JP2008238466A - メンテナンスユニット及び同メンテナンスユニットを備えた流体噴射装置 - Google Patents

メンテナンスユニット及び同メンテナンスユニットを備えた流体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の被駆動部材に共通する駆動源の駆動力を各々変化させて伝達することのできるメンテナンスユニット及び同メンテナンスユニットを備えた流体噴射装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッドを有するプリンタに備えられるメンテナンスユニットは、駆動源からの駆動力に基づき所定方向に沿って移動する第1のラック部58と、該第1のラック部58の移動に伴い駆動される減速歯車機構と、該減速歯車機構を経由して第1のラック部58からの駆動力が変化して伝達されることにより所定方向に沿って移動する第2のラック部50と、該第2のラック部50の移動に伴って移動するキャップ53と、駆動源からの駆動力を前記減速歯車機構を経由することなく受けることで、前記第1のラック部58と同様に前記所定方向に沿って移動するワイパ部材61,63とを備えた。
【選択図】図8

Description

本発明は、メンテナンスユニット及び同メンテナンスユニットを備えた流体噴射装置に関する。
流体噴射ヘッドのノズル形成面に形成されたノズル開口から流体を噴射する流体噴射装置として、例えば、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)が知られている。こうしたプリンタにおいては、ノズル内のインクが増粘して生じる目詰まりを予防・修復するために、各種のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットが装備されているのが一般的である。
こうしたメンテナンスユニットには、その構成の一部として、キャップ部材を記録ヘッド(流体噴射ヘッド)に当接させた状態で吸引ポンプを駆動することで記録ヘッド内のインクを吸引排出させるインク吸引装置を備えたものがある。また、インク吸引装置に加えて、ノズル形成面に付着したインクや塵埃を除去するために、記録ヘッドのノズル形成面をワイパ部材で払拭するワイピング装置を備えたメンテナンスユニットも提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1のプリンタにおいては、駆動モータの駆動力に基づいて2本のリードスクリュを回転させることにより、このリードスクリュに螺合した移動部材をリードスクリュの軸線方向に沿って移動させ、この移動部材に支持されたワイパ部材を払拭方向に移動させてノズル形成面を払拭するようにしていた。そして、プリンタの小型化を図るため、キャップ部材とこのキャップ部材を記録ヘッドに当接可能な位置と記録ヘッドから離間した位置との間で昇降移動させるための昇降手段を2本のリードスクリュの間に配置するようにしていた。
特開2006−27001号公報
ところで、特許文献1のプリンタを更に小型化するためには、被駆動部材の一つであるキャップ部材を昇降移動させるための駆動源と、同じく被駆動部材の一つであるワイパ部材を移動させるための駆動源とを共通化することが望ましい。そのためには、ワイパ部材を移動させるための駆動モータで昇降手段を駆動させることが考えられる。しかしながら、この駆動モータは、ワイパ部材がノズル形成面を払拭する際の速度に適した回転速度のものが用いられているため、その駆動モータの駆動力で同様にキャップ部材の昇降移動を行うには、回転速度が速すぎるという問題があった。そして、キャップ部材の昇降速度が速すぎると、キャップ部材が上昇移動してノズル形成面に当接した際に流体噴射ヘッドに衝撃を与えてしまう虞があった。
なお、上記インクジェット式プリンタに限らず、ノズル開口から流体を噴射する流体噴射ヘッドを有する流体噴射装置においては、こうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の被駆動部材に共通する駆動源の駆動力を各々変化させて伝達することのできるメンテナンスユニット及び同メンテナンスユニットを備えた流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のメンテナンスユニットは、ノズル形成面に形成されたノズル開口から流体を噴射する流体噴射ヘッドを有する流体噴射装置に備えられるメンテナンスユニットであって、駆動源からの駆動力に基づき所定方向に沿って移動する第1のラック部と、該第1のラック部の移動に伴い駆動される減速歯車機構と、該減速歯車機構を経由して前記第1のラック部からの駆動力が変化して伝達されることにより所定方向に沿って移動する第2のラック部と、該第2のラック部の移動に伴って移動する第1の被駆動部材と、前記駆動源からの駆動力を前記減速歯車機構を経由することなく受けることで、前記第1のラック部と同様に前記所定方向に沿って移動する第2の被駆動部材とを備えた。
この構成によれば、駆動源からの駆動力が減速歯車機構を経由して伝達される第1の被駆動部材と減速歯車機構を経由することなく伝達される第2の被駆動部材とを異なる速度で移動させることができる。したがって、複数の被駆動部材に共通する駆動源の駆動力を各々変化させて伝達することができる。
また、本発明のメンテナンスユニットにおいて、前記減速歯車機構は、前記第1のラック部と噛合可能な第1の歯車と、該第1の歯車とは異なる歯数に形成されると共に前記第2のラック部と噛合した状態で前記第1の歯車の回転に伴い回転可能な第2の歯車と、前記第1の歯車及び前記第2の歯車の回動軸を支持する支持部材とを備えてなり、前記第1のラック部の移動に伴い前記第1の歯車が回転することにより、該第1の歯車の回転に伴って前記第2の歯車が回転して前記第2のラック部が前記第1のラック部とは異なる速度で移動する。
この構成によれば、第1の歯車と第2の歯車とが異なる歯数に設定されているため、第2のラック部の移動に伴って移動する第1の被駆動部材と、駆動力伝達部材から駆動力を受けて移動する第2の被駆動部材とを、共通する駆動源からの駆動力に基づき異なる速度で移動させることができる。
また、本発明のメンテナンスユニットにおいて、前記第1のラック部は、前記第1の歯車の回転規制を図るための回転規制部を有して移動可能に構成された第1カム部材に設けられており、前記回転規制部は、前記第1カム部材の移動方向に対して斜めに交差する斜状カム部と、該斜状カム部の一端部から連続して前記移動方向に沿って延びるように延設された延設カム部とを有し、前記第1の歯車は、該第1の歯車の前記回動軸から離間した位置に前記回転規制部に係合可能な係合凸部を有して、前記第1カム部材が所定距離移動して回転された後に、前記係合凸部が前記回転規制部に係合されるとともに前記第1のラック部との噛合が外れることで、回転が規制される。
この構成によれば、第1のラック部を有する第1カム部材が所定距離移動した後に、第1の歯車に設けられた係合凸部が斜状カム部に係合されるとともに、第1の歯車と第1のラック部との噛合が外れるため、回転規制部によって第1の歯車の回転が規制され、第2のラック部への駆動力の伝達を規制することができる。したがって、必要に応じて第2のラック部の移動範囲を第1のラック部を有する第1カム部材の移動範囲よりも小さくすることができる。また、回転規制部の斜状カム部の角度を係合凸部の回動軌跡に合わせて形成することにより、係合凸部と回転規制部とをスムーズに係合させることができる。また、回転規制部の延設カム部の長さを調整することにより、第1のラック部を有する第1カム部材の第2のラック部に対する相対移動距離を設定することができる。
また、本発明のメンテナンスユニットにおいて、前記第1の被駆動部材は、前記流体噴射ヘッドに対応した開口部を有するとともに、該開口部が前記ノズル開口を囲んだ状態で前記流体噴射ヘッドに当接可能な位置である当接位置と該当接位置から離間した非当接位置との間を移動自在に構成されたキャップ部材であり、前記第2の被駆動部材は、前記流体噴射ヘッドに摺接して前記ノズル形成面を払拭するワイパ部材であり、前記第2の歯車は、前記第1の歯車よりも歯数が少なく形成されている。
この構成によれば、第2の歯車は、第1の歯車よりも歯数が少なく形成されているため、第2のラック部の移動に伴って移動するキャップ部材を、共通する駆動源からの駆動力に基づき移動するワイパ部材よりも遅い速度で移動させることができる。したがって、ワイパ部材がノズル形成面を払拭する際の移動速度に適した駆動源でキャップ部材を移動させる場合にも、キャップ部材が流体噴射ヘッドに当接する際に衝撃を与えることがないよう、移動速度を適切に設定することができる。
また、本発明のメンテナンスユニットにおいて、前記第2のラック部は、前記第1のラック部の移動方向に対して斜めに交差するカム面を有した第2カム部材に設けられており、前記キャップ部材は、前記カム面と摺動可能な凸部を有し、前記第1のラック部の移動に伴って前記第2カム部材が移動する際に、前記カム面に前記凸部が摺動案内されることによって、前記当接位置と前記非当接位置との間を移動する。
この構成によれば、第1のラック部の移動に伴って第2カム部材が移動する際に、キャップ部材に設けられた凸部がカム面に摺動案内されることによって、キャップ部材を当接位置と非当接位置との間で滑らかに移動させることができる。
また、本発明の流体噴射装置は、ノズル形成面に形成されたノズル開口から流体を噴射する流体噴射ヘッドと、上記メンテナンスユニットとを備えた。
この構成によれば、上記メンテナンスユニットと同様の効果を得ることができる。
以下、本発明をインクジェット式プリンタ(以下、単にプリンタという)に具体化した一実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の流体噴射装置としてのプリンタ11は、略箱状をなす本体ケース12を備えている。本体ケース12内の下部には、その長手方向(図1において左右方向となる主走査方向)に沿ってプラテン13が架設されている。プラテン13は、ターゲットとしての用紙Pを支持する支持台であり、紙送りモータ14の駆動力に基づき、用紙Pを主走査方向と直交する副走査方向(図1において前後方向)に沿って給送するようになっている。
また、本体ケース12内においてプラテン13の上方にはガイド軸15が架設され、このガイド軸15にはキャリッジ16が移動可能に挿通支持されている。また、本体ケース12の内面においてガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリ17及び従動プーリ18が回転自在に支持されている。駆動プーリ17にはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモータ19が連結され、これら一対のプーリ17,18間には、キャリッジ16を固定支持したタイミングベルト20が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモータ19の駆動によりタイミングベルト20を介して主走査方向に移動可能となっている。
また、図1に示すように、キャリッジ16の下面側には、流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド21が設けられている。そして、図2に示すように、この記録ヘッド21の下面にて構成されるノズル形成面21aには、複数のノズル開口22が、前後方向に沿う複数列(図2では5列)のノズル列22A,22B,22C,22D,22Eを形成するようにして左右方向へ一定の間隔をおいて形成されている。ちなみに、本実施形態では、図2において最右端に位置するノズル列22Eが白黒印刷用のブラックインクを噴射するノズル開口22にて形成され、それ以外の各ノズル列22A〜22Dがカラー印刷用のカラーインクを噴射するノズル開口22にて形成されている。
一方、図1に示すように、キャリッジ16上には記録ヘッド21に対してインクを供給するための複数(本実施形態の場合は5つ)のインクカートリッジ23が着脱可能に搭載されている。これらの各インクカートリッジ23は記録ヘッド21のノズル形成面21aに形成された各ノズル列22A〜22Eと個別に対応するものであり、記録ヘッド21内に形成された図示しないインク流路を介して対応するノズル列22A〜22Eの各ノズル開口22にインクを個別供給する構成とされている。ちなみに、本実施形態では、図1において最右端に位置するインクカートリッジ23には白黒印刷用のブラックインクが収容され、それ以外の各インクカートリッジ23にはカラー印刷用の各色カラーインクが各々収容されている。
更に、本体ケース12の一端部(図1では右端部)、すなわち、用紙Pが至らない非印刷領域には、プリンタ11の電源オフ時や記録ヘッド21のノズル形成面21aをメンテナンスする場合にキャリッジ16を位置させるためのホームポジションHPが設けられている。そして、このホームポジションHPの下方となる位置には、記録ヘッド21からの用紙Pに対するインク噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニット24が設けられている。
次に、このメンテナンスユニット24の具体的構成について、図3〜図9を参照しながら説明する。
図3に示すように、メンテナンスユニット24は、略矩形枠体状をなすユニット本体25を有している。このユニット本体25は、後側が開口した前側ケーシング26、前側が開口した後側ケーシング27、両ケーシング26,27の左端間を連結する左側フレーム28、及び両ケーシング26,27の右端間を連結する右側フレーム29を有している。
メンテナンスユニット24は、ユニット本体25が図示しない取付手段を介して本体ケース12に支持されることにより、図1に示すように、本体ケース12内におけるホームポジションHPの下方位置に固定されている。
メンテナンスユニット24において、後側ケーシング27には、正逆回転可能な駆動源としての駆動モータ30が取り付けられている。そして、ユニット本体25における前側ケーシング26と後側ケーシング27との間には、駆動力伝達部材としての2本のリードスクリュ31が、左右各フレーム28,29の上方で且つ内側寄りとなる位置で前後方向に沿う水平状態での回転自在に架設されている。
図4は、図3に示すメンテナンスユニット24からユニット本体25を除去した状態を示すものであるが、この図4に示すように、各リードスクリュ31の各後端部には歯付きプーリ32が各々装着されている。また、駆動モータ30の出力軸30aの前端には、歯付きプーリ33が動力伝達可能に接続されている。そして、各歯付きプーリ32と駆動モータ30の出力軸30aに接続された歯付きプーリ33との間には無端状のピニオンベルト34が掛装されている。
したがって、駆動モータ30が回転することで発生する駆動力によって、左右の各リードスクリュ31は各々の軸線S(図4参照)を中心に同じ方向へ同期回転する構成とされている。
各リードスクリュ31は、図5に示すように、その長手方向における前端側と後端側の外周面にピッチの大きさが比較的小さい第1送りねじ部31aを有するとともに、その長手方向における略中央部の外周面にピッチの大きさが比較的大きい第2送りねじ部31bを有する。
また、図3及び図4に示すように、各リードスクリュ31には、その軸線S方向に沿って、移動部材35,36,37が左右のリードスクリュ31に1つずつ螺合されている。これら各移動部材35〜37は、図6に示すように、リードスクリュ31に対する螺合部位となる筒状部38の一部に孔39が径方向に貫通形成され、その孔39内に係合部としてのピン40が嵌入されている。そして、各筒状部38内において、各ピン40は、それらの先端が各リードスクリュ31の第1送りねじ部31a及び第2送りねじ部31b間に亘って螺旋状に連続形成されたねじ溝41に係合されている。
したがって、このピン40がリードスクリュ31の回転時にねじ溝41に係合案内されることにより、各移動部材35〜37は駆動モータ30の駆動力をリードスクリュ31から受けて、リードスクリュ31の軸線S方向に沿って順次に進退移動する構成とされている。
具体的には、ピン40を係合案内するねじ溝41のピッチの大きさがリードスクリュ31の軸線S方向の途中で変化しているため、リードスクリュ31の回転速度は一定でも、各移動部材35〜37はねじ溝41のピッチの大きさの変化に伴い移動速度が変わる構成とされている。すなわち、各移動部材35〜37は、ピッチの大きさが比較的小さい第1送りねじ部31aでは移動速度が遅く、ピッチの大きさが比較的大きい第2送りねじ部31bでは移動速度が速くなる。
また、各移動部材35〜37は、2つ以上の移動部材が同時に第2送りねじ部31bに係合することはなく、1つの移動部材のみが第2送りねじ部31bに係合するように、リードスクリュ31の軸線S方向に離間配置されている。すなわち、リードスクリュ31の軸線S方向において各移動部材35〜37の各ピン40の間に存在するピッチ数は、第2送りねじ部31bのピッチ数以上に設定されている。そのため、リードスクリュ31の回転時には、1つの移動部材が第2送りねじ部31bに係合しているときに、他の移動部材が第2送りねじ部31bに同時に係合することはなく、その時点で第2送りねじ部31bに係合している1つの移動部材のみが速い速度で移動することになる。
ちなみに、本実施形態では、駆動モータ30が正転駆動した場合に、各リードスクリュ31が正転方向へ回転し、各移動部材35〜37は後側ケーシング27側から前側ケーシング26側へと前進移動するように構成されている。その一方、駆動モータ30が逆転駆動した場合には、各リードスクリュ31が逆転方向へ回転し、各移動部材35〜37は前側ケーシング26側から後側ケーシング27側へと後退移動するように構成されている。
図3、図4及び図7に示すように、ユニット本体25において、左側フレーム28の右側及び右側フレーム29の左側には、支持部材としての支持板42が左右のリードスクリュ31の下側となる位置にそれぞれ設けられている。
図7に示すように、各支持板42には、回動軸43(図8及び図9参照)を介して、減速歯車機構を構成する複合歯車44が回転可能にそれぞれ支持されている。各複合歯車44は、各支持板42の外側、すなわち右側の支持板42の右方及び左側の支持板42の左方にそれぞれ設けられている。
各複合歯車44は、ユニット本体25の内側(支持板42側)に設けられた第2の歯車としての小径歯車45と、各小径歯車45の外側に設けられた第1の歯車としての大径歯車46とが回動軸43を共有して同期回転するようになっている。そして、小径歯車45は、大径歯車46よりも歯数が少なく形成されているとともに、大径歯車46の回転に伴って回転されるようになっている。また、各大径歯車46の外側面において回動軸43から離間した位置からは、係合凸部47(図7〜図9参照)がそれぞれ突設されている。
左右の支持板42の内側には、前後方向に長い板状の第2カム部材としてのカム部材48がそれぞれ配設されている。各カム部材48には、図8及び図9に示すように、前後方向に配置されたカム面としての案内長孔49が2つずつ設けられている。各案内長孔49は、図8(a)に示すように、カム部材48の前端側上部から後側に向けて水平に延びる前側水平部49aと、前側水平部49aの後端からカム部材48の下部に向けて移動部材35の移動方向に対して斜めに交差するように延びる斜状部49bと、斜状部49bの後端から後側に向けて水平に延びる後側水平部49cとをそれぞれ有している。
各カム部材48の外側面、すなわち右側のカム部材48の右側面及び左側のカム部材48の左側面からは、各案内長孔49の両斜状部49bと交差するような態様で、前後方向に延びる第2のラック部としてのラック部50(図4及び図7〜図9参照)がそれぞれ突設されている。各ラック部50は、その下端に複合歯車44の小径歯車45と噛合可能な歯を有している。
また、各支持板42のラック部50と対応する位置には、挿通孔51(図4参照)がそれぞれ設けられている。そして、各カム部材48は、ラック部50が各支持板42の内側から挿通孔51に挿通されるとともに、図7に示すように、各支持板42の外方に設けられた小径歯車45に噛合した状態で、複合歯車44に支持されている。したがって、複合歯車44が回転された場合には、各カム部材48はラック部50の移動に伴って前後方向に移動するようになっている。
図7に示すように、左右のカム部材48の内側には、上方が開放された矩形枠体状のホルダ部材52が配設されている。そして、このホルダ部材52内には、図示しないコイルばねを介してホルダ部材52に支持されたキャップ53が収容されている。キャップ53は、コイルバネによって上方へ向けて付勢された状態で、ホルダ部材52とともに上下方向への移動自在な状態となっている。なお、本実施形態においては、キャップ53、コイルばね及びホルダ部材52によってキャップ部材が構成されている。
図3及び図4に示すように、キャップ53の上面側には、記録ヘッド21のノズル形成面21aに形成された各ノズル列22A,22B,22C,22D,22Eと各別に対応した矩形環状の開口部を形成する複数(本実施形態では5つ)のシール部54が設けられている。
そして、各シール部54の内側に凹設された各キャップ小室(図示略)内にはインク吸収材55が収納され、各ノズル列22A〜22Eのノズル開口22から吐出されたインクを吸収保持するようになっている。なお、インク吸収材55に吸収保持された廃インクは、キャップ小室内と廃インクチューブ(図示略)を介して接続された吸引ポンプ(図示略)が駆動されることにより、廃インクチューブを通じて吸引排出されるようになっている。
また、ホルダ部材52の左右両外側壁からは、その外方に位置する各カム部材48の案内長孔49と係合可能な凸部56(図8及び図9参照)が水平方向へ各2つ、突出形成されている。ホルダ部材52は、各凸部56が対応するカム部材48の案内長孔49内に摺動可能に係入された状態で、左右のカム部材48に支持されている。
なお、図8(a)に示すように、各カム部材48が複合歯車44の回転に伴って最も後側まで移動した場合に、凸部56は案内長孔49の前側水平部49a内に係入された状態となる。このとき、ホルダ部材52は最も上方に位置して、キャリッジ16がホームポジションHPに位置している場合には、キャップ53が記録ヘッド21のノズル形成面21aに当接して、コイルバネの付勢力及びシール部54の密着作用により、シール部54で囲まれたノズル形成面21aを密封するようになっている。すなわち、このとき、キャップ53はシール部54の開口部がノズル開口22を囲んだ状態で記録ヘッド21に当接可能な位置である当接位置にある。
また、図9(b)に示すように、各カム部材48が複合歯車44の回転に伴って最も前側まで移動した場合には、凸部56が案内長孔49の後側水平部49c内に係入された状態となる。このとき、ホルダ部材52は最も下方に位置して、キャリッジ16が印刷領域とホームポジションHPとの間を移動する際に、キャップ53がキャリッジ16と干渉しないように退避された状態となる。すなわち、このとき、キャップ53は当接位置から離間した非当接位置にある。
そして、複合歯車44の回転に伴って各カム部材48が図8(a)に示す位置と図9(b)に示す位置との間を移動する際には、凸部56が案内長孔49の案内長孔49の斜状部49bに摺動案内されることによって、キャップ53が当接位置と非当接位置との間を昇降移動するようになっている。
次に、各移動部材35〜37の構成について説明する。
図4及び図7〜図9に示すように、各移動部材35には、筒状部38の下側に、各支持板42の外側に垂下配置されるようにして移動部材35に支持された第2カム部材としてのカム部材57がそれぞれ設けられている。
各カム部材57において、支持板42と対向する一側面(本体ユニット25において内側面)からは、前後方向に延びる第1のラック部としてのラック部58(図8及び図9参照)がそれぞれ突設されている。各ラック部58は、カム部材57の前端から中央付近まで水平に延設されているとともに、その下端に複合歯車44の大径歯車46と噛合可能な歯を有している。
また、図7〜図9に示すように、各カム部材57の内側面からは、各ラック部58の後端部分の下方となる位置からカム部材57の後端にかけて、上下方向に並列された2本のレール状に形成された回転規制部59が突設されている。各回転規制部59は、図8(a)に示すように、対応するラック部58の下方となる位置において、前側から下方に向けて移動部材35(及びカム部材57とラック部58)の移動方向に対して斜めに交差する斜状カム部59aと、斜状カム部59aの一端部(後端部)から連続して水平に、すなわち移動部材35の移動方向に沿って延びるように延設された延設カム部59bとをそれぞれ有している。なお、図8及び図9においては、それぞれ二点鎖線で囲む範囲を、左側のラック部58及び回転規制部59と交差する垂直面において切断した断面図として示している。
図8(a)に示す位置において、ラック部58は複合歯車44の大径歯車46と噛合された状態となっているとともに、複合歯車44の小径歯車45はカム部材48に設けられたラック部50と噛合された状態となっている。そのため、移動部材35が図8(a)に示す位置から図8(b)に示す位置まで前進移動する際には、移動部材35とともに前進移動するラック部58が大径歯車46を図8において時計回りとなる方向に回転させることになる。すると、大径歯車46の回転に伴って小径歯車45が同じく時計回りとなる方向に回転することで、ラック部50及びカム部材48が共に前進移動されるようになっている。
そして、移動部材35が図8(b)に示す位置に至ると、回転規制部59の斜状カム部59aに複合歯車44の係合凸部47が係合されるようになっている。なお、回転規制部59の斜状カム部59aの角度は、複合歯車44に設けられた係合凸部47の回動軌跡に合わせて形成されている。そして、移動部材35が更に所定距離移動した後に、ラック部58と大径歯車46との噛合が外れるようになっている。
したがって、ラック部58と大径歯車46との噛合が外れてから、移動部材35が図9(b)に示す位置まで前進移動する際には、カム部材57は移動部材35とともに前進移動するが、複合歯車44の回転は係合凸部47が回転規制部59に係合されることによって規制されるために、カム部材48は移動しない。すなわち、前後方向におけるカム部材48の移動範囲は、移動部材35(及びカム部材57とラック部58)の移動範囲よりも小さくなっている。
次に、移動部材35の後方に設けられた移動部材36について説明する。
図3及び図4に示すように、各移動部材36の内側となる位置には、ワイパホルダ60が左右両筒状部38間を連結するように設けられている。ワイパホルダ60の上面側には、各ノズル列22A〜22Eにそれぞれ対応した5つのワイパ部材61の基端が支持されている。そして、各ワイパ部材61は、移動部材36がノズル形成面21aに沿う払拭方向、すなわち後側から前側に向かう方向へ前進移動する途中でその先端(上端)が記録ヘッド21のノズル形成面21aに摺接することで、ノズル形成面21aを払拭清掃するようになっている。
したがって、キャリッジ16がホームポジションHPに位置している状態において、各移動部材36が駆動モータ30の駆動力をリードスクリュ31から受けて払拭方向に移動すると、第2送りねじ部31bを通過する際に、5つのワイパ部材61によって記録ヘッド21のノズル形成面21aの全面が払拭されるようになっている。
次に、移動部材36の後方に設けられた移動部材37について説明する。
各移動部材37の内側となる位置には、ワイパホルダ62が左右両筒状部38間を連結するように設けられている。ワイパホルダ62の左端における上面側には、ワイパ部材63の基端が支持されている。そして、ワイパ部材63は、移動部材37が払拭方向へ移動する途中でその先端(上端)が記録ヘッド21のノズル形成面21aに摺接することで、ノズル形成面21aを払拭清掃するようになっている。
ここで、ワイパ部材63は、各移動部材37が払拭方向へ移動する途中でノズル形成面21aと摺接することにより、そのノズル形成面21aに形成された全ノズル列22A〜22Eのうちいずれか1つのノズル列の形成領域のみ(ノズル形成面21aの一部)を払拭する単列用のワイパ部材63として構成されている。すなわち、この単列用のワイパ部材63を使用する場合には、ホームポジションHPにおいてキャリッジ16の左右方向位置が払拭対象となる1つのノズル列をワイパ部材63の前後方向に沿う移動経路と位置的に対応させるべく移動調節される。その後、リードスクリュ31の回転に伴って各移動部材37が第2送りねじ部31bを通過した場合には、ワイパ部材63によって記録ヘッド21のノズル形成面21aの一部(払拭対象とされた1つのノズル列の形成領域のみ)が払拭されるようになっている。
次に、上記のように構成されたメンテナンスユニット24の作用について説明する。
プリンタ11が用紙Pに対する印刷を実行している場合には、メンテナンスユニット24は図9(b)に示す状態にある。そして、プリンタ11が用紙Pに対する印刷を実行している途中に、記録ヘッド21のノズル開口22から目詰まり防止等を目的としてインクを吸引排出するクリーニングを行う場合には、プリンタ11及びメンテナンスユニット24において以下のような動作がなされる。
図9(b)に示す状態において、各カム部材48は最も前側に位置して、ホルダ部材52の凸部56はカム部材48の後側水平部49c内に係入された状態となっている。したがって、ホルダ部材52は最も下方に位置して、キャップ53がキャリッジ16と干渉しないように退避された状態となっている。また、複合歯車44の係合凸部47は、カム部材57に設けられた回転規制部59において、延設カム部59bの後端付近に係合された状態となっている。すなわち、複合歯車44は回転規制部59によって回転規制された状態となっている。
この状態から、駆動モータ30が逆転駆動されると、各リードスクリュ31が逆転方向へ回転して、各移動部材35〜37がそれぞれ後退移動を開始する。
そして、図9(a)に示すように、移動部材36,37がリードスクリュ31の後側の第1送りねじ部31aに至ると、印刷時にガイド軸15に沿って印刷領域を往復移動していたキャリッジ16がホームポジションHPまで移動して停止させられる。
このとき、移動部材35は第2送りねじ部31bに至り、複合歯車44の係合凸部47は、カム部材57に設けられた回転規制部59において、延設カム部59bの前端付近に係合された状態となる。そして、移動部材35が第1送りねじ部31aを比較的速やかに後退移動すると、図8(c)に示すように、複合歯車44の係合凸部47が回転規制部59の斜状カム部59aと係合されるとともに、複合歯車44の大径歯車46とカム部材57に設けられたラック部58とが噛合される。
そのため、図8(c)に示す位置から図8(a)に示す位置にかけて、移動部材35及びカム部材57の後退移動に伴って、ラック部58が後方に向けて移動されて、大径歯車46が図8において反時計回りとなる方向に回転される。すると、大径歯車46の回転に伴って小径歯車45が回転されて、カム部材48及びラック部50が移動部材35とは異なる速度で、すなわち移動部材35(及びカム部材57とラック部58)よりも遅い速度で後方に向けて移動する。なお、図8(c)に示す位置から図8(b)に示す位置に至ると、複合歯車44の回転に伴って、係合凸部47は回転規制部59との係合が外れるようになっている。
カム部材48の後方への移動に伴って、ホルダ部材52の凸部56が案内長孔49の案内長孔49の斜状部49bに摺動案内されて、キャップ53が非当接位置から当接位置に向けて移動される。そして、移動部材35が図8(a)に示す位置まで移動すると、ホルダ部材52の凸部56が案内長孔49の前側水平部49aに係入された状態となって、キャップ53が記録ヘッド21のノズル形成面21aに当接してノズル形成面21aを密封する。したがって、この状態で吸引ポンプが駆動されると、キャップ53のキャップ小室内が負圧状態となり、記録ヘッド21の各ノズル開口22内から増粘したインクが吸引排出される。
なお、ラック部50は移動部材35よりも遅い速度で後方に向けて移動するため、キャップ53が非当接位置から当接位置に移動する速度は、移動部材35の移動速度よりも遅くなっている。
また、例えば印刷時に記録ヘッド21のノズル開口22から用紙Pに対して噴射されたインク滴が用紙Pからの跳ね返りなどでノズル形成面21aに付着するなど、ノズル形成面21aにはインクが無用に付着することがある。こうした付着インクは、ノズル開口22からのインクの噴射方向に影響を与えたりして印刷不良を招くおそれがあるため、払拭除去することが必要となる。そこで、そのような場合に、メンテナンスユニット24では以下のような動作がなされる。
すなわち、駆動モータ30を逆転駆動させて、移動部材35〜37を図9(b)に示す位置から図9(a)に示す位置まで後退移動させた後に、駆動モータ30を駆動停止させる。そして、この状態で、キャリッジ16をホームポジションHPまで移動して停止させる。
この状態から駆動モータ30を正転駆動させると、移動部材36が第2送りねじ部31bを比較的速やかに前進移動する際に、5つのワイパ部材61によって記録ヘッド21のノズル形成面21aの全面が払拭される。
また、例えばインクの噴射頻度の多少を考慮して、ノズル形成面21aの全面に亘ってノズル形成面21aから付着インクを払拭するのではなく、一列単位でノズル列形成領域を払拭する場合には、移動部材37にワイパホルダ62を介して連係された単列用のワイパ部材63が使用される。
この場合には、図9(b)に示す位置から駆動モータ30を逆転駆動させて、移動部材37を後側の第1送りねじ部31aまで移動させた後に、駆動モータ30を駆動停止させる。そして、この状態で、キャリッジ16をホームポジションHPまで移動させる。なお、その際には、払拭対象とされる1つのノズル列の形成領域とワイパ部材63の前後方向に沿う移動経路とが位置的に対応するように、キャリッジ16を移動調節する。
その後、駆動モータ30を正転駆動させると、移動部材37がホームポジションHPにある記録ヘッド21のノズル形成面21aの下方を通過して後退移動するため、単列用のワイパ部材63がノズル形成面21aの一部(その際に払拭対象とされた1つのノズル列の形成領域のみ)を払拭する。
なお、本実施形態の駆動モータ30は、ワイパ部材61,63がノズル形成面21aを払拭するときの速度に適した回転速度のものが使用されている。そして、本実施形態においては、ラック部50は移動部材35よりも遅い速度で後方に向けて移動するようになっている。そのため、キャップ53が非当接位置から当接位置に移動する速度は、ワイパ部材61,63がノズル形成面21aを払拭するときの速度、すなわち、移動部材35〜37が第2送りねじ部31bに係合して移動するときの移動速度よりも遅くなっている。
以上説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、大径歯車46と小径歯車45とが異なる歯数に設定されているため、ラック部50の移動に伴って移動する第1の被駆動部材としてのキャップ53と、リードスクリュ31から駆動力を受けて移動する第2の被駆動部材としてのワイパ部材61,63とを、異なる速度で移動させることができる。したがって、複数の被駆動部材に共通する駆動モータ30の駆動力を各々変化させて伝達することができる。
(2)上記実施形態では、移動部材35(及びカム部材57とラック部58)が図8(a)に示す位置から所定距離前進移動した後に、大径歯車46に設けられた係合凸部47が回転規制部59に係合されるとともに、大径歯車46とラック部58との噛合が外れるため、回転規制部59によって大径歯車46の回転が規制され、ラック部50への駆動力の伝達を規制することができる。したがって、ラック部50の移動範囲が移動部材35(及びカム部材57とラック部58)の移動範囲よりも小さくなるので、その分、装置の小型化を図ることができる。
また、回転規制部59の斜状カム部59aの角度を係合凸部47の回動軌跡に合わせて形成することにより、移動部材35が前進移動する際に、係合凸部47と回転規制部59とをスムーズに係合させることができる。一方、移動部材35が図9(a)に示す位置から後退移動する際には、ラック部58と大径歯車46との歯がぶつかることなく、移動部材35の前進移動に伴って外れたときと同じ位置で、スムーズに噛合することができる。また、回転規制部59の延設カム部59bの長さを調整することにより、移動部材35(及びカム部材57とラック部58)のラック部50に対する相対移動距離を設定することができる。
(3)上記実施形態では、小径歯車45は、大径歯車46よりも歯数が少なく形成されているため、ラック部50の移動に伴って移動するキャップ53を、リードスクリュ31から駆動力を受けて移動するワイパ部材61,63よりも遅い速度で移動させることができる。したがって、ワイパ部材61,63がノズル形成面21aを払拭する際の移動速度に適した駆動モータ30でキャップ53を移動させる場合にも、キャップ53が記録ヘッド21に当接する際に衝撃を与えることがないよう、移動速度を適切に設定することができる。
(4)上記実施形態では、移動部材35の移動に伴ってカム部材48が移動する際に、ホルダ部材52に設けられた凸部56が案内長孔49に摺動案内されることによって、キャップ53を当接位置と非当接位置との間で滑らかに移動させることができる。
(5)上記実施形態では、移動部材35はリードスクリュ31の回転時にリードスクリュ31の軸線S方向に沿って進退移動するため、リードスクリュ31の回転方向を変化させることにより、移動部材35〜37の移動方向を変化させることができる。
なお、上記実施形態は、以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、移動部材35にワイパ部材などの被駆動部材が支持されるようにしてもよい。この場合には、移動部材36,37を備えなくてもよい。
・上記実施形態において、駆動源の駆動力を各々変化させて伝達する第1の被駆動部材及び第2の被駆動部材は、キャップ53及びワイパ部材61,63に限らない。例えば、第1の被駆動部材及び第2の被駆動部材を、ともにワイパ部材としてもよい。この場合には、例えば用紙Pの厚さに応じてプラテンギャップを変更した場合に、異なる速度で移動するワイパ部材によってノズル形成面21aを払拭することができる。
・上記実施形態において、小径歯車45と大径歯車46とが異なる回動軸を備えるようにしてもよい。
・上記実施形態において、駆動力伝達部材はリードスクリュに限らず、例えばピストンやラック部材として実現してもよい。
・上記実施形態において、キャップ53の移動方向は上下方向に限らず、例えば水平方向に移動するようにしてもよい。
・上記実施形態において、ワイパ部材61,63の数や形状は、任意に変更することができる。
・上記実施形態において、流体噴射装置を、用紙Pの搬送方向(前後方向)と交差する方向において記録ヘッドが用紙Pの幅方向(左右方向)の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるラインヘッド方式のプリンタに具体化してもよい。
・上記実施形態においては、流体噴射装置をインクジェット式記録装置に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を含む)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。更に、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体(粉流体)を例とする固体を噴射する粉流体噴射装置(例えばトナージェット式記録装置)であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、粉流体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
実施形態におけるインクジェット式プリンタの斜視図。 実施形態における記録ヘッドの底面図。 実施形態におけるメンテナンスユニットの斜視図。 実施形態におけるメンテナンスユニットの要部斜視図。 実施形態におけるリードスクリュの斜視図。 リードスクリュと移動部材の筒状部の係合状態を示す断面図。 実施形態におけるメンテナンスユニットの要部背面図。 (a),(b),(c)は、実施形態におけるメンテナンスユニットの要部を側面から見た場合の一部断面図。 (a),(b)は、実施形態におけるメンテナンスユニットの要部を側面から見た場合の一部断面図。
符号の説明
S…軸線、11…流体噴射装置としてのプリンタ、21…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、21a…ノズル形成面、22…ノズル開口、24…メンテナンスユニット、30…駆動源としての駆動モータ、31…駆動力伝達部材としてのリードスクリュ、31a,31b…送りねじ部、35…移動部材、40…係合部としてのピン、42…支持部材としての支持板、43…回動軸、44…減速歯車機構を構成する複合歯車、45…第2の歯車としての小径歯車、46…第1の歯車としての大径歯車、47…係合凸部、48…第2カム部材、49…カム面としての案内長孔、50…第2のラック部としてのラック部、52…キャップ部材を構成するホルダ部材、53…第1の被駆動部材としてのキャップ部材を構成するキャップ、54…開口部を形成するシール部、56…凸部、57…第1カム部材、58…第1のラック部としてのラック部、59…回転規制部、59a…斜状カム部、59b…延設カム部、61,63…第2の被駆動部材としてのワイパ部材。

Claims (6)

  1. ノズル形成面に形成されたノズル開口から流体を噴射する流体噴射ヘッドを有する流体噴射装置に備えられるメンテナンスユニットであって、
    駆動源からの駆動力に基づき所定方向に沿って移動する第1のラック部と、
    該第1のラック部の移動に伴い駆動される減速歯車機構と、
    該減速歯車機構を経由して前記第1のラック部からの駆動力が変化して伝達されることにより所定方向に沿って移動する第2のラック部と、
    該第2のラック部の移動に伴って移動する第1の被駆動部材と、
    前記駆動源からの駆動力を前記減速歯車機構を経由することなく受けることで、前記第1のラック部と同様に前記所定方向に沿って移動する第2の被駆動部材とを備えたことを特徴とするメンテナンスユニット。
  2. 前記減速歯車機構は、前記第1のラック部と噛合可能な第1の歯車と、該第1の歯車とは異なる歯数に形成されると共に前記第2のラック部と噛合した状態で前記第1の歯車の回転に伴い回転可能な第2の歯車と、前記第1の歯車及び前記第2の歯車の回動軸を支持する支持部材とを備えてなり、
    前記第1のラック部の移動に伴い前記第1の歯車が回転することにより、該第1の歯車の回転に伴って前記第2の歯車が回転して前記第2のラック部が前記第1のラック部とは異なる速度で移動することを特徴とする請求項1に記載のメンテナンスユニット。
  3. 前記第1のラック部は、前記第1の歯車の回転規制を図るための回転規制部を有して移動可能に構成された第1カム部材に設けられており、
    前記回転規制部は、前記第1カム部材の移動方向に対して斜めに交差する斜状カム部と、該斜状カム部の一端部から連続して前記移動方向に沿って延びるように延設された延設カム部とを有し、
    前記第1の歯車は、該第1の歯車の前記回動軸から離間した位置に前記回転規制部に係合可能な係合凸部を有して、前記第1カム部材が所定距離移動して回転された後に、前記係合凸部が前記回転規制部に係合されるとともに前記第1のラック部との噛合が外れることで、回転が規制されることを特徴とする請求項2に記載のメンテナンスユニット。
  4. 前記第1の被駆動部材は、前記流体噴射ヘッドに対応した開口部を有するとともに、該開口部が前記ノズル開口を囲んだ状態で前記流体噴射ヘッドに当接可能な位置である当接位置と該当接位置から離間した非当接位置との間を移動自在に構成されたキャップ部材であり、
    前記第2の被駆動部材は、前記流体噴射ヘッドに摺接して前記ノズル形成面を払拭するワイパ部材であり、
    前記第2の歯車は、前記第1の歯車よりも歯数が少なく形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のメンテナンスユニット。
  5. 前記第2のラック部は、前記第1のラック部の移動方向に対して斜めに交差するカム面を有した第2カム部材に設けられており、
    前記キャップ部材は、前記カム面と摺動可能な凸部を有し、前記第1のラック部の移動に伴って前記第2カム部材が移動する際に、前記カム面に前記凸部が摺動案内されることによって、前記当接位置と前記非当接位置との間を移動することを特徴とする請求項4に記載のメンテナンスユニット。
  6. ノズル形成面に形成されたノズル開口から流体を噴射する流体噴射ヘッドと、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニットとを備えた流体噴射装置。
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