JP4214525B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関(以下、内燃機関を「エンジン」という。)に燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
燃料噴射弁の噴孔の周辺には、噴射された燃料の一部が残留する。噴孔の周辺に残留した燃料は、燃料の性質や周辺の温度の変化などによって固形化し、噴孔の周辺にデポジットとして堆積する。特に、エンジンを長期間にわたり保守および点検をすることなく使用すると、デポジットの堆積を招きやすくなる。噴孔の周辺にデポジットが付着すると、燃料噴射量の低下、あるいは噴霧形状の変化を招くおそれがある。
噴孔の周辺へのデポジットの付着を防止する技術として、例えば特許文献1に開示されている技術が公知である。特許文献1では、噴孔を形成するノズルプレートは、噴孔を取り囲む円形状の窪みと、この窪みから径方向外側へ伸びて接続する逃がし溝とを備えている。また、ノズルプレートの周辺には、中空円筒状のカバーが設置されている。
特開2002−48034号公報
特許文献1に開示されている燃料噴射弁の場合、噴孔の燃料出口の周辺に付着した燃料の液滴は、円形状の窪みの周囲の段差によって形成される隅部に集められる。集められた燃料は、逃がし溝を経由してカバーに形成されているスリットから排出される。これにより、噴孔の燃料出口の周辺に付着した燃料の残留、および残留した燃料によるデポジットの堆積を防止している。
しかしながら、特許文献1に開示されている燃料噴射弁の場合、噴孔の燃料出口の周辺に付着した燃料はカバーのスリットから不規則に排出される。そのため、例えば燃料噴射弁を直噴式のエンジンに適用する場合、燃料は燃焼室へ不規則に排出される。その結果、燃焼室に所定外の燃料が供給され、排気エミッションが悪化するおそれがある。
また、特許文献1に開示されている燃料噴射弁の場合、カバーにはスリットが一か所にのみ設置されている。そのため、燃料噴射弁をエンジンに搭載するとき、スリットの位置と燃焼室との位置関係を決定する必要がある。その結果、燃料噴射弁の搭載位置が一か所に限定されるという問題がある。さらに、特許文献1に開示されている燃料噴射弁の場合、ノズルプレートは複数の部材から構成されている。そのため、構造の複雑化を招くという問題がある。
そこで、本発明の目的は、簡単な構造で燃料を噴孔の燃料出口から外周側へ案内して燃料出口周辺への燃料の滞留、および燃料の滞留にともなうデポジットの堆積を低減するとともに、搭載位置が限定されない燃料噴射弁を提供することにある。
請求項1記載の発明では、ノズルには燃料案内部が設置されている。ノズルの燃料出口に滞留した燃料は、燃料案内部に案内されて噴孔群の外周側へ案内される。燃料案内部は噴孔の外周側に周方向へ連続して設置されているため、燃料は一点に集中することなく均等に燃料案内部に分散する。したがって、簡単な構造で燃料を噴孔の燃料出口から外周側へ案内することができ、燃料出口周辺への燃料の滞留、およびデポジットの堆積を低減することができる。また、燃料は、燃料案内部に分散するため、燃料は容易に気化する。そのため、燃料案内部に案内された燃料の排出は不要である。したがって、搭載位置が限定されることはない。さらに、燃料は、燃料案内部に分散するため、液滴に成長することが防止される。これにより、成長した液滴が例えばエンジンの燃焼室や吸気管などへ落下することが抑制される。
また、請求項記載の発明では、燃料案内部は第一案内溝を有している。第一案内溝は、噴孔の燃料出口が開口する面よりも燃料入口が開口する面側へ窪んでいる。そのため、噴孔の燃料出口の周辺の燃料は、第一案内溝に接することにより、毛細管現象による浸透によって第一案内溝へ流入する。これにより、燃料は、第一案内溝によって噴孔群の外周側へ案内され、噴孔の燃料出口の周辺に滞留しない。したがって、簡単な構造で燃料出口周辺への燃料の滞留、およびデポジットの堆積を低減することができる。
さらに、請求項1記載の発明では、第一案内溝はノズルの径方向へ複数設置されている。すなわち、第一案内溝は、多重の環状に設置されている。そのため、噴孔群に近い第一案内溝が燃料で満たされたときでも、燃料はさらに外周側の第一案内溝によって保持される。これにより、第一案内溝に保持される燃料の量が増大する。したがって、簡単な構造で燃料出口周辺への燃料の滞留、およびデポジットの堆積を低減することができる。
請求項または記載の発明では、第一案内溝は噴孔群の外周側を円環状または多角環状に囲んでいる。これにより、噴孔群における噴孔の配置などに応じて、第一案内溝の形状は任意に変更することができる
請求項記載の発明では、燃料案内部は第二案内溝を有している。第二案内溝は、噴孔群に最も近い第一案内溝から径方向外側へ放射状に伸びている。これにより、第一案内溝に保持された燃料は、第二案内溝を経由して径方向外側へ案内される。その結果、燃料は、噴孔の燃料出口からさらに離れた位置へ運ばれる。したがって、簡単な構造で燃料出口周辺への燃料の滞留、およびデポジットの堆積を低減することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁(以下、燃料噴射弁を「インジェクタ」という。)を図2に示す。第1実施形態によるインジェクタ10は、例えば燃焼室へ燃料を噴射する直噴式のガソリンエンジンに適用される。直噴式のガソリンエンジンの場合、インジェクタ10はエンジンのシリンダヘッドに搭載される。なお、インジェクタ10は、直噴式のガソリンエンジンに限らず、吸気ポートを流れる吸気に燃料を噴射するポート噴射式のガソリンエンジン、あるいはディーゼルエンジンのインジェクタとして適用してもよい。
インジェクタ10は、筒状のハウジング11を備えている。ハウジング11は、第一磁性部12、非磁性部13および第二磁性部14を有している。非磁性部13は、第一磁性部12と第二磁性部14との磁気的な短絡を防止する。第一磁性部12、非磁性部13および第二磁性部14は、例えばレーザ溶接などにより一体に接続されている。なお、ハウジング11を磁性材料により筒状の一体物に成形し、例えば熱加工することにより非磁性部13に対応する部分を非磁性化してもよい。
ハウジング11の軸方向の一方の端部には入口部材15が設置されている。入口部材15は、ハウジング11の内周側に圧入され、ハウジング11に固定されている。入口部材15は燃料入口16を有している。燃料入口16には、図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。燃料入口16に供給された燃料は、燃料フィルタ17を経由してハウジング11の内周側に流入する。燃料フィルタ17は、燃料に含まれる異物を除去する。
ハウジング11の他方の端部には、ノズルホルダ20が設置されている。ノズルホルダ20は、磁性材料により筒状に形成され、内側に弁ボディ21が設置されている。弁ボディ21は、筒状に形成されている。弁ボディ21は、例えば圧入あるいは溶接などによりノズルホルダ20に固定されている。弁ボディ21は、図1(A)に示すように先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁21aを有している。なお、図1ではノズルホルダ20の記載を省略している。弁ボディ21は、円錐状の内壁21aに弁座22を有している。弁ボディ21の先端部には、ノズルとしての噴孔プレート30が設置されている。噴孔プレート30は、弁ボディ21の先端部を覆っている。噴孔プレート30は、噴孔群31を有している。噴孔群31は、複数の噴孔32から構成されている。噴孔32は、噴孔プレート30を板厚方向に貫いている。
弁部材としてのニードル23は、図2に示すようにハウジング11、ノズルホルダ20および弁ボディ21の内周側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。ニードル23は、弁ボディ21と概ね同軸上に配置されている。ニードル23は、軸方向の一方の端部側すなわち燃料入口16とは反対側の端部にシール部24を有している。シール部24は、弁ボディ21に形成されている弁座22に接触可能である。ニードル23は、弁ボディ21との間に燃料が流れる燃料通路25を形成する。
インジェクタ10は、ニードル23を駆動する駆動部40を有している。駆動部40は、電磁駆動部であり、スプール41、コイル42、固定コア43、プレートハウジング44および可動コア45を有している。スプール41は、ハウジング11の外周側に設置されている。スプール41は、樹脂で筒状に形成され、外周側にコイル42が巻かれている。コイル42は、コネクタ46の端子部47に接続している。固定コア43は、ハウジング11を挟んでコイル42の内周側に設置されている。固定コア43は、例えば鉄などの磁性材料から筒状に形成されている。固定コア43は、ハウジング11の内周側に例えば圧入などにより固定されている。磁性部材であるプレートハウジング44は、コイル42の外周側を覆っている。プレートハウジング44は、ハウジング11の第二磁性部14およびノズルホルダ20と磁気的に接続している。スプール41およびコイル42の外周側は、コネクタ46を一体に形成する樹脂モールド18により覆われている。
可動コア45は、ハウジング11の内周側に軸方向へ往復移動可能に設置されている。可動コア45は、例えば鉄などの磁性材料から筒状に形成されている。可動コア45は、固定コア43とは反対側の端部においてニードル23と一体に接続している。可動コア45は、固定コア43側の端部において弾性部材であるスプリング48と接触している。弾性部材には、例えば板ばね、空気ダンパまたはオイルダンパなどを、スプリング48に限らず適用可能である。スプリング48は、一方の端部が可動コア45に接しており、他方の端部がアジャスティングパイプ49に接している。アジャスティングパイプ49は、固定コア43に圧入されている。
スプリング48は、軸方向へ伸びる力を有している。そのため、可動コア45およびニードル23は、スプリング48により弁座22に着座する方向へ押し付けられる。固定コア43に圧入されているアジャスティングパイプ49の圧入量を調整することにより、スプリング48の荷重は調整される。コイル42に通電していないとき、一体の可動コア45およびニードル23はスプリング48により弁座方向へ押し付けられ、シール部24は弁座22に着座している。
次に、噴孔32の近傍について詳細に説明する。
第1実施形態では、噴孔32は噴孔プレート30に設置されている。噴孔プレート30は、弁ボディ21の先端側すなわちハウジング11とは反対側に取り付けられている。これにより、噴孔プレート30は、図1(A)に示すように燃料流れにおいて弁座22の下流側に設置される。噴孔プレート30は、筒部33および底部34を有する円筒状に形成されている。噴孔プレート30は、筒部33が弁ボディ21の外周壁とノズルホルダ20の内周壁との間に挟まれており、底部34が弁ボディ21の外底面とノズルホルダ20の内底面との間に挟まれている。
噴孔32は、噴孔プレート30の底部34を板厚方向に貫いている。これにより、噴孔32は、噴孔プレート30の弁座22側の第一面30aに燃料入口32aが開口し、噴孔プレート30の弁座22とは反対側の第二面30bに燃料出口32bが開口する。そして、噴孔32は、燃料入口32aと燃料出口32bとを接続している。噴孔プレート30は、図1(A)および図1(B)に示すように複数の噴孔32を有している。これら複数の噴孔32により、噴孔群31が構成されている。なお、噴孔群31を構成する噴孔32は、一つ以上であれば任意の個数に設定することができる。
噴孔プレート30は、噴孔群31の外周側すなわち噴孔プレート30の径方向において外側に燃料案内部50を有している。燃料案内部50は、第一案内溝51および第二案内溝52を有している。第一案内溝51は、噴孔群31の外周側を噴孔プレート30の周方向へ連続して囲んでいる。また、第二案内溝52は、第一案内溝51から噴孔プレート30の径方向外側へ放射状に複数伸びて形成されている。第一案内溝51および第二案内溝52は、噴孔32の燃料出口32bが開口する第二面30bから第一面30a側へ窪んで形成されている。
弁ボディ21の弁座22とニードル23のシール部24との間を通過した燃料は、噴孔群31を構成する各噴孔32から霧状の噴霧となってエンジンの燃焼室へ噴射される。このとき、燃料の噴霧は、一部が各噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着する。噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着した霧状の燃料は、近接する燃料噴霧の粒子と合体することによって、より大きな液滴に成長する。液滴が成長すると、噴孔32の燃料出口32bの周辺の液滴は、一部が燃料案内部50の第一案内溝51に掛かる。第一案内溝51は細い円環状の溝であるため、第一案内溝51に掛かった燃料の液滴は毛細管現象によって第一案内溝51へ浸透する。これにより、噴孔32の燃料出口32bの周辺で燃料の液滴が成長すると、燃料は第一案内溝51へ浸透する。そのため、燃料は、第一案内溝51に案内されて噴孔群31の外周側へ遠ざけられる。その結果、噴孔32の燃料出口32bの周辺に燃料が堆積することはない。
また、燃料の液滴が第一案内溝51に浸透することにより、燃料の液滴は破壊される。そのため、燃料は、さらに大きな液滴への成長が妨げられる。その結果、噴孔32の燃料出口32bの周辺で液滴に成長した燃料がエンジンの燃焼室へ不規則に落下することはない。噴孔32の燃料出口32bは第二面30bに開口している。そのため、第二面30bから第一案内溝51までの間には、液体が溜まる角部が形成されない。そのため、燃料は、一部に留まることなく円滑かつ迅速に第一案内溝51へ浸透する。また、角部が形成されないため、角部に付着した燃料が堆積し、デポジットを生成することもない。
さらに、第一案内溝51に浸透した燃料は、燃料の表面張力によって第一案内溝51に保持される。第一案内溝51が浸透した燃料によって満たされると、燃料は第一案内溝51に接続する第二案内溝52へ浸透する。そのため、燃料は、噴孔32からさらに外周側へ遠ざけられる。第一案内溝51および第二案内溝52は十分な容積が確保されており、第一案内溝51および第二案内溝52に満たされた燃料がエンジンの燃焼室へ落下することはない。第一案内溝51および第二案内溝52に満たされている燃料は、エンジンの燃焼室の温度が上昇することにより気化する。そして、気化した燃料は、インジェクタ10から噴射された燃料とともに燃焼する。その結果、噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着した燃料がデポジットとして噴孔32の燃料出口32bの周辺に堆積することはない。
次に、上記構成によるインジェクタ10の作動について説明する。
コイル42への通電が停止されているとき、固定コア43と可動コア45との間には磁気吸引力が発生しない。そのため、可動コア45は、スプリング48の押し付け力によりニードル23とともに固定コア43と反対側へ移動している。その結果、コイル42への通電が停止されているとき、ニードル23のシール部24は弁座22に着座している。したがって、燃料は噴孔32から噴射されない。
コイル42に通電されると、コイル42に発生した磁界によりプレートハウジング44、ノズルホルダ20、第一磁性部12、可動コア45、固定コア43および第二磁性部14には磁束が流れ、磁気回路が形成される。これにより、固定コア43と可動コア45との間には磁気吸引力が発生する。固定コア43と可動コア45との間に発生する磁気吸引力がスプリング48の押し付け力よりも大きくなると、一体の可動コア45およびニードル23は固定コア43側へ移動する。その結果、ニードル23のシール部24は弁座22から離座する。
燃料入口16からインジェクタ10の内部へ流入した燃料は、燃料フィルタ17、入口部材15の内周側、アジャスティングパイプ49の内周側、可動コア45の内周側、可動コア45の内側と外側とを接続する接続孔451、ハウジング11と可動コア45との間、ニードル23とノズルホルダ20との間を経由して燃料通路25へ流入する。燃料通路25の燃料は、弁座22とシール部24との間を経由して噴孔32へ流入する。これにより、噴孔32から燃料が噴射される。
コイル42への通電を停止すると、固定コア43と可動コア45との間の磁気吸引力は消滅する。これにより、一体の可動コア45およびニードル23はスプリング48の押し付け力により固定コア43とは反対側へ移動する。そのため、シール部24は再び弁座22に着座し、燃料通路25と噴孔32との間の燃料の流れは遮断される。したがって、燃料の噴射は終了する。
以上、説明した第1実施形態では、噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着した燃料は、液滴に成長すると、燃料案内部50の第一案内溝51に掛かる。これにより、燃料は、毛細管現象によって第一案内溝51および第二案内溝52へ浸透する。そのため、噴孔32の燃料出口32bの周辺の燃料は、噴孔32から噴孔プレート30の外周側へ遠ざけられる。また、第一案内溝51および第二案内溝52に浸透した燃料は、表面張力によって第一案内溝51および第二案内溝52に保持される。そのため、噴孔32の燃料出口32bの周辺における燃料は、液滴への成長が阻害され、エンジンの燃焼室へ不規則に落下することを抑制できる。さらに、噴孔32の周辺には燃料が溜まりやすい段差や角部は形成されない。したがって、簡単な構造で燃料を噴孔32の燃料出口32bから外周側へ案内することができるので、燃料出口32bの周辺への燃料の滞留、およびデポジットの堆積を低減することができる。
また、第1実施形態では、燃料は第一案内溝51および第二案内溝52に分散して保持される。そのため、エンジンの燃焼室の温度上昇ともなって、第一案内溝51および第二案内溝52に保持されている燃料は容易に気化する。その結果、第一案内溝51および第二案内溝52に保持している燃料を周辺に排出する必要がない。したがって、インジェクタ10の搭載位置および搭載方向は容易に変更することができ、エンジンへの搭載の自由度を高めることができる。
(変形例)
本発明の第1実施形態の変形例を図3に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図3(A)に示す変形例の場合、噴孔プレート30に形成されている燃料案内部50は、二重の第一案内溝51を有している。放射状の第二案内溝52は、最も内周側の第一案内溝51から径方向外側へ伸びて形成されている。第一案内溝51は、二重に限らず、三重以上であってもよい。二重の第一案内溝51を形成することにより、第一案内溝51に保持される燃料は総量が増大する。
図3(B)に示す変形例の場合、噴孔プレート30に形成されている燃料案内部50は、多角環状の第一案内溝51を有している。放射状の第二案内溝52は、多角環状の第一案内溝51の頂点から径方向外側へ伸びて形成されている。なお、図3(B)に示す変形例では第一案内溝51は五角形状に形成しているが、三角以上の多角形を任意に適用することができる。また、第二案内溝52は、第一案内溝51の頂点に限らず、辺に相当する部分に接続してもよい。
図3(C)に示す変形例の場合、噴孔プレート30に形成されている燃料案内部50は、第一案内溝51のみを有している。そのため、放射状に伸びる第二案内溝52は形成されない。噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着する燃料が少量であるとき、第二案内溝52は不要となる。そのため、第一案内溝51のみ形成してもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるインジェクタを図4に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、図4に示すように弁ボディ60は噴孔群61を構成する噴孔62を有している。すなわち、弁ボディ60は、特許請求の範囲のノズルを構成している。噴孔62は、弁ボディ60の弁座22側の第一面60aに燃料入口62aが開口し、弁ボディ60の先端外側の第二面60bに燃料出口62bが開口している。弁ボディ60は、第1実施形態と同様に、噴孔群61の外周側に燃料案内部50を有している。燃料案内部50は、第一案内溝51および第二案内溝52を有している。第一案内溝51および第二案内溝52は、噴孔62の燃料出口62bが開口する弁ボディ60の第二面60bから第一面60a側へ窪んで形成されている。
第2実施形態では、噴孔62は弁ボディ60に設置され、噴孔62を形成するための噴孔プレートは不要となる。したがって、構造を簡単にすることができるとともに、部品点数を低減することができる。
(第1参考例
本発明の第1参考例によるインジェクタを図5に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
1参考例では、図5に示すようにノズルホルダ70は燃料案内部としてのテーパ面72を有している。テーパ面72は、噴孔プレート30の弁座22とは反対側にノズルホルダ70によって形成されている。テーパ面72は、一方の端部が噴孔プレート30の第二面30bに接続している。テーパ面72は、第二面30bから遠ざかるにつれて、すなわち第二面30bから第一面30aとは反対側へ行くにしたがって内径が拡大している。これにより、テーパ面72は、噴孔32の燃料出口32bから遠ざかるにつれて外周側へ傾いている。テーパ面72の第二面30b側の端部は、噴孔群31の外周側に位置している。
噴孔群31の各噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着した燃料の液滴は、テーパ面72に掛かると、自重によって傾斜したテーパ面72に沿って落下する。そのため、燃料の液滴は、噴孔32の燃料出口32bとは反対側すなわちノズルホルダ70の先端へ案内される。その結果、燃料は、噴孔32の燃料出口32bから外周側へ遠ざけられる。噴孔32の燃料出口32b側にテーパ面72を設置することにより、噴孔32の燃料出口32bの周辺に燃料が堆積することはない。したがって、燃料の堆積にともなう噴孔32の燃料出口32b周辺へのデポジットの堆積を低減することができる。
(第2参考例
本発明の第2参考例によるインジェクタを図6に示す。なお、第1実施形態または第1参考例と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
2参考例では、図6に示すように噴孔プレート30の筒部35が弁座22とは逆側へ折り返されている。噴孔プレート30は、底部36が弁ボディ21に接しており、筒部35がノズルホルダ20と接している。筒部35とノズルホルダ20とは、例えば溶接などにより固定されている。噴孔プレート30は、底部36から折り返された筒部35の内壁に燃料案内部であるテーパ面37を有している。テーパ面37は、第3実施形態と同様に噴孔32の燃料出口32bから遠ざかるにつれて内径が拡大している。そのため、噴孔32の燃料出口32bの周辺に付着した燃料は、自重によってテーパ面37に沿って落下する。噴孔32の燃料出口32b側にテーパ面37を設置することにより、噴孔32の燃料出口32bの周辺に燃料が堆積することはない。したがって、燃料の堆積にともなう噴孔32の燃料出口32b周辺へのデポジットの堆積を低減することができる。
(第3参考例
本発明の第3参考例によるインジェクタを図7に示す。なお、第1実施形態または第1参考例と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
3参考例では、図7に示すように弁ボディ80は噴孔群31を構成する噴孔32を有している。すなわち、弁ボディ80は、特許請求の範囲のノズルを構成している。噴孔32は、弁ボディ80の弁座22側の第一面80aに燃料入口32aが開口し、弁ボディ80の弁座22とは反対側の第二面80bに燃料出口32bが開口している。弁ボディ80は、第二面80bから第一面80aとは反対側に一体に突出する筒部81を有している。筒部81は、内壁に燃料案内部としてのテーパ面82を形成している。テーパ面82は、一方の端部が弁ボディ80の第二面80bの外周端に接続している。テーパ面82は、第二面80bから遠ざかるにつれて、すなわち第二面80bから第一面80aとは反対側へ行くにしたがって内径が拡大している。これにより、テーパ面82は、噴孔32の燃料出口32bから遠ざかるにつれて外周側へ傾斜している。テーパ面82の第二面80b側の端部は、噴孔群31の外周側に位置している。
噴孔32の周辺に付着した燃料は、第3実施形態と同様に、自重によって傾斜したテーパ面82に沿って落下する。噴孔32の燃料出口32b側にテーパ面37を設置することにより、噴孔32の燃料出口32bの周辺に燃料が堆積することはない。したがって、燃料の堆積にともなう噴孔32の燃料出口32b周辺へのデポジットの堆積を低減することができる。
(その他の参考例
上述の第1参考例から第3参考例では、噴孔32の周辺に付着した燃料の液滴を自重によって落下させるためにテーパ面37、72、82を形成している。そこで、燃料の液滴をさらに円滑に落下させるため、テーパ面37、72、82の表面に燃料をはじく撥液部を設置してもよい。撥液部には、例えばフッ素含有樹脂によるコーティング層、あるいは鏡面処理を施した平滑化層などを適用することができる。
(A)は(B)のA−P−A線で切断した断面図であり、(B)は図1の矢印I方向から見た噴孔プレートを示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタを示す模式図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの変形例を示す図であって、図1(B)に対応する概略図である。 本発明の第2実施形態によるインジェクタの要部を示す図であって、図1(A)に対応する断面図である。 本発明の第1参考例によるインジェクタの要部を示す断面図である。 本発明の第2参考例によるインジェクタの要部を示す断面図である。 本発明の第3参考例によるインジェクタの要部を示す断面図である。
符号の説明
10 インジェクタ(燃料噴射弁)、21 弁ボディ、22 弁座、23 ニードル(弁部材)、30 噴孔プレート(ノズル)、31、61 噴孔群、32、62 噴孔、32a、62a 燃料入口、32b、62b 燃料出口、37、72、82 テーパ面(燃料案内部)、50 燃料案内部、51 第一案内溝、52 第二案内溝、60、80 弁ボディ(ノズル)

Claims (4)

  1. 弁部材が着座可能な弁座側の面に開口する燃料入口と前記弁座とは反対側の面に開口する燃料出口とを接続する単数または複数の噴孔から構成される噴孔群を有するノズルと、
    前記噴孔群の外周側に前記ノズルの周方向へ連続して設置され、前記噴孔の前記燃料出口側に付着した燃料を前記噴孔群の外周側へ案内する燃料案内部とを備え、
    前記燃料案内部は、前記噴孔の前記燃料出口が開口する面よりも前記燃料入口が開口する面側へ窪んだ第一案内溝を有し、
    前記第一案内溝は、前記ノズルの径方向へ複数設置されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記第一案内溝は、前記噴孔群の外周側を円環状に囲んでいることを特徴とする請求項記載の燃料噴射弁。
  3. 前記第一案内溝は、前記噴孔群の外周側を多角環状に囲んでいることを特徴とする請求項記載の燃料噴射弁。
  4. 前記燃料案内部は、前記噴孔群に最も近い前記第一案内溝から径方向外側へ放射状に伸びている第二案内溝を有することを特徴とする請求項からのいずれか一項記載の燃料噴射弁。
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