JP2008255476A - ZnO蒸着材及びそれにより形成されたZnO膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明導電膜を成膜するために用いられるZnO蒸着材において、ZnOを主成分としたペレットからなり、ペレットがPr、Nd、Pm及びSmからなる群より選ばれた1種又は2種以上の第1元素と、B、Al、Ga及びScからなる群より選ばれた1種又は2種以上の第2元素の双方を含み、第1元素が第2元素よりも含有割合が高く、第1元素の含有割合が0.1〜14.9質量%、第2元素の含有割合が0.1〜10質量%の範囲内であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明の目的は、ITO膜に迫る高い導電率の膜を高速成膜することのできるZnO蒸着材及びこれを用いたZnO膜を提供することにある。
請求項1に係る発明では、ZnOを主成分としたペレットに、上記第1元素と上記第2元素の双方が上記含有割合で含むので、このZnO蒸着材を用いると、ITO膜に迫る高い導電性を有するZnO膜を成膜できる。
請求項3に係る発明では、ZnOのペレットが多結晶体か或いは単結晶体であるかの組織の相違ではなく、組成の相違によって効果が著しく変化するため、ZnOのペレットが多結晶である場合だけでなく、単結晶であっても請求項1に記載された範囲内の組成を有すれば、そのZnO蒸着材を用いてZnO膜を成膜すると、そのZnO膜はITO膜に迫る高い導電性が得られる。
請求項4に係る発明では、上記請求項1ないし3いずれか1項に記載のZnO蒸着材を用いてZnO膜を成膜するため、このZnO膜は、ITO膜に迫る高い導電性が得られる。
本発明者は、ZnO蒸着材及びこの蒸着材を用いて成膜されたZnO膜中の添加物種及びその含有量における導電性への影響を詳細に調査したところ、ZnOのペレット中に添加元素として含まれるPr、Nd、Pm及びSmからなる群より選ばれた1種又は2種以上の第1元素と、B、Al、Ga及びScからなる群より選ばれた1種又は2種以上の第2元素の双方のそれぞれの含有割合が大きく影響していることが確認された。ZnOのペレット中において、この第1元素と第2元素の含有割合が増加するほど概して導電性は良好となるが、更に増加すると逆に劣化することから、製品への適用を考えた場合、これら2種類の元素群の最適な含有割合の範囲が存在することが判った。
先ず、ZnO粉末994.48gと、Pr6O11粉末2.3gと、B2O3粉末3.22gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を932.7g、Pr6O11粉末を35.1g、B2O3粉末を32.2gとしたこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、Pr濃度が3質量%、B濃度が1質量%であった。
ZnO粉末を833.2g、Pr6O11粉末を70.2g、B2O3粉末を96.6gとしたこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、Pr濃度が6質量%、B濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を503.58g、Pr6O11粉末を174.4g、B2O3粉末を322.02gとしたこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、Pr濃度が14.9質量%、B濃度が10質量%であった。
ZnO粉末を999.45g、Pr6O11粉末を0.23g、B2O3粉末を0.32gとしたこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、Pr濃度が0.02質量%、B濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を765.9g、Pr6O11粉末を234.1gとし、B2O3粉末は添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、Pr濃度が20質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材はBを含まない。
ZnO粉末を282.88g、Pr6O11粉末を234.1g、B2O3粉末を483.02gとしたこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、Pr濃度が20質量%、B濃度が15質量%であった。
ZnO粉末を516.98g、B2O3粉末を483.02gとし、Pr6O11粉末は添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表1に示すように、B濃度が15質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材は、Prを含まない。
実施例1〜4及び比較例1〜4で成膜したZnO膜について、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表1に示す。比抵抗は測定器(三菱化学株式会社 商品名:ロレスタ HP型、MCP−T410、プローブ:直列1.5mmピッチ)を用い、雰囲気が25℃において定電流印加による4端子4探針法により測定した。また透過率は分光光度計(株式会社日立製作所製 U−4000)を用い、可視光波長域(380〜780mm)について、成膜後の基板を測定光に対して垂直に設置して測定した。
先ず、ZnO粉末995.81gと、Pr6O11粉末2.3gと、Al2O3粉末1.89gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を946.0g、Pr6O11粉末を35.1g、Al2O3粉末を18.9gとしたこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Pr濃度が3質量%、Al濃度が1質量%であった。
ZnO粉末を873.11g、Pr6O11粉末を70.2g、Al2O3粉末を56.69gとしたこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Pr濃度が6質量%、Al濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を636.65g、Pr6O11粉末を174.4g、Al2O3粉末を188.95gとしたこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Pr濃度が14.9質量%、Al濃度が10質量%であった。
ZnO粉末を999.58g、Pr6O11粉末を0.23g、Al2O3粉末を0.19gとしたこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Pr濃度が0.02質量%、Al濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を765.9g、Pr6O11粉末を234.1gとし、Al2O3粉末は添加しなかったこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Pr濃度が20質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材はAlを含まない。
ZnO粉末を482.47g、Pr6O11粉末を234.1g、Al2O3粉末を283.43gとしたこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Pr濃度が20質量%、Al濃度が15質量%であった。
ZnO粉末を716.57g、Al2O3粉末を283.43gとし、Pr6O11粉末は添加しなかったこと以外は、実施例5と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表2に示すように、Al濃度が15質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材は、Prを含まない。
実施例5〜8及び比較例5〜8で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表2に示す。
先ず、ZnO粉末996.36gと、Pr6O11粉末2.3gと、Ga2O3粉末1.34gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を951.46g、Pr6O11粉末を35.1g、Ga2O3粉末を13.44gとしたこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Pr濃度が3質量%、Ga濃度が1質量%であった。
ZnO粉末を889.47g、Pr6O11粉末を70.2g、Ga2O3粉末を40.33gとしたこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Pr濃度が6質量%、Ga濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を691.17g、Pr6O11粉末を174.4g、Ga2O3粉末を134.43gとしたこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Pr濃度が14.9質量%、Ga濃度が10質量%であった。
ZnO粉末を999.64g、Pr6O11粉末を0.23g、Ga2O3粉末を0.13gとしたこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Pr濃度が0.02質量%、Ga濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を765.9g、Pr6O11粉末を234.1gとし、Ga2O3粉末は添加しなかったこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Pr濃度が20質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材はGaを含まない。
ZnO粉末を564.25g、Pr6O11粉末を234.1g、Ga2O3粉末を201.65gとしたこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Pr濃度が20質量%、Ga濃度が15質量%であった。
ZnO粉末を798.35g、Ga2O3粉末を201.65gとし、Pr6O11粉末は添加しなかったこと以外は、実施例9と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表3に示すように、Ga濃度が15質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材は、Prを含まない。
実施例9〜12及び比較例9〜12で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表3に示す。
先ず、ZnO粉末996.17gと、Pr6O11粉末2.3gと、Sc2O3粉末1.53gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を949.56g、Pr6O11粉末を35.1g、Sc2O3粉末を15.34gとしたこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Pr濃度が3質量%、Sc濃度が1質量%であった。
ZnO粉末を883.79g、Pr6O11粉末を70.2g、Sc2O3粉末を46.01gとしたこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Pr濃度が6質量%、Sc濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を672.22g、Pr6O11粉末を174.4g、Sc2O3粉末を153.38gとしたこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Pr濃度が14.9質量%、Sc濃度が10質量%であった。
ZnO粉末を999.62g、Pr6O11粉末を0.23g、Sc2O3粉末を0.15gとしたこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Pr濃度が0.02質量%、Sc濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を765.9g、Pr6O11粉末を234.1gとし、Sc2O3粉末は添加しなかったこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Pr濃度が20質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材はScを含まない。
ZnO粉末を562.83g、Pr6O11粉末を234.1g、Sc2O3粉末を230.07gとしたこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Pr濃度が20質量%、Sc濃度が15質量%であった。
ZnO粉末を769.93g、Sc2O3粉末を230.07gとし、Pr6O11粉末は添加しなかったこと以外は、実施例13と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表4に示すように、Sc濃度が15質量%であった。即ち、得られたZnO蒸着材は、Prを含まない。
実施例13〜16及び比較例13〜16で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表4に示す。
先ず、ZnO粉末932.8gと、Nd2O3粉末35.0gと、B2O3粉末32.2gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を833.4g、Nd2O3粉末を70.0g、B2O3粉末を96.6gとしたこと以外は、実施例17と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表5に示すように、Nd濃度が6質量%、B濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を999.45g、Nd2O3粉末を0.23g、B2O3粉末を0.32gとしたこと以外は、実施例17と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表5に示すように、Nd濃度が0.02質量%、B濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を283.68g、Nd2O3粉末を233.3g、B2O3粉末を483.02gとしたこと以外は、実施例17と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表5に示すように、Nd濃度が20質量%、B濃度が15質量%であった。
実施例17,18及び比較例17,18で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表5に示す。
先ず、ZnO粉末926.8gと、Pm2O3粉末41.0gと、B2O3粉末32.2gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を821.4g、Pm2O3粉末を82.0g、B2O3粉末を96.6gとしたこと以外は、実施例19と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表6に示すように、Pm濃度が6質量%、B濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を999.41g、Pm2O3粉末を0.27g、B2O3粉末を0.32gとしたこと以外は、実施例19と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表6に示すように、Pm濃度が0.02質量%、B濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を243.58g、Pm2O3粉末を273.4g、B2O3粉末を483.02gとしたこと以外は、実施例19と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表6に示すように、Pm濃度が20質量%、B濃度が15質量%であった。
実施例19,20及び比較例19,20で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表6に示す。
先ず、ZnO粉末933.0gと、Sm2O3粉末34.8gと、B2O3粉末32.2gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を833.80g、Sm2O3粉末を69.6g、B2O3粉末を96.6gとしたこと以外は、実施例21と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表7に示すように、Sm濃度が6質量%、B濃度が3質量%であった。
ZnO粉末を999.45g、Sm2O3粉末を0.23g、B2O3粉末を0.32gとしたこと以外は、実施例21と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表7に示すように、Sm濃度が0.02質量%、B濃度が0.01質量%であった。
ZnO粉末を285.08g、Sm2O3粉末を231.9g、B2O3粉末を483.02gとしたこと以外は、実施例21と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表7に示すように、Sm濃度が20質量%、B濃度が15質量%であった。
実施例21,22及び比較例21,22で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表7に示す。
先ず、ZnO粉末861.31gと、Pm2O3粉末82.0gと、Al2O3粉末56.69gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を443.17g、Pm2O3粉末を273.4g、Al2O3粉末を283.43gとしたこと以外は、実施例23と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表8に示すように、Pm濃度が20質量%、Al濃度が15質量%であった。
実施例23及び比較例23で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表8に示す。
先ず、ZnO粉末877.67gと、Pm2O3粉末82.0gと、Ga2O3粉末40.33gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を524.95g、Pm2O3粉末を273.4g、Ga2O3粉末を201.65gとしたこと以外は、実施例24と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表9に示すように、Pm濃度が20質量%、Ga濃度が15質量%であった。
実施例24及び比較例24で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表9に示す。
先ず、ZnO粉末871.99gと、Pm2O3粉末82.0gと、Sc2O3粉末46.01gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を496.53g、Pm2O3粉末を273.4g、Sc2O3粉末を230.07gとしたこと以外は、実施例25と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表10に示すように、Pm濃度が20質量%、Sc濃度が15質量%であった。
実施例25及び比較例25で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表10に示す。
先ず、ZnO粉末884.39gと、Sm2O3粉末69.6gと、Sc2O3粉末46.01gと、バインダと、有機溶媒とを湿式ボールミルを用い、湿式混合してスラリーを調製した。調製したスラリーを噴霧乾燥し、得られた混合造粒粉末を1000MPaの圧力で加圧成形した後、1300℃の温度で焼結し、ZnO蒸着材を作製した。
ZnO粉末を538.03g、Sm2O3粉末を231.9g、Sc2O3粉末を230.07gとしたこと以外は、実施例26と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、また以下の表11に示すように、Sm濃度が20質量%、Sc濃度が15質量%であった。
ZnO粉末を1000gとし、Pr6O11粉末、Nd2O3粉末、Pm2O3粉末、Sm2O3粉末、B2O3粉末、Al2O3粉末、Ga2O3粉末及びSc2O3粉末のいずれの粉末も添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を作製し、ガラス基板上にZnO膜を成膜した。なお、得られたZnO蒸着材は、相対密度が95%であり、Pr、Nd、Pm、Sm、B、Al、Ga及びScを含まないZnO蒸着材であった。
実施例26及び比較例26,27で成膜したZnO膜について、上記比較試験及び評価1と同様の方法により、比抵抗及び透過率を測定した。その結果を以下の表11に示す。
Claims (5)
- 透明導電膜を成膜するために用いられるZnO蒸着材において、
ZnOを主成分としたペレットからなり、
前記ペレットがPr、Nd、Pm及びSmからなる群より選ばれた1種又は2種以上の第1元素と、B、Al、Ga及びScからなる群より選ばれた1種又は2種以上の第2元素の双方を含み、
前記第1元素が前記第2元素よりも含有割合が高く、
前記第1元素の含有割合が0.1〜14.9質量%、前記第2元素の含有割合が0.1〜10質量%の範囲内である
ことを特徴とするZnO蒸着材。 - 第1元素と第2元素の合計の含有割合が0.2〜15質量%の範囲内である請求項1記載のZnO蒸着材。
- ZnOのペレットが多結晶体又は単結晶体である請求項1記載のZnO蒸着材。
- 請求項1ないし3いずれか1項に記載のZnO蒸着材をターゲット材とする真空成膜法により形成されたZnO膜。
- 真空成膜法が電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法又はプラズマ蒸着法である請求項4記載のZnO膜。
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