JP2008255298A - フィブロインスポンジ体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能に優れ均一な構造のフィブロインスポンジ体を提供しようとする。
【解決手段】フィブロインのスポンジからなる表層と該表層の裏面に面接するスポンジ部分とを含んでなり、該スポンジ部分が前記表層より粗な多孔構造を有するフィブロインのスポンジからなることを特徴とするフィブロインスポンジ体であり、フィブロイン、水溶性有機溶剤、水を含んでなるフィブロイン溶液を容器に収納し、−5℃未満の温度に凍結させ解凍して得たハイドロゲル体を乾燥して得られ、前記容器が、熱拡散係数が1.0×10−6より小さい値を持つ金属物質からなる内壁を有し、該内壁の表面に多孔質の表層が形成されてなる、フィブロインスポンジ体の製造方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】フィブロインのスポンジからなる表層と該表層の裏面に面接するスポンジ部分とを含んでなり、該スポンジ部分が前記表層より粗な多孔構造を有するフィブロインのスポンジからなることを特徴とするフィブロインスポンジ体であり、フィブロイン、水溶性有機溶剤、水を含んでなるフィブロイン溶液を容器に収納し、−5℃未満の温度に凍結させ解凍して得たハイドロゲル体を乾燥して得られ、前記容器が、熱拡散係数が1.0×10−6より小さい値を持つ金属物質からなる内壁を有し、該内壁の表面に多孔質の表層が形成されてなる、フィブロインスポンジ体の製造方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、特殊構造のフィブロインスポンジ体及びその製造方法に関する。
高分子の多孔質構造体であるスポンジ体はその構造特性から、医療材料、衛生用品、化粧用品、エステティック用品、農業用材料など多くの用途に用いられている。これらの用途に使用されるスポンジ体はポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドやポリアクリル酸等の水溶性高分子、或いはそれらの共重合物を架橋したものからなるものや、コラーゲン、アガロース、グルコマンナン、アルギン酸等の天然高分子からなるものが知られている。
ポリビニルアルコール等の合成高分子は水不溶化させるための架橋剤等の残留薬品による肌への悪影響が否定し得ない。比較的安全であると考えられ多用されていたコラーゲンもBSEの問題が発生し、コラーゲンに替わる天然素材で安心して使用でき、化粧用・エステティック基材、創傷被覆剤として安全に使用できるスポンジ体を製造することが望まれている。
フィブロインタンパク質(以下、フィブロインという)は、手術用縫合糸としても使用されており生体親和性に優れた材料の一つである。また最近の研究結果から、精練した絹糸は、免疫反応を惹起することがなく(Opthalmology,91,479-483(1984))、また、フィブロイン材料の炎症性は高くない(J.Biomed.Mater.Res.,89,1215-1211(1995))、表皮細胞の増殖活性効果がある(特開平11-253155)ことが報告されている。このように絹フィプロイン材料は、組織工学や再生医工学材料として優れた材料であることも示唆されている。
フィブロインを用いたハイドロゲルの製造方法も種々開示されている。例えば、フィブロイン溶液にフィブロインの貧溶媒であるアルコール等を大量に加えて沈殿させゲル化する方法が広く知られているが、得られたゲルはもろく十分な強度を持ったゲルは製造できない。フィブロイン水溶液のpHを等電点以下に低下させて低下させて沈殿させゲル化させる方法が開示されているが((例えば、特許文献1参照)この製造方法によって得られるゲルももろく十分な強度を持ったゲルは製造できない。
また、フィブロイン溶液を徐々に乾燥することによりゲル化する方法も知られているが、得られたゲルは柔軟性がなく、製造にも長時間かかる。さらに濃厚フィブロイン溶液に対し凍結と融解を繰り返すことによりハイドロゲルを作成する方法も開示されている((例えば、特許文献2参照)が、強度あるゲルを作成するためにはフィブロインの濃厚溶液が必要であり、十分なゲルの作成が困難であり、また強度あるゲルを作成する場合は凍結・融解操作を繰り返す必要がある。この点を改良したゲル体の作成方法として10〜30重量%のフィブロイン水溶液を凍結後、冷アルコール等で結晶化をさせゲル化させる方法が開示されている((例えば、特許文献3参照)。しかし、この方法では-20℃付近では氷の結晶(氷晶)が特定方向に成長し氷晶の成長方向に裂ける欠点が示されている、そのため急速凍結させるための特殊な冷凍技術を必要とするうえフィブロイン水溶液の凍結体の取扱等が困難である。解凍およびフィブロイン分子の結晶化のために大量に冷却したエタノールを必要としコストアップとなる。
さらに、比較的低濃度のフィブロイン溶液に少量の水溶性有機溶剤を添加して一定時間凍結させた後解凍することによって細胞培養支持体として提供できる強度を持った多孔質のスポンジ構造を持ったハイドロゲル体の製造方法が開示されている((例えば、特許文献4参照))。しかし、この方法では比較的高温で、安定してハイドロゲル体が製造できるが、凍結による結晶成長による不均一性が発生しやすく、また表面には薄い膜が発生し、表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する能力が阻害され、水等の液体の吸収性に対して障害となっていた。
特開平01-118544号公報
特開平01-308431号公報
特開平08-41097号公報
特許第3412014号公報
本発明の目的は、表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能に優れ均一な構造のフィブロインスポンジ体を提供しようとすることである。
本発明の要旨とするところは、スポンジ体であって、フィブロインのスポンジからなる表層と該表層の裏面に面接するスポンジ部分とを含んでなり、該スポンジ部分が前記表層より粗な多孔構造を有するフィブロインのスポンジからなることを特徴とするフィブロインスポンジ体であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、熱拡散係数が1.0×10−6より小さい値を持つ金属物質から構成される内壁を有し、該内壁の表面に、高分子物質製またはセラミック製の、多孔質の表層が形成された容器を準備する工程、
フィブロイン、水溶性有機溶剤、水、を含んでなるフィブロイン溶液を準備する工程、
該フィブロイン溶液を前記容器に収納する工程、
該容器に収納された状態で該フィブロイン溶液を−5℃未満の温度に凍結させる凍結工程、
凍結されたフィブロイン溶液を解凍してハイドロゲル体を得る工程、
該ハイドロゲル体を乾燥する工程
を含むフィブロインスポンジ体の製造方法であることにある。
該フィブロイン溶液を前記容器に収納する工程、
該容器に収納された状態で該フィブロイン溶液を−5℃未満の温度に凍結させる凍結工程、
凍結されたフィブロイン溶液を解凍してハイドロゲル体を得る工程、
該ハイドロゲル体を乾燥する工程
を含むフィブロインスポンジ体の製造方法であることにある。
前記フィブロインスポンジ体の製造方法においては、前記フィブロイン溶液を、該フィブロイン溶液の融点から−20〜−35℃の温度域において、15分間以内に降温して凍結させ得る。
前記フィブロインスポンジ体の製造方法においては、前記フィブロイン溶液が、フィブロインx(xは0.05〜10.0)重量部、水溶性有機溶剤y(yは0.05〜5.0)重量部、水z(zは100−x−y)重量部を含んでなり得る。
本発明によると、再吸水性の良い均一なフィブロインスポンジ体及びそのフィブロインスポンジ体の製造に好適な製造方法が提供される。
本発明のフィブロインスポンジ体の態様を説明する。本発明のフィブロインスポンジ体は、
フィブロイン、水溶性有機溶剤、水を含んでなるフィブロイン溶液を準備する工程、
該フィブロイン溶液を容器に収納する工程、
該容器に収納された状態で該フィブロイン溶液を−5℃未満の温度に凍結させる凍結工程
凍結されたフィブロイン溶液を解凍してハイドロゲル体を得る工程、
該ハイドロゲル体を乾燥する工程
を含む製造方法により得られる。
フィブロイン、水溶性有機溶剤、水を含んでなるフィブロイン溶液を準備する工程、
該フィブロイン溶液を容器に収納する工程、
該容器に収納された状態で該フィブロイン溶液を−5℃未満の温度に凍結させる凍結工程
凍結されたフィブロイン溶液を解凍してハイドロゲル体を得る工程、
該ハイドロゲル体を乾燥する工程
を含む製造方法により得られる。
ここで、前記容器は、内壁の少なくとも一部が熱拡散係数1.0×10−6より小さい値を持つ金属物質からなり、該内壁の表面に、高分子物質製またはセラミック製の、多孔質の表層が形成されてなるものである。
本発明に用いられるフィブロインが取り出される蚕としては、家蚕、野蚕、天蚕等の蚕の種類を特定する必要がなく、また、このフィブロインは蚕の絹糸腺から直接取り出したものでも繭、真綿、生糸、繰糸・絹紡績・製織時の副蚕糸等から得られるものでもよく、とくに限定するものでないが、入手の簡便さ、コストの面から家蚕、繰糸・絹紡績・製織時の副蚕糸を原料として使用することが好ましい。繰糸・絹紡績・製織時の副蚕糸を用いた場合はフィブロインを水溶液化する方法は臭化リチウム、塩化カルシウムあるいは銅−エチレンジアミンの水溶液で溶解する公知の方法であればいずれでもよい。例えば、塩化カルシウム、水、エチルアルコール(1:8:2モル比)の溶液をもちいて、60℃〜80℃より好ましくは60℃〜70℃で1〜2時間加熱溶解後透析することによって得られる。使用する透析膜としては分割分子量(MWCO)が1万以上5万の透析膜、より好ましくは、3万以上の透析膜が好ましい。フィブロイン水溶液の濃度は使用目的に合わせて自由に選択出来るが0.1重量%〜10重量%、とくに好ましくは1重量%〜7重量%であるが特に限定しない。
本発明においては、このフィブロイン水溶液に水溶性有機溶媒を添加してフィブロイン溶液となし、このフィブロイン溶液を所定時間凍結・解凍処理しハイドロゲル体を製造する。添加する水溶性有機溶媒としては、フィブロインが溶解せず水と混和する溶媒でフィブロインの結晶化を助けるアルコール、ポリオール類、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールまたアセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホオキシド(DMSO)、メルカプト酢酸(MA)、メルカプトエタノール(2ME)、ピリジン等が挙げられる。より好ましくは、DMSO、2MEなどが明確なフィブロインスポンジ体を形成する。添加する量は、フィブロイン水溶液にこれらの水溶性有機溶媒を添加したときにフィブロインが沈殿しない範囲ならば特に制限はないが、好ましくは0.05重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%である。
予め水溶性有機溶媒が添加された水を用いてフィブロインを溶解させてフィブロイン溶液を得てもよい。フィブロインと水溶性有機溶媒とを混合したのち水を用いてフィブロインを溶解させてフィブロイン溶液を得てもよい。
フィブロイン溶液は、フィブロインx(xは0.05〜10.0)重量部、水溶性有機溶剤y(yは0.05〜5.0)重量部、水z(zは100−x−y)重量部を含んでなることが均一なスポンジ構造が得られて好ましい。フィブロインの濃度がこの範囲を下回るとスポンジ体の結合力が弱く、スポンジ体そのものが生成しなくなることもある。また生成したとしてもハンドリングが難しく破損しやすい。フィブロインの濃度がこの範囲を上回るとスポンジ体の密度が高くなり硬く、割れやすくなる。水溶性有機溶剤の濃度がこの範囲を下回るとスポンジ体が形成されない。水溶性有機溶剤の濃度がこの範囲を上回ってもスポンジ体が形成されない。
また、本発明においては、フィブロイン溶液の凍結における凍結温度、凍結速度を制御することによって、さらには、このフィブロイン溶液を特殊な容器に収納して凍結することによって、フィブロインスポンジ体の構造を制御することが出来る。これにより、均一な構造と表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能に優れたフィブロインスポンジ体を得ることが出来る。
本発明において用いるこの容器としては、少なくとも内壁が、熱拡散係数a[m2/s]が1.0×10-6より大きい値を持つ金属類よりなる容器が好ましい。このような容器を用いることによって凍結により生成した微小な氷晶の集まりに由来する均一な肌理の細かいフィブロインスポンジ体を得ることが可能となった。この金属類としては、具体的には、鉄(1.25×10−5)、ステンレス(4.2×10−6)、アルミニウム(8.36×10−5)、銅(1.0×10−4)、銀(1.18×10−4)、金(1.18×10−4)などが該当する。軽さ、コスト面からアルミニウム容器が好ましいが特に限定するものでない。熱拡散係数aが1.0×10-5より小さい値をもつガラス(3.0×10-7)、ベークライト(1.18×10−7)、アクリル(1.27×10−7)、塩化ビニル(1.01×10−7)、およびポリカーボネート(1.44×10−7)などのプラスチックス類では凍結時の結晶の成長が遅く、大きな結晶領域のモザイク状となり、均一性を失わせるとともに、結晶成長間のドメインに亀裂が入り得られるフィブロインスポンジの強度の低下が生じ好ましくない。使用する容器の内壁の厚さについては特に限定しないが、容器としての機能と氷結の際の膨張等による変形等を防止するため0.5mm厚以上が、より好ましくは1mm〜3mmの厚さが、取扱上、また冷却効率にも好ましい(各素材のaの値はおよその値)。
この容器においては、さらに、この内壁の表面に、収納されたフィブロイン溶液と直接接する表面層が設けられる。表面層の素材としては多孔質な素材が適しており、具体的にはセラミック多孔質体、高分子多孔質体が挙げられる。なかでも、紙等の親水性で微小な孔径を持った素材がより適している。また紙でも、コート紙のように紙の多孔質をつぶした紙、西洋紙よりも和紙、化学実験に使用する濾紙等がより適している。この多孔質な素材はコーティング、塗布、または貼付けるなりの方法で内壁の表面に密着させて使用する。また離型性をよくするためのシリコン、フッ素等の離型剤をスプレー、塗布等によって少量使用することも可能である。この表面層としてポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムなどの疎水性で多孔質でないフィルム等を使用した場合はフィブロインスポンジ体の表面に非多孔の被膜の形成が見られる。二種の表面層を面方向に組み合わせてあるデザインに従って場所によって吸収性能の異なる表面を持つフィブロインスポンジ体の製造も可能である。この表面層は内壁の熱拡散性を阻害させない厚みで使用する必要がある。厚みについては特に限定しないが通常1mm以下での使用が好ましい。
容器の一例を図1に示すが、本発明において用いられる容器は必ずしもこの態様に限定されるものでない。図1において、容器2の主要部が、内壁を構成する金属板4、表面層3からなる。表面層3は金属板4の表面に接着層7を介して貼着されている。対向する金属板4、4の間に、スポンジ体の厚さを制御するためのスペーサー6が挿入されている。スペーサー6の厚みを変えることによって容器2の収納空間5の厚さが変わり、異なる厚みのフィブロインスポンジ体が製造できる。符号8はフィブロイン溶液が漏れないように、また凍結時の膨張によって開かないようにするための留め具で、ネジ、クランプ等を示している。留め具の個数は明示していないが必要箇所止めればよい。
均一で、表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能に優れたフィブロインスポンジ体を製造するために凍結温度は重要である。凍結温度が高い場合は凍結時に氷晶の成長が遅く大きな氷晶域を構成すると共に表面被膜相も作りやすい。凍結温度が−5℃未満の温度で十分な強度を持つフィブロインスポンジ体の製造が可能であるが、十分な強度を持つフィブロインスポンジ体を得るうえで凍結の温度範囲は−15〜−50℃であることが好ましく、より好ましくは−20℃〜−35℃の温度範囲が選択される。−20℃以上の高温ではスポンジ体は均一に生成されても表面被膜の成長が見らるので、表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能は、−20℃未満の温度で凍結する場合が、−20℃以上の高温で凍結する場合より優る。凍結温度が−50℃以下の場合は均一な構造のフィブロインスポンジ体でこの吸収性能も良好であるが過度の急速凍結により氷晶域が細かく均一であるが氷晶間の結合が弱く全体的に脆くなりフィブロインスポンジ体の強度が低下する。
凍結に使用する冷凍機として利用しうる装置としては[1]空気凍結法(エアーブラスト式凍結法)、[2]接触式冷凍法(コンタクト式凍結法、プレート式冷凍法)、[3]ブライン凍結法、[4]液化ガス凍結法が一般的に利用されている。このうち液化ガス凍結法は凍結温度が低すぎスポンジ体にクラック等が入りやすいし、製造コストが高くなる欠点があり、空気凍結法は比較的安価であるが熱の移動度が悪く、凍結斑等が生じやすく安定したフィブロインスポンジ体の製造のうえで優れているとはいえない。熱の移動度の大きい接触式冷凍法、ブライン冷凍法が適しており、より好ましくは熱の移動度が空気凍結法に比べて約20倍以上の大きさをもち、凍結容器との接触性の良いブライン凍結法がより適している。熱の移動度は凍結の際に重要な要因であり、同じ凍結温度でも熱拡散率の異なる容器を使用すると氷晶のできかたに大きな差異ができる。熱拡散率の大きい素材の場合はフィブロインスポンジ体の表面は均一であるが、熱拡散率の小さい素材の場合は氷晶域の痕跡が見られ、均一化を悪くする方に働く。
凍結後の解凍に関しては、特に限定する必要がなく、自然解凍でも、水、温水等による強制解凍でよい。解凍後は使用した水溶性有機溶媒を洗浄して取り除き、凍結乾燥、減圧乾燥、熱風乾燥、ドラム乾燥(アイロン乾燥)によって容易に乾燥することができ、さらにその際、グリセリンやポリエチレングリコール、ポリビニルアルコールなど保湿成分を添加する事によりフィブロインスポンジ体に可とう性を付与することができる。
上述の方法にしたがって製造された本発明のフィブロインスポンジ体は均質な外観を有し、非多孔の表面皮膜層はなく表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能に優れる。図2に示すように、この本発明のフィブロインスポンジ体11は、スポンジ構造のフィブロインからなる表層12と表層12の裏面に面接するスポンジ部分14とを含んでなり、スポンジ部分14はスポンジ構造のフィブロインであるが表層12より粗な多孔構造を有する。この層構造はフィブロインスポンジ体の厚さが薄くなると層の境界が判別がしづらくなるが基本的に同じものである。このスポンジ構造のフィブロインの空孔は主に連通孔からなるが、このスポンジ構造には独立孔も存在する。なお、図2はスポンジ部分14が表層12より粗な多孔構造を有することを模式的に説明するためのものであり、実際の層のサイズ等は図7に示されるようなものである。
本発明におけるフィブロインスポンジ体の均質化と表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能の向上は、凍結における熱の移動速度の良い素材と冷凍装置を用いることにより氷晶の生成が制御され、容器の多孔質の表面層の存在がフィブロインスポンジ体の表面皮膜の形成を阻害し、また、表面層が多孔質であることが氷晶核の発生に大きく寄与したことにより、もたらされたものと推察される。
その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。例えば、フィブロイン溶液には、香料、着色剤、防腐剤、保湿剤などの添加助剤が均一なスポンジ体の生成を妨げない範囲の量で適宜添加されていてもよい。
本発明のフィブロインスポンジ体は、優れた乾燥後の水或いはオイル類の吸水性(再吸収性)を示し柔軟で肌触りの良い物性をもち、その成分は天然高分子であるシルクフィブロインよりなり、生体に悪影響を及ぼす合成化学物質を含まず、フィブロインスポンジ体の構造は均一な二層構造を持ち、物理的に構成されるために、安全な素材で、創傷被覆剤、化粧用、あるいはエステティック基材として、また軟骨等の細胞培養床等再生医療用としても利用することができる。
以下に本発明にかかわる実験例、実施例を説明する。
[実験例1]
フィブロイン原料として製織屑を用いてこれの100部をマルセル石鹸30部、水3000部の溶液で95〜98℃において3時間攪拌精錬し、水洗後80℃で熱風乾燥した。塩化カルシウム(CaCl2・2H2O)1molに水6mol、エチルアルコール2molを混合して塩化カルシウム水溶液340gを調製して70℃に加熱した。これに精錬済みの製織屑100gを30分間で投入後、さらに30分間攪拌し、完全に溶解させた。次に、透析膜(三光純薬製 UC C-110-50 MWCO
14,000)を用いて水道水に対して透析し、フィブロイン水溶液を得た。得られたフィブロイン水溶液の濃度は、約8.0重量%であった。このフィブロイン水溶液を使用して、フィブロイン濃度4重量%、スポンジ化溶剤としてDMSO2重量%になるように水を加えて混合攪拌しフィブロイン溶液を調整した。
フィブロイン原料として製織屑を用いてこれの100部をマルセル石鹸30部、水3000部の溶液で95〜98℃において3時間攪拌精錬し、水洗後80℃で熱風乾燥した。塩化カルシウム(CaCl2・2H2O)1molに水6mol、エチルアルコール2molを混合して塩化カルシウム水溶液340gを調製して70℃に加熱した。これに精錬済みの製織屑100gを30分間で投入後、さらに30分間攪拌し、完全に溶解させた。次に、透析膜(三光純薬製 UC C-110-50 MWCO
14,000)を用いて水道水に対して透析し、フィブロイン水溶液を得た。得られたフィブロイン水溶液の濃度は、約8.0重量%であった。このフィブロイン水溶液を使用して、フィブロイン濃度4重量%、スポンジ化溶剤としてDMSO2重量%になるように水を加えて混合攪拌しフィブロイン溶液を調整した。
[比較例1]
実験例1で得られたフィブロイン溶液を0℃〜3℃の冷蔵庫内で泡がなくなりフィブロイン溶液が冷蔵庫温度に低下するまで放置予冷した。あらかじめ凍結温度に予冷したアルミ製の円筒状(内径70mm、うちのり高さ25mm)の容器にこのフィブロイン溶液50gを入れて、−20℃で凍結を行った。凍結の方法は、[1]底部からの直接冷却、[2]空気冷凍法、[3]空気冷凍法でアルミ容器の上部を発泡スチロール(厚さ1cm)で蓋をした、[4]あらかじめ凍結温度に予冷したステンレス製圧力容器(アズワン社製)内にアルミ容器を入れた後空気で0.5Mpaに加圧して空気冷凍冷凍庫内で凍結した。凍結状態8時間を保持後解凍、洗浄してフィブロインスポンジ体を得た。このスポンジ体の表面を観察した。観察結果を表1に示した。表1の結果から冷却速度の遅いものほど表面被膜の形成が強いことが示される。(表1において△は弱く薄い皮膜が見られ、×は皮膜性が明確に見られ、××は1層以上の強い皮膜性が見られる。)
実験例1で得られたフィブロイン溶液を0℃〜3℃の冷蔵庫内で泡がなくなりフィブロイン溶液が冷蔵庫温度に低下するまで放置予冷した。あらかじめ凍結温度に予冷したアルミ製の円筒状(内径70mm、うちのり高さ25mm)の容器にこのフィブロイン溶液50gを入れて、−20℃で凍結を行った。凍結の方法は、[1]底部からの直接冷却、[2]空気冷凍法、[3]空気冷凍法でアルミ容器の上部を発泡スチロール(厚さ1cm)で蓋をした、[4]あらかじめ凍結温度に予冷したステンレス製圧力容器(アズワン社製)内にアルミ容器を入れた後空気で0.5Mpaに加圧して空気冷凍冷凍庫内で凍結した。凍結状態8時間を保持後解凍、洗浄してフィブロインスポンジ体を得た。このスポンジ体の表面を観察した。観察結果を表1に示した。表1の結果から冷却速度の遅いものほど表面被膜の形成が強いことが示される。(表1において△は弱く薄い皮膜が見られ、×は皮膜性が明確に見られ、××は1層以上の強い皮膜性が見られる。)
比較例1において得られたフィブロインスポンジ体の断面写真を図3に示す。図3中(1)は[2]の試料の断面を、(2)は[4]の試料の断面を示す。ともに明確な表面皮膜が観察された。この表面皮膜はフィブロインスポンジ体に光沢を与えており外観を観察する事によっても確認することができた。
[比較例2]
実験例1で得られたフィブロイン溶液を図1に示すような容器に収納して冷凍した。容器は、ポリエチレンフィルム(厚み0.02mm)を両面テープでアルミ板(幅30cm、長さ40cm、厚み2mm)に密着させて厚さ3mmのスペーサー6をはさみ、フィブロイン溶液を内部に充填させ、クランプで液が漏れないように締め付け−25℃〜−20℃の温度で凍結を行った。凍結は[A]空気冷却法、[B]ブライン凍結法で行った。ただし、ブライン凍結法ではステンレス製(35cm×60cm×20cm)の冷凍容器にエチレングリコール(6部)と水(4部)を混合した溶液を冷媒として、空気冷凍機中に設置し目的温度に冷却して使用した。外観の観察結果を表2に示す。表2にみられるように表面皮膜層は観察されるが、フィブロインスポンジ体の均一化にブライン凍結法は有効であるが、空気冷凍法でも熱の移動度が大きければ同様な効果が期待できることがわかった。
実験例1で得られたフィブロイン溶液を図1に示すような容器に収納して冷凍した。容器は、ポリエチレンフィルム(厚み0.02mm)を両面テープでアルミ板(幅30cm、長さ40cm、厚み2mm)に密着させて厚さ3mmのスペーサー6をはさみ、フィブロイン溶液を内部に充填させ、クランプで液が漏れないように締め付け−25℃〜−20℃の温度で凍結を行った。凍結は[A]空気冷却法、[B]ブライン凍結法で行った。ただし、ブライン凍結法ではステンレス製(35cm×60cm×20cm)の冷凍容器にエチレングリコール(6部)と水(4部)を混合した溶液を冷媒として、空気冷凍機中に設置し目的温度に冷却して使用した。外観の観察結果を表2に示す。表2にみられるように表面皮膜層は観察されるが、フィブロインスポンジ体の均一化にブライン凍結法は有効であるが、空気冷凍法でも熱の移動度が大きければ同様な効果が期待できることがわかった。
比較例2の[B]で得られたフィブロインスポンジ体を減圧下で乾燥させて表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能の評価を行った。この吸収性は吸収の状態を明示しやすいように市販のBlueのインキ(Pilot社製)を水道水で10倍希釈した液を水平においたスポンジ体にスポイトで一滴滴下しその吸収状態の時間変化を観察することで行った。吸収の状態を図4に示す。図4中の数字はインキ滴滴下からの経過時間を示す。図4から明らかなように吸収に長い時間を必要とし、吸収の状態も乾燥時点での収縮によると考えられる亀裂を通じてのみ吸収されている様子がみられ、表面皮膜による表面に滴下あるいは付着した水等の液体をすばやく吸収する性能の阻害が示されている。
[実施例1〜3、比較例3]
実験例1で作成したフィブロイン溶液を用いて、ポリエチレンフィルムに代えて濾紙(アドバンテック 定量濾紙No.5C)を比較例2と同様にアルミ板に密着させて作成した容器にフィブロイン溶液を充填し、ブライン冷却法を用いて凍結を行った。凍結温度は−5℃(比較例3)、−15℃(実施例1)、−25℃(実施例2)、および−30℃(実施例3)とした。比較例2と同様にして吸収性の評価を行った。インキ滴滴下直後の吸収の状態を図5に示す。図5に示したように−5℃の凍結ではインキの吸収性が悪く、また表面に明確にフィルム状の被膜が観察された。−10℃、−25℃、−30℃の凍結でインキの吸収も滴下とほぼ同時に生じ明確な表面被膜が観察されなかった。
実験例1で作成したフィブロイン溶液を用いて、ポリエチレンフィルムに代えて濾紙(アドバンテック 定量濾紙No.5C)を比較例2と同様にアルミ板に密着させて作成した容器にフィブロイン溶液を充填し、ブライン冷却法を用いて凍結を行った。凍結温度は−5℃(比較例3)、−15℃(実施例1)、−25℃(実施例2)、および−30℃(実施例3)とした。比較例2と同様にして吸収性の評価を行った。インキ滴滴下直後の吸収の状態を図5に示す。図5に示したように−5℃の凍結ではインキの吸収性が悪く、また表面に明確にフィルム状の被膜が観察された。−10℃、−25℃、−30℃の凍結でインキの吸収も滴下とほぼ同時に生じ明確な表面被膜が観察されなかった。
[実施例4、比較例4]
実験例1で作成したフィブロイン溶液を用いて、濾紙(アドバンテック 定量濾紙No.5C)を実験例3と同様にアルミ板に密着させた容器(実施例4)と、アルミ板のかわりに熱拡散率の小さいポリカーボネート(厚みはアルミ板と同じ2mm)の容器(比較例4)に、それぞれにフィブロイン溶液を充填し、ブライン冷却法を用いて凍結を行った。凍結温度は−20℃とした。凍結後8時間放置したのち、解凍し減圧乾燥したフィブロインスポンジ体の表面の状態を図6に示す。図6中(1)はアルミ板を用いたもの、(2)はポリカーボネート板を用いたものである。ポリカーボネートを用いたものには氷晶の成長が見られるがアルミ板を用いたものにはその痕跡が見られず、凍結速度の差がハイドロゲル体の均一な製造に重要な要因となっていることが示される。
実験例1で作成したフィブロイン溶液を用いて、濾紙(アドバンテック 定量濾紙No.5C)を実験例3と同様にアルミ板に密着させた容器(実施例4)と、アルミ板のかわりに熱拡散率の小さいポリカーボネート(厚みはアルミ板と同じ2mm)の容器(比較例4)に、それぞれにフィブロイン溶液を充填し、ブライン冷却法を用いて凍結を行った。凍結温度は−20℃とした。凍結後8時間放置したのち、解凍し減圧乾燥したフィブロインスポンジ体の表面の状態を図6に示す。図6中(1)はアルミ板を用いたもの、(2)はポリカーボネート板を用いたものである。ポリカーボネートを用いたものには氷晶の成長が見られるがアルミ板を用いたものにはその痕跡が見られず、凍結速度の差がハイドロゲル体の均一な製造に重要な要因となっていることが示される。
実施例4で得られたフィブロインスポンジ体の断面写真を図7に示す。図7には明確な2層構造が観察される。表面近傍の比較的稠密な層と内部の比較的粗な構造をとなる。表面層は全体的な形態の保持、強度に寄与しており、内部層は吸収した水分の保持に寄与している。この構造は本製造法に特徴的な構造である。このスポンジ体は吸水量が自重の15〜20倍という優れた吸水能を有していた。このスポンジ体の強伸度グラフを図8に示す。この強伸度の測定における試料幅は25mm、厚み0.5mm、測定スパン長は100mmである。
2:容器
4:金属板
3:表面層
5:収納空間
7:接着層
6:スペーサー
8:留め具
11:フィブロインスポンジ体
12:表層
14:スポンジ部
4:金属板
3:表面層
5:収納空間
7:接着層
6:スペーサー
8:留め具
11:フィブロインスポンジ体
12:表層
14:スポンジ部
Claims (4)
- スポンジ体であって、フィブロインのスポンジからなる表層と該表層の裏面に面接するスポンジ部分とを含んでなり、該スポンジ部分が前記表層より粗な多孔構造を有するフィブロインのスポンジからなることを特徴とするフィブロインスポンジ体。
- 熱拡散係数が1.0×10−6より小さい値を持つ金属物質から構成される内壁を有し、該内壁の表面に、高分子物質製またはセラミック製の、多孔質の表層が形成された容器を準備する工程、
フィブロイン、水溶性有機溶剤、水、を含んでなるフィブロイン溶液を準備する工程、
該フィブロイン溶液を前記容器に収納する工程、
該容器に収納された状態で該フィブロイン溶液を−5℃未満の温度に凍結させる凍結工程、
凍結されたフィブロイン溶液を解凍してハイドロゲル体を得る工程、
該ハイドロゲル体を乾燥する工程
を含むフィブロインスポンジ体の製造方法。 - 前記フィブロイン溶液を、該フィブロイン溶液の融点から−20〜−35℃の温度域において、15分間以内に降温して凍結させる請求項2に記載のフィブロインスポンジ体の製造方法。
- 前記フィブロイン溶液が、フィブロインx(xは0.05〜10.0)重量部、水溶性有機溶剤y(yは0.05〜5.0)重量部、水z(zは100−x−y)重量部を含んでなる請求項2または3に記載のフィブロインスポンジ体の製造方法。
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