JP2008239989A - 高耐食性高耐候性電着塗料のハジキ防止方法 - Google Patents

高耐食性高耐候性電着塗料のハジキ防止方法 Download PDF

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俊行 石井
Yasuhisa Mihara
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Abstract

【課題】高耐食性高耐候性のカチオン電着塗料の電着塗膜の焼付時のハジキを防止する方法を提供する。
【解決手段】中和剤を含む水性媒体中に分散している(a)アミン変性ポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、および(b)脂環式ポリイソシアネート硬化剤を含んでいるカチオン電着塗料の電着塗膜の焼付時のハジキを防止する方法であって、前記塗料へ(c)SP値が(a)成分より少なくとも0.5低く、数平均分子量1,000〜50,000、アミン価10〜100を有するアクリル共重合体を、固形分として(a)成分と(b)成分の合計固形分に対して1〜20重量%添加することを特徴とする前記方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い耐食性と高い耐候性をあわせ持つ2コート仕上げ用のカチオン電着塗料の焼付時のハジキ防止方法に関する。
電着塗膜の上に一層の上塗り塗膜が施されるだけの2コート仕上げに使用する電着塗料には上塗り密着性に加え、電着塗膜が高い耐食性と高い耐候性をあわせ持つことが望まれる。
耐食性については塩水噴霧試験(SST)または塩水浸漬試験(SDT)、耐候性と組み合わせた耐食性について天然暴露試験または耐スキャブ試験が通常採用される。耐食性を向上させるためには腐食を促進する酸素、水またはイオンの透過を抑制する強靱な塗膜にする必要があり、そのため芳香族系のアミン変性エポキシ樹脂をバインダー樹脂として使用するのが有効である。これに加え、架橋密度を高くするため硬化剤の割合を多くすること、焼付温度を高くするなどの方法も有効である。
ところが芳香環は紫外線により変質し易いことが知られており、これを多く含む変性エポキシ樹脂をバインダーに使用したカチオン電着塗料は耐食性と組み合わせた耐候性を満足しない。また、硬化剤を多く使用することは脱離するブロック剤の量が多くなることを意味し、加熱減量の増大、脱離物による汚染などの問題を生じ、硬化温度を高くすることは省エネルギーの見地から好ましくない。
発明の開示
そこで本発明は、得られる硬化塗膜が一定の物性値を持つように、アミン変性した芳香族系エポキシ樹脂と脂環式ブロックシアネート硬化剤を組み合わせることによって、耐食性および耐候性を満足するカチオン電着塗料を提供し、この塗料の塗膜の焼付時のハジキを防止する方法を提供する。
本発明のカチオン電着塗料は、中和剤を含む水性媒体中に分散した、(a)アミン変性ポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、および(b)脂環式ブロックポリイソシアネート硬化剤を、伸び率3%以下、動的ガラス転移温度(Tg)110℃以上、および架橋密度1.2×10-3mol/cm3 以下を有する硬化塗膜を与える割合で含んでいる。
(a)成分対(b)成分の固形分重量比は、一般に90:10〜60:40である。塗料はハジキ防止のため、(a)成分と(b)成分の固形分の合計に対して20重量%までの(c)アミノ基含有アクリル共重合体をさらに含んでいる。
本発明は、このカチオン電着組成物を使用する2コート2ベーク塗装方法をも提供する。
発明を実施するための最良の形態
(a)成分:
アミン変性エポキシ系カチオン樹脂はカチオン電着塗料の分野では周知である。一般にこれらは分子内に複数のエポキシ基を有する樹脂のエポキシ環を1級アミン、2級アミンまたは3級アミン酸塩との反応によって開環して製造される。出発樹脂の典型例は、ビスフェノールA,ビスフェノールF、ビスフェノールS,フェノールノボラック,クレゾールノボラック等の多環式フェノール化合物のエピクロルヒドリンとの反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である。これらの樹脂のエポキシ当量は500〜2,000の範囲にあることが好ましい。
出発樹脂はアミンによるエポキシ環の開環反応の前に、2官能のポリエステルポリオール,ポリエーテルポリオール,ビスフェノール類,2塩基性カルボン酸等を使用して鎖延長するか、またはアミンとの反応の前に、一部のエポキシ環に対して2−エチルヘキサン酸、2−エチルヘキサノール、ノニルフェノール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルのようなモノカルボン酸またはモノヒドロキシ化合物を付加しエポキシ当量を調節して用いることもできる。
次にアミンとの反応によってエポキシ環を開環し、アミノ基が導入される。使用し得るアミンの例は、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酸塩などの1級,2級または3級アミン酸塩である。アミノエチルエタノールアミンメチルイソブチルケチミンのようなケチミンブロック1級アミノ基含有2級アミンもしばしば使用される。これらのアミンは残っているエポキシ環の全部を開環するようにエポキシ環に対して0.90〜1.05当量で反応させるのが好ましい。
(b)成分:
塗料分野において活性水素含有基を有するバインダー樹脂の硬化剤としてブロックポリイソシアネートを使用することは周知である。ポリイソシアネートとして、本発明にあってはイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI),NBDI(ノルボルナンジイソシアネート)、それらの二量体および三量体、およびトリメチロールプロパンなどの脂肪族多価アルコールとの付加物など脂環式ポリイソシアネートが使用される。それらの混合物でもよい。
イソシアネート基をブロックするため公知のブロック剤、n−ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、シクロヘキサール等のアルコール類;フェノール、ニトロフェノール、クレゾール、ノニルフェノール等のフェノール類;ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム等のオキシム類、カプロラクタムなどのラクタム類などを使用することができる。ラクタム類、オキシム類が好ましい。
(c)成分
(c)成分のアミノ基含有アクリル共重合体(c1)は、(i)アミノ基含有アクリルモノマー、(ii)水酸基含有アクリルモノマー、および(iii )それ以外のエチレン性不飽和モノマーの共重合によって得られる。さらに(c2)アミノ基含有アクリルモノマーの代わりにエポキシ基含有アクリルモノマーを水酸基含有アクリルモノマーおよびその他のエチレン性不飽和モノマーと共重合し、得られた共重合体のエポキシ環をアミンで開環することにより得ることもできる。
アミノ基含有アクリルモノマーの典型例は、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−(N’,N’−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミドなどである。
水酸基含有アクリルモノマー(ii)はさまざまなものが使用できるが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等のようなアルキレンジオールのモノ(メタ)アクリレート類が好ましい。
また、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等のような(メタ)アクリルアミド類も好ましく、さらにヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートとε−カプロラクトンとの反応生成物またはヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートと六員環カーボネートとの反応生成物も好適に使用できる。
その他のエチレン性不飽和モノマーは、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニルなどである。
別法として、水酸基を有するアクリルモノマーおよびその他のエチレン性不飽和モノマーと、グリシジル(メタ)アクリレートのようなエポキシ基を有するモノマーを共重合させた後、エポキシ基に二級アミンを反応させてもよい。エポキシ基との反応に使用し得る二級アミンとしては、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モルホリン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン等の2級アミンであり、特に分子内にヒドロキシル基と2級アミノ基を有するアミンが好ましい。また、ジエチレントリアミンのメチルイソブチルケトンジケチミン化物や2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールのメチルイソブチルケトンモノケチミン化物等も使用できる。
重合は常法により溶液重合法を使用して行うことができる。他の性能を損なうことなく耐ハジキ性を改良するため共重合体の数平均分子量は1,000〜50,000、好ましくは2,000〜20,000の範囲であり、場合によりドデシルメルカプタンやチオグリコール酸2−エチルヘキシルのような連鎖移動剤を使用して重合度を調節する。
(c)成分の添加により上塗り密着性を損なうことなく塗膜の耐ハジキ性が改善される。
アミノ含有アクリル共重合体(c)は、その効果を発揮するためにはアミン変性エポキシ樹脂(a)よりそのSP値が低く、好ましくは0.5〜2.0低くなければならない。共重合体のSP値は構成モノマーのホモポリマーのSP値と、モノマー混合物中の各構成モノマーの重量分率に基づいて計算によって推定することができるので、(a)成分のSP値を周知の方法によって実測によって知れば、所望のSP値を有するアミノ基含有アクリル共重合体を設計することが可能である。
具体的なモノマー組成は、このほか少なくとも10のアミン価および少なくとも50mgKOH/gの水酸基価を持つように定めればよい。
塗料組成物:
硬化塗膜がSSTおよびSDTなどの促進耐食性試験、および自然暴露またはその促進試験である耐スキャブ試験のような耐食性と組み合わせた耐候性試験において満足であるためには、伸び率3%以下好ましくは1〜3%,動的Tg110℃以上好ましくは110〜130℃,架橋密度1.2×10-3mol/cm3 以下好ましくは0.8×10-3〜1.2×10-3mol/cm3 である必要がある。これらのパラメーターは公知の方法によって測定することができる。
伸び率:
塗膜の応力歪み曲線を作成し、サンプルが破断するまでに伸びた長さの初期試料長さに対する比率(%)を計算によって求める。
動的Tg:
動的粘弾性測定装置、例えばオリエンティク社製レオバイブロンを使用して測定される。具体的には毎分2℃の昇温速度で周波数11Hzの振動を塗膜に与えることによって求めた動的ヤング率(E’)および動的損失(E”)を用いて次式に基づいて計算される力学的損失(Tanδ)の極大値を与える温度として求められる。
Tanδ=E”/E’
架橋密度:
動的Tgの測定方法と同様に動的粘弾性測定によりゴム領域での弾性率から次式によって求めることができる。
E’=3nRT
ここでE’=動的ヤング率;n=架橋密度;R=気体定数;T=絶対温度
上のパラメーターは無論実際の塗膜、すなわち顔料等の添加剤を含んだ硬化塗膜についての値である。
本発明においては、硬化塗膜のこれら物性値が先に述べた範囲内であるように(a)成分と(b)成分の配合割合が決定される。この配合割合は固形分重量比で表わして一般に(a):(b)=90:10〜60:40、特に80:20〜70:30の範囲である。
(c)成分のアミノ基含有アクリル共重合体の割合は、(a)成分と(b)成分の合計固形分に対して20重量%まで、好ましくは1〜20重量%である。この割合での(c)成分の添加により焼付時油滴の付着などによるハジキ(クレータリング)が効果的に防止できる。しかしながら上塗り塗膜との密着性は損なわれない。
塗料化は、(a)成分、(b)成分および(c)成分を酸を含む水性媒体中に分散してメインエマルションをつくり、このメインエマルションへ顔料分散ペーストを加えて塗料とするのが好ましい。
中和剤は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸および有機酸である。その量は少なくとも20%,好ましくは30〜60%の中和率を達成する量である。
電着塗料は、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常のウレタン開裂触媒を含むことができる。その量はブロックポリイソシアネート化合物の0.1〜10重量%が通常である。
電着塗料は、二酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料、塩基性ケイ酸鉛、リンモリブデン酸アルミ等の防錆顔料、カオリン、クレー、タルク等の体質顔料のほか、水混和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの常用の塗料用添加剤を含むことができる。顔料は塗料の全固形分の40重量%まで、好ましくは30重量%まで添加することができる。
以下の製造例および実施例は、限定ではなく例示目的のみで与えられる。これらにおいて「部」および「%」は特記しない限り重量基準による。
製造例1 顔料ペースト
エポキシ系4級アンモニウム塩型顔料分散樹脂(固形分50%)19.1部、二酸化チタン30.4部、カオリン14.0部、塩基性珪酸鉛1.4部、カーボンブラック0.9部、イオン交換水34.3部の混合物をサンドグラインドミルで分散し、粒度10μm以下まで粉砕した顔料ペースト(固形分56%)を調製した。
製造例2 ポリウレタン架橋剤(IPDI系)
攪拌装置、温度計、冷却管および窒素導入管を備えた反応容器にイソホロンジイソシアネート222部を入れ、メチルイソブチルケトン56部で希釈した後ジブチルスズジラウレート0.2部を加え、50℃に昇温後、メチルエチルケトオキシム174部を温度が70℃を超えないように加えた。赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が実質上消滅するまで70℃で1時間保持し、その後、n−ブタノール43部で希釈した。
製造例3 ポリウレタン架橋剤(NBDI系)
攪拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備え付けた反応容器にノルボルナンジイソシアネート206部を入れ、メチルイソブチルケトン55部で希釈した後ジブチルスズラウレート0.2部を加え、50℃に昇温後、ついでメチルエチルケトオキシム174部を温度が70℃を超えないように加えた。赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が実質上消滅するまで70℃に1時間保温し、その後、n−ブタノール40部で希釈した。
製造例4 ポリウレタン架橋剤(HMDI系比較例用)
攪拌装置、温度計、冷却管および窒素導入管を備えた反応容器にヘキサメチレンジイソシアネート840部を入れ、メチルイソブチルケトン609部で希釈した後ジブチルスズジラウレート0.9部を加え、50℃に昇温後、トリメチロールプロパン223.5部を温度が60℃を超えないように徐々に加えた。次いでメチルエチルケトオキシム435部を温度が70℃を超えないように加えた。赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が実質上消滅するまで70℃で1時間保持し、その後、n−ブタノール32部で希釈した。
製造例5 アクリル共重合体(c1)
攪拌器、温度計、デカンター、還流冷却器、窒素導入管および滴下ロートを備えた反応容器にブチルセロソルブ1500部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ120℃に昇温し、メタクリル酸メチル627部、メタクリル酸ラウリル191部、アクリル酸−4−ヒドロキシブチル182部、アクリル酸−2−メトキシエチル300部、メタクリル酸ジメチルアミノエチル200部およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート50部の混合物を3時間かけて等速滴下した。滴下終了後3時間さらに120℃で反応後冷却しアミノ基含有アクリル共重合体を得た。得られた樹脂は不揮発分50%で数平均分子量10000およびアミン価48であった。
製造例6 アクリル共重合体(c2)
攪拌器、温度計、デカンター、還流冷却器、窒素導入管および滴下ロートを備えた反応容器にブチルセロソルブ1050部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ120℃に昇温し、アクリル酸−4−ヒドロキシブチル128部、メタクリル酸グリシジル116部、メタクリル酸ラウリル756部、アクリル酸−2−メトキシエチル50部およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート140部の混合物を3時間かけて等速滴下した。滴下終了後3時間さらに120℃で反応後、N−メチルエタノールアミン61部を加え、さらに120℃で1時間反応させた後、冷却しアクリル共重合体を得た。得られた樹脂は不揮発分50%で数平均分子量2000であった。
実施例1
攪拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備え付けた反応容器にエポキシ当量(以下EE)が950のビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製エポトートYD−014)950部をメチルイソブチルケトン237.5部と共に100℃に加温し完全に溶解させた。次いで、n−メチルエタノールアミン60部、ジエチレントリアミンのメチルイソブチルジケチミン73%メチルイソブチルケトン73部を添加しこの混合物を120℃で1時間保温し、製造例2のポリウレタン架橋剤330部、製造例5のアクリル樹脂90部、エチレングリコールモノヘキシルエーテル140部を混合した。
得られたカチオン性樹脂1800部に対して氷酢酸29部、イオン交換水414部の混合液中に加え十分攪拌した後、さらにイオン交換水1916部をゆっくりと加えた。ついでこれを固形分36%になるまで減圧下で有機溶媒と水を除去しカチオン性樹脂の水分散液を得た。
得られたカチオン電着塗料用樹脂の水分散液1346部に対して、イオン交換水1744部、製造例1の顔料ペースト371部の割合で混合しカチオン電着塗料を得た。
実施例2
製造例5のアクリル樹脂を製造例6のアクリル樹脂に代える以外は実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を得た。
実施例3
製造例2のポリウレタン架橋剤を製造例3のポリウレタン架橋剤に代える以外は実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を得た。
比較例1
製造例2のポリウレタン架橋剤の量を330部から390部、ヘキシルセロソルブの量を140部から130部に代える以外は実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を得た。
比較例2
製造例5のアクリル樹脂を配合せず、ヘキシルセロソルブの量を140部から160部に代える以外は実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を得た。
比較例3
製造例2のポリウレタン架橋剤330部を製造例4のポリウレタン架橋剤570部に代え、ヘキシルセロソルブの量を140部から100部に代える以外は実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を得た。
比較例4
製造例5のアクリル樹脂の量を90部から558部に、ヘキシルセロソルブの量を140部から70部に代える以外は実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を得た。
塗膜評価
りん酸亜鉛処理鋼板に対して焼付後の膜厚が20ミクロンになるような電圧で電着塗装し、160℃で15分間焼付を行った。得られた電着塗装鋼板は目視にて耐ハジキ性を評価した後、各種試験に供した。
SDT試験:電着塗装鋼板にクロスカットを入れ50℃の5%食塩水に480時間浸漬した後、室温で1時間風乾し、テープ剥離試験を行い、カット部からのテープ剥離幅を測定した。
3コート系耐スキャブ性:電着塗装鋼板に中塗り塗装(日本ペイント社製 オルガプライマーOP−2,膜厚35ミクロン,140℃25分焼付)および上塗り塗装(塗料名 日本ペイント社製 オルガS142,膜厚35ミクロン,140℃,20分焼付)を行い3C3B板を作成した。得られた塗装板は下に示すサイクルを10回繰り返し、カット部からのスキャブ幅を測定した。
2コート系耐スキャブ性:電着塗料板に上の中塗り塗装を省いて同じ上塗り塗装を行い2C2Bを作成し、上と同じ方法で試験を行った。
※塩水噴霧試験(35℃×4時間)→乾燥(65℃×4時間)
→95%耐湿(50℃×4時間)→※
上塗り密着性:電着塗装鋼板上にアルキッド系上塗り塗料(日本ペイント社製
オルガセレクトシルバー)を乾燥膜厚25−30μの膜厚になるようスプレー塗装し、140℃で20分焼き付けた。冷却後2mm×2mmのゴバン目100個をナイフでカットし、その表面に粘着テープを張り付け急激に剥離した後の塗面に残ったゴバン目の数を評価した。
得られた性能評価結果を表1に示す。
Figure 2008239989

Claims (5)

  1. 中和剤を含む水性媒体中に分散している(a)アミン変性ポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、および(b)脂環式ポリイソシアネート硬化剤を含んでいるカチオン電着塗料の電着塗膜の焼付時のハジキを防止する方法であって、
    前記塗料へ(c)SP値が(a)成分より少なくとも0.5低く、数平均分子量1,000〜50,000、アミン価10〜100を有するアクリル共重合体を、固形分として(a)成分と(b)成分の合計固形分に対して1〜20重量%添加することを特徴とする前記方法。
  2. 前記(c)成分は、(c1)アミノ基含有アクリルモノマーと、水酸基含有アクリルモノマーと、それ以外のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体か、または(c2)エポキシ基含有アクリルモノマーと、水酸基含有アクリルモノマーと、それ以外のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体のアミン開環生成物である、請求項1の方法。
  3. 前記ポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が、エポキシ当量500〜2,000のビスフェノールエポキシ樹脂である、請求項1の方法。
  4. 前記脂環式ポリイソシアネートが、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、それらの二量体および三量体、または脂肪族多価アルコールとの付加物である、請求項1の方法。
  5. 電着塗膜の焼付後、その上に上塗り塗料を塗装し、硬化させる工程をさらに含む、請求項1の方法。
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