JP2008240571A - ターボ分子ポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロータシャフト10と軸受ハウジング5aとの間に形成された空間内にパージガスが供給されるターボ分子ポンプ1であって、前記軸受ハウジング5aの頂部上面5cに、前記ロータシャフト10と前記軸受ハウジング5aとの間に形成された隙間をシールする第1のシール部材21が設けられており、前記軸受ハウジング5aの頂部外周面5dに、動翼11と前記軸受ハウジング5aとの間に形成された隙間をシールする第2のシール部材22が設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明に係るターボ分子ポンプは、ロータ室内に静翼を備え、動翼が取り付けられたロータシャフトを、ラジアル磁気軸受とスラスト磁気軸受とを介して前記ロータ室内で回転支持し、前記ロータシャフトを高速回転させるモータと前記ラジアル磁気軸受とを軸受ハウジング内に備えるとともに、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された空間内にパージガスが供給されるターボ分子ポンプであって、前記軸受ハウジングの頂部上面に、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第1のシール部材が設けられており、前記軸受ハウジングの頂部外周面に、前記動翼と前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第2のシール部材が設けられている。
これにより、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に形成された空間内に供給されたパージガス(例えば、N2ガス)が、ロータシャフトの周面と、第1のシール部材の内周面との間に形成されたクリアランスを通って外(例えば、軸受ハウジングと動翼との間に形成された空間内)に漏れ出すのを低減させることができ、パージガスの消費量を低減させることができる。
また、軸受ハウジングの頂部上面と動翼との間に形成された空間内に存する雰囲気(プロセスガス)が、ロータシャフトの周面と、第1のシール部材の内周面との間に形成されたクリアランスを通って、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、プロセスガスによるモータの損傷を防止することができる。
さらに、第2のシール部材の長さ(すなわち、ロータシャフトの軸線方向に沿った縦方向(上下方向)の長さ)を十分にとることができるので、動翼と静翼との間を通過したプロセスガスが、軸受ハウジングの頂部上面と動翼との間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に供給されるパージガスの流量をさらに低減させることができて、パージガスの消費量をさらに低減させることができる。
これにより、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に形成された空間内に供給されたパージガス(例えば、N2ガス)が、ロータシャフトの周面と、第1のシール部材の内周面との間に形成されたクリアランスを通って外(例えば、軸受ハウジングと動翼との間に形成された空間内)に漏れ出すのを低減させることができ、パージガスの消費量を低減させることができる。
また、軸受ハウジングの頂部上面と動翼との間に形成された空間内に存する雰囲気(プロセスガス)が、ロータシャフトの周面と、第1のシール部材の内周面との間に形成されたクリアランスを通って、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、プロセスガスによるモータの損傷を防止することができる。
さらに、第2のシール部材の長さ(すなわち、ロータシャフトの軸線方向に沿った縦方向(上下方向)の長さ)を十分にとることができるので、動翼と静翼との間を通過したプロセスガスが、軸受ハウジングの頂部上面と動翼との間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に供給されるパージガスの流量をさらに低減させることができて、パージガスの消費量をさらに低減させることができる。
これにより、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に形成された空間内に供給されたパージガス(例えば、N2ガス)が、ロータシャフトの周面と、第1のシール部材の内周面との間に形成されたクリアランスを通って外(例えば、軸受ハウジングと動翼との間に形成された空間内)に漏れ出すのを低減させることができ、パージガスの消費量を低減させることができる。
また、軸受ハウジングの頂部上面と動翼との間に形成された空間内に存する雰囲気(プロセスガス)が、ロータシャフトの周面と、第1のシール部材の内周面との間に形成されたクリアランスを通って、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、プロセスガスによるモータの損傷を防止することができる。
さらに、第2のシール部材および第3のシール部材の長さ(すなわち、ロータシャフトの軸線方向に沿った縦方向(上下方向)の長さ)を十分にとることができるので、動翼と静翼との間を通過したプロセスガスが、軸受ハウジングの頂部上面と動翼との間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、ロータシャフトと軸受ハウジングとの間に供給されるパージガスの流量をさらに低減させることができて、パージガスの消費量をさらに低減させることができる。
図1に示すように、本実施形態に係るターボ分子ポンプ1は、ケーシング2と、ロータ部3とを備えている。
ケーシング2の内部に形成されたロータ室8には、ロータ9が配設されている。このロータ9は、回転軸(ロータシャフト)10と、この回転軸10の一端部の周囲に放射状に配置固定された動翼11とを備えている。
一方、上部分割ケーシング4の側には、静翼12が固定されている。ロータ9は、例えば90,000rpm(1,500回転/秒)で高速回転する部材であることから、一般的には軽量で、かつ、応力強度の高いアルミニウム合金(例えば、5000番台のアルミニウム合金(Al-Mg系合金))等がその素材として好適に用いられる。
一方、下部分割ケーシング5の側には、スラストディスク13に対応して、収容空間部14が円筒状空間として形成されている。そして、この収容空間部14には、スラストディスク13の表面(上面)および裏面(下面)を間に挟み込むように、スラスト磁気軸受15が配置されている。このスラスト磁気軸受15は、電力供給を受けた場合に、スラストディスク13を保持することにより、回転軸10をその軸線方向に保持する磁気軸受である。
また、外周部21aの内周端部下面と、ボールベアリング18の外輪(アウターレース)の上面とは、互いに当接するように構成されており、これにより、ボールベアリング18の上方(吸気口6の方)への抜け出しが防止されるようになっている。
さらに、内周部21bの内周面21cは、ボールベアリング18の内輪(インナーレース)の内周面よりも外方(半径方向外側)に位置するように形成されている。
なお、この第1のシール部材21は、締結部材(例えば、ボルト)を介して軸受ハウジング5aの頂部上面5cに取り付けられている。
これにより、回転軸10の周面10aと軸受ハウジング5aの内周面5bとの間に供給されたパージガス(例えば、N2ガス)が、回転軸10の周面10aと、内周部21bの内周面21cとの間に形成されたクリアランスを通って外(軸受ハウジング5aと動翼11との間に形成された空間内)に漏れ出すのを低減させることができ、パージガスの消費量を低減させることができる。
また、軸受ハウジング5aの頂部上面5cと動翼11との間に形成された空間内に存する雰囲気(プロセスガス)が、回転軸10の周面10aと、内周部21bの内周面21cとの間に形成されたクリアランスを通って、回転軸10の周面10aと軸受ハウジング5aの内周面5bとの間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、プロセスガスによるロータ駆動用モータ20の損傷を防止することができる。
図3は本発明の第2実施形態に係るターボ分子ポンプの要部拡大断面図であり、図2と同様の図である。
本実施形態に係るターボ分子ポンプ31は、第2のシール部材22の代わりに、第3のシール部材32が設けられているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、回転軸10の周面10aと軸受ハウジング5aの内周面5bとの間に供給されたパージガス(例えば、N2ガス)が、回転軸10の周面10aと、内周部21bの内周面21cとの間に形成されたクリアランスを通って外(軸受ハウジング5aと動翼11との間に形成された空間内)に漏れ出すのを低減させることができ、パージガスの消費量を低減させることができる。
また、軸受ハウジング5aの頂部上面5cと動翼11との間に形成された空間内に存する雰囲気(プロセスガス)が、回転軸10の周面10aと、内周部21bの内周面21cとの間に形成されたクリアランスを通って、回転軸10の周面10aと軸受ハウジング5aの内周面5bとの間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、プロセスガスによるロータ駆動用モータ20の損傷を防止することができる。
図4は本発明の第3実施形態に係るターボ分子ポンプの要部拡大断面図であり、図2および図3と同様の図である。
本実施形態に係るターボ分子ポンプ41は、上述した第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせたもの、すなわち、第1のシール部材21と、第2のシール部材22と、第3のシール部材32とを備えたものである。
なお、上述した実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、回転軸10の周面10aと軸受ハウジング5aの内周面5bとの間に供給されたパージガス(例えば、N2ガス)が、回転軸10の周面10aと、内周部21bの内周面21cとの間に形成されたクリアランスを通って外(軸受ハウジング5aと動翼11との間に形成された空間内)に漏れ出すのを低減させることができ、パージガスの消費量を低減させることができる。
また、軸受ハウジング5aの頂部上面5cと動翼11との間に形成された空間内に存する雰囲気(プロセスガス)が、回転軸10の周面10aと、内周部21bの内周面21cとの間に形成されたクリアランスを通って、回転軸10の周面10aと軸受ハウジング5aの内周面5bとの間に形成された空間内へ流入するのを防止(阻止)することができ、プロセスガスによるロータ駆動用モータ20の損傷を防止することができる。
5a 軸受ハウジング
5c 頂部上面
5d 頂部外周面
5e 基端部外周面
8 ロータ室
10 回転軸(ロータシャフト)
11 動翼
12 静翼
15 スラスト磁気軸受
16 ラジアル磁気軸受
17 ラジアル磁気軸受
18 危急用ボールベアリング
20 ロータ駆動用モータ(モータ)
21 第1のシール部材
22 第2のシール部材
31 ターボ分子ポンプ
32 第3のシール部材
32a 溝
41 ターボ分子ポンプ
Claims (5)
- ロータ室内に静翼を備え、動翼が取り付けられたロータシャフトを、ラジアル磁気軸受とスラスト磁気軸受とを介して前記ロータ室内で回転支持し、前記ロータシャフトを高速回転させるモータと前記ラジアル磁気軸受とを軸受ハウジング内に備えるとともに、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された空間内にパージガスが供給されるターボ分子ポンプであって、
前記軸受ハウジングの頂部上面に、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第1のシール部材が設けられており、
前記軸受ハウジングの頂部外周面に、前記動翼と前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第2のシール部材が設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。 - ロータ室内に静翼を備え、動翼が取り付けられたロータシャフトを、ラジアル磁気軸受とスラスト磁気軸受とを介して前記ロータ室内で回転支持し、前記ロータシャフトを高速回転させるモータと前記ラジアル磁気軸受とを軸受ハウジング内に備えるとともに、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された空間内にパージガスが供給されるターボ分子ポンプであって、
前記軸受ハウジングの頂部上面に、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第1のシール部材が設けられており、
前記軸受ハウジングの基端部外周面に、前記動翼と前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第2のシール部材が設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。 - ロータ室内に静翼を備え、動翼が取り付けられたロータシャフトを、ラジアル磁気軸受とスラスト磁気軸受とを介して前記ロータ室内で回転支持し、前記ロータシャフトを高速回転させるモータと前記ラジアル磁気軸受とを軸受ハウジング内に備えるとともに、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された空間内にパージガスが供給されるターボ分子ポンプであって、
前記軸受ハウジングの頂部上面に、前記ロータシャフトと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第1のシール部材が設けられており、
前記軸受ハウジングの頂部外周面に、前記動翼と前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第2のシール部材が設けられているとともに、
前記軸受ハウジングの基端部外周面に、前記動翼と前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間をシールする第3のシール部材が設けられていることを特徴とするターボ分子ポンプ。 - 前記第1のシール部材が、前記軸受ハウジングの頂部に設けられた危急用ボールベアリングの抜け出しを防止するように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプ。
- 前記第2のシール部材および/または前記第3のシール部材の外周面に、螺旋状の溝が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプ。
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2007
- 2007-03-26 JP JP2007079777A patent/JP5141065B2/ja active Active
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