JP2017086240A - 遊技用装置及び遊技システム - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技用装置の記憶容量を考慮したデータ(情報)通信を行うことによって安全性の高い遊技用装置及び遊技システムを提供する。
【解決手段】遊技機3に対応して設けられ、遊技データを管理可能なサーバ装置2と通信可能な各台表示機4であって、遊技データを表示する液晶表示部と、各台表示機4の制御プログラムを記憶する記憶領域と、制御プログラムを更新する制御部と、制御プログラムを更新するときに、サーバ装置2からアップデート用データを受信するIFと、IFがアップデート用データを受信したときに、記憶領域が記憶するアップデート用データが記憶領域の記憶容量を超えるか否かを判定する制御部と、制御部が記憶領域の記憶容量を超えると判定したときに、IFが受信したアップデート用データを破棄する制御部と、を備える。
【選択図】図32

Description

本発明は、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術に関する。
従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、各数値から演算した持ち球数と台間機から得られた持ち球数との差分値が予め設定された値の範囲内であるか否かを判定し、差分値が予め設定された値の範囲外であることを異常状態であると認識可能な台間装置又は管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−223494号公報
特許文献1に記載のような技術によって遊技用装置がシステム管理されており、近年では遊技用装置毎に様々な設定やデータが管理されている。このような遊技用装置の管理を行う上で、遊技用装置が管理装置等から多量のデータを受信することが考えられる。
しかしながら、遊技用装置は運用の性質上記憶容量が小さいことも考えられるため、常に遊技用装置の記憶容量を考慮したデータ通信が求められている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技用装置の記憶容量を考慮したデータ(情報)通信を行うことによって安全性の高い遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明に係る遊技用装置は、遊技機に対応して設けられ、前記遊技機の情報である遊技情報を管理可能な管理装置と通信可能な遊技用装置であって、前記遊技情報を表示する表示手段と、前記遊技用装置の制御プログラムを記憶する記憶手段と、前記制御プログラムを更新する更新手段と、前記制御プログラムを更新するときに、前記管理装置から前記制御プログラムに関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信したときに、前記記憶手段が記憶する前記制御プログラムに関する情報が前記記憶手段の記憶容量を超えるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記記憶手段の記憶容量を超えると判定したときに、前記受信手段が受信した前記制御プログラムに関する情報を破棄する記憶領域超過制御手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る遊技用装置は、遊技機に対応して設けられ、前記遊技機の情報である遊技情報を管理可能な管理装置と通信可能な遊技用装置であって、前記遊技情報を表示する表示手段と、前記遊技用装置の制御プログラムを記憶する記憶手段と、前記制御プログラムを更新する更新手段と、前記制御プログラムを更新するときに、前記管理装置から前記制御プログラムに関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信する前に、前記記憶手段が記憶する前記制御プログラムに関する情報が前記記憶手段の記憶容量を超えるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記記憶手段の記憶容量を超えると判定したときに、前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信しないように制御する記憶領域超過制御手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の好ましい実施の形態として、前記受信手段は、前記判定手段の前記記憶手段の記憶容量に関する判定に関わらず、前記遊技情報を受信することを特徴としている。
また、本発明に係る遊技システムは、遊技機の情報である遊技情報を管理可能な管理装置と、前記遊技機に対応して設けられ、前記管理装置と通信可能な遊技用装置と、を有する遊技システムであって、前記遊技用装置の制御プログラムを記憶する記憶手段と、前記制御プログラムを更新する更新手段と、前記制御プログラムを更新するときに、前記管理装置から前記制御プログラムに関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信したときに、前記記憶手段が記憶する前記制御プログラムに関する情報が前記記憶手段の記憶容量を超えるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記記憶手段の記憶容量を超えると判定したときに、前記受信手段が受信した前記制御プログラムに関する情報を破棄する記憶領域超過制御手段と、を備えることを特徴としている。
本発明によれば、遊技用装置の記憶容量を考慮したデータ(情報)通信を行うことによって安全性を高くすることができる。
本発明に係る各台表示機を含む遊技システムの基本概要を示す図である。 遊技媒体取扱装置の構成を示すブロック図である。 サーバ装置の構成を示すブロック図である。 パチンコ機の構成を示すブロック図である。 パチスロ機の構成を示すブロック図である。 各台表示機の構成を示すブロック図である。 遊技媒体取扱装置、パチンコ機及び各台表示機の接続を示す構成図である。 遊技媒体取扱装置、パチスロ機及び各台表示機の接続を示す構成図である。 パチンコ機に用いられる遊技媒体取扱装置の外観図である。 パチスロ機に用いられる遊技媒体取扱装置の外観図である。 パチンコ機の外観を示す斜視図である。 パチンコ機の分解斜視図である。 パチスロ機の外観構造を示す斜視図である。 パチスロ機の内部構造を示す図であり、ミドルドアを閉じた状態の斜視図である。 パチスロ機の内部構造を示す図であり、ミドルドアを開けた状態の斜視図である。 各台表示機を模式的に示す正面図である。 本発明に係る各台表示機を含む遊技システムのシステム構成図である。 各台表示機及びサーバ装置により実行される第一の機能設定制御に関する制御フローである。 各台表示機及びサーバ装置により実行される第二の機能設定制御に関する制御フローである。 各台表示機及びサーバ装置により実行される第三の機能設定制御に関する制御フローである。 各台表示機、遊技媒体取扱装置及びサーバ装置により実行される第一のデータ復旧制御に関する制御フローである。 各台表示機、遊技媒体取扱装置及びサーバ装置により実行される第二のデータ復旧制御に関する制御フローである。 各台表示機、遊技媒体取扱装置、遊技機及びサーバ装置により実行される第一の不正/ドア開放報知制御に関する制御フローである。 各台表示機、遊技媒体取扱装置、遊技機及びサーバ装置により実行される第二の不正/ドア開放報知制御に関する制御フローである。 各台表示機、遊技媒体取扱装置、遊技機及びサーバ装置により実行される第一のデータ補正制御に関する制御フローである。 各台表示機が有するデータテーブルの一例を示す図である。 各台表示機の工場出荷時のデータテーブルの一例を示す図である。 各台表示機による所定の補正の具体例を示す図である。 各台表示機、遊技媒体取扱装置、遊技機及びサーバ装置により実行される第二のデータ補正制御に関する制御フローである。 各台表示機による所定の補正の第一の別例を示す図である。 各台表示機による所定の補正の第二の別例を示す図である。 各台表示機及びサーバ装置により実行される第一のデータ通信制御に関する制御フローである。 各台表示機及びサーバ装置により実行される第二のデータ通信制御に関する制御フローである。 各台表示機及びサーバ装置により実行される第三のデータ通信制御に関する制御フローである。 各台表示機及びUSBにより実行される第一の自動ファイル検索制御に関する制御フローである。 各台表示機及びUSBにより実行される第二の自動ファイル検索制御に関する制御フローである。
まず、本発明に係る各台表示機4を含む遊技システムの基本概要について、図1を用いて説明する。同図に示すように、本実施形態に係る遊技システムは、少なくとも、遊技媒体取扱装置1と、サーバ装置2と、遊技機3と、各台表示機4とから構成され、各々が同図に示すように接続されている。
なお、本実施形態においては、「記憶媒体」の例としてカードを用いて説明しているが、これに限られるものではなく、ICチップ等が搭載されたコイン、トークン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態においては、「貨幣」の例として紙幣を用いて説明しているが、これに限られるものではなく、紙幣、硬貨、コイン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態において、単に「カード」と記載した場合には、遊技店の会員となった遊技者に貸与される会員カード、及び一時的に遊技店により貸与される計数カード(ビジターカード)の双方を含むものとする。
また、本実施形態において、単に「持玉」と記載した場合には、会員カードに対応付けて記憶される貯玉、及び計数カードに対応付けて記憶される計数持玉の双方を含むものとし、単に「持玉情報」と記載した場合には、貯玉を示す持玉情報(以下、「貯玉情報」とする。)及び計数持玉を示す持玉情報(以下、「計数持玉情報」とする。)の双方を含むものとする。また、遊技者により投入された貨幣額を示す情報を「貨幣情報」(あるいは、「残額情報」ともいう。)とし、特に示す場合には、「持玉情報」に「貨幣情報」が含まれる場合があるものとする。また、会員カードは、貯玉情報、計数持玉情報及び貨幣情報を別箇に記憶可能であるものとする。さらに、説明の便宜上、通常は遊技者が保有する遊技球に関する情報を示す「持玉」という表現を用いているが、これに限られるものではなく、当該「持玉」には、遊技者が保有するメダルに関する情報、遊技者が電磁的方法により保有する遊技価値に関する情報であって、その他これに類する情報の全てを含むものとする。
(遊技媒体の貸出機能)
遊技媒体取扱装置1は、スイッチングハブやコントローラ等を介してサーバ装置2と接続されており、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持玉情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置2は、持玉情報を更新し、遊技媒体取扱装置1は、後述する払出装置106を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置2に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置2は、残額情報を更新し、遊技媒体取扱装置1は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
(遊技媒体の計数機能)
また、遊技媒体取扱装置1は、遊技者の動作により、又は遊技機3から直接的に、遊技媒体が後述する計数装置107に投入されると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果を遊技者の計数持玉情報としてサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した計数持玉情報をカードに付加された識別情報と対応付けて記憶する。また、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて受信した計数持玉情報を記憶する。
なお、本実施形態においては、遊技者の持玉情報及び残額情報をサーバ装置2が管理することとしているが、これらの情報を遊技媒体取扱装置1が管理することとしてもよい。また、カードに識別情報を付加するだけでなく記憶領域をも設け、当該記憶領域にこれらの情報を記憶させ、これらの情報の管理を行うこととしてもよい。そして、これらの情報の更新については、サーバ装置2が行うこととしても、遊技媒体取扱装置1が行うこととしてもよい。さらには、持玉情報については、サーバ装置2又は遊技媒体取扱装置1が管理し、残額情報については、カードの記憶領域に直接記憶されることとしてもよい。
すなわち、識別情報、持玉情報及び残額情報が適切に管理、更新される態様であれば、それら全ての態様は、本発明に適用できるものとする。
加えて、本実施形態においては、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて計数持玉情報及び残額情報を記憶することとしているが、カードの返却要求があった場合に、遊技媒体取扱装置1、又はサーバ装置2が、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに識別情報を新たに付加することとし、この新たに付加された識別情報と計数持玉情報又は残額情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。
すなわち、本実施形態における「持玉情報と対応する情報」とは、カードに付加される識別情報のみを指すもの、カードに付加及び記憶される識別情報及び持玉情報を指すもの、あるいは「持玉情報」の態様として、持玉情報及び残額情報を含む態様である場合には、カードに付加及び記憶される識別情報、持玉情報及び残額情報を指すもの、これら全ての態様を含むことを意味する。
また、遊技媒体取扱装置1は、遊技機3に遊技球等貸出装置接続端子板(以下、「貸出端子板」という。)が設けられている場合には、後述する貸出端子板307とも接続され、当該貸出端子板307から出力される貸出要求信号や返却要求信号等を受信したことに基づいて、遊技機3への払出要求信号の送信やカードの返却等を行う。
すなわち、本実施形態における「遊技媒体の払出制御を実行する」とは、遊技媒体取扱装置1から直接的に遊技媒体の払い出しを行うものに限られず、遊技機3からの信号に基づいて遊技機3から遊技媒体の払い出しを行わせるものを含むことを意味する。
また、遊技媒体取扱装置1は、コンバータ等を介して各台表示機4とも接続されており、遊技機3に設けられている後述する外部端子板308から出力される遊技情報信号やエラー信号等を受信するとともに、遊技者の持玉情報を各台表示機4に送信する。
サーバ装置2は、前述したように、遊技媒体取扱装置1と接続されるほか、各台表示機4とも接続されており、サーバ装置2において管理されている遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技店に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を各台表示機4に送信する。
また、サーバ装置2は、遊技店以外の第三者であるセンター事業者が管理する外部管理装置(図示せず)にも接続され、カードの識別情報や会員情報、遊技者の持玉情報を所定周期毎(例えば、1日に1回毎)に送信する。外部管理装置は、送信された各情報をバックアップする。サーバ装置2は、外部管理装置との接続が所定日数(例えば、15日)途絶した場合、遊技者の持玉情報の更新を停止する。
遊技機3は、前述したように、遊技媒体取扱装置1と接続される場合があるほか、各台表示機4とも接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、後述する外部端子板308から遊技情報信号やエラー信号等を各台表示機4に出力する。
各台表示機4は、前述したように、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2及び遊技機3と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて各種の情報をその表示画面に表示する。
なお、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2、遊技機3及び各台表示機4の接続方式は上記の方式に限られるものではない。例えば、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1のみが接続されるように構成し、遊技媒体取扱装置1と各台表示機4とがUSB接続され、相互に前述した各情報を送受信可能に構成することとしてもよい。また、この場合、各台表示機に表示される表示内容を後述する遊技媒体取扱装置1の制御部100が制御することとしてもよく、その場合には、さらに画像出力用としてDVI方式、又はHDMI(登録商標)方式により接続されることとしてもよい。
以上のように、遊技者は、遊技店に入店すると、まず、各台表示機4に表示される各種の情報を見ながら、所望の遊技機3に着席する。次に、その遊技者がその遊技店の会員である場合は、会員カードを遊技媒体取扱装置1に挿入し、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、サーバ装置2に持玉情報が記憶されている場合にはその持玉を使用し、持玉情報が記憶されていないか、持玉情報がその遊技機3で貸し出し不能な持玉数である場合には紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機3に投入することで遊技を開始する。または、その遊技者がその遊技店の会員でない場合は、紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機3に投入することで遊技を開始する。このとき、サーバ装置2に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ更新(減算)される。
そして、その遊技機3から遊技媒体の払い出しを受けることができずに、遊技を継続する場合には、貸出要求が行われる度に、サーバ装置2に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ順次更新(減算)されることとなる。一方、その遊技機3から遊技媒体の払い出しを受けることができた場合には、払い出された遊技媒体を遊技媒体取扱装置1に投入すると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果に基づいてサーバ装置2に記憶されている持玉情報が更新(加算)される。
その後、その遊技機3における遊技を終了する場合には、遊技者はカードの返却要求を行う。ここで、会員カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されている場合には、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、そのまま会員カードを返却する。会員カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されていない場合には、サーバ装置2に計数持玉情報が記憶されている場合、若しくは残額情報がある場合に、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードを返却(発行)する。サーバ装置2に計数持玉情報が記憶されておらず、かつ投入金額の残額もない場合には、計数カードは返却(発行)されない。
計数カードが返却(発行)された場合であって、かつ他の遊技機3で遊技を行いたい場合には、他の遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1にその計数カードを挿入することにより、会員カードと同様の手順(本人確認を除く)で遊技を開始(再プレイ)することができる。なお、上記の場合に、貯玉情報に基づく再プレイを「貯玉再プレイ」といい、計数持玉情報に基づく再プレイを「持玉再プレイ」という。
<遊技媒体取扱装置1>
図2は、遊技媒体取扱装置1の構成を示すブロック図である。遊技媒体取扱装置1は、後述する各構成部品と、それらを制御するCPU101、ROM102から構成される制御部100と、記憶部(RAM)103とを備える。
制御部100は、ROM102に格納された制御ブログラムをCPU101が読み出し、当該制御プログラムに基づいてCPU101が制御を実行することにより、各構成部品の制御や、サーバ装置2、遊技機3及び各台表示機4との通信制御を行う。また、制御部100は、これらの制御結果を記憶部103に記憶させる。
カードリーダライタ104は、カード挿入口14からカードが挿入されると、その真贋判定及び使用可能判定を行う。正規のカードであると判定され、かつ使用可能であると判定した場合には、当該カードの種別及び識別情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。一方、非正規のカードであると判定され、又は使用不能であると判定した場合には、制御部100によりその旨がタッチパネルLCD16等で報知されるとともに、IF110を介してサーバ装置2に送信される。また、この場合には、挿入されたカードを返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまでカードを返却しないこととしてもよい。
ビルバリ105は、紙幣投入口15から紙幣が投入されると、その真贋判定を行う。正規の紙幣であると判定した場合には、当該紙幣の種別(金種情報)を読み取る。そして、読み取られた情報は、残額情報として、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。一方、非正規(又は、読み取り不能)の紙幣であると判定した場合には、制御部100によりその旨がタッチパネルLCD16等で報知されるとともに、IF110を介してサーバ装置2に送信される。また、この場合には、投入された紙幣を返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまで紙幣を返却しないこととしてもよい。
タッチパネルLCD16は、遊技者に対して各種の情報を表示する表示部と、遊技者からの各種の操作を受け付ける受付部とを兼ねる機能を有する。例えば、カードが挿入されている場合に、タッチパネルLCD16の受付部に遊技者が現在の持玉情報を確認するための「持玉情報確認」の操作ボタンを表示し、遊技者が、操作ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、レート別の現在の持玉情報をタッチパネルLCD16の表示部に表示する。この「持玉情報確認」の操作ボタンは、常に表示されていることが望ましい。このように構成することで、遊技者は、常にレート別の現在の持玉情報を確認することができる。もっとも、カードが挿入されている場合には、タッチパネルLCD16の表示部の所定の領域に、常にレート別の現在の持玉情報を表示しておくこととしてもよい。なお、他のタッチパネルLCD16が表示する各種の情報及び受け付ける各種の操作については後述する。
カメラ部17は、遊技機3の前方を撮影し、撮影範囲にある遊技者が着席状態にあるか否か(着席結果情報)を検出するものである。また、このカメラ部17は、着席状態にある遊技者のフェイシャルデータを検出するものである。これらの着席結果情報及びフェイシャルデータは、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。
カメラ部17により、着席結果情報を検出することで、例えば、持玉情報又は残額情報が残ったままのカードの取り忘れがあった場合に、その旨をタッチパネルLCD16や後述する状態表示灯13を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。これにより、カードの取り忘れを抑止することができる。
また、カメラ部17により、フェイシャルデータを検出することで、例えば、台移動をした際に、同一の遊技者であるか否かを判定することができ、仮に異なった遊技者であった場合に、その旨をタッチパネルLCD16や後述する状態表示灯13を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。これにより、不正行為が行われる可能性を抑止することができる。
ここで、カメラ部17は、赤外光を照射する赤外LED基板17A(図示せず)と、赤外光が被写体(遊技者)において反射して得られる反射光を受光することにより、被写体像を撮像するCMOSカメラ17B(図示せず)と、フィルタ17C(図示せず)とを有する。赤外LED基板17Aは、その赤外LEDにより、制御部100の制御に基づいて赤外光を照射する。CMOSカメラ17Bは、フェイシャルデータを制御部100に送出する。フィルタ17Cは、赤外光を透過し、それ以外の波長の光は通さないフィルタであり、赤外LED基板17Aから被写体に照射された赤外光の反射光のみを透過させてCMOSカメラ17Bに受光させるようになっている。これにより、遊技機3が設置されている遊技店の演出光の影響を抑制して、被写体(遊技者)の像を明瞭に撮像することができる。
なお、前述したフェイシャルデータを、貯玉再プレイ又は持玉再プレイの際に使用することとしてもよい。具体的には、貯玉再プレイ又は持玉再プレイが可能と判定された場合であっても、フェイシャルデータが一致しない場合には、これらの再プレイが行えないように制御部100により制御されることとしてもよい。これにより、例えば、他人のカードを用いて不正に遊技を行おうとしている不正行為者に対して、これらの再プレイの段階でこれを防止することができる。
非接触ICカードリーダライタ18は、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報、あるいはICカード自体に記憶された持玉情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。すなわち、前述したカードの挿入や紙幣の投入以外にも、遊技媒体の貸し出しを可能とするものである。または、遊技終了時に、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報と現在の持玉情報とが対応付けられてサーバ装置2に記憶され、あるいはICカード自体に記憶させることで、持玉の返却を可能とするものである。
また、非接触ICカードリーダライタ18は、遊技店の店員が対応する店員用ICカードをかざすことにより、制御部100における各種のエラー状態の解除や、その他の認証を可能とするものである。
なお、非接触ICカードリーダライタ18は、さらに、遊技者が所有する携帯電話、スマートフォンその他の情報通信機器(以下、「携帯端末装置」という。)等ともデータの送受信を行いうることとしてもよい。例えば、遊技者が、所有する携帯端末装置を非接触ICカードリーダライタ18の前方にかざしたときには、制御部100は、遊技店のホームページやメール会員登録ページのURLを携帯端末に送信することとしてもよい。また、携帯端末装置に搭載されているハードウェアやソフトウェアを用いて、携帯端末装置自体が会員カードとして機能するようにしてもよい。さらに、携帯端末装置に電子決済機能が実装されている場合には、当該機能により、紙幣を投入するのと同様に、残額情報が更新(加算)されることとしてもよい。
払出装置106は、遊技者からの払出指示(例えば、タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作)があると、制御部100が駆動回路106aを駆動制御し、払出指示に基づいた数量の遊技媒体を払い出す。制御部100は、払い出された分の持玉情報や残額情報をサーバ装置2に送信する。
また、払出装置106は、遊技媒体取扱装置1が遊技機3の後述する貸出端子板307と接続されている場合には、遊技者からの払出指示(例えば、遊技機3側での貸出要求操作)があると、制御部100による制御により、遊技機3への払出要求信号の送信を行う。
計数装置107は、遊技機3から払い出された遊技媒体が遊技者により投入されると、制御部100が駆動回路107aを駆動制御し、投入された遊技媒体の数量を計数する。制御部100は、計数結果に基づく計数持玉情報をサーバ装置2に送信する。
スピーカ108は、遊技媒体取扱装置1における各構成部品の動作状態の変化に応じて(例えば、タッチパネルLCD16の表示部の表示や受付部への操作に応じて、あるいは後述する状態表示灯13の点灯態様に応じて)、制御部100が駆動回路108aを駆動制御し、音を出力する。もっとも、遊技媒体取扱装置1における各構成部品の動作状態の変化にかかわらず(例えば、遊技媒体取扱装置1に内蔵され、あるいは外付けされたRTCによる計時結果等に応じて)、音を出力することとしてもよい。
センサ群109は、払出装置106内に設けられ、計数装置107内に設けられ、あるいは後述する前面部11や筐体12の所定の部分に設けられた複数のセンサであり、遊技媒体の正確な払出結果や計数結果を検出するために設けられ、あるいは不正行為を検知するために設けられたセンサである。
状態表示灯13は、現在の遊技媒体取扱装置1における状態を外部に報知するためのランプである。内部にはフルカラーLEDが内蔵されており、制御部100が現在の状態に基づいて駆動回路109aを駆動制御し、現在の状態に応じた点灯色及び点灯態様(発光態様)にてフルカラーLEDを発光させる。
<サーバ装置2>
図3は、サーバ装置2の構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、表示機管理装置230、入力部240、出力部250、表示部260及びIF270から構成されている。さらに、持玉管理装置200は、制御部201及び記憶部202から構成され、会員管理装置210は、制御部211及び記憶部212から構成され、遊技情報管理装置220は、制御部221及び記憶部222から構成され、表示機管理装置230は、制御部231及び記憶部232から構成されている。
持玉管理装置200は、その制御部201及び記憶部202により、遊技者の持玉情報を管理するものである。具体的には、遊技媒体取扱装置1において、遊技者の所有する持玉情報や残額情報等に変化があった場合、遊技媒体取扱装置1のIF110を介して送信されたカードの識別情報、持玉情報や残額情報等の情報を、IF270を介して受信し、これらの情報を対応付けて記憶部202に記憶(更新)する。また、記憶部202は、その遊技店が、異なるレートでの遊技を可能としている場合に、その異なるレート毎の持玉情報を記憶する。例えば、持玉情報の種類数(例えば、貯玉情報と計数持玉情報の2種類)に、設定可能な貸出レートの種類数(例えば、パチンコ機3aにおける1円レート及び4円レート、パチスロ機3bにおける5円レート及び20円レートの4種類)を乗じた数の持玉情報(例えば、8種類)及び残額情報を区別して記憶可能に構成されている。なお、残額情報について、投入された貨幣(本実施形態においては、紙幣)の額をそのまま記憶することとしてもよく、所定の度数(例えば、1,000円で「10」度数)に換算して記憶することとしてもよく、また、設定されているレートに応じた遊技媒体数に換算して記憶することとしてもよい。
また、持玉管理装置200は、入力部240から入力された情報に基づいて、遊技媒体取扱装置1の各種の設定(例えば、貸出レートの設定、や再プレイの可・不可の設定等)を行う。設定された情報は、IF270及びIF110を介して遊技媒体取扱装置1に送信され、記憶部103に記憶されることとなる。もっとも、これらの各種の設定を、遊技媒体取扱装置1側で行い、設定された情報をIF110及びIF270を介して持玉管理装置200に送信し、記憶部202に記憶することとしてもよい。この場合、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、設定画面をタッチパネルLCD16に表示させ、各種の設定が可能となるように構成することとすればよい。
会員管理装置210は、その制御部211及び記憶部212により、会員である遊技者の会員情報を管理するものである。具体的には、カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されているか否かにかかわらず、その会員の会員カードに付加された識別情報及び各種の会員情報(例えば、氏名、住所、生年月日、暗証番号等)を記憶する。
遊技情報管理装置220は、その制御部221及び記憶部222により、遊技に関する情報を管理するものである。具体的には、図7及び図8の説明において後述する各種の情報が各台表示機4のIF410を介して送信され、IF270を介して受信した場合に、これらの情報を対応付けて記憶部222に記憶(更新)する。
また、遊技情報管理装置220は、入力部240から入力された情報に基づいて、記憶部222に記憶された各種の情報を、売上帳票データ、営業分析データあるいはエラー履歴データとして、出力部250から出力し、又は表示部260に表示する。
表示機管理装置230は、その制御部231及び記憶部232により、各台表示機4の機能の設定(例えば、液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様等)を管理するものである。具体的には、各台表示機4を対応付けて設置されている遊技機3の機種情報や機種イメージ等の情報や、各台表示機4の機能の設定を、IF270及びIF410を介して各台表示機4に送信し、各台表示機4においてこれらの情報が表示されたり、反映されたりするように管理する。
記憶部232には、各台表示機4の機能の設定として特定の設定(後述する「設定A」)が記憶されている。設定Aは、各台表示機4が電源投入された場合に、当該各台表示機4の機能の設定として適用される。設定Aの内容は、遊技場の従業者により任意に変更される。なお、本実施形態において、設定Aとは、液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に関するものであるが、例えば複数のボタン902〜908(操作手段)の操作に関するもの等であってもよい。
また、表示機管理装置230は、入力部240から入力された情報に基づいて、各台表示機4の各種の設定(上記の例以外にも、例えば、インフォメーション情報やテロップ情報、ホーム画面の設定等)を行う。設定された情報は、IF270及びIF410を介して各台表示機4に送信され、RAM(記憶部)403に記憶されることとなる。もっとも、これらの各種の設定を、各台表示機4側で行い、設定された情報をIF410及びIF270を介して表示機管理装置230に送信し、記憶部232に記憶することとしてもよい。この場合、各台表示機4に付属する図示しないリモコンを操作することにより、設定画面を液晶表示部405に表示させ、各種の設定が可能となるように構成することとすればよい。
なお、本実施形態においては、サーバ装置2が、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、表示機管理装置230、入力部240、出力部250、表示部260及びIF270から構成されることとしているが、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、表示機管理装置230の各々が独立したサーバ装置として構成する(例えば、サーバ装置2aとして持玉管理装置200を構成し、サーバ装置2bとして会員管理装置210を構成し、サーバ装置2cとして遊技情報管理装置220を構成し、サーバ装置2dとして表示機管理装置230を構成する)こととしてもよく、持玉管理装置200及び会員管理装置210を同じサーバ装置として構成し、遊技情報管理装置220及び表示機管理装置230を別のサーバ装置として構成することとしてもよい。これらについて、様々な構成の組合せとすることができることは言うまでもない。また、このように、別のサーバ装置として構成する場合には、各々のサーバ装置にIF(通信インターフェース)を設けて、各々のサーバ間、又は遊技システムを構成する他の機器との情報の送受信を行いうるように構成すればよい。
この場合、入力部240、出力部250及び表示部260を持玉管理装置200が担う機能としてもよく、遊技情報管理装置220が担う機能としてもよい。あるいは、入力部240、出力部250及び表示部260の各々の機能を有した装置(例えば、遊技情報利用装置2e)を別途構成することとしてもよい。
また、この場合、サーバ装置2を上位の統合管理装置(例えば、統合管理装置)として構成し、サーバ装置2a(持玉管理装置200)、サーバ装置2b(会員管理装置210)、サーバ装置2c(遊技情報管理装置220)、サーバ装置2d(表示機管理装置230)及び遊技情報利用装置2eについて、統合管理装置の支配のもとに各々の機能を発揮させるように構成してもよい。さらに、遊技情報利用装置2eが担う機能については、統合管理装置の機能としてもよい。
また、遊技情報利用装置2eを別途構成する場合には、汎用のパーソナルコンピュータに専用のアプリケーションをインストールすることによって構成することとしてもよい。この場合、マウス、キーボード、タッチパネル等が入力部240となり、プリンタ等が出力部250となり、モニタ等が表示部260となる。
また、本実施形態においては、持玉管理装置200と会員管理装置210の機能を異ならせているが、まったく同一の機能を有することとしてもよい。特に、持玉管理装置200の機能のうちで持玉に関する機能について、会員管理装置210が担うように構成することとしてもよい。
<パチンコ機3a>
図4は、パチンコ機3aの構成を示すブロック図である。パチンコ機3aは、メインデバイス群303aを制御する主制御部301aと、サブデバイス群304aを制御する副制御部302aと、払出デバイス群306を制御する払出制御部305とを備え、主制御部301aから副制御部302aへは一方向通信で接続され、主制御部301aと払出制御部305とは双方向通信可能に接続されている。また、払出制御部305には、貸出端子板307が双方向通信可能に接続されるとともに、外部端子板308aが一方向通信で接続されている。なお、主制御部301a及び副制御部302aは、各々、CPU、プログラム等が記憶されるROM及び遊技や演出に関する情報が記憶されるRWMを備える。
メインデバイス群303aは、例えば、始動口スイッチ、カウントスイッチ、入賞口スイッチ、普通電動役物ソレノイド、入賞口ソレノイド等から構成されており、主制御部301aは、これらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける遊技の進行を制御する。また、主制御部301aは、遊技状態の変化等に応じたコマンドを副制御部302a及び払出制御部305に送信する。
サブデバイス群304aは、例えば、液晶モジュール、演出ボタンセンサ、役物制御回路、電飾制御回路、スピーカ制御回路等から構成されており、副制御部302aは、主制御部301aから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける演出を制御する。
払出デバイス群306は、例えば、払出制御回路、払出球検知スイッチ、発射制御回路、タッチスイッチ等から構成されており、払出制御部305は、主制御部301aから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御し、あるいは自動的にこれらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける遊技球の発射及び払出を制御する。
また、払出制御部305は、貸出端子板307を介して遊技媒体取扱装置1と接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
また、払出制御部305は、外部端子板308aを介して各台表示機4と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を出力する。
<パチスロ機3b>
図5は、パチスロ機3bの構成を示すブロック図である。パチスロ機3bは、メインデバイス群303bを制御する主制御部301bと、サブデバイス群304bを制御する副制御部302bとを備え、主制御部301bから副制御部302bへは一方向通信で接続されている。また、主制御部301bには、外部端子板308bが一方向通信で接続されている。なお、主制御部301b及び副制御部302bは、各々、CPU、プログラム等が記憶されるROM及び遊技や演出に関する情報が記憶されるRWMを備える。
メインデバイス群303bは、例えば、リール制御回路、メダルセンサ、スタートレバーセンサ、停止ボタンセンサ、ホッパー制御回路等から構成されており、主制御部301bは、これらのデバイスを制御することにより、パチスロ機3bにおける遊技の進行を制御する。また、主制御部301aは、遊技状態の変化等に応じたコマンドを副制御部302bに送信する。
サブデバイス群304bは、例えば、液晶モジュール、演出ボタンセンサ、役物制御回路、電飾制御回路、スピーカ制御回路等から構成されており、副制御部302bは、主制御部301bから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御することにより、パチスロ機3bにおける演出を制御する。
主制御部301bは、外部端子板308bを介して各台表示機4と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を出力する。
なお、前述したように、パチスロ機3bにおいても、主制御部301bが、貸出端子板307を介して遊技媒体取扱装置1と接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力するように構成してもよい。
<各台表示機4>
図6は、各台表示機4の構成を示すブロック図である。各台表示機4は、後述する各構成部品と、それらを制御するCPU401、ROM402から構成される制御部400と、記憶部(ROM)403とを備える。
制御部400は、ROM402に格納された制御ブログラムをCPU401が読み出し、当該制御プログラムに基づいてCPU401が制御を実行することにより、各構成部品の制御や、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2及び遊技機3との通信制御を行う。また、制御部400は、これらの制御結果を記憶部403に記憶させる。また、制御部400は、図示せぬリアルタイムクロックを有する。前記リアルタイムクロックの計時結果は、現在時間として入力される。なお、記憶部403には、当該各台表示機4を他の各台表示機4と識別する情報(識別情報)として、対応する台番号が記憶される。
ボタンセンサ群404は、後述する複数のボタン902〜908への操作を検知するための複数のセンサである。制御部400は、これらのセンサにより操作が検知されると、操作に応じて、液晶表示部405における表示内容、ランプ406における発光態様、及びスピーカ407における出音態様を、それぞれの駆動回路405a、406a及び407aを駆動させることにより制御する。
なお、ボタンセンサ群404には、液晶表示部405を、さらにタッチパネルとしても機能させる場合には、このタッチパネルへのタッチ操作を検知するためのセンサを含む。
IF410は、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2及び遊技機3との通信を行うためのインターフェースであり、また、入力された情報を出力する際に、最適な方式に変換する変換モジュールでもある。IF410と遊技媒体取扱装置1におけるIF110との間は、ハーネスにより接点出入力方式で接続されており、双方向通信が可能となっている。また、IF410とサーバ装置2におけるIF270との間は、同軸ケーブルにより有線LAN方式で接続されるとともに、ハーネスにより接点出力方式で接続されており、双方向通信が可能となっている。IF410と遊技機3における外部端子板308との間は、接点入力方式で接続されており、遊技機3から各台表示機4の一方向通信となっている。なお、接続方法はこれらの方式に限られるものではなく、各々の接続において、無線LAN方式を用いてもよく、また、光ケーブルによる光通信方式を用いてもよい。さらに、これらの組み合わせた方式を用いてもよい。
<パチンコ機3a等の接続>
図7は、遊技媒体取扱装置1、パチンコ機3a及び各台表示機4の接続を示す構成図である。なお、図7においては、説明の便宜上、遊技媒体取扱装置1におけるIF110、パチンコ機3aにおける外部端子板308a及び各台表示機4におけるIF410のみ図示し、その他の構成部品については、図示を省略している。また、図7においては、主たる信号の入出力を示すものであり、その他の信号の入出力を除外するものではない。
遊技媒体取扱装置1におけるIF110から各台表示機4におけるIF410へは、カードが発行(返却)された旨の「カード発行」信号、遊技球が貸し出された(払い出された)旨の「遊技球貸出」信号、貯玉再プレイが行われた旨の「貯玉再プレイ」信号、現在の計数持玉情報を示す「持玉情報」信号、現在の貯玉情報を示す「貯玉情報」信号、何らかのエラー(異常)が発生したことを示す「セキュリティ信号」が入力され、各台表示機4におけるIF410から遊技媒体取扱装置1におけるIF110へは、後述する「呼び出し」ボタン902が操作された旨の「呼出情報」が入力される。
また、パチンコ機3aにおける外部端子板308aから各台表示機4におけるIF410へは、遊技者に対して払い出された遊技球数を示す「賞球信号」、パチンコ機3aにおいて大当りとなったこと、あるいは大当り中であること示す「外部情報1」信号、パチンコ機3aにおいて確変となったこと、あるいは確変中であることを示す「外部情報2」信号、パチンコ機3aにおいて特別図柄ゲームが開始したことを示す「外部情報3」信号、パチンコ機3aにおいて発射された遊技球が始動口に入賞したことを示す「外部情報4」信号、パチンコ機3aにおいて何らかのエラー(異常)が発生したことを示す「セキュリティ信号」、パチンコ機3aにおいて後述するベースドア33(扉)、又はガラスドア34(枠)が開放状態であることを示す「扉・枠開放信号」が入力される。なお、「外部情報1」信号〜「外部情報7」信号は、送信側であるパチンコ機3aの仕様、受信側である各台表示機4の仕様に応じて、適宜出力する内容を変更することができる。また、パチンコ機3aにおいて発射された遊技球がいずれの入賞口にも入賞せず、アウト口(図示せず)に入球したことを示す「アウト球情報」信号は、図示しないアウト球センサの検知結果に基づいて、別の信号線から入力されるが、そのアウト球センサをパチンコ機3aの制御により制御を行う場合には、パチンコ機3aにおける外部端子板308aから出力することとしてもよい。
また、各台表示機4におけるIF410からサーバ装置2におけるIF270へは、前述した、「アウト球情報」信号に基づく「アウト情報」、「賞球信号」に基づく「セーフ情報」、「外部情報1」信号に基づく「大当り情報」、「外部情報2」信号に基づく「確変情報」、「外部情報3」信号に基づく「スタート信号」、「外部情報4」信号に基づく「始動口情報」、「扉・枠開放信号」に基づく「扉開放情報」、「セキュリティ信号」に基づく「異常1情報」が入力される。なお、「セキュリティ信号」について、その出力時間からエラー(異常)の種別が判別可能である場合には、エラー(異常)の種類に応じて、「異常1情報」、「異常2情報」又は「異常3情報」に変換してサーバ装置2に出力することとしてもよい。また、後述するように、制御部400の制御により所定の情報を付加して、サーバ装置2に出力することとしてもよい。加えて、IF410が、外部端子板308aから入力された各信号を、自らも受信するとともに、入力された各信号をそのままサーバ装置2に出力する(スルー信号)こととしてもよい。
なお、パチンコ機3aにおける、「セキュリティ信号」が示すエラー(異常)の種類としては、始動口スイッチが、不正の手段又はその他の要因により、遊技球が入球していないにもかかわらずオンとなったことを示す始動口スイッチエラー、カウントスイッチが、不正の手段又はその他の要因により、入賞口ソレノイドが駆動(入賞口が開放)されていないにもかかわらずカウントされたことを示すカウントスイッチエラー、不正防止のためにパチンコ機3aに設けられた各種のセンサ(例えば、磁気センサ)が検知状態となったことを示すセンサ検知エラー(例えば、磁気センサエラー)等を一例として挙げることができる。
<パチスロ機3b等の接続>
図8は、遊技媒体取扱装置1、パチスロ機3b及び各台表示機4の接続を示す構成図である。なお、図8においては、説明の便宜上、遊技媒体取扱装置1におけるIF110、パチスロ機3bにおける外部端子板308b及び各台表示機4におけるIF410のみ図示し、その他の構成部品については、図示を省略している。
遊技媒体取扱装置1におけるIF110から各台表示機4におけるIF410へは、カードが発行(返却)された旨の「カード発行」信号、メダルが貸し出された(払い出された)旨の「メダル貸出」信号、貯玉再プレイが行われた旨の「貯玉再プレイ」信号、現在の計数持玉情報を示す「持玉情報」信号、現在の貯玉情報を示す「貯玉情報」信号、何らかのエラー(異常)が発生したことを示す「セキュリティ信号」が入力され、各台表示機4におけるIF410から遊技媒体取扱装置1におけるIF110へは、後述する「呼び出し」ボタン902が操作された旨の「呼出情報」が入力される。
また、パチスロ機3bにおける外部端子板308bから各台表示機4におけるIF410へは、遊技者が投入したメダル数を示す「メダル投入信号」、遊技者に対して払い出されたメダル数を示す「メダル払出信号」、パチスロ機3bにおいて後述するATが発生したこと示す「外部信号2」、パチスロ機3bにおいて後述する疑似ボーナスとなったこと、あるいは疑似ボーナス中であることを示す「外部信号1」信号、パチスロ機3bにおいて何らかのエラー(異常)が発生したことを示す「セキュリティ信号」が入力される。なお、パチスロ機3bにおいて、後述するフロントドア61bが開放状態であることは、「セキュリティ信号」により各台表示機4へ入力されることとなるが、パチンコ機3aと同様に、例えば、「外部信号4」を「セキュリティ信号」とは別途で出力することにより、後述するフロントドア61bが開放状態であることを示す信号を出力することとしてもよい。また、「外部信号1」〜「外部信号4」は、送信側であるパチスロ機3bの仕様、受信側である各台表示機4の仕様に応じて、適宜出力する内容を変更することができる。
また、各台表示機4におけるIF410からサーバ装置2におけるIF270へは、前述した、「メダル投入信号」に基づく「IN情報」、「メダル払出信号」に基づく「OUT情報」、「外部信号2」に基づく「AT情報」、「外部信号1」に基づく「疑似ボーナス情報」、「セキュリティ信号」に基づく「エラー情報」が入力される。なお、「セキュリティ信号」について、その出力時間からエラー(異常)の種別が判別可能である場合には、エラー(異常)の種類に応じて、「エラー情報」、「異常1情報」、「異常2情報」又は「異常3情報」に変換してサーバ装置2に出力することとしてもよい。また、後述するように、制御部400の制御により所定の情報を付加して、サーバ装置2に出力することとしてもよい。加えて、IF410が、外部端子板308bから入力された各信号を、自らも受信するとともに、入力された各信号をそのままサーバ装置2に出力する(スルー信号)こととしてもよい。
なお、パチスロ機3bにおける、「セキュリティ信号」が示すエラー(異常)の種類としては、前述したフロントドア61bが開放状態であることを示すドア開放エラー、RWMの読み書きが正常に行われなかったことを示すRWMエラー、後述するセレクタ85において、不正の手段又はその他の要因(例えば、メダル詰まり)により、正常な検知が行われなくなったことを示すセレクタエラー、後述するホッパー83において、不正の手段又はその他の要因(例えば、メダルエンプティ)により、正常な払出が行われなくなったことを示すホッパーエラー、ホッパー83に収容しきれなかった余剰分のメダルを収容するメダル補助庫において、さらにそのメダル補助庫に収容されたメダルが満杯になったことを示すメダル補助庫エラー等を一例として挙げることができる。
また、図示は省略しているが、図7及び図8において、各台表示機4におけるIF410からサーバ装置2におけるIF270へは、後述する「呼び出し」ボタン902が操作された旨の「呼出情報」が送信され、サーバ装置2におけるIF270から各台表示機4におけるIF410へは、その遊技店における各台の稼動データや出玉データ等のサーバ装置2(特に、遊技情報管理装置220)により管理されているデータが送信される。
<パチンコ機3aに用いられる遊技媒体取扱装置1aの外観>
図9は、パチンコ機3aに用いられる遊技媒体取扱装置1aの外観図である。なお、図9においては、パチンコ機3aを省略している。図9に示すように、遊技媒体取扱装置1aは、前面部11aと筐体12aとから構成され、前面部11aには、状態表示灯13a、カード挿入口14a、紙幣を投入可能な紙幣投入口15a、タッチパネルLCD16a、カメラ部17a、非接触ICカードリーダライタ18a、スピーカカバー19a、計数用投入口20、端数用払出口21等が設けられている。
また、図9に示すように、遊技媒体取扱装置1aには、案内装置120が着脱可能に設けられている。案内装置120は、その一部に設けられた装着部121が計数用投入口20及び端数用払出口21を覆うように装着される。パチンコ機3aの下皿から案内装置120の案内皿123に落下した遊技球は、案内装置120内に設けられた計数用通路を介して、計数用投入口20に投入される。また、端数用払出口21から払い出された端数の遊技球は、案内装置120内に設けられた端数用通路を介して、端数用として専用に設けられた払出皿124に払い出される。遊技者は、この払出皿124に払い出された端数の遊技球をパチンコ機3aの上皿に移動させて遊技に用いることができる。そして、案内装置120の筐体122の上面部には、遊技者がパチンコ機3aのハンドルを操作する際に、操作する手を乗せるための手置部125が設けられている。
なお、本実施形態における遊技媒体取扱装置1aでは、パチンコ機3aの貸出端子板307からの貸出要求信号を受信し、又は遊技媒体取扱装置1aに対する遊技者からの払出指示を受けると、供給部(図示せず)からパチンコ機3a内部の供給用通路(図示せず)を介して、直接的に貸出要求信号に応じた玉数(例えば、125玉)をパチンコ機3aの上皿に払い出す制御を行うこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、前面部11aであってパチンコ機3aの上皿よりも上方の箇所に、玉払出口(例えば、玉払出口23a)を設けるとともに、その玉払出口から払い出された遊技球をパチンコ機3aの上皿に案内するノズルを着脱可能に設け、その玉払出口から貸出要求信号に応じた玉数を払い出す制御を行うこととしてもよい。すなわち、そのノズルにより間接的にパチンコ機3aに対して遊技球を払い出すように構成することとしてもよい。加えて、上記の直接的な払い出し、又は間接的な払い出しのいずれをも選択的に行えるように構成することとしてもよい。
<パチスロ機3bに用いられる遊技媒体取扱装置1bの外観>
図10は、パチスロ機3bに用いられる遊技媒体取扱装置1bの外観図である。なお、図10においては、パチスロ機3bを省略している。図10に示すように、遊技媒体取扱装置1bは、前面部11bと筐体12bとから構成され、前面部11bには、状態表示灯13b、カード挿入口14b、紙幣を投入可能な紙幣投入口15b、タッチパネルLCD16b、カメラ部17b、非接触ICカードリーダライタ18b、スピーカカバー19b、前面パネル22、メダル払出口23、メダル計数用投入口24、メダルガイド部材25等が設けられている。
また、図10に示すように、遊技媒体取扱装置1bには、メダル払出部130が着脱可能に設けられている。メダル払出部130は、図10に示すような使用状態(使用位置)と、収納状態(収納位置)とに変移可能となっている。使用状態においては、メダル払出口23から払い出されたメダルがその自重によって傾斜面を滑り落ちるように設定され、当該傾斜面を滑り落ちたメダルは、パチスロ機3bの前面側であって、メダル投入口と下皿との間の高さ位置に貯留されるようになっている。なお、メダル払出部130の傾斜面を、円弧を描くように伸縮可能に構成するとともに、メダル払出部130を上方へ回動可能に構成することで、当該傾斜面を収縮させ、収縮したメダル払出部130を上方に回動させることにより、使用状態(使用位置)から収納状態(収納位置)への変移が行われる。
なお、本実施形態における遊技媒体取扱装置1bでは、遊技媒体取扱装置1bに対する遊技者からの払出指示を受け、又はパチスロ機3bの貸出端子板307からの貸出要求信号を受信した場合には、メダル払出部130へ所定のメダル数(例えば、50枚)を払い出すこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技媒体取扱装置1aと同様に、直接的にパチスロ機3bにメダルを払い出す制御を行うこととしてもよい。また、メダル払出部130に替えて、あるいは選択的に、メダル払出口23から払い出されたメダルをパチスロ機3bの下皿に案内するノズルを着脱可能に設け、そのノズルにより間接的にパチスロ機3bに対してメダルを払い出すように構成することとしてもよい。
<パチンコ機3aの構造>
次に、図11及び図12を参照して、パチンコ機3aの構造について説明する。図11は、パチンコ機3aの外観を示す斜視図であり、図12は、パチンコ機3aの分解斜視図である。
図11及び図12に示すように、パチンコ機3aは、本体32と、本体32に開閉自在に軸着されたベースドア33と、ベースドア33に開閉自在に軸着されたガラスドア34とを備えている。
本体32は、開口32aを有する長方形の枠状に形成されている(図12参照)。この本体32の材料としては、例えば、木材を挙げることができる。
ベースドア33は、本体32と略等しい外形の長方形に形成されている。このベースドア33は、本体32の前方に配置されており、本体32の開口32aを開閉する。ベースドア33には、開口33aが設けられている。この開口33aは、ベースドア33の略中央部から上側の大部分を占有する大きさの四角形に形成されている。
また、ベースドア33には、スピーカ41と、遊技盤42と、表示装置43と、皿ユニット44と、発射装置45と、払出装置46と、基板ユニット47とが取り付けられている。スピーカ41及び表示装置43は、本発明に係る報知手段の一具体例を示す。
スピーカ41は、ベースドア33の上部に配置されている。遊技盤42は、ベースドア33の前方に配置されており、ベースドア33の開口33aを覆っている。この遊技盤42の全体は、透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などが挙げられる。
また、遊技盤42の前面には、発射装置45から発射された遊技球が転動する遊技領域42aが形成されている。この遊技領域42aは、ガイドレール(図示せず)に囲まれた領域である。遊技領域42aには、複数の遊技釘(図示せず)が打ちこまれている。
表示装置43は、遊技盤42の背面側に重なるように配設されている。この表示装置43は、画像を表示する表示領域43aを有している。表示領域43aは、遊技盤42の全部又は一部に重なる大きさに設定されている。この表示装置43の表示領域43aには、演出用の識別図柄、演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。遊技者は、遊技盤42を介して表示装置43の表示領域43aに表示された画像を視認することができる。
なお、表示装置43としては、例えば、液晶表示装置を適用することができる。しかし、本発明に係る表示装置としては、液晶表示装置に限定されず、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイであってもよい。
また、遊技盤42の背面側には、スペーサ49が配設されている。このスペーサ49は、遊技盤42の背面と表示装置43の前面との間に、遊技盤42の遊技領域42aを転動した遊技球の流路となる空間を形成している。スペーサ49は、透過性を有した材料で形成されている。なお、本発明に係るスペーサとしては、透過性を有した材料で形成されることに限定されず、例えば、一部が透過性を有する材料で形成されてもよい。また、透過性を有さない材料で形成されてもよい。
皿ユニット44は、遊技盤42の下方に配置されている。この皿ユニット44は、上皿51及び下皿52を有しており、下皿52は、上皿51の下方に位置している。上皿51及び下皿52には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口51a、52aがそれぞれ形成されている。所定の払出条件が成立した場合には、払出口51a、52aから遊技球が排出されて、上皿51及び下皿52に貯留される。また、上皿51に貯留された遊技球は、発射装置45によって遊技領域42aに発射される。
皿ユニット44には、演出ボタン53が設けられている。この演出ボタン53は、上皿51上に配置されている。また、演出ボタン53の周縁には、ダイヤル操作部(ジョグダイヤル)54が回転可能に嵌合されている。所定の演出を行う場合に、表示装置43の表示領域43aには、演出ボタン53及びダイヤル操作部54の操作を促す画像が表示される。
発射装置45は、ベースドア33の右下部に配置されている。この発射装置45は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル55と、皿ユニット44の右下部に係合するパネル体56とを備えている。発射ハンドル55は、パネル体56の表面側に配置され、パネル体56に回動可能に支持されている。また、パネル体56の裏面側には、遊技球を発射する駆動装置の一具体例であるソレノイドアクチュエータ(図示せず)が配設されている。
発射ハンドル55の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、発射ハンドル55の内部には、発射ボリュームが設けられている。発射ボリュームは、発射ハンドル55の回動量に応じて抵抗値を変化させ、ソレノイドアクチュエータに供給する電力を変化させる。
遊技者の手が発射ハンドル55のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検知信号を出力する。これにより、遊技者が発射ハンドル55を把持したことが検知され、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が可能になる。
遊技者が発射ハンドル55を把持して時計回りの方向へ回動操作すると、発射ハンドル55の回動角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化し、その抵抗値に対応する電力がソレノイドアクチュエータに供給される。その結果、上皿51に貯留された遊技球が順次発射され、発射された遊技球は、ガイドレールに案内されて遊技盤42の遊技領域42aへ放出される。
また、発射ハンドル55の側部には、発射停止ボタン(図示せず)が設けられている。発射停止ボタンは、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が停止するために設けられている。遊技者が発射停止ボタンを押下すると、発射ハンドル55を把持して回動させた状態であっても、遊技球の発射が停止される。
払出装置46及び基板ユニット47は、ベースドア33の背面側に配置されている。払出装置46には、貯留ユニット(図示せず)から遊技球が供給される。払出装置46は、貯留ユニット供給された遊技球を払出条件の成立に基づいて、上皿51又は下皿52へ所定個数払い出す。基板ユニット47は、各種の制御基板を有している。各種の制御基板には、前述した主制御部301aや副制御部302aが設けられている。
ガラスドア34は、遊技盤42の前方に配置されており、遊技盤42を覆う大きさの略四角形に形成されている。このガラスドア34の上部には、スピーカ41に対向するスピーカカバー59が設けられている。
また、ガラスドア34の中央部には、遊技盤42の少なくとも遊技領域42aを露出させる大きさの開口34aが形成されている。ガラスドア34の開口34aは、透過性を有する保護ガラス58によって塞がれている。したがって、ガラスドア34をベースドア33に対して閉じると、保護ガラス58は、遊技盤42の少なくとも遊技領域42aに対面する。
<パチスロ機3bの構造>
次に、図13〜図15を参照して、本実施形態におけるパチスロ機3bの構造について説明する。なお、図13は、本実施形態のパチスロ機3bの外部構造を示す斜視図である。
パチスロ機3bは、図13に示すように、リールや回路基板等を収容したキャビネット61aと、キャビネット61aに対して開閉可能に取り付けられたフロントドア61bとを備える。キャビネット61aの内部には、3つのリール63L,63C,63Rが設けられ、該3つのリール63L,63C,63Rは横方向(リールの回転方向と直交する方向)に一列に配置される。以下、リール63L,63C,63Rを、それぞれ左リール63L、中リール63C、右リール63Rという。
各リール(表示列)は、円筒状のリール本体と、リール本体の周面(周回面)に装着された透光性のシート材とを有する。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄がリール本体の周方向に沿って連続的に描かれる。
フロントドア61bの中央には、液晶表示装置70と、3つのリール63L,63C,63Rに描かれた図柄を表示する表示窓64とが設けられる。そして、液晶表示装置70では、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓64は、例えばアクリル板等の透明部材で構成され、図13に示すように、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。それゆえ、表示窓64の背後に設けられた3つのリールに描かれた図柄が、表示窓64を介して目視することができる。
また、正面から見て表示窓64の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器66が設けられる。7セグ表示器66は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数という)、特典として遊技者に払い出されるメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ機3bの内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
また、フロントドア61bには、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口71、MAXベットボタン72、1BETボタン74、スタートレバー76、ストップボタン77L,77C,77R)が設けられる。
メダル投入口71は、遊技者によって外部からパチスロ機3bに投入されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口71を介して受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分は、パチスロ機3bの内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。なお、本実施形態のパチスロ機3bでは、1回の遊技に投入可能なメダルの枚数は、1枚、2枚及び3枚のいずれかである。
MAXベットボタン72及び1BETボタン74は、パチスロ機3bの内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。なお、図13には示さないが、フロントドア61bには、精算ボタンが設けられる(スタートレバー76のストップボタン側とは反対側の側部に配置されている)。この精算ボタンは、パチスロ機3bの内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー76は、全てのリール(63L,63C,63R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン77L,77C,77Rは、それぞれ、左リール63L、中リール63C、右リール63Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン77L,77C,77Rを、それぞれ左ストップボタン77L、中ストップボタン77C、右ストップボタン77Rという。
さらに、フロントドア61bには、図13に示すように、メダル払出口78、メダル受皿79、スピーカ80L,80R等が設けられる。
メダル払出口78は、後述のメダル払出装置83の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿79は、メダル払出口78から排出されたメダルを貯める。また、フロントドア61bに設けられた各種ランプは、LED等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点消灯する。また、スピーカ80L,80Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
なお、本実施形態では、液晶表示装置70を備える構成を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、リールの上部に複数のLEDをマトリックス状に配置し、これらのLEDの点消灯によるドットパターンにより、演出(報知)を行う構成にしてもよい。
次に、パチスロ機3bの内部構造を、図14及び図15を参照しながら説明する。なお、図14は、フロントドア61bが開放され、フロントドア61bの裏面側に設けたミドルドア86がフロントドア61bに対して閉じた状態を示す図である。また、図15では、フロントドア61bが開放され、ミドルドア86がフロントドア61bに対して開いた状態を示している。
キャビネット61aの内部の下側には、キャビネット61a内の下方部分には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置83(以下、ホッパー83という)が設けられる。また、キャビネット61a内における、ホッパー83の一方の側部(図14に示す例では左側)には、パチスロ機3bが有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置84が設けられる。
図14及び図15に示すように、ミドルドア86は、フロントドア61bの裏面における中央部に配置され、表示窓64(図15参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア86の上部と下部には、ドアストッパ86a,86b,86cが設けられている。このドアストッパ86a,86b,86cは、表示窓64を裏側から閉じた状態のミドルドア86の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア86を開くには、ドアストッパ86a,86b,86cを回転させてミドルドア86の固定を解除する必要がある。
ミドルドア86には、前述した主制御部301bを構成する主基板81が設けられる。主制御部301bは、内部当選役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ機3bにおける遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する。
また、ミドルドア86の中央部分には、3つのリール(左リール63L、中リール63C及び右リール63R)が設けられる。なお、図14には示さないが、各リールは、所定の減速比を有するギアを介して、各々に対応するステッピングモータに接続される。
ミドルドア86の上方には、前述した副制御部302bを構成する副基板82が設けられる。副制御部302bは、映像の表示等による演出の実行を制御する。
さらに、フロントドア61bの裏側部において、表示窓64の配置領域の下方部分には、セレクタ85が設けられる。セレクタ85は、メダル投入口71を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定されたメダルをホッパー83に案内する。また、図14には示さないが、セレクタ85内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ85Sが設けられる。
<各台表示機4の構造>
次に、図16を参照して、各台表示機4の構造について説明する。図16は、各台表示機4を模式的に示す正面図である。
各台表示機4は、前面に液晶表示部405を有する本体筐体911を有しており、遊技機3の上方に位置するように設置されている。液晶表示部405の上方には、台番号を表示する台番号表示部901が設けられ、液晶表示部405の周囲において、台番号表示部901の左右には、ランプ406が設けられている。
液晶表示部405には、対応する遊技機3について本日の遊技に関する遊技データが表示される。なお、前記遊技データには、主に遊技機3で管理される情報、具体的には遊技者が発射した遊技媒体数(アウト数)や、遊技機3が払い出した遊技媒体数(セーフ数)、遊技機3の遊技状態(遊技状態信号)、ドア開放、エラー等の、遊技に関する情報が含まれる。また、前記遊技データには、主に遊技媒体取扱装置1で管理される情報、具体的には当該遊技媒体取扱装置1からの遊技媒体の貸し出しや、当該遊技媒体取扱装置1での遊技媒体数の計測、計数カード等を用いた再プレイ等の、遊技に関する情報が含まれる。なお、液晶表示部405における表示内容は、複数のボタン902〜908への操作により変更(設定)可能である。
また、液晶表示部405には、遊技機3に何らかのエラー(異常)が発生した場合や、パチンコ機3aのベースドア33(扉)又はガラスドア34(枠)が開放状態である場合に、遊技場の従業員や遊技者に対してこれらを報知するための文字(例えば、「エラー中」等の文字)が表示される。
また、本体筐体911の前面下側には、複数のボタン902〜908が横並びに配置されている。具体的に、左側から順に、「呼び出し」ボタン902、「進む」ボタン903、「決定」ボタン904、「戻る」ボタン905、「過去」ボタン906、「履歴」ボタン907及び「グラフ切替」ボタン908が設けられている。また、さらにその右側には、前述したリモコンからの指示データを受け付けるリモコン通信部909が設けられている。また、本体筐体911の前面右下側には、スピーカ407が設けられている。
前記リモコンへの操作により、各台表示機4へ各種の情報を入力することができる。例えば、前記リモコンへの操作により、各台表示機4の台番号を入力することができる。なお、各台表示機4の台番号は、リモコンを用いずに複数のボタン902〜908への操作によって入力することもできる。また、各台表示機4の台番号は、液晶表示部405をタッチパネルとして機能させる場合には、このタッチパネルへのタッチ操作によって入力することもできる。
「呼び出し」ボタン902は、遊技店の店員を呼び出すためのボタンである。また、「進む」ボタン903、「決定」ボタン904及び「戻る」ボタン905は、表示データの選択及び決定のためのボタンである。また、「過去」ボタン906は、過去の遊技履歴(例えば、一週間分の週間データ)を表示するためのボタンである。また、「履歴」ボタン907は、本日の遊技履歴を表示するためのボタンである。また、「グラフ切替」ボタン908は、スランプグラフの表示の切り替えの指示のためのボタンである。
また、これらの複数のボタン902〜908へと適宜の操作を行うと、各台表示機4の機能の設定(具体的には、液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様)を、遊技者の所望のものへ変更することができる。なお、遊技者によって変更された設定(変更後の設定)は、所定の場合に記憶部403に記憶される。
<遊技システムのシステム構成図>
図17は、本発明に係る各台表示機4を含む遊技システムのシステム構成図である。サーバ装置2には、複数の島コントローラ8及びHUB9がLAN接続されており、HUB9を介して、島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7がLAN接続されている。
また、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1a、パチンコ機3a及び各台表示機4を一単位とした場合(以下、「パチンコ遊技ユニット」という。)に、所定数毎のパチンコ遊技ユニットが、島コントローラ8及びHUB9を介してLAN接続されている。同様に、遊技媒体取扱装置1b、パチスロ機3b及び各台表示機4を一単位とした場合(以下、「パチスロ遊技ユニット」という。)に、所定数毎のパチスロ遊技ユニットが、島コントローラ8及びHUB9を介してLAN接続されている。これらのパチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットが接続される単位を、島単位という。
サーバ装置2は、通常、島単位毎にレート情報を設定するように構成されている。例えば、図17における島端計数装置5の直下に並列されて表されているパチンコ遊技ユニットには、4円レートを設定し、さらにその下に並列されて表されているパチンコ遊技ユニットには、1円レートを設定する。
島端計数装置5は、遊技島端等に設けられ、遊技者が獲得した遊技球やメダルを計数し、計数値をレート情報とともにカードの識別情報と対応付ける。また、島端計数装置5は、計数値及び貸出レートを示す情報をレシートへ印字し、発行する。なお、島端計数装置5は、貸出レートごとに設けることとしてもよいし、遊技球やメダルを計数する際、関連付ける貸出レートを選択することができることとしてもよい。
精算装置6は、残額情報がカードの識別情報と対応付けられている場合に、そのカードが挿入されると、残額情報に相当する現金の払出を行う。なお、精算装置6が、残額情報のみならず、カードの識別情報に対応付けられているレート別の持玉情報に基づいて、これらの情報に相当する現金の払出を行うこととしてもよい。
景品管理装置7は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、交換遊技媒体数管理情報(図示せず)を用いて獲得遊技媒体数と景品との交換を管理する。なお、交換遊技媒体数管理情報は、景品ごとに、景品との交換に要する遊技媒体数を対応付けた情報である。例えば、4円レートの場合、2玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられ、1円レートの場合、8玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている。なお、最低単価景品との交換を要する遊技媒体数は上記の例に限られるものではなく、適宜設定することができる。
ここで、遊技者は、持玉情報が対応付けられたカードを持参し、カード処理機(図示せず)のカード挿入口へカードを挿入した場合に、レート別の持玉情報に応じた景品を受け取ることができるものとする。また、景品管理装置7では、遊技者がレシートを持参し、持参したレシートに印字された計数値及び貸出レートを示す情報によって景品の交換を行うこともできる。
その際、景品交換カウンタ内の店員が、遊技者により指定された景品に対応する交換ボタン(図示せず)を押下する。交換ボタンの押下を受け付けた景品管理装置7は、指定された景品に相当する遊技媒体数を計数値から減算する交換制御を実行する。その後、店員が手作業によって遊技者に指定された景品を渡すこととなる。なお、後述する特殊景品については、景品管理装置7に接続される景品払出機(図示せず)から自動で払い出すようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、レート別に持玉情報が記憶される構成となっていることから、景品管理装置7は、交換制御を実行する際に、これらの持玉情報を合算して景品交換を行いうることとしてもよい。
ここで、従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、特開2014−223494号公報に記載の如くである。特開2014−223494号公報に記載の遊技用装置及び遊技システムは、汎用性を有している。
しかしながら、遊技用装置及び遊技システムは、高い汎用性が求められる。
そこで、本発明に係る各台表示機4及び当該各台表示機4を含む遊技システムは、汎用性を高めるため、種々の制御を実行可能に構成される。なお、前記種々の制御には、後述する機能設定制御や、データ復旧制御、不正/ドア開放報知制御、データ補正制御、データ通信制御及び自動ファイル検索制御が含まれる。各台表示機4及び当該各台表示機4を含む遊技システムは、これらの制御によって、汎用性を高めることができる。
<機能設定制御(本体設定を使用するか否かの選択)>
ここで、上述の如く従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、台間装置(遊技用装置)の運営モードを切り替え可能であって、通常営業モードと通常閉店モードとに制御可能な台間装置又は管理システムが提案されている(特開2014−223494号公報参照)。
しかしながら、特開2014−223494号公報に記載のような技術によって遊技機や遊技用装置がシステム管理されるため、近年の遊技用装置では様々な設定方法によって遊技用装置の設定が任意に変更可能となっており、遊技用装置によっては、予め定められている設定と、変更された設定との何れを適用するかを判断し、状況に応じて任意の設定を選択せねばならない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて任意の設定を適用する(汎用性を高める)ことが可能な遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る各台表示機4及び遊技システムは、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて任意の設定を適用することが可能な制御(以下では「第一の機能設定制御」と称する)が実行される。
以下では、各台表示機4及びサーバ装置2(遊技システム)により実行される第一の機能設定制御に関する制御フローについて、図18を用いて説明する。
なお、図18において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第一の機能設定制御により実行される処理には、初回電源投入時の処理、設定操作時の処理、電断時の処理及び電断復帰時の処理が含まれる。また、機能設定制御として「設定」として記載したがこれに限られるものではなく、遊技結果に関するデータ、広告、エラーなど、各種データであってもよい。
まず、第一の機能設定制御における初回電源投入時の処理を説明する。なお、初回電源投入時の処理とは、例えば各台表示機4が遊技場に設置され、当該各台表示機4に初めて電源が投入されたときに実行される処理である。
各台表示機4に初めて電源が投入されると、サーバ装置2は、各台表示機4の機能の設定として特定の設定(以下では「設定A」と称する)を当該各台表示機4に送信する(ステップS2111)。なお、本実施形態において、設定Aとは、液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に関するものである。
各台表示機4は、設定Aを受信する(ステップS1111)と、当該設定Aを機能の設定として適用する。こうして、各台表示機4が設定Aを機能の設定として適用すると、当該設定Aの内容が各台表示機4の液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。
このように、各台表示機4は、初めて電源が投入されると、サーバ装置2に記憶されている設定Aを機能の設定として適用する。なお、上記した「設定A」とは、サーバ装置2で管理されるデフォルトの設定であってもよく、今回の各台表示機4が設置される前に設置されていた前回の各台表示機4の設置であってもよい。また、「設定B」とは、遊技者が変更可能な設定であってもよいし、遊技場を管理する管理者のみが設定可能な設定であってもよく、遊技者と管理者の何れもが設定可能であってもよい。
次に、第一の機能設定制御における設定操作時の処理を説明する。なお、設定操作時の処理とは、各台表示機4の機能の設定に関して適宜の操作が行われたときに実行される処理である。
各台表示機4の機能の設定に関して適宜の操作が行われると(より詳細には、複数のボタン902〜908へと適宜の操作が行われると)、当該操作に基づいて各台表示機4の機能の設定が当初の設定Aから変更(設定)される(ステップS1112)。なお、以下では、各台表示機4の機能の変更後の設定を「設定B」と称する。
各台表示機4の機能の設定が変更されると、各台表示機4は、設定B(変更後の設定)を機能の設定として適用する。こうして、設定Bの内容が各台表示機4の液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。
このように、各台表示機4は、液晶表示部405における表示内容等を、当初のものから遊技者の所望のものへと変更することができる。
次に、第一の機能設定制御における電断時の処理を説明する。なお、電断時の処理とは、各台表示機4の電源が遮断されるとき(例えば、遊技場の営業終了後に、従業員が各台表示機4の電源をOFFにしたとき)に実行される処理である。なお、実際に電力の供給が絶えることによって電断であると判断される場合に限らず、例えば、各台表示機4が送信・受信する信号が正常に受信・送信できない電力の供給とは異なる原因によって電断であると判断するような場合であっても電断時であると認識することが可能である。
各台表示機4の電源が遮断されるとき、各台表示機4は現在の機能の設定(すなわち、設定操作時の処理にて、設定Aから変更された設定B)を記憶部403に記憶する(ステップS1113)。なお、本実施形態においては、各台表示機4の電源が遮断された場合であっても、バックアップバッテリ(不図示)等からの電力により、当該各台表示機4の記憶部403に記憶された内容はクリアされないものとする。バックアップバッテリは、各台表示機4に設置されていてもよいし、各台表示機4外に設置されていてもよい。
次に、第一の機能設定制御における電断復帰時の処理を説明する。なお、電断復帰時の処理とは、各台表示機4の遮断された電源が復帰したとき(例えば、遊技場の営業開始前に、従業員が各台表示機4の電源をONにしたとき)に実行される処理である。なお、実際に電力の供給が再開したことにより電源が復帰したと判断される場合に限らず、上述の如く電力の供給とは異なる原因によって電断であると判断したような場合においては、前記原因が解消されたことにより電源が復帰したと判定された場合であってもよい。
各台表示機4の電源が復帰したとき、当該各台表示機4は電源が復帰した旨の情報をサーバ装置2に送信する。これによって、各台表示機4は、サーバ装置2に対して、サーバ装置2に記憶された設定A、又は各台表示機4に記憶された設定Bの、何れの設定を機能の設定として適用するかの選択を要求する(ステップS1114)。
なお、各台表示機4からサーバ装置2に対して機能の設定として適用するかの選択を要求するとしたが、これに限られるものではなく、サーバ装置2が各台表示機4から各台表示機4の電源が復帰(電源がONとなったか)を検知したときに、各台表示機4に対してサーバ装置2が設定を送信するようにしてもよい。この場合には、各台表示機4に何れの設定がなされていた場合であっても、サーバ装置2に記憶されている設定が優先されて各台表示機4の機能の設定となることも考えられる。
サーバ装置2は、各台表示機4の電源が復帰した旨の情報を受信すると、サーバ装置2に記憶された設定A、又は各台表示機4に記憶された設定Bの、何れの設定を当該各台表示機4の機能の設定として適用するかの選択(判断)を行う(ステップS2112)。なお、当該判断の結果(すなわち、設定A又は設定Bの何れの設定を適用するのか)は、遊技場の従業員によって任意に設定され、サーバ装置2に記憶されている。
こうして、サーバ装置2は、当該サーバ装置2に記憶された設定Aを各台表示機4の機能の設定として適用すると判断した場合には、各台表示機4に当該設定Aを送信する(ステップS2113)。一方、サーバ装置2は、各台表示機4に記憶された設定Bを当該各台表示機4の機能の設定として適用すると判断した場合には、各台表示機4に設定Aを送信しない。なお、各台表示機4に記憶された設定Bを、各台表示機4の機能の設定として適用すると判断した場合には、各台表示機4に設定Aを送信しないが、これに限られるものではなく、各台表示機4が設定Aを使用しないと判断可能な信号(例えば、応答信号)を送信するものであってもよい。
各台表示機4は、上述の如く電源が復帰した旨の情報をサーバ装置2に送信(ステップS1114)した後、所定の期間内に設定Aを当該サーバ装置2から受信したか否かを判断する(ステップS1115)。
そして、各台表示機4は、所定の期間内に設定Aをサーバ装置2から受信したと判断した場合(ステップS1115;Yes)には、当該受信した設定Aを機能の設定として適用する(ステップS1116)。こうして、各台表示機4が機能の設定として設定Aを適用すると、当該設定Aの内容が液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。
一方、各台表示機4は、所定の期間内に設定Aをサーバ装置2から受信しなかったと判断した場合(ステップS1115;No)には、記憶していた設定Bを機能の設定として適用する(ステップS1117)。こうして、各台表示機4が機能の設定として設定Bを適用すると、当該設定Bの内容が液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。すなわち、液晶表示部405における表示内容等は、各台表示機4の電源が遮断されたときと同一となる。
このように、第一の機能設定制御においては、各台表示機4の電源が復帰したときに、当該各台表示機4の機能の設定として、サーバ装置2に記憶された設定A、又は各台表示機4に記憶された設定Bの何れを優先して適用するかを、サーバ装置2の設定(遊技場の従業員による設定)に応じて適宜に選択することができる。
なお、電断復帰時の処理において、各台表示機4は、所定の期間内に設定Aをサーバ装置2から受信しなかったと判断した場合(ステップS1115;No)に、記憶していた設定Bを機能の設定として適用するものとしたが、記憶部403に予め特定の設定を記憶しておき、当該特定の設定を機能の設定として適用してもよい。
以上のように、第一の機能設定制御において、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
自身である各台表示機4(遊技用装置)に関する設定を変更可能な制御部400(設定変更手段)が設けられ、前記各台表示機4(遊技用装置)に関する設定である設定A(第1の設定)を記憶可能であって前記制御部400(設定変更手段)によって変更された前記各台表示機4(遊技用装置)に関する設定である設定B(第2の設定)と前記設定A(第1の設定)との何れの設定を優先するか選択可能なサーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)であって、
電源投入時に前記サーバ装置2(管理装置)と通信することによって、前記設定A(第1の設定)を受信した場合には前記設定A(第1の設定)に基づいて前記各台表示機4(遊技用装置)を設定し、前記設定A(第1の設定)を受信しない場合には前記設定B(第2の設定)に基づいて前記各台表示機4(遊技用装置)を設定するものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて任意の設定を適用することが可能となる。
具体的には、各台表示機4の設定は、電源投入時にサーバ装置2と通信することによって、各台表示機4側で変更された設定B、又はサーバ装置2側が記憶する設定Aの何れかが優先される。こうして、各台表示機4の機能の設定が当該各台表示機4側及びサーバ装置2側の双方で変更可能であったとしても、各台表示機4は容易に設定を変更することが可能となる。すなわち、各台表示機4は、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて適宜の設定を適用することができ、汎用性を高めることが可能となる。
また、第一の機能設定制御において、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
前記電源投入時に前記設定A(第1の設定)に基づいて設定された後に、前記制御部400(設定変更手段)によって前記設定B(第2の設定)に変更された場合には電断時に前記設定B(第2の設定)を記憶可能であり、再度電源投入された場合には前記各台表示機4(遊技用装置)が記憶する設定を使用するか否か判定することによって、前記各台表示機4(遊技用装置)が記憶する設定を使用すると判定された場合には、前記設定B(第2の設定)に基づいて前記各台表示機4(遊技用装置)を設定し、前記各台表示機4(遊技用装置)が記憶する設定を使用しないと判定された場合には、前記サーバ装置2(管理装置)が記憶する前記設定A(第1の設定)を使用するものである。
このような構成により、各台表示機4は、サーバ装置2が記憶する設定Aを使用する場合にサーバ装置2から設定Aを受信すればよく、設定Bを使用する場合にサーバ装置2から設定を受信する必要がない。すなわち、各台表示機4は、設定Bを使用する場合に、素早く起動することが可能となる。このように、各台表示機4は、目的に合わせた設定方法を選択することが可能となり、汎用性を高めることが可能となる。
また、第一の機能設定制御を実行する、本発明の一実施形態に係る遊技システムは、
自身である各台表示機4(遊技用装置)に関する設定を変更可能な制御部400(設定変更手段)が設けられる各台表示機4(遊技用装置)と、
前記各台表示機4(遊技用装置)に関する設定である設定A(第1の設定)を記憶可能であって前記制御部400(設定変更手段)によって変更された前記各台表示機4(遊技用装置)に関する設定である設定B(第2の設定)と前記設定A(第1の設定)との何れの設定を優先するか選択可能であり前記各台表示機4(遊技用装置)と通信可能なサーバ装置2(管理装置)と、を有する遊技システムであって、
電源投入時に前記サーバ装置2(管理装置)と通信することによって、前記設定A(第1の設定)を受信した場合には前記設定A(第1の設定)に基づいて前記各台表示機4(遊技用装置)を設定し、前記設定A(第1の設定)を受信しない場合には前記設定B(第2の設定)に基づいて前記各台表示機4(遊技用装置)を設定するものである。
このような構成により、遊技システムは、汎用性を高めることができる。また、遊技システムは、各台表示機4が多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて任意の設定を適用することが可能となる。
具体的には、遊技システムにおいて、各台表示機4の設定は、電源投入時にサーバ装置2と通信することによって、各台表示機4側で変更された設定B、又はサーバ装置2側が記憶する設定Aの何れかが優先される。こうして、各台表示機4の機能の設定が当該各台表示機4側及びサーバ装置2側の双方で変更可能であったとしても、各台表示機4は容易に設定を変更することが可能となる。すなわち、遊技システムにおいて、各台表示機4は、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて適宜の設定を適用することができ、汎用性を高めることが可能となる。
なお、本実施形態においては、本発明に係る遊技用装置の一実施形態として、各台表示機4を例示しているが、本発明に係る遊技用装置は、各台表示機に限定するものではない。すなわち、本発明に係る遊技用装置は、パチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットを構成するものであればよい。
また、第一の機能設定制御において、各台表示機4及びサーバ装置2が行うそれぞれの処理は、少なくとも各台表示機4又はサーバ装置2の何れかで行えばよく、処理を行う対象を本実施形態のものに限定するものではない。
なお、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて任意の設定を適用することが可能な制御は、上述の如き第一の機能設定制御に限定するものではない。以下では、第一の機能設定制御の2つの別例(以下では「第二の機能設定制御」及び「第三の機能設定制御」と称する)について説明する。
以下では、各台表示機4及びサーバ装置2により実行される第二の機能設定制御に関する制御フローについて、図19を用いて説明する。
なお、第二の機能設定制御においては、第一の機能設定制御とは異なり、例えば島単位毎に、複数の各台表示機4のうち何れか一つがマスターの各台表示機4(以下では、便宜上「各台表示機4M」と称する)として設定され、それ以外がスレイブの各台表示機4(以下では、便宜上「各台表示機4S」と称する)として設定される。マスターの各台表示機4Mは、第二の機能設定制御において、スレイブの各台表示機4Sよりも中心的な役割を担っている。マスターの各台表示機4M及びスレイブの各台表示機4Sは、互いに各種の情報を送受信することができる。なお、本実施形態において、マスターの各台表示機4Mは一つであるが、二つ以上であってもよい。
なお、図19において、左側に示す処理はスレイブの各台表示機4Sで実行される処理であり、中央に示す処理はマスターの各台表示機4Mで実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第二の機能設定制御により実行される処理には、第一の機能設定制御と同様に、初回電源投入時の処理、設定操作時の処理、電断時の処理及び電断復帰時の処理が含まれる。なお、第二の機能設定制御における初回電源投入時の処理及び設定操作時の処理は、第一の機能設定制御における処理と略同様であるため、図19では図示を省略している。
まず、第二の機能設定制御における電断時の処理を説明する。
スレイブの各台表示機4Sの電源が遮断されるとき、スレイブの各台表示機4Sは現在の機能の設定(すなわち、設定操作時の処理にて、設定Aから変更された設定B)をマスターの各台表示機4Mに送信する(ステップS1121)。マスターの各台表示機4Mは、スレイブの各台表示機4Sから設定Bを受信すると、当該受信した設定Bを各台表示機4Mの記憶部403に記憶する(ステップS1131)。
このように、マスターの各台表示機4Mは、例えば複数のスレイブの各台表示機4Sの電源が遮断される場合には、これらの全ての変更後の設定を各台表示機4S毎に記憶する。
次に、第二の機能設定制御における電断復帰時の処理を説明する。
スレイブの各台表示機4Sの電源が復帰したとき、当該各台表示機4Sは電源が復帰した旨の情報をマスターの各台表示機4Mに送信する。これによって、スレイブの各台表示機4Sは、マスターの各台表示機4Mに対して、サーバ装置2に記憶された設定A、又はマスターの各台表示機4Mに記憶された設定Bの、何れの設定を機能の設定として適用するかの選択を要求する(ステップS1122)。
そして、マスターの各台表示機4Mは、スレイブの各台表示機4Sの電源が復帰した旨の情報を受信すると、当該情報をサーバ装置2に送信する。これによって、マスターの各台表示機4Mは、サーバ装置2に対して、サーバ装置2に記憶された設定A、又はマスターの各台表示機4Mに記憶された設定Bの、何れの設定をスレイブの各台表示機4Sの機能の設定として適用するかの選択を要求する(ステップS1132)。
サーバ装置2は、スレイブの各台表示機4Sの電源が復帰した旨の情報を受信すると、サーバ装置2に記憶された設定A、又はマスターの各台表示機4Mに記憶された設定Bの、何れの設定をスレイブの各台表示機4Sの機能の設定として適用するかの選択(判断)を行う(ステップS2121)。なお、当該判断の結果(すなわち、設定A又は設定Bの何れの設定を適用するのか)は、遊技場の従業員によって任意に設定され、サーバ装置2に記憶されている。
こうして、サーバ装置2は、当該サーバ装置2に記憶された設定Aをスレイブの各台表示機4Mの機能の設定として適用すると判断した場合には、マスターの各台表示機4Mに当該設定Aを送信する(ステップS2122)。一方、サーバ装置2は、マスターの各台表示機4Mに記憶された設定Bをスレイブの各台表示機4Sの機能の設定として適用する(サーバ装置2に記憶された設定Aをスレイブの各台表示機4Sの機能の設定として適用しない)と判断した場合には、マスターの各台表示機4Mに当該設定Aを送信しない。
マスターの各台表示機4Mは、上述の如くスレイブの各台表示機4Sの電源が復帰した旨の情報をサーバ装置2に送信(ステップS1132)した後、所定の期間内に設定Aを当該サーバ装置2から受信したか否かを判断する(ステップS1133)。
そして、マスターの各台表示機4Mは、所定の期間内に設定Aをサーバ装置2から受信したと判断した場合(ステップS1133;Yes)には、当該受信した設定Aをスレイブの各台表示機4Sの機能の設定として決定する(ステップS1134)。一方、マスターの各台表示機4Mは、所定の期間内に設定Aをサーバ装置2から受信しなかったと判断した場合(ステップS1133;No)には、記憶していた設定Bをスレイブの各台表示機4Sの機能の設定として決定する(ステップS1135)。
マスターの各台表示機4Mは、スレイブの各台表示機4Sの機能の設定として決定した設定A又は設定B(液晶表示部405における表示内容等に反映させる設定)を、当該スレイブの各台表示機4Sに送信する(ステップS1136)。
スレイブの各台表示機4Sは、機能の設定として決定した設定A又は設定Bを受信した場合には、当該受信した設定を機能の設定として適用する(ステップS1123)。こうして、スレイブの各台表示機4Sが機能の設定として設定A又は設定Bを適用すると、当該設定の内容が液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。
このように、第二の機能設定制御においては、スレイブの各台表示機4Sの電源が復帰したときに、当該各台表示機4Sの機能の設定として、サーバ装置2に記憶された設定A、又はマスターの各台表示機4Mに記憶された設定Bの何れを優先して適用するかを、サーバ装置2の設定(遊技場の従業員による設定)に応じて適宜に選択することができる。
なお、電断復帰時の処理において、マスターの各台表示機4Mは、所定の期間内に設定Aをサーバ装置2から受信しなかったと判断した場合(ステップS1133;No)に、記憶していた設定Bを機能の設定として決定するものとしたが(ステップS1135)、記憶部403に予め特定の設定を記憶しておき、当該特定の設定を機能の設定として決定してもよい。
以上のように、第二の機能設定制御において、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
自身である各台表示機4(遊技用装置)に関する設定を変更可能な制御部400(設定変更手段)が設けられ、スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)及びマスターの各台表示機4M(第2遊技用装置)を有する各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記マスターの各台表示機4M(第2遊技用装置)は、
前記スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)に関する設定である設定A(第1の設定)を記憶可能であって前記制御部400(設定変更手段)によって変更された前記スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)に関する設定である設定B(第2の設定)と前記設定A(第1の設定)との何れの設定を優先するか選択可能なサーバ装置2(管理装置)と通信可能であり、
前記スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)と通信可能であって、
前記設定A(第1の設定)と前記設定B(第2の設定)とを記憶可能な記憶部403(記憶手段)と、
前記スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)の電源投入時に前記サーバ装置2(管理装置)と通信し、前記サーバ装置2(管理装置)から前記サーバ装置2(管理装置)が記憶する前記設定A(第1の設定)を受信した場合には前記設定A(第1の設定)に基づいて前記スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)を設定し、前記サーバ装置2(管理装置)から前記設定A(第1の設定)を受信しない場合には前記設定B(第2の設定)に基づいて前記スレイブの各台表示機4S(第1遊技用装置)を設定する制御部400(設定手段)と、
を備えるものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて任意の設定を適用することが可能となる。
具体的には、スレイブの各台表示機4Sの設定は、電源投入時にマスターの各台表示機4Mがサーバ装置2と通信することによって、各台表示機4側で変更された設定B、又はサーバ装置2側が記憶する設定Aの何れかが優先される。こうして、スレイブの各台表示機4Sの機能の設定が当該各台表示機4S側及びサーバ装置2側の双方で変更可能であったとしても、各台表示機4Sは容易に設定を変更することが可能となる。すなわち、スレイブの各台表示機4Sは、多様な設定方法を有していたとしても状況に応じて適宜の設定を適用することができ、汎用性を高めることが可能となる。
また、実質的にスレイブの各台表示機4Sはマスターの各台表示機4Mによって制御されるため、サーバ装置2がスレイブの各台表示機4Sに対して設定を送信する必要がなくなり、スレイブの各台表示機4Sの設定に関する処理をマスターの各台表示機4Mとサーバ装置2とによって分散処理することが可能となる。こうして、各台表示機4(スレイブの各台表示機4S及びマスターの各台表示機4M)においては、当該各台表示機4に関する処理負荷の軽減を実現することが可能となる。
なお、マスターの各台表示機4Mにおける記憶部403に設定Aと設定Bが記憶されていると記載したが、これに限られるものではなく、マスターの各台表示機4Mにおける第1の記憶部に設定A、第2の記憶部に設定Bが記憶されていてもよい。これは、マスターの各台表示機4Mにおける制御回路として、主制御回路と副制御回路が存在し、主制御回路においてマスターの各台表示機4Mの設定を管理し、副制御回路においてスレイブの各台表示機4Sの設定を管理する場合が想定されるためである。この場合、マスターの各台表示機4Mにおける副制御回路は、マスターの各台表示機4Mにおける表示画面の制御を行い、スレイブの各台表示機4Sは、主制御回路を有さず、スレイブの各台表示機4Sに設けられたマスターの各台表示機4Mと同様の副制御回路のみを有し、スレイブの各台表示機4Sにおける副制御回路によってスレイブの各台表示機4Sにおける表示画面の制御を制御可能であってもよい。よって、マスターの各台表示機4Mにおける主制御回路がマスターの各台表示機4Mにおける副制御回路と、スレイブの各台表示機4Sにおける副制御回路とを制御することとなるため、マスターの各台表示機4Mにおける主制御回路にマスター用の記憶手段と、スレイブ用の記憶手段とを設けることによって、各設定が混同しないように制御することも考えられる。
以下では、各台表示機4及びサーバ装置2により実行される第三の機能設定制御に関する制御フローについて、図20を用いて説明する。
なお、図20において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第三の機能設定制御により実行される処理には、第一の機能設定制御と同様に、初回電源投入時の処理、設定操作時の処理、電断時の処理及び電断復帰時の処理が含まれる。
まず、第三の機能設定制御における初回電源投入時の処理を説明する。
各台表示機4に初めて電源が投入されると、当該各台表示機4は、予め記憶されたデフォルトの設定(以下では「設定D」と称する)を機能の設定として適用する(ステップS1141)。こうして、各台表示機4が設定Dを機能の設定として適用すると、当該設定Dの内容が液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。また、各台表示機4は、設定Dをサーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、設定Dを受信すると、当該設定Dを記憶部403に記憶する(ステップS2131)。
このように、各台表示機4は、初めて電源が投入されると、当該各台表示機4に予め記憶されているデフォルトの設定(設定D)を機能の設定として適用する。
次に、第三の機能設定制御における設定操作時の処理を説明する。
各台表示機4の機能の設定に関して適宜の操作が行われると(より詳細には、複数のボタン902〜908へと適宜の操作が行われると)、当該操作に基づいて各台表示機4の機能の設定が当初の設定Dから設定Bに変更(設定)される(ステップS1142)。
各台表示機4の機能の設定が変更されると、各台表示機4は、設定B(変更後の設定)を機能の設定として適用する。こうして、設定Bの内容が各台表示機4の液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。また、各台表示機4は、設定Bをサーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、設定Bを受信すると、当該設定Bを記憶部403に記憶する(ステップS2132)。
このように、各台表示機4の機能の設定に関して適宜の操作が行われると、サーバ装置2には、当該各台表示機4のデフォルトの設定(設定D)と、変更後の設定(設定B)との、2種類の設定が記憶される。
次に、第三の機能設定制御における電断時の処理を説明する。
各台表示機4は、機能の設定を記憶したり、サーバ装置2等へ機能の設定を送信したりせずに電源が遮断される(ステップS1143)。
次に、第三の機能設定制御における電断復帰時の処理を説明する。
各台表示機4の電源が復帰したとき、当該各台表示機4は電源が復帰した旨の情報をサーバ装置2に送信する。これによって、各台表示機4は、サーバ装置2に対して、サーバ装置2に記憶された設定D又は設定Bの、何れの設定を当該各台表示機4の機能の設定として適用するかの選択を要求する(ステップS1144)。
サーバ装置2は、各台表示機4の電源が復帰した旨の情報を受信すると、サーバ装置2に記憶された(各台表示機4のデフォルトの設定である)設定D、又は(変更後の設定である)設定Bの、何れの設定を当該各台表示機4の機能の設定として優先して適用するかの選択(判断)を行う(ステップS2133)。なお、当該判断の結果(すなわち、設定D又は設定Bの何れの設定を適用するのか)は、遊技場の従業員によって任意に設定され、サーバ装置2に記憶されている。
こうして、サーバ装置2は、設定Dを各台表示機4の機能の設定として優先して適用すると判断した場合(ステップS2133;No)には、当該設定Dを各台表示機4に送信する(ステップS2135)。一方、サーバ装置2は、設定Bを当該各台表示機4の機能の設定として優先して適用すると判断した場合(ステップS2133;Yes)には、当該設定Bを各台表示機4に送信する(ステップS2134)。
各台表示機4は、機能の設定として決定した設定D又は設定Bを受信した場合には、当該受信した設定を機能の設定として適用する(ステップS1145)。こうして、各台表示機4が機能の設定として設定D又は設定Bを適用すると、当該設定の内容が液晶表示部405における表示内容や、ランプ406における発光態様、スピーカ407における出音態様に反映される。
このように、第三の機能設定制御においては、各台表示機4の電源が復帰したときに、当該各台表示機4の機能の設定として、各台表示機4のデフォルトの設定である設定D、又は変更後の設定である設定Bの、何れを優先して適用するかを、サーバ装置2の設定(遊技場の従業員による設定)に応じて適宜に選択することができる。
なお、第一から第三の機能設定制御においては、本発明に係る遊技用装置の一実施形態として、各台表示機4を用いたが、遊技媒体取扱装置1を用いる構成であってもよい。
<データ復旧制御(本日データの復旧)>
ここで、上述の如く従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、各種値から演算した持ち球数と台間機から得られた持ち球数との差分値が予め設定された値の範囲内であるか否かを判定し、差分値が予め設定された値の範囲外であることを異常状態であると認識可能な台間装置又は管理システムが提案されている(特開2014−223494号公報)。
しかしながら、特開2014−223494号公報に記載のような技術によって遊技用装置がシステム管理されるため、近年では遊技用装置毎に様々な設定やデータが管理されており、遊技用装置で多様なデータを扱うと、場合によっては遊技用装置に対応するデータの復旧を求められる場合が存在する。このような場合におけるデータの復旧は迅速な対応が求められるため、復旧に要するデータを容易に取得する方法が求められていた。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技用装置に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要するデータを容易に取得する(汎用性を高める)ことが可能な遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る各台表示機4及び遊技システムは、各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要するデータを容易に取得することが可能な制御(以下では「第一のデータ復旧制御」と称する)が実行される。
以下では、各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3及びサーバ装置2により実行される第一のデータ復旧制御に関する制御フローについて、図21を用いて説明する。
なお、図21において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、中央上側に示す処理は遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、中央下側に示す処理は遊技機3で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第一のデータ復旧制御により実行される処理には、台番号入力時の処理、遊技データの管理の処理、デバイスアップデート選択時の処理及び再起動時(電源ON)の処理が含まれる。
まず、第一のデータ復旧制御における台番号入力時の処理を説明する。なお、台番号入力時の処理とは、例えば遊技媒体取扱装置1が遊技場に設置された場合に実行される処理である。
遊技媒体取扱装置1は、例えば遊技場に設置された場合に、遊技場の従業員によって所定の台番号が入力される。遊技媒体取扱装置1に入力された台番号は、遊技媒体取扱装置1の記憶部103に記憶される。こうして、遊技媒体取扱装置1に、台番号が設定される(ステップS3211)。
なお、遊技媒体取扱装置1に設定された台番号は、サーバ装置2に送信される。サーバ装置2に送信された台番号は、サーバ装置2において遊技情報管理装置220の記憶部222に記憶される。こうして、遊技媒体取扱装置1に設定された台番号は、サーバ装置2で管理される。
次に、第一のデータ復旧制御における遊技データの管理の処理を説明する。なお、遊技データの管理の処理とは、遊技データを管理するために実行される処理である。
遊技データの管理の処理においては、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3からサーバ装置2に、遊技に関する情報が送信される。
具体的には、遊技媒体取扱装置1からサーバ装置2に、遊技に関する情報として、遊技媒体の貸し出しや、遊技媒体数の計測、計数カード等を用いた再プレイ等の情報が送信される(ステップS3212)。また、遊技機3からサーバ装置2に、遊技に関する情報として、遊技者が発射した遊技媒体数(アウト数)や、払い出した遊技媒体数(セーフ数)、遊技機3の遊技状態等の情報が送信される(ステップS4211)。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3から遊技に関する情報を受信すると、遊技情報管理装置220によって当該情報を管理する。具体的には、サーバ装置2において、遊技情報管理装置220の制御部221は、当該受信した遊技に関する情報を、対応する台番号毎に所定の項目に分類する。そして、遊技情報管理装置220の制御部221は、当該分類した情報を記憶部222に記憶し、遊技データとして管理する(ステップS2211)。
なお、サーバ装置2で管理される遊技データは、所定の場合に、各台表示機4に送信される。
次に、第一のデータ復旧制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。なお、デバイスアップデート選択時の処理とは、例えばバグの障害対応や、各種の機能追加を目的とするためのアップデートの実施(制御プログラムの更新)を選択したときに実行される処理である。
アップデートの実施が選択されると、各台表示機4(制御部400)は、記憶部403に記憶された全てのデータ(より詳細には、工場から出荷後に記憶された全てのデータ)を削除(クリア)する。こうして、各台表示機4は、アップデートの実施が選択されると、工場出荷時の状態となる(ステップS1211)。各台表示機4は、工場出荷時の状態となると、電源がOFFとなる(ステップS1212)。
次に、第一のデータ復旧制御における再起動時(電源ON)の処理を説明する。なお、再起動時(電源ON)の処理とは、各台表示機4が再起動したときに実行される処理である。
各台表示機4は、工場出荷時の状態となると、電源がONになって再起動を行う。各台表示機4は、再起動を行うと、例えば再起動を行った旨の情報を遊技媒体取扱装置1に送信し、当該遊技媒体取扱装置1に台番号の送信を要求する。遊技媒体取扱装置1は、当該要求に応じて各台表示機4に台番号を送信する。こうして、各台表示機4は、遊技媒体取扱装置1から台番号を受信(取得)する。各台表示機4は、台番号を取得すると、当該取得した台番号を記憶部403に記憶する。こうして、各台表示機4は、工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号を、再度取得する(ステップS1213)。
各台表示機4は、台番号を取得すると、例えば台番号を取得した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理している(当該台番号に対応する)遊技データの送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じて、台番号に対応する遊技データを各台表示機4に送信する。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2から遊技データを受信(取得)する。各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを記憶部403に記憶する。こうして、各台表示機4は、台番号に対応する遊技データ(より詳細には、デバイスアップデート選択時の処理においてクリアした遊技データを含む、本日の遊技に係る遊技データ)を取得する(ステップS1214)。
各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを所定の項目に分類することによって、液晶表示部405に表示したり、当該各台表示機4の処理で使用したりするためのデータを作成する。すなわち、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応する本日のデータの復旧を行う(ステップS1215)。
以上のように、第一のデータ復旧制御において、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技機3に対応して設けられた各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記遊技データ(遊技情報)を管理するサーバ装置2(管理装置)と通信する制御部400(通信手段)と、
前記各台表示機4(遊技用装置)に記憶されている、前記各台表示機4(遊技用装置)を識別可能な台番号(識別情報)と、前記遊技データ(遊技情報)と、をクリア可能な制御部400(クリア手段)と、
を備え、
前記台番号(識別情報)と、前記遊技データ(遊技情報)とがクリアされた後に前記各台表示機4(遊技用装置)の電源が投入された場合には、前記台番号(識別情報)を前記各台表示機4(遊技用装置)以外の遊技媒体取扱装置1(前記遊技機3に対応して設けられた装置)から取得可能であり、取得した当該台番号(識別情報)に基づいて前記サーバ装置2(管理装置)より前記遊技データ(遊技情報)を取得可能であるものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要するデータを容易に取得することが可能となる。
具体的には、各台表示機4は、記憶部403に記憶された台番号(台情報)や遊技データ等の情報をクリアした後に、電源がONにされた場合には、台番号を遊技媒体取扱装置1から取得可能であって、当該取得した台番号に基づいて遊技データをサーバ装置2から取得可能である。したがって、各台表示機4は、前記情報をクリアした後に、例えばアップデートを実施した場合や新たな機種へ交換した場合等であっても、電源がONにされると、台番号を遊技媒体取扱装置1から取得し、当該取得した台番号に基づいて遊技データをサーバ装置2から取得することが可能となる。このように、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要する遊技データを容易に取得することが可能となる。
また、第一のデータ復旧制御において、本発明の一実施形態に係る遊技システムは、
遊技機3に対応して設けられた各台表示機4(遊技用装置)を有する遊技システムであって、
前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記遊技データ(遊技情報)を管理するサーバ装置2(管理装置)と通信する制御部400(通信手段)と、
前記各台表示機4(遊技用装置)に記憶されている、前記各台表示機4(遊技用装置)を識別可能な台番号(識別情報)と、前記遊技データ(遊技情報)と、をクリア可能な制御部400(クリア手段)と、
を備え、
各台表示機4(遊技用装置)は、前記台番号(識別情報)と、前記遊技データ(遊技情報)とがクリアされた後に前記各台表示機4(遊技用装置)の電源が投入された場合には、前記台番号(識別情報)を前記各台表示機4(遊技用装置)以外の遊技媒体取扱装置1(前記遊技機3に対応して設けられた装置)から取得可能であり、取得した当該台番号(識別情報)に基づいて前記サーバ装置2(管理装置)より前記遊技データ(遊技情報)を取得可能であるものである。
このような構成により、遊技システムは、汎用性を高めることができる。また、遊技システムは、各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要するデータを容易に取得することが可能となる。
具体的には、遊技システムにおいて、各台表示機4は、記憶部403に記憶された台番号(台情報)や遊技データ等の情報をクリアした後に、電源がONにされた場合には、台番号を遊技媒体取扱装置1から取得可能であって、当該取得した台番号に基づいて遊技データをサーバ装置2から取得可能である。したがって、各台表示機4は、前記情報をクリアした後に、例えばアップデートを実施した場合や新たな機種へ交換した場合等であっても、電源がONにされると、台番号を遊技媒体取扱装置1から取得し、当該取得した台番号に基づいて遊技データをサーバ装置2から取得することが可能となる。このように、遊技システムにおいて、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要する遊技データを容易に取得することが可能となる。
なお、本実施形態において、各台表示機4は、デバイスアップデート選択時の処理において記憶部403に記憶された全てのデータが削除される(ステップS1211)ものとしたが、これに限定するものではない。具体的には、各台表示機4は、デバイスアップデート選択時の処理において記憶部403に記憶された全てのデータのうち、少なくとも台番号及び遊技データが削除されるものであればよい(第一のデータ復旧制御による効果が得られる)。
また、本実施形態において、各台表示機4の記憶部403に記憶されたデータが削除されるのは、デバイスアップデート選択時の処理が実行される場合としたが、これに限定するものではない。例えば、各台表示機4の記憶部403に記憶されたデータが削除されるのは、当該各台表示機4が新たな機種に交換されるような場合であってもよい。
また、本実施形態においては、遊技データの管理の処理において、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3からの遊技に関する情報は、サーバ装置2によって所定の項目に分類されて遊技データとして管理されるものであるが、これに限定するものではない。遊技媒体取扱装置1及び遊技機3からの遊技に関する情報は、送信される前に(事前に)遊技データとして所定の項目に分類(編集)されていてもよい。また、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3からの遊技に関する情報は、直接サーバ装置2に受信されるのではなく、他の機器を介して間接的にサーバ装置2に受信されてもよい。
また、本実施形態においては、デバイスアップデート選択時の処理において、各台表示機4から全てのデータが削除されると、当該各台表示機4の電源がOFFとなるが、電源がOFFとならなくてもよい。
また、デバイスアップデート選択時の処理において、各台表示機4は、台番号に対応する遊技データを取得してから本日のデータの復旧を行うまでの間に、再起動を行うものでもよい。このような場合には、本日のデータの復旧を行う処理(ステップS1215参照)を、各台表示機4の通常の起動時の処理と共通化することができるため、当該各台表示機4で実行される処理の簡便化を図ることができる。
また、本実施形態において、サーバ装置2は、各台表示機4からの要求に応じて台番号に対応する遊技データを送信しているが、当該要求がなくとも、自動的に台番号に対応する遊技データを送信してもよい。
また、本実施形態においては、本発明に係る遊技用装置の一実施形態として、各台表示機4を例示しているが、本発明に係る遊技用装置は、各台表示機に限定するものではない。すなわち、本発明に係る遊技用装置は、パチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットを構成するものであればよい。
また、第一のデータ復旧制御において、各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3及びサーバ装置2が行うそれぞれの処理は、少なくとも各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3又はサーバ装置2の何れかで行えばよく、処理を行う対象を本実施形態のものに限定するものではない。
なお、各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要するデータを容易に取得することが可能な制御は、上述の如き第一のデータ復旧制御に限定するものではない。以下では、第一のデータ復旧制御の別例(以下では「第二のデータ復旧制御」と称する)について説明する。
以下では、各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3及びサーバ装置2により実行される第二のデータ復旧制御に関する制御フローについて、図22を用いて説明する。
なお、図22において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、中央上側に示す処理は遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、中央下側に示す処理は遊技機3で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第二のデータ復旧制御により実行される処理には、台番号設定処理及びデバイスアップデート選択時の処理が含まれる。
まず、第二のデータ復旧制御における台番号設定処理を説明する。なお、台番号設定処理とは、例えば各台表示機4が遊技場に設置された場合に実行される処理である。
各台表示機4は、例えば遊技場に設置された場合に、遊技場の従業員による複数のボタン902〜908の操作によって、所定の台番号が入力される(ステップS1221)。各台表示機4に入力された台番号は、当該各台表示機4の記憶部403に記憶される。こうして、各台表示機4に、台番号が設定される。
なお、各台表示機4に設定された台番号は、サーバ装置2に送信される。サーバ装置2に送信された台番号は、遊技情報管理装置220の記憶部222に記憶される。こうして、各台表示機4に設定された台番号は、サーバ装置2で管理される。また、サーバ装置2においては、遊技媒体取扱装置1に設定された台番号が送信されている。こうして、遊技媒体取扱装置1に設定された台番号は、各台表示機4に設定された台番号と共に、サーバ装置2で管理される。
また、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3から遊技に関する情報が送信される。
具体的には、遊技媒体取扱装置1からサーバ装置2に、遊技に関する情報として、遊技媒体の貸し出しや、遊技媒体数の計測、計数カード等を用いた再プレイ等の情報が送信される(ステップS3221)。また、遊技機3からサーバ装置2に、遊技に関する情報として、遊技者が発射した遊技媒体数(アウト数)や、払い出した遊技媒体数(セーフ数)、遊技機3の遊技状態等の情報が送信される(ステップS4221)。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3から遊技に関する情報を受信すると、遊技情報管理装置220によって当該情報を管理する。具体的には、サーバ装置2において、遊技情報管理装置220の制御部221は、互いに一致する遊技媒体取扱装置1及び各台表示機4の台番号を1つのグループとし、当該受信した遊技に関する情報を、対応する(1つのグループとしての)台番号毎に所定の項目に分類する。そして、遊技情報管理装置220の制御部221は、当該分類した情報を記憶部222に記憶し、遊技データとして管理する(ステップS2221)。
なお、サーバ装置2で管理される遊技データは、所定の場合に、各台表示機4に送信される(ステップS2222)。
次に、第二のデータ復旧制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。
アップデートの実施が選択されると、各台表示機4(制御部400)は、記憶部403に記憶された全てのデータ(より詳細には、工場から出荷後に記憶された全てのデータ)を削除(クリア)する。こうして、各台表示機4は、アップデートの実施が選択されると、工場出荷時の状態となる(ステップS1222)。
各台表示機4は、工場出荷時の状態となると、再起動を行う(ステップS1223)。各台表示機4は、再起動を行うと、従業員による複数のボタン902〜908への操作によって所定の台番号が入力される(ステップS1224)。各台表示機4は、当該入力された台番号を記憶部403に記憶する。こうして、各台表示機4は、工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号を再度取得する。
各台表示機4は、台番号を取得すると、例えば台番号を取得した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理している(当該台番号に対応する)遊技データの送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じて、(1つのグループとしての)台番号に対応する遊技データを各台表示機4に送信する(ステップS2222)。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2から遊技データを受信(取得)する。
各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを記憶部403に記憶する。こうして、各台表示機4は、台番号に対応する遊技データ(より詳細には、デバイスアップデート選択時の処理においてクリアした遊技データを含む、本日の遊技に係る遊技データ)を取得する(ステップS1225)。
各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを所定の項目に分類することによって、液晶表示部405に表示したり、当該各台表示機4の処理で使用したりするためのデータを作成する。すなわち、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応する本日のデータの復旧を行う(ステップS1226)。
以上のように、第二のデータ復旧制御において、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技機3に対応して設けられた各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記遊技データ(遊技情報)を管理するサーバ装置2(管理装置)と通信する制御部400(通信手段)と、
前記各台表示機4(遊技用装置)に記憶されている、前記各台表示機4(遊技用装置)を識別可能な台番号(識別情報)と、前記遊技データ(遊技情報)と、をクリア可能な制御部400(クリア手段)と、
前記台番号(識別情報)を入力可能な複数のボタン902〜908(入力手段)と、
を備え、
前記台番号(識別情報)と、前記遊技データ(遊技情報)とがクリアされた後に前記各台表示機4(遊技用装置)の電源が投入された場合に、前記複数のボタン902〜908(入力手段)によって前記台番号(識別情報)の入力が行われると前記サーバ装置2(管理装置)より前記遊技データ(遊技情報)を取得可能であるものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要するデータを容易に取得することが可能となる。
具体的には、各台表示機4は、記憶部403に記憶された台番号(台情報)や遊技データ等の情報をクリアした後に、電源がONにされた場合には、台番号が複数のボタン902〜908によって入力されることによって、前記情報をサーバ装置2から取得することが可能となる。こうして、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応するデータの復旧を求められる場合に、復旧に要する遊技データを容易に取得することが可能となる。
また、例えば遊技場のレイアウトを変更した場合等、各台表示機4に対して当初使用していたものと異なる任意の台番号を入力した場合には、サーバ装置2から当該入力した台番号に基づいて前記情報を取得することが可能となる。このように、各台表示機4は、例えば遊技場のレイアウトを変更した場合(各台表示機4に対して当初使用していたものと異なる任意の台番号を入力した場合)等であっても、復旧に要する遊技データを容易に取得することが可能となる。
なお、本実施形態においては、各台表示機4の台番号の入力に、複数のボタン902〜908を使用したが、これに限定するものではなく、例えば前記リモコン等の任意の手段を使用することができる。
<不正/ドア開放報知制御(不正/ドア開放)>
ここで、上述の如く従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、台間装置の運営モードを切り替え可能であって、通常営業モードと通常閉店モードに制御可能な台間装置又は管理システムが提案されている(特開2014−223494参照)。
特開2014−223494に記載のような技術によって遊技機や遊技用装置がシステム管理されているが、遊技場には営業時間の概念が存在するため、遊技用装置は営業時間に応じて求められる機能が異なっている。特開2014−223494では、営業時間に応じて運営モード(機能)として通常営業モードと通常閉店モードとを切り替える技術が示されている。
しかしながら、近年では営業時間の変更が行われることも多く、上述したような営業時間に応じて単純にモード(機能)の切り替えを行うだけでは遊技用装置の機能として不十分であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技場に対して有益な遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る各台表示機4及び遊技システムにおいては、遊技場に対して有益となることが可能な制御(以下では「第一の不正/ドア開放報知制御」と称する)が実行される。
以下では、各台表示機4、遊技機3、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される第一の不正/ドア開放報知制御に関する制御フローについて、図23を用いて説明する。
なお、図23において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右上側に示す処理は遊技機3で実行される処理であり、右中央に示す処理は遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、右下側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第一の不正/ドア開放報知制御により実行される処理には、遊技データの管理の処理及び不正/ドア開放報知の処理が含まれる。
なお、第一の不正/ドア開放報知制御においては、遊技機3から送信されるセキュリティ情報が用いられる(ステップS4311)。遊技機3からのセキュリティ情報には、当該遊技機3に何らかのエラー(異常)が発生したことや、パチンコ機3aのベースドア33又はガラスドア34が開放状態であること等の情報が含まれる。遊技機3からのセキュリティ情報は、パチンコ機3a又はパチスロ機3bから出力されるセキュリティ信号や、扉・枠開放信号等により構成される。
また、第一の不正/ドア開放報知制御においては、遊技機3から送信される遊技に関する情報が用いられる(ステップS4312)。遊技機3からの遊技に関する情報には、遊技者が発射した遊技媒体数(アウト数)や、払い出した遊技媒体数(セーフ数)、遊技機3の遊技状態等の情報が含まれる。遊技機3からの遊技に関する情報は、パチンコ機3a又はパチスロ機3bから出力されるアウト球情報信号や、メダル投入信号、賞球信号、メダル払出信号、外部情報1信号等により構成される。
また、第一の不正/ドア開放報知制御においては、遊技媒体取扱装置1から送信されるセキュリティ情報が用いられる(ステップS3311)。遊技媒体取扱装置1からのセキュリティ情報には、当該遊技媒体取扱装置1に何らかのエラー(異常)が発生したこと等の情報が含まれる。遊技媒体取扱装置1からのセキュリティ情報は、当該遊技媒体取扱装置1から出力されるセキュリティ信号等により構成される。
また、第一の不正/ドア開放報知制御においては、遊技媒体取扱装置1から送信される遊技に関する情報が用いられる(ステップS3312)。遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報には、遊技媒体の貸し出しや、遊技媒体数の計測、計数カード等を用いた再プレイ等の情報が含まれる。遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報は、当該遊技媒体取扱装置1から出力されるカード発行信号や、遊技球貸出信号、貯玉再プレイ信号、持玉情報信号、貯玉情報信号、メダル貸出信号等により構成される。
まず、第一の不正/ドア開放報知制御における遊技データの管理の処理を説明する。
サーバ装置2は、遊技機3及び遊技媒体取扱装置1から送信されたセキュリティ情報や遊技に関する情報を受信すると、これらの情報を遊技情報管理装置220の記憶部222に記憶して管理する(ステップS2311)。
また、サーバ装置2は、遊技機3、遊技媒体取扱装置1及び各台表示機4の時間管理を行う(ステップS2312)。例えば、サーバ装置2は、各台表示機4からの要求に応じて現在時間に関する情報を送信し、当該各台表示機4で計時する現在時間を当該サーバ装置2で管理している現在時間と一致させる。また、サーバ装置2は、予め設定された閉店時間に関する情報を各台表示機4に送信する。
また、サーバ装置2は、開閉店の管理を行う(ステップS2313)。具体的には、サーバ装置2は、管理している現在時間が予め設定された閉店時間になると、例えば持玉管理装置200や、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、表示機管理装置230等の各種の装置に対して閉店処理を行う。すなわち、サーバ装置2は、前記持玉管理装置200等が担う各種の機能を無効化させると共に、その日の持玉情報や、売上情報、遊技情報等の結果の繰り越しを行う。
次に、第一の不正/ドア開放報知制御における不正/ドア開放報知の処理を説明する。
各台表示機4は、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1に何らかのエラー(異常)が発生した場合や、遊技機3(パチンコ機3a)のベースドア33又はガラスドア34が開放状態である場合等に、当該遊技機3又は遊技媒体取扱装置1から送信されたセキュリティ情報を受信する(ステップS1311)。
こうして、各台表示機4は、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1に何らかのエラーが発生したことや、遊技機3(パチンコ機3a)のベースドア33又はガラスドア34が開放状態であること等の情報(セキュリティ情報)を取得すると、サーバ装置2に要求し、当該サーバ装置2で管理されている現在時間に関する情報を取得する。各台表示機4は、サーバ装置2から現在時間に関する情報を取得すると、サーバ装置2で管理されている現在時間が各台表示機4(より詳細には、前記リアルタイムクロック)で計時する現在時間と同じであるか否かを確認する。
そして、各台表示機4は、サーバ装置2で管理されている現在時間が各台表示機4で計時する現在時間と同じではない(異なる)と確認した場合には、当該各台表示機4で計時する現在時間を、サーバ装置2で管理されている現在時間に同期させる(ステップS1312)。こうして、各台表示機4が計時する現在時間は、サーバ装置2で管理されている現在時間と同じになる。このように、各台表示機4は、時間データをサーバ装置2と相互に送受信することにより、各台表示機4で計時する現在時間をサーバ装置2で管理している現在時間に同期(一致)させる。
各台表示機4は、計時する現在時間をサーバ装置2で管理されている現在時間と同じにした後、当該計時する現在時間が(サーバ装置2から受信した)閉店時間であるか否かの判定を行う(ステップS1313)。このように、各台表示機4は、サーバ装置2と一致させた現在時間に基づいて、遊技場の営業時間を判定する。
そして、各台表示機4は、当該計時した現在時間が閉店時間である(閉店中である)と判定した場合(ステップS1314;Yes)には、遊技機3及び遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報を受信していない期間が、特定の期間を経過したか否かの判定を行う(ステップS1315)。なお、以下では、前記遊技機3及び遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報を受信していない期間を「未受信期間」と称する。
そして、各台表示機4は、未受信期間が特定の期間を経過したと判定した場合(ステップS1315;Yes)には、セキュリティ情報を受信したことを報知する所定の表示(以下では「エラー中/ドア開放中表示」と称する)を、液晶表示部405に表示しないような設定を行う(ステップS1316)。
一方、各台表示機4は、当該計時した現在時間が閉店時間ではない(閉店中ではない)と判定した場合(ステップS1314;No)、又は、当該計時した現在時間が閉店時間である(閉店中である)と判定した場合であって且つ未受信期間が特定の期間を経過していないと判定した場合(ステップS1314;Yes、ステップS1315;No)には、エラー中/ドア開放中表示を液晶表示部405に表示可能な設定を行う(ステップS1317)。
こうして、各台表示機4は、エラー中/ドア開放中表示を液晶表示部405に表示可能な設定を行った後、所定の表示条件が満たされた場合に、当該エラー中/ドア開放中表示を液晶表示部405に表示する。すなわち、各台表示機4は、液晶表示部405によってセキュリティ情報を受信したことを報知する。なお、前記所定の表示条件は、遊技場の従業員等により任意に設定される。
以上のように、第一の不正/ドア開放報知制御を実行する、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技場に設けられた遊技機3に対応して設けられ、前記遊技機3から送信されるセキュリティ情報(第1情報)と、前記セキュリティ情報(第1情報)とは異なる前記遊技機3の遊技情報(第2情報)とを受信可能な各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技場の営業時間を判定可能な制御部400(営業時間判定手段)と、
前記セキュリティ情報(第1情報)に応じて所定の報知を行う液晶表示部405(報知手段)と、
を備え、
前記遊技場が営業中であるとき(ステップS1314;No)に前記セキュリティ情報(第1情報)を受信した場合(ステップS1311)に、前記液晶表示部405(報知手段)が前記セキュリティ情報(第1情報)に応じて前記所定の報知を行い(ステップS1317)、
前記遊技場が営業中でないときに(ステップS1314;Yes)前記遊技機3の遊技情報(第2情報)の未受信期間が特定時間を超えた場合(ステップS1315;Yes)に、前記セキュリティ情報(第1情報)を受信しても(ステップS1311)前記液晶表示部405(報知手段)が前記所定の報知を行わない(ステップS1316)ものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、遊技場に対して有益となることが可能となる。
具体的には、各台表示機4は、遊技場が閉店中であると判定した場合であっても、未受信期間が特定時間を超えていない場合(すなわち、遊技が行われていない期間が特定時間を超えていない場合)には、例えばパチンコ機3aのガラスドア34が開放されると、液晶表示部405から所定の報知を行う。こうして、各台表示機4は、例えば閉店時間の設定に誤りがある場合や、オールナイト営業等のため閉店時間が通常営業と異なる場合等であっても、遊技場の意図(不正行為を防止する意図)に沿って、適切に報知を行うことができる。
また、各台表示機4は、上述の如く適切に報知を行うことができるため、当該報知に対する信頼性を維持することができ、ひいては防犯性を向上させることができる。
また、各台表示機4は、例えば閉店時間の設定が正しい場合や、通常営業の場合には、閉店時間以降は不正行為(遊技)が行われないという前提のもと、例えばパチンコ機3aのベースドア33が開放状態となっても所定の報知が行われるのを防止し(すなわち、遊技場の意図に沿わない無用な報知が行われるのを防止し)、当該各台表示機4のメンテナンスを行う作業者に不快感を与えるのを防止することができる。
また、本発明の第一実施形態に係る各台表示機4は、
前記セキュリティ情報(第1情報)を前記遊技機3から受信したときに、前記遊技場を管理するサーバ装置2(管理装置)と通信し、前記営業時間の判定に使用される時間データを相互に送受信するものである。
このような構成により、各台表示機4は、セキュリティ情報を受信したときにサーバ装置2と相互に通信し現在時間の更新を行うことが可能であるため、所定の報知を正確に実行することが可能となる。
また、第一の不正/ドア開放報知制御を実行する、本発明の一実施形態に係る遊技システムは、
遊技場に設けられた遊技機3に対応して設けられ、前記遊技機3から送信されるセキュリティ情報(第1情報)と、前記セキュリティ情報(第1情報)とは異なる前記遊技機3の遊技情報(第2情報)とを受信可能な各台表示機4(遊技用装置)を備える遊技システムであって、
前記遊技場の営業時間を判定可能な制御部400(営業時間判定手段)と、
前記セキュリティ情報(第1情報)に応じて所定の報知を行う液晶表示部405(報知手段)と、
を備え、
前記各台表示機4(遊技用装置)は、
前記遊技場が営業中であるとき(ステップS1314;No)に前記セキュリティ情報(第1情報)を受信した場合(ステップS1311)に、前記液晶表示部405(報知手段)が前記セキュリティ情報(第1情報)に応じて前記所定の報知を行い(ステップS1317)、
前記遊技場が営業中でないときに(ステップS1314;Yes)前記遊技機3の遊技情報(第2情報)の未受信期間が特定時間を超えた場合(ステップS1315;Yes)に、前記セキュリティ情報(第1情報)を受信しても(ステップS1311)前記液晶表示部405(報知手段)が前記所定の報知を行わない(ステップS1316)ものである。
このような構成により、遊技システムは、汎用性を高めることができる。また、遊技システムは、遊技場に対して有益となることが可能となる。
具体的には、遊技システムにおいて、各台表示機4は、遊技場が閉店中であると判定した場合であっても、未受信期間が特定時間を超えていない場合(すなわち、遊技が行われていない期間が特定時間を超えていない場合)には、例えばパチンコ機3aのガラスドア34が開放されると、液晶表示部405から所定の報知を行う。こうして、遊技システムにおいて、各台表示機4は、例えば閉店時間の設定に誤りがある場合や、オールナイト営業等のため閉店時間が通常営業と異なる場合等であっても、遊技場の意図(不正行為を防止する意図)に沿って、適切に報知を行うことができる。
また、遊技システムにおいて、各台表示機4は、上述の如く適切に報知を行うことができるため、当該報知に対する信頼性を維持することができ、ひいては防犯性を向上させることができる。
また、遊技システムにおいて、各台表示機4は、例えば閉店時間の設定が正しい場合や、通常営業の場合には、閉店時間以降は不正行為(遊技)が行われないという前提のもと、例えばパチンコ機3aのベースドア33が開放状態となっても所定の報知が行われるのを防止し(すなわち、遊技場の意図に沿わない無用な報知が行われるのを防止し)、当該各台表示機4のメンテナンスを行う作業者に不快感を与えるのを防止することができる。
なお、本実施形態においては、遊技機3及び遊技媒体取扱装置1から送信されるセキュリティ情報と、遊技機3及び遊技媒体取扱装置1から送信される遊技に関する情報とは、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1から各台表示機4に直接送信されるものであるが、他の機器を介して(すなわち、間接的に)各台表示機4に送信されるものであってもよい。具体的には、遊技機3から送信されるセキュリティ情報は、当該遊技機3から遊技媒体取扱装置1を介して各台表示機4に送信されたり、当該遊技機3からサーバ装置2を介して各台表示機4に送信されたり、当該遊技機3からその他の遊技用装置を介して各台表示機4に送信されたりしてもよい。なお、サーバ装置2は遊技機3から遊技に関する情報として使用された遊技媒体数や、払出数などの遊技媒体(又は遊技媒体数)に関する情報を受信しているが、これに限られるものではなく、遊技機3から出力される遊技媒体(又は遊技媒体数)に関する情報を遊技媒体取扱装置1から受信するものであってもよく、セキュリティ信号に関しても同様である。
また、本実施形態においては、遊技場の営業時間、すなわち閉店中であるか否かを、各台表示機4で判定するものであるが、サーバ装置2で判定するものであってもよい。なお、前記閉店中であるか否かをサーバ装置2が判定する場合には、各台表示機4は当該サーバ装置2の判定結果を受信することとなる。
また、本実施形態においては、開閉店の管理をサーバ装置2が行うものとしたが、各台表示機4が行うものであってもよい。また、開閉店の管理は、サーバ装置2及び各台表示機4の互いの状態に応じて選択的に行われるものであってもよい。
また、本実施形態においては、所定の報知を行う報知手段として液晶表示部405を例にあげて説明したが、例えばスピーカ407等であってもよく、任意の機器を用いることができる。
また、本実施形態においては、本発明に係る遊技用装置の一実施形態として、各台表示機4を例示しているが、本発明に係る遊技用装置は、各台表示機に限定するものではない。すなわち、本発明に係る遊技用装置は、パチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットを構成するものであればよい。
また、第一の不正/ドア開放報知制御において、各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3及びサーバ装置2が行うそれぞれの処理は、少なくとも各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3又はサーバ装置2の何れかで行えばよく、処理を行う対象を本実施形態のものに限定するものではない。
また、各台表示機4は、第一の不正/ドア開放報知制御が実行される場合と異なり、例えば複数の各台表示機4のうち何れか一つがマスターの各台表示機4Mとして設定され、それ以外がスレイブの各台表示機4Sとして設定されるものであってもよい。以下では、各台表示機4が、マスターの各台表示機4Mと、スレイブの各台表示機4Sとして設定される場合の制御(以下では「第二の不正/ドア開放報知制御」と称する)について説明する。なお、本実施形態において、マスターの各台表示機4Mは一つであるが、二つ以上であってもよい。
以下では、マスターの各台表示機4M、スレイブの各台表示機4S、遊技機3、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される第二の不正/ドア開放報知制御に関する制御フローについて、図24を用いて説明する。
なお、図24において、左上側に示す処理はスレイブの各台表示機4Sで実行される処理であり、左下側に示す処理はマスターの各台表示機4Mで実行される処理であり、右上側に示す処理は遊技機3で実行される処理であり、右中央に示す処理は遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、右下側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。
第二の不正/ドア開放報知制御により実行される処理には、第一の不正/ドア開放報知制御と同様に、遊技データの管理の処理及び不正/ドア開放報知の処理が含まれる。なお、第二の不正/ドア開放報知制御における遊技データの管理の処理において、第一の不正/ドア開放報知制御と略同様の処理は、当該第一の不正/ドア開放報知制御の説明で用いた符号を付することにより、その説明を省略する。
第二の不正/ドア開放報知制御における不正/ドア開放報知の処理を説明する。
スレイブの各台表示機4Sは、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1に何らかのエラー(異常)が発生した場合や、遊技機3(パチンコ機3a)のベースドア33又はガラスドア34が開放状態である場合等に、当該遊技機3又は遊技媒体取扱装置1から送信されたセキュリティ情報を受信する(ステップS1331)。なお、スレイブの各台表示機4Sは、前記セキュリティ情報を受信すると、当該セキュリティ情報をマスターの各台表示機4Mに送信する。
また、スレイブの各台表示機4Sは、セキュリティ情報を取得した後、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1から遊技に関する情報を受信すると(ステップS1332)、液晶表示部405の表示制御を行う。すなわち、スレイブの各台表示機4Sは、後述するように、液晶表示部405に所定の報知を表示可能な設定を行っている場合には、当該液晶表示部405にエラー中/ドア開放中表示を表示する(ステップS1333)。
なお、スレイブの各台表示機4Sは、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1から遊技に関する情報を受信すると、マスターの各台表示機4Mに当該遊技に関する情報を送信する。
なお、上述の如くスレイブの各台表示機4Sは、前記セキュリティ情報を受信すると、当該セキュリティ情報をマスターの各台表示機4Mに送信するため、マスターの各台表示機4Mも当該セキュリティ情報を取得する(ステップS1341)。
こうして、マスターの各台表示機4Mは、セキュリティ情報を取得すると、サーバ装置2に要求し、当該サーバ装置2で管理されている現在時間に関する情報を取得する。マスターの各台表示機4Mは、サーバ装置2から現在時間に関する情報を取得すると、サーバ装置2で管理されている現在時間が当該各台表示機4M(より詳細には、前記リアルタイムクロック)で計時する現在時間と同じであるか否かを確認する。
そして、マスターの各台表示機4Mは、サーバ装置2で管理されている現在時間が各台表示機4Mで計時する現在時間と同じではない(異なる)と確認した場合には、当該各台表示機4Mで計時する現在時間を、サーバ装置2で管理されている現在時間に同期させる(ステップS1342)。こうして、マスターの各台表示機4Mが計時する現在時間は、サーバ装置2で管理されている現在時間と同じになる。このように、マスターの各台表示機4Mは、時間データをサーバ装置2と相互に送受信することにより、各台表示機4Mで計時する現在時間をサーバ装置2で管理している現在時間に同期(一致)させる。
マスターの各台表示機4Mは、計時する現在時間をサーバ装置2で管理されている現在時間と同じにした後、当該計時する現在時間が(サーバ装置2から受信した)閉店時間であるか否かの判定を行う(ステップS1343)。このように、マスターの各台表示機4Mは、サーバ装置2と一致させた現在時間に基づいて、遊技場の営業時間を判定する。
そして、マスターの各台表示機4Mは、当該計時した現在時間が閉店時間である(閉店中である)と判定した場合(ステップS1344;Yes)には、遊技機3及び遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報を受信していない期間(未受信期間)が、特定の期間を経過したか否かの判定を行う(ステップS1345)。
そして、マスターの各台表示機4Mは、未受信期間が特定の期間を経過したと判定した場合(ステップS1345;Yes)には、(スレイブの各台表示機4Sを含む)各台表示機4に対して、セキュリティ情報を受信したことを報知する所定の表示(エラー中/ドア開放中表示)を、液晶表示部405に表示しないような設定を行う(ステップS1346)。
一方、マスターの各台表示機4Mは、当該計時した現在時間が閉店時間ではない(閉店中ではない)と判定した場合(ステップS1344;No)、又は、当該計時した現在時間が閉店時間である(閉店中である)と判定した場合であって且つ未受信期間が特定の期間を経過していないと判定した場合(ステップS1344;Yes、ステップS1345;No)には、(スレイブの各台表示機4Sを含む)各台表示機4に対して、エラー中/ドア開放中表示を液晶表示部405に表示可能な設定を行う(ステップS1347)。
こうして、マスターの各台表示機4Mが、(スレイブの各台表示機4Sを含む)各台表示機4に対して、エラー中/ドア開放中表示を液晶表示部405に表示可能な設定を行った場合には、スレイブの各台表示機4Sが、セキュリティ情報を取得し(ステップS1331)、遊技機3又は遊技媒体取扱装置1から遊技に関する情報を受信すると(ステップS1332)、当該液晶表示部405にエラー中/ドア開放中表示が表示される(ステップS1333)。すなわち、スレイブの各台表示機4Sにおいて、所定の報知が行われる。
なお、本実施形態においては、各台表示機4にマスターとスレイブが存在するが、これに限られるものではなく、遊技媒体取扱装置1をマスターとし、各台表示機4をスレイブとしてもよい。この場合には、遊技媒体取扱装置1に、遊技媒体取扱装置1の主要な機能を制御する主制御部、遊技媒体取扱装置1の表示部を制御する副制御部が設けられ、各台表示機4には各台表示機4の表示制御を主に行う副制御部が設けられ、遊技媒体取扱装置1の主制御部が各台表示機4の副制御部に指令を行うように制御することが考えられる。
そうすると、各台表示機4(マスター)と遊技媒体取扱装置1で実行される処理は、何れも遊技媒体取扱装置1で実行されるようにしてもよく、その逆であってもよい。
また、本実施形態(第二の不正/ドア開放報知制御における不正/ドア開放報知の処理)のステップS1346及びステップS1347において、セキュリティ情報を受信したことを報知する所定の表示(エラー中/ドア開放中表示)とは、上述の如き処理(第一の不正/ドア開放報知制御における不正/ドア開放報知の処理)のステップS1316及びステップS1317におけるセキュリティ情報を受信したことを報知する所定の表示(エラー中/ドア開放中表示)と同様である。
<データ補正制御(テーブルデータの補正)>
ここで、上述の如く従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、各数値から演算した持ち球数と台間機から得られた持ち球数との差分値が予め設定された値の範囲内であるか否かを判定し、差分値が予め設定された値の範囲外であることを異常状態であると認識可能な台間装置又は管理システムが提案されている(特開2014−223494号公報)。
しかしながら、特開2014−223494号公報に記載のような技術によって遊技用装置がシステム管理されており、近年では遊技用装置が様々なデータを取り扱うことで、場合によっては遊技用装置が想定するデータの種類と受信するデータが異なる場合が発生するため、遊技用装置では多様なデータを取り扱うことを可能とすることが求められている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、多様なデータを取り扱うことを可能とし、汎用性を高めた遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る各台表示機4及び遊技システムは、多様なデータを取り扱うことを可能とし、汎用性を高めることが可能な制御(以下では「第一のデータ補正制御」と称する)が実行される。
以下では、各台表示機4、遊技機3、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される第一のデータ補正制御に関する制御フローについて、図25を用いて説明する。
なお、図25において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右上側に示す処理は遊技機3で実行される処理であり、右中央に示す処理は遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、右下側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第一のデータ補正制御により実行される処理には、デバイスアップデート選択時の処理が含まれる。
まず、第一のデータ補正制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。なお、デバイスアップデート選択時の処理とは、例えばバグの障害対応や、各種の機能追加を目的とするためのアップデートの実施(制御プログラムの更新)を選択したときに実行される処理である。
なお、第一のデータ補正制御においては、遊技機3から送信される遊技に関する情報が用いられる(ステップS4411)。遊技機3からの遊技に関する情報には、遊技者が発射した遊技媒体数(アウト数)や、払い出した遊技媒体数(セーフ数)、遊技機3の遊技状態等の情報が含まれる。遊技機3からの遊技に関する情報は、パチンコ機3a又はパチスロ機3bから出力されるアウト球情報信号や、メダル投入信号、賞球信号、メダル払出信号、外部情報1信号等により構成される。
また、第一のデータ補正制御においては、遊技媒体取扱装置1から送信される遊技に関する情報が用いられる(ステップS3411)。遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報には、遊技媒体の貸し出しや、遊技媒体数の計測、計数カード等を用いた再プレイ等の情報が含まれる。遊技媒体取扱装置1からの遊技に関する情報は、当該遊技媒体取扱装置1から出力されるカード発行信号や、遊技球貸出信号、貯玉再プレイ信号、持玉情報信号、貯玉情報信号、メダル貸出信号等により構成される。
こうして、サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3から遊技に関する情報を受信すると、遊技情報管理装置220によって当該情報を管理する。具体的には、サーバ装置2において、遊技情報管理装置220の制御部221は、当該受信した遊技に関する情報を、対応する台番号毎に所定の項目に分類する。そして、遊技情報管理装置220の制御部221は、当該分類した情報を記憶部222に記憶し、遊技データとして管理する。サーバ装置2は、所定の場合に、管理している遊技データを各台表示機4に送信する(後述するステップS1415参照)。
そして、遊技場の従業員によりアップデートの実施が選択されると、各台表示機4(制御部400)は、記憶部403に記憶された全てのデータ(より詳細には、工場から出荷後に記憶された全てのデータ)を削除(クリア)する。こうして、各台表示機4は、アップデートの実施が選択されると、工場出荷時の状態となる(ステップS1411)。
各台表示機4は、工場出荷時の状態となると、再起動を行う(ステップS1412)。各台表示機4は、再起動を行うと、従業員による複数のボタン902〜908への操作によって所定の台番号が入力される。各台表示機4は、当該入力された台番号を記憶部403に記憶(設定)する(ステップS1413)。こうして、各台表示機4は、工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号を再度取得する。なお、本実施形態においては、入力された台番号が工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号と同じである場合を想定しているが、これに限られるものではなく入力された台番号が工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号と異なれば、今回入力された台番号に対応するデータを取得するものであってもよい。
各台表示機4は、台番号を設定すると、例えば台番号を設定した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理しているデバイスのアップデート用データ(デバイスデータ)の送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じてデバイスデータを各台表示機4に送信する。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2からデバイスデータを受信(取得)する(ステップS1414)。なお、デバイスデータには、遊技データを項目毎に記憶するテーブル(以下では「データテーブルT1」と称する)に関するデータが含まれる。
各台表示機4は、デバイスデータを取得すると、例えばデバイスデータを取得した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理している(台番号に対応する)遊技データの送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じて、台番号に対応する遊技データを各台表示機4に送信する。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2から遊技データを受信(取得)する(ステップS1415)。
各台表示機4は、遊技データを受信すると、アップデート後のデータテーブルT1の項目に、当該受信した遊技データと対応する項目が存在するか否かを判定する(ステップS1416)。
そして、各台表示機4は、アップデート後のデータテーブルT1の項目に、受信した遊技データと対応する項目が存在しないと判定した場合には、前記受信した遊技データを記憶部403から破棄すると共に、遊技データについてのデータ受信エラーをサーバ装置2に送信する(ステップS1416;No,ステップS1417)。
サーバ装置2は、遊技データについての受信エラーを受信すると、遊技データのうち各台表示機4が適切に受信できず、記憶部403から破棄したデータ(すなわち、各台表示機4に送信した全ての遊技データ)を表示部260に表示する。このように、各台表示機4は、遊技データのうち適切に受信できなかったデータを、サーバ装置2を介して遊技場の従業員に報知する(ステップS2411)。
また、各台表示機4は、アップデート後のデータテーブルT1の項目に、受信した遊技データと対応する項目が存在すると判定した場合には、当該データテーブルT1の項目を(当該受信した)遊技データによって更新する。この場合、各台表示機4は、データテーブルT1の項目に遊技データによって更新されなかった項目があれば、所定の補正を行うことによって、当該(更新されなかった)項目の更新を行う(ステップS1416;Yes,ステップS1418)。なお、前記所定の補正の処理については後述する。
各台表示機4は、データテーブルT1において、受信した遊技データによって更新されなかった項目の有無を液晶表示部405に表示し、遊技場の従業員に報知する。また、各台表示機4は、データテーブルT1において、受信した遊技データによって更新されなかった項目が有る場合には、当該更新されなかった項目を液晶表示部405に表示し、遊技場の従業員に報知する(ステップS1419)。
また、各台表示機4は、データテーブルT1の項目に前記受信した遊技データと対応する項目が存在しない場合に、前記対応する項目が存在しないデータに関する情報をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、前記データに関する情報を受信すると、当該データを表示部260に表示する。このように、各台表示機4は、遊技データのうち適切に受信できなかったデータを、サーバ装置2を介して遊技場の従業員に報知する(ステップS2411)。
以下では、各台表示機4(制御部400)による所定の補正の処理を説明する。
なお、各台表示機4(制御部400)による所定の補正の処理とは、上述の如くデータテーブルT1に遊技データによって更新されなかった項目がある場合に、当該更新されなかった項目の更新を行うための処理である。また、各台表示機4(制御部400)による所定の補正の処理は、第一のデータ補正制御により実行される処理に含まれる。
まず、図26を用いて、各台表示機4が有するデータテーブルT1の一例について説明する。
図26に示すデータテーブルT1は、各台表示機4の記憶部403に記憶される。データテーブルT1は、項目として「台番」、「時刻」、「遊技状態」、「(A)総ゲーム数(回数)」、「(B)総アウト数(回数)」、「(C)総セーフ数(枚)」、「(D)差玉(枚)」、「(E)最終スタート(回数)」、「(F)特賞間アウト(枚)」、「(G)特賞間セーフ(枚)」、「(H)特賞中差玉(枚)」、「(I)特賞中アウト(枚)」、「(J)特賞中セーフ(枚)」、「(K)特賞中差玉(枚)」、「(L)最大持ち球(枚)」を有する。
なお、「台番号」とは、遊技ユニット(パチンコ遊技ユニット及びパチスロ遊技ユニット)毎の固有の識別番号である。
また、「時刻」とは、特賞、計数、又は不正等が発生した時刻である。
また、「遊技状態」とは、ボーナスの種類である。
また、「(A)総ゲーム数(回数)」とは、「(E)最終スタート(回数)」の合計から前回の「(E)最終スタート(回数)」を減算したものである。
また、「(B)総アウト数(回数)」とは、「(F)特賞間アウト(枚)」の合計と、「(I)特賞中アウト(枚)」の合計と、を加算したものである。
また、「(C)総セーフ数(枚)」とは、「(G)特賞間セーフ(枚)」の合計と、「(J)特賞中セーフ(枚)」の合計と、を加算したものである。
また、「(D)差玉(枚)」とは、「(B)総アウト数(回数)」から「(C)総セーフ数(枚)」を減算したものである。
また、「(E)最終スタート(回数)」とは、最終の「(A)総ゲーム数(回数)」から前記最終の前の「(A)総ゲーム数(回数)」を減算したものである。
また、「(F)特賞間アウト(枚)」とは、特賞間におけるアウト数である。
また、「(G)特賞間セーフ(枚)」とは、特賞間におけるセーフ数である。
また、「(H)特賞中差玉(枚)」とは、「(G)特賞間セーフ(枚)」から「(F)特賞間アウト(枚)」を減算したものである。
また、「(I)特賞中アウト(枚)」とは、特賞中におけるアウト数である。具体的には、「(I)特賞中アウト(枚)」は、ボーナスが「BB」の場合には、48(2枚がけで24回の払出)であり、ボーナスが「RB」の場合には、20(2枚がけで10回の払出)である。
また、「(J)特賞中セーフ(枚)」とは、特賞中におけるセーフ数である。具体的には、「(J)特賞中セーフ(枚)」は、ボーナスが「BB」の場合には、360(15枚役が24回成立)であり、ボーナスが「RB」の場合には、150(15枚役が10回成立)である。
また、「(K)特賞中差玉(枚)」とは、「(I)特賞中アウト(枚)」から「(J)特賞中セーフ(枚)」を減算したものである。
また、「(L)最大持ち球(枚)」とは、「(C)総セーフ数(枚)」から「(B)総アウト数(回数)」を減算して求められる最大値である。なお、「(L)最大持ち球(枚)」は、特賞終了後が最大値となり得るため、特賞終了直後の値を比較して算出可能であり、リアルタイムに算出することもできる。
なお、本実施形態において、アウト数、セーフ数という表現を使用しているが、これに限られるものではなく、アウト数(打込数、又は遊技客がプレイしたコイン枚数、又は発射した玉数)であり、セーフ数(払出数、又は遊技機から払い出されたコイン枚数、又は遊技機から払い出された玉数)であってもよい。
また、特に遊技球を使用する遊技機3のアウト数を管理する方法としては、遊技機3の排出口から排出された遊技球(遊技機3の払出装置106を介さずに遊技機3から排出された遊技球)を島設備として設けられたアウトボックス(アウト検出センサなど)によって検出(又はカウント)し、当該検出(又はカウント)を遊技機3において使用された遊技球(発射した玉数)として管理することが考えれるが、これに限られるものではなく、遊技機3に併設された遊技用装置が遊技機3で使用された使用数を把握するものであってもよい。
特に、封入式遊技機においては遊技機3内に遊技球が封入されており、外部へ排出されないため発射した玉数(又は発射毎に出力される信号)を直接的又は間接的に遊技機3から取得するため、遊技機3に併設された遊技媒体貸出装置が発射した玉数を管理することが考えられるが、これに限られるものではなく、遊技機3に対応した遊技用装置であれば特に限定されない。このとき、発射した玉数は電子データとして管理されることも考えられ、封入式遊技機や島設備で使用される遊技媒体は限定されない。
上記島設備とは、遊技機を設置するための設備、遊技媒体を管理するための設備、又は有価価値(紙葉類)を管理するための設備など、様々な設備が考えられるが、遊技場では一般的に島単位で遊技機を管理するものであり、島単位に設置された遊技機を管理するための設備全般が含まれる。
なお、以下では説明の便宜上、「(A)総ゲーム数(回数)」、「(B)総アウト数(回数)」、「(C)総セーフ数(枚)」、「(D)差玉(枚)」、「(E)最終スタート(回数)」、「(F)特賞間アウト(枚)」、「(G)特賞間セーフ(枚)」、「(H)特賞中差玉(枚)」、「(I)特賞中アウト(枚)」、「(J)特賞中セーフ(枚)」、「(K)特賞中差玉(枚)」、「(L)最大持ち球(枚)」を、それぞれ「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、「H」、「I」、「J」、「K」、「L」と称する。
データテーブルT1においては、時刻10:00から時刻22:50まで行われた「台番」(台番号)1の遊技機3(パチスロ機3b)の遊技データが、「台番」や、「時刻」、「遊技状態」、「A」等の所定の項目に分類されている。こうして、データテーブルT1に分類されたデータは、(当該データテーブルT1を有する)各台表示機4に対応する本日のデータとして管理されている。
次に、図27を用いて、工場出荷時の状態のデータテーブルT1の一例について説明する。
例えば各台表示機4に対してアップデートの実施が選択されると、各台表示機4は記憶部403に記憶された全てのデータを削除(クリア)し、工場出荷時の状態となる。このような状態になると、データテーブルT1は、全ての項目に対して、対応するデータが存在しないことを意味するNULLデータが設定される。こうして、工場出荷時の状態では全ての項目に対してNULLデータが設定されるため、全てのデータをクリアする処理を行った後に何れかの項目に数値「0」が残っている場合であっても、当該数値「0」が初期値を意味するのではなく、クリアする処理が正常に行われなかったことを意味すると、容易に判別することができる。
次に、図28を用いて、所定の補正の具体例について説明する。
なお、以下では説明の便宜上、各台表示機4がサーバ装置2から受信した遊技データ(図25に示すステップS1415参照)には、項目として台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数、総セーフ数及び差玉(すなわち、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」、「遊技状態」、及び「A」〜「D」に対応する項目)に関するデータ(数値)が含まれているものとする。
各台表示機4は、このような遊技データを受信すると、データテーブルT1の項目を当該受信した遊技データによって更新する。具体的には、各台表示機4は、受信した遊技データの項目(台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数、総セーフ数及び差玉)に関するデータ(数値)を、当該受信した遊技データの項目に対応するデータテーブルT1の項目に入力する。こうして、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」、「遊技状態」、及び「A」〜「D」に対応する項目が更新され、当該項目に関して各台表示機4に対応する本日のデータが作成される。
また、各台表示機4は、データテーブルT1の項目に遊技データによって更新されなかった項目(すなわち、「E」〜「L」)があるため、所定の補正として当該更新されなかった項目に数値「0」を入力する。このように、各台表示機4は、数値「0」(補正された値)によって、データテーブルT1の項目のうち遊技データによって更新されなかった項目の更新を行う。
このような補正を行うことによって、例えば工場出荷時の状態となった各台表示機4が遊技データを受信した場合であって、データテーブルT1の項目に対して(受信した)遊技データの項目が少ない場合であっても、当該データテーブルT1の項目に、NULLデータが残ったままとなるのを防止することができる。こうして、各台表示機4は、例えばデータテーブルT1の項目「E」〜「L」に関するデータ(数値)に算術を行って何らかの表示を行う場合であっても、算術できないNULLデータによりエラーが発生するのを防止することができる。
なお、上述の如くデータテーブルT1の項目「E」〜「L」に関するデータとして数値「0」が入力された場合、各台表示機4は、液晶表示部405の項目「E」〜「L」に関する表示領域にデータ(数値「0」)を表示しなくてもよく、また項目「E」〜「L」に関する表示領域自体を表示しなくてもよい。
また、本実施形態においては、前記補正された値として、数値「0」を入力(更新)するものとしたが、これに限定するものではない。具体的には、前記補正された値は、予め設定された値であって、データテーブルT1の項目に対応したフォーマットで更新されるものであってもよい。具体的には、データテーブルT1の項目「時刻」を例にあげて説明すると、前記補正された値は、予め設定された数値「0」を、当該項目「時刻」に対応するフォーマットで更新された前記「00:00」であってもよい。なお、データテーブルT1の項目に対応するフォーマットは、当該項目毎に設定することができる。また、各台表示機4の液晶表示部405において、データテーブルT1の項目に関する表示は、受信した遊技データのフォーマットに影響されない。
以上のように、第一のデータ補正制御を実行する、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技機3に対応して設けられ、前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を管理可能なサーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記遊技データ(遊技情報)を項目毎に記憶するデータテーブルT1(記憶テーブル)と、
前記サーバ装置2(管理装置)から送信される前記遊技データ(遊技情報)を受信するIF410(受信手段)と、
前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)を更新する制御部400(更新手段)と、
を備え、
前記制御部400(更新手段)は、
前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に前記データテーブルT1(記憶テーブル)の例えば総ゲーム数(第1の項目)と総アウト数(第2の項目)に関するデータ(情報)が含まれていた場合は、前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)の「(A)総ゲーム数(回数)」と「(B)総アウト数(回数)」を更新し、
前記遊技データ(遊技情報)に例えば総ゲーム数に関するデータ(情報)が含まれ、最終スタートに関するデータ(情報)が含まれていない場合には、前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)の前記「(A)総ゲーム数(回数)」を更新し、前記「(E)最終スタート(回数)」は前記「(E)最終スタート(回数)」に応じて数値「0」(補正された値)で更新するものである。
このような構成により、各台表示機4は、多様なデータを取り扱うことを可能とし、汎用性を高めることができる。
具体的には、各台表示機4は、IF410が受信した遊技データに含まれているデータに応じて、データテーブルT1の更新態様を変更することできる。すなわち、各台表示機4は、受信した遊技データに、例えば総ゲーム数と総アウト数に関するデータがあるときは、受信したデータに応じて「(A)総ゲーム数(回数)」、「(B)総アウト数(回数)」を更新する。そして、各台表示機4は、受信した遊技データに、例えば総ゲーム数に関するデータがあり、最終スタートに関するデータがないときは、受信したデータに応じて「(A)総ゲーム数(回数)」を更新し、「(E)最終スタート(回数)」に関するデータには「(E)最終スタート(回数)」に応じて補正された数値「0」で更新する。
このように、各台表示機4は、第1の項目及び第2の項目に関するデータが存在する場合と、第1の項目に関するデータが存在するが第2の項目に関するデータが存在しない場合と、が存在していても、遊技データを受信することが可能となる。こうして、各台表示機4は、例えばA社のサーバ装置からは第1の項目及び第2の項目に関するデータが送信され、B社のサーバ装置からは第1の項目に関するデータのみが送信されるような場合であっても対応することが可能となり、汎用性を高めることができる。
また、第一のデータ補正制御を実行する、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技機3に対応して設けられ、前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を管理可能なサーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記遊技データ(遊技情報)を記憶可能な記憶部403(記憶手段)と、
前記記憶部403(記憶手段)に記憶される前記遊技データ(遊技情報)を項目毎に記憶するデータテーブルT1(記憶テーブル)と、
前記サーバ装置2(管理装置)から送信される前記遊技データ(遊技情報)を受信するIF410(受信手段)と、
前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)を更新する制御部400(更新手段)と、
前記記憶部403(記憶手段)に記憶される前記遊技データ(遊技情報)をクリア可能な制御部400(クリア手段)と、
を備え、
前記データテーブルT1(記憶テーブル)は、
前記制御部400(クリア手段)によってクリアされた場合に、例えば「(A)総ゲーム数(回数)」(第1の項目)と「時刻」(第2の項目)にNULLデータ(算術不可能な値)を記憶し、
前記制御部400(更新手段)は、
前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に前記「(A)総ゲーム数(回数)」(第1の項目)に関するデータ(情報)が含まれ、前記「時刻」(第2の項目)に関するデータ(情報)が含まれていない場合には、前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)の前記「(A)総ゲーム数(回数)」(第1の項目)を更新し、前記「時刻」(第2の項目)は前記「時刻」(第2の項目)に応じて予め定められた値を、前記第2の項目に対応するフォーマットで更新するものである。
このような構成により、各台表示機4は、多様なデータを取り扱うことを可能とし、汎用性を高めることができる。
具体的には、各台表示機4(制御部400)は、記憶部403に記憶されるデータをクリアした場合に、データテーブルT1の複数の項目に同一の値を記憶するため、データのクリアを簡便とすることができる。
また、各台表示機4は、受信した遊技データに「(A)総ゲーム数(回数)」に関するデータが含まれる一方、「時刻」に関するデータが含まれていない場合には、遊技データに応じてデータテーブルT1の「(A)総ゲーム数(回数)」を更新し、「時刻」は当該「時刻」に応じて予め定められた値を「時刻」に対応するフォーマットで更新する。例えば、各台表示機4は、クリアした場合には算術することが出来ないNULLデータを「(A)総ゲーム数(回数)」及び「時刻」に対して設定し、データを受信した場合には「(A)総ゲーム数(回数)」をデータに基づいて更新する。
また、「時刻」は、「時刻」に対応するフォーマットで値を更新することによって、「時刻」の値が桁数の違い(例えば「00:00」と「00:00:00」等)によって問題が発生する可能性を低下させることができる。なお、前記問題とは、条件判定を行うときに、参照するデータの桁数が変化して、当該条件判定を正常に行うことができない場合がある等が想定される。また、各台表示機4は、データテーブルT1の「時刻」に対して「0」のような算術可能な数値を予め定められた値として更新した場合であっても、初期値として「0」が存在するのか、又は更新した結果として「0」が存在するのかを明確にすることが可能であるため、データテーブルT1に項目が存在している範囲でデータを受信することが可能となり、汎用性を高めることができる。
また、第一のデータ補正制御を実行する、本発明の一実施形態に係る遊技システムは、
遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を管理可能なサーバ装置2(管理装置)と、
前記遊技機3に対応して設けられ、前記サーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)と、を有する遊技システムであって、
前記遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記遊技データ(遊技情報)を項目毎に記憶するデータテーブルT1(記憶テーブル)と、
前記サーバ装置2(管理装置)から送信される前記遊技データ(遊技情報)を受信するIF410(受信手段)と、
前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)を更新する制御部400(更新手段)と、
を備え、
前記制御部400(更新手段)は、
前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に前記データテーブルT1(記憶テーブル)の例えば総ゲーム数(第1の項目)と総アウト数(第2の項目)に関するデータ(情報)が含まれていた場合は、前記IF410(受信手段)が受信した前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)の「(A)総ゲーム数(回数)」と「(B)総アウト数(回数)」を更新し、
前記遊技データ(遊技情報)に例えば総ゲーム数に関するデータ(情報)が含まれ、最終スタートに関するデータ(情報)が含まれていない場合には、前記遊技データ(遊技情報)に応じて前記データテーブルT1(記憶テーブル)の前記「(A)総ゲーム数(回数)」を更新し、前記「(E)最終スタート(回数)」は前記「(E)最終スタート(回数)」に応じて数値「0」(補正された値)で更新するものである。
このような構成により、遊技システムは、多様なデータを取り扱うことを可能とし、汎用性を高めることができる。
具体的には、遊技システムにおいては、各台表示機4が、IF410が受信した遊技データに含まれているデータに応じて、データテーブルT1の更新態様を変更することできる。すなわち、各台表示機4は、受信した遊技データに、例えば総ゲーム数と総アウト数に関するデータがあるときは、受信したデータに応じて「(A)総ゲーム数(回数)」、「(B)総アウト数(回数)」を更新する。そして、各台表示機4は、受信した遊技データに、例えば総ゲーム数に関するデータがあり、最終スタートに関するデータがないときは、受信したデータに応じて「(A)総ゲーム数(回数)」を更新し、「(E)最終スタート(回数)」に関するデータには「(E)最終スタート(回数)」に応じて補正された数値「0」で更新する。
このように、遊技システムは、各台表示機4が、第1の項目及び第2の項目に関するデータが存在する場合と、第1の項目に関するデータが存在するが第2の項目に関するデータが存在しない場合と、が存在していても、遊技データを受信することが可能となる。こうして、各台表示機4は、例えばA社のサーバ装置からは第1の項目及び第2の項目に関するデータが送信され、B社のサーバ装置からは第1の項目に関するデータのみが送信されるような場合であっても対応することが可能となり、汎用性を高めることができる。
なお、本実施形態においては、本発明に係る遊技用装置の一実施形態として、各台表示機4を例示しているが、本発明に係る遊技用装置は、各台表示機に限定するものではない。すなわち、本発明に係る遊技用装置は、パチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットを構成するものであればよい。
また、第一のデータ補正制御において、各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3及びサーバ装置2が行うそれぞれの処理は、少なくとも各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3又はサーバ装置2の何れかで行えばよく、処理を行う対象を本実施形態のものに限定するものではない。
なお、多様なデータを取り扱うことを可能とし、汎用性を高めることが可能な制御は、上述の如き第一のデータ補正制御に限定するものではない。以下では、第一のデータ補正制御の別例(以下では「第二のデータ補正制御」と称する)について説明する。
以下では、各台表示機4、遊技媒体取扱装置1、遊技機3及びサーバ装置2により実行される第二のデータ補正制御に関する制御フローについて、図29を用いて説明する。
なお、図29において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右上側に示す処理は遊技機3で実行される処理であり、右中央に示す処理は遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、右下側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第二のデータ補正制御により実行される処理には、第一のデータ補正制御と同様に、デバイスアップデート選択時の処理が含まれる。なお、第二のデータ補正制御におけるデバイスアップデート選択時の処理のうち、第一のデータ補正制御と略同様の処理は、当該第一の補正制御の説明で用いた符号を付することにより、その説明を省略する。
まず、第二のデータ補正制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。
各台表示機4は、遊技データを受信すると(ステップS1415)、当該受信した遊技データ(数値)を、対応するデータテーブルT1の項目に入力(記憶)する(ステップS1421)。この際、各台表示機4は、遊技データにデータテーブルT1の項目と対応していない項目が存在する場合には、当該対応していない項目に関するデータを記憶せずに削除する。
各台表示機4は、前記受信した遊技データを記憶した後、データテーブルT1の項目に遊技データによって更新されなかった項目がある場合には、上述の如き所定の補正を行うことによって当該更新されなかった項目の更新を行う(ステップS1422)。また、各台表示機4は、データテーブルT1の項目に遊技データによって更新されなかった項目がある場合には、(上述の如く所定の補正を行うことによって更新が行われた場合であっても)当該項目に関する表示領域自体を表示しないようにする(ステップS1423)。
なお、各台表示機4による所定の補正の具体例は、図28に示すものに限定するものではない。以下では、各台表示機4による所定の補正の別例(別の具体例)について説明する。
まず、図30を用いて、各台表示機4による所定の補正の第一の別例について説明する。
なお、以下では説明の便宜上、各台表示機4がサーバ装置2から受信した遊技データには、項目として台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数及び総セーフ数(すなわち、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」、「遊技状態」、及び「A」〜「C」に対応する項目)に関するデータ(数値)が含まれているものとする。
各台表示機4は、このような遊技データを受信すると、データテーブルT1の項目を当該受信した遊技データによって更新する。具体的には、各台表示機4は、受信した遊技データの項目(台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数及び総セーフ数)に関するデータ(数値)を、当該受信した遊技データの項目に対応するデータテーブルT1の項目に入力する。こうして、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」、「遊技状態」、及び「A」〜「C」に対応する項目が更新され、当該項目に関して各台表示機4に対応する本日のデータが作成される。
なお、前記遊技データによって更新されなかった項目「D」〜「L」のうち、「D」(すなわち、差玉)とは、上述の如く「(B)総アウト数(回数)」から「(C)総セーフ数(枚)」を減算することで算出される。ここで、各台表示機4は、項目「B」及び「C」に関するデータは受信している。そこで、各台表示機4は、項目「B」及び「C」に関するデータに上述の如き算術を行って、差玉を算出する。こうして、各台表示機4は、所定の補正として前記算出された差玉に関するデータを用いて、データテーブルT1の項目「D」の更新を行う。
このように、所定の補正(第一の別例)を行うことによって、各台表示機4は、受信した遊技データに不足する項目があった場合でも、当該不足した項目に対して、受信した他の項目を用いて更新を行うことができる。すなわち、各台表示機4は、データテーブルT1の項目の更新を行い易くすることができる。
次に、図31を用いて、各台表示機4による所定の補正の第二の別例について説明する。
なお、以下では説明の便宜上、各台表示機4がサーバ装置2から2つの遊技データ(以下では便宜上、「データA」及び「データB」と称する)を受信したものとする。
また、データAには、項目として台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数、総セーフ数及び差玉(すなわち、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」、「遊技状態」、及び「A」〜「D」に対応する項目)に関するデータ(数値)が含まれているものとする。また、データBには、項目として台番、時刻、最終スタート、特賞間アウト、特賞間セーム及び特賞中差玉(すなわち、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」及び「E」〜「H」に対応する項目)に関するデータ(数値)が含まれているものとする。
各台表示機4は、このような遊技データを受信すると、データAとデータBとの結合処理を行う。具体的には、各台表示機4は、図31に示すように、例えば両方のデータが有していた項目(台番や、時刻)は重複しないよう、一つの遊技データ(以下では「データC」と称する)として取り扱う。こうして、各台表示機4は、所定の補正として2つの遊技データから、台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数、総セーフ数、差玉、最終スタート、特賞間アウト、特賞間セーム及び特賞中差玉の項目を有する一つのデータ(データC)を生成する。
各台表示機4は、データCを生成すると、データテーブルT1の項目を当該データCによって更新する。具体的には、各台表示機4は、生成したデータCの項目(台番、時刻、遊技状態、総ゲーム数、総アウト数、総セーフ数、差玉、最終スタート、特賞間アウト、特賞間セーム及び特賞中差玉)に関するデータ(数値)を、当該データCの項目に対応するデータテーブルT1の項目に入力する。こうして、データテーブルT1の項目「台番」、「時刻」、「遊技状態」、及び「A」〜「H」に対応する項目が更新され、当該項目に関して各台表示機4に対応する本日のデータが作成される。
このように、所定の補正(第二の別例)を行うことによって、各台表示機4は、受信した遊技データが複数であった場合であっても、データテーブルT1の項目の更新を適切に行うことができる。
<データ通信制御(デバイスアップデート)>
ここで、上述の如く従来、遊技機に併設して設けられた遊技用装置及び遊技システムの技術は公知となっている。例えば、各数値から演算した持ち球数と台間機から得られた持ち球数との差分値が予め設定された値の範囲内であるか否かを判定し、差分値が予め設定された値の範囲外であることを異常状態であると認識可能な台間装置又は管理システムが提案されている(特開2014−223494号公報)。
特開2014−223494号公報に記載のような技術によって遊技用装置がシステム管理されており、近年では遊技用装置毎に様々な設定やデータが管理されている。このような遊技用装置の管理を行う上で、遊技用装置が管理装置等から多量のデータを受信することが考えられる。
しかしながら、遊技用装置は運用の性質上記憶容量が小さいことも考えられるため、常に遊技用装置の記憶容量を考慮したデータ通信が求められている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技用装置の記憶容量を考慮したデータ通信を行うことによって安全性の高い遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る各台表示機4及び遊技システムは、各台表示機4の記憶容量を考慮したデータ通信を行うことによって安全性を高めることが可能な制御(以下では、「第一のデータ通信制御」と称する)が実行される。
以下では、各台表示機4及びサーバ装置2により実行される第一のデータ通信制御に関する制御フローについて、図32を用いて説明する。
なお、図32において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第一のデータ通信制御により実行される処理には、台番号設定処理及びデバイスアップデート選択時の処理が含まれる。
まず、第一のデータ通信制御における台番号設定処理を説明する。なお、台番号設定処理とは、例えば各台表示機4が遊技場に設置された場合に実行される処理である。
各台表示機4は、例えば遊技場に設置された場合に、遊技場の従業員による複数のボタン902〜908の操作によって、所定の台番号が入力される。各台表示機4に入力された台番号は、当該各台表示機4の記憶部403に記憶される。こうして、各台表示機4に、台番号が設定される(ステップS1511)。
各台表示機4に設定された台番号は、サーバ装置2に送信される。サーバ装置2に送信された台番号は、遊技情報管理装置220の記憶部222に記憶される。こうして、各台表示機4に設定された台番号は、サーバ装置2で管理される。
また、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1及び遊技機3から送信された遊技に関する情報が、遊技データとして管理されている。なお、遊技媒体取扱装置1から送信された遊技に関する情報には、遊技媒体の貸し出しや、遊技媒体数の計測、計数カード等を用いた再プレイ等の情報が含まれる。また、遊技機3から送信された遊技に関する情報には、遊技者が発射した遊技媒体数(アウト数)や、払い出した遊技媒体数(セーフ数)、遊技機3の遊技状態等の情報が含まれる。
また、サーバ装置2には、各台表示機4に対してバグの障害対応等を目的とするためのアップデート用データが管理されている。なお、アップデート用データとは、各台表示機4の制御プログラムの更新に関する情報である。アップデート用データには、例えば各台表示機4(デバイス)のバージョン情報が含まれている。
これら(台番号、アップデート用データ及び遊技データ)は、互いに関連付けて管理されており、後述するデバイスアップデート選択時の処理において適宜使用される。
次に、第一のデータ通信制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。なお、デバイスアップデート選択時の処理とは、例えばバグの障害対応や、各種の機能追加を目的とするためのアップデートの実施(制御プログラムの更新)を選択したときに実行される処理である。
アップデートの実施が選択されると、各台表示機4(制御部400)は、記憶部403に記憶された全てのデータ(より詳細には、工場から出荷後に記憶された全てのデータ)を削除(クリア)する。こうして、各台表示機4は、アップデートの実施が選択されると、工場出荷時の状態となる(ステップS1512)。
各台表示機4は、工場出荷時の状態となると、再起動を行う(ステップS1513)。各台表示機4は、再起動を行うと、従業員による複数のボタン902〜908への操作によって所定の台番号が入力される。各台表示機4は、当該入力された台番号を記憶部403に記憶する。こうして、各台表示機4は、工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号が再度設定される(ステップS1514)。
各台表示機4は、台番号が設定されると、当該台番号及び各台表示機4(デバイス)の現在のバージョン情報をサーバ装置2に送信する。
こうして、サーバ装置2は、台番号及び現在のバージョン情報(以下では、便宜上「第二のバージョン情報」と称する)を受信すると、当該受信した第二のバージョン情報と、上述の如き台番号設定処理により管理している台番号及びアップデート用データのバージョン情報(以下では、便宜上「第一のバージョン情報」と称する)と、を比較する。そして、サーバ装置2は、第二のバージョン情報が第一のバージョン情報よりも古いと判断した場合には、管理しているアップデート用データを各台表示機4に送信する(ステップS2511)。
こうして、各台表示機4は、再起動を行った後、第二のバージョン情報が第一のバージョン情報よりも古い場合には、サーバ装置2からアップデート用データを受信する(ステップS1515)。各台表示機4は、受信したアップデート用データを記憶領域に記憶する。
また、各台表示機4は、サーバ装置2からアップデート用データを受信するとき、当該受信しているアップデート用データのデータ量が各台表示機4のデータ容量(データの受信限度、記憶限度)を超えるか否かを判断する(ステップS1516)。
なお、アップデート用データが当該各台表示機4のデータ容量を超えない場合であっても、システムデータの領域として割り振られている容量を超える可能性があるため、ステップS1516における判断は、アップデート用データが各台表示機4のデータ領域として割り振られている容量を超えるか否か、又はメモリ全体の空き容量を超えるか否か、に基づいて行われる。
ここで、各台表示機4の前記判断については、2通りの方法が存在している。具体的には、前記2通りの方法とは、各台表示機4がサーバ装置2から受信(ダウンロード)した情報の量が各台表示機4の記憶容量を超えているか否かを確認する方法(以下では「第一確認方法」と称する)と、各台表示機4がサーバ装置2から受信(ダウンロード)した情報を解凍又は更新(インストール)した後の情報の量が各台表示機4の記憶容量を超えているか否かを確認する方法(以下では「第二確認方法」と称する)である。各台表示機4は、前記判断について、第一確認方法及び第二確認方法の両方行ってもよいし、第一確認方法又は第二確認方法の何れか一方だけ行ってもよい。
そして、各台表示機4は、当該受信しているアップデート用データのデータ量が各台表示機4のデータ容量を超えると判断した場合(ステップS1516;Yes)には、アップデート用データの受信を途中でキャンセルする(ステップS1517)。また、各台表示機4は、既に受信したアップデート用データを削除する(ステップS1518)。これによって、各台表示機4は、制御プログラムの更新(アップデート)が行われていない制御プログラムに基づいて、各種の制御を実行することとなる。
一方、各台表示機4は、当該受信しているアップデート用データのデータ量が各台表示機4のデータ容量を超えないと判断した場合(ステップS1516;No)には、当該アップデート用データの受信をそのまま継続する(途中でキャンセルしない)。各台表示機4は、アップデート用データの受信が完了すると、当該受信したアップデート用データに基づいてアップデートを行う(ステップS1519)。これによって、各台表示機4は、制御プログラムの更新(アップデート)が行われた制御プログラムに基づいて、各種の制御を実行することとなる。
各台表示機4は、アップデートを行った後(ステップS1519)、又は受信したアップデート用データを削除した後(ステップS1518)に、これらの処理が完了した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理している遊技データの送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じて、台番号に対応する遊技データを各台表示機4に送信する(ステップS2512)。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2から台番号に対応する遊技データを受信(取得)する(ステップS1520)。
各台表示機4は、遊技データを受信した場合には、アップデート用データの受信結果と、遊技データの受信結果と、をサーバ装置2に送信する(ステップS1521)。すなわち、各台表示機4は、アップデート用データを削除した場合(ステップS1518)には、当該アップデート用データの受信失敗の情報と、遊技データ(本日のデータ)を受信完了の情報と、をサーバ装置2に送信する。また、各台表示機4は、アップデートを行った場合(ステップS1519)には、アップデート用データの受信成功の情報と、遊技データ(本日のデータ)を受信完了の情報と、をサーバ装置2に送信する。
また、各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを所定の項目に分類することによって、液晶表示部405に表示したり、当該各台表示機4の処理で使用したりするためのデータを作成する。すなわち、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応する本日のデータの復旧を行う(ステップS1522)。
なお、サーバ装置2は、各台表示機4からアップデート用データの受信失敗の情報を取得した場合には、各台表示機4のメンテナンスが必要である(すなわち、各台表示機4のバージョンを新しくする必要がある)と判定する(ステップS2513)。こうして、サーバ装置2は、各台表示機4のメンテナンスが必要であると判定すると、遊技場の従業員に報知するため、表示部260に所定の表示を行う。
このように、各台表示機4は、デバイスアップデート選択時の処理において、アップデート用データのデータ量がデータ容量を超えると判断した場合には、アップデート用データの受信をキャンセルする一方で、遊技データを受信する。こうして、各台表示機4は、再起動を行った後、とりあえず使用できる状態となり、遊技場の運営を妨げるのを防止することができる。
以上のように、第一のデータ通信制御を実行する、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技機3に対応して設けられ、前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を管理可能なサーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記各台表示機4(遊技用装置)の制御プログラムを記憶する記憶領域(記憶手段)と、
前記制御プログラムを更新する制御部400(更新手段)と、
前記制御プログラムを更新するときに、前記サーバ装置2(管理装置)からアップデート用データ(前記制御プログラムに関する情報)を受信するIF410(受信手段)と、
前記IF410(受信手段)が前記アップデート用データを受信したときに、前記記憶領域(記憶手段)が記憶する前記アップデート用データ(前記制御プログラムに関する情報)が前記記憶領域(記憶手段)の記憶容量を超えるか否かを判定する制御部400(判定手段)と、
前記制御部400(判定手段)が前記記憶領域(記憶手段)の記憶容量を超えると判定したときに、前記IF410(受信手段)が受信した前記アップデート用データを破棄する制御部400(記憶領域超過制御手段)と、
を備えるものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、記憶容量を考慮したデータ通信を行うことによって安全性を高めることが可能となる。
具体的には、各台表示機4は、制御プログラムの更新(アップデート)を行うときに、受信したアップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えるか否かを判定する。こうして、各台表示機4は、アップデート用データを受信し、当該アップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えないと判定した場合に制御プログラムの更新(アップデート)を行うため、アップデート用データが各台表示機4の記憶容量を超えて送信されるのを防止することができる。
また、各台表示機4は、アップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えると判定した場合には、受信したアップデート用データを破棄するため、制御プログラムが記憶領域を圧迫して当該各台表示機4の制御を低減させるのを防止し、動作の安定性が低減するのを防止することができる(安全性を高めることができる)。
また、第一のデータ通信制御を実行する、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
前記IF410(受信手段)は、前記制御部400(判定手段)の前記ROM402(記憶手段)の記憶容量に関する判定に関わらず、前記遊技機3で行われた遊技データ(遊技情報)を受信するものである。
このような構成により、各台表示機4は、記憶容量に関する判定に関わらず、遊技機3で行われた遊技データを受信することが可能であるため、仮に制御プログラムの更新が行えなかった場合であっても遊技データを受信することが可能となる。こうして、各台表示機4は、制御プログラムの更新(アップデート)を行えなくとも遊技データを表示することや、遊技データを使用した処理を実行することが可能となるため、汎用性を高めることが可能となる。
また、第一のデータ通信制御を実行する、本発明の一実施形態に係る遊技システムは、
遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を管理可能なサーバ装置2(管理装置)と、
前記遊技機3に対応して設けられ、前記サーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)と、を有する遊技システムであって、
前記各台表示機4(遊技用装置)の制御プログラムを記憶する記憶領域(記憶手段)と、
前記制御プログラムを更新する制御部400(更新手段)と、
前記制御プログラムを更新するときに、前記サーバ装置2(管理装置)からアップデート用データ(前記制御プログラムに関する情報)を受信するIF410(受信手段)と、
前記IF410(受信手段)が前記アップデート用データを受信したときに、前記記憶領域(記憶手段)が記憶する前記アップデート用データ(前記制御プログラムに関する情報)が前記記憶領域(記憶手段)の記憶容量を超えるか否かを判定する制御部400(判定手段)と、
前記制御部400(判定手段)が前記記憶領域(記憶手段)の記憶容量を超えると判定したときに、前記IF410(受信手段)が受信した前記アップデート用データを破棄する制御部400(記憶領域超過制御手段)と、
を備えるものである。
このような構成により、遊技システムは、汎用性を高めることができる。また、遊技システムは、記憶容量を考慮したデータ通信を行うことによって安全性を高めることが可能となる。
具体的には、遊技システムにおいては、各台表示機4が、制御プログラムの更新(アップデート)を行うときに、受信したアップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えるか否かを判定する。こうして、遊技システムにおいては、各台表示機4が、アップデート用データを受信し、当該アップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えないと判定した場合に制御プログラムの更新(アップデート)を行うため、アップデート用データが各台表示機4の記憶容量を超えて送信されるのを防止することができる。
また、遊技システムにおいては、各台表示機4が、アップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えると判定した場合には、受信したアップデート用データを破棄するため、制御プログラムが記憶領域を圧迫して当該各台表示機4の制御を低減させるのを防止し、動作の安定性が低減するのを防止することができる(安全性を高めることができる)。
なお、各台表示機4においては、アップデートを行った後に受信する遊技データが、アップデートを行う前(工場出荷時の状態となる前)に有していた遊技データと異なる場合がある。このような場合には、アップデートの前後で、各台表示機4に異なる遊技データが表示されることとなる。したがって、各台表示機4は、アップデートを遊技場の営業時間外にしか実行できないように制御したり、営業時間外であって且つ管理装置の繰り越し処理完了後にしか実行できないように制御したりすることが望ましい。
また、本実施形態においては、本発明に係る遊技用装置の一実施形態として、各台表示機4を例示しているが、本発明に係る遊技用装置は、各台表示機に限定するものではない。すなわち、本発明に係る遊技用装置は、パチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットを構成するものであればよい。
また、第一のデータ通信制御において、各台表示機4及びサーバ装置2が行うそれぞれの処理は、少なくとも各台表示機4又はサーバ装置2の何れかで行えばよく、処理を行う対象を本実施形態のものに限定するものではない。
なお、各台表示機4の記憶容量を考慮したデータ通信を行うことによって安全性を高めることが可能な制御は、上述の如き第一のデータ通信制御に限定するものではない。以下では、第一のデータ通信制御の2つの別例(以下では「第二のデータ通信制御」及び「第三のデータ通信制御」と称する)について説明する。
以下では、各台表示機4及びサーバ装置2により実行される第二のデータ通信制御に関する制御フローについて、図33を用いて説明する。
なお、図33において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第二のデータ通信制御により実行される処理には、第一のデータ通信制御と同様に、台番号設定処理及びデバイスアップデート選択時の処理が含まれる。なお、第二のデータ通信制御における台番号設定処理は、第一のデータ通信処理における台番号設定処理と略同様であるため、当該第一のデータ通信処理の説明で用いた符号を付することにより、その説明を省略する。
まず、第二のデータ通信制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。
アップデートの実施が選択されると、各台表示機4(制御部400)は、記憶部403に記憶された全てのデータ(より詳細には、工場から出荷後に記憶された全てのデータ)を削除(クリア)する。こうして、各台表示機4は、アップデートの実施が選択されると、工場出荷時の状態となる(ステップS1532)。
各台表示機4は、工場出荷時の状態となると、再起動を行う(ステップS1532)。各台表示機4は、再起動を行うと、従業員による複数のボタン902〜908への操作によって所定の台番号が入力される。各台表示機4は、当該入力された台番号を記憶部403に記憶する。こうして、各台表示機4は、工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号が再度設定される(ステップS1534)。なお、本実施形態においては、入力された台番号が工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号と同じである場合を想定しているが、これに限られるものではなく入力された台番号が工場出荷時の状態となる前に設定されていた台番号と異なれば、今回入力された台番号に対応するデータを取得するものであってもよい。
各台表示機4は、台番号が設定されると、当該台番号及び各台表示機4(デバイス)の現在のバージョン情報をサーバ装置2に送信する。
こうして、サーバ装置2は、第二のバージョン情報(台番号及び現在のバージョン情報)を受信すると、当該受信した第二のバージョン情報と、第一のバージョン情報(上述の如き台番号設定処理により管理している台番号及びアップデート用データのバージョン情報)と、を比較する。そして、サーバ装置2は、第二のバージョン情報が第一のバージョン情報よりも古いと判断した場合には、管理しているアップデート用データのデータ容量に関する情報を各台表示機4に送信する(ステップS2521)。
こうして、各台表示機4は、再起動を行った後、第二のバージョン情報が第一のバージョン情報よりも古い場合には、サーバ装置2からアップデート用データのデータ容量に関する情報を受信する。各台表示機4は、アップデート用データのデータ容量に関する情報を受信すると、当該データ容量と当該各台表示機4の記憶領域と、を比較する(ステップS1535)。
各台表示機4は、アップデート用データのデータ容量と当該各台表示機4の記憶領域とを比較した後、当該アップデート用データを受信できる程度に当該各台表示機4の記憶領域に空き容量があるか否かを判断する(ステップS1536)。
そして、各台表示機4は、当該アップデート用データを受信した場合に当該各台表示機4の記憶領域に空き容量がないと判断した場合(ステップS1536;No)には、アップデート用データを受信しない。すなわち、各台表示機4は、制御プログラムの更新(アップデート)を行わず、アップデートが行われていない制御プログラムに基づいて、各種の制御を実行することとなる。
一方、各台表示機4は、当該アップデート用データを受信した場合であっても当該各台表示機4の記憶領域に空き容量があると判断した場合(ステップS1536;Yes)には、当該空き容量がある旨の情報(アップデート用データの受信が可能な旨の情報)をサーバ装置2に送信する(ステップS1537)。
こうして、サーバ装置2は、各台表示機4から前記空き容量がある旨の情報を受信した場合(ステップS2522;Yes)には、アップデート用データを各台表示機4に送信する(ステップS2523)。
一方、サーバ装置2は、各台表示機4から前記空き容量がある旨の情報を受信しない場合(ステップS2522;No)には、各台表示機4のメンテナンスが必要である(すなわち、各台表示機4のバージョンを新しくする必要がある)と判定する(ステップS2525)。こうして、サーバ装置2は、各台表示機4のメンテナンスが必要であると判定すると、遊技場の従業員に報知するため、表示部260に所定の表示を行う。
各台表示機4は、サーバ装置2からアップデート用データが送信されると(ステップS2523)、当該送信されたアップデート用データを受信可能であれば受信する。そして、各台表示機4は、当該受信したアップデート用データに基づいてアップデートを行う(ステップS1538)。
各台表示機4は、アップデートを行った後、アップデートが完了した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理している遊技データの送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じて、台番号に対応する遊技データを各台表示機4に送信する(ステップS2524)。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2から台番号に対応する遊技データを受信(取得)する(ステップS1539)。
各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを所定の項目に分類することによって、液晶表示部405に表示したり、当該各台表示機4の処理で使用したりするためのデータを作成する。すなわち、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応する本日のデータの復旧を行う(ステップS1541)。
以上のように、第二のデータ通信制御を実行する、本発明の一実施形態に係る各台表示機4は、
遊技機3に対応して設けられ、前記遊技機3の情報である遊技データ(遊技情報)を管理可能なサーバ装置2(管理装置)と通信可能な各台表示機4(遊技用装置)であって、
前記遊技データ(遊技情報)を表示する液晶表示部405(表示手段)と、
前記各台表示機4(遊技用装置)の制御プログラムを記憶する記憶領域(記憶手段)と、
前記制御プログラムを更新する制御部400(更新手段)と、
前記制御プログラムを更新するときに、前記サーバ装置2(管理装置)からアップデート用データ(前記制御プログラムに関する情報)を受信するIF410(受信手段)と、
前記IF410(受信手段)が前記アップデート用データを受信する前に、前記記憶領域(記憶手段)が記憶する前記アップデート用データ(前記制御プログラムに関する情報)が前記記憶領域(記憶手段)の記憶容量を超えるか否かを判定する制御部400(判定手段)と、
前記制御部400(判定手段)が前記記憶領域(記憶手段)の記憶容量を超えると判定したときに、前記IF410(受信手段)が前記情報を受信しないように制御する制御部400(記憶領域超過制御手段)と、
を備えるものである。
このような構成により、各台表示機4は、汎用性を高めることができる。また、各台表示機4は、記憶容量を考慮したデータ通信を行うことによって安全性を高めることが可能となる。
具体的には、各台表示機4は、制御プログラムの更新(アップデート)を行うときに、受信する前に受信する予定のアップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えるか否かを判定する。こうして、各台表示機4は、当該各台表示機4の記憶容量を超えるか否かを送信前に予め判定し、アップデート用データの受信を確認し、当該アップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えないと判定した場合に制御プログラムの更新(アップデート)を行うため、アップデート用データが各台表示機4の記憶容量を超えて送信されるのを防止することができる。
また、各台表示機4は、アップデート用データが当該各台表示機4の記憶容量を超えると送信前に予め判定した場合には、アップデート用データを受信しないため、制御プログラムが記憶領域を圧迫して当該各台表示機4の制御を低減させるのを防止し、動作の安定性が低減するのを防止することができる(安全性を高めることができる)。
以下では、各台表示機4及びサーバ装置2により実行される第三のデータ通信制御に関する制御フローについて、図34を用いて説明する。
なお、図34において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示す処理はサーバ装置2で実行される処理である。第三のデータ通信制御により実行される処理には、第一のデータ通信制御と同様に、台番号設定処理及びデバイスアップデート選択時の処理が含まれる。なお、第三のデータ通信制御における台番号設定処理は、第一のデータ通信処理における台番号設定処理と略同様であるため、当該第一のデータ通信処理の説明で用いた符号を付することにより、その説明を省略する。
まず、第三のデータ通信制御におけるデバイスアップデート選択時の処理を説明する。
各台表示機4は、デバイスアップデート選択時の処理が開始されると、当該各台表示機4(デバイス)の現在のバージョン情報(第二のバージョン情報)をサーバ装置2に送信する(ステップS1552)。こうして、サーバ装置2は、第二のバージョン情報を受信すると、当該第二のバージョン情報を、台番号、アップデート用データ(第一のバージョン情報)及び遊技データと互いに関連付けて管理する。
また、サーバ装置2は、第二のバージョン情報(現在のバージョン情報)を受信すると、当該受信した第二のバージョン情報と、第一のバージョン情報(アップデート用データのバージョン情報)と、を比較する。そして、サーバ装置2は、第二のバージョン情報が第一のバージョン情報よりも古いと判断した場合には、管理しているアップデート用データのデータ容量に関する情報を各台表示機4に送信する(ステップS2531)。
こうして、各台表示機4は、第二のバージョン情報が第一のバージョン情報よりも古い場合には、サーバ装置2からアップデート用データのデータ容量に関する情報を受信する。各台表示機4は、アップデート用データのデータ容量に関する情報を受信すると、当該データ容量と当該各台表示機4の記憶領域と、を比較する(ステップS1553)。
各台表示機4は、アップデート用データのデータ容量と当該各台表示機4の記憶領域とを比較した後、当該アップデート用データを受信できる程度に当該各台表示機4の記憶領域に空き容量があるか否かを判断し、当該判断結果をサーバ装置2に送信する(ステップS1554)。
こうして、サーバ装置2は、受信した判断結果が、アップデート用データを受信できる程度に各台表示機4の記憶領域に空き容量がないというものである場合(ステップS2532;No)には、各台表示機4のメンテナンスが必要である(すなわち、各台表示機4のバージョンを新しくする必要がある)と判定する(ステップS2535)。こうして、サーバ装置2は、各台表示機4のメンテナンスが必要であると判定すると、遊技場の従業員に報知するため、表示部260に所定の表示を行う。
各台表示機4のメンテナンスが必要がある(すなわち、各台表示機4のバージョンを新しくする必要がある)と判定すると記載したがこれに限られるものではなく、各台表示機4の記憶容量を整理する必要がある、又は記憶容量に空きをあける必要がある、又は不要なデータを削除する必要がある、又は物理的な(ハード面での)メモリ増量など、各台表示機4の記憶領域に空き容量がないと判断された場合に考慮することができる。
一方、サーバ装置2は、受信した判断結果が、アップデート用データを受信できる程度に各台表示機4の記憶領域に空き容量があるというものである場合(ステップS2532;Yes)には、アップデート用データを各台表示機4に送信する(ステップS2533)。
各台表示機4は、サーバ装置2からアップデート用データが送信されると(ステップS2533)、当該送信されたアップデート用データを受信可能であれば受信する。そして、各台表示機4は、当該受信したアップデート用データに基づいてアップデートを行う(ステップS1555)。
なお、各台表示機4は、当該各台表示機4の記憶領域の空き容量に応じて、必ずしもアップデート用データの全てを受信する必要はない。すなわち、各台表示機4は、アップデート用データを受信している最中に記憶領域が限界となった場合は、既に受信した分のデータだけを記憶するものとしてもよい。また、このような場合には、各台表示機4は、既に受信した分のデータを破棄するものとしてもよい。なお、このような処理(既に受信した分のデータだけを記憶するか、又は破棄するか)は選択可能としてもよく、また各台表示機4の制御によって自動的に行われてもよい。
各台表示機4は、アップデートを行った後、アップデートが完了した旨の情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2で管理している遊技データの送信を要求する。サーバ装置2は、当該要求に応じて、台番号に対応する遊技データを各台表示機4に送信する(ステップS2534)。こうして、各台表示機4は、サーバ装置2から台番号に対応する遊技データを受信(取得)する(ステップS1556)。
各台表示機4は、遊技データを受信した場合には、遊技データの受信結果をサーバ装置2に送信する(ステップS1557)。すなわち、各台表示機4は、遊技データ(本日のデータ)を受信完了の情報をサーバ装置2に送信する。
また、各台表示機4は、遊技データを取得すると、当該取得した遊技データを所定の項目に分類することによって、液晶表示部405に表示したり、当該各台表示機4の処理で使用したりするためのデータを作成する。すなわち、各台表示機4は、当該各台表示機4に対応する本日のデータの復旧を行う(ステップS1558)。
このような構成により、第三のデータ通信制御において、各台表示機4は、第一及び第二のデータ通信制御とは異なり、工場出荷時の状態とせずに(すなわち、工場から出荷後に記憶された全てのデータを削除することなく)、アップデート用データを受信した場合に、当該各台表示機4の記憶容量を超えて送信されるのを防止することができる。
上記構成であれば、各台表示機4の記憶容量の空きを参照しているため、工場出荷状態の状態である場合に受信したアップデート用データが各台表示機4の記憶容量を超える場合であっても、対応することが可能となる。
なお、上述の如きアップデート用データが各台表示機4の記憶容量を超えて送信されるのを防止する際に、各台表示機4が工場出荷時の状態とならずとも良い構成は、第三のデータ通信制御だけでなく、第一及び第二のデータ通信制御にも適用することもできる。
<自動ファイル検索制御(USB内の自動ファイル検索)>
また、本発明の一実施形態に係る各台表示機4及び遊技システムは、汎用性を高めることが可能な制御(以下では「第一の自動ファイル検索制御」と称する)が実行される。
以下では、各台表示機4及びUSBメモリ10により実行される第一の自動ファイル検索制御に関する制御フローについて、図35を用いて説明する。
なお、図35において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示すデータはUSBメモリ10内に記憶されるデータである。第一の自動ファイル検索制御により実行される処理には、USBの接続検知時の処理が含まれる。
まず、第一の自動ファイル検索制御におけるUSBの接続検知時の処理を説明する。なお、USBの接続検知時の処理とは、USBメモリ10を使用して各台表示機4に記憶されたデータの更新を行う場合に実行される処理である。
ここで、USBメモリ10とは、携帯可能な小型メモリである。USBメモリ10には、各台表示機4に記憶されたデータの更新を行うため、特定の文字列を有したファイル(データ)が保存されている。なお、本実施形態においては、USBメモリ10内に、特定の文字列を有したデータとして、3種類のデータ(文字列Aのデータ、文字列Bのデータ及び文字列Cのデータ)が保存されている。
各台表示機4にUSBメモリ10が接続されると、各台表示機4は、USBメモリ10内に記憶されている特定の文字列を有するデータ(例えば、文字列Bのデータ)を自動的に検索する(ステップS1611)。
そして、各台表示機4は、USBメモリ10内に検索対象のデータが保存されているか否かを判断する(ステップS1612)。そして、各台表示機4は、USBメモリ10内に検索対象のデータ(文字列Bのデータ)が保存されていると判断した場合(ステップS1612;Yes)には、当該各台表示機4の記憶領域に特定の文字列を有するデータ(すなわち、同一の文字列を有するデータ)が存在するか否かを判定する(ステップS1613)。
そして、各台表示機4は、当該各台表示機4の記憶領域に特定の文字列を有するデータが存在すると判断した場合(ステップS1613;Yes)には、当該特定の文字列を有するデータを記憶領域から削除する(ステップS1614)。各台表示機4は、前記特定の文字列を有するデータを削除した後、USBメモリ10から特定の文字列を有するデータを読み込んで、当該各台表示機4の記憶領域に記憶する(ステップS1615)。また、各台表示機4は、当該各台表示機4の記憶領域に特定の文字列を有するデータが存在しないと判断した場合(ステップS1613;No)にも、USBメモリ10から特定の文字列を有するデータを読み込んで、当該各台表示機4の記憶領域に記憶する(ステップS1615)。
なお、各台表示機4は、USBメモリ10から特定の文字列を有するデータを読み込む際に、当該各台表示機4の記憶領域に存在している特定の文字列を有するデータを削除するのではなく、上書きを行ってもよい。
各台表示機4は、USBメモリ10から読み込んだデータが圧縮されている場合には、解凍を行った後に当該データを記憶領域に記憶する(ステップS1616)。こうして、各台表示機4は、USBメモリ10内に保存されていた特定の文字列を有するデータを記憶領域に記憶することにより、当該各台表示機4のデータの更新を完了する。各台表示機4は、データの更新が完了すると、液晶表示部405に所定の報知を行う(ステップS1617)。
こうして、各台表示機4は、所定の報知を行った後、USBメモリ10の接続を解除できる状態(すなわち、USBメモリ10を各台表示機4から抜ける状態)へと移行する。
このような構成により、各台表示機4は、USBメモリ10を使用して記憶領域に記憶されたデータの更新を行う場合に、自動的にデータの更新を行うことができるため、当該データ更新の作業効率を高めることができる。すなわち、各台表示機4は、汎用性を高めることが可能となる。
なお、汎用性を高めることが可能な制御は、上述の如き第一の自動ファイル検索制御に限定するものではない。以下では、第一の自動ファイル検索制御の別例(以下では「第二の自動ファイル検索制御」と称する)について説明する。
以下では、各台表示機4及びUSBメモリ10により実行される第二の自動ファイル検索制御に関する制御フローについて、図36を用いて説明する。
なお、図36において、左側に示す処理は各台表示機4で実行される処理であり、右側に示すデータはUSBメモリ10内に記憶されるデータである。第二の自動ファイル検索制御により実行される処理には、第一の自動ファイル検索制御と同様に、USBの接続検知時の処理が含まれる。
まず、第二の自動ファイル検索制御におけるUSBの接続検知時の処理を説明する。
ここで、USBメモリ10には、各台表示機4に記憶されたデータの更新を行うため、特定のファイル形式(拡張子)を有したファイル(データ)が保存されている。なお、本実施形態においては、USBメモリ10内に、所定のファイル形式を有する3種類のデータ(データA(MP3)、データB(MP4)及びデータC(MP4))が保存されている。
各台表示機4にUSBメモリ10が接続されると、各台表示機4は、USBメモリ10内に記憶されているデータから、特定のファイル形式(例えば、MP4のファイル形式)を有するデータを検索する(ステップS1621)。
そして、各台表示機4は、USBメモリ10内に検索対象のデータが記憶されているか否かを判断する(ステップS1622)。そして、各台表示機4は、USBメモリ10内に検索対象のデータ(MP4のファイル形式のデータ)が記憶されていると判断した場合(ステップS1622;Yes)には、USBメモリ10内に存在するデータ名を各台表示機4の液晶表示部405(データ表示画面)に表示する。こうして、遊技場の従業員は、各台表示機4の液晶表示部405を視認して、所望のデータを選択することができる。なお、本実施形態においては、各台表示機4の液晶表示部405に、データB(MP4)及びデータC(MP4)が表示される。また、液晶表示部405の表示から所望のデータが選択された場合、各台表示機4は、当該選択されたデータ(本実施形態においては、データB(MP4))をUSBメモリ10から読み込む(ステップS1623)。
各台表示機4は、前記選択されたデータと互換性を有するデータが当該各台表示機4の記憶領域に存在している場合には、当該互換性を有するデータを削除する(ステップS1624)。
各台表示機4は、当該互換性を有するデータを削除した後、前記選択されたデータをUSBメモリ10から読み込んで当該各台表示機4の記憶領域に記憶する(ステップS1625)。また、各台表示機4は、当該各台表示機4の表示領域に前記互換性を有するデータが存在していない場合にも、前記選択されたデータをUSBメモリ10から読み込んで、当該各台表示機4の記憶領域に記憶する。
なお、各台表示機4は、前記選択されたデータをUSBメモリ10から読み込む際に、前記互換性を有するデータを削除するのではなく、上書きを行ってもよい。
各台表示機4は、前記選択されたデータが圧縮されている場合には、解凍を行った後に当該データを記憶領域に記憶する(ステップS1626)。こうして、各台表示機4は、USBメモリ10内に保存されていた特定のファイル形式のデータのうち、前記選択されたデータを記憶領域に記憶することにより、当該各台表示機4のデータの更新を完了する。各台表示機4は、データの更新が完了すると、液晶表示部405に所定の報知を行う(ステップS1627)。
こうして、各台表示機4は、所定の報知を行った後、USBメモリ10の接続を解除できる状態(すなわち、USBメモリ10を各台表示機4から抜ける状態)へと移行する。
このような構成により、各台表示機4は、USBメモリ10を使用して各台表示機4に記憶されたデータの更新を行う場合に、液晶表示部405に表示された複数のデータから特定のデータが選択されるため、遊技場の従業員がUSBメモリ10内の全てのデータを視認して確認する必要がなく、当該データ更新の作業効率を高めることができる。すなわち、各台表示機4は、汎用性を高めることが可能となる。
なお、各台表示機4における互換性を有するデータを削除した後、USBメモリからデータを読み込む構成を記載したがこれに限られるものではなく、各台表示機4における互換性を有するデータをUSBにバックアップする、又は削除せずにUSBメモリからデータを読み込むように制御するようにしてもよい。
また、本実施例において各台表示機4については、遊技機3毎に設置されている場合を想定しているが、これに限られるものではなく島単位に設けられている場合、遊技場内の何れかの場所に設置されて複数台の遊技機3の情報を表示している場合等が考えられるが、何れの場合であっても上記実施例を実施可能であり、特に遊技機3から集計したデータとは、遊技用装置と対応する1又は複数の遊技機3から集計したデータであり、集計する機能はサーバ装置2にあり、遊技用装置は情報を表示する機能と、表示する情報の選択操作が可能な選択手段を有している場合が想定される。
また、遊技に関する情報とは、遊技機3において遊技が行われた結果と遊技機3において遊技が行われていない結果との情報を含むため、大当り信号、BB信号、ART信号、賞球、入賞、始動、エラー、デモ等の遊技機3の状態を示す信号を含む遊技機3から出力可能な情報を含みえるため、遊技機3の稼働状況や、併設される遊技用装置が遊技機3からの情報を判定した結果をも含みえるものであり、遊技機3の情報である遊技情報と同一であってもよいし、遊技者が遊技を行った結果であってもよい。
1 遊技媒体取扱装置
2 サーバ装置
3 遊技機
4 各台表示機
4S スレイブの各台表示機
4M マスターの各台表示機
400 制御部
402 ROM
403 記憶部
405 液晶表示部
410 IF
902〜908 ボタン

Claims (4)

  1. 遊技機に対応して設けられ、前記遊技機の情報である遊技情報を管理可能な管理装置と通信可能な遊技用装置であって、
    前記遊技情報を表示する表示手段と、
    前記遊技用装置の制御プログラムを記憶する記憶手段と、
    前記制御プログラムを更新する更新手段と、
    前記制御プログラムを更新するときに、前記管理装置から前記制御プログラムに関する情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信したときに、前記記憶手段が記憶する前記制御プログラムに関する情報が前記記憶手段の記憶容量を超えるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記記憶手段の記憶容量を超えると判定したときに、前記受信手段が受信した前記制御プログラムに関する情報を破棄する記憶領域超過制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技用装置。
  2. 遊技機に対応して設けられ、前記遊技機の情報である遊技情報を管理可能な管理装置と通信可能な遊技用装置であって、
    前記遊技情報を表示する表示手段と、
    前記遊技用装置の制御プログラムを記憶する記憶手段と、
    前記制御プログラムを更新する更新手段と、
    前記制御プログラムを更新するときに、前記管理装置から前記制御プログラムに関する情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信する前に、前記記憶手段が記憶する前記制御プログラムに関する情報が前記記憶手段の記憶容量を超えるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記記憶手段の記憶容量を超えると判定したときに、前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信しないように制御する記憶領域超過制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技用装置。
  3. 前記受信手段は、前記判定手段の前記記憶手段の記憶容量に関する判定に関わらず、前記遊技情報を受信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技用装置。
  4. 遊技機の情報である遊技情報を管理可能な管理装置と、
    前記遊技機に対応して設けられ、前記管理装置と通信可能な遊技用装置と、を有する遊技システムであって、
    前記遊技用装置の制御プログラムを記憶する記憶手段と、
    前記制御プログラムを更新する更新手段と、
    前記制御プログラムを更新するときに、前記管理装置から前記制御プログラムに関する情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記制御プログラムに関する情報を受信したときに、前記記憶手段が記憶する前記制御プログラムに関する情報が前記記憶手段の記憶容量を超えるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記記憶手段の記憶容量を超えると判定したときに、前記受信手段が受信した前記制御プログラムに関する情報を破棄する記憶領域超過制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技システム。
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