JP2008243350A - 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008243350A
JP2008243350A JP2007268763A JP2007268763A JP2008243350A JP 2008243350 A JP2008243350 A JP 2008243350A JP 2007268763 A JP2007268763 A JP 2007268763A JP 2007268763 A JP2007268763 A JP 2007268763A JP 2008243350 A JP2008243350 A JP 2008243350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
region
substrate
disposed
magnetic head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007268763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4684275B2 (ja
Inventor
Yoshitaka Sasaki
芳高 佐々木
Hiroyuki Ito
浩幸 伊藤
Hironori Araki
宏典 荒木
Shigeki Tanemura
茂樹 種村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Headway Technologies Inc
Original Assignee
Headway Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Headway Technologies Inc filed Critical Headway Technologies Inc
Publication of JP2008243350A publication Critical patent/JP2008243350A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4684275B2 publication Critical patent/JP4684275B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3109Details
    • G11B5/3116Shaping of layers, poles or gaps for improving the form of the electrical signal transduced, e.g. for shielding, contour effect, equalizing, side flux fringing, cross talk reduction between heads or between heads and information tracks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/1278Structure or manufacture of heads, e.g. inductive specially adapted for magnetisations perpendicular to the surface of the record carrier
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3163Fabrication methods or processes specially adapted for a particular head structure, e.g. using base layers for electroplating, using functional layers for masking, using energy or particle beams for shaping the structure or modifying the properties of the basic layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

【課題】スキューに起因した問題の発生を防止し、トラック幅を精度よく規定し、且つ記録特性を向上させる。
【解決手段】磁極層16は、媒体対向面30から10〜300nmの範囲内の距離だけ離れた位置から媒体対向面30までの領域R1に配置された側面S1,S2と、領域R1以外の領域R2に配置された側面S3,S4と、領域R1と領域R2との境界位置に配置され、側面S1と側面S3とを接続する側面S5と、領域R1と領域R2との境界位置に配置され、側面S2と側面S4とを接続する側面S6とを有している。トラック幅方向についての側面S1と側面S2との間の距離は、基板の上面に近づくに従って小さくなっている。側面S3,S4の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度は、側面S1,S2の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直磁気記録方式によって記録媒体に情報を記録するために用いられる垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法に関する。
磁気記録再生装置における記録方式には、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがある。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であると言われている。
一般的に、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、長手磁気記録用の磁気ヘッドと同様に、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッドと、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドとを、基板上に積層した構造のものが用いられる。記録ヘッドは、記録媒体の面に対して垂直な方向の磁界を発生する磁極層を備えている。磁極層は、例えば、一端部が記録媒体に対向する媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有している。トラック幅規定部は、ほぼ一定の幅を有している。
垂直磁気記録方式において、記録密度の向上に寄与するのは、主に、記録媒体の改良と記録ヘッドの改良である。高記録密度化のために記録ヘッドに要求されることは、特に、トラック幅の縮小と、記録特性の向上である。一方、トラック幅が小さくなると、記録特性、例えば重ね書きの性能を表わすオーバーライト特性は低下する。従って、トラック幅が小さくなるほど、記録特性の一層の向上が必要となる。ここで、媒体対向面に垂直な方向についてのトラック幅規定部の長さをネックハイトと呼ぶ。このネックハイトが小さいほど、オーバーライト特性が向上する。
ところで、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドは、一般的に、スライダに設けられる。スライダは、上記媒体対向面を有している。この媒体対向面は、空気流入側の端部と空気流出側の端部とを有している。そして、空気流入側の端部から媒体対向面と記録媒体との間に流入する空気流によって、スライダは記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。このスライダにおいて、一般的に、磁気ヘッドは媒体対向面における空気流出側の端部近傍に配置される。磁気ディスク装置において、磁気ヘッドの位置決めは、例えばロータリーアクチュエータによって行なわれる。この場合、磁気ヘッドは、ロータリーアクチュエータの回転中心を中心とした円軌道に沿って記録媒体上を移動する。このような磁気ディスク装置では、磁気ヘッドのトラック横断方向の位置に応じて、スキューと呼ばれる、円形のトラックの接線に対する磁気ヘッドの傾きが生じる。
特に、長手磁気記録方式に比べて記録媒体への書き込み能力が高い垂直磁気記録方式の磁気ディスク装置では、上述のスキューが生じると、あるトラックへの情報の書き込み時に隣接トラックの情報が消去される現象(以下、隣接トラック消去と言う。)が生じたり、隣り合う2つのトラックの間において不要な書き込みが行なわれたりするという問題が生じる。高記録密度化のためには、隣接トラック消去を抑制する必要がある。また、隣り合う2つのトラックの間における不要な書き込みは、磁気ヘッドの位置決め用のサーボ信号の検出や再生信号の信号対雑音比に悪影響を及ぼす。
上述のようなスキューに起因した問題の発生を防止する技術としては、例えば特許文献1および特許文献2に記載されているように、媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状を、記録媒体の進行方向の後側(スライダにおける空気流入端側)に配置される辺が反対側の辺よりも短い形状とする技術が知られている。磁気ヘッドでは、通常、媒体対向面において、基板から遠い端部が記録媒体の進行方向の前側(スライダにおける空気流出端側)に配置される。従って、上述の媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状は、基板に近い辺が基板から遠い辺よりも短い形状となる。
特開2002−92821号公報 特開2003−203311号公報
ここで、上述のように媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状が、基板に近い辺が基板から遠い辺よりも短い形状となる磁極層の形成方法について考える。特許文献1には、レジストパターンをマスクとして無機絶縁膜をエッチングして無機絶縁膜に溝を形成し、その後、ストッパ膜を形成し、更に磁性膜を形成し、磁性膜の上面を平坦化して、磁極層を形成する方法が記載されている。また、特許文献2には、マスクを用いて磁性層をエッチングすることによって磁極層を形成する方法が記載されている。
特許文献1に記載された方法または特許文献2に記載された方法によって形成された磁極層では、磁極層の側面の大部分が、磁極層の全周にわたって、基板の上面に垂直な方向に対して傾いた面となる。このような形状の磁極層では、磁極層の側面全体が基板の上面に対して垂直な場合に比べて、磁束の流れる方向に対して垂直な磁極層の断面積が小さくなる。上記の形状の磁極層では、特にトラック幅規定部と幅広部との境界の近傍の部分において多くの磁束を通過させることができなくなり、その結果、オーバーライト特性等の記録特性が低下してしまう。そのため、上記の形状の磁極層では、記録特性の低下を抑制するために、ネックハイトを小さくせざるを得ない。
ところで、磁極層の側面のうちトラック幅規定部と幅広部との境界近傍の部分を精度よく形成することは難しい。そのため、磁極層のうちトラック幅規定部と幅広部との境界近傍の部分は、媒体対向面から離れるに従って幅が徐々に大きくなる形状になりやすい。そのため、ネックハイトが小さくなってくると、媒体対向面に配置されたトラック幅規定部の幅すなわちトラック幅を精度よく規定することが難しくなる。
これらのことから、従来は、スキューに起因した問題の発生を防止でき、トラック幅を精度よく規定でき、且つ記録特性を向上させることのできる磁極層を実現することが難しかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、スキューに起因した問題の発生を防止でき、トラック幅を精度よく規定でき、且つ記録特性を向上させることができるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、磁極層およびコイルが積層される基板とを備えている。
磁極層は、媒体対向面に配置された端面とその反対側の端部とを有するトラック幅規定部と、トラック幅規定部の端部に接続され、トラック幅規定部の幅よりも大きい幅を有する幅広部とを有している。媒体対向面に配置されたトラック幅規定部の端面は、基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有している。第2の辺は、トラック幅を規定している。媒体対向面に配置されたトラック幅規定部の端面の幅は、第1の辺に近づくに従って小さくなっている。
磁極層は、更に、媒体対向面から10〜300nmの範囲内の距離だけ離れた位置から媒体対向面までの第1の領域において互いに反対側に配置された第1および第2の側面と、第1の領域以外の第2の領域に配置された第3および第4の側面と、第1の領域と第2の領域との境界位置に配置され、第1の側面と第3の側面とを接続する第5の側面と、第1の領域と第2の領域との境界位置に配置され、第2の側面と第4の側面とを接続する第6の側面とを有している。
トラック幅方向についての第1の側面と第2の側面の間隔は、基板の上面に近づくに従って小さくなっている。第1の領域と第2の領域との境界位置において、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第3の側面と第4の側面の間隔は、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第1の側面と第2の側面の間隔よりも大きい。第5の側面の幅と第6の側面の幅は、いずれも、基板の上面に近づくに従って大きくなる。
本発明の磁気ヘッドにおいて、第3の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度が第1の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さく、第4の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度が第2の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さくてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、トラック幅方向についての第3の側面と第4の側面の間隔は、基板の上面に近づくに従って大きくなってもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離と等しくてもよいし、この距離よりも小さくてもよいし、この距離よりも大きくてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する収容溝を有する収容層と、収容溝に連続する貫通した開口部を有し、収容層の上面の上に配置された収容溝規定層とを備えていてもよい。この場合、収容溝規定層の開口部の縁は、収容層の上面における収容溝の縁の真上に配置され、磁極層の少なくとも一部は、収容層の収容溝内に収容される。収容溝規定層は、SiCよりなるものであってもよい。
また、本発明の磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、収容層と基板との間に配置されて収容層に接する底部形成層を備え、収容溝のうち少なくとも第2の領域に配置された部分の一部は収容層を貫通していてもよい。底部形成層は、SiCよりなるものであってもよい。
また、本発明の磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、収容溝内において、収容層と磁極層との間に配置された非磁性膜を備えていてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、磁極層のうち第1の領域に配置された部分は、基板の上面に近い面である第1の底面を有し、磁極層のうち第2の領域に配置された部分は、基板の上面に近い面である第2の底面を有し、第2の底面は、第1の底面に比べて基板の上面に近い位置に配置されていてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、トラック幅規定部は、基板の上面から遠い面である第1の上面を有し、幅広部は、基板の上面から遠い面である第2の上面を有し、第2の上面は、第1の上面に比べて基板の上面から遠い位置に配置されていてもよい。
本発明の製造方法によって製造される垂直磁気記録用磁気ヘッドは、媒体対向面、コイル、磁極層、収容層、収容溝規定層および基板を備えている。
本発明の磁気ヘッドの製造方法は、
後に収容溝が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、
非磁性層の上に収容溝規定層を形成する工程と、
非磁性層のうち収容溝規定層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に、後にエッチングされることによって収容溝となる初期溝を形成する第1のエッチング工程と、
収容溝規定層および初期溝のうち第1の領域内に存在する部分の上にマスクを形成する工程と、
上記マスクおよび収容溝規定層をエッチングマスクとして用いて、初期溝のうちマスクによって覆われていない部分をエッチングすることによって、収容溝を完成させる第2のエッチング工程と、
少なくとも一部が収容溝内に配置されるように磁極層を形成する工程と、
コイルを形成する工程とを備えている。
本発明の磁気ヘッドの製造方法では、第1のエッチング工程によって、収容溝のうち、磁極層における第1および第2の側面に対向する部分が形成され、第2のエッチング工程によって、収容溝のうち、磁極層における第3ないし第6の側面に対向する部分が形成される。
本発明の磁気ヘッドの製造方法において、第3の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度が第1の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さく、第4の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度が第2の側面の基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さくてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドの製造方法において、トラック幅方向についての第3の側面と第4の側面の間隔は、基板の上面に近づくに従って大きくなってもよい。
また、本発明の磁気ヘッドの製造方法において、第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離と等しくてもよいし、この距離よりも小さくてもよいし、この距離よりも大きくてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドの製造方法において、収容溝規定層は、SiCよりなるものであってもよい。
また、本発明の製造方法によって製造される磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、収容層と基板との間に配置されて収容層に接する底部形成層を備え、収容溝のうち少なくとも第2の領域に配置された部分の一部は収容層を貫通していてもよい。この場合、本発明の磁気ヘッドの製造方法は、更に、非磁性層を形成する前に底部形成層を形成する工程を備える。底部形成層は、SiCよりなるものであってもよい。また、第1のエッチング工程では、初期溝の底部全体が底部形成層の上面に達するように、非磁性層をエッチングしてもよい。あるいは、第1のエッチング工程では、初期溝のうち第2の領域に存在する部分における底部は底部形成層の上面に達するが、初期溝のうち第1の領域に存在する部分における底部は底部形成層の上面に達しないように、非磁性層をエッチングしてもよい。あるいは、第1のエッチング工程では、初期溝の底部全体が底部形成層の上面に達しないように非磁性層をエッチングし、第2のエッチング工程では、収容溝のうち第2の領域に存在する部分における底部は底部形成層の上面に達するが、収容溝のうち第1の領域に存在する部分における底部は底部形成層の上面に達しないように、初期溝をエッチングしてもよい。
また、本発明の製造方法によって製造される磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、収容溝内において、収容層と磁極層との間に配置された非磁性膜を備えていてもよい。この場合、本発明の磁気ヘッドの製造方法は、更に、第2のエッチング工程と磁極層を形成する工程の間において非磁性膜を形成する工程を備える。
また、本発明の磁気ヘッドの製造方法において、磁極層のうち第1の領域に配置された部分は、基板の上面に近い面である第1の底面を有し、磁極層のうち第2の領域に配置された部分は、基板の上面に近い面である第2の底面を有し、第2の底面は、第1の底面に比べて基板の上面に近い位置に配置されていてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドの製造方法において、トラック幅規定部は、基板の上面から遠い面である第1の上面を有し、幅広部は、基板の上面から遠い面である第2の上面を有し、第2の上面は、第1の上面に比べて基板の上面から遠い位置に配置されていてもよい。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法では、トラック幅方向についての第1の側面と第2の側面の間隔は、基板の上面に近づくに従って小さくなる。また、第1の領域と第2の領域との境界位置において、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第3の側面と第4の側面の間隔は、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第1の側面と第2の側面の間隔よりも大きく、第5の側面の幅と第6の側面の幅は、いずれも、基板の上面に近づくに従って大きくなる。これにより、本発明によれば、スキューに起因した問題の発生を防止でき、トラック幅を精度よく規定でき、且つ記録特性を向上させることができるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図5および図6を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成を示す断面図である。図6は、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。なお、図5は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図5において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。
図5および図6に示したように、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す。)は、アルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなる基板1と、この基板1の上に配置されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に配置された磁性材料よりなる下部シールド層3と、この下部シールド層3の上に配置された絶縁膜である下部シールドギャップ膜4と、この下部シールドギャップ膜4の上に配置された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5の上に配置された絶縁膜である上部シールドギャップ膜6と、この上部シールドギャップ膜6の上に配置された磁性材料よりなる第1の上部シールド層7とを備えている。
MR素子5の一端部は、記録媒体に対向する媒体対向面30に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。GMR素子としては、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ平行な方向に流すCIP(Current In Plane)タイプでもよいし、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ垂直な方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)タイプでもよい。
磁気ヘッドは、更に、第1の上部シールド層7の上に順に配置された非磁性層81および第2の上部シールド層82を備えている。非磁性層81は、アルミナ等の非磁性材料によって形成されている。第2の上部シールド層82は、磁性材料によって形成されている。下部シールド層3から第2の上部シールド層82までの部分は、再生ヘッドを構成する。
磁気ヘッドは、更に、第2の上部シールド層82の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層83と、この絶縁層83の上に配置されたコイル9と、コイル9の巻線間および周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層10と、絶縁層10の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層11とを備えている。コイル9は、平面渦巻き形状をなしている。コイル9および絶縁層10,11の上面は平坦化されている。絶縁層83,11は、例えばアルミナによって形成されている。絶縁層10は、例えばフォトレジストによって形成されている。コイル9は、銅等の導電材料によって形成されている。
磁気ヘッドは、更に、平坦化されたコイル9および絶縁層10,11の上面の上に配置された非磁性材料よりなる収容層12を備えている。収容層12は、上面で開口し、後述する磁極層の少なくとも一部を収容する収容溝12aを有している。収容層12の材料としては、例えば、アルミナ、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)等の絶縁材料でもよいし、Ru、Ta、Mo、Ti、W、NiCu、NiB、NiP等の非磁性金属材料でもよい。
磁気ヘッドは、更に、収容層12の上面の上に配置された収容溝規定層13を備えている。収容溝規定層13は、収容溝12aの形状を規定するための層である。収容溝規定層13は、貫通する開口部13aを有し、この開口部13aの縁は、収容層12の上面における収容溝12aの縁の真上に配置されている。
収容溝規定層13の材料は、収容層12となる非磁性層に収容溝12aを形成するためのエッチングの際に非磁性層よりもエッチング速度が小さい材料であればよい。例えば、収容層12となる非磁性層の材料がアルミナの場合には、収容溝規定層13の材料としては、例えば、Ta、Mo、W、Ti、Ru、Rh、Re、Pt、Pd、Ir、NiCr、NiP、NiB、WSi、TaSi、TiSi、TiN、TiW等の非磁性金属材料や、SiCを用いることができる。また、例えば、収容層12となる非磁性層の材料がシリコン酸化物の場合には、収容溝規定層13の材料としては、上記の非磁性金属材料やSiCを用いることができる他、アルミナを用いることもできる。
収容溝規定層13の材料としてSiCを用いた場合には、収容溝規定層13に開口部13aを形成するためのエッチングの際に、エッチングによって除去された物質が開口部13aに付着することを防止でき、これにより、開口部13aを精度よく形成することができる。その結果、収容溝12aも精度よく形成することができる。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、収容層12の収容溝12a内および収容溝規定層13の開口部13a内に配置された非磁性膜14、研磨停止層15および磁極層16を備えている。非磁性膜14は、収容溝12aの表面に接するように配置されている。磁極層16は、収容溝12aの表面から離れるように配置されている。研磨停止層15は、非磁性膜14と磁極層16の間に配置されている。研磨停止層15は、磁極層16をめっき法で形成する際に用いられるシード層を兼ねている。
非磁性膜14は、非磁性材料によって形成されている。非磁性膜14の材料としては、例えば絶縁材料または半導体材料を用いることができる。非磁性膜14の材料としての絶縁材料としては、例えばアルミナ、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)のいずれかを用いることができる。非磁性膜14の材料としての半導体材料としては、例えば多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンを用いることができる。
研磨停止層15は、非磁性導電材料によって形成されている。研磨停止層15の材料としては、例えば、収容溝規定層13に用いられる非磁性金属材料と同じものを用いることができる。非磁性膜14と研磨停止層15は、いずれも、本発明における非磁性膜に対応する。
磁極層16は、金属磁性材料によって形成されている。磁極層16の材料としては、例えば、CoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、収容溝規定層13、非磁性膜14、研磨停止層15および磁極層16の上面の上に配置されたギャップ層18を備えている。ギャップ層18には、媒体対向面30から離れた位置において、開口部が形成されている。ギャップ層18の材料は、アルミナ等の絶縁材料でもよいし、Ru、NiCu、Ta、W、NiB、NiP等の非磁性金属材料でもよい。
磁気ヘッドは、更に、シールド層20を備えている。シールド層20は、ギャップ層18の上に配置された第1層20Aと、この第1層20Aの上に配置された第2層20Cと、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上に配置されたヨーク層20Bと、このヨーク層20Bの上に配置された連結層20Dと、第2層20Cと連結層20Dを連結するように配置された第3層20Eとを有している。第1層20A、ヨーク層20B、第2層20C、連結層20Dおよび第3層20Eは、いずれも磁性材料によって形成されている。これらの層20A〜20Eの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、ヨーク層20Bの周囲に配置された非磁性層21を備えている。非磁性層21の一部は、第1層20Aの側方に配置されている。非磁性層21は、例えば、アルミナや塗布ガラス等の無機絶縁材料によって形成されている。あるいは、非磁性層21は、非磁性金属材料よりなる層とその上に配置された絶縁材料よりなる層とで構成されていてもよい。この場合、非磁性金属材料としては、例えば、Ta、Mo、Nb、W、Cr、Ru、NiCu、Pd、Hf等の高融点金属が用いられる。
磁気ヘッドは、更に、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、後述するコイル23が配置される領域の上に配置された絶縁層22と、この絶縁層22の上に配置されたコイル23と、このコイル23の巻線間およびコイル23の周囲に配置された絶縁層24と、絶縁層24の周囲に配置された絶縁層25と、コイル23および絶縁層24,25の上に配置された絶縁層26を備えている。コイル23は、平面渦巻き形状をなしている。コイル23の一部は、第2層20Cと連結層20Dの間を通過している。コイル23は、銅等の導電材料によって形成されている。第2層20C、連結層20Dおよび絶縁層24,25の上面は平坦化されている。絶縁層24は、例えばフォトレジストによって形成されている。絶縁層22,25,26は、例えばアルミナによって形成されている。
コイル9からシールド層20の第3層20Eまでの部分は、記録ヘッドを構成する。磁気ヘッドは、更に、シールド層20を覆うように形成された保護層27を備えている。保護層27は、例えばアルミナによって形成されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面30と再生ヘッドと記録ヘッドとを備えている。再生ヘッドと記録ヘッドは、基板1の上に積層されている。再生ヘッドは記録媒体の進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端側)に配置され、記録ヘッドは記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。
再生ヘッドは、再生素子としてのMR素子5と、媒体対向面30側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための下部シールド層3および上部シールド層7と、MR素子5と下部シールド層3との間に配置された下部シールドギャップ膜4と、MR素子5と上部シールド層7との間に配置された上部シールドギャップ膜6とを備えている。
記録ヘッドは、コイル9、収容層12、収容溝規定層13、非磁性膜14、研磨停止層15、磁極層16、ギャップ層18、シールド層20およびコイル23を備えている。コイル9,23は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。なお、コイル9は、記録ヘッドにおける必須の構成要素ではなく、設けられていなくてもよい。また、非磁性膜14は省略してもよい。
磁極層16は、媒体対向面30に配置された端面を有し、コイル23によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。
シールド層20は、媒体対向面30に配置された端面を有し、媒体対向面30から離れた位置において磁極層16に連結されている。ギャップ層18は、非磁性材料よりなり、磁極層16とシールド層20との間に設けられている。
媒体対向面30において、シールド層20の端面は、磁極層16の端面に対して、ギャップ層18の厚みによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側に配置されている。ギャップ層18の厚みは、例えば、20〜50nmの範囲内である。コイル23の少なくとも一部は、磁極層16とシールド層20との間に、磁極層16およびシールド層20に対して絶縁された状態で配置されている。
磁極層16の少なくとも一部は、収容層12の収容溝12a内に収容されている。具体的には、本実施の形態では、磁極層16は、収容層12の収容溝12a内および収容溝規定層13の開口部13a内に、非磁性膜14および研磨停止層15を介して配置されている。非磁性膜14の厚みは、例えば20〜80nmの範囲内である。しかし、この範囲内に限らず、非磁性膜14の厚みは、トラック幅に応じて任意に設定することができる。研磨停止層15の厚みは、例えば20〜80nmの範囲内である。
シールド層20は、ギャップ層18に隣接するように配置された第1層20Aと、第1層20Aにおけるギャップ層18とは反対側に配置された第2層20Cと、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上に配置されたヨーク層20Bと、このヨーク層20Bの上に配置された連結層20Dと、第2層20Cと連結層20Dを連結するように配置された第3層20Eとを有している。第2層20Cは、媒体対向面30とコイル23の少なくとも一部との間に配置されている。コイル23は、連結層20Dを中心として巻回されている。なお、図5に示した例では、ヨーク層20Bの一部は、磁極層16とコイル23の一部との間に配置されている。しかし、このようなヨーク層20Bの代わりに、連結層20Dと同様の平面形状を有し、磁極層16と連結層20Dとを連結する連結層を設けてもよい。
第1層20Aは、媒体対向面30に配置された第1の端部とその反対側の第2の端部とを有している。第2層20Cも、媒体対向面30に配置された第1の端部とその反対側の第2の端部とを有している。スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て磁極層16とシールド層20との間隔が大きくなり始める位置から媒体対向面30までの距離となる。本実施の形態では、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部から媒体対向面30までの距離となる。スロートハイトTHは、例えば0.05〜0.3μmの範囲内である。
次に、図1ないし図4を参照して、磁極層16の形状について詳しく説明する。図1は、磁極層16のうちの媒体対向面30の近傍における部分を示す斜視図である。図2は、磁極層16のうちの媒体対向面30の近傍における部分を示す平面図である。図3は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面30の一部を示す正面図である。図4は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面30に平行な断面の一部を示す断面図である。なお、図4は、図2において4−4線で示す断面を示している。
図1および図2に示したように、磁極層16は、媒体対向面30に配置された端面とその反対側の端部とを有するトラック幅規定部16Aと、このトラック幅規定部16Aの端部に接続され、トラック幅規定部16Aの幅よりも大きい幅を有する幅広部16Bとを有している。トラック幅規定部16Aは、実質的に媒体対向面30からの距離に応じて変化しない幅を有している。幅広部16Bの幅は、例えば、トラック幅規定部16Aとの境界位置ではトラック幅規定部16Aの幅と等しく、媒体対向面30から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。本実施の形態では、磁極層16のうち、媒体対向面30に配置された端面から、磁極層16の幅が大きくなり始める位置までの部分を、トラック幅規定部16Aとする。ここで、媒体対向面30に垂直な方向についてのトラック幅規定部16Aの長さをネックハイトNHと呼ぶ。ネックハイトNHは、例えば60〜200nmの範囲内である。
なお、磁極層16の側面のうちトラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界近傍の部分を精度よく形成することは難しい。そのため、磁極層16のうちトラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界近傍の部分は、媒体対向面30から離れるに従って幅が徐々に大きくなる形状になりやすい。このような例を図14に示す。図14は、磁極層16のうちのトラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界近傍の部分を示す平面図である。この場合には、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bの境界位置およびネックハイトNHを以下のように定義する。すなわち、磁極層16の上面において、媒体対向面30とトラック幅規定部16Aの側部との交点を通って媒体対向面30に垂直な方向に延びる仮想の直線L1と、トラック幅規定部16Aの側部に続く幅広部16Bの側部のうちの直線部分から、この直線部分の方向に延びる仮想の直線L2との交点をPとする。そして、この点Pを通り媒体対向面30に平行な仮想の平面の位置をトラック幅規定部16Aと幅広部16Bの境界位置とし、媒体対向面30と点Pとの間の距離をネックハイトNHとする。このように定義したネックハイトNHは、設計上のネックハイトとほぼ等しい。
図3に示したように、媒体対向面30に配置されたトラック幅規定部16Aの端面は、基板1に近い第1の辺A1と、第1の辺A1とは反対側の第2の辺A2と、第1の辺A1の一端と第2の辺A2の一端とを結ぶ第3の辺A3と、第1の辺A1の他端と第2の辺A2の他端とを結ぶ第4の辺A4とを有している。第2の辺A2は、トラック幅を規定する。媒体対向面30に配置されたトラック幅規定部16Aの端面の幅は、第1の辺A1に近づくに従って小さくなっている。第3の辺A3は、収容溝12aの壁面に対向する第1の部分A31と、開口部13aの壁面に対向する第2の部分A32とを含んでいる。同様に、第4の辺A4は、収容溝12aの壁面に対向する第1の部分A41と、開口部13aの壁面に対向する第2の部分A42とを含んでいる。第1の部分A31,A41は、基板1の上面に垂直な方向に対して傾いている。第1の部分A31,A41の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、例えば5°〜15°の範囲内であり、8°〜12°の範囲内であることが好ましい。第2の部分A32,A42は、実質的に基板1の上面に対して垂直になっている。
第2の辺A2の長さ、すなわちトラック幅は、例えば0.05〜0.20μmの範囲内である。媒体対向面30における磁極層16の厚みは、例えば0.15〜0.3μmの範囲内である。
図1に示したように、磁極層16は、媒体対向面30から10〜300nmの範囲内の距離だけ離れた位置から媒体対向面30までの第1の領域R1において互いに反対側に配置された第1の側面S1および第2の側面S2と、第1の領域R1以外の第2の領域R2に配置された第3の側面S3および第4の側面S4と、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置に配置され、第1の側面S1と第3の側面S3とを接続する第5の側面S5と、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置に配置され、第2の側面S2と第4の側面S4とを接続する第6の側面S6と、第1の領域R1において互いに反対側に配置された第7の側面S7および第8の側面S8とを有している。
第1および第2の側面S1,S2は収容溝12aの壁面に対向し、第7および第8の側面S7,S8は開口部13aの壁面に対向している。第7の側面S7は第1の側面S1に続いており、第8の側面S8は第2の側面S2に続いている。媒体対向面30に配置された第1の側面S1の端部は、第3の辺A3の第1の部分A31を形成する。媒体対向面30に配置された第2の側面S2の端部は、第4の辺A4の第1の部分A41を形成する。媒体対向面30に配置された第7の側面S7の端部は、第3の辺A3の第2の部分A32を形成する。媒体対向面30に配置された第8の側面S8の端部は、第4の辺A4の第2の部分A42を形成する。
トラック幅方向についての第1の側面S1と第2の側面S2の間隔は、基板1の上面に近づくに従って小さくなっている。第1の側面S1の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度θ1と、第2の側面S2の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度θ2は、第1の部分A31,A41の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度と等しく、例えば5°〜15°の範囲内であり、8°〜12°の範囲内であることが好ましい。第7および第8の側面S7,S8は、実質的に、基板1の上面に対して垂直になっている。
なお、第1の側面S1の面積は第7の側面S7の面積よりも大きく、第2の側面S2の面積は第8の側面S8の面積よりも大きい。第1の領域R1においては、第1および第2の側面S1,S2が磁極層16の主要な側面である。第1の領域R1では、第7および第8の側面S7,S8が設けられずに、第1および第2の側面S1,S2のみが設けられていてもよい。
第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置において、最も基板1の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4の間隔は、最も基板1の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第1の側面S1と第2の側面S2の間隔よりも大きい。また、第5の側面S5の幅と第6の側面S6の幅は、いずれも、基板の上面1に近づくに従って大きくなる。
トラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4の間隔は、基板1の上面からの距離に関わらずに一定であってもよいし、基板1の上面に近づくに従って小さくなってもよいし、基板1の上面に近づくに従って大きくなってもよい。
トラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4の間隔が、基板1の上面からの距離に関わらずに一定である場合には、第3の面S3の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度と第4の側面S4の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、いずれも0°である。
本実施の形態では、トラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4の間隔が、基板1の上面に近づくに従って小さくなる場合には、第3の面S3の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、第1の側面S1の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度θ1よりも小さく、第4の側面S4の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、第2の側面S2の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度θ2よりも小さい。この場合には、第3の面S3の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度と第4の側面S4の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、いずれも、0°に近いほど好ましい。
なお、図1および図2には、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置と媒体対向面30との間の距離が、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界位置と媒体対向面30との間の距離すなわちネックハイトNHと等しい例を示している。しかし、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置と媒体対向面30との間の距離は、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界位置と媒体対向面30との間の距離すなわちネックハイトNHよりも小さくてもよいし、大きくてもよい。これらの例は、後で第1および第2の変形例として示す。
また、磁極層16のうち第1の領域R1に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第1の底面B1を有し、磁極層16のうち第2の領域R2に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第2の底面B2を有し、第2の底面B2は、第1の底面B1に比べて基板1の上面に近い位置に配置されている。また、磁極層16は、底面B1,B2を連結する面B3を有している。また、本実施の形態では、磁極層16の上面は平坦な面になっている。
次に、図7ないし図13を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。なお、図7ないし図13において、記号ABSは、媒体対向面30の目標位置に配置された仮想の面を示している。また、図7ないし図13では、収容層12よりも下の部分を省略している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、まず、図3に示したように、基板1の上に、絶縁層2、下部シールド層3、下部シールドギャップ膜4を順に形成する。次に、下部シールドギャップ膜4の上にMR素子5と、このMR素子5に接続される図示しないリードとを形成する。次に、MR素子5およびリードを、上部シールドギャップ膜6で覆う。次に、上部シールドギャップ膜6の上に、上部シールド層7、非磁性層81、第2の上部シールド層82および絶縁層83を順に形成する。次に、絶縁層83の上に、コイル9および絶縁層10,11を形成する。次に、コイル9および絶縁層10,11の上面を、例えば化学機械研磨(以下、CMPと記す。)によって平坦化する。
図7は、次の工程を示す。図7(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図7(b)は、図7(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図7(c)は、図7(a)に示した積層体の7C−7C線断面図である。図7(d)は、図7(a)に示した積層体の7D−7D線断面図である。
この工程では、まず、平坦化されたコイル9および絶縁層10,11の上面の上に、後に収容溝12aが形成されることにより収容層12となる非磁性層12Pを形成する。次に、例えばスパッタ法によって、非磁性層12Pの上に、収容溝規定層13を形成する。収容溝規定層13の厚みは、例えば20〜100nmの範囲内である。
次に、収容溝規定層13の上に、収容溝規定層13に開口部13aを形成するための図示しないフォトレジストマスクを形成する。このフォトレジストマスクは、開口部13aおよび収容溝12aに対応した形状の開口部を有している。フォトレジストマスクは、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして形成する。次に、フォトレジストマスクを用いて、収容溝規定層13を選択的にエッチングする。これにより、収容溝規定層13に、貫通した開口部13aが形成される。この開口部13aは、後に形成される磁極層16の平面形状に対応した形状をなしている。
次に、フォトレジストマスクおよび収容溝規定層13をエッチングマスクとして用いて、非磁性層12Pのうち収容溝規定層13の開口部13aから露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層12Pに、後にエッチングされることによって収容溝12aとなる初期溝12Paを形成する。この初期溝12Paを形成する工程を、第1のエッチング工程と呼ぶ。次に、フォトレジストマスクを除去する。収容溝規定層13の開口部13aの縁は、非磁性層12Pの上面における初期溝12Paの縁の真上に配置されている。
第1のエッチング工程は、例えば、反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングを用いて行われる。第1のエッチング工程では、初期溝12Paの壁面のうち磁極層16の第1および第2の側面S1,S2に対向する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度が、例えば5°〜15°の範囲内、好ましくは8°〜12°の範囲内になるようにする。第1のエッチング工程の後では、初期溝12Paの壁面のうち第2の領域R2内に配置された部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、初期溝12Paの壁面のうち磁極層16の第1および第2の側面S1,S2に対向する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度の1〜2倍程度の大きさになっている。
図8は、次の工程を示す。図8(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図8(b)は、図8(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図8(c)は、図8(a)に示した積層体の8C−8C線断面図である。図8(d)は、図8(a)に示した積層体の8D−8D線断面図である。
この工程では、まず、収容溝規定層13および初期溝12Paのうち第1の領域R1内に存在する部分の上にマスク31を形成する。このマスク31は、例えば、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして形成する。次に、初期溝12Paのうちマスク31によって覆われていない部分、すなわち初期溝12Paのうち第2の領域R2内に存在する部分のみをエッチングして、収容溝12aを完成させる。この工程を、第2のエッチング工程と呼ぶ。第2のエッチング工程は、例えば、反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングを用いて行われる。なお、第2のエッチング工程は、反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングのような異方性エッチングに限らず、等方性エッチングを用いて行ってもよい。この場合の等方性エッチングは、ウェットエッチングでもよいしドライエッチングでもよい。ウェットエッチングの場合には、アルカリ性のエッチング液が用いられる。次に、マスク31を除去する。
この第2のエッチング工程では、上述のようなエッチングにより、例えば、収容溝12aの壁面のうち第2の領域R2内に存在する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度を、収容溝12aの壁面のうち第1の領域R1内に存在する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さくする。あるいは、第2のエッチング工程では、上述のようなエッチングにより、収容溝12aのうち第2の領域R2内に存在する部分の幅が、基板1の上面に近づくに従って大きくなるようにする。
この工程では、マスク31および収容溝規定層13をエッチングマスクとして用いて、初期溝12Paのうち第2の領域R2内に存在する部分のみをエッチングすることによって、収容溝12aが完成される。そのため、収容溝12aの壁面のうち第2の領域R2内に存在する部分の位置は、収容溝規定層13の開口部13aの縁によって、精度よく規定される。
また、第2のエッチング工程により、収容溝12aのうち第2の領域R2内に存在する部分が、収容溝12aのうち第1の領域R1内に存在する部分よりも深くなる。
第1のエッチング工程では、収容溝12aのうち、磁極層16における第1の側面S1、第2の側面S2および第1の底面B1に対向する部分が形成される。また、第2のエッチング工程では、収容溝12aのうち、磁極層16における第3ないし第6の側面S3,S4,S5,S6、底面B2および面B3に対向する部分が形成される。
図9は、次の工程を示す。図9(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図9(b)は、図9(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図9(c)は、図9(a)に示した積層体の9C−9C線断面図である。図9(d)は、図9(a)に示した積層体の9D−9D線断面図である。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、非磁性膜14を形成する。非磁性膜14は収容溝12a内にも形成される。非磁性膜14は、例えば、スパッタ法または化学的気相成長法(以下、CVDと記す。)によって形成される。非磁性膜14の厚みは、精度よく制御することができる。CVDを用いて非磁性膜14を形成する場合には、特に、1原子層毎の成膜を繰り返すCVD、いわゆるアトミックレイヤーCVD(以下、ALCVDと記す。)を用いることが好ましい。この場合には、非磁性膜14の厚みの制御をより精度よく行うことができる。また、ALCVDを用いて非磁性膜14を形成する場合には、非磁性膜14の材料としては、特にアルミナが好ましい。半導体材料を用いて非磁性膜14を形成する場合には、特に、低温(200℃程度)でのALCVDまたは低温での低圧CVDを用いて非磁性膜14を形成することが好ましい。また、非磁性膜14の材料としての半導体材料は、不純物をドープしない多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンであることが好ましい。
次に、例えばスパッタ法またはALCVDによって、積層体の上面全体の上に研磨停止層15を形成する。研磨停止層15は収容溝12a内にも形成される。研磨停止層15は、後に行われる研磨工程における研磨の停止位置を示す。
図10は、次の工程を示す。図10(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図10(b)は、図10(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図10(c)は、図10(a)に示した積層体の10C−10C線断面図である。図10(d)は、図10(a)に示した積層体の10D−10D線断面図である。
この工程では、後に磁極層16となる磁性層16Pを形成する。磁性層16Pは、その上面が収容溝規定層13、非磁性膜14および研磨停止層15の各上面よりも上方に配置されるように形成される。磁性層16Pは、例えば、フレームめっき法によって形成してもよいし、パターニングしていないめっき層を形成した後、このめっき層をエッチングによってパターニングして形成してもよい。
図11は、次の工程を示す。図11(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図11(b)は、図11(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図11(c)は、図11(a)に示した積層体の11C−11C線断面図である。図11(d)は、図11(a)に示した積層体の11D−11D線断面図である。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる、図示しない被覆層を形成する。次に、例えばCMPによって、研磨停止層15が露出するまで被覆層および磁性層16Pを研磨して、研磨停止層15および磁性層16Pの上面を平坦化する。CMPによって被覆層および磁性層16Pを研磨する場合には、研磨停止層15が露出した時点で研磨が停止するようなスラリー、例えばアルミナ系のスラリーを用いる。
次に、例えば反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングによって、研磨停止層15のうち、積層体の上面に露出している部分を選択的に除去する。次に、例えばCMPによって、収容溝規定層13が露出するまで非磁性膜14、研磨停止層15および磁性層16Pを研磨して、収容溝規定層13、非磁性膜14、研磨停止層15および磁性層16Pの上面を平坦化する。これにより、残った磁性層16Pがそれぞれ磁極層16となる。CMPによって非磁性膜14、研磨停止層15および磁性層16Pを研磨する場合には、収容溝規定層13が露出した時点で研磨が停止するようなスラリー、例えばアルミナ系のスラリーを用いる。このようにして収容溝規定層13が露出した時点で研磨を停止させることにより、磁極層16の厚みを正確に制御することができる。
図12は、次の工程を示す。図12(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の断面図である。図12(b)は、図12(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。ギャップ層18は、例えば、スパッタ法またはCVDによって形成される。CVDを用いてギャップ層18を形成する場合には、特にALCVDを用いることが好ましい。また、ALCVDを用いてギャップ層18を形成する場合には、ギャップ層18の材料としては、特にアルミナが好ましい。
次に、媒体対向面30から離れた位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に第1層20Aを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上にヨーク層20Bを形成する。第1層20Aとヨーク層20Bは、フレームめっき法によって形成してもよいし、スパッタ法によって磁性層を形成した後、この磁性層を選択的にエッチングすることによって形成してもよい。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層21を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20Aおよびヨーク層20Bが露出するまで非磁性層21を研磨して、第1層20A、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面を平坦化する。
次に、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、コイル23が配置される領域の上に絶縁層22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、コイル23の少なくとも一部が絶縁層22の上に配置されるように、コイル23を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Cおよび連結層20Dを形成する。なお、第2層20Cおよび連結層20Dを形成した後に、コイル23を形成してもよい。
次に、コイル23の巻線間およびコイル23の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層24を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層25を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層20C、連結層20Dおよびコイル23が露出するまで絶縁層25を研磨して、第2層20C、連結層20D、コイル23および絶縁層24,25の上面を平坦化する。
図13は、次の工程を示す。図13(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の断面図である。図13(b)は、図13(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。この工程では、まず、コイル23および絶縁層24,25の上に絶縁層26を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第3層20Eを形成して、シールド層20を完成させる。
次に、図5に示したように、積層体の上面全体を覆うように保護層27を形成する。次に、保護層27の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの作用および効果について説明する。この磁気ヘッドでは、記録ヘッドによって記録媒体に情報を記録し、再生ヘッドによって、記録媒体に記録されている情報を再生する。記録ヘッドにおいて、コイル23は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。磁極層16およびシールド層20は、コイル23が発生する磁界に対応した磁束を通過させる磁路を形成する。磁極層16は、コイル23によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。シールド層20は、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。これにより、外乱磁界が磁極層16に集中して取り込まれることによって記録媒体に対して誤った記録が行なわれることを防止することができる。また、シールド20は、媒体対向面30に配置された磁極層16(トラック幅規定規定部16A)の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束を還流させる機能も有している。
また、本実施の形態では、媒体対向面30において、シールド層20の端面は、磁極層16の端面に対して、ギャップ層18による所定の小さな間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。記録媒体に記録されるビットパターンの端部の位置は、媒体対向面30における磁極層16のギャップ層18側の端部の位置によって決まる。シールド層20は、媒体対向面30に配置された磁極層16の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込むことにより、この磁束が記録媒体に達することを阻止する。これにより、記録媒体に既に記録されているビットパターンにおける磁化の方向が上記磁束の影響によって変化することを防止することができる。これにより、本実施の形態によれば、線記録密度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、図3に示したように、媒体対向面30に配置されたトラック幅規定部16Aの端面の幅は、第1の辺A1に近づくに従って小さくなっている。これにより、本実施の形態によれば、スキューに起因した問題の発生を防止することができる。
また、本実施の形態では、非磁性材料よりなる収容層12の収容溝12a内に、非磁性膜14および研磨停止層15を介して磁極層16が配置される。そのため、磁極層16の幅は収容溝12aの幅よりも小さくなる。これにより、収容溝12aを容易に形成することが可能になると共に、磁極層16の幅、特にトラック幅を規定するトラック幅規定部16Aの上面の幅を容易に小さくすることが可能になる。従って、本実施の形態によれば、フォトリソグラフィによって形成可能なトラック幅の下限値よりも小さなトラック幅を、容易に実現でき、且つ正確に制御することができる。
また、本実施の形態では、磁極層16は、媒体対向面30から10〜300nmの範囲内の距離だけ離れた位置から媒体対向面30までの第1の領域R1において互いに反対側に配置された第1および第2の側面S1,S2と、第1の領域R1以外の第2の領域R2に配置された第3および第4の側面S3,S4と、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置に配置され、第1の側面S1と第3の側面S3とを接続する第5の側面S5と、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置に配置され、第2の側面S2と第4の側面S4とを接続する第6の側面S6とを有している。
トラック幅方向についての第1の側面S1と第2の側面S2との間の距離は、基板1の上面に近づくに従って小さくなっている。第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置において、最も基板1の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4の間隔は、最も基板1の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての第1の側面S1と第2の側面S2の間隔よりも大きい。また、第5の側面S5の幅と第6の側面S6の幅は、いずれも、基板の上面1に近づくに従って大きくなる。
ここで、本実施の形態に対する比較例として、第2のエッチング工程を行わずに、第1のエッチング工程のみによって収容溝12aを形成し、この収容溝12a内に収容されるように形成された磁極層16を形成した場合について考える。この比較例では、トラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4との間の距離は基板1の上面に近づくに従って小さくなり、且つ第3および第4の面S3,S4の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、それぞれ角度θ1,θ2と等しいか、角度θ1,θ2よりも大きくなる。この比較例における磁極層16では、特にトラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の近傍の部分において多くの磁束を通過させることができなくなり、その結果、オーバーライト特性等の記録特性が低下してしまう。そのため、比較例では、記録特性の低下を抑制するために、ネックハイトNHを小さくせざるを得ない。しかし、ネックハイトNHを小さくすると、トラック幅を精度よく規定することが難しくなる。
これに対し、本実施の形態における磁極層16では、比較例に比べて、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の近傍の部分において、磁束の流れる方向に対して垂直な磁極層16の断面積が大きくなる。そのため、本実施の形態における磁極層16では、比較例に比べて、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の近傍の部分において多くの磁束を通過させることができる。これにより、本実施の形態によれば、比較例に比べて、オーバーライト特性等の記録特性を向上させることができる。そのため、本実施の形態によれば、比較例に比べて、ネックハイトNHを大きくすることが可能になる。そして、本実施の形態によれば、比較例に比べてネックハイトNHを大きくすることにより、比較例に比べて、トラック幅を精度よく規定することが可能になる。
また、本実施の形態では、磁極層16のうち第1の領域R1に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第1の底面B1を有し、磁極層16のうち第2の領域R2に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第2の底面B2を有し、第2の底面B2は、第1の底面B1に比べて基板1の上面に近い位置に配置されている。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30における磁極層16の厚みを小さくして、スキューに起因した問題の発生を効果的に防止しながら、磁極層16のうち第2の領域R2に配置された部分の厚みを大きくして、磁極層16によって多くの磁束を媒体対向面30まで導くことが可能になる。
[変形例]
以下、図15ないし図18を参照して、本実施の形態における第1ないし第4の変形例について説明する。図15は、第1の変形例における磁極層16の一部を示す斜視図である。図16は、第2の変形例における磁極層16の一部を示す斜視図である。図17は、第3の変形例における磁極層16の一部を示す斜視図である。図18は、第4の変形例の磁気ヘッドにおける媒体対向面30に平行な断面の一部を示す断面図である。なお、図18は、図4と同様の位置における断面を表している。
図15に示した第1の変形例では、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置と媒体対向面30との間の距離が、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界位置と媒体対向面30との間の距離すなわちネックハイトNHよりも小さくなっている。
図16に示した第2の変形例では、第1の領域R1と第2の領域R2との境界位置と媒体対向面30との間の距離が、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界位置と媒体対向面30との間の距離すなわちネックハイトNHよりも大きくなっている。
図17に示した第3の変形例における磁極層16は、第1の領域R1において、第7および第8の側面S7,S8が設けられずに、第1および第2の側面S1,S2のみが設けられたものである。このような構造の磁極層16は、図11に示した工程の後、例えば反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングによって、収容溝規定層13が除去されるまで、収容溝規定層13、非磁性膜14、研磨停止層15および磁性層16Pをエッチングすることによって形成することができる。
図18に示した第4の変形例では、収容溝12aのうち第2の領域R2内に存在する部分の幅が、基板1の上面に近づくに従って大きくなっている。このような形状の収容溝12aは、例えば、第2のエッチング工程において、アンダーカット(サイドエッチング)が生じるように、初期溝12Paのうち第2の領域R2内に存在する部分のみをエッチングすることによって形成することができる。また、第4の変形例における磁極層16では、トラック幅方向についての第3の側面S3と第4の側面S4との間の距離は、基板1の上面に近づくに従って大きくなる。
第1ないし第4の変形例におけるその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した磁気ヘッドと同様である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。始めに、図19を参照して、本実施の形態における磁極層16の形状について説明する。本実施の形態における磁極層16では、トラック幅規定部16Aは、基板1の上面から遠い面である第1の上面T1を有し、幅広部16Bは、基板1の上面から遠い面である第2の上面T2を有している。第2の上面T2は、第1の上面T1に比べて基板1の上面から遠い位置に配置されている。本実施の形態における磁極層16のその他の特徴は、第1の実施の形態における磁極層16と同様である。
次に、図20ないし図23を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。なお、図20ないし図23において、記号ABSは、媒体対向面30の目標位置に配置された仮想の面を示している。また、図20ないし図23では、収容層12よりも下の部分を省略している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図10に示したように、磁性層16Pを形成する工程までは、第1の実施の形態と同様である。
図20は、次の工程を示す。図20(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図20(b)は、図20(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図20(c)は、図20(a)に示した積層体の20C−20C線断面図である。図20(d)は、図20(a)に示した積層体の20D−20D線断面図である。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる、図示しない被覆層を形成する。次に、例えばCMPによって、研磨停止層15が露出するまで被覆層および磁性層16Pを研磨して、研磨停止層15および磁性層16Pの上面を平坦化する。
次に、研磨停止層15および磁性層16Pの上にマスク32を形成する。マスク32は、磁性層16Pの上面のうち、第2の上面T2となる部分を覆っている。このマスク32は、例えば、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして形成する。
図21は、次の工程を示す。図21(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図21(b)は、図21(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図21(c)は、図21(a)に示した積層体の21C−21C線断面図である。図21(d)は、図21(a)に示した積層体の21D−21D線断面図である。
この工程では、マスク32によって覆われていない領域において、例えばイオンビームエッチングによって、磁性層16P、研磨停止層15および非磁性膜14をエッチングする。これにより、磁性層16Pの上面に、上面T1,T2が形成されて、磁性層16Pが磁極層16となる。次に、マスク32を除去する。
図22は、次の工程を示す。図22(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図22(b)は、図22(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図22(c)は、図22(a)に示した積層体の22C−22C線断面図である。図22(d)は、図22(a)に示した積層体の22D−22D線断面図である。この工程では、例えばイオンビームエッチングによって、磁極層16の第2の上面T2の周辺の研磨停止層15および非磁性膜14をエッチングする。
図23は、次の工程を示す。図23(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の断面図である。図23(b)は、図23(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。ギャップ層18は、例えば、スパッタ法またはCVDによって形成される。CVDを用いてギャップ層18を形成する場合には、特にALCVDを用いることが好ましい。また、ALCVDを用いてギャップ層18を形成する場合には、ギャップ層18の材料としては、特にアルミナが好ましい。ALCVDを用いて形成されるギャップ層18は、ステップカバレージがよい。従って、ALCVDを用いてギャップ層18を形成することにより、平坦ではない磁極層16の上に均質なギャップ層18を形成することができる。
次に、媒体対向面30から離れた位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に第1層20Aを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上にヨーク層20Bを形成する。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層21を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20Aおよびヨーク層20Bが露出するまで非磁性層21を研磨して、第1層20A、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面を平坦化する。
次に、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、コイル23が配置される領域の上に絶縁層22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、コイル23の少なくとも一部が絶縁層22の上に配置されるように、コイル23を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Cおよび連結層20Dを形成する。なお、第2層20Cおよび連結層20Dを形成した後に、コイル23を形成してもよい。
次に、コイル23の巻線間およびコイル23の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層24を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層25を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層20C、連結層20Dおよびコイル23が露出するまで絶縁層25を研磨して、第2層20C、連結層20D、コイル23および絶縁層24,25の上面を平坦化する。
本実施の形態におけるその後の工程は、第1の実施の形態と同様である。すなわち、まず、コイル23および絶縁層24,25の上に絶縁層26を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第3層20Eを形成して、シールド層20を完成させる。次に、積層体の上面全体を覆うように保護層27を形成する。次に、保護層27の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
本実施の形態では、トラック幅規定部16Aは、基板1の上面から遠い面である第1の上面T1を有し、幅広部16Bは、基板1の上面から遠い面である第2の上面T2を有している。第2の上面T2は、第1の上面T1に比べて基板1の上面から遠い位置に配置されている。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30における磁極層16の厚みを小さくして、スキューに起因した問題の発生を効果的に防止しながら、幅広部16Bの厚みを大きくして、磁極層16によって多くの磁束を媒体対向面30まで導くことが可能になる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における第1ないし第4の各変形例と同様の変形も可能である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。始めに、図24を参照して、本実施の形態における磁極層16の形状の一例について説明する。図24に示した磁極層16では、底面が平坦になっている。図24に示した磁極層16のその他の特徴は、第1の実施の形態における磁極層16と同様である。
次に、図25および図26を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。図25は、本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成を示す断面図である。図26は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面を示す正面図である。なお、図25は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図25において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、第1の実施の形態における収容層12の代わりに、コイル9および絶縁層10,11の上面の上に配置された非磁性材料よりなる非磁性層41と、この非磁性層41の上に配置された底部形成層42と、この底部形成層42の上に配置された収容層43とを備えている。非磁性層41は、例えばアルミナによって形成されている。底部形成層42の材料としては、例えば、Ru、NiB、NiP、NiCr、Pd、V、Cr、Nb、Te、Rh、Ir、Re、TaO、Rb、Cs、NiCu、NiPd、AlN、AlF、SiC、TiCのいずれかを用いることができる。底部形成層42の材料としては、特にSiCが好ましい。収容層43は、上面で開口する収容溝43aを有している。収容層43の材料は、第1の実施の形態における収容層12と同様である。
底部形成層42は、収容層43と基板1との間に配置されて収容層43に接している。収容溝43aのうち少なくとも第2の領域R2に配置された部分の一部は収容層43を貫通している。収容溝43aのうち収容層43を貫通している部分の底部は、底部形成層42の上面によって形成される。そして、底部形成層42の上面と収容溝43aの壁面とによって囲まれた空間内に、磁極層16の少なくとも一部が収容されている。
なお、図25には、収容溝43aの全体が収容層43を貫通している例を示している。収容溝43aのうち第1の領域R1に配置された部分は収容層43を貫通していない例を、後で第1および第2の変形例として示す。
次に、図25および図26に示した磁気ヘッドの製造方法について、図27ないし図32を参照して説明する。なお、図27ないし図32において、記号ABSは、媒体対向面30の目標位置に配置された仮想の面を示している。また、図27ないし図32では、非磁性層41よりも下の部分を省略している。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、コイル9および絶縁層10,11の上面を平坦化する工程までは、第1の実施の形態と同様である。
図27は、次の工程を示す。図27(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図27(b)は、図27(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図27(c)は、図27(a)に示した積層体の27C−27C線断面図である。図27(d)は、図27(a)に示した積層体の27D−27D線断面図である。
この工程では、まず、平坦化されたコイル9および絶縁層10,11の上面の上に、非磁性層41と底部形成層42を順に形成し、次に、底部形成層42の上に、後に収容溝43aが形成されることにより収容層43となる非磁性層43Pを形成する。次に、例えばスパッタ法によって、非磁性層43Pの上に、収容溝規定層13を形成する。次に、第1の実施の形態と同様に、フォトレジストマスクを用いて収容溝規定層13をエッチングして、収容溝規定層13に開口部13aを形成する。次に、第1の実施の形態と同様に、フォトレジストマスクおよび収容溝規定層13をエッチングマスクとして用いて、非磁性層43Pのうち収容溝規定層13の開口部13aから露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層43Pに、後にエッチングされることによって収容溝43aとなる初期溝43Paを形成する。この初期溝43Paを形成する工程を、第1のエッチング工程と呼ぶ。次に、フォトレジストマスクを除去する。収容溝規定層13の開口部13aの縁は、非磁性層43Pの上面における初期溝43Paの縁の真上に配置されている。
図25に示した磁気ヘッドの製造方法では、第1のエッチング工程において、初期溝43Paの全体が非磁性層43Pを貫通して、初期溝43Paの底部全体が底部形成層42の上面に達するように、非磁性層43Pをエッチングする。第1のエッチング工程におけるエッチング方法は、第1の実施の形態と同様である。
第1のエッチング工程では、初期溝43Paの壁面のうち磁極層16の第1および第2の側面S1,S2に対向する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度が、例えば5°〜15°の範囲内、好ましくは8°〜12°の範囲内になるようにする。第1のエッチング工程の後では、初期溝43Paの壁面のうち第2の領域R2内に配置された部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、初期溝43Paの壁面のうち磁極層16の第1および第2の側面S1,S2に対向する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度の1〜2倍程度の大きさになっている。
図28は、次の工程を示す。図28(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図28(b)は、図28(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図28(c)は、図28(a)に示した積層体の28C−28C線断面図である。図28(d)は、図28(a)に示した積層体の28D−28D線断面図である。
この工程では、まず、収容溝規定層13および初期溝43Paのうち第1の領域R1内に存在する部分の上にマスク31を形成する。次に、初期溝43Paのうちマスク31によって覆われていない部分、すなわち初期溝43Paのうち第2の領域R2内に存在する部分のみをエッチングして、収容溝43aを完成させる。この工程を、第2のエッチング工程と呼ぶ。第2のエッチング工程におけるエッチング方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、マスク31を除去する。
第2のエッチング工程では、例えば、収容溝43aの壁面のうち第2の領域R2内に存在する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度を、収容溝43aの壁面のうち第1の領域R1内に存在する部分の基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さくする。あるいは、第2のエッチング工程では、収容溝43aのうち第2の領域R2内に存在する部分の幅が、基板1の上面に近づくに従って大きくなるようにする。
この工程では、マスク31および収容溝規定層13をエッチングマスクとして用いて、初期溝43Paのうち第2の領域R2内に存在する部分のみをエッチングすることによって、収容溝43aが完成される。そのため、収容溝43aの壁面のうち第2の領域R2内に存在する部分の位置は、収容溝規定層13の開口部13aの縁によって、精度よく規定される。
第1のエッチング工程では、収容溝43aのうち、磁極層16における第1および第2の側面S1,S2に対向する部分が形成される。また、第2のエッチング工程では、収容溝43aのうち、磁極層16における第3ないし第6の側面S3,S4,S5,S6に対向する部分が形成される。
図29は、次の工程を示す。図29(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図29(b)は、図29(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図29(c)は、図29(a)に示した積層体の29C−29C線断面図である。図29(d)は、図29(a)に示した積層体の29D−29D線断面図である。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、非磁性膜14および研磨停止層15を順に形成する。非磁性膜14および研磨停止層15は収容溝43a内にも形成される。非磁性膜14および研磨停止層15の形成方法は、第1の実施の形態と同様である。
図30は、次の工程を示す。図30(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図30(b)は、図30(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図30(c)は、図30(a)に示した積層体の30C−30C線断面図である。図30(d)は、図30(a)に示した積層体の30D−30D線断面図である。
この工程では、後に磁極層16となる磁性層16Pを形成する。磁性層16Pは、その上面が収容溝規定層13、非磁性膜14および研磨停止層15の各上面よりも上方に配置されるように形成される。磁性層16Pの形成方法は、第1の実施の形態と同様である。
図31は、次の工程を示す。図31(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の平面図である。図31(b)は、図31(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。図31(c)は、図31(a)に示した積層体の31C−31C線断面図である。図31(d)は、図31(a)に示した積層体の31D−31D線断面図である。この工程では、第1の実施の形態と同様にして、収容溝規定層13、非磁性膜14、研磨停止層15および磁性層16Pの上面を平坦化する。これにより、磁性層16Pは磁極層16となる。
図32は、次の工程を示す。図32(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の断面図である。図32(b)は、図32(a)に示した積層体の面ABSにおける断面を示す断面図である。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。次に、媒体対向面30から離れた位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に第1層20Aを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上にヨーク層20Bを形成する。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層21を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20Aおよびヨーク層20Bが露出するまで非磁性層21を研磨して、第1層20A、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面を平坦化する。
次に、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、コイル23が配置される領域の上に絶縁層22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、コイル23の少なくとも一部が絶縁層22の上に配置されるように、コイル23を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Cおよび連結層20Dを形成する。なお、第2層20Cおよび連結層20Dを形成した後に、コイル23を形成してもよい。
次に、コイル23の巻線間およびコイル23の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層24を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層25を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層20C、連結層20Dおよびコイル23が露出するまで絶縁層25を研磨して、第2層20C、連結層20D、コイル23および絶縁層24,25の上面を平坦化する。
本実施の形態におけるその後の工程は、第1の実施の形態と同様である。すなわち、まず、コイル23および絶縁層24,25の上に絶縁層26を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第3層20Eを形成して、シールド層20を完成させる。次に、積層体の上面全体を覆うように保護層27を形成する。次に、保護層27の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
[変形例]
以下、図33ないし図35を参照して、本実施の形態における第1および第2の変形例について説明する。図33は、第1の変形例における磁極層16の一部を示す斜視図である。図34は、第1の変形例における磁気ヘッドの構成を示す断面図である。図35は、第2の変形例における磁気ヘッドの構成を示す断面図である。
図33および図34に示した第1の変形例では、磁極層16のうち第1の領域R1に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第1の底面B1を有し、磁極層16のうち第2の領域R2に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第2の底面B2を有し、第2の底面B2は、第1の底面B1に比べて基板1の上面に近い位置に配置されている。また、磁極層16は、底面B1,B2を連結する面B3を有している。
また、第1の変形例では、収容溝43aのうち第2の領域R2に配置された部分の一部は収容層43を貫通し、収容溝43aのうち第1の領域R1に配置された部分は収容層43を貫通していない。収容溝43aのうち収容層43を貫通している部分の底部は、底部形成層42の上面によって形成される。
第1の変形例における磁気ヘッドの製造方法では、第1のエッチング工程において、初期溝43Paのうち第2の領域R2に存在する部分における底部は底部形成層42の上面に達するが、初期溝43Paのうち第1の領域R1に存在する部分における底部は底部形成層42の上面に達しないように、非磁性層43Pをエッチングする。これにより、第1のエッチング工程において、収容溝43aの最大の深さが決定される。
図35に示した第2の変形例では、第1の変形例と同様に、磁極層16のうち第1の領域R1に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第1の底面B1を有し、磁極層16のうち第2の領域R2に配置された部分は、基板1の上面に近い面である第2の底面B2を有し、第2の底面B2は、第1の底面B1に比べて基板1の上面に近い位置に配置されている。また、磁極層16は、底面B1,B2を連結する面B3を有している。
また、第2の変形例では、収容溝43aのうち第2の領域R2に配置された部分の一部は収容層43を貫通し、収容溝43aのうち第1の領域R1に配置された部分は収容層43を貫通していない。収容溝43aのうち収容層43を貫通している部分の底部は、底部形成層42の上面によって形成される。第2の変形例では、第1の変形例に比べて、底部形成層42が基板1の上面に近い位置に配置されている。
第2の変形例における磁気ヘッドの製造方法では、第1のエッチング工程において、初期溝43Paの底部全体が底部形成層42の上面に達しないように非磁性層43Pをエッチングし、第2のエッチング工程では、収容溝43aのうち第2の領域R2に存在する部分における底部は底部形成層42の上面に達するが、収容溝43aのうち第1の領域R1に存在する部分における底部は底部形成層42の上面に達しないように、初期溝43Paをエッチングする。このようにして、第2の変形例では、第2のエッチング工程において、収容溝43aの最大の深さが決定される。
本実施の形態によれば、底部形成層42によって、収容溝43aの最大の深さを精度よく制御することができる。これにより、本実施の形態によれば、磁極層16の厚みを精度よく制御することが可能になる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における第1ないし第4の各変形例と同様の変形も可能である。また、本実施の形態において、第2の実施の形態と同様に、磁極層16に第1および第2の上面T1,T2を形成してもよい。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、各実施の形態において、平面渦巻き形状のコイル9,23の代わりに、磁極層16を中心にして螺旋状に配置されたコイルを設けてもよい。
また、実施の形態では、基体側に再生ヘッドを形成し、その上に、記録ヘッドを積層した構造の磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層の一部を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面の一部を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面に平行な断面の一部を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図7に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図8に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図9に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図10に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図11に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図12に示した工程に続く工程を示す説明図である。 磁極層のうちのトラック幅規定部と幅広部との境界近傍の部分を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例における磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例における磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第3の変形例の磁気ヘッドにおける磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第4の変形例の磁気ヘッドにおける媒体対向面に平行な断面の一部を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図20に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図21に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図22に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図27に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図28に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図29に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図30に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図31に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態の第1の変形例における磁極層の一部を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態の第1の変形例における磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態の第2の変形例における磁気ヘッドの構成を示す断面図である。
符号の説明
12…収容層、12a…収容溝、13…収容溝規定層、14…非磁性膜、15…研磨停止層、16…磁極層、16A…トラック幅規定部、16B…幅広部、18…ギャップ層、20…シールド層、23…コイル。

Claims (28)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    前記磁極層およびコイルが積層される基板とを備えた垂直磁気記録用磁気ヘッドであって、
    前記磁極層は、前記媒体対向面に配置された端面とその反対側の端部とを有するトラック幅規定部と、前記トラック幅規定部の端部に接続され、前記トラック幅規定部の幅よりも大きい幅を有する幅広部とを有し、
    前記媒体対向面に配置された前記トラック幅規定部の端面は、前記基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、前記第2の辺は、トラック幅を規定し、前記媒体対向面に配置された前記トラック幅規定部の端面の幅は、前記第1の辺に近づくに従って小さくなり、
    前記磁極層は、更に、媒体対向面から10〜300nmの範囲内の距離だけ離れた位置から媒体対向面までの第1の領域において互いに反対側に配置された第1および第2の側面と、前記第1の領域以外の第2の領域に配置された第3および第4の側面と、前記第1の領域と第2の領域との境界位置に配置され、前記第1の側面と第3の側面とを接続する第5の側面と、前記第1の領域と第2の領域との境界位置に配置され、前記第2の側面と第4の側面とを接続する第6の側面とを有し、
    トラック幅方向についての前記第1の側面と第2の側面の間隔は、前記基板の上面に近づくに従って小さくなり、
    前記第1の領域と第2の領域との境界位置において、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての前記第3の側面と第4の側面の間隔は、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての前記第1の側面と第2の側面の間隔よりも大きく、
    前記第5の側面の幅と前記第6の側面の幅は、いずれも、前記基板の上面に近づくに従って大きくなることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  2. 前記第3の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度は、前記第1の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さく、
    前記第4の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度は、前記第2の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  3. トラック幅方向についての前記第3の側面と第4の側面の間隔は、前記基板の上面に近づくに従って大きくなることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  4. 前記第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、前記トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離と等しいことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  5. 前記第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、前記トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  6. 前記第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、前記トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  7. 更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する収容溝を有する収容層と、前記収容溝に連続する貫通した開口部を有し、前記収容層の上面の上に配置された収容溝規定層とを備え、前記収容溝規定層の開口部の縁は、前記収容層の上面における前記収容溝の縁の真上に配置され、前記磁極層の少なくとも一部は、前記収容層の収容溝内に収容されていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  8. 前記収容溝規定層は、SiCよりなることを特徴とする請求項7記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  9. 更に、非磁性材料よりなり、前記収容層と前記基板との間に配置されて前記収容層に接する底部形成層を備え、前記収容溝のうち少なくとも前記第2の領域に配置された部分の一部は前記収容層を貫通していることを特徴とする請求項7記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  10. 前記底部形成層は、SiCよりなることを特徴とする請求項9記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  11. 更に、非磁性材料よりなり、前記収容溝内において、前記収容層と前記磁極層との間に配置された非磁性膜を備えたことを特徴とする請求項7記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  12. 前記磁極層のうち前記第1の領域に配置された部分は、前記基板の上面に近い面である第1の底面を有し、前記磁極層のうち前記第2の領域に配置された部分は、前記基板の上面に近い面である第2の底面を有し、前記第2の底面は、第1の底面に比べて前記基板の上面に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  13. 前記トラック幅規定部は、前記基板の上面から遠い面である第1の上面を有し、前記幅広部は、前記基板の上面から遠い面である第2の上面を有し、前記第2の上面は、第1の上面に比べて前記基板の上面から遠い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  14. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    非磁性材料よりなり、上面で開口する収容溝を有する収容層と、
    前記収容溝に連続する貫通した開口部を有し、前記収容層の上面の上に配置された収容溝規定層と、
    前記収容層、収容溝規定層、磁極層およびコイルが積層される基板とを備え、
    前記収容溝規定層の開口部の縁は、前記収容層の上面における前記収容溝の縁の真上に配置され、前記磁極層の少なくとも一部は、前記収容層の収容溝内に収容され、
    前記磁極層は、前記媒体対向面に配置された端面とその反対側の端部とを有するトラック幅規定部と、前記トラック幅規定部の端部に接続され、前記トラック幅規定部の幅よりも大きい幅を有する幅広部とを有し、
    前記媒体対向面に配置された前記トラック幅規定部の端面は、前記基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、前記第2の辺は、トラック幅を規定し、前記媒体対向面に配置された前記トラック幅規定部の端面の幅は、前記第1の辺に近づくに従って小さくなり、
    前記磁極層は、更に、媒体対向面から10〜300nmの範囲内の距離だけ離れた位置から媒体対向面までの第1の領域において互いに反対側に配置された第1および第2の側面と、前記第1の領域以外の第2の領域に配置された第3および第4の側面と、前記第1の領域と第2の領域との境界位置に配置され、前記第1の側面と第3の側面とを接続する第5の側面と、前記第1の領域と第2の領域との境界位置に配置され、前記第2の側面と第4の側面とを接続する第6の側面とを有し、
    トラック幅方向についての前記第1の側面と第2の側面の間隔は、前記基板の上面に近づくに従って小さくなり、
    前記第1の領域と第2の領域との境界位置において、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての前記第3の側面と第4の側面の間隔は、最も基板の上面に近い位置におけるトラック幅方向についての前記第1の側面と第2の側面の間隔よりも大きく、
    前記第5の側面の幅と前記第6の側面の幅は、いずれも、前記基板の上面に近づくに従って大きくなる垂直磁気記録用磁気ヘッドを製造する方法であって、
    後に前記収容溝が形成されることにより前記収容層となる非磁性層を形成する工程と、
    前記非磁性層の上に前記収容溝規定層を形成する工程と、
    前記非磁性層のうち前記収容溝規定層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、前記非磁性層に、後にエッチングされることによって前記収容溝となる初期溝を形成する第1のエッチング工程と、
    前記収容溝規定層および前記初期溝のうち前記第1の領域内に存在する部分の上にマスクを形成する工程と、
    前記マスクおよび前記収容溝規定層をエッチングマスクとして用いて、前記初期溝のうち前記マスクによって覆われていない部分をエッチングすることによって、前記収容溝を完成させる第2のエッチング工程と、
    少なくとも一部が前記収容溝内に配置されるように前記磁極層を形成する工程と、
    前記コイルを形成する工程とを備え、
    前記第1のエッチング工程によって、前記収容溝のうち、前記磁極層における第1および第2の側面に対向する部分が形成され、
    前記第2のエッチング工程によって、前記収容溝のうち、前記磁極層における第3ないし第6の側面に対向する部分が形成されることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  15. 前記第3の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度は、前記第1の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さく、
    前記第4の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度は、前記第2の側面の前記基板の上面に垂直な方向に対してなす角度よりも小さいことを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  16. トラック幅方向についての前記第3の側面と第4の側面の間隔は、前記基板の上面に近づくに従って大きくなることを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  17. 前記第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、前記トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離と等しいことを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  18. 前記第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、前記トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離よりも小さいことを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  19. 前記第1の領域と第2の領域との境界位置と媒体対向面との間の距離は、前記トラック幅規定部と幅広部との境界位置と媒体対向面との間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  20. 前記収容溝規定層は、SiCよりなることを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  21. 前記磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、前記収容層と前記基板との間に配置されて前記収容層に接する底部形成層を備え、前記収容溝のうち少なくとも前記第2の領域に配置された部分の一部は前記収容層を貫通しており、
    磁気ヘッドの製造方法は、更に、前記非磁性層を形成する前に前記底部形成層を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  22. 前記底部形成層は、SiCよりなることを特徴とする請求項21記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  23. 前記第1のエッチング工程では、前記初期溝の底部全体が前記底部形成層の上面に達するように、前記非磁性層をエッチングすることを特徴とする請求項21記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  24. 前記第1のエッチング工程では、前記初期溝のうち前記第2の領域に存在する部分における底部は前記底部形成層の上面に達するが、前記初期溝のうち前記1の領域に存在する部分における底部は前記底部形成層の上面に達しないように、前記非磁性層をエッチングすることを特徴とする請求項21記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  25. 前記第1のエッチング工程では、前記初期溝の底部全体が前記底部形成層の上面に達しないように前記非磁性層をエッチングし、前記第2のエッチング工程では、前記収容溝のうち前記第2の領域に存在する部分における底部は前記底部形成層の上面に達するが、前記収容溝のうち前記1の領域に存在する部分における底部は前記底部形成層の上面に達しないように、前記初期溝をエッチングすることを特徴とする請求項21記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  26. 前記磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、前記収容溝内において、前記収容層と前記磁極層との間に配置された非磁性膜を備え、
    磁気ヘッドの製造方法は、更に、前記第2のエッチング工程と前記磁極層を形成する工程の間において前記非磁性膜を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  27. 前記磁極層のうち前記第1の領域に配置された部分は、前記基板の上面に近い面である第1の底面を有し、前記磁極層のうち前記第2の領域に配置された部分は、前記基板の上面に近い面である第2の底面を有し、前記第2の底面は、第1の底面に比べて前記基板の上面に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  28. 前記トラック幅規定部は、前記基板の上面から遠い面である第1の上面を有し、前記幅広部は、前記基板の上面から遠い面である第2の上面を有し、前記第2の上面は、第1の上面に比べて前記基板の上面から遠い位置に配置されていることを特徴とする請求項14記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
JP2007268763A 2007-03-26 2007-10-16 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法 Expired - Fee Related JP4684275B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/727,371 US7796361B2 (en) 2007-03-26 2007-03-26 Magnetic head for perpendicular magnetic recording and method of manufacturing same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008243350A true JP2008243350A (ja) 2008-10-09
JP4684275B2 JP4684275B2 (ja) 2011-05-18

Family

ID=39793881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007268763A Expired - Fee Related JP4684275B2 (ja) 2007-03-26 2007-10-16 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7796361B2 (ja)
JP (1) JP4684275B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010157303A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 Headway Technologies Inc サイドシールド層を有する垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2012064298A (ja) * 2010-09-20 2012-03-29 Headway Technologies Inc 主磁極の周りに設けられたシールドを有する垂直磁気記録用磁気ヘッド
US8941948B2 (en) 2012-06-18 2015-01-27 HGST Netherlands B.V. Perpendicular recording head with leading bump in the main pole having narrow leading gap (LG)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8027125B2 (en) * 2007-06-21 2011-09-27 Headway Technologies, Inc. PMR with improved writability and process controllability by double layer patterning
JP2010146646A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気ヘッドスライダ、その製造方法、及び磁気ディスク装置
JP2010250919A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Toshiba Storage Device Corp 磁気記録ヘッドおよび磁気記憶装置
US8072706B2 (en) 2009-10-15 2011-12-06 Tdk Corporation Magnetic head for perpendicular magnetic recording and method of manufacturing same
JP2011192348A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Hitachi Ltd 垂直記録磁気ヘッド、その製造方法及び磁気ディスク装置
US8318031B2 (en) * 2010-03-26 2012-11-27 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method for manufacturing a perpendicular magnetic write head having a tapered write pole
US8381392B2 (en) * 2010-05-11 2013-02-26 Seagate Technology Llc Method for manufacturing a self-aligned bevel for a write pole
US8734894B2 (en) 2010-05-11 2014-05-27 Seagate Technology Llc Self-aligned bevels for write poles
US8264798B1 (en) 2010-06-23 2012-09-11 Western Digital (Fremont), Llc Systems and methods for providing magnetic recording heads adapted for writing shingled tracks
US8619390B2 (en) * 2010-09-10 2013-12-31 Seagate Technology Llc Transducing head writer having write pole bridge feature, and devices thereof
US8524095B2 (en) 2010-11-24 2013-09-03 HGST Netherlands B.V. Process to make PMR writer with leading edge shield (LES) and leading edge taper (LET)
US8400733B2 (en) 2010-11-24 2013-03-19 HGST Netherlands B.V. Process to make PMR writer with leading edge shield (LES) and leading edge taper (LET)
US8553371B2 (en) 2010-11-24 2013-10-08 HGST Netherlands B.V. TMR reader without DLC capping structure
US8470186B2 (en) 2010-11-24 2013-06-25 HGST Netherlands B.V. Perpendicular write head with wrap around shield and conformal side gap
US8705205B1 (en) * 2011-06-27 2014-04-22 Western Digital (Fremont), Llc Magnetic recording head having a dual sidewall angle
US8295008B1 (en) 2011-07-22 2012-10-23 Headway Technologies, Inc. Magnetic head for perpendicular magnetic recording having a main pole and a shield
US8520337B1 (en) 2012-03-30 2013-08-27 Western Digital (Fremont), Llc Perpendicular magnetic recording writer pole with leading and trailing bevel side wall angles at air bearing surface
US9478236B1 (en) * 2012-09-28 2016-10-25 Western Digital (Fremont), Llc Perpendicular magnetic recording write head
US9666212B2 (en) * 2012-12-05 2017-05-30 Seagate Technology Llc Writer with protruded section at trailing edge
US9263067B1 (en) 2013-05-29 2016-02-16 Western Digital (Fremont), Llc Process for making PMR writer with constant side wall angle
US9275657B1 (en) 2013-08-14 2016-03-01 Western Digital (Fremont), Llc Process for making PMR writer with non-conformal side gaps
US9343086B1 (en) 2013-09-11 2016-05-17 Western Digital (Fremont), Llc Magnetic recording write transducer having an improved sidewall angle profile
US9280990B1 (en) 2013-12-11 2016-03-08 Western Digital (Fremont), Llc Method for fabricating a magnetic writer using multiple etches
US9305583B1 (en) 2014-02-18 2016-04-05 Western Digital (Fremont), Llc Method for fabricating a magnetic writer using multiple etches of damascene materials
US8988825B1 (en) 2014-02-28 2015-03-24 Western Digital (Fremont, LLC Method for fabricating a magnetic writer having half-side shields
US9431038B1 (en) 2015-06-29 2016-08-30 Western Digital (Fremont), Llc Method for fabricating a magnetic write pole having an improved sidewall angle profile

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07141621A (ja) * 1993-08-10 1995-06-02 Toshiba Corp 薄膜磁気ヘッド
JP2003242608A (ja) * 2001-12-14 2003-08-29 Tdk Corp 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2003242607A (ja) * 2002-02-14 2003-08-29 Hitachi Ltd 垂直記録用磁気ヘッド及びそれを搭載した磁気ディスク装置
JP2006331613A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Headway Technologies Inc 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11232610A (ja) * 1997-12-12 1999-08-27 Tdk Corp 薄膜磁気ヘッド
US6710973B2 (en) * 2000-09-18 2004-03-23 Hitachi, Ltd. Single pole type recording head including tapered edges
JP2002092821A (ja) 2000-09-18 2002-03-29 Hitachi Ltd 単磁極型磁気ヘッド及びそれを搭載した磁気ディスク装置
JP2003203311A (ja) 2001-12-28 2003-07-18 Tdk Corp 磁性層パターンの形成方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP4028476B2 (ja) * 2003-11-28 2007-12-26 Tdk株式会社 薄膜磁気ヘッドの製造方法
US7333296B2 (en) * 2004-10-07 2008-02-19 Headway Technologies, Inc. Magnetic head for perpendicular magnetic recording including pole-layer-encasing layer that opens in the top surface thereof and nonmagnetic conductive layer disposed on the top surface of the pole-layer-encasing layer
JP2006323899A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気ヘッド及び磁気記録再生装置
JP2007220209A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気ヘッド、磁気記録再生装置及び磁気ヘッドの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07141621A (ja) * 1993-08-10 1995-06-02 Toshiba Corp 薄膜磁気ヘッド
JP2003242608A (ja) * 2001-12-14 2003-08-29 Tdk Corp 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2003242607A (ja) * 2002-02-14 2003-08-29 Hitachi Ltd 垂直記録用磁気ヘッド及びそれを搭載した磁気ディスク装置
JP2006331613A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Headway Technologies Inc 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010157303A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 Headway Technologies Inc サイドシールド層を有する垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
US8270110B2 (en) 2008-12-29 2012-09-18 Headway Technologies, Inc. Magnetic head for perpendicular magnetic recording having side shield layer and method of manufacturing same
JP2012064298A (ja) * 2010-09-20 2012-03-29 Headway Technologies Inc 主磁極の周りに設けられたシールドを有する垂直磁気記録用磁気ヘッド
US8941948B2 (en) 2012-06-18 2015-01-27 HGST Netherlands B.V. Perpendicular recording head with leading bump in the main pole having narrow leading gap (LG)

Also Published As

Publication number Publication date
US7796361B2 (en) 2010-09-14
JP4684275B2 (ja) 2011-05-18
US20080239567A1 (en) 2008-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4684275B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4828581B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4343966B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP4233052B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4364254B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4339385B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4999121B2 (ja) サイドシールド層を有する垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP4694250B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4683563B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP4694213B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4343922B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP5438904B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッド
JP4685043B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP4364255B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッド
JP4694600B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP2009277333A (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP5264855B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法
JP4934602B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
JP4993393B2 (ja) 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees