JP2008239860A - 蓄熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱移動しやすく、熱伝送性に優れる蓄熱体を提供すること。
【解決手段】本発明の蓄熱体10は、火山噴出物発泡粒子1の表面に蓄熱材3が被覆されてなることを特徴とする。また、本発明の不燃性蓄熱体20は、この蓄熱体10の表面が珪酸ゲル5で被覆され、上記蓄熱体10同士を上記珪酸ゲル5を介して結合させた第1の集塊物であることを特徴とし、不燃性蓄熱体30は、この第1の集塊物20の表面が珪酸ゲルで被覆され、上記第1の集塊物と火山噴出物発泡粒子1とを上記珪酸ゲル5を介して結合させた第2の集塊物であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は熱移動しやすく、熱伝導性に優れる蓄熱体に関する。
近年、太陽熱、地熱などの自然エネルギーや、冷暖房装置からの余熱などのエネルギーを有効利用する技術として、蓄熱技術が注目されている。この蓄熱技術では蓄熱材を使用するが、蓄熱材として物質の相変化による潜熱を利用した潜熱蓄熱材が採用されることが多い。この潜熱蓄熱材においては、固体から液体に相変化させる際に熱(融解熱)を吸収し、液体から固体に相変化する際に熱(凝固熱)を放出するという蓄熱蓄冷作用を発現する。
このような蓄熱体として、例えば、潜熱蓄熱材を樹脂製の膜材で内包させたマイクロカプセルの表面に、カチオン性で自己架橋性を有する樹脂を配置させた蓄熱体など、マイクロカプセルの形態の蓄熱体が数多く提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2006−176761号公報
しかしながら、上記蓄熱体は、マイクロカプセルの膜材が樹脂で構成されていることに起因して次のような問題がある。すなわち、燃焼しやすく火災になる虞があるために使用量や用途が限定され、また水分を吸放湿しないために蓄熱材へ熱移動し難く熱伝導性が阻害される結果、外気温度の変動に対して十分な蓄熱性能を発揮し難くなる。
本発明はこのような実情に鑑みなされたものであり、その解決しようとする課題は熱移動しやすく、熱伝送性に優れる蓄熱体を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために、火山噴出物が有する特性に着目し鋭意研究を重ねた結果、火山噴出物を発泡させた粒子の表面を蓄熱材で被覆した蓄熱材被覆物が熱移動しやすく、熱伝送性が良好で優れた蓄熱性能を発現することを見出した。本発明者らは更に詳細に検討を行なったところ、上記蓄熱材被覆物の表面を特定材料で更に被覆し、これらを相互に結合させた集塊物とすることで、上記蓄熱性能を損なうことなく不燃化でき、しかも強度が高められることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有する。
(1)火山噴出物発泡粒子の表面に蓄熱材が被覆されてなることを特徴とする、蓄熱体。
(2)上記(1)記載の蓄熱体の表面が珪酸ゲルで被覆され、上記蓄熱体同士を上記珪酸ゲルを介して結合させた第1の集塊物であることを特徴とする、不燃性蓄熱体。
(3)上記(2)記載の不燃性蓄熱体の表面が珪酸ゲルで被覆され、上記第1の集塊物と火山噴出物発泡粒子とを上記珪酸ゲルを介して結合させた第2の集塊物であることを特徴とする、不燃性蓄熱体。
(4)上記蓄熱材がパラフィン類及びグリコール類から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の蓄熱体。
(5)上記(2)〜(4)のいずれかに記載の不燃性蓄熱体の少なくとも1種と、結合剤と、水溶性高分子とを含有することを特徴とする、蓄熱組成物。
(6)接着剤組成物を更に含有することを特徴とする、上記(5)記載の蓄熱組成物。
(7)上記水溶性高分子がポリビニルアルコールであることを特徴とする、上記(5)又は(6)記載の蓄熱組成物。
(8)上記結合剤がセメントであることを特徴とする、上記(5)〜(7)のいずれかに記載の蓄熱組成物。
(9)上記(5)〜(8)のいずれかに記載の蓄熱組成物を硬化してなることを特徴とする、蓄熱製品。
(10)建築材料であることを特徴とする、上記(9)記載の蓄熱製品。
(11)上記(2)〜(4)のいずれかに記載の不燃性蓄熱体の少なくとも1種及び結合剤を含む混合物と、水溶性高分子を含む溶液とを備えることを特徴とする、蓄熱製品製造用キット。
(12)火山噴出物発泡粒子と、蓄熱材とを混練して蓄熱体を得る第1の工程と、上記蓄熱体と、珪酸アルカリ水溶液とを混練して第1の混練物を得る第2の工程と、上記第1の混練物と、炭酸ガスとを接触させて第1の集塊物を得る第3の工程とを備えることを特徴とする、不燃性蓄熱体の製造方法。
(13)上記第3の工程後において、上記第1の集塊物と、珪酸カリウム水溶液とを混練して第2の混練物を得る第4の工程と、上記第2の混練物と、火山噴出物発泡粒子とを混練して第3の混練物を得る第5の工程と、上記第3の混練物と、炭酸ガスとを接触させて第2の集塊物を得る第6の工程とを備えることを特徴とする、不燃性蓄熱体の製造方法。
(14)上記珪酸アルカリ水溶液として珪酸カリウム水溶液を用いることを特徴とする、上記(12)又は(13)記載の製造方法。
(15)上記蓄熱材としてパラフィン類及びグリコール類から選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする、上記(12)〜(14)のいずれかに記載の製造方法。
本発明の蓄熱体は、火山噴出物発泡粒子をコアとし、蓄熱材をシェルとするコア−シェル構造を採用し、コアが無機材料で構成されることから、樹脂製の蓄熱体に比べて、軽量で機械的強度の強い蓄熱体とすることができる。また、火山噴出物発泡粒子は吸放湿が可能であることから、蓄熱材への熱移動が容易で熱伝導性に優れるようになるため、外気温度の変動に対して十分な蓄熱性能を発揮することができる。
また、本発明の蓄熱体は蓄熱作用により火山噴出物発泡粒子が励起され、その結果火山噴出物発泡粒子から遠赤外線が放射される。これにより、本発明の蓄熱体は遠赤外線を利用した冷暖輻射が可能になり、対流による熱移動が抑制される。
更に、本発明の蓄熱体を、珪酸ゲルを介して相互に結合させた第1の集塊物である不燃性蓄熱体においては、不燃化のみならず、より一層高度の機械的強度が実現され、しかも上記特性も備えている。このような効果は、第1の集塊物と火山噴出物発泡粒子とを、珪酸ゲルを介して結合させた第2の集塊物である不燃性蓄熱体により確実に奏される。
したがって、本発明の蓄熱体及び不燃性蓄熱体を建築材料等の蓄熱製品に使用すれば、熱伝導、対流、放射(輻射)という熱の3原則を兼備する新たな蓄熱製品を提供することができる。また、本発明によれば、かかる蓄熱製品を簡便に製造し得る蓄熱組成物が提供される。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
(蓄熱体)
図1は、本発明の蓄熱体の一実施形態を示す模式断面図である。本実施形態に係る蓄熱体10は、図1(a)に示すように、略球状の火山噴出物発泡粒子1の表面が蓄熱材3で被覆されてなるものである。このように、蓄熱体10は、火山噴出物発泡粒子1をコアとし、蓄熱材3をシェルとするコア−シェル構造を採用することを特徴とする。
火山噴出物発泡粒子としては、火山噴出物の細粒を、700℃〜1100℃(好ましくは800〜1100℃)で加熱し発泡させたものが挙げられる。火山噴出物としては、SiOを主成分とし、Al、CaO、MgO等を含有する複合化合物であって、内部に細孔を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、シラス、軽石、ボラ、パーライト等が例示される。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、火山噴出物発泡粒子は単孔性でも、多孔性であってもよい。また、火山噴出物の発泡時において、過発泡により一部が欠損したものや、未発泡のものが一部に含まれていてもよい。更に、本発明においては、火山噴出物発泡粒子の表面が蓄熱材で被覆されていれば、火山噴出物発泡粒子の細孔内に蓄熱材が充填されていてもよく、また火山噴出物の発泡時に形成された孔に蓄熱材が充填されていてもよい。例えば、図1(b)に示す蓄熱体10は、火山噴出物の過発泡により一部が欠損した火山噴出物発泡粒子1の表面が蓄熱材3で被覆され、かつ発泡時に形成された孔の一部に蓄熱材が充填されてなるものである。また、図1(c)に示す蓄熱体10は、未発泡の火山噴出物1aの表面が蓄熱材3で被覆されてなるものである。
また、火山噴出物発泡粒子は、嵩比重が好ましくは1.0以下(より好ましくは0.1〜0.5)であり、かつ平均粒径が好ましくは10〜500μm(より好ましくは10〜200μm)のものである。本発明においては、嵩比重が0.15と非常に小さく、熱伝導率が0.06と非常に優れることから、シラスの発泡粒子が好適に使用される。
蓄熱材は、相転移に伴う潜熱を利用して蓄熱する目的で使用するものである。したがって、蓄熱材としては、融点又は凝固点を有する化合物であれば特に限定されることなく使用することができ、例えば、無機潜熱蓄熱材、有機潜熱蓄熱材が例示される。
無機潜熱蓄熱材としては、例えば、硫酸ナトリウム10水和物、炭酸ナトリウム10水和物、リン酸水素ナトリウム12水和物、チオ硫酸ナトリウム5水和物、塩化カルシウム6水和物等の水和塩が例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
有機潜熱蓄熱材としては、例えば、パラフィン類、グリコール類、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、脂肪酸トリグリセリドが例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
パラフィン類としては、例えば、炭素数8〜30の脂肪族炭化水素が例示される。具体的には、n−デカン(融点−30℃)、n−ウンデカン(融点−25℃)、n−ドデカン(融点−8℃)、n−トリデカン(融点−5℃)、n−テトラデカン(融点8℃)、n−ペンタデカン(融点10℃)、n−ヘキサデカン(融点17℃)、n−ヘプタデカン(融点22℃)、n−オクタデカン(融点28℃)、n−ノナデカン(融点32℃)、イコサン(融点36℃)、ドコサン(融点44℃)、これらの混合物で構成されるn−パラフィン(ノルマルパラフィン、例えば、融点25℃)、パラフィンワックス(融点48℃)等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
グリコール類としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールジアクリレート、エチルエチレングリコールが例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、ポリエチレングリコールが好適であり、平均分子量が200〜20,000程度のものが好適に使用される。なお、平均分子量が300のものは凝固点が−15〜−8℃であり、平均分子量が400のものは凝固点が4〜8℃であり、平均分子量が1540のものは凝固点が43〜46℃である。
長鎖アルコールとしては、例えば、炭素数8〜36の長鎖アルコールが例示される。具体的には、カプリルアルコール(融点7℃)、ラウリルアルコール(融点24℃)、ミリスチルアルコール(融点38℃)、ステアリルアルコール(融点58℃)等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
長鎖脂肪酸としては、例えば、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸が例示される。具体的には、オクタン酸(融点17℃)、デカン酸(融点32℃)、ドデカン酸(融点44℃)、テトラデカン酸(融点50℃)、オクタデカン酸(融点70℃)、ヘキサデカン酸(融点63℃)等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルが例示される。具体的には、ラウリン酸メチル(融点5℃)、ミリスチン酸メチル(融点19℃)、パルミチン酸メチル(融点30℃)、ステアリン酸メチル(融点38℃)、ステアリン酸ブチル(融点25℃)、アラキジン酸メチル(融点45℃)等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、ヤシ油、パーム核油等の植物油や、中鎖脂肪酸トリグリセリド、長鎖脂肪酸トリグリセリドが例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明においては、以下の理由から有機潜熱蓄熱材が好適に使用される。すなわち、有機潜熱蓄熱材は、沸点が高く揮発し難いために、体積変化が少なく、また長期に亘って蓄熱性能を持続させることができる。また、有機潜熱蓄熱材は、用途に応じた相変化温度の設定が容易であり、例えば、相変化温度(融点又は凝固点)の異なる2種以上の有機潜熱蓄熱材を混合することで、所望の相変化温度を簡便に設定することができる。かかる観点から、パラフィン類及びグリコール類から選択される少なくとも1種が特に好適に使用される。
また、本発明においては、蓄熱材に、必要に応じて、相溶化剤、比重調節材、劣化防止剤、防カビ剤、銀イオン、銅イオン等を添加してもよい。
このように、本発明の蓄熱体は、火山噴出物発泡粒子という無機材料を蓄熱材で被覆されたものであることから、樹脂製の蓄熱体に比べて、軽量で機械的強度の高い蓄熱体とすることができる。また、火山噴出物発泡粒子は吸放湿が可能であるため、蓄熱材への熱移動が容易になり熱伝導率の変化が起こりやすくなる。したがって、外気温度の変動に対して十分な蓄熱性能を発揮することができ、また温度記憶素子として機能することが可能である。
また、本発明の蓄熱体は蓄熱作用により火山噴出物発泡粒子が励起され、その結果火山噴出物発泡粒子から遠赤外線が放射される。これにより、本発明の蓄熱体は遠赤外線を利用した冷暖輻射が可能になり、対流による熱移動を抑制することができる。
(不燃性蓄熱体)
図2は、本発明の不燃性蓄熱体の一実施形態を示す模式断面図である。本実施形態に係る不燃性蓄熱体20は、図2(a)に示すように、蓄熱体10と同様に、蓄熱材3で表面が被覆された火山噴出物発泡粒子1により構成されるものであるが、火山噴出物発泡粒子1が蓄熱材3で被覆された状態で、それが相互に珪酸ゲル5を介して結合させた第1の集塊物である点で、蓄熱体10と構成が相違する。また、他の実施形態に係る不燃性蓄熱体30は、図2(b)に示すように、第1の集塊物20と、蓄熱材で被覆されていない火山噴出物発泡粒子1とを珪酸ゲル5を介して結合させた第2の集塊物である。また、不燃性蓄熱体30は、図2(c)示すように、第1の集塊物20同士が珪酸ゲル5を介して結合し集塊物を構成しており、かつその集塊物と、蓄熱材で被覆されていない火山噴出物発泡粒子1とを珪酸ゲル5を介して結合させた第2の集塊物であってもよい。不燃性蓄熱体の平均粒径は使用する火山噴出物発泡粒子の種類や使用目的などにより一様ではないが、不燃性蓄熱体20の平均粒径は、例えば、使用する火山噴出物発泡粒子1の平均粒径に対して、好ましくは2〜8倍、より好ましくは2〜6倍である。また、不燃性蓄熱体30の平均粒径は、例えば、使用する火山噴出物発泡粒子1の平均粒径に対して、好ましくは4〜20倍、より好ましくは4〜18倍である。
珪酸ゲルは、例えば、火山噴出物発泡粒子同士を結合するバインダーとしての役割だけなく、蓄熱体の機械的強度の向上及び不燃化に寄与する。珪酸ゲルは、組成式がSiOで表される、安定な3次元の空間構造をもつ高分子であるが、例えば、珪酸アルカリ水溶液と炭酸ガスとの接触により生成したものである。
例えば、シラスの発泡粒子の組成は珪酸が75重量%以上であり、水ガラスや珪酸カリウム等から得られる珪酸ゲルで表面処理することにより不燃性蓄熱体はガラスの連結体になる。したがって、シラスの発泡粒子と、珪酸ゲルとは略同一成分で構成されるために、火山噴出物発泡粒子の吸放湿を阻害することなく、蓄熱体の能力を十分に発揮させることが可能である。火山噴出物発泡粒子の珪酸ゲルによる表面処理については、後掲の製造方法において詳述する。
このように、本実施形態に係る不燃性蓄熱体は、外表面が不燃性の珪酸ゲルで覆われている。これにより、蓄熱材として有機潜熱蓄熱材を使用した場合であっても、蓄熱材が外表面に露出することがないため、樹脂製の蓄熱体のように燃焼する虞がない。このような不燃性は、図2(b)及び(c)に示す不燃性蓄熱体により、確実に実現される。したがって、使用量が限定されることなく、広範な用途に適用することができる。また、外表面には珪酸ゲルからなる被覆層が形成されているので、より一層機械的強度が高められるとともに、上記した蓄熱体の特性を兼備することができる。
(蓄熱材の製造方法)
本発明の蓄熱体の製造方法は、火山噴出物発泡粒子と、蓄熱材とを混練して、火山噴出物発泡粒子の表面を蓄熱材で被覆することを特徴とするものである。
火山噴出物発泡粒子として、上記した火山噴出物の発泡物を使用することができるが、中でもシラスの発泡粒子が好適に使用される。また、蓄熱材として、上記した蓄熱材を使用することができるが、中でもパラフィン類及びグリコール類から選択される少なくとも1種が好適に使用される。
火山噴出物発泡粒子と、蓄熱材とを混練する際には、火山噴出物発泡粒子を蓄熱材の融点以上の温度に加熱し、これに融点以上の温度に加熱した蓄熱材を投入することが好ましい。これにより、火山噴出物発泡粒子の表面を蓄熱材で効率よく被覆することができる。また、混練手段として公知の撹拌装置を使用することができるが、加熱機能を備えるものが好適に使用される。
蓄熱材の使用量は、火山噴出物発泡粒子100重量部に対して、好ましくは3〜100重量部、より好ましくは30〜60重量部である。3重量部未満であると、火山噴出物発泡粒子の表面を蓄熱材で十分被覆し難くなる傾向にあり、他方、100重量部を超えると経済的に不利になる。
このようにして、本発明の蓄熱体を効率よく簡便に製造することができる。
(不燃性蓄熱材の製造方法)
本発明の不燃性蓄熱体の製造方法は、第1の工程と、第2の工程と、第3の工程を備えることを特徴としており、第1の工程は上記した蓄熱体の製造方法において説明したとおりである。
第2の工程は、第1の工程で得た第1の混練物と、珪酸アルカリ水溶液とを混練して第2の混練物を得る工程であるが、第1の混練物に珪酸アルカリ水溶液を投入することが望ましい。混練手段としては公知の撹拌装置を使用することができるが、第1の工程と同様の撹拌装置を使用してもよい。
珪酸アルカリとしては、例えば、珪酸カリウム、珪酸ソーダが例示され、中でも珪酸カリウムが好適に使用される。なお、本発明においては、珪酸カリウムと珪酸ソーダの両方を含む珪酸アルカリ水溶液を用いてもよい。
珪酸カリウムの場合、例えば、SiO濃度が25.5〜27.5重量%、KO濃度が12.5〜14.5重量%の珪酸カリウム水溶液や、SiO濃度が27〜29重量%、KO濃度が21〜23重量%の珪酸カリウム水溶液が好適に使用される。
他方、珪酸ソーダの場合、濃度が28〜48重量%(好ましくは36〜38重量%)のアルカリ珪酸塩の濃厚水溶液が使用され、市販されているNO.1号〜NO.4号の水ガラスを使用してもよい。水ガラスの主成分は、一般式NaO・nSiO(n=2〜4)で表される。なお、NO.1号の水ガラスは、比重が38〜59ボーメであり、組成がSiO分21〜38重量%、NaO分10〜18重量%である。NO.2号の水ガラスは、比重が42〜49ボーメであり、組成がSiO分26.5〜32重量%、NaO分10.5〜12.7重量%である。NO.3号の水ガラスは、比重が40ボーメ以上であり、組成がSiO分28〜30重量%、NaO分9〜10重量%である。NO.4号の水ガラスは、比重が30ボーメ以上であり、組成がSiO分23〜25重量%、NaO分6〜7重量%である。
珪酸アルカリ水溶液の使用量は、第1の混練物100重量部に対して、好ましくは10〜150重量部、より好ましくは50〜100重量部である。10重量部未満であると、火山噴出物発泡粒子の表面を珪酸アルカリで十分被覆し難くなる傾向にあり、他方、150重量部を超えると経済的に不利になり、また火山噴出物発泡粒子の吸放湿が阻害されることがある。
第3の工程は、第2の混練物と、炭酸ガスとを接触させて第1の集塊物である、不燃性蓄熱体を得る工程である。第2の混練物と炭酸ガスとの接触により、珪酸ゲルと炭酸アルカリが生成し、生成した珪酸ゲルにより蓄熱体の表面が被覆されるとともに、蓄熱体同士が結合して固化し、第1の集塊物が形成される。このようにして、不燃性蓄熱体を得ることができる。
炭酸ガスとの接触は、第1の混練物中の蓄熱体が互いに結合し固化して第1の集塊物をなすように行うのが好ましい。好ましい態様としては、外径が1〜3mm程度の棒材を第1の混練物内部の中心まで達するように刺し込み、それによって出来た孔に細管を挿入し、該細管から第1の混練物の内部に炭酸ガスを供給する態様が挙げられる。このとき、細管の管壁に多数の孔を設けておけば、炭酸ガスが更に均一に第1の混練物と接触するのでより好ましい態様となる。また、棒材の代わりに細管を直接第2の混練物に刺し込んで炭酸ガスを供給するようにしてもよい。炭酸ガスの供給圧力は2〜5kg/cm2程度とするのが好ましい。なお、炭酸ガスの供給は必ずしも珪酸アルカリ水溶液との反応を完結させる必要はなく、空気中の炭酸ガスとの反応で完結させてもよい。また、炭酸ガスを使用せずに空気中の炭酸ガスとの反応を起こさせて製造することも可能である。これにより、地球温暖化防止に大いに寄与できる。
第1の混練物の表面が炭酸ガスと接触させる前に空気に触れると、空気中の炭酸ガスによって表面が固化し、棒材又は細管による刺し込みが行えなくなる場合がある。そのため、第1の混練物の表面には樹脂又は金属のフィルムを貼付するか、塗膜を設けるなどしておき、これらの上から棒材や細管を刺し込むようにするのが好ましい。
また、本発明においては、第3の工程後において、第1の集塊物と、珪酸カリウム水溶液とを混練して第2の混練物を得る第4の工程と、第2の混練物と、火山噴出物発泡粒子とを混練して第3の混練物を得る第5の工程と、第3の混練物と、炭酸ガスとを接触させて第2の集塊物を得る第6の工程とを備えていてもよい。なお、第4の工程は、第2の工程と同様の方法で行なうことができる。また、第5の工程は、第2の混練物に火山噴出物発泡粒子を投入することが望ましい。この場合、火山噴出物発泡粒子として、第1の工程で使用したものとは異種のものを使用してもよい。混練手段としては公知の撹拌装置を使用することができるが、上記工程と同様の撹拌装置を使用してもよい。更に、第6の工程は、第3の工程と同様の方法により行なうことができる。更にまた、本発明においては、第1の集塊物及び火山噴出物発泡粒子の混合物を調製した後、これに珪酸アルカリ水溶液を混練して混練物を得る工程と、この混練物と、炭酸ガスとを接触させて第2の集塊物を得る工程とを備えていてもよい。これにより、機械的強度及び不燃性のより一層高い不燃性蓄熱体を得ることができる。
なお、第1の集塊物と火山噴出物発泡粒子との混合物を調製する場合、火山噴出物発泡粒子の使用量は、第1の集塊物100重量部に対して、好ましくは30〜150重量部、より好ましくは50〜100重量部である。また、珪酸アルカリ水溶液及び炭酸ガスの供給量は、それぞれ第2及び第3の工程と同量とすることができる。
このようにして、本発明の不燃性蓄熱体を効率よく簡便に製造することができる。
本発明の蓄熱体及び不燃性蓄熱体(以下、「蓄熱体等」ともいう)は、そのままパウダー(粉体)の形態で使用することができ、また他の物質との混合などにより、スラリー(例えば、蓄熱体等の水系分散液)、ペレット(例えば、蓄熱体等と樹脂との混合物)、パテ(例えば、蓄熱体等と粘土との混合物)、シート(例えば、蓄熱体等を担持させたシート)、パック(例えば、プラスチック製の袋に蓄熱体等を充填したもの)、クッション(例えば、蓄熱体等を充填したクッション)などの形態で使用することができる。また、本発明の蓄熱体等は、例えば、後掲の蓄熱組成物として好適に使用することができる。
(蓄熱組成物、蓄熱製品製造用キット)
本発明の蓄熱組成物は、上記した不燃性蓄熱体の少なくとも1種と、結合剤と、水溶性高分子とを含有することを特徴とするものである。
結合材としては不燃化に有利な無機系結合材が好適に使用され、例えば、セメント、石膏が例示される。
セメントとしては、例えば、ポルトランドセメント(例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント)、混合セメント(例えば、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント)、特殊セメント(例えば、白色ポルトランドセメント、膨張セメント、アルミナセメント)が例示され、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。セメントは使用目的に応じて適宜選択することができるが、良好な外観を与えることの可能な白色ポルトランドセメントが好適に使用される。
石膏としては、例えば、天然無水石膏、天然2水石膏等が例示される。
水溶性高分子は、混和材として機能する。これにより、結合材の配合量を低減させて軽量化に寄与するとともに、適度な粘性を付与して作業性を高めることができる。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース系(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース)、グリコール系(例えば、ポリエチレングリコール)が例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、ポリビニルアルコールが好適に使用される。
水溶性高分子は水溶液の形態で含有してもよく、その濃度は好ましくは1〜30重量%、より好ましくは3〜15重量%である。
本発明においては、接着剤組成物を更に含有してもよい。かかる接着剤組成物は混和材として機能し、水溶性高分子による上記効果が奏されるとともに、機械的強度をより一層向上させることができる。このため、より高度な強度が求められる建築材料(例えば、屋根材、壁材)として使用する場合には有用である。また、接着性能もより一層向上するために、施工面の材質(例えば、プラスチック製、トタンなどの金属製、ベニアなどの木製)を問わず使用することが可能になる。
接着剤組成物としては、エマルションの形態の有機樹脂系組成物が好適に使用される。具体的には、酢酸ビニル樹脂系組成物、デンプン系組成物が例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、酢酸ビニル樹脂系組成物が好適である。
本発明の蓄熱組成物は、不燃性蓄熱体の少なくとも1種及び結合剤を含有する混合物と、水溶性高分子とを混練して製造される。その混練方法は特に限定されないが、不燃性蓄熱体及び結合剤を含む混合物に、水溶性高分子を投入して混練するのが好ましい。また、接着剤組成物を含有する場合には、水溶性高分子と混合して混合物とするのが望ましい。
不燃性蓄熱体、結合剤、水溶性高分子、及び接着剤組成物の各配合割合は下記のとおりである。
結合材の配合量は、不燃性蓄熱体100重量部に対して、好ましくは10〜200重量部、より好ましくは50〜100重量部である。10重量部未満であると、機械的強度が不十分となる傾向にあり、他方、200重量部を超えると、軽量化を図り難くなる傾向にある。
水溶性高分子の配合量は、不燃性蓄熱体及び結合剤の合計100重量部に対して、好ましくは1〜15重量部、より好ましくは3〜10重量部である。1重量部未満であると、上記した効果が得難くなり、他方、15重量部を超えると、粘度が高くなり使用し難くなる傾向にある。
接着剤組成物の配合量は、水溶性高分子100重量部に対して、好ましくは2〜30重量部、より好ましくは5〜15重量部である。2重量部未満であると、上記した効果が得難くなり、他方、30重量部を超えると、増粘しやすくなり取り扱い性が悪化する傾向にある。
本発明においては、本発明の目的を阻害しない範囲内において上記以外の各種添加剤を配合することができる。具体的には、顔料、骨材、粘性調整剤、可塑剤、造膜助剤、緩衝剤、分散剤、架橋剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、防藻剤、湿潤剤、消泡剤、発泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、凍結防止剤、滑剤、脱水剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、繊維類、香料、化学物質吸着剤、光触媒、吸放湿性粉粒体が例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。また、各種添加剤の配合量は、使用目的に応じて、本発明の目的を阻害しない範囲内において適宜設定することが可能である。
また、本発明においては、上記した蓄熱組成物をキットの形態としてもよい。その具体的態様として、不燃性蓄熱体の少なくとも1種及び結合剤を含む混合物と、水溶性高分子を含む溶液と、必要に応じて接着剤組成物とを個別の容器に収容したキットが例示される。このようなキットにより、蓄熱製品を製造すべき蓄熱組成物を調製する際に、それらを互いに混合することで蓄熱組成物を簡便に調製することが可能になる。また、他の実施態様としては、複数に区分けされた1つの容器内に、不燃性蓄熱体の少なくとも1種及び結合剤を含む混合物を収容する第1の区分と、水溶性高分子を含む溶液を収容する第2の区分と、必要に応じて接着剤組成物を収容する第3の区分を備える蓄熱製品製造用キットが例示される。さらに、本発明の蓄熱製品製造用キットは、前述した本発明の蓄熱製品及びその製造方法に関する説明を記載した書類を更に備えていてもよい。
(蓄熱製品)
本発明の蓄熱製品は上記した蓄熱体又は不燃性蓄熱体をそのまま使用してもよいが、上記した蓄熱組成物の硬化物として使用するのが好ましい。具体的には、住宅等の建築物の壁材、天井材、床材等の内装材、屋根材(例えば、瓦)、ビルの屋上材などの外装材として好適に使用することができる。また、保冷剤、鮮度保持剤、道路・構造物の融雪、凍結防止剤、ガラス・カーブミラーの結露防止剤、空調用蓄冷装置やエアコンディショナの熱交換素子、床暖房システム、浴槽・浴室、保温便座、機械・機器等の工業製品、熱電変換システム、熱搬送媒体、電気製品やOA機器の吸熱材(放熱材)の他、寝具、衣料品、日用雑貨等に使用される材料としても適用可能である。なお、本発明の蓄熱製品は、用途に応じて、蓄熱材が適宜選択される。
例えば、建築物の内装材(例えば、壁材、天井材、床材)等として使用する場合には、蓄熱材の融点が好ましくは5〜32℃、より好ましくは16〜25℃のものを使用する。これにより、室内温度が上がり難い、あるいは下がり難い環境を作ることができるため、外部温度の変化に対して室内を最適な温度に保つことができ、省エネルギー化を図ることができる。この場合、断熱体と積層することで、効果をより一層高めることができる。更に、石膏ボードなどの下地材と、断熱材とを順次積層することで、高水準の蓄熱断熱効果が確実に奏される。断熱体としては、例えば、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、アクリル樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体、発泡ゴム、グラスウール、ロックウール、発泡セラミック、あるいはこれらの複合体等が例示される。また、本発明の蓄熱組成物は、ホルマリン等の有害物質を含有しないために、シックハウス症候群等を発症する虞がない。
また、例えば、保冷剤、鮮度保持剤、道路・構造物の融雪、凍結防止剤、ガラス・カーブミラーの結露防止剤として使用する場合には、蓄熱材の融点が好ましくは10℃以下、より好ましくは4℃以下のものを使用する。この場合、熱伝導体と積層してもよい。熱伝導体としては、例えば、ガラス板、アクリル樹脂、ビニル樹脂等の樹脂ボード又は樹脂シート;銅、アルミニウム、鉄、真鍮、亜鉛、マグネシウム、ニッケル等の金属板;金属材料を含む樹脂ボード又は樹脂シート;スレート板;石膏ボード;ALC板;木毛セメント板;合板等が例示される。
このような熱伝導体は、結露することがあるが、本発明の蓄熱製品と積層することで、熱伝導体の温度変化を緩和し、結露を防止することができる。
更に、空調用蓄冷装置やエアコンディショナの熱交換素子として使用する場合には、蓄熱材の融点が好ましくは4〜16℃、より好ましくは6〜10℃のものを使用する。この場合、蓄熱体を水系分散液とまぜた「スラリー」は流動性があるため液循環系で熱搬送体として用いることができ、水と比較して融点が高い為、熱効率が良く省エネルギー効果がある。
また更に、床暖房システム、浴槽・浴室(例えば、床材)、保温便座、ビルの屋上材として使用する場合には、蓄熱材の融点が好ましくは25℃以上、より好ましくは30℃以上のものを使用する。この場合、発熱体、面状発熱体又は床材と積層してもよく、厚みを抑えることが可能で、しかも優れた暖房効果と省エネルギー効果を発揮することができる。
本発明の蓄熱製品の形状は特に限定されず、使用目的に応じて、板状、棒状、球状、角状等の所望の形状に加工することが可能である。その加工方法としては特に限定されず、押出し形成、型枠形成等、吹き付け、ローラー塗装、刷毛塗り、コテ塗り、流し込み等の公知の方法を使用することができる。例えば、建築材料として使用する場合には、コンクリート、セメントボード、石膏ボード等の形態に加工してもよい。
また、内装材として使用する場合には、コテ塗り又は吹き付けにより施工することが可能であるが、従来の材料では、コテ塗りの場合、一回の塗りで3〜5mm程度の厚みしか塗膜を形成できず、2回以上重ね塗りする必要があった。そのため、垂れなどを生じて作業効率が低下していた。これに対し、本発明においては、一回の塗りで10mm程度の厚みの塗膜を形成することが可能であることから重ね塗りする必要がない。そのため、作業効率が格段に改善され、経済的にも有効である。また、吹き付けによる施工においても、一回の吹き付けで従来よりも厚い5mm程度の塗膜を形成することが可能である。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例で使用する材料は以下のとおりである。
シラスバルーンA(製品名:FTB、平均粒径12μm、嵩比重0.18、豊和直(株)製)、
シラスバルーンB(製品名:SYB−1000H、平均粒径30μm、嵩比重0.20、豊和直(株)製)、
シラスバルーンC(製品名:SYB−5000、平均粒径70μm、嵩比重0.14、豊和直(株)製)、
シラスバルーンD(製品名:SSB−4000、平均粒径90μm、嵩比重0.28、豊和直(株)製)、
珪酸カリウム水溶液(製品名:1K珪酸カリ、SiO濃度27〜29重量%、KO濃度21〜23重量%、日本化学工業(株)製)、
n−パラフィン(製品名:TSパラフィン、融点25℃、(株)ジャパンエナジー製)、
ポリエチレングリコール(製品名:PEG1540、凝固点43〜46℃、第一工業製薬(株)製)、
セメント:白色ポルトランドセメント(製品名;ホワイトセメント、太平洋セメント(株)製)、
水溶性高分子:ポリビニルアルコール(製品名;PVA−117、クラレ(株)製)、
接着剤組成物:酢酸ビニル樹脂系組成物(製品名;木工ボンドCH18、コニシ株式会社製)。
(実施例1)
平均粒径70μmのシラスバルーンC2Kgを、寸胴型容器に入れ約30℃に温めた後、約60℃で溶解したn−パラフィン1Kgを投入し均一攪拌して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体に対して、珪酸カリウム水溶液2Kgを投入し均一攪拌した後、これに炭酸ガスを注入(圧力5Kgf/cm、60秒間)して平均粒径300μmの不燃性蓄熱体を得た。
(実施例2)
平均粒径12μmのシラスバルーンA2Kgを、寸胴型容器に入れ約30℃に温めた後、約60℃で溶解したn−パラフィン1Kgを投入し均一攪拌して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体に対して、珪酸カリウム水溶液2Kgを投入し均一攪拌した後、これに炭酸ガスを注入(圧力5Kgf/cm、70秒間)して平均粒径50μmの不燃性蓄熱体を得た。
(実施例3)
平均粒径30μmのシラスバルーンB2Kgを、寸胴型容器に入れ約30℃に温めた後、約60℃で溶解したn−パラフィン1Kgを投入し均一攪拌して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体に対して、珪酸カリウム水溶液2Kgを投入し均一攪拌した後、これに炭酸ガスを注入(圧力5Kgf/cm、60秒間)して平均粒径120μmの不燃性蓄熱体を得た。
(実施例4)
平均粒径90μmのシラスバルーンD2Kgを、寸胴型容器に入れ約30℃に温めた後、約60℃で溶解したポリエチレングリコール0.7Kgを投入し均一攪拌して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体に対して、珪酸カリウム水溶液2Kgを投入し均一攪拌した後、これに炭酸ガスを注入(圧力5Kgf/cm、60秒間)して平均粒径360μmの不燃性蓄熱体を得た。
(実施例5)
平均粒径12μmのシラスバルーンA2Kgを、寸胴型容器に入れ約30℃に温めた後、約60℃で溶解したn−パラフィン0.9Kgを投入し均一攪拌して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体に対して、珪酸カリウム水溶液2Kgを投入し均一攪拌した後、炭酸ガスを注入(圧力5Kgf/cm、60秒間)して得た平均粒径50μmの第1の集塊物(不燃性蓄熱体)を得た。
得られた第1の集塊物に対して、珪酸カリウム水溶液2Kgを投入し均一攪拌した後、平均粒径30μmのシラスバルーンB2Kgを混合し攪拌した。そして、この混練物を空気中の炭酸ガスで24時間反応させ平均粒径200μmの不燃性蓄熱体を得た。
(実施例6)
実施例1で得られた不燃性蓄熱体2Kgをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント2Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
水5Lにポリビニルアルコール500gを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液を得た。
そして、混練物とポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(実施例7)
実施例2で得られた不燃性蓄熱体2Kgをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント4Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
水5Lにポリビニルアルコール0.15Kgを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液を得た。
そして、混練物とポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(実施例8)
実施例1で得られた不燃性蓄熱体1Kgと、実施例2で得られた不燃性蓄熱体1Kgとをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント2Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
水5Lにポリビニルアルコール0.4Kgを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液を得た。
そして、混練物とポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(実施例9)
実施例2で得られた不燃性蓄熱体1Kgと、実施例3で得られた不燃性蓄熱体1Kgとをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント0.8Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
水5Lにポリビニルアルコール0.5Kgを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液を得た。
そして、混練物とポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(実施例10)
実施例2で得られた不燃性蓄熱体1Kgと、実施例3で得られた不燃性蓄熱体1Kgとをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント1.5Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
次いで、水5Lにポリビニルアルコール0.3Kgを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液に接着剤組成物0.5Kgを添加した水溶液を得た。
そして、混練物と接着剤組成物含有ポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(実施例11)
実施例4で得られた不燃性蓄熱体1Kgをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント2Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
水5Lにポリビニルアルコール0.2Kgを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液に接着剤組成物0.5Kgを添加した水溶液を得た。
そして、混練物と接着剤組成物含有ポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(実施例12)
実施例5で得られた不燃性蓄熱体1Kgをモルタル攪拌機内に投入し、次いでセメント2Kgを投入し攪拌して混練物を得た。
水5Lにポリビニルアルコール0.25Kgを投入し80〜90℃に加熱して均一に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液に接着剤組成物0.5Kgを添加した水溶液を得た。
そして、混練物と接着剤組成物含有ポリビニルアルコール水溶液とを混合し均一攪拌して蓄熱組成物を得た。
(評価試験)
(1)温度推移
実施例1で得た不燃性蓄熱体(試験体X)と、市販の保冷材(試験体Y、商品名:アイスノン、白元社製)とを用いて、下記の方法で温度推移を試験した。すなわち、冷凍庫(−5℃)で冷却を2時間行い、常温20℃の室内にXとYの試験体を放置し、試験体の温度推移を6時間測定した。その結果を図3に示す。なお、図3中、Xは試験体Xの結果であり、Yは試験体Yの結果である。
試験体Xは融点にて一定の時間(4時間程)温度を保持するが、試験体Yは短時間で温度上昇することがわかった。よって、蓄熱体の温度保持効果が省エネルギーに有効であることが立証された。
(2)温度緩衝性
実施例1で得た不燃性蓄熱体(蓄熱材の融点25℃)と、高分子ゲル(商品名:ハイドロゲル、積水化成品工業製)とを用いて、下記の方法で温度緩衝性を試験した。すなわち、不燃性蓄熱体と、高分子ゲルとを25℃に設定された室内に設置し、室温を34℃に昇温させ30分経過した後、室温を18℃まで冷却し90分間放置した。室内に設置後から試験終了までの、不燃性蓄熱体と高分子ゲルとの表面温度を測定した。その結果を図4に示す。
室温を34℃に昇温させると高分子ゲルは33℃まで上昇したのに対し、不燃性蓄熱体は28℃まで上昇した。両者の温度差は5℃であった。一方、室温を18℃に冷却すると高分子ゲルは19℃まで下降したのに対し、不燃性蓄熱体は23℃まで下降した。両者の温度差は4℃であった。このことから、不燃性蓄熱体の温度緩衝性は約4.4℃であり、高分子ゲルの温度緩衝性は約13.8℃であった。この結果から、本実施例の不燃性蓄熱体は、温度緩衝性に優れることが確認された。
(3)難燃性試験
実施例1〜5で得た不燃性蓄熱体、及び実施例6〜12で得た蓄熱組成物の硬化物の表面に、ガスバーナーの直火を1分間当てた際の着火の有無を評価した。その結果、いずれも着火は見られなかった。
(4)機械的強度
30×30×6cmの型枠(鉄製)にシラスバルーンCと、実施例5の不燃化蓄熱体とを各々5L入れ、100トンプレス(カンザキ製)でプレスし、5秒間静止した。各々取り出し、水浮揚テストを行った。その結果、シラスバルーンCは800cc浮いたのに対し、不燃性蓄熱体は3L浮いた。故に、不燃性蓄熱体は、珪酸アルカリ水溶液で処理することで不燃化だけではなく、強度が上がることが確認された。
(5)蓄熱性能
実施例12で得た蓄熱組成物を用いて蓄熱性能について下記の試験を行なった。すなわち、実施例12の蓄熱組成物を硬化させて得たボード101(大きさ297mm×297mm、厚さ3mm)と、石膏ボード102(大きさ297mm×297mm、厚さ7mm)とを積層したパネル103を6枚作製し、蓄熱組成物から得たボード101が内側になるように、6枚のパネル103を組み合わせて、外寸297mm×297mm×297mmの簡易ボックス100を作製した。次いで、図5に示すように、夏場の冷房運転を想定し温度22℃に保持された室内に、簡易ボックス100を設置し、その鉛直上方2mに発熱量500℃の赤外線放射ランプ104(東芝製)を取り付け、赤外線放射ランプ104に対向する上面パネルの両面(外部表面、内部表面)及び簡易ボックス100内の中心に温度センサ105(オムロン社製)を配置した。そして、簡易ボックス100の上面パネルを開放した状態で3時間放置し上面パネルを密閉した後、赤外線放射ランプ104で簡易ボックス100を照射して、パネルの外部表面温度D、パネルの内部表面温度E、及び、簡易ボックス内の中心温度Fの各経時変化を測定した。パネルの外部表面温度Dは65℃まで上昇したのに対し、パネルの内部表面温度Eは32℃であり、簡易ボックス内の中心温度Fは28℃までしか上昇しなかった。その結果を図6に示す。
(6)蓄熱断熱性能
実施例12で得た蓄熱組成物を用いて蓄熱断熱性能について下記の試験を行なった。すなわち、実施例12の蓄熱組成物を硬化させて得たボード101(大きさ300mm×300mm、厚さ3mm)と、石膏ボード102(大きさ300mm×300mm、厚さ7mm)と、遮熱断熱材201(熱伝導率0.03W/(m・K)、大きさ300mm×300mm、厚さ3mm、豊和直(株)製)とを順次を積層したパネル203を6枚作製し、蓄熱組成物から得たボード201が内側になるように、6枚のパネル203を組み合わせて、外寸300mm×300mm×300mmの簡易ボックス200を作製した。次いで、図7に示すように、温度22℃に保持された室内に、簡易ボックス200を設置し、その鉛直上方2mに発熱量500℃の赤外線放射ランプ104(東芝製)を取り付け、赤外線放射ランプ104に対向する上面パネルの両面及び簡易ボックス200内の中心に温度センサ105(オムロン社製)を配置した。そして、簡易ボックス200の上面パネルを開放した状態で3時間放置し上面パネルを密閉した後、赤外線放射ランプ104で簡易ボックス200を照射して、パネルの外部表面温度A、パネルの内部表面温度B、及び、簡易ボックス内の中心温度Cの各経時変化を測定した。パネルの外部表面温度Aは41℃まで上昇したのに対し、パネルの内部表面温度Bは28℃であり、簡易ボックス内の中心温度Fは24.5℃までしか上昇しなかった。その結果を図8に示す。
図6及び8の結果から明らかなように、本実施例の蓄熱体(蓄熱組成物)は外気温度の影響を受け難く、外気が高温になっても室内温度の上昇が抑制されていることから、蓄熱性及び断熱性に優れることが確認された。
本発明の蓄熱体の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の不燃性蓄熱体の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の不燃性蓄熱体と、保冷材の温度推移の一例を示す図である。 本発明の不燃性蓄熱体の温度緩衝性の一例を示す図である。 本発明の不燃性蓄熱体の蓄熱性能の試験方法についての説明図である。 本発明の不燃性蓄熱体の蓄熱性能の一例を示す図である。 本発明の不燃性蓄熱体の蓄熱断熱性能の試験方法についての説明図である。 本発明の不燃性蓄熱体の蓄熱断熱性能の一例を示す図である。
符号の説明
1…火山噴出物発泡粒子、1a…火山噴出物、3…蓄熱材、5…珪酸ゲル、10…蓄熱体、20、30…不燃性蓄熱体。

Claims (15)

  1. 火山噴出物発泡粒子の表面に蓄熱材が被覆されてなることを特徴とする、蓄熱体。
  2. 請求項1記載の蓄熱体の表面が珪酸ゲルで被覆され、前記蓄熱体同士を前記珪酸ゲルを介して結合させた第1の集塊物であることを特徴とする、不燃性蓄熱体。
  3. 請求項2記載の第1の集塊物の表面が珪酸ゲルで被覆され、前記第1の集塊物と火山噴出物発泡粒子とを前記珪酸ゲルを介して結合させた第2の集塊物であることを特徴とする、不燃性蓄熱体。
  4. 前記蓄熱材がパラフィン類及びグリコール類から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱体。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載の不燃性蓄熱体の少なくとも1種と、結合剤と、水溶性高分子とを含有することを特徴とする、蓄熱組成物。
  6. 接着剤組成物を更に含有することを特徴とする、請求項5記載の蓄熱組成物。
  7. 前記水溶性高分子がポリビニルアルコールであることを特徴とする、請求項5又は6記載の蓄熱組成物。
  8. 前記結合剤がセメントであることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載の蓄熱組成物。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の蓄熱組成物を硬化してなることを特徴とする、蓄熱製品。
  10. 建築材料であることを特徴とする、請求項9記載の蓄熱製品。
  11. 請求項2〜4のいずれか一項に記載の不燃性蓄熱体の少なくとも1種及び結合剤を含む混合物と、
    水溶性高分子を含む溶液と
    を備えることを特徴とする、蓄熱製品製造用キット。
  12. 火山噴出物発泡粒子と、蓄熱材とを混練して蓄熱体を得る第1の工程と、
    前記蓄熱体と、珪酸アルカリ水溶液とを混練して第1の混練物を得る第2の工程と、
    前記第1の混練物と、炭酸ガスとを接触させて第1の集塊物を得る第3の工程と
    を備えることを特徴とする、不燃性蓄熱体の製造方法。
  13. 前記第3の工程後において、前記第1の集塊物と、珪酸カリウム水溶液とを混練して第2の混練物を得る第4の工程と、
    前記第2の混練物と、火山噴出物発泡粒子とを混練して第3の混練物を得る第5の工程と、
    前記第3の混練物と、炭酸ガスとを接触させて第2の集塊物を得る第6の工程と
    を備えることを特徴とする、不燃性蓄熱体の製造方法。
  14. 前記珪酸アルカリ水溶液として珪酸カリウム水溶液を用いることを特徴とする、請求項12又は13記載の製造方法。
  15. 前記蓄熱材としてパラフィン類及びグリコール類から選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一項に記載の製造方法。
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