JP2008233076A - 液体サンプル中の微生物を検出するための方法 - Google Patents

液体サンプル中の微生物を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体サンプル中の微生物が、信頼性良くかつ再現可能に検出され得るデバイスおよび方法を、提供すること。
【解決手段】液体サンプル中の微生物の検出のための方法、そして特に、例えば、唾液サンプル中の特定細菌のような齲食原性微生物の定量的または半定量的検出のための方法が記載される。さらに、試験細片および少なくとも2つの試験細片を用いる試験システムが記載され、これらは、記載される検出方法における使用のために適切である。また、本発明による検出方法を実施するためのキットもまた記載される。
【選択図】図1

Description

本出願は、2007年3月19日に出願された欧州特許出願番号第07104443.2号への米国特許法第119条による優先権を主張し、この特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
(分野)
本発明は、液体サンプル中の微生物の検出のための方法に関する。本発明はまた、特に、例えば、唾液サンプル中の特定の細菌のような、齲食原生微生物の定量的または半定量的検出のための方法に関する。さらに、本発明は、試験細片(strip)、ならびに、記載される検出方法における使用のために適切である、少なくとも2つの記載される試験細片を有する試験システムに関する。最後に、本発明は、本発明による検出方法を実施するためのキットに関する。
以下の論議では、特定の構造および/または方法への参照がなされる。しかし、以下の参照は、これらの構造および/または方法が先行技術を構成することの承認として解釈されるべきではない。本出願人は、このような構造および/または方法が先行技術として適任ではないことを示す権利を明示して確保する。
生物学的サンプル中、例えば、患者の体液中の微生物の検出は、当該技術分野の状態で記載される多くの診断方法の目的である。病原体特異的な検出は、多くの異なる方法で達成され得る。それ故、病原体微生物によって引き起こされる多くの感染は、ヒトおよび獣医の医学実践において、病原体特異的核酸配列(DNAまたはRNA)の検出を経由して診断される。
多くの疾患の場合において、疾患のさらなる進行を予測し得るために、患者からのサンプル中の特定微生物の濃度の近似評価を行い得ることが有用である。その他の場合では、患者から得られたサンプル中の特定微生物の濃度の決定は、疾患が進行するリスクの評価を可能にする。
例えば、虫歯が進行するリスクは、口腔微生物叢の特定微生物(例えば、Streptococcus属およびLactobacillus属の細菌)の増加した存在に付随することが示されている。この理由から、上記サンプルを選択的栄養培地上で平板で培養することによるこれら微生物の濃度の観察を用いる、唾液サンプルの検査を提供する試験手順が開発されている。栄養培地上のサンプルの培養は、しかし、比較的時間がかかり、そしてStreptococcusおよびLactobacillusの培養ならびにこれらの生物のコロニーの計数を必要とする。これらの結果の評価は、細胞を平板培養してから、代表的には約1〜3日後またはそれより遅くでのみ行い得る。
サンプル中の特定微生物の定量的または半定量的決定のための代替の方法は、検出されるべき微生物に特異的である配列の増幅に基づく(例えば、定量的PCRまたはRT−PCR)。これらのプロセスでは、DNA精製は、通常、最初、患者からのサンプル(例えば、血液、血清、組織など)から開始して実施される。精製されたDNAは、次いで、検出されるべき病原体に特異的である配列を有するプライマーが用いられる、関係する増幅プロセスにおいて使用され得る。定量化は、通常、手順の終わりで実施され、PCR産物の量は、サンプル中に存在するDNAの当初の量に関する情報を提供する。これは、次いで、このサンプル中に当初存在する細胞の数と関連付けられ得る。
核酸の増幅に基づく微生物の検出のための方法は、しかし、PCRサーモサイクラーのような比較的複雑な装置がそれらの実施のために必要であるという欠点をもっている。さらに、このPCR手順の結果を評価するために、通常はさらなるプロセス、例えば、電気泳動的分離プロセスが必要である。これは、調査されるサンプル中の微生物の存在に関する結論が、相当の時間遅れの後にのみ得られ得ることを意味する。
(要旨)
当然の結果として、本発明の目的は、液体サンプル中の特定の微生物、好ましくは病原体微生物の存在が、信頼性良く、かつ再現可能に検出され得る、デバイスおよび方法を提供することである。これらの方法は、複雑な装置を用いずに実施するために適切であるべきであり、そして結果は、可能であれば、24時間、6時間以内、または1時間以内に利用可能になるべきである。これらのデバイスおよび方法は、さらに、サンプルの定量的または半定量的評価を調べることを可能にするべきである。
本発明は、第1の局面で、液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための試験細片を提供し、この試験細片は、以下:
a)液体サンプルを受容するための第1の領域であって、免疫複合体を形成することによって検出されるべき微生物と反応し得る標識抗体を有する第1の領域;
b)上記第1の領域から間隔を置いた第2の領域であって、免疫複合体を形成することによって上記検出されるべき微生物と反応し得、そして試験細片上に固定化される捕捉抗体を有する第2の領域
を備え;
ここで、この試験細片は、この試験細片の第1の領域と移動溶媒との接触に際し、上記標識抗体がこの試験細片の第2の領域に移動し、上記第1の領域に付与される上記液体サンプル中の上記検出されるべき微生物の存在下で、上記標識抗体、上記捕捉抗体および上記微生物から免疫複合体が形成されて、この免疫複合体が上記試験細片の第2の領域中の上記標識抗体の標識によって検出され得るように設計され、そしてここで、上記標識によって提供されるシグナルの強度が、上記液体サンプル中の上記微生物の濃度に関する情報を提供する。
さらなる局面によれば、本発明は、液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための方法であって、液体サンプルを上記の試験細片上に付与する工程、この試験細片と移動溶媒とを接触させる工程、この試験細片を、該試験細片の第1の領域と移動溶媒との接触に際し標識抗体が上記試験細片の第2の領域に移動する条件下でインキュベートする工程、および上記試験細片の第2の領域中のシグナルを検出する工程を包含し;ここで、上記標識によって提供されるシグナルの強度が、上記液体サンプル中の微生物の濃度に関する情報を提供する。
なお別の局面によれば、本発明は、上記に記載のタイプにしたがう2つの試験細片、および2対のアパーチャを備えるハウジングを含む試験システムを提供し、上記対のアパーチャの各々は、第1のアパーチャおよびこの第1のアパーチャから間隔をおいた第2のアパーチャ、ならびに該2つの試験細片のための入口アパーチャを含み、ここで、上記2つの試験細片が上記入口アパーチャを通り、上記試験細片の間隔を置いた2つの領域が上記第1のアパーチャおよび上記第2のアパーチャを通って接近可能である様式で上記ハウジング中に挿入され得るように、上記入口アパーチャならびに上記2対の第1のアパーチャおよび第2のアパーチャが配列されている。
上記に加えて、本発明は、以下を提供する:
(項目1)
液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための試験細片であって:
該液体サンプルを受容するための第1の領域であって、免疫複合体を形成することによって検出されるべき該微生物と反応し得る標識抗体を含む第1の領域;および
該第1の領域から間隔を置いた第2の領域であって、免疫複合体を形成することによって該検出されるべき微生物と反応し得、そして該試験細片上に固定化される捕捉抗体を含む第2の領域を備え、
ここで、該試験細片の該第1の領域と移動溶媒との接触に際し、該標識抗体が該試験細片の第2の領域に移動し、該第1の領域に付与される該液体サンプル中の該検出されるべき微生物の存在下で、該標識抗体と該捕捉抗体と該微生物とから免疫複合体が形成されて、該免疫複合体が該試験細片の該第2の領域中の該標識抗体の標識によって検出され得るように、該試験細片が設計され、そしてここで、該標識によって提供されるシグナルの強度が、該液体サンプル中の該微生物の濃度に関する情報を提供する、試験細片。
(項目2)
上記標識抗体および/または上記捕捉抗体が、モノクローナル抗体である、項目1に記載の試験細片。
(項目3)
上記標識抗体が、粒子に結合されている、項目1に記載の試験細片。
(項目4)
上記粒子が、コロイド状金またはコロシド状銀を含むか、またはコロイド状金またはコロシド状銀からなる、項目3に記載の試験細片。
(項目5)
上記標識抗体および上記捕捉抗体が、病原体細菌に対して指向されている、項目1に記載の試験細片。
(項目6)
上記病原体細菌が、口腔に存在する細菌である、項目5に記載の試験細片。
(項目7)
上記病原体細菌が、Streptococcus属、Lactobacillus属、Actinomyces属、Prevotella属、Actinobacillus属、Porphyromonas属、Tannerella属、Treponema属、Fusobacterium属、Enterococcus属またはHelicobacter属の細菌の群から選択される、項目6に記載の試験細片。
(項目8)
上記病原体細菌が、Streptococcus mutans、Streptococcus sobrinus、Streptococcus sanguis、Streptococcus gordonii、Streptococcus mitis、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus casei、Lactobacillus rhamnosus、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Tannerella forsythensis、Actinomyces naeslundii、Treponema denticola、Fusobacterium nucleatum、Prevotella intermedia、Enterococcus faecalis、Treponema denticola、またはHelicobacter pyloriの群から選択される、項目7に記載の試験細片。
(項目9)
上記標識抗体および上記捕捉抗体が、病原体酵母に対して指向されている、項目1に記載の試験細片。
(項目10)
上記酵母が、Candida属、Cryptococcus属、Malassecia属またはBlastoschizomyces属の酵母の群から選択される、項目9に記載の試験細片。
(項目11)
上記酵母が、Candida albicans、Candida krusei、Candida tropicalis、Candida glabrata、Candida lusitaniae、Candida parapsilosis、Cryptococcus neoformans、またはBlastoschizomyces capitatusから選択される、項目10に記載の試験細片。
(項目12)
上記第1の領域が、上記検出されるべき微生物で、またはその免疫学的に活性な一部分でドープされる、項目1に記載の試験細片。
(項目13)
上記第1の領域が、上記検出されるべき微生物の検出に必要な量の90%を含む、項目12に記載の試験細片。
(項目14)
液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための方法であって、
該液体サンプルを項目1に記載の試験細片上に付与する工程、
該試験細片を移動溶媒と接触させる工程、
該試験細片を、該試験細片の上記第1の領域と移動溶媒との接触に際し上記標識抗体が該試験細片の上記第2の領域に移動する条件下でインキュベートする工程、および
該試験細片の該第2の領域中のシグナルを検出する工程、を包含し;
ここで、該標識によって提供される該シグナルが、該液体サンプル中の該微生物の濃度に関する情報を提供する、方法。
(項目15)
上記サンプルが唾液サンプルであり、そしてStreptococcus mutansおよびLactobacillus sp.が2つの試験細片を用いて同時に検出される、項目14に記載の方法。
(項目16)
第1の試験細片上の標識抗体および/または捕捉抗体がSWLA1であり、そして第2の試験細片上の標識抗体および/または捕捉抗体がSWLA5である、項目15に記載の方法。
(項目17)
微生物の定量的または半定量的検出のためのキットであって、少なくとも1つの項目1に記載の試験細片を含む、キット。
(項目18)
緩衝液、標識試薬および/または上記標識抗体を検出するための検出試薬をさらに含む、項目17に記載のキット。
(項目19)
2つの項目1に記載の試験細片、および2対のアパーチャを備えるハウジングを含む試験システムであって、該対のアパーチャの各々が、第1のアパーチャおよび該第1のアパーチャから間隔をおいた第2のアパーチャ、ならびに該2つの試験細片のための入口アパーチャを含み、ここで、該2つの試験細片が該入口アパーチャを通り、該試験細片の間隔を置いた2つの領域が各場合において該第1のアパーチャおよび該第2のアパーチャを通って接近可能である様式で該ハウジング中に挿入され得るように、該入口アパーチャならびに該2対の第1のアパーチャおよび第2のアパーチャが配列される、システム。
(項目20)
上記第2のアパーチャを通って接近可能である上記試験細片の上記領域が、上記捕捉抗体を含む、項目19に記載の試験システム。
(項目21)
上記第1のアパーチャを通って接近可能である上記試験細片の上記領域が、上記標識抗体を含む、項目20に記載の試験システム。
(項目22)
齲食発生のリスクの決定のための方法であって:
液体サンプルを項目1に従って構築された試験細片に付与する工程、および齲食発生のリスクの指標である、該サンプル中に存在する微生物および/またはその濃度に対するシグナルを分析する工程、を包含する、方法。
(摘要)
液体サンプル中の微生物の検出のための方法、そして特に、例えば、唾液サンプル中の特定細菌のような齲食原性微生物の定量的または半定量的検出のための方法が記載される。さらに、試験細片および少なくとも2つの試験細片を用いる試験システムが記載され、これらは、記載される検出方法における使用のために適切である。また、本発明による検出方法を実施するためのキットもまた記載される。
(詳細な説明)
本明細書で用いられるとき、用語「試験細片」は、細長いマトリックスまたはメンブレンをいい、好ましくは、このマトリックスまたはメンブレンを通る液体または移動溶媒の毛管現象力によって仲介される側方流れを可能にする材料からなる。液体サンプル中の異なる物質のこのようなクロマトグラフィー分離を可能にする適切な材料としては、例えば、セルロースまたはニトロセルース、ガラスファイバー、ナイロン、紙、綿、または、試験細片タイプの材料であって、ガラス、シリコーン、プラスチック、および適切なチャネルが導入された金属の材料が挙げられる。適切な試験細片は、異なる形態で異なる製造業者から市販され入手可能である(例えば、Schleicher&SchuellからのPrima40、60または80メンブレン)。
本発明による試験細片は、単独でまたは検出されるべき微生物との抗原−抗体複合体の形態で、標識抗体を含み得、この標識抗体は、本質的に妨害されない液体流れ中でこの試験細片の小孔を通って移動し得る。さらに、この試験細片は、固定化捕捉抗体(すなわち、移動溶媒との接触に際し、この試験細片を通る抗体の移動が不可能であるようにこの試験細片上に固定される抗体)を有する、流れの方向にある隣接領域を含む。本明細書で用いられるとき、移動溶媒は、第1の領域に面する試験細片の端部でこの試験細片と接触されるときに、上記試験細片の第1の領域から上記試験細片の第2の領域に、標識抗体を輸送し得る液体をいう。好ましくは、この試験細片は、この端部によって移動溶媒に浸漬される。抗体反応を妨害しない従来の緩衝液が移動溶媒として用いられる。メンブレン中で移動可能な抗体の標識のタイプもまた、この移動溶媒の組成に関する役割を果たし得る。例えば、この抗体が、活性が検出されるべき酵素で標識される限りは、この移動溶媒は、この酵素活性を妨害してはならない。適切な移動溶媒は、例えば、緩衝化塩溶液などを含む。さらに、この移動溶媒はまた、血清アルブミン、炭水化物(例えばスクロース)、またはポリオール(例えばソルビトール)のようなタンパク質安定化試薬を含み得る。アジ化ナトリウム、塩化ベンザルコニウムまたはProClinのような保存剤もまた添加され得る。上記標識抗体および捕捉抗体の両方は、検出されるべき微生物に対して選択される。上記で用いられるように、用語「微生物」は、細菌、酵母または原生動物のような原核単細胞生物および真核単細胞生物の両方をいう。さらに、用語「微生物」はまた、ウイルス、特に、ヒトまたは獣医学の医学において関連するウイルスを含む。本発明の1つの実施形態によれば、検出されるべき微生物は、1つ以上の細菌であり得る。
本発明による方法によって検出されるべき微生物は、病原体、または必要に応じて、ヒトのような哺乳動物の口腔に棲息する病原体細菌、特に、歯および歯ぐきの疾患に関連する細菌である。1つの実施形態によれば、標識抗体および/または捕捉抗体は、Streptococcus属、Lactobacillus属、Actinomyces属、Prevotella属、Actinobacillus属、Porphyromonas属、Tannerella属、Treponema属、Fusobacterium属、Enterococcus属およびHelicobacter属の細菌に対して指向され、Streptococcus属およびLactobacillus属の細菌が、齲食の形成に対するそれらの関連性を考慮して特に重要である。
上記抗体は、Streptococcus mutans、Streptococcus sobrinus、Streptococcus sanguis、Streptococcus gordoniiまたはStreptococcus mitisに対して指向され得る。これらのうち、Streptococcus属の代表例が、齲食の形成において、歯表面の初期占有者としての役割を果たしていることが知られている。さらなる好ましい実施形態によれば、本発明による方法および試験システムによって検出されるべき微生物は、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus caseiまたはLactobacillus rhamnosusの株からなる(Caufieldら、(2007)、caries Res.41:2〜8)。Lactobacillus属の細菌は、糖を醗酵によって酸に転換し得、そしてそれ故、歯エナメルの無機質脱落を促進し得る。さらなる齲食原性微生物としては、Actinomyces naeslundiiおよび酵母Candida albicansが挙げられる。
歯周炎およびインプラント周炎(peri−implantitis)の発症において役割を果たすActinobacillus actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Tannerella forsythensis、Treponema denticola、Fusobacterium nucleatumおよびPrevotella intermediaのような細菌(Mombelli(1997)、Curr Opin Periodontol、4:127〜36)が、本発明による方法によって検出され得る。この検出方法に適切なさらなる微生物としては、Streptococcus salivariusのような口臭を引き起こすもの(StererおよびRosenberg(2006)、J Dent Res、85:910〜914)、揮発性イオウ含有化合物を生成する微生物(Krespiら(2006)、Otolaryngol Head Neck Surg、135:671〜676)およびβ−ガラクトシダーゼを生成する微生物(Stererら(2002)、J Dent Res、81:182〜5)、または、Treponema denticola、Enterococcus faecalisなどのように歯根に感染するもの(Foschiら(2006)、J Dent Res、85:761〜765)が挙げられる。さらに、身体中の別の部位で生じる疾患のリスクを示す微生物が口腔中で検出され得る。このような生物としては、例えば、Helicobacter pylori(Foschiら(2006)、J Dent Res、85:761〜765;RiggioおよびLennon(1999),J Med Microbiol、48:317〜322)が挙げられる。
酵母、特に病原体酵母に対して指向される抗体を有する試験細片を提供することもまた可能である。このような酵母は、例えば、Candida属、Cryptococcus属、Malassezia属およびBlastoschizomyces属の酵母であり得る。特に、上記試験細片の抗体は、Candida albicans、Candida krusei、Candida tropicalis、Candida glabrata、Candida lusitaniae、Candida parapsilosis、Cryptococcus neoformans、Blastoschizomyces capitatusからなる群から選択される酵母に対して指向され得る。
本発明に従って開示される試験細片、ならびにそれを使用する検出の方法および試験システムは、哺乳動物、特にヒトの口腔中の齲食原性(すなわち、齲食を引き起こすか、または齲食を促進する)微生物についての唾液の検査における使用に特に適している。ヒトの口腔は、通常、自然のバランスで存在する800以上の異なる微生物が棲息している。この本質的に細菌からなる微生物叢はまた、しかし、歯の健康を損傷し得る生物を含む。これは、特に、食品からの炭水化物を有機酸に代謝し得る細菌に関する。この酸、例えば、乳酸は、歯エナメルを攻撃し、最初に、歯の表面の無機質脱落をもたらす。次いで、時間が経過するにつれ、この無機質脱落した部位の継続するコロニー形成により、歯エナメルを通り象牙質および歯髄を攻撃し得る損傷が形成される。
Streptococcus属の細菌は、齲食の形成において特に重要な役割を果たしている。Streptococcus mutans種およびStreptococcus sobrinus種は、特に、きれいな歯表面に新たにコロニー形成する最初の微生物である。両方の種は、食物残渣および唾液成分からポリマー粘液を形成し得、それによって、それらの種は、歯表面上にバイオフィルムを形成することにより歯表面に接着し得る。初期コロニー形成者であるこのStreptococciによって形成されたバイオフィルムはまた、プラークとも称される。プラークは、多糖類および糖タンパク質のマトリックス中の生存微生物および死滅微生物の構築被覆からなる。プラークは、それ自体、咀嚼面(裂溝)の窪み内、歯の間の領域(歯間腔)内、および歯ぐきの縁でに特に容易に堆積する。このバイオフィルムはまた、その他の細菌が歯の表面に定住することを可能にする。これらは、特に、Lactobacillus acidophilusのようなLactobacillus属の細菌を含む。Lactobacillus属の細菌は、混合酸発酵(mixed acid fermentation)を行い得、これが、微生物によって口の中で形成される酸の大部分の原因である。lactobacillus属の株は、常に、活性齲食部位として同定され得る。上記で述べた理由のために、唾液およびプラーク中のStreptococcus属およびLactobacillus属の細菌の検出は、予防に取り組む現在の実践および研究に焦点を当てる。
本発明の1つの実施形態によれば、Streptococcus mutans(またはS.sorbrinus)およびLactobacillus属の少なくとも1種の細菌(以後Lactobacillus sp.と呼ぶ)の細胞の数が定量的または半定量的に検出される、齲食のリスクを決定するための方法が提供され、ここで、規定された限界値を超えることが齲食疾患のリスクの増加の指標である。成人の事例では、例えば、いわゆる「mutans Streptococci」(この用語は、Streptococcus mutansおよびStreptococcus sobrinusをまとめる)およびLactobacilliの10コロニー形成単位(cfu)/mlのカウントが、齲食のリスクの増加を示す。10cfu/mlより多い微生物カウントでは、リスクの可能性が極めて高い。約10倍より低い値が子供に適用される。これは、本発明の方法が、好ましくは、1000細胞/mlの検出を可能にする感度を有するべきであることを意味する。10〜100mlのサンプル容量では、これは、10〜100細胞の精度に対応する。このような感度は、例えば、コロイド状金またはコロイド状銀で上記抗体を標識する場合に得られる。
病原体微生物の検出のための抗体は、当該技術の状態で適切に記載されており、そして多くの商業的供給者によって市販されている。さらに、抗体は、公知の方法によって特定微生物に対して産生され得る。微生物に対する適切な抗体の産生は、検出されるべき生物に十分に特異的であるタンパク質または炭水化物のような分子の構造から出発して起こり得る。これは、用いられる抗体が、検出されるべき微生物を特定の分子構造に基づいて認識し、そしてその特定の分子構造に結合し得ることを意味する。原則として、検出されるべき微生物を十分に特定する任意のタンパク質または炭水化物が、上記で述べたプロセスを用いて、タンパク質のエピトープに対する適切なモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を産生するために用いられ得る。特に、抗原として作用する分子は、微生物のタンパク質、例えば、細胞壁タンパク質である。それらは、対応する微生物の細胞を培養し、そして破壊することによって得られ得る。これらの細胞は、従来プロセスに従って培養培地から分離され、緩衝化溶液中(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水中)で洗浄され、そして破壊される。細胞破壊には、当該技術分野で公知の任意の所望の方法が用いられ得る。(PingoudおよびUrbanke、1997、Arbeitsmethoden der Biochemie(Working methods of biochemistry)、Walter de Gruyter Verlag、Berlin、45〜52頁)。次いで、所望の細胞壁成分が、さらなる精製プロセス、例えば、透析、クロマトグラフィー、濾過などによって精製され、そして必要であれば、貯蔵の延長のために凍結乾燥される。
例示の実施形態によれば、抗体を生成するために用いられる分子は、微生物中に天然に存在する完全長のタンパク質、またはこのようなタンパク質の改変体もしくはフラグメントである。タンパク質またはポリペプチドの改変体は、当初のタンパク質またはポリペプチドのアミノ酸配列から1つまたはいくつかのアミノ酸の交換によって異なるようなタンパク質またはポリペプチドを意味することが理解される。このアミノ酸交換は、保存的または非保存的アミノ酸交換であり得る。基本的には、タンパク質またはポリペプチドのエピトープまたは複数のエピトープの構造において主要な変化をもたらさない限り、当初のタンパク質またはポリペプチドのアミノ酸配列の任意のアミノ酸残基が、別のアミノ酸によって交換され得る。一般に、タンパク質またはポリペプチドの改変体は、当初のタンパク質またはポリペプチドとかなりの一致を示し得る。好ましくは、アミノ酸の同一性の量は、60%、70%、80%、90%を超えるか、または95%を超える。
1つまたはいくつかの追加のアミノ酸によって、当初のタンパク質またはポリペプチドとは異なるようなタンパク質またはポリペプチドもまた、改変体と考えられる。これらの追加のアミノ酸は、当初のタンパク質またはポリペプチドのアミノ酸配列内に存在し得る(挿入)か、またはそれらは、このタンパク質またはポリペプチドの一端または両端に付加され得る。基本的には、挿入は、この挿入がタンパク質またはポリペプチドのエピトープまたは複数のエピトープの構造における主要な変化をもたらさないことを条件に、任意の位置で生じ得る。1つのアミノ酸またはいくつかの追加のアミノ酸がC末端および/またはN末端に付加される改変体もまた、企図される。結果として、用語「改変体」はまた、上記当初のタンパク質またはポリペプチドが、異質発現の場合にこのタンパク質の精製を可能にする隣接配列と融合される場合、融合ポリペプチドを含む。このような配列の例は、固定化されたニッケルイオンに対する親和性、またはクラスGの免疫グロブリン(IgG)のFc領域に対する特異的活性をもつStaphylococcus aureusの細菌細胞壁タンパク質であるプロテインAのドメインに対する親和性により、この融合ポリペプチドの精製を可能にする、6×Hisタグのようなヒスチジン分子を含む。融合ポリペプチドを精製するために用いられ得るその他の隣接配列は、当業者に十分知られている。さらに、用語「改変体」はまた、当初のタンパク質またはポリペプチドと比較して、1つまたはいくつかのアミノ酸が欠如しているようなタンパク質またはポリペプチドを含む。このような欠失は、この欠失がタンパク質またはポリペプチドのエピトープまたは複数のエピトープの構造における主要な変化をもたらさないことを条件に、任意のアミノ酸位置で起こり得る。
本発明はまた、本発明に従って用いられる抗体の産生のための、上記微生物から得られた当初のタンパク質またはポリペプチドの免疫学的に活性なフラグメントおよび上記で規定されたようなその改変体の使用を含む。当初のタンパク質またはポリペプチドおよびその改変体と、このペプチドもしくはポリペプチドのN末端および/またはC末端における1つまたはいくつかのアミノ酸の欠如によって異なり、ここで、その免疫学的活性、すなわち、その抗原性性質の少なくとも一部分が保持されるようなペプチドまたはポリペプチドである、適切なフラグメントは、本発明の範囲内にあると考えれる。
微生物から得られた当初のタンパク質またはポリペプチドの誘導体、またはその改変体がまた、必要な抗体を産生するために本発明に従って用いられ得る。誘導体は、改変されたアミノ酸のような、当初のタンパク質またはポリペプチドまたはその改変体と比較した構造的改変を与えかつ示すタンパク質またはポリペプチドをいう。本発明によれば、これらの改変されたアミノ酸は、プロセッシングまたは翻訳後改変のような天然プロセスによるか、または当該技術分野の状態で十分公知である化学的改変プロセスによるかのいずれかで改変されたアミノ酸であり得る。ポリペプチドのアミノ酸が受け得る代表的な改変としては、リン酸化、グリコシル化、アセチル化、アシル化、分岐、ADPリボシル化、架橋、ジスルフィド架橋形成、ホルミル化、ヒドロキシル化、カルボキシル化、メチル化、脱メチル化、アミド化、環状化および/または、ホスファチジルイノシトール、フラビン誘導体、リポテイコ酸、脂肪酸または脂質への共有もしくは非共有結合が挙げられる。このような改変は、関連する文献、例えば、Proteins:Structure and Molecular Properties、T.Creighton、第2版、W.H.Freeman and Company、New York(1993)に記載されている。
本発明の実施形態に従って構築された試験細片は、液体サンプルを吸収する目的に供される第1の領域を備える(本発明の場合には、サンプル受容領域とも呼ばれる)。この領域において、試験細片は、検出可能なシグナルを提供する標識抗体を含む。この抗体は、試験細片と移動溶媒との接触に際し、毛細管力によって予め決定される流れの方向に、引き続く検出ゾーンの方向にメンブレンを通って移動するように、マトリックス上に付与される。これは、この標識抗体が、試験細片上に可逆的に保持され、そして移動相緩衝液またはサンプル容量によって移動され得るようにのみ、試験細片上に付与され得ることを意味する。この標識抗体が、移動溶媒と流体接触するとすぐに、この標識抗体はマトリックスから標識抗体自体を離脱させ、そして移動溶媒によって上記マトリックスを通って輸送される。試験細片のサンプル受容領域上に付与された液体サンプルが検出されるべき微生物を含む限り、この自由に移動可能な標識抗体は、この微生物と反応する。これは、この標識抗体が微生物の抗原性構造を認識し、そしてその構造(例えば、細菌の表面タンパク質)に結合することを意味する。この場合、抗原−抗体複合体は、この標識抗体と抗原性構造との間で形成され、そして試験細片の多孔性構造を通って輸送される。この抗体または免疫複合体は、次いで、上記第1の領域から流れの方向で下流に位置する試験細片の第2の領域に移動する。この第2の領域(検出ゾーンとも呼ばれる)において、この試験細片は、やはり検出検出されるべき微生物に対して指向されている固定化された捕捉抗体を備える。これは、第2の抗体(捕捉抗体)は、この試験細片を通って自由に移動できないが、微生物起源の抗原を「捕捉」するために働くことを意味する。(検出されるべき微生物がサンプル中にまったく存在しなかったか、または少量でしか存在していないために、)標識抗体がいかなる微生物にも結合しなかった場合、この標識抗体は、検出ゾーンを妨害されないで通過し得る。他方で、標識抗体と微生物との免疫複合体が、この微生物に対する特異性を示す固定化抗体によって認識されそして結合されることにより、ある種の「サンドイッチ複合体」が上記2つの抗体と微生物とから形成される。このような複合体の形成は、捕捉抗体によって形成された検出ゾーンにおける、標識された第1の抗体の富化をもたらす。ここで、試験の評価が、この第1の抗体の標識の適切な検出によって行われる。この標識によって提供されるシグナルの強さまたは強度は、試験細片上に存在する微生物の量に関する情報を提供する。上記「サンドイッチ複合体」が、試験細片上にくっきりと現れるバンドを形成するように、試験細片上に細い線の形態で捕捉抗体を付与することが好ましい。このようなバンドは、シグナル強度の読み取りを単純にする。本発明のさらなる実施形態によれば、単一の試験細片は、1対以上の標識抗体および捕捉抗体を含み得、その結果、同じ試験細片上で異なる微生物、例えば、2種、3種、4種、または5種の異なる微生物が検出され得る。
本発明による試験細片は、移動溶媒の流れの方向で上記検出ゾーンの後ろに存在し、そしてこの試験細片が基本的に機能し得るか否かに関する情報を提供するコントロール領域をさらに含み得る。この試験細片のコントロール領域は、例えば、サンプル受容領域中に付与された移動標識コントロール抗体に結合する固定化コントロール抗体を含み得、この移動標識コントロール抗体は、検出ゾーン中の固定化捕捉抗体とも、検出されるべき微生物とも反応しない。好ましくは、この標識コントロール抗体は、微生物に対して指向される標識抗体と同じ方法で標識される。さらなる実施形態は、検出されるべき微生物に対して指向された標識抗体を結合する固定化コントロール抗体として用いられる抗体を提供する。この固定化コントロール抗体は、抗−種抗体であり得る。例えば、(SWLA1のような)マウスからのモノクローナル抗体が、検出されるべき微生物への結合のための標識抗体として用いられ、この固定化コントロール抗体は、従来の抗−マウス抗体であり得る。正のシグナルが第2の標識抗体についてのコントロール領域で得られる場合にのみ、試験細片の検出ゾーンにおけるシグナルの不在が、検出されるべき微生物がサンプル中に含まれていないか、または検出限界未満である濃度で含まれると解釈され得る。
試験感度の改善は、本発明のさらなる実施形態に従って試験細片をドープすることにより達成され得る。この場合、検出の限界未満の細胞の濃度が得られるような数の、検出されるべき微生物の細胞が、サンプル受容領域に付与される。特定微生物に対する検出の限界が、例えば、10細胞/mlである場合、100細胞/ml(検出限界の10%)〜900細胞/ml(検出限界の90%)が、試験細片のサンプル受容領域に添加され得る。検出限界の90%の添加により、上記微生物の感度は、10細胞/mlに改善される。なぜなら、この添加により、上記試験細片が、検出操作のために必要な細胞の90%をすでに含むからである。明らかなことであるが、試験細片の対応する抗体によって認識される限り、検出されるべき微生物の一部分もまた、ドーピングのために用いられ得る。この場合、例えば、抗原性タンパク質またはそのフラグメントが、含まれ得る。検出のために用いられる抗体に対するエピトープを含む短いペプチドもまた、用いられ得る。本発明によれば、Streptococcus、特に、Streptococcus mutansまたはStreptococcus sobrinusの細胞でドープされている試験細片が特に好ましい。この試験細片は、検出操作に必要な細胞の70%、80%、90%または95%を含み得る。実際の検出限界は、試験システムの設計、そして特に抗体の標識に依存し、そして対応する試験により任意のシステムについて確立され得る。特定の実施形態によれば、試験細片の第1の領域は、検出されるべき微生物または免疫学的に活性なその一部分でドープされる。この第1の領域は、検出のために必要な検出されるべき微生物の量の90%を含み得る。
抗体を試験細片上に付与することは、任意の従来の分与方法によって行われ得る。この目的のために、この抗体溶液は、カニューレにより不織布材料またはメンブレン上に付与される。試験線の幅は、この場合、このカニューレの直径を選択することにより影響され得る。分与は、カニューレを不織布材料またはメンブレン上で行ったり来たり移動させるような様式で行われる。各場合に付与される量は、カニューレを移動させる速度により、および分与溶液中の反応体の濃度によって調節され得る。結合標識抗体の代表的な付与率は、5mmの不織布材料幅あたり、10〜250の間の光学的単位の領域の染色コロイドである。捕捉抗体およびコントロール線抗体については、0.01μl/mmと0.5μl/mmとの間の付与率が得られる。これに関しては、例えば、欧州特許出願公開第EP−A−0 407 904号、同EP−A−0 353 570号または独国特許出願公開第DE−OS 40 24 919号に記載されるIEMAに類似の試験原理(免疫酵素測定法に類似の試験原理)への参照がなされるべきである。
本発明による試験細片上で用いられる抗体は、検出されるべき微生物に対して指向される抗体である。本明細書で用いられるとき、用語「抗体」は、免疫グロブリン(Ig)およびその免疫学的に活性な一部分を意味する。微生物の検出のために本発明の範囲内で用いられる抗体は、任意のタイプの抗体、例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、合成抗体または抗イディオタイプ抗体であり得る。さらに、上記で述べた抗体のフラグメントもまた、サンプル中の上記微生物を検出するために用いられ得る。抗体またはそれらのフラグメントを含み、そしてさらなるペプチドまたはタンパク質に融合された抗体の配列を含む融合タンパク質が、本発明の範囲内で用いられ得る。
上記抗体またはそれらのフラグメントは、任意の所望の哺乳動物、例えば、ウサギ、ラット、マウス、ヤギ、ウマ、霊長類またはヒトから得られ得る。あるいは、上記抗体は、例えば、組換えプロセスによって産生され得る合成抗体であり得る。重鎖における差異に基づき、抗原に対して哺乳動物中で誘導された抗体は、通常、異なるクラスに分けられる。大部分のより高度に発達した哺乳動物の場合、IgG、IgA、IgM、IgDおよびIgEと称される5つの異なるクラスの免疫グロブリンが存在する。さらに、さらなるサブクラスが存在し得る。これらのクラスおよびサブクラスは、開示された方法を実施するために等しく適切である。しかし、これらの抗体は、例えば、サブクラスIgG1、IgG2、IgG2a、IgG2bまたはIgG3のクラスIgGの抗体であれば好ましい。
本発明の特定の実施形態によれば、病原体微生物の検出のために本発明の範囲内でもちいられる抗体は、モノクローナル抗体である。本明細書で用いられるとき、「モノクローナル抗体」は、単一のBリンパ球に基づいて細胞株によって産生される免疫グロブリンをいう。モノクローナル抗体は、特異的抗原中の単一のエピトープに対して指向される。それらは、当該技術分野の状態で適切に記載される方法によって産生され得る。モノクローナル抗体は、例えば、KoehlerおよびMilstein、Nature、256、495〜397(1975)、およびHarlowおよびLane「Antibodies」: Laboratory Manual、Cold Spring、Harbor Laboratory(1988);Ausubelら(編)、1998、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley&Sons、New Yorkによって記載されるようなハイブリドーマ細胞株を用いることによって産生され得る。この方法は、B細胞産生抗体を不死化細胞株と融合することに基づき、その結果として、所定の特異性の抗体を制限されない範囲まで産生するハイブリッド細胞が産生される。まず最初に、特異的抗原(この抗原に対してモノクローナル抗体が産生される)が、マウス、ウサギまたはラットのような齧歯類中に通常の方法で注入される。この場合、好ましくは、(適用可能であれば誘導体化された)タンパク質もしくはポリペプチド、またはその適切なフラグメントが、抗原として作用する。この抗原を注入することにより、免疫系のBリンパ球中の抗原に対する抗体の産生が刺激される。
形成された抗体は、動物の脾臓およびリンパ節中に蓄積し、そして不死化細胞株の細胞との融合のためにそこから採取される。不死化細胞株は、通常、哺乳動物、特に齧歯類、ウシまたはヒトの特定の骨髄腫細胞からの形質転換細胞である。好ましくは、マウスからの骨髄腫細胞が用いられる。本発明の代替の実施形態によれば、上記ハイブリドーマ細胞は、ヒトに由来する。さらに、ヒト−マウス ヘテロ−骨髄腫細胞が、ヒトモノクローナル抗体の産生のために記載されている。形成されたハイブリドーマ細胞は、それらの起源細胞の性質を合わせ持つ。Bリンパ球のように、この形成されたハイブリドーマ細胞は、特定の抗体種を形成し、そしてさらに、インビトロで制限されない範囲まで複製する骨髄腫細胞の性質を示す。バイブリドーマ細胞によって培養培地中に分離される抗体分子は、次いで、所望のモノクローナル抗体の存在について検査される。
次いで、抗原(例えば、タンパク質)に対して最良の結合特異性をもつクローンが、スクリーニングによって検出される。ハイブリドーマ細胞によって産生された抗体の結合特異性は、通常、免疫沈降、ラジオイムノアッセイ(RIA)またはELISA(酵素連結免疫吸着アッセイ)のような方法によって検査される。このような方法は、当該技術分野の状態で適切に記載されており、そして本明細書中でのさらなる説明は必要ない。適切なクローンは貯蔵され、そしてこれらクローンの上清液が必要に応じて回収される。
5リットルのロールフラスコ中の培養で、ハイブリドーマ細胞は、20〜70mgの収量の所望のモノクローナル抗体をもたらし得る。さらに、ハイブリドーマ細胞は、これらのハイブリドーマ細胞によってマウスのような動物を直接免疫すること、および腹腔流体(腹水)におけるその後の感染の経過において形成される抗体を収集することによって、200〜600mgの大スケールの抗体の産生に用いられ得る(LeenaarsおよびHendriksen(2205)、ILAR J、46:269〜279;Hendriksenおよびde Leeuw(1998)、Res Immunol、149:535〜542)。
ハイブリドーマ細胞の産生に基づく方法だけでなく、その他の方法が、モノクローナル抗体の産生のために記載されている。これらの方法は、本発明の範囲内で用いられる抗体の産生に等しく適切である。例えば、米国特許第4,816,567号に記載されるような組換えDNAプロセスによりモノクローナル抗体を産生することが可能である。モノクローナル抗体は、さらに、Clacksonら(1991)、Nature、352:624〜628によって記載されるような抗体ファージライブラリーから単離され得る。
本発明にしたがう試験細片がStreptococcus mutansを検出するために形成される限り、メンブレンの標識抗体および/または捕捉抗体は、例えば、国際公開番号WO 00/11037号に記載される、モノクローナル抗体SWLA1(ATCC HB12559)、SWLA2(ATCC HB12560)またはSWLA3(ATCC HB12558)であり得る。Streptococcus mutansに対する高い選択性に基づいて選択されたモノクローナル抗体SWLA1は、試験のために、20〜300nm、好ましくは20〜80nm、そして特に好ましくは、40nmの粒子サイズのコロイド状の銀または金と結合されるIgGタイプの免疫グロブリンである(Shiら(1998)Hybridoma、17:365〜371;Guら(2002)、Hydrid Hybridomics、21:225〜232をまた参照のこと)。本発明にしたがう試験細片がLactobacillus属の細菌を検出するために形成される限り、上記メンブレンの標識抗体および/または捕捉抗体は、例えば、IgM型のモノクローナル抗体SWLA5(Guら(2002)Hybrid Hybridomics、21:469〜478)であってもよい。Lactobacilliの検出のために、型または系統に対する特異性は要求されない。すなわち、Lactobacillus属の細菌に十分特異的であるすべての抗体が、本発明の方法および試験システムにおける使用に適切である。
本発明の範囲内には、ポリクローナル抗体がまた、記載される方法および試験システムと組み合わせて用いられ得る。ポリクローナル抗体は、抗原(例えば、特定のタンパク質)で免疫化された動物の血清から得られる。ポリクローナル抗体は、最終的には、1つより多くのBリンパ球に由来し、そしてしばしば特定抗原の異なるエピトープに対して指向される抗体の不均質混合物である。本明細書で用いられるとき、用語「ポリクローナル抗体」は、血清から得られた種々の抗体を精製した(例えば、特異的エピトープを含むペプチドに対するカラムによって組み合わせた)後に得られる単一特異的抗体もまた含む。
ポリクローナル抗体の産生の間に、宿主動物(例えば、ウサギ、ヤギ、マウスまたは任意のその他の哺乳動物)は、最初、抗原(例えば、免疫原性タンパク質(またはそのフラグメントまたは改変体))の1つまたはいくつかの注入によって免疫化される。これは、この抗原がこれらの動物に1回または数回注入されることを意味する。免疫原性組成物において、天然に存在するネイティブタンパク質、このタンパク質またはその一部分を表す化学的に合成されたポリペプチド、あるいは組換えにより発現されたタンパク質またはそのフラグメントが用いられ得る。このタンパク質は、さらに、宿主として用いられる哺乳動物中で免疫する作用を有することが知られるさらなるタンパク質に連結され得る。このようなアクセサリータンパク質は、当該技術分野の状態で周知であり、そして例えば、いわゆるキーホールリムペットヘモシアニン、血清アルブミン、大豆トリプシンインヒビターなどを含む。免役化のために用いられる組成物はまた、一般に、アジュバントを含む。本明細書中で、宿主の免疫学的反応を増大する物質は、「アジュバント」と称される。このようなアジュバントはまた、免疫学の分野で公知であり、そして例えば、Freund完全アジュバントまたはFreund不完全アジュバント、および水酸化アルミニウムなどを含む。
本発明の方法の範囲内で用いられる抗体はまた、キメラ抗体であり得る。本明細書で用いられるとき、用語「キメラ抗体」は、異なる哺乳動物種に由来する異なる成分を含む抗体をいう。キメラ抗体は、結果として、(少なくとも)2つの異なる抗体からの分子構築ブロックからなる「混合された」抗体である。通常、キメラ抗体の可変領域は、哺乳動物種に由来し、その一方、定常領域は、別の種に由来する。キメラ抗体の例としては、例えば、ヒト化抗体が挙げられる。キメラ抗体およびそれらの産生のための方法は、当該分野の当業者に周知であり、そして、さらに、例えば、Boulianneら(1984)Nature 312:643〜646;Cabillyら(1984)Proc.Natl.Sci.USA 81:3273〜3277およびNeubergerら(1985)、Nature 314:268〜270によって記載されている。キメラ抗体の構築に関連する下原理および考察はまた、HarlowおよびLane「Antibodies」:Laboratory Manual、Cold Spring、Harbor Laboratory (1988)に見出され得る。
さらに、完全な抗体分子だけでなく、抗体の機能的フラグメントがまた、本発明による方法および試験システムのために用いられ得る。本明細書で用いられるとき、機能的フラグメントは、上記で規定されるように、それらが由来する完全な抗体の結合親和性の少なくとも一部分を保持し、そしてその結果として、十分な特異性で対応する抗原(本発明の場合、検出されるべき微生物)に結合し得るような抗体の一部分を意味することが理解されるべきである。抗体のフラグメントは、通常、タンパク質分解による切断、化学的合成または組換えDNAプロセスによって産生される。適切な抗体フラグメントの例としては、検出されるべき微生物に対して結合親和性を有する、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)フラグメントおよびFvフラグメント、ならびに一本鎖抗体が挙げられる。モノクローナル抗体SWLA1、SWLA2、SWLA3またはSWLA5のフラグメントは、詳細な例である。
本発明によれば、標識抗体および捕捉抗体は、同じ抗体であり得る。しかし、この標識抗体および捕捉抗体の両方が、検出されるべき微生物、例えば、Streptococcus mutansまたはLactobacillus sp.に十分な特異性で結合することが保証される限り、これは、必須ではない。例えば、異なる分子、例えば、同じ微生物の異なる細胞壁タンパク質に対して指向される抗体を用いることが可能である。さらに、グリセロホスフェート、ならびに他の糖およびD−アラニンと連結されるリビト(ribit)ホスフェートが認識され得、ここで、これらのユニットが、次いで、膜脂質と連結され得る。脂肪もまた、抗原性構造として働き得る。
さらに、異なるエピトープ構造が認識されるけれども、同じ分子に対して指向される抗体が用いられ得る。好ましい実施形態によれば、標識抗体または捕捉抗体のいずれかはモノクローナル抗体である。標識抗体および捕捉抗体の両方がモノクローナル抗体であることが特に好ましい。
本発明の特定の実施形態によれば、検出されるべき微生物に対して指向された標識抗体は、比色定量シグナルを提供する粒子に結合される。このような粒子は、当該技術分野の状態で十分に周知であり、そして、例えば、コロイド状金またはコロイド状銀の粒子を含む。コロイド状金は、視覚によって認知するのが容易である深い赤色によって特徴付けられる。その一方、コロイド状銀は、希釈された状態で黄色がかった色を、そして濃縮状態で褐色を有する。本発明によれば、ほぼ10〜100nmのサイズ、ほぼ20〜80nmの、そして特に40nmの粒子サイズを有する粒子がまた、企図される。コロイド状の金または銀だけでなく、上記抗体は、染色されたラテックス粒子に結合され得る。代替として、当業者が精通するその他の分子が、上記抗体の標識のために用いられ得る。このようなマーカーは、特に、蛍光マーカー、化学発光マーカー、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、それらの加水分解の間に視覚により認識可能な色素を形成する色原体基、または酵素を含む。好ましい酵素は、ホスファターゼ(例えば、アルカリホスファターゼ)、ペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、β−ガラクトシダーゼを含む。さらに、試験細片上に付与される抗体はまた、試験細片上の抗体に特異的に結合する二次抗体で検出され得る。検出の目的で、この二次抗体が、上記で述べた酵素のような対応する分子で標識され得る。
検出されるべき生物を含む液体サンプルは、全血、血漿、血清、分泌液、尿、関節穿刺標本、唾液などのような体液を含む。スミアまたは生検材料から得られた細胞材料のような本質的に固形材料の液体ホモジネートもまた、現在の場合には、本発明の意味に従って液体サンプルと見なされる。サンプルのタイプおよび起源、および/または検出されるべき微生物のタイプに依存して、本発明による方法を実施する前に、細胞材料の濃縮を行うことが必要であるか、または意味があり得る。このような濃縮は、適切な小孔サイズのフィルターを用いて実施され得る。フィルター上に残る細胞は、次いで、小容量の液体に再懸濁され得る。
必要である限り、サンプルとして用いられる液体は、検出されるべき微生物の接近可能性を増加するためにさらなる因子で処理され得る。この方法において、上記試験システムの感度は、通常、実質的に増加され得る。この目的のために、調査されるべきサンプルは、生物とサンプルのその他の成分との相互作用、または生物同士の相互作用を減少する物質と混合される。これらの物質は、微生物とCa2+、Cu2+、Mg2+、Fe2+、Fe3+またはCo3+のようなカチオンとの相互作用を、これらのカチオンを複合体化することにより阻害する、EDTA、NTA、DTPA、HEDTAまたはクエン酸のようなキレート分子を含む。さらに、これらのサンプルは、試験細片上への付与の前に、タンパク質分解酵素で前処理され得る。タンパク質分解活性酵素は、当業者に十分周知である。それらは、例えば、ペプシン、パパイン、パンクレアチン、トリプシン、キモトリプシン、キモシン、レニン、カテプシンBおよびDなどの酵素を含む。これらのプロテアーゼは、唾液タンパク質(ムチン)のようなサンプルのタンパク質、および微生物の個々の細胞間の凝集を引き起こすか、または支持するタンパク質の切断および分解を引き起こす。グルコシダーゼ、アミラーゼ、リゾチーム、ヒアルロニダーゼなどのような糖切断酵素は、微生物細胞壁の糖タンパク質および/または炭水化物成分に対して作用することにより試験感度における改善に寄与し得る。カオトロピック化合物およびホフマイスター順列のイオンがまた用いられ得る。それらは、イオン的相互作用、水素架橋結合、Coulomb相互作用のような非特異的相互作用の程度を減少する。ジチオスレイトール、メルカプトエタノール、グルタチオンなどのようなSH基改変試薬が、サンプルに添加され得、ジスルフィド架橋によって結合されているタンパク質サブユニットを切断する。さらに、NaOH、HClもしくは緩衝化溶液のような溶液または物質がまた上記サンプル中に添加され得、これは、液体サンプルのpHを変更することによりpHを変更する。サンプルの粘稠度における変更が達成され得、この変更は、試験細片上のクロマトグラフィー分離のために有利である。
サンプルは、適切な器具によって試験細片に移され得る。基本的には、再現可能な様式で試験細片上にサンプルの特定容量の付与を可能にするすべての器具が用いられ得る。本発明の特に好ましい実施形態によれば、試験細片上へのサンプル移送は、ピペットによるような、可能な限り単純な方法で行われる。さらに、唾液容量のような所定のサンプル容量の十分に再現可能な移送を許容するMicrobrush(Grafton、WI、USA)によって製造されるような、適切なタイプのブラシタイプアプリケーターが、当該技術分野の状態で記載されている。さらに、このようなアプリケーターは、個々の歯からプラークサンプルを取り、そしてそれらを緩衝液中へ(例えば移動緩衝液中へ)移す可能性を提供する。このようにして、例えば、特定部位における疾患のリスクを決定することが可能である。さらに、歯ぐきポケットからのサンプル材料からのような、溝の液体のサンプリングおよび移送が可能である。再現可能性の理由のために、微生物の各々の個々の決定は、別個のアプリケーターで行われるべきである。試験細片上に付与される容量は、調査されるべきサンプルのタイプ、およびそのサンプル中に含まれそして検査されるべき微生物の予測される濃度に依存する。サンプルが、唾液サンプルである限り、例えば、このサンプル容量は、一般に、500μl未満、例えば、300μl、100μl、50μlまたは10μlである。このサンプル容量は、抗体のタイプ、抗原−抗体反応の可視化のタイプおよび試験細片を製造するために用いられる材料により影響され、そしてこれら因子の関数として、常に、最も低い可能なレベルで調節される。
本発明はさらに、液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための方法を提供し、このような方法は:
a)液体サンプルを上記で規定されるような試験細片上に付与する工程、
b)この試験細片と移動溶媒とを接触させる工程、
c)この試験細片を、この試験細片の第1の領域と移動溶媒との接触に際し、標識抗体がこの試験細片の第2の領域に移動する条件下でインキュベートする工程、および
d)この試験細片の第2の領域中のシグナルを検出する工程を包含し、
ここで、標識によって提供される上記シグナルの強度が、上記液体サンプル中の微生物の濃度に関する情報を提供する。
本発明による方法は、最初に、この目的のために提供される試験細片のサンプル受容領域上に付与される調査されるべき液体サンプルを提供する。このサンプルが、十分に低い粘度および十分大きな容量を有する限り、移動溶媒の使用は要求されない。調査されるべきサンプルを適切な移動溶媒中に導入し、そして対応する大容量をこの試験細片のサンプル受容領域に付与することもまた勿論可能である。より良好な結果は、しかし、この試験細片上に500μl未満の比較的小さなサンプル容量を付与すること、およびサンプル受容領域に面する試験細片の端部を対応する移動溶媒中に浸漬することによってクロマトグラフィーを開始することにより達成される。次いで、この試験細片は、毛細管方向の流れによって提供される、試験細片の第1の領域(すなわち、サンプル受容領域)から試験細片の隣接する第2の領域(すなわち、検出ゾーン)中への液体サンプルの拡散を許容する条件下でインキュベートされる。この試験細片の検出ゾーン中で標識抗体の結合が起こる限り、マーカーによって提供されるシグナルは、この領域で検出され得る。この検出は、標識のタイプに依存する。単純な実施形態では、第1の抗体上に付与される標識は、検出が視覚による検査によって可能であるようにコロイド状金またはコロイド状銀である。標識のタイプに依存して、しかし、発光基質または蛍光標識との酵素反応を実施することがまた必要であり得、例えば、蛍光顕微鏡による。抗原−抗体反応は、光測定または反射測定により連続的に読まれ得る。
上記の方法は、最終工程として、検出されるべき微生物に関する定量的または半定量的報告を提供するために、検出されたシグナルと1つまたはいくつかの参照値との比較を含み得る。好ましくは、サンプル中に存在する検出されるべき微生物の数の半定量的評価を示す色の標準が用いられる。可能な限り単純な様式で、かつさらなる装備に依存せずに試験の適用を実施し得るために、シグナル強度を反映する光学的標準との比較により読み取られるべきシグナル強度が、段階的様式であることが好ましい。これはさらなる単純化に対応する。なぜなら、シグナルが、段階で不連続的に、すなわち、半定量的に決定され得るからである。標準の等級付けは、検出されるべき微生物の所定の濃度によって生成される。これらの光学的標準は、コロイド状金またはコロイド状銀で第1の抗体を標識する場合に特に用いられ得る。酵素で標識される抗体もまた、光学的標準を設定することを可能にする。好ましくは、これらの光学的標準は、シグナル強度、すなわち、色の深さに関して互いに異なるいくつかの段階を含む。1つの実施形態によれば、4つの段階をもつ光学的標準が利用される。これらの光学的標準は、既知の微生物カウントをもつサンプルが試験条件下で試験細片上に付与され、そしてシグナル強度が特定数の個々の微生物に対する参照値として各サンプルについて記録される場合には、希釈系列によって生成され得る。明らかなことに、特定数の微生物に対して検出されるシグナルの割り当てを可能にする較正曲線がまた記録され得る。
さらなる二元の等級分けが、(存在する場合)試験細片のコントロール線によって行われ得る。このコントロール線の強度は、各微生物について決定された濃度、例えば、10cfu/mlに調節され得、その結果、このコントロール線により、さらなる二元の評価が可能である。4段階の標準の場合には、例えば、第2番目に高い濃度の段階が、コントロール線に関連付けされ得る。すなわち、試験シグナルの強度が、コントロール線シグナルと相関するとき、第2番目に高い濃度のこの微生物がサンプル中に存在する。以下の強度の等級分けがその関数として得られる。
試験シグナル > コントロール線:最も高い濃度
試験シグナル = コントロール線:第2番目に高い濃度
試験シグナル < コントロール線:第2番目に低い濃度
試験シグナル =0または<<コントロール線:最も低い濃度
誤りを避けるために、濃度の評価が、常に、シグナルに基づいて生じ得るように、すべての調査について少なくとも弱いシグナルを得るための試みがなされるべきである。
齲食のリスクの評価のために、例えば、成人の場合には、唾液サンプル1ml当たり10cfuのmutans Streptococci(Streptococcus mutans,Streptococcus sobrinus)または10cfuのLactobacilliが、齲食を罹患している平均リスクに対応する。上記コントロール線は、この値に調節され得、その結果、このコントロール線よりも強いシグナルがより高いリスクを示し、そしてこのコントロール線より弱いシグナルはより低いリスクを示す。この調節は、使用者が、高いかまたは低いという齲食リスクの評価を行うことを可能にするために試験細片を評価するとき利用され得る。少なくとも4つの段階の1つへの正確な等級付けは、したがって、例えば、光学的標準としての評価曲線との比較により行われ得る。この感度によって決定される下限は、5×10cfu/mlである。試験線上にシグナルがないか、または弱いシグナルしか見えない場合、これは0の段階に対応する。例えば、シグナルは明瞭に存在するが、コントロールより弱い場合(例えば、約10)、このシグナルは、段階1に属するとして評価される。段階2は、試験線とコントロール線とが等しい強度である場合に生じる。段階3、すなわち、4段階で最も高い段階は、5×10cfu/mlを超えて存在する場合に生じる。
本発明の特定の実施形態によれば、液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための方法は、齲食発生のリスクを評価するための方法である。さらなる好ましい実施形態によれば、Streptococcus mutansおよび/またはLactobacillus sp.の微生物カウントは、この齲食リスク試験で定量的または半定量的に決定される。サンプル中で少なくとも2つのタイプの細菌を同時に並行して(例えば、同じ唾液サンプル中で)決定するための検出の方法もこの方法の範囲内である。この目的のために、2つの試験細片が同時に用いられ得る。第1の試験細片は、Streptococcusに対して指向された抗体、例えば、SWLA1を、標識抗体および/または捕捉抗体として含む。第2の試験細片は、Lactobacillusに対して指向された抗体、例えば、SWLA5を、標識抗体および/または捕捉抗体として含む。
最後に、本発明はまた、液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための方法を実施するためのキットに関する。本発明によるキットは、上記に記載されるような試験細片の1つまたはいくつか、ならびに、必要であれば、1種またはいくつかの種の緩衝液、1種またはいくつかの種の移動溶媒、1種またはいくつかの種の標識試薬および/または標識抗体の検出のための1種またはいくつかの種の検出試薬を含み得る。さらに、このキットは、本発明の検出方法を実施するための指示書を含む。通常、このキットはまた、シグナル強度およびサンプル中の微生物の濃度の割り当てを可能にする適切な参照標準を含む。コロイド状金のような、検出のために用いられる標識抗体の比色定量標識の場合には、参照標準は、例えば、色深さと微生物の濃度との間の関連付けを可能にする色チャートである。
本発明の特定の実施形態によれば、試験デバイスは、液体サンプル中のStreptococcus mutansおよびLactobacillus sp.のような2つの微生物の並行同時検出のために利用可能にされる。この試験システムは、上記で規定されたような本発明による試験細片の2つ、および2対のアパーチャを備えるハウジングを含み、上記2対のアパーチャの各対は、第1のアパーチャおよびこの第1のアパーチャから間隔を置いた第2のアパーチャ、ならびに上記2つの試験細片のための入口アパーチャからなり、上記入口アパーチャならびに2対の第1のアパーチャおよび第2のアパーチャは、上記2つの試験細片が、入口アパーチャを通り、試験細片の間隔を置いた2つの領域が各場合において上記第1のアパーチャおよび第2のアパーチャを通って接近可能であるように、ハウジング中に挿入される。この点について、試験細片のサンプル受容領域は、第1のアパーチャを通って接近可能であり、その一方、検出ゾーンは、第2のアパーチャを通って接近可能である。本発明の特定の実施形態によれば、上記試験システムは、2つより多くの上記に規定された試験細片、および2つより多くの試験細片を受容し得るハウジングを備え得る。例えば、本発明による試験システムは、同時使用のための3〜10の異なる試験細片を備え得る。従って、この試験システムのハウジングは、3〜10の試験細片を受容可能であり得る。
齲食発生のリスクの決定のための、上記に記載のような試験細片の使用、または上記に記載のような試験システムの使用はまた、本発明の主題の事項である。
本発明は、図面を参照して実施形態により以下にさらに詳細に説明される。
図1には、本発明による試験システムが描写される。この試験システムは、第1の上部半分体シェル、および第2の下部半分体シェルを含むハウジング1を備える。このハウジング1には、各々が第1のアパーチャ2、2’および第2のアパーチャ3、3’からなる2対が、上部半分体シェル中に提供される。この点で、この2対の第1のアパーチャ2、2’および第2のアパーチャ3、3’は、互いから間隔を置かれて配置され、ここで、この実施形態では、好ましいことに、この2対の第1のアパーチャ2、2’および第2のアパーチャ3、3’間の連結線は、互いに平行に延びている。
さらに、このハウジング1中には、入口アパーチャが提供され、この入口アパーチャは、この実施形態では好ましいことに、第1のアパーチャ部分4、および第2のアパーチャ部分4’を備える。2つの試験細片5が、この入口アパーチャのアパーチャ部分4、4’を通って、試験細片5の間隔を置いた2つの領域が各場合において1対のアパーチャの第1のアパーチャ2、2’および第2のアパーチャ3、3’を通って接近可能であるような様式で、ハウジング1中に挿入され得るように、これらの入口アパーチャ部分4、4’は、ハウジング1中に配列される。以下に説明するように、第1のアパーチャ2、2’はサンプルアパーチャとして、そして第2のアパーチャ3、3’は、抗原抗体反応を読み取るための窓として働く。これは、第1のアパーチャ(2、2’)を通って接近可能である試験細片の領域が標識抗体を含むことと、その一方で、第2のアパーチャ(3、3’)を通って接近可能である試験細片の領域が捕捉抗体、および必要であれば1つまたはいくつかのコントロール線を含むこととを意味する。
患者における齲食リスクの決定のための測定を本発明による試験システムで実施するために、唾液サンプルは、最初、サンプルアパーチャおよび/または2対のアパーチャの2つの第1のアパーチャ2、2’中に導入される。この唾液サンプルは、一般に、試験細片上でクロマトグラフィー分離を開始するには高すぎる濃度を有するので、入口アパーチャの入口アパーチャ部分4、4’から突出する2つの試験細片5が、適切な移動溶媒中に浸漬され、これはその後、毛細管力の結果として、試験細片5全体を通って吸引される。
次いで、第1のアパーチャ2、2’中に導入された唾液は、この第1のアパーチャ2、2’の領域から、読み取り窓および/または第2のアパーチャ3、3’の領域中に吸引され、そしてそこで既に記載された反応を実施する。その後、使用者は、第2の領域3、3’中の試験細片5の色の変化に基づいて抗体反応の結果を読み取り得る。従って、本発明に従って提供される試験システムは、Streptococcus mutansおよびLactobacillus sp.のような2つの異なる微生物に対し、容易に管理可能な様式で液体サンプルの同時試験を可能にする。
以下の実験は、口腔中の病原体微生物の決定のための試験システムにより本発明の原理を記載する。しかし、本発明は、このような実施形態に限定されず、体液のような液体サンプル中の微生物の検出のために一般に用いられ得ることが理解されるべきである。
1.S.mutansおよびLactobacillus sp.の検出による齲食リスクの調査
1.1 試験細片の製造
メンブレンおよび不織布のような、毛細管活性でクロマトグラフィーを行い得る平坦材料を、自己接着性フィルム上に固定する。すべての材料は、互いに毛細管接触しており、そして液体の流れが試験細片の一方の端部から他方に通過することを可能にする。これらの材料の組み立てを、カセット中の入口アパーチャに、移動緩衝液および/またはサンプルを50μlを超える容量で吸引し、そしてそれを一定に放出する吸引不織布が存在するような様式で行う。この吸引不織布は、放出不織布と接触しており、この放出不織布は、各場合において少なくとも1つの移動可能な抗体結合複合体を付与される。試験感度を増加するために、この放出不織布は、抗原、すなわち、微生物の全体細胞で、好ましくは、対応するエピトープを含む細胞のフラグメントでドープされ得る。細胞フラグメント、例えば、細胞壁フラグメントは、以下のセクション1.6に記載される方法に従って調製され得る。代表的には、サンプルは、放出不織布材料上に付与される。この放出不織布の後るに、結合した抗体抗原と捕捉抗体とのサンドイッチ複合体の形成が起こる多孔性メンブレンが存在する。メンブレンの末端に、さらなる不織布材料が、吸引不織布と類似の様式で固定され、これは、付与された液体を集め、そしてその結果、試験細片全体上の液体の連続的毛細管流れを保証する。
コロイド状金を結合した抗体SWLA1、この場合S.mutansの細胞全体として存在するドーピングのための抗原、捕捉抗体SWLA1およびコントロール線上への抗体を付与することが、分与プロセスで上記で述べたように行われる。
1.2 唾液の収集
唾液サンプルを、異なる患者から、最初、パラフィンペレットを噛むことによって唾液の形成を誘導することにより得た。試験被験体あたり1つのペレットを用いた。唾液は、測定ビーカー中に30mlの合計容量で集めた。最初の30秒の間に集めた唾液は棄て、そして次の5分間の間に形成された唾液を集め、そして次にさらなる調査のために用いた。
1.3 唾液の調整
試験細片上の全体の唾液の流速は、適切なクロマトグラフィー緩衝液によって一様にされ得る。代表的には、この緩衝液は、1分以内に不織布収集材料に到達する。抗原−抗体反応および/またはサンドイッチ複合体の形成は、しかし、クロマトグラフィープロセスの相全体、すなわち、液体が吸引不織布から収集不織布にまだ流れ得る間の長さだけ起こる。最大シグナル強度は、クロマトグラフィーの開始後最初の30分以内に発生し、次いで少なくともさらなる30分の間、安定なままである。
サンプル中に存在する口腔細菌叢のより良好な接近可能性を達成するため、そしてこのようにして試験シグナルを強めるために、種々の複数の添加が移動緩衝液になされ得る。この目的のために、唾液調整の検査が実施され、ここでは、200mlの唾液を、1.5mlの反応容器中で20μlの試験溶液と、この容器を4回まわすことにより注意深く混合し、そしてインキュベーション期間および温度に対して試験細片上の試験条件をシミュレートするために室温で5分間インキュベートした。次に、試験細片上でクロマトグラフィーを実施し、そして試験シグナルの強度およびクロマトグラフィーの速度を評価した。
上記の種々の物質が、シグナルの強度を改善する能力に関して調査された。コロイド状金で標識する場合には、カオトロピック試薬および緩衝液のイオン強度を増加する試薬、特に、ヨウ化カリウム(0.001〜2.0M)および硫酸ナトリウム(0.001〜2.5M)、ならびにリゾチーム(0.001〜20g/l)、パパイン(0.001〜50g/l)およびグルタチオン(0.001〜100g/l)が、試験シグナルの強度を明らかに増加することを示すことが可能であった。当業者は、この説明に基づき、特定微生物を取り扱う各試験システムについて対応する最適化をすることができる立場にある。
1.4 サンプルの試験デバイス上への付与
得られた15μlの唾液サンプルを、ピペットにより本発明に従って試験細片上に付与した。唾液の高粘度の結果として、クロマトグラフィー分離は、移動溶媒の添加により開始する。この場合、移動溶媒として、好ましくは、以下の組成の緩衝液を用いる:20mM TRIS、0.5%ウシ血清アルブミン、0.5%スクロース、0.7%ドデシル硫酸ナトリウム、0.5% Tween 80、1%硫酸ナトリウム、0.3%コール酸ナトリウム、0.095%アジ化ナトリウム、0.05% ProClin 300。pHは、塩酸で9.0の値に調節される。移動溶媒として働く緩衝液を、試験デバイスのリザーバー中に移す。次に、試験デバイスから突出する試験細片の端部を少なくとも15秒(最大120秒)の間、緩衝液中に浸漬する。その結果として、クロマトグラフィーが開始される。
1.5 シグナル強度の評価
結果を、60分以内、好ましくは5〜30分以内で、参照標準との比較により読み取り得る。この場合には、S.mutansの所定の濃度で得た光学的標準を参照標準として用いた。
本明細書中で用いられる量を表すすべての数字またはパラメーターは、すべての例で用語「約」によってさらに修飾されているとして理解されるべきである。数字範囲およびパラメーターが提示されているけれども、本明細書中に提示される主題の事項の広い範囲は近似であり、提示される数字の値は、可能な限り正確に示される。例えば、任意の数字の値は、それらの個々の測定技法、または丸め操作および不正確さに付随する標準偏差によって証明される特定の誤りを固有に含み得る。
1.6 S.mutansの細胞壁フラグメントの調製
24時間の間培養されたS.mutansの液体培養物の10mlのアリコートをS.Mutans細胞壁フラグメントの調製のために用いた。1%SDSをこのアリコートに加え、そしてこのアリコートを、10000×gで8分間遠心分離した。上清液を棄てた後、ペレットを、5mlのPBS中に再懸濁した。次いで、0.25gのCellytic Express(Sigma−Aldrich)を添加し、そしてこの溶液を、37℃で30分間インキュベートした。5000×gで1分間遠心分離し、そして上清液を棄てた後、このペレットを1mlのPBS中に再懸濁した。得られた溶液を2lのPBSに対して2度20時間、100kDaカットオフの透析膜を用いて透析した。透析後、PBS中に溶解した細胞壁フラグメントを、反応チューブに移し、そして−80℃で貯蔵した。最後のステップでは、これらのフラグメントを凍結乾燥した。この方法によって調製された細胞壁フラグメントは、使用に際し、脱イオン水または別の適切な溶媒中に再懸濁され得、そしてそれらは、試験細片上に直接付与され得る。
本発明を、その好ましい実施形態と組み合わせて説明したが、当業者によって、詳細には記載されていない付加、欠失、改変、および置換が、添付の請求項に規定されるような本発明の思想および範囲から逸脱することなくなされ得ることが認識される。
図1は、本発明の1つの実施形態に従って構築された試験システムの概略図である。

Claims (22)

  1. 液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための試験細片であって:
    該液体サンプルを受容するための第1の領域であって、免疫複合体を形成することによって検出されるべき該微生物と反応し得る標識抗体を含む第1の領域;および
    該第1の領域から間隔を置いた第2の領域であって、免疫複合体を形成することによって該検出されるべき微生物と反応し得、そして該試験細片上に固定化される捕捉抗体を含む第2の領域を備え、
    ここで、該試験細片の該第1の領域と移動溶媒との接触に際し、該標識抗体が該試験細片の第2の領域に移動し、該第1の領域に付与される該液体サンプル中の該検出されるべき微生物の存在下で、該標識抗体と該捕捉抗体と該微生物とから免疫複合体が形成されて、該免疫複合体が該試験細片の該第2の領域中の該標識抗体の標識によって検出され得るように、該試験細片が設計され、そしてここで、該標識によって提供されるシグナルの強度が、該液体サンプル中の該微生物の濃度に関する情報を提供する、試験細片。
  2. 前記標識抗体および/または前記捕捉抗体が、モノクローナル抗体である、請求項1に記載の試験細片。
  3. 前記標識抗体が、粒子に結合されている、請求項1に記載の試験細片。
  4. 前記粒子が、コロイド状金またはコロシド状銀を含むか、またはコロイド状金またはコロシド状銀からなる、請求項3に記載の試験細片。
  5. 前記標識抗体および前記捕捉抗体が、病原体細菌に対して指向されている、請求項1に記載の試験細片。
  6. 前記病原体細菌が、口腔に存在する細菌である、請求項5に記載の試験細片。
  7. 前記病原体細菌が、Streptococcus属、Lactobacillus属、Actinomyces属、Prevotella属、Actinobacillus属、Porphyromonas属、Tannerella属、Treponema属、Fusobacterium属、Enterococcus属またはHelicobacter属の細菌の群から選択される、請求項6に記載の試験細片。
  8. 前記病原体細菌が、Streptococcus mutans、Streptococcus sobrinus、Streptococcus sanguis、Streptococcus gordonii、Streptococcus mitis、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus casei、Lactobacillus rhamnosus、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Tannerella forsythensis、Actinomyces naeslundii、Treponema denticola、Fusobacterium nucleatum、Prevotella intermedia、Enterococcus faecalis、Treponema denticola、またはHelicobacter pyloriの群から選択される、請求項7に記載の試験細片。
  9. 前記標識抗体および前記捕捉抗体が、病原体酵母に対して指向されている、請求項1に記載の試験細片。
  10. 前記酵母が、Candida属、Cryptococcus属、Malassecia属またはBlastoschizomyces属の酵母の群から選択される、請求項9に記載の試験細片。
  11. 前記酵母が、Candida albicans、Candida krusei、Candida tropicalis、Candida glabrata、Candida lusitaniae、Candida parapsilosis、Cryptococcus neoformans、またはBlastoschizomyces capitatusから選択される、請求項10に記載の試験細片。
  12. 前記第1の領域が、前記検出されるべき微生物で、またはその免疫学的に活性な一部分でドープされる、請求項1に記載の試験細片。
  13. 前記第1の領域が、前記検出されるべき微生物の検出に必要な量の90%を含む、請求項12に記載の試験細片。
  14. 液体サンプル中の微生物の定量的または半定量的検出のための方法であって、
    該液体サンプルを請求項1に記載の試験細片上に付与する工程、
    該試験細片を移動溶媒と接触させる工程、
    該試験細片を、該試験細片の前記第1の領域と移動溶媒との接触に際し前記標識抗体が該試験細片の前記第2の領域に移動する条件下でインキュベートする工程、および
    該試験細片の該第2の領域中のシグナルを検出する工程、を包含し;
    ここで、該標識によって提供される該シグナルが、該液体サンプル中の該微生物の濃度に関する情報を提供する、方法。
  15. 前記サンプルが唾液サンプルであり、そしてStreptococcus mutansおよびLactobacillus sp.が2つの試験細片を用いて同時に検出される、請求項14に記載の方法。
  16. 第1の試験細片上の標識抗体および/または捕捉抗体がSWLA1であり、そして第2の試験細片上の標識抗体および/または捕捉抗体がSWLA5である、請求項15に記載の方法。
  17. 微生物の定量的または半定量的検出のためのキットであって、少なくとも1つの請求項1に記載の試験細片を含む、キット。
  18. 緩衝液、標識試薬および/または前記標識抗体を検出するための検出試薬をさらに含む、請求項17に記載のキット。
  19. 2つの請求項1に記載の試験細片、および2対のアパーチャを備えるハウジングを含む試験システムであって、該対のアパーチャの各々が、第1のアパーチャおよび該第1のアパーチャから間隔をおいた第2のアパーチャ、ならびに該2つの試験細片のための入口アパーチャを含み、ここで、該2つの試験細片が該入口アパーチャを通り、該試験細片の間隔を置いた2つの領域が各場合において該第1のアパーチャおよび該第2のアパーチャを通って接近可能である様式で該ハウジング中に挿入され得るように、該入口アパーチャならびに該2対の第1のアパーチャおよび第2のアパーチャが配列される、システム。
  20. 前記第2のアパーチャを通って接近可能である前記試験細片の前記領域が、前記捕捉抗体を含む、請求項19に記載の試験システム。
  21. 前記第1のアパーチャを通って接近可能である前記試験細片の前記領域が、前記標識抗体を含む、請求項20に記載の試験システム。
  22. 齲食発生のリスクの決定を補助するための方法であって:
    液体サンプルを請求項1に従って構築された試験細片に付与する工程、および齲食発生のリスクの指標である、該サンプル中に存在する微生物および/またはその濃度に対するシグナルを分析する工程、を包含する、方法。
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