JP2008244007A - ダイシング用テープとダイシング方法 - Google Patents

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嘉昭 新城
Kazuo Teshirogi
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Abstract


【課題】 半導体ウェーハのような被加工物をブレードで切断するに際して、確実にダイシングされたことを目視で容易に確認できるダイシング用テープを提供する。
【解決手段】 被加工物2をブレード3で切断して個片化する際に該被加工物2を固定するダイシング用テープ1であって、該ダイシング用テープ1は、下基材11と中間層12と上基材13と粘着層14とからなり、該中間層12が着色インキ123を包含したマイクロカプセル122を混練したプラスチックシート121からなるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウェーハのような被加工物を切断してチップ状に個片化するダイシング工程において被加工物の裏面に貼着するダイシング用テープとそのダイシング用テープを用いたダイシング方法に関する。
半導体ウェーハ上に一括形成された複数個の半導体素子は、裸(ベア)のまま実装されるにしろ一旦パッケージングされるにしろ、一般的には半導体ウェーハを半導体チップに個片化するために分割される。この分割工程には、ダイヤモンドスクライビングやレーザスクライビングなどの方法もあるが、数十μmの超薄歯のダイヤモンドブレードを超高速回転させながら切断するブレードダイシングが多用されている。
図8は従来のダイシング工程の一例を模式的に示したものである。図8(A)は側面から見たダイシングの断面図で、被加工物である半導体ウェーハ21は、ウェーハ自身の支持と分割されたときに飛散しないように基材16に粘着層14が設けられたダイシング用テープ1に貼り付けられた状態で保持される。
個別の半導体素子が、実装に際して回路基材やリードフレームなどにダイボンディングされる形態では、半導体ウェーハ21の裏面に、例えば、導電性のシート状ペーストからなるダイス付け材15が設けられる場合が多い。この場合には、半導体ウェーハ21と粘着層14との間にはシート状のダイス付け材15が配置された構成になる。
ダイシングには一般に回転式のブレード3が用いられる。このブレード3は、例えば、厚さが数10μmの不銹鋼などの薄い円板の周縁部にダイヤモンド粒を固着したもので、通常は高速回転による摩擦熱に対して流水などで冷却しながら切断する。ブレード3は、半導体ウェーハ21とダイシング用テープ1の基材16の部分まで切り込む。
図8(B)において、ダイシングを行うに際しては、図示してないダイシング装置の支持テーブルの上に半導体ウェーハ21を貼着したダイシング用テープ1を真空吸着して保持する。そして、まず、ブレード3を半導体ウェーハ21に対して相対的に所定のピッチになるように往復移動させながら縞状に切断する。次いで、支持テーブルを90度回転させ、相対的に所定のピッチになるように往復移動させながら半導体ウェーハ21を格子状に切り込んで方形の半導体チップ22に分断する。
ダイシングに際して、ブレード3によって形成された切り溝4の切り込み量は、半導体ウェーハ21の裏面にシート状のダイス付け材15が付着した形態では、ダイス付け材15までを確実に切断しなければならず、そのためには10〜50μmの深さでダイシング用テープ1を切り込む必要がある。
ところで、薄い円板の周縁部にダイヤモンド粒を固着したブレード3は、硬い半導体ウェーハ21をダイシングしながらブレード自体が磨耗していく。この磨耗現象は、自生作用と呼び、ダイヤモンド粒と固着材が欠け落ちながらダイシングが進行するので、加工面は常に新鮮な状態を保つことができるようになっているが、磨耗そのものは避けることができない。
このブレード3の自生作用のために、ダイシングが進んでブレードの刃先が磨耗して短くなっていくと、切り込み量は刻々と変化していくことになる。特に、一般的に硬い性質の半導体ウェーハ21と、柔らかい性質のダイス付け材15とを同時に切断するダイシングの場合には、ブレードの刃先の磨耗が激しい傾向がある。
また、ブレードの高さ、つまり刃先の切り込み量を制御できるダイシング装置でも、ブレードの磨耗量のばらつきのために、切り込み量に±5μm程度のばらつきが生ずる。
さらに、プラスチックフィルムなどから構成されるダイシング用テープ1の弾性特性によっては、ブレードの押下力によって下方に収縮し、設定した切り込み量を満たすことができないことがある。
その結果、半導体ウェーハ21とダイス付け材15とを確実に切断するための切り込み量が満たされないときには、ダイス付け材15が未切断だったり切断後に再付着したり切断かすが大量に発生したりする不具合を生じる。
このような不具合は、ダイボンディングの際にチップの突き上げ不良やチップ割れの原因となる。また、切断かすの大量発生は、ダイボンディングの際に、チップの表面を損傷したり、ワイヤボンディングの際に、ワイヤの接続不良の原因となる。
そこで、ダイシング用テープへの切り込み量を定量的に管理することが望まれており、いろいろな提案がなされている。
図8(C)は、ダイシング中のダイシング用テープ1の背面の基材16側から目視した様子を模式的に示したものである。背面から観察するとダイシングの跡の切り溝4を透かして見ることができる。ところが、この切り溝4がどの程度の深さまで切り込まれているか。つまり、半導体ウェーハなどの被加工物が確実に切断されているかどうかは判別できない。
切り込み量の深さを判定する一つの方法として、ダイシング用テープの基材フィルム部をそれぞれ異なる色で着色した層を多層化し、テープへの切り込み深さを色によって認識する(例えば、特許文献1参照)。
また、切り込み量の深さを判定する他の方法として、ダイシング用テープ基材の粘着層形成面側にテープの切断深さを表示する表示部を形成し、その表示部位置の光透過状態または光反射状態から切断高さを検出する(例えば、特許文献2参照)。
しかし、こうした方法は、数10μmの切り溝の底に露呈したテープ基材の色を確認したり、テープに形成した表示部を観察するためには、顕微鏡や専用の光学検査装置を使用しないと確認し難い煩雑さがあり、確認に多大の工数を要する不具合がある。
特開平06−69335号公報 特開2000−49121号公報
しかし、ダイシングに用いるブレードの刃先の厚みは数十μmなので、切り込んが溝の幅も高々数十μm幅である。しかも、ダイシングされた半導体ウェーハなどの被加工物には、通常の場合、数mmピッチの細かい格子状の切り溝が縦横に多数切り込まれており、縦溝か横溝かの判定も必要である。
従って、幅が狭い切り溝の底に露呈した着色したダイシング用テープ自体の色やテープに形成した表示部を確認するためには、顕微鏡や専用の光学検査装置を使用しないと確認し難い煩雑さがあり、確認に多大な工数を要する不具合がある。
そこで、本発明では、ダイシング用テープを構成する中間層のプラスチックシートにマイクロカプセル化した着色インクを混練し、ブレードの刃先でマイクロカプセルを破壊することによって着色インキを放出し、切り溝の色付けが目視で容易に確認できるようになしたダイシング用テープを提供することを目的とする。
上で述べた課題は、請求項1において、被加工物をブレードで切断して個片化する際に該被加工物を固定するダイシング用テープであって、該ダイシング用テープは、下基材と中間層と上基材と粘着層とからなり、該中間層が着色インクを包含したマイクロカプセルを混練したプラスチックシートからなるように構成されたダイシング用テープによって解決される。
つまり、本発明のダイシング用テープは上下の基材の間に中間層が挟設された構成になっており、ダイシングに際してブレードによって切り込まれると中間層に混練されているマイクロカプセルが破壊されて包含されている着色インクが放出するようにしている。そして、放出した着色インキは、プラスチックシートに滲み出して色付き、被加工物の裏面から目視すると、細い切り溝の周囲が色付いて見える。
この色によって、ブレードがどの深さまで切り込まれているか、つまり、例えば、ブレードが磨耗して刃先が短くなっても、被加工物が十分にダイシングされているかを容易にしかも確実に目視で確認することができる。
次に、請求項2の中間層が、該着色インクが浸透する発泡性プラスチックシートからなるように構成された請求項1記載のダイシング用テープによって解決される。
つまり、ブレードによってマイクロカプセルが破壊されて放出した着色インクが、例えば、ブレードを冷却する流水によって流れ去る前に、マイクロカプセルが混練されている発泡性プラスチックシートの中に浸透するようにしている。
その結果、被加工物の表面から透過する照光を裏面から目視すると、細い切り溝の壁面内が浸透した着色インクによって色付いて見え、被加工物が十分にダイシングされているかを容易に確実に確認することができる。
次に、請求項3において、中間層が、複数のプラスチックシートを積層したものからなり、該プラスチックシートのそれぞれが、異なった着色インクを包含したマイクロカプセルを混練したものであるように構成された請求項1記載のダイシング用テープによって解決される。
つまり、着色インクが上が赤色インクと下が青色インクの2層の積層になっていると、切り溝が下の層まで切り込まれていれば赤色インクと青色インクが混色して紫色に見えることになる。
次に、請求項4の被加工物をブレードで切断して個片化するダイシング方法であって、請求項1記載のダイシング用テープの粘着層を被加工物の裏面に貼着し、該ブレードで該被加工物をダイシングするに際して、該ダイシング用テープの中間層の深さまで切り込んで、着色インクを包含したマイクロカプセルを破壊し、ダイシングが終わったあと、該被加工物の裏面から目視し、切り溝壁面内に浸透した該着色インクの色によって切り込みの深さを確認するように構成されたダイシング方法によって解決される。
本発明によれば、従来のようなダイシング用テープ自体が着色しているのではなく、ダイシング用テープを構成する中間層のプラスチックシートに着色インクをマイクロカプセルにして混練する。そして、ダイシングに際して、ブレードの刃先が中間層に到達したとき、マイクロカプセルを破壊するようにする。
その結果、破壊されたマイクロカプセルから着色インクが放出するので、切り溝が色付くので、ダイシングの後、直ちに切り溝の色付きによって切り込みの深さを簡便に確実に目視で確認することができる。
図1は本発明の第1の実施例の模式的な構成図、図2は第1の実施例のダイシングの説明図、図3は切り溝の色付きの説明図、図4は本発明の第2の実施例の模式的な構成図、図5は第2の実施例のダイシングの一例の説明図、図6は第2の実施例のダイシングの他の例の説明図、図7は本発明の第3の実施例の模式的な構成図である。
〔実施例1〕
図1は本発明の第1の実施例の模式的な構成を示したもので、被加工物2を個片化するためにダイシングする際には、ダイシングしたあとに切断した個片がばらばらにならないように被加工物2の裏面に本発明のダイシング用テープ1を貼着する。
図1(A)において、本発明になるダイシング用テープ1は、下基材11と上基材13との間に中間層12が挟まれ、上基材13の上に粘着層14が被着された4層構成になっている。そして、粘着層14によって被加工物2の裏面に貼着している。
下基材11と上基材13は、透明なポリオレフィン製のフィルム、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルムである。上基材13は膜厚10〜20μmのフィルムで、填料を添加して不透光にする。下基材11は透光性で、ダイシング用テープ1を支持するために上基材13より厚い膜厚20〜50μmを用いる。
中間層12は、図1(B)に断面構成で示したように、プラスチックシート121にマイクロカプセル122が分散するように練り込んだ構成で、マイクロカプセル122の中には着色インキ123が包含されている。
プラスチックシート121は、膜厚10〜20μmのシートで、マイクロカプセル122を混練して適宜分散させ、プラスチックシート121自身は着色しているようには見えないが、マイクロカプセル122が破壊して中間層12の中の着色インキ123がシート内に浸透したときに照光によって蛍光を発し、目視がシートの色付きが確認できるようにすることができる。
プラスチックシート121は、ダイシングの際に破壊されたマイクロカプセル122から放出した着色インキ123が滲み込むために連続気泡をもった発泡性のプラスチック製とする。素材としては、連続気泡をもった、すなわちスポンジ状のポリスチロールやポリエチレン、ポリウレタンなどを用いることができる。
着色インキ123を包含したマイクロカプセル122は、例えば、蛍光染料の溶液を乳濁させたプラスチックモノマのエマルジョン重合などによってマイクロカプセライズして製造した数μm径のマイクロカプセルである。このマイクロカプセル122は、ブレード3の刃先で破壊されると包含している着色インキ123が滲み出るようになっている。
図2は第1の実施例のダイシングの説明図で、図2(A)は、ダイシング用テープ1に貼着された被加工物2がダイシングされる際の模式的な側面図である。
ブレード3は、ダイシングされる被加工物2から下方へ、被加工物2とダイシング用テープ1とを貼り付ける粘着層14と、ダイシング用テープ1を構成する上基材13と、中間層12まで切り込む。そして、中間層12の一部と下基材11とを切り残して被加工物2の個片がばらばらに分離しないようにしている。
ダイシング用テープ1と被加工物2とは、図示してない支持盤にダイシング用テープ1の下基材11が真空吸着などによって支持され、並行移動しながら回転するレード3によって、図2(B)に斜視したよう先ず所定の間隔で縞状に切断する。切り溝4の深さは、切断された被加工物2がばらばらに分散しないように、ダイシング用テープ1の中間層12の一部と下基材11とを切り残す。
粘着層14や上基材13、中間層12、下基材11のそれぞれは、膜厚が高々数十μmである。従って、少なくとも中間層12の一部と下基材11を切り残して被加工物2を確実にダイシングするには、ブレード3の刃先の磨耗などを考慮すると切り溝4の深さに高い精度が必要である。
図2(C)は、縞状に切断したあと、ダイシング用テープ1の下基材11の側から矢印の方向に目視した際の切り溝4の透視図を破線で模式的に示したものである。切り溝4が膜厚が減じた分だけ透けて見える。
ところで、図3はダイシング用テープの要部である中間層のみを模式的に断面図で示したもので、切り溝の色付きの説明図でる。
図3(A)に示したように、本発明のダイシング用テープ1を用いた場合には、回転するブレード3の刃先によって形成された切り溝4の中では、中間層12でマイクロカプセル122が破壊されて着色インキ123が放出する。この着色インキ123は切り溝4の壁からプラスチックシート121の気泡に滲出する。
マイクロカプセル122からプラスチックシート121の気泡に滲出した着色インキ123は、刃幅が数10μmのブレード3によって形成された細い筋状の切り溝4の壁面近傍を着色する。そのため、切り溝4の上方から照光して底面を透かして矢印方向から目視すると、切り溝4の周囲が色付いて見える。
その結果、図2(C)に戻って、図示してない被加工物の側から照光してダイシング用テープ1の裏側、つまり下基材11の側から目視すると切り溝4の周囲のプラスチックシート121が蛍光を発して色付いて見える。この色付きを目視することによってブレード3の切り込みの深さがどの層まで達しているか、つまり被加工物2が確実にダイシングされているかどうかを容易に確認することができる。
なお、被加工物2を方形の個片に切断する場合には、被加工物2を90度回転して再度所定の間隔で並行移動しながら切断し、短冊状に切り分ければよい。
〔実施例2〕
図4は本発明の第2の実施例の模式的な構成を示したもので、被加工物2を個片化するためにダイシングする際に被加工物2の裏面に貼着するダイシング用テープ1の第2の実施例を模式的に示す。
図4(A)において、本発明になるダイシング用テープ1は、下基材11と上基材13との間に第1の中間層12−1と第2の中間層12−2とが積層して挟まれ、上基材13の上に粘着層14が被着された5層構成になっている。そして、粘着層14によって被加工物2の裏面に貼着している。
図4(B)は、積層された第1の中間層12−1と第2の中間層12−2との断面構成を示したもので、第1の中間層12−1と第2の中間層12−2のそれぞれは、プラスチックシート121やマイクロカプセル122や着色インキ123などで構成されており、実施例1の中間層12の構成と基本的には変わらない。異なる点は、着色インキ123の色相を変えていることである。つまり、例えば、第1の中間層12−1の着色インキ123が青色で第2の中間層12−2の着色インキ123が赤色であるように、異なった色相のインキを用いる。
図5は第2の実施例のダイシングの一例の説明図で、図5(A)は、ダイシング用テープ1に貼着された被加工物2をダイシングする際に、第1の中間層12−1までを切り込んだ例の模式的な側面図である。
ブレード3は、ダイシングされる被加工物2から下方へ、被加工物2とダイシング用テープ1とを貼り付ける粘着層14と、ダイシング用テープ1を構成する上基材13と、第1の中間層12−1まで切り込んだ状態である。そして、第1の中間層12−1の一部と第2の中間層12−2と基材11とを切り残して被加工物2の個片がばらばらに分散しないようにしている。
ダイシング用テープ1と被加工物2とは、図示してない支持盤にダイシング用テープ1の下基材11が真空吸着などによって支持され、並行移動しながら回転するレード3によって、図5(B)に斜視したよう所定の間隔で縞状に切断する。切り溝4の深さは、切断された被加工物2がばらばらに分散しないように第1の中間層12−1の途中までで、ダイシング用テープ1の第1の中間層12−1の一部と第2の中間層12−2と下基材11とを切り残す。
粘着層14や上基材13、二つの中間層12−1と12−2、下基材11のそれぞれの膜厚は高々数十μmである。従って、少なくとも第1の中間層12−1の一部と第2の中間層12−2と下基材11とを切り残して確実ニ 被加工物2を切断するには、中間層が1層増えても切り溝4の深さに高い精度が必要である。
図5(C)は、縞状に切断したあと、ダイシング用テープ1の裏側の下基材11の側から目視した際の切り溝4の透視図を模式的に示したものである。切り溝4が膜厚が減じた分だけ透けて見える。
ところが、図3(B)に示したように、本発明のダイシング用テープ1を用いた場合には、回転するブレード3の刃先によって第1の中間層12−1でマイクロカプセル122が破壊されて着色インキ123が放出する。この着色インキ123は切り溝4の壁からプラスチックシート121の気泡に滲出する。
マイクロカプセル122からプラスチックシート121の気泡に滲出した着色インキ123は、刃幅が数10μmのブレード3によって形成された細い筋状の切り溝4の壁面近傍のプラスチックシート121を着色する。
その結果、図5(C)において、図示してない被加工物の側から照光してダイシング用テープ1の裏側、つまり下基材11の側から目視すると、切り溝4の周囲のプラスチックシート121が蛍光を発して色付いて見える。この色付きを目視することによってブレード3の切り込みの深さがどの層まで達しているか、被加工物が確実にダイシングされているかどうかを容易に確認することができる。
図6は第2の実施例のダイシングの他の例の説明図で、図6(A)は、ダイシング用テープ1に貼着された被加工物2をダイシングする際に、第2の中間層12−2までを切り込んだ例の模式的な側面図である。
ブレード3は、ダイシングされる被加工物2から下方へ、被加工物2とダイシング用テープ1とを貼り付ける粘着層14と、ダイシング用テープ1を構成する上基材13と、第1の中間層12−1と第2の中間層12−2まで切り込んだ状態である。そして、第2の中間層12−2の一部と基材11とを切り残して被加工物2の個片がばらばらに分散しないようにしている。
ダイシング用テープ1と被加工物2とは、実施例1と同様に、図示してない支持盤にダイシング用テープ1の下基材11が真空吸着などによって支持され、並行移動しながら回転するレード3によって、図6(B)に斜視したよう所定の間隔で縞状に切断する。切り溝4の深さは、切断された被加工物2がばらばらに分散しないように第2の中間層12−2の途中までで、ダイシング用テープ1の第2の中間層12−2の一部と下基材11とを切り残す。
実施例1と同様に、粘着層14や上基材13、二つの中間層12−1と12−2、下基材11のそれぞれの膜厚は高々数十μmである。従って、少なくとも第2の中間層12−2の一部と下基材11とを切り残して確実に被加工物2を切断するには、中間層が1層増えても切り溝4の深さに高い精度が必要である。
図6(C)は、縞状に切断したあと、ダイシング用テープ1の裏側の下基材11の側から目視した際の切り溝4の透視図を模式的に示したものである。切り溝4が膜厚が減じた分だけ透けて見える。
ところが、図3(B)に示したように、本発明のダイシング用テープ1を用いた場合には、回転するブレード3の刃先によって第1の中間層12−1と第2の中間層12−2の一部でマイクロカプセル122が破壊されて、両方の着色インキ123が放出する。この着色インキ123は切り溝4の壁からプラスチックシート121の気泡に滲出する。
マイクロカプセル122からプラスチックシート121の気泡に滲出した着色インキ123は、刃幅が数10μmのブレード3によって形成された細い筋状の切り溝4の壁面近傍のプラスチックシート121を着色する。
その結果、図6(C)において、図示してない被加工物の側から照光してダイシング用テープ1の裏側、つまり下基材11の側から目視すると、切り溝4が第1の中間層と第2の中間層の二色の着色インキの混色した色に色付いた蛍光を発する。この混色した色によって、ブレード3の切り込みの深さがどの層まで達しているか、被加工物が確実にダイシングされているかどうかを目視によって確認することができる。
ダイシング用テープ1が第1の中間層12−1と第2の中間層12−2との積層構成になっている場合には、特に、被加工物2を方形に短冊状に切断する、つまり2回切断してそれぞれの切り込み具合を確認するときに有用である。
すなわち、被加工物2をまず縞状にダイシングするときには第1の中間層12−1まで切断し、切り溝4の色付きが第1の中間層12−1の着色インキ123の色であることによって確認する。次いで、被加工物2を90度回転させてダイシングし、被加工物2を所定の方形に分割するときには、第2の中間層12−2まで切断する。そして、切り溝4の色付きが、第1の中間層12−1と第2の中間層12−2との両着色インキ123の混色であることによって確認する。
〔実施例3〕
図7は本発明の第3の実施例の模式的な構成図である。被加工物が半導体ウェーハ21の場合には、例えば、図示してない回路基材やリードフレームなどにダイボンディングする目的で、裏面に予めダイス付け材15が設けられている。このダイス付け材15は、例えば、シート状の導電ペーストなどである。
本発明のダイシング用テープ1は、ダイス付け材15が裏面に被着されている半導体ウェーハ21の場合にも、ダイス付け材15にダイシング用テープ1の粘着層14を貼着してダイシングを行うことができる。
つまり、ダイシングに際しては、半導体ウェーハ21の裏面に被着されているダイス付け材15に貼着されたダイシング用テープ1を図示してないダイシング装置のテーブルに固定する。そして、半導体ウェーハ21とダイス付け材15と、ダイシング用テープ1の粘着層14と上基材1と中間層12の一部とをブレードで切断する。
中間層12が図7に示したように1層の場合には、図3に示したようにダイシングを行う。また、中間層12が2層に積層されている場合には、図5あるいは図6に示したようにダイシングを行えばよい。
半導体ウェーハ21が確実にダイシングされているかどうかは、上基材13の側から切り溝の周囲のプラスチックシート121の色付きを目視することによって容易にしかも確実に確認することができる。
着色インキのマイクロカプセルを包含させるプラスチックシートは、厚さが数十μmと薄いので、単体のプラスチックシートではなく浸透性と透光性のある不織布などを用いることもでき、種々の変形が可能である。
また、着色インキは、通常の蛍光顔料に属するものに限定するものではなく、紫外線などの照光で透かしたときに色付きが目視で確認できるインクであってもよく、種々の変形が可能である。
(付記1) 被加工物をブレードで切断して個片化する際に該被加工物を固定するダイシング用テープであって、
該ダイシング用テープは、基材と中間層と粘着層とからなり、
該中間層が着色インクを包含したマイクロカプセルを混練したプラスチックシートからなる
ことを特徴とするダイシング用テープ。
(付記2) 該中間層が、該着色インクが浸透する発泡性プラスチックシートからなる
ことを特徴とする付記1記載のダイシング用テープ。
(付記3) 該中間層が、複数のプラスチックシートを積層したものからなり、
該プラスチックシートのそれぞれが、異なった着色インクを包含したマイクロカプセルを混練したものである
ことを特徴とする付記1記載のダイシング用テープ。
(付記4) 被加工物をブレードで切断して個片化するダイシング方法であって、
付記1記載のダイシング用テープの粘着層を被加工物の裏面に貼着し、
該ブレードで該被加工物をダイシングするに際して、該ダイシング用テープの中間層の深さまで切り込んで、着色インクを包含したマイクロカプセルを破壊し、
ダイシングが終わったあと、該被加工物の裏面から目視し、切り溝壁面内に浸透した該着色インクの色によって切り込みの深さを確認する
ことを特徴とするダイシング方法。
(付記5) 該中間層が多層のとき、該切り溝壁面内に浸透した複数の該着色インクの混色によって切り込みの深さを確認する
ことを特徴とする付記5記載のダイシング方法。
(付記6) 付記5記載の被加工物が半導体ウェーハである
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記7) 該半導体ウェーハの裏面にダイス付け材が被着されている
ことを特徴とする付記7記載の半導体装置の製造方法。
本発明の第1の実施例の模式的な構成図である。 第1の実施例のダイシングの説明図である。 切り溝の色付きの説明図である。 本発明の第2の実施例の模式的な構成図である。 第2の実施例のダイシングの一例の説明図である。 第2の実施例のダイシングの他の例の説明図である。 本発明の第3の実施例の模式的な構成図である。 従来のダイシング工程の一例を模式的に示した説明図である。
符号の説明
1 ダイシング用テープ
11 下基材 12 中間層
12−1 第1の中間層 12−2 第2の中間層
121 プラスチックシート 122 マイクロカプセル
123 着色インキ 13 上基材 14 粘着層
15 ダイス付け材
2 被加工物
21 半導体ウェーハ 22 半導体チップ
3 ブレード
4 切り溝

Claims (5)

  1. 被加工物をブレードで切断して個片化する際に該被加工物を固定するダイシング用テープであって、
    該ダイシング用テープは、下基材と中間層と上基材と粘着層とからなり、
    該中間層が着色インクを包含したマイクロカプセルを混練したプラスチックシートからなる
    ことを特徴とするダイシング用テープ。
  2. 該中間層が、該着色インクが浸透する発泡性のプラスチックシートからなる
    ことを特徴とする請求項1記載のダイシング用テープ。
  3. 該中間層が、複数のプラスチックシートを積層したものからなり、
    該プラスチックシートのそれぞれが、異なった着色インクを包含したマイクロカプセルを混練したものである
    ことを特徴とする請求項1記載のダイシング用テープ。
  4. 被加工物をブレードで切断して個片化するダイシング方法であって、
    請求項1記載のダイシング用テープの粘着層を被加工物の裏面に貼着し、
    該ブレードで該被加工物をダイシングするに際して、該ダイシング用テープの中間層の深さまで切り込んで、着色インクを包含したマイクロカプセルを破壊し、
    ダイシングが終わったあと、該被加工物の裏面から目視し、切り溝壁面内に浸透した該着色インクの色によって切り込みの深さを確認する
    ことを特徴とするダイシング方法。
  5. 該中間層が多層のとき、該切り溝壁面内に浸透した複数の該着色インクの混色によって切り込みの深さを確認する
    ことを特徴とする請求項5記載のダイシング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011233743A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Disco Abrasive Syst Ltd 切削溝のエッジ検出方法
JP7412854B2 (ja) 2019-12-05 2024-01-15 株式会社ディスコ テープ、被加工物の分割方法、及び、判定方法

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