JP2008255865A - 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器 - Google Patents

遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2008255865A
JP2008255865A JP2007098177A JP2007098177A JP2008255865A JP 2008255865 A JP2008255865 A JP 2008255865A JP 2007098177 A JP2007098177 A JP 2007098177A JP 2007098177 A JP2007098177 A JP 2007098177A JP 2008255865 A JP2008255865 A JP 2008255865A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
centrifugal fan
air
annular plate
diameter side
blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007098177A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Hirata
雅彦 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2007098177A priority Critical patent/JP2008255865A/ja
Publication of JP2008255865A publication Critical patent/JP2008255865A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】電子機器のより狭いスペースへ実装されて、隣接する筐体壁や他の実装部品などとの間に周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合においても、ファン騒音の低減と風量の増加を同時に実現できる遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】円環板15beの空気吸入側の面は、前記吸気口の投影面積領域内に形成された複数の板状の第2のブレード部152bを有し、円環板15beの空気吸入側の面に沿って開口部15boの方向へ周囲の空気を強制的に送り込むようにしている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器の筐体内部に実装された超小型演算処理装置(以下、MPUと称する)などの発熱体の冷却に用いる遠心ファン装置で、その発熱体と熱接続された受熱体から放熱体までの熱輸送をヒートパイプや液体冷媒の循環などの方式により効率的に行った後、その放熱体を強制的に送風冷却する遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器に関するものである。
最近のコンピュータにおけるデータ処理の高速化の動きはきわめて急速であり、MPUのクロック周波数は、以前と比較して格段に高いものになってきている。
その結果、MPUの発熱量が増大し、従来のように放熱フィンを有するヒートシンクを発熱体に接触させて放熱する方法だけでなく、そのヒートシンクをファンで直接冷却する方法、あるいはその発熱体と熱接続された受熱体から放熱体までをヒートパイプを用いて熱輸送したヒートシンクモジュールを構成して、その放熱体をファンの送風で強制冷却する方法、さらには、熱伝導性の高い液体冷媒をポンプによって強制循環させ受熱体と放熱体との間で熱輸送された放熱体を遠心ファン装置により強制的に送風して放熱する方法などが必要不可欠となっており、今後さらにその冷却性能の向上と小型化・薄型化が必要とされている。
一方、前述した遠心ファン装置の冷却性能の向上は、その高風量化、高静圧化などの送風性能の向上に大きく依存し、通常遠心ファン装置の送風性能は遠心ファンの回転速度を上昇させて改善することが可能である反面、その遠心ファンのブレード部の風きり音(以下、ファン騒音と称する)も増大する傾向を示すことから、そのファン騒音を低減するために色々なブレード部の形状やオリフィスの形状などが提案されている。
一般的に、そのようなファン騒音は離散周波数騒音と広帯域ランダム騒音に分類されているが、特に離散周波数騒音は、羽根板の回転面(正圧面及び負圧面)の空気が回転運動するブレード部(羽根板とも称する)が通過するたびに生じる空気の圧力変動に起因するものである。
つまり、離散周波数騒音はブレード部の通過に同期して発生するため、ブレード部の枚数とファン回転数の積を基本周波数とする高調波騒音であって、ファン騒音の大部分をこの離散周波数騒音が占めていることから、離散周波数騒音を低減することがファン騒音の低減に有効であることも知られている。
図11(a)は、従来の技術における遠心ファン装置の断面図で、図11(b)は、従来の技術における遠心ファンの斜視図である。
ここで、遠心ファン81は合成樹脂等からなるファンであり、円筒状のハブ部82とハブ部82の周縁から放射状に延びる複数のブレード部83とで構成され、ブレード部83は、ハブ部82から最大外径方向に連続して一体形成されている。
モーター駆動部84は、遠心ファン81を回転駆動するため、内周面にマグネット85を固着した有体筒型のロータ86と、このロータ86に圧入した回転軸87と、コイル88を巻装したステータコア89などによって構成されている。
また、遠心ファン81を回転自在に収容するファンケーシング90の底部91には、モーター駆動部84とそれを駆動する回路基板92が取り付けられるモーターベース93が形成され、その底部91の外縁からブレード部83を囲む側壁周部94が一体形成され、その上面は薄板状のカバー95で覆われている。
このように、ファンケーシング90の内部に遠心ファン81とモーター駆動部84が組み込まれ、ファンケーシング90の一側面を開口させることによって、排気口(図示せず)が形成されている。
また、ファンケーシング90の上面を覆うカバー95と、ファンケーシング90の底部91にそれぞれ吸気口96、97を形成している。
なお、カバー95の吸気口96は、遠心ファン81と同心円状を成す円形状に形成され、他方、底部91の吸気口97は、モーターベース93を囲むようにして、複数の吸気口97が間隔をおいて形成され、これら吸気口97の間が、モーターベース93とファンケーシング90とを連接するサポート部を形成している。
そして、ブレード部83の外周部の上下端面に上下一対の円環板98、99が設けられ、ブレード部83と円環板98、99を同期回転させることによって、ファンケーシング90内の渦流や乱流の発生が抑制されている。
つまり、ファンケーシング90内での圧力損失を低減させて、風量、静圧の向上とファン騒音を低減することができている(例えば、特許文献1参照)。
また、図示しないが、別の従来の技術では、ボス部の外形を円錐状に形成して、円環板の内径側に形成された開口部から吸入した空気をボス部の円錐状の外形に沿わせて滑らかに移動することにより、ファン騒音を低減した遠心ファン装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、図示しないが、別の従来の技術では、駆動プレートに開口部が設けられ、その反空気吸入側の空気の一部は、その開口部を通って駆動プレートの空気吸入側に再流入するようにして、ファンケーシング内における遠心ファンの軸方向の圧力分布を変化させ、ファンケーシング内における乱流の発生を抑制して、その乱流に起因するファン騒音を低減した遠心ファン装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、図示しないが、別の従来の技術では、電気掃除機に内蔵される電動送風機の遠心ファンとして、仕切板を挟むようにして空気の吸入側の面には、ディフューザーベーンが形成され、反対側となる反吸入側の面にはリターンガイドベーンが形成されて、ファンケーシング内の遠心ファンの外周側(外側)において、ディフューザーベーン側からリターンガイドベーン側へ空気の流れをスムーズに転向させて、圧力損失を低減したものも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2002−021782号公報(第7頁、図1、図2) 特開2003−314492号公報(第6頁、図1、図3) 特開2005−120901号公報(第7頁、図4、図5) 特開2007−002769号公報(第8頁、図3、図5)
しかしながら、(特許文献1)のような従来の技術による遠心ファン装置では、ファンケーシング90の吸気口96、97から吸入される空気は、遠心ファン81によって排気口(図示せず)から排気される空気量に相当する空気量が吸気口96、97の両方から自然吸入によって供給されるので、遠心ファン装置が電子機器の筐体内の狭いスペースへ実装され、隣接する筐体壁や他の実装部品などとの間に周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合には、空気に流入路の風路抵抗が著しく大きくなり自然吸入のみでは十分な風量が得られないという課題があった。
また、(特許文献2)のような従来の技術による遠心ファン装置では、ブレード部の外径側に設けられた円環板全体がファンケーシングの吸気領域に位置するため、その円環板の半径方向の幅が大きいとファンケーシングの吸気口の吸気領域を閉塞してしまい、吸気領域における大きな風路抵抗として作用して、ファンケーシング内に十分な量の空気を吸入できず、十分な風量が得られないという課題があった。
また、(特許文献3)のような従来の技術による遠心ファン装置では、吸引ブレードが駆動プレートに対してファンケーシングの吸気口の方向とは反対の方向の面に形成されているため、ファンケーシングの内部の空気の循環用としてのみ作用し、遠心ファンの軸方向の圧力分布が変化してファン騒音は低減するものの、ファンケーシングの外部から空気を吸入する作用はなく、そのためファンケーシング内に十分な空気量を吸入できず、十分な風量が得られないという課題があった。
さらに、(特許文献4)のような従来の技術による遠心ファン装置では、遠心ファンが内径側に開口部を有する円環板を設けた構成ではなく、ブレード部とファンケーシングとの間の渦流や乱流の発生を抑制する作用を生じないため、ファン騒音が十分に低減できないという課題があった。
本発明による遠心ファン装置は、前記従来の課題を解決するもので、風量の増加とファン騒音の低減を図ることを可能としその分高静圧化と高風量化を実現できる遠心ファン装置を提供することを目的とする。
また、本発明による遠心ファン装置を備えた電子機器は、例えばコンピュータなどの電子機器の筐体内部に実装されたMPUなどの発熱体の冷却を効率的に行えるのと同時にファン騒音の低減も実現されているため、動作時における静音化が有効に図れ、オペレータに対してより良好な作業環境を提供できる。
前記従来の課題を解決するために、本発明による遠心ファン装置において、円環板の空気吸入側の面は、吸気口の投影面積領域内に形成された複数の板状の第2のブレード部を有している。
本構成によって、ファン騒音の低減と併せて風量増加を図ることが可能となりその分高静圧化・高風量化を実現できる。
また、本発明による電子機器は、本発明による遠心ファン装置を備えていることによって、コンピュータなどの電子機器の筐体内部に実装されたMPUなどの発熱体の冷却を効率的に行えるのと同時に低ファン騒音化も実現されているため、動作時における静音化が有効に図れ、オペレータに対してより良好な作業環境を提供できる。
本発明による遠心ファン装置によれば、ファン騒音の低減と併せて風量増加を図ることが可能となるため高静圧化・高風量化を実現できる。
本発明による電子機器によれば、動作時における静音化が有効に図れ、オペレータに対して良好な作業環境を提供できる。
請求項1記載の発明によれば、円筒形状の外周面を有し内側中央に回転軸の固定されたハブ部とハブ部を囲繞するように配置された複数の第1のブレード部と第1のブレード部に連設され内径側に開口部を有する円環板とを有する遠心ファンと、遠心ファンを収容し回転軸の方向に少なくとも一つの空気を吸入する吸気口を有するファンケーシングと、を備えた遠心ファン装置であって、円環板の空気吸入側の面は、吸気口の投影面積領域内に形成された複数の板状の第2のブレード部を有することにより、遠心ファン装置が電子機器内の狭いスペースへ実装され、隣接する筐体壁や他の実装部品などとの間に周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合においても、第2のブレード部が、円環板の空気吸入側の面に沿って円環板の内径側に位置する開口部の方向へ周囲の空気を強制的に送り込むように作用するので、開口部から吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
また、第2のブレード部は、円環板の空気吸入側の面に対して吸気口の投影面積領域内に形成されることにより、第2のブレード部がファンケーシングと第1のブレード部との隙間において空気を逆流させる作用が生じることなく、ファンケーシング外の空気を円環板の内径側に位置する開口部の方向へ強制的に送り込むように作用するので、より効果的に風量を増加させることができる。
請求項2記載の発明によれば、円環板は、第1のブレード部の外径側端部に連設され、円環板の開口部が吸気口の投影面積領域内に位置し、円環板の外径側端部が吸気口の投影面積領域外に位置することにより、円環板の内径側に位置する開口部からファンケーシング外の空気を吸入する作用がより有効に得られるので、風量をより増加できる。
また、円環板の外径側端部とファンケーシングとの間の隙間から吸入される空気量が少なくなり、その隙間からの乱流や渦流の発生が抑制されるので、その隙間から生じるファン騒音を低減することができる。
請求項3記載の発明によれば、第2のブレード部は、ファンケーシングの外壁面より突出していることにより、ファンケーシングの外壁面に沿って円環板の内径側に位置する開口部の方向へ周囲の空気を強制的に送り込む作用が大きくなるので、ファンケーシングの内部に吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
また、より狭いスペースへ実装され、筐体壁や他の実装部品などが近接しても第2のブレード部の高さ相当分だけ隣接する筐体壁や他の実装部品などとの隙間が生じることとなり、周囲から吸入する空気の流入路が十分に確保されるので、より風量を増加させることができる。
請求項4記載の発明によれば、開口部は、ハブ部の外径よりも大きな直径を有する円形状であることにより、周囲から吸入される空気の流入路が十分に確保され、円環板の内径側に位置する開口部から吸入される空気の流れに対してハブ部が風路抵抗として作用することを抑制できるので、より風量を増加させることができる。
請求項5記載の発明によれば、第2のブレード部は、長板形状であって、外径側先端が内径側先端よりも遠心ファンの回転方向側に位置することにより、円環板の空気吸入側の面に沿って円環板の内径側に位置する開口部の方向へ周囲の空気を強制的に送り込む作用がより安定するので、遠心ファンの内径側に送り込まれる空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
請求項6記載の発明によれば、第2のブレード部は、外径側先端と内径側先端とを結ぶ直線と、回転軸と外径側先端とを結ぶ直線との2つの直線の内角が45°〜70°の範囲となるように形成されることにより、円環板の空気吸入側の面に沿って円環板の内径側に位置する開口部の方向へ周囲の空気をロスも少なく効率的に送り込む作用が増加するので、遠心ファンの内径側に送り込まれる空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
請求項7記載の発明によれば、第2のブレード部は、遠心ファンの回転方向側の面に凹面を有することにより、周囲の空気を取り込み易くなり、より空気を強制的に送り込む作用が大きくなるので、より風量を増加させることができる。
請求項8記載の発明によれば、円環板は、吸気口の投影面積領域を示す仮想円に沿った段差部を有し、段差部がファンケーシングによって覆設されることにより、円環板とファンケーシングとの間の隙間からの空気の吸入量を大幅に低減し乱流や渦流の発生が抑制されるので、その隙間から生じるファン騒音を低減することができる。
請求項9記載の発明によれば、遠心ファンのモーター駆動部を保持するサポート部は、ファンケーシングの外壁面より突出していることにより、サポート部の高さはファンケーシングの外壁面よりも高くなって、周囲から円環板の内径側に位置する開口部に向かって流れる空気の風路を遮蔽するような風路抵抗を少なくできるので、開口部から吸入される空気の量が増え、より風量を増加させることができる。
請求項10記載の発明によれば、サポート部は、ファンケーシングとの接続部に開口部を有することにより、周囲の空気がその開口部を容易に通過して円環板の内径側に位置する開口部に送り込まれるので、空気の量が増え、より風量を増加させることができる。
請求項11記載の発明によれば、円筒形状の外周面を有し内側中央に回転軸の固定されたハブ部とハブ部を囲繞するように配置された複数のブレード部とブレード部に連設され内径側に開口部を有する円環板とを有する遠心ファンと、遠心ファンのモーター駆動部を保持するサポート部と、遠心ファンを収容し回転軸の方向に少なくとも一つの空気を吸入する吸気口を有するファンケーシングと、を備えた遠心ファン装置であって、サポート部は、ファンケーシングの外壁面より突出していることにより、サポート部の高さはファンケーシングの外壁面よりも高くなって、周囲から円環板の内径側に位置する開口部に向かって流れる空気の風路を遮蔽するような風路抵抗を少なくできるので、開口部から吸入される空気の量が増え、より風量を増加させることができる。
請求項12記載の発明によれば、本発明による前記いずれかに記載の遠心ファン装置を備えた電子機器であることにより、遠心ファン装置が電子機器内のより狭いスペースへ実装され、隣接する筐体壁や他の実装部品などとの間に周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合においても容易に風量が増加し、電子機器内の発熱体の冷却性能が高まるのに加え、ファン騒音や異音を低減するのが容易となるので、電子機器の動作中における静音性を高め、より快適な作業環境をオペレータに提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、カバー側を上方、フレーム側を下方として説明した。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における遠心ファン装置の上方からの斜視図で、図1(b)は、本発明の実施の形態1における遠心ファン装置の下方からの斜視図で、図2(a)は、本発明の実施の形態1における遠心ファン装置の下方からの平面図で、図2(b)は、図2(a)のA−A矢視断面図で、図3は、本発明の実施の形態1における遠心ファン装置のカバーの外形と遠心ファンを示す平面図で、図4(a)は、本発明の実施の形態1における遠心ファンの円環板側から見た斜視図で、図4(b)は、図4(a)のB−B矢視断面図で、図5(a)は、本発明の実施の形態1における遠心ファンの円環板側から見た部分拡大斜視図で、図5(b)は、本発明の実施の形態1における遠心ファンの円環板側から見た部分拡大平面図で、図6は、同一ファン騒音における風量静圧特性の比較グラフを示した図である。
まず、図1(a)で示したように遠心ファン装置11のファンケーシング12は、下部に位置するフレーム12aと上部に位置するカバー12bとにより構成されている。
ここで、フレーム12aは、樹脂成型、アルミニウム合金のダイカスト成型、またはプレス成形などにより側壁12aaと底壁12abとが一体的に成形され、その2方向にファンケーシング12内に吸入した空気を外部へ排気する排気口13が配設されており、底壁12abには周囲から吸入する空気を通過させる略円形状の吸気口14a(図1(b)参照)が配設されている。
一方、カバー12bは、スチール、アルミニウム、銅などの金属材料の打ち抜き成形や樹脂成型によりプレート状に成形されており、その中央部に周囲から吸入する空気を通過させる略円形状の吸気口14bが配設されている。
そして、ファンケーシング12は、回転駆動される遠心ファン15を回転自在に収容するので、一対の吸気口14aと吸気口14bはその遠心ファン15を挟んで対向配置されている。
さらに、ファンケーシング12に収容された遠心ファン15は、円筒形状の外周面を有するハブ部15aとその外周面から遠心方向に延び、ハブ部15aを囲繞するように配置された複数の平板形状の第1のブレード部15bを有している。
ここで、遠心ファン15の素材としては、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いた一体成形により形成されている。
次に、図1(b)で示したように、遠心ファン15には、吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cin(図3参照)の内径側から外径側までに亘って遠心ファン15の回転軸18(図3参照)を回転中心とする円環板15beが、第1のブレード部15bの半径方向の外径側端部における下辺側に連設されていて、その外径側端部と内径側端部のどちらも回転軸18を中心とした同心円の形状を有している。
つまり、円環板15beの開口部15boが吸気口14aの投影面積領域内に位置し、円環板15beの外径側端部が吸気口14aの投影面積領域外に位置する(図3参照)ように第1のブレード部15bの外径側端部の下辺側に連設されている。
さらに、吸気口14aの投影面積領域内における円環板15beの空気吸入側の面に円環板15beの内径側に位置する開口部15boの方向へ空気を送り込む複数の第2のブレード部152bが周方向に等間隔で形成され、さらにカバー12bから第2のブレード部152bまでの高さがカバー12bからフレーム12aの底壁12abまでの高さよりも距離Hdだけ高くなり(図2(b)参照)、第2のブレード部152bがファンケーシング12の外壁面より突出するように形成されている。
一方、フレーム12aの底壁12abに配設された略円形状の吸気口14aの周部には、その吸気口14aの中心側から見て取付け角度が90度毎に合計4本のサポート部16がフレーム12aの底壁12abの外壁面より突出し、サポート部16の高さがフレーム12aの底壁12abの外壁面よりも高くなるように立設されている。
さらに、その4本のサポート部16は、第2のブレード部152bの高さよりも高い位置で略直角に折り曲げられ、遠心ファン15の回転軸18の延長上の吸気口14aと対向するような位置においてリング形状のモーター接続部16aに集合し、遠心ファン15を回転駆動するモーター駆動部17をそのモーター接続部16aを介して所定の位置に保持している。
以上のような構成により、吸気口14aと吸気口14bとの両方から吸入されるそれぞれの空気は、遠心ファン15のハブ部15aの内側中央に固定された回転軸18(図2(b)参照)の延長方向において相互に反対方向(ぶつかりあう方向)となって吸入される。
そして、遠心ファン15の回転方向R(図1(a)参照)への回転運動によりその吸入された空気は、複数の平板形状の第1のブレード部15bの遠心方向へと急激に風向きが変えられる。
さらに、その遠心方向へ向きの変えられた空気は、第1のブレード部15bの外周側に位置するフレーム12aの側壁12aa、底壁12ab、及びカバー12bなどにもぶつかりながらそれらの内面に沿って遠心ファン15の回転方向Rと同一の方向へそれらの空気が送られて、最終的に2方向に配設された排気口13から外部へ排気される。
また、フレーム12aの底壁12abに配設された吸気口14a側から吸入される空気の大部分は、遠心ファン15の円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入されるが、遠心ファン15を回転駆動するモーター駆動部17を保持する合計4本のサポート部16がフレーム12aの底壁12abの外壁面より突出し、サポート部の高さがフレーム12aの底壁12abの外壁面よりも約2.0mm程度高くなるように立設されている。
そして、4本のサポート部16には、フレーム12aの底壁12abとの接続部にそれぞれ開口部16oが設けられている。
次に、図2(a)や図2(b)を参照して説明するが、前述したように、遠心ファン装置11は、円筒形状の外周面を有し内側中央に回転軸18の固定されたハブ部15aとその外周面から遠心方向に延びる複数の平板形状の第1のブレード部15bと第1のブレード部15bの外径側端部に連設された円環板15beと吸気口14aの投影面積領域内における円環板15beの空気吸入側の面に開口部15boの方向に空気を送り込む第2のブレード部152bとを有する遠心ファン15と、遠心ファン15を回転駆動するモーター駆動部17と、モーター駆動部17を下方より保持する4本のサポート部16が接続されたフレーム12aと、そのフレーム12aとカバー12bとが組み合わさったファンケーシング12などを備え、ファンケーシング12は、遠心ファン15を取り囲むようにして回転自在に収容している。
まず、図2(a)で示したように、吸気口14aの投影面積領域内における円環板15beの空気吸入側の面に複数の第2のブレード部152bが周方向に等間隔で形成されているので、遠心ファン15が回転方向Rで示した方向に回転すると、第1のブレード部15bと同期回転する第2のブレード部152bに周囲の空気を開口部15boの方向へ強制的に送り込む作用が発生し、破線の矢印のように空気の流れを生じることとなる。
次に、図2(b)で示したように、円環板15beの空気吸入側の面はフレーム12aの底壁12abの外壁面の高さとほぼ同じ高さに設定され、さらにカバー12bから第2のブレード部152bまでの高さがカバー12bからフレーム12aの底壁12abまでの高さよりも距離Hdだけ高くなり、第2のブレード部152bがファンケーシング12の外壁面より突出するように設定されている。
一方、前述したようにフレーム12aの底壁12abに配設された吸気口14aの周部に立設された4本のサポート部16は、第2のブレード部152bの高さよりも高い位置においてその吸気方向と直交する方向に横断して遠心ファン15のモーター駆動部17を保持している。
ここで、モーター駆動部17は、ハウジングを基台として遠心ファン15に回転軸18を中心として回転させる回転駆動力を与えるためのモーターコイルやそのモーターコイルを所望の駆動電流で通電させるモーター駆動回路が実装された回路基板などで構成されている。
また、カバー12bに配設された吸気口14bとフレーム12aの底壁12abに配設された吸気口14aは、どちらも回転軸18を中心とする略円形状に形成されていて、さらに吸気口14aと吸気口14bは遠心ファン15を挟んで対向配置している。
そして、下方に位置するフレーム12aと上方に位置するカバー12bとが上下方向で組み合わさったファンケーシング12は、遠心ファン15の第1のブレード部15bの外径部を取り囲むように収容しているので、遠心ファン15が図2(a)の回転方向Rで示した方向に回転することにより送風に必要な静圧を発生させることができている。
そして、吸気口14aを通過する空気の大部分は、遠心ファン15の円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入される。
一方、円環板15beは、その外径側に吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cin(図3参照)に沿った段差部15bdを有し、その段差部15bdの外径側がフレーム12aの底壁12abによって覆設されている。
また、円環板15beの内径側に位置する開口部15boは、ハブ部15aの外径Dhよりも大きな直径Doを有する円形状に形成されている。
さらに、4本のサポート部16のそれぞれには、フレーム12aの底壁12abとの接続部に空気を通過させるための開口部16oが設けられているため、破線の矢印で示したように周囲の空気がその開口部16oを容易に通過して遠心ファン15の内径側に形成された開口部15boに送り込まれるようになっている。
次に、図3は、カバー12bの外形と遠心ファン15を実線で示し、フレーム12aに配設された吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinを2点鎖線で示すことにより、遠心ファン15と吸気口14aの投影面積領域との位置関係を分かり易く示したものである。
この図からも明らかように、円環板15beは、第1のブレード部15bの外径側端部に連設され、円環板15beの開口部15boが吸気口14aの投影面積領域内に位置し、円環板15beの外径側端部が吸気口14aの投影面積領域外に位置している。
つまり、その仮想円Cinの中心に位置する回転軸18を中心として回転駆動される遠心ファン15の第1のブレード部15bの半径方向の外径側端部の下辺側には、吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinの内径側から外径側までに亘って円環板15beが設けられている。
そして、吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinの内側において、円環板15beの空気吸入側の面に第2のブレード部152bが周方向に等間隔で形成されている。
次に、図4(a)、(b)を参照して遠心ファン15について一部重複するが、さらに詳細に説明する。
なお、以下の説明において半径方向の幅とは、ハブ部15aの外周面から遠心方向へ伸びるように形成された第1のブレード部15bの長手方向に沿った幅と定義し、回転軸方向の幅とは、遠心ファン15の回転軸18の長手方向に沿った幅と定義する。
ここで、第1のブレード部15bの回転軸方向の幅は、遠心方向に進むにつれて円環板15beの内径側まで漸次拡大しハブ部15aとの接続部における第1のブレード部15bの内径側の幅長Wbiよりも最大外径部における第1のブレード部15bの外径側の幅長Wboが大きくなるように設定されていて、遠心ファン15の内径側からの空気の吸入量を効率的に増すためには、内径側の幅長Wbiが外径側の幅長Wboの30%〜80%の範囲となるように設定するのがより好ましい。
また、円環板15beの外径側には吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinに沿った段差部15bdが形成されており、段差部15bdの外径側がフレーム12aの底壁12abによって覆設される位置関係となっている。
ここで、その段差部15bdを除いた領域の円環板15beの内径側は、吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinの内側に位置するが、その段差部15bdを除いた円環板15beの半径方向の幅Weiよりも段差部15bdの半径方向の幅Weoが小さくなるように設定されていて、円環板15beの半径方向の全体幅(Wei+Weo)は、(吸気口14aの直径−ハブ部15aの外径Dh)/2に対して30%〜50%の範囲に設定するのがより好ましい。
さらに、周囲から吸入される空気の流入路が十分に確保して、円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入される空気の流れに対してハブ部15aが風路抵抗として作用することを抑制するために、円環板15beの内径側に位置する開口部15boは、ハブ部15aの外径Dhよりも大きな直径Doを有する円形状に形成されている。
次に、図5(a)、(b)を参照して円環板15beの空気吸入側の面に周方向に等間隔で形成された第2のブレード部152bの作用についてより詳細に説明する。
まず、図5(a)で示したように、遠心ファン15は、円筒形状の外周面を有するハブ部15aとその外周面から遠心方向に延び、ハブ部15aを囲繞するように配置された複数の平板形状の第1のブレード部15bを有し、ハブ部15aの内側中央に固定された回転軸18を中心として、回転方向Rへ高速で回転駆動される。
そして、遠心ファン15が回転方向Rへ高速回転すると、円環板15beの空気吸入側の面に周方向に等間隔で形成された第2のブレード部152bは、第1のブレード部15bと同期回転するため図示しないフレーム12aの底壁12abの外壁面上の周囲の空気を、破線の矢印で示した空気の流れFLOWiのように円環板15beの空気吸入側の面に沿って円環板15beの内径側に形成された開口部15boの方向へ送り込むように作用する。
また、円環板15beは、その外径側端部に吸気口14a(図示せず)の投影面積領域を示す仮想円Cin(図5(b)参照)に沿った段差部15bdを有しているが、その段差部15bdの外径側がフレーム12aの底壁12abによって覆設され、円環板15beの空気吸入側の面はフレーム12aの底壁12abの外壁面の高さとほぼ同じ高さに設定され、さらにカバー12bから第2のブレード部152bまでの高さがカバー12bからフレーム12aの底壁12abまでの高さよりも距離Hdだけ高くなり、第2のブレード部152bがファンケーシング12の外壁面より突出するように形成されている(図2(b)参照)。
したがって、その吸気口14a側を通過する空気の大部分は、遠心ファン15の円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入されることになり、遠心ファン15の内径側において、回転軸18の長手方向から遠心方向へと急激に向きが変えられて、第1のブレード部15bの回転力によって破線の矢印で示した空気の流れFLOWoのように遠心方向へ押し出される。
次に、図5(b)では、吸気口14aの投影面積領域を2点鎖線の仮想円Cinで示しているが、その仮想円Cinの内側の領域である吸気口14aの投影面積領域内における円環板15beの空気吸入側の面に複数の第2のブレード部152bは、長板形状であって、外径側先端152boが内径側先端152biよりも遠心ファン15の回転方向R側に位置し、外径側先端152boと内径側先端152biとを結ぶ直線Laと、回転軸18と外径側先端152boとを結ぶ直線Lbの2つの直線の内角の角度θが45°〜70°の範囲となるように形成されている。
以上の構成により、以下のような効果が得られる。
まず、遠心ファン15は、第1のブレード部15bに連設され内径側に開口部15boを有する円環板15beの空気吸入側の面に複数の板状の第2のブレード部152bが周方向に等間隔で形成されたことにより、遠心ファン装置11が電子機器内の狭いスペースへ実装され、隣接する筐体壁や他の実装部品などとの間の周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合においても、第2のブレード部152bが円環板15beの空気吸入側の面に沿って周囲の空気を円環板15beの内径側に形成された開口部15boの方向へ強制的に送り込むように作用するので、開口部15boに送り込まれ吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
特に、このような第2のブレード部152bによる空気を強制的に送り込む作用は、遠心ファン装置11が電子機器内の狭いスペースへ実装され、隣接する筐体壁や他の実装部品などとの間に周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合においてより顕著に作用し、円環板15beの内径側に形成された開口部15boに強制的に送り込まれる空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
また、吸気口14aの投影面積領域内における円環板15beの空気吸入側の面に複数の第2のブレード部152bは、長板形状であって、外径側先端152boが内径側先端152biよりも遠心ファン15の回転方向R側に位置し、外径側先端152boと内径側先端152biとを結ぶ直線Laと、回転軸18と外径側先端152boとを結ぶ直線Lbの2つの直線の内角の角度θが45°〜70°の範囲となるように形成されていることにより、フレーム12aの底壁12abの外壁面上の周囲の空気を、円環板15beの空気吸入側の面に沿って円環板15beの内径側に位置する開口部15boの方向へ周囲の空気をロスも少なく効率的かつ強制的に送り込む作用がより安定するので、遠心ファン15の内径側に送り込まれる空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
また、第2のブレード部152bは、円環板15beに対して吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinの内側に形成され、加えて、円環板15beの空気吸入側の面はフレーム12aの底壁12abの外壁面の高さとほぼ同じ高さに設定され、カバー12bから第2のブレード部152bまでの高さがカバー12bからフレーム12aの底壁12abまでの高さよりも距離Hdだけ高くなり、第2のブレード部152bがファンケーシング12の外壁面より突出するように形成されたことにより、第2のブレード部152bがファンケーシング12のフレーム12aと第1のブレード部15bとの隙間において空気を逆流させる作用が生じることなく、ファンケーシング12の外側の空気を円環板15beの内径側に位置する開口部15boの方向へ強制的に送り込むように作用するので、より効果的に風量を増加させることができる。
また、吸気口14aを通過する空気の大部分は、遠心ファン15の円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入されるが、円環板15beは、その外径側に吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinに沿った段差部15bdを有し、その段差部15bdの外径側がフレーム12aの底壁12abによって覆設されたことにより、円環板15beとフレーム12aの底壁12abとの間の隙間からの空気の吸入量が大幅に低減し乱流や渦流の発生が抑制されるので、その隙間から生じるファン騒音が低減することができる。
また、円環板15beの内径側に位置する開口部15boは、ハブ部15aの外径Dhよりも大きな直径Doを有する円形状に形成されたことにより、周囲から吸入される空気の流入路が十分に確保され、円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入される空気の流れに対してハブ部15aが風路抵抗として作用することを抑制できるので、より風量を増加させることができる。
一方、フレーム12aの底壁12abに配設された吸気口14a側から吸入される空気の大部分は、遠心ファン15の円環板15beの内径側に位置する開口部15boから吸入されるが、遠心ファン15を回転駆動するモーター駆動部17を保持するサポート部16をフレーム12aの底壁12abの外壁面より突出させて、サポート部16の高さをフレーム12aの底壁12abの外壁面よりも約2.0mm程度高くなるように形成したことにより、周囲から円環板15beの内径側に位置する開口部15boに向かって流れる空気の風路を遮蔽するような風路抵抗を少なくしているので、開口部15boから吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
さらに、4本のサポート部16のそれぞれには、フレーム12aの底壁12abとの接続部に空気を通過させるための開口部16oが設けられているため、図2(b)における破線の矢印で示したように周囲の空気がその開口部16oを容易に通過して遠心ファン15の内径側に形成された開口部15boに送り込まれるので、空気の量が増え、より風量を増加させることができる。
次に、図6は、同一の風量(0.07m3/min)において、本発明の実施の形態1による遠心ファン装置11のファン騒音(Aレンジ騒音)を、円環板15beが形成されてなく他の構成要素の形状・寸法などが同一の従来の遠心ファン装置のファン騒音(Aレンジ騒音)と比較して示している。
このグラフで明らかなように、従来の遠心ファン装置のファン騒音は32.0dBAであるのに対して、本発明の実施の形態1による遠心ファン装置11のファン騒音は30.0dBAと2.0dBA低減されている。
つまり、円環板15beは、吸気口14aの投影面積領域を示す仮想円Cinに沿った段差部15bdを有し、その段差部15bdの外径側がファンケーシング12によって覆設されたことにより、円環板15beとフレーム12aの底壁12abとの間の隙間からの空気の吸入量が大幅に低減して乱流や渦流の発生が抑制されるので、その隙間から生じるファン騒音を低減することができている。
なお、本発明による遠心ファン装置11としては、例えば第1のブレード部15bの外形寸法は全長で15.5mm、内径側の幅長Wbi(図4(b)参照)で3.8mm、外径側の幅長Wbo(図4(b)参照)で6.0mm、円環板15beの内径側における最大の幅長Wbm(図4(b)参照)で7.0mmに設定され、円環板15beの外形寸法は半径方向の全体幅(Wei+Weo)で5.0mm、開口部15boの直径Doで34.0mm、ハブ部15aの外径Dhで18.0mmに設定され、さらに第2のブレード部152bを、全長Lb2(図5(b)参照)で7.5mm、円環板15beの吸気吸入側の面からの高さHb2(図5(a)参照)で1.0mm、厚みTb2(図5(b)参照)で0.7mmとし、フレーム12aの底壁12abの外壁面からの高さに対して距離Hd(図2(b)参照)で0.8mmとなるように形成されている。
また、ファン騒音の比較用とした従来の遠心ファン装置は、ブレード部の外形寸法は遠心ファン装置11の場合と同一寸法に設定され、前述したような円環板や第2のブレード部を設けていない遠心ファンを使用している。
(実施の形態2)
図7(a)〜(c)は、本発明の実施の形態2における第2のブレード部の変形例を示した部分平面図で、回転軸、円環板、第2のブレード部、及び吸気口(図示せず)の投影面積領域を示す仮想円Cinのみを表した。
まず、図7(a)で示したように、回転軸21を回転中心とした円環板22beの開口部22boが吸気口の投影面積領域内に位置し、円環板22beの外径側端部が吸気口の投影面積領域外に位置し、さらに仮想円Cinに沿った段差部22bdが形成され、その段差部22bdの外径側がファンケーシング(図示せず)によって覆設される位置関係となっている。
また、投影面積領域を示す仮想円Cinの内側における円環板22beの空気吸入側の面には、回転方向R側に凹面を有し、その反対側に凸面を有するように湾曲して円弧状に延びる長板形状の複数の第2のブレード部222bが周方向に等間隔で形成されている。
ここで、第2のブレード部222bは、長板形状であって、外径側先端222boが内径側先端222biよりも遠心ファン(図示せず)の回転方向R側に位置し、外径側先端222boと内径側先端222biとを結ぶ直線Laと、回転軸21と外径側先端222boとを結ぶ直線Lbの2つの直線の内角の角度θが45°〜70°の範囲となるように形成されることにより、円環板22beの内径側に位置する開口部22boへ周囲の空気をロスも少なく効率的かつ強制的に送り込む作用がより安定するので、遠心ファン(図示せず)の内径側に吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
また、第2のブレード部222bは、回転方向R側に凹面を有し、その反対側に凸面を有するように湾曲して円弧状に延びる長板形状であるため、周囲の空気を取り込み易くなり、より空気を強制的に送り込む作用が大きくなるので、風量を増加させることができる。
次に、図7(b)で示したように、回転軸23を回転中心とした円環板24beにおいては、開口部24boが吸気口の投影面積領域内に位置し、外径側端部が吸気口の投影面積領域外に位置し、さらに仮想円Cinに沿った段差部24bdが形成され、その段差部24bdの外径側がファンケーシング(図示せず)によって覆設される位置関係となっている。
また、投影面積領域を示す仮想円Cinの内側における円環板24beの空気吸入側の面には、相互に隣接する第2のブレード部242bとの間の流路(溝)を長くするため、回転方向R側にゆるやかな凹面を有し、その反対側にゆるやかな凸面を有するように湾曲して円弧状に延び、円環板24beの段差部24bdを除いた半径方向の幅Wei(図4(b)参照)よりも長くなるように形成した長板形状の第2のブレード部242bが周方向に等間隔で形成されている。
ここで、第2のブレード部242bは、長板形状であって、外径側先端242boが内径側先端242biよりも遠心ファン(図示せず)の回転方向R側に位置し、外径側先端242boと内径側先端242biとを結ぶ直線Laと、回転軸23と外径側先端242boとを結ぶ直線Lbの2つの直線の内角の角度θが45°〜70°の範囲となるように形成されることにより、円環板24beの内径側に位置する開口部24boへ周囲の空気をロスも少なく効率的かつ強制的に送り込む作用がより安定するので、遠心ファン(図示せず)の内径側に吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
さらに、図7(c)で示したように、回転軸25を回転中心とした円環板26beにおいては、開口部26boが吸気口の投影面積領域内に位置し、外径側端部が吸気口の投影面積領域外に位置し、さらに仮想円Cinに沿った段差部26bdが形成され、その段差部26bdの外径側がファンケーシング(図示せず)によって覆設される位置関係となっている。
また、投影面積領域を示す仮想円Cinの内側における円環板26beの空気吸入側の面には、相互に隣接する第2のブレード部262bとの間の流路(溝)を長くするため、回転方向R側にゆるやかな凹面を有し、その反対側にゆるやかな凸面を有するように湾曲して円弧状に延び、円環板26beの段差部26bdを除いた半径方向の幅Wei(図4(b)参照)よりも長くなるように形成した長板形状の第2のブレード部262bが周方向に等間隔で形成されている。
さらに、その第2のブレード部262bの空気吸入側には、円環板26beの内径側に位置する開口部26boと同一内径に形成された開口部27boを内径側に有する補助円環板27が設けられている。
そして、その補助円環板27と円環板26beとにより第2のブレード部262bが挟み込まれたような構成となるので、相互に隣接する第2のブレード部262bとの間の流路(溝)に一旦取り込まれた周囲の空気が外に逃げることなく、空気の吸入に必要な静圧が確保され、空気を強制的に送り込む作用がより安定する。
また、第2のブレード部262bは、長板形状であって、外径側先端262boが内径側先端262biよりも遠心ファン(図示せず)の回転方向R側に位置し、外径側先端262boと内径側先端262biとを結ぶ直線Laと、回転軸25と外径側先端262boとを結ぶ直線Lbの2つの直線の内角の角度θが45°〜70°の範囲となるように形成されることにより、円環板26beの内径側に位置する開口部26boへ周囲の空気をロスも少なく効率的かつ強制的に送り込む作用がより安定するので、遠心ファン(図示せず)の内径側に吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
(実施の形態3)
図8(a)〜(c)は、本発明の実施の形態3における円環板の変形例を示した部分断面図で、第1のブレード部、円環板、第2のブレード部、及びファンケーシングとその吸気口のみを示した。
まず、図8(a)において、円環板33beは、開口部33boが仮想円Cinで示した吸気口32aの投影面積領域内に位置し、外径側端部が吸気口の投影面積領域外に位置するような位置関係となっているが、第1のブレード部33bの外径側端部に設けられた円環板33beには仮想円Cinに沿った段差部が形成されておらず、フラットな面の外径側がフレーム31aによって覆設される位置関係となっている。
また、仮想円Cinで示した吸気口32aの投影面積領域内における円環板33beの空気吸入側の面には、複数の第2のブレード部332bが周方向に等間隔で形成されているが、円環板33beは、その空気吸入側の面に段差部が形成されていないフラットな面であるため、その第2のブレード部332bがフレーム31aとカバー31bで囲まれた領域に入り込むような位置関係となる。
つまり、前述した実施の形態1と比較して、カバー31bから第2のブレード部332bまでの高さは、カバー31bからフレーム31aの外壁面までの高さに近づく方向となり、その分円環板33beの内径側に位置する開口部33boへ空気を強制的に送り込む作用はやや小さくなるものの、遠心ファン装置を電子機器内のより狭いスペースへ実装する必要がある場合にも、第2のブレード部332bのフレーム31aより突出する高さがやや低いので遠心ファン装置全体の高さを小さくしなくても適用が容易となる。
次に、図8(b)において、円環板36beは、開口部36boが仮想円Cinで示した吸気口35aの投影面積領域内に位置し、外径側端部が吸気口35aの投影面積領域外に位置するような位置関係となっているが、カバー34bからの高さにおいてその円環板36beの外径側には仮想円Cinに沿って円環板36beの内径側の高さよりも高さの高い段差部36bdが形成されていて、その段差部36bdがフレーム34aによって覆設される位置関係となっている。
また、仮想円Cinで示した吸気口35aの投影面積領域内における円環板36beの内径側に位置する空気吸入側の面には、複数個の第2のブレード部362bが周方向に等間隔で形成されているが、カバー34bからの高さにおいてその第2のブレード部362bが形成されている面は外径側に位置する段差部36bdの高さよりも低くフレーム34aとカバー34bで囲まれた領域に入り込むような位置関係となっている。
そのため、カバー34bから第2のブレード部362bまでの高さは、カバー34bからフレーム34aの外壁面までの高さとほぼ同じ高さとなり、その分円環板36beの内径側に位置する開口部36boへ空気を強制的に送り込む作用はやや小さくなるものの、遠心ファン装置を電子機器内のより狭いスペースへ実装する必要がある場合にも、第2のブレード部362bの高さがほとんど影響せず遠心ファン装置全体の高さを小さくしなくても適用がより容易となる。
さらに、図8(c)において、円環板39beは、開口部39boが仮想円Cinで示した吸気口38a、38bの投影面積領域内に位置し、外径側端部が吸気口35a、38bの投影面積領域外に位置するような位置関係となっているが、上下いずれの円環板39beにも仮想円Cinに沿った段差部が形成されておらず、一方の円環板39beのフラットな面の外径側がフレーム37aによって覆設され、他方の円環板39beのフラットな面の外径側がカバー37bによって覆設される位置関係となっている。
また、仮想円Cinで示した吸気口38a、38bの投影面積領域内におけるそれぞれの円環板39beの空気吸入側の面には、複数個の第2のブレード部392bが周方向に等間隔で形成されているが、どちらの円環板39beも、その空気吸入側の面に段差部が形成されていないフラットな面であるため、それら第2のブレード部392bがフレーム37aとカバー37bで囲まれた領域に入り込むような位置関係となっている。
そのため、遠心ファン装置を電子機器内のより狭いスペースへ実装する必要がある場合にも、第2のブレード部392bがフレーム37aまたはカバー37bより突出する高さがやや低くなっているので遠心ファン装置全体の高さを小さくしなくても適用が容易となる。
さらに、第2のブレード部392bが上下の円環板39beのどちらにも形成されているので、吸気口38aと吸気口38bの両方を通過して開口部39boへの空気を強制的に送り込む作用が得られるので、前述した実施の形態1と比較して、より風量を増加させることができる。
(実施の形態4)
図9は、本発明の実施の形態4における遠心ファン装置の下方からの斜視図であるが、実施の形態1と重複する構成要素については以下の説明においてその一部を省略する。
図9で示したように、遠心ファン装置41の遠心ファン45には、吸気口44aの投影面積領域内において遠心ファン45の回転軸(図示せず)を回転中心とする円環板45beが、ブレード部45bの半径方向の外径側端部における下辺側に連設されていて、その外径側端部と内径側端部のどちらもその回転軸を中心とした同心円の形状を有している。
そして、カバー42bからフレーム42aの底壁42abまでの高さとカバー42bから円環板45beの空気吸入側の面までの高さとがほぼ等しく設定されており、円環板45beの外径側端部と吸気口44aとの間の隙間が0.2mm〜0.5mmの範囲に設定され極力狭くなっている。
また、フレーム42aの底壁42abに配設された略円形状の吸気口44aの周部には、その吸気口44aの中心側から見て取付け角度が90度毎に合計4本のサポート部46がフレーム42aの底壁42abの外壁面より突出し、サポート部46の高さがフレーム42aの底壁42abの外壁面よりも約2.0mm程度高くなるように立設されている。
また、その4本のサポート部46は、フレーム42aの高さよりも高い位置で略直角に折り曲げられ、遠心ファン45の回転軸の延長上の吸気口44aと対向するような位置においてリング形状のモーター接続部46aに集合し、遠心ファン45を回転駆動するモーター駆動部47をそのモーター接続部46aを介して所定の位置に保持している。
そして、4本のサポート部46には、フレーム42aの底壁42abとの接続部にそれぞれ開口部46oが設けられている。
以上のような構成により、フレーム42aの底壁42abに配設された吸気口44a側から吸入される空気の大部分は、遠心ファン45の円環板45beの内径側に位置する開口部45boから吸入されるが、円環板45beの外径側端部と吸気口44aとの間の隙間が0.2mm〜0.5mmの範囲に設定されて極力狭くなっていることによって、円環板45beとフレーム42aとの間の隙間からの空気の吸入量を極力低減し乱流や渦流の発生が抑制されている。
また、遠心ファン45を回転駆動するモーター駆動部47を保持するサポート部46をフレーム42aの底壁42abの外壁面より突出させて、サポート部46の高さをフレーム42aの底壁42abの外壁面よりも約2.0mm程度高くなるように形成したことにより、周囲から円環板45beの内径側に位置する開口部45boに向かって流れる空気の風路を遮蔽するような風路抵抗を少なくしているので、開口部45boから吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
さらに、4本のサポート部46のそれぞれには、フレーム42aの底壁42abとの接続部に空気を通過させるための開口部46oが設けられているため、周囲の空気がその開口部46oを容易に通過して遠心ファン45の内径側に形成された開口部45boに送り込まれるので、空気の量が増え、より風量を増加させることができる。
(実施の形態5)
図10(a)は、本発明の実施の形態5における電子機器の筐体内部を示した図で、図10(b)は、本発明の実施の形態5における電子機器の筐体内部の部分断面図である。
ここで、電子機器60は、操作部を有する本体装置61の端部のヒンジ機構62に開閉型の液晶表示装置63が回動支持された構成のノート型PCである。
この電子機器60の本体装置61の筐体内部に配置された回路基板64の下側面には、冷却されるべきMPUやCPUなどの発熱体65が実装されていて、さらにそれらを同時に冷却する遠心ファン装置66が搭載されている状態を示している。
この図10(a)における遠心ファン装置66は、実施の形態1で説明した構成に加えて、受熱部67が連接されたもので、回路基板64の下側面に実装された発熱体65に遠心ファン装置66と連接した受熱部67が熱的に接続されるように回路基板64の下側面の所定の位置に配置されている(但し、サポート部は、吸気口69a側に形成されるものとするが、図示は省略した)。
そして、遠心ファン装置66は、実施の形態1で説明したような複数のブレード部の回転によって空気を送風する遠心ファン68と、遠心ファン68を回転自在に収容し発熱体65と熱的に接続される受熱部67と連接されたファンケーシング69と、を備え、発熱体65からファンケーシング69へ伝達した熱を遠心ファン68の送風によって放熱する遠心ファン装置66であって、発熱体65と熱的に接続された受熱部67の熱が熱輸送部70を伝熱してファンケーシング69内の送風路へ熱輸送され、その送風路を流れる空気とファンケーシング69とが直接的に接触するので、より熱交換が促進され効率的に放熱する作用がある。
ここで、電子機器60の本体装置61の筐体の底面61aには、ファンケーシング69の取り付け位置に対応する場所に複数個の通風口71が設けられているので、遠心ファン68の吸気作用によって本体装置61の筐体の底面61aの下側における外部の冷えた空気が、矢印で示したように通風口71を通過してファンケーシング69内の送風路に吸気され、ファンケーシング69内を流れる間に受熱部67から熱輸送部70を伝熱してファンケーシング69へより熱輸送された熱を熱交換により受け取り、矢印で示したように本体装置61の筐体の側面61bの通風口72から外部に吹き出される。
さらに詳細に説明すると、図10(b)は、図10(a)における遠心ファン装置66の排気口73からの送風方向に沿った部分断面図を示しており、前述した電子機器60の本体装置61の筐体内部に配置された回路基板64の下側面には、冷却されるべきMPUなどの発熱体65が実装されていて、それを冷却する遠心ファン装置66が搭載されている状態が詳細に示されている。
そして、ファンケーシング69は、実施の形態1で説明したのと同様に、遠心ファン68を回転自在に収容し、遠心ファン68を挟んで対向配置するように一対の吸気口69aと吸気口69bを有している。
また、遠心ファン68の円環板68beは、開口部68boが吸気口69bの投影面積領域内に位置し、外径側端部が吸気口69bの投影面積領域外に位置するように第1のブレード部68bの外径側端部に設けられていて、吸気口69bの投影面積領域内における空気吸入側の面に第2のブレード部682bが周方向に等間隔で形成されている。
以上のような構成により、遠心ファン装置66がより狭いスペースへ実装されて、隣接する回路基板64との間の周囲から吸入する空気の流入路を十分に確保できない場合においても、第2のブレード部682bが円環板68beの空気吸入側の面に沿って円環板68beの内径側に形成された開口部68boの方向へ周囲の空気を強制的に送り込むように作用するので、円環板68beの内径側に形成された開口部68boから吸入される空気の量が増えて、より風量を増加させることができる。
したがって、電子機器60は、本発明の実施の形態1で説明した遠心ファン装置11と同様な構成となる遠心ファン装置66を備えた電子機器であるので、本体装置61の筐体内部に実装されたMPUなどの発熱体65の冷却を効率的に行えるのと同時にファン騒音の低減も実現されているため、動作時における静音化が有効に図れ、オペレータに対してより良好な作業環境を提供できる。
なお、以上の実施の形態1〜5のそれぞれの説明における構成要素の寸法、数量、材質、形状、その相対的な位置関係などは、特にそれらに限定される旨の記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なるひとつの実施の形態の説明に過ぎず、様々な変形が可能である。
特に、主要な構成要素であるファンケーシングの吸気口、遠心ファンの第1のブレード部、円環板、第2のブレード部、及び開口部などの寸法、数量、形状、その相対的な位置関係などについては、前述した実施の形態のみに限定されず、所望の作用・効果が得られれば、カバーとフレームの両方に形成された吸気口のいずれか一方の投影面積領域内に位置する円環板に第2のブレード部が形成されればよく、例えば、より効果を向上させるために前述したようにブレード部の上下方向の両端部のそれぞれに円環板を設けてもよい。
その場合は、ブレード部を上下方向で2分割してそれぞれ成形したものを組み合わせることで、より加工を容易にすることができる。
また、円環板は、少なくともその一部が吸気口の投影面積領域内に位置する位置関係であれば、第1のブレード部に対して半径方向の幅や回転軸方向の厚みを周方向において変化させてもよい。
また、第2のブレード部は、円環板の空気吸入側の面に形成されるのであれば、場所に応じて、全長、幅、高さなどを変化させたり、相互異なる形状としたりしても構わない。
また、カバーまたはフレームに形成される吸気口についても、必ずしもカバーとフレームのどちらにも形成される両面吸気型である必要はなく、カバーかフレームのいずれか一方のみに形成される片面吸気型でも構わない。
また、サポート部については、吸気口がカバーとフレームのどちらにも形成される両面吸気型である場合にカバーまたはフレームのいずれに設けてもよいが、吸気口がカバーまたはフレームのいずれか一方のみに形成される片面吸気型である場合にその吸気口が形成された方に設けることによって、所望の作用を有する。
また、第1のブレード部の形状についても、特に限定はなく、回転軸方向おいて上下非対称であったり、第1のブレード部の幅が内径側から外径側まで均一であったり、回転軸と直交する方向の形状がストレートではなく内径側、外径側、またはその中間部分で湾曲したり蛇行したりするような形状であっても構わない。
また、遠心ファンは、複数の第1のブレード部を有し、その第1のブレード部の回転によって遠心方向へ空気を送風する遠心ファンであればよく、例えばシロッコファンやクロスフローファンのように第1のブレード部が主板の外周部のみに形成されたような形態の遠心ファンであっても構わない。
また、ファンケーシングの外形についても、特に限定はなく、略円形、略三角形、略四角形、略平行四辺形、あるいはそれ以外の種々の多角形でも構わなく、排気口も2方向ではなく、1方向や3方向以上の方向に設けてもよい。
また、ファンケーシングの構成についても、単にカバーとフレームとからのみ構成されたものではなく、そのカバーまたはフレームの一部に発熱電子部品と熱的な接続を行う受熱部を設けたり、放熱性を有する放熱フィンからなるヒートシンクなどをダイカスト成型やプレス成形などによって一体的に設けたりする構成でもよいし、さらにその間の熱輸送を効率的に行うヒートパイプや熱伝導性シートなどの熱輸送部材を別に備えていてもよい。
また、ファンケーシングを構成するカバーやフレームなどを、熱伝導性の良好な金属材料を用いてプレス成形により一体成形するのが製造コストを低減でき好ましいが、ダイカスト成型、鍛造、押出し成形など他の一体成形方法を採用してもよいし、電子機器の筐体内でのレイアウト設計上で一体成形が困難である場合などには、それらをそれぞれ別体で製作して、所定の組み立て加工によって構成しても構わない。
さらに、ファンケーシングや関連部材の成形材料として、熱伝導性の良好な金属材料を選択すれば、それらの部材での熱拡散効果が得られ放熱性能を向上できて好ましいが、所望の冷却性能を得ながらより軽量化を求める場合などには、それらの構成要素を樹脂の成形材料で製作しても構わない。
本発明による遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器は、筐体内部に実装されたMPUやさまざまな発熱電子部品を冷却することが可能で、より静音性の求められるノートPC、PCサーバー、音響機器、映像機器などに有用である。
(a)本発明の実施の形態1における遠心ファン装置の上方からの斜視図、(b)本発明の実施の形態1における遠心ファン装置の下方からの斜視図 (a)本発明の実施の形態1における遠心ファン装置の下方からの平面図、(b)図2(a)のA−A矢視断面図 本発明の実施の形態1における遠心ファン装置のカバーの外形と遠心ファンを示す平面図 (a)本発明の実施の形態1における遠心ファンの円環板側から見た斜視図、(b)図4(a)のB−B矢視断面図 (a)本発明の実施の形態1における遠心ファンの円環板側から見た部分拡大斜視図、(b)本発明の実施の形態1における遠心ファンの円環板側から見た部分拡大平面図 同一ファン騒音における風量静圧特性の比較グラフを示した図 本発明の実施の形態2における第2のブレード部の変形例を示した部分平面図 本発明の実施の形態3における円環板の変形例を示した部分断面図 本発明の実施の形態4における遠心ファン装置の下方からの斜視図 (a)本発明の実施の形態5における電子機器の筐体内部を示した図、(b)本発明の実施の形態5における電子機器の筐体内部の部分断面図 (a)従来の技術における遠心ファン装置の断面図、(b)従来の技術における遠心ファンの斜視図
符号の説明
11 遠心ファン装置
12 ファンケーシング
12a フレーム
12aa 側壁
12ab 底壁
12b カバー
13 排気口
14a 吸気口
14b 吸気口
15 遠心ファン
15a ハブ部
15b 第1のブレード部
15bd 段差部
15be 円環板
15bo 開口部
16 サポート部
16a モーター接続部
16o 開口部
17 モーター駆動部
18 回転軸
21 回転軸
22bd 段差部
22be 円環板
22bo 開口部
23 回転軸
24bd 段差部
24be 円環板
25 回転軸
26bd 段差部
26be 円環板
26bo 開口部
27 補助円環板
27bo 開口部
31a フレーム
31b カバー
32a 吸気口
33b 第1のブレード部
33be 円環板
33bo 開口部
34a フレーム
34b カバー
35a 吸気口
36b 第1のブレード部
36bd 段差部
36be 円環板
36bo 開口部
37a フレーム
37b カバー
38a 吸気口
38b 吸気口
39b 第1のブレード部
39bd 段差部
39be 円環板
39bo 開口部
41 遠心ファン装置
42 ファンケーシング
42a フレーム
42aa 側壁
42ab 底壁
42b カバー
43 排気口
44a 吸気口
45 遠心ファン
45b ブレード部
45be 円環板
45bo 開口部
46 サポート部
46a モーター接続部
46o 開口部
47 モーター駆動部
60 電子機器
61 本体装置
61a 底面
61b 側面
62 ヒンジ機構
63 液晶表示装置
64 回路基板
65 発熱体
66 遠心ファン装置
67 受熱部
68 遠心ファン
68b 第1のブレード部
68be 円環板
68bo 開口部
69 ファンケーシング
69a 吸気口
69b 吸気口
70 熱輸送部
71 通風口
72 通風口
73 排気口
152b 第2のブレード部
152bi 内径側先端
152bo 外径側先端
222b 第2のブレード部
222bi 内径側先端
222bo 外径側先端
242b 第2のブレード部
242bi 内径側先端
242bo 外径側先端
262b 第2のブレード部
262bi 内径側端部
262bo 外径側端部
332b 第2のブレード部
362b 第2のブレード部
392b 第2のブレード部
682b 第2のブレード部
Cin 仮想円
Dh 外径
Do 直径
FLOWi 空気の流れ
FLOWo 空気の流れ
Hb2 高さ
Hd 距離
La 直線
Lb 直線
Lb2 全長
Tb2 厚み
R 回転方向
Wbi 内径側の幅長
Wbm 最大の幅長
Wbo 外径側の幅長
Wei 半径方向の幅
Weo 半径方向の幅
θ 内角の角度

Claims (12)

  1. 円筒形状の外周面を有し内側中央に回転軸の固定されたハブ部と前記ハブ部を囲繞するように配置された複数の第1のブレード部と前記第1のブレード部に連設され内径側に開口部を有する円環板とを有する遠心ファンと、前記遠心ファンを収容し前記回転軸の方向に少なくとも一つの空気を吸入する吸気口を有するファンケーシングと、を備えた遠心ファン装置であって、
    前記円環板の空気吸入側の面は、前記吸気口の投影面積領域内に形成された複数の板状の第2のブレード部を有することを特徴とする遠心ファン装置。
  2. 前記円環板は、前記第1のブレード部の外径側端部に連設され、前記円環板の前記開口部が前記吸気口の投影面積領域内に位置し、前記円環板の外径側端部が前記吸気口の投影面積領域外に位置することを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  3. 前記第2のブレード部は、前記ファンケーシングの外壁面より突出していることを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  4. 前記開口部は、前記ハブ部の外径よりも大きな直径を有する円形状であることを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  5. 前記第2のブレード部は、長板形状であって、外径側先端が内径側先端よりも前記遠心ファンの回転方向側に位置することを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  6. 前記第2のブレード部は、外径側先端と内径側先端とを結ぶ直線と、前記回転軸と前記外径側先端とを結ぶ直線との2つの直線の内角が45°〜70°の範囲となるように形成されることを特徴とする請求項5記載の遠心ファン装置。
  7. 前記第2のブレード部は、前記遠心ファンの回転方向側の面に凹面を有することを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  8. 前記円環板は、前記吸気口の投影面積領域を示す仮想円に沿った段差部を有し、前記段差部が前記ファンケーシングによって覆設されることを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  9. 前記遠心ファンのモーター駆動部を保持するサポート部は、前記ファンケーシングの外壁面より突出していることを特徴とする請求項1記載の遠心ファン装置。
  10. 前記サポート部は、前記ファンケーシングとの接続部に開口部を有することを特徴とする請求項9記載の遠心ファン装置。
  11. 円筒形状の外周面を有し内側中央に回転軸の固定されたハブ部と前記ハブ部を囲繞するように配置された複数のブレード部と前記ブレード部に連設され内径側に開口部を有する円環板とを有する遠心ファンと、前記遠心ファンのモーター駆動部を保持するサポート部と、前記遠心ファンを収容し前記回転軸の方向に少なくとも一つの空気を吸入する吸気口を有するファンケーシングと、を備えた遠心ファン装置であって、
    前記サポート部は、前記ファンケーシングの外壁面より突出していることを特徴とする遠心ファン装置。
  12. 請求項1から11いずれか1項に記載の遠心ファン装置を備えることを特徴とする電子機器。
JP2007098177A 2007-04-04 2007-04-04 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器 Pending JP2008255865A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007098177A JP2008255865A (ja) 2007-04-04 2007-04-04 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007098177A JP2008255865A (ja) 2007-04-04 2007-04-04 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008255865A true JP2008255865A (ja) 2008-10-23

Family

ID=39979675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007098177A Pending JP2008255865A (ja) 2007-04-04 2007-04-04 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008255865A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102536890A (zh) * 2010-12-15 2012-07-04 上海宝钢工业检测公司 一种防粘灰的转炉一次风机叶轮
KR101776883B1 (ko) * 2017-02-14 2017-09-08 안재현 압력발생날개가 부가된 임펠러를 포함하는 원심펌프
TWI708896B (zh) * 2019-09-17 2020-11-01 英業達股份有限公司 離心式風扇
WO2024124942A1 (zh) * 2022-12-14 2024-06-20 荣耀终端有限公司 一种叶轮、风扇及电子设备

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102536890A (zh) * 2010-12-15 2012-07-04 上海宝钢工业检测公司 一种防粘灰的转炉一次风机叶轮
KR101776883B1 (ko) * 2017-02-14 2017-09-08 안재현 압력발생날개가 부가된 임펠러를 포함하는 원심펌프
TWI708896B (zh) * 2019-09-17 2020-11-01 英業達股份有限公司 離心式風扇
WO2024124942A1 (zh) * 2022-12-14 2024-06-20 荣耀终端有限公司 一种叶轮、风扇及电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4793325B2 (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
US8238100B2 (en) Centrifugal fan and electronic apparatus
US20080130226A1 (en) Centrifugal fan device and electronic apparatus having the same
JP2000283089A (ja) ファンモータ
JP2007247495A (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP2005133705A (ja) 静翼を含む遠心ファン
JP2009156187A (ja) 遠心ファン装置を備えた電子機器
JP6102222B2 (ja) 真空ポンプ
JP4631867B2 (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP2011034309A (ja) 電子機器
JP5141808B1 (ja) 遠心ファン装置用ブレード、遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP2007321562A (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP2008255865A (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP2008185000A (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP5353864B2 (ja) 送風装置
JP2007247444A (ja) 送風ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP2018115651A (ja) 送風装置
JP2006161765A (ja) ファンモータ
JP2004052735A (ja) インペラ、ファンモータ及び電子機器、並びにインペラの製造方法
JP4618216B2 (ja) 送風ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP4577397B2 (ja) 遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器
JP4682787B2 (ja) ファンモータ
JP5500050B2 (ja) 送風装置
JP2005273593A (ja) 遠心ファン
JP2006003928A (ja) パソコンの冷却装置