JP2008247198A - 車載空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空調の効率を高くすることができ、炭酸ガスが発生するのを防止することができるようにする。
【解決手段】圧縮機12、凝縮器13及び蒸発器15を備えた冷凍システム11と、筐体23内に相変化をする蓄熱媒体を収容し、蒸発器15の冷媒管26及び空気チューブ41が貫通させられる熱交換部38と、熱交換部38と車室内とを連結するマニホルドと、圧縮機12と接続され、施設の電源設備と車両とを連結するための連結要素とを有する。連結要素によって、施設の電源設備と車両とを連結した状態で、電源設備の電力を利用して熱交換部38を蓄冷し、車両を走行させる場合に、蓄冷された冷熱を利用することによって車室内を空調することができるので、その間、空調を行うために冷凍システム11を駆動する必要がない。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載空調システムに関するものである。
従来、車両にはエアコンが搭載され、外気温が高い場合に、エンジンのトルク、すなわち、エンジントルクを圧縮機に伝達し、前記エアコンを作動させ、車室内を空調し、所定の温度に維持するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−270645号公報
しかしながら、前記従来の車両においては、通勤、通学等の場合、一般的に、車両を走行させる距離は、片道5〜15〔km〕程度であり、車両を走行させる時間は、片道20〜30〔分〕であって短く、これを月曜日から金曜日まで繰り返すことになる。また、通勤時間帯、通学時間帯等においては、交通渋滞が発生する可能性が高く、交通渋滞下においてエンジンをアイドル回転速度の近傍の回転速度で回転させながら車両を走行させると、空調に必要なエンジン回転速度が得られるようにアイドリング回転速度を高くする制御が行われる機会が多くなる。したがって、空調の効率は極めて低く、しかも、多くの炭酸ガスを発生させてしまう。
本発明は、前記従来の車両の問題点を解決して、空調の効率を高くすることができ、炭酸ガスが発生するのを防止することができる車載空調システムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の車載空調システムにおいては、圧縮機、凝縮器及び蒸発器を備えた冷凍システムと、筐体内に相変化をする蓄熱媒体を収容し、前記蒸発器の冷媒管及び空気チューブが貫通させられる熱交換部と、該熱交換部と車室内とを連結するマニホルドと、前記圧縮機と接続され、施設の電源設備と車両とを連結するための連結要素とを有する。
本発明によれば、車載空調システムにおいては、圧縮機、凝縮器及び蒸発器を備えた冷凍システムと、筐体内に相変化をする蓄熱媒体を収容し、前記蒸発器の冷媒管及び空気チューブが貫通させられる熱交換部と、該熱交換部と車室内とを連結するマニホルドと、前記圧縮機と接続され、施設の電源設備と車両とを連結するための連結要素とを有する。
この場合、連結要素を介して施設の電源設備と車両とを連結した状態で、電源設備の電力を利用して熱交換部を蓄冷し、車両を走行させる場合に、蓄冷された冷熱を利用することによって車室内を空調することができるので、その間、空調を行うために冷凍システムを駆動する必要がない。したがって、空調の効率を高くすることができ、炭酸ガスを発生させるのを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、車室内を空調するための車載空調システムについて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における車載空調システムの概念図である。
図において、10は車両に搭載された空調装置であり、該空調装置10は、圧縮式の冷凍システム11、及び車室内の空気を取り込み、前記冷凍システム11を利用して冷却し、その後、車室内に排出する空気循環系20を有する。
前記凍システム11は、冷媒を圧縮する圧縮機12、熱伝導性材料によって形成され、圧縮された冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器13、冷媒を絞るための絞り14、及び熱伝導性材料によって形成され、絞り14を通過した冷媒を膨張させて蒸発させる蒸発器15を有する。前記凝縮器13に隣接させて第1のファンとしての凝縮器用ファン21が配設され、該凝縮器用ファン21を作動させることによって、凝縮器13より前方(図において左方)の空気を吸引し、凝縮器13に送り、凝縮器13を冷却することができる。
また、前記空気循環系20は、車室内の空気を取り込むための第1のマニホルドとしての空気導入マニホルド37、該空気導入マニホルド37と接続され、取り込まれた空気を前記冷凍システム11によって冷却するための熱交換部38、及び該熱交換部38と接続され、冷却された空気を車室内に排出する第2のマニホルドとしての空気排出マニホルド39を備える。前記空気導入マニホルド37は車室に開口する図示されない空気導入ダクトと連結され、空気導入マニホルド37内における空気導入ダクト側に、断熱材によって形成された開閉弁47が、空気導入マニホルド37内における下端に、前記熱交換部38で空気が冷却される際に凝縮した水、すなわち、凝縮水を排出するためのドレンバルブ50が配設される。また、前記空気排出マニホルド39は車室に開口する図示されない空気排出ダクトと連結され、空気排出マニホルド39内に、熱交換部38の直上に、断熱材によって形成された開閉弁48が、該開閉弁48より空気排出ダクト側に、第2のファンとしての空調用ファン49が配設される。該空調用ファン49を作動させることによって、空気排出マニホルド39内の空気を吸引し、空気排出ダクトに送る。
なお、該空気排出ダクトには、図示されないヒータが配設され、該ヒータに、図示されないエンジンを冷却するのに伴って加熱された冷却水が送られ、必要に応じて空気を加熱する。したがって、冷凍システム11を停止させた状態でヒータによって空気を加熱し、車室内を暖房することができる。また、前記圧縮機12として可逆式の圧縮機を使用し、冷凍システム11をヒートポンプ式の冷凍システムとして機能させることによって空気を加熱し、車室内を暖房することができる。
前記熱交換部38は、箱状の形状を有し、前記空気導入マニホルド37と対向する端面s1及び空気排出マニホルド39と対向する端面s2を備えた樹脂製の筐体23、並びに前記端面s1、s2間で筐体23を貫通させて形成され、熱伝導性材料によって形成される複数の空気チューブ41を備える。前記筐体23は、二重壁構造を有し、内側ケース33及び外側ケース34を備え、前記内側ケース33と外側ケース34との間に断熱部としての真空層35が形成される。該真空層35内に断熱材を充填することができる。また、前記各空気チューブ41は、パイプ43及び該パイプ43の軸方向における複数箇所において、パイプ43の径方向外方に向けて突出させて配設された複数のフィン44を備え、前記パイプ43内に空気流路が形成される。
ところで、前記熱交換部38は蓄冷装置として機能し、前記筐体23内の空間29には、液相と固相との間で相変化をする蓄熱媒体としての水が収容されるとともに、熱伝導性材料によって形成される蒸発器15が配設される。該蒸発器15は、空間29内において蛇(だ)行させて配設された冷媒管26、及び該冷媒管26の軸方向における複数箇所において、冷媒管26の径方向外方に向けて突出させて配設された複数のフィン27を有し、前記冷媒管26内に冷媒流路が形成される。
そして、前記空間29内における蒸発器15の周辺には、熱伝導性材料、例えば、カーボン繊維網によって形成される網目状のマトリックス31が、前記冷媒管26及びフィン27、並びにパイプ43及びフィン44と接触させて配設される。そして、水とマトリックス31、冷媒管26及びフィン27、並びにパイプ43及びフィン44との間の熱伝達を良好にするために、カーボン等の熱伝導性材料によって形成された図示されない微粒子が水内に、顕濁微粒子としての浮遊させられる。微粒子は沈殿せず、浮遊状態を維持するので、熱伝達性を良好にすることができる。また、マトリックス31は、水が氷になり、体積が膨張したときに、筐体23に応力が加わるのを防止する。
前記水は、蒸発器15によって冷却されて氷になり、空気チューブ41内を流れる空気によって加熱されて水になる。なお、水が氷になると体積が膨張するので、水の状態で、空間29内に水の容積に対して15〔%〕程度の容積の隙(すき)間が形成される。また、空間29内の圧力を調整するために、前記隙間に臨ませて圧力調整弁51が配設され、該圧力調整弁51は、空間29内の圧力が閾(しきい)値を超えると、筐体23内の圧力を逃がす。
また、54は、車載空調システムの全体の制御を行う制御装置であり、該制御装置54は、演算装置としての図示されないCPU、記憶装置としてのメモリ等を備え、CPUは、所定のプログラム、データ等に基づいて各種の演算を行い、コンピュータとして機能する。そして、55は空間29内の所定の箇所、本実施の形態においては、蓄冷温度を表す空気チューブ41の近傍の温度Tiを検出する蓄冷温度検出部としての温度センサであり、該温度センサ55によって検出された温度に基づいて、車載空調システムの運転が制御される。
ところで、前記圧縮機12は電動式の圧縮機であり、圧縮機12を駆動するために、インバータ56が配設される。該インバータ56は、複数の、例えば、6個のスイッチング素子としての図示されないトランジスタを備え、該各トランジスタは、一対ずつユニット化されて各相のトランジスタモジュール(IGBT)を構成し、第1の電源としてのバッテリ58と接続される。そして、前記制御装置54からインバータ56に駆動信号が送られると、インバータ56において各トランジスタが選択的にオン・オフさせられ、バッテリ58からの直流の電流(以下「直流電流」という。)に基づいて、U相、V相及びW相の3相の交流の電流(以下「交流電流」という。)が発生させられ、圧縮機12に送られ、圧縮機12が駆動される。
ところで、このような車両においては、冷凍システム11を運転するために、バッテリ58の電力のほかに、自宅、勤務先等の電源設備がある施設の電力を使用することができるようになっている。そのために、車両には、バッテリ58と並列に、変換器としてのAC/DCコンバータ61がインバータ56と接続され、前記AC/DCコンバータ61に第1の連結要素としてのプラグ62等が接続される。また、前記施設の電源設備には第2の連結要素としての図示されないコンセントが配設され、前記プラグ62をコンセントに差し込むことによって、電源設備と車両とを連結することができる。なお、自宅においては、安価な深夜電力を利用するのが好ましい。
そして、制御装置54からインバータ56に駆動信号が送られると、インバータ56において各トランジスタが選択的にオン・オフさせられ、AC/DCコンバータ61からの直流電流に基づいて、U相、V相及びW相の3相の交流電流が発生させられ、圧縮機12に送られ、圧縮機12が駆動される。
また、前記電源設備と車両とを連結した状態で、電源設備から供給された電力によってバッテリ58を充電することができる。
次に、前記構成の車載空調システムの動作について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における車載空調システムの蓄冷ステージの動作を示すフローチャート、図3は本発明の第1の実施の形態における車載空調システムの走行ステージの動作を示すフローチャートである。
まず、車載空調システムの蓄冷ステージの動作について説明する。
運転者が車両を前記電源設備のある施設の駐車場に駐車させ、プラグ62をコンセントに差し込むと、電源設備と車両とが連結され、制御装置54において、前記CPUの電力系切替処理手段は、電力系切替処理を行い、図示されない切替回路を作動させ、バッテリ58からの電力供給を、施設の電源設備からの電力供給に切り替える。
続いて、前記CPUの冷凍システム駆動制御処理手段は、冷凍システム駆動制御処理を行い、開閉弁47、48を閉鎖し、凝縮器用ファン21を作動させ、電源設備から供給された電力によって冷凍システム11を駆動する。そのために、前記冷凍システム駆動制御処理手段は、インバータ56に駆動信号を送り、インバータ56はAC/DCコンバータ61から供給された直流電流を交流電流に変換し、圧縮機12に供給する。冷凍システム11の駆動に伴って、熱交換部38において蓄冷が行われ、空間29内の水が冷却され、氷になる。
次に、前記CPUの蓄冷温度判定処理手段は、蓄冷温度判定処理を行い、温度センサ55によって検出された空気チューブ41の近傍の温度Tiを読み込み、温度Tiが設定温度Tith1以下になったかどうかを判断し、それによって、熱交換部38における蓄冷が終了したかどうかを判断する。この場合、設定温度Tith1は、2〔℃〕以上、かつ、3〔℃〕以下の所定の温度にされる。温度Tiが設定温度Tith1以下になると、空間29内の水は、空気チューブ41の近傍以外のほぼ全体が氷になり、蓄冷が終了したと判断することができる。
続いて、前記CPUの表示処理手段は、表示処理を行い、空間29内で蓄冷が終了した旨を車室内の表示部に表示し、車室内を空調するかどうかを通知する。
運転者が、図示されないインストルメントパネルの操作部を操作し、車室内を空調する旨の指示を送ると、CPUの空調処理手段は、空調処理を行い、冷凍システム11を駆動した状態で、開閉弁47、48を開放し、空調用ファン49を作動させる。それに伴って、車室内の空気が、取り込まれ、蒸発器15によって冷却され、その後、車室内に排出される。この場合、冷凍システム11の駆動は継続されているので、空間29内の氷が溶けることはない。
ところで、車室内には、所定の箇所に車室内温度検出部としての図示されない温度センサが配設され、該温度センサによって車室内温度を表す温度Trを検出するようになっている。そこで、前記CPUの車室内温度判定処理手段は、車室内温度判定処理を行い、前記温度センサによって検出された温度Trを読み込み、該温度Trが設定温度Trth1以下であるかどうかを判断し、それによって、車室内の予備的な空調が終了したかどうかを判断する。
そして、温度Trが設定温度Trth1以下である場合、前記空調処理手段は、冷凍システム11を停止させ、凝縮器用ファン21を停止させる。
続いて、前記表示処理手段は、熱交換部38における蓄冷、及び車室内の空調が終了した旨を前記表示部に表示して、運転者に通知する。そして、運転者が熱交換部38における蓄冷、及び車室内の空調が終了した旨の通知を受けて、プラグ62を抜くと、電源設備と車両との連結が解除される。
次に、車載空調システムの走行ステージの動作について説明する。
運転者がエンジンを始動すると、CPUの表示処理手段は、空間29内で蓄冷が終了した旨を前記表示部に表示し、車室内を空調するかどうかを通知するとともに、車載空調システムの運転モードの選択を通知する。本実施の形態においては、運転モードには、冷凍システム11を駆動して空調を行う通常モード、及び冷凍システム11を駆動することなく、熱交換部38に蓄冷された冷熱を利用して空調を行う冷熱利用モードがあり、運転者は運転モードを選択することができる。
運転者が、前記操作部を操作し、車室内を空調する旨の指示を送り、運転モードを選択すると、CPUのモード判定処理手段は、モード判定処理を行い、運転者によって選択された運転モードを判定する。
そして、通常モードが選択されると、前記空調処理手段は、冷凍システム11を駆動し、開閉弁47、48を開放し、凝縮器用ファン21及び空調用ファン49を作動させる。そのために、空調処理手段はインバータ56に駆動信号を送り、インバータ56はバッテリ58から供給された直流電流を3相の交流電流に変換し、圧縮機12に供給する。それに伴って、車室内の空気が、取り込まれ、蒸発器15によって冷却され、その後、車室内に排出される。この場合、冷凍システム11は駆動されているので、空間29内の氷が溶けることはない。
また、冷熱利用モードが選択されると、前記空調処理手段は、冷凍システム11、凝縮器用ファン21及び空調用ファン49を停止させ、開閉弁47、48を開放する。それに伴って、車室内の空気が、取り込まれ、蒸発器15によって冷却され、その後、車室内に排出される。そして、前記空調処理手段は、温度Trを読み込み、温度Trが設定温度Trth1になるように空調用ファン49をオン・オフ制御する。
続いて、前記車室内温度判定処理手段は、温度Tiを読み込み、温度Tiが設定温度Tith2より高いかどうかを判断する。本実施の形態において、設定温度Tith2は設定温度Tith1より高くされるが、設定温度Tith1と等しくすることもできる。
なお、この場合、車室内温度判定処理手段によって運転モード切替条件判定処理手段が構成され、該運転モード切替条件判定処理手段は、運転モード切替条件判定処理を行い、温度Tiが設定温度Tith2より高いかどうかによって、運転モードを切り替える運転モード切替条件が成立したかどうかを判断する。そして、温度Tiが設定温度Tith2より高い場合、前記CPUの運転モード切替処理手段は、運転モード切替処理を行い、運転モード切替条件が成立したと判断し、空間29において水が蓄冷されておらず、冷熱を利用することができないと判断して、運転モードを冷熱利用モードから通常モードに切り替える。そして、前記空調処理手段は冷凍システム11を駆動し、開閉弁47、48を開放し、凝縮器用ファン21及び空調用ファン49を作動させる。そのために、空調処理手段はインバータ56に駆動信号を送り、インバータ56はバッテリ58から供給された直流電流を3相の交流電流に変換し、圧縮機12に供給する。それに伴って、車室内の空気が、取り込まれ、蒸発器15によって冷却され、その後、車室内に排出される。
なお、本実施の形態においては、温度Tiが設定温度Tith2より高い場合に、運転モードが冷熱利用モードから通常モードに切り替えられるようになっているが、熱交換部38内に残存する冷熱量、すなわち、残存冷熱量を算出し、残存冷熱量が正の値を採る場合は、冷熱利用モードで、残存冷熱量が零(0)又は負の値を採る場合は通常モードで車両を走行させることができる。その場合、前記CPUの残存冷熱量算出処理手段は、残存冷熱量算出処理を行い、蓄冷が終了したときの温度Ti、氷の重量等から残存冷熱量の初期値を算出し、車両のエアコンの仕様に基づいて、空調で使用された冷熱の量を算出し、初期値から空調で使用された冷熱の量を減算することによって残存冷熱量を算出する。そして、前記CPUの残存冷熱量判定処理手段は、残存冷熱量判定処理を行い、残存冷熱量が正の値を採るかどうかを判断し、零又は負の値を採る場合、運転モード切替処理手段は、運転モードを冷熱利用モードから通常モードに切り替える。
なお、この場合、残存冷熱量判定処理手段によって運転モード切替条件判定処理手段が構成され、該運転モード切替条件判定処理手段は、残存冷熱量が零又は負の値を採るかどうかによって、運転モードを切り替える運転モード切替条件が成立したかどうかを判断する。そして、残存冷熱量が零又は負の値を採る場合、前記運転モード切替処理手段は、運転モード切替条件が成立したと判断し、空間29において水が蓄冷されておらず、冷熱を利用することができないと判断して、運転モードを冷熱利用モードから通常モードに切り替える。
このようにして、車両を冷熱利用モード及び通常モードを適宜選択して走行させることができる。
続いて、前記空調処理手段は、エンジンが停止させられたかどうかを判断し、エンジンが停止させられると、冷凍システム11、凝縮器用ファン21及び空調用ファン49を停止させ、開閉弁47、48を閉鎖する。
このように、本実施の形態においては、電源設備がある施設において、電源設備の電力を利用して熱交換部38を蓄冷し、車両を走行させる場合に、蓄冷された冷熱を利用することによって車室内を空調することができるので、その間、空調を行うために冷凍システム11を駆動する必要がない。したがって、空調の効率を高くすることができ、炭酸ガスを発生させるのを抑制することができる。
次に、図2のフローチャートについて説明する。
ステップS1 車両を駐車させる。
ステップS2 プラグ62をコンセントに差し込む。
ステップS3 電力系切替処理を行う。
ステップS4 開閉弁47、48を閉鎖し、凝縮器用ファン21を作動させる。
ステップS5 冷凍システム11を駆動する。
ステップS6 温度Tiが設定温度Tith1以下になるのを待機し、温度Tiが設定温度Tith1以下になった場合はステップS7に進む。
ステップS7 車室内を空調するかどうかを判断する。車室内を空調する場合はステップS8に、車室内を空調しない場合はステップS10に進む。
ステップS8 開閉弁47、48を開放し、空調用ファン49を作動させる。
ステップS9 温度Trが設定温度Trth1以下になるのを待機し、温度Trが設定温度Trth1以下になった場合はステップS10に進む。
ステップS10 冷凍システム11を停止させ、凝縮器用ファン21を停止させる。
ステップS11 運転者に通知する。
ステップS12 プラグ62を抜いて、処理を終了する。
次に、図3のフローチャートについて説明する。
ステップS21 エンジンを始動する。
ステップS22 車室内を空調するかどうかを判断する。車室内を空調する場合はステップS23に進む。
ステップS23 運転モードを判定する。運転モードが通常モードである場合はステップS27に進み、運転モードが冷熱利用モードである場合はステップS24に進む。
ステップS24 開閉弁47、48を開放し、空調用ファン49をオン・オフ制御する。
ステップS25 温度Tiが設定温度Tith2より高くなるのを待機し、温度Tiが設定温度Tith2より高くなった場合はステップS26に進む。
ステップS26 運転モードを通常モードに切り替える。
ステップS27 冷凍システム11を駆動する。
ステップS28 エンジンが停止させられるのを待機し、エンジンが停止させられた場合はステップS29に進む。
ステップS29 冷凍システム11を停止させ、開閉弁47、48を閉鎖し、処理を終了する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図4は本発明の第2の実施の形態における熱交換部の断面図である。
この場合、熱交換部38において、71は、二重管構造を有し、熱伝導性材料によって一体に形成され、冷媒及び空気を流すための冷媒・空気チューブであり、該冷媒・空気チューブ71は、空間29内を蛇行させて配設される。空間29内を蛇行することによって、冷媒・空気チューブ71において互いに平行になる部分間の距離k1は16〔mm〕以下にされる。
また、72は蒸発器を構成する第1のパイプとしての冷媒管、73は冷媒管72より径方向外方に、かつ、同心状に配設された第2のパイプとしての空気管であり、前記冷媒管72内に冷媒流路が形成され、前記冷媒管72と空気管73との間に、環状の空気流路が形成される。そして、前記冷媒管72内に、所定の角度を置いて径方向内方に延びる複数のフィン74が、前記冷媒管72と空気管73との間に、前記フィン74とは別に、所定の角度を置いて径方向に延びる複数のフィン75が、前記空気管73より径方向外方に、前記フィン75のうちの所定のフィンと一体に、所定の角度を置いて径方向に延びる複数のフィン76が形成される。
また、前記冷媒・空気チューブ71は、液相と固相との間で相変化をする蓄熱媒体としての水が収容された筐体23内に配設され、空間29内における冷媒・空気チューブ71の周辺には、熱伝導性材料、例えば、カーボン繊維網によって形成される網目状のマトリックス31が、前記空気管73及びフィン76と接触させて配設される。
そして、水とマトリックス31及び冷媒・空気チューブ71との間の熱伝達を良好にするために、カーボン等の熱伝導性材料によって形成された顕濁微粒子としての微粒子78が水中に浮遊させられる。微粒子78は沈殿せず、浮遊状態を維持するので、熱伝達性を良好にすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する
図5は本発明の第3の実施の形態における熱交換部の断面図である。
この場合、熱交換部38において、筐体23は、二重壁構造を有し、内側ケース33及び外側ケース34を備え、前記内側ケース33と外側ケース34との間に断熱部としての真空層35が形成される。該真空層35内に断熱材を充填することができる。
前記筐体23内の空間29には、液相と固相との間で相変化をする蓄熱媒体としての水が収容されるとともに、熱伝導性材料によって形成された蒸発器が配設される。該蒸発器は、空間29内において蛇行させて配設された冷媒管82、及び該冷媒管82の径方向における複数箇所において、所定の角度を置いて径方向内方に延びる複数のフィン84を有し、冷媒管82内に冷媒流路が形成される。
また、前記空間29には、前記冷媒管82の周辺に、熱伝導性材料によって形成された複数の空気チューブ83が形成され、該各空気チューブ83は、パイプ85及び該パイプ85の径方向における複数箇所において、所定の角度を置いて径方向内方に延びる複数のフィン86(なお、図においては、一つの空気チューブ83についてだけフィン86が示されている。)を有し、パイプ85内に冷媒流路が形成される。
そして、前記空間29内における蒸発器の周辺には、熱伝導性材料、例えば、カーボン繊維網から成る網目状のマトリックス31(図においては一部だけが示されている。)が、前記冷媒管82及び空気チューブ83と接触させて配設される。
本実施の形態においては、冷媒管82より径方向外方の所定の厚さの領域AR1、及び筐体23より径方向内方の所定の厚さの領域AR2に水相から成る薄膜が、領域AR1、AR2間の領域AR3に氷相が形成される。前記水相から成る薄膜は、断熱層として機能するので、氷相の温度を保持することができる。したがって、蓄冷効率を向上させることができる。
なお、各パイプ85間の距離d2は16〔mm〕以下に、冷媒管82と各パイプ85との間の距離d3(<d2)は8〔mm〕以下にされる。
前記各実施の形態においては、車室を空調するための車載空調システムについて説明しているが、本発明を車室を冷房する車載冷房システムに適用することができる。
また、前記各実施の形態においては、車両を走行させている間、バッテリ58から供給された電力に基づいて圧縮機12を駆動するようになっているが、エンジントルクによって圧縮機12を駆動することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における車載空調システムの概念図である。 本発明の第1の実施の形態における車載空調システムの蓄冷ステージの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における車載空調システムの走行ステージの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における熱交換部の断面図である。 本発明の第3の実施の形態における熱交換部の断面図である。
符号の説明
11 冷凍システム
12 圧縮機
13 凝縮器
15 蒸発器
23 筐体
26、72、82 冷媒管
37 空気導入マニホルド
38 熱交換部
39 空気排出マニホルド
41、83 空気チューブ
62 プラグ

Claims (7)

  1. 圧縮機、凝縮器及び蒸発器を備えた冷凍システムと、筐体内に相変化をする蓄熱媒体を収容し、前記蒸発器の冷媒管及び空気チューブが貫通させられる熱交換部と、該熱交換部と車室内とを連結するマニホルドと、前記圧縮機と接続され、施設の電源設備と車両とを連結するための連結要素とを有することを特徴とする車載空調システム。
  2. 前記筐体内に熱伝導性材料から成るマトリックスが前記冷媒管及び空気チューブと接触させて配設される請求項1に記載の車載空調システム。
  3. 前記蓄熱媒体内に、熱伝導性材料によって形成された顕濁微粒子が浮遊させられる請求項1又は2に記載の車載空調システム。
  4. 前記電源設備から供給された電力によって冷凍システムを駆動し、熱交換部において蓄熱媒体を相変化させて蓄冷を行う冷凍システム駆動制御処理手段を有する請求項1に記載の車載空調システム。
  5. 通常モードにおいて、バッテリから供給された電力によって冷凍システムを駆動する空調処理手段を有する請求項1に記載の車載空調システム。
  6. 通常モードにおいて、エンジンから供給されたトルクによって冷凍システムを駆動し、冷熱利用モードにおいて、冷凍システムを停止させ、熱交換部において蓄熱媒体を相変化させて前記空気チューブ内の空気を加熱する空調処理手段を有する請求項1に記載の車載空調システム。
  7. 運転モードを切り替える運転モード切替条件が成立したかどうかを判断する運転モード切替条件判定処理手段と、運転モード切替条件が成立した場合に、運転モードを切り替える運転モード切替処理手段とを有する請求項6に記載の車載空調システム。
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