JP2008237145A - 刈取収穫機の刈取昇降制御装置 - Google Patents

刈取収穫機の刈取昇降制御装置 Download PDF

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鉄弥 仲島
Kazuhiro Takahara
高原  一浩
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Abstract

【課題】 刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供する。
【解決手段】 刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段Aが、刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて2個備えられ、目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高いときには、2個の対地高さ検出手段Aのいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に刈取部を上昇させ、且つ、目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、2個の対地高さ検出手段Aの夫々が目標対地高さよりも低い値を検出すると刈取部を上昇させるように昇降操作手段C1を制御するよう構成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置に関する。
上記刈取収穫機の刈取昇降制御装置において、従来では、超音波センサにて構成される非接触式の対地高さ検出手段が刈取部の適宜箇所に1個装着され、この対地高さ検出手段にて検出される刈取部の対地高さが目標対地高さ設定手段にて設定された目標対地高さになるように、昇降操作手段としての昇降シリンダを制御する構成となっていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−37865号公報
上記従来構成は、非接触式の対地高さ検出手段により、雑草やワラ屑等を引っ掛けるおそれの少ない状態で良好に対地高さを検出しながら、刈取部の対地高さを制御することができるようにしたものである。
ところが、通常この種の刈取収穫機は作業能率の向上のために複数条を同時に刈取作業する構成が一般的であるが、このように刈幅が大である場合であっても1個の対地高さ検出手段で対地高さを検出するものであるから、その検出高さが目標高さに維持されるとしても、例えば、その対地高さ検出手段が通過する箇所とは刈幅方向に離れた箇所に地面に突起部が存在する場合等においては、刈取部の地面との距離が近づくことになり、刈取部の前端の分草具が地面に突っ込むおそれがあり改善の余地があった。
そこで、このような不利を回避するために、前記非接触式の対地高さ検出センサを刈幅方向に沿って複数個並列配備し、それら複数の対地高さ検出手段のうちの少なくともいずれか1つが目標対地高さよりも低い対地高さを検出すると刈取部を上昇させるように昇降操作手段を制御するように構成することが考えられる。
このように構成すると、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において局部的に地面が突出しているよう突起部が存在しているような場合には、その突起部に対応する位置に設けられる対地高さ検出手段によって刈取部が突起部の地面に接近していることを検出すると刈取部を上昇させるので、そのような突起部への刈取部の突っ込みを回避して、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避し易いものであるが、この構成においても、未だ次のような不利がある。
すなわち、刈取収穫機により刈取作業を行う場合、刈取対象となる茎稈が倒伏した状態となっていることがあり、このような倒伏している茎稈を刈り取るときには、追い刈り形態や迎い刈り形態にて刈取作業を行うことになるが、複数の対地高さ検出手段のうちの少なくともいずれか一つが目標対地高さよりも低い対地高さを検出すると刈取部を上昇させるようにすると、例えば凹凸が多い圃場等の場合において刈取部の上昇操作が繰り返し行われるものとなる等、倒伏している茎稈を刈り取るときにも、刈取部の上昇操作が繰り返し行われることがある。
そして、倒伏している茎稈の刈取作業において、刈取部の上昇操作が行われると、例えば迎い刈り形態で刈取作業を行っている状態においては、刈取部の上部に覆いかぶさるような状態となっている茎稈が、刈取部の上昇に伴って引きちぎられたり、引き抜かれる虞があり、又、追い刈り形態で刈取作業を行っている場合にも同様に、刈取部に備えさせた引起し装置にて係止されながら引起されている茎稈が、刈取部の上昇に伴って引きちぎられたり、引き抜かれる虞があるため、刈取部の上昇操作は避けたいにも拘わらず、倒伏している茎稈の刈取作業においても刈取部の上昇操作が繰り返し行われることになり、良好な刈取作業を行えない虞があった。
本発明の目的は、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
前記制御手段が、
前記刈取昇降制御として、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高いときには、前記複数の対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、且つ、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記複数の対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が前記目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するよう構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高いときには、前記複数の対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で昇降操作手段を制御することにより、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において圃場面に突起部が存在しているような場合であっても、刈取部の地面への突っ込みを回避し易いものになり刈取部が損傷するおそれが少ないものになる。
ちなみに、前記各対地高さ検出手段は非接触式に設けられることから、例えば接地式の対地高さ検出手段のように地面に接地追従する接地体を備えるものでは、雑草やワラ屑等を引っ掛けてそれらが堆積して対地高さの検出が行えなくなる等のおそれがあるが、このような夾雑物の堆積が少ない良好な状態で対地高さを検出することができる。
そして、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記複数の対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が前記目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で昇降操作手段を制御することになる。
倒伏している茎稈を刈り取るときには、前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下に設定されることになるが、このような刈取作業状態においては、前記多数検出状態である場合に刈取部を上昇させる形態で昇降操作手段を制御し、複数の対地高さ検出手段のうちのいずれか1つだけが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態では刈取部を上昇させないので、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において突起部が存在しているような場合等においては刈取部を上昇させずに、茎稈の引き抜き等が発生するおそれを少なくして、刈取作業が良好に行えるものになる。
説明を加えると、茎稈が倒伏している場合には、圃場は軟弱な湿田である場合が多く、例えば、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において圃場面に突起部が存在しており、刈取部がそのような突起部に突っ込むようなことがあっても、圃場面が比較的軟弱であることから刈取部が損傷するおそれは少ないと考えられる。
一方、前記多数検出状態が検出されるのは、圃場面が広い範囲にわたって突出している状態やあるいは車体が前後に傾斜して刈取部全体が地面に接近しているような場合が考えられるが、このような場合には、そのまま刈取作業を続行すると、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれもあるので、このような場合には刈取部を上昇させることで、地面に埋まることを回避させるようにしている。
つまり、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるような場合には、刈取部を上昇させることで、刈取部が地面に対して大きく突っ込むことを回避させるようにしながら、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において部分的に突出する突起部が形成されているような場合であっても、刈取部を上昇させないことにより、茎稈の引き抜き等が発生するおそれを少なくして、刈取作業が良好に行えるものになる。
従って、第1特徴構成によれば、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
前記走行機体に装備した走行装置の走行用接地面に対する前記刈取部の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
前記刈取部の水平基準面に対する目標傾斜角を設定する目標傾斜角設定手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御を実行するように構成され、かつ、姿勢制御用のモード切換手段の切換指令に基づいて、前記姿勢制御を実行する姿勢制御実行モードと前記姿勢制御の実行を停止する姿勢制御停止モードとに切り換わるように構成され、並びに、
前記刈取昇降制御として、前記姿勢制御実行モードの場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、かつ、前記姿勢制御停止モードの場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、前記制御手段は、前記姿勢制御実行モードであれば、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記走行機体の水平基準面に対する傾斜角が前記目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するが、刈取部の姿勢は通常の場合、水平姿勢に維持されることになる。一方、前記姿勢制御停止モードであれば、前記姿勢制御を実行しないので、地面の凹凸に応じて刈取部の地面に対する姿勢は変化することになる。
前記制御手段は、前記姿勢制御停止モードが設定されている場合には、刈取部が地面に対して傾斜した状態になるおそれが大であるから、複数の対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に刈取部を上昇させる形態で昇降操作手段を制御することにより、刈取部における低い側に位置する箇所において突起部が存在しているような場合には刈取部を上昇させることで地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
ちなみに、前記各対地高さ検出手段は非接触式に設けられることから、例えば接地式の対地高さ検出手段のように地面に接地追従する接地体を備えるものでは、雑草やワラ屑等を引っ掛けてそれらが堆積して対地高さの検出が行えなくなる等のおそれがあるが、このような夾雑物の堆積が少ない良好な状態で対地高さを検出することができる。
そして、前記制御手段は、前記姿勢制御実行モードであれば、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に刈取部を上昇させる形態で昇降操作手段を制御するのである。
倒伏している茎稈を刈り取る作業を行う場合には、前記姿勢制御実行モードが設定されて刈取部がほぼ水平姿勢を維持する状態で刈取作業することになるので、前記多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるようにすることで、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において突起部が存在することによって刈取部が上昇することがなく茎稈の引き抜きのおそれが少なく、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるときにだけ刈取部を上昇させて刈取部が地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
説明を加えると、茎稈が倒伏している場合には、圃場は軟弱な湿田である場合が多く、例えば、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において圃場面に突起部が存在しており、刈取部がそのような突起部に突っ込むようなことがあっても、圃場面が比較的軟弱であることから刈取部が損傷するおそれは少ないと考えられる。
しかし、前記多数検出状態が検出されるのは、圃場面が広い範囲にわたって突出している状態やあるいは車体が前後に傾斜して刈取部全体が地面に接近しているような場合が考えられるが、このような場合には、そのまま刈取作業を続行すると、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれもあるので、このような場合には刈取部を上昇させることで、地面に埋まることを回避させるようにしている。
つまり、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるような場合には、刈取部を上昇させることで、刈取部が地面に対して大きく突っ込むことを回避させるようにしながら、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において部分的に突出する突起部が形成されているような場合であっても、刈取部を上昇させないことにより、茎稈の引き抜き等が発生するおそれを少なくして、刈取作業が良好に行えるものになる。
従って、第2特徴構成によれば、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供できるに至った。
本発明の第3特徴構成は、刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
前記走行機体に装備した走行装置の走行用接地面に対する前記刈取部の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
前記刈取部の水平基準面に対する目標傾斜角を設定する目標傾斜角設定手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御を実行するように構成され、並びに、
前記刈取昇降制御として、前記傾斜角検出手段にて前記刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の傾斜角が検出されている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、かつ、前記傾斜角検出手段にて前記設定範囲を外れた傾斜角が検出されている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するように構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、前記制御手段は、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように姿勢変更操作手段の作動を制御するが、刈取部の姿勢は通常の場合は水平姿勢に維持されるように目標傾斜角が設定されるのが一般的であるが、圃場面は凹凸が多く走行に伴って走行機体並びにそれに伴って刈取部の姿勢も走行装置の走行面の凹凸に起因して左右に傾斜することがある。そのとき、上記した姿勢制御を実行することで、刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角になるように姿勢変更操作手段の作動を制御するのであるが、その姿勢制御による姿勢修正動作が行われるまでの間に、刈取部における傾斜下方側の箇所が地面に突っ込むおそれがある。
そこで、前記制御手段は、前記傾斜角検出手段にて刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲を外れた傾斜角が検出されている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるように昇降操作手段を制御するようにしたから、刈取部における低い側に位置する箇所において突起部が存在しているような場合には刈取部を上昇させることで地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
ちなみに、前記各対地高さ検出手段は非接触式に設けられることから、例えば接地式の対地高さ検出手段のように地面に接地追従する接地体を備えるものでは、雑草やワラ屑等を引っ掛けてそれらが堆積して対地高さの検出が行えなくなる等のおそれがあるが、このような夾雑物の堆積が少ない良好な状態で対地高さを検出することができる。
そして、前記制御手段は、前記傾斜角検出手段にて前記刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の傾斜角が検出されている場合には、前記多数検出状態である場合に刈取部を上昇させる形態で昇降操作手段を制御するのである。
倒伏している茎稈を刈り取る作業を行う場合には、刈取部がほぼ水平姿勢を維持する状態で刈取作業することになるので、前記多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるようにすることで、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において突起部が存在することによって刈取部が上昇することがなく茎稈の引き抜きのおそれが少なく、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるときにだけ刈取部を上昇させて刈取部が地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
説明を加えると、茎稈が倒伏している場合には、圃場は軟弱な湿田である場合が多く、例えば、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において圃場面に突起部が存在しており、刈取部がそのような突起部に突っ込むようなことがあっても、圃場面が比較的軟弱であることから刈取部が損傷するおそれは少ないと考えられる。
しかし、前記多数検出状態が検出されるのは、圃場面が広い範囲にわたって突出している状態あるいは車体が前後に傾斜して刈取部全体が地面に接近しているような場合が考えられるが、このような場合には、そのまま刈取作業を続行すると、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれもあるので、このような場合には刈取部を上昇させることで、地面に埋まることを回避させるようにしている。
つまり、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるような場合には、刈取部を上昇させることで、刈取部が地面に対して大きく突っ込むことを回避させるようにしながら、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において部分的に突出する突起部が形成されているような場合であっても、刈取部を上昇させないことにより、茎稈の引き抜き等が発生するおそれを少なくして、刈取作業が良好に行えるものになる。
従って、第3特徴構成によれば、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供できるに至った。
本発明の第4特徴構成は、刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
前記走行機体に装備した走行装置の走行用接地面に対する前記刈取部の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
前記刈取部の水平基準面に対する目標傾斜角を設定する目標傾斜角設定手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御を実行するように構成され、並びに、
前記刈取昇降制御として、前記目標傾斜角設定手段にて設定された目標傾斜角が前記刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、かつ、前記目標傾斜角設定手段にて検出された目標傾斜角が前記設定範囲を外れている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するように構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、前記制御手段は、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するが、前記目標傾斜角設定手段にて設定される目標傾斜角としては、通常の作業では刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲に設定されるが、圃場の畦際等において、手刈りした茎稈群が堆積しているような場合があり、畦際で刈取作業するときに、この堆積している茎稈群等を避けるために、目標傾斜角設定手段にて設定される目標傾斜角として前記設定範囲を外れた値を設定して刈取部を水平基準面に対して傾斜させた状態で刈取作業を行うことがあり、刈取部における低い側に位置する箇所が地面に突っ込むおそれが大きいものになる。
そこで、前記制御手段は、前記目標傾斜角設定手段にて検出された目標傾斜角が前記設定範囲を外れている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するようにしたから、刈取部が水平基準面に対して傾斜した状態で刈取作業を行っているときに、刈取部における低い側に位置する箇所において突起部が存在してその箇所に対応する対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出すると、刈取部を上昇させることにより、刈取部が地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
ちなみに、前記各対地高さ検出手段は非接触式に設けられることから、例えば接地式の対地高さ検出手段のように地面に接地追従する接地体を備えるものでは、雑草やワラ屑等を引っ掛けてそれらが堆積して対地高さの検出が行えなくなる等のおそれがあるが、このような夾雑物の堆積が少ない良好な状態で対地高さを検出することができる。
そして、前記制御手段は、前記目標傾斜角設定手段にて設定された目標傾斜角が前記設定範囲の場合には、前記多数検出状態である場合に刈取部を上昇させるように昇降操作手段を制御するのである。
つまり、倒伏している茎稈を刈り取る作業を行う場合には目標傾斜角を前記設定範囲に設定した状態で刈取作業することになるが、前記多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるように昇降操作手段を制御するようにしたから、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において突起部が存在することによって刈取部が上昇することがなく茎稈の引き抜きのおそれが少なく、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるときにだけ刈取部を上昇させて刈取部が地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
説明を加えると、茎稈が倒伏している場合には、圃場は軟弱な湿田である場合が多く、例えば、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において圃場面に突起部が存在しており、刈取部がそのような突起部に突っ込むようなことがあっても、圃場面が比較的軟弱であることから刈取部が損傷するおそれは少ないと考えられる。
しかし、前記多数検出状態が検出されるのは、圃場面が広い範囲にわたって突出している状態やあるいは車体が前後に傾斜して刈取部全体が地面に接近しているような場合が考えられるが、このような場合には、そのまま刈取作業を続行すると、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれもあるので、このような場合には刈取部を上昇させることで、地面に埋まることを回避させるようにしている。
つまり、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるような場合には、刈取部を上昇させることで、刈取部が地面に対して大きく突っ込むことを回避させるようにしながら、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において部分的に突出する突起部が形成されているような場合であっても、刈取部を上昇させないことにより、茎稈の引き抜き等が発生するおそれを少なくして、刈取作業が良好に行えるものになる。
従って、第4特徴構成によれば、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供できるに至った。
本発明の第5特徴構成は、刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
前記走行機体の走行速度を検出する走行速度検出手段が設けられ、
前記制御手段が、
前記刈取昇降制御として、前記走行速度検出手段にて検出される走行速度が設定速度以上である場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、且つ、前記走行速度検出手段にて検出される走行速度が設定速度未満である場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が前記目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するよう構成されている点にある。
第5特徴構成によれば、前記制御手段が、前記走行速度検出手段にて検出される走行速度が設定速度以上である場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるように昇降操作手段を制御するのである。
すなわち、走行速度が設定速度以上となるような速い速度で走行機体を走行させながら刈取作業している場合に、地面に突起部が形成されていると、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれが大きいと考えられる。そこで、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出すると前記刈取部を上昇させることにより、刈取部が大きく地面に埋ってしまうことを回避し易いものとなる。
ちなみに、前記各対地高さ検出手段は非接触式に設けられることから、例えば接地式の対地高さ検出手段のように地面に接地追従する接地体を備えるものでは、雑草やワラ屑等を引っ掛けてそれらが堆積して対地高さの検出が行えなくなる等のおそれがあるが、このような夾雑物の堆積が少ない良好な状態で対地高さを検出することができる。
そして、前記制御手段は、前記走行速度検出手段にて検出される走行速度が設定速度未満である場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が前記目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるように昇降操作手段を制御するのである。
倒伏している茎稈を刈り取る作業を行う場合には、走行速度を設定速度未満の低速に設定した状態で刈取作業することになるので、前記多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させるようにすることで、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において突起部が存在することによって刈取部が上昇することがなく茎稈の引き抜きのおそれが少なく、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるときにだけ刈取部を上昇させて刈取部が地面に突っ込むことを回避することが可能となる。
説明を加えると、茎稈が倒伏している場合には、圃場は軟弱な湿田である場合が多く、例えば、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において圃場面に突起部が存在しており、刈取部がそのような突起部に突っ込むようなことがあっても、圃場面が比較的軟弱であることから刈取部が損傷するおそれは少ないと考えられる。
しかし、前記多数検出状態が検出されるのは、圃場面が広い範囲にわたって突出している状態やあるいは車体が前後に傾斜して刈取部全体が地面に接近しているような場合が考えられるが、このような場合には、そのまま刈取作業を続行すると、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれもあるので、このような場合には刈取部を上昇させることで、刈取部が地面に埋まることを回避させるようにしている。
つまり、刈取部が大きく地面に埋ってしまうおそれがあるような場合には、刈取部を上昇させることで、刈取部が地面に対して大きく突っ込むことを回避させるようにしながら、刈取部における刈幅方向の一部の箇所において部分的に突出する突起部が形成されているような場合であっても、刈取部を上昇させないことにより、茎稈の引き抜き等が発生するおそれを少なくして、刈取作業が良好に行えるものになる。
従って、第5特徴構成によれば、刈取部が地面に突っ込むことにより刈取部が損傷することを回避しながら、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合において刈取作業を良好に行えるようにすることが可能となる刈取収穫機の刈取昇降制御装置を提供できるに至った。
本発明の第6特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記制御手段が、前記刈取昇降制御として、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記制御状態切換用設定高さより高いときよりも前記刈取部を低速で上昇させるように前記昇降操作手段を制御するよう構成されている点にある。
第6特徴構成によれば、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記制御状態切換用設定高さより高いときよりも刈取部を低速で上昇させるようにしたから、倒伏している茎稈の刈取作業を行う場合には、刈取部を低速で上昇させることにより、刈取部の上昇に伴って刈取対象である茎稈が引きちぎられたり、引き抜かれる虞を少ないものにしながら、刈取部を地面への突っ込むことを回避させることが可能となる。
本発明の第7特徴構成は、第1特徴構成〜第6特徴構成のいずれかに加えて、前記制御手段が、前記刈取昇降制御として、複数の前記対地高さ検出手段の全てが前記目標対地高さよりも高い値を検出した場合に前記刈取部を下降させる形態で、前記昇降操作手段を制御する自動下降処理を実行するように構成され、かつ、自動下降用のモード切換手段の切換指令に基づいて、前記自動下降処理を実行する自動下降実行モードと前記自動下降処理を実行をしない自動下降停止モードとに切り換わるように構成されている点にある。
第7特徴構成によれば、自動下降用のモード切換手段にて自動下降実行モードに切り換えられると、制御手段は、複数の前記対地高さ検出手段の全てが前記目標対地高さよりも高い値を検出した場合に前記刈取部を下降させる形態で、前記昇降操作手段を制御する自動下降処理を実行するから、例えば、地面の凹凸の少ない圃場であれば、地面地への突っ込みを防止するために刈取部を自動で上昇操作する処理と刈取部を自動で下降操作する処理とを共に実行するようにすることで、操作者は煩わしさのない状態で刈取作業を行える。
一方、自動下降用のモード切換手段にて自動下降停止モードに切り換えられると、制御手段は前記自動下降処理を実行をしない状態となる。この状態では、下降操作が手動にて指令することになるが、例えば、地面の凹凸の多い圃場であっても、下降操作を手動で行うことにより、刈取部が地面に突っ込むおそれの少ない状態で下降させることができる。
このように自動下降処理を実行する状態と実行しない状態とに任意に切り換えることができるから、作業状況の違いあるいは操作者の好みに応じて使い分けすることが可能であり、使い勝手のよいものとなる。
本発明の第8特徴構成は、第1特徴構成〜第7特徴構成のいずれかに加えて、前記制御手段が、前記刈取昇降制御として、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を上昇させるときは予め設定した目標量を上昇させ、かつ、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を下降させるときは前記複数の対地高さ検出手段のいずれかの検出値が前記目標対地高さになるまで前記刈取部を下降させるように、前記昇降操作手段を制御するよう構成されている点にある。
第8特徴構成によれば、前記制御手段は、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を上昇させるときは予め設定した目標量を上昇させるように昇降操作手段を制御するので、例えば、地面の突起部を乗り越えるように刈取部を上昇させることができ、刈取部が地面に突っ込むことを的確に回避し易いものとなる。
一方、刈取部を下降させるときは、複数の対地高さ検出手段のいずれかの検出値が目標対地高さになるまで刈取部を下降させるようにしたから、刈取部を地面に対して確実に目標対地高さに対応する位置まで下降させることができて、その後の刈取作業を良好に行うことができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る刈取収穫機の刈取昇降制御装置の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に刈取収穫機としてのコンバインの側面図が示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rを備えて走行可能に構成された走行機体Vの前部に、圃場に植えられた穀稈を刈り取り、刈り取った穀稈を後方に向けて搬送するように構成された刈取部2が昇降自在に備えられ、走行機体Vには、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク4、搭乗運転部5等を備えて構成されている。
前記刈取部2は、刈取条数分の刈取対象条の植立穀稈を振り分け分草する複数の分草具17、植立穀稈を立姿勢に引起す引起し装置6、引起された穀稈の株元側を切断するバリカン型刈取装置7、刈取られた穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更させながら後方に搬送する縦搬送装置8等で構成され、横向きの軸芯P1まわりで回動自在に走行機体Vに支持されている伝動ケース9の先端側に連結されている昇降操作手段としての昇降用油圧シリンダC1(以下、昇降シリンダという)により駆動昇降自在に構成されている。
図2に示すように、前記伝動ケース9の先端部に中央部が連結している機体横向きの伝動ケース15、この横向き伝動ケース15が備えている支持部材の機体横方向での複数箇所から機体前方向きに複数本の丸パイプ状の分草フレーム16を延出させて、それら複数本の分草フレーム16の基端部にわたって刈取装置7を取り付け、各分草フレーム16の先端部に分草具17を固定してある。
そして、このコンバインでは、走行機体Vに装備した左右の走行装置1L,1Rの走行用接地面に対する刈取部2の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段100が設けられている。以下、その構成について説明する。
先ず、左右の走行装置1L,1Rの走行機体Vへの取付構造を説明する。尚、左右の走行装置1L,1Rは夫々同一構成であるから、そのうち左側の走行装置1Lについて以下に説明し、右側の走行装置1Rについてはその説明を省略する。
図3に示すように、走行機体Vを構成する前後向き姿勢の主フレーム10に対して固定される支持フレーム11の前端側には駆動輪体12aが回転自在に支持されるとともに、複数個の遊転輪体12bを前後方向に並べた状態で枢支し、且つ、後端部にテンション輪体12cを支持したトラックフレーム13が支持フレーム11に対して上下動可能に装着されている。そして、駆動輪体12aとテンション輪体12c及び各遊転輪体12bにわたり無端回動体であるクローラベルトBが巻回されている。
前記支持フレーム11の前部側には水平軸芯P2周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される前ベルクランク14aが枢支され、支持フレーム11の後部側には水平軸芯P3周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される後ベルクランク14bが枢支されている。そして、前ベルクランク14aの下方側端部がトラックフレーム13の前部側箇所に枢支連結され、後ベルクランク14bの下方側端部は、ストローク吸収用の補助リンク14b1を介して、トラックフレーム13の後部側箇所に枢支連結されている。一方、前後ベルクランク14a,14bの夫々の上方側端部には、夫々、油圧シリンダC2、C3のシリンダロッドが連動連結されている。前記各油圧シリンダC2、C3のシリンダ本体側は主フレーム10における横フレーム部分に枢支連結されており、前記各油圧シリンダC2、C3は夫々複動型の油圧シリンダにて構成されている。
そして、前ベルクランク14aに対応する油圧シリンダC2(以下、左前シリンダという)を最も伸張させるとともに、後ベルクランク14bに対応する油圧シリンダC3(以下、左後シリンダという)を最も短縮させると、図3に示すように、トラックフレーム13が支持フレームに受け止め支持され、トラックフレームが主フレームに最も近づいてほぼ平行状態となる。この状態を下限基準姿勢という。
そして、図3に示すような前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図4に示すように、走行機体Vが接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになり、逆に、図4に示す状態から、左前シリンダC2を伸長作動させ、且つ、左後シリンダC3を短縮作動させると、走行機体Vが接地部に対して平行姿勢のまま近づく方向に姿勢変更(下降操作)することになる。又、左前シリンダC2又は左後シリンダC3の一方を作動させることで、前下がり状態にしたり後下がり状態に姿勢変更させることもできる。
右側の走行装置1Rにおいても同様に、機体前部側に位置する右前シリンダC4と、機体後部側に位置する右後シリンダC5とが夫々備えられ、左側の走行装置1Lと同様な動作を行う構成となっている。従って、前記姿勢変更操作手段100が4個の油圧シリンダC2〜C5を備えて構成される。尚、図示はしないが、各ベルクランク14a,14bの回動量に基づいて4個の油圧シリンダC2〜C5の操作量を検出するストロークセンサが設けられている。
次に、走行機体Vの左右傾斜姿勢を制御するための構成について説明する。
図5に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、この制御装置Hに、刈取部2の水平基準面に対する左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段としての重力式の左右傾斜角センサ45と、姿勢変更スイッチユニットSUの夫々の情報が入力されている。そして、制御装置から4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁46〜49に対する駆動信号が夫々出力されている。尚、図示しないが、制御装置Hには前記ストロークセンサの検出情報も入力される。
図6に示すように、姿勢変更スイッチユニットSUには、刈取部2の水平基準面に対する目標傾斜角、言い換えると、走行機体Vの目標とする左右傾斜角(目標傾斜角)を設定する目標傾斜角設定手段としての左右傾斜角設定器50、姿勢制御の一例としての水平制御の入り切りを指令する姿勢制御用のモード切換手段としての水平自動スイッチ51、水平制御の入り状態を示す水平ランプ52、及び、十字レバー式の操作具53にて作動する手動指令用の右上げスイッチ53a、左上げスイッチ53b、機体上げスイッチ53c及び機体下げスイッチ53dが設けられている。
又、上記左右傾斜角設定器50には、水平スイッチ50a、左傾斜スイッチ50b及び右傾斜スイッチ50cが備えられている。つまり、水平スイッチ50aを押すと、目標傾斜角として水平状態に対応する値が設定され、左傾斜スイッチ50bを押すと、現在設定されている目標傾斜角が段階的に左傾斜方向に修正され、右傾斜スイッチ50cを押すと、現在設定されている目標傾斜角が段階的に右傾斜方向に修正される。そして、左右傾斜角設定器50にて設定されている左右傾斜角については、搭乗運転部5の前方側に設けた表示装置(図示しない)に、図7に示すように、1〜7の7段階(目標傾斜角=0の第4段階が水平状態に対応する値を表わし、プラスの角度が右傾斜方向、マイナスの角度が左傾斜方向を夫々表わす)のいずれであるかが表示される。
そして、水平自動スイッチ51にて水平制御の入りが指令されると、制御装置Hは水平制御を実行する状態つまり姿勢制御実行モードに切り換わり、水平制御の切りが指令されると、制御装置Hは水平制御を実行しない制御停止状態つまり姿勢制御停止モードに切り換わることになる。
前記制御装置Hによる前記水平制御について簡単に説明する。
左右傾斜角検出センサ45にて検出される左右傾斜角の検出値と左右傾斜角設定器50にて設定された目標傾斜角との傾斜角偏差が制御用の不感帯を走行機体Vの左傾斜側に外れていれば、傾斜角偏差が制御用の不感帯に収まるまで次の動作を行う。つまり、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに右後シリンダC5を短縮作動させ、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに左後シリンダC3を伸長作動させる。
前記傾斜角偏差がローリング用の不感帯を走行機体Vの右傾斜側に外れていれば、偏差が制御用の不感帯に収まるまで次の動作を行う。つまり、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに左後シリンダC3を短縮作動させ、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに右後シリンダC5を伸長作動させる。
又、このコンバインは、刈取部2の対地高さを検出する複数の対地高さ検出手段としての超音波式の対地高さ検出センサAと、刈取部2の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段としての目標対地高さ設定器54とが備えられ、制御手段としての前記制御装置Hが前記対地高さ検出センサA及び前記目標対地高さ設定器54の情報に基づいて、昇降シリンダC1を制御する刈取昇降制御を実行するよう構成されている。制御装置Hは、刈取昇降制御を実行するときの制御モードとして、上昇並びに下降を自動で実行する自動下降実行モードとしての自動昇降モードと、地面への突っ込みを回避するために刈取部2の上昇操作は自動で行うが下降操作は手動指令にて行う自動下降停止モードとしての自動上昇モードとに切り換え自在に構成されている。
すなわち、図2に示すように、刈取部2の複数の分草フレーム16のうち、機体横幅方向の左右両側端部よりも1個だけ幅方向内側に位置する2つの分草フレーム16において、夫々、分草具17の機体後部側に刈取部2の対地高さを検出する対地高さ検出センサAが夫々備えられている。つまり、対地高さ検出センサAは刈取部2の刈幅方向に位置を異ならせて複数(具体的には2個)配備される構成となっており、各対地高さ検出センサAは、図5及び図8に示すように、間欠的に超音波を発する発信器20と、この発振器20から発せられた超音波の地面からの反射波を受信する受信器21とを備えて構成され、発振器20の発信から受信器21に到達するまでの時間から刈取部2の対地高さが制御装置Hにおいて演算にて検出される構成となっている。
そして、搭乗運転部5には、刈取部2の目標対地高さを設定するための目標対地高さ設定手段としての目標対地高さ設定器54、刈取昇降制御を実行する自動入り状態と制御を実行しない自動切り状態とに切換え自在な自動昇降入切スイッチ55、刈取昇降制御における制御モードを前記自動昇降モードと前記自動上昇モードのいずれかに切換え自在な自動下降用のモード切換手段としての刈取昇降モード切換スイッチ56、手動操作に基づいて刈取部2を昇降操作させるための昇降レバー57、この昇降レバー57を中立位置から上昇位置に操作するとオンする上昇スイッチSW1、昇降レバー34を中立位置から下降位置に操作するとオンする下降スイッチSW2夫々が設けられ、図5に示すように、上記各スイッチ55,56,SW1,SW2の検出情報、及び、目標対地高さ設定器54の情報は制御装置Hに入力され、制御装置Hからは昇降シリンダC1を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁58に対する駆動信号が出力されている。
前記目標対地高さ設定器54は、つまみ54aを回転操作して目標刈高さ(目標対地高さに相当する)を複数段階(例えば9段階)に切り換える構成となっており、操作領域の中央部(レベル5)に操作すると、標準的な刈高さ(例えば30mm)である標準値が設定され、それよりも右方向(レベル6〜9)に回動すると標準値よりも高い刈高さが設定され、中央部より左方向(レベル1〜4)に回動すると標準値よりも低い刈高さが設定される構成となっている。
又、刈取部2の走行機体Vに対する枢支部に刈取部2の機体に対する高さを検出する対機体高さ検出手段としてのポテンショメータ形式の対機体高さセンサ59が設けられ、この対機体高さセンサ59の検出情報も制御装置Hに入力される構成となっている。
クローラ走行装置1L,1Rへの走行駆動系に、走行出力軸の回転速度を検出する走行速度検出手段としての回転速度センサ60が備えられ、制御装置Hは、この回転速度センサ60の検出情報と時間経過情報とから走行機体の走行距離を演算にて求めるように構成され、さらに、前記回転速度センサ60の回転速度情報に基づいて走行機体Vの走行速度すなわち車速を演算にて求めるように構成されている。
前記制御装置Hは、昇降レバー57が上昇位置に操作されて上昇スイッチSW1がオンして上昇が指令されると、上昇が指令されている間は刈取部2を上昇させるべく昇降シリンダC1を作動させる。又、昇降レバー57が下降位置に操作されて下降スイッチSW2がオンして下降が指令されると、その下降が指令されている間は刈取部2を下降させるべく昇降シリンダC1を作動させる。このような手動昇降指令による操作は後述の刈取昇降制御よりも優先して実行される。この昇降レバー57の指令による昇降操作を行ったときは、昇降レバー57の指令を停止させると、指令が停止されたときの昇降位置で刈取部2が昇降停止してその位置で保持されることになる。
又、制御装置Hは、自動昇降入切スイッチ55がオンに設定されること、且つ、手動昇降指令による操作が行われて刈取部2の対機体高さが昇降可能範囲の中間レベルに設定された設定高さを下回ることの各条件が成立した場合に、前記各対地高さ検出センサAの検出情報に基づく刈取昇降制御を実行するように構成されている。尚、この刈取昇降制御を実行している状態においても、昇降レバー57による手動昇降指令があれば優先して操作を実行することになる。
そして、制御装置Hは、前記刈取昇降制御として、目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高いときには、2個の対地高さ検出センサAのいずれか一方が目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に刈取部2を上昇させ、且つ、目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、2個の対地高さ検出センサAの夫々が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に刈取部2を上昇させる形態で昇降シリンダC1を制御するよう構成されている。
説明を加えると、この実施形態では、制御装置Hは、前記刈取昇降制御として、前記目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さ(目標刈高さ)が前記制御状態切換用設定高さとしてのレベル2以下であるときにおいて、前記姿勢制御実行モードであること、前記左右傾斜角設定器50にて設定された前記目標傾斜角が刈取部2が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する水平側の設定範囲の場合であること、及び、回転速度センサ60にて検出される走行速度が設定速度以下であることの全てが成立している場合には、前記多数検出状態である場合に刈取部2を上昇させ、かつ、前記姿勢制御停止モードであること、前記姿勢制御実行モードであっても前記左右傾斜角設定器50にて設定される目標傾斜角が前記水平側の設定範囲を外れていること、及び、回転速度センサ60にて検出される走行速度が設定速度を超えていることのいずれかが成立している場合には、前記少数検出状態である場合に刈取部2を上昇させる形態で、昇降シリンダC1を制御するよう構成されている。
そして、制御装置Hは、2個の対地高さ検出センサAの全てが目標対地高さよりも高い値を検出した場合に刈取部2を下降させる形態で昇降シリンダC1を制御する自動下降処理を実行するように構成され、かつ、刈取昇降モード切換スイッチ56の切換指令に基づいて、前記自動下降処理を実行する自動下降実行モードとしての自動昇降モードと前記自動下降処理を実行をしない自動下降停止モードとしての自動上昇モードに切り換わるように構成されている。
又、対地高さ検出センサA及び目標対地高さ設定器54の情報に基づいて刈取部2を上昇させるときは予め設定した目標量を上昇させ、且つ、対地高さ検出センサA及び目標対地高さ設定器54の情報に基づいて刈取部2を下降させるときは2個の対地高さ検出センサAのいずれかの検出値が目標対地高さになるまで刈取部2を下降させるように、昇降シリンダC1を制御するよう構成されている。
以下、制御装置Hにおける刈取昇降制御の具体的な制御動作について図9〜図12に示すフローチャートに基づいて説明する。尚、この刈取昇降制御を実行するための条件は、上述したように、自動昇降入切スイッチ55がオン操作されており、刈取部2の対機体高さが昇降可能範囲の中間レベルに設定された設定高さを下回っていることである。又、この処理は、所定単位時間(例えば10ms)毎に繰り返し実行されることになる。
この刈取昇降制御においては、先ず、上昇操作を実行していない状態であり且つ自動昇降モードが設定されており、しかも、下降操作を実行していない状態であれば(ステップ1,2,3)、下降判別タイミングになっているか否かを判別する(ステップ4)。具体的には、前記回転速度センサ60の回転速度情報に基づいて演算にて求めた走行機体Vの走行距離が設定距離(30cm)に達する毎に下降判別タイミングであると判別するように構成されている。
前記下降判別タイミングでなければ、目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高い状態であるか制御状態切換用設定高さ以下の状態であるか、具体的には、目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さがレベル1〜9のうちレベル2よりも高い側に設定されているかレベル2以下に設定されているかを判別する(ステップ5)。従って、レベル2に対応する目標対地高さが制御状態切換用設定高さに対応することになる。
目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さがレベル2以下に設定されているときは、そのとき水平自動スイッチ51にて水平制御の入りが指令されており、しかも、水平スイッチ50aが押し操作されて目標傾斜角として水平状態に対応する値が設定されており、しかも、回転速度センサ60の回転速度情報に基づいて演算にて求めた車速が予め設定している設定車速以下である場合には(ステップ6,7,8)、2つの対地高さ検出センサAの検出値が、夫々、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に刈取部2を上昇させる上昇処理を実行する(ステップ9,10)。
又、前記目標対地高さがレベル2よりも高い側に設定されているとき、前記目標対地高さがレベル2以下に設定されていても水平自動スイッチ51にて水平制御の切りが指令されているとき、前記目標対地高さがレベル2以下に設定されていて、水平自動スイッチ51にて水平制御の入りが指令されていても、左傾斜スイッチ50bあるいは右傾斜スイッチ50cが操作されて目標傾斜角として水平状態に対応する値とは異なる値が設定されているとき、すなわち、第4段階以外の第1〜3段階及び第5〜第7段階のうちのいずれかの段階が設定されているとき、及び、車速が設定車速を超えているときには(ステップ11)、2つの対地高さ検出センサAのうちのいずれかのものの検出値が目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に、刈取部2を上昇させる上昇処理を実行する(ステップ10)。
前記上昇処理は、図10に示すように、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さと対地高さ検出センサAの検出値との偏差に基づいて、地面への突っ込みを回避させるために刈取部2を上昇させるのに必要な上昇用目標量並びに上昇速度を演算にて求める(ステップ21)。2つの対地高さ検出センサAの検出値が、夫々、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合には、その2つの対地高さ検出センサAのうちの検出値が低い方のものの検出値を用いて上昇用目標量並びに上昇速度を求める。
制御装置Hは、このとき、目標対地高さ設定器54にて目標対地高さがレベル2以下に設定されているときには、レベル3より高い目標対地高さが設定されるときよりも刈取部2を低速で上昇させるように昇降シリンダC1を制御するよう構成されている。つまり、刈取部2の上昇速度は目標対地高さと対地高さ検出値との偏差に応じて変化するが、偏差が同じであるときにおける上昇速度が、レベル2以下に設定されているときはレベル3より高い目標対地高さが設定されるときよりも低速になるように設定することになる。
尚、上昇用目標量並びに上昇速度を求める際には、2つの対地高さ検出センサAのうちの検出値が高い方のものの検出値を用いるようにしたり、2つの対地高さ検出センサA夫々の検出値の平均値を用いるようにしてもよい。
そして、対機体高さセンサ59の検出値に基づいて刈取部2が前記上昇用目標量を上昇したことを検出するまで上昇操作を実行し、上昇用目標量を上昇すると上昇操作を停止する(ステップ22,23,24)。この上昇操作を実行しているときは、対地高さ検出センサAの検出状態にかかわらず上昇用目標量を上昇するまで実行することになる(ステップ1)。
ステップ4にて下降判別タイミングになっていることが判別されると、そのとき、2つの対地高さ検出センサAの検出値が夫々目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも高い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を高い側に外れている場合には、刈取部2を下降させる下降処理を実行する(ステップ12,13)。
前記下降処理は、図11に示すように、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さに対する対地高さ検出センサAの検出値と目標対地高さとの偏差に基づいて、刈取部2を下降させるのに必要な下降速度を演算にて求める(ステップ31)。そのとき、2つの対地高さ検出センサAの検出値のうちの下方側に位置する検出値を用いて下降速度を求める。そして、下降操作を実行し、いずれかの対地高さ検出センサAの検出値が不感帯内に入ると下降操作を停止する(ステップ32,33,34)。
〔第2実施形態〕
この実施形態では、前記制御装置Hによる刈取昇降制御の構成が異なる他は、第1実施形態の構成と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
この実施形態では、前記制御装置Hが、前記刈取昇降制御として、前記目標対地高さ設定器54にて設定される前記目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高いときには、前記少数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させ、且つ、前記目標対地高さ設定器54にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記多数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させる形態で昇降シリンダC1を制御するよう構成されている。すなわち、水平自動スイッチ51の情報や左右傾斜角設定器50の情報等は考慮されず、目標対地高さの情報のみにより刈取昇降制御の上昇処理の条件を切り換えるように構成されている。
具体的に説明すると、図13に示すように、前記刈取昇降制御として、目標対地高さ設定器54にて設定される目標対地高さがレベル2以下に設定されていれば、2つの対地高さ検出センサAの検出値が、夫々、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に刈取部2を上昇させる上昇処理を実行し(ステップ5,9,10)、前記目標対地高さがレベル2よりも高い側に設定されているときは、2つの対地高さ検出センサAのうちのいずれかのものの検出値が目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に、刈取部2を上昇させる上昇処理を実行する(ステップ11,10)。
尚、この構成では、制御装置Hが姿勢制御としての水平制御を実行する構成でもよいが、水平制御を実行しない構成としてもよい。
〔第3実施形態〕
この実施形態では、前記制御装置による刈取昇降制御の構成が異なる他は、第1実施形態の構成と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
この実施形態では、前記制御装置Hは、前記刈取昇降制御として、前記姿勢制御実行モードの場合であって、且つ、前記左右傾斜角設定器50にて設定された目標傾斜角が前記刈取部2が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の場合には、前記多数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させ、かつ、前記姿勢制御停止モードの場合、及び、前記姿勢制御実行モードの場合であっても、前記左右傾斜角設定器50にて設定された目標傾斜角が前記刈取部2が設定範囲を外れる場合には、前記少数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させる形態で、前記昇降シリンダC1を制御するように構成されている。すなわち、目標対地高さ設定器54の設定の状態や、車速の情報等は考慮されず、水平自動スイッチ51の情報及び左右傾斜角設定器50の情報のみにより刈取昇降制御の上昇処理の条件を切り換えるように構成されている。
具体的に説明すると、図14に示すように、前記刈取昇降制御として、水平自動スイッチ51にて水平制御の入りが指令されており、しかも、水平スイッチ50aが押し操作されて目標傾斜角として水平状態に対応する値が設定されている場合には、2つの対地高さ検出センサAの検出値が、夫々、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に刈取部2を上昇させる上昇処理を実行し(ステップ5,6,9,10)、水平自動スイッチ51にて水平制御の切りが指令されているとき、及び、水平自動スイッチ51にて水平制御の入りが指令されていても左傾斜スイッチ50bあるいは右傾斜スイッチ50cが操作されて目標傾斜角として水平状態に対応する値とは異なる値が設定されているときには、2つの対地高さ検出センサAのうちのいずれかのものの検出値が目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に、刈取部2を上昇させる上昇処理を実行する(ステップ11,10)。
〔第4実施形態〕
この実施形態では、前記制御装置による刈取昇降制御の構成が異なる他は、第1実施形態の構成と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
この実施形態では、前記制御装置Hが、前記刈取昇降制御として、前記走行速度検出手段としての前記回転速度センサ60にて検出される走行速度が設定速度以上である場合には前記少数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させ、且つ、前記回転速度センサ60にて検出される走行速度が設定速度未満である場合には前記多数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させる形態で、昇降シリンダC1を制御するよう構成されている。
すなわち、目標対地高さ設定器54の設定の状態や、水平自動スイッチ51の入り切りの条件や、左右傾斜角設定器50による設定の情報車速の情報等は考慮されず、車速の条件のみにより刈取昇降制御の上昇処理の条件を切り換えるように構成されている。
具体的に説明すると、図15に示すように、前記制御装置Hは、前記刈取昇降制御として、車速が設定車速以下である場合には、2つの対地高さ検出センサAの検出値が、夫々、目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に刈取部2を上昇させる上昇処理を実行し(ステップ5,9,10)、車速が設定車速を超えている場合には、2つの対地高さ検出センサAのうちのいずれかのものの検出値が目標対地高さ設定器54にて設定された目標対地高さよりも低い場合、具体的には目標対地高さに対して設定されている昇降制御用の不感帯を低い側に外れている場合に、刈取部2を上昇させる上昇処理を実行する(ステップ11,10)。
尚、この構成では、制御装置Hが姿勢制御としての水平制御を実行する構成でもよいが、水平制御を実行しない構成としてもよい。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記第3実施形態では、前記姿勢制御実行モードの場合であって、且つ、前記目標傾斜角設定手段にて設定された目標傾斜角が前記刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の場合には、前記多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、前記姿勢制御停止モードの場合、及び、前記姿勢制御実行モードの場合であっても、前記目標傾斜角設定手段にて設定された目標傾斜角が前記刈取部が設定範囲を外れる場合には、前記少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降シリンダを制御する構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成してもよい。
つまり、前記目標傾斜角設定器50の設定状態を考慮することなく、前記姿勢制御実行モードの場合であれば前記多数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させ、前記姿勢制御停止モードの場合であれば前記少数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させる形態で、前記昇降シリンダC1を制御する構成としてもよい。
又、前記目標傾斜角設定器50の設定状態ではなく、前記左右傾斜角センサ45にて刈取部2が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の傾斜角が検出されている場合には前記多数検出状態である場合に前記刈取部2を上昇させ、かつ、前記左右傾斜角センサ45にて前記設定範囲を外れた傾斜角が検出されている場合には前記少数検出状態である場合に刈取部2を上昇させる形態で、前記昇降シリンダC1を制御するように構成してもよい。
(2)上記各実施形態では、対地高さ検出手段を2個備える構成としたが、対地高さ検出手段を刈幅方向の位置を異ならせて3個以上備える構成としてもよい。その場合、2つの対地高さ検出手段の夫々の検出値に基づいて刈取昇降制御を実行する構成に代えて、3個の対地高さ検出手段のうちのいずれか2個以上のもの、又は、全ての対地高さ検出手段が目標対地高さより低い値を検出したときに刈取部を上昇させる構成としてもよい。
(3)上記各実施形態では、前記複数の対地高さ検出手段の全てが前記目標対地高さよりも高い値を検出した場合に前記刈取部を下降させる形態で、前記昇降操作手段を制御する構成としたが、対地高さ検出手段を3個以上備えて、それらの複数の対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が夫々前記目標対地高さよりも高い値を検出した場合に前記刈取部を下降させる構成としてもよい。
(4)上記各実施形態では、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を上昇させるときは予め設定した目標量を上昇させる構成としたが、上昇を開始してから設定時間が経過するまで上昇操作を実行する構成としてもよい。
(5)上記各実施形態では、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を下降させるときは前記複数の対地高さ検出手段のいずれかの検出値が前記目標対地高さになるまで前記刈取部を下降させるように、前記昇降操作手段を制御する構成としたが、このような構成に代えて、予め設定した目標量を下降させる構成としてもよい。
(6)上記各実施形態では、前記制御装置が、前記刈取昇降制御として、刈取部を自動上昇させる上昇処理と自動で下降させる下降処理とを夫々実行する構成としたが、下降処理は手動操作のみにて実行するようにして、制御装置が刈取部を自動上昇させる上昇処理だけを実行する構成としてもよい。
(7)上記各実施形態では、前記対地高さ検出手段が超音波式に構成されるものを示したが、光を投射して反射するまで時間で距離を計測する光式の対地高さ検出手段等の他の形式の非接触式の対地高さ検出手段でもよい。
(8)上記第1実施形態及び第3実施形態では、姿勢制御として、走行機体の左右傾斜角を変更制御する構成としたが、刈取部の走行機体に対する左右傾斜角を変更可能な構成として、刈取部の走行機体に対する左右傾斜角を変更させる変更制御する構成としてもよい。
(9)上記各実施形態では、刈取収穫機としてコンバインを例示したが、コンバインに限らず野菜やイグサの収穫機にも本発明は適用できる。
コンバインの全体側面図 刈取部の支持構造を示す平面図 クローラ走行装置の側面図 クローラ走行装置の側面図 制御ブロック図 スイッチユニットの平面図 水平制御の目標値の設定状態を示す図 刈高さ検出装置の側面図 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート
符号の説明
1R,1L 走行装置
45 傾斜角検出手段
50 目標傾斜角設定手段
54 目標対地高さ設定手段
60 走行速度検出手段
100 姿勢変更操作手段
A 対地高さ検出手段
C1 昇降操作手段
H 制御手段
V 走行機体

Claims (8)

  1. 刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
    前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
    前記制御手段が、
    前記刈取昇降制御として、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが制御状態切換用設定高さよりも高いときには、前記複数の対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、且つ、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記複数の対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が前記目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するよう構成されている刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  2. 刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
    前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
    前記走行機体に装備した走行装置の走行用接地面に対する前記刈取部の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
    前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
    前記刈取部の水平基準面に対する目標傾斜角を設定する目標傾斜角設定手段とが備えられ、
    前記制御手段が、
    前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御を実行するように構成され、かつ、姿勢制御用のモード切換手段の切換指令に基づいて、前記姿勢制御を実行する姿勢制御実行モードと前記姿勢制御の実行を停止する姿勢制御停止モードとに切り換わるように構成され、並びに、
    前記刈取昇降制御として、前記姿勢制御実行モードの場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、かつ、前記姿勢制御停止モードの場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するように構成されている刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  3. 刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
    前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
    前記走行機体に装備した走行装置の走行用接地面に対する前記刈取部の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
    前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
    前記刈取部の水平基準面に対する目標傾斜角を設定する目標傾斜角設定手段とが備えられ、
    前記制御手段が、
    前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御を実行するように構成され、並びに、
    前記刈取昇降制御として、前記傾斜角検出手段にて前記刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の傾斜角が検出されている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、かつ、前記傾斜角検出手段にて前記設定範囲を外れた傾斜角が検出されている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するように構成されている刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  4. 刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
    前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
    前記走行機体に装備した走行装置の走行用接地面に対する前記刈取部の傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
    前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
    前記刈取部の水平基準面に対する目標傾斜角を設定する目標傾斜角設定手段とが備えられ、
    前記制御手段が、
    前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記刈取部の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御を実行するように構成され、並びに、
    前記刈取昇降制御として、前記目標傾斜角設定手段にて設定された目標傾斜角が前記刈取部が水平姿勢又はそれに近い姿勢に対応する設定範囲の場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、かつ、前記目標傾斜角設定手段にて検出された目標傾斜角が前記設定範囲を外れている場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するように構成されている刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  5. 刈取部を走行機体に対して昇降操作する昇降操作手段と、前記刈取部の対地高さを検出する非接触式の対地高さ検出手段と、前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて、前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御を実行する制御手段とが備えられている刈取収穫機の刈取昇降制御装置であって、
    前記対地高さ検出手段が、前記刈取部における刈幅方向に位置を異ならせて複数備えられ、
    前記走行機体の走行速度を検出する走行速度検出手段が設けられ、
    前記制御手段が、
    前記刈取昇降制御として、前記走行速度検出手段にて検出される走行速度が設定速度以上である場合には、複数の前記対地高さ検出手段のいずれかが前記目標対地高さよりも低い値を検出する少数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させ、且つ、前記走行速度検出手段にて検出される走行速度が設定速度未満である場合には、複数の前記対地高さ検出手段のうちの2個以上の前記対地高さ検出手段が又は全ての前記対地高さ検出手段が前記目標対地高さよりも低い値を検出する多数検出状態である場合に前記刈取部を上昇させる形態で、前記昇降操作手段を制御するよう構成されている刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  6. 前記制御手段が、
    前記刈取昇降制御として、前記目標対地高さ設定手段にて設定される前記目標対地高さが前記制御状態切換用設定高さ以下であるときには、前記制御状態切換用設定高さより高いときよりも前記刈取部を低速で上昇させるように前記昇降操作手段を制御するよう構成されている請求項1記載の刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  7. 前記制御手段が、
    前記刈取昇降制御として、複数の前記対地高さ検出手段の全てが前記目標対地高さよりも高い値を検出した場合に前記刈取部を下降させる形態で、前記昇降操作手段を制御する自動下降処理を実行するように構成され、かつ、自動下降用のモード切換手段の切換指令に基づいて、前記自動下降処理を実行する自動下降実行モードと前記自動下降処理を実行をしない自動下降停止モードとに切り換わるように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
  8. 前記制御手段が、
    前記刈取昇降制御として、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を上昇させるときは予め設定した目標量を上昇させ、かつ、前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部を下降させるときは前記複数の対地高さ検出手段のいずれかの検出値が前記目標対地高さになるまで前記刈取部を下降させるように、前記昇降操作手段を制御するよう構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の刈取収穫機の刈取昇降制御装置。
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