JP2008240677A - 建設車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体還元剤を安定的に貯留することができると共に大型化を抑えることができる建設車両を提供する。
【解決手段】建設車両1は、エンジン17と、フレーム40と、排気ガス浄化部6と、燃料油タンク43と、液体還元剤タンク7とを備える。フレーム40は、水平方向に延びた形状を有する複数のフレーム部材10−12,13a−13dが組み合わされて形成されており、エンジン17を支持する。排気ガス浄化部6は、エンジン17の排気ガス中の窒素酸化物を液体還元剤を用いて還元浄化する。燃料油タンク43は、フレーム40上に載置され、燃料油を貯留する。液体還元剤タンク7は、フレーム部材10,12,13c,13dの間であり且つ燃料油タンク43の下方に位置する空間に配置され、液体還元剤を貯留する。
【選択図】図3
【解決手段】建設車両1は、エンジン17と、フレーム40と、排気ガス浄化部6と、燃料油タンク43と、液体還元剤タンク7とを備える。フレーム40は、水平方向に延びた形状を有する複数のフレーム部材10−12,13a−13dが組み合わされて形成されており、エンジン17を支持する。排気ガス浄化部6は、エンジン17の排気ガス中の窒素酸化物を液体還元剤を用いて還元浄化する。燃料油タンク43は、フレーム40上に載置され、燃料油を貯留する。液体還元剤タンク7は、フレーム部材10,12,13c,13dの間であり且つ燃料油タンク43の下方に位置する空間に配置され、液体還元剤を貯留する。
【選択図】図3
Description
本発明は、建設車両に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を低減させるために、排気ガス浄化部を備えた建設車両が開発されている。この排気ガス浄化部は、排気ガスに含まれる窒素酸化物を尿素水溶液などの液体還元剤を用いて還元浄化する。
特開2003−20936号公報
上記の建設車両では、液体還元剤を貯留する液体還元剤タンクが設けられるが、液体還元剤は温度の影響を受け易いため、液体還元剤タンクは、適切な温度環境に配置されることが望ましい。例えば、液体還元剤として尿素水溶液が用いられる場合、液体還元剤タンクは、4℃〜60℃の温度環境に配置されることが望ましく、これ以上または以下の温度では尿素水溶液が凍結又は結晶化する恐れがある。
一方、建設車両の内部において適切な温度環境に液体還元剤タンクを配置しようとすると、液体還元剤タンクの設置スペースが必要となり、建設車両が大型化する恐れがある。
本発明の課題は、液体還元剤を安定的に貯留することができると共に大型化を抑えることができる建設車両を提供することにある。
第1発明に係る建設車両は、エンジンと、フレームと、排気ガス浄化部と、貯油タンクと、液体還元剤タンクとを備える。フレームは、水平方向に延びた形状を有する複数のフレーム部材が組み合わされて形成されており、エンジンを支持する。排気ガス浄化部は、エンジンの排気ガス中の窒素酸化物を液体還元剤を用いて還元浄化する。貯油タンクは、フレーム上に載置され、油圧作動油又は燃料油を貯留する。液体還元剤タンクは、フレーム部材の間であり且つ貯油タンクの下方に位置する空間に配置され、液体還元剤を貯留する。
この建設車両では、液体還元剤タンクが、貯油タンクの下方に位置する空間に配置されるため、貯油タンクの温度により液体還元剤を適切な温度で貯留することができる。また、この液体還元剤タンクが配置される空間は、フレーム部材の間に位置する空間であるため、フレームの隙間の空間が液体還元剤タンクの設置スペースとして利用される。このため、建設車両の大型化を抑えることができる。
第2発明に係る建設車両は、第1発明の建設車両であって、貯油タンクは、燃料油を貯留する燃料油タンクである。
この建設車両では、貯油タンクに貯留される燃料油の温度により、液体還元剤を適切な温度に維持することができる。
第3発明に係る建設車両は、第1発明の建設車両であって、貯油タンクは、油圧作動油を貯留する作動油タンクである。
この建設車両では、貯油タンクに貯留される油圧作動油の温度により、液体還元剤を適切な温度に維持することができる。
第4発明に係る建設車両は、第1発明から第3発明のいずれかの建設車両であって、液体還元剤タンクの底面は、フレームの底面と同じ高さ又はフレームの底面よりも上方に位置している。
この建設車両では、液体還元剤タンクの底面が、フレームの底面と同じ高さ又はフレームの底面よりも上方に位置しているため、液体還元剤タンクがフレームの下方に配置される部品の邪魔になることを抑えることができる。
第5発明に係る建設車両は、第1発明から第4発明のいずれかの建設車両であって、液体還元剤タンクの上面は、フレームの上面と同じ高さ又はフレームの上面よりも下方に位置している。
この建設車両では、液体還元剤タンクの上面が、フレームの上面と同じ高さ又はフレームの上面よりも下方に位置しているため、液体還元剤タンクがフレームの上方に配置される部品の邪魔になることを抑えることができる。
第6発明に係る建設車両は、第1発明から第5発明のいずれかの建設車両であって、液体還元剤タンクは、貯油タンクと一体化されている。
この建設車両では、液体還元剤タンクが貯油タンクと一体化されているため、液体還元剤タンクのフレームへの取付を容易にすることができる。
第7発明に係る建設車両は、第1発明から第5発明のいずれかの建設車両であって、液体還元剤ポンプをさらに備える。液体還元剤ポンプは、フレーム部材の間であり且つ貯油タンクの下方に位置する空間に配置され、液体還元剤タンクに貯留されている液体還元剤を排気ガス浄化部に送る。
この建設車両では、液体還元剤ポンプが、液体還元剤タンクと共に、フレーム部材の間であり且つ貯油タンクの下方に位置する空間に配置される。このため、貯油タンクの温度により、液体還元剤ポンプを通る液体還元剤を適切な温度に維持することができる。また、液体還元剤ポンプと液体還元剤タンクとが近接して配置されることにより、液体還元剤ポンプと液体還元剤タンクとを繋ぐ配管が短くなり、配管の配設を容易にすることができる。
本発明に係る建設車両では、液体還元剤タンクが、貯油タンクの下方に位置する空間に配置されるため、貯油タンクの温度により液体還元剤を適切な温度で貯留することができる。また、この液体還元剤タンクが配置される空間は、フレーム部材の間に位置する空間であるため、フレームの隙間の空間が液体還元剤タンクの設置スペースとして利用される。このため、建設車両の大型化を抑えることができる。
<構成>
本発明の一実施形態にかかる建設車両1を図1に示す。この建設車両1は、油圧ショベルであり、作業機2と、下部走行体3と、車両本体4と、カウンターウェイト部5と、排気ガス浄化部6(図2参照)と、液体還元剤タンク7(図2参照)と、液体還元剤ポンプ8(図2参照)とを備えている。
本発明の一実施形態にかかる建設車両1を図1に示す。この建設車両1は、油圧ショベルであり、作業機2と、下部走行体3と、車両本体4と、カウンターウェイト部5と、排気ガス浄化部6(図2参照)と、液体還元剤タンク7(図2参照)と、液体還元剤ポンプ8(図2参照)とを備えている。
〔作業機2および下部走行体3〕
作業機2は、車両本体4の前部に取り付けられており、ブーム21、ブームシリンダ22、アーム23、アームシリンダ24、バケット25、バケットシリンダ26等を有する。作業機2は、油圧によってこれらのシリンダ22,24,26が駆動されることにより作動し、各種の作業を行うことができる。
作業機2は、車両本体4の前部に取り付けられており、ブーム21、ブームシリンダ22、アーム23、アームシリンダ24、バケット25、バケットシリンダ26等を有する。作業機2は、油圧によってこれらのシリンダ22,24,26が駆動されることにより作動し、各種の作業を行うことができる。
下部走行体3は、車両本体4を支持しており、履帯30を駆動することによって走行する
〔車両本体4〕
車両本体4は、下部走行体3に対して旋回可能に支持されており、フレーム40(図2参照)、運転室41、外装部材42、燃料油タンク43、作動油タンク44などを有する。
〔車両本体4〕
車両本体4は、下部走行体3に対して旋回可能に支持されており、フレーム40(図2参照)、運転室41、外装部材42、燃料油タンク43、作動油タンク44などを有する。
図2に示すように、フレーム40は、水平方向に延びた形状を有する複数のフレーム部材10−12,13a−13dが組み合わされて形成されており、エンジン17や冷却装置18などの構成部品を支持する。フレーム40を構成するフレーム部材10−12,13a−13dには、センタフレーム部材10、第1サイドフレーム部材11、第2サイドフレーム部材12、複数のクロスフレーム部材13a−13d、後フレーム部材14などがある。なお、図2は、建設車両1の後部の内部構造を示す図である。
センタフレーム10は、メインフレーム部40の左右方向における中央部分に設けられ前後方向に延びた形状を有している。センタフレーム10には、上述した作業機2が取り付けられる。センタフレーム10は、右メインビーム45、左メインビーム46などを有している。右メインビーム45および左メインビーム46は、車両本体4の前後方向に沿って延びた部材であり、左右方向に距離を隔てて互いに平行に配置されている。また、右メインビーム45および左メインビーム46には、右メインビーム45と左メインビーム46との間に亘って図示しない底板や前板が取り付けられている。
第1サイドフレーム部材11および第2サイドフレーム部材12は、前後方向に延びた細長い形状を有しており、センタフレーム部材10を間に挟んで、それぞれセンタフレーム部材10から側方に距離を隔てて配置されている。第1サイドフレーム部材11および第2サイドフレーム部材12は、凹状に屈曲した断面形状を有しており、これにより、強度が高められている。
クロスフレーム部材13a−13dは、左右方向に延びた形状を有している。クロスフレーム部材13a−13dは、屈曲した形状や、平板上にリブが立設された形状を有しており、これにより、強度が高められている。クロスフレーム部材13aは、センタフレーム部材10と第1サイドフレーム部材11とに亘って設けられている。クロスフレーム部材13b−13dは、センタフレーム部材10と第2サイドフレーム部材12とに亘って設けられており、第2サイドフレーム部材12の長手方向すなわち前後方向に並んで配置されている。図3に示すように、クロスフレーム部材13b−13dは、いずれも水平面31b−31dと、上端が水平面31b−31dの端部に繋がった垂直面32b−32dとを有している。図3は、図2の構造の一部をフレーム40の斜め下方から見た図である。なお、クロスフレーム部材13cの水平面31cと、クロスフレーム部材13dの水平面31dとの間には、仕切板35が設けられている。仕切板35は水平方向に平行な板状の形状を有し、センタフレーム部材10と第2サイドフレーム部材12とに亘って設けられている。
後フレーム部材14は、フレーム40の後部に設けられており、センタフレーム部材10と第1サイドフレーム部材11と第2サイドフレーム部材12との後端を繋いでいる。
図1に示す運転室41は、フレーム40に載置され、内部にシートや各種の操作部材が設けられている。
外装部材42は、フレーム40およびフレーム40上に設けられる補助フレーム(図示せず)に取り付けられ、車両本体4の外装面を構成する。外装部材42は、エンジンルームカバー部材15と、通風空間カバー部材16とを有する。エンジンルームカバー部材15は、エンジン17が収納されるエンジンルームS1(図2参照)の上方を覆う部材である。通風空間カバー部材16は、外部から取り込まれ後述する冷却装置18へ送られる通風空間S2(図2参照)の上方および側方を覆う部材であり、その側面には、外部から空気を取り込むためのスリット状の吸気口19が形成されている。なお、エンジンルームS1及び通風空間S2は、車両本体4の後部において左右方向に並んで配置されている。
燃料油タンク43は、エンジン17に送られる燃料油を貯留するタンクであり、フレーム40上に載置され、車両本体4の右側部に設けられている。なお、本実施形態において左右とは、運転室41から作業機2を前方に見る運転者にとっての左右を意味するものとする。燃料油タンク43は、図2および図3に示すように、第2サイドフレーム部材12、クロスフレーム部材13b,13c、及び、仕切板35の上に載置されており、これらの部材によって支持されている。
作動油タンク44は、油圧ポンプに送られる油圧作動油を貯留するタンクであり、車両本体4の右側部に設けられている。作動油タンク44も燃料油タンク43と同様の構造によって支持されている。
また、図2に示すように、車両本体4の内部には、エンジン17、油圧ポンプ(図示せず)、冷却装置18などが収納されている。
エンジン17は、ディーゼルエンジンであり、油圧ポンプを駆動する駆動源となる。エンジン17は、車両本体4の内部のエンジンルームS1に配置されている。
冷却装置18は、エンジン17との間で水などの冷却液を循環させ、通過する空気との間で熱交換を行うことによりエンジン17を冷却する装置である。冷却装置18は、通風空間S2と、センタフレーム部材10と第1サイドフレーム部材11との間の空間とに亘って配置されている。また、冷却装置18は、エンジンルームS1と通風空間S2とを仕切っている。冷却装置18は、送風部33を有しており、外部から通風空間S2に取り込まれ冷却装置18を通りエンジンルームS1に送られる空気の流れを生成する(矢印A1参照)。従って、通風空間S2は、冷却装置18に対して空気流れの上流側に位置しており、エンジンルームS1は、冷却装置18に対して空気流れの下流側に位置している。
〔カウンターウェイト部5〕
カウンターウェイト部5は、作業時の安定性を確保するために車両本体4に装着されるものであり、車両本体4に対して着脱可能となっている。カウンターウェイト部5は、鋳造により形成されているが、板金製の缶体の内部にセメント等の重量物が充填されたものであってもよい。カウンターウェイト部5は、車両本体4の後部に取り付けられることにより、車両本体4の後面を覆う。より詳細には、カウンターウェイト部5は、フレーム40のセンタフレーム10に固定される。これにより、カウンターウェイト部5は、エンジン17および冷却装置18から水平方向(後方)に離れてエンジン17および冷却装置18に対向して配置され、上述した通風空間S2およびエンジンルームS1の後方を閉じる。
カウンターウェイト部5は、作業時の安定性を確保するために車両本体4に装着されるものであり、車両本体4に対して着脱可能となっている。カウンターウェイト部5は、鋳造により形成されているが、板金製の缶体の内部にセメント等の重量物が充填されたものであってもよい。カウンターウェイト部5は、車両本体4の後部に取り付けられることにより、車両本体4の後面を覆う。より詳細には、カウンターウェイト部5は、フレーム40のセンタフレーム10に固定される。これにより、カウンターウェイト部5は、エンジン17および冷却装置18から水平方向(後方)に離れてエンジン17および冷却装置18に対向して配置され、上述した通風空間S2およびエンジンルームS1の後方を閉じる。
〔排気ガス浄化部6〕
図2および図4に示す排気ガス浄化部6は、エンジン17の排気ガス中の窒素酸化物を液体還元剤を用いて還元浄化する装置である。排気ガス浄化部6は、エンジン17の上部に取り付けられており、エンジン17と共にエンジンルームS1に配置されている、ここで、液体還元剤としては、尿素水溶液が用いられる。図4に示すように、排気ガス浄化部6は、第1処理部61と第2処理部62と第1補助処理部63と第2補助処理部64とを有する。
図2および図4に示す排気ガス浄化部6は、エンジン17の排気ガス中の窒素酸化物を液体還元剤を用いて還元浄化する装置である。排気ガス浄化部6は、エンジン17の上部に取り付けられており、エンジン17と共にエンジンルームS1に配置されている、ここで、液体還元剤としては、尿素水溶液が用いられる。図4に示すように、排気ガス浄化部6は、第1処理部61と第2処理部62と第1補助処理部63と第2補助処理部64とを有する。
第1処理部61は、酸化触媒がコーティングされたディーゼルパーティキュレートフィルタ(以下「DPF」)を有しており、排気ガス中のパーティキュレート(粒子状物質)を捕集すると共に、排気ガス中の一酸化窒素を酸化して二酸化窒素を生成する。二酸化窒素は、排気ガスのような高温雰囲気中では不安定であり、酸素を放出して一酸化窒素に戻る。そして、放出された酸素の酸化力により、DPFに捕集されたパーティキュレートが燃焼する。一酸化窒素、および、一酸化窒素に戻りきれなかった二酸化窒素は、第1補助処理部63に送られる。なお、DPFの材質としては、コージュライト、炭化珪素などのセラミックス、又は、ステンレス、アルミニウム等の金属が用いられる。
第1補助処理部63は、加水分解触媒を有しており、液体還元剤ポンプ8から供給される液体還元剤中の尿素を分解してアンモニアを生成する。第1処理部61と第1補助処理部63とは、連絡管65によって接続されており、連絡管65を通る排気ガスに配管67を介して液体還元剤ポンプ8(後述)から液体還元剤が供給される。
第2処理部62は、SCR(Selective Catalytic Reduction:選択還元触媒)方式の触媒コンバーターであり、ゼオライト、バナジウム等の卑金属からなる尿素脱硝触媒(DeNOx触媒)を有する。尿素脱硝触媒は、尿素から得られたアンモニアと排気ガス中のNOxとを反応させ、NOxを窒素と酸素に分解して浄化する。
第2補助処理部64は、酸化触媒を有しており、第2処理部62において残ったアンモニアを酸化し、窒素と水とに分解して無害化する。第2補助処理部64において処理された排気ガスは、エンジンルームカバー部材15から上方へ突出した排気管34(図1参照)を介して外部に排出される。
〔液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8〕
液体還元剤タンク7は、排気ガス浄化部6において用いられる液体還元剤を貯留するタンクである。図3に示すように、液体還元剤タンク7は、クロスフレーム部材13cとクロスフレーム部材13dとの間に位置する空間に配置されている。このクロスフレーム部材13cとクロスフレーム部材13dとの間の空間は、燃料油タンク43の下方に位置しており、液体還元剤タンク7は、燃料油タンク43の下方に位置している。液体還元剤タンク7は、クロスフレーム部材13cとクロスフレーム部材13dとの間の空間の形状に応じて平坦な形状を有しており、液体還元剤タンク7の底面は、フレーム40の底面よりも上方に位置し、液体還元剤タンク7の上面は、フレーム40の上面よりも下方に位置している。より詳細に説明すると、液体還元剤タンク7は、センタフレーム部材10、第2サイドフレーム部材12、クロスフレーム部材13c,13dによって水平方向の周囲を囲まれた空間に配置されており、液体還元剤タンク7の外側を覆う第2サイドフレーム部材12よりも薄い高さ方向寸法を有する。このため、液体還元剤タンク7は、第2サイドフレーム部材12の上面より上方に突き出ておらず、且つ、第2サイドフレーム部材12の下面より下方に突き出ていない。
液体還元剤タンク7は、排気ガス浄化部6において用いられる液体還元剤を貯留するタンクである。図3に示すように、液体還元剤タンク7は、クロスフレーム部材13cとクロスフレーム部材13dとの間に位置する空間に配置されている。このクロスフレーム部材13cとクロスフレーム部材13dとの間の空間は、燃料油タンク43の下方に位置しており、液体還元剤タンク7は、燃料油タンク43の下方に位置している。液体還元剤タンク7は、クロスフレーム部材13cとクロスフレーム部材13dとの間の空間の形状に応じて平坦な形状を有しており、液体還元剤タンク7の底面は、フレーム40の底面よりも上方に位置し、液体還元剤タンク7の上面は、フレーム40の上面よりも下方に位置している。より詳細に説明すると、液体還元剤タンク7は、センタフレーム部材10、第2サイドフレーム部材12、クロスフレーム部材13c,13dによって水平方向の周囲を囲まれた空間に配置されており、液体還元剤タンク7の外側を覆う第2サイドフレーム部材12よりも薄い高さ方向寸法を有する。このため、液体還元剤タンク7は、第2サイドフレーム部材12の上面より上方に突き出ておらず、且つ、第2サイドフレーム部材12の下面より下方に突き出ていない。
液体還元剤ポンプ8は、液体還元剤タンク7と配管66(図4参照)によって接続されており、排気ガス浄化部6と配管67(図4参照)によって接続されている。液体還元剤ポンプ8は、液体還元剤タンク7に貯えられた液体還元剤を排気ガス浄化部6の連絡管65に供給する。液体還元剤ポンプ8は、液体還元剤タンク7と前後方向に並んで配置されており、クロスフレーム部材13bとクロスフレーム部材13cとの間に位置する空間に配置されている。このクロスフレーム部材13bとクロスフレーム部材13cとの間の空間は、燃料油タンク43の下方に位置しており、液体還元剤ポンプ8は、燃料油タンク43の下方に位置している。液体還元剤ポンプ8の底面は、フレーム40の底面よりも上方に位置し、液体還元剤ポンプ8の上面は、フレーム40の上面よりも下方に位置している。より詳細に説明すると、液体還元剤ポンプ8は、センタフレーム部材10、第2サイドフレーム部材12、クロスフレーム部材13b,13cによって水平方向の周囲を囲まれた空間に配置されており、液体還元剤ポンプ8の外側を覆う第2サイドフレーム部材12よりも薄い高さ方向寸法を有する。このため、液体還元剤ポンプ8は、第2サイドフレーム部材12の上面より上方に突き出ておらず、且つ、第2サイドフレーム部材12の下面より下方に突き出ていない。
<特徴>
(1)
この建設車両1では、排気ガス浄化部6が、液体還元剤タンク7に貯留された液体還元剤を用いて、エンジン17の排気ガス中の窒素酸化物を還元浄化することができる。
(1)
この建設車両1では、排気ガス浄化部6が、液体還元剤タンク7に貯留された液体還元剤を用いて、エンジン17の排気ガス中の窒素酸化物を還元浄化することができる。
また、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8は、クロスフレーム部材13b−13dの間に位置する空間に配置されており、言い換えれば、フレーム40の隙間の空間に配置されている。このように、この建設車両1では、フレーム40の隙間の空間が液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8の設置スペースとして利用されることにより、大型化が抑えられている。
なお、建設車両1のように、フレーム40が、屈曲した形状やリブが設けられた形状を有するフレーム部材によって構成されている場合、フレーム部材の間に空間が生じやすい。このため、フレーム部材の間に液体還元剤タンク7や液体還元剤ポンプ8が設置されることにより、従来利用されていなかった空間を有効利用することができる。また、液体還元剤タンク7の設置スペースに余裕が生じるため、液体還元剤タンク7の容量を容易に増大させることができる。
(2)
この建設車両1では、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8が設置されている空間は、燃料油タンク43の下方に位置しており、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8は、燃料油タンク43に近接して配置されている。このため、この建設車両1では、燃料油タンク43の熱により、液体還元剤を適切な温度で貯留することができる。
この建設車両1では、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8が設置されている空間は、燃料油タンク43の下方に位置しており、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8は、燃料油タンク43に近接して配置されている。このため、この建設車両1では、燃料油タンク43の熱により、液体還元剤を適切な温度で貯留することができる。
(3)
この建設車両1では、液体還元剤タンク7と液体還元剤ポンプ8とが近接して配置されるため、液体還元剤タンク7と液体還元剤ポンプ8とを繋ぐ配管66を短くすることができる。
この建設車両1では、液体還元剤タンク7と液体還元剤ポンプ8とが近接して配置されるため、液体還元剤タンク7と液体還元剤ポンプ8とを繋ぐ配管66を短くすることができる。
(4)
この建設車両1では、液体還元剤タンク7と液体還元剤ポンプ8とが、フレーム40の上面から上方に突き出さず、且つ、フレーム40の底面から下方に突き出さないように配置されており、フレーム40の隙間の空間内に収まる形状となっている。このため、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8が、上方に設けられる燃料油タンク43や、下方に設けられる履帯30などの部品の設置や駆動の邪魔になることが防止されている。
この建設車両1では、液体還元剤タンク7と液体還元剤ポンプ8とが、フレーム40の上面から上方に突き出さず、且つ、フレーム40の底面から下方に突き出さないように配置されており、フレーム40の隙間の空間内に収まる形状となっている。このため、液体還元剤タンク7および液体還元剤ポンプ8が、上方に設けられる燃料油タンク43や、下方に設けられる履帯30などの部品の設置や駆動の邪魔になることが防止されている。
<他の実施形態>
(a)
上記の実施形態では、油圧ショベルに対して本発明が適用されているが、他の建設車両にも適用可能である。
(a)
上記の実施形態では、油圧ショベルに対して本発明が適用されているが、他の建設車両にも適用可能である。
(b)
上記の実施形態では、液体還元剤として尿素水溶液が用いられているが、他の還元剤が用いられてもよい。
上記の実施形態では、液体還元剤として尿素水溶液が用いられているが、他の還元剤が用いられてもよい。
(c)
上記の実施形態では、燃料油タンク43の真下よりも前後方向にずれて液体還元剤タンク7が配置されているが、燃料油タンク43の真下に配置されてもよい。
上記の実施形態では、燃料油タンク43の真下よりも前後方向にずれて液体還元剤タンク7が配置されているが、燃料油タンク43の真下に配置されてもよい。
(d)
上記の実施形態では、液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7は、フレーム40の底面よりも上方、且つ、フレーム40の上面よりも下方に位置しているが、液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7の底面がフレーム40の底面と同じ高さに位置していてもよい。また。液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7の上面がフレーム40の上面と同じ高さに位置していてもよい。
上記の実施形態では、液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7は、フレーム40の底面よりも上方、且つ、フレーム40の上面よりも下方に位置しているが、液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7の底面がフレーム40の底面と同じ高さに位置していてもよい。また。液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7の上面がフレーム40の上面と同じ高さに位置していてもよい。
(e)
上記の実施形態では、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43との間に仕切板35が設けられており、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43とは別体となっているが、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43とが一体化されてもよい。これにより、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43とのフレーム40への取付が容易になる。
上記の実施形態では、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43との間に仕切板35が設けられており、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43とは別体となっているが、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43とが一体化されてもよい。これにより、液体還元剤タンク7と燃料油タンク43とのフレーム40への取付が容易になる。
(f)
上記の実施形態では、燃料油タンク43の下方に液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7が設けられているが、作動油タンク44の下方に設けられてもよい。ただし、燃料油タンク43の底面に配管が接続されており、且つ、作動油タンク44の底面に配管が接続されている場合には、燃料油タンク43の下方に液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7が設けられることが望ましい。燃料油タンク43の底面に接続される配管は、作動油タンク44の底面に接続される配管よりも径が細いため、液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7を設ける空間を確保することができるからである。また、燃料油タンク43と作動油タンク44とのうち何れか一方の底面に配管が接続されない場合には、配管が接続されていない方のタンクの下方に液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7が設けられることが望ましい。
上記の実施形態では、燃料油タンク43の下方に液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7が設けられているが、作動油タンク44の下方に設けられてもよい。ただし、燃料油タンク43の底面に配管が接続されており、且つ、作動油タンク44の底面に配管が接続されている場合には、燃料油タンク43の下方に液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7が設けられることが望ましい。燃料油タンク43の底面に接続される配管は、作動油タンク44の底面に接続される配管よりも径が細いため、液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7を設ける空間を確保することができるからである。また、燃料油タンク43と作動油タンク44とのうち何れか一方の底面に配管が接続されない場合には、配管が接続されていない方のタンクの下方に液体還元剤ポンプ8や液体還元剤タンク7が設けられることが望ましい。
本発明は、窒素酸化物を低減させる機能を有すると共に大型化を抑えることができる効果を有し、建設車両として有用である。
1 建設車両
6 排気ガス浄化部
7 液体還元剤タンク
8 液体還元剤ポンプ
10,12,13b−13d フレーム部材
17 エンジン
40 フレーム
43 燃料油タンク(貯油タンク)
44 作動油タンク(貯油タンク)
6 排気ガス浄化部
7 液体還元剤タンク
8 液体還元剤ポンプ
10,12,13b−13d フレーム部材
17 エンジン
40 フレーム
43 燃料油タンク(貯油タンク)
44 作動油タンク(貯油タンク)
Claims (7)
- エンジンと、
水平方向に延びた形状を有する複数のフレーム部材が組み合わされて形成されており、前記エンジンを支持するフレームと、
前記エンジンの排気ガス中の窒素酸化物を液体還元剤を用いて還元浄化する排気ガス浄化部と、
前記フレーム上に載置され、油圧作動油又は燃料油を貯留する貯油タンクと、
前記フレーム部材の間であり且つ前記貯油タンクの下方に位置する空間に配置され、前記液体還元剤を貯留する液体還元剤タンクと、
を備える建設車両。 - 前記貯油タンクは、前記燃料油を貯留する燃料油タンクである、
請求項1に記載の建設車両。 - 前記貯油タンクは、前記油圧作動油を貯留する作動油タンクである、
請求項1に記載の建設車両。 - 前記液体還元剤タンクの底面は、前記フレームの底面と同じ高さ又は前記フレームの底面よりも上方に位置している、
請求項1から3のいずれかに記載の建設車両。 - 前記液体還元剤タンクの上面は、前記フレームの上面と同じ高さ又は前記フレームの上面よりも下方に位置している、
請求項1から4のいずれかに記載の建設車両。 - 前記液体還元剤タンクは、前記貯油タンクと一体化されている、
請求項1から5のいずれかに記載の建設車両。 - 前記フレーム部材の間であり且つ前記貯油タンクの下方に位置する空間に配置され、前記液体還元剤タンクに貯留されている液体還元剤を前記排気ガス浄化部に送る液体還元剤ポンプをさらに備える、
請求項1から6のいずれかに記載の建設車両。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007083843A JP2008240677A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 建設車両 |
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JP2007083843A JP2008240677A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 建設車両 |
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-
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- 2007-03-28 JP JP2007083843A patent/JP2008240677A/ja active Pending
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