JP2008251424A - 蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス管内部に供給される蛍光液の供給量、及びガラス管から排出される蛍光液の排出量を大幅に低減できて、製造コストを大幅に削減できる蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法を提供することを課題とする。
【解決手段】100ccの蛍光液2を収容できて、且つ底部に直径2.6cmの排液孔11を有する漏斗状の容器10に、100ccの蛍光液2を収容し、該容器10の排液孔11から全ての蛍光液2が自然落下して排出されるまで40〜300秒かかるよう粘度が設定されると共に、ガラス管3内部に形成しようとする蛍光被膜の膜厚、内面の円周長、管長から設定される供給量に、10〜20%増量して供給量が設定された蛍光液2を、直立支持されたガラス管3の上端開口部から流し込むようにする。
【選択図】図1
【解決手段】100ccの蛍光液2を収容できて、且つ底部に直径2.6cmの排液孔11を有する漏斗状の容器10に、100ccの蛍光液2を収容し、該容器10の排液孔11から全ての蛍光液2が自然落下して排出されるまで40〜300秒かかるよう粘度が設定されると共に、ガラス管3内部に形成しようとする蛍光被膜の膜厚、内面の円周長、管長から設定される供給量に、10〜20%増量して供給量が設定された蛍光液2を、直立支持されたガラス管3の上端開口部から流し込むようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば液晶表示装置の光源に使用される放電管としてのガラス管において、ガラス管の内面に蛍光被膜を形成する蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法に関する。
近年、大型の液晶表示装置の普及が高くなっており、該液晶表示装置の光源に使用される放電管の長さが長くなる傾向にあり、放電管の長さに比例して蛍光液の供給量も多くなる傾向にある。
従来より、この種の蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法においては、例えば、図4(a)に示すように、貯液槽1の蛍光液2にガラス管3の下端部を浸漬し、ガラス管3の上端部に設けられた吸引ヘッド40によって、貯液槽1の蛍光液2をガラス管3内部に吸引して上昇させ、吸引動作停止後、図4(b)に示すように、ガラス管3を貯液槽1より取り出して、ガラス管3の上端部を保持具60にて保持し、保持具60に連結された回転装置(図示せず)によってガラス管3を回転すると共に、乾燥空気を流入し、ガラス管3内部の余分な蛍光液2を外部へ排出し、ガラス管3の内面に略均一に蛍光液2を付着させた後、高温にて焼成し蛍光被膜を形成している(例えば特許文献1参照)。
特開2002−343244号公報
しかしながら、上記従来の蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法においては、蛍光液2がガラス管3の内面に所望の厚さで付着した状態で、余分な蛍光液2が排出されることになるが、この際、多量の蛍光液2が排出されているのが現況である。また、排出された蛍光液2は、循環して再利用することができないため、新しい蛍光液2を、蛍光液2の消費量に比例して貯液槽1に供給する必要があり、その供給量も多くなる。つまり、多量の蛍光液2が無駄に消費されることから製造コストが非常に高くなるという問題がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ガラス管内部に供給される蛍光液の供給量、及びガラス管から排出される蛍光液の排出量を大幅に低減できて、製造コストを大幅に削減できる蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法は、ガラス管内部に形成しようとする蛍光被膜の膜厚、内面の円周長、管長から設定される供給量に、10〜20%増量して供給量が設定された蛍光液を、直立支持されたガラス管の上端開口部から流し込むようにしたことを特徴とする。
この場合、上述した設定条件に基づいた蛍光液の供給量を、ガラス管の上端開口部から流し込むだけで、蛍光液がガラス管の上端開口部から下端開口部まで途切れることなくきれいに付着されるようになるので、蛍光液の排出量を大幅に削減できるようになる。また、ガラス管内部への供給量及び排出量が削減されることから、新しい蛍光液の貯液に要する供給量も大幅に削減できるようになる。
また本発明によれば、蛍光液の粘度を、100ccの蛍光液を収容できて、且つ底部に直径2.6cmの排液孔を有する漏斗状の容器に、100ccの蛍光液を収容し、該容器の排液孔から全ての蛍光液が落下して排出されるまで40〜300秒かかるよう設定するような構成を採用することもできる。
この場合、蛍光液の粘度を上述した設定条件に基づいて設定すれば、ガラス管の上端開口部から流し込んだ蛍光液を、ガラス管の内面に確実に且つ好適に付着させることができるので、無駄な蛍光液の排出をより一層低減できるようになる。
以上説明したように、本発明によれば、ガラス管の上端開口部から下端開口部まで均一な蛍光被膜を形成できる量の蛍光液を供給するようにしたので、蛍光液の無駄な消費量を大幅に低減できて、製造コストを大幅に削減できる効果がある。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法に使用される製造装置は、図1(a)、(b)に示すように、蛍光液2が収容された貯液槽1と、ガラス管3の上端部を保持すると共に、貯液槽1から蛍光液2を直接吸引してガラス管3の上端開口部から内部に落下させる蛍光液供給装置4と、ガラス管3を直立支持した状態で回転させると同時、又は回転後に、乾燥空気をガラス管3の上端開口部から内部に供給する蛍光被膜形成装置5とから構成されている。
蛍光液供給装置4は、貯液槽1から蛍光液2を吸引する吸引部としての真空ポンプ(図示せず)を備え、蛍光液2を真空ポンプによって吸引して、ガラス管3の上端開口部から流し込んで落下させる。
蛍光被膜形成装置5は、ガラス管3を直立支持するための支持具6と、該支持具6によって直立支持された状態のガラス管3を回転できるよう連結されたモータ7と、乾燥空気をガラス管3の上端開口部から内部に圧送できるよう連結されたコンプレッサ8とを備えている。
また、上記貯液槽1に収容される蛍光液2は、図2に示すように、100ccの蛍光液2が収容可能なステンレス製の漏斗状の容器10において、逆円錐状の底部の中央に形成されている直径(R)2.6cmの排液孔11を介して、容器10内部の全ての量(100cc)の蛍光液2が落下するのに、40〜300秒かかる粘度を有している。
そして、この蛍光液2の供給量は、ガラス管3の内面に形成しようとする膜厚と、内面の円周長と、管長とから設定される供給量に、10〜20%(好ましくは15%)増量した量に設定されている。
つぎに蛍光被膜形成方法について説明する。まず図1(a)に示すように、蛍光液供給装置4において、ガラス管3を直立状態にして、該ガラス管3の上端部を保持すると共に、真空ポンプによって、粘度が設定された蛍光液2を、設定された供給量分吸引し、ガラス管3の上端開口部から蛍光液2を流し込む。
そして、蛍光液供給装置4からガラス管3を取り外して、図1(b)に示すように、支持具6によってガラス管3を直立支持すると共に、回転装置7によってガラス管3を回転させると同時に、又は回転後に、コンプレッサ8からガラス管3内部に乾燥空気を圧送する。
この際、図3の実線に示すように、ガラス管3の上端部に位置する塊状(例えば柱状)の蛍光液2が、回転及び/又は乾燥空気の圧送によって、ガラス管3の内面に所望の厚さで途切れることなく付着しつつ、ガラス管3の下端開口部側に向かって降下することになる。そして、該下端開口部においては、図3の鎖線に示すように、蛍光液2は円板状になるまで減少するが塊状は維持される。これによって、ガラス管3の内面全体に蛍光液2が均一に付着されることになる。
そして、さらなる乾燥空気の圧送によって、余分な蛍光液2をガラス管3の下端開口部から外部へ排出した後、高温で焼成して蛍光被膜を形成する。
但し、この時の蛍光液2の供給量及び排出量は、従来に比して大幅に低減できるようになっているのは言うまでもない。
このように、蛍光液2の上記条件は、塊状の蛍光液2がガラス管3の上端開口部から下端開口部に向かって降下する際に、減少はするものの塊状を保持した状態で降下させることができる条件、即ち蛍光液2を途切れることなくガラス管3の内面全体にきれいに付着させることができると共に、蛍光液2の排出量を極めて少なくすることができる条件である。
なお前記実施形態の場合、蛍光液供給装置4は、真空ポンプのみを備えた構成を例にとって説明したが、これに限らず、回転装置を設けるようにして、蛍光液2を落下させつつガラス管3を回転させるようにしてもよい。また、この際、乾燥空気を、ガラス管3の回転時又は回転後に圧送するようにしてもよい。
また前記実施形態の場合、ガラス管3の下端開口部を浸漬する必要がないので、蛍光液2の浸漬による下端開口部内面への付着がなく、付着した余分な蛍光液2を除去する手間が省ける。
本発明の蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法は、液晶表示装置のバックライト光源に使用される蛍光ランプを製造するのに好適で、大型の液晶画面、携帯電話、パソコンなどIT分野で特に有用であると考えられる。
1 貯液槽
2 蛍光液
3 ガラス管
4 蛍光液供給装置
5 蛍光被膜形成装置
6 支持具
7 モータ
8 コンプレッサ
10 容器
11 排液孔
2 蛍光液
3 ガラス管
4 蛍光液供給装置
5 蛍光被膜形成装置
6 支持具
7 モータ
8 コンプレッサ
10 容器
11 排液孔
Claims (2)
- ガラス管内部に形成しようとする蛍光被膜の膜厚、内面の円周長、管長から設定される供給量に、10〜20%増量して供給量が設定された蛍光液を、直立支持されたガラス管の上端開口部から流し込むようにしたことを特徴とする蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法。
- 上記蛍光液は、100ccの蛍光液を収容できて、且つ底部に直径2.6cmの排液孔を有する漏斗状の容器に、100ccの蛍光液を収容し、該容器の排液孔から全ての蛍光液が落下して排出されるまで40〜300秒かかる粘度に設定されてなることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007093270A JP2008251424A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007093270A JP2008251424A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008251424A true JP2008251424A (ja) | 2008-10-16 |
Family
ID=39976120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007093270A Pending JP2008251424A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 蛍光ランプにおけるガラスバルブの蛍光被膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008251424A (ja) |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007093270A patent/JP2008251424A/ja active Pending
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