JP2010133013A - ZnO蒸着材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ZnO原料粉末12と希土類元素を1種含む希土類元素酸化物粉末13との原料混合粉末14を用い、ドクターブレード法により得られたグリーンシートから、グリーン単層体19或いはグリーン積層体20又は29を作製し、これを焼成後に粉砕して混成粉末25又は31を作製する。この混成粉末を用いて造粒粉末を作製し、成形、焼結を経て、希土類元素を含むZnO焼結体からなるZnO蒸着材34を作製する。
【選択図】図4
Description
<第1スラリーの調製工程>
図1に示すように、まず初めに第1グリーンシート形成用の第1スラリー11を調製する。純度98%以上のZnO粉末12と、純度98%以上の希土類元素酸化物粉末13との原料混合粉末14を分散媒15中に分散させ、これにバインダ16を添加し混合して第1スラリー11を作製する。好ましくは、純度99.9%のZnO粉末と純度99.9%の希土類元素酸化物粉末を用いる。ZnO粉末12と希土類元素酸化物粉末13との配合比率は、ZnO蒸着材におけるZnOと希土類元素酸化物との合計質量を100質量%として、希土類元素を2〜20質量%含む比率である。好ましい希土類元素の比率は3〜6質量%である。希土類元素が上記下限値未満であると膜の導電性向上のために必要な希土類元素の濃度が確保できなくなり、上記上限値を越えるとZnO導電膜として基本的な性能が得られなくなるためである。
図1に示すように、上記の方法で調製した第1スラリー11をドクターブレード装置に装填し、キャリアフィルム上に所定の厚さの第1グリーンシート18を形成する。図4は、原料混合粉末14、第1グリーン積層体20、第1混成焼成体21、第1混成粉末25、成形体33及びZnO焼結体34の微視的な構造を模式的に示した図である。図1に戻って、第1グリーンシート18の厚さは、5〜500μmであることが好ましい。5μm未満であるとシートの作製が困難になり、また500μmを越えると希土類元素酸化物粉末の凝集体を押しつぶす効果が期待できず、擬似固溶体23(図4)を形成する割合も低くなり、分散性を向上させる効果が薄れるためである。好ましくは、10〜50μmである。
図1に示すように、キャリアフィルム上に形成された第1グリーンシート18は、所定の形状に切断後、第1グリーン単層体19にするか、又はグリーン単層体を積層させることにより第1グリーン積層体20にする。この積層数は、2〜100層であることが好ましい。100層を越えると、積層化が困難になるという問題がある。好ましくは、5〜30層である。第1グリーン積層体20の厚さは10〜7000μmの範囲であり、好ましくは10〜1000μmの範囲である。これは、10μm未満であると成形及び焼成時のシート形状の維持が困難になるという問題があり、7000μmを越えると、粉砕工程において、板状の混成焼成体平面に垂直方向にクラックを発生させて微粉砕する効果が十分に得られないからである。50〜500μmの厚さが更に好ましい。第1グリーン積層体20に一軸プレス或いは圧延をかけても良い。プレスは、層間の接触を良好にし厚さを小さくする効果がある。
図1に示すように、上記第1グリーン単層体19又は第1グリーン積層体20の焼成は、大気、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中である。好ましい雰囲気は、大気である。その焼成温度は1000℃以上、好ましくは1200〜1400℃の温度である。保持時間は、1〜10時間、好ましくは2〜5時間である。焼結の進行に伴い、シートの厚さは減少し、シートが変形しても、後述する第1混成粉末25を得る上での影響はほとんどない。このようにして第1混成焼成体21が作製される。
図1に示すように、上記焼成により得られた第1混成焼成体21を機械的に粉砕し、第1混成粉末25を作製する。粉砕装置には、ジョークラッシャ、ロールクラッシャ、ハンマークラッシャ、ディスククラッシャ、スタンプミル、ボールミル、ビーズミル、振動ミル、ジェットミル等を用いる。平均粒径が0.1〜50μmの範囲に入るまで粉砕する。この範囲に平均粒径を制御したのは、機械的粉砕法により0.1μm未満に粉砕することは困難であり、50μmを越えると次の造粒工程、成形工程後の焼結工程で焼結が十分に進まず、所望の焼結密度が得られないからである。好ましい平均粒径は0.3〜5μmである。
図3に示すように、上記第1混成粉末25と、有機溶媒と、バインダとを混合して、濃度が30〜75質量%のスラリーを調製する。好ましい濃度は40〜65質量%である。スラリーの濃度を30〜75質量%に限定したのは、75質量%を越えると上記スラリーが非水系であるため、安定した混合造粒が難しい問題点があり、30質量%未満では均一な組織を有する緻密なZnO焼結体が得られないからである。第1混成粉末25の平均粒径は0.3〜5μmの範囲内にあることが好ましい。混成粉末の平均粒径を上記範囲内に規定したのは、下限値未満であると粉末が細かすぎて凝集するため、粉末のハンドリングが悪くなり、高濃度スラリーを調製することが困難となる問題点があり、上限値を越えると、微細構造の制御が難しく、緻密なペレットが得られない問題点があるからである。
図3に示すように、この造粒粉末32を所定の型に入れて所定の圧力で成形し、成形体33を作製する。所定の型は一軸プレス装置又は冷間静水圧成形装置(CIP(Cold Isostatic Press)成形装置)が用いられる。また、タブレットマシンやブリケットマシン等を用いてもよい。一軸プレス装置では、造粒粉末32を750〜2000kg/cm2(73.5〜196.1MPa)、好ましくは1000〜1500kg/cm2(98.1〜147.1MPa)の圧力で一軸加圧成形し、CIP成形装置では、造粒粉末32を1000〜3000kg/cm2(98.0〜294.2MPa)、好ましくは1500〜2000kg/cm2(147.1〜196.1MPa)の圧力でCIP成形する。圧力を上記範囲に限定したのは、成形体33の密度を高めるとともに焼結後の変形を防止し、後加工を不要にするためである。
図3に示すように、上記成形体33を所定の温度で焼結し、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)34を作製する。焼結は大気、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1000℃以上、好ましくは1200〜1400℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜5時間行う。これにより相対密度が90%以上のペレットが得られる。上記焼結は大気圧下で行うが、ホットプレス(HP)焼結や熱間静水圧プレス(HIP、Hot Isostatic Press)焼結のように加圧焼結を行う場合には、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1000℃以上の温度で1〜5時間行うことが好ましい。また、一軸プレスにより板状の焼結体としても良い。このようにして、図4に示すように、ZnOマトリックス中の希土類元素の偏析が抑制され、組成均一性に優れたZnO焼結体(ZnO蒸着材)34を得ることができる。
このようにして得られたZnO焼結体(ZnO蒸着材)34を蒸着源として、真空成膜法により基板表面にZnO膜を形成する。上記ZnO膜を形成するための真空成膜法としては、電子ビーム蒸着法、反応性プラズマ蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタリング法などが挙げられる。
<第2スラリーの調製工程>
図2に示すように、第1グリーンシート形成用の第1スラリー11aの調製条件は、基本的に実施形態1の第1スラリー11の調製条件に準ずる。第2グリーンシート形成用の第2スラリー11bの調製条件は、希土類元素酸化物粉末を混入させない以外、基本的に実施形態1の第1スラリー11の調製条件に準ずる。即ち、純度98%以上のZnO粉末12を分散媒15中に分散させ、これにバインダ16を添加し混合して第2スラリー11bを調製する。第1スラリー11a及び第2スラリー11bにおける分散媒15、バインダ16の種類と量は、実施形態1の第1スラリー11と同じにする。
図2及び図5に示すように、第1グリーンシートの形成と同様に、第2スラリー11bを用いて、第2グリーンシート18bを形成する。図5は、原料混合粉末14、第2グリーン積層体29、第2混成焼成体30、第2混成粉末31、成形体33及びZnO焼結体34の微視的な構造を模式的に示した図である。第2グリーンシート18bの厚さは、好ましくは5〜500μmである。5μm未満であるとシートの作製が困難になり、また500μmを越えると微粉砕する効果が十分に得られないからである。更に、好ましくは、10〜50μmである。
図2に示すように、キャリアフィルム上に形成された第2グリーンシート18bを所定の形状に切断して第2グリーン単層体19bを作製し、これに第1グリーン単層体19aを積層させて第2グリーン積層体29を作製する。第2グリーン単層体19aと第1グリーン単層体19bとを交互に積層することが望ましい。積層数は、2〜100層とする。100層を越えると、積層化が困難になるという問題がある。好ましくは、5〜30層である。第2グリーン積層体29の厚さは10〜7000μmの範囲であり、好ましくは10〜1000μmの範囲である。これは、10μm未満であるとシートの作製が困難になる問題があり、7000μmを越えると、粉砕工程において、板状の混成焼成体平面に垂直方向にクラックを発生させて微粉砕する効果が十分に得られないからである。50〜500μmが更に好ましい。更に第2グリーン積層体29に一軸プレス或いは圧延をかけても良い。プレスは、層間の接触を良好にし厚さを小さくする効果がある。
図2及び図5に示すように、第2グリーン積層体29の焼成により、第2混成焼成体30を作製する。その焼成条件は、第1の実施形態に準ずる。
図2及び図5に示すように、第2混成焼成体30の粉砕により、第2混成粉末31を作製する。その粉砕条件は、平均粒径が0.1〜100μmの範囲に入るまで粉砕する以外は、基本的に第1の実施形態に準ずる。
図3に示すように、第2混成粉末31より、造粒粉末32を作製する。その造粒条件は、第1の実施形態に準ずる。
図3及び図5に示すように、第2混成粉末31の造粒粉末32を成形し、成形体33を作製する。その成形条件は、第1の実施形態に準ずる。
図3及び図5に示すように、第2混成粉末31の成形体33を焼結し、ZnO焼結体34を作製する。その焼結条件は、第1の実施形態に準ずる。第2の実地形態は、実施形態1の場合と同様に、希土類元素酸化物の分散性を向上する効果が得られる。とりわけ、希土類元素の濃度が極めて低いZnO焼結体ペレットを作製する場合において、効果的に希土類元素を分散させる手段として有効である。
第2の実地形態により作製したZnO焼結体(ZnO蒸着材)34を蒸着源とするZnO膜の作製は、第1の実施形態に準ずる。
先ず、第1グリーンシート形成用の第1スラリーを調製した。具体的には、インペラ式攪拌混合機を用いて、純度が99%、平均粒径が2μmのZnO粉末と、希土類元素酸化物粉末として純度が99%、平均粒径が2.5μmのCeO2粉末を、分散媒である有機溶媒中に分散させ、これにバインダとしてポリビニルアルコールを添加し混合して、濃度が30質量%の第1スラリーを作製した。バインダの添加量は、作製後の第1スラリーを100質量%としたとき、10質量%となるように調整した。また、ZnO粉末と希土類元素酸化物粉末であるCeO2粉末との配合比率は、最終的に得られるZnO蒸着材におけるZnOと希土類元素酸化物との合計質量を100質量%としたとき、希土類元素であるCe元素が5質量%含まれるように調整した。
次の表1に示すように、平均粒径0.7μmの第1混成粉末を得たこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、平均粒径3μmの第1混成粉末を得たこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、平均粒径50μmの第1混成粉末を得たこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、第1グリーンシートの厚さを5μmとしたこと、及び第1グリーン積層体の厚さを70μmとしたこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、第1グリーンシートの厚さを200μmとしたこと、及び第1グリーン積層体の厚さを2800μm以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、第1グリーンシートの厚さを500μmとしたこと、及び第1グリーン積層体の厚さを7000μmとしたこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、第1グリーン単層体を積層して計2層からなり、厚さが70μmの第1グリーン積層体を形成したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、第1グリーン単層体を積層して計100層からなり、厚さが3500μmの第1グリーン積層体を形成したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてSc2O3粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてY2O3粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてLa2O3粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてPr6O11粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてNd2O3粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてPm2O3粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表1に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてSm2O3粉末を使用したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、平均粒径100μmの第1混成粉末を得たこと、及び平均粒径が5mmの造粒粉末を得たこと以外は、実施例1と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、第1グリーンシートの厚さを600μmとしたこと、及び第1グリーン積層体の厚さを8400μmとしたこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、第1グリーンシートの厚さを1000μmとしたこと、及び第1グリーン積層体の厚さを14000μmとしたこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、第1グリーンシートの厚さを3000μmとしたこと、及び第1グリーン積層体の厚さを42000μmとしたこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、第1グリーン単層体を積層して計200層からなり、厚さが7000μmの第1グリーン積層体を形成したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、第1グリーン単層体を積層して計1000層からなり、厚さが35000μmの第1グリーン積層体を形成したこと以外は、実施例3と同様に、ZnO蒸着材を得た。
先ず、純度が99%、平均粒径が2μmのZnO粉末と、希土類元素酸化物粉末として純度が99%、平均粒径が2.5μmのCeO2粉末と、有機溶媒と、バインダとを実施例1で用いた湿式ボールミルを用いて混合し、濃度が30質量%のスラリーを調製した。有機溶媒としてはエタノールを用い、バインダとしてはポリビニルアルコールを用いた。また、バインダの添加量は10質量%とした。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてSc2O3粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてY2O3粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてLa2O3粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてPr6O11粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてNd2O3粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてPm2O3粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
次の表2に示すように、CeO2粉末の代わりに希土類元素酸化物粉末としてSm2O3粉末を使用したこと以外は、比較例8と同様に、ZnO蒸着材を得た。
実施例1〜16及び比較例1〜15で得られたZnO蒸着材を用いて、ガラス基板の上に、電子ビーム蒸着法により、所定の膜厚のZnO膜を形成した。成膜条件は、到達真空度が1.0×10-4Paであり、酸素ガス分圧が1.0×10-2Paであり、基板温度が200℃であり、成膜速度が0.5nm/秒であった。形成されたZnO膜について、それぞれ膜厚、透過率及び比抵抗を評価した。これらの結果を次の表3及び表4に示す。
11a 実施形態2の第1スラリー
11b 実施形態2の第2スラリー
12 ZnO粉末
13 希土類元素群から選ばれた1種の元素を含む希土類元素酸化物粉末
14 ZnO粉末と希土類元素酸化物粉末との原料混合粉末
15 分散媒
16 バインダ
17 希土類元素を1種含む希土類元素酸化物粉末の凝集体
18 実施形態1の第1グリーンシート
18a 実施形態2の第1グリーンシート
18b 実施形態2の第2グリーンシート
19 実施形態1の第1グーリン単層体
19a 実施形態2の第1グーリン単層体
19b 実施形態2の第2グーリン単層体
20 第1グーリン積層体
21 第1混成焼成体
22 ZnOマトリックス
23 ZnOと希土類元素酸化物との擬似固溶体
24 希土類元素を1種含む希土類元素酸化物の凝集体焼結粒子
25 第1混成粉末
26 希土類元素酸化物がZnO粒子中に取り込まれた複合粒子
27 希土類元素酸化物の凝集体焼結粒子が粉砕されてできた希土類元素酸化物粒子
28 ZnOマトリックスが粉砕されてできたZnO粒子
29 第2グリーン積層体
30 第2混成焼成体
31 第2混成粉末
32 造粒粉末
33 成形体
34 ZnO焼結体(ZnO蒸着材)
Claims (7)
- 純度が98%以上のZnO粉末と純度が98%以上の希土類元素酸化物粉末とから造粒粉末を作製し、前記造粒粉末をペレット状、タブレット状又は板状に成形した後、この成形体を焼結して、前記希土類元素を2〜20質量%含むZnO蒸着材を製造する方法において、
前記希土類元素酸化物粉末が希土類元素群から選ばれた1種の元素を含み、
前記ZnO粉末と前記希土類元素酸化物粉末を分散媒とバインダと混合して濃度が20〜90質量%の第1スラリーを調製する工程と、
前記第1スラリーを用いてドクタブレード法により厚さ5〜500μmの第1グリーンシートを形成する工程と、
前記第1グリーンシートの単層体又は前記第1グリーンシートを複数積層した第1グリーン積層体を焼成して第1混成焼成体を作製する工程と、
前記第1混成焼成体を粉砕して平均粒径が0.1〜50μmの第1混成粉末を作製する工程と、
前記第1混成粉末により前記造粒粉末を作製する工程と
を含むことを特徴とするZnO蒸着材の製造方法。 - 純度が98%以上のZnO粉末と純度が98%以上の希土類元素酸化物粉末とから造粒粉末を作製し、前記造粒粉末をペレット状、タブレット状又は板状に成形した後、この成形体を焼結して、前記希土類元素を2〜20質量%含むZnO蒸着材を製造する方法において、
前記希土類元素酸化物粉末が希土類元素群から選ばれた1種の元素を含み、
記ZnO粉末と前記希土類元素酸化物粉末を分散媒とバインダと混合して濃度が20〜90質量%の第1スラリーを調製する工程と、
前記第1スラリーを用いてドクタブレード法により厚さ5〜500μmの第1グリーンシートを形成する工程と、
前記ZnO粉末と分散媒とバインダとを混合して濃度が20〜90質量%の第2スラリーを調製する工程と、
前記第2スラリーを用いてドクターブレード法により厚さ5〜500μmの第2グリーンシートを形成する工程と、
前記第1グリーンシートの単層体と前記第2グリーンシートの単層体とを積層した第2グリーン積層体を焼成して第2混成焼成体を作製する工程と、
前記第2混成焼成体を粉砕して平均粒径が0.1〜100μmの第2混成粉末を作製する工程と、
前記第2混成粉末により前記造粒粉末を作製する工程と
を含むことを特徴とするZnO蒸着材の製造方法。 - 前記第1グリーンシートの厚さと前記第2グリーンシートの厚さが同一又は異なる請求項2記載のZnO蒸着材の製造方法。
- 前記希土類元素群から選ばれた1種の元素がSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm又はSmである請求項1又は2記載のZnO蒸着材の製造方法。
- 前記第1グリーン積層体の積層数が2〜100層であり、前記第1グリーン積層体の厚さが10〜1000μmである請求項1記載のZnO蒸着材の製造方法。
- 前記第2グリーン積層体の積層数が2〜100層であり、前記第2グリーン積層体の厚さが10〜1000μmである請求項2記載のZnO蒸着材の製造方法。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法で製造されたZnO蒸着材をターゲット材として真空成膜法により形成されたZnO膜。
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