JP2008246329A - 浄化槽 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1越流堰における被処理水の偏流が発生し難い浄化槽を提供すること。
【解決手段】沈殿槽5を設けると共に、沈殿槽5からの被処理水Wが越流する第1移流部12を、浄化槽本体の幅方向に複数設けた第1越流堰10と、被処理水Wが下流側に越流する第2移流部を設けた第2越流堰とを備えた上方開放型の集水箱9を設けてある浄化槽1であって、第1移流部12の下端を、第2移流部の越流高さよりも低い位置に設けてある浄化槽1。
【選択図】図1
【解決手段】沈殿槽5を設けると共に、沈殿槽5からの被処理水Wが越流する第1移流部12を、浄化槽本体の幅方向に複数設けた第1越流堰10と、被処理水Wが下流側に越流する第2移流部を設けた第2越流堰とを備えた上方開放型の集水箱9を設けてある浄化槽1であって、第1移流部12の下端を、第2移流部の越流高さよりも低い位置に設けてある浄化槽1。
【選択図】図1
Description
本発明は、沈殿槽を設けると共に、前記沈殿槽からの被処理水を越流させる第1越流堰と、下流側に越流させる第2越流堰とを備えた上方開放型の集水箱を設けてある浄化槽に関する。
図13は、従来の一般的な浄化槽1の側断面を模式的に示したものである。浄化槽1には、上流側から第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4、沈殿槽5、及び消毒槽6が順に配置されている。
被処理水W(し尿、生活雑排水等)は、流入口7から流入し、以降、第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4において順次浄化処理された後、沈殿槽5に流入する。
沈殿槽5に流入した被処理水Wは、汚泥が沈殿分離され、その上澄み液が、上方開放型の集水箱9の第1越流堰10における第1移流部12を越流して集水箱9内に流入する。
次いで、集水箱9内に流入した被処理水Wは、集水箱9の第2越流堰11における第2移流部13を越流して、消毒筒14内の消毒剤と接触して消毒された後、消毒槽6を経て、放流口8から放流される。
図14は、図13における集水箱9とその周辺部分(以下、要部と略称する)を拡大して示したものである。
尚、図14に示すように、第1移流部の下端12aは、第2移流部13よりも高い位置に設けられており、被処理水Wが、消毒槽6へ自然勾配で流入する構成となっている。
図15及び図16は、従来の浄化槽1において、被処理水Wが、第1越流堰10における複数の第1移流部12(Vノッチ)を越流する様子を示したものである。
尚、図15(イ)及び図16(イ)は、第1越流堰10を、被処理水Wが越流する方向からみたときの側面を模式的に示したものであり、図15(ロ)及び図16(ロ)は、被処理水Wが、第1越流堰10の第1移流部12を越流する様子を示した平面図である(矢印は、被処理水Wの流れを示し、その長さによって、越流する被処理水量の程度を示す)。
図15は、第1越流堰10が水平状態となっており(即ち、浄化槽1が水平に設置されている)、沈殿槽5を経た被処理水Wが、第1越流堰10の幅方向全体にわたって均等に越流する様子を示している(即ち、各Vノッチにおいて、それぞれ一定量の被処理水Wが越流する)。
一方、図16は、第1越流堰10が少し傾斜しており(即ち、浄化槽1が少し傾いた状態で設置されている)、第1越流堰10において、被処理水Wの偏流が発生している様子を示している(即ち、被処理水Wが越流するVノッチもあれば、越流していないVノッチも存在し得、各Vノッチにおいて越流する被処理水量が一定していない)。
図16のように、第1越流堰において偏流が発生した場合、沈殿槽における汚泥の沈殿が妨げられて、汚泥が消毒槽に流入してしまい、そのまま放流される問題が生じ得る。
従って、そのような第1越流堰における被処理水の偏流を防止するため、被処理水が第1越流堰の幅方向全体にわたって均等に越流するように、第1越流堰は、略水平とされている必要があるが、浄化槽を埋設する地盤等の影響によって、浄化槽自体が傾いてしまい、第1越流堰を水平に設置するのが非常に困難となる場合がある。
そこで、このような問題を解決するため、被処理水を越流させる第1移流部を多数形成した第1越流堰を備える集水箱を、浄化槽の幅方向中央部に回転調節自在に取付け、浄化槽の姿勢とは無関係に第1越流堰を水平調節することが可能な浄化槽が提案されている。(特許文献1参照)
被処理水W(し尿、生活雑排水等)は、流入口7から流入し、以降、第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4において順次浄化処理された後、沈殿槽5に流入する。
沈殿槽5に流入した被処理水Wは、汚泥が沈殿分離され、その上澄み液が、上方開放型の集水箱9の第1越流堰10における第1移流部12を越流して集水箱9内に流入する。
次いで、集水箱9内に流入した被処理水Wは、集水箱9の第2越流堰11における第2移流部13を越流して、消毒筒14内の消毒剤と接触して消毒された後、消毒槽6を経て、放流口8から放流される。
図14は、図13における集水箱9とその周辺部分(以下、要部と略称する)を拡大して示したものである。
尚、図14に示すように、第1移流部の下端12aは、第2移流部13よりも高い位置に設けられており、被処理水Wが、消毒槽6へ自然勾配で流入する構成となっている。
図15及び図16は、従来の浄化槽1において、被処理水Wが、第1越流堰10における複数の第1移流部12(Vノッチ)を越流する様子を示したものである。
尚、図15(イ)及び図16(イ)は、第1越流堰10を、被処理水Wが越流する方向からみたときの側面を模式的に示したものであり、図15(ロ)及び図16(ロ)は、被処理水Wが、第1越流堰10の第1移流部12を越流する様子を示した平面図である(矢印は、被処理水Wの流れを示し、その長さによって、越流する被処理水量の程度を示す)。
図15は、第1越流堰10が水平状態となっており(即ち、浄化槽1が水平に設置されている)、沈殿槽5を経た被処理水Wが、第1越流堰10の幅方向全体にわたって均等に越流する様子を示している(即ち、各Vノッチにおいて、それぞれ一定量の被処理水Wが越流する)。
一方、図16は、第1越流堰10が少し傾斜しており(即ち、浄化槽1が少し傾いた状態で設置されている)、第1越流堰10において、被処理水Wの偏流が発生している様子を示している(即ち、被処理水Wが越流するVノッチもあれば、越流していないVノッチも存在し得、各Vノッチにおいて越流する被処理水量が一定していない)。
図16のように、第1越流堰において偏流が発生した場合、沈殿槽における汚泥の沈殿が妨げられて、汚泥が消毒槽に流入してしまい、そのまま放流される問題が生じ得る。
従って、そのような第1越流堰における被処理水の偏流を防止するため、被処理水が第1越流堰の幅方向全体にわたって均等に越流するように、第1越流堰は、略水平とされている必要があるが、浄化槽を埋設する地盤等の影響によって、浄化槽自体が傾いてしまい、第1越流堰を水平に設置するのが非常に困難となる場合がある。
そこで、このような問題を解決するため、被処理水を越流させる第1移流部を多数形成した第1越流堰を備える集水箱を、浄化槽の幅方向中央部に回転調節自在に取付け、浄化槽の姿勢とは無関係に第1越流堰を水平調節することが可能な浄化槽が提案されている。(特許文献1参照)
しかしながら、上記従来の浄化槽において、第1越流堰の水平具合を確認し、集水箱の傾きを調節するという作業は、保守点検をする作業者にとっては、時間のかかる面倒な作業であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、第1越流堰における被処理水の偏流が発生し難い浄化槽を提供するものである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、第1越流堰における被処理水の偏流が発生し難い浄化槽を提供するものである。
本発明の第1特徴構成は、沈殿槽を設けると共に、前記沈殿槽からの被処理水が越流する第1移流部を、浄化槽本体の幅方向に複数設けた第1越流堰と、前記被処理水が下流側に越流する第2移流部を設けた第2越流堰とを備えた上方開放型の集水箱を設けてある浄化槽であって、前記第1移流部の下端を、前記第2移流部の越流高さよりも低い位置に設けてある点にある。
〔作用及び効果〕
図11及び図12は、本発明の浄化槽1において、被処理水Wが、第1越流堰10における複数の第1移流部12(Vノッチ)を越流する様子を模式的に示したものである。
図11は、本発明の浄化槽1における集水箱9及びその周辺の側断面を模式的に示したものである。
図12(イ)は、第1越流堰10を、被処理水Wが越流する方向からみたときの側面を模式的に示したものであり、図12(ロ)は、被処理水Wが、第1越流堰10の第1移流部12を越流する様子を示した平面図である(矢印は、被処理水Wの流れを示し、その長さによって、越流する被処理水量の程度を示す)。
ここで、本発明の浄化槽1が、少し傾いた状態で設置されており、第1越流堰10が少し傾斜している場合(図12(イ)参照)、図11に示されるように、本発明の浄化槽1においては、第1移流部の下端12aを、第2移流部13の越流高さよりも低い位置に設けてあるので、少なくとも第1移流部の下端12aは、被処理水Wの水面下に常に水没することになる。
そのため、図12に示されるように、本発明の浄化槽1においては、仮に浄化槽本体が傾き、その第1越流堰10が少し傾斜してしまった場合においても、左端側の第1移流部12と右端側の第1移流部12との間で大きな越流量の差が生じ難く(即ち、全ての第1移流部12から被処理水Wが越流するという状態を維持し易い)、第1越流堰10における被処理水Wの偏流が発生し難い。
従って、作業者が保守点検を行う際、従来の浄化槽のように、第1越流堰の水平具合を確認して集水箱の傾きを調節するといった面倒な作業を特に実施する必要がない。
尚、本発明における上方開放型の集水箱とは、点検時に集水箱の上方が開放されるものであれば良く、常時は蓋等で覆われていても良い。
〔作用及び効果〕
図11及び図12は、本発明の浄化槽1において、被処理水Wが、第1越流堰10における複数の第1移流部12(Vノッチ)を越流する様子を模式的に示したものである。
図11は、本発明の浄化槽1における集水箱9及びその周辺の側断面を模式的に示したものである。
図12(イ)は、第1越流堰10を、被処理水Wが越流する方向からみたときの側面を模式的に示したものであり、図12(ロ)は、被処理水Wが、第1越流堰10の第1移流部12を越流する様子を示した平面図である(矢印は、被処理水Wの流れを示し、その長さによって、越流する被処理水量の程度を示す)。
ここで、本発明の浄化槽1が、少し傾いた状態で設置されており、第1越流堰10が少し傾斜している場合(図12(イ)参照)、図11に示されるように、本発明の浄化槽1においては、第1移流部の下端12aを、第2移流部13の越流高さよりも低い位置に設けてあるので、少なくとも第1移流部の下端12aは、被処理水Wの水面下に常に水没することになる。
そのため、図12に示されるように、本発明の浄化槽1においては、仮に浄化槽本体が傾き、その第1越流堰10が少し傾斜してしまった場合においても、左端側の第1移流部12と右端側の第1移流部12との間で大きな越流量の差が生じ難く(即ち、全ての第1移流部12から被処理水Wが越流するという状態を維持し易い)、第1越流堰10における被処理水Wの偏流が発生し難い。
従って、作業者が保守点検を行う際、従来の浄化槽のように、第1越流堰の水平具合を確認して集水箱の傾きを調節するといった面倒な作業を特に実施する必要がない。
尚、本発明における上方開放型の集水箱とは、点検時に集水箱の上方が開放されるものであれば良く、常時は蓋等で覆われていても良い。
本発明の第2特徴構成は、前記第1移流部が、開口部によって構成されており、前記開口部の上端が、前記第2移流部よりも高い位置にある点にある。
〔作用及び効果〕
第1移流部が、開口部によって構成されており、その開口部の上端は、第2移流部よりも高い位置にあるため、被処理水の水面下に水没することはない。従って、作業者にとっては、被処理水が、開口部を通って集水箱内に流れ出て行く様子を目視で観察し易く、開口部に汚泥等による詰まりが生じていないかどうかを容易に確認することができる。
また、仮に、開口部に詰まりが生じてしまった場合でも、被処理水の水位が上昇したときに、被処理水がその詰まり部分を越流することによって、詰まりを構成する汚泥等が容易に崩れ得るので、詰まりが解消され易い。
〔作用及び効果〕
第1移流部が、開口部によって構成されており、その開口部の上端は、第2移流部よりも高い位置にあるため、被処理水の水面下に水没することはない。従って、作業者にとっては、被処理水が、開口部を通って集水箱内に流れ出て行く様子を目視で観察し易く、開口部に汚泥等による詰まりが生じていないかどうかを容易に確認することができる。
また、仮に、開口部に詰まりが生じてしまった場合でも、被処理水の水位が上昇したときに、被処理水がその詰まり部分を越流することによって、詰まりを構成する汚泥等が容易に崩れ得るので、詰まりが解消され易い。
本発明の第3特徴構成は、前記開口部が、その上端の幅と下端の幅とが略同じ長さを有するスリット形状である点にある。
〔作用及び効果〕
開口部を、その上端の幅と下端の幅とが略同じ長さを有するスリット形状とすることによって、浄化槽本体が傾き、その第1越流堰が少し傾斜してしまった場合においても、第1越流堰における被処理水の偏流が、従来のVノッチ形状の場合よりも発生し難い。
〔作用及び効果〕
開口部を、その上端の幅と下端の幅とが略同じ長さを有するスリット形状とすることによって、浄化槽本体が傾き、その第1越流堰が少し傾斜してしまった場合においても、第1越流堰における被処理水の偏流が、従来のVノッチ形状の場合よりも発生し難い。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
図1は、本発明の浄化槽1の側断面を模式的に示したものである。浄化槽1には、上流側から第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4、沈殿槽5、及び消毒槽6が順に配置されている。
被処理水W(し尿、生活雑排水等)は、流入口7から流入し、以降、第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4において順次浄化処理された後、沈殿槽5に流入する。
沈殿槽5の上方には、沈殿槽5からの被処理水Wが越流する第1移流部12を設けた第1越流堰10と、被処理水Wが下流側に越流する第2移流部13を設けた第2越流堰11とを備えた上方開放型の集水箱9が設けられている(図1及び図2参照)。
〔実施形態〕
図1は、本発明の浄化槽1の側断面を模式的に示したものである。浄化槽1には、上流側から第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4、沈殿槽5、及び消毒槽6が順に配置されている。
被処理水W(し尿、生活雑排水等)は、流入口7から流入し、以降、第1嫌気濾床槽2、第2嫌気濾床槽3、接触曝気槽4において順次浄化処理された後、沈殿槽5に流入する。
沈殿槽5の上方には、沈殿槽5からの被処理水Wが越流する第1移流部12を設けた第1越流堰10と、被処理水Wが下流側に越流する第2移流部13を設けた第2越流堰11とを備えた上方開放型の集水箱9が設けられている(図1及び図2参照)。
図2〜図4は、図1における集水箱9とその周辺部分(以下、要部と略称する)を拡大して、より詳細に示したものである。図2は、第1越流堰10を記載した要部の斜視図であり、図3は要部の平面図であり、図4は、図3の矢視線X−Xにおける要部の側断面図であり、各矢印は被処理水Wが流れる方向を示している。
図2〜図4に示されるように、第1越流堰10には、沈殿槽5からの被処理水Wが越流し得る第1移流部12が、浄化槽本体の幅方向に複数設けられており、第1移流部12は、その上端12bの幅と下端12aの幅とが略同じ長さを有するスリット形状の開口部によって構成されている。
図2〜図4に示されるように、沈殿槽5に流入し、汚泥が沈殿分離された被処理水Wは、集水箱9の第1越流堰10における第1移流部12(開口部)を越流して集水箱9内に流入する。
次いで、集水箱9内に流入した被処理水Wは、集水箱9の第2越流堰11における第2移流部13を越流して、エアリフト槽15内に流入し、エアリフトポンプ16によって、消毒筒14が設置されている設置台17に揚水されて、消毒筒14内の消毒剤と接触して消毒された後、消毒槽6を経て、放流口8から放流される。
図2〜図4に示されるように、第1越流堰10には、沈殿槽5からの被処理水Wが越流し得る第1移流部12が、浄化槽本体の幅方向に複数設けられており、第1移流部12は、その上端12bの幅と下端12aの幅とが略同じ長さを有するスリット形状の開口部によって構成されている。
図2〜図4に示されるように、沈殿槽5に流入し、汚泥が沈殿分離された被処理水Wは、集水箱9の第1越流堰10における第1移流部12(開口部)を越流して集水箱9内に流入する。
次いで、集水箱9内に流入した被処理水Wは、集水箱9の第2越流堰11における第2移流部13を越流して、エアリフト槽15内に流入し、エアリフトポンプ16によって、消毒筒14が設置されている設置台17に揚水されて、消毒筒14内の消毒剤と接触して消毒された後、消毒槽6を経て、放流口8から放流される。
ここで、図4に示すように、第1移流部(開口部)の下端12aは、第2越流堰の第2移流部13の越流高さよりも低い位置に設けられている。
そのため、本発明の浄化槽1においては、浄化槽1の連続運転の間(即ち、被処理水が流入口より連続的に流入し、且つ連続的に放流口から放流される)、各第1移流部の下端12aは、被処理水Wの水面下に常に水没する構成となる。
従って、本発明の浄化槽1においては、仮に浄化槽本体が傾き、その第1越流堰10が少し傾斜してしまった場合においても、第1越流堰10における左端側の第1移流部12と右端側の第1移流部12との間で大きな越流量の差が生じ難く(即ち、全ての第1移流部12から被処理水Wが越流するという状態を維持し易い)、第1越流堰10における被処理水Wの偏流が発生し難い。
従って、作業者が保守点検を行う際、従来の浄化槽のように、第1越流堰10の水平具合を確認して集水箱9の傾きを調節するといった面倒な作業を特に実施する必要がない。
そのため、本発明の浄化槽1においては、浄化槽1の連続運転の間(即ち、被処理水が流入口より連続的に流入し、且つ連続的に放流口から放流される)、各第1移流部の下端12aは、被処理水Wの水面下に常に水没する構成となる。
従って、本発明の浄化槽1においては、仮に浄化槽本体が傾き、その第1越流堰10が少し傾斜してしまった場合においても、第1越流堰10における左端側の第1移流部12と右端側の第1移流部12との間で大きな越流量の差が生じ難く(即ち、全ての第1移流部12から被処理水Wが越流するという状態を維持し易い)、第1越流堰10における被処理水Wの偏流が発生し難い。
従って、作業者が保守点検を行う際、従来の浄化槽のように、第1越流堰10の水平具合を確認して集水箱9の傾きを調節するといった面倒な作業を特に実施する必要がない。
また、図4に示すように、第1移流部(開口部)の上端12bは、第2移流部13よりも高い位置に設けられている。
そのため、第1移流部(開口部)の上端12bは、被処理水Wの水面下に水没することはない。従って、作業者にとっては、被処理水Wが、第1移流部12(開口部)を通って集水箱9内に流れ出て行く様子を目視で観察し易く、第1移流部12(開口部)に汚泥等による詰まりが生じていないかどうかを容易に確認することができる。
また、仮に、第1移流部12(開口部)に詰まりが生じてしまった場合でも、被処理水Wの水位が上昇したときに、被処理水Wがその詰まり部分を越流することによって、詰まりを構成する汚泥等が容易に崩れ得るので、詰まりが解消され易い。
そのため、第1移流部(開口部)の上端12bは、被処理水Wの水面下に水没することはない。従って、作業者にとっては、被処理水Wが、第1移流部12(開口部)を通って集水箱9内に流れ出て行く様子を目視で観察し易く、第1移流部12(開口部)に汚泥等による詰まりが生じていないかどうかを容易に確認することができる。
また、仮に、第1移流部12(開口部)に詰まりが生じてしまった場合でも、被処理水Wの水位が上昇したときに、被処理水Wがその詰まり部分を越流することによって、詰まりを構成する汚泥等が容易に崩れ得るので、詰まりが解消され易い。
〔その他の実施形態〕
1.上述の実施形態においては、第1移流部が、その上端の幅と下端の幅とが略同じ長さを有するスリット形状の開口部によって構成され、その下端が、第2越流堰の第2移流部よりも低い位置に設けられており、且つその上端が、第2移流部よりも高い位置に設けられているものとしているが、こうした形状や構成に限定されるものではない。
例えば、図5(イ)に示されるように、第1移流部12の形状については、円形や、多角形(三角形、四角形)等、被処理水が越流可能であれば任意の形状を有し得る。また、第1移流部12全体が、第2移流部よりも低い位置に設けられている構成であっても良いし、集水箱9の底面に設けられている構成であっても良い。これらの場合、第1越流堰の傾きの影響をほとんど受けなくすることができる。
また、図5(ロ)及び(ハ)に示されるように、第1移流部12の形状を、上部開放型のスリット形状又はVノッチ形状として、その下端12aが、第2越流堰の第2移流部よりも低い位置に設けられている構成であっても良い。
また、図5(ニ)に示されるように、第1移流部12の形状が、水没部の面積が広くなるような形状であれば、第1越流堰の傾きの影響をより少なくすることができる。
2.本発明の浄化槽における集水箱9の形状は、上述の実施形態に限定されるものではなく、集水箱9への被処理水の流入速度をできるだけ均一にすることができる形状であることが好ましい。
例えば、図6(イ、ロ:斜視図、ハ:平面図)に示されるように、第1移流部12の開口面積を、第2移流部13に近いものほど小さく構成したものでも良い。尚、図6(イ)は、第1移流部12の幅を、第2移流部13に近いものほど狭く構成したものであり、図6(ロ)は、第1移流部12の高さを、第2移流部13に近いものほど低く構成したものを示す。
また、図7(イ:斜視図、ロ:平面図)に示されるように、隣接する第1移流部12の間隔を、第2移流部13に近いものほど広くなるように構成したものでも良い。
また、図8(イ:斜視図、ロ:平面図)に示されるように、集水箱9の幅を、第2移流部13に近いほど広くなるにように構成したものでも良い。
また、図9(斜視図)に示されるように、集水箱9の深さを、第2移流部13に近いほど深くなるにように構成したものでも良い。
また、図10(イ:斜視図、ロ:平面図)に示されるように、第2移流部13に近い第1移流部12との間に整流板18(被処理水を迂回させるための邪魔板)を設ける構成としても良い。
あるいは、上述の図6〜図10に記載される構成を、必要に応じて任意に組み合わせて構成するようにしても良い。(尚、図6〜図10における矢印は、被処理水の流れを示す)。
3.上述の実施形態においては、第2移流部は、越流堰の構成としたが、集水箱に水平方向から接続した管体の構成としても良く、この場合、管体の開口の下端部が第2移流部の越流高さとなる。
4.上述の実施形態においては、エアリフトポンプを着脱自在に設ける構成としても良い。また、エアリフトポンプを設ける構成とせず、自然移流によって被処理水を消毒槽に流入させる構成としても良い。
1.上述の実施形態においては、第1移流部が、その上端の幅と下端の幅とが略同じ長さを有するスリット形状の開口部によって構成され、その下端が、第2越流堰の第2移流部よりも低い位置に設けられており、且つその上端が、第2移流部よりも高い位置に設けられているものとしているが、こうした形状や構成に限定されるものではない。
例えば、図5(イ)に示されるように、第1移流部12の形状については、円形や、多角形(三角形、四角形)等、被処理水が越流可能であれば任意の形状を有し得る。また、第1移流部12全体が、第2移流部よりも低い位置に設けられている構成であっても良いし、集水箱9の底面に設けられている構成であっても良い。これらの場合、第1越流堰の傾きの影響をほとんど受けなくすることができる。
また、図5(ロ)及び(ハ)に示されるように、第1移流部12の形状を、上部開放型のスリット形状又はVノッチ形状として、その下端12aが、第2越流堰の第2移流部よりも低い位置に設けられている構成であっても良い。
また、図5(ニ)に示されるように、第1移流部12の形状が、水没部の面積が広くなるような形状であれば、第1越流堰の傾きの影響をより少なくすることができる。
2.本発明の浄化槽における集水箱9の形状は、上述の実施形態に限定されるものではなく、集水箱9への被処理水の流入速度をできるだけ均一にすることができる形状であることが好ましい。
例えば、図6(イ、ロ:斜視図、ハ:平面図)に示されるように、第1移流部12の開口面積を、第2移流部13に近いものほど小さく構成したものでも良い。尚、図6(イ)は、第1移流部12の幅を、第2移流部13に近いものほど狭く構成したものであり、図6(ロ)は、第1移流部12の高さを、第2移流部13に近いものほど低く構成したものを示す。
また、図7(イ:斜視図、ロ:平面図)に示されるように、隣接する第1移流部12の間隔を、第2移流部13に近いものほど広くなるように構成したものでも良い。
また、図8(イ:斜視図、ロ:平面図)に示されるように、集水箱9の幅を、第2移流部13に近いほど広くなるにように構成したものでも良い。
また、図9(斜視図)に示されるように、集水箱9の深さを、第2移流部13に近いほど深くなるにように構成したものでも良い。
また、図10(イ:斜視図、ロ:平面図)に示されるように、第2移流部13に近い第1移流部12との間に整流板18(被処理水を迂回させるための邪魔板)を設ける構成としても良い。
あるいは、上述の図6〜図10に記載される構成を、必要に応じて任意に組み合わせて構成するようにしても良い。(尚、図6〜図10における矢印は、被処理水の流れを示す)。
3.上述の実施形態においては、第2移流部は、越流堰の構成としたが、集水箱に水平方向から接続した管体の構成としても良く、この場合、管体の開口の下端部が第2移流部の越流高さとなる。
4.上述の実施形態においては、エアリフトポンプを着脱自在に設ける構成としても良い。また、エアリフトポンプを設ける構成とせず、自然移流によって被処理水を消毒槽に流入させる構成としても良い。
1 浄化槽
2 第1嫌気濾床槽
3 第2嫌気濾床槽
4 接触曝気槽
5 沈殿槽
6 消毒槽
7 流入口
8 放流口
9 集水箱
10 第1越流堰
11 第2越流堰
12 第1移流部
13 第2移流部
14 消毒筒
15 エアリフト槽
16 エアリフトポンプ
17 設置台
18 整流板
2 第1嫌気濾床槽
3 第2嫌気濾床槽
4 接触曝気槽
5 沈殿槽
6 消毒槽
7 流入口
8 放流口
9 集水箱
10 第1越流堰
11 第2越流堰
12 第1移流部
13 第2移流部
14 消毒筒
15 エアリフト槽
16 エアリフトポンプ
17 設置台
18 整流板
Claims (3)
- 沈殿槽を設けると共に、前記沈殿槽からの被処理水が越流する第1移流部を、浄化槽本体の幅方向に複数設けた第1越流堰と、前記被処理水が下流側に越流する第2移流部を設けた第2越流堰とを備えた上方開放型の集水箱を設けてある浄化槽であって、
前記第1移流部の下端を、前記第2移流部の越流高さよりも低い位置に設けてある浄化槽。 - 前記第1移流部が、開口部によって構成されており、前記開口部の上端が、前記第2移流部よりも高い位置にある請求項1に記載の浄化槽。
- 前記開口部が、その上端の幅と下端の幅とが略同じ長さを有するスリット形状である請求項2に記載の浄化槽。
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- 2007-03-29 JP JP2007089105A patent/JP2008246329A/ja active Pending
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