JP2008245640A - 耐虫性タンパク質及び該耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子 - Google Patents

耐虫性タンパク質及び該耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子 Download PDF

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Abstract

【課題】少量であっても虫に対して十分な耐虫性を示す耐虫性タンパク質、該耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子、該耐虫性遺伝子を含有する組換えベクター、組換えベクターが導入された宿主細胞及び植物細胞、耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体及びその製造方法、これらにより回収された回収タンパク質、並びに、これらを有効成分とする耐虫剤を提供する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第1アミノ酸配列を有し、且つ第2アミノ酸配列がspppp配列を少なくとも1つ有する植物由来の耐虫性タンパク質。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐虫性タンパク質、該耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子、該耐虫性遺伝子を含有する組換えベクター、組換えベクターが導入された宿主細胞及び植物細胞、耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体及びその製造方法、これらにより回収された回収タンパク質、並びに、これらを有効成分とする耐虫剤に関する。
耐虫性を有するタンパク質(以下「耐虫性タンパク質」という。)は植物に遺伝子導入を行い遺伝子耐虫性植物の遺伝育種を行う上で必要不可欠な素材である。また、微生物、培養細胞、多細胞動植物個体に発現させ回収した耐虫性タンパク質を散布することにより新規の農薬等の耐虫剤として用いることも可能である。
産業上広く用いられている耐虫性タンパク質としてはグラム陽性細菌であるBacillus thuringiensisが生産するBt毒素(タンパク質)が挙げられる。
かかるBt毒素は低濃度(1ppm程度)で殺虫・耐虫性活性を示すことが知られている(例えば、非特許文献1又は2参照)。
ところが、上記Bt毒素は、バクテリア由来であり、遺伝子組み換え作業等、組換え体の遺伝子資源として使用するのに根強い抵抗感があるので、植物由来の耐虫性タンパク質の発見が望まれている。
これに対し、植物由来の耐虫性タンパク質として、ササゲ由来のプロテアーゼインヒビター(例えば、非特許文献3又は特許文献1参照)や、インゲン由来のアミラーゼインヒビター(例えば、非特許文献4参照)や、スノードロップ由来のレクチン(例えば、非特許文献5又は特許文献2参照)が知られている。
Canadian Journal of Microbiology 51, 988-995(2005) Journal of Pesticide Reform 14, 13-20 (1994) Pest Management Science 57, 57-65(2001) Plant Physiology 107, 1233-1239(1995) Journal of Insect Physiology 43, 727-739(1997) 米国特許第4640836号公報 米国特許第5545820号公報
しかしながら、上記非特許文献1又は2に記載の耐虫性タンパク質であるBt毒素は、耐虫性が十分とは言えず、現にコナガ、アワノメイガ等のようにBt毒素に対して抵抗性を有する昆虫が出現している。
上記非特許文献3又は特許文献1に記載のプロテアーゼインヒビターは、総タンパク質の2%にも達する高濃度で加えても蛾の幼虫の成長を2週間で半分にした程度にしか耐虫性活性を発揮しない。
上記非特許文献4記載のアミラーゼインヒビターは、エンドウに発現させた場合で豆の総可溶性タンパク質の2−3%と多量に発現させてやっと7割のマメゾウムシが途中で死ぬが、3割は正常に育ってしまう。また、1%だと8割以上が正常に成虫まで成育してしまう程度の弱い耐虫性活性である。
上記非特許文献5又は特許文献2に記載のレクチンは、人工飼料に総タンパク質量の2%濃度と多量に加えた餌を蛾幼虫に一月食べさせて体重が2割程度軽くなる程度の非常に弱い耐虫性活性である。
すなわち、上記非特許文献3〜5、特許文献1及び2に記載のプロテアーゼインヒビター、アミラーゼインヒビター、レクチンはいずれも耐虫性活性が不十分である。
本発明は、少量であっても虫に対して十分な耐虫性を示す耐虫性タンパク質、該耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子、該耐虫性遺伝子を含有する組換えベクター、組換えベクターが導入された宿主細胞及び植物細胞、耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体及びその製造方法、これらにより回収された回収タンパク質、並びに、これらを有効成分とする耐虫剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、植物の乳液から得られるタンパク質のうち、所定のアミノ酸配列を有するタンパク質が優れた耐虫性を有することを見出した。本発明者らは、更に鋭意研究を重ねた結果、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)植物由来の耐虫性タンパク質であって、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第1アミノ酸配列と、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第2アミノ酸配列と、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第3アミノ酸配列と、を有し、且つ第2アミノ酸配列がspppp配列を少なくとも1つ有する耐虫性タンパク質に存する。
本発明は、(2)第2アミノ酸配列が、第1アミノ酸配列と第3アミノ酸配列との間に位置する上記(1)記載の耐虫性タンパク質に存する。
本発明は、(3)植物由来の耐虫性タンパク質であって、配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第4アミノ酸配列からなり、spppp配列を少なくとも1つ有する耐虫性タンパク質に存する。
本発明は、(4)植物由来の耐虫性タンパク質であって、配列表の配列番号5に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第5アミノ酸配列からなり、spppp配列を少なくとも1つ有する耐虫性タンパク質に存する。
本発明は、(5)植物がクワ科植物であり、該クワ科植物の乳液から抽出される上記(1)記載の耐虫性タンパク質に存する。
本発明は、(6)クワ科植物の乳液を抽出し、該乳液を遠心分離して上清を分離し、該上清を非変性条件で電気泳動させて分画し、分子量が50〜60kDaである画分から採取することにより得られる耐虫性タンパク質に存する。
本発明は、(7)上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子に存する。
本発明は、(8)植物由来の耐虫性遺伝子であって、配列表の配列番号6に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上の第6DNAを有し、spppp配列をコードする塩基配列を少なくとも1つ有する耐虫性遺伝子に存する。
本発明は、(9)第6DNAと、相補的な塩基配列からなるDNAとがストリンジェントな条件下でハイブリダイズされている上記(8)記載の耐虫性遺伝子に存する。
本発明は、(10)植物由来の耐虫性遺伝子であって、配列表の配列番号7に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上の第7DNAを有し、spppp配列をコードする塩基配列を少なくとも1つ有する耐虫性遺伝子に存する。
本発明は、(11)第7DNAと、相補的な塩基配列からなるDNAとがストリンジェントな条件下でハイブリダイズされている上記(10)記載の耐虫性遺伝子に存する。
本発明は、(12)上記(8)〜(11)のいずれか一つに記載の耐虫性遺伝子を含有する組換えベクターに存する。
本発明は、(13)上記(12)記載の組換えベクターが導入された宿主細胞に存する。
本発明は、(14)上記(12)記載の組換えベクターが導入された植物細胞に存する。
本発明は、(15)上記(8)〜(11)のいずれか一つに記載の耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体に存する。
本発明は、(16)上記(8)〜(11)のいずれか一つに記載の耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体の製造方法に存する。
本発明は、(17)上記(13)記載の宿主細胞により回収された回収タンパク質に存する。
本発明は、(18)上記(14)記載の植物細胞により回収された回収タンパク質に存する。
本発明は、(19)上記(15)又は(16)に記載の形質変換体により回収された回収タンパク質に存する。
本発明は、(20)上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の耐虫性タンパク質を有効成分とする耐虫剤に存する。
本発明は、(21)上記(8)〜(11)のいずれか一つに記載の耐虫性遺伝子を有効成分とする耐虫剤に存する。
なお、本発明の目的に添ったものであれば、上記(1)〜(21)を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
本発明の耐虫性タンパク質によれば、極めて低濃度であっても、十分な耐虫性を発揮する。
また、上記耐虫性タンパク質は、植物由来であり、人体に対して毒性が低い。
さらに、上記耐虫性タンパク質は、糖類似アルカロイドや他の耐虫性因子と共存させることにより、該耐虫性因子の働きを増強する作用を有する。
上記耐虫性タンパク質は、植物がクワ科植物であり、該クワ科植物の乳液から抽出されるものであると、該乳液中に1〜数%と多量に含まれるので、精製が比較的容易となる。
上記耐虫性タンパク質は、耐虫剤として用いられると、人体に被害をもたらす虫や植物の成長を阻害する虫等を簡便に取り除くことができる。
本発明の遺伝子によれば、植物に遺伝子導入を行い遺伝子耐虫性植物の遺伝育種を行うことができる。
本発明の組換えベクターは、異種の宿主に、上記遺伝子を運ぶ機能を発揮する。
これにより、上記遺伝子を他の遺伝子に組み込むことができる。
例えば、上記組換えベクターを宿主細胞や植物細胞に導入することができる。
本発明の形質変換体によれば、上記遺伝子により形質変換された植物において、煩雑な農薬散布の作業を省けると共に、茎等の植物組織内部に潜み、駆除しにくい害虫に対しても、容易に効果を発揮することができる。
また、宿主細胞、植物細胞、形質変換体により回収された回収タンパク質においても、十分な耐虫性を発揮する。
上記耐虫性タンパク質、上記耐虫性遺伝子は、耐虫剤の有効成分として好適に用いられる。
本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(耐虫性タンパク質)
本発明の耐虫性タンパク質は、植物由来であり、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列(以下便宜的「第1タンパク質断片」ともいう。)に対する相同性が50%以上の第1アミノ酸配列と、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列(以下便宜的「第2タンパク質断片」ともいう。)に対する相同性が50%以上の第2アミノ酸配列と、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列(以下便宜的「第3タンパク質断片」ともいう。)に対する相同性が50%以上の第3アミノ酸配列と、を有する。なお、上記相同性はそれぞれ独立している。
上記耐虫性タンパク質は、第1アミノ酸配列、第2アミノ酸配列及び第3アミノ酸配列を有し、第2アミノ酸配列がspppp配列を少なくとも1つ有することにより、極めて低濃度であっても、十分な耐虫性を発揮する。
ここで、相同性100%の場合、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列(第1タンパク質断片)と第1アミノ酸配列とは同じ配列であり、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列(第2タンパク質断片)と第2アミノ酸配列とは同じ配列であり、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列(第3タンパク質断片)と第3アミノ酸配列とは同じ配列である。
したがって、相同性100%である場合、本発明の耐虫性タンパク質は、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列と、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列と、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列と、を有するものである。
上記第1タンパク質断片及び上記第3タンパク質断片は、キチン結合モチーフであり、ゴム由来ヘベイン類似のキチン結合タンパク質と相同性が認められる。
ここで、ヘベイン類似のキチン結合タンパク質とは、ヘベインに見られる約40アミノ酸からなりシステイン残基により内部が架橋されたキチン結合部位に類似したアミノ酸配列を分子内に単数又は複数もつキチンに対して、結合する性質を有するタンパク質を意味する。
一方、上記第2タンパク質断片は、特異的なspppp配列の反復(SerProProProPro)が認められる。なお、本発明の耐虫性タンパク質においては、第2アミノ酸配列がspppp配列を少なくとも1つ有する。
ここで、spppp配列とは、SerのあとにProが典型的には4つ、場合によっては3〜7つ繋がった配列を意味する。かかるspppp配列は、一般に複数回繰り返される特徴がある。
本発明の耐虫性タンパク質は、第1アミノ酸配列、第2アミノ酸配列及び第3アミノ酸配列を有することにより、優れた耐虫性を示す。
ここで、本発明において、耐虫性とは、殺虫性又は虫の成長を阻害する特性(以下「成長阻害性」という。)を意味する。
第1アミノ酸配列、第2アミノ酸配列及び第3アミノ酸配列の配列順序は特に限定されないが、第2アミノ酸配列が、第1アミノ酸配列と第3アミノ酸配列との間に位置することが好ましい。
この場合、耐虫性がより発揮される。
本発明の耐虫性タンパク質は、例えば、配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列(以下「活性部分アミノ酸配列」ともいう。)に対する相同性が50%以上の第4アミノ酸配列からなる。なお、相同性100%の場合、配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列(活性部分アミノ酸配列)と第4アミノ酸配列とは同じ配列である。
かかる第4アミノ酸配列は、spppp配列を少なくとも1つ有しており、乳液由来全RNAを鋳型に逆転写反応を行うことによりアミノ酸配列が同定される。
活性部分アミノ酸配列においては、アミノ酸番号46〜97番目に第2タンパク質断片が認められ、また、第2タンパク質断片を挟むように、アミノ酸番号6〜44番目に第1タンパク質断片及びアミノ酸番号106〜144番目に第3タンパク質断片が存在している。なお、活性部分アミノ酸配列において、アミノ酸番号145番目以降のアミノ酸配列は、その機能が明確にはなっていないものの、キチンを分解する酵素の情報を有しているものと考えられる。
活性部分アミノ酸配列からなる耐虫性タンパク質によれば、確実に耐虫性が発揮される。
本発明の耐虫性タンパク質は、例えば、配列表の配列番号5に示されるアミノ酸配列(以下「完全長アミノ酸配列」ともいう。)に対する相同性が50%以上の第5アミノ酸配列からなる。なお、相同性100%の場合、配列表の配列番号5に示されるアミノ酸配列(完全長アミノ酸配列)と第5アミノ酸配列とは同じ配列である。
かかる第5アミノ酸配列は、spppp配列を少なくとも1つ有しており、乳液由来全RNAを鋳型に逆転写反応を行うことによりアミノ酸配列が同定される。
完全長アミノ酸配列においては、活性部分アミノ酸配列を含んでおり、具体的には、完全長アミノ酸配列のアミノ酸番号1〜21番目を活性部分アミノ酸配列に追加したものである。
完全長アミノ酸配列においては、アミノ酸番号67〜118番目に第2タンパク質断片が認められ、また、第2タンパク質断片を挟むように、アミノ酸番号27〜65に第1タンパク質断片及びアミノ酸番号127〜165番目に第3タンパク質断片が存在している。
なお、完全長アミノ酸配列において、塩基番号1〜21番目のアミノ酸配列は、適切な位置に上記耐虫性タンパク質を組み込むための位置情報を有しているものと考えられる。
また、塩基番号165番目以降のアミノ酸配列は、その機能が明確にはなっていないものの、キチンを分解する酵素の情報を有しているものと考えられる。
完全長アミノ酸配列からなる耐虫性タンパク質によれば、正確な位置にアミノ酸配列が組み込まれることになるので、より確実に耐虫性が発揮される。なお、これらのアミノ酸配列からなる耐虫性タンパク質は、キチナーゼ活性を示さないにも関わらず、耐虫性に優れるものである。
上記耐虫性タンパク質が耐虫性活性を示す虫としては、鞘翅目、鱗翅目、双翅目、膜翅目、半翅目、直翅目、蜻翅目等の種類の昆虫、ダニ等の節足動物が挙げられる。
また、上記耐虫性タンパク質は、植物由来であるので、バクテリア由来に比べて、消費者に抵抗性が少なく、人体に対して毒性が低い。
この植物としては、特に限定されないが、乳液を含む植物であることが好ましい。
具体例としては、キク科、キキョウ科、ヒルガオ科、クワ科、トウダイグサ科、ガガイモ科、キョウチクトウ科、バショウ科、ケシ科、ウルシ科、オトギリソウ科、マメ科、サボテン科、ユリ科等の植物が挙げられる。
これらの中でも、上記植物がクワ科植物であることが好ましい。すなわち、上記耐虫性タンパク質は、クワ科植物の乳液から抽出されたものであることがより好ましい。
クワ科植物から耐虫性タンパク質を抽出する場合、クワ科植物の乳液中に比較的多く含まれるため、精製が容易となる。
耐虫性タンパク質は、糖類似アルカロイド等の耐虫性因子と共存させることにより、該耐虫性因子の働きを増強する作用を有する。
上記糖類似アルカロイドとしては、1,4−ジデオキシ−1,4−イミノ−D−アラビニトール、1−デオキシノジリマイシン、1,4−ジデオキシー1,4−イミノ−D−リビトール等が挙げられる。
配列表の配列番号4又は5に示されるアミノ酸配列の両末端に、別のアミノ酸が接続されていてもよい。
この場合、優れた耐虫性を発揮させる観点から、上記別のアミノ酸を含むタンパク質の総量の0.1質量%以上が上記アミノ酸配列になるようにすることが好ましく、0.2質量%以上が上記アミノ酸配列になるようにすることがより好ましい。
上記耐虫性タンパク質は、殺虫剤、農薬、耐虫用餌等の耐虫剤として好適に用いられる。
ここで、耐虫用餌とは、餌中に耐虫性物質含有させ、虫に食べさせることにより、耐虫性を発揮させる餌を意味する。すなわち、上記耐虫性タンパク質は、耐虫性餌として用いられると、人体に被害をもたらす虫や植物の成長を阻害する虫等がそれを食べることにより、虫の成長が阻害され、又は、虫が死滅されることになるので、虫を簡便に取り除くことができる。
次に、本発明の耐虫性タンパク質の相同性について説明する。
本発明の耐虫性タンパク質は、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第1アミノ酸配列と、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第2アミノ酸配列と、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第3アミノ酸配列と、を有する。
また、好ましくは、配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第4アミノ酸配列を有する。
さらに、より好ましくは、配列表の配列番号5に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第5アミノ酸配列を有する。
ここで、相同性が50%以上とは、所定のアミノ酸配列(第1タンパク質断片、第2タンパク質断片、第3タンパク質断片、活性部分アミノ酸配列、完全長アミノ酸配列)において、50%以上のアミノ酸が同じ配列になっていることを意味する。すなわち、所定のアミノ酸配列において、50%未満の1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加及び/又は挿入により変換されていてもよいことを意味する。
上記相同性は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより一層好ましく、95%以上であることが更に好ましく、98%以上であることが更に一層好ましく、99%以上であることが特に好ましく、100%であることが最も好ましい。
上記所定のアミノ酸配列(第1タンパク質断片、第2タンパク質断片、第3タンパク質断片、活性部分アミノ酸配列、完全長アミノ酸配列)において、置換、欠失、付加及び/又は挿入されるアミノ酸の個数は、そのアミノ酸配列をコードするDNAが所望の耐虫性を有する限り特に限定されないが、9個以下であることが好ましく、4個以下であることがより好ましい。
これらの範囲であれば、耐虫性は確実に消失されない。
なお、上記耐虫性タンパク質は、配列番号4又は5に示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加及び/又は挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする変異体、誘導体、アレル、バリアント及びホモログ等を含む。
このようなアミノ酸配列に係るDNAを調製するための方法としては、例えば、site−directed mutagenesis法(Kramer, W.& Fritz,H.-J. (1987) Oligonucleotide-directed construction of mutagenesis via gapped duplex DNA.Methods in Enzymology, 154: 350-367)等が挙げられる。
アミノ酸配列の相同性は、カーリン及びアルチュールによるアルゴリズムBLAST(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268, 1990、Proc Natl Acad Sci USA 90: 5873, 1993)を用いて決定できる。なお、BLASTのアルゴリズムに基づいたBLASTNやBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている(Altschul SF, et al: J Mol Biol 215: 403, 1990)。
BLASTXを用いてアミノ酸配列を解析する場合、パラメーターは、例えばscore=50、wordlength=3とする。
BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。なお、これらの解析方法の具体的な手法は公知である(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)。
(耐虫性タンパク質の合成)
本発明の耐虫性タンパク質は、固相法や液相法、生物的な合成方法により合成することができる。
ここで、固相法とは、表面をアミノ基で修飾した直径0.1mm程度のポリスチレン高分子ゲルのビーズ等を固相として用い、ここから脱水反応によって1つずつアミノ酸鎖を伸長していき、目的とするペプチドの配列ができあがったら固相表面から切り出し、目的の物質を得る方法である。
また、液相法とは、合成しようするペプチドを固相に固定せず、液相で合成を行うものであり、アミノ酸残基を1つ伸長するたびに精製を行う方法である。
上記生物的な合成方法とは、大量発現にふさわしいプロモーターの支配下に合成しようとするペプチドの遺伝暗号をもつ翻訳領域を結合させた人工的なDNAを構築し、大腸菌、酵母、昆虫もしくは脊椎動物の培養細胞に合成させる方法である。なお、必ずしも生きた細胞を用いるとは限らず、遺伝子の転写及び翻訳に関わる因子を全て含む細胞抽出物を用いた無細胞転写翻訳系を用いる場合を含む。
(耐虫性タンパク質の搾取)
本発明の耐虫性タンパク質は、以下のようにして搾取される。
まず、クワ科植物の乳液を抽出し、これを上清と粒子層とに分離する。この分離手段としては、特に限定されないが、遠心分離、ろ過等が挙げられる。
分離手段として、遠心分離を行う場合、遠心力は、15000〜20000Gとすることが好ましく、1〜60分間回転させることが好ましい。
そうすると、所望のタンパク質が少なくとも5%(体積(ml)に対する質量(g)の割合)以上含まれる上清が得られる。なお、得られた上清は、遠心分離後、孔径0.1〜0.8μmのフィルターでろ過することが好ましい。これにより、コンタミ等の不純物を確実に除去できる。
次いで、得られた上清から本発明の耐虫性タンパク質を抽出する。かかる抽出手段としては、ゲル濾過クロマトグラフィー、電気泳動、イオン交換クロマトグラフィー等が挙げられる。
これらの中でも電気泳動を行うことが好ましく、非変性条件の電気泳動(native-PAGE)を行うことがより好ましい。
この場合、効率的に他のタンパク質を除去できるという利点がある。なお、上記電気泳動には、無担体電気泳動、濾紙電気泳動、アガロースやポリアクリルアミドゲルを用いるゲル電気泳動、等電点電気泳動、二次元電気泳動、キャピラリー電気泳動、パルスフィールド電気泳動等が含まれる。
ここで、非変性条件でポリアクリルアミドゲル電気泳動を行う場合について説明する。
まず、TBS緩衝液、PBS緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液等の緩衝剤でpH6.8〜8.8に調整した緩衝溶液を作成する。
次いで、混合割合が12.5%(体積(ml)に対する質量(g)の割合)となるように、ポリアクリルアミドゲルを投入する。そして、上記上清を投入して電気泳動を行う。
そうすると、上清がいくつかのバンドに分画される。その中で、分子量が50〜60kDaである画分を採取し、培養することにより、本発明の耐虫性タンパク質が得られる。
(遺伝子)
本発明の遺伝子は、上述した耐虫性タンパク質をコードする。
具体的には、植物由来の耐虫性遺伝子であって、配列表の配列番号6に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上の第6DNAを有する。なお、配列番号6に示される塩基配列は、配列番号4に示されるアミノ酸配列をコードしたものである。
また、植物由来の耐虫性遺伝子であって、配列表の配列番号7に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上の第7DNAを有する。なお、配列番号7に示される塩基配列は、配列番号5に示されるアミノ酸配列をコードしたものである。
なお、これらの耐虫性遺伝子は、上述したspppp配列をコードする塩基配列を少なくとも1つ有する。
ここで、上記耐虫性遺伝子とは、遺伝形質を規定する因子をいう。なお、通常、染色体上に一定の順序に配列している。
また、上記DNAには、ゲノムDNA、cDNA、及び化学合成DNAが含まれる。なお、ゲノムDNA及びcDNAの調製は、公知の方法で行えばよい。
ここで、相同性100%の場合、配列表の配列番号6に示される塩基配列からなるDNAと第6DNAとは同じ配列であり、配列表の配列番号7に示される塩基配列からなるDNAと第7DNAとは同じ配列である。
したがって、相同性100%である場合、本発明の耐虫性遺伝子は、配列表の配列番号6に示される塩基配列からなるDNA、又は、配列表の配列番号7に示される塩基配列からなるDNA、を有するものである。
配列表の配列番号6又は7に示される塩基配列は、クワ乳液由来全RNAを鋳型にして、逆転写反応を行い、得られたcDNAを用い、精製タンパク質より同定したN末端アミノ酸配列より設計したdegenerate primerを利用したPCRにより塩基配列が同定される。
本発明の耐虫性遺伝子によれば、植物、微生物、培養細胞、多細胞動植物、昆虫等の生物に遺伝子導入を行い遺伝子耐虫性生物の遺伝育種を行うことができる。
次に、本発明の耐虫性遺伝子の相同性について説明する。
本発明の耐虫性遺伝子は、配列表の配列番号6に示される塩基配列、又は、配列表の配列番号7に示される塩基配列、からなるDNAにおける相同性が50%以上のDNAを有する。
ここで、相同性が50%以上とは、所定の塩基配列(配列番号6又は7)において、50%以上の塩基が同じ配列になっていることを意味する。すなわち、所定の塩基配列において、50%未満の1若しくは複数の塩基が置換、欠失、付加及び/又は挿入により変換されていてもよいことを意味する。
上記相同性は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより一層好ましく、95%以上であることが更に好ましく、98%以上であることが更に一層好ましく、99%以上であることが特に好ましく、100%であることが最も好ましい。
本発明の耐虫性遺伝子の塩基配列において、置換、欠失、付加及び/又は挿入されるヌクレオチド(遺伝子)の個数は、その塩基配列からなるDNAが所望の耐虫性を有する限り特に限定されないが、9個以下であることが好ましく、4個以下であることがより好ましい。
これらの範囲であれば、耐虫性は確実に消失されない。
なお、耐虫性遺伝子には、配列番号6又は7に示される塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、付加及び/又は挿入された塩基配列からなる変異体、誘導体、アレル、バリアント及びホモログ等が含まれる。
また、このような塩基配列に係るDNAを調製するための当業者によく知られた方法としては、例えば、site−directed mutagenesis法(Kramer, W.& Fritz,H.-J. (1987) Oligonucleotide-directed construction of mutagenesis via gapped duplex DNA.Methods in Enzymology, 154: 350-367)等がある。
塩基配列の相同性は、カーリン及びアルチュールによるアルゴリズムBLAST(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268, 1990、Proc Natl Acad Sci USA 90: 5873, 1993)を用いて決定できる。
BLASTXを用いて塩基配列を解析する場合、パラメーターは、例えばscore=100、wordlength=12とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。
例えば、配列番号6又は7に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上のDNAを調製するために、ハイブリダイゼーション技術(Southern, E.M. (1975) Journal of Molecular Biology, 98, 503)やポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術(Saiki, R. K. et al. (1985) Science, 230, 1350-1354、Saiki, R. K. et al. (1988) Science, 239, 487-491)が利用できる。
具体的には、配列番号6又は7に示される塩基配列からなるDNAをプローブとし、配列番号6又は7に示される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAをプライマーとして、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることにより、配列番号6又は7に示される塩基配列と高い相同性を有する塩基配列からなるDNAを単離することができる。
このようにハイブリダイズ技術やPCR技術により単離しうる耐虫性タンパク質と同等の耐虫性を有するタンパク質をコードするDNAもまた本発明の耐虫性遺伝子に含まれる。
ここで、ストリンジェントな条件下におけるハイブリダイズとは、6M尿素、0.4%SDS、0.5xSSCの条件又はこれと同等のストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件を意味する。なお、よりストリンジェンシーの高い条件、例えば、6M尿素、0.4%SDS、0.1xSSCの条件とすることにより、より相同性の高いDNAの単離が可能となる。さらに、それぞれの条件において、温度は約40℃以上とすればよく、よりストリンジェンシーの高い条件が必要であれば、温度は約50℃、さらに約65℃とすればよい。
上記耐虫性遺伝子は、殺虫剤、農薬、耐虫用餌等の耐虫剤として好適に用いられる。
ここで、耐虫用餌とは、餌中に耐虫性物質含有させ、虫に食べさせることにより、耐虫性を発揮させる餌を意味する。すなわち、上記耐虫性遺伝子は、耐虫性餌として用いられると、人体に被害をもたらす虫や植物の成長を阻害する虫等がそれを食べることにより、虫の成長が阻害され、又は、虫が死滅されることになるので、虫を簡便に取り除くことができる。
(組換えベクター)
本発明の組換えベクターは、上述した耐虫性遺伝子を含有する。
本発明の組換えベクターは、異種の宿主に、上記耐虫性遺伝子を運ぶ機能を発揮する。
これにより、上記耐虫性遺伝子を他の耐虫性遺伝子に組み込むことができる。
上記組換えベクターには、E.coli−Agrobacteriumシャトルベクター等が用いられる。
(宿主細胞)
本発明の宿主細胞には、上記組換えベクターが導入されている。
宿主細胞としては、組換えタンパク質の発現に適した細胞であれば特に制限はなく、大腸菌の他、例えば、酵母、種々の動物細胞、植物細胞、昆虫細胞等が挙げられる。
宿主細胞への組換えベクターの導入には、公知の方法を用いればよい。
例えば、大腸菌への導入には、カルシウムイオンを利用した導入方法(Mandel, M. & Higa, A. (1970) Journal of Molecular Biology, 53, 158-162、Hanahan, D. (1983) Journal of Molecular Biology, 166, 557-580)等が挙げられる。
(植物細胞)
本発明の植物細胞には、上記組換えベクターが導入されている。
植物細胞としては、単子葉植物や双子葉植物の細胞が含まれる。
単子葉植物としては、イネ科植物、ユリ科植物等が挙げられる。
イネ科植物としては、イネ、コムギ、オオムギ、トウモロコシ、エンバク、ソルガム、ライムギ、アワ、サトウキビ等が挙げられる。
ユリ科植物としては、ネギ、アスパラガス等が挙げられる。
双子葉植物としては、アブラナ科植物、マメ科植物、ナス科植物、ウリ科植物、ヒルガオ科植物、バラ科植物、クワ科植物、アオイ科植物等が挙げられる。
アブラナ科植物としては、シロイヌナズナ、ハクサイ、ナタネ、キャベツ、カリフラワー等が挙げられる。
マメ科植物としては、ダイズ、アズキ、インゲンマメ、ササゲ等が挙げられる。
ナス科植物としては、トマト、ナス、ジャガイモ、タバコ、トウガラシ等が挙げられる。
ウリ科植物としては、マクワウリ、キュウリ、メロン、スイカ等が挙げられる。
ヒルガオ科植物としては、アサガオ、カンショ、ヒルガオ等が挙げられる。
バラ科植物としては、バラ、イチゴ、リンゴ等が挙げられる。
クワ科植物としては、クワ、イチジク、ゴムノキ等が挙げられる。
アオイ科植物としては、ワタ、ケナフ等が挙げられる。
また、本発明の植物細胞には、培養細胞の他、植物体中の細胞も含まれる。また、プロトプラスト、苗条原基、多芽体、毛状根も含まれる。
植物細胞への組換えベクターの導入には、公知の方法を用いればよい。
例えば、ポリエチレングリコール法、エレクトロポーレーション、アグロバクテリウムを介する方法、パーティクルガン法等が挙げられる。
(形質変換体)
本発明の形質変換体は、上述した遺伝子により形質変換される。
形質変換体の作製は、植物の種類に応じて公知の方法で行えばよい。なお、かかる植物としては、上述した単子葉植物や双子葉植物が用いられる。
例えば、ポリエチレングリコールによりプロトプラストへ遺伝子導入し、植物体を再生させる方法(Datta,S.K. (1995) In Gene Transfer ToPlants(Potrykus I and Spangenberg Eds.) pp66-74)、電気パルスによりプロトプラストへ遺伝子導入し、植物体を再生させる方法(Toki et al. (1992) Plant Physiol. 100, 1503-1507)、減圧処理又は加圧処理とエレクトロポーレーションとにより細胞又は組織へ遺伝子導入し、植物体を再生させる方法(減圧処理/加圧処理の使用を含むエレクトロポーレーション方法(特表2005−534299号))、パーティクルガン法により細胞へ遺伝子を直接導入し、植物体を再生させる方法(Christou et al. (1991) Bio/technology, 9:957-962.)及びアグロバクテリウムを介して遺伝子を導入し、植物体を再生させる方法(超迅速単子葉形質転換法(特許第3141084号))等が挙げられる。
形質変換された植物細胞は、再分化させることにより植物体を再生させることが可能である。
再分化の方法としては、植物細胞の種類により異なるが、例えば、シロイヌナズナであればAkama等(Plant Cell Reports12:7-11 (1992))の方法が挙げられ、イネであればFujimura等(Plant Tissue Culture Lett. 2:74 (1995))の方法が挙げられる。
ゲノム内に本発明の耐虫性遺伝子あるいは本発明の耐虫性遺伝子の発現を抑制するDNAが導入された形質変換植物体が得られれば、形質変換植物体から有性生殖又は無性生殖により子孫を得ることが可能である。
また、形質変換植物体やその子孫あるいはクローンから繁殖材料(例えば、種子、果実、切穂、塊茎、塊根、株、カルス、プロトプラスト等)を得て、それらを基に形質変換植物体を量産することも可能である。なお、上記形質変換植物体には、耐虫性遺伝子が導入された植物体のみならず、耐虫性タンパク質の調製のために耐虫性遺伝子が導入されたものも含まれる。
上記形質変換体には、本発明の耐虫性遺伝子が導入された植物細胞、該植物細胞を含む植物体、該植物体の子孫及びクローンが含まれ、更に該植物体、その子孫及びクローンの繁殖材料が含まれる。
例えば、昆虫(カイコ)の場合、piggyBacをもとに作製した組換えベクターを田村らの方法(Nat.Biotechnol.18,81-84,2000)を利用して形質変換すればよい。
本発明の形質変換体によれば、上記遺伝子により形質変換された植物において、煩雑な農薬散布の作業が省けると共に、茎等の植物組織内部に潜み、農薬をかけにくい害虫に対しても容易に効果を発揮できる。
(回収タンパク質)
本発明の回収タンパク質は、上記宿主細胞、上記植物細胞、上記形質変換体から回収される。
例えば、宿主細胞内で発現させた組換えタンパク質は、宿主細胞又はその培養上清から、公知の方法により精製し、タンパク質を回収することが可能である。なお、組換えタンパク質を上記のマルトース結合タンパク質等との融合タンパク質として発現させた場合には、容易にアフィニティー精製を行うことが可能である。
本発明の耐虫性遺伝子が導入された形質変換体である微生物、培養細胞、多細胞動植物、昆虫等を作製し、該形質変換体に発現させ回収タンパク質を回収できる。
かかる回収タンパク質は、散布することにより耐虫性の農薬等の耐虫剤として用いることができる。
(耐虫剤)
本発明の耐虫剤は、上述した耐虫性タンパク質、又は、上述した耐虫性遺伝子、を有効成分とする。
上記耐虫性タンパク質を耐虫剤として用いる場合、耐虫性タンパク質を含む微生物、植物、動物等の生物を粗精製又は精製したもの、また、該生物に耐虫性タンパク質を発現させたものから生化学的手法で耐虫性タンパク質を粗精製又は精製したものが用いられる。なお、これらの粗精製又は精製したものを、精製耐虫性タンパク質という。
精製耐虫性タンパク質の形態は、液状、粉状、顆粒状、錠剤等で用いられる。なお、これらの耐虫剤には、増量剤、展着剤等を適宜加えてもよい。
耐虫剤に含まれる精製耐虫性タンパク質の含有割合は、耐虫剤全量に対して、0.01質量%以上であればよく、確実性の観点から0.02質量%以上であることが好ましい。
このように、本発明の耐虫性タンパク質によれば、少量であっても十分な耐虫性を発揮する。
上記耐虫性遺伝子を耐虫剤として用いる場合、耐虫性遺伝子を含む微生物、植物、動物等の生物を粗精製又は精製したもの、また、該生物に耐虫性遺伝子を発現させたものから生化学的手法で耐虫性遺伝子を粗精製又は精製したものが用いられる。
なお、これらの粗精製又は精製したものを、精製耐虫性遺伝子という。
精製耐虫性遺伝子の形態は、液状、粉状、顆粒状、錠剤等で用いられる。なお、これらの耐虫剤には、増量剤、展着剤等を適宜加えてもよい。
耐虫剤に含まれる精製耐虫性遺伝子の含有割合は、耐虫剤全量に対して、0.01質量%以上であればよく、確実性の観点から0.02質量%以上であることが好ましい。
このように、本発明の耐虫性遺伝子によれば、少量であっても十分な耐虫性を発揮する。
以下、本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(耐虫性タンパク質の搾取)
クワ科植物(品種しんいちのせ)の乳液を500μl抽出し、この乳液を遠心分離(製品名:KUBOTAインバーターマイクロ冷却遠心機1920、クボタ社製)で遠心分離した。なお、遠心分離の条件は、回転速度13000rps、15分間であった。
そして、分離された上清を取出し、0.45μmのフィルターでろ過した。
次に、電気泳動を行った。
電気泳動は、上清400μlを等量のNative−PAGE緩衝液と混ぜ、さらに、12.5%(体積に対する質量の割合)となるようにポリアミドゲルを投入し、非変性条件(室温(25℃)、pH6.8〜8.8)でNative−PAGE電気泳動を行った。
得られた結果を図1の(a)に示す。
そして、図1の(a)に示す番号1〜6のバンド部分のゲルをそれぞれ切り出し、1.0mlのTBS(Tris−Buffered Saline)緩衝液(pH6.8)に浸し、4℃で一晩培養し、タンパク質溶液を得た。
以下、得られた番号1〜6のタンパク質溶液をそれぞれフラクション1〜6という。
なお、フラクション1には50〜60kDaのバンドから得られるタンパク質が含まれており、フラクション2には44,18kDaのバンドから得られるタンパク質が含まれており、フラクション3には60kDaのバンドから得られるタンパク質が含まれており、フラクション4には42kDaのバンドから得られるタンパク質が含まれており、フラクション5にはタンパク質が殆ど含まれておらず、フラクション6には30,25kDaのバンドから得られるタンパク質が含まれていた。
(実験内容)
(主要画分の調査)
フラクション1〜6についてタンパク定量をビシンコニン法(BCA Protein Assay Reagent Kit、PIERCE社)で行い、精製し、それぞれについてSDS-PAGE電気泳動(15%ゲル、15μl/lane)を行った。
得られた結果の泳動像を図1の(b)に示す。なお、図1の(b)中、Mは分子マーカーを意味する。
この結果から、フラクション1〜3が、乳液タンパク質の主要画分であることが明らかとなった。
(耐虫性評価1)
フラクション1〜6それぞれのタンパク質緩衝液30μlと、L4M(広食性昆虫用人工飼料、乾燥粉末1:水2.5を加えて蒸した湿体飼料、日本農産工業製)100mgとを混合し、エリサン(ヤママユガ科の広食性の鱗翅目昆虫)孵化幼虫に摂食させ、2日後、4日後の体重を測定した。なお、このときのフラクション1及びフラクション2のタンパク質濃度は、1mg/mlであり、フラクション3のタンパク質濃度は、0.4mg/mlであった。
フラクション1〜3について得られた結果のグラフを図2に示す。なお、図2中、縦軸は孵化幼虫の体重(weight)を示し、横軸は日数(day)を示す。
図2に示すように、分子量が50〜60kDaである画分のフラクション1においては、顕著な耐虫性活性(成長阻害活性)が認められた。一方、フラクション2及び3には耐虫性活性(成長阻害活性)は認められなかった。
また、図示しないが、フラクション4〜6にも全く耐虫性活性は認められなかった。
(耐虫性評価2)
フラクション1のタンパク質溶液を、L4M1gに対して、0(Control),90,180,270μgとなるように混合し、エリサン孵化幼虫に摂食させ、2日後及び4日後の体重を測定した。
得られた結果のグラフを図3に示す。なお、図3中、縦軸は孵化幼虫の体重(weight)を示し、横軸は日数(day)を示す。
図3から明らかなように、本発明に係るフラクション1に含まれるタンパク質は、90,180μg/gの濃度(湿体飼料当たり0.01〜0.02質量%、乾燥飼料当たり0.03〜0.06質量%、食餌タンパク質当たり0.1〜0.2%)の低濃度で成長量(体重増加量)を半分にできることが確認された。
また、成長阻害効果は2日後にも顕著に現れ、2日後でも体重増加が半分程度になるなど(4日後では更に増加が抑えられる)短時間で顕著な成長阻害効果を持つことが明らかとなった。
上述の濃度はこれまで発見され実用化にむけて研究されているタンパク質に比べて10〜100倍以上低く、このタンパク質が単位重量あたり以前から用いられてきた耐虫性タンパク質(アミラーゼインヒビター・レクチン・プロテアーゼインヒビター)の10〜100倍の効果を持つといえる。
(耐虫性評価3)
フラクション1のタンパク質溶液を、L4M1gに対して、0(Control),120,300μgとなるように混合し、Mamestra属のヨトウガ(Mamestra brassicae)の孵化幼虫に摂食させ、6日後及び10日後の体重を測定した。
得られた結果のグラフを図4に示す。なお、図4中、縦軸は孵化幼虫の体重(weight)を示し、横軸は日数(day)を示す。
図4から明らかなように、本発明に係るフラクション1に含まれるタンパク質は、120,300μg/gの低濃度で成長量(体重増加量)を半分以下にできることが確認された。
(プロテアーゼ耐性)
フラクション1のタンパク質溶液を、表1に示すような配合でプロテアーゼあるいは昆虫消化液と混合して処理し、得られたサンプルをSDS−ポリアクリルアミド電気泳動を行うことでプロテアーゼ耐性を調査した。なお、かかる調査は、pH8.8、37℃、24時間の条件下で行った。
得られた結果の泳動像を図5に示す。
Figure 2008245640
図5のNo2,3,6,7から明らかなように、本発明に係るフラクション1に含まれるタンパク質は、50〜60kDaの位置に、バンドが認められることから、昆虫の消化液のタンパク質分解酵素を始め、種々のタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)に全く分解されないことがわかった。なお、図5のNo4,5,8,9から、このバンドは、プロテアーゼに基づくものではない。
このことから、本発明の耐虫性タンパク質は、プロテアーゼ活性が高い昆虫消化管内であっても、活性を維持し作用させることができるといえる。
以上より、本発明の耐虫性タンパク質によれば、少量であっても虫に対して十分な耐虫性を示すことが確認された。
本発明の耐虫性タンパク質、耐虫性遺伝子は、少量であっても十分な耐虫性を発揮する。したがって、これらは、殺虫剤、農薬、耐虫用餌等の耐虫剤として好適に用いられる。
図1の(a)は、本発明の実施例におけるNative-PAGE電気泳動の結果を示した図であり、(b)は、本発明の実施例におけるSDS-PAGE電気泳動の結果を示した写真である。 図2は、本発明の実施例における耐虫性評価1の結果を示したグラフである。 図3は、本発明の実施例における耐虫性評価2の結果を示したグラフである。 図4は、本発明の実施例における耐虫性評価3の結果を示したグラフである。 図5は、本発明の実施例におけるプロテアーゼ耐性の結果を示した写真である。

Claims (21)

  1. 植物由来の耐虫性タンパク質であって、
    配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第1アミノ酸配列と、
    配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第2アミノ酸配列と、
    配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第3アミノ酸配列と、
    を有し、且つ
    前記第2アミノ酸配列がspppp配列を少なくとも1つ有する耐虫性タンパク質。
  2. 前記第2アミノ酸配列が、前記第1アミノ酸配列と前記第3アミノ酸配列との間に位置する請求項1記載の耐虫性タンパク質。
  3. 植物由来の耐虫性タンパク質であって、
    配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第4アミノ酸配列からなり、spppp配列を少なくとも1つ有する耐虫性タンパク質。
  4. 植物由来の耐虫性タンパク質であって、
    配列表の配列番号5に示されるアミノ酸配列に対する相同性が50%以上の第5アミノ酸配列からなり、spppp配列を少なくとも1つ有する耐虫性タンパク質。
  5. 前記植物がクワ科植物であり、該クワ科植物の乳液から抽出される請求項1記載の耐虫性タンパク質。
  6. クワ科植物の乳液を抽出し、該乳液を遠心分離して上清を分離し、該上清を非変性条件で電気泳動させて分画し、分子量が50〜60kDaである画分から採取することにより得られる耐虫性タンパク質。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の耐虫性タンパク質をコードする耐虫性遺伝子。
  8. 植物由来の耐虫性遺伝子であって、
    配列表の配列番号6に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上の第6DNAを有し、spppp配列をコードする塩基配列を少なくとも1つ有する耐虫性遺伝子。
  9. 前記第6DNAと、相補的な塩基配列からなるDNAとがストリンジェントな条件下でハイブリダイズされている請求項8記載の耐虫性遺伝子。
  10. 植物由来の耐虫性遺伝子であって、
    配列表の配列番号7に示される塩基配列からなるDNAに対する相同性が50%以上の第7DNAを有し、spppp配列をコードする塩基配列を少なくとも1つ有する耐虫性遺伝子。
  11. 前記第7DNAと、相補的な塩基配列からなるDNAとがストリンジェントな条件下でハイブリダイズされている請求項10記載の耐虫性遺伝子。
  12. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の耐虫性遺伝子を含有する組換えベクター。
  13. 請求項12記載の組換えベクターが導入された宿主細胞。
  14. 請求項12記載の組換えベクターが導入された植物細胞。
  15. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体。
  16. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の耐虫性遺伝子により形質変換された形質変換体の製造方法。
  17. 請求項13記載の宿主細胞により回収された回収タンパク質。
  18. 請求項14記載の植物細胞により回収された回収タンパク質。
  19. 請求項15又は請求項16に記載の形質変換体により回収された回収タンパク質。
  20. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の耐虫性タンパク質を有効成分とする耐虫剤。
  21. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の耐虫性遺伝子を有効成分とする耐虫剤。
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