JP2008255091A - ポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単で、安定稼動し、DAM中の不純物含有量が低く、製品の品質が安定した、ポリメチレンポリフェニルポリアミンの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、ポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミン(簡単にポリアミン、DAMと参照される)の製造方法であり、ホルムアルデヒドと塩酸アニリンとの混合反応装置として高重力回転基盤が使用され、塩酸アニリンと循環溶液と上記ホルムアルデヒドの混合溶液は、非常に高い重力条件下で混合及び縮合反応を実施するために、高重力回転基盤反応装置へ均等に供給される。上記高重力回転基盤反応装置中の原料は、前縮合反応を続行させるために攪拌容器へと導入され、縮合溶液が得られ、そして、加熱、分子転位、中和、水洗、及び精製等のプロセスステップを終え、精製したDAMが得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンの製造方法、特に、ホルムアルデヒドと塩酸アニリンとの反応用の混合反応装置として高重力回転基盤(high gravity rotating bed)を用いたポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンの製造方法に関する。
MDI(ジフェニルメチレン−ジイソシアネートとポリメチレンポリフェニルイソシアネートとの混合物)は、ポリウレタン産業における主原料の1つである。MDIは、触媒、発泡剤等の存在下で、ポリエーテルポリアルコール若しくはポリエステルポリアルコールと反応し、様々なポリウレタンポリマー材料が製造される。当該ポリウレタンポリマー材料は、断熱材、合成繊維(ウレタン弾性繊維)、バインダー及びエラストマー等の分野と同様に、ポリウレタン硬質及び半硬質フォーム樹脂の分野や、RIM成形若しくは強化RIM成形によるポリウレタン製品の分野において幅広く使用される。
まずポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンを得るために、アニリンとホルムアルデヒドとの縮合反応が塩酸触媒存在下で行われ、次にポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンのホスゲン化反応により、単量体のMDIと重合したMDIとが製造されることがウレタン産業においてよく知られている。
ポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンを得るための、塩酸触媒存在下でのアニリンとホルムアルデヒドとの上記縮合反応は、上記MDI製造プロセスにおける重要なステップの1つである。
もし、短時間で上記ホルムアルデヒドとアニリンとが分子レベルで混合できない場合、局所的にホルムアルデヒドが過剰となり、副生物や網状高分子化合物が生成し、目標とされるポリアミンの品質に影響を与え得る。
加えて、上記反応混合物は粘度が高く、上記原料は層状に流れるため、上記混合効果が悪化し、通常、局所加熱を生じる。
それゆえ、上記副生物は増加し、製品品質が変動する。最悪の状況では、パイプが詰まり、反応装置をシャットダウンしなければならなくなる。
ホルムアルデヒドの他の原料との混合状態は、ホルムアルデヒドを迅速且つ均一に反応系に分散させ、局所的に過剰となることを避けるための、縮合反応全体における重要な要因である。これまで、上記製造プロセスで使用される混合/反応装置は、ミキシングポンプ、ジェットミキサー、動的ミキサー、スタティックミキサー等である。
特許文献1には2つの縮合反応形態が記載されている。1つは、まずアニリンを塩酸と反応させて塩酸アニリンを生成させ、次に塩酸アニリンとホルムアルデヒドとを適切な混合様式で混合し、反応温度を30〜80℃に制御し、反応装置における反応原料の滞留時間を制御して前縮合反応(pre-condensation reaction)を行い、その後、上記縮合溶液を加熱することにより、当該反応原料の温度を段階的若しくは連続的に100〜160℃へと高くして分子転位反応を行うプロセスが採用される。
他の反応形態では、まずアニリンとホルムアルデヒドとを混合し、反応温度を60〜85℃で制御することにより互いを反応させ、次に、当該反応溶液から相分離若しくは精留のような他のプロセスにより水を除去し、得られた中間生成物と塩酸触媒とを適切な混合様式で混合し、温度を30〜80℃に制御することにより縮合反応を行うプロセスが採用される。上記反応完了後、上記温度を、段階的に若しくは連続的に100〜160℃へと高め、分子転位反応を行っていた。
しかしながら、この先行特許は上記原料の混合に使用した特定の状態若しくは装置については開示していない。
特許文献2は、最終的なMDI製品の色に対して影響があり得る、DAMにおける不純物(つまり、DAM中の不純物が多くなると、MDI製品の色が濃くなる)を、減少させる(decrease or reduce)ことができる縮合プロセスを開示している。
上記プロセスでは、第一のステップで塩酸アニリンを形成させ、第2のステップで、反応剤であるホルムアルデヒドを、反応プロセス制御のために除々に加えることにより、中間体のアミノベンジルアニリンを十分に形成させ、第3のステップで、分子転位プロセスにおいて、化学量論量の約70〜80%の塩基を加えて反応混合物を部分的に中和する。
特許文献3には、連続ポリアミン製造方法のプロセスフローが示されている。
アニリンと塩酸とは、CSTR(Continuous Stirred-Tank Reactor)において塩を形成する。得られる塩は、ホルムアルデヒドが連続的に供給され、縮合反応が行われる別のCSTRへと導入される。そして、反応混合物は管型反応装置へ導入され、分子転位反応が行われる。
特許文献4には連続縮合プロセスが記載されている。ここで、提案される流体のフロー条件は、高分子ポリマーの形成を抑制し、装置のブロッキングを避けるため、乱流条件を確実とするRe=4500〜100000である。
もし、上記原料を十分に混合することができない場合、原料の組成比は、場所により変化し得る。そして、要望される生成物が満足のいくようには得られない。
それゆえ、この特許では、直径1/4インチの2つのステンレス管から構成されるLタイプ混合装置を提案している。
上記塩酸アニリンは、上記Lタイプ装置を通過し、上記Lタイプの下側からのホルムアルデヒド供給管の中へ接線方向から(tangentially)導入される。上記開口径は1/32インチであり、冷却のためにジャケットの包装材が上記管の外側に設けられる。
上記原料をバッチで供給するために複数のノズルが上記管型反応装置に配置される場合でも乱流を形成することができる。
米国特許第6720455号明細書 米国特許第6673970号明細書 米国特許第3517062号明細書 米国特許第3260751号明細書
このような方法の主目的は、MDI製品の使用における性能を改善すると同時に、ホルムアルデヒドの不均一な分布により引き起こされる高分子量物質の形成を抑制するために、そして、管及び装置の内壁での堆積やブロッキング現象を避けるために、ポリメチレンポリフェニルポリアミンにおける不純物の含有量を減少させることに全面的に関する。
しかしながら、これらよく知られた方法では、早くそして十分にアニリンとホルムアルデヒドとを混合することを達成することは不可能であった。特に、大スケールでの連続製造プロセスに用いる場合では、上述した問題が頻繁に発生し得る。
高重力技術(high gravity technology)は、地球の重力よりも高い重力(高重力と称される)を用いて、物質移動、熱移動、及びマイクロミキシングプロセスを強化させ、回転を通じて、地球において擬似高重力条件を生み出すことにより実行される新規技術である。
この技術は、反応における転換率及び選択性を大幅に改善することができ、反応装置の容積を大幅に減少させることができ、プロセス及びフローパターンをシンプルにすることができ、高効率及び低消費電力であり、汚染物質の排出を減少させることができる。
幾つかの考察と分析とで示されるように、高重力条件下では、異なる大きさの分子間での分子拡散及び相間物質移動プロセスは、通常の重力場よりも速くなる。
地球の重力よりも数百倍若しくは数千倍大きい重力下で、気体−液体、液体−液体若しくは液体−固体の2相は互いに向かって流れ、多孔質媒体で接触する場合、莫大なせん断力が液体をナノスケールの液膜、液糸(liquid threads)及び液滴へと分断し、素早く更新される、莫大な数の相界面を発生させ、提案される従来の塔状装置よりも相間物質移動比は1〜3桁改善され、上記マイクロミキシング及び物質移動プロセスが大幅に改善される。このような種類の高重力回転基盤が従来技術において開示されている。
上記原理において、高重力技術の実用化における考察により、幾つかの重要な発展がなされ、その利用は、分離や脱離のような物理的プロセスから、化学反応プロセスへと拡張される。
しかしながら、今までに、ポリメチレンポリフェニルポリアミンの製造のための縮合反応において、高重力技術の利用に関する報告はなされていない。
本発明の目的は、簡単で、安定稼動し、DAM中の不純物含有量が低く、製品の品質が安定した、ポリメチレンポリフェニルポリアミンの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、上記発明の方法は下記ステップ、
(a)アニリンを塩酸と混合して反応させ、塩酸アニリンを形成すること、
(b)上記塩酸アニリンの流れを循環管へと導入し、縮合攪拌容器から来る循環溶液と混合し、得られる混合溶液を熱交換器により冷却すること、
(c)冷却した上記溶液とホルムアルデヒド溶液とを、混合及び前縮合反応を行うために高重力回転基盤反応装置へ導入すること、
(d)上記高重力回転基盤反応装置から排出される上記原料を上記縮合攪拌容器へ導入して前縮合反応及び分子転位反応を続行させ、上記縮合攪拌容器から排出される上記反応混合物の一部を循環溶液として循環管へ導入し、上記反応混合物の他の部分を生成物として排出すること、
を含む。
本発明によるポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続製造方法は、以下において更に説明するが、本発明はどのような場合であってもそのことには限定されない。
ステップ(a)では、最初に反応原料の1つであるアニリンが触媒塩酸と混合される。アニリンは弱いアルカリ性であり、塩酸と混合するときに中和反応が起こり得る。上記反応は非常に速く進み、放出される大量の反応熱と共に塩酸アニリンが形成される。適用できる反応装置は、ミキシングポンプ、ジェットミキサー又はスタティックミキサー等である。
上記反応は管型反応装置若しくは攪拌容器反応装置で行い得る。好ましい実施形態では、ベンチュリジェットにおいて、反応原料であるアニリンが、触媒である塩酸と混合され、その中で当該中和反応を完了させる。
本発明の方法において、ステップ(a)におけるアニリンに対する塩酸のモル比は、0.05:1以上0.9:1以下であり、好ましくは0.2:1以上0.6:1以下であり、より好ましくは0.25:1以上0.5:1以下である。
工業グレード純度の塩酸をこの目的に使用することができ、塩酸の重量換算での濃度は、好ましくは30.1重量%以上31.4重量%以下の範囲内である。
ステップ(b)では、生成される塩酸アニリンの流れは、縮合攪拌容器から来る循環溶液の流れと合流させるように、移送ポンプにより付与される、液相循環管内部の圧力よりも高圧の圧力ヘッドで、液相循環ループ(liquid-phase circulation loop)へ導入される。
Re値(Re=d・u・ρ/μ、ここでdは管の直径であり、uは流速であり、ρは密度であり、μは粘度である)は、5000より大きく、好ましくは7000より大きく、より好ましくは9000より大きい値である。
上記塩酸アニリンの流れ及び上記循環流れは、約5〜12秒間、管中で均一に混合される。そして、反応熱を取り除くために、速やかに熱交換器へ導入される。
ここで、ステップ(b)における冷却後の上記混合溶液の温度は15℃以上60℃以下であり、好ましくは20℃以上50℃以下であり、より好ましくは30℃以上45℃以下である。使用される熱交換器は、翼板(wing-plate)熱交換器、管型熱交換器、又は上記プロセスに適切な他のいかなる熱交換器、とすることができる。
ステップ(c)において、使用される上記高重力回転基盤反応装置は、本発明によるポリメチレンポリフェニルポリアミンの製造方法における最も重要な混合反応装置である。当該装置は、回転充填基盤タイプ、ジグザグタイプ(zigzag type)、へリックスチャンネルタイプ(helix channel type)、回転子−固定子タイプ(rotor-stator type)若しくはリングディスクタイプ(ring disks type)の高重力回転装置とすることができるが、これには限定されない。
ステップ(c)では、冷却後の上記混合溶液と上記ホルムアルデヒド溶液とは、互いが一定の割合となるように、各原料の分配器(distributors)を通って、高重力回転基盤反応装置にそれぞれ導入され得る。
本発明による上記方法を実施する場合、上記高重力回転基盤反応装置におけるローターの回転速度は、100rpm以上3000pm以下であり、好ましくは300rpm以上2000rpm以下であり、最も好ましくは450rpm以上1500rpm以下である。
このような高重力回転基盤反応装置の特徴についての詳細な説明は、以下の技術文献、例えば、“The high gravity technology and its application - a new generation of reaction and separation technology”( Jianfeng CHEN, et al, Chemical Industry Press)及び中国特許Nos. 95107423.7、92100093.6、91109225.2、及び95105343.4を参照することにより見つけることができる。これら説明の関連する内容は、言及されていることから本願の説明に取り込まれる。
ステップ(c)では、上記ホルムアルデヒド溶液、及び塩酸アニリンの循環溶液との上記混合溶液は、上記高重力回転基盤反応装置において速やかに混合され、前縮合反応を起こす。
ここで、ステップ(c)で使用される上記ホルムアルデヒド溶液は、重量換算濃度が36.8重量%以上37.2重量%以下の工業グレードのホルムアルデヒド溶液を使用することができる。また、アニリンに対するホルムアルデヒドのモル比は0.1:1以上0.8:1以下であり、好ましくは0.2:1以上0.65:1以下であり、より好ましくは0.3:1以上0.55:1以下である。また、上記反応温度は20℃以上70℃以下、好ましくは30℃以上65℃以下、より好ましくは30℃以上50℃以下に制御される。更には、上記反応時間は0.5秒以上10秒以下であり、好ましくは0.5秒以上5秒以下である。
ステップ(d)において、上記前縮合反応には比較的短い滞留時間が要求され、平均で10分以上60分以下、好ましくは15分以上45分以下、特に好ましくは20分以上35分以下である。
上記縮合攪拌容器における連続前縮合反応での反応温度は15℃以上80℃以下であり、好ましくは20℃以上70℃以下、より好ましくは30℃以上60℃以下である。
その後、上記縮合溶液は従来の方法により加熱され、分子転位反応が行われ、最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンの溶液が形成される。
生成物である部分に対する、循環溶液として言及される上記部分の体積流れ比は3:1以上50:1以下であり、好ましくは5:1以上30:1以下、より好ましくは8:1以上20:1以下である。
次に、得られた生成物は、中和、水洗及びポリアミン精製等のプロセスにより処理され、精製されたDAMが得られる。
本発明の上記目的を達成するため、上記製造方法を実施するための反応装置は、主として、縮合反応容器、高重力回転基盤反応装置、ベンチュリジェット、液相循環ループ及び熱交換器等から構成される。重要な装置は上記高重力回転基盤反応装置である。
従来技術に対して、本発明の方法は以下の有利な点を有する。
本発明による方法は、DAMにおける不純物を低減させ、主に反応系におけるホルムアルデヒドの分散の度合いを高めることにより、管壁への堆積やブロッキングや上記熱交換器の管路の閉塞を回避する。速やかで均一なホルムアルデヒドの分散は、上記原料を十分に且つ均一に混合し分散させることができる高重力回転基盤反応装置により成し遂げられる。
ポリメチレンポリフェニルポリアミン生産の従来の合成プロセスを簡略化する上記目的を達成するように、上記混合及び縮合反応のプロセスを強化するため、上記発明の方法は、物質移動及び熱移動及びマイクロミキシングプロセスを大幅に強化する能力を有する高重力回転基盤反応装置が採用される。
高重力回転基盤反応装置におけるローターの高速回転により、安定した高重力条件が形成され、通常の地球の重力よりも数十若しくは数千倍高い高重力が生じる。
回転反応チャンネル(rotating reaction channel)における上記原料の、高分散、激しい乱流(high turbulence)、強い攪拌及びに素早い界面更新により、反応構成材は、反応物質の間若しくは反応物質中での相対速度において、非常に強化された物質及び熱移動並びにマイクロミキシングプロセスがもたらされる。
それゆえ、原料の2つの流れが回転パッキング層(rotating packing layer)を通るとき、ホルムアルデヒドとアニリンとは、非常に短い時間で分子レベルでのマイクロミキシングを達成することができる。
前縮合反応系で高重力ミキサーを使用後、DAMにおける不純物(例えば、N−メチル化合物、以下同じである)含有量は、前縮合容器の温度を約50℃に制御するとき更に低くなり、通常約0.1%(ガスクロマトグラフィーによる結果であり、以下同じである)に保たれる。
ジェットミキサーを使用する従来の反応プロセスでは、N−メチル化合物のようなDAM中の不純物の含有量は、35℃において約0.15%である。
これは、上記発明の方法は、高い反応温度で行われるにもかかわらず、高品質のDAMを得ることができることを示している。
上記全体の前縮合反応系は、高い反応温度で、より幅広く柔軟に行うことができ、冷却用の循環水の消費を削減することができ、動力費は減少する。
上記発明の方法は、反応物質間の急速且つ均一な分散を達成するような、上記反応系により要求される混合の程度を保障することができる。従って、上記反応物質比(例えば、アニリン/ホルムアルデヒドの比)を高めることができる。
従来のプロセスでは、ホルムアルデヒド比率を高くして使用すると、製品品質は悪く、更には閉塞が起こるが、上記高重力混合はより高いホルムアルデヒド比率での製造において利点を有する。
上記発明の方法では、アニリン/ホルムアルデヒドの比が約1:0.49であるとき、DAMにおける不純物の含有量は約0.23%である。一方、ジェットミキサーを使用する従来技術の反応プロセスでは、アニリン/ホルムアルデヒドの比を約1:0.49に増加した場合、反応系の操作は不安定であり、ホルムアルデヒドの不均一な分散により形成される固体不純物により管が閉塞され得る。
結果として、上記操作は正常ではなく、その上、DAMにおける上記不純物の含有量は高く、最大で約0.42%である。
上記発明の方法及び従来技術の反応プロセスを、ジェットミキサーを使用し、これらの前縮合溶液を比較して分析して検討することにより、上記発明の反応温度を36〜40℃に制御するときの、上記反応溶液における4,4’−MDAの含有量は約11〜14%であり、この値は、ジェットミキサーを用いた従来技術の反応プロセスでの反応溶液における4,4’−MDAの含有量(約4〜6%)よりも明らかに高いことがわかる。
これは、上記縮合反応の方向における明白な促進を示し、上記反応プロセスは強化されている。
上記反応による上記方法は、上記反応装置の効率を改善し、縮合反応容器における原料の滞留時間を短縮することができる。
一方では、上記縮合反応は明白に促進されており、上記主な副生物は上記縮合プロセスにおいて明らかに少なく形成され、縮合溶液の粘度は減少し、循環管及び熱交換器の内壁への堆積付着並びにこれらのブロッキングの現象は、縮合プロセスにおいて防止することができる。精製したDAMにおいて上記不純物は少なく、その結果生じる製品MDIはより明るい色であり、上記製品品質は安定しており、特定の範囲に改善することができる。
上記発明の実施形態について、付随する図面及び実施例を参照して以下に更に説明する。
しかしながら、本発明は後述する実施例には限定されず、上記発明により要求されている保護範囲内での他の知られたいかなる変更若しくは改良も含まれる。
本発明の実施形態の一例のプロセス流れ図を図1に示す。貯蔵タンク2からの塩酸と貯蔵タンク3からのアニリンとを、ポンプ6により一定のモル比でベンチュリミキサー5へ供給し、互いを混合し反応させ、塩酸アニリンを生成させる。当該塩酸アニリンを循環管へとポンプで送液し、縮合攪拌容器1から来る循環液と混合させて混合溶液が得られる。そして、得られた混合溶液は熱交換器7へ導入され、反応熱が除去され、予め設定された温度に冷却された当該循環溶液が高重力回転基盤反応装置8へと導入される。
貯蔵タンク4からのホルムアルデヒド溶液の流れは、高重力回転基盤反応装置8の他の供給ポートを通じて供給される。ここで、アニリンに対するホルムアルデヒドの比は一定の範囲内に制御される。
上記ホルムアルデヒド溶液は、先に述べた混合溶液と混合され、高重力回転基盤反応装置8において前縮合反応を行い、そして、反応溶液を縮合反応容器(縮合攪拌容器)1中に急速に流し、前縮合反応及び分子転位反応を実行し、最後に、塩酸ジフェニルメチレンジアミンと塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンとの溶液(「反応混合物」と略して参照される)を製造する。
上記縮合攪拌容器から流出した上記反応混合物の一部は、循環溶液として上記循環管へ導入され、他の部分は、ポリメチレンポリフェニルポリアミンを含む生成物として排出される。
循環溶液の上記部分の、ポリメチレンポリフェニルポリアミンを含む生成物としての上記一部に対する比は3:1以上50:1以下であり、好ましくは5:1以上30:1以下であり、より好ましくは8:1以上20:1以下である。
そして、排出した生成物は、水酸化ナトリウム水溶液で中和され、塩水相はポリアミン有機相から分離され、当該ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミンとポリメチレンポリフェニルポリアミンとの混合物が得られる。
以下の実施例は、縮合溶液の排出量が800kg/hであるパイロットスケールの実験である。使用される、回転充填基盤タイプ(rotating packed bed type)の高重力回転基盤反応装置は、北京化工大学の高重力技術工学の教育学部の研究センターにより設計され製造される。
〔実施例1〕
貯蔵タンク2からの塩酸(30.8重量%、当該塩酸はMDI装置からの副生成物である)と、貯蔵タンク3からのアニリンとが、塩酸/アニリン=0.36:1のモル比で、ポンプ6によりベンチュリミキサー5へと供給され、互いが混合され、反応して塩酸アニリンが生成する。当該塩酸アニリンは、ポンプにより循環管へと送液され、縮合攪拌容器1から来る循環溶液と混合され、混合溶液が得られる。
上記得られる混合溶液は、反応熱を除去するために熱交換器7へと導入され、38℃に冷却され、熱交換器7にある混合溶液は、回転充填基盤タイプの高重力回転基盤反応装置8の送液ポートに導入される。
貯蔵タンク4からのホルムアルデヒド溶液(濃度:37重量%)の流れは、高重力回転基盤反応装置8の他の送液ポートを通って、アニリンに対するホルムアルデヒドの割合が0.40:1に制御されて供給される。
上記ホルムアルデヒド溶液は、先に述べた混合溶液相と十分に混合され、高重力回転基盤反応装置8において前縮合反応が行われる。当該反応温度は、35℃に制御され、当該反応時間は0.5秒であり、高重力回転基盤反応装置のローターの回転速度は1000rpmである。
次に、上記混合した反応溶液は、前縮合反応を続行させるため、縮合反応容器1へ流される。ここで、反応溶液の温度は42℃に制御され、攪拌速度は約110rpm、そして反応滞留時間は約20分である。
次に、上記反応溶液の温度を分子転位反応を起こさせるために、90℃より高くし、分子転位反応の反応滞留時間を約2時間とする。
最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンの溶液が得られる。
上記縮合反応容器1からの上記反応混合物の92体積%は、上記循環パイプへ循環溶液として戻され、熱交換器7へと流れ、上記反応混合物の他の8体積%は排出され、42重量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液により中和される。
上記塩水相は上記ポリアミン有機相から分離され、上記ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミン及びポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物が得られる。生成物の組成を表2に記載する。
〔実施例2〕
貯蔵タンク2からの塩酸(30.8重量%、当該塩酸はMDI装置からの副生成物である)と、貯蔵タンク3からのアニリンとが塩酸/アニリン=0.36:1のモル比で、ポンプ6によりベンチュリミキサー5へと供給され、互いが混合され、反応して塩酸アニリンが生成する。当該塩酸アニリンは、循環管へとポンプにより送液され、縮合攪拌容器1から来る循環溶液と混合され、混合溶液が得られる。
上記混合溶液は、反応熱を除去するために熱交換器7へと導入され、39℃に冷却した後、更に、回転充填基盤タイプの高重力反応装置8へ導入される。
貯蔵タンク4からのホルムアルデヒド溶液(濃度:37重量%)の流れは、高重力回転基盤反応装置8の他の送液ポートを通って、アニリンに対するホルムアルデヒドの割合が0.46:1に制御されて供給される。
上記ホルムアルデヒド溶液は、先に述べた混合溶液相と十分に混合され、高重力回転基盤反応装置8において前縮合反応が行われる。当該反応温度は、43℃に制御され、当該反応時間は0.8秒であり、高重力回転基盤反応装置のローターの回転速度は1200rpmである。
次に、上記混合した反応溶液は、前縮合反応を続行させるため、上記縮合反応容器1へ流される。ここで、反応溶液の温度は50℃に制御され、攪拌速度は約110rpm、そして反応時間は約20分である。
次に、分子転位反応を起こさせるために、上記反応溶液の温度を90℃より高くする。ここで、分子転位反応の滞留時間は約2時間である。
最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンの溶液が得られる。
上記縮合反応容器1からの上記反応混合物の92体積%は、循環溶液として上記循環パイプへ戻され、熱交換器7へと流れ、上記反応混合物の他の8体積%は排出され、42重量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液により中和される。
上記塩水相は上記ポリアミン有機相から分離され、上記ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミン及びポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物が得られる。 生成物の組成を表2に記載する。
〔実施例3〕
貯蔵タンク2からの塩酸(30.8重量%、当該塩酸はMDI装置からの副生成物である)と、貯蔵タンク3からのアニリンとが、塩酸/アニリン=0.38:1のモル比で、ポンプ6によりベンチュリミキサー5へと供給され、互いが混合され、反応して塩酸アニリンが生成する。当該塩酸アニリンは、ポンプにより循環管へと送液され、縮合攪拌容器1から来る循環溶液と混合され、混合溶液が得られる。
上記混合溶液は、反応熱を除去するために熱交換器7へと導入され、39℃に冷却した後、更に回転充填基盤タイプの高重力反応装置8へ導入される。
貯蔵タンク4からのホルムアルデヒド溶液(濃度:37重量%)の流れは、アニリンに対するホルムアルデヒドの割合が0.34:1に制御されて、他の送液ポートを通って高重力回転基盤反応装置8へと供給される。
上記ホルムアルデヒド溶液は、先に述べた混合溶液相と十分に混合され、高重力回転基盤反応装置8において前縮合反応が行われる。当該反応温度は32℃に制御され、当該反応時間は1.2秒であり、高重力回転基盤反応装置のローターの回転速度は800rpmである。
次に、上記混合した反応溶液は、前縮合反応を続行させるため上記縮合反応容器1へ流される。ここで、反応溶液の温度は35℃に制御され、攪拌速度は約110rpm、そして反応滞留時間は約20分である。
次に、分子転位反応を起こさせるために、上記反応溶液の温度を90℃より高くする。ここで、分子転位反応の滞留時間は約2時間である。
最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンの溶液が得られる。
上記縮合反応容器1からの上記反応混合物の92体積%は、循環溶液として上記循環パイプへ戻され熱交換器7へと流れ、上記反応混合物の他の8体積%は排出され、42重量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液により中和される。
上記塩水相は上記ポリアミン有機相から分離され、上記ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミン及びポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物が得られる。生成物の組成を表2に記載する。
〔実施例4〕
貯蔵タンク2からの塩酸(30.8重量%、当該塩酸はMDI装置からの副生成物である)と、貯蔵タンク3からのアニリンとが、塩酸/アニリン=0.32:1のモル比で、ポンプ6によりベンチュリミキサー5へと供給され、互いが混合され、反応して塩酸アニリンが生成する。当該塩酸アニリンは循環管へとポンプにより送液され、縮合攪拌容器1から来る循環溶液と混合され、混合溶液が得られる。
上記混合溶液は反応熱を除去するために熱交換器7へと導入され、39℃に冷却した後、更に回転充填基盤タイプの高重力反応装置8へ導入される。
貯蔵タンク4からのホルムアルデヒド溶液(濃度:37重量%)の流れは、アニリンに対するホルムアルデヒドの割合を0.54:1に制御して、他の送液ポートを通って高重力回転基盤反応装置8へと供給される。
上記ホルムアルデヒド溶液は、先に述べた混合溶液相と十分に混合され、高重力回転基盤反応装置8において前縮合反応が行われる。当該反応温度は44℃に制御され、当該反応時間は1秒であり、高重力回転基盤反応装置のローターの回転速度は1800rpmである。
次に、上記混合した反応溶液は、前縮合反応を続行させるため、上記縮合反応容器1へ流される。ここで、反応溶液の温度は56℃に制御され、攪拌速度は約110rpm、そして反応滞留時間は約20分である。
次に、分子転位反応を起こさせるために、上記反応溶液の温度を90℃より高くする。ここで、分子転位反応の滞留時間は約2時間である。
最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンの溶液が得られる。
上記縮合反応容器1からの上記反応混合物の92体積%は、循環溶液として上記循環パイプへ戻され熱交換器7へと流れ、上記反応混合物の他の8体積%は排出され、42重量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液により中和される。
上記塩水相は上記ポリアミン有機相から分離され、上記ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミン及びポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物が得られる。生成物の組成を表2に記載する。
〔実施例5〕
貯蔵タンク2からの塩酸(30.8重量%、当該塩酸はMDI装置からの副生成物である)と、貯蔵タンク3からのアニリンとが、塩酸/アニリン=0.28:1のモル比で、ポンプ6によりベンチュリミキサー5へと供給され、互いが混合され、反応して塩酸アニリンが生成する。当該塩酸アニリンは循環管へとポンプにより送液され、縮合攪拌容器1から来る循環溶液と混合され、混合溶液が得られる。
上記混合溶液は、反応熱を除去するために熱交換器7へと導入され、39℃に冷却した後、更に回転充填基盤タイプの高重力反応装置8へ導入される。
貯蔵タンク4からのホルムアルデヒド溶液(濃度:37重量%)の流れは、アニリンに対するホルムアルデヒドの割合を0.46:1に制御して、他の送液ポートを通って高重力回転基盤反応装置8へと供給される。
上記ホルムアルデヒド溶液は、先に述べた混合溶液相と十分に混合され、高重力回転基盤反応装置8において前縮合反応が行われる。当該反応温度は40℃に制御され、当該反応時間は1.5秒であり、高重力回転基盤反応装置のローターの回転速度は1400rpmである。
次に、上記混合した反応溶液は、前縮合反応を続行させるため、上記縮合反応容器1へ流される。ここで、反応溶液の温度は55℃に制御され、攪拌速度は約110rpm、そして反応時間は約20分である。
次に、分子転位反応を起こさせるために、上記反応溶液の温度を90℃より高くする。ここで、分子転位反応の反応時間は約2時間である。
最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンの溶液が得られる。
上記縮合反応容器1からの上記反応混合物の92体積%は、循環溶液として上記循環パイプへ戻され熱交換器7へと流れ、上記反応混合物の他の8体積%は排出され、42重量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液により中和される。
上記塩水相は上記ポリアミン有機相から分離され、上記ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミン及びポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物が得られる。生成物の組成を表2に記載する。
〔比較例1〕
貯蔵タンク2からの塩酸(30.8重量%、当該塩酸はMDI装置からの副生成物である)と、貯蔵タンク3からのアニリンとが、アニリンに対する塩酸の比が0.36:1のモル比となるように、ポンプ6によりベンチュリミキサー5へと供給される。
上記アニリンと塩酸とは、自己形成攪拌容器(salt-formation stirred vessel)中で混合され、反応して塩酸アニリンを生成する。次に、当該アニリンは循環管へとポンプにより送液され、循環溶液と混合される。
得られた混合溶液は反応熱を除去するために熱交換器へと導入され、当該冷却した混合溶液は36℃の温度を有する。
上記混合溶液送液ポートを通ってジェットミキサーへ導入される。アニリンに対するホルムアルデヒドの比は0.40:1に制御され、ホルムアルデヒドの流れは他の送液ポートを通って供給される。
上記ホルムアルデヒドは、先に述べた混合溶液と上記ジェットミキサーにおいて急速に混合され、当該混合された反応溶液は、反応を続行させるため直ちに縮合反応容器へ流される。ここで、当該反応温度は39℃に制御され、攪拌速度は約110rpmであり、反応時間は約40分である。
昇温段階後、上記反応温度は、分子転位反応を行うために90℃より高く昇温され、分子転位反応における時間は約3時間である。
最終的に、塩酸ジフェニルメチレンジアミン及び塩酸ポリメチレンポリフェニルポリアミンの溶液が得られる。
上記反応混合物は42重量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液により中和され、当該塩水相は上記ポリアミン層から分離される。
上記ポリアミンは水洗され、精製され、最終的にジフェニルメチレンジアミン及びポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物が得られる。
Figure 2008255091
Figure 2008255091
図1は、本発明の実施形態の1つのプロセスフロー図である。
符号の説明
1 縮合攪拌容器
2 貯蔵タンク
3 貯蔵タンク
4 貯蔵タンク
5 ベンチュリミキサー
6 ポンプ
7 熱交換器
8 高重力回転基盤反応装置

Claims (8)

  1. 下記ステップ、
    (a)アニリンを塩酸と混合して反応させ、塩酸アニリンを形成すること、
    (b)上記塩酸アニリンの流れを循環管へと導入し、縮合攪拌容器から来る循環溶液と混合し、得られる混合溶液を熱交換器により冷却すること、
    (c)冷却した上記溶液とホルムアルデヒド溶液とを、混合及び前縮合反応を行うために高重力回転基盤反応装置へ導入すること、
    (d)上記高重力回転基盤反応装置から排出される上記原料を上記縮合攪拌容器へ導入して前縮合反応及び分子転位反応を続行させ、上記縮合攪拌容器から排出される上記反応混合物の一部を循環溶液として循環管へ導入し、上記反応混合物の他の部分を生成物として排出すること、
    を含むポリメチレン−ポリフェニル−ポリアミンの製造方法。
  2. ステップ(c)で使用される上記高重力回転基盤反応装置は、回転充填基盤タイプ、ジグザグタイプ、へリックスチャンネルタイプ(helix channel type)、回転子−固定子タイプ(rotor-stator type)若しくはリングディスクタイプの高重力回転装置から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(c)で使用される上記高重力回転基盤反応装置において、ローターの回転速度が100rpm以上3000rpm以下であり、アニリンに対するホルムアルデヒドのモル比が0.1:1以上0.8:1以下であり、反応溶液の温度は20℃以上70℃以下に制御され、反応時間が0.5秒以上10秒以下であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. ステップ(a)における、アニリンに対する塩酸のモル比が0.05:1以上0.9:1以下であり、
    ステップ(b)における上記混合溶液は15℃以上60℃以下に冷却され、
    ステップ(c)において、上記高重力回転基盤反応装置におけるローターの回転速度が300rpm以上2000rpm以下であり、
    ステップ(d)において、前縮合反応の反応温度が15℃以上80℃以下であり、平均滞留時間が10分以上60分以下であり、生成物としての上記一部に対する、循環溶液としての上記部分の体積流れ比が3:1以上50:1以下であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. ステップ(a)における、アニリンに対する塩酸のモル比は0.2:1以上0.6:1以下であり、
    ステップ(b)における上記混合溶液は20℃以上50℃以下に冷却され、
    ステップ(c)において、アニリンに対するホルムアルデヒドのモル比が0.2:1以上0.65:1以下であり、反応溶液の温度が30℃以上65℃以下に制御され、反応時間が0.5秒以上5秒以下であり、上記高重力回転基盤反応装置におけるローターの回転速度が450rpm以上1500rpm以下であり、
    ステップ(d)において、前縮合反応の反応温度が20℃以上70℃以下であり、平均滞留時間が15分以上45分以下であり、生成物としての上記一部に対する、循環溶液としての上記部分の体積流れ比が5:1以上30:1以下であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. ステップ(a)における、アニリンに対する塩酸のモル比が0.25:1以上0.5:1以下であり、
    ステップ(b)における上記混合溶液が30℃以上45℃以下に冷却され、
    ステップ(c)において、アニリンに対するホルムアルデヒドのモル比が0.3:1以上0.55:1以下であり、反応溶液の温度は30℃以上50℃以下に制御され、
    ステップ(d)において、前縮合反応の反応温度が30℃以上60℃以下であり、平均滞留時間が20分以上35分以下であり、生成物としての上記部分に対する、循環溶液としての上記部分の体積流れ比が8:1以上20:1以下であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. ステップ(a)で使用される反応装置は、管型反応装置若しくは攪拌容器反応装置であり、
    ステップ(b)で使用される熱交換器は、翼板(wing-plate)熱交換器若しくは管型熱交換器であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. ステップ(a)で使用される上記管型反応装置はベンチュリジェットミキサーであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
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