JP2008244521A - 高周波電力増幅回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタブ、共振回路を使用しないでF級動作を行う高周波電力増幅回路を提供する。
【解決手段】基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタ48の出力端に、負荷として整合回路38と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタ30sとの直列回路を備える高周波電力増幅回路20であって、前記直列回路に直列に接続される伝送線路36をさらに備え、伝送線路36の電気長が、トランジスタ48の出力端44からみて2f0である5.4[GHz]の周波数において負荷インピーダンスが短絡となり、3f0である8.1[GHz]の周波数において負荷インピーダンスが開放となるように設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、基本周波数の信号を増幅するトランジスタの出力端に、整合回路と基本周波数を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路に適用して好適であり、F級動作又は逆F級動作が行えるようにした高周波電力増幅回路に関する。
F級増幅器の原理は、瞬時電圧波形と瞬時電流波形がどの時点においても重ならないようにして電力効率が100[%](電力損失が0[%])となるようにするものである(特許文献1、特許文献2)。
このF級動作を実現するためには、トランジスタの出力端から負荷側をみたインピーダンス(負荷インピーダンス)を、偶数次高調波に対して短絡、奇数次高調波に対して開放とすることが必要である。これにより、トランジスタに流れる電流を基本波(基本周波数の信号波)と偶数次高調波のみの周波数成分とし、同電圧を基本波と奇数次高調波成分のみの周波数成分とすることができ、高調波による電力損失をゼロ値にできる。このとき、基本波の電流と電圧の位相が完全に逆相であれば、100[%]の効率で、前記トランジスタに供給される直流電力を高周波電力に変換できる。
さらに説明すれば、F級増幅器は、高調波を負荷側からトランジスタ出力端(ドレイン端又はコレクタ端)側に反射させることで理論効率を100[%]にする高効率電力増幅器である。
F級増幅器は、B級増幅器のトランジスタ出力端において偶数次高調波が短絡(逆相反射)となり奇数次高調波が開放(同相反射)になるように負荷インピーダンス設定(設計)を行うことにより実現される。
図6は、特許文献2に記載された、負荷インピーダンスの変化特性の例を示している。基本波の周波数はf0(f0=2[GHz])である。2f0、4f0、6f0は2次、4次、6次高調波、3f0、5f0、7f0は、3次、5次、7次高調波を示している。縦軸の負荷インピーダンスの単位は[Ω]である。
B級増幅器のトランジスタ出力端の電圧波形は半波正弦波であるが、図6の負荷インピーダンス設定処理を行うことにより、図7の時間対電流・電圧特性に示すように、トランジスタ出力端電圧Vdの波形は、略矩形波となる。このため、ドレイン電流(又はコレクタ電流)Idの波形との積で表されるトランジスタの消費電力Vd×Idは、ゼロ値に近づき高効率増幅が可能である。
なお、F級動作においては電圧波形が矩形波となるように負荷インピーダンスを制御しているが、逆F級動作においては電流波形が矩形波となるように負荷インピーダンスを制御しているので、トランジスタの出力から負荷側をみたインピーダンス(負荷インピーダンス)が、偶数次高調波に対して開放(同相反射)、奇数次高調波に対して短絡(逆相反射)と設定することが必要である。
このように高周波電力増幅回路において、F級動作と逆F級動作は、負荷インピーダンスを高調波に応じて短絡とするか開放とするかだけの違いだけであり、双対の関係にある。よって、この明細書の説明においては、F級動作を適用した高周波電力増幅回路について説明するが、この発明の技術的範囲には、逆F級動作を適用した高周波電力増幅回路にも含まれる。
F級増幅では、理想的には、無限次高調波までインピーダンス処理(インピーダンス設定)を行う必要があるが、現実的には、2次高調波2f0のみ、又は2次高調波2f0と3次高調波3f0のみをを処理することが多い。これら低次高調波のみの処理であっても、効率改善効果が大きく、又高次高調波の処理が困難であることから、実用的に十分であるといえる。
高周波を負荷側からトランジスタの出力端に反射させるため、トランジスタの出力端に所定波長の伝送線路を接続したF級高周波電力増幅回路についての技術が提案されている(特許文献3)。
特開2005−117200号公報 特開2006−5643号公報 特開平6−204764号公報
図6に示した負荷インピーダンスを得るために、特許文献3では、素子として多数のスタブ(先端が短絡又は開放の伝送線路)を使用している。特許文献2では、素子としてLC共振器を使用して出力整合回路を構成している。
例えば、特許文献3のF級増幅回路では、図8に示すように、トランジスタ1の出力端2(A点)に基本波(周波数f0、波長λ=1/f0とする。)のλ/8の先端開放の伝送線路3が接続されている。これは、偶数次高調波のうちの2次波、6次波、10次波…に対して、それぞれλ/4(=2×λ/8)、3λ/4(=6×λ/8)、5λ/4(10×λ/8)…相当の伝送線路となり伝送線路端3で開放となるので出力端2を短絡にする一方、奇数次高調波すなわち3次波、5次波、7次波…に対してはそれぞれ3λ/8、5λ/8、7λ/8となることから、出力端2からみて、それぞれjZ0、−jZ0、jZ0、…のインピーダンスを与えることとなる。ここでZ0は伝送線路の特性インピーダンスである。さらに、出力端2には、基本波のλ/8の伝送線路4が接続されている。もしもその先端の点5(B点)が、奇数次高調波に対して短絡になっていれば、これは3次波,5次波,7次波……に対して、出力端2からみて、それぞれ−jZ0、jZ0、−jZ0、…のインピーダンスを与えることとなる。従って点5が特定の奇数次波に対して短絡であれば、伝送線路3と伝送線路4は共振回路を形成し、出力端2は開放(Z=∞)となる。
点5(B点)を特定の奇数次高調波に対して短絡にするために、点5にそれぞれの奇数次高調波のλ/4の先端開放線路である、λ/20伝送線路7及びλ/12伝送線路6を接続している。
点5(B点)の先には、基本波f0に対する整合回路8が接続される。伝送線路3、4、6、7をトランジスタ1との間に挿入したことにより、当然ながら基本波の整合に影響が及ぼされるが、この整合回路8によりそれも含めた状態で負荷9への整合調整が行われる。
トランジスタ1の出力端2は、チョークインダクタ10を通じて直流電源に接続されている。
このように、特許文献2等に係る従来技術によれば、高調波処理部11を構成する素子(スタブやLC共振回路)が、高周波電力増幅器の基本周波数(基本動作周波数)において、整合状態に悪影響を及ぼすという欠点がある。また、基本波の整合回路8が複雑な構成になるという問題もある。さらに、高調波処理部11は、基本波のインピーダンスも変化させるために、増幅器の帯域が狭帯域になるという欠点もある。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、整合状態に悪影響を及ぼすことのない簡単な構成の高周波電力増幅回路を提供することを目的とする。
この項では、理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。したがって、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
この発明に係る高周波電力増幅回路は、例えば、図1に示すように、基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタ48の出力端44に、負荷として整合回路38と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタ30sとの直列回路を備える高周波電力増幅回路20であって、前記直列回路に直列に接続される伝送線路36をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて2f0の周波数において負荷インピーダンスが短絡(F級動作)又は開放(逆F級動作)となるように設定されていることを特徴とする。
この発明によれば、スタブ又は共振回路を必要としない簡単な構成で、2f0の周波数で負荷インピーダンスを短絡させるF級増幅器又は2f0の周波数で負荷インピーダンスを開放させる逆F級増幅器を構成することができる。
基本周波数において、伝送線路と帯域通過フィルタの反射係数は、特性インピーダンスを例えば50[Ω]として設計すれば(通常、そのように設計される。)略ゼロ値にできるので、伝送線路を挿入しても基本周波数の整合状態に影響を与えない。よって、整合回路(基本波に対する整合回路)の設計が容易であり、構成を簡単にできる。結果、広帯域化が図れる。
この場合、トランジスタの出力端からみて3f0の周波数において負荷インピーダンスが開放又は短絡となるように伝送線路の電気長を設定することで、スタブ又は共振回路を必要としない簡単な構成で、3f0の周波数で負荷インピーダンスを開放させるF級増幅器又は3f0の周波数で負荷インピーダンスを短絡させる逆F級増幅器を構成することができる。
また、トランジスタの出力端からみて2f0の周波数において負荷インピーダンスが短絡、かつ3f0の周波数において負荷インピーダンスが開放となるように伝送線路の電気長を設定することで、スタブ又は共振回路を必要としない簡単な構成で、2f0の周波数で負荷インピーダンスを短絡させ3f0の周波数で負荷インピーダンスを開放させるF級増幅器を構成することができる。
同様に、トランジスタの出力端からみて2f0の周波数において負荷インピーダンスが開放、かつ3f0の周波数において負荷インピーダンスが短絡となるように設定することで、スタブ又は共振回路を必要としない簡単な構成で、2f0の周波数で負荷インピーダンスを開放させ3f0の周波数で負荷インピーダンスを短絡させる逆F級増幅器を構成することができる。
さらに、トランジスタの出力端からみて基本波周波数の少なくとも1つの偶数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが短絡、かつ前記基本波周波数の少なくとも1つの奇数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが開放となるように伝送線路の電気長を設定することで、スタブ又は共振回路を必要としない簡単な構成で、F級増幅器を構成することができる。
さらにまた、トランジスタの出力端からみて基本波周波数の少なくとも1つの偶数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが開放、かつ前記基本波周波数の少なくとも1つの奇数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが短絡となるように設定することで、スタブ又は共振回路を必要としない簡単な構成で、F級増幅器を構成することができる。
この発明によれば、基本周波数において、伝送線路と帯域通過フィルタの反射係数は、特性インピーダンスを例えば50[Ω]として設計すれば(通常、そのように設計される。)略ゼロ値にできるので、伝送線路を挿入しても基本周波数の整合状態に影響を与えないF級動作又は逆F級動作の高周波電力増幅回路を実現することができる。また、スタブ又は共振回路を利用していないので、整合回路(基本波に対する整合回路)の設計が容易であり、構成を簡単にできる。結果、広帯域化が図れる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る高周波電力増幅回路20が適用された無線機フロントエンド22の構成を示している。
この無線機フロントエンド22は、図示しないアンテナに接続されるアンテナ端24と、受信端26と、送信端28とを備え、アンテナ端24と受信端26との間に受信トップフィルタ(受信周波数の帯域通過フィルタ)30rが接続され、アンテナ端24と送信端28との間に送信周波数(基本周波数)f0の送信トップフィルタ(帯域通過フィルタ)30sが接続される。ここで、帯域通過フィルタ30rと帯域通過フィルタ30sとは、送信信号と受信信号とを分離するものであり、一体化されて送受共用器(アンテナ共用器ともいう。)32を形成している。
受信端26には、低雑音増幅器34が接続され、低雑音増幅器34の出力端35には、図示しないミキサ等を含む復調回路が接続される。
送信端28には、F級動作又は逆F級動作をさせるために挿入された伝送線路36と、本来備わる整合回路38と、電力増幅器(高周波電力増幅器又は送信電力増幅器ともいう。)40が直列に接続されている。電力増幅器40の出力側に内蔵されているトランジスタ(パイポーラトランジスタ又はFET等)48のコレクタ端子又はドレイン端子が、電力増幅器40の出力端(トランジスタの出力端)44に接続されている。電力増幅器40の入力端46には、図示しないミキサ等を含む変調回路が正続される。
このように構成される無線機フロントエンド22は、携帯電話機、移動通信機、ハンディトランシーバ、業務用無線機、固定通信機等、さまざまな装置・用途で利用に供される。
この実施形態における高周波電力増幅回路20は、トランジスタ48と、整合回路38と、伝送線路36と、帯域通過フィルタ30sにより構成されている。帯域通過フィルタ30r、すなわち送受共用器32を含めて高周波電力増幅回路が構成されていると考えることもできる。
実際上、整合回路38も含め、主に、伝送線路36と帯域通過フィルタ30sにより電力増幅器40の出力トランジスタであるトランジスタ48のF級又は逆F級の負荷インピーダンスが設定される。
次に、負荷インピーダンスの設定の仕方について、基本周波数(通過周波数)f0=2.7[GHz]の送受共用器32を例として説明する。
まず、図2に示すように、送信端28から送受共用器32側を見た反射係数Γと反射位相θ[deg]とをネットワークアナライザ50により測定する。アンテナ端24と受信端26は、それぞれ50[Ω]の終端抵抗器51、52により終端する。
図3に測定結果を示す。基本波周波数f0=2.7[GHz]における反射係数Γは、Γ=0.15、反射位相θは、θ=−116[deg]であり、2次波2f0=5.4[GHz]における反射係数Γは、Γ=0.93、反射位相θは、θ=101[deg]であり、3次波3f0=8.1[GHz]における反射係数Γは、Γ=0.98、反射位相θは、θ=3[deg]であった。
なお、理想的な送受共用器32であれば、基本周波数f0=2.7[GHz]における反射係数ΓはΓ=0、その他の周波数において反射係数ΓがΓ=1となるので、この送受共用器32は、図3の測定結果から分かるように理想に近い性能を有する。
ここで、帯域通過フィルタ30sと、電力増幅器40のトランジスタ48のコレクタ端あるいはドレイン端である出力端44との間に直列に挿入した伝送線路36と整合回路38を合わせた伝送路の基本周波数f0=2.7[GHz]での電気長をE/2[deg]とする。この実施形態において、後述するように、伝送線路36の電気長と整合回路38の電気長は、伝送線路36の電気長:整合回路38の電気長≒20:1程度である(∴伝送線路36の電気長)≫整合回路38の電気長)。すなわち、伝送線路36の電気長が支配的となる。
トランジスタの出力端44から負荷側(送受共用器32側)を見た電圧反射位相θは、各周波数における往復の遅延位相を考えれば、図4のように表されることが分かる。
すなわち、基本波周波数f0=2.7[GHz]での反射位相θは、θ=−116+E[deg]となり、2次波2f0=5.4[GHz]での反射位相θは、θ=101+2E[deg]となり、3次波3f0=8.1[GHz]での、反射位相θは、θ=3+3E[deg]となる。
ここで、高周波電力増幅回路20がF級動作するためには、換言すれば、電力増幅器40がF級動作するためには、2次波の周波数2f0である5.4[GH]における反射位相θが負荷インピーダンスの短絡に対応する180[deg]の奇数倍となることが必要であり、3次波の周波数3f0である8.1[GHz]における反射位相θが負荷インピーダンスの開放に対応する360[deg]の整数倍となることが必要である。
このように、出力端44から負荷側、すなわち伝送線路36+整合回路38+送受共用器32(≒帯域通過フィルタ30s)の反射位相θを設定すればよい。
数式で表せば、nを正の整数として奇数を(2n−1)、mを正の整数としたとき、次の(1)式、(2)式が同時に成り立つように、伝送線路36+整合回路38の電気長E/2を決定すればよいことが分かる。
2f0: (2n−1)・180=101+2E(nは、正の整数)…(1)
3f0: m・360=3+3E (mは、正の整数) …(2)
ちなみに、2f0において、2n−1が、奇数3、7、11のときに、(1)式からEが、219.5、579.5、939.5と計算され、3f0において、mが2、5、8のときに(2)式からEが239、599、959と計算される。例えば、2f0において、n=2のとき、E=219.5={3×180−101}/2計算され、3f0において、m=2のとき、E=239=(2×360−3)/3と計算される。
そこで、Eとして、平均をとって、230{≒(219.5+239)/2}、590(=230+360)、950(=230+360×2)となるように伝送線路36を設定(設計)したときの出力端44から負荷(整合回路38、伝送線路36、送受共用器32)側をみた電圧反射位相θが、図5に示すようになった。
すなわち、2f0=5.4[GHz]における反射位相が、180[deg]の略奇数倍である561≒180×3=540、1281≒180×7=1260、2001≒180×11=1980となり、3f0=8.1[GHz]における反射位相が360[deg]の略整数倍である693≒360×2=720、1773≒360×5=1800、2853≒360×8=2880となった。
伝送線路36+整合回路38の2f0=5.4[GHz]における電気長は、例えば、E/2=230/2=115[deg]となるが、この中、実際に、整合回路38の電気長は5[deg]、伝送線路36の電気長は110[deg]となっていた。
以上説明したように上述した実施形態によれば、基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタ48の出力端に、負荷として整合回路38と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタ30sとの直列回路を備える高周波電力増幅回路20であって、直列回路に直列に接続される伝送線路36をさらに備え、伝送線路36の電気長が、トランジスタ48の出力端44からみて2f0である5.4[GHz]の周波数において負荷インピーダンスが短絡となり、3f0である8.1[GHz]の周波数において負荷インピーダンスが開放となるように設定している。
基本周波数f0において、伝送線路36と帯域通過フィルタ30sの反射係数は、特性インピーダンスを、例えば50[Ω]として設計すれば(通常、そのように設計される。)略ゼロ値にできるので、伝送線路36を挿入しても基本周波数f0の整合状態に影響を与えないF級動作を実現できる。この場合、従来技術のように、スタブや共振回路を使用していないので、基本波に対する整合回路38に影響を与えることがない。伝送線路36をほとんど考慮する必要がないので、整合回路38の設計が容易である。また、スタブや共振回路を利用していないので、極や零点が少なくなり、結果、広帯域化を図り易い。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
この発明の一実施形態に係る高周波電力増幅回路が適用された無線機フロントエンドの構成図である。 送信端から送受共用器側を見たときの反射係数と反射位相の測定回路図である。 図2の測定回路による反射係数と反射位相の測定結果を示す説明図である。 伝送線路を挿入した場合のトランジスタ出力端から負荷側を見た電圧反射位相の説明図である。 2次波で反射位相を180゜の奇数倍、3次波で反射位相を360゜の整数倍とするための伝送線路を含む電気長の説明図である。 F級増幅器の負荷インピーダンスの特性例を示す説明図である。 F級増幅器の動作波形の説明図である。 従来技術に係るスタブ及び共振回路を利用したF級増幅器の回路図である。
符号の説明
20…高周波電力増幅回路 22…無線機フロントエンド
24…アンテナ端 26…受信端
28…送信端
30r…帯域通過フィルタ(受信トップフィルタ)
30s…帯域通過フィルタ(送信トップフィルタ)
32…送受共用器(アンテナ共用器) 36…伝送線路
38…整合回路
40…電力増幅器(高周波電力増幅器、送信電力増幅器)
44…出力端 48…トランジスタ

Claims (6)

  1. 基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタの出力端に、負荷として整合回路と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路であって、
    前記直列回路に直列に接続される伝送線路をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて2f0の周波数において負荷インピーダンスが短絡又は開放となるように設定されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅回路。
  2. 基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタの出力端に、負荷として整合回路と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路であって、
    前記直列回路に直列に接続される伝送線路をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて3f0の周波数において負荷インピーダンスが開放又は短絡となるように設定されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅回路。
  3. 基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタの出力端に、負荷として整合回路と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路であって、
    前記直列回路に直列に接続される伝送線路をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて2f0の周波数において負荷インピーダンスが短絡、かつ3f0の周波数において負荷インピーダンスが開放となるように設定されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅回路。
  4. 基本周波数f0の信号を増幅するトランジスタの出力端に、負荷として整合回路と前記基本周波数f0を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路であって、
    前記直列回路に直列に接続される伝送線路をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて2f0の周波数において負荷インピーダンスが開放、かつ3f0の周波数において負荷インピーダンスが短絡となるように設定されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅回路。
  5. 基本周波数の信号を増幅するトランジスタの出力端に、負荷として整合回路と前記基本周波数を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路であって、
    前記直列回路に直列に接続される伝送線路をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて前記基本波周波数の少なくとも1つの偶数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが短絡、かつ前記基本波周波数の少なくとも1つの奇数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが開放となるように設定されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅回路。
  6. 基本周波数の信号を増幅するトランジスタの出力端に、負荷として整合回路と前記基本周波数を通過させる帯域通過フィルタとの直列回路を備える高周波電力増幅回路であって、
    前記直列回路に直列に接続される伝送線路をさらに備え、前記伝送線路の電気長が、前記トランジスタの前記出力端からみて前記基本波周波数の少なくとも1つの偶数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが開放、かつ前記基本波周波数の少なくとも1つの奇数次高調波の周波数において負荷インピーダンスが短絡となるように設定されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅回路。
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