JP2008255294A - 発泡性熱可塑性樹脂粒子およびその製造方法 - Google Patents

発泡性熱可塑性樹脂粒子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物およびN−アルキル置換マレイミドからなる共重合体と芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体からなる熱可塑性樹脂中からなる予備発泡粒子において、任意に予備発泡倍率を選択できる発泡性熱可塑性樹脂粒子を提供すること。
【解決手段】発泡剤として揮発性炭化水素と水を芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物およびN−アルキル置換マレイミドからなる共重合体と芳香族ビニル−シアン化ビニル共重合体からなる熱可塑性樹脂中に含浸した発泡性熱可塑性樹脂粒子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法に関する。
芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなるマレイミド系共重合体を含んでなる熱可塑性樹脂組成物は、耐熱性を有することがよく知られている。そのため、この熱可塑性樹脂をビーズ発泡成形体とすることは、耐熱性が求められる自動車用途、建材用途としての利用が期待される。しかし一方で、一般に、ビーズ発泡体を形成するためには、発泡剤が含浸された樹脂粒子を任意の発泡倍率で発泡せしめることが必要である。
特許文献1には、スチレン重合体発泡材料粒子の製造方法であって、60乃至90mol%の水と10乃至40mol%の炭化水素からなる発泡剤混合物を含有するスチレン重合体粒子をマイクロ波で発泡させる方法が開示されている。
しかし、特許文献1に開示されている技術は水を発泡剤として用いることで、発泡剤として使用する炭化水素の量を低減させることを目的としたものである。また、樹脂の種類としては、一般的に用いられるスチレン重合体が開示されているに過ぎない。
特許文献2には、芳香族ビニル単量体、不飽和ジカルボン酸イミド単量体、不飽和ジカルボン酸無水物単量体およびその他のビニル単量体からなる共重合体と、ビニル系重合体とからなる樹脂粒子に易揮発性発泡剤を含浸させた球状の発泡性樹脂粒子について開示されている。そして、易揮発性発泡剤としては、一般に用いることが出来る、脂肪族炭化水素、環式脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素が例示されているに過ぎない。
特開平2−214745号公報 特開平4−345639号公報
本発明の目的は、芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなる共重合体と芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体からなる熱可塑性樹脂からなる予備発泡粒子において、高発泡倍率の予備発泡粒子を得ることが出来る発泡性熱可塑性樹脂粒子を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、発泡剤として揮発性炭化水素と水とを併用することで、上記課題を解決できることを見出し本発明の完成に至った。
即ち、第一の発明は、芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなる共重合体(A)と芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体(B)を含んでなる熱可塑性樹脂組成物からなる熱可塑性樹脂粒子に揮発性炭化水素と水からなる発泡剤を含浸させてなる発泡性熱可塑性樹脂粒子に関する。
好ましい態様としては、
(1)前記熱可塑性樹脂組成物100重量部中、芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなる共重合体(A)が30重量部以上80重量部以下であり、芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体(B)が20重量部以上70重量部以下である、
(2)前記発泡剤が、40mol%を超えて80mol%以下の揮発性炭化水素と20mol%以上60mol%未満の水からなる、
(3)熱可塑性樹脂粒子に対する発泡剤の含浸量が、熱可塑性樹脂粒子100重量部中に、2重量部以上15重量部以下である、
前記記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子に関する。
本発明の第2は、前記記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を予備発泡させてなる嵩倍率20倍以上50倍以下である熱可塑性樹脂予備発泡粒子に関する。
発泡剤として、揮発性炭化水素と水を併用することで、揮発性炭化水素単独で含浸させるよりも熱可塑性樹脂粒子に含浸させる発泡剤を増やすことが出来るため、得られる予備発泡粒子の発泡倍率が向上する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなる共重合体(A)(以下、単に共重合体Aと称す場合がある)と芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体(B)(以下、単に共重合体Bと称す場合がある)を含んでなる。
熱可塑性樹脂組成物中の共重合体Aと芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体Bの配合量は、共重合体Aが30重量部以上80重量部以下であることが好ましく、より好ましくは35重量部以上75重量部以下であり、さらに好ましくは40重量部以上70重量部以下である。共重合体Bは、熱可塑性樹脂組成物100重量部中、20重量部以上70重量部以下であることが好ましく、より好ましくは25重量部以上65重量部以下であり、さらに好ましくは、30重量部以上60重量部以下である。当該配合量であれば、発泡剤含浸が容易であり、かつ耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物となる。
なお、特性を損なわない限りにおいて共重合体Aと共重合体B以外の熱可塑性樹脂を含んでいても構わない。混合可能な熱可塑性樹脂としては、ポリエチレテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、フェニレンエーテル系樹脂等が挙げられる。
共重合体Aを構成する芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等が挙げられる。
これらのうち、共重合体Bとの相溶性、重合の容易性の点から、芳香族ビニルとしてスチレン、α−メチルスチレンを使用することが好ましく、さらに価格的に安価であるスチレンを使用することが好ましい。
不飽和ジカルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙がられる。中でも、共重合体Bとの相溶性、重合の容易性、安価の点から、不飽和ジカルボン酸無水物として無水マレイン酸を使用することが好ましい。
N−アルキル置換マレイミドとしては、例えば、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−4−ジフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド、N−4−ブロモフェニルマレイミド、N−1−ナフチルマレイミド等が挙げられる。中でも、芳香族ビニル−シアン化ビニル重合体(B)との相溶性、重合の容易性、安価の点から、N−アルキル置換マレイミドとしてN−フェニルマレイミドを使用することが好ましい。
なお、芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドの合計量を100重量%とした場合、耐熱性を付与できる点からN−アルキル置換マレイミドは40重量%以上であることが好ましい。
本発明で用いられる芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体(B)は、芳香族ビニルおよびシアン化ビニルからなる。芳香族ビニルとしては、具体的には前記記載ものと同様のものが挙げられる。共重合体Aとの相溶性、重合の容易性の点からスチレン、α−メチルスチレンを使用することが好ましく、さらに価格的に安価であるスチレンを使用することが好ましい。
シアン化ビニルとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等が挙げられ、共重合体Aとの相溶性、重合の容易性の点から、アクリロニトリルを使用することが好ましい。共重合体Aとの更なる相溶性、重合の容易性、価格が安価であることなどから鑑み、共重合体Bとしては、スチレンとアクリロニトリルとの共重合体が好ましい。
本発明において熱可塑性樹脂組成物中に更に造核剤を添加することが好ましい。造核剤としてはタルク、アルミナ、シリカ、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エチレンビスステアリルアミド等が挙げられ、これらの1種または2種類以上使用することが出来る。
本発明において、熱可塑性樹脂組成物中に造核剤を含有させる場合、公知の方法で行うことが出来る。一般的には熱可塑性樹脂組成物を溶融混錬して押出機で押出樹脂粒子を作製する際に、造核剤を添加し、押出機内で熱可塑性樹脂組成物と共に溶融混錬する方法が採用される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、公知の方法によって、熱可塑性樹脂粒子とする。例えば、押出機内で溶融混錬した熱可塑性樹脂組成物を一定の径を有する穴の開いたダイスを通して一旦空気中に押出した後、冷却させ、ペレタイザ等で一定の大きさに熱可塑性樹脂組成物を切断する方法や、ダイスを通して水中に押出した後、ペレタイザ等で一定の大きさに熱可塑性樹脂組成物を切断する方法で作製する。このようにして得られる熱可塑性樹脂粒子の大きさは、0.5mg以上1.5mg以下であることが好ましく、より好ましくは、0.8mg以上1.2mg以下である。当該範囲の大きさの熱可塑性樹脂粒子であれば、発泡性熱可塑性樹脂粒子を予備発泡させた際、成形性に優れた熱可塑性樹脂予備発泡粒子となる傾向がある。
本発明における発泡性熱可塑性樹脂粒子は、前記熱可塑性樹脂粒子に揮発性炭化水素と水からなる発泡剤を含浸させてなる。発泡性熱可塑性樹脂粒子に含まれる発泡剤中、揮発性炭化水素が40mol%を超えて80mol%以下であることが好ましい。より好ましくは、45mol%以上80mol%以下であり、さらに好ましくは、55mol%以上75mol%以下である。また、発泡剤中、水は20mol%以上60mol%未満であることが好ましい。より好ましくは、20mol%以上55mol%以下であり、さらに好ましくは、25mol%以上45mol%以下である。発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれる発泡剤が上記組成であると、揮発性炭化水素単独で含浸させるよりも発泡剤含浸量が増えるため、予備発泡粒子の発泡倍率が向上させることが可能となる。また、発泡剤含浸量の増加により予備発泡倍率を任意に選択できるため、該予備発泡粒子から得られる成形体は、最適な応力を有するエネルギー吸収材料となる。
発泡剤として使用する揮発性炭化水素としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン等が挙げられる。また、揮発性炭化水素として、これらを、2種類以上組み合わせて使用することができる。
本発明における発泡性熱可塑性樹脂粒子は、例えば、分散剤を添加した水系溶媒中に前記熱可塑性樹脂粒子を分散させ、揮発性炭化水素を添加し、好ましくは100℃以上130℃以下の温度、6時間以上24時間以下の時間加熱攪拌することによって、熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して揮発性炭化水素と水からなる発泡剤を、好ましくは2重量部以上15重量部以下含浸せしめた発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることができる。
上記攪拌時に使用する揮発性炭化水素の量としては、使用する容器の容量等によっても異なるが、熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して2重量部以上40重量部以下であることが好ましく、当該範囲であると、得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子中の発泡剤量を、熱可塑性樹脂粒子100重量部中2重量部以上15重量部以下としやすい傾向にある。
前記分散剤としては、公知の分散剤でよく、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース等の水溶性高分子化合物、リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、カオリン等の水不溶性または難溶性の無機化合物が用いられる。水系溶媒中の分散剤の濃度は0.1〜0.5重量%の範囲であることが好ましい。また、必要に応じて水溶性の界面活性剤を使用することが出来、その濃度は、水系溶媒中、0.001〜0.01重量%が好ましい。熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させた後、取出し、水洗い、乾燥を行うことで発泡性熱可塑性樹脂粒子が得られる。
上記のようにして得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子は、水蒸気、熱風等を用いて加熱して予備発泡することができる。さらに、発泡性熱可塑性樹脂粒子の軟化点が高い場合は、加圧水蒸気、過熱水蒸気を用いることで予備発泡することができる。
予備発泡の条件は、発泡性熱可塑性樹脂粒子の軟化点等にもよって異なるが、100℃以上200℃以下の温度、10秒以上300秒以下の時間であることが好ましい。
予備発泡して得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子は嵩倍率20倍以上50倍以下であることが好ましい。嵩倍率とは、樹脂密度1.15g/mlである該発泡性熱可塑性樹脂粒子1.15gを予備発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子を、自然落下によりメスシリンダに充填した時の体積(ml)を1mlで除した値である。
さらに、発泡性熱可塑性樹脂粒子を目標とする嵩倍率より低倍に予備発泡させ得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子を高温高圧空気中で一定時間静置した後、大気圧下に払い出すことによって目標とする嵩倍率の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得ることが出来る。
以上のようにして得られた、本発明の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の断面は、図1に示すような、気泡径20〜100μmの気泡と気泡径2〜20μmの気泡が共存している。
得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、一般的な方法で、型内発泡成形を行い、熱可塑性樹脂型内発泡成形体とすることが出来る。
以下、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の具体的な実施例により詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は重量基準である。
(試験方法)
〈揮発性炭化水素量測定〉
○測定条件
ガスクロマトグラフィーは(株)島津製作所GC−14Aを用い、次に条件で測定した。
(a)カラム :GL製 DNP 25wt% Chromosorb WNAW 3m 3Φ SUSカラム mesh60/80
(b)カラム温度 :50℃
(c)検出器温度 :140℃
(d)注入口温度 :170℃
(e)検出器 :FID
(f)キャリアガス:ヘリウム40ml/min.
(g)打込み試料量:0.6μl
○揮発性炭化水素分析方法
既知種類・量の揮発性炭化水素を含む基準ポリスチレン試料を0.500g精秤し、15mlのテトラヒドロフラン(THF)、一定量のシクロヘキサン(c−hex)を含むc−hex/THF内部標準溶液5mlを加え、冷却させながら溶解させ、これを基準測定試料とした。次に測定する発泡性熱可塑性樹脂粒子を0.500g精秤し、15mlのテトラヒドロフラン(THF)、一定量のc−hexを含むc−hex/THF内部標準溶液5mlを加え、同様に溶解させた。そして、それぞれの試料をガスクロマトグラフィーにて測定し、以下の式から発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれる揮発性炭化水素量を算出した。
発泡性熱可塑性樹脂粒子中の揮発性炭化水素量(%)=
[基準測定試料の揮発性炭化水素量(%)]×[揮発性炭化水素エリア面積(発泡性熱可塑性樹脂粒子)]/[揮発性炭化水素エリア面積(基準測定試料)]×[c−hexエリア面積(基準測定試料)]/[c−hexエリア面積(発泡性熱可塑性樹脂粒子)]
〈水分量測定〉
三菱化学(株)製水分気化装置VA−07型内に所定量のサンプルを入れ、190℃で4分間加熱し、水分を気化させた。気化させた水分を三菱化学(株)製電量滴定方式自動水分測定装置CA−07型で定量した。
発生液:アクアミクロンAX、対極液:アクアミクロンCXU(共にAPIコーポレーション製)
〈気泡構造観察〉
気泡構造観察は、日立製走査型電子顕微鏡(SEMEDX Type X)を用い、以下の条件で行った。
(a)蒸着:金蒸着装置(EIKO製)を用いて、イオン電流3.5mA、時間3分×2回
(b)加速電圧:5kV
(c)観察サンプル:予備発泡粒子を無作為に6つ選択し、選択された予備発泡粒子の中心で輪切りにしてその断面を観察した。
(実施例1)
共重合体Aとして電気化学工業(株)製、商品名:デンカIP(MS−NA、N−フェニルマレイミド/スチレン/無水マレイン酸のモノマー比がそれぞれ50%/49%/1%)と共重合体Bとして東洋スチレン(株)製、商品名:トーヨーAS(AS−XGS、アクリロニトリル/スチレンのモノマー比がそれぞれ25%/75%)を60%/40%の比率にて混合した熱可塑性樹脂組成物をミニペレット化して、1.0mgのミニペレットを得た。攪拌機の付いた6Lオートクレーブに、得られた熱可塑性樹脂粒子100重量部、水100重量部、リン酸カルシウム0.2重量部、α−オレフィンスルホン酸塩0.006重量部を仕込んだ。次に、n−ブタンを10重量部加え、攪拌しながら1時間で125℃に昇温し、次いで125℃で9.5時間加熱し、熱可塑性樹脂粒子中に発泡剤を含浸させた。その後、40℃まで冷却し、発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれている揮発性炭化水素量と水分量は前記方法にて定量した。次に、この発泡性熱可塑性樹脂粒子を過熱水蒸気発生装置で発生させた190℃の水蒸気で、3分間加熱し、嵩倍率30倍の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。これらの結果を表1に示す。
(実施例2)
攪拌機の付いた6Lオートクレーブに実施例1で用いた熱可塑性樹脂組成物100重量部にさらにポリエチレンワックスを0.05部添加し、ポリエチレンワックスを含んだ熱可塑性樹脂組成物をミニペレット化して得られた熱可塑性樹脂粒子100重量部、水146.75重量部、リン酸カルシウム0.3重量部、α−オレフィンスルホン酸塩0.00875重量部を仕込んだ。次に、n−ブタンを12.5重量部加え、実施例1と同様の条件で熱可塑性樹脂中粒子に発泡剤を含浸させた。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれている揮発性炭化水素量、水分量の定量を行った。次に、この発泡性熱可塑性樹脂粒子を過熱水蒸気発生装置で発生させた190℃の水蒸気で、3分間加熱し、嵩倍率35倍の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。これらの結果を表1に示す。
(実施例3)
攪拌機の付いた6Lオートクレーブに実施例2で用いた熱可塑性樹脂粒子100重量部、水146.75重量部、リン酸カルシウム0.3重量部、α−オレフィンスルホン酸塩0.00875重量部、ペンタン(n/i=8/2)6.25重量部を仕込んだ。次に、n−ブタンを6.25重量部加え、実施例1と同様の条件で熱可塑性樹脂粒子中に発泡剤を含浸させた。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれている揮発性炭化水素量、水分量の定量を行った。次に、この発泡性熱可塑性樹脂粒子を過熱水蒸気発生装置で発生させた190℃の水蒸気で、3分間加熱し、嵩倍率45倍の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。これらの結果を表1に示す。
(実施例4)
100mlの10MPa耐圧アンプルに実施例1で用いた熱可塑性樹脂粒子100重量部、水100重量部、リン酸カルシウム0.2重量部、α−オレフィンスルホン酸塩0.006重量部、n-ブタン10重量部を仕込んだ。次に、浸透機で浸透させながら1時間で125℃に昇温し、次いで125℃で9.5時間加熱し、熱可塑性樹脂粒子中に発泡剤を含浸させた。その後、40℃まで冷却し、発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれている揮発性炭化水素量と水分量を定量した。次に、この発泡性熱可塑性樹脂粒子を過熱水蒸気発生装置で発生させた190℃の水蒸気で、3分間加熱し、嵩倍率45倍の予備発泡樹脂粒子を得た。これらの結果を表1に示す。
(比較例1)
200mlの20MPa耐圧アンプル内に実施例1で用いた熱可塑性樹脂粒子100重量部、n−ブタン500重量部を仕込んだ。次に1時間で125℃に昇温し、次いで125℃で9.5時間加熱し、熱可塑性樹脂粒子中に発泡剤を含浸させた。その後、40℃まで冷却し、発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子中に含まれている揮発性炭化水素量、水分量の定量を行った。次に、この発泡性熱可塑性樹脂粒子を過熱水蒸気発生装置で発生させた200℃の水蒸気で、3分間加熱し、嵩倍率15.8倍の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。これらの結果を表1に示す。
発泡剤として揮発性炭化水素と水を用いることで、熱可塑性樹脂粒子中に含まれる発泡剤部数は、揮発性炭化水素単独で用いた場合と比較して5倍〜7倍となった。
実施例1で得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の断面を走査型電子顕微鏡にて観察した写真である。

Claims (5)

  1. 芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなる共重合体(A)と芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体(B)を含んでなる熱可塑性樹脂組成物からなる熱可塑性樹脂粒子に揮発性炭化水素と水からなる発泡剤を含浸させてなる発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  2. 前記熱可塑性樹脂組成物100重量部中、芳香族ビニル、不飽和ジカルボン酸無水物、N−アルキル置換マレイミドからなる共重合体(A)が30重量部以上80重量部以下であり、芳香族ビニル、シアン化ビニル共重合体(B)が20重量部以上70重量部以下である請求項1記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  3. 前記発泡剤が、40mol%を超えて80mol%以下の揮発性炭化水素と20mol%以上60mol%未満の水からなる請求項1または2の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  4. 熱可塑性樹脂粒子に対する発泡剤の含浸量が、熱可塑性樹脂粒子100重量部中に、2重量部以上15重量部以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を予備発泡させてなる嵩倍率20倍以上50倍以下である熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
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