JP2007204120A - 沈降性スラリーの容器 - Google Patents

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紀博 高崎
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Abstract

【課題】半導体ウエハ研磨用の研磨液などの沈降性スラリーを収容する容器であって、外部のポンプによる循環操作により沈降成分を簡単に撹拌することが出来、沈降成分濃度を容易に均一化し得る沈降性スラリーの容器を提供する。
【解決手段】沈降性スラリーの容器1Aは、略円筒状の胴部1が天井部11及び底部12で封止され且つ天井部11に取出口3及び撹拌口2が設けられた構造を備えている。撹拌口2は、天井部11の中心に配置され、取出口3、内法平均半径Rの50〜90%に相当する距離Lだけ撹拌口2から胴部1側へ偏った位置に配置される。そして、撹拌口2及び取出口3には、各々、下端高さh1が特定の高さに設定された吐出管4及び下端高さh2が特定の高さに設定された吸引管5が容器内部に向けて装着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、沈降性スラリーの容器に関するものであり、詳しくは、砥粒を含む半導体ウエハ研磨用の研磨液などの沈降性スラリーを収容する容器であって、ポンプによる循環操作によりスラリー中の沈降成分を簡単に撹拌することが出来る沈降性スラリーの容器に関するものである。
半導体ウエハを製造する際の研磨工程では、回路パターンの作成前にウエハの平面度を高めたり、パターンの積層途中に付着した不要な回路材料を除去するため、研磨装置を使用し、所定の研磨液(砥液)を供給しつつ、ウエハ表面に機械研摩または機械化学研磨を施している。上記の研磨液は、予め成分調整および濃度調整された砥粒含有のスラリーであり、研磨液供給ラインを通じてウエハの研磨工程に供給される。その場合、研磨液は、研磨液供給ラインに対し、通常、可搬式容器に収容された状態で搬入され、研磨液供給ラインの貯槽などに移し替えられる。
ところで、研磨液の主成分の一つである砥粒、すなわち、スラリー中の粒子としては、シリカ(Si)系、セリア(Ce)系、アルミナ(Al)系の3種類が代表的であり、研磨液におけるこれら粒子の濃度は約1〜30wt%、残りの成分は純水および添加剤などである。そして、特にCe系、Al系の砥粒を含む研磨液においては、粒子の比重が大きいため、容器内で沈降した粒子が容器底部に堆積する傾向がある。そして、粒子が沈降した状態で研磨液供給ラインに供給した場合には、研磨液の濃度(砥粒濃度)が所期の濃度にないため、研磨工程において目的とする研磨速度が得られない等の問題が生じる。
殊に、ウエハーの研磨においては、近年、配線の高密度化、配線金属の多様化により、沈降性のある研磨液を使用する要求が増加しており、また、処理量の増大により、研磨液供給ラインに研磨液を供給する容器サイズも大型化している。従って、研磨液供給ラインに研磨液を供給する際には、研磨液供給用として使用される容器内において、研磨液の砥粒濃度を一層均一化することが望まれる。
一般的には、容器から研磨液供給ラインに研磨液を供給するにあたり、撹拌機を使用し、砥粒濃度を均一化している。撹拌機を使用した各種研磨液の供給方法としては、例えば、モータにより回転駆動し且つ容器内に垂直に挿入される回転軸と、回転軸の下端に取り付けられたアジテータ(撹拌羽根)とから成る撹拌機(撹拌部)を容器内に配置し、アジテータによって研磨液を撹拌つつ、容器から研磨液を取り出す様にした「研磨液供給方法」が挙げられる。
特開2003−11060号公報
ところで、上記の様な撹拌機を使用した研磨液の供給においては、撹拌機の駆動部などで金属パーティクルが発生し、また、撹拌羽根が研磨液と直接接触し、更には、回転軸に付着した液が乾燥して粗大粒子を生成するため、研磨液がパーティクルで汚染されることがあり、その結果、半導体ウエハに欠陥が発生する虞がある。そこで、容器から研磨液を取り出す場合には、汚染のないベローズポンプ等を使用して容器内の研磨液を循環させることにより、これを撹拌して砥粒濃度を均一化するのが望ましい。
一般的に、研磨液用の可搬式容器としては、図4に示す様な円筒状の胴部を備えた所謂ドラム缶型の容器が使用されている。図4は、ドラム缶型の従来の研磨液用可搬式容器を示す縦断面図であり、図中、符号(8)が容器、符号(81)が容器の胴部、符号(82)が天井部、符号(83)が底部、符号(85)が充填取出口、符号(84)が通気口をそれぞれ示す。上記の容器(8)において研摩液をポンプ循環によって撹拌する場合は、外部ポンプに接続された吸引管(92)及び吐出管(91)をそれぞれ一方の充填取出口(85)及び他方の通気口(84)に挿入し、ポンプを作動させ、吸引管(92)から吸い込んだ研摩液を吐出管(91)から容器内部に戻す。
しかしながら、図4に示す様な容器(8)の研摩液をポンプ撹拌した場合、吐出管(91)が胴部(81)の内周面側に偏っており、また、砥粒の比重が大きいため、実際、吐出管(91)から吐出された砥粒を含む研摩液が容器内部で均一に拡散せず、しかも、容器の底部近傍に滞留すると言う現象が発生し、砥粒濃度を十分に均一化できない。その結果、研磨液供給ラインからウエハの研磨工程に流れる研磨液の砥粒濃度が変動し、研磨工程における処理品質が低下すると言う問題が生じる。
本発明は、上記の実情に鑑みなされたものであり、その目的は、半導体ウエハ研磨用の研磨液などの沈降性スラリーを収容する容器であって、外部のポンプによる循環操作によりスラリー中の沈降成分を簡単に撹拌することが出来、沈降成分濃度を容易に均一化し得る沈降性スラリーの容器を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明においては、天井部の中心に撹拌口を設け且つポンプの循環系に接続される特定長さの吐出管を撹拌口に予め装着し、更に、天井部の撹拌口から胴部側へ偏った位置に取出口を設け且つポンプの循環系に接続される特定長さの吸引管を取出口に予め装着することにより、吸引管および吐出管を介してポンプによる循環操作を行った際、吐出管の先端から容器内の底部近傍の容器中心にスラリーを吐出し、容器中心から容器胴部の内周面側へ均等にスラリーを流動させる様にした。
すなわち、本発明の要旨は、沈降性スラリーを収容し且つ当該沈降性スラリーが外部のポンプによる循環操作で撹拌される容器であって、略円筒状の胴部が天井部および底部で封止され且つ前記天井部に取出口および撹拌口が設けられた構造を備え、前記撹拌口は、前記天井部の中心に配置され、前記取出口は、前記胴部の内法平均半径(R)の50〜90%に相当する距離(L)だけ前記撹拌口から胴部側へ偏った位置に配置され、前記撹拌口および前記取出口には、各々、ポンプの循環系に接続される吐出管および吸引管が容器内部に向けて装着され、前記底部内面からの前記吐出管の下端高さ(h1)が容器の内法有効高さ(H)の75〜90%に設定され、前記底部内面からの前記吸引管の下端高さ(h2)が容器の内法有効高さ(H)の1〜6%に設定されていることを特徴とする沈降性スラリーの容器に存する。
本発明に係る沈降性スラリーの容器よれば、外部のポンプによる循環操作により、吐出管の先端から容器内の底部近傍の容器中心にスラリーが返流され、スラリーを滞留させることなく容器中心から容器胴部の内周面側へ均等に拡散させることが出来るため、スラリーの沈降成分を簡単に撹拌することが出来、沈降成分濃度を容易に均一化することが出来る。
本発明に係る沈降性スラリーの容器の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る沈降性スラリーの容器の一形態を示す平面図および縦断面図である。図2は、本発明に係る沈降性スラリーの容器の他の形態を示す平面図および縦断面図である。図3は、図1及び図2の容器における撹拌時のスラリーの流動状態を模式的に示す縦断面図である。なお、以下の説明においては、沈降性スラリーの容器を「容器」と略記する。
本発明は、容器の外形および内部構造に特徴があり、可搬式容器、設置式容器(貯槽)の何れにも適用できる。図1に符号(1A)で例示した容器および図2に符号(1B)で例示した容器は、何れも可搬式容器であり、以下、実施形態として、可搬式の容器(1A)及び(1B)について説明する。また、容器(1A)と容器(1B)とは、後述する様に、底部(12)と底部(13)の形状が相違する点を除いて同様の構成を備えており、代表例として、主に図1の容器(1A)について説明する。
本発明の容器(1A)は、図1に示す様に、沈降性スラリーを収容し且つ当該沈降性スラリーがその取出しの際に外部のポンプ(図示省略)による循環操作で撹拌される容器であり、略円筒状の胴部(1)が天井部(11)及び底部(12)で封止され且つ天井部(11)に取出口(3)及び撹拌口(2)が設けられた構造を備えている。
沈降性スラリーとしては、高比重の沈降性粒子が分散された液体、典型的には主に純水および砥粒から成る半導体ウエハ研摩用の研磨液が挙げられる。研磨液としては、シリカ(Si)系、セリア(Ce)系、アルミナ(Al)系の研磨液が挙げられるが、本発明は、特に、粒子(砥粒)の比重が大きく、沈降性の高いセリア(Ce)系研磨液、アルミナ(Al)系研磨液に好適である。これら研磨液における砥粒濃度は約1〜30wt%であり、残りの成分は純水および過酸化水素、水酸化カリウム等の添加剤である。
容器(1A)は、通常、ポリエチレン又はフッ素樹脂によって構成される。容器(1A)の胴部(1)は略円筒状に形成され、可搬式の場合、胴部(1)の内法平均半径(R)は200〜600mm程度、胴部(1)の内法有効高さ(スラリーを満杯に収容した場合の底部(12)の最低位置から液面までの高さ)(H)は400〜1200mm程度に設定される。
胴部(1)の上端を封止する天井部(11)は、通常は平坦に形成され、天井部(11)には、蓋(図示省略)を気密に装着可能な取出口(3)及び撹拌口(2)が設けられる。また、胴部(1)の下端を封止する底部(12)は、平坦に形成されてもよいが、好ましくは、後述する様に、中央が容器内部に向けて突出した図1又は図2に示す形状に形成される。
上記の撹拌口は、後述する吐出管(4)を容器中心に位置させるため、天井部(11)の中心に配置される。また、上記の取出口(3)は、スラリーをポンプ撹拌するために吸引した際に容器内でのスラリーの拡散効果をより高めるため、胴部(1)の周面側に偏った位置、すなわち、胴部(1)の内法最小半径よりも小さく且つ内法平均半径(R)の50〜90%に相当する距離(L)だけ撹拌口(2)から胴部側へ偏った位置に配置される。
更に、容器(1A)においては、ポンプの循環ライン(配管)を接続するだけで簡便に撹拌を行える様に、撹拌口(2)及び取出口(3)には、各々、ポンプの循環系に接続される吐出管(4)および吸引管(5)が容器内部に向けて装着される。具体的には、吐出管(4)は、ポリエチレン、フッ素樹脂または塩化ビニルから成る管で構成され、その上端が支持ブロックにより撹拌口(2)に固定され、底部(12)に向けて略鉛直に伸長されている。吸引管(5)も、吐出管(4)と同様の材料で構成され、その上端が支持ブロックにより取出口(3)に固定され、底部(12)に向けて略鉛直に伸長されている。通常、吐出管(4)及び吸引管(5)の口径は、10〜50mm程度である。
本発明の容器(1A)においては、容器内のスラリーの撹拌効果を最大限に高めるため、底部(12)内面からの吐出管(4)の下端高さ(h1)は、容器(1A)の内法有効高さ(H)の75〜90%に設定され、底部(12)内面からの吸引管(5)の下端高さ(h2)は、容器(1A)の内法有効高さ(H)の1〜6%に設定される。
吐出管(4)の下端高さ(h1)及び吸引管(5)の下端高さ(h2)を上記の範囲に設定する理由は次の通りである。すなわち、吐出管(4)の下端高さ(h1)が上記の範囲よりも大きい場合、換言すれば、吐出管(4)の下端が図示した位置よりも高い位置にある場合は、吐出管(4)からの吐出力が容器(1A)内の底部(12)近傍に沈降している粒子成分に及ばず、粒子成分に対する拡散効果が十分に得られない。また、吐出管(4)の下端高さ(h1)が上記の範囲よりも小さい場合、換言すれば、吐出管(4)の下端が図示した位置よりも低く、底部(12)に近接している場合は、吐出管(4)から吐出されたスラリーが底部(12)に直ちに衝突し、吐出力が相殺されるため、拡散効果が十分に得られない。
一方、吸引管(5)の下端高さ(h2)が上記の範囲よりも大きい場合、換言すれば、吸引管(5)の下端が図示した位置よりも高い位置にある場合は、粒子が然程含有されていない液体成分量の多いスラリーを吸引して循環させることになり、粒子成分の拡散効果が十分に得られない。また、吸引管(5)の下端高さ(h2)が上記の範囲よりも小さい場合、換言すれば、吸引管(5)の下端が図示した位置よりも低く、底部(12)に近接し、吸引管(5)下端と底部(12)との隙間が小さい場合は、スラリーを吸引する際に抵抗が生じ、吸引量が低下し、循環効率が低下する。
また、本発明の容器(1A)においては、底部(12)近傍の粒子濃度の高い沈降したスラリーを吐出管(4)から吐出されたスラリーによって一層円滑に流動させるため、胴部(1)と底部(12)とのなす入隅部の曲率半径(r1)は、胴部(1)の内法平均半径(R)の10〜50%に設定されているのが好ましい。具体的には、図示した容器(1A)において、入隅部の曲率半径(r1)は、20〜300mmに設定される。
更に、本発明の容器(1A)においては、底部(12)近傍に沈降した粒子濃度の高いスラリーに対し、吐出管(4)から吐出されたスラリーの吐出力をより効果的に作用させるため、底部(12)は、その中央が容器内部に向けて突出する突起構造を備えているのが好ましい。具体的には、図1に示した容器(1A)において、底部(12)は、その中央が容器内部に向けて球面状に突出する構造に構成され、突出部分の曲率半径(r2)は、60〜1200mmに設定される。
一方、図2に示した容器(1B)においても、上記と同様の理由により、底部(13)は、その中央が容器内部に向けて略円錐状に突出する構造に構成され、突出部分の周面は、底部(13)の外表面側に向けて緩やかに膨出する曲面に形成され、かつ、その曲率半径(r3)は、300〜600mmに設定される。なお、図2に例示した容器(1B)は、その底部(13)の形状が図1の容器(1A)と相違する点を除き、容器(1A)と同様に構成される。
本発明の容器(1A)は、例えば、半導体ウエハの研磨工程に至る研磨液供給ラインに設けられた研摩液供給貯槽(図示省略)に対して沈降性スラリーである研磨液を供給する場合に使用される。そして、容器(1A)から上記の研摩液供給貯槽に研磨液を移し替える際には、研磨液の組成を均一にするため、容器(1A)内の研磨液をポンプ撹拌する。
外部のポンプで研磨液を撹拌するには、ポンプの吸引側配管を取出口(3)の吸引管(5)の上端に接続し、ポンプの吐出側配管を撹拌口(2)の吐出管(4)の上端に接続し、ポンプを作動させて研磨液を循環させる。なお、撹拌用のポンプとしては、ピストンやロータリーを圧縮空気で駆動させる空気作動のベローズポンプであって、駆動軸を含む駆動機構がベローズによって封止されたものが使用される。ベローズポンプは、駆動機構がベローズシールされているため、駆動用空気に含まれる塵埃や駆動部で発生するパーティクルによる接液部分および流体の汚染を防止できる。
本発明の容器(1A)は、撹拌口(2)が天井部(11)の中心に設けられ且つ撹拌口(2)に装着された吐出管(4)が特定長さ(特定の下端高さ(h1))に設定され、更に、取出口(3)が天井部(11)の撹拌口(2)から所定距離(L)だけ胴部(1)側へ偏った位置に設けられ且つ取出口(3)に装着された吸引管(5)が特定の長さ(特定の下端高さ(h2))に設定されており、図3(a)に示す様に、吸引管(5)を介して上記の様にポンプによる循環操作を行った際、吐出管(4)の先端から容器内の底部(12)近傍の容器中心に研摩液を吐出し、研摩液を容器中心から胴部(1)の内周面側へ均等に流動させることが出来る。従って、本発明の容器(1A)によれば、上記の循環操作により、容器内において研摩液を滞留させることなく容器中心から胴部(1)の内周面側へ均等に拡散させることが出来るため、研磨液の沈降成分である砥粒を簡単に撹拌することが出来、砥粒濃度を容易に均一化することが出来る。
特に、胴部(1)と底部(12)とのなす入隅部の曲率半径(r1)が胴部(1)の内法平均半径(R)に対して特定の比率に設定された構造は、容器中心から胴部(1)の内周面側へ流れる研摩液を一層円滑の上方へ巻き上げることが出来る。更に、底部(12)の中央が容器内部に向けて突出した突起構造は、底部(12)近傍に沈降した粒子濃度の高いスラリーに対し、吐出管(4)から吐出されたスラリーの吐出力をより効果的に作用させることが出来る。その結果、本発明の容器(1A)よれば、上記の循環操作により、砥粒濃度をより一層容易に均一化することが出来る。なお、図3(b)に示す様に、容器(1B)の場合も、容器(1A)と同様に、研磨液の沈降成分である砥粒を簡単に撹拌することが出来、砥粒濃度を容易に均一化することが出来る。
本発明は、上記の様な可搬式の容器(1A)、(1B)の他、固定式の容器(貯槽)にも適用できる。また、研磨液以外の撹拌の必要な各種の沈降性スラリーに適用できる。
実施例1:
底部が平坦である点を除き、図1に示す容器と同等の構造の容器を製作した(図示省略)。そして、当該容器に研磨液を収容し、撹拌用の循環装置を接続して研磨液を循環させることにより、容器内での研磨液の撹拌効果を確認した。容器の仕様は、内法平均半径(R)が294mm、内法有効高さ(H)が905mmであった。また、吸引管(5)は、内径が25mmで且つ底部からの下端高さ(h2)が25mmであり、吐出管(4)は、内径が25mmで且つ底部からの下端高さ(h1)が100mmであった。
研磨液としては、砥粒濃度が1.2重量%、砥粒の平均粒径が0.2μmの市販のCe系研磨液を使用した。また、撹拌用の循環装置として、ベローズポンプの吸引側および吐出側にそれぞれ外径25mmのテフロン(登録商標)製の可撓性パイプが接続された装置を使用した。ベローズポンプは、日本ピラー工業社製の商品名「スペラ300低脈圧ポンプ PS−40MA」として市販のポンプであり、その最大吐出量は48リットル/分であった。
撹拌効果については、容器から採取した研磨液に含まれる砥粒の量(砥粒濃度)に関して、容器内の採取位置による違い及び撹拌時間による違いを測定することにより均一性を確認した。研磨液中の砥粒の量の測定は、容器の上層部および下層部からそれぞれビーカーに研磨液を採取し、ビーカーの重量を差引きして研磨液の重量を測定した後、ホットプレートにビーカーを載せて研磨液を乾燥させ、ビーカーの重量を差引きして砥粒の重量を測定することにより、研磨液1g当たりに含まれる砥粒の重量を求めた。
撹試料の採取は、容器内の研磨液の上層部(液面下10cmの高さ)と下層部(底部から10cmの高さ)とについて、各々、撹拌開始から15分経過後および30分経過後に行った。その結果、研磨液中の砥粒の量は、表1に示す通りであり、容器内の研磨液の上層部と下層部とで僅かに差異が見られた。
実施例2:
図1に示す容器(1A)を製作した。そして、実施例1と同様の研磨液を収容し、実施例1と同様の条件で研磨液を撹拌し、その撹拌効果を確認した。容器(1A)の仕様は、胴部(1)と底部(12)とのなす入隅部の曲率半径(r1)を100mm、底部(12)の突出部分の最大突出高さ(h3)を80mm、その曲率半径(r2)を200mmに設計した点を除き、実施例1と同様であった。そして、実施例1と同様に撹拌の結果、研磨液中の砥粒の量は、表1に示す通りであり、容器内の研磨液の上層部と下層部とで殆ど差異が見られなかった。
実施例3:
図2に示す容器(1B)を製作した。そして、実施例1と同様の研磨液を収容し、実施例1と同様の条件で研磨液を撹拌し、その撹拌効果を確認した。容器(1B)の仕様は、胴部(1)と底部(13)とのなす入隅部の曲率半径(r1)を100mm、底部(13)の突出部分の最大突出高さ(h3)を100mm、その容器内側の周面の曲率半径(r3)を250mmに設計した点を除き、実施例1と同様であった。そして、実施例1と同様に撹拌の結果、研磨液中の砥粒の量は、表1に示す通りであり、容器内の研磨液の上層部と下層部とで殆ど差異が見られなかった。
比較例1:
図4に示す容器(8)を製作した。容器(8)は、吸引管(92)及び吐出管(91)の長さが実施例のものとが異なる点、ならびに、胴部(81)と底部(83)のなす入隅部が縦断面視して略直角の角部に形成されている点のを除き、寸法上の仕様は実施例1と同様に設計した。吸引管(92)は、内径が25mmで且つ底部(83)からの下端高さが25mmであり、吐出管(91)は、内径が100mmで且つ底部(83)からの下端高さが25mmであった。そして、実施例1と同様の条件で研磨液を撹拌してその撹拌効果を確認した結果、研磨液中の砥粒の量は、表1に示す通りであり、容器内の研磨液の上層部と下層部とで大きな差異が見られた。
Figure 2007204120
本発明に係る沈降性スラリーの容器の一形態を示す平面図および縦断面図である。 本発明に係る沈降性スラリーの容器の他の形態を示す平面図および縦断面図である。 図1及び図2の容器における撹拌時のスラリーの流動状態を模式的に示す縦断面図である。 ドラム缶型の従来の研磨液用可搬式容器を示す縦断面図である。
符号の説明
1A:容器
1B:容器
1 :胴部
11:天井部
12:底部
13:底部
2 :撹拌口
3 :取出口
4 :吐出管
5 :吸引管
H :容器の内法有効高さ
h1:吐出管の下端高さ
h2:吸引管の下端高さ
h3:突出部の最大突出高さ
L :吸引管の容器中心からの離間距離
R :容器の内法平均半径
r1:胴部と底部との角部の曲率半径
r2:突出部の曲率半径
r3:突出部の曲率半径

Claims (4)

  1. 沈降性スラリーを収容し且つ当該沈降性スラリーが外部のポンプによる循環操作で撹拌される容器であって、略円筒状の胴部が天井部および底部で封止され且つ前記天井部に取出口および撹拌口が設けられた構造を備え、前記撹拌口は、前記天井部の中心に配置され、前記取出口は、前記胴部の(内法最小半径よりも小さく且つ)内法平均半径(R)の50〜90%に相当する距離(L)だけ前記撹拌口から胴部側へ偏った位置に配置され、前記撹拌口および前記取出口には、各々、ポンプの循環系に接続される吐出管および吸引管が容器内部に向けて装着され、前記底部内面からの前記吐出管の下端高さ(h1)が容器の内法有効高さ(H)の75〜90%に設定され、前記底部内面からの前記吸引管の下端高さ(h2)が容器の内法有効高さ(H)の1〜6%に設定されていることを特徴とする沈降性スラリーの容器。
  2. 胴部と底部とのなす入隅部の曲率半径(r1)が、前記胴部の内法平均半径(R)の(10〜50%に設定されている請求項1に記載の容器。
  3. 底部は、その中央が容器内部に向けて突出する突起構造を備えている請求項1又は2に記載の容器。
  4. 沈降性スラリーが主に純水および砥粒から成る半導体ウエハ研磨用の研磨液である請求項1〜3の何れかに記載の容器。
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