JP2008245887A - 遊技場用管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技場用管理システムにおいて、遠隔的な仕様変更を効率良く、確実性高く実施し得る遊技場用管理システムを提供すること。
【解決手段】遊技場用管理システム1のサーバ装置2は、仕様変更プログラムを記憶する場外記憶手段21Aと、スケジュール設定手段22Aが設定した配信スケジュールに従って仕様変更プログラムを配信する仕様変更プログラム配信手段21Bと、仕様変更処理の開始を指示する仕様変更信号を送信する開始指示手段22Bと、を備えている。場内装置31〜39は、仕様変更プログラムを記憶する第1のプログラム記憶手段3Bと、場内装置を動作させるための実行プログラムを記憶する記憶する第2のプログラム記憶手段3Cと、第1のプログラム記憶手段3Bが記憶する仕様変更プログラムにより実行プログラムを書き換える仕様変更処理を実施する仕様変更処理手段3Aと、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊技台を設置した遊技場を管理するための遊技場用管理システムに関する。
従来より、遊技台を設置した遊技場の中には、各遊技台の遊技データの収集を可能とした場内システムを導入した遊技場がある。このような場内システムは、例えば、各遊技台の稼動信号を出力する端末装置等と、この端末装置を管理する場内管理装置との組み合わせにより構成されている。さらに、上記のような場内システムを一元管理するためのサーバ装置を遊技場外に設け、サーバ装置と各場内システムとをネットワークによって通信可能な状態で接続した遊技場用管理システムも実現されている。
遊技場用管理システムとしては、サーバー装置側から遠隔的に場内システムの仕様変更(バージョンアップ)を実施し得るように構成したシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この遊技場用管理システムでは、遊技場側の要求に応じてサーバ装置から仕様変更プログラムが配信(ダウンロード)され、管理装置や端末装置等の仕様変更が実施され得る。このような仕様変更は、遊技場内の管理装置や端末装置等が動作中の営業時間ではなく、営業時間終了後の深夜等に実施される場合が多い。
しかしながら、上記従来の遊技場用管理システムでは、次のような問題がある。遊技場側の要求に応じた仕様変更プログラムの配信が一時に集中すると通信トラフィックが過大となるおそれがある。さらに、仕様変更処理の途中でトラブルが発生した場合、サーバ装置側の対応が必要となるが、深夜等の時間帯では常に適切に対処できるとは限らない。このように、遊技場側が主体となって仕様変更処理を実施しようとすると、上記のような通信トラフィックの問題や、トラブルが発生した際の対処において問題が発生するおそれがある。
特開2001−300097号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、各遊技場の場内システムを遠隔的に仕様変更可能な遊技場用管理システムにおいて、遠隔的な仕様変更(リモートバージョンアップ)を効率良く、確実性高く実施し得る遊技場用管理システムを提供しようとするものである。
本発明は、遊技場に設置された場内装置を含む場内システムと、該場内システムと通信可能な状態で遊技場外に設置されたサーバ装置と、を含む遊技場用管理システムであって、
上記サーバ装置は、上記場内装置の仕様を変更する仕様変更処理に用いる仕様変更プログラムを記憶する場外記憶手段と、
上記仕様変更プログラムを上記場内システム側に配信する日程を規定した配信スケジュールを設定するスケジュール設定手段と、
該スケジュール設定手段が設定した上記配信スケジュールに従って、上記仕様変更プログラムを上記場内システム側に配信する仕様変更プログラム配信手段と、
上記仕様変更処理の開始を指示する仕様変更信号を上記場内システム側に向けて送信する開始指示手段と、を備え、
上記場内装置は、上記サーバ装置側から配信された上記仕様変更プログラムを記憶する第1のプログラム記憶手段と、
当該場内装置を動作させるための実行プログラムを記憶する記憶する第2のプログラム記憶手段と、
上記第1のプログラム記憶手段が記憶する上記仕様変更プログラムにより、上記第2のプログラム記憶手段が記憶する上記実行プログラムを書き換える仕様変更処理を実施する仕様変更処理手段と、を備えていることを特徴とする遊技場用管理システムにある(請求項1)。
本発明の遊技場用管理システムでは、遊技場外に設置された上記サーバ装置が上記配信スケジュールに従って上記仕様変更プログラムを配信する。さらに、上記サーバ装置が、上記場内システム側に向けて仕様変更処理を開始させるための上記仕様変更信号を送信する。一方、上記場内装置は、上記サーバ装置が設定した上記配信スケジュールに従って上記仕様変更プログラムを受信できるよう、上記実行プログラムを記憶する上記第2のプログラム記憶手段とは別に、上記仕様変更プログラムを記憶する上記第1のプログラム記憶手段を備えている。
それ故、上記遊技場用管理システムにおける上記場内装置によれば、上記実行プログラムの実行中、すなわち当該場内装置の動作中であるか否かに関わらず、上記仕様変更プログラムを受信し、上記第1のプログラム記憶手段に記憶できる。さらに、上記遊技場用管理システムにおける上記場内装置によれば、上記仕様変更信号を受信するまで、すなわち上記サーバ装置側から仕様変更処理の開始の指示があるまで、上記仕様変更プログラムを上記第1のプログラム記憶手段に記憶しておくことができる。
以上のように、本発明の遊技場用管理システムでは、上記サーバ装置の主導により上記場内装置の仕様変更処理を実施できる。それ故、上記遊技場用管理システムでは、上記サーバ装置側で定めた手順に沿って効率良く各遊技場の上記場内装置の仕様変更処理を実施できる。本発明の遊技場用管理システムでは、上記配信スケジュールに従って上記仕様変更プログラムを配信できるため、管理する遊技場が多数となっても通信トラフィックが過大となるおそれを未然に抑制できる。また、上記サーバ装置が出力する上記仕様変更信号に応じて仕様変更処理が実施される上記遊技場用管理システムでは、上記場内システム側で生じるおそれがある仕様変更処理上のトラブルに対して、上記サーバ装置側で予め、対処可能な体制を準備しておくことができる。
本発明における遊技場としては、パチンコ機及びパチスロ機(スロットマシン)の少なくともいずれか一方の遊技台を設置した遊技場がある。
また、上記仕様変更処理手段は、上記場内装置が仕様変更処理を実施可能な状態にあるか否かを確認する前処理を実施するように構成されており、当該仕様変更処理手段では、上記前処理により上記仕様変更処理を実施可能な状態である旨を確認できたことを、該仕様変更処理を開始するための必要条件として設定してあることが好ましい(請求項2)。
上記のごとく仕様変更処理に先だって上記前処理を実施し、上記仕様変更処理を実施可能な状態であることを確認したうえで仕様変更処理を開始する場合には、何らかのトラブルの発生により仕様変更処理が中断するおそれを未然に抑制できる。
また、上記場内システムは、上記仕様変更処理手段による仕様変更処理を実行する仕様変更実行プログラムを記憶する第3のプログラム記憶手段を備え、
上記仕様変更処理手段は、上記仕様変更処理を実施する際、上記第3のプログラム記憶手段が記憶する上記仕様変更実行プログラムを改変しないように構成されていることが好ましい(請求項3)。
この場合には、仕様変更処理の実行に応じて上記第1のプログラム記憶手段に記憶した上記仕様変更プログラムが改変等されてしまうおそれを未然に防止できる。そのため、仕様変更処理が失敗した場合にも、上記第1のプログラム記憶手段が記憶する上記仕様変更プログラムに基づいて仕様変更処理の再実行が可能となる。
また、上記場内システムは、上記場内装置の動作状態が正常であるか否かの判定を行う判定手段を備えており、上記サーバ装置は、上記場内システム側から受信した上記判定手段による判定結果を報知可能な報知手段を備えており、当該報知手段は、仕様変更処理が実施された後の所定期間に当たる監視期間では正常である旨の判定結果であるか否かによらず上記判定結果を報知する一方、上記監視期間を除く通常期間では正常ではない旨の判定結果のみを報知するように構成されていることが好ましい(請求項4)。
上記のごとく仕様変更処理が実施された後の上記監視期間において、上記正常な状態であるか否かによらず上記判定手段による判定結果を報知すれば、仕様変更処理を実施した上記場内システムの稼動状態をきめ細かく監視し得る。上記監視期間では、上記場内装置が正常である旨の判定結果の報知に応じて、上記サーバー装置と上記場内システムとの間の通信回線のトラブル等、通信上のトラブルが発生していないことを監視し得る。それ故、上記監視期間においては、上記のような通信上のトラブルに起因して、上記場内システムのエラー状況を見過ごしてしまうようなおそれが極めて少ない。一方、上記正常期間では、正常でない旨の判定結果のみ報知することで、上記場内システムの稼動状態を効率よく監視できる。
また上記場内システムは、少なくとも2種類以上の上記場内装置を備え、該場内装置に対しては種類毎に仕様変更処理の開始条件が設定されており、上記場内装置のうちの少なくともいずれかの種類は、上記開始条件が他の種類の場内装置と共通していることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記開始条件が共通する複数種類の上記場内装置について、仕様変更処理を並列して実施でき、上記場内システム全体として仕様変更処理の効率を向上できる。
また、上記場内システムは、少なくとも3種類以上の上記場内装置を備え、該場内装置に対しては種類毎に仕様変更処理の開始条件が設定されており、上記場内装置のうちの少なくともいずれかの種類に設定された上記開始条件は、他の2種類以上の場内装置の仕様変更処理の進捗状況に依存した条件であることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記他の2種類以上の場内装置の仕様変更処理の進捗状況に応じて上記開始条件が設定された場内装置について、仕様変更処理を適切なタイミングで開始できるようになる。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、各遊技場に設置された場内装置31〜39の仕様変更(バージョンアップ)を遠隔的に実施可能に構成した遊技場用管理システム1に関する例である。この内容について、図1〜図12を用いて説明する。
本例の遊技場用管理システム1は、図1に示すごとく、遊技場に設置された場内装置31〜39を含む場内システム3と、該場内システム3と通信可能な状態で遊技場外に設置されたサーバ装置2と、を含むシステムである。
サーバ装置2は、場内装置31〜39の仕様を変更する仕様変更処理に用いる仕様変更プログラムを記憶する場外記憶手段21Aと、仕様変更プログラムを場内システム3側に配信する日程を規定した配信スケジュールを設定するスケジュール設定手段22Aと、該スケジュール設定手段22Aが設定した配信スケジュールに従って、仕様変更プログラムを場内システム3側に配信する仕様変更プログラム配信手段21Bと、上記仕様変更処理の開始を指示する仕様変更信号を場内システム3側に向けて送信する開始指示手段22Bと、を備えている。
場内装置31〜39は、サーバ装置2側から配信された仕様変更プログラムを記憶する第1のプログラム記憶手段3Bと、場内装置を動作させるための実行プログラムを記憶する記憶する第2のプログラム記憶手段3Cと、第1のプログラム記憶手段3Bが記憶する仕様変更プログラムにより、第2のプログラム記憶手段3Cが記憶する実行プログラムを書き換える仕様変更処理を実施する仕様変更処理手段3Aと、を備えている。
以下、この内容について詳しく説明する。
本例の遊技場用管理システム1は、図1に示すごとく、各遊技場の場内システム3と、遊技場外に設置したサーバ装置2とを、例えば、インターネット等の公衆通信回線10を介して通信可能な状態で接続したシステムである。サーバ装置2は、公衆通信回線10を介して複数の場内システム3との間でデータ通信が可能である。なお、インターネット等の公衆通信回線10を採用する場合には、例えば、VPN(Virtual Private Network)技術等を利用すればセキュリティレベルを向上できる。さらに、公衆通信回線10としては、INS回線(Information Network System)を採用することも可能である。なお、公衆通信回線10に代えて、専用通信回線を採用することもできる。
場内システム3は、図1に示すごとく、場内ネットワーク30あるいは専用通信線を介して、場内装置31〜39を通信可能な状態で接続したシステムである。場内システム3は、場内装置の一つである場内管理装置31を介して公衆通信回線10に接続されている。なお、本例では、場内システム3を構成する場内ネットワーク30として、CAN(Controller Area Network)を採用している。なお、場内ネットワーク30としては、本例のCANに代えて、MOSTやイーサネット(R)などのLAN規格等、様々な仕様のものを採用することができる。
場内システム3を構成する場内装置としては、図1及び図6に示すごとく、台管理端末32、景品管理端末33、顧客管理端末34、及び端末装置A〜E(符号35〜39。)と、これら管理端末32〜34及び端末装置A〜Eを管理する場内管理装置31とがある。台管理端末32は、遊技場に設置された各遊技台305の稼動データを管理するための場内装置である。景品管理端末33は、景品交換データを管理するための場内装置である。顧客管理端末34は、会員である遊技客のIDデータや貯玉データ等を管理するための場内装置である。
図1に示すごとく、端末装置A35は、遊技島毎に設置された中継装置である。端末装置B36は、遊技台305、2台毎に設置された中継装置である。中継装置である端末装置A35、B36は、遊技台305の稼動データを集計して場内ネットワーク30に送出する場内装置である。端末装置C38(図6参照。)は、景品交換用のPOS端末である。端末装置D39(図6参照。)は、遊技媒体を計数する計数機である。端末装置C38及びD39は、景品管理端末33に接続された場内装置である。端末装置E37は、遊技台305毎に設置された台毎装置である。台毎装置である端末装置Eは、各遊技台305の遊技者に遊技情報を提示するための場内装置である。なお、図1では、端末装置C38及びD39の図示を省略してある。
まず、各場内装置31〜39の間で共通する仕様について説明する。各場内装置31〜39は、図1及び図2に示すごとく、通信インターフェースを備えたコンピュータ装置である。各場内装置31〜39は、演算素子であるCPUや記憶素子であるROM、RAMを実装した基板(図示略)と、場内ネットワーク30に対する入出力インターフェースであるI/O部(図示略)とを備えている。場内装置31〜34は、さらに、記憶デバイス300として図示しないハードディスクを備えている。場内装置35〜39は、基板に実装されたROMを記憶デバイス300として利用している。各場内装置31〜39は、記憶デバイス300に格納した実行プログラムにより動作する。
なお、場内装置35〜39のいずれかにハードディスクを組み込むと共に、そのハードディスクを記憶デバイス300として利用することもできる。あるいは、場内装置31〜34のいずれかからハードディスクを省略すると共に、ROMを記憶デバイス300として利用するのも良い。さらには、場内装置31〜39のいずれかについて、メモリカード用のスロットを設け、当該スロットに挿入されたメモリカードを上記記憶デバイス300として利用することも可能である。
各場内装置31〜39は、図1を用いて上記したごとく、第1のプログラム記憶手段3Bと、第2のプログラム記憶手段3Cと、第3のプログラム記憶手段3Dと、仕様変更処理手段3Aとしての機能を備えている。上記第1〜上記第3のプログラム記憶手段3B、3C、3Dは、図2に示すごとく、記憶デバイス300上の記憶領域として形成されている。第1のプログラム記憶手段3Bは、サーバ装置2側から配信された仕様変更プログラムを一時的に記憶する領域である仕様変更プログラム記憶領域として形成された手段である。第2のプログラム記憶手段3Cは、場内装置を動作させるための実行プログラムを記憶する実行プログラム記憶領域として形成された手段である。第3のプログラム記憶手段3Dは、仕様変更処理を実行する仕様変更実行プログラムを記憶する仕様変更実行プログラム記憶領域として形成された手段である。
本例の各場内装置31〜39は、図1及び図2に示すごとく、仕様変更処理により書き換える実行プログラムを記憶する第2のプログラム記憶手段3Cのほかに、仕様変更プログラムを記憶する第1のプログラム記憶手段3Bと、仕様変更実行プログラムを記憶する第3のプログラム記憶手段3Dとを有している。第1のプログラム記憶手段3Bが記憶する仕様変更プログラム、及び第3のプログラム記憶手段3Dが記憶する仕様変更実行プログラムは、仕様変更処理により第2のプログラム記憶手段3Cが記憶する実行プログラムを書き換えしても改変されない。それ故、本例の各場内装置31〜39では、仕様変更処理のエラー終了等に応じて第2のプログラム記憶手段3Cが記憶する実行プログラムが不良プログラムとなってしまっても、仕様変更プログラム及び仕様変更実行プログラムを利用して再度、仕様変更処理を実施可能である。さらに、各場内装置31〜39の記憶デバイス300上には、上記の記憶領域のほか、OS(Operation System)を記憶するOS記憶領域300Aや、データ記憶等、動作に必要な記憶領域300B等が形成されている。
仕様変更処理手段3Aは、図1を用いて上記したごとく、第2のプログラム記憶手段3Cが記憶する実行プログラムを仕様変更プログラムによって書き換える仕様変更処理を実施する手段である。本例の仕様変更処理手段3Aは、場内装置自体が仕様変更処理を実施可能な状態であるか否かを確認する前処理を、その場内装置の待機状態に実施するように構成されている。仕様変更処理手段3Aでは、前処理により仕様変更処理が実施可能な状態であることが確認されたことを、仕様変更処理を開始するための必要条件として設定してある。
仕様変更処理手段3Aが実施する前処理は、図3に示すごとく、6つの処理内容を含む処理である。前処理では、1)電源が入っていることの確認、2)エラー状態(フリーズ状態や、他のエラー検知状態等。)に陥っていないことを確認するエラーの確認、3)ネットワークが正常であることの確認、4)遊技場が閉店状態であることの確認、5)仕様変更プログラムのバージョンが対応バージョンであることの確認、6)仕様変更処理のキャンセル表示、が順次、実施される。ここで、仕様変更処理のキャンセル表示とは、場内装置を操作中の従業員等に対して注意を促す表示である。なお、従業員等による仕様変更処理のキャンセル操作があった場合には、前処理を中断し、場内装置の使用を早急に終了する旨のガイド表示を行う。なお、場内装置31〜39は、前処理でエラーが発生した場合には、再起動を行い、前処理を再度、実施する。
なお、端末装置C(POS端末)、端末装置D(計数機)、端末装置E(台毎装置)等、図示しない表示手段を備えた場内装置は、図4(1)に示すごとく前処理の実施中に、処理進行中である旨、注意事項、及び前処理の進捗状況を表示する。そして、これらの場内装置は、前処理の終了後に、図4(2)に示すごとく、仕様変更処理の予告を表示し、注意を促す。さらに、表示手段を備えた場内装置は、図4(3)に示すごとく、仕様変更処理の実施中には、処理進行中である旨、注意事項、及び仕様変更処理の進捗状況を表示する。
場内管理装置31は、図1及び図2に示すごとく、図示しない基板、記憶デバイス300であるハードディスク及びI/O部を含む装置本体301に加えて、液晶ディスプレイよりなる表示手段302と、キーボード及びマウスを含む入力手段303とを備えている。さらに、場内管理装置31の装置本体301は、公衆通信回線10に接続するための通信ポート(図示略)を備えている。場内管理装置31は、この通信ポートを介して、サーバ装置2との間で直接的に通信可能である。
場内管理装置31は、図1に示すごとく、他の場内装置32〜39を管理する代表管理装置311としての機能と、場内システム3の仕様変更を統括する変更管理装置312としての機能を一体化したものである。本例に代えて、代表管理装置311及び変更管理装置312を別体として構成することも良い。なお、以下の説明では、代表管理装置311としての機能と、変更管理装置312としての機能との区別が明確となるよう、代表管理装置311と変更管理装置312とを区別して説明する。
代表管理装置311は、図1に示すごとく、台管理端末32、景品管理端末33、顧客管理端末34、及び端末装置A〜Eを管理する機能のほか、代表管理装置311自体の仕様変更処理を実施する仕様変更処理手段3A、上記第1のプログラム記憶手段3B、上記第2のプログラム記憶手段3C、場内システム3の稼動状態が正常であるか否かを判定する判定手段3E、及び判定手段3Eによる判定結果である正常動作情報あるいはエラー情報をサーバ装置2に向けて送信する送信手段3Fとしての機能を備えている。
変更管理装置312は、場内システム3全体の仕様変更処理の手順等を設定する仕様変更処理設定手段3G、仕様変更処理の結果を集計する仕様変更結果集計手段3H、上記第3のプログラム記憶手段3D、及び仕様変更処理のエラーを表示するエラー状況個別表示手段3Jを備えている。
仕様変更処理設定手段3Gは、図1及び図5に示すごとく、各場内装置311、312、32〜39について、仕様変更処理の開始条件、仕様変更プログラムの送信先、及び仕様変更処理の管理元となる場内装置を設定する手段である。例えば、代表管理装置311の仕様変更処理の開始条件としては、全場内装置31〜39の前処理が正常に終了したことを設定してある。また、景品管理端末33の仕様変更処理の開始条件としては、代表管理装置311の仕様変更処理の終了が設定されている。また、端末装置E37の開始条件としては、端末装置B36及び顧客管理端末34の仕様変更処理の終了が設定されている。なお、上記開始条件としては、他の場内装置の仕様変更処理の終了のほか、仕様変更処理を開始してから所定時間が経過したことや、仕様変更処理後の再起動(リブート)が完了したこと等を設定することもできる。
仕様変更プログラムの送信先は、図1及び図5に示すごとく、各場内装置が仕様変更プログラムを送信する相手の場内装置である。例えば、代表管理装置311は、端末装置A35に対して仕様変更プログラムを送信する。管理元は、各場内装置の仕様変更処理を管理する側の場内装置である。例えば、台管理端末32の仕様変更処理は、管理元である変更管理装置312により管理されている。管理元の場内装置は、管理対象の場内装置の前処理、及び仕様変更処理の開始を指示すると共に、管理対象の場内装置の仕様変更処理結果のとりまとめを行うように構成されている。管理元の場内装置は、さらに上位の管理元の場内装置があれば、その場内装置に対してとりまとめた仕様変更処理結果を送信する。
図6は、仕様変更処理の開始条件と、場内装置間の管理関係とを表現した図である。同図の実線の矢印は、仕様変更処理の開始条件が実施される順番を表している。実線の矢印の下流に位置する場内装置は、上流に位置する場内装置の仕様変更処理の終了後に、仕様変更処理が開始される。また、破線の矢印は、管理元の場内装置と管理される側の場内装置との管理関係を、管理元を上流側として示している。
仕様変更結果集計手段3Hは、図7に示すごとく、各場内装置311、312、32〜39毎の仕様変更情報及び結果を集計する手段である。変更管理装置312が管理する場内装置については仕様変更結果集計手段3Hが集計を実施する。その他の場内装置については、仕様変更結果集計手段3Hが、他の管理元の場内装置による集計結果のとりまとめを行う。仕様変更情報は、仕様変更前のバージョンを示す旧バージョンを表示する項目と、仕様変更後のバージョンを示す新バージョンを表示する項目とよりなる。結果は、仕様変更が成功終了したことを示す仕様変更終了の項目と、仕様変更が失敗した場合のエラー終了の項目とよりなる。
図7で例示されるごとく、端末装置Aに関する旧バージョンの項目には「A1.201」が表示され、新バージョンの項目には「A1.300」が表示されている。ここで、例えば、「A1.201」は、端末装置Aの仕様(バージョン)がA1.201である旨を表している。なお、上記のバージョン「A1.201」の先頭英文字は、属する装置グループを表している。先頭英文字「A」は台管理端末32の装置グループ、「B」は景品管理端末33の装置グループ、「C」は顧客管理端末34の装置グループを表している。
端末装置Aについては、仕様変更処理により、旧バージョンであるA1.201から、新バージョンであるA1.300にバージョンアップされたことがわかる。また、端末装置Aに関する仕様変更終了の項目には、全ての端末装置Aの仕様変更処理が成功終了したことを示す「○」が表示されている。一方、エラー終了の項目には、エラー終了した端末が一台もないことを示す「−」が表示されている。
また、図7で例示されるごとく、エラー終了が2台あった端末装置Bについては、エラー終了の項目に「有り 2台」と表示されている。このように、一台でもエラー終了があった場内装置については、仕様変更終了の項目に「−」が表示される。なお、仕様変更を実行していない場内装置については、仕様変更終了及びエラー終了の項目に「未」が表示されている。なお、図7のごとく集計して表示する仕様変更情報等に代えて、単に仕様変更処理の履歴を1件毎に表示するだけでも良い。
エラー状況個別表示手段3Jは、図8に示すごとく、場内装置毎に、エラー終了した端末IDと、発生したエラーの種類を表示する手段である。例えば、同図は、端末装置Bについて、端末ID「125」及び「136」がエラー終了した旨を示している。同図は、端末ID「125」への仕様変更プログラムの送信中にエラー終了し、端末ID「136」が仕様変更プログラムの実施中にエラー終了したエラー状況を例示している。
次に、本例のサーバ装置2について、図1を用いて説明する。本例の遊技場用管理システム1におけるサーバ装置2としては、サーバ管理装置21とサーバ端末装置22とがある。サーバ管理装置21及びサーバ端末装置22は、それぞれ公衆通信回線10に接続されている。なお、サーバ管理装置21及びサーバ端末装置22は、同一の場所に設置されていても良く、別の場所に設置されていても良い。さらに、サーバ管理装置21とサーバ端末装置22とを一体的に構成することもできる。
サーバ管理装置21及びサーバ端末装置22は、図1に示すごとく、液晶ディスプレイよりなる表示手段212、222と、各種の演算処理を実行する装置本体211、221と、キーボード及びマウスを含む入力手段213、223とを備えている。装置本体211、221は、図示は省略するが、演算素子であるCPUや記憶素子であるROM、RAMを実装した基板と、記憶手段であるハードディスクと、公衆通信回線10に対する入出力インターフェースであるI/O部とを有している。サーバ管理装置21及びサーバ端末装置22は、CPUによるソフトウェアプログラムを実行により各種の機能を実現し得る。なお、サーバ端末装置22は、サーバ管理装置21あるいは場内管理装置31にアクセスすることにより、両者が記憶するデ−タを閲覧可能に構成されている。
サーバ管理装置21の機能的な構成について説明する。サーバ管理装置21は、図1に示すごとく、上記場外記憶手段21A、上記仕様変更プログラム配信手段21Bとしての機能を備えている。場外記憶手段21Aは、遊技場側に配信する仕様変更プログラムをハードディスクに記憶する手段である。仕様変更プログラム配信手段21Bは、遊技場毎に必要な仕様変更プログラムを選択して配信する手段である。さらに、サーバ管理装置21は、各遊技場に設置された場内装置等の設備仕様データと、サーバ端末装置22から受信した配信スケジュールとをハードディスクに記憶している。
ここで、サーバ管理装置21が記憶する設備仕様データについて説明する。設備仕様データは、図9に示すごとく、配信除外の設定有無、及び場内装置31〜39の設置情報を各遊技場についてまとめたデータである。設備仕様データにおける配信除外の設定とは、サーバ管理装置21から仕様変更プログラムの配信を受けるか否かの遊技場毎の設定である。配信除外「有り」が、仕様変更プログラムの配信を受けない設定であり、「無し」が仕様変更プログラムの配信を受ける設定である。場内装置に独自仕様のプログラムを採用する遊技場では、独自仕様のプログラムが書き換えられてしまうおそれを未然に回避できるよう、配信除外が「有り」に設定される。一方、独自仕様のプログラムを採用していない他の遊技場については、配信除外「無し」と設定される。
設備仕様データでは、図9に示すごとく、場内装置31〜39それぞれに関する設置の有無、インストールされたプログラムのバージョン及び設置台数が遊技場毎に管理されている。例えば、遊技場Aの端末装置Bの欄に表示された「A1.201/260」は、その表示により端末装置Bが設置されている旨を表すと共に、バージョンが「A1.201」であり、設置台数が260台である旨を表している。なお、上記のごとく、バージョン「A1.201」の先頭英文字は、属する装置グループを表している。先頭英文字「A」は台管理端末32の装置グループ、「B」は景品管理端末33の装置グループ、「C」は顧客管理端末34の装置グループを表している。また、代表管理装置の欄に表示された記号のうち、先頭英文字に「X」を含むもの(同図では、遊技場Dの代表管理装置。)は、独自仕様のプログラムを表している。
次に、サーバ端末装置22の機能的な構成について説明する。サーバ端末装置22は、上記スケジュール設定手段22A、及び上記開始指示手段22Bの機能のほか、遊技場側から受信した上記判定手段3Eによる判定結果を報知する報知手段22C、及び仕様変更プログラムの配信状況を管理する配信状況管理手段22Dとしての機能を備えている。
スケジュール設定手段22Aは、入力手段223を介して取り込んだ配信スケジュールを設定する手段である。スケジュール設定手段22Aは、設定された配信スケジュールをサーバ管理装置21に送信する。開始指示手段22Bは、仕様変更処理の開始を遊技場毎に指示する手段である。開始指示手段22Bは、場内管理装置31に対して直接的に仕様変更処理の開始を指示し、遊技場の他の場内装置32〜39に対しては場内管理装置31を介して間接的に仕様変更処理の開始を指示する。開始指示手段22Bは、仕様変更処理の開始を指示する仕様変更信号を場内管理装置31に向けて送信する。
サーバ端末装置22の配信状況管理手段22Dは、図10に示すごとく、仕様変更プログラムの配信状況を管理している。配信状況は、仕様変更プログラムを配信する遊技場数、配信成功の遊技場数、配信失敗の遊技場数、及び配信失敗の場合の予備日の一覧である。「遊技場数」の項目は、上記スケジュール設定手段22Aにより配信スケジュールが設定された遊技場の数を示している。
図10における「配信成功」の項目は、仕様変更プログラムを正常にダウンロードできた旨の正常終了信号(後述する。)を受信した遊技場の数を表示している。「配信失敗」の項目は、仕様変更プログラムを正常にダウンロードできなかった旨の異常終了信号(後述する。)を受信した遊技場の数を表示している。「予備日」は、配信スケジュールに基づく配信予定日の配信に失敗した場合に再度、配信する日程を示している。なお、配信失敗として計数した遊技場は、送信失敗後、さらに、所定回数(3回)リトライしても成功しなかった遊技場であり、上記異常終了信号を4回受信した遊技場である。また、配信失敗の場合の再配信の日程については、別途設定することもできる。なお、上記配信状況が示すように、本例では、仕様変更プログラムを連日、配信しているが、配信あるいは仕様変更処理を実施しない日をサーバ端末装置22で設定することも良い。
さらになお、遊技場毎の配信状況については、図11に示すごとく、遊技場毎の一覧として出力することもできる。図11に示す配信状況一覧は、「NO.」、「遊技場名」、「プログラム配信」、「成功日」の4つの項目よりなる。「NO.」は、配信管理NO.を示すものである。「遊技場名」は、仕様変更プログラムを配信する各遊技場名を示すものである。「プログラム配信」は、仕様変更プログラムの配信結果を示すもので、「○」で配信が成功した旨を示すと共に、「×」で配信が失敗した旨を示している。また、「−」は、仕様変更プログラムを配信していない旨を示している。成功日は、プログラム配信が成功した日付を示している。また、図11のごとく集計して表示する配信状況に代えて、単に配信履歴を1件毎に表示することもできる。
上記報知手段22Cは、図1に示すごとく、代表管理装置311の判定手段3Eによる判定結果を報知する手段である。報知手段22Cは、仕様変更処理が実施されてからの所定期間に当たる監視期間(本例では、10日間を設定してある。)では、正常な状態であるか否かによらず上記判定結果を報知すると共に、上記監視期間を除く通常期間では、上記判定結果のうち正常ではない旨の判定結果のみを報知するように構成されている。
具体的には、本例の報知手段22Cは、図12に示すごとく、エラー監視状況一覧を出力可能である。同図のエラー監視状況一覧は、各遊技場における場内管理装置31の仕様変更処理の実施日(仕様変更プログラムの実行日)である仕様変更日、監視終了予定日、及び直近の最終チェックの結果を示している。例えば、遊技場A〜Dでは、仕様変更プログラムの実行が6月22日に行われ、その10日後の7月2日に監視終了を予定している。最終チェックの結果は、遊技場A及びDでは「正常」と表示し、仕様変更処理の結果が正常であった旨を示している。遊技場Bでは「送信無」と表示し、ネットワークエラーが生じた旨を示している。遊技場Cでは「エラー有」と表示し、仕様変更プログラムの実行時にエラー終了した旨を示している。
まず、上記のように構成された本例の遊技場用管理システム1における管理の内容について説明する。
各場内システム3においては、場内管理装置31が他の場内装置32〜39を管理している。エラーを生じた場内装置は、エラー種別を特定可能なエラー情報を場内管理装置31に送信する。場内管理装置31は、エラーが発生した場内装置の端末ID及びエラー種別を表示すると共に、端末ID及びエラー種別を特定可能なエラー情報をサーバ端末装置22に送信する。なお、場内装置の一つである場内管理装置31にエラーが発生した場合にも、上記と同様、サーバ装置2に対してエラー情報が送信される。さらに、場内管理装置31は、営業時間中における所定時間(例えば、5分。)毎に、他の場内装置32〜39が正常に動作しているか否かを判定し、正常に動作している旨を表す判定結果である正常動作情報をサーバ装置2に送信する。
特に、本例の遊技場用管理システム1のサーバ装置2は、仕様変更処理を実施した後の監視期間(図12参照。)内にある遊技場については、上記正常動作情報及び上記エラー情報に基づいて遊技場の場内システム3の稼動状態を管理する。一方、上記監視期間を経過した遊技場については、上記エラー情報の集計のみを実施する。なお、上記監視期間の設定、あるいは正常動作情報を送信する間隔の設定については、サーバ装置2あるいは場内管理装置31において任意に設定できる。
次に、上記のように構成された本例の遊技場用管理システム1における遠隔的な仕様変更処理(リモートバージョンアップ)の手順について説明する。
場内管理装置31や場内装置32〜39に適用する新しいバージョンの仕様変更プログラムは、サーバ端末装置22からサーバ管理装置21に向けて送信され、場外記憶手段21Aに記憶される。サーバ管理装置21は、図9に示すごとく、各遊技場に設置された場内装置を管理しており、それ故、仕様変更プログラムの適用対象となる遊技場を抽出可能である。
サーバ管理装置21の仕様変更プログラム配信手段21Bが、場外記憶手段21Aから仕様変更プログラムを読み出して遊技場に配信する。仕様変更プログラム配信手段21Bは、スケジュール設定手段22Aが設定した配信スケジュールに沿って各遊技場に仕様変更プログラムを配信する。場内管理装置31は、仕様変更を行うまでの間、配信された仕様変更プログラムを仕様変更プログラム記憶領域(第1のプログラム記憶手段3B。図1及び図2参照。)に記憶する。ここで、場内管理装置31は、仕様変更プログラムを正常受信できた場合には正常終了信号、受信できなかった場合には異常終了信号をサーバ端末装置22に向けて送信する。サーバ端末装置22は、正常終了信号を受信した場合には、配信状況(図10)あるいは配信状況一覧(図11)を更新する一方、異常終了信号を受信した場合には、予備日に再配信するように配信スケジュールを再設定する。
なお、仕様変更プログラム配信手段21Bが配信する仕様変更プログラムとして圧縮データ形式を採用すると共に、第1のプログラム記憶手段3Bにおいて当該圧縮データ形式を通常の仕様変更プログラムに展開(解凍)することもできる。圧縮データ形式の仕様変更プログラムを配信する場合では、圧縮データ形式の仕様変更プログラムの受信に応じて上記正常終了信号を送信しても良く、上記圧縮データ形式を正常に展開(解凍)できたときに上記正常終了信号を送信しても良い。
本例の遊技場用管理システム1における第1のプログラム記憶手段3Bである仕様変更プログラム記憶領域は、仕様変更処理を実行するまでの間、仕様変更プログラムを記憶しておく領域である。仕様変更プログラム記憶領域によれば、遊技場の営業中に仕様変更プログラムを受信できるようになる。そして、数日後に予定される仕様変更処理が実施されるまでの間、場内管理装置31の動作状態に対する影響を回避しながら、仕様変更処理プログラムを記憶しておくことが可能である。
さらに、本例の遊技場用管理システム1における第3のプログラム記憶手段3Dである仕様変更実行プログラム記憶領域は、仕様変更処理を実行するためのプログラムである仕様変更実行プログラムを記憶している。第3のプログラム記憶手段3Dが記憶する仕様変更実行プログラムは、仕様変更処理を実施する際にも改変されることがない。それ故、遊技場用管理システム1では、仕様変更処理のエラー終了等により実行プログラムの書き換えを失敗した場合にも、第1のプログラム記憶手段3Bに記憶した仕様変更プログラムと、第3のプログラム記憶手段3Dに記憶した仕様変更実行プログラムとにより再度、仕様変更処理を実行可能である。
図11の配信状況一覧に基づけば、サーバ管理者等が仕様変更プログラムを正常に配信できた遊技場を特定でき、その管理者等と仕様変更処理を実施する日程を個別に調整できる。なお、本例に代えて、サーバ管理装置21が、正常信号を受信できた遊技場について、仕様変更処理の日程を自動的に計算するように構成することもできる。
サーバ端末装置22の開始指示手段22Bは、仕様変更処理の実施日に、場内管理装置31に向けて仕様変更信号を送信する。場内管理装置31(変更管理装置312)は、仕様変更信号の受信に応じて、代表管理装置311に前処理(図3参照。)の実施を指示する。なお、この前処理は、代表管理装置311を起点とし、管理元(図5参照。)となる場内装置が管理対象の場内装置に対して指示して順次、実施される。
前処理を終了した各場内装置311、32〜39は、管理元の場内装置に前処理の結果を送信する。管理元の場内装置は、管理対象の全ての端末装置の前処理が終了したとき、さらに上位の管理元の場内装置に対して前処理結果を送信する。最終的には、変更管理装置312に対して、各場内装置の前処理結果が送信される。変更管理装置312は、代表管理装置311及び全ての場内装置32〜39の前処理が終了した場合には、前処理の成否を表す前処理結果情報をサーバ管理装置21へ送信する。
変更管理装置312は、全ての場内装置311、32〜39の前処理が成功した場合に、仕様変更処理設定手段3Gによる設定(図5参照。)に基づいて各場内装置に対して仕様変更処理の開始を指示する。なお、変更管理装置312は、前処理でエラーが発生した場内装置が生じた場合には、その場内装置を特定可能に表示する。遊技場の管理者等は、変更管理装置312の表示に基づいてエラーが発生した場内装置を特定し、エラー処理を実施することができる。
各場内装置32〜39は、仕様変更プログラム記憶領域(図1及び図2における第1のプログラム記憶手段3B)に記憶している仕様変更プログラムを実行プログラム記憶領域(第2のプログラム記憶手段3C)へ書き写した後、再起動(リブート)するという仕様変更処理を実施する。その後、プログラム送信先(図5)として設定された他の場内装置に対して仕様変更プログラムを送信する。仕様変更プログラムを受信した当該他の場内装置は、その仕様変更プログラムを一旦、仕様変更プログラム記憶領域(第1のプログラム記憶手段3B)に記憶し、仕様変更処理の開始の指示があった場合に上記と同様の仕様変更処理を実施する。なお、プログラム送信先の場内装置の台数が多い場合には、所定台数毎に仕様変更プログラムを送信することも良い。
各場内装置31〜39は、仕様変更処理が終了した後、仕様変更処理の成否を特定できる仕様変更結果情報を管理元の場内装置に送信する。管理元となる場内装置(含、代表管理装置311)は、管理する全ての場内装置の仕様変更処理が終了した後、変更管理装置312に向けて仕様変更結果情報を送信する。変更管理装置312は、受信した仕様変更結果情報に基づいて、図7に示す仕様変更結果等の一覧を作成する。また、成否を問わず、代表管理装置311及び全ての場内装置32〜39の仕様変更が終了した場合には、変更管理装置312がサーバ管理装置21に向けて仕様変更結果情報を送信する。サーバ管理装置21では、図7と同様の仕様変更処理結果等の一覧を作成する。なお、サーバ管理装置21が作製する仕様変更処理結果等の一覧は、図7よりも簡易的なものであっても良い。なお、エラーが発生した場内装置については、エラー状況個別表示手段3Jが、図8のごとくエラーの種別と端末IDとを特定可能な情報を表示する。なお、同様の表示を、サーバ端末装置22に表示させることも有効である。
全ての場内装置31〜39の仕様変更処理が正常終了したことを確認できた場合には、サーバ端末装置22が各場内装置32〜39に対して所定の動作チェックの実行を指示する。また、動作チェックの成否は、変更管理装置312においてチェックが可能であり、エラーがある場合には、再度動作チェックを行うように指示する。
以上のようにして、場内システム3全体の仕様変更が正常終了した後、図9に示す設備仕様データが更新される。更新タイミングとしては、正常終了した旨を表す仕様変更結果情報を受信したタイミングや、全ての場内装置の動作チェックが正常に終了したタイミング等を設定できる。
上記のごとく、本例の遊技場用管理システム1では、変更管理装置312が仕様変更処理を統括している。変更管理装置312が、仕様変更処理の開始条件を満たした場内装置に対して仕様変更処理の開始を指示する。また、仕様変更処理の最終処理であるリブートが終了したか、あるいはエラー終了した場内装置は、管理元の場内装置に対して仕様変更結果情報を送信すると共に、仕様変更プログラムをプログラム送信先へ送信する。
特に、本例の遊技場用管理システムでは、複数種類の場内装置について、仕様変更処理の開始条件を共通に設定してある。例えば、台管理端末32及び景品管理端末33の開始条件はいずれも代表管理装置311の仕様変更処理が終了したことである。それ故、本例の遊技場用管理システム1では、例えば、台管理端末32及び景品管理端末33の組合せ等、複数種類の場内装置の仕様変更処理を並列的に実行でき、場内システム3全体として仕様変更処理に要する時間を短縮可能である。
さらに、本例の遊技場用管理システム1では、例えば、端末装置E(図6中の符号37。)の仕様変更処理の開始条件として、複数種類の場内装置の仕様変更処理が正常終了したことを設定してある。このように開始条件を設定しておけば、複数種類の場内装置の仕様変更処理に依存する場内装置、例えば端末装置Eについても、適切なタイミングで仕様変更処理を開始し、トラブルの発生を未然に回避しながら効率良く仕様変更処理を実行できる。
また、本例の遊技場用管理システム1では、例えば、景品管理端末33については、管理対象である端末装置C、D(図6中の符号38、39。)の仕様変更処理の正常終了を確認できたとき、端末装置C、Dの結果と共に一括して仕様変更結果情報を変更管理装置312に送信するように構成されている。これにより、変更管理装置312に送信すべきデータ量を抑制でき、処理の軽減を図ることができる。端末装置C、Dの仕様変更処理の終了は、他の場内装置の仕様変更の開始条件として設定されていないため、リアルタイムで変更管理装置312に送信する必要性も少ない。なお、変更管理装置312では、いずれかの場内装置についてエラー終了が確認された場合は、仕様変更処理において正常終了済みの過程を判断し、当該過程を除いて仕様変更処理を再実行するように指示を出す。
以上のように、本例の遊技場用管理システム1によれば、遠隔的な仕様変更(リモートバージョンアップ)を効率良く、確実性高く実施し得る。特に、本例の遊技場用管理システム1では、仕様変更処理を実行するに当たって、第1のプログラム記憶手段3Bに記憶した仕様変更プログラムの書き換えは行わないので、いずれの場内装置がエラー終了した場合にも仕様変更処理を再実行可能である。
なお、サーバ管理装置21とサーバ端末装置22とを別体で構成したが、両者を一体化したサーバ装置を採用することもできる。
なお、本例では、場内管理装置31が営業時間中の所定時間(例えば、5分。)毎に、各場内装置が正常に動作しているか否か確認している。これに代えて、所定期間に渡り送信が発生していない場内装置について、正常動作情報を送信させるように構成しても良い。もちろん、所定期間に渡り送信が発生していない場内装置に対して正常動作の問い合わせを行うように場内管理装置31を構成しても良い。
本例では、通常期間において正常動作情報を送信するように場内管理装置31を構成している。これに代えて、通常期間にある場内システム3を管理対象から除外し、通常期間では正常動作情報を送信しないように場内管理装置31を構成することもできる。また、エラー情報が送信された場合に、場内管理装置31、サーバ管理装置21、或いはサーバ端末装置22にて、その旨を示すポップアップ表示を行うことも有効である。
本例の場内システム3は、全ての場内装置の前処理、あるいは仕様変更処理が終了した後、変更管理装置312がその旨をサーバ管理装置21に送信するように構成したシステムである。これに代えて、各場内装置が前処理あるいは仕様変更処理を終了するごとに、その旨をサーバ管理装置21に送信する構成としても良い。この場合には、サーバ管理装置21において、場内管理装置31と同様の管理が可能となる。
さらに、本例では、仕様変更処理後、サーバ端末装置22の操作に応じて場内システム3の動作チェックを実施しているが、これに代えて、仕様変更処理の終了後に場内管理装置31の操作に応じて場内システム3の動作チェックを実施するように構成しても良い。
なお、入力手段223を介して取り込んだ配信スケジュールを設定する本例のスケジュール設定手段22Aに代えて、図9の設備仕様データに基づいて配信対象の遊技場を自動抽出し、配信スケジュールを自動計算するように構成されたスケジュール設定手段を採用することもできる。このようなスケジュール設定手段は、仕様変更プログラムの配信可能日、及び一日当たりに仕様変更プログラムを配信可能な遊技場数等の設定等に基づいて上記配信スケジュールを計算するように構成されていることが好ましい。
実施例1における、遊技場用管理システムのシステム構成を示すシステム図。 実施例1における、場内装置の記憶領域の構成を示す説明図。 実施例1における、仕様変更処理手段による前処理の手順を示す説明図。 実施例1における、前処理中の表示画面を示す説明図。 実施例1における、仕様変更処理設定手段による設定を説明する説明図。 実施例1における、仕様変更処理設定手段による設定を図示した説明図。 実施例1における、仕様変更結果集計手段による集計結果を示す説明図。 実施例1における、エラー状況個別表示手段によるエラー表示を示す説明図。 実施例1における、サーバ管理装置が記憶する設備仕様データを示す説明図。 実施例1における、配信状況管理手段が管理する仕様変更プログラムの配信状況を示す説明図。 実施例1における、遊技場毎の配信状況の一覧を示す説明図。 実施例1における、報知手段が報知するエラー監視状況の一覧を示す説明図。
符号の説明
1 遊技場用管理システム
10 公衆通信回線
2 サーバ装置
21A 場外記憶手段
21B 仕様変更プログラム配信手段
22A スケジュール設定手段
22B 開始指示手段
22C 報知手段
22D 配信状況管理手段
3 場内システム
3A 仕様変更処理手段
3B 第1のプログラム記憶手段
3C 第2のプログラム記憶手段
3D 第3のプログラム記憶手段
3E 判定手段
3F 送信手段
30 場内ネットワーク
300 記憶デバイス
31〜39 場内装置

Claims (6)

  1. 遊技場に設置された場内装置を含む場内システムと、該場内システムと通信可能な状態で遊技場外に設置されたサーバ装置と、を含む遊技場用管理システムであって、
    上記サーバ装置は、上記場内装置の仕様を変更する仕様変更処理に用いる仕様変更プログラムを記憶する場外記憶手段と、
    上記仕様変更プログラムを上記場内システム側に配信する日程を規定した配信スケジュールを設定するスケジュール設定手段と、
    該スケジュール設定手段が設定した上記配信スケジュールに従って、上記仕様変更プログラムを上記場内システム側に配信する仕様変更プログラム配信手段と、
    上記仕様変更処理の開始を指示する仕様変更信号を上記場内システム側に向けて送信する開始指示手段と、を備え、
    上記場内装置は、上記サーバ装置側から配信された上記仕様変更プログラムを記憶する第1のプログラム記憶手段と、
    当該場内装置を動作させるための実行プログラムを記憶する記憶する第2のプログラム記憶手段と、
    上記第1のプログラム記憶手段が記憶する上記仕様変更プログラムにより、上記第2のプログラム記憶手段が記憶する上記実行プログラムを書き換える仕様変更処理を実施する仕様変更処理手段と、を備えていることを特徴とする遊技場用管理システム。
  2. 請求項1において、上記仕様変更処理手段は、上記場内装置が仕様変更処理を実施可能な状態にあるか否かを確認する前処理を実施するように構成されており、当該仕様変更処理手段では、上記前処理により上記仕様変更処理を実施可能な状態である旨を確認できたことを、該仕様変更処理を開始するための必要条件として設定してあることを特徴とする遊技場用管理システム。
  3. 請求項1又は2において、上記場内システムは、上記仕様変更処理手段による仕様変更処理を実行する仕様変更実行プログラムを記憶する第3のプログラム記憶手段を備え、
    上記仕様変更処理手段は、上記仕様変更処理を実施する際、上記第3のプログラム記憶手段が記憶する上記仕様変更実行プログラムを改変しないように構成されていることを特徴とする遊技場用管理システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、上記場内システムは、上記場内装置の動作状態が正常であるか否かの判定を行う判定手段を備えており、上記サーバ装置は、上記場内システム側から受信した上記判定手段による判定結果を報知可能な報知手段を備えており、当該報知手段は、仕様変更処理が実施された後の所定期間に当たる監視期間では正常である旨の判定結果であるか否かによらず上記判定結果を報知する一方、上記監視期間を除く通常期間では正常ではない旨の判定結果のみを報知するように構成されていることを特徴とする遊技場用管理システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、上記場内システムは、少なくとも2種類以上の上記場内装置を備え、該場内装置に対しては種類毎に仕様変更処理の開始条件が設定されており、上記場内装置のうちの少なくともいずれかの種類は、上記開始条件が他の種類の場内装置と共通していることを特徴とする遊技場用管理システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、上記場内システムは、少なくとも3種類以上の上記場内装置を備え、該場内装置に対しては種類毎に仕様変更処理の開始条件が設定されており、上記場内装置のうちの少なくともいずれかの種類に設定された上記開始条件は、他の2種類以上の場内装置の仕様変更処理の進捗状況に依存した条件であることを特徴とする遊技場用管理システム。
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