JP2008237454A - プロテクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 針抜去時に針先が外部に暴露されることなく保護され、なおかつ針先保護に必要とされる力が従来よりも小さいプロテクタを提供する。
【解決手段】 針先41を収容しうる内部空間21と先端側および基端側に針4を挿通しうる開口22,23とを備え、針4上を針4の軸方向に摺動しうる保護部材2と、前記保護部材2の外周に基端部から先端部まで摺動可能に配置された閉鎖部材3とを有してなり、前記保護部材2の先端部には針先41が保護部材2の内部空間21に収容された時に前記先端側開口22を閉鎖するよう内方向へ変位する変位側壁27が備えられており、前記変位側壁27は前記閉鎖部材3が保護部材2の先端部外周に配置されることにより内方向へ変位するものである針先保護用プロテクタ1である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、輸液や採血の際に血管に穿刺される針の針先保護に用いられるプロテクタに関するものである。
患者に対して輸液や採血等を行う際には、シリンジの先端部に装着された注射針や、輸液用または採血用の容器に接続されたチューブの先端部に装着された針、患者の血管に留置される樹脂製針を外周に配置した留置針などが用いられる。これらの針はいずれも鋭利な針先を有しており、使用後に患者から抜去された針先による誤穿刺事故が発生するおそれがある。
これまで使用後の針の廃棄に関しては、使用前に針を収納していた包装材に再度針を挿入する、あるいは使用前に針先を覆っていたキャップに針先を再度挿入するなどの措置がとられてきた。しかし、これらの作業に際しても、針先による誤穿刺事故が起こらないよう細心の注意を払う必要があり、誤穿刺事故が発生するリスクそのものを軽減する措置とはいえなかった。
そこで、このような誤穿刺事故を減少させる観点から、近年、針を患者から抜去する際に、鋭利な針先を外部に暴露させることなく保護する誤穿刺防止機構が設けられた針が普及し始めている。
誤穿刺防止機構としては、例えば、針上に針の軸方向に摺動しうるよう固定され、針先を内部に収容しうるプロテクタとして、先端に内方向に付勢された複数のフィンガーを有する円筒状のプロテクタ(例えば、特許文献1参照)や、前方と後方に壁を有する弾性バネクリップからなるプロテクタ(例えば、特許文献2または3参照)などが公知である。
これらのプロテクタは、少なくとも針先側(先端側)と針基側(基端側)の二カ所に針が挿通される開口を有し、針上に針の軸方向に摺動しうるよう配置される。針の使用後、プロテクタは針上を先端側へと摺動せしめられ、針先がプロテクタの先端側の開口を通過してプロテクタ内に収容される。このとき、針先が先端側の開口を通過するやいなや開口が閉鎖され、針先が再びプロテクタの先端部から外部へ露出することを防止しうるよう、プロテクタの先端部は内方向に付勢された部分を有している。このため、針の使用前、プロテクタの先端部は常に針の外周面に圧接しており、これが針上を移動するプロテクタの摺動抵抗を増大させており、針先保護操作に必要な力を増大させている。
特開平9−99073号公報 特表2001−514943号公報 特開2002−210005号公報
針の抜去は、通常医療従事者が片手で行うものであり、針が患者から抜去されると同時に針先が保護されることが好ましい。しかし、針先保護に必要な力が多くなると、針先保護が片手操作で行えないために抜去後直ちに針先を保護することができなくなったり、プロテクタを針先が保護される位置まで完全に摺動できなくなったり、あるいは抜去時に針先が患者の血管や皮膚を傷つけたりするおそれがある。
そこで本発明は、針抜去時に針先が外部に暴露されることなく保護され、なおかつ針先保護に必要とされる力が従来よりも小さいプロテクタを提供することを目的としている。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、プロテクタを保護部材と付勢部材の二部材に分けて、内針抜去前にプロテクタ先端部の内方向への付勢力が針の外周面にかからないよう構成することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1) 針先を収容しうる内部空間と先端側および基端側に針を挿通しうる開口とを備え、針上を針の軸方向に摺動しうる保護部材と、前記保護部材の外周に基端から先端まで摺動可能に配置された閉鎖部材とを有してなり、前記保護部材の先端部には針先が保護部材の内部空間に収容された時に前記先端側開口を閉鎖するよう内方向へ変位しうる変位側壁が備えられており、前記変位側壁は前記閉鎖部材が保護部材の先端部外周に配置されることにより内方向へ変位するものである針先保護用プロテクタ、
(2) 前記保護部材は、基端側開口を有する基端壁と、先端側開口を有する先端壁と、基端壁および先端壁と一体的に設けられる針の軸方向に延びる側壁とを有しており、前記側壁の一部に前記変位側壁が設けられてなる(1)記載のプロテクタ、
(3) 前記保護部材は対向する一対の側壁を有しており、前記側壁の一方の先端部が変位側壁である(2)記載のプロテクタ、
(4) 前記保護部材は針先を四方から包囲する4枚の側壁を有しており、前記側壁の対向する一対の先端部に一対の変位側壁が設けられてなる(2)記載のプロテクタ、
(5) 前記閉鎖部材は、針先が前記保護部材の内部空間に収容される前は保護部材の変位側壁が備えられていない基端部の外周に配置され、針先が前記保護部材の内部空間に収容された時に前記保護部材の外周を先端側へと摺動して保護部材の変位側壁が備えられた先端部の外周に配置されるものであり、前記保護部材の先端部には、閉鎖部材が先端部外周に配置されたときにそれ以降の摺動を阻止し、変位側壁を内方向へ変位した状態で保持しうる係止手段が設けられてなる(1)〜(4)のいずれかに記載のプロテクタ、
(6) 前記閉鎖部材は、前記保護部材の基端を挿通しうる内径を有する開口部を備え、自然状態で前記保護部材の基端部外周に配置されてなる(1)〜(5)のいずれかに記載のプロテクタ、
(7) 前記閉鎖部材は環状体であり、前記係止手段は基端側へ向けて外方へ突設された爪部と先端側へ向けて外方へ突設された爪部である(6)記載のプロテクタ、
(8) 前記閉鎖部材は、前記保護部材の基端を挿通するために必要な内径よりもわずかに小さい内径を有する開口部を備え、内周が押し広げられることによって内方向へ付勢された状態で前記保護部材の基端部外周に配置されてなる(1)〜(5)のいずれかに記載のプロテクタ、
(9) 前記閉鎖部材は弾性材料から形成された環状体であり、前記係止手段は前記閉鎖部材が付勢力によって収縮して嵌合しうる少なくとも一つの凹部である(8)記載のプロテクタ、
(10) 前記閉鎖部材は一部が切断された環状体であり、前記係止手段は前記閉鎖部材が付勢力によって収縮して嵌合しうる少なくとも一つの凹部である(8)記載のプロテクタ
に関する。
本発明のプロテクタは、保護部材と閉鎖部材の二部材から構成されることにより、従来のプロテクタのように内方向への付勢力が直接針の外周面にかからない。したがって、針先保護時に針上を摺動するプロテクタの摺動抵抗が低くなり、針先保護操作を容易に行うことができる。また、使用前の針上にプロテクタを配置する際も、プロテクタの内方向への付勢力が直接針の外周面にかからないため、付勢力に逆らいながらプロテクタの開口部に針を挿通させる必要はなく、スムーズな配置が可能である。
以下、図面を用いて本発明の好ましい実施態様を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は本発明のプロテクタの一実施例の針先収容前の状態を示す斜視図であり、図2は図1に示されるプロテクタの針先収容後の状態を示す斜視図である。図3は図1に示される本発明のプロテクタを備えた注射針の斜視図である。図4は本発明のプロテクタの他の実施例の針先収容前の状態を示す斜視図であり、図5は図4に示されるプロテクタの針先収容後の状態を示す斜視図である。また、図6は図1に示されるプロテクタが針先を収容する様子を示す説明図である。本発明のプロテクタにおいて、先端側とは患者に穿刺される針先側(図中左側)を、基端側とはシリンジやチューブ等に接続される針基側(図中右側)を意味する。
図1〜3に示されるように、本発明のプロテクタ1は保護部材2と閉鎖部材3とを有してなる。保護部材2は、針4の針先41を収容しうる内部空間21を備え、先端側開口22および基端側開口23に針4を挿通した状態で、針4上を針4の軸方向に摺動することができるものである。前記閉鎖部材3は前記保護部材2の外周に配置され、保護部材2の基端部から先端部まで摺動することができるものである。
前記保護部材2は、基端側開口23を有する基端壁24と、先端側開口22を有する先端壁25と、基端壁24および先端壁25と一体的に設けられる針4の軸方向に延びる側壁26とを有している。針先41を収容しうる内部空間21は、この基端壁24、先端壁25および側壁26によって形成されるものであるが、この内部空間21は完全に外部から遮蔽された空間であってもよいし、図示されるように部分的に開放されたものであってもよい。すなわち、保護部材2の形状は、先端側開口22および基端側開口23に針4を挿通でき、なおかつ内部空間21に針先41を収容できるものであれば、特に限定されるものではない。また、前記先端部開口22は、先端壁25に設けられた孔である必要はなく、単に先端壁25の内側端部に針4を位置付けるために設けられた溝であってもよい。さらに、本発明の保護部材2は基端部と先端部から構成されるものであるが、それらの境界は保護部材2の軸方向中間部に限定されず、適宜変更できるものである。
前記保護部材2の具体例としては、図1〜3に示されるような形状を持つものがあげられる。ここに示される保護部材2は、四角形板状の基端壁24と同じく四角形板状の先端壁25を有しており、基端壁24の対向する二辺から対向する一対の側壁26が立設されている。一方の側壁26は板状であり、一端が基端壁24と一体的に設けられ、他端が先端壁25と一体的に設けられることで、基端壁24と先端壁25が対向するように配置される。他方の側壁26もまた板状であり、一端が基端壁24と一体的に設けられるが、側壁26の先端部の一部に変位側壁27が設けられている。
前記変位側壁27とは、前記保護部材2の先端部に設けられるものであり、針4の針先41が保護部材2の内部空間21に収容されたときに、前記先端壁25に設けられた先端側開口22を閉鎖するよう内方向へ変位するものである。変位側壁27は、例えば図1〜3に示されるように、外方へ沿った状態で側壁26に連設される本体部271と、本体部271の先端側に連設される閉鎖部272とから構成される。前記本体部271は外力により内方向に変位する、すなわち撓むことが可能であり、本体部271が内方向へ撓むと前記閉鎖部272が先端壁25の先端側開口22を閉鎖する。前記先端側開口22の閉鎖とは、先端側開口22が密閉されるように閉鎖されるものである必要はなく、先端側開口22から針4の針先41が突出しえないように閉鎖するものであればよい。
前記側壁26は、図示される対向する一対の側壁以外に、針先41を四方から包囲する4枚の板状側壁からなり、略四角柱状の保護部材2を提供するものであってもよい。また、前記変位側壁27は、図1〜3に示される具体例のように、側壁26の一方の先端部全体に設けられるものであってもよいし、図示されないが側壁26の一方の先端部の一部分に設けられてもよい。あるいは、複数の側壁26に複数の変位側壁27が設けられてもよい。
前記変位側壁27の内方向への変位は、閉鎖部材3によってなされる。すなわち、保護部材2の外周に摺動可能に配置される閉鎖部材3が保護部材2の先端部外周に配置されることにより、変位側壁27は内方向に変位せしめられ、先端側開口22から針先41が突出しえないように閉鎖するものである。前記閉鎖部材3は通常、針先41が内部空間21に収容される前は図1に示されるように保護部材2の基端部の外周に配置され、針先41が前記内部空間21に収容された時に前記保護部材2の外周を先端側へと摺動し、図2に示されるように変位側壁27が備えられた先端部の外周に配置される。ここで保護部材2の基端部とは、変位側壁27が備えられる先端部よりも基端側の部分を指している。
本発明の保護部材2の他の形状としては、針4を完全に収容しうるように側壁26が筒状のものや、2枚以上の側壁により構成されるほぼ筒状のものなどであってもよい。また保護部材2の側壁26部分における軸に垂直な断面の外周は、円形状以外に多角形状等であってもよい。保護部材2の側壁26部分における軸に垂直な断面の外周形状と、閉鎖部材3の内周形状とは、必ずしも同一である必要はないが、閉鎖部材3が保護部材2の外周上を摺動しうるような内径を有している必要がある。
また前記保護部材2の変位側壁27の閉鎖部272は、変位側壁27の先端部より基端側に向けて突出するよう設けられることにより、針先41の突出をより効果的に防止することができる。
前記保護部材2は、全体が同一材料から形成される場合は、加工により内方向へ変位する変位側壁27が形成可能な材料、例えばステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、銅または銅系合金等の各種金属材料、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリル系樹脂、ABS樹脂、アイオノマー、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の各種樹脂材料等から形成されることが好ましい。
このような材料から形成される保護部材2は、射出成形等により成形された樹脂材料、曲げ加工等により成形された金属材料およびセラミックスを接合することにより形成することができる。この場合の接合方法は特に限定されず、例えば、カシメ、凹凸による係合、接着剤による接着、融溶などが挙げられる。また、前記保護部材2は、前記材料の2種以上を組み合わせて形成することも可能である。例えば、変位側壁27の内壁にセラミックスのような硬質材料で形成した部材を取り付けることにより、変位側壁27の強度の向上を図ることができる。ここで、保護部材2の基端部は、外周に配置される閉鎖部材3が後述するように内方向へ付勢された状態で配置される場合においては、その付勢力を直接針4上に付加することがないよう、変形しないものでなければならない。
前記保護部材2の外周に配置される閉鎖部材3は、前述のように保護部材2の外周上を摺動しうるような内径および内周形状を有している。前記閉鎖部材3はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリル系樹脂、ABS樹脂、アイオノマー、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の各種樹脂材料、またはステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、銅または銅系合金等の各種金属材料、セラミック等の硬質材料などから形成される。また前記閉鎖部材3は天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材料や、熱可塑性エラストマー等、弾性材料から形成されるものであってもよい。前記閉鎖部材3は射出成形等によって、環状体あるいは一部が切断された環状体等に形成される。
図1〜3に示されるプロテクタ1に設けられる閉鎖部材3は、前記保護部材2の基端を挿通しうる内径を有する開口部を備え、自然状態で前記保護部材2の基端部外周に配置された環状体である。図示される閉鎖部材3において、外周は円形であり、内周は保護部材2の側壁26部分の軸に垂直な断面の外周形状に合わせて四角形状に形成されている。しかし、外周形状および内周形状はこれらに限定されることなく、保護部材2の外周上を軸方向に摺動しうるものであればよく、例えば内周が四角形状であってもよい。前記閉鎖部材3の厚みもまた特に限定されないが、保護部材2の外周上を軸方向に摺動しうる剛性を備えている必要がある。
前記閉鎖部材3は、図1に示される保護部材2の基端部の外周に配置された状態から、図2に示される変位側壁27が備えられた先端部の外周に配置される状態まで、保護部材2の外周を先端側へと摺動するものである。このような閉鎖部材3が、図2に示されるように先端部外周に配置されたときに、それ以降の閉鎖部材3の摺動を阻止し、変位側壁27を内方向へ変位した状態で保持しうる係止手段が保護部材2の先端部に設けられてもよい。
前記係止手段としては、例えば図1〜3に示されるように基端側へ向けて外方へ突設された爪部51と、爪部51の基端側に先端側へ向けて外方へ突設された爪部52とからなるものが用いられる。保護部材2の外周上を基端部から先端部へと摺動した閉鎖部材3は、前記爪部52を内方向へ付勢しながら乗り越え、前記爪部51の突端に当接して摺動を停止し、前記爪部51と爪部52との間に係止される。この係止手段を設けることにより、保護部材2の内部空間21に収容された針先41が再度先端側から突出することを防止するよう、先端側開口22が閉鎖部272によって閉鎖された状態を保持することができる。
前記係止手段は、閉鎖部材3を変位側壁27を内方向へ変位した状態で保持するものであるため、基本的には変位側壁27上に設けられるものであるが、係止手段が前記爪部51および52から構成される場合、基端側の爪部52は側壁26の先端側に設けられてもよい。また前記係止手段は、変位側壁27が設けられていない側壁26の、変位側壁27に対向する先端部に設けられてもよい。
閉鎖部材3の他の実施例としては、保護部材2の基端を挿通するために必要な内径よりもわずかに小さい内径を有する開口部を備え、内周が押し広げられることによって内方向へ付勢された状態で前記保護部材2の基端部外周に配置されるものがあげられる。このような閉鎖部材31は、例えばゴム材料や、熱可塑性エラストマー等の弾性材料から形成される環状体や、弾性材料以外の材料から形成される、図4または図5に示されるように一部が切断された環状体である。
前者の弾性材料から形成される環状体の場合は、内周が押し広げられ、内方向に付勢された状態で保護部材2の基端部外周に配置され、先端側へ摺動して保護部材2の先端部外周に配置されるときは付勢力によって収縮して変位側壁27を内方向へ変位させる。
一方、後者の一部が切断された環状体の場合は、切断部311が図4に示されるように押し広げられ、内方向に付勢された状態で保護部材2の基端部外周に配置され、先端側へ摺動して保護部材2の先端部外周に配置されるときは、図5に示されるように切断部311が完全にあるいは若干閉じることによって収縮して変位側壁27を内方向へ変位させる。
これらの内方向へ付勢された状態で前記保護部材2の基端部外周に配置される閉鎖部材31は、先端側へ摺動して収縮した際に、それ以降の摺動を阻止し変位側壁27を内方向へ変位した状態で保持しうる係止手段として設けられた溝部53内に係止される。前記溝部53は保護部材2の先端部外周に少なくとも一つ設けられるが、側壁26または変位側壁27のいずれに設けられてもよいが、図4および図5に示されるように複数個の溝部53が設けられることにより、閉鎖部材31はより確実に保護部材2に摺動不能に係止される。
本発明の保護部材2には、さらに針先41が内部空間21に収容される前に、閉鎖部材3が保護部材2の基端部外周に配置された状態を維持するために、保護部材2の基端部に閉鎖部材3を係止する第二の係止手段を設けてもよい。このような第二の係止手段としては、前記爪部51および52のように一対の爪部からなるものがあげられる。また、一部が切断された環状体の閉鎖部材31を用いる場合には、切断部311をより押し広げることにより切断部311内に狭持させる凸部を設けてもよい。第二の係止手段は、前述の保護部材2の先端部に設けられた係止手段とは異なり、容易に係止状態が解除できるものでなければならない。したがって、第二の係止手段が一対の爪部である場合は、先端側の爪部の高さが機能を発揮できる最小限まで低く設定されたり、突部が設けられる場合は、先端側がテーパー形状に設定されるなどの考慮が必要になる。このような第二の係止手段を設けることにより、図3に示されるようにプロテクタ1が針4上に配置された状態での針先41の患者への穿刺操作が不都合なく行える。
次に、本発明のプロテクタ1が針先41を収容する様子を、図6を用いて説明する。
プロテクタ1は、図3に示されるように針4と針ハブ6からなる一般的な注射針に、使用前に予め針4をプロテクタ1の先端側開口22および基端側開口23に挿通させて針4上に配置される。本発明のプロテクタ1はこのような注射針に限らず、針ハブ6部分に固定翼が取り付けられた翼状針や、樹脂製の外針が外周に配置される留置針等にも用いることができる。本発明のプロテクタ1は図6(a)に示される使用前の状態では、変位側壁27または閉鎖部材3の内方向への付勢力が直接針の外周面にかからないため、このプロテクタ1の針4上への配置がスムーズに行われる。プロテクタ1は、針ハブ6の先端側に隣接して配置された後、針先41を収容する操作が行われるまでの間に針4上を摺動しないよう、プロテクタ1または針ハブ6に凹凸係合やカシメのような保持機構を設けてもよい。
針4の使用後、針先41をプロテクタ1で保護する際には、針4を患者の血管から引き抜く動作と同時に、または針4が患者の血管から引き抜かれた直後に、プロテクタ1を針4上を先端側へ摺動する。このとき、本発明のプロテクタ1は保護部材2の変位側壁27が内方向へ付勢されておらず、また閉鎖部材3も内方向へ付勢されていないか、あるいは付勢されていても配置されている保護部材2の基端部はその付勢力を受けて変形しないものであるため、外力が針4上に付加されることはない。したがって、医療従事者は針4の使用後、従来よりも格段に小さい力でプロテクタ1を摺動させることができる。
針4の針先41が図6(b)に示されるように保護部材2の内部空間21に収容されると、閉鎖部材3が保護部材2上を先端側へと摺動せしめられる。閉鎖部材3が保護部材2の先端部に到達すると、変位側壁27が内方向へ変位せしめられて、図6(c)に示されるように保護部材2の先端側開口22は閉鎖され、閉鎖部272によって針先41が先端側へ突出することが防止される。
プロテクタ1内に収容された針先41がプロテクタ1の基端側から突出することを防止するため、プロテクタ1を装着する針4の先端部には保護部材2の基端側開口23を通過不能な外径の突部42が形成されていることが好ましい。このように突部42が設けられた針4を使用する場合、保護部材2の全長は、前記突部42が基端側開口23の縁に係合したときに針先41が閉鎖部272よりも基端側に位置されるよう設定される。
本発明のプロテクタの一実施例の針先収容前の状態を示す斜視図である。 図1に示されるプロテクタの針先収容後の状態を示す斜視図である。 図1に示される本発明のプロテクタを備えた注射針の斜視図である。 本発明のプロテクタの他の実施例の針先収容前の状態を示す斜視図である。 図4に示されるプロテクタの針先収容後の状態を示す斜視図である。 図1に示されるプロテクタが針先を収容する様子を示す説明図である。
符号の説明
1 プロテクタ
2 保護部材
21 内部空間
22 先端開口
23 基端開口
24 基端壁
25 先端壁
26 側壁
27 変位側壁
271 本体部
272 閉鎖部
3,31 付勢部材
311 切断部
4 針
41 針先
42 突部
51,52 爪部
53 溝部
6 針ハブ

Claims (10)

  1. 針先を収容しうる内部空間と先端側および基端側に針を挿通しうる開口とを備え、針上を針の軸方向に摺動しうる保護部材と、前記保護部材の外周に基端から先端まで摺動可能に配置された閉鎖部材とを有してなり、前記保護部材の先端部には針先が保護部材の内部空間に収容された時に前記先端側開口を閉鎖するよう内方向へ変位しうる変位側壁が備えられており、前記変位側壁は前記閉鎖部材が保護部材の先端部外周に配置されることにより内方向へ変位するものである針先保護用プロテクタ。
  2. 前記保護部材は、基端側開口を有する基端壁と、先端側開口を有する先端壁と、基端壁および先端壁と一体的に設けられる針の軸方向に延びる側壁とを有しており、前記側壁の一部に前記変位側壁が設けられてなる請求項1記載のプロテクタ。
  3. 前記保護部材は対向する一対の側壁を有しており、前記側壁の一方の先端部が変位側壁である請求項2記載のプロテクタ。
  4. 前記保護部材は針先を四方から包囲する4枚の側壁を有しており、前記側壁の対向する一対の先端部に一対の変位側壁が設けられてなる請求項2記載のプロテクタ。
  5. 前記閉鎖部材は、針先が前記保護部材の内部空間に収容される前は保護部材の変位側壁が備えられていない基端部の外周に配置され、針先が前記保護部材の内部空間に収容された時に前記保護部材の外周を先端側へと摺動して保護部材の変位側壁が備えられた先端部の外周に配置されるものであり、前記保護部材の先端部には、閉鎖部材が先端部外周に配置されたときにそれ以降の摺動を阻止しうる係止手段が設けられてなる請求項1〜4のいずれかに記載のプロテクタ。
  6. 前記閉鎖部材は、前記保護部材の基端を挿通しうる内径を有する開口部を備え、自然状態で前記保護部材の基端部外周に配置されてなる請求項1〜5のいずれかに記載のプロテクタ。
  7. 前記閉鎖部材は環状体であり、前記係止手段は基端側へ向けて外方へ突設された爪部と先端側へ向けて外方へ突設された爪部である請求項6記載のプロテクタ。
  8. 前記閉鎖部材は、前記保護部材の基端を挿通するために必要な内径よりもわずかに小さい内径を有する開口部を備え、内周が押し広げられることによって内方向へ付勢された状態で前記保護部材の基端部外周に配置されてなる請求項1〜5のいずれかに記載のプロテクタ。
  9. 前記閉鎖部材は弾性材料から形成された環状体であり、前記係止手段は前記閉鎖部材が付勢力によって収縮して嵌合しうる少なくとも一つの凹部である請求項8記載のプロテクタ。
  10. 前記閉鎖部材は一部が切断された環状体であり、前記係止手段は前記閉鎖部材が付勢力によって収縮して嵌合しうる少なくとも一つの凹部である請求項8記載のプロテクタ。
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