JP2002134013A - 蛍光液収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、蛍光液を塗付した後に不要の蛍光
液を回収し収納する蛍光液を収納容器の底部に沈殿物が
蓄積することのない蛍光液収納装置を置供することを目
的とする。 【解決手段】 本発明による蛍光液収納装置は、収納容
器内に設けた回転子を収納容器底部外表面に近接配置し
た磁石の磁力によって回転させ、蛍光液を常時均一状態
に攪拌させて、いつでも蛍光液を使用状態に維持させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光放電管を構成
するガラス管内壁に蛍光膜を塗付後にガラス管内の不要
蛍光液を収納する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】蛍光放電管はパソコン、ワープロ等の液
晶表示装置の照明装置の光源として多用されており、特
に組込み機器の小型化に伴って蛍光放電管の細管化が著
しく最近では内径が２．０ｍｍφの極細のガラス管を使
用したものまで実用化されている。蛍光放電管のガラス
バルブ内壁には周知のように蛍光被膜が形成されてお
り、一般的に蛍光液を塗付して焼成して蛍光被膜を形成
している。

【０００３】ところで、この蛍光液のガラス内壁の塗付
には、特開平４−３１２７４１号公報に示されるよう
に、蛍光体を混濁した蛍光液をガラス管上方の塗付位置
まで吸引し、その後ガラス管内の蛍光液を自然落下させ
て塗付している。図２はその概略図であり、同図（イ）
において蛍光体混濁の蛍光液３を満たした容器９中に、
治具６によって保持されたガラスバルブ７の下端を浸漬
し、図示しない真空ポンプによって矢印方向に蛍光液３
をガラス管７の塗付位置まで上昇させ真空ポンプによる
吸引を停止させた後、同図（ロ）に示すように治具６を
容器内より引き上げれば、ガラス管７内の不要な蛍光液
は下方に落下し容器３に回収され容器に収納されること
になる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の説明は、一つの
容器３による蛍光液塗付と塗布後の不要蛍光液の回収を
示し、勿論これでも蛍光液の塗付は可能であるが、一般
的には複数個の治具が取りつけられた回転テーブルとそ
の下方に塗布のための蛍光液が収納された収納容器と塗
付後の蛍光液を回収し収納する容器が複数個設けられて
おり、回転テーブルの回転によって自動的に蛍光液の塗
付作業が行われることが多い。

【０００５】蛍光液の塗付と回収とが一ヶ所で行われる
場合には、別の蛍光液保存容器から蛍光液の供給が常に
行われているので問題はないが、回収され蛍光液が収納
される容器が別の個所にある場合では単に回収され収納
されているだけであり、どうしても比較的比重の大きい
物質が容器の底部に沈殿して固まることが多く、この回
収された蛍光液を再使用する場合には、その沈殿物を攪
拌し均等な蛍光液の状態にしなければ使用できない。こ
の攪拌して均等な蛍光液にするための作業は大変な労力
を要するとともにかなり時間のかかる困難なものであ
る。

【０００６】したがって、本発明は上記問題点を改善
し、塗布の蛍光液を収納した容器とは別に設けられる蛍
光液塗布後の不要蛍光液を回収し収納する容器内の蛍光
液をなんの作業を要せずに直ぐに使用できる状態に維持
することの出来る収納装置を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、蛍光液の収納容器内に回転子を取付け、モータ
ーに結合されモーターの回転によって回転する磁石を前
記収納容器の底部外表面に近接して設け、モーターを回
転させて前記磁石を回転させることによって前記磁石の
磁力によって前記回転子を回転させて蛍光液を攪拌す
る。蛍光液の常時の攪拌によって容器底部に沈殿物が溜
まることがないので常に収納蛍光液を使用状態に維持す
ることが出来る。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、蛍光液の収納容器内に設けられた回転子と、収納容
器底部外表面に近接して配置されモーターによって回転
され磁石とを有したものであり、磁石の回転によって回
転子が磁力を受けて回転することによって蛍光液が常時
攪拌され、容器の底部に沈殿物の溜まるのを防止するこ
とができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を図面とともに説明する。

【００１０】図１は、本発明の蛍光液の収納装置と治具
に保持されたガラス管の内壁に塗付された蛍光液の不要
液が回収される状態を示した概略図であり、図におい
て、１は蛍光液の収納容器、２は収納容器の底部に取付
けられ磁力を受けて回転する回転子、３は容器１中に収
納される蛍光体が混濁した蛍光液、４はモーター、５は
モーター４に取付けられモーターの回転によって回転す
る磁石、６はガラス管の保持用の治具、７はガラス管、
８はガラス管７の内壁に塗付された蛍光膜である。

【００１１】次にかかる構成からなる蛍光収納装置の動
作について説明すると、まず、治具６で保持されたガラ
ス管７の下端部が図示しない蛍光液収納容器の蛍光液中
に浸漬され、真空ポンプの作動によって蛍光液がガラス
管内の所定位置まで上昇させられた後、真空ポンプによ
る蛍光液の吸引を停止させ、次いで図示した収納装置の
上方に治具６を移動させてガラス管７を収納容器１の上
方に位置させ、ガラス管内の蛍光液の不要液を自然落下
させることによって、収納容器１内に不要の蛍光液が回
収され収納されることになる。この蛍光液の不要液は、
蛍光液塗布作業に伴って収納され蓄積されてゆくが、単
に蓄積されるだけであれば、前述したように収納容器底
部に沈殿物が溜まることとなる。それを防止するため
に、モーター４を回転させ磁石５を回転させると、磁石
５の磁力によって回転子２が収納容器１内を回転するの
で、回収され収納された蛍光液は底部に沈殿物が蓄積さ
れること無く均等な攪拌状態に維持することができる。

【００１２】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の蛍光液の収
納装置は、蛍光液が塗布された後のガラス管内の不要蛍
光液を回収し収納するのに、常に蛍光液を均等な状態に
維持することが出来るので、再使用に際しては蛍光液を
攪拌する必要も無く収納蛍光液を直ぐに使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の蛍光液が回収され収納される収納装置
の構成とその使用状態を示した概略図

【図２】従来の蛍光液塗付と蛍光液の回収収納状態の概
略図であり、同図（イ）は蛍光液塗付状態図 同図（ロ）は不要蛍光液の回収・収納状態図

【符号の説明】

１ 収納容器 ２ 回転子 ３ 蛍光液 ４ モーター ５ 磁石 ６ 治具 ７ ガラス管 ８ 蛍光膜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】治具に保持されたガラス管内面に蛍光膜を
   形成するために蛍光液を塗付した後に不要の蛍光液を回
   収し収納する蛍光液の収納装置であって、前記不要蛍光
   液の収納容器と、当該収納容器底部に取付けられる回転
   子と、モーターと、このモーターに取付けられ前記収納
   容器の底部外表面に近接して設けられ前記モーターの回
   転によって回転する磁石とからなり、前記モーターを回
   転させ前記磁石を回転させることによって前記回転子を
   回転させて前記収納蛍光液を攪拌するようにした蛍光液
   収納装置。