JP2008237995A - 微細気泡発生装置及びそれを用いた洗浄装置、シャワリング装置、生簀 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体流体の圧送部と、液体流体を導出させるノズル部と、ノズル部内に気体を供給する気体供給部と、を備えた微細気泡発生装置であって、ノズル部は、筐体と、筐体の円筒空間部内に配置され、少なくとも円筒空間部の開口方向と一致する方向の端部が開口された円筒空間部及び当該円筒空間部の周壁に開口する孔部を備えた円筒部材と、を備え、液体流体は孔部を通過することにより旋回流となり、気体はノズル部における筐体の円筒空間部の開口方向とは反対側の端部側から旋回流の旋回中心部に供給され、気体が混合された液体流体がノズル部から導出されることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、微細気泡の直径にばらつきがあると、直径の異なる気泡同士が合体したりするおそれがある。これは、同一の発生方法で発生された同じくらいの直径の気泡であれば、気泡の周囲の電位は等しく、かつ、均一な状態になるため、互いに反発しあい、合体することがない一方で、直径が異なる気泡同士は電位も異なり不均一であるため、合体しやすいことによるものである。
そのため、微細気泡による浄化、殺菌、消毒等の効果発現を向上させるためには、高速旋回流を効率的に生成して、発生する気泡の直径のばらつきを抑え、かつ、直径の大きな気泡の含有量を減らすことが望まれている。
すなわち、本発明は、直径のばらつきが抑えられた微細気泡を安定して発生させることができる微細気泡発生装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、直径のばらつきの少ない微細気泡を含有する液体流体を利用し、効率的に浄化、殺菌等を行うことができる洗浄装置、シャワリング装置及び水槽を提供することである。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
本発明にかかる第1の実施の形態は、液体流体を圧送する圧送部と、液体流体を導出させるノズル部と、ノズル部内で液体流体中に気体を供給する気体供給部とを備えた微細気泡発生装置である。
図1は、本実施形態にかかる微細気泡発生装置100の構成を概略的に表した図を示している。
この微細気泡発生装置100は、液体流体を収容する槽101と、槽101内の液体流体を吸い上げて圧送するポンプ103と、圧送される液体流体を槽101内に導出する旋回流生成ノズル10とを備え、それぞれの間は液体流路107a〜107cによって接続されている。また、旋回流生成ノズル10には、旋回流生成ノズル10内の液体流体中に気体を供給するための気体供給装置120が接続されている。
さらに、プレパージタンク115は、液体流体中の気体を除去するためのタンクである。このプレパージタンク115には、液体流体の種類に応じて加熱手段又は冷却手段(図示せず)を取り付けることができ、気体の除去効率を高めることができる。
このリリーフ弁89の取り付け位置を旋回流生成ノズル10に限りなく近づけることにより、旋回流生成ノズル内に初期の段階で滞留する気体量を減らすことができる。
これ以外に、適宜の箇所に温度検出手段を取り付け、検出される温度信号をも考慮してポンプや各電磁弁の制御を行うようにすることもできる。
気体供給装置120は、旋回流生成ノズル10内の液体流体に混合する気体を発生させる気体発生装置123と、発生させた気体を減圧する減圧弁125と、供給する気体量を調節するための電磁弁127と、気体を冷却するための冷却装置129とを備えており、気体流路121で接続されている。この気体流路121の端部は旋回流生成ノズル10に接続されている。
また、冷却装置129は、液体流体中に供給する気体を冷却するために用いられ、気体の温度を液体流体の蒸気圧よりも十分に低く保って、液体流体の蒸気圧の影響を無視できるようになっている。なお、この気体の冷却装置129は、使用環境、使用条件によって省略することが可能である。
図3は、本実施形態の微細気泡発生装置に備えられた旋回流生成ノズルの構成例を示している。図3(a)は旋回流生成ノズル10の斜視図であり、図3(b)は旋回流生成ノズル10を軸方向に沿って切断した断面図であり、図3(c)は孔部23が形成された位置で旋回流生成ノズル10を軸方向と直交する方向に沿って切断した断面図である。また、図3の旋回流生成ノズル10を構成する筐体11及び円筒部材21をそれぞれ図4及び図5に示す。
この図3の例では、円筒部材21の孔部23の配置位置よりも、導出方向に寄った位置に流体導入路11bが設けられているが、特に限定されるものではなく、使用する液体流体、発生させる微細気泡の使用目的、装置の使用環境等に応じて適宜選択することができる。
このように本実施形態の旋回流生成ノズル10では、本体部13の円筒空間部11a内に円筒部材21が挿入され、一方の端部側に装着された蓋部12の開口部15及び本体部13内部の凹部16によって、円筒部材21が保持、固定されている。
ただし、導入する液体流体の組成が変わることを防止したり、効率的に高速旋回流を発生させたりするためには、導入する液体流体との濡れ性や発生させる旋回流の程度を考慮し、さらに、液体流体や供給される気体と反応しにくい材料を選択して用いることが好ましい。
例えば、それぞれの部材の表面を所定の材料を用いてコーティングすることにより、容易に表面粗さを均一化することができる。ただし、コーティングを施す場合においても、導入する液体流体との濡れ性や、発生させる旋回流の程度を考慮し、さらに、液体流体や供給される気体と反応しにくい材料を選択することが好ましい。
一方、孔部を複数備えている場合においても、筐体の流体導入路から導入された液体流体が、円筒部材に複数箇所から流入し、所定時間継続して液体流体を流し込むことによって所定の流れが形成され、旋回流を発生させることができる。
気相発生領域Lの長さが長くなるにつれて、例えば、生じる微細気泡に対して静電摩擦を与える時間を長くすることができる。すなわち、微細気泡含有液を用いた浄化作用等に最適化されるように、静電摩擦を与える時間を調整することができる。
以下、図1に示す微細気泡発生装置10の動作の一例について説明する。
まず、ポンプ103を作動させることによって、槽101内に貯留された液体流体が吸い上げられ、旋回流生成ノズル10側に圧送される。このとき槽101内から吸い上げられる液体流体中の異物はフィルタ111によって捕集されるとともに、プレパージタンク115内で気体成分が除去される。また、吸い上げられる液体流体の流量は、ポンプ103の出力及びフィルタ111の下流側の電磁弁113によって調節されている。このとき同時に、気体供給装置120を作動させておく。
本発明にかかる第2の実施の形態は、第1の実施の形態で説明した微細気泡発生装置を利用した洗浄装置であって、食品加工現場や病院等、高度な衛生管理が求められるような環境下で用いられる手洗い装置を例にとって説明する。
図10に示す手洗い装置170は、手洗い台171と微細気泡発生装置100とから構成されている。本実施形態では、微細気泡発生装置100には酸素発生装置及びオゾン発生装置が備えられており、基本的な構成は第1の実施の形態で説明した構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ただし、一般の洗浄装置として用いるのであれば、図11に示すように、シンク173の排水口178から排水された微細気泡含有水が再び槽101内に戻されるように構成することもできる。
さらに、効果的に殺菌、消毒される本実施形態の手洗い装置であれば、微細気泡含有水供給口を節水ノズルとして構成することもできる。
本発明にかかる第3の実施の形態は、第1の実施の形態で説明した微細気泡発生装置100を利用したシャワリング装置190であって、美容院等で洗髪時などに用いられるシャワリング装置を例にとって説明する。
図14に示すシャワリング装置190は、洗髪台191と微細気泡発生装置100とから構成されている。本実施形態では、微細気泡発生装置100にはコンプレッサを備えており、空気を利用した微細気泡が発生するようになっているが、コンプレッサを用いずに大気を直接取込んでもよいし、酸素発生装置を用いた構成としてもよい。微細気泡発生装置の基本的な構成は第1の実施の形態で説明した構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、微細気泡発生装置100にシャワーノズルを取り付けたのみの構成とし、洗髪台については、従来使用している洗面化粧台をそのまま用いることもできる。
本発明にかかる第4の実施の形態は、第1の実施の形態で説明した微細気泡発生装置150を利用した生簀(水槽)200である。
図15に示す生簀200は、生簀本体201と微細気泡発生装置150とから構成されている。生簀本体201は、魚介類を収容するに十分な容量を持った第1の槽201aと、仕切りを隔てて区切られた第2の槽201bとからなっている。また、本実施形態では、微細気泡発生装置150には酸素発生装置を備えており、基本的な構成は第2の実施の形態で説明した構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
Claims (9)
- 前記液体流体を圧送する圧送部と、前記液体流体を導出させるノズル部と、前記ノズル部内で前記液体流体中に気体を供給する気体供給部と、を備えた微細気泡発生装置であって、
前記ノズル部は、一方の端部が開口された円筒空間部及び当該円筒空間部の内周面に通じる流体導入路を備えた筐体と、前記筐体の前記円筒空間部内に配置され、少なくとも前記円筒空間部の開口方向と一致する方向の端部が開口された円筒空間部及び当該円筒空間部の周壁に開口する孔部を備えた円筒部材と、を備え、
前記液体流体は前記孔部を通過することにより旋回流となり、前記気体は前記ノズル部における前記筐体の前記円筒空間部の開口方向とは反対側の端部側から前記旋回流の旋回中心部に供給され、前記気体が混合された前記液体流体が前記ノズル部から導出されることを特徴とする微細気泡発生装置。 - 前記孔部の配設方向を、前記円筒部材の軸心からずらすことを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生装置。
- 前記孔部の配設方向を、前記液体流体の導出方向に向けて傾斜させることを特徴とする請求項1又は2に記載の微細気泡発生装置。
- 前記液体流体中に供給される気体を冷却するための冷却部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置。
- 前記圧送部と前記ノズル部との間に前記液体流体中に含まれる気体を外部に排出するためのリリーフ弁を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置。
- 前記気体供給部は、酸素発生部又はオゾン発生部、空気取込部のうちの少なくとも一つを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置を備えることを特徴とする洗浄装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置を備えることを特徴とするシャワリング装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置を備えることを特徴とする生簀。
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