JP2008256034A - 揺動型歯車装置 - Google Patents

揺動型歯車装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008256034A
JP2008256034A JP2007097169A JP2007097169A JP2008256034A JP 2008256034 A JP2008256034 A JP 2008256034A JP 2007097169 A JP2007097169 A JP 2007097169A JP 2007097169 A JP2007097169 A JP 2007097169A JP 2008256034 A JP2008256034 A JP 2008256034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
tooth
teeth
concave
gears
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007097169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4971011B2 (ja
Inventor
Makoto Yamazawa
誠 山澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ogino Industrial Co Ltd
Original Assignee
Ogino Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ogino Industrial Co Ltd filed Critical Ogino Industrial Co Ltd
Priority to JP2007097169A priority Critical patent/JP4971011B2/ja
Publication of JP2008256034A publication Critical patent/JP2008256034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4971011B2 publication Critical patent/JP4971011B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Retarders (AREA)

Abstract

【課題】煩雑な位置決め作業を伴うことなく、基準歯としての凸状歯と創成歯としての凹状歯のなじみを早期に実現でき、長期にわたって適正な噛み合いが得られる揺動型歯車装置を提供することをその目的とする。
【解決手段】4つの傘歯車にて構成されるいわゆる揺動型歯車装置において、該第1ないし第4歯車の互いに噛み合い対峙する歯車対のうち一方の歯車が、ピッチ円錐上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる凹溝と、該凹溝内に転動自在に配置される円柱状のコロとで等高歯としての凸状歯として構成され、該凸状歯と噛み合う歯車が、該凸状歯の歯形を創成転写した創成歯形もしくは近似創成歯形として形成された凹状歯として構成され、上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹状歯の硬度より硬い硬度に設定されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハウジングに固定された歯数n1 の第1歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前記第1、第2歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点と、前記第3、第4歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座標の同一象限若しくは異なる象限上に置いてなる揺動型歯車装置に関する。
従来より、揺動運動を行ういわゆる揺動型歯車装置を用いた減速歯車装置の原理が知られていた。この揺動型歯車装置は、4つの歯車のみで大減速比を得ることが可能であり、様々な利点を有するものである。しかしながら、揺動型歯車装置はその歯形を高精度かつ低コストでの生産が困難な球面インボリュート歯形とする必要があり、実用化には至らなかった。本発明者はこの球面インボリュート歯形に替えて、一方の歯車の歯形を、歯すじ方向において歯幅および歯たけが等しいいわゆる等高歯とし、他方の歯形を該等高歯の歯形を創成転写し、さらに該等高歯を、ローラ状のコロを凸状歯として用いることにより、揺動型歯車装置の実用化を可能とした。なお、揺動型歯車装置の詳細については、特公平7−56324号公報(特許文献1)に開示されている。
図13には、本発明者による揺動型歯車装置の要部断面が示されている。揺動型歯車装置は、入力軸1と出力軸2との間を、第1〜第4歯車A1 〜A4 で連結し、これらの歯車によって減速を行っている。この第1〜第4歯車A1〜A4は傘歯車である。そして、第1歯車A1 はハウジング6に一体的に固定されている。また、第2歯車A2 および第3歯車A3 は1つの回転体3に設けられ、回転体3は入力軸1の傾斜部1aで回転自在に支承されている。このように回転体3を傾斜支持すると、入力軸1の回転に伴って回転体3に揺動運動を発生させることができる。また、各歯車の噛み合い部にコロが介在されこのコロの転動により噛み合い摩擦を吸収している。
図14に示すように、コロ4aは、第1歯車A1(第4歯車A4 )に形成された凹溝4bによって転動自在に支持されている。そして、凹溝4bから突出するコロ4aによって、半円筒状の凸状歯4を形成している。また、第2歯車A2 (第3歯車A3 )にも半円弧状凹溝を形成し、凹状歯5として構成する。そして、回転体3が矢印Bで示す方向に揺動運動を行うと、第2歯車A2 (第3歯車A3 )は矢印Cで示す方向に移動し、各凹状歯5と凸状歯4とを噛み合わせていく。この際に、各凹状歯と凸状歯との間に生ずる摺動を、コロ4aの転動で吸収している。したがって、バックラッシの設定をなくし、かつ、歯同士に意図的に予圧を付与しても、歯同士の噛み合いによる発熱を回避することが可能となる。
特公平7−56324号公報
上記の揺動型歯車装置は、上記凸状歯を凹溝とコロとで構成、すなわち、噛み合い部にコロを介在させることにより、原理的には噛み合い部の摩擦抵抗が低減されることになり、伝達効率を高めることが可能となる。しかしながら、噛み合い部の構成要素が増えることにより噛み合い精度の確保が大きな課題となる。一体型の凸状歯と凹状歯の噛み合いであれば2部品個々の精度と2者間の位置決め精度を確保すればよいが、噛み合い構成要素としてコロが増加することによって、3部品の個別精度に加えて3者間の位置決め精度の確保が極めて複雑になる。
この種の揺動型歯車装置は、第1歯車A1と第2歯車A2の噛み合いが、第2歯車A2が第1歯車A1に対して面ぶれ運動を行いながら行われるため、噛み合い始めから噛み合い離脱の間、各歯車の歯すじ方向の母線が互いに交差することになり、凸状歯と凹状歯を単純な直線形状に形成した場合、相互に噛み合い干渉部が生じ噛み合い歯車として成立しない。それ故、凸状歯および凹状歯の両者をともに単純な形状にすることはできず、一方を単純な形状の等高歯とし、他方の歯形を創成加工機を用いて凸状歯を創成転写した創成歯形とすることによって、干渉の生じない適正な噛み合いが得られることになる。
しかしながら、創成歯としての凹状歯は、きわめて複雑な形状となるため、凹状歯の位置決めは、回転方向だけでなく歯すじ方向においても厳密に行う必要があり、その位置決め作業は、単にコロが増加したことによる煩雑さだけでなく、それ以上の煩雑さとなる。高精度の位置決め精度を得るためには、複雑な組み立て治具を用いたり複雑な作業を行うことによってある程度は可能であるが、生産性を考慮した場合限界がある。そこで、多少の位置決め精度のばらつきがあっても、適正な噛み合い精度が得られるように、最終組付けに先立って組み合わせ歯車ごとに個別になじみ加工を行い、干渉部を除去することが考えられるが、この方法は、余分な加工工程が増えるだけでなく、特に創成歯のなじみ加工を行う場合には特別な創成加工機を用いる必要があり、生産性において問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、煩雑な位置決め作業を伴うことなく、基準歯としての凸状歯と創成歯としての凹状歯のなじみを早期に実現でき、長期にわたって適正な噛み合いが得られる揺動型歯車装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係わる手段は、ハウジングに固定された歯数n1 の第1歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前記第1、第2歯車の基準ピッチ円を通る共通球面の中心点と、前記第3、第4歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座標の同一象限若しくは異なる象限上に置いてなる揺動型歯車装置であって、
上記第1ないし第4歯車が傘歯車として構成され、
該第1ないし第4歯車の互いに噛み合い対峙する歯車対のうち一方の歯車が、ピッチ円錐上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる凹溝と、該凹溝内に転動自在に配置される円柱状のコロとで等高歯としての凸状歯として構成され、該凸状歯と噛み合う歯車が、該凸状歯の歯形を創成転写した創成歯形もしくは近似創成歯形として形成された凹状歯として構成され、
上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹状歯の硬度より高い硬度に設定されていることを特徴とする。
以上のように、噛み合い基準となる凸状歯が、凹溝と円柱状のコロとで歯厚および歯たけが等しい等高歯として構成されていると同時に、コロの硬度が、凸状歯の歯形が創成転写される創成歯としての凹状歯の硬度より高く設定されているので、組み付け状態において多少の位置精度の狂いがあっても、組み立て後の運転により硬度の高いコロと硬度の低い凹状歯の噛み合いによって、硬度の高いコロによって硬度の低い凹状歯の干渉部が強制的に磨耗させられることになるので、早期になじみが終了し、適正な噛み合いが得られる。
この場合、噛み合いによるなじみ作用は、硬度差を逆にしても得られるが、耐久性において不利となる。すなわち、硬度差が逆の場合、噛み合い歯相互のなじみにより初期状態でのかみ合いは適切に行われるが、長期の使用によって噛み合い部相互の磨耗が進行した場合、硬度の低いコロの磨耗が相対的に大きくなり、これによってコロの直径が小さくなるので、凹状歯との接触面圧が大きくなりコロの磨耗がますます加速されることになり、その耐久性が悪化する。したがって、上記のように、凸状歯としてのコロの硬度を高くすれば、凹状歯の磨耗がコロの外形に沿うように磨耗することになるので、逆に面圧が小さくなり、上記のような面圧の増大による磨耗の悪循環は発生することがなく、耐久性においても有利となる。
請求項2の手段は、ハウジングに固定された歯数n1 の第1歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前記第1、第2歯車の基準ピッチ円を通る共通球面の中心点と、前記第3、第4歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座標の同一象限若しくは異なる象限上に置いてなる揺動型歯車装置であって、
上記第1ないし第4歯車が傘歯車として構成され、
該第1ないし第4歯車の互いに噛み合い対峙する歯車のうち第1歯車および第4歯車が、ピッチ円錐上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる凹溝と、該凹溝内に転動自在に配置される円柱状のコロとで等高歯としての凸状歯として構成され、上記第1歯車および第4歯車とそれぞれ噛み合う第2および第3歯車が、該凸状歯の歯形を創成転写した創成歯形もしくは近似創成歯形として形成された凹状歯として構成され、
該凸状歯は、歯すじ長さが該凹状歯の歯すじ長さより長く設定されており、
上記凸状歯を構成する凹溝は、歯すじ方向全域において上記コロを傾動不能に密接支持するように歯すじ方向の全域において同一断面に形成され、
さらに上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹状歯の硬度より高い硬度に設定されていることを特徴とする。
以上のように、凸状歯が比較的配置上の自由度のある第1歯車、第4歯車側に配置固定され、十分な長さのコロが凹溝内において歯筋方向全域において支持されているので、創成基準歯としてのコロの支持剛性が向上することになり、コロによる凹状歯の自己創成作用が適切に行われることになる。つまり、凸状歯を構成するコロの支持剛性が不十分な場合、基準歯としての位置が不安定となり、凹状歯との噛み合いが不安定となる。
請求項3にかかわる手段は、請求項1〜2の1つにおいて、上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹溝の硬度より高く設定されていることを特徴とする。この構成によれば、コロの凹溝内における転動によって凹状歯はもちろんのこと凹溝の磨耗が相対的に大きくなり、基準歯としてのコロの磨耗に伴う面圧の増大を極力抑えることができるので、コロの異常磨耗を防ぐことができその耐久性を向上できる。
請求項4にかかわる手段は、請求項1〜3の1つにおいて、上記凹状歯がその開口部が基準ピッチ円直径をはさんで歯すじ方向外方および歯すじ方向内方に拡大する鼓形状に形成されていることを特徴とする。この構成によれば凹状歯の歯すじ方向の長さが短縮化されていることとあいまって凹状歯の開口部における周方向の干渉幅を最小にすることができるので、凸状歯としてのコロによる凹状歯の自己創成作用を最小の範囲とすることができ、凹状歯のなじみ作用を早期に完了することが可能となる。
また、上記のように構成することで、凹状歯の加工精度の自由度ならびに加工形態の選択の自由度の拡大につながり、噛み合い精度の向上および生産コストの低減に大きく貢献する。しかも、半径方向の干渉幅が小さくなることは、噛み合い始め(噛み合い終わり)位置における凸状歯との接触角が小さくなることを意味し、アキシャル方向の分力が小さくなり、伝達効率においても有利となる。
請求項5にかかわる手段は、請求項3において、上記基準ピッチ円直径が、歯すじ方向中央をはさんで内外にそれぞれ歯すじ長さの30%の範囲に設定されていることを特徴とする。基準ピッチ円直径が30%以上内外にずれると、上記干渉除去幅が一方において大きくなるので、伝達効率の悪化につながり、好ましくない。
請求項6にかかわる手段は、請求項1〜5の1つにおいて、上記凸状歯を構成する凹溝は、上記コロの外周面とその全面で接触するように、コロの外周面に対応した単一円弧で形成されていることを特徴とする。この構成によれば、支持長さが長いこととあいまって、コロの支持剛性がより向上し、噛み合いの安定性および初期なじみ性に大きく貢献する。
請求項7にかかわる手段は、請求項1〜5の1つにおいて、上記凸状歯を構成する凹溝は、開口部近傍において接触点を持ちかつ溝底においコロとの間に所定の空間を構成するように複数の円弧で形成されていることを特徴とする。この構成によれば、コロが特定接触点の2点で支持されることになるので、支持剛性を安定的に強化することができる。
本発明は、煩雑な位置決め作業を行うことなく、基準歯としての突状歯と創成歯としての凹状歯のなじみを早期に実現でき、長期にわたって適正な噛み合いが得られる。
以下本発明の実施例を図1〜10に基づいて説明する。なお、上記従来例と同一ないし相当部分は同一符号を付し詳細な説明は省略する。本発明にかかわる揺動型歯車装置は、ハウジング6に固定された歯数n1 の第1歯車A1と、出力軸2に取付けられた歯数n4 の第4歯車A4とを、入力軸1との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車A2および歯数n3 の第3歯車A3を一体に設けた回転体3を、第2歯車A2が第1歯車A1と噛み合い、第3歯車A3が第4歯車A4と噛み合うように前記入力軸1の傾斜部1aで軸支し、前記第1、第2歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点と、前記第3、第4歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点が一致する点Oを原点とするXY座標のX軸上に前記入力軸の軸芯Gを配置し、かつ、第1、第2歯車A2の噛み合い点と第4、第3歯車A3の噛み合い点とを該XY座標の同一象限若しくは異なる象限上に置くことによって構成される。
上記揺動型歯車装置は、より具体的には、歯数の異なる4つの歯車として、第1〜第4歯車A1 〜A4 を有している。各歯車は傘歯車である。このうち第1歯車A1 は、ハウジング6に一体的に固定され、回転をしない固定歯車である。第2歯車A2 、第3歯車A3 は、入力軸1によって軸支される回転体3に形成されている。また、第4歯車A4 は出力軸2に設けられ、ハウジング6により回転自在に支持されている。そして、第1歯車A1 と第2歯車A2 、第3歯車A3 と第4歯車A4 とがそれぞれ噛み合っている。
回転体3は、入力軸1の軸芯Gに対して所定の角度をなす軸芯Hを有する傾斜部1aによって支持されている。入力軸1自体も、ハウジング6によって回動自在に支持されている。入力軸1が回転すると、傾斜部1aが首を振るような運動をし、これに軸支される回転体3は、揺動運動をする。この、回転体3の揺動運動に伴い、第2歯車A2 を第1歯車A1 に、また、第3歯車A3 を第4歯車A4 にそれぞれ噛み合わせていく。すると、第2歯車A2 は、1周期の揺動運動(入力軸1の1回転)当り、第1歯車A1 との歯数差に相当する分だけ第1歯車A1 に対して回転する。すなわち、第1歯車A1 と、第2歯車A2 との間で、1段階の減速がなされる。
ここで、第1歯車A1 の歯数を 100、第2歯車A2 の歯数を 101とした場合を考える。入力軸1が1回正回転すると、第1歯車A1 に対して第2歯車A2 は1/100 だけ正回転する。第2歯車A2 の運動は、第3歯車A3 に直接伝わり、第3歯車A3 と第4歯車A4 との間でも、同様の噛み合いを行う。この場合、第3歯車A3 と第4歯車A4 との間に歯数差を与えておけば、第3歯車A3 と第4歯車A4 との間でも、1段階の減速がなされる。すなわち、入力軸1の回転運動が出力軸2に伝達される際に、第1、第2歯車A1 ,A2 と、第3、第4歯車A3 ,A4 とで、2段階の減速作用が行われることになる。なお、第3歯車A3 と第4歯車A4 の歯数差がゼロの場合には、同一箇所での噛み合いとなって減速作用は行われず、第1歯車A1 と第2歯車A2 との間での減速作用のみとなる。
上記揺動型歯車装置の減速比をR(入力軸1が1回転したときの出力軸2の回転数)とすると、R=1−(n4 ×n2 )/(n3 ×n1 ) ……(i)
ここで、n1 :第1歯車A1 の歯数,n2 :第2歯車A2 の歯数,n3 :第3歯車A3 の歯数,n4 :第4歯車A4 の歯数とし、n1 =1000,n2 =1001,n3 =1000,n4 =999とすると、減速比R=1/ 100万(正回転)となる。このように、揺動型歯車装置は、僅か4枚の歯車で大きな減速比を得ることができるものである。
なお、前述のごとく、第1歯車A1 の歯数と第2歯車A2 の歯数差が1の場合には、揺動運動が1周期進むと、第1歯車A1 と第2歯車A2 との間で、噛み合う歯は1つずれる。また、同歯数差が2の場合は、揺動運動が1周期進むと、第1歯車A1 と第2歯車A2 との間で、噛み合う歯は2つずれる。同様にして、歯数差がnの場合には、噛み合う歯はn個ずれることになる。このことは、第3、第4歯車A3 ,A4 の関係においても同じである。
続いて、揺動型歯車装置の歯形を求める手法について、以下に説明する。ここで、図1に示す揺動型歯車装置の各傘歯車の歯形を求める手法を示す展開図を図4に、その要部拡大図を図5に示す。なお、各歯車A1,A2 ,A3 ,A4 は摸式的にピッチ円錐で示している。
ここでは、第1歯車A1 、第2歯車A2 の各ピッチ円(基準ピッチ円直径位置)を通る共通球面Cir1と、第3歯車A3 、第4歯車A4 の各ピッチ円を通る共通球面Cir2とを考える。そして、各共通球面の中心点を一致させ、該一致点を点Oとする。さらに、点Oを原点とするXY座標を考える。このXY座標のX軸上に入力軸1の軸芯Gを配置する。また、第1、第2歯車A1 ,A2 の噛み合い点をC1 、第3、第4歯車A3 ,A4 の噛み合い点をC2 とする。そして、噛み合い点C1,C2 を、第1象限と第3象限若しくは第2象限と第4象限に置く。
また、入力軸1の軸芯Gと傾斜部1aの軸芯Hとがなす角度をθ、第1歯車A1 の背円錐とピッチ円錐の中心線とでなす角度をθ1 、第2歯車A2 の背円錐とピッチ円錐の中心線とでなす角度をθ2 とすると、θ1 +θ2 =θである。なお、θ1 ,θ2 のいずれか一方の角度を零とすることも可能であり、この場合は、前記角度を零とした方の歯車が冠歯車となる。同様にして、第3、第4歯車A3 ,A4 の背円錐と各ピッチ円錐の中心線とでなす角度は、第3歯車A3 はθ3 、第4歯車A4 はθ4 かつθ3 +θ4 =θである。
また、第1〜第4歯車の歯数をそれぞれn1 ,n2 ,n3 ,n4 とし、n1 ,n2 の値、n3 ,n4 の値は互いに異なるものとする。ここで、第1〜第4歯車A1 〜A4 の各ピッチ円錐の頂点O1 ,O2 ,O3 ,O4 から、各背円錐の頂点D1 ,D2 ,D3 ,D4 までの距離D11 ,D22 ,D33 ,D44 を、ピッチ円半径とする円筒歯車ER1 ,ER2 ,ER3 ,ER4 を考える。そして、このピッチ円上に形成されるインボリュート歯形若しくは任意の歯形を想定し、これを第1〜第4歯車A1 〜A4 の相当円筒歯車とする。ここで、該相当円筒歯車の相当歯数をZ1 ,Z2 ,Z3 ,Z4 とすると、
1 =n1 /Sinθ1 ……(ii)
2 =n2 /Sinθ2 ……(iii )
3 =n3 /Sinθ3 ……(iv)
4 =n4 /Sinθ4 ……(v)
と表すことができる。
したがって、本発明にかかわる歯形は、上記式(ii),(iii )で得られる関係を基礎に相当円筒歯車において、第1歯車A1 に等高歯の歯形を形成し、さらに、第2歯車A2 に該歯形を創成転写する。第3、第4歯車A3 ,A4 も同様にして形成する。すなわち、第1〜第4歯車A1〜A4は2対の等高歯歯車対が形成されることになり、従来の球面インボリュウト歯形に比べて加工精度の自由度の高い揺動型歯車装置が得られることになる。さらに、第1〜第4歯車A1〜A4の歯形についてより具体的に説明する。
図1に示す本発明にかかわる揺動型歯車装置は、その一例として第1歯車A1と第2歯車A2との間において、第2歯車A2の歯数を第1歯車A1の歯数より1枚多く設定し、また第3歯車A3と第4歯車A4との間において第3歯車A3が第4歯車A4の歯数より1枚多く設定し、第1歯車A1、第2歯車A2間における1段の減速と、第3、第4歯車A3,A4間の減速とで2段階の減速を行うように設定されている。したがって、第2歯車A2および第3歯車A3は、第1歯車A1および第4歯車A4に対し、1歯相当分基準ピッチ円直径が大きく設定されている。また第1ないし第4歯車の基準ピッチ円直径は、歯すじ方向中央に設定されている。
このように設定された、第1歯車A1および第4歯車A4は、ピッチ円錐上において、等間隔で歯車中心から放射方向に伸びかつ母線に対し平行に所定の幅で伸びる断面半円状の凹溝4bと、この凹溝4b内に転動自在に配置される所定直径の円柱状のコロ4aとで等高歯としの凸状歯4として構成されている。また、上記第2および第3歯車は上記凸状歯4の歯形を創成転写した創成歯形もしくは近似創成歯形として形成されている。なお、本実施例において第1、第4歯車と第2、第3歯車とは、それぞれ歯数が相違するだけで歯形形状および基本構造を同じくしているので、以下の説明は、凸状歯としての第1歯車と凹状歯としての第2歯車について説明する。
上記凸状歯4は、歯すじ長さが凹状歯5の歯すじ長さより長く設定されている。その長さは、第2歯車A2の揺動運動に伴う噛み合い始め位置から噛み合い離脱位置の間で、第2歯車A2の凹状歯開口部における干渉除去幅が歯すじ方向両端で最大となるように、有効噛み合い長さが長く設定されている。また、凸状歯4を構成するコロ4aは第1歯車A1の母材に固定手段としてのリテーナ7,8によって歯すじ方向両端において係止する必要があるので、上記凸状歯4の長さはコロ4aの係止分の寸法を考慮してさらに長く設定されている。つまり、凸状歯4を構成するコロ4aの歯すじ長さは、凹状歯5の歯すじ長さに対して、有効歯すじ長さの差分とリテーナ係止分の長さが加算された寸法として設定されている。またコロ4aの外径は、歯すじ方向全域において同一直径となっている。
ところで、コロ4aと凹溝4bとで構成される凸状歯4の場合、コロ4aの直径が噛み合い強度および騒音に大きく影響する。径が大きくなれば噛み合い強度は増すが騒音は大きくなり、小さければその逆になる。したがって、同一の減速比のもとで、噛み合い強度を重視する場合には最小歯数に設定してコロ4aの直径を大きくすればよく、騒音の減少を重視する場合には、歯数を増やし、コロ4aの直径を小さくすればよい。
上記凸状歯4として構成されるコロ4aは、第1、第4歯車の歯数と同数備え、その軸方向(歯すじ方向)の両端部において外側リテーナ7、内側リテーナ8によって位置決め保持されている。各リテーナ7,8はリング状に形成されており、軸方向内端には第1、第4歯車A4の係止溝9と係合する環状の係止爪7a,8aがそれぞれ形成されている。軸方向の外端には、コロ4aの軸端部を保持する環状の係止爪7b,8bがそれぞれ形成されている。このリテーナ7,8はポリアミド系あるいはポリイミド系の樹脂にて形成され、自身が所定の外力の作用により変形が可能で、各歯車の噛み合い時にコロ4aに軸方向内方に摩擦力が作用するが、この力に対し、コロ4aの変位を弾性的に許容するように構成されている。
すなわち、この種の揺動型歯車装置においては、回転体3が揺動運動しながら噛み合い離脱を行うものであり、その噛み合い時においてコロには歯筋方向においても大きな力が作用することになる。したがって、コロに作用する歯すじ方向の力によってコロの端面がリテーナの内周あるいは外周に強く押し付けられる。このときリテーナの剛性が高い場合には、その端面には過大な摩擦力が働区ことになり、この摩擦力によってコロの転動が拘束され伝達効率が悪化するだけでなく、リテーナおよびコロの異常磨耗につながる。したがって、上記のようにリテーナを弾性変形可能に形成することにより、コロに歯すじ方向の力が作用しても、その力はリテーナの弾性変形により吸収され、上述の問題は解決される。
この場合、内側リテーナの弾性特性としては、コロ4aに作用する力にもよるが、内側リテーナ8の外周面の一部の弾性変形によるものでもよく、リテーナ全体が弾性変形するものであってもよく、要するに噛み合い時の弾性変形と非噛み合い時の復元性とを備えていればよい。また、リテーナは周方向に等間隔で切欠部10が設けられており、この切欠部10も内側リテーナ8の弾性変形を許容するに有効な手段といえる。この切欠部10はコロ4aを歯車に対して組み付け保持する際、歯車の内周面に対し先端部をすぼめて挿入できるので組み付け性の向上にも貢献する。切欠部10は、図2に示すように非開放部側が円弧状に形成されており、リテーナの変形に伴う切欠部10の特定部分に対する応力集中を防ぐことが可能である。
また、上記のような回転体3の揺動運動すなわち第2および第3歯車の揺動運動は、傾斜部1aの回転に伴って入力軸の軸芯Gと傾斜部1aの軸芯Hの交点Oを中心とした円弧上(共通球面Cir1)を移動しながら揺動運動が行われるので、その噛み合い時において、凸状歯4を構成するコロ4aに対し、その歯すじ方向(歯車の軸心方向)に摩擦力が作用するが、この力によってコロ4aの軸方向内端部と当接する内側リテーナ8が弾性変形しコロ4aが歯すじ方向に移動することになるので、コロ4aの端面とリテーナ8外周面との間の摩擦力が大幅に低減され、もってコロ4aの転動抵抗が大幅に軽減されることになる。この状態から非噛み合い状態に移行すると、コロ4aに作用する歯すじ方向の摩擦力がなくなるので、コロ4aはリテーナの弾性復元力により所定の位置に復帰する。
以上のように構成される凸状歯4としてのコロ4aを支持する凹溝4bは、ピッチ円錐面上において、歯すじ方向全域において断面一様、つまり同一幅、同一深さのいわゆる等高歯として形成され、上記コロ4aを歯すじ方向において摺動可能でかつ回転方向に傾動不能に密接支持するように構成されている。
その断面形状としては、図6に示すように、凹状歯5の断面形状と同様に多重円弧にて形成されている。具体的にはコロ4aの半径に対し1より大きい半径rを持つ2つの円弧でもって、その円弧中心をコロ4a中心に対してオフセットさせて形成されている。それ故、凹溝4bおよび凹状歯5の開口部近くには、二つの接触点P0、P0が形成され、コロ4aとの間で45度より小さい所定の(たとえば15度)の接触角αが得られるとともに、この接触点P0、P0から溝底に向かってコロ4aの外周から徐々に離間することで溝底近辺に所定のオイル溜り4d,5bが形成されることになる。なお、接触角αとは、凸状歯4aと凹状歯5の噛み合いにおいて互いの母線が重なり合う最大噛み合い位置における角度をいう。
したがって、円柱状のコロ4aは歯すじ方向の全域において、凹溝4bの接触点P0、P0の2点にて確実に支持され、コロ4aの支持剛性が高められ、コロ4aの凹溝4b内における回転方向の傾動が確実に阻止され、結果、コロ4aと凹溝4bとが強固に結合され、実質的に一体的な凸状歯4が構成されることになる。
また、凹溝4bにおける接触点P0、P02点による支持は、加工精度の自由度拡大に対しても重要な意味を持つ。つまり、コロ4aとの接触が全面当たりの場合、その精度如何によりコロ4aとの接触が部分当りとなりコロ4aの位置決めが不正確になる可能性があるが、上述のように2点当りの場合、位置決め精度上の自由度が高く、コロ4aの支持剛性を比較的安定的に確保することが可能となる。
また、上述のように凹溝4bおよび凹状歯5の断面を多重円弧で形成し、接触点P0、P0を開口部近くに設定することで、その接触角αを小さくすることができ、特に凹状歯5において、伝達効率の向上および歯車各部の耐久性の向上に大きく貢献する。
つまり、第1歯車A1および第2歯車A2の噛み合いが生じているときには図6の凹状歯5の接触点P0ではコロ4aに対し荷重Pがかかる。この荷重Pは第1、第2歯車A1、A2のピッチ円錐と平行な方向の分力である回転伝達力Tと、同じくピッチ円錐と垂直な方向の分力であるアキシャル力Fとに成分を分けて考えることができる。このアキシャル力が大きくなれば逆に回転伝達力が小さくなる。しかもアキシャル力は、第2歯車A2が形成される回転体3に曲げ力として作用し回転体3を支障するベアリングに悪影響を与え歯車装置としての耐久性を損なうことになる。したがって、接触角αを小さくすれば、アキシャル力が小さくなり、伝達効率の向上および耐久性の向上がともに可能となる。
なお、凸状歯を構成する凹溝4bにおいては、このアキシャル力は第1歯車が固定されるハウジング6にて受けることになるので、上述の耐久性には影響を与えることはない。
ところで、凹状歯において接触角を小さくすれば上述のようにアキシャル力が小さくなり、連携する回転体3および同ベアリングに対する曲げ力(ねじり力)を小さくすることが可能であるが、むやみに小さくし過ぎると凹状歯5はもちろんのこと凹溝4bの歯の耐久性にとって不利になる場合がある。すなわち、接触角αが小さくなれば荷重Pの作用方向が隣り合う凹溝4b、凹状歯5の歯底より歯先方向に作用することになり、凹溝4b間および凹状歯5間のランド部4c、5aに歯底を起点に曲げ荷重として作用し、高荷重の作用によりランド部4c、5aが損傷するなどの問題が生じる可能性がある。
特に、コロの直径を大きくし、ランド部4c,5aの回転方向の幅を小さくした場合、その内径側が特に薄くなるのでこの部分での損傷が生じる可能性がある。
本実施態様においては、図9に示すように、接触角αは噛み合い時の荷重方向が、隣り合う凹溝4bおよび凹状歯5の歯底より内方(歯車母材側)に向かうように設定し、アキシャル荷重をむやみに大きくすることなくランド部4c,5aの耐久性を同時に満足するように構成されている。なお、本実施態様における噛み合い位置は、基準ピッチ円位置である。
また、上記のように凹溝4b,凹状歯5のそれぞれの歯底とコロ4aの間にはオイル溜り4d,5bが形成されており、コロ4aとの間の潤滑が適正に行われる。なお、凹溝4bの断面形状を多重円弧にて形成されているが、図8に示すように単一円弧で形成すれば、コロ4aの接触面が面接触となるので、コロ4aの支持剛性をよりいっそう高めることができ、コロ4aの傾動を確実に防止することができる。この場合、噛み合い離脱を繰り返す凹状歯5は、噛み合い精度を確保する意味において図6と同様に2点当りとなるように多重円弧で形成されている。
また、凹溝4bの深さL1は、コロ4aの半径に対しできるだけ深い方がコロ4aの支持剛性を高める上では好ましいが、その端面ランド部4cは上記凹状歯5の端面ランド部5aと対峙し両者間には噛み合い時の干渉を避けるために所定の間隙を形成する必要があり、むやみに深くすることはできない。図6に示す実施態様においては、凹状歯5の深さL2と同じで、かつコロ4aの半径より若干短く設定されている。
この凹溝4bの深さに関し、図7に示す別の実施態様では、凸状歯4の凹溝4bの深さL1と凹状歯5の深さL2は、凹状歯5が相対的に深く、凹溝4bが浅く形成されている。このように凹状歯5を深くすることで開口部における強度を確保した上で接触角αをより小さくすることが可能となる。反面、凹溝4bが浅くなることでコロ4aの支持剛性には不利となるが、本実施態様においては、その断面をコロとの接触が全面あたりとなるように単一円弧で形成し支持剛性の悪化を補うように構成されている。なお、図6〜図8に示す実施例はいずれの場合も、ランド部4c,5a間には相互干渉を防止するための最小の間隙が設けられている。
次に第2歯車A2に形成される凹状歯5の歯形について詳細に説明する。凹状歯5は、先に概略説明したように、第1歯車A1としての凸状歯4を創成転写することによって形成される。創成転写(加工)方法としては、本発明者が先の特許出願(特開平10−235519号)に詳細に開示しているように、ワークを保持する保持手段を本発明が対象とするいわゆる揺動型歯車装置を介して駆動するように構成し、ワークおよび保持手段を揺動運動させながらワークと対を成すカッターホイルを歯すじ方向に移動させることにより、凸状歯4と干渉する干渉除去部が除去されて適切な歯形として創成転写が可能となる。
このような手法にて創成転写される凹状歯5の形状について以下詳細に説明する。図10は、第1歯車と第2歯車の噛み合いにあたって、第1歯車の凸状歯としての等高歯に対し、第2歯車の凹状歯を同一深さ、同一幅の等高凹歯(干渉状況を説明する上での仮想形状)とし、第2歯車が矢印方向に揺動運動する際、凸状等高歯としてのコロ4aと等高凹歯としての凹状歯5の関係を2次元的に示す模式図である。この場合、第2歯車の歯数が第1歯車の歯数より多く設定され、その基準ピッチ円直径は歯数差分大きく設定されるとともに歯すじ方向中央に設定される。また、第1歯車の中心は入出力軸の軸芯Gを中心とし、第2歯車は傾斜部の軸芯H上の中心を持ち、中心Hは中心Gの周りを偏心回転する。
したがって、第2歯車が矢印方向に揺動運動つまり偏心運動すると、等高歯としての凹状歯とコロとは所定の角度範囲Eにおいて噛み合いが行われることになる。この場合、コロと凹状歯とは母線M1、M2に対して歯すじ方向に同一幅(同一径)に形成されているので、母線が重なる最大噛み合い位置W1位置においては適正な噛み合いとなるが、その前後の噛み合い角度位置では、母線が互いに交差し、凹状歯5にはコロ4aとの干渉が生じる。
この母線の交差は、噛み合い始め位置W2および噛み合い離脱位置W3とで最大となり、しかも交差方向が最大噛み合い位置を基点に前後で逆の傾きとなるので、その干渉部(図中斜線付与部)は噛み合い始め位置W2から最大噛み合い位置W1までの角度範囲では基準ピッチ円直径(PCD)外側では凹状歯5の反回転方向側で発生し、基準ピッチ円直径内側では回転方向側に発生する。また、最大噛み合い位置W1から噛み合い離脱位置W3までの角度範囲では、基準ピッチ円直径の外側と内側では、上記とは逆の方向に干渉部が発生する。よって、凹状歯5の開口部には、噛み合い始め位置から噛み合い離脱位置の噛み合い範囲において、基準ピッチ円直径を基点に内外に拡大する鼓形状の干渉部が生まれる。
この干渉部は、歯筋長さが長くなるほど歯すじ方向端部での干渉幅が大きくなり、また歯すじ長さが一定でも基準ピッチ円直径の設定位置によっても大きく影響を受ける。たとえば、基準ピッチ円直径を歯すじ方向内端および外端に設定した場合には、基準ピッチ円直径から一方の端部までの距離が大きくなるので、基準ピッチ円直径を起点に歯すじ方向他端に向かっていわゆるラッパ状に広がりきわめて大きい干渉部が発生することになる。
したがって、凹状歯は上述の創成加工機によってその干渉部が除去されることにより所定の噛み合い範囲における適正な噛み合いが得られることになるが、干渉部除去後の歯形は伝達効率および加工精度の自由度に対しても大きく影響することになるので、干渉幅を支配する凹状歯の歯すじ長さおよび基準ピッチ円直径の設定を干渉幅が最小になるように考慮する必要がある。つまり、干渉幅が大きくなると、コロ4aとの噛み合い角度範囲、特に噛み合い始め位置および噛み合い離脱位置におけるコロとの接触角が大きくなり、その分アキシャル方向の分力が大きくなり伝達効率の低下につながる。
また、この干渉幅の拡大は、加工形態の自由度および加工精度の自由度にも影響を与える。つまり、上述のように創成加工機を用いて加工を行えば、精度の確保は可能であるが、特別な加工機を新たに用意する必要があり、従来の直線的加工機で加工するにはあまりにも複雑な加工工程が必要となり、精度の確保と生産性の自由度の両立が困難になる。したがって、本実施態様においては、凹状歯の歯すじ長さをと凸状歯より大幅に短く設定し、かつ基準ピッチ円直径を歯すじ中央に設定しているので、その干渉部を最小にすることができ、精度の確保と生産性の自由度確保の両立を図ることができる。
図11は、図10で明らかになった干渉部を除去した状態の凹状歯の歯形を示すもので、上記噛み合い範囲において最大噛み合い位置を含む前後5つの噛み合い位置での干渉部の除去状態を示す。
図中、歯底から開口端にかけて描かれている三角形状のエリアは、上記角度位置ごとに発生する干渉部が除去された干渉除去部が示されている。すなわち、第1エリアE1は噛み合い始め位置における干渉除去部に相当するエリアで、基準ピッチ円直径PCD1をはさんで回転方向側と半回転方向側にそれぞれ位置する。第2エリアE2は、噛み合い始め位置W2と最大噛み合い位置W1の間の中間角度位置での干渉除去部に相当するエリアを示す。第3および第4エリアE3、E4は最大噛み合い位置W3から噛み合い離脱方向での上記と同様の干渉除去エリアを示す。なお、エリアE5は干渉が発生しない非干渉除去部で、最大噛み合い位置W1でコロが接触するエリアを示す。
この図から明らかなように、上記各干渉除去部は、基準ピッチ円直径を基点に半径方向内外(歯すじ方向内外)に向かってそれぞれ拡大するが、基準ピッチ円直径が中央にあることと歯すじ長さが短いこととでその拡大率は比較的小さく保たれる。なお、図11に示す上述の干渉除去部を示すエリアは連続した回転の元では連続した曲面となり、エリアを画成する線は存在しないが説明の都合上上記の角度位置ごとの除去エリアを示した。
以上の説明で明らかなように、歯すじ長さの短縮と歯すじ中央部への基準ピッチ円直径の設定により歯すじ方向両端部における干渉除去部の拡大率を比較的小さくすることができ、その分、噛み合い始め位置および噛み合い離脱位置におけるコロとの接触角が小さくなり伝達効率が向上する。その意味において、基準ピッチ円直径の設定は、歯すじ方向中央を基点に歯すじ方向内方あるいは外方おいてそれぞれ歯すじ長さの30%の範囲であることが望ましく、それ以上中心からずれると一端部における干渉除去部の拡大率がおおきくなり過ぎるので好ましくない。より好ましくは両端の干渉除去部がほぼ等しくなるように基準ピッチ円直径を設定する必要がある。
その意味において基準ピッチ円直径の位置は、歯すじ中央より若干外方に配置する必要がある。つまり、基準ピッチ円直径を歯すじ方向中心に設定した場合半径方向内端と外端とではモジュウルに差があり、この点に起因して内端と外端の間に干渉幅の差が生じ、外端が内端より大きくなる傾向がある。図11は、基準ピッチ円直径を凹状歯の歯すじ方向中央に設定した場合(PCD1)と、中央より半径方向外方に設定した場合(基準ピッチ円直径PCD2)において開口部の内端および外端の開口幅の関係を示すもので、この図から明らかなように、PCD1の場合は、半径方向外端の幅H1は内端の幅H2より広く、また、PCD2の場合はその開口幅は、外端側が縮小し内端側が拡大しH1´,H2´となり、その結果、両者はほぼ等しい開口幅となる。それ故、基準ピッチ円直径を中央より外方に設定することにより干渉幅を等しくすることができる。なお、図12は、基準ピッチ円直径(PCD)位置における断面図で、点線は歯すじ外端部を示し、一点差線は歯すじ内端を示す。
以上の説明で明らかなように、上記実施態様の揺動型歯車装置は、設計自由度の高い第1歯車を歯すじ長さの長い凸状歯として構成し、設計自由度の低い第2歯車を歯すじ長さの短い凹状歯として構成することにより揺動型歯車装置の小型化を図り、また、歯すじ長さの長い凸状歯を加工の容易な等高歯とし、歯すじ長さの短い凹状歯を上記凸状歯を創成転写した創成歯あるいは近似創成歯とするとともにその基準ピッチ円直径を歯すじ方向中央部付近に設定することにより、加工精度の自由度の拡大を図り、さらに上記凸状歯を構成するコロを、歯すじ方向全域で一様な断面の凹溝でもって回転方向に傾動不能に支持しコロの支持剛性高め、凸状歯を構成するコロと凹溝とが強固に結合され実質的に一体化された凸状歯とすることで、位置決め精度の自由度の向上を図るようになされている。よって、上記実施態様の揺動型歯車装置においては、加工精度の自由度の拡大と位置決め精度の自由度の拡大とで噛み合い精度を高めることができ、生産性を損なうことなく伝達効率を向上させることが可能となる。
さらに、上記第1〜第4歯車を構成する凸状歯4および凹状歯5は、一例として、高炭素クロム軸受け鋼(SUJ2)にて形成され、熱処理により所定の硬度に調節されている。具体的には、噛み合い要素としてのコロ4aおよび凹状歯5は、ともに所定の負荷能力が得られるように、ロックウエル硬度で58〜68の範囲において、コロ4aの硬度が凹状歯5の硬度より高く設定されている。その一例としてコロを65に、また凹状歯を62とし、3程度の硬度差に設定されている。この硬度差は、2〜5程度であればよいが、その差が大きすぎると初期なじみに対しては有利であるが、凹状歯の磨耗に伴う耐久性に影響を与えることになり、また硬度差を小さくするとその逆となる。上記の例のように3程度の硬度差が好ましい。
以上のように、コロ4aが耐摩耗性が高くかつ剛性の高い基準歯として構成されるとともに凹状歯5が、相対的に耐摩耗性の低い創成歯形として構成されているので、加工精度および位置決め精度に多少の狂いがあっても、回転体3の揺動運動に伴いコロ4aと凹状歯5の噛み合いが行われることによって凹状歯5の初期なじみが促進されることになる。なお、上記の実施形態において、凸状歯としてのコロ4aおよび凹状歯5は同一材料にて成形されているが、互いに異なる材料であってもよい。その場合、基準歯としてのコロ4aが、凹状歯5に対し相対的に耐摩耗性が高い材料であればよい。
なお、凸状歯と凹状歯5間の噛み合いなじみに対しては、基準歯としてのコロ4aは、高耐磨耗性と高剛性がともに必要となり、これらは硬度の調節によりある程度の両立は可能となるが、むやみに硬度を高くするとじん性が損なわれ歯の欠損にもつながるので材質的な対応のみでは限界がある。したがって、上述のようにコロ4aの長さを長くし、かつ該コロ4aが歯筋方向全域において断面一様の凹溝4bにより傾動不能に支持することで、高硬度とあいまって基準歯として必要な高剛性がより高いレベルで得られるのでより好ましい。
また、凹状歯5のなじみ性は、硬度によって大きく影響を受けるが、位置決めの狂いに伴う干渉程度によっても大きく影響を受ける。したがって、上記のように、凹状歯5の歯すじ長さを短くし、かつPCDが歯すじ方向中央部付近に設定され、凸状歯との干渉部の最小化を図ることにより、コロ4aとの噛み合いなじみの範囲が最小となり、凹状歯5の耐久性を損なうことなくそのなじみ性を向上させる上でより有利になる。
また、上記凸状歯を構成する凹溝4bは、コロ4aと常時接触し、コロ4aを基準歯として傾動不能に保持するものであるため、コロ4aと凹状歯5との間における噛み合いなじみ性は特に必要がなく、コロ4aと同一の材料でかつ同一硬度であってもよく、また、凹状歯5と同程度の硬度に調節しコロ4aの硬度より低くしてもよい。この場合、凹溝4bの硬度がコロ4aより低いことで、相対的にコロ4aの磨耗を最小限に防ぐことができるので、コロ4aと凹状歯5の噛み合いに置ける接触面圧を安定的に維持できるのでより好ましい。
すなわち、長期の使用によってコロ4aが凹溝4b内を転動することで相互の磨耗が進行した場合、凹溝4bの磨耗についてはコロ4aの外形に沿うように磨耗することになり面圧の増大については有利となるが、コロ4aの磨耗については、磨耗によりコロ4aの直径が小さくなり凹溝4bに対する面圧が増大することになる。それ故、凹溝4bの硬度を上記凹状歯5と同様にコロ4aの硬度に対し低く設定することで接触面圧の安定化が可能となり、面圧の増大による磨耗の悪循環を防止でき、その耐久性を向上させることができる。
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明に係わる揺動歯車装置の断面図。 本発明に係わる揺動歯車装置の要部の断面図。 本発明に係わる揺動歯車装置の要部の正面図。 本発明に係わる揺動歯車装置の相当平歯車への展開説明図。 図4の要部の拡大図。 本発明に係わる揺動歯車装置の第1実施態様の歯形の断面。 本発明に係わる揺動歯車装置の第2実施態様の同上図。 本発明に係わる揺動歯車装置の第3実施態様の同上図。 本発明に係わる揺動歯車装置の第4実施態様の同上図。 本発明に係わる揺動歯車装置の凸状歯と凹状歯の関係を示す模式図。 本発明に係わる揺動歯車装置の凹状歯の拡大斜視図。 図11の断面図。 従来の揺動型歯車装置の断面図 従来の揺動型歯車装置の噛み合い部の説明図。
符号の説明
1 入力軸
1a 傾斜部
2 出力軸
3 回転体3
4 凸状歯
4a コロ
4b 凹溝
5 凹状歯
6 ハウジング
7 外側リテーナ
8 内側リテーナ

Claims (7)

  1. ハウジングに固定された歯数n1 の第1歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前記第1、第2歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点と、前記第3、第4歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座標の同一象限若しくは異なる象限上に置いてなる揺動型歯車装置であって、
    上記第1ないし第4歯車が傘歯車として構成され、
    該第1ないし第4歯車の互いに噛み合い対峙する歯車対のうち一方の歯車が、ピッチ円錐上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる凹溝と、該凹溝内に転動自在に配置される円柱状のコロとで等高歯としての凸状歯として構成され、該凸状歯と噛み合う歯車が、該凸状歯の歯形を創成転写した創成歯形もしくは近似創成歯形として形成された凹状歯として構成され、
    上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹状歯の硬度より高い硬度に設定されていることを特徴とする揺動型歯車装置。
  2. ハウジングに固定された歯数n1 の第1歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前記第1、第2歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点と、前記第3、第4歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座標の同一象限若しくは異なる象限上に置いてなる揺動型歯車装置であって、
    上記第1ないし第4歯車が傘歯車として構成され、
    該第1ないし第4歯車の互いに噛み合い対峙する歯車のうち第1歯車および第4歯車が、ピッチ円錐上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる凹溝と、該凹溝内に転動自在に配置される円柱状のコロとで等高歯としての凸状歯として構成され、上記第1歯車および第4歯車とそれぞれ噛み合う第2および第3歯車が、該凸状歯の歯形を創成転写した創成歯形もしくは近似創成歯形として形成された凹状歯として構成され、
    該凸状歯は、歯すじ長さが該凹状歯の歯すじ長さより長く設定されており、
    上記凸状歯を構成する凹溝は、歯すじ方向全域において上記コロを傾動不能に密接支持するように歯すじ方向の全域において同一断面に形成され、
    さらに上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹状歯の硬度より高い硬度に設定されていることを特徴とする揺動型歯車装置。
  3. 上記凸状歯を構成するコロの硬度が、上記凹溝の硬度より高く設定されていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載の揺動型歯車装置。
  4. 上記凹状歯は、その開口部が基準ピッチ円直径をはさんで歯すじ方向外方および歯すじ方向内方に拡大する鼓形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の揺動型歯車装置。
  5. 上記基準ピッチ円直径が、歯すじ方向中央をはさんで内外にそれぞれ歯すじ長さの30%の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の揺動型歯車装置。
  6. 上記凸状歯を構成する凹溝は、上記コロの外周面とその全面で接触するように、コロの外周面に対応した単一円弧で形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の揺動型歯車装置。
  7. 上記凹溝は、開口部近傍において接触点を持ちかつ溝底とコロとの間に所定の空間を構成するように多重円弧で形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の揺動型歯車装置。
JP2007097169A 2007-04-03 2007-04-03 揺動型歯車装置 Active JP4971011B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007097169A JP4971011B2 (ja) 2007-04-03 2007-04-03 揺動型歯車装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007097169A JP4971011B2 (ja) 2007-04-03 2007-04-03 揺動型歯車装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008256034A true JP2008256034A (ja) 2008-10-23
JP4971011B2 JP4971011B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=39979801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007097169A Active JP4971011B2 (ja) 2007-04-03 2007-04-03 揺動型歯車装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4971011B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303906A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Ogino Kogyo Kk 揺動型歯車装置
JP2009179108A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Jtekt Corp 車両用操舵装置
JP2010164133A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Ogino Kogyo Kk 揺動型歯車装置
JP2010174983A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Ogino Kogyo Kk 揺動型歯車装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0756324B2 (ja) * 1990-05-14 1995-06-14 一郎 上村 円錐転がり等歯厚傘歯車装置及び同装置の加工方法
JPH10246293A (ja) * 1997-03-04 1998-09-14 Namu:Kk 変速歯車装置
JPH11315908A (ja) * 1998-05-06 1999-11-16 Namu:Kk 歯車対及びコリオリ運動歯車装置
JP2000205351A (ja) * 1998-05-28 2000-07-25 Namu:Kk コリオリ運動歯車装置
JP2003065403A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Sumitomo Heavy Ind Ltd 遊星歯車構造

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0756324B2 (ja) * 1990-05-14 1995-06-14 一郎 上村 円錐転がり等歯厚傘歯車装置及び同装置の加工方法
JPH10246293A (ja) * 1997-03-04 1998-09-14 Namu:Kk 変速歯車装置
JPH11315908A (ja) * 1998-05-06 1999-11-16 Namu:Kk 歯車対及びコリオリ運動歯車装置
JP2000205351A (ja) * 1998-05-28 2000-07-25 Namu:Kk コリオリ運動歯車装置
JP2003065403A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Sumitomo Heavy Ind Ltd 遊星歯車構造

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303906A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Ogino Kogyo Kk 揺動型歯車装置
JP2009179108A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Jtekt Corp 車両用操舵装置
JP2010164133A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Ogino Kogyo Kk 揺動型歯車装置
JP2010174983A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Ogino Kogyo Kk 揺動型歯車装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4971011B2 (ja) 2012-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101436073B1 (ko) 편심요동형 감속기
JP4726185B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2011112214A (ja) 撓み噛合い式歯車装置、及びその外歯歯車の製造方法
TWI680244B (zh) 傳動裝置
JP2013057397A (ja) 波動歯車減速機
JP4971011B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP2017187172A (ja) 波動歯車装置
JP2008075840A (ja) 減速機
JP4939185B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP4939191B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP4971012B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP4935510B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP4608252B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2016169833A (ja) トリポード型等速自在継手
JP4961225B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP5835361B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4884315B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP4922741B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP5290787B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP5290778B2 (ja) 揺動型歯車装置
JPH11315908A (ja) 歯車対及びコリオリ運動歯車装置
JP6890563B2 (ja) 偏心揺動型減速装置
JP4971013B2 (ja) 揺動型歯車装置
JP2016166674A (ja) 減速又は増速装置
JP2005240997A (ja) 偏心揺動型遊星歯車装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111013

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120405

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4971011

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250