JP2008243658A - 非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池とその製造方法およびその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極合剤塗料塗布、乾燥後の電極板のプレス工程、電極群の捲回工程での電極板の電池合剤脱落および切れを抑止することができる非水系二次電池用極板を提供する。
【解決手段】非水系二次電池の電極合剤塗料を集電体1の上に間欠塗布する際に、非水系二次電池の電極合剤塗料の間欠塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みT2を前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとする。
【選択図】図1
【解決手段】非水系二次電池の電極合剤塗料を集電体1の上に間欠塗布する際に、非水系二次電池の電極合剤塗料の間欠塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みT2を前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムイオン電池に代表される非水系二次電池に関し、特に非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池とその製造方法およびその製造装置に関するものである。
近年、携帯用電子機器の電源として利用が広がっているリチウム二次電池は、負極にリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素質材料等を用い、正極にLiCoO2等の遷移金属とリチウムの複合酸化物を活物質として用いており、これによって、高電位で高放電容量のリチウム二次電池を実現している。しかし、近年の電子機器および通信機器の多機能化に伴って、更なるリチウム二次電池の高容量化が望まれている。
ここで、高容量のリチウム二次電池を実現するための発電要素である電極板としては、正極板および負極板ともに各々の構成材料を塗料化した電極合剤塗料を集電体の上に塗布し乾燥後、プレス等により規定の厚みまで圧縮する方法で生産されている。この際、より多くの活物質を充填してプレスすることにより活物質密度が高くなり、一層の高容量化が可能となる。
この電極合剤塗料を集電体の上に間欠的に塗布するために、図7に示すような間欠塗布方法および間欠塗布装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この間欠塗布方法においては、電極合剤塗料44を間欠的に供給する間欠手段によりダイコーター41に供給した電極合剤塗料64を連続走行する集電体46上に塗布する塗布工程と塗布停止工程からなり、塗布停止時には、このダイコーター41への電極合剤塗料44の流れを遮断し、かつダイコーター41以外の別配管45に電極合剤塗料44を導くと同時にダイコーター41内部のマニホールド42および吐出先端部43の電極合剤塗料44をダイコーター41内部のマニホールド42に設けた所定の場所に吸引する。
一方で塗布時にはこのダイコーター41への電極合剤塗料44の流れを開放すると同時にダイコーター41内部マニホールド42の所定の場所に吸引された電極合剤塗料44をダイコーター41内部のマニホールド42へ戻し電極合剤塗料44を集電体46上に間欠的に塗布形成するものである。
また、間欠塗布極板の塗布部始終端の形状を抑制するために、図8に示すような間欠塗布装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この間欠塗布装置において、塗料タンク50に満たされている電極合剤塗料53は、送液ポンプ51とダイコーター54との間には未塗布部を形成する際に使用する三方弁52により塗布時はダイコーター54側に、未塗布部形成時には塗料タンク50側に流路を切替え供給される。
未塗布部を形成する際に三方弁52の切替え時にダイコーター54内部および吐出先端部55の電極合剤塗料53を吸引しダイコーター54内部にかかる残圧を除去する装置としてダイコーター54内部に連通したピストン57と連結されたサックバック58が設けられている。
塗布再開時には、このサックバック58に接続されたピストン57により引き戻されていた電極合剤塗料53は再びダイコーター54へ戻される。この時、弾性体56はピストン57が下方に移動する為の抵抗になり、ピストン57は緩やかに移動する構造となっている。
特開平8−229481号公報
特開2005−222911号公報
しかしながら、図7に示したように電極合剤塗料44を集電体46の上に間欠的に塗布する従来技術においては、未塗布部形成時の動作としてダイコーター41に供給される電極合剤塗料44の供給を停止すると同時に、ダイコーター41内部のマニホールド42および吐出先端部43にある電極合剤塗料44を吸引しダイコーター41内部の圧力を減少させ集電体46の上に未塗布部を形成する。
塗布再開時には、ダイコーター41内部への電極合剤塗料44の供給を開始すると同時に、吸引した電極合剤塗料44をダイコーター41内部へ戻し塗布を再開する。この時吸引された電極合剤塗料44がダイコーター41内部マニホールド42に戻され、かつ、電極合剤塗料44の供給再開によるダイコーター41内部の圧力上昇のため必要以上の電極合剤塗料44が塗布開始時にダイコーター41より吐出される。
このことから図9(a)に示すような間欠塗布開始時の電極合剤塗料の盛上り62は避けられず、塗布、乾燥後にこの電池用極板を所定の厚みにプレス加工する際に図9(b)に示すような電極合剤層の始端部64が過度に圧縮されるため発生する剥がれや、プレス時に過度に圧縮され、集電体67の厚みが薄くなったこの部分66を起点とした電極板の切れ、さらにはプレス後の電極板の厚み精度が出ないといった課題を有していた。
また、この電極板を用いて渦巻状に巻回した電極群の構成時に始端部の合剤が脱落する、電極群の構成時に電極板にかかる張力により電極合剤層の始端部を起点とした電極の切れの発生を防止することが困難であるという課題を有していた。
さらに詳しくは、上述した特許文献2の従来技術では、図8に示したようにサックバック58により塗布開始時に電極合剤塗料53のピストン57の戻りスピードを緩やかにすることで、ダイコーター54内部へ電極合剤塗料53を戻す際のダイコーター54内部の圧力上昇を抑制し、間欠塗布開始時の電極合剤塗料53の盛り上がりを抑制することは可能であるが、ダイコーター54内部へ電極合剤塗料53を戻すので完全に圧力変動を抑止できず、間欠塗布開始時の電極合剤塗料53の盛り上がりを抑止することは難しい。
本発明は上記従来の課題を鑑みてなされたもので、非水系二次電池用の電極合剤塗料を集電体に間欠塗布する際、塗布停止時にダイコーター内部に連通した孔よりダイコーターに設置した吸引ポンプによりダイコーター内部の電極合剤塗料を吸引し、塗布開始時にはその吸引ポンプよりダイコーター以外の経路に電極合剤塗料を吐出することにより、ダイコーター内部への電極合剤塗料の戻りを無くし圧力上昇を抑止することで、間欠塗布開始時の電極合剤塗料の盛上りを抑止し、プレス工程での電極板の切れ、電極合剤層の脱落を無くし且つ群構成時の電極板切れ、電極合剤層の脱落を抑止するのに最適な非水系二次電池用電極板を提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために本発明の非水系二次電池用電極板は、正極集電体の長手方向に未塗布部を設けることで、少なくとも複合リチウム酸化物を活物質として含む正
極活物質合剤層を長手方向に間欠的に塗布形成した正極板、または負極集電体の長手方向に未塗工部を設けることで、少なくともリチウムを保持しうる材料を活物質として含む負極活物質合剤層を設けた負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みを前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとしたことを特徴とするものである。
極活物質合剤層を長手方向に間欠的に塗布形成した正極板、または負極集電体の長手方向に未塗工部を設けることで、少なくともリチウムを保持しうる材料を活物質として含む負極活物質合剤層を設けた負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みを前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとしたことを特徴とするものである。
本発明の非水系二次電池用電極板によると、電極合剤塗料を間欠塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みを前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとすることにより、非水系二次電池用電極板のプレス加工時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合の発生を防ぐことが可能である。
さらに、群構成時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合も防ぐことができる。また、電極板の厚みバラツキが抑制することが可能なため、容量バラツキの少ない優れた非水系二次電池を得ることができる。
本発明の第1の発明においては、正極集電体の長手方向に未塗布部を設けることで、少なくとも複合リチウム酸化物を活物質として含む正極活物質合剤層を幅方向に間欠的に塗布形成した正極板、または負極集電体の長手方向に未塗工部を設けることで、少なくともリチウムを保持しうる材料を活物質として含む負極活物質合剤層を設けた負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みを正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとすることにより、プレス加工時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合の発生を防ぐことが可能であり、さらに、群構成時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合も防ぎ優れた非水系二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第2の発明においては、正極集電体の長手方向に未塗布部を設けることで、少なくとも複合リチウム酸化物を活物質として含む正極活物質合剤層を幅方向に間欠的に塗布形成した正極板と、負極集電体の長手方向に未塗工部を設けることで、少なくともリチウムを保持しうる材料を活物質として含む負極活物質合剤層を設けた負極板と、セパレータと、非水溶媒からなる電解液により構成される非水系二次電池であって、塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みが正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tである正極板と負極板の少なくともいずれか一方を用いることにより、群構成時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合も防ぎ、かつ電極板の厚みバラツキが抑制することが可能なため、容量バラツキの少ない優れた非水系二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第3の発明においては、連続走行する集電体上にダイコーターを用いて電極合剤塗料を間欠的に塗布する非水系二次電池用電極板の製造方法であって、塗布停止時と同時にダイコーター内部に充填された電極合剤塗料にかかる圧力を減少させる第一の動作、第一の動作に次いで塗布再開時には電極合剤塗料の吐出圧力を減少させる第二の動作を行うことにより塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みが正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tであることにより、群構成時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合も防ぎ、かつ電極板の厚みバラツキが抑制することが可
能なため、容量バラツキの少ない優れた正極板または負極板を得ることができる。
能なため、容量バラツキの少ない優れた正極板または負極板を得ることができる。
本発明の第4の発明においては、集電体を連続走行させるロールと、集電体の上に電極合剤塗料を塗布するダイコーターと、ダイコーターに電極合剤塗料を間欠的に供給する三方弁を備え、三方弁は塗布停止時にダイコーターへの電極合剤塗料の流れを遮断しダイコーター以外の配管に導き塗布再開時には電極合剤塗料の流れをダイコーター内部へ開放することで集電体に電極合剤塗料を間欠的に塗布する非水系二次電池用電極板の製造装置であって、塗布停止時にダイコーター内部および吐出部先端の電極合剤塗料を吸引する吸引ポンプ、および塗布再開時に前記電極合剤塗料を前記ダイコーター内部へ吐出する液送ポンプと吸引された前記電極合剤塗料を前記ダイコーター以外の配管に導く吸引ポンプを具備したことにより塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みが正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tであることにより、群構成時における電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合も防ぎ、かつ電極板の厚みバラツキが抑制することが可能なため、容量バラツキの少ない優れた正極板または負極板を得ることができる。
本発明の第5の発明においては、塗布停止時に前記ダイコーターに設けた吸引ポンプによりダイコーター以外の配管に導かれた電極合剤塗料を塗料タンクに回収し再利用することにより、ダイコーター内部に連通した孔と接続したポンプにてダイコーター内部および吐出部先端の電極合剤塗料を吸引し、ダイコーター内部に連通した孔以外の配管に導き、塗料タンクに回収することにより、再び電極合剤塗料として使用することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に本発明の非水系二次電池用電極板の断面図を示したが、集電体1の上にダイコーターを用いて電極合剤塗料を間欠的に塗布し乾燥させて集電体1の上に電極合剤層2を形成すると、この電極合剤層の断面形状は同図に示したように始端部3が盛り上がった形状となり、終端部4がなだらかな放物線となる。
この電極合剤層の断面形状について誠意検討した結果、電極合剤層における始端部の厚みT2を電極合剤層における塗布部全体の厚みT1に対して0.97T1〜1.03T1とすることで、非水系二次電池用電極板をプレスする工程、および非水系二次電池用電極板を群構成する工程で電極合剤層の脱落や電極板の切れという不具合の発生を抑止できることを新たに見出したものである。
次いで、本発明の非水系二次電池用電極板の製造方法について説明する。まず、正極板については特に限定されないが、正極集電体として厚みが5μm〜30μmを有するアルミニウムやアルミニウム合金製の箔や不織布等を用いることができ、正極活物質、導電材、結着材とを分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて正極合剤塗料が作製される。
正極活物質としては、例えばコバルト酸リチウムおよびその変性体(コバルト酸リチウムにアルミニウムやマグネシウムを固溶させたものなど)、ニッケル酸リチウムおよびその変性体(一部ニッケルをコバルト置換させたものなど)、マンガン酸リチウムおよびその変性体などの複合酸化物を挙げることができる。
このときの導電材としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、各種グラファイトを単独あるいは組み合わせて用いても良い。
このときの正極用結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフ
ッ化ビニリデンの変性体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アクリレート単位を有するゴム粒子結着剤等を用いることができ、この際に反応性官能基を導入したアクリレートモノマー、またはアクリレートオリゴマーを結着剤中に混入させることも可能である。
ッ化ビニリデンの変性体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アクリレート単位を有するゴム粒子結着剤等を用いることができ、この際に反応性官能基を導入したアクリレートモノマー、またはアクリレートオリゴマーを結着剤中に混入させることも可能である。
次いでダイコーターを用い上記のように作製した正極合剤塗料をアルミニウム箔上に塗布し、さらに乾燥後プレスにて所定厚みまで圧縮することで正極板が得られる。
一方、負極板についても特に限定されないが、厚みが5μm〜25μmを有する圧延銅箔、電解銅箔、銅繊維の不織布等を用いることができ、負極活物質,結着材、必要に応じて導電材、増粘剤とを分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて負極合剤塗料が作製される。
負極用活物質としては、各種天然黒鉛および人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン系複合材料および各種合金組成材料を用いることができる。このときの負極用結着材としてはPVDFおよびその変性体をはじめ各種バインダーを用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子(SBR)およびその変性体等を用いることもできる。
増粘剤としては、ポリエチレンオキシド(PEO)やポリビニルアルコール(PVA)などの水溶液として粘性を有する材料であれば特に限定されないが、カルボキシメチルセルロース(CMC)をはじめとするセルロース系樹脂およびその変性体が、合剤塗料の分散性,増粘性の観点から好ましい。
次いでダイコーターを用い上記のように作製した負極合剤塗料を銅箔上に塗布し、さらに乾燥後プレスにて所定厚みまで圧縮することで負極板が得られる。
また、本発明の非水系二次電池用電極板の製造装置としては、図2に示した本発明の間欠塗布装置で構成することができる。図2は集電体7に電極合剤塗料5を塗布する間欠塗布装置の模式図である。塗料タンク1には電極合剤塗料5が満たされている。この塗料タンク1に満たされている電極合剤塗料5は、液送ポンプ2を用いて、三方弁3を経てダイコーター4に供給される。
送液ポンプ2とダイコーター4の間には未塗布部を形成する際に使用する三方弁3が設置されており、塗布時はダイコーター4側に、未塗布部形成時は塗料タンク1側に流路を切替える。なお、集電体7を挟んでダイコーター4に対抗する形でバックアップロール8が設置されている。ダイコーター4には未塗布部を形成する際に三方弁3だけの切替えだけではダイコーター4にかかった残圧により、ダイコーター4と集電体7間の間隔を固定した方式であれば、未塗布部に斑点状に電極合剤塗料5が付着してしまう。
これを除去するために残圧を除去する装置として、次に示す吸引ポンプ6が設けられている。すなわち、ダイコーター4には、吸引ポンプ6に連通する孔が設けられている。この吸引ポンプ6は流路の切替え弁を有しており、一方はダイコーター4に連通し、他方は塗料タンク1側への流路となっている。
この吸引ポンプ6によりダイコーター4内および吐出先端部10の電極合剤塗料5を吸引することで残圧を除去するとともにダイコーター4と集電体7との間の電極合剤塗料5を引き戻す効果がある。また、吸引された電極合剤塗料5は塗料タンク1へ戻され再利用されるか、もしくは図3に示すように廃液タンク11へ回収される。
次に、本発明の間欠塗布装置を用いて電極合剤塗料5を間欠塗布する際の動作を説明する。図5(a)は塗布開始前の状態であり、三方弁3がダイコーター4側へ電極合剤塗料5を供給する方向に流路が切替えられ塗布が開始される。
図5(b)は塗布を開始した直後の状態である。吸引ポンプ6によりダイコーター4内部の残圧が除去されており、かつ、除去された電極合剤塗料5は塗料タンク1へ戻しているので、この電極合剤塗料5の塗布開始時に電極合剤層の始端部に発生していた盛り上がりは発生せず、丸みを帯びた始端を形成することができる。
図5(c)は、塗布部を形成している最中の状態であり、電極合剤層の終端部を形成する直前の状態である。本発明の間欠塗布装置は、塗布部を形成している最中には吸引ポンプ6は停止している状態で終端部を形成する際には、この吸引ポンプ6によるダイコーター4内部の電極合剤塗料5の吸引と同時に三方弁3が塗料タンク1へ電極合剤塗料5を供給する方向に流路が切替えられる。
この際に吸引ポンプ6によるダイコーター4内部の電極合剤塗料5の吸引により終端部を形成することができる。また、吸引ポンプ6における電極合剤塗料5の吸引速度および吸引量を調整することにより終端部の形状を変化させることができる。
図5(d)は、電極合剤層の終端部を形成し終えたあとの状態であり、三方弁3の流路はダイコーター4側から塗料タンク1側へと切替えられており、電極合剤塗料5のダイコーター4内部への逆流がないことがわかる。このようにして集電体7に電極合剤塗料5の塗布部が設けられた電極板を乾燥し、乾燥後に、塗布部が設けられた電極板をプレスすることにより本発明の非水系二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の間欠塗布装置の動作において、電極合剤層の終端部を形成する際に吸引ポンプ6により吸引されたダイコーター4および吐出先端部10の電極合剤塗料5はダイコーター4内部以外の経路に吐出されるため、塗布再開時にはダイコーター4に供給される電極合剤塗料5により発生する塗布圧力のみがダイコーター4内部に発生し、電極合剤塗料5を塗布する。
この時、従来の間欠塗布装置にみられるダイコーター4内部への電極合剤塗料5の戻りによるダイコーター4内部の圧力上昇によるダイコーター4先端部からの電極合剤塗料5の吐出が発生しない。このことにより、間欠塗布開始時の電極合剤塗料5の盛上りを抑制することができる。
上述したように図2に示した本発明の非水系二次電池用電極板の製造装置を用いて作製した非水系二次電池用電極板は、図4にその断面図を示すように、集電体23に塗布し形成された電極合剤層22は図2に記載の間欠塗布装置の構成でダイコーター4に連結された吸引ポンプ6を用いて塗布形成したものであり、電極合剤層22の始端部の形状が塗布部の平均膜厚に対して、放物線状の形状をなしている。
セパレータについては、非水系二次電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムを、単一あるいは複合して用いるのが一般的でありまた態様として好ましい。このセパレータの厚みは特に限定されないが、10〜25μmとすれば良い。
さらに、電解液については、電解質塩としてLiPF6およびLIBF4などの各種リチウム化合物を用いることができる。また溶媒としてエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボ
ネート(MEC)を単独および組み合わせて用いることができる。
ネート(MEC)を単独および組み合わせて用いることができる。
また、正極板または負極板上に良好な皮膜を形成させる、あるいは過充電時の安定性を保証するために、ビニレンカーボネート(VC)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)およびその変性体を用いることも好ましい。
さらに本発明の非水系二次電池としては、例えば図6に示したように複合リチウム酸化物を活物質とする正極板34とリチウムを保持しうる材料を活物質とする負極板35とをセパレータ38を介して渦巻状に巻回した電極群33を作製した後、この電極群33を有底円筒形の電池ケース30の内部に絶縁板39と共に収容し、電極群33の下部より導出した負極リード37を電池ケース30の底部に接続しる。
次いで電極群33の上部より導出した正極リード36を封口板31に接続し、電池ケース30に所定量の非水溶媒からなる電解液(図示せず)を注液した後電池ケース30の開口部に封口ガスケット32を周縁に取付けた封口板31を挿入し電池ケース30の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口して構成することができる。
本発明の実施例1について図面および表を参照しながら説明する。まず、活物質としてコバルト酸リチウムをとしてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して2重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料5を作製した。
次いで、この正極合剤塗料5を用いて図2に示した間欠塗布装置により、この正極合剤塗料5を厚み15μmのアルミニウム箔集電体7の両面に塗布した。この際に正極合剤塗料5を、塗料タンク1に接続された液送ポンプ2により三方弁3に供給した。
塗布停止時は、三方弁3の切替えによりダイコーター4への正極合剤塗料5の流れを遮断し、ダイコーター4以外の配管に導くと同時に、ダイコーター4に設けられ、かつ、ダイコーター4内部に連通した孔に接続された吸引ポンプ6によりダイコーター4内部および吐出先端部10の正極合剤塗料5を吸引した。塗布再開時には、三方弁3の切替えにより正極合剤塗料5の流れをダイコーター4へ開放した。このとき、ダイコーター4内部に連通した吸引ポンプ6により吸引された正極合剤塗料5はダイコーター4以外の配管に吐出し、塗料タンク1へ回収した。
次いで正極合剤塗料5を塗布した集電体7を乾燥後に片面側の合剤厚みが100μmとなる正極板を作製した。さらにこの正極板の総厚みが165μmとなるようにプレスした。上記の間欠塗布装置により作製した正極板を実施例1とした。
まず、実施例1と同様の正極合剤塗料5を用いて、図2に示した間欠塗布装置によりこの正極合剤塗料5を厚み15μmのアルミニウム箔の集電体7に塗布し、乾燥後に片面側の合剤厚みが100μmとなる正極板を作製した。この正極合剤塗料5を、塗料タンク1に接続された液送ポンプ2により三方弁3に供給した。
塗布停止時は、三方弁3の切替えによりダイコーター4への正極合剤塗料5の流れを遮断し、ダイコーター4以外の配管に導くと同時に、ダイコーター4に設けられ、かつ、ダイコーター4内部に連通した孔に接続された吸引ポンプ6によりダイコーター4内部および吐出先端部10の正極合剤塗料5を吸引した。
塗布再開時には、三方弁3の切替えにより正極合剤塗料5の流れをダイコーター4へ開放した。このとき、ダイコーター4内部に連通した吸引ポンプ6により吸引された正極合剤塗料5はダイコーター4以外の配管に吐出し廃液タンク11に廃棄した。
次いで正極合剤塗料5を塗布した集電体7を乾燥後に片面側の合剤厚みが100μmとなる正極板を作製した。さらにこの正極板の総厚みが165μmとなるようにプレスした。上記の間欠塗布装置により作製した正極板を実施例2とした。
まず、負極の活物質として人造黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を活物質100重量部に対して2.5重量部(結着剤の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料5を作製した。
次いで、図2に示した間欠塗布装置により、この負極合剤塗料5を厚み10μmの銅箔の集電体7に塗布し、乾燥後に片面側の合剤厚みが110μmとなる負極板を作製した。
この負極合剤塗料5は、塗料タンク1に接続された液送ポンプ2により三方弁3に供給した。塗布停止時は、三方弁3の切替えによりダイコーター4への負極合剤塗料5の流れを遮断し、ダイコーター4以外の配管に導くと同時に、ダイコーター4に設けられ、かつ、ダイコーター4内部に連通した孔に接続された吸引ポンプ6によりダイコーター4内部および吐出先端部10の負極合剤塗料5を吸引した。
塗布再開時には、三方弁3の切替えにより負極合剤塗料5の流れをダイコーター4へ開放した。このとき、ダイコーター4内部に連通した吸引ポンプ6により吸引された負極合剤塗料5はダイコーター4以外の配管に吐出し、塗料タンク1へ回収した。
次いで負極合剤塗料5を塗布した集電体7を乾燥後に片面側の合剤厚みが110μmとなる負極板を作製した。さらにこの負極板の総厚みが180μmとなるようにプレスした。上記の間欠塗布装置により作製した負極板を実施例3とした。
まず、実施例3と同様の負極合剤塗料5を用いて、図2に示した間欠塗布装置によりこの負極合剤塗料5を厚み10μmの銅箔の集電体7に塗布し、乾燥後に片面側の合剤厚みが110μmとなる負極板を作製した。この負極合剤塗料5は、塗料タンク1に接続された液送ポンプ2により三方弁3に供給した。
塗布停止時は、三方弁3の切替えによりダイコーター4への負極合剤塗料5の流れを遮断し、ダイコーター4以外の配管に導くと同時に、ダイコーター4に設けられ、かつ、ダイコーター4内部に連通した孔に接続された吸引ポンプ6によりダイコーター4内部および吐出先端部10の負極合剤塗料5を吸引した。
塗布再開時には、三方弁3の切替えにより負極合剤塗料5の流れをダイコーター4へ開放した。このとき、ダイコーター4内部に連通した吸引ポンプ6により吸引された負極合剤塗料5はダイコーター4以外の配管に吐出し廃液タンク11に廃棄した。
次いで負極合剤塗料5を塗布した集電体7を乾燥後に片面側の合剤厚みが110μmとなる負極板を作製した。さらにこの負極板の総厚みが180μmとなるようにプレスした
。上記の間欠塗布装置により作製した負極板を実施例4とした。
。上記の間欠塗布装置により作製した負極板を実施例4とした。
(比較例1)
まず、正極板としては、実施例1と同様の正極合剤塗料53を用いて図8に示した間欠塗布装置により、この正極合剤塗料53を厚み15μmのアルミニウム箔集電体59の両面に塗布した。この際に正極合剤塗料53は、塗料タンク50に接続された液送ポンプ51により三方弁52に供給した。
まず、正極板としては、実施例1と同様の正極合剤塗料53を用いて図8に示した間欠塗布装置により、この正極合剤塗料53を厚み15μmのアルミニウム箔集電体59の両面に塗布した。この際に正極合剤塗料53は、塗料タンク50に接続された液送ポンプ51により三方弁52に供給した。
塗布停止時は三方弁52の切替えによりダイコーター54への正極合剤塗料53の流れを遮断し、ダイコーター54以外の配管に導くと同時に、ダイコーター54に設けられ、且つダイコーター54内部に連通した孔に接続されたピストン57を出し入れするサックバック58によりダイコーター54内部53および吐出先端部55の正極合剤塗料53を吸引した。
塗布再開時には、三方弁52の切替えにより正極合剤塗料53の流れをダイコーター54へ開放した。このとき、ダイコーター54内部に連通したサックバック58により吸引された正極合剤塗料53はダイコーター54内部に戻した。
次いで正極合剤塗料53を塗布した集電体59を乾燥後に片面側の合剤厚みが100μmとなる正極板を作製した。さらに正極板の総厚みが165μmとなるようにプレスした。上記の間欠塗布装置により作製した正極板を比較例1とした。
(比較例2)
まず、負極板としては、実施例3と同様の負極合剤塗料53を用いて図8に示した間欠塗布装置により、この負極合剤塗料53を厚み10μmの銅箔の集電体59に塗布した。
まず、負極板としては、実施例3と同様の負極合剤塗料53を用いて図8に示した間欠塗布装置により、この負極合剤塗料53を厚み10μmの銅箔の集電体59に塗布した。
この際に負極合剤塗料53は、塗料タンク50に接続された液送ポンプ51により三方弁52に供給した。塗布停止時は三方弁52の切替えによりダイコーター54への負極合剤塗料53の流れを遮断し、ダイコーター54以外の配管に導くと同時に、ダイコーター54に設けられ、且つダイコーター54内部に連通した孔に接続されたピストン57を出し入れするサックバック58によりダイコーター54内部および吐出先端部55の負極合剤塗料53を吸引した。
塗布再開時には、三方弁52の切替えにより負極合剤塗料53の流れをダイコーター54へ開放した。このとき、ダイコーター54内部に連通したサックバック58により吸引された負極合剤塗料53はダイコーター54内部に戻した。
次いで負極合剤塗料53を塗布した集電体59を乾燥後に片面側の合剤厚みが110μmとなる負極板を作製し、この負極板を総厚みが180μmとなるようにプレスした。上記の間欠塗布装置により作製した負極板を比較例2とした。
上記の条件で作製された電極板について、以下の内容で評価を行なった。まず、電極板における電極合剤層の始端部の盛上がり量については、電極板の電極合剤塗料を塗布した部分の先端より30mmを0.5mm間隔で厚みを測定しその最大値とした。また、プレス後についても前記と同様に電極合剤層の始端部の厚みを測定した。
さらにプレス時の評価として、電極板を円筒形リチウムイオン二次電池の規定されている厚みまでプレス加工した時の電極合剤層の脱落率、電極板切れの発生率を比較した。さらに、プレス後の電極板の厚みバラツキについて評価を行なった。上記の評価結果を(表1)に示す。
(表1)の結果より、サックバックによりダイコーター内部および吐出先端部の電極合剤塗料を吸引し、再びダイコーター内部に戻す間欠塗布装置により製作した比較例1および比較例2の電極板に比べ、ダイコーター内部および吐出先端部の電極合剤塗料をダイコーター内部に連通したポンプにより吸引し、ダイコーター以外へ吐出した実施例1〜4の電極板は塗布始端部の盛上りを抑止し且つ電極板のプレス加工時における電極板切れを抑止できることが分かった。
これは、実施例1〜4により得られた電極板は図4に示したように、電極合剤層22の始端部および終端部の形状がなだらかな放物線を描き、ほとんど盛り上がりが無いのに対し、比較例1および比較例2により得られた電極板は、間欠塗布後は図9(a)に示したように始端部60と終端部61の形状が異なり、始端部60に盛り上がり62が発生する。
さらに、プレス後は図9(b)に示したように始端部64と終端部65の形状は近似してくるものの、始端部64がより圧縮されることにより集電体の薄くなる箇所66が発生することで電極合剤層の脱落および電極板切れが起こり易くなるものと考えられる。
また、正極板、負極板およびセパレータを巻回して電極群を構成した後、電極群を解体し正極板および負極板の合剤脱落の発生率、電極板切れの発生率、群構成時における巻ズレ不良率について評価を行なった。上記評価の結果を(表2)に示す。
(表2)の結果よりサックバックによりダイコーター内部および吐出先端部の電極合剤塗料を吸引し、再びダイコーター内部に戻す間欠塗布装置により製作した比較例1および比較例2の電極板に比べ、ダイコーター内部および吐出先端部の電極合剤塗料をダイコー
ター内部に連通したポンプにより吸引し、ダイコーター以外へ吐出した実施例1〜4の電極板は、巻回して電極群を構成した時の電極合剤層の脱落、電極板切れおよび巻きズレ不良を抑止できることが分かった。
ター内部に連通したポンプにより吸引し、ダイコーター以外へ吐出した実施例1〜4の電極板は、巻回して電極群を構成した時の電極合剤層の脱落、電極板切れおよび巻きズレ不良を抑止できることが分かった。
以上の結果から、本発明を用いることにより、非水系二次電池用の電極合剤塗料を集電体に塗布する際に電極合剤塗料の盛上りを抑止することができ、且つプレス加工時の電極板切れを少なくし、電極群を構成する際の電極板切れを抑止することができる電極板の製作が実現可能である。
本発明に係わる非水系二次電池用電極板およびその製造方法とこれを用いた非水系二次電池は、従来の間欠塗布装置より非水系二次電池用の電極合剤塗料を集電体に塗布する際に発生する塗布始端部の盛上りを抑止する機能を有し、非水系二次電池用の電極板におけるプレス工程および電極群の構成工程で発生する非水系二次電池用の電極板の切れを防止する効果に優れているので、非水系二次電池に用いられるシート状電極板およびその製造方法とこれを用いた非水系二次電池として有用である。
1 集電体
2 電極合剤層
3 始端部
4 終端部
11 塗料タンク
12 液送ポンプ
13 三方弁
14 ダイコーター
15 電極合剤塗料,正極合剤塗料,負極合剤塗料
16 吸引ポンプ
17 集電体
18 バックアップロール
19 塗布後の電極合剤塗料
20 吐出先端部
21 廃液タンク
22 電極合剤層
23 集電体
30 電池ケース
31 封口板
32 封口ガスケット
33 電極群
34 正極板
35 負極板
36 正極リード
37 負極リード
38 セパレータ
39 絶縁板
T1 電極合剤層における塗布部全体厚み
T2 電極合剤層における始端部厚み
2 電極合剤層
3 始端部
4 終端部
11 塗料タンク
12 液送ポンプ
13 三方弁
14 ダイコーター
15 電極合剤塗料,正極合剤塗料,負極合剤塗料
16 吸引ポンプ
17 集電体
18 バックアップロール
19 塗布後の電極合剤塗料
20 吐出先端部
21 廃液タンク
22 電極合剤層
23 集電体
30 電池ケース
31 封口板
32 封口ガスケット
33 電極群
34 正極板
35 負極板
36 正極リード
37 負極リード
38 セパレータ
39 絶縁板
T1 電極合剤層における塗布部全体厚み
T2 電極合剤層における始端部厚み
Claims (5)
- 正極集電体の長手方向に未塗布部を設けることで、少なくとも複合リチウム酸化物を活物質として含む正極活物質合剤層を幅方向に間欠的に塗布形成した正極板、または負極集電体の長手方向に未塗工部を設けることで、少なくともリチウムを保持しうる材料を活物質として含む負極活物質合剤層を設けた負極板からなる非水系二次電池用電極板であって、塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みを前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tとしたことを特徴とする非水系二次電池用電極板。
- 正極集電体の長手方向に未塗布部を設けることで、少なくとも複合リチウム酸化物を活物質として含む正極活物質合剤層を幅方向に間欠的に塗布形成した正極板と、負極集電体の長手方向に未塗工部を設けることで、少なくともリチウムを保持しうる材料を活物質として含む負極活物質合剤層を設けた負極板と、セパレータと、非水溶媒からなる電解液により構成される非水系二次電池であって、塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みが前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tである前記正極板と負極板の少なくともいずれか一方を用いたことを特徴とする非水系二次電池。
- 連続走行する集電体上にダイコーターを用いて電極合剤塗料を間欠的に塗布する非水系二次電池用電極板の製造方法であって、塗布停止時と同時に前記ダイコーター内部に充填された前記電極合剤塗料にかかる圧力を減少させる第一の動作、前記第一の動作に次いで塗布再開時には前記電極合剤塗料の吐出圧力を減少させる第二の動作を行うことにより塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みが前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tであることを特徴とする非水系二次電池用電極板の製造方法。
- 集電体を連続走行させるロールと、前記集電体上に電極合剤塗料を塗布するダイコーターと、前記ダイコーターに前記電極合剤塗料を間欠的に供給する三方弁を備え、前記三方弁は塗布停止時に前記ダイコーターへの前記電極合剤塗料の流れを遮断し前記ダイコーター以外の配管に導き塗布再開時には前記電極合剤塗料の流れを前記ダイコーター内部へ開放することで前記集電体に前記電極合剤塗料を間欠的に塗布する非水系二次電池用電極板の製造装置であって、塗布停止時に前記ダイコーター内部および吐出部先端の前記電極合剤塗料を吸引する吸引ポンプ、および塗布再開時に前記電極合剤塗料を前記ダイコーター内部へ吐出する液送ポンプと吸引された前記電極合剤塗料を前記ダイコーター以外の配管に導く前記吸引ポンプを具備したことにより塗布乾燥後の正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における始端部の厚みが前記正極活物質合剤層および/または負極活物質合剤層における塗布部全体の厚みTに対して0.97T〜1.03Tであることを特徴とする非水系二次電池用電極板の製造装置。
- 塗布停止時に前記ダイコーターに設けた吸引ポンプにより前記ダイコーター以外の配管に導かれた前記電極合剤塗料を塗料タンクに回収し再利用することを特徴とする請求項4記載の非水系二次電池用電極板の製造装置。
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JP2007083732A JP2008243658A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池とその製造方法およびその製造装置 |
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- 2007-03-28 JP JP2007083732A patent/JP2008243658A/ja active Pending
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