JP2008239521A - アンジオテンシン変換酵素阻害剤およびその製造方法 - Google Patents
アンジオテンシン変換酵素阻害剤およびその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 特定の穀類および豆類を麹菌によって消化することにより、風味が良く、抽出、分画といった操作をすることなく、安全性が高く、食塩摂取による血圧上昇の恐れが無いACE阻害剤とその製造方法ならびに前記ACE阻害剤を含む血圧降下剤、飲食用組成物、および医薬用または動物薬用組成物を提供すること。
【解決手段】 キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および豆類を麹菌によって消化して得られるアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
【選択図】 なし
【解決手段】 キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および豆類を麹菌によって消化して得られるアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、アンジオテンシン変換酵素(以下ACEという)阻害剤およびその製造方法に関する。
ACEは、肺や血管内皮細胞に存在し、アンジオテンシンIをアンジオテンシンIIに変換する酵素である。ACEの働きによって生じるアンジオテンシンIIは血管壁平滑筋収縮作用を有するため、血圧上昇を誘発する。また、ACEは、血圧降下作用を持つペプチドであるブラジキニンを分解するため、結果として血圧を上昇させる作用を示す。
ACE阻害剤は、アンジオテンシンIのアンジオテンシンIIへの変換を抑制することによって昇圧系であるレニン−アンジオテンシン系を抑制する作用に加えて、血圧降下作用を有する血液中のブラジキニンの分解を阻害する作用があり、血圧降下剤など高血圧症の治療薬として期待できる。例えば、化学合成によって作られたカプトプリル、エナラプリルなどがACE阻害作用を有することから高血圧症の治療薬として利用されている。
また、ACE阻害剤として発酵乳などの天然物由来成分を有効成分とするものも、副作用がなく安全性が高い血圧降下剤として、機能性食品などへの応用がされているものがある。
その他、天然由来であり、食経験のある素材から得られるACE阻害剤としては、豆科植物種子の水抽出物に含まれるACE阻害物(特許文献1)や、大豆から抽出、精製して得られるニコチアナミン(特許文献2)が報告されている。また、食経験のある素材に、食品製造に用いられる微生物を作用させて得られるACE阻害剤として、麹菌を用いて原料体中にACE阻害物質を生成させた生成物(特許文献3)が知られている。
特開平4-261122号公報
特開平5−246865号公報
特開平7−289281号公報
従来のACE阻害作用が知られている天然成分には、ACE阻害作用が不十分である、当該成分の分離、精製が必要であるなどといった問題がある。
また、原料に麹菌を作用させてその生成物を得る際、通常開放系で行うため雑菌繁殖による腐敗、変敗や異味異臭の発生のおそれがある。また、このような雑菌繁殖を防止するためには高濃度の食塩を添加する必要があり、生成物に多量の食塩が含まれるという問題がある。
また、原料に麹菌を作用させてその生成物を得る際、通常開放系で行うため雑菌繁殖による腐敗、変敗や異味異臭の発生のおそれがある。また、このような雑菌繁殖を防止するためには高濃度の食塩を添加する必要があり、生成物に多量の食塩が含まれるという問題がある。
したがって、本発明の課題は、特定の穀類および豆類を麹菌によって消化することにより、抽出、分画といった操作をすることなく、安全性が高く、風味が良く、食塩摂取による血圧上昇の恐れが無いACE阻害剤とその製造方法、ならびに前記ACE阻害剤を含む血圧降下剤、飲食用組成物、および医薬用または動物薬用組成物を提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の穀類および豆類を麹菌以外の微生物の非存在下で製麹を行い、食塩を添加せず、かつ雑菌の混入しない条件下で消化を行うことにより得られる麹菌消化産物が、食塩を添加する場合と比べて短期間で製造することができ、しかも驚くべきことに、このようにして得られる産物は風味が良く、かつ、有効成分の分離精製操作を行うことなくACE阻害剤として用いることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の構成は次のとおりである。
(1)キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化して得られるアンジオテンシン変換酵素阻害剤、
(2)麹菌による消化を麹菌以外の微生物の非存在下で行う前記(1)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤、
(3)麹菌による消化を食塩を添加しないで行う前記(1)または(2)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤、
(4)前記(1)〜(3)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を有効成分とする血圧降下剤、
(5)前記(1)〜(3)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を含有する飲食用組成物、
(6)前記(1)〜(3)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を含有する医薬用または動物薬用組成物、
(7)キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化させる工程を有するアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法、
(8)麹菌による消化を麹菌以外の微生物の非存在下で行う前記(7)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法、
(9)麹菌による消化を食塩を添加しないで行う前記(7)または(8)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法、
(10)キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を滅菌したのち麹菌を接種して麹菌以外の微生物やその培養物の非存在下で製麹を行い、製麹後の穀類および/または豆類に食塩を含まない水を添加した条件下で消化を行う前記(7)〜(9)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法。
(1)キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化して得られるアンジオテンシン変換酵素阻害剤、
(2)麹菌による消化を麹菌以外の微生物の非存在下で行う前記(1)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤、
(3)麹菌による消化を食塩を添加しないで行う前記(1)または(2)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤、
(4)前記(1)〜(3)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を有効成分とする血圧降下剤、
(5)前記(1)〜(3)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を含有する飲食用組成物、
(6)前記(1)〜(3)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を含有する医薬用または動物薬用組成物、
(7)キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化させる工程を有するアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法、
(8)麹菌による消化を麹菌以外の微生物の非存在下で行う前記(7)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法、
(9)麹菌による消化を食塩を添加しないで行う前記(7)または(8)記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法、
(10)キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を滅菌したのち麹菌を接種して麹菌以外の微生物やその培養物の非存在下で製麹を行い、製麹後の穀類および/または豆類に食塩を含まない水を添加した条件下で消化を行う前記(7)〜(9)いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法。
本発明によれば、特定の穀類および豆類を麹菌によって消化することにより、風味が良く、有効成分の分離精製を行わなくとも充分なACE阻害作用を有する、安全性の高いACE阻害剤を得ることができる。また、本発明のACE阻害剤は、穀類および豆類を麹菌のみで消化するため、雑菌の混入、増殖あるいは雑菌によるアンモニアなどの有害物質の発生によりACE阻害剤として使用できなくなる恐れがない。また、食塩を含有しないため、穀類および豆類の麹菌による消化が短期間で行われ、製造に有する時間を、食塩を添加する場合と比較して大幅に短くすることができる。また、食塩を含有しないため食塩摂取による血圧上昇の恐れがなく、他の食品と混合しての使用および摂取が容易である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のACE阻害剤は、特定の穀類および豆類、すなわち、キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化することで得られる。
本発明のACE阻害剤は、特定の穀類および豆類、すなわち、キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化することで得られる。
ここで用いる穀類および豆類は、特に限定されないが市販のものを使用することができる。
また、前記麹菌は、醤油、味噌の生産に用いられるものを使用することができ、例えば、Aspergillus oryzae、Aspergillus sojaeが挙げられる。
本発明では、前記のように、食経験の豊富な食材(豆類、穀類)および古来より食品製造に利用されている麹菌を使用することで、安全性に優れたACE阻害剤を得ることができる。
なお、本発明において消化とは、菌体の産生するプロテアーゼ、アミラーゼなどの酵素によって、原料の穀類および豆類に含まれるタンパク質、糖質などを分解し、低分子化させることをいう。
また、ここでいうACE阻害活性とは、後述の実施例3記載の方法でIC50値を求めたとき、その値が400μg/mL以下、好ましくは200μg/mL以下、さらに好ましくは100μg/mL以下であるもののことをいう。
本発明において、麹菌による前記穀類および豆類の消化は、好ましくは麹菌以外の微生物の非存在下で行う。これは、原料の穀類および豆類を蒸煮または炒熬割砕後、微生物を通さない孔径、例えば孔径0.2μm以下のメンブレンフィルターを装備し、このフィルターを通じて、容器内に無菌空気を供給することができる容器に前記原料を入れたのち滅菌する工程、滅菌後の原料に麹菌以外の微生物が混入しないよう麹菌を接種し、前記容器内に無菌空気を送り込みながら製麹する工程、製麹後の麹に滅菌水を添加し消化を促進する工程を実施することにより達成できる。
原料である穀類および豆類の滅菌方法は、特に限定されないが、例えば高圧蒸気滅菌を挙げることができる。
前記のように滅菌した穀類および豆類への麹菌の接種方法は、特に限定されず、例えば、麹菌の菌体を直接接種してもよいし、滅菌した小麦ふすまに麹菌のみを増殖させた種麹を接種してもよい。
なお、滅菌後の原料への麹菌の接種および後述の製麹後の麹への滅菌水の添加は、容器内への微生物の侵入を防ぐことができれば特に限定されないが、小スケールであれば、クリーンベンチ内で行うことができ、製造スケールであれば、無菌室で行うことができる。
前記のように、原料である前記穀類および豆類の消化を麹菌のみで行うようにすることで、風味が良好な消化物が得られるうえ、消化反応の制御が容易となるとともに、一定の品質の消化産物を再現よく得ることができる。また、異味異臭の原因となりうるバクテリオシンなどの静菌性物質を含有する微生物培養物を原料に加える必要を無くすことができる。
麹菌接種後の穀類および豆類は、麹菌が穀類および豆類全体に増殖するまで、フィルターを通じ無菌にした空気を送り込みながら静置して製麹を行う。このときの温度および時間は、麹菌が増殖できれば特に限定されないが、通常、麹菌の増殖状態が良好な20〜40℃、24〜96時間の範囲で行うことができる。
前記製麹の段階でも前記穀類および豆類の消化は行われるが、本発明ではこれにさらに水を添加することで、消化を促進することができる。
また、麹菌による穀類および豆類の消化は、好ましくは食塩を添加しないで行うことで促進される。
したがって、本発明では、製麹後の穀類および豆類への水の添加に食塩を含まない水を用いればよい。ここで用いる水は、飲用可能であり無菌であれば特に限定はされないが、例えば、飲用に適した水道水または井戸水を、ろ過滅菌、紫外線滅菌あるいは高圧蒸気滅菌などの滅菌処理をしたものを挙げることができる。
また、麹菌による穀類および豆類の消化は、好ましくは食塩を添加しないで行うことで促進される。
したがって、本発明では、製麹後の穀類および豆類への水の添加に食塩を含まない水を用いればよい。ここで用いる水は、飲用可能であり無菌であれば特に限定はされないが、例えば、飲用に適した水道水または井戸水を、ろ過滅菌、紫外線滅菌あるいは高圧蒸気滅菌などの滅菌処理をしたものを挙げることができる。
前記のように、麹菌による穀類および豆類の消化時に食塩を添加しないことによって、消化に要する期間は数時間から数日となり、食塩が存在する場合より大幅に短縮できる。また、得られる生成物は食塩を含まないため摂取しても血圧上昇の恐れがないという利点もある。
製麹後の穀類および豆類に添加する水の量は、特に制限されないが、消化を効率よく行う為には製麹後の穀類および豆類1重量部に対し、50重量部以下であることが好ましい。
また、製麹後の穀類および豆類に水を添加した後の容器内の温度および時間は、特に制限されないが、消化が進行しやすい20〜40℃、6〜120時間の範囲で行うことができる。
なお、前記消化の終了は、消化物中のグルタミン酸濃度の上昇(目安として、製麹後の穀類および豆類1重量部に対して2重量部の水を加えて消化を促進したとき、消化物の液体部分におけるグルタミン酸濃度が5mg/mL以上)によって確認することができる。
以上のようにして得られる穀類および豆類の消化産物は、通常、ペースト状の部分と液体の部分が混在する状態で存在するが、このどちらをACE阻害剤として用いてもよく、また混合して用いてもよい。これらは、取り扱いを容易にするため、凍結乾燥、スプレードライなどによって乾燥品とすることもできる。
本発明のACE阻害剤は、高血圧症の予防および/または処置のための、血圧降下剤として使用できる。したがって、本発明は、前記ACE阻害剤を有効成分とする血圧降下剤に関する。
また、本発明のACE阻害剤には、ACE阻害作用を失わない範囲内で脱臭、精製などの操作を加えることができる。さらに、飲食品や医薬品として不適当な不純物を含有しない限り、そのまま、または精製物として飲食用、医療用、動物薬用に使用できる。
なお、本発明の対象は、ヒト、非ヒト動物(例えば、サル、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ロバ、ラクダ、ウサギ、イヌ、ネコ、ネズミ、マウス、モルモット、ニワトリ、アヒル、ガチョウなどの哺乳動物)などである。
なお、本発明の対象は、ヒト、非ヒト動物(例えば、サル、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ロバ、ラクダ、ウサギ、イヌ、ネコ、ネズミ、マウス、モルモット、ニワトリ、アヒル、ガチョウなどの哺乳動物)などである。
本発明のACE阻害剤は、これを含有する組成物とすることで、高血圧症の予防および/または処置のための、医薬用または動物薬用および飲食用組成物として利用することができる。また、それらの形態は限定されず、例えば、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、健康食品、栄養補助食品などの飲食品、あるいはオーバー・ザ・カウンター・ドラッグ(OTC)など容易に入手可能な医薬品または医薬部外品、動物薬品などとして利用できる。
本発明のACE阻害剤や、これを含有する高血圧症の予防および/または改善・処置用組成物は、そのまま直接摂取することもできるし、また、公知の担体や助剤などの添加剤を使用して、カプセル剤、錠剤、顆粒剤など服用しやすい形態に成型して摂取することもできる。
また、栄養強化を目的として、ビタミンA、C、D、Eなどの各種ビタミン類を添加、併用して用いることもできる。これらの成型剤における本発明のACE阻害剤の含有量は、好ましくは0.01〜100重量%である。
さらに、本発明のACE阻害剤を飲食物材料に混合して、チューインガム、チョコレート、キャンディー、ゼリー、ビスケット、クラッカーなどの菓子類;アイスクリーム、氷菓などの冷菓類;茶、清涼飲料、栄養ドリンク、美容ドリンクなどの飲料;うどん、中華麺、スパゲティー、即席麺などの麺類;蒲鉾、竹輪、はんぺんなどの練り製品;ドレッシング、マヨネーズ、ソースなどの調味料;マーガリン、バター、サラダ油などの油脂類;パン、ハム、スープ、レトルト食品、冷凍食品など、すべての飲食物に使用することができる。
本発明のACE阻害剤を飲食物に使用する場合、その摂取量は当該ACE阻害剤として成人一人一日当たり、好ましくは1〜1000mg/kg体重、より好ましくは10〜300ミリグラム/kg体重である。
また、本発明のACE阻害剤を医薬品として用いる場合は、その剤形は特に限定されず、例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、注射剤、座薬、貼付剤などが挙げられる。製剤化においては、薬剤学的に許容される他の製剤素材、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、着色剤、凝集防止剤、吸収促進剤、溶解補助剤、安定化剤などを適宜添加して調製することができる。これら製剤の投与量としては、当該ACE阻害剤換算で成人一人一日当たり、好ましくは1〜1000mg/kg体重、より好ましくは10〜300mg/kg体重を1回ないし数回に分けて投与する。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
麹菌消化産物の調製
市販のキヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメの種子それぞれ1kgを蒸煮または炒熬割砕後、フィルターを装備し無菌空気を供給することができる容器に入れ、蒸留水600mLを加えたのち、121℃で30分間高圧蒸気滅菌した。次に、滅菌した原料に麹菌(Aspergillus oryzae KBN616(株式会社ビオック製)を培養したふすま麹)3gをクリーンベンチ内で麹菌以外の微生物が混入しないように接種し、無菌空気を容器内に供給しながら31℃で48時間、麹菌のみで製麹を行った。
その後、クリーンベンチ内でそれぞれの麹75gを滅菌したガラス容器に取り、滅菌蒸留水150mLを加えてシリコン栓をし、食塩を添加せずに、麹菌以外の微生物が存在しない条件下において30℃で3日間消化を行い、消化液を得た。
その後、それぞれの消化液を90℃で30分の加熱を行った後、濾過により澄明な液を得た。これらを凍結乾燥し、それぞれの麹菌消化産物を得た。
麹菌消化産物の調製
市販のキヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメの種子それぞれ1kgを蒸煮または炒熬割砕後、フィルターを装備し無菌空気を供給することができる容器に入れ、蒸留水600mLを加えたのち、121℃で30分間高圧蒸気滅菌した。次に、滅菌した原料に麹菌(Aspergillus oryzae KBN616(株式会社ビオック製)を培養したふすま麹)3gをクリーンベンチ内で麹菌以外の微生物が混入しないように接種し、無菌空気を容器内に供給しながら31℃で48時間、麹菌のみで製麹を行った。
その後、クリーンベンチ内でそれぞれの麹75gを滅菌したガラス容器に取り、滅菌蒸留水150mLを加えてシリコン栓をし、食塩を添加せずに、麹菌以外の微生物が存在しない条件下において30℃で3日間消化を行い、消化液を得た。
その後、それぞれの消化液を90℃で30分の加熱を行った後、濾過により澄明な液を得た。これらを凍結乾燥し、それぞれの麹菌消化産物を得た。
(比較例1)
水抽出物の調製
市販のキヌア、うずら豆、アマランサス、小豆、トラマメ、フジマメ、四角豆、大手亡、大福豆の種子それぞれ10gずつを、小型粉砕機で粉砕し0.5mm以下の粉末とした。それぞれの粉砕物にそれぞれ30mLのヘキサンを加え、スターラーで1時間撹拌した。
その後、濾過によりヘキサン画分を除去し、脱脂した粉砕物を得た。脱脂した粉砕物に40mLの蒸留水を加え、スターラーで2時間撹拌した。
その後40mLのエタノールを加えよく撹拌した後、12000×g、20分間遠心分離を行い、上清を回収した。
得られたそれぞれの上清を40℃、50mmHgにて減圧濃縮後、凍結乾燥を行いそれぞれの水抽出物を得た。
水抽出物の調製
市販のキヌア、うずら豆、アマランサス、小豆、トラマメ、フジマメ、四角豆、大手亡、大福豆の種子それぞれ10gずつを、小型粉砕機で粉砕し0.5mm以下の粉末とした。それぞれの粉砕物にそれぞれ30mLのヘキサンを加え、スターラーで1時間撹拌した。
その後、濾過によりヘキサン画分を除去し、脱脂した粉砕物を得た。脱脂した粉砕物に40mLの蒸留水を加え、スターラーで2時間撹拌した。
その後40mLのエタノールを加えよく撹拌した後、12000×g、20分間遠心分離を行い、上清を回収した。
得られたそれぞれの上清を40℃、50mmHgにて減圧濃縮後、凍結乾燥を行いそれぞれの水抽出物を得た。
(比較例2)
市販のあまぎ二条大麦の種子1kgを炒熬割砕後、フィルターを装備し無菌空気を供給することができる容器に入れ、蒸留水600mLを加えたのち、121℃で30分間高圧蒸気滅菌した。次に、滅菌した原料に麹菌(Aspergillus oryzae KBN616(株式会社ビオック製)を培養したふすま麹)3gをクリーンベンチ内で麹菌以外の微生物が混入しないように接種し、無菌空気を容器内に供給しながら31℃で48時間、麹菌のみで製麹を行った。
その後、クリーンベンチ内であまぎ二条大麦麹75gを滅菌したガラス容器に取り、滅菌蒸留水150mLを加えてシリコン栓をし、食塩を添加せずに、麹菌以外の微生物が存在しない条件下において30℃で3日間消化を行い、消化液を得た。
その後、消化液を90℃で30分の加熱を行った後、濾過により澄明な液を得た。これを凍結乾燥し、あまぎ二条大麦の麹菌消化産物を得た。
市販のあまぎ二条大麦の種子1kgを炒熬割砕後、フィルターを装備し無菌空気を供給することができる容器に入れ、蒸留水600mLを加えたのち、121℃で30分間高圧蒸気滅菌した。次に、滅菌した原料に麹菌(Aspergillus oryzae KBN616(株式会社ビオック製)を培養したふすま麹)3gをクリーンベンチ内で麹菌以外の微生物が混入しないように接種し、無菌空気を容器内に供給しながら31℃で48時間、麹菌のみで製麹を行った。
その後、クリーンベンチ内であまぎ二条大麦麹75gを滅菌したガラス容器に取り、滅菌蒸留水150mLを加えてシリコン栓をし、食塩を添加せずに、麹菌以外の微生物が存在しない条件下において30℃で3日間消化を行い、消化液を得た。
その後、消化液を90℃で30分の加熱を行った後、濾過により澄明な液を得た。これを凍結乾燥し、あまぎ二条大麦の麹菌消化産物を得た。
(実施例2)
実施例1で得られた麹菌消化産物(小豆、アマランサス)および比較例1で得られた産物の官能評価を実施した。各産物を、10%となるよう蒸留水に溶解し、パネラーに匂い、味を評価させた。評価はスコアで表し、パネラー5人の評価の平均値を表1に示した。
なお、評価基準であるが、風味の良さの評価基準は1:好ましくない、2:やや好ましくない、3:どちらともいえない、4:やや好ましい、5:好ましい、とした。
うまみの評価基準は1:全く感じない、2:ほとんど感じない、3:少し感じる、4:よく感じる、5:強く感じる、とした。
苦味の評価基準は1:強く感じる、2:よく感じる、3:少し感じる、4:ほとんど感じない、5:全く感じない、とした。
実施例1で得られた麹菌消化産物(小豆、アマランサス)および比較例1で得られた産物の官能評価を実施した。各産物を、10%となるよう蒸留水に溶解し、パネラーに匂い、味を評価させた。評価はスコアで表し、パネラー5人の評価の平均値を表1に示した。
なお、評価基準であるが、風味の良さの評価基準は1:好ましくない、2:やや好ましくない、3:どちらともいえない、4:やや好ましい、5:好ましい、とした。
うまみの評価基準は1:全く感じない、2:ほとんど感じない、3:少し感じる、4:よく感じる、5:強く感じる、とした。
苦味の評価基準は1:強く感じる、2:よく感じる、3:少し感じる、4:ほとんど感じない、5:全く感じない、とした。
表1の結果より、実施例1で得られた麹菌の消化物(小豆、アマランサス)は風味が良好でうまみが強く、また、タンパク質分解物に特有の苦味はほとんど感じられないことが明らかとなった。他の穀物、豆類を用いた場合も同様の結果であった。また、実施例1で得られた麹菌の消化物は、食塩が添加されていないため、消化物をそのまま摂取しても、食塩摂取による血圧上昇のおそれが生じないものであることは明らかである。また、パネラーには、上記麹菌の消化物を試食した前後で健康上に影響は見られなかった。
また、醤油の製造などの麹菌による原料の消化の際は、通常、開放系で製麹を行うため、麹菌のほか雑菌も同時に増殖する。これらの雑菌は製麹後、麹1グラムあたり109個にのぼることもある。醤油の場合、製麹にひき続く醸造工程では、これら雑菌の繁殖を抑制する目的で、通常20〜23%の食塩を含有する食塩水を添加して醸造を行う。この条件での麹菌による原料の消化は、高濃度の食塩のため非常にゆっくり進み、通常醸造期間は6ヶ月以上である。
これに対して、実施例1で得られた麹菌の消化物は、合計5日間程度消化したものであり、極めて短時間で製造されていることがわかる。
これに対して、実施例1で得られた麹菌の消化物は、合計5日間程度消化したものであり、極めて短時間で製造されていることがわかる。
(実施例3)
血圧上昇メカニズムの一つであるレニン−アンジオテンシン系において、ACEの作用によってアンギオテンシンIのC末端部His-Leuが離脱し、血管壁収縮作用のあるアンギオテンシンIIへと変換される。生体内で行われるこの反応のモデルとして、豚膵臓由来ACEおよび、合成基質であるヒプリルヒスチジルロイシンを用い、酵素反応の結果生じるヒスチジルロイシン(His-Leu)をo-フタルアルデヒドを加えて蛍光誘導体とし、その蛍光強度(励起波長355nm、測定波長460nm)を測定することによって、インビトロでサンプルのACE阻害活性を求め、求めたACE阻害活性からIC50値を求め、表2に表した。
血圧上昇メカニズムの一つであるレニン−アンジオテンシン系において、ACEの作用によってアンギオテンシンIのC末端部His-Leuが離脱し、血管壁収縮作用のあるアンギオテンシンIIへと変換される。生体内で行われるこの反応のモデルとして、豚膵臓由来ACEおよび、合成基質であるヒプリルヒスチジルロイシンを用い、酵素反応の結果生じるヒスチジルロイシン(His-Leu)をo-フタルアルデヒドを加えて蛍光誘導体とし、その蛍光強度(励起波長355nm、測定波長460nm)を測定することによって、インビトロでサンプルのACE阻害活性を求め、求めたACE阻害活性からIC50値を求め、表2に表した。
なお、ACE阻害活性率は、以下の式により求めた。
ACE阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100
式中Aは反応系にサンプルを添加せず酵素を添加した場合、Bは反応系にサンプルと酵素ともに添加しない場合、Cは反応系にサンプルと酵素ともに添加した場合、Dは反応系にサンプルを添加し酵素を添加しない場合の蛍光強度を表す。
ACE阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100
式中Aは反応系にサンプルを添加せず酵素を添加した場合、Bは反応系にサンプルと酵素ともに添加しない場合、Cは反応系にサンプルと酵素ともに添加した場合、Dは反応系にサンプルを添加し酵素を添加しない場合の蛍光強度を表す。
また、IC50値とは、ACE阻害率が50%となるときの反応系中のサンプル濃度のことであり、片対数グラフの対数軸にサンプル濃度を、非対数軸(リニアー軸)に阻害率をプロットした後対数近似曲線を引き、ここから阻害率50%のときのサンプル濃度を読み取ることによって求めた。IC50値が低いほど阻害活性が高いことを示す。
サンプルのACE阻害率測定の具体的な手順を示す。黒色96ウェルプレートに、ACEを添加しないウェルには66μLのバッファー、ACEを添加するウェルには31μLのバッファーを入れた。次に、4μLのサンプル溶液を加えよく撹拌した。サンプルを添加しない対照ウェルには4μLの蒸留水を加えよく撹拌した。
続いて、ACEを添加するウェルには35μLのACE溶液を加えよく撹拌した。ここで96ウェルプレートを37℃で3分間インキュベートし、続いてすべてのウェルにACEの基質であるヒプリルヒスチジルロイシン溶液を加え、よく攪拌した。
次にこの96ウェルプレートを37℃で30分間インキュベートし酵素反応を行った。
その後、すべてのウェルに35μLの0.1M NaOH水溶液を加え攪拌し、酵素反応を停止した。
続いてすべてのウェルに14μLの0.2%o−フタルアルデヒド溶液を加え攪拌し、4℃で15分間反応させた後、56μLの1.5Mリン酸を加えてよく攪拌した。
この96ウェルプレートを蛍光強度測定装置(パーキンエルマー社製Wallac1420ARVOmx)を用いて、励起波長355nm、測定波長460nmで測定を行い、酵素反応の結果生じたHis-Leuの量を測定した。
続いて、ACEを添加するウェルには35μLのACE溶液を加えよく撹拌した。ここで96ウェルプレートを37℃で3分間インキュベートし、続いてすべてのウェルにACEの基質であるヒプリルヒスチジルロイシン溶液を加え、よく攪拌した。
次にこの96ウェルプレートを37℃で30分間インキュベートし酵素反応を行った。
その後、すべてのウェルに35μLの0.1M NaOH水溶液を加え攪拌し、酵素反応を停止した。
続いてすべてのウェルに14μLの0.2%o−フタルアルデヒド溶液を加え攪拌し、4℃で15分間反応させた後、56μLの1.5Mリン酸を加えてよく攪拌した。
この96ウェルプレートを蛍光強度測定装置(パーキンエルマー社製Wallac1420ARVOmx)を用いて、励起波長355nm、測定波長460nmで測定を行い、酵素反応の結果生じたHis-Leuの量を測定した。
なお、前記バッファーの組成は100mM HEPES、300mM NaCl、pH8.3であり、ACE溶液はACE(ブタ腎臓由来)を10mUとなるようバッファーに溶解したものであり、ヒプリルヒスチジルロイシン溶液はヒプリルヒスチジルロイシンを5mMとなるようバッファーに溶解したものであり、0.2%o−フタルアルデヒド溶液はo−フタルアルデヒドが0.2%となるようメタノールに溶解したものであり、サンプル溶液は、実施例1、比較例1、比較例2で得られた粉末を7000μg/mL、3500μg/mL、1750μg/mL、700μg/mL、350μg/mLとなるよう蒸留水に溶解したものおよびマレイン酸エナラプリルを140μg/mL、70μg/mL、35μg/mLとなるよう蒸留水に溶解したものである。
表2の結果から明らかなように、特定の穀類および豆類を麹菌によって消化することにより、抽出、分画といった操作をすることなく、高い活性を有するACE阻害剤を得ることができた。したがって、これらのACE阻害剤は血圧降下剤としても有用であることがわかる。なお、水抽出物はいずれもACE阻害活性がきわめて低いため、上記の方法ではIC50値を求めることはできなかった。また、比較例2で得られたあまぎ二条大麦消化物はいずれのサンプル濃度でもACE阻害活性が低く(18%以下)、濃度依存性も見られなかったことからIC50値を求めることができず、活性なしとした。
また、表2に示される特定の穀物類または豆類は、いずれも安価に入手できるものであることから、これらの特定の穀類または豆類を材料とすることで、安全性の高いACE阻害剤を多量に安価で得られることがわかる。
また、表2に示される特定の穀物類または豆類は、いずれも安価に入手できるものであることから、これらの特定の穀類または豆類を材料とすることで、安全性の高いACE阻害剤を多量に安価で得られることがわかる。
前記の穀類および豆類を麹菌によって消化することで、高い活性を有するACE阻害剤が得られる理由について明確ではないが、例えば、前記穀類および豆類中には、麹菌の消化によってはじめてACE阻害活性を発現する成分が多量に含まれており、これらの成分は水などを用いた抽出操作だけでは有効な阻害活性を発現できないことが考えられる。
(実施例4)
カプセル剤の調製
実施例1で調製した小豆の麹菌消化物40重量部、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム30重量部、結晶セルロース20重量部、ビタミンC10重量部の組成で混合し、ゼラチン製カプセル(サイズ:02号、カプスゲル・ジャパン株式会社)に充填して、ACE阻害剤を40重量%含有する飲食用カプセル剤を調製した。
カプセル剤の調製
実施例1で調製した小豆の麹菌消化物40重量部、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム30重量部、結晶セルロース20重量部、ビタミンC10重量部の組成で混合し、ゼラチン製カプセル(サイズ:02号、カプスゲル・ジャパン株式会社)に充填して、ACE阻害剤を40重量%含有する飲食用カプセル剤を調製した。
(実施例5)
クッキーの調製
実施例1で調製した小豆の麹菌消化物6重量部、無塩バター25重量部、砂糖22重量部、卵黄12重量部、薄力粉35重量部を混合し、直径4cm程度の円盤状に成形した後、オーブントースターで焼いて(180℃、15分)、ACE阻害剤約6重量%含有するクッキーを調製した。
クッキーの調製
実施例1で調製した小豆の麹菌消化物6重量部、無塩バター25重量部、砂糖22重量部、卵黄12重量部、薄力粉35重量部を混合し、直径4cm程度の円盤状に成形した後、オーブントースターで焼いて(180℃、15分)、ACE阻害剤約6重量%含有するクッキーを調製した。
Claims (10)
- キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化して得られるアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
- 麹菌による消化を麹菌以外の微生物の非存在下で行う請求項1記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
- 麹菌による消化を食塩を添加しないで行う請求項1または2記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
- 請求項1〜3いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を有効成分とする血圧降下剤。
- 請求項1〜3いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を含有する飲食用組成物。
- 請求項1〜3いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を含有する医薬用または動物薬用組成物。
- キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を麹菌によって消化させる工程を有するアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法。
- 麹菌による消化を麹菌以外の微生物の非存在下で行う請求項7記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法。
- 麹菌による消化を食塩を添加しないで行う請求項7または8記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法。
- キヌア、アマランサス、トラマメ、フジマメ、小豆、四角豆、大手亡、紫花豆、うずら豆、大福豆、およびナタマメからなる群より選ばれる1つ以上の穀類および/または豆類を滅菌したのち麹菌を接種して麹菌以外の微生物やその培養物の非存在下で製麹を行い、製麹後の穀類および/または豆類に食塩を含まない水を添加した条件下で消化を行う請求項7〜9いずれか1項記載のアンジオテンシン変換酵素阻害剤の製造方法。
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