブッシュ10では、上記のように絞り加工により内側弾性部18は圧縮されず、外側弾性部20のような軸直角方向Yのばね定数の上昇はない。しかしながら、内側弾性部18は外側弾性部20よりも軸方向寸法が大に設定されているため(Li>Lo)、上記絞り加工によるばね定数の上昇分を補うことができ、軸直角方向Yにおけるばね定数を内側弾性部18と外側弾性部20とで同等に設定することができる。よって、防振ブッシュ10に対する軸直角方向Yでの荷重入力に対してばね特性を線形に近づけることができ、所望の防振特性を発揮することができる。また、内外のばね定数を同等にすることで、軸直角方向Yにおける荷重入力に対する防振ブッシュ10の耐久性を向上することができる。
また、本実施形態であると、内側弾性部18の軸方向寸法Liを、外側弾性部20の軸方向寸法Loよりも大に形成したので、周長の短い内側弾性部18において内筒12との接着面積をその分大きく確保することができ、耐久性を向上することができる。
本発明は、自動車のサスペンション装置に組み込まれて使用される防振ブッシュや、エンジンマウントとしての筒形の防振ブッシュなど、各種防振ブッシュに利用できる。
実施形態に係る防振ブッシュの断面図(図2のI−I線断面図)。 同防振ブッシュの側面図。 同防振ブッシュの絞り加工前の断面図。 同防振ブッシュの内筒の断面図。 同防振ブッシュの外筒の断面図。 同防振ブッシュの中間筒の断面図。 図6のVII−VII線断面図。 同防振ブッシュの組み付け状態を示す断面図。
符号の説明
10…防振ブッシュ、
12…内筒(軸部材)、12A…外周面
14…外筒、14B…内周面
16…中間筒、16A…内周面、16B…外周面、16C…軸方向外方側の中間筒部分、
18…内側弾性部、
20…外側弾性部、
22…凸面部(球状凸面)、22A…軸方向外方端
24…凹面部(球状凹面)、
30…貫通孔、30A…軸方向内方側の開口縁
32…仮想円、
C…周方向、
Di…中間筒の内径、Do…内筒の外径、
Li…内側弾性部の軸方向寸法、Lo…外側弾性部の軸方向寸法、
X…軸方向、X1…軸方向外方、
Y…軸直角方向、Y1…軸直角方向外方

Claims (5)

  1. 軸部材と、
    前記軸部材を軸平行に取り囲む外筒と、
    前記軸部材と前記外筒の間に設けられて前記軸部材を軸平行に取り囲む中間筒と、
    前記軸部材の外周面と前記中間筒の内周面とに接着されて前記軸部材と前記中間筒を連結するゴム状弾性体からなる内側弾性部と、
    前記中間筒の外周面と前記外筒の内周面とに接着されて前記中間筒と前記外筒を連結するゴム状弾性体からなる外側弾性部と、
    を備える防振ブッシュであって、
    前記中間筒の内周面が軸方向において内径が一定に形成されるとともに、該中間筒の内周面に対向する前記軸部材の外周面部分が軸方向において外径が一定に形成され、
    前記中間筒の軸方向の中央部における外周面部分が軸直角方向外方側に膨出する凸面部に形成されるとともに、該凸面部を取り囲む前記外筒の内周面部分が軸直角方向外方側に陥没する凹面部に形成された、
    防振ブッシュ。
  2. 前記中間筒を貫通して前記内側弾性部と前記外側弾性部を連結させる貫通孔が、前記凸面部よりも軸方向外方側の中間筒部分において周方向に複数並設された、請求項1記載の防振ブッシュ。
  3. 前記貫通孔の軸方向内方側の開口縁が、前記凸面部の軸方向外方端よりも軸方向外方側に位置している、請求項2記載の防振ブッシュ。
  4. 前記中間筒の前記凸面部が、軸直角方向外方側に膨出する球帯状の球状凸面に形成されるとともに、前記外筒の前記凹面部が前記球状凸面に対応する球状凹面に形成され、
    前記軸部材の軸方向に沿う断面において、前記球状凹面によって定められる仮想円が前記中間筒と交差する位置に、前記貫通孔が設けられた、請求項2又は3記載の防振ブッシュ。
  5. 前記内側弾性部が前記外側弾性部よりも軸方向寸法が大きく形成された、請求項1〜4のいずれか1項に記載の防振ブッシュ。
JP2007099173A 2007-04-05 2007-04-05 防振ブッシュ Active JP4358874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007099173A JP4358874B2 (ja) 2007-04-05 2007-04-05 防振ブッシュ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007099173A JP4358874B2 (ja) 2007-04-05 2007-04-05 防振ブッシュ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008256101A true JP2008256101A (ja) 2008-10-23
JP4358874B2 JP4358874B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=39979861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007099173A Active JP4358874B2 (ja) 2007-04-05 2007-04-05 防振ブッシュ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4358874B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170045255A (ko) * 2014-09-19 2017-04-26 오일레스고교 가부시키가이샤 구조물용 진동 감쇠 장치
DE102020122187A1 (de) 2020-08-25 2022-03-03 Vibracoustic Se Lagerbuchse mit Zwischenrohr

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6149142U (ja) * 1984-09-06 1986-04-02
JPH04129943U (ja) * 1991-05-21 1992-11-30 東海ゴム工業株式会社 摺動ブツシユ
JPH0722141U (ja) * 1993-09-30 1995-04-21 武蔵精密工業株式会社 摺動ブッシュ
JPH08505923A (ja) * 1992-12-23 1996-06-25 ユナイテッド・テクノロジー・コーポレーション 管状エラストマーダンパー
JPH081405U (ja) * 1994-11-30 1996-09-17 武蔵精密工業株式会社 摺動体
JPH09100861A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Toyoda Gosei Co Ltd サスペンションブッシュ
JPH09100859A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Toyoda Gosei Co Ltd サスペンションブッシュ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6149142U (ja) * 1984-09-06 1986-04-02
JPH04129943U (ja) * 1991-05-21 1992-11-30 東海ゴム工業株式会社 摺動ブツシユ
JPH08505923A (ja) * 1992-12-23 1996-06-25 ユナイテッド・テクノロジー・コーポレーション 管状エラストマーダンパー
JPH0722141U (ja) * 1993-09-30 1995-04-21 武蔵精密工業株式会社 摺動ブッシュ
JPH081405U (ja) * 1994-11-30 1996-09-17 武蔵精密工業株式会社 摺動体
JPH09100861A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Toyoda Gosei Co Ltd サスペンションブッシュ
JPH09100859A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Toyoda Gosei Co Ltd サスペンションブッシュ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170045255A (ko) * 2014-09-19 2017-04-26 오일레스고교 가부시키가이샤 구조물용 진동 감쇠 장치
DE102020122187A1 (de) 2020-08-25 2022-03-03 Vibracoustic Se Lagerbuchse mit Zwischenrohr
DE102020122187B4 (de) 2020-08-25 2022-04-28 Vibracoustic Se Lagerbuchse mit Zwischenrohr

Also Published As

Publication number Publication date
JP4358874B2 (ja) 2009-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6867138B2 (ja) 防振ブッシュ
JP4740818B2 (ja) 防振ブッシュを備えたリンク部材
JP3951274B1 (ja) 防振ブッシュの製造方法
JP2008223920A (ja) 防振ブッシュ及び防振ブッシュ組付体
WO2017056546A1 (ja) ブラケット付き筒形防振装置
WO2016047395A1 (ja) 筒型防振装置
JP2012211604A (ja) 防振装置
WO2021085029A1 (ja) 車体ダンパーブレース
JP4716387B2 (ja) 防振ブッシュ
JP3924729B1 (ja) 防振ブッシュ
JP4358874B2 (ja) 防振ブッシュ
JP4261587B2 (ja) 防振ブッシュ
JP5806877B2 (ja) 防振ブッシュ
JP2010159860A (ja) 防振ブッシュ
JP2008019928A (ja) 防振ブッシュ、及び、この防振ブッシュを備えたマルチリンク式サスペンション装置
JP4833908B2 (ja) 防振ブッシュ
JP4303297B2 (ja) 防振ブッシュ
JP2004028267A (ja) 防振ブッシュ
JP4303298B2 (ja) 防振ブッシュ
JP2010060023A (ja) 防振ブッシュ
JP2017165284A (ja) スタビライザブッシュの取付構造
JPH08128483A (ja) 筒型防振マウント
JP4937062B2 (ja) スタビライザブッシュ付きスタビライザバー
JP2001173699A (ja) 防振ブッシュ
JP2014066297A (ja) 筒型防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090806

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4358874

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150814

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250