JP2008248844A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料の噴射角ばらつきを低減する燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】バルブボディ11,20,21とニードル30とを備え、バルブボディ11の内面とニードル30の外面との間に、軸方向に延びる環状の第1燃料通路26aと、第1燃料通路26aの下流端から環状内側に延びるとともに噴孔25と連通する第2燃料通路26bと、が形成され、複数の噴孔25のうち第2燃料通路26bと連通する入口部25bは、バルブボディの中心線J1を中心とした同一の仮想円K上に配置されており、仮想円Kの直径をDp、ニードル30の外径をDsとした場合に、1.5≦Ds/Dp≦3(条件(1))を満たすように構成する。この条件(1)から外れると噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなってしまうことが、本発明の発明者が行なった試験及び数値解析により明らかになった。
【選択図】 図2
【解決手段】バルブボディ11,20,21とニードル30とを備え、バルブボディ11の内面とニードル30の外面との間に、軸方向に延びる環状の第1燃料通路26aと、第1燃料通路26aの下流端から環状内側に延びるとともに噴孔25と連通する第2燃料通路26bと、が形成され、複数の噴孔25のうち第2燃料通路26bと連通する入口部25bは、バルブボディの中心線J1を中心とした同一の仮想円K上に配置されており、仮想円Kの直径をDp、ニードル30の外径をDsとした場合に、1.5≦Ds/Dp≦3(条件(1))を満たすように構成する。この条件(1)から外れると噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなってしまうことが、本発明の発明者が行なった試験及び数値解析により明らかになった。
【選択図】 図2
Description
本発明は、燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
従来この種の燃料噴射弁は、バルブボディ内部の収容室にニードルを収容して構成されている。バルブボディは略円筒形状であり、燃料を噴射する複数の噴孔が軸方向の先端に形成されている。また、ニードルは、バルブボディの弁座部に着座することにより噴孔からの燃料噴射を遮断し、弁座部から離座することにより噴孔からの燃料噴射を許容する(特許文献1及び特許文献2参照)。
そして、バルブボディの内面とニードルの外面との間に、以下に説明する第1燃料通路及び第2燃料通路が形成されている。図2に例示されるように、第1燃料通路26aは軸方向に延びる環状の通路であり、第2燃料通路26bは、第1燃料通路26aの下流端から環状内側に延びるとともに噴孔25と連通する。これにより、燃料噴射弁に供給された燃料は、第1燃料通路26aを軸方向に流通(矢印Y1参照)した後、第2燃料通路26bにて環状内側に方向転換され(矢印Y2参照)、その後噴孔25の入口部25bにて軸方向に方向転換されて噴孔25内に流入し(矢印Y3参照)、噴孔25の出口部25aから噴射される。
そして、出口部25aから噴射される燃料の噴射方向が所望の方向となるように、バルブボディ21の中心線J1に対する噴孔25の中心線J2の傾きαhが設定されている。以下、バルブボディ21の中心線J1に対する燃料の主流の噴射方向の傾きを噴射角αsと呼ぶ。
特開平11−70347号公報
特開2000−314359号公報
ここで、本発明の発明者は上記従来の燃料噴射弁について、実際に燃料を噴射して噴射角αsを計測する試験を行なった。すると、同一の燃料噴射弁について噴射角αsが常に同じ値になるわけではなく、噴射角αsの計測値にはばらつきがあり、噴孔25の傾きαhと噴射角αsとが噴射する毎に一致していない場合があることが分かった。そして、所望の噴射角αsで噴射されていない場合には、噴射された燃料の燃焼効率が低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料の噴射角ばらつきを低減する燃料噴射弁を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、燃料の噴射角を噴孔の傾きに近づけることを実現した燃料噴射弁を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、バルブボディとニードルとを備え、バルブボディの内面とニードルの外面との間に、軸方向に延びる環状の第1燃料通路と、第1燃料通路の下流端から環状内側に延びるとともに噴孔と連通する第2燃料通路と、が形成され、複数の噴孔において第2燃料通路と連通する入口部は、バルブボディの中心線を中心とした同一の仮想円上に配置されており、仮想円の直径をDp、ニードルの外径をDsとした場合に、1.5≦Ds/Dp≦3を満たすことを特徴とする。
ここで、本発明の発明者は、上記構成の燃料噴射弁について、Ds/Dpの値をパラメータとして変更しつつ実際に燃料を噴射して噴射角αsを計測する試験を行なった。図5は試験結果を示すグラフであり、グラフの縦軸は、噴孔の傾きαhに対する噴射角αsのばらつき度合いを示す標準偏差σである。この試験結果によれば、Ds/Dpの値を1.5より小さくした場合及び3より大きくした場合には、噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなってしまうとの知見が得られる。
因みに、このような試験結果となった理由を発明者は次のように考察した。すなわち、第2燃料通路のうちバルブボディの中心線近傍部分(以下、単に中心部分と呼ぶ)では、第1燃料通路の環状全域から流入した燃料が衝突し、中心部分の燃料(図2に例示される斜線部分P1の燃料)は他の部分に比べて高圧となる。そして、このように高圧となった燃料P1は中心部分をふらつくように移動するため、Dpの値を小さくしてDs/Dp>3にすると、噴孔入口部のうち中心部分に近い側の燃料圧力が不安定となる。その影響により、Ds/Dp>3にすると噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなると考察される。
また、ニードルが弁座部に着座する毎に、バルブボディの中心線に対するニードルの中心線は厳密には異なる位置となる。つまり、ニードルが図2の右側にずれて着座することもあれば左側にずれて着座することもある。すると、第2燃料通路のうち弁座部に対応する部分は、ニードルの着座位置に応じて通路断面積が変化することとなり、弁座部対応部分の燃料圧力はニードルの着座毎に変動する。そのため、Dpの値を大きくしてDs/Dp<1.5にすると、噴孔入口部のうち弁座部に近い側の燃料圧力が不安定となる。その影響により、Ds/Dp<1.5にすると噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなると考察される。
以上により、上記知見に基づき本発明は1.5≦Ds/Dp≦3を満たすように構成されているので、噴射角αsのばらつきを低減することができ、ひいては、噴射された燃料の燃焼効率向上を図ることができる。
また、1.65≦Ds/Dp≦2.80を満たすようにすれば、図5の試験結果に示されるように、1.5≦Ds/Dp≦3の場合に比べて噴射角αsばらつきをより一層低減でき、好適である。
ところで、例えばタンブル流又はスワール流のように内燃機関の燃焼室内にて噴射燃料が循環する度合いに関し、その循環度合いを高くすることは内燃機関の出力向上を図る上で望ましい。そして、上記特許文献2記載の燃料噴射弁では、噴射燃料が空中を貫き通して進む力(以下、貫徹力と呼ぶ)を高めることにより循環度合いを高めようとしているが、このように貫徹力を高めると、噴射燃料がシリンダ壁面に衝突して付着することとなる。すると、シリンダ壁面に付着した燃料がHC等の未燃焼ガスとなり、所謂スモークが増加するといった問題が生じる。また、シリンダ壁面に付着した燃料によりピストンオイルが希釈されてしまうといった問題が生じる。
ここで、噴孔の出口部では、図6に例示されるように速度分布が存在する。そして、場所の違いによる速度の差のことを「速度勾配」と称して以下説明する。
上記問題に対し、本発明の発明者は、噴孔の出口部の速度分布の勾配(速度勾配)を大きくすれば、噴射燃料の貫徹力を大きくすることなく上記循環度合いを高くできることを想起した。つまり、速度勾配を大きくすれば、高速の燃料と低速の燃料とが分離しやすくなるので、噴射燃料の微粒化が促進される。そして、噴射燃料が微粒化されると、燃焼室に吸入される吸気の流れに乗って運ばれやすくなるので、燃焼室内を吸気とともに循環し、その循環度合いが高くなる。しかも、噴射圧力を高めたり噴孔を小さくすることなく噴射燃料の微粒化を促進できるので、噴射燃料の貫徹力を大きくすることなく、微粒化を促進できる。
本発明はこの点にも着目してなされたものであり、Ds/Dpを大きくするほど、貫徹力を小さくできるとともに微粒化を促進できることが、発明者の試験及び数値解析により確認された(図10参照)。そして、1.5≦Ds/Dp≦3を満たすように構成すれば、噴射燃料がシリンダ壁面に付着する度合いを十分小さくできる程度に貫徹力を小さくでき、また、循環度合いを十分高めることができる程度に微粒化を促進できることが分かった。
以上により、本発明によれば、上述の噴射角αsばらつき低減の効果に加え、貫徹力低下によりスモーク抑制及びピストンオイル希釈の問題を回避しつつ、微粒化促進により循環度合いを高めて内燃機関の出力向上を図ることができる、といった効果も発揮される。
請求項2記載の発明は、噴孔の向きは、噴孔の出口部が入口部よりもバルブボディの中心線から離れる側に位置するように傾斜していることを特徴とする。このように噴孔が傾斜している場合には、図2に例示されるように、燃料噴射弁に供給された燃料が、第2燃料通路26bにて環状内側に方向転換され(矢印Y2参照)、その後噴孔25の入口部25bにて軸方向に方向転換されて噴孔25内に流入する(矢印Y3参照)にあたり、噴孔25の入口部25bにて軸方向に方向転換される度合いが大きくなる。このような場合に本発明を適用すれば、上述した噴射角αsばらつき低減の効果が顕著に発揮され、好適である。
請求項3記載の発明は、バルブボディのうち噴孔が形成されている部分の板厚寸法をt、噴孔の直径をdとした場合に、1.25≦t/d≦4を満たすことを特徴とする。
ここで、噴孔の傾きαhと噴射角αsとの比(αs/αh)を噴射角収縮率と定義して以下に説明すると、本発明の発明者による試験により、t/dの値を大きくすると、t/d=1.25を境に噴射角収縮率は100%に近づくことが分かった(図11参照)。そして、噴射角収縮率が100%に近いということは、燃料の噴射角αsが噴孔の傾きαhに近づくことを意味し、換言すれば、所望の噴射角αhに近い噴射角αsとなっていることを意味する。なお、t/dの上限値4は、噴孔を形成することが極めて困難となる加工限界値である。すなわち、板厚寸法tを過剰に大きくした場合、或いは噴孔の直径dを過剰に小さくした場合には、噴孔を形成することが現実的ではなくなる。
以上の試験結果を鑑み、本発明は1.25≦t/d≦4を満たすように構成されているので、噴射角収縮率を100%に近づけて噴射角αsを噴孔の傾きαhに近づけることができ、ひいては、噴射された燃料の燃焼効率向上を図ることができる。
さらに、本発明によれば噴射角収縮率を100%に近づけることができるので、噴孔内を流通する燃料が噴孔内の偏った部分を流通してしまうことを抑制できる。その結果、噴孔内にて燃料があまり流通せずにデポジットが溜まり易くなる部分の発生を抑制できる、といった効果も発揮される。なお、デポジットとは、残留した未燃焼燃料が燃焼以外の化学反応を起こしたり、燃料中の不純物が析出することにより生じる堆積物のことである。
請求項4記載の発明は、入口部のうちバルブボディの中心線から最も離れた部分において、第2燃料通路の壁面と噴孔内の壁面とは滑らかに連続する曲面を形成しており、曲面の半径をRとした場合に、R≦0.02mmを満たすことを特徴とする。
本発明の発明者が行なった試験及び数値解析(図12参照)によれば、上記曲面の半径Rを0.02mmより大きくした場合には、噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなってしまうとの知見が得られる。この知見に基づき本発明はR≦0.02mmを満たすように構成されているので、噴射角αsのばらつきを低減することができ、ひいては、噴射された燃料の燃焼効率向上を図ることができる。また、R≦0.02mmを満たすように構成すれば上述した速度勾配を十分に大きくできることが、発明者による数値解析(図15参照)により確認された。
請求項5記載の発明は、バルブボディとニードルとを備え、バルブボディの内面とニードルの外面との間に、軸方向に延びる環状の第1燃料通路と、第1燃料通路の下流端から環状内側に延びるとともに噴孔と連通する第2燃料通路と、が形成され、バルブボディのうち噴孔が形成されている部分の板厚寸法をt、噴孔の直径をdとした場合に、1.25≦t/d≦4を満たすことを特徴とする。
これによれば、上述したように噴射角収縮率を100%に近づけて噴射角αsを噴孔の傾きαhに近づけることができ、ひいては、噴射された燃料の燃焼効率向上を図ることができる。また、上述したようにデポジットが溜まり易くなる部分の発生を抑制できるといった効果も発揮される。
なお、請求項5記載の発明では噴孔の数が1つでもよく、また、請求項6記載のように複数形成されていてもよい。
請求項7記載の発明は、噴孔のうち第2燃料通路と連通する入口部よりも出口部の方がバルブボディの中心線から離れる側に位置するように、噴孔の向きが傾斜していることを特徴とする。このように噴孔が傾斜している場合には、上述したように燃料が噴孔の入口部にて軸方向に方向転換されて噴孔内に流入する(図2中の矢印Y3参照)にあたり、噴孔の入口部にて軸方向に方向転換される度合いが大きくなる。このような場合に本発明を適用すれば、上述した噴射角αsを噴孔の傾きαhに近づける効果が顕著に発揮され、好適である。
請求項8記載の発明は、第2燃料通路と連通する噴孔の入口部のうちバルブボディの中心線から最も離れた部分において、第2燃料通路の壁面と噴孔内の壁面とは滑らかに連続する曲面を形成しており、曲面の半径をRとした場合に、R≦0.02mmを満たすことを特徴とする。これによれば、上述したように噴射角αsのばらつきを低減することができ、ひいては、噴射された燃料の燃焼効率向上を図ることができる。
請求項9記載の発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関に適用されることを特徴とする。直噴式内燃機関の場合には、吸気管に燃料を噴射するポート噴射式の場合に比べて、燃料の噴射圧力が高くなる。そしてこのような高圧噴射の場合には、上述した各種効果が顕著に発揮され、好適である。
以下、本発明に係る一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料噴射弁10の断面図であり、図2は図1の部分断面図である。燃料噴射弁10のハウジング11は筒状に形成されている。ハウジング11は、第一磁性部12、非磁性部13及び第二磁性部14を有している。非磁性部13は、第一磁性部12と第二磁性部14との磁気的な短絡を防止する。第一磁性部12、非磁性部13及び第二磁性部14は、例えばレーザ溶接などにより一体に接続されている。
ハウジング11の軸方向の一方の端部には入口部材15が設置されている。入口部材15はハウジング11の内周側に圧入されている。入口部材15は燃料入口16を有している。燃料入口16には、図示しない燃料ポンプによって燃料(本実施形態ではガソリン燃料)が供給される。燃料入口16に供給された燃料は、異物を除去する燃料フィルタ17を経由してハウジング11の内周側に流入する。
ハウジング11の他方の端部には、ノズルホルダ20が設置されている。ノズルホルダ20は、筒状に形成され、内側にノズルボディ21が設置されている。ノズルボディ21は、筒状に形成され、例えば圧入あるいは溶接などにより、ノズルホルダ20に固定されている。ノズルボディ21は、図2に示すように先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁面22に弁座部23を有している。また、ノズルボディ21は、ハウジング11とは反対側の端部近傍にノズルボディ21を貫いて内壁面22と外壁面24とを接続する複数の噴孔25を有している。燃料入口16に供給された燃料は噴孔25から内燃機関の燃焼室62(図4参照)に噴射される。
図3は、ノズルボディ21単体を示す図2のI矢視図であり、複数の噴孔25は同一の仮想円K上に配置されている。仮想円Kの中心は、ハウジング11、ノズルホルダ20及びノズルボディ21の中心線J1と一致する。なお、ノズルボディ21のうち軸方向の先端部分は、中心線J1に対して垂直に拡がる板状に形成されており、この板厚寸法tが均一な板状部分21aに噴孔25は形成されている。また、噴孔25の横断面は円形であり、噴孔25が貫通する向きは、噴孔25の出口部25aが噴孔25の入口部25bよりも中心線J1の外側に位置するように傾斜している。
なお、ノズルボディ21内面のうち、円錐状の内壁面22と噴孔25の入口部25bとの間には、噴孔25に向けて凹む凹部27が形成されている。これにより、凹部27内の燃料が複数の噴孔25に分配されることとなる。
また、ハウジング11、ノズルホルダ20及びノズルボディ21により、内部に収容室を形成するバルブボディを構成している。その収容室にはニードル30が収容されており、ニードル30は、ハウジング11、ノズルホルダ20及びノズルボディ21の内周側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。ニードル30は、ノズルボディ21と概ね同軸上に配置されている。ニードル30は、軸部31、頭部32及びシール部33を有している。頭部32は、軸方向において軸部31の燃料入口16側の端部に位置し、シール部33は、軸部31の噴孔25側の端部に位置する。また、シール部33は、図2に示すようにノズルボディ21に形成されている弁座部23と接触可能である。ニードル30は、ノズルボディ21との間に燃料が流れる燃料通路26を形成する。
燃料噴射弁10は、図1に示すようにニードル30を駆動する駆動部40を有している。駆動部40は、スプール41、コイル42、固定コア43、プレートハウジング44及び可動コア50を有している。スプール41は、ハウジング11の外周側に設置されている。スプール41は、樹脂で筒状に形成され、外周側にコイル42が巻かれている。コイル42は、コネクタ45の端子部46に接続している。ハウジング11を挟んでコイル42の内周側には固定コア43が設置されている。固定コア43は、例えば鉄などの磁性材料により筒状に形成され、ハウジング11の内周側に例えば圧入などにより固定されている。プレートハウジング44は、磁性材料から形成され、コイル42の外周側を覆っている。
可動コア50は、固定コア43と同軸上に配置されている。可動コア50は、ハウジング11の内周側に軸方向へ往復移動可能に設置されている。可動コア50は、例えば鉄などの磁性材料から筒状に形成されている。可動コア50は、固定コア43とは反対側に筒部51を有している。筒部51には、ニードル30の頭部32が圧入されている。これにより、ニードル30と可動コア50とは一体に接続されている。なお、ニードル30と可動コア50とは例えば溶接などにより一体に接続してもよい。
可動コア50は、固定コア43側の端部において弾性部材であるスプリング18と接触している。スプリング18は、軸方向の一方の端部がアジャスティングパイプ19に接している。アジャスティングパイプ19は、例えば圧入などにより固定コア43に固定されている。スプリング18は、軸方向へ伸長する方向の力を有している。そのため、一端が固定されているスプリング18は、他端側において一体の可動コア50及びニードル30を弁座部23に着座する方向へ押し付ける。固定コア43に圧入されているアジャスティングパイプ19の圧入量を調整することにより、スプリング18の荷重は調整される。
コイル42に通電していないとき、可動コア50及び可動コア50と一体のニードル30は弁座部23側へ押し付けられ、シール部33は弁座部23に着座する。これにより噴孔25からの燃料噴射が遮断される。コイル42に通電すると可動コア50が固定コア43に吸引されてニードル30が弁座部23から離座し、噴孔25から燃料が噴射される。
図4は、燃料噴射弁10を内燃機関としてのガソリンエンジン60に組み付けた状態を示す模式図である。本実施形態に係る、燃料噴射弁10は、燃焼室62内に燃料を直接噴射する直噴式の燃料噴射弁であり、ノズルホルダ20及びノズルボディ21が燃焼室62内に位置するようにシリンダヘッド61に取り付けられている。また、ノズルボディ21は、吸気ポート63のうち吸気バルブ64により開閉される部分、かつ、吸気バルブ64の吸気流れ下流側部分に位置している。
次に、ノズルボディ21の内面とニードル30の外面との間に形成される燃料通路26について、図2を用いて詳細に説明する。
燃料通路26のうち、ノズルボディ21の内周面21bとニードル30の外周面30aとの間に形成される部分を第1燃料通路26aと呼び、円錐状の内壁面22及び凹部27とニードル30の外面との間に形成される部分を第2燃料通路26bと呼ぶ。第1燃料通路26aは軸方向に延びる環状(図3参照)であり、第2燃料通路26bは、第1燃料通路26の下流端から環状内側に延びるとともに複数の噴孔25と連通する形状である。
そして、ノズルボディ21及びニードル30は、次の(1)、(2)、(3)の条件を満たすように構成されている。すなわち、仮想円Kの直径をDp、ニードル30の外径をDsとした場合に、1.5≦Ds/Dp≦3を満たす(条件(1))。ノズルボディ21の板状部分21aの板厚寸法をt、噴孔25の直径をdとした場合に、1.25≦t/d≦4を満たす(条件(2))。
また、噴孔25の入口部25bのうち中心線J1から最も離れた部分において、凹部27の壁面と噴孔25内の壁面とは滑らかに連続する曲面25r(図2及び図3参照)を形成しており、曲面25rの半径をRとした場合に、R≦0.02mmを満たす(条件(3))。因みに、噴孔25は、放電加工又はドリルにより板状部分21aに加工され、曲面25rは、研磨材として機能する砥粒を凹部27及び噴孔25内に流動させることにより加工される。
なお、ニードル30のうちシール部33は円錐状の内壁面22に対応したテーパ形状であり、テーパ面の高さ寸法をHとした場合に、0.05mm≦H≦0.30mmを満たすようにシール部33を形成することが望ましい。
次に、上記条件(1)を満たすことにより得られる効果を説明する。
1.5≦Ds/Dp≦3との条件(1)を満たせば次の効果を奏することが、発明者による試験及び数値解析により明らかになった。
図5は、前述したように、一つの燃料噴射弁10について、Ds/Dpの値をパラメータとして変更しつつ実際に燃料を噴射して噴射角αsのばらつきσを計測する試験結果のグラフである。なお、これらの試験及び数値解析の条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、R=0.00mm、t/d=1.5。
この試験結果によれば、Ds/Dpの値を1.5より小さくした場合及び3より大きくした場合には、噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなってしまうとの知見が得られる。このように、1.5≦Ds/Dp≦3との条件(1)を満たす本実施形態によれば、噴射角αsのばらつき度合いσを小さく抑えることができる。
ところで、本実施形態では図4の矢印Y4に示すように、燃焼室62内に流入した吸気がタンブル流となるように構成されている。そして、タンブル流の循環度合い(単位時間あたりに循環する回数)に関し、その循環度合いを高くすることはエンジン60の出力向上を図る上で望ましい。そして、前述したように、循環度合いを高めるべく噴射燃料の貫徹力を高めた場合に生じるスモーク増加及びピストンオイル希釈の問題に対し、本実施形態では、噴孔25の出口部25aの速度勾配を大きくすることにより、噴射燃料の貫徹力を大きくすることなく循環度合いを高くしている。
図6は速度勾配の定義を説明する図であり、図2中のY軸及びZ軸が図6中のY軸及びZ軸に相当する。そして、噴孔25のX−Y平面中の任意点での速度勾配を図6中の式(4)で表した場合、噴孔25のX−Y平面全体での速度勾配は式(5)に示すように定義される。以下、単に速度勾配と記載する場合は、式(5)にて定義された速度勾配のことを意味する。
図7及び図8は燃料の流速分布を数値解析した結果を示しており、図7は、仮想円Kの直径Dpを大きくした場合(Dp=0.96mm)、図8は、図7に比べて仮想円Kの直径Dpを小さくした場合(Dp=0.56mm)の解析結果である。図7及び図8の(b)は(a)の出口部25aにおける速度分布を示す。なお、これらの数値解析の条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、Ds=1.5mm、R=0.00mm、t/d=1.5。
この解析結果によれば、仮想円Kの直径Dpを小さく(Ds/Dpを大きく)するほど、噴孔25の入口部25bに流入する燃料の流れY10,Y20の向きは中心線J1に対して垂直の向きに近づく。その結果、出口部25aにおける燃料のうち中心線J1に近い位置の燃料Y11,Y21の速度と、中心線J1から離れる位置の燃料Y12,Y22の速度との差が大きくなる。つまり、速度勾配が大きくなる。
すると、高速の燃料Y11,Y21と低速の燃料Y12,Y22とをひきちぎる力が強くなるので、噴射燃料の微粒化が促進される。そして、噴射燃料が微粒化されると、燃焼室62に吸入される吸気の流れに乗って運ばれやすくなるので、燃焼室62内を吸気とともに循環し、その循環度合いが高くなる。しかも、噴射圧力を高めたり噴孔を小さくすることなく噴射燃料の微粒化を促進できるので、噴射燃料の貫徹力を大きくすることなく、微粒化を促進できる。
図9はDs/Dpと速度勾配との関係を示すグラフであり、グラフ中の実線は数値解析により得られたデータである。なお、この数値解析条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、R=0.00mm、t/d=1.5。これらの試験及び数値解析結果により、Ds/Dpを大きくするほど速度勾配が大きくなることが明らかになった。
図10はDs/Dpと貫徹力及びザウター平均粒径(以下、SMDと呼ぶ)との関係を示すグラフであり、グラフ中のサンプリングデータ各7点は実際に燃料を噴射して得られた試験データであり、グラフ中の実線及び点線は数値解析により得られたデータである。なお、これらの数値解析の条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、R=0.00mm、t/d=1.5。これらの試験及び数値解析結果により、Ds/Dpを大きくするほど貫徹力が小さくなるとともにSMDが小さくなることが明らかになった。
以上により、Ds/Dpを大きくするほど、貫徹力を小さくできるとともに微粒化を促進できることが、発明者の試験及び数値解析により確認された。そして、1.5≦Ds/Dp≦3を満たす本実施形態によれば、噴射燃料がシリンダ壁面65に付着する度合いを十分小さくできる程度に貫徹力を小さくでき、また、循環度合いを十分高めることができる程度に微粒化を促進できる。
次に、上記条件(2)を満たすことにより得られる効果を説明する。
1.25≦t/d≦4との条件(2)を満たせば次の効果を奏することが、発明者による試験により明らかになった。
図11は、前述したように、一つの燃料噴射弁10について、t/dの値をパラメータとして変更しつつ実際に燃料を噴射して噴射角収縮率αs/αhを計測する試験結果のグラフである。グラフ中のサンプリングデータ11点は実際に燃料を噴射して得られた試験データである。なお、これらの数値解析の条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、R=0.00mm、Ds/Dp=2.0。
この試験結果によれば、t/dの値を大きくすると、t/d=1.25を境に噴射角収縮率は100%に近づき、所望の噴射角αhに近い噴射角αsにできることが明らかになった。なお、t/dの上限値4は噴孔25の加工限界である。
以上により、1.25≦t/d≦4を満たす本実施形態によれば、実際に噴射される燃料の噴射角αsを所望の噴射角αhに近づけることができ、ひいては、噴射された燃料の燃焼効率向上を図ることができる。さらに、噴射角収縮率を100%に近づけることができるので、噴孔25内のうち低速の燃料Y12,Y22が流通する部分にデポジットが溜まることを抑制できる。
次に、上記条件(3)を満たすことにより得られる効果を説明する。
R≦0.02mmとの条件(3)を満たせば次の効果を奏することが、発明者による試験及び数値解析により明らかになった。
図12は、前述したように、一つの燃料噴射弁10について、噴孔25の入口部25bの曲面25rの半径Rをパラメータとして変更しつつ実際に燃料を噴射して噴射角αsを計測する試験結果のグラフである。グラフ中のサンプリングデータ4点は実際に燃料を噴射して得られた試験データである。なお、この試験条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、Ds/Dp=2.0、t/d=1.5。
これらの試験及び数値解析結果によれば、曲面25rの半径Rの値を0.02mmより大きくした場合には、噴射角αsのばらつき度合いが急激に大きくなってしまうとの知見が得られる。このように、R≦0.02mmとの条件(3)を満たす本実施形態によれば、噴射角αsのばらつき度合いσを約1.5以下に抑えることができる。
図13及び図14は燃料の流速分布を数値解析した結果を示しており、図13は、曲面25rの半径Rを大きくした場合(R=0.03mm)、図14は、図13に比べて曲面25rの半径Rを小さくした場合(R=0.00mm)の解析結果である。図13及び図14の(b)は(a)の出口部25aにおける速度分布を示す。なお、これらの数値解析の条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、Ds/Dp=2.0、t/d=1.5。
この解析結果によれば、曲面25rの半径Rを大きくするほど、噴孔25の入口部25bに流入する燃料の流れY30,Y40の主流は、噴孔25のうち中心線J1に近い側に位置する。その結果、出口部25aにおける燃料のうち中心線J1に近い位置の燃料Y31,Y41の速度と、中心線J1から離れる位置の燃料Y32,Y42の速度との差が大きくなる。つまり、速度勾配が大きくなる。
すると、高速の燃料Y31,Y41と低速の燃料Y32,Y42とをひきちぎる力が強くなるので、噴射燃料の微粒化が促進される。よって、上述したように噴射燃料の循環度合いが高くなるとともに、噴射燃料の貫徹力を大きくすることなく、微粒化を促進できる。
図15は噴孔25の入口部25bにおける曲面25rの半径Rと速度勾配との関係を示すグラフであり、グラフ中のサンプリングデータ3点は数値解析により得られたデータである。なお、この数値解析条件として次の項目が挙げられる。燃料の噴射圧力=10MPa、Ds/Dp=2.0、t/d=1.5。これらの試験及び数値解析結果により、曲面25rの半径Rを小さくするほど速度勾配が大きくなることが明らかになった。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、上記各実施形態の特徴的構造をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。また、例えば次のように実施しても良い。
・上記実施形態では、上述の条件(1)(2)(3)全てを満たすように構成されているが、条件(1)及び条件(2)の少なくとも一方を満たすように構成してもよく、条件(2)は満たすが条件(1)を満たさない構成にした場合には、噴孔25を一つのみにしてもよい。
・上記実施形態では、直噴式のガソリンエンジンに燃料噴射弁10を適用させているが、直噴式のディーゼルエンジンに適用させてもよい。また、吸気ポート63内に燃料を噴射するポート噴射式の燃料噴射弁10に適用させてもよい。
・上記実施形態では、噴孔25の横断面形状が真円であるが、楕円であってもよいし、スリット状であってもよい。
・上記実施形態では、第1燃料通路26aを形成するノズルボディ21に噴孔25を形成しているが、ノズルボディ21とは別体のプレート部材を設け、そのプレート部材に噴孔25を形成するようにしてもよい。
・本発明に係る燃料噴射弁10の燃料噴射圧力適用範囲は300kPa〜100MPa、より望ましくは400kPa〜40MPaとして好適である。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、上記各実施形態の特徴的構造をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。また、例えば次のように実施しても良い。
・上記実施形態では、上述の条件(1)(2)(3)全てを満たすように構成されているが、条件(1)及び条件(2)の少なくとも一方を満たすように構成してもよく、条件(2)は満たすが条件(1)を満たさない構成にした場合には、噴孔25を一つのみにしてもよい。
・上記実施形態では、直噴式のガソリンエンジンに燃料噴射弁10を適用させているが、直噴式のディーゼルエンジンに適用させてもよい。また、吸気ポート63内に燃料を噴射するポート噴射式の燃料噴射弁10に適用させてもよい。
・上記実施形態では、噴孔25の横断面形状が真円であるが、楕円であってもよいし、スリット状であってもよい。
・上記実施形態では、第1燃料通路26aを形成するノズルボディ21に噴孔25を形成しているが、ノズルボディ21とは別体のプレート部材を設け、そのプレート部材に噴孔25を形成するようにしてもよい。
・本発明に係る燃料噴射弁10の燃料噴射圧力適用範囲は300kPa〜100MPa、より望ましくは400kPa〜40MPaとして好適である。
10…燃料噴射弁、11…ハウジング(バルブボディ)、20…ノズルホルダ(バルブボディ)、21…ノズルボディ(バルブボディ)、23…弁座部、25b…入口部、25…噴孔、26a…第1燃料通路、26b…第2燃料通路、30…ニードル、Dp…仮想円Kの直径、K…仮想円、d…噴孔直径、Ds…ニードルの外径、t…ノズルボディの板状部分の板厚寸法、αh…噴孔の傾き(所望の噴射角)、αs/αh…噴射角収縮率、αs…実際に噴射された燃料の噴射角、J1…バルブボディの中心線。
Claims (9)
- 内部に収容室を有する略円筒形状であり、燃料を噴射する複数の噴孔が軸方向の先端に形成され、前記噴孔の上流側部分に弁座部を有するバルブボディと、
前記収容室に配置され、前記弁座部に着座することにより前記噴孔からの燃料噴射を遮断するとともに前記弁座部から離座することにより前記噴孔からの燃料噴射を許容するニードルと、
を備え、
前記バルブボディの内面と前記ニードルの外面との間に、前記軸方向に延びる環状の第1燃料通路と、前記第1燃料通路の下流端から環状内側に延びるとともに前記噴孔と連通する第2燃料通路と、が形成され、
複数の前記噴孔において前記第2燃料通路と連通する入口部は、前記バルブボディの中心線を中心とした同一の仮想円上に配置されており、
前記仮想円の直径をDp、前記ニードルの外径をDsとした場合に、1.5≦Ds/Dp≦3を満たすことを特徴とする燃料噴射弁。 - 前記噴孔の向きは、前記噴孔の出口部が前記入口部よりも前記バルブボディの中心線から離れる側に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
- 前記バルブボディのうち前記噴孔が形成されている部分の板厚寸法をt、前記噴孔の直径をdとした場合に、1.25≦t/d≦4を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射弁。
- 前記入口部のうち前記バルブボディの中心線から最も離れた部分において、前記第2燃料通路の壁面と前記噴孔内の壁面とは滑らかに連続する曲面を形成しており、
前記曲面の半径をRとした場合に、R≦0.02mmを満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料噴射弁。 - 内部に収容室を有する略円筒形状であり、燃料を噴射する噴孔が軸方向の先端に形成され、前記噴孔の上流側部分に弁座部を有するバルブボディと、
前記収容室に配置され、前記弁座部に着座することにより前記噴孔からの燃料噴射を遮断するとともに前記弁座部から離座することにより前記噴孔からの燃料噴射を許容するニードルと、
を備え、
前記バルブボディの内面と前記ニードルの外面との間に、前記軸方向に延びる環状の第1燃料通路と、前記第1燃料通路の下流端から環状内側に延びるとともに前記噴孔と連通する第2燃料通路と、が形成され、
前記バルブボディのうち前記噴孔が形成されている部分の板厚寸法をt、前記噴孔の直径をdとした場合に、1.25≦t/d≦4を満たすことを特徴とする燃料噴射弁。 - 前記噴孔は複数形成されていることを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射弁。
- 前記噴孔のうち前記第2燃料通路と連通する入口部よりも出口部の方が前記バルブボディの中心線から離れる側に位置するように、前記噴孔の向きが傾斜していることを特徴とする請求項5又は6に記載の燃料噴射弁。
- 前記第2燃料通路と連通する前記噴孔の入口部のうち前記バルブボディの中心線から最も離れた部分において、前記第2燃料通路の壁面と前記噴孔内の壁面とは滑らかに連続する曲面を形成しており、
前記曲面の半径をRとした場合に、R≦0.02mmを満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料噴射弁。 - 燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関に適用されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の燃料噴射弁。
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