JP2008246900A - インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法 - Google Patents

インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008246900A
JP2008246900A JP2007092075A JP2007092075A JP2008246900A JP 2008246900 A JP2008246900 A JP 2008246900A JP 2007092075 A JP2007092075 A JP 2007092075A JP 2007092075 A JP2007092075 A JP 2007092075A JP 2008246900 A JP2008246900 A JP 2008246900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
cartridge
path
ink cartridge
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007092075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4765981B2 (ja
Inventor
Hirotake Nakamura
宙健 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2007092075A priority Critical patent/JP4765981B2/ja
Publication of JP2008246900A publication Critical patent/JP2008246900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4765981B2 publication Critical patent/JP4765981B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】特別な装置または機構を必要とすることなく、手軽に、使用済みインクカートリッジ内の残留インクを、直接新しいインクカートリッジに供給できるインクカートリッジ、及び、インクの充填方法を提供することである。
【解決手段】インクカートリッジは、インクを貯留するインク貯留室を有するインク貯留体と、インク貯留室内のインクを外部に導出するインク導出路を含むインク導出部と、インク貯留室を大気と連通させる大気連通路を含む大気連通路を備えている。一方のインクカートリッジ4aの大気連通部22aを別のインクカートリッジ4bのインク導出部21bと連結させると、一方の大気連通路が開放されるとともに他方のインク導出路も開放され、2つのインク貯留室同士が連通する。
【選択図】図5

Description

本発明は、インクを貯留するインクカートリッジ、及び、このインクカートリッジのインク充填方法 に関する。
記録用紙に向けてインクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタには、インクを貯留するインク貯留室を有する、インクカートリッジ が着脱自在に装着される。インクカートリッジがインクジェットプリンタに装着されたときには、インク貯留室からインクが供給される。
ところで、インク貯留室内のインクが空の状態でインクジェットヘッドがインクを吐出すると、単に印刷が行なわれないだけでなく、インクジェットヘッド内にエアが侵入し、最悪の場合印字不良となってしまう。このような問題を防止するため、一般的なインクジェットプリンタは、インク貯留室にインクが少量残った状態でもインク切れとして、ユーザーにインクカートリッジを交換するように促す。また、インクカートリッジ内の構造上、内部のインクを完全に使い切ることは、実際には不可能である。従って、取り外されたインクカートリッジは、インク貯留室内に少量のインクが残った状態で廃棄される。
しかし、ユーザーはインクが残っていることに対して不満に感じる。また、廃棄されるインクについて無駄なコストが発生する。さらに、インクを廃棄することは環境に良くない。そこで、残留インクを廃棄せずに再利用することが望ましい。
このような残留インクを回収する技術として以下のようなものが知られている。例えば、特許文献1に記載されたインクカートリッジの再生処理装置によると、装置に連結された使用済みインクカートリッジを回転させ、遠心力により残留インクを回収する。また、特許文献2に記載されたプリンタには、インクカートリッジからインクジェットヘッドまでのインク供給路内に、容積を変動可能な小室が配置されている。インクカートリッジをプリンタから取り外す際、小室の体積を膨張させてインクカートリッジ内の残留インクを全て吸引する。さらに、新しいインクカートリッジを装着した際、小室の体積を収縮させ、小室内のインクを新しいインクカートリッジ内へ移動させ、使用済みインクカートリッジ内の残留インクを再利用する。
特開平9‐109412号 特開2004‐237595号
しかし、特許文献1に記載のインクカートリッジの再生処理装置では、残留インクを遠心力を用いて排出するための専用の装置が必要となるため、残留インクを回収するためのコストが増大する。また、特許文献2に記載のプリンタでは、インクジェットプリンタに残留インクを吸引し、一旦蓄えた後、新しいインクカートリッジに移動させる機構が必要となる。そのため、プリンタの部品数が多くなり、構造も複雑になるため製造コストが増大する。
本発明の目的は、特別な装置または機構を必要とすることなく、手軽に、使用済みインクカートリッジ内の残留インクを、直接新しいインクカートリッジに供給できるインクカートリッジ、及び、このインクカートリッジのインクの充填方法を提供することである。
請求項1に記載のインクカートリッジは、インクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室内のインクを外部に導出するインク導出路を含むインク導出部と、同じく前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室を大気と連通させる大気連通路を含み、さらに、別の前記カートリッジ本体に設けられた前記インク導出部と連結可能な形状に形成された大気連通部と、前記インク導出路と前記大気連通路のうちの一方の流路を閉止する第1弁機構とを備え、2つの前記カートリッジ本体の一方に設けられた前記インク導出部と他方に設けられた前記大気連通部とが連結されるときに、その連結動作に伴って前記第1弁機構により閉止されていた前記一方の流路が開放されて、前記2つのカートリッジ本体の前記インク貯留室同士が連通するように構成されていることを特徴とする。
インク貯留室は、インク導出路と大気連通路の2つの流路によって外部と連通する。2つの流路のうち一方の流路が閉止されていれば、他方の流路からインクが自然に流れ出すことはない。本発明のインクカートリッジは、インク導出路と大気連通路の少なくとも一方が弁機構により閉止されていることから、プリンタから取り外された状態では、インクカートリッジからインクが外部に流れ出さない。その一方で、使用済みのインクカートリッジ内には、インクジェットヘッドへのエア混入を防止する等の理由で、ある程度のインクが残っている。そこで、インクが残っている使用済みインクカートリッジのインク導出部又は大気連通部を、使用前のインクカートリッジの大気連通部又はインク導出部に連結すると、第1弁機構により閉止されていたインク導出路又は大気連通路が開放され、2つのインクカートリッジのインク貯留室同士が連通する。そのため、使用済みインクカートリッジのインク貯留室内の残留インクを、直接新しいインクカートリッジのインク貯留室内に充填できる。
請求項2に記載のインクカートリッジは、請求項1において、前記インク導出部と前記大気連通部の少なくとも一方に、前記2つのカートリッジ本体の一方の前記インク導出部と他方の前記大気連通部とが連結されているときにその連結部分からインクが漏れ出すのを防止する、シール部材が設けられていることを特徴とする。これにより、2つのインクカートリッジを連結し、インクを充填するときに、これらの連結部分からインクが漏れ出すのを防止できる。
請求項3に記載のインクカートリッジは、請求項1又は2における使用前の状態において、前記インク貯留室が大気圧よりも低い負圧状態であることを特徴とする。これにより、ほぼ大気圧状態の使用済みインクカートリッジのインク貯留室内に残っているインクを、使用前のインクカートリッジのインク貯留室内へ容易に充填することができる。
請求項4に記載のインクカートリッジは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記大気連通部が前記大気連通路に沿って外側へ突出する凸状に形成されるとともに、前記インク導出部が前記インク導出路に沿って内側へ凹み、且つ、凸状の前記大気連通部と嵌合可能な凹状に形成されていることを特徴とする。これにより、インク導出部と大気連通部を連結させることが可能になる。
請求項5に記載のインクカートリッジは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記インク導出路と前記大気連通路のうちの他方の流路を閉止する第2弁機構をさらに備え、前記2つのカートリッジ本体の前記連結動作に伴って、前記第1弁機構により閉止されていた前記一方の流路が開放されるとともに、前記第2弁機構により閉止されていた前記他方の流路も開放されることを特徴とする。これにより、インク貯留室と外部とを連通する2つの流路の両方が閉止されるため、プリンタから取り外された状態において、インクカートリッジからインクが漏れるのをさらに確実に防止できる。また、2つのインクカートリッジを連結すると、第1弁機構により閉止されていたインク導出路又は大気連通路が開放されるとともに、第2弁機構により閉止されていた大気連通路又はインク導出路が開放されるため、2つのインクカートリッジのインク貯留室同士を連通させることができる。
請求項6に記載のインクカートリッジは、請求項5において、前記第1弁機構が、前記インク導出部の前記インク導出路を開閉可能に設けられるとともに、前記第2弁機構が、前記大気連通部の前記大気連通路を開閉可能に設けられており、前記第1弁機構は、前記インク導出路と連通する連通孔と、この連通孔を取り囲むように設けられた環状の弁座とを有する第1環状部材と、前記インク導出路内に配設され、前記第1環状部材の前記弁座に当接することにより前記インク導出路を閉止する第1弁部材と、前記第1弁部材を前記インク導出路を閉止する方向に付勢する第1付勢手段とを備え、前記第2弁機構は、前記大気連通路と連通する連通孔と、この連通孔を取り囲むように設けられた環状の弁座とを有する第2環状部材と、前記大気連通路内に配設され、前記第2環状部材の前記弁座に当接することにより前記大気連通路を閉止する第2弁部材と、前記第2弁部材を前記大気連通路を閉止する方向に付勢する第2付勢手段とを備え、前記第2弁部材に一体的に設けられ、前記第2環状部材の前記連通孔を通って前記第2弁部材と反対側へ突出する突出部とを備え、前記2つのカートリッジ本体の前記連結動作に伴って、前記第2弁機構の前記突出部が、前記第1弁機構の前記第1弁部材を押圧して、前記第1付勢手段の付勢力に抗して前記インク導出部を開放し、同時に、前記突出部が設けられている前記第2弁部材が、前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記大気連通部を開放するように構成されていることを特徴とする。これにより、2つのインクカートリッジを連結したとき、第1弁機構により閉止されていたインク導出路を開放させるとともに、第2弁機構により閉止されていた大気連通路を開放させることが可能になる。
請求項7に記載のインクカートリッジのインク充填方法は、インクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室内のインクを外部に導出するインク導出路を含むインク導出部と、同じく前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室を大気と連通させる大気連通路を含み、さらに、別の前記カートリッジ本体に設けられた前記インク導出部と連結可能な形状に形成された大気連通部と、前記インク導出路と前記大気連通路のうちの一方の流路を閉止する第1弁機構とを備えた、インクカートリッジのインクを、別のインクカートリッジに充填する方法であって、充填作業の対象となる2つの前記インクカートリッジのうち、充填元のインクカートリッジを、充填先のインクカートリッジよりも上方の位置に配置する配置工程と、前記充填元のインクカートリッジの前記インク導出部と前記大気連通部の少なくとも一方を、前記充填先のインクカートリッジの前記大気連通部と前記インク導出部の対応する一方に連結するとともに、この連結動作に伴って前記第1弁機構により閉止されていた前記一方の流路を開放して、2つのカートリッジ本体の前記インク貯留室同士を連通させる、カートリッジ連結工程と、を備えていることを特徴とする。これにより、充填元のインクカートリッジが充填先のインクカートリッジよりも上方に位置する状態で、2つのインクカートリッジのインク貯留室を連通させるため。充填元のインクカートリッジ内のインクを、充填先のインクカートリッジ内に充填することが可能になる。なお、配置工程とカートリッジ連結工程の順序は、どちらが先であってもよい。
請求項8に記載のインクカートリッジの充填方法は、請求項7における前記カートリッジ連結工程において、前記充填元のインクカートリッジの前記インク導出部と前記大気連通部の両方を、前記充填先のインクカートリッジの前記大気連通部と前記インク導出部にそれぞれ連結することを特徴とする。これにより、2つのインクカートリッジ間でインク導出部と大気連通部の両方をそれぞれ連通させるため、充填元のインクカートリッジから充填先のインクカートリッジへのインクの充填と、充填先のインクカートリッジから充填元のインクカートリッジへの空気の移動の両方を行うことができる。従って、インクをより効率よく充填することができる。
請求項9に記載のインクカートリッジの充填方法は、請求項7における前記カートリッジ連結工程において、前記充填元のインクカートリッジの前記インク導出部と前記大気連通部の一方のみを、前記充填先のインクカートリッジの前記大気連通部と前記インク導出部の対応する一方に連結し、前記充填元のインクカートリッジの、前記充填先のインクカートリッジと連結されていない、前記インク導出部と前記大気連通部の他方から、前記充填元のインクカートリッジの前記インク貯留室を大気開放する、大気開放工程をさらに備えていることを特徴とする。これにより、2つのインクカートリッジを連結した後に、充填元のインクカートリッジのインク貯留室を大気開放することで、迅速にインク充填を行うことができる。
本発明によれば、インクが残っている使用済みのインクカートリッジのインク導出部又は大気連通部を、使用前のインクカートリッジの大気連通部又はインク導出部に連結することにより、2つのインクカートリッジのインク貯留室同士が連通する。これにより、使用済みのインクカートリッジの内の残留インクを別容器に移し替えることなく、直接新しいインクカートリッジに充填できる。従って、特別な装置又は機構を必要とすることなく、手軽に残留インクを再利用することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、記録用紙Pに対してインクを吐出するノズル10を備えたインクジェットヘッド2と、インクカートリッジ4が装着される装着部3と、インクジェットヘッド2を一方向(紙面に対して垂直方向)に直線的に往復移動させるキャリッジ5と、記録用紙Pをインクジェットヘッド2の移動方向に対して垂直で且つインクジェットヘッド2のインク吐出面に平行な方向に搬送する搬送機構6と、インクジェットヘッド2内のエアや高粘度化したインクを吸引するパージ機構7等を備えている。
このインクジェットプリンタ1においては、インクジェットヘッド2がキャリッジ5により図1の紙面垂直方向に往復駆動されつつ、記録用紙Pが搬送機構6により図1の左右方向に搬送される。これに連動して、インクカートリッジ4が装着された装着部3からチューブ8を介してインクジェットヘッド2のノズル10にインクが供給されるとともに、記録用紙Pに向けてノズル10からインクが吐出されて、記録用紙Pに所望の文字や画像等が印刷される。
また、パージ機構7は、インク吐出面に対して接近及び離隔する方向に移動可能で且つインク吐出面を覆うようにインクジェットヘッド2に装着可能なパージキャップ11と、ノズル10からインクを吸引する吸引ポンプ12とを備えている。そして、インクジェットヘッド2が記録用紙Pに印刷可能な印刷範囲よりも外側に位置しているときは、吸引ポンプ12により、インクジェットヘッド2内に混入したエアや水分が蒸発して高粘度化したインクをノズル10から吸引することが可能である。
また、図1に示すように、装着部3は、一方向(図1の右方)に向かって開口した形状を有する。この開口側からインクカートリッジ4が図1の左方に向けて水平方向に挿入されることで、装着部3内にインクカートリッジ4が装着される。
次に、インクカートリッジ4について詳細に説明する。図2、図3に示すように、インクカートリッジ4は、インクを貯留するインク貯留体20(カートリッジ本体)と、インク貯留体20内のインクを外部に導出するインク導出部21と、インク貯留体20内に大気を導入する大気連通部22と、カートリッジ本体の略全体を覆う略直方体形状の外部ケース23とを備えている。なお、以下のインクカートリッジの説明において、装着方向に関する前方(図1の左方)を前方、装着方向に関する後方(図1の右方)を後方と定義して説明する。
図1、3に示すように、インクカートリッジ4の外形上、インク導出部21は、外部ケース23の前面40から内側へ水平に凹んだ凹状に形成され、大気連通部22は、外部ケース23の前面40よりも前方へ水平に突出した凸状に形成されている。
図3に示すように、インク貯留体20の内部には、インクを貯留するインク貯留室30が形成されている。使用前の状態において、インク貯留室30内は、大気圧よりも低い負圧状態となっている。これにより、インク導出部21及び大気連通部22からインクが外部に漏れることを防ぐことができる。また、インク貯留室30内のインクの脱気状態が維持できる。
図4に示すように、インク導出部21は、インク貯留体20の前壁部(前方の壁部)31の下部に設けられている。インク導出部21は、インク貯留室30内のインクを外部に導出するインク導出路50と、このインク導出路50を開閉する第1弁機構51とを備えている。
インク導出路50は、インク貯留体20の前壁部31に前方開放状に形成されている。インク導出路50は、第1弁機構51の大部分が収納される第1収納室60と、第1収納室60の後方上部に形成されて、第1収納室60とインク貯留室30とを連通させる連通孔61とを有する。そして、インク導出路50は全体として前方に水平に延びており、インク貯留室30内のインクは、連通孔61を介して第1収納室60へ流出するように構成されている。
第1弁機構51は、供給キャップ70と、供給リング(第1環状部材)71と、供給バルブ72(第1弁部材)と、第1供給スプリング73(第1付勢部材)と、供給スライダ74と、第2供給スプリング75(第1付勢部材)とを備えている。
供給リング71は、ゴム等の弾性を有する材料で構成され、第1収納室60の開放端に配置されている。供給リング71の中央部には、外部と第1収納室60とを連通させる連通孔90が形成されている。連通孔90は、前後方向に水平に延びるとともに、前方に向かって徐々に径が大きくなる形状に形成されている。供給リング71の後端部の、連通孔90を取り囲む領域には、後方(図中右方)に突出した環状の弁座91が形成されている。なお、連通孔90の径の小さい部分と後述するインク供給管14の外周側面とが密着することにより、装着部3にインクカートリッジ4が装着されている際、連通孔90とインク供給管14の外周側面との間からインクが外部に漏れだすのを防ぐことができる。
図3、4に示すように、供給キャップ70は、前後方向に水平に延びた円筒状に形成され、供給リング71の外面を前方から覆っている。また、図4に示すように、この供給キャップ70の後端(図中右方)は、インク貯留体20の前壁部31に取り付けられている。また、供給キャップ70の前端部は、外部ケース23の前面40よりも後方に位置している。このため、インク導出部21は、外部ケース23の前面40よりも内側に凹んだ形状を有する。
図4に示すように、供給バルブ72は、第1収納室60内において、供給リング71の弁座91と当接することにより、インク導出路50を閉止する閉止位置と、弁座91から離間してインク導出路50を開放する開放位置とにわたって、前後方向に移動可能に配設されている。
第1供給スプリング73と第2供給スプリング75は、同じ材料でほぼ同形状に形成されており、供給スライダ74を挟んで向かい合うように配置されている。また、第1供給スプリング73の前端は供給バルブ72に当接し、第2供給スプリング75の後端は第1収納室60の奥端に当接している。さらに、供給スライダ74は、第1収納室60内において前後に移動可能であり、第2供給スプリング75により前方へ付勢されている。つまり、第2供給スプリング75により供給スライダ74が前方へ付勢され、さらに、その付勢力が第1供給スプリング73を介して供給バルブ72に作用しており、その結果、供給バルブ72が、供給リング71の弁座91と当接し、インク導出路50を塞ぐ閉止位置へ向けて前方へ付勢されている。
インクカートリッジ4が装着部3に装着されていないときには、前方へ付勢されている供給バルブ72が弁座91に当接して、連通孔90が閉止されており、インク導出部21からインクが漏れ出すのが確実に防止される。一方、インクカートリッジ4が装着部3に装着されるときには、後述するインク供給管14が供給リング71の連通孔90に前後方向に沿って挿入される。さらに、インク供給管14の先端により、供給バルブ72が第2供給スプリング75の付勢力に抗して後方へ押圧され、弁座91との当接が解除され、連通孔90が開放される。そのため、インク貯留室30内のインクが、インク導出路50を介してインク供給管14内へ導出される
また、図4に示すように、大気連通部22は、インク貯留体20の前壁部31に設けられている。大気連通部22は、インク貯留室30を大気と連通させる大気連通路52と、この大気連通路52を開閉する第2弁機構53とを備えている。
大気連通路52は、インク貯留体20の前壁部31に前方開放状に形成されて、第2弁機構53の大部分が収納される第2収納室62と、前壁部31に形成されて、第2収納室62とインク貯留室30とを連通させる連通孔63とを有する。そして、大気導入路62は全体として前方へ向けて水平に延びており、第2収納室62及び連通孔63を介して、大気がインク貯留室30へ流入するように構成されている。
第2弁機構53は、大気キャップ80と、大気リング(第2環状部材)81と、大気バルブ(第2弁部材)82と、第1大気スプリング(第2付勢部材)83と、大気スライダ84と、第2大気スプリング(第2付勢部材)85とを備えている。
大気リング81は、ゴム等の弾性を有する材料で構成され、第2収納室62の開放端に配置されている。大気リング81の中央部には、外部と第2収納室62とを連通させる連通孔100が形成されている。連通孔100は、前後方向に水平に延びるとともに、前方に向かって徐々に径が大きくなる形状に形成されている。また、大気リング81の後端部の、連通孔100を取り囲む領域には、後方(図中右方)に突出した環状の弁座101が形成されている。また、大気リング81の前端部の、連通孔100を取り囲む領域は、前方に突出した環状突起(シール部材)102が形成されている。
図3、4に示すように、大気キャップ80は、前後方向に水平に延びた円筒状に形成され、大気リング81の外面を前方から覆っている。また、図4に示すように、大気キャップ80の後端(図中右方)は、インク貯留体20の前壁部31に取り付けられている。また、大気キャップ80の前端部は、外部ケース23の前面40よりも前方に突出している。
大気バルブ82は、第2収納室62内において、大気リング81の弁座101と当接することにより、大気連通路52を閉止する閉止位置と、弁座101から離間して大気連通路52を開放する開放位置とにわたって、前後方向に移動可能に配設されている。さらに、大気バルブ82の前面には、連通孔100を貫通し、前方に突出する突出部(突出部材)103が一体的に設けられている。突出部103の前端は、大気キャップ80及び大気リングの環状突起102の前端よりもさらに前方に突出している。また、突出部103の径は、連通孔100の径よりも小さく、突出部103の側面と連通孔100との間には隙間が形成されている。
第1大気スプリング83と第2大気スプリング85は、同じ材料でほぼ同形状に形成されており、大気スライダ84を挟んで向かい合うように配置されている。また、第1大気スプリング83の前端は大気バルブ82に当接し、第2大気スプリング85の後端は第2収納室62の奥端に当接している。さらに、大気スライダ84は、第2収納室62内において前後に移動可能であり、第2大気スプリング85により前方へ付勢されている。つまり、第2大気スプリング85により大気スライダ84が前方へ付勢され、さらに、その付勢力が第1大気スプリング83を介して大気バルブ82に作用しており、その結果、大気バルブ82が、大気リング81の弁座101と当接し、大気連通路52を塞ぐ閉止位置へ向けて前方へ付勢されている。
インクカートリッジ4が装着部3に装着されていないときには、前方へ付勢されている大気バルブ82が弁座101に当接して、第2収納室62が閉止され、インク貯留室30内に大気が導入されるのが防止される。一方、インクカートリッジ4が装着部3に装着されるときには、大気バルブ82の突出部103が後述する装着部3の挿入孔17の奥端(図1参照)に当接することにより、大気バルブ82が第2大気スプリング85の付勢力に抗して後方へ押圧され、弁座101との当接が解除される。すると、大気連通路52(第2収納室62)が開放され、この大気連通路52を介して大気がインク貯留室30内に流れ込む。これにより、インク貯留室30内の圧力が大気圧まで上昇する。
次に、外部ケース23について説明する。外部ケース23は、合成樹脂材料により構成され、図1、2に示すように、直方体形状に形成されている。外部ケース23の前面40の下部には、円形の連結孔41が形成され、インクカートリッジ4が装着部3に装着される際、後述するインク供給管14がこの連結孔41を貫通し、インク導出部21の連通孔90に挿入される。また、外部ケース23の前面40の上部には、大気連通部22の大気キャップ80の前端部を外部に露出させる円形の貫通孔42が形成されている。
次に、インクジェットプリンタの装着部3について少し説明しておく。図1に示すように、装着部3の奥側の側面は、装着部に装着されたインクカートリッジ4の前面が当接する装着面13となっている。
装着面13の下方の位置(インクカートリッジ4のインク導出部21に対応する位置)には、水平に突出するインク供給管14が設けられている。インク供給管14は、装着部3の内部に形成されたインク流路15に連通しており、さらに、このインク流路15はチューブ8の一端と接続されている。
インクカートリッジ4が装着部3に装着されると、インク供給管14がインク導出部21の連通孔90に挿入され、インク供給管14の先端により供給バルブ72が第2供給スプリング75に抗する方向に押し込まれ、弁座91との当接が解除される(図4参照)。このとき、インク供給管14の先端から、インク供給管14内にインクが流れ込む。そして、インク供給管14内に流れ込んだインクは、インク流路15を介してチューブ8内に流れ、インクジェットヘッド2に供給される。
一方、装着面13の上方の位置(インクカートリッジ4の大気連通部22に対応する位置)は、装着部3にインクカートリッジ4が装着された際、大気連通部22の大気キャップ80の前端部と嵌合可能な形状を有する凹部16が形成されており、さらに、この凹部16の奥端の中央には、挿入孔17が形成されている。装着部3にインクカートリッジ4が装着された際、この挿入孔17の奥端に突出部103の先端が当接する。また、装着部3の内部には、外部と挿入孔17とを連通させる大気導入路18が形成されている。
インクカートリッジ4が装着部3に装着されると、突出部103が挿入孔17に挿入され、さらに、突出部103の先端が挿入孔17の奥端と当接することにより、大気バルブ82が第2大気スプリング85に抗する方向に押し込まれ、弁座101との当接が解除される(図4参照)。このとき、装着部3の大気導入路18から導入された大気が、挿入孔17を介して、インク貯留室30内に流れ込む。
装着部3に装着されたインクカートリッジ4のインク貯留室30内のインクが消費され、インク切れになると、インクカートリッジは新しいものに交換される。しかし、このとき装着部3から取り外されたインクカートリッジ4のインク貯留室30内には少量のインクが残っている。インクカートリッジ4は、この残留インクを新しいインクカートリッジ内に充填することができる構成を備える。
インクカートリッジ4の大気連通部22の凸形状は、別のインクカートリッジ4のインク導出部21の凹形状に嵌合可能に形成されている。さらに、2つのインクカートリッジのインク導出部21と大気連通部22とを連結させたとき、この連結動作に連動し、第1弁機構51により閉止されていたインク導出路50を開放し、同時に、第2弁機構53による閉止されていた大気連通路52を開放する構成を備える。これにより、2つのインク貯留室30内が連通することができる。
以下具体的に説明する。外部ケース23の連結孔41は、インク導出部21の軸中心に沿った直線と、外部ケース23の前面40との交点を中心とした円形状に形成されている。そのため、インク導出部21の凹形状は、インク導出路50に沿って、内側に凹んだ形状であり、また、大気連通部22の凸形状は、前述したように大気連通路52に沿って外側に突出した形状である。また、外部ケース23の連結孔41の径は、大気キャップ80の径よりも大きい。さらに、インク導出部21の供給キャップ70の先端から外部ケース23の前面40までの距離は、大気連通部22の環状突起102の先端と外部ケース23の前面40までの距離よりもわずかに小さい。
大気連通部23の突出部103を、インク導出部21の連通孔90内にインク導出路50に沿って挿入していくと、大気キャップ80の前端部が外部ケース23の連結孔41に挿入され、さらに、大気連通部22の環状突起102が供給キャップ70の前面に当接する。このように、大気連通部22は、別のインクカートリッジ4のインク導出部21と連結することができる。
また、大気連通部22の環状突起(シール部材)102の径は、インク導出部21の供給キャップ70の前面の開口部の径よりも大きい。これにより、インク導出部21と大気連通部22を連結させたとき、環状突起102の先端面が供給キャップ70の先端面に当接するため、連結部分からインクが外部に漏れ出さない。
また、大気バルブ71の突出部103の突出長さは、インク導出部21と大気連通部22を連結させたとき、第1弁機構51及び第2弁機構53によって閉止されていたインク導出路50及び大気連通路52をそれぞれ開放させることができる長さに設定されている。また、大気連通部22の突出部103は、インク導出部21の連通孔90よりも小さい径を有するように形成されており、突出部103の外周側面と連通孔90との間には隙間が形成される。
突出部103をインク導出部21の連通孔90に挿入すると、突出部103の先端が供給バルブ72と当接する。さらに、突出部103の先端により供給バルブ72が、挿入方向(第1供給スプリング73及び第2供給スプリング75の付勢力に抗する方向)に押圧され、弁座91との当接が解除され、突出部103の側面と連通孔90との間の隙間を介して、インク導出路50が外部に開放される。同時に、大気バルブ82が挿入方向と反対方向(第1大気スプリング83及び第2大気スプリング85の付勢力に抗する方向)に押圧され、弁座101との当接が解除され、大気連通路52が開放される。このように、インク導出部21と、別のインクカートリッジの大気連通部22とを連結させると、インク導出路50と大気連通部52が開放され、2つのインク貯留室30同士が連通する。
次に、使用済みインクカートリッジ内に残留したインクを新しいインクカートリッジ内に充填するインク充填方法について説明する。なお、使用済みインクカートリッジの符号として、前述したインクカートリッジの符号にaを付けたものを用い、新しいインクカートリッジの符号として前述したインクカートリッジの符号にbを付けたものを用いる。
まず、充填元となる使用済みインクカートリッジ4aを、充填先となる新しいインクカートリッジ4bよりも上方に位置するように保持する(配置工程)。
次に、図5に示すように、使用済みインクカートリッジ4aの前面40を下方に向けるとともに、新しいインクカートリッジ4bの前面40bを上方に向け、使用済みインクカートリッジ4aの大気連通部22aの突出部103aを、新しいインクカートリッジ4bのインク導出部21bの連通孔90bに挿入し、2つのインクカートリッジ4a、4bを連結させる(カートリッジ連通工程)。図6に示すように、この連結動作に伴って、第2弁機構53aにより閉止されていた大気連通路52aが開放され、同時に、第1弁機構51bによって閉止されていたインク導出路50bが開放される。これにより、2つのインク貯留室30a、30bが連通する。このとき、使用済みインクカートリッジ4aのインク導出路50aは、第1弁機構51aによって閉止されているため、インク導出部21aからインクが外部に漏れることはない。
インク貯留室30a内の残留インクは、大気連通部22aが下方を向いているため、第2収納室62a内に溜まっている。そのため、第2収納室62a 内のインクが、その重力により、突出部103aの側面と大気リング81aの連通孔100aとの間の隙間を通って下方に排出される。さらに、大気連通部22aから排出されたインクは、突出部103aの側面と供給リング71bの連通孔90bとの間の隙間を通って第1収納室60b内に流れ込み、連通孔61bを介してインク貯留室30b内に流れ込む。
また、前述したように、新しいインクカートリッジ4bのインク貯留室30b内は、大気圧よりも低い負圧状態である。一方、使用済みインクカートリッジ4aのインク貯留室30a内は大気圧状態である。そのため、インク貯留室30a、30bを連通させると、インク貯留室30bの負圧によりインク貯留室30a内の残留インクは、インク貯留室30b内に吸引される。この間、徐々にインク貯留室30b内の圧力が上昇し、インク貯留室30a内の圧力が低下する。そして、2つのインク貯留室30a、30b内の圧力が同じになると、残留インクが吸引されないため、充填速度が遅くなる。
そこで、使用済みインクカートリッジ4aの連結されていないインク導出部21aからインク貯留室30aを大気開放することが好ましい(大気開放工程)。具体的には、細長い形状の治具(図示省略)を、使用済みインクカートリッジ4aのインク導出部21aの連通孔90a内に挿入し、その端部を供給バルブ72aに当接させる。さらに、第1供給スプリング73a及び第2供給スプリング75aの付勢力に抗して上方に押し込むと、供給バルブ72aと弁座91aとの当接が解除され、インク導出路50aが開放される。そして、外部からインク導出路50aを介して大気がインク貯留室30aに導入される。そのため、インク貯留室30a内の圧力が大気圧まで上昇し、再び、残留インクがインク貯留室30b内に吸引される。従って、使用済みインクカートリッジ4aのインク貯留室30a内を大気開放することにより、インクの充填を迅速に行うことができる。
充填が終了し、突出部130aを連通孔90bから抜き出すとき、供給バルブ72bが弁座91bと当接する位置に戻るときの移動により、第1弁収納室60b内のインクが外部側に押し出される場合がある。また。突出部103aの先端に付着したインクが、突出部103aを連通孔90bから抜き出した後、供給キャップ70bに落下する場合がある。しかしながら、インク導出部21bは、外部ケース23bの前面40bよりも内側に凹んだ凹状の形状を有するため、インクが周囲に飛散したり付着したりしない。従って、新しいインクカートリッジや周囲が汚れたり、手が汚れたりするのを防ぐことができる。
以上説明したインクの充填方法によると、使用済みインクカートリッジ4aの大気連通部22aと、新しいインクカートリッジ4bのインク導出部21bを連結させ、2つのインク貯留室30a、30bを連通させることにより、使用済みインクカートリッジ4a内の残留インクを別容器に移し替えることなく、直接新しいインクカートリッジ4b内に移し変えることができる。そのため、特別な装置又は機構を必要とすることなく、手軽に残留インクを再利用することができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]突出部103が、インク導出部21の供給バルブ72の前面に設けられていてもよい。使用済みインクカートリッジ4aの大気連通部22aと、新しいインクカートリッジ4bのインク導出部21bを連結させると、供給バルブ72bに設けられた突出部103bが、大気バルブ82aと当接し、大気連通路52aとインク導出路50bが開放され、残留インクが充填される。しかし、供給バルブ72に突出部103を設けると、インクカートリッジ4を装着部3に装着する作業などの際、誤って突出部103を押してしまいインクが漏れ出す虞がある。一方、前述の本実施形態では、大気バルブ82に突出部103が形成されているため、装着姿勢(大気連通部22がインク導出部21の上方に位置する姿勢)では、突出部103を押してもインクは漏れない。従って、この観点からは、大気バルブ82に突出部103が設けられていることが好ましい。
2]インク導出部21と大気連通部22の両方が弁機構を備えていなくてもよい。例えば、インク導出部21のみが弁機構を備えていてもよい。この場合、大気連通部22は、使用前の状態においてシールテープ等により封止され、インクカートリッジ4を使用する直前に、このシール材が剥離される。2つのインクカートリッジを連結させる直前、使用済みインクカートリッジ4の大気連通部22を下方に向ける場合がある。インク貯留室30の外部との連通は、インク導出路50と大気連通路52の2つの流路により行われる。インク導出路50が弁機構により閉止され、2つの流路のうちの一方であるインク導出路52から大気が流入することがないため、他方の流路である大気連通路52からインクが漏れだすことはない。
3]インク導出部21と大気連通部22の形状は、それぞれ凹形状と凸形状に形成されるものに限られず、連結可能な形状であるとともに、連結動作と連動して、弁機構により閉止されていたインク導出路50及び大気連通路52を開放させるものであれば、他の構成も採用することができる。例えば、大気連通部22が凹形状に形成され、インク導出部21が凸形状に形成されていてもよい。
4]前述本実施形態では、使用済みインクカートリッジを、新しいインクカートリッジ4よりも上方に配置した後に連結させているが、連結させた後に使用済みインクカートリッジを新しいインクカートリッジの上方に配置してもよい。
5]インクを充填する際、使用済みインクカートリッジ4aのインク貯留室30aを大気開放させなくてもよい。使用済みインクカートリッジ4a内の残留インクは、重力により新しいインクカートリッジ4b内に充填される。2つのインク貯留室30a、30b内の圧力が同じであるとき、連結部分では、使用済みインクカートリッジ4a内から残留インクが落下すると同時に、使用済みインクカートリッジ4a内に大気が流入される。従って、残留インクを全て新しいインクカートリッジ4a内に充填することができる。また、インクの残留量が少ない場合、2つのインク貯留室30a、30b内の気圧が同じになる前に、新しいインクカートリッジ4bのインク貯留室30b内の負圧により残留インクを全て吸引することも可能である。
6]インクを充填する際、新しいインクカートリッジ4bのインク導出部21bと大気連通部22bを、それぞれ使用済みインクカートリッジ4aの大気連通部22aとインク導出部21aに連結させてもよい。連結直後は、新しいインクカートリッジ4b内の負圧により残留インクが吸引される。2つのインク貯留室30a、30b内の圧力が同じになると、残留インクが、例えば、大気連通部22aから重力により落下する。同時に、インク導出部21aから大気が導入される。従って、2つのインク貯留室30a、30b間でインクの移動と空気の移動を同時に行うことができるため、インクを効率良く充填することができる。
7]前記実施形態のインクカートリッジ4は、インク貯留室30を有するインク貯留体20(カートリッジ本体に相当)が、剛性の高い外部ケース23によって保護された、いわゆる、2重構造のインクカートリッジである。しかし、剛性の高いケース部材の内部にインク貯留室が直接形成された、いわゆる、1重構造のインクカートリッジに本発明を適用することも可能である。この場合、インク貯留室が形成されたケース部材が、本願発明のカートリッジ本体に相当する。
本発明の一実施形態によるインクカートリッジが採用されたインクジェットプリンタの概略構成図である。 インクカートリッジの鉛直断面図ある。 インクカートリッジの正面図である。 インクカートリッジのインク導出部及び大気連通部を含む前端部の鉛直断面図である。 2つのインクカートリッジを連結した状況を説明する図であり、(a)は鉛直上方から見た図であり、(b)は斜視図である。 2つのインクカートリッジの連結した部分の、図5(a)のV‐V線断面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
4 インクカートリッジ
20 インク貯留体(カートリッジ本体)
30 インク貯留室
21 インク導出部
50 インク導出路
51 第1弁機構
71 供給リング(第1環状部材)
90 連通孔
91 弁座
72 供給バルブ(第1弁部材)
73 第1供給スプリング(第1付勢部材)
75 第2供給スプリング(第1付勢部材)
22 大気連通部
52 大気連通路
53 第2弁機構
81 大気リング(第2環状部材)
100 連通孔
101 弁座
102 環状突起(シール部)
82 大気バルブ(第2弁部材)
103 突出部(突出部材)
83 第1大気スプリング(第2付勢部材)
85 第2大気スプリング(第2付勢部材)

Claims (9)

  1. インクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室内のインクを外部に導出するインク導出路を含むインク導出部と、
    同じく前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室を大気と連通させる大気連通路を含み、さらに、別の前記カートリッジ本体に設けられた前記インク導出部と連結可能な形状に形成された大気連通部と、
    前記インク導出路と前記大気連通路のうちの一方の流路を閉止する第1弁機構とを備え、
    2つの前記カートリッジ本体の一方に設けられた前記インク導出部と他方に設けられた前記大気連通部とが連結されるときに、その連結動作に伴って前記第1弁機構により閉止されていた前記一方の流路が開放されて、前記2つのカートリッジ本体の前記インク貯留室同士が連通するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記インク導出部と前記大気連通部の少なくとも一方に、前記2つのカートリッジ本体の一方の前記インク導出部と他方の前記大気連通部とが連結されているときにその連結部分からインクが漏れ出すのを防止する、シール部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 使用前の状態において、前記インク貯留室が大気圧よりも低い負圧状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記大気連通部が前記大気連通路に沿って外側へ突出する凸状に形成されるとともに、前記インク導出部が前記インク導出路に沿って内側へ凹み、且つ、凸状の前記大気連通部と嵌合可能な凹状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のインクカートリッジ。
  5. 前記インク導出路と前記大気連通路のうちの他方の流路を閉止する第2弁機構をさらに備え、
    前記2つのカートリッジ本体の前記連結動作に伴って、前記第1弁機構により閉止されていた前記一方の流路が開放されるとともに、前記第2弁機構により閉止されていた前記他方の流路も開放されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインクカートリッジ。
  6. 前記第1弁機構が、前記インク導出部の前記インク導出路を開閉可能に設けられるとともに、前記第2弁機構が、前記大気連通部の前記大気連通路を開閉可能に設けられており、
    前記第1弁機構は、
    前記インク導出路と連通する連通孔と、この連通孔を取り囲むように設けられた環状の弁座とを有する第1環状部材と、
    前記インク導出路内に配設され、前記第1環状部材の前記弁座に当接することにより前記インク導出路を閉止する第1弁部材と、
    前記第1弁部材を前記インク導出路を閉止する方向に付勢する第1付勢手段とを備え、
    前記第2弁機構は、
    前記大気連通路と連通する連通孔と、この連通孔を取り囲むように設けられた環状の弁座とを有する第2環状部材と、
    前記大気連通路内に配設され、前記第2環状部材の前記弁座に当接することにより前記大気連通路を閉止する第2弁部材と、
    前記第2弁部材を前記大気連通路を閉止する方向に付勢する第2付勢手段とを備え、
    前記第2弁部材に一体的に設けられ、前記第2環状部材の前記連通孔を通って前記第2弁部材と反対側へ突出する突出部とを備え、
    前記2つのカートリッジ本体の前記連結動作に伴って、前記第2弁機構の前記突出部が、前記第1弁機構の前記第1弁部材を押圧して、前記第1付勢手段の付勢力に抗して前記インク導出路を開放し、
    同時に、前記突出部が設けられている前記第2弁部材が、前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記大気連通路を開放するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のインクカートリッジ。
  7. インクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室内のインクを外部に導出するインク導出路を含むインク導出部と、同じく前記カートリッジ本体に設けられるとともに、前記インク貯留室を大気と連通させる大気連通路を含み、さらに、別の前記カートリッジ本体に設けられた前記インク導出部と連結可能な形状に形成された大気連通部と、前記インク導出路と前記大気連通路のうちの一方の流路を閉止する第1弁機構とを備えた、インクカートリッジのインクを、別のインクカートリッジに充填する方法であって、
    充填作業の対象となる2つの前記インクカートリッジのうち、充填元のインクカートリッジを、充填先のインクカートリッジよりも上方の位置に配置する配置工程と、
    前記充填元のインクカートリッジの前記インク導出部と前記大気連通部の少なくとも一方を、前記充填先のインクカートリッジの前記大気連通部と前記インク導出部の対応する一方に連結するとともに、この連結動作に伴って前記第1弁機構により閉止されていた前記一方の流路を開放して、2つのカートリッジ本体の前記インク貯留室同士を連通させる、カートリッジ連結工程と、
    を備えていることを特徴とするインクカートリッジのインク充填方法。
  8. 前記カートリッジ連結工程において、前記充填元のインクカートリッジの前記インク導出部と前記大気連通部の両方を、前記充填先のインクカートリッジの前記大気連通部と前記インク導出部にそれぞれ連結することを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジのインク充填方法。
  9. 前記カートリッジ連結工程において、前記充填元のインクカートリッジの前記インク導出部と前記大気連通部の一方のみを、前記充填先のインクカートリッジの前記大気連通部と前記インク導出部の対応する一方に連結し、
    前記充填元のインクカートリッジの、前記充填先のインクカートリッジと連結されていない、前記インク導出部と前記大気連通部の他方から、前記充填元のインクカートリッジの前記インク貯留室を大気開放する、大気開放工程をさらに備えていることを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジのインク充填方法。
JP2007092075A 2007-03-30 2007-03-30 インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法 Expired - Fee Related JP4765981B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092075A JP4765981B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092075A JP4765981B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008246900A true JP2008246900A (ja) 2008-10-16
JP4765981B2 JP4765981B2 (ja) 2011-09-07

Family

ID=39972414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007092075A Expired - Fee Related JP4765981B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4765981B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014151512A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Seiko Epson Corp 液体容器、液体供給システム
JP5996816B1 (ja) * 2016-02-29 2016-09-21 理想科学工業株式会社 インク充填方法及びインクカートリッジの製造方法
JP6068718B1 (ja) * 2016-07-07 2017-01-25 理想科学工業株式会社 インク充填装置、インク充填方法、インクカートリッジの製造方法及びインクカートリッジ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09104117A (ja) * 1995-10-11 1997-04-22 Canon Inc インクジェット記録装置用のインクタンク
JP2006167950A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Brother Ind Ltd インクカートリッジ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09104117A (ja) * 1995-10-11 1997-04-22 Canon Inc インクジェット記録装置用のインクタンク
JP2006167950A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Brother Ind Ltd インクカートリッジ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014151512A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Seiko Epson Corp 液体容器、液体供給システム
JP5996816B1 (ja) * 2016-02-29 2016-09-21 理想科学工業株式会社 インク充填方法及びインクカートリッジの製造方法
CN107128073A (zh) * 2016-02-29 2017-09-05 理想科学工业株式会社 墨填充装置、墨填充方法、墨盒的制造方法以及墨盒
JP2017154291A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 理想科学工業株式会社 インク充填方法及びインクカートリッジの製造方法
JP6068718B1 (ja) * 2016-07-07 2017-01-25 理想科学工業株式会社 インク充填装置、インク充填方法、インクカートリッジの製造方法及びインクカートリッジ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4765981B2 (ja) 2011-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6840603B2 (en) Rejuvenation station and printer cartridge therefore
JP5195561B2 (ja) 液体容器
JP6112032B2 (ja) 液体カートリッジ
JP6136453B2 (ja) インクカートリッジ及びインクカートリッジの製造方法
JP3166703U (ja) インクカートリッジ
CN106994834B (zh) 废液收纳体以及液体喷射装置
JP2004034336A (ja) インク補給装置、サブインクタンク及びインクジェット記録装置
JP2006224529A (ja) アタッチメント、液体供給装置、及び液体供給方法
JP2007276222A (ja) インクカートリッジの装着方法とインクカートリッジおよびインクジェットプリンタ
JP2019127034A (ja) インクカートリッジ
JP2017154291A (ja) インク充填方法及びインクカートリッジの製造方法
JP2004338383A (ja) インクカートリッジ、該インクカートリッジを搭載する記録装置および該インクタンクの製造方法
JP4765981B2 (ja) インクカートリッジ、及び、インクカートリッジのインク充填方法
JP6098291B2 (ja) 液体カートリッジ
JP2007105881A (ja) インクジェット記録装置
JP2010052378A (ja) 液体カートリッジユニット
JP4862595B2 (ja) インクカートリッジ、インクカートリッジの包装体、及びインクカートリッジの製造方法
US7934820B2 (en) Ink cartridge and ink filling method therefor
JP3586206B2 (ja) インクタンク
JP2001212971A (ja) インクジェット式記録装置
US11833833B2 (en) Liquid container and liquid ejection apparatus
JP6068718B1 (ja) インク充填装置、インク充填方法、インクカートリッジの製造方法及びインクカートリッジ
JP2003220711A (ja) インク供給ポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
US10967643B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP2010054018A (ja) バルブユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4765981

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140624

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees