JP2008232316A - 緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

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崇志 寺岡
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Abstract

【課題】ストローク速度が高速領域に達する場合にあっても車両における乗り心地を向上することができる緩衝器のバルブ構造を提供することである。
【解決手段】緩衝器内に一方室41と他方室42とを隔成するとともに上記一方室41と他方室42とを連通するポート2bを備えたバルブディスク1と、上記バルブディスク1の他方室側面に積層されてポート2bを開閉するリーフバルブ10bとを備えた緩衝器のバルブ構造において、一方室41と他方室42とを連通するバイパス路7と、バイパス路7の途中に設けられて緩衝器の他方室42側へのストローク速度が低速領域および高速領域にあるときはバイパス路7を閉塞し上記ストローク速度が中速領域にあるときのみにバイパス路7を開放する弁要素12を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、緩衝器のバルブ構造の改良に関する。
従来、この種緩衝器のバルブ構造にあっては、たとえば、車両用の緩衝器のピストン部等に具現化され、ピストン部に設けたポートの出口端に環状のリーフバルブを積層し、このリーフバルブでポートを開閉するものが知られている。
そして、特に、リーフバルブの内周を固定支持し外周側を撓ませることによりポートをリーフバルブで開閉する上記緩衝器のバルブ構造では、ストローク速度が中高速領域における減衰力が大きくなりすぎ車両における乗り心地を損なう場合があり、これを解消するため、図9に示すように、リーフバルブLの内周側を固定的に支持せずに、リーフバルブLの内周をピストンロッドRもしくはピストンPをピストンロッドRに固定する筒状のピストンナットNの外周に摺接させ、スプリングSでメインバルブMを介してリーフバルブLの背面を附勢した緩衝器のバルブ構造が提案されるに至っており、図示したところでは、緩衝器の伸側減衰バルブに具現化されている(たとえば、特許文献1参照)。
このバルブ構造を適用した緩衝器にあっては、図示するところではピストンPが上方へ移動する際のストローク速度が低速領域にあるときにはリーフバルブLの外周側がリーフバルブLに積層したメインバルブMの当接部位を支点として撓むので、図10に示すように、内周が固定的に支持されるバルブ構造と略同様の減衰特性を発揮し、ストローク速度が中高速領域に達すると、ポートPoを通過する作動油の圧力がリーフバルブLに作用し、スプリングSの附勢力に抗してリーフバルブLがメインバルブMとともにピストンPから軸方向にリフトして後退するので、内周が固定的に支持される緩衝器のバルブ構造に比較して流路面積が大きくなり、減衰力が過大となることを抑制して、車両における乗り心地を向上することができる。
特開2006−170351号公報(図1)
しかしながら、上述のような提案のバルブ構造にあっては、車両における乗り心地を向上できる点で有用な技術ではあるが、以下の不具合があると指摘される可能性がある。
というのは、たとえば、上記ピストンPが上方に移動するときのストローク速度が高速領域に達すると、従来の緩衝器のバルブ構造では、ストローク速度に応じてリーフバルブLがピストンPから軸方向に後退してリフトするのみで、減衰係数は大きくならない。
したがって、ストローク速度が高速領域に達する場合の減衰力が不足気味となり、振動抑制が充分に行われず、車両における乗り心地を悪化させてしまうことになる。
特に、車両が大きな段差に乗り上げたときなどは、緩衝器のストローク速度が高速領域にあり減衰力不足によって緩衝器を大ストロークさせてしまうため、ストロークエンド近傍で緩衝器に設置されるクッションにシリンダやピストンが衝突してしまい、この衝突の衝撃が車両搭乗者に不快感を与えかねない。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ストローク速度が高速領域に達する場合にあっても車両における乗り心地を向上することができる緩衝器のバルブ構造を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、緩衝器内に一方室と他方室とを隔成するとともに上記一方室と他方室とを連通するポートを備えたバルブディスクと、バルブディスクの他方室側に積層されてポートを開閉するリーフバルブとを備えた緩衝器のバルブ構造において、一方室と他方室とを連通するバイパス路と、バイパス路の途中に設けられて緩衝器の他方室側へのストローク速度が低速領域および高速領域にあるときはバイパス路を閉塞し上記ストローク速度が中速領域にあるときのみにバイパス路を開放する弁要素を設けたことを特徴とする。
また、本発明の他の課題解決手段は、緩衝器内に一方室と他方室とを隔成するとともに上記一方室と他方室とを連通する一方側のポートと他方側のポートを備えたバルブディスクと、上記バルブディスクの一方室側面に積層されて一方側のポートを開閉する一方側のリーフバルブと、上記バルブディスクの他方室側面に積層されて他方側のポートを開閉する他方側のリーフバルブとを備えた緩衝器のバルブ構造において、一方室と他方室とを連通するバイパス路と、バイパス路の途中に設けられて緩衝器の一方室および他方室側への両方のストローク速度が低速領域および高速領域にあるときはバイパス路を閉塞し上記ストローク速度が中速領域にあるときのみにバイパス路を開放する弁要素を設けたことを特徴とする。
本発明の緩衝器のバルブ構造によれば、ストローク速度が中速領域における減衰係数を低く設定しながら、ストローク速度が高速領域における減衰係数を大きくして緩衝器に充分な減衰力を発揮させることが可能であるので、ストローク速度に応じて発生される減衰力に過不足が生じず、車両における乗り心地を向上することができるのである。
また、このバルブ構造にあっては、ストローク速度が中速領域にある場合に、バイパス路を開放して流路面積を増加させて減衰力を低下させる構成を採用しているので、高速領域にあっては製品間で発生減衰力にばらつきが少ないリーフバルブのみが作用するようになるため、均一な製品の提供が可能となる。
以下、本発明のバルブ構造を図に基づいて説明する。図1は、一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。図2は、圧縮時ストローク速度が中速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。図3は、圧縮時ストローク速度が高速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。図4は、伸長時ストローク速度が中速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。図5は、伸長時ストローク速度が高速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。図6は、一実施の形態の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。図7は、伸長時に機能する弁要素を備えた緩衝器のバルブ構造が具現化されたピストン部の一部における縦断面図である。図8は、圧縮時に機能する弁要素を備えた緩衝器のバルブ構造が具現化されたピストン部の一部における縦断面図である。
一実施の形態における緩衝器のバルブ構造は、図1に示すように、緩衝器のピストン部に具現化されており、このバルブ構造は緩衝器の伸側および圧側の両方で機能するようになっており、基本的には、緩衝器内に一方室41と他方室42とを隔成するとともに上記一方室41と他方室42とを連通する一方側のポート2aおよび他方側のポート2bとを備えたバルブディスクたるピストン1と、ピストン1の一方室側面に積層されて一方側のポート2aを開閉する一方側のリーフバルブ10aと、ピストン1の他方室側面に積層されて他方側のポート2bを開閉する他方側のリーフバルブ10bと、一方室41と他方室42とを連通するバイパス路7と、バイパス路7の途中に設けられて緩衝器の一方室41および他方室42側への両方のストローク速度が低速領域および高速領域にあるときはバイパス路7を閉塞し上記ストローク速度が中速領域にあるときのみにバイパス路7を開放する弁要素12とを備えて構成されている。
他方、バルブ構造が具現化される緩衝器は、周知であるので詳細には図示して説明しないが、具体的にたとえば、シリンダ40と、シリンダ40の上端を封止するヘッド部材(図示せず)と、ヘッド部材(図示せず)を摺動自在に貫通するピストンロッド5と、軸部材を形成するピストンロッド5の先端5aが挿通されて上記先端5aに固定されるピストン1と、シリンダ40内にピストン1で隔成される図1中上方側の一方室41と下方側の他方室42と、シリンダ40の下端を封止する封止部材(図示せず)と、シリンダ40から出没するピストンロッド5の体積分のシリンダ内容積変化を補償する図示しないリザーバあるいはエア室とを備えて構成され、シリンダ40内には流体、具体的には作動油が充填されている。
そして、上記バルブ構造にあっては、シリンダ40に対してピストン1が図1中上下に移動して、一方室41と他方室42とをポート2a,2bを介して作動油が交流するときに、その作動油の流れに対しそれぞれ対応するリーフバルブ10a,10bで抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめるとともに、ストローク速度が中速領域内にあるときのみ弁要素12でバイパス路7を開放して、緩衝器に所定の減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。
以下、このバルブ構造について詳しく説明すると、バルブディスクたるピストン1は、環状に形成されて、作動油が他方室42から一方室41へ通過することを許容する一方側のポート2aと、逆に作動油が一方室41から他方室42へ通過することを許容する他方側のポート2bと、各ポート2a,2bの出口端にそれぞれ連なる窓3a,3bと、各ポート2a,2bの出口端となる窓3a,3bの外周側に形成される環状の弁座1a,1bとを備えている。
なお、各ポート2a,2bの開口端には、ピストン1に積層される各リーフバルブ10a,10bによって閉塞されないように開口窓6a,6bが設けられている。
そして、上述のように、ピストン1の内周側には緩衝器のピストンロッド5の先端5aが挿通され、ピストンロッド5の先端5aはピストン1の図1中下方側に突出させてあり、このピストンロッド5は、バルブディスクたるピストン1および各リーフバルブ10a,10bに挿入されるとともにこれらが固定される軸部材とされている。なお、ピストンロッド5の先端5aの外径は、先端5aより図1中上方側の外径より小径に設定され、上方側と先端5aとの外径が異なる部分に段部5bが形成され、先端5aの図1中最下方の外周には螺子溝5cが形成されている。
さらに、ピストンロッド5の下端となる先端5aの下面から軸方向沿って縦孔5dが設けられ、この縦孔5dは、ピストンロッド5の段部5bより上方の側部から開口する横孔5eによって一方室41に連通されている。そして、この縦孔5dおよび横孔5eは、後述のバルブハウジング14を介して一方室41と他方室42とを連通するようになっており、この実施の形態の場合、これら縦孔5d、横孔5eおよびバルブハウジング14でバイパス路7を形成している。
また、ピストン1の図1中上下に積層されるリーフバルブ10a,10bは、環状に形成されたリーフを複数枚積層して積層リーフバルブとして構成されており、一方側のリーフバルブ10aは、ピストン1に形成の弁座1aに当接させて、一方側のポート2aの出口端を閉塞し、他方側のリーフバルブ10bは、ピストン1に形成の弁座1bに当接させて、他方側のポート2bの出口端を閉塞している。この実施の形態においては、リーフバルブ10a,10bは、積層リーフバルブとして構成されているが、上記環状のリーフの枚数は、本バルブ構造で実現する減衰特性(ストローク速度に対する減衰力の関係)によって任意とされてよく、緩衝器に発生させる減衰特性によって複数枚とされても一枚のみでも差し支えなく、また、緩衝器に発生させ減衰特性によって各リーフの外径を異なるように設定することができる。
なお、一方側のリーフバルブ10aの積層リーフバルブを構成するリーフとリーフとの間の一箇所に肉厚のリングrが介装されており、このリングrによって図1中上方側に積層されるリーフ群に初期撓みを与えられるようになっている。そして、リングrの厚みで初期撓みの撓み量を調節でき、この撓み量の設定によって、リーフバルブ10aが弁座1aから離れてポート2aを開放する時の開弁圧を調節することができるようになっている。このリングrは、他方側のリーフバルブ10bに適用されてもよく、逆に一方側および他方側のリーフバルブ10a,10bのいずれにも介装しなくともよいいことは当然である。
さらに、詳しくは図示しないが、弁座1a,1bに着座するリーフバルブ10a,10bの外周に形成した切欠あるいは弁座1a,1bに打刻されて形成される周知のオリフィスが設けられている。
つづいて、一方側のリーフバルブ10aより図1中上方には、間座17、が積層され、他方、他方側のリーフバルブ10bより図1中下方には、間座18が積層される。そして、上から順に、間座17、一方側のリーフバルブ10a、ピストン1、他方側のリーフバルブ10bおよび間座18がピストンロッド5の先端5aに組み付けられ、これら部材は、上記先端5aに設けた螺子溝5cに螺着されるバルブハウジング14とピストンロッド5の段部5bとで挟持されてピストンロッド5に固定される。
バルブハウジング14は、筒状の本体14aと、本体14aの内周に突出する環状のバネ受け14bと、バネ受け14bより図1中上方内周に設けられてピストンロッド5の螺子部5cに螺合する螺子部14cと、バネ受け14bより図1中下方内周に上から順に設けた他方側環状溝14dおよび一方側環状溝14eと、本体14aの図1中下端内周に設けた環状のキャップ14fとを備えて構成されている。
そして、このバルブハウジング14は、上述のように、ピストン1および各リーフバルブ10a,10bをピストンロッド5に固定するピストンナットとして機能するとともに、ピストンロッド5の先端5aに螺着されることで、縦孔5dと他方室42とを連通してバイパス路7の一部を形成している。
さらに、上記バルブハウジング14内であってバネ受け14bより図1中下方には、スプール13が挿入されており、このスプール13は、スプール13の図1中上端とバネ受け14bとの間に介装されるバネ15と、スプール13の図1中下端とキャップ14fとの間に介装されるバネ16によって、上下から挟持され附勢されて中立位置に位置決められている。
上記スプール13は、バルブハウジング14内に摺動可能な外径を持つスプール本体13aと、スプール本体13aの外周に形成される二つの環状の溝13b,13cによってスプール本体13aの中央に設けられた環状のランド13dと、スプール本体13aの図1中上端から開口して溝13bに連通される通孔13eと、スプール本体13aの図1中下端から開口して溝13cに連通される通孔13fとを備えて構成されている。
また、上記ランド13dの幅は、一方側環状溝14eおよび他方側環状溝14dの幅より狭くなるように設定されている。つまり、ランド13dの図1中上下方向長さは、バルブハウジング14に形成した一方側環状溝14eおよび他方側環状溝14dの図1中上下方向長さより短くなっている。
このスプール13がバネ15,16によって中立位置に位置決められた状態では、ランド13dはバルブハウジング14に設けた他方側環状溝14dおよび一方側環状溝14eとの間の内周面に摺接してバルブハウジング14を介しての一方室41と他方室42との連通が遮断されるようになっている。つまり、スプール13がバルブハウジング14内で中立位置にある場合、バイパス路7は閉塞されることになる。
そして、スプール13が緩衝器の圧縮時における他方室42側の圧力上昇によって、図2に示すように、中立位置から上方へ移動して、ランド13dが他方側環状溝14dと完全に対向するようになると、ランド13dの幅が他方側環状溝14dの幅より狭くなっているため、ランド13dと他方側環状溝14dとの間に隙間が生じ、溝13bおよび溝13cとが他方側環状溝14dに通じて、スプール13に設けた通孔13e、溝13b、ランド13dと他方側環状溝14dとの間に隙間、溝13cおよび通孔13fのそれぞれが連通される状態となって、これらを介して一方室41と他方室42とが連通状態とされてバイパス路7が開放されるようになる。
さらに、スプール13が図3に示すように、図2の状態からさらに上方へ移動すると、ランド13dがバルブハウジング14の他方側環状溝14dより上方側となる一方室41側の内周に摺接することになって、溝13bと他方側環状溝14dとの連通が遮断され、再度、スプール13は、一方室41と他方室42との連通を断ってバイパス路7を閉塞するようになる。
逆に、スプール13が緩衝器の伸長時における一方室41側の圧力上昇によって、図4に示すように、中立位置から下方へ移動して、ランド13dが一方側環状溝14eと完全に対向するようになると、ランド13dの幅が一方側環状溝14eの幅より狭くなっているため、ランド13dと一方側環状溝14eとの間に隙間が生じ、溝13bおよび溝13cとが一方側環状溝14eに通じて、スプール13に設けた通孔13e、溝13b、ランド13dと一方側環状溝14eとの間に隙間、溝13cおよび通孔13fのそれぞれが連通される状態となって、これらを介して一方室41と他方室42とが連通状態とされてバイパス路7が開放されるようになる。
さらに、スプール13が図5に示すように、図4の状態からさらに下方へ移動すると、ランド13dがバルブハウジング14の一方側環状溝14eより下方側となる他方室42側の内周に摺接することになって、溝13cと一方側環状溝14eとの連通が遮断され、再度、スプール13は、一方室41と他方室42との連通を断ってバイパス路7を閉塞するようになる。
このように、スプール13は中立位置ではバイパス路7を遮断状態とし、上下いずれの方向へ移動しても、ランド13dが一方側環状溝14eあるいは他方側環状溝14dに対向するまで変位するとバイパス路7を連通状態とし、その後同一方向への更なる変位によってランド13dが一方側環状溝14eあるいは他方側環状溝14dを越えてバルブハウジング14の内周面に摺接するまで変位するとバイパス路7を遮断状態とするように作動する。
そして、緩衝器のストローク速度を低速、中速、高速と三つの領域に分ける場合、スプール13がバイパス路7を連通状態とするのは、上記ストローク速度が中速領域にあるときのみとなるように設定されている。
すなわち、この実施の形態の場合、弁要素12は、上記スプール13とバルブハウジング14とで構成されていることになる。なお、このバルブハウジング14にあっては、バルブハウジング14の図1中上端の外周形状を断面六角形状としており、バルブハウジング14を上述のようにピストンナット5の螺子部5cに螺着させる際には、上端外周をレンチで把持してバルブハウジング14を回転させることができるようになっており、バルブハウジング14に締付トルクを作用させても、バルブハウジング14におけるスプール13が摺動自在に収容されている部位に締付トルクが作用して当該部位を歪ませてしまうようなことがなく、スプール13の移動および変位に対するバイパス路7の開放遮断のタイミングが設計通り維持されるようになっている。
また、スプール本体13aの図1中上下には筒状のソケット13g,13hが設けられており、これらソケット13g,13hの外周は、バルブハウジング14の内周に摺接して、スプール13の図1中上下方向への変位の際のガイドとして機能するとともに、スプール13を挟持するバネ15,16の偏心を防止しており、これによってスプール13がガタ無くスムーズに上下方向へ移動することが保証されている。
なお、スプール13が上記の如くの作動してバイパス路7の開閉を行うためには、ランド13dを備えていれば足りるため、スプール13の安定的な摺動性能を確保できれば、スプール13を円板状として当該円板の外周をランド13dとする構成を採用することも可能である。
つづいて、上述のように構成されたバルブ構造の作用について説明する。まず、ピストン1がシリンダ40に対して図1中上方側に移動して緩衝器が伸長すると、一方室41内の圧力が高まり、一方室41内の作動油は開口窓6bおよび他方側のポート2bを通過して他方室41内に移動しようとする。
そして、緩衝器の伸縮速度となるストローク速度が低速領域にある場合、スプール13は一方室41の圧力を図1中上端に受けるがバネ16の附勢力によって附勢されて、スプール13のランド13dが一方側環状溝14eに完全に対向するまでに到らず、バイパス路7は閉塞されたままとなる。したがって、作動油は、上述の弁座1bに着座する他方側のリーフバルブ10bの外周に設けた切欠あるいは弁座1bに打刻によって形成されるオリフィスを通過して、一方室41から他方室42へと移動する。
このとき、緩衝器は、図6の実線に示すが如く、ストローク速度が低速領域における減衰特性(ストローク速度に対する減衰力の関係)がオリフィス特有の二乗特性となる減衰力を発揮する。
その後のストローク速度が上昇して中速領域に達すると、今度は、スプール13が一方室41の圧力の作用によってバネ16を押し縮めて、図4に示すように、ランド13dが一方側環状溝14eに完全に対向するまで変位して、バイパス路7が開放されるようになる。したがって、ストローク速度が中速領域にある場合、作動油は、他方側のリーフバルブ10bの外周を撓ませて、他方側のリーフバルブ10bと弁座1bと間の隙間を通過するとともにバイパス路7をも通過して一方室41から他方室42へと移動する。
そして、ストローク速度が中速領域にある場合の緩衝器の減衰特性は、傾きが小さくなって、図6中実線で示した如く、緩衝器は従来緩衝器と同様に低い減衰力を発揮する。なお、図6中一点鎖線で示したのは、バイパス路7が中速領域にあっても閉塞された場合の減衰特性であり、本実施のバルブ構造では、バイパス路7を開放して流路面積を増加させることによって中速領域におけるストローク速度に対する発生減衰力を低下させることができるのである。
さらに、ストローク速度が高速領域に達すると、一方室41内の圧力と他方室42内の圧力との差が大きくなって、スプール13をより一層下方へ押し下げる力が強くなり、スプール13をランド13dの下端が一方側環状溝14eの下端を越えるようになってランド13dがバルブハウジング14の一方側環状溝14eより下方側の内周に対向するようになると、今度はバイパス路7が閉塞されることになる。上記スプール13の変位によってバイパス路7を連通状態か遮断状態に移行する際には、ランド13dの下端と一方側環状溝14eの下端との間の距離が徐々に狭められるため、これらが絞りとして機能することから、ストローク速度が中速領域から高速領域に移行する境目にあっては、バイパス路7の流路面積が徐々に小さくなるように推移して緩衝器の減衰特性がリーフバルブ10bのみが作用する減衰特性に徐々に移行するように変化することになる。
そして、ストローク速度が高速領域に完全に達すると、バイパス路7が完全にスプール13によって閉塞されて、作動油は他方側のリーフバルブ10bを撓ませて他方側のポート2bのみを通過して一方室41から他方室42へ移動するようになって、この高速領域における減衰特性は、図6の実線に示すが如く、傾きが大きく、緩衝器は従来緩衝器に比べて高い減衰力を発揮する。
逆に、ピストン1がシリンダ40に対して図1中下方側に移動する場合には、作動油は一方側のリーフバルブ10aを撓ませて一方側のポート2aを通過し他方室42から一方室41へ移動するが、ストローク速度が中速領域ではスプール13がバイパス路7を開放するので、当該バイパス路7をも介して他方室42から一方室41へ移動する。
つまり、この緩衝器の圧縮行程では、スプール13が図1中上方へ変位し、ストローク速度が低速領域ではスプール13のランド13dが他方側環状溝14dに対向するまで変位せずにバイパス路7を閉塞し、ストローク速度が中速領域では図2に示すようにスプール13のランド13dが他方側環状溝14dに対向してバイパス路7を開放し、ストローク速度が高速領域ではスプール13が図3に示すようにバイパス路7を閉塞する。
したがって、このバルブ構造にあっては、上記した伸長行程と同様、ストローク速度が低速領域にあるときの緩衝器の減衰特性の傾きを大きくし、ストローク速度が中速領域にあるときの減衰特性の傾きを低くして緩衝器に低い減衰力を発揮させるとともに、ストローク速度が高速領域にあるときの減衰特性の傾きを再度大きくして緩衝器に大きな減衰力を発揮させるように作動する。
なお、この低速、中速、高速という領域の設定であるが、低速領域とは作動油にリーフバルブ10a,10bあるいは弁座1b,1cに設けたオリフィスを積極的に通過させる領域で、具体的にはたとえば、ストローク速度の絶対値が0から0.1m/s程度までの領域であり、高速領域は減衰力不足が問題となる領域であり、具体的にはたとえば、ストローク速度の絶対値が0.4〜0.5m/s以上の領域に設定される。この設定は一例であり、各領域の範囲は、車両に最適となるように任意に設定すればよい。つまり、弁要素12は、ストローク速度の上昇とともにバイパス路7を遮断から連通へ、連通から遮断へと移行するようになっているのである。
このように、この緩衝器のバルブ構造にあっては、ストローク速度が中速領域における減衰係数を低く設定しながら、ストローク速度が高速領域における減衰係数を大きくして緩衝器に充分な減衰力を発揮させることが可能であるので、ストローク速度に応じて発生される減衰力に過不足が生じず、車両における乗り心地を向上することができるのである。
また、このバルブ構造にあっては、ストローク速度が中速領域にある場合に、バイパス路7を開放して流路面積を増加させて減衰力を低下させる構成を採用しているので、高速領域にあっては製品間で発生減衰力にばらつきが少ないリーフバルブ10a,10bのみが作用するようになるため、均一な製品の提供が可能となる。
さらに、本実施の形態におけるバルブ構造にあっては、弁要素12に一方室41と他方室42の差圧で動作するスプール13を採用しており、スプール13の変位を大きく設定することで、弁要素12の各部品寸法のバラツキが、バイパス路7の遮断から連通へおよび連通から遮断への切換わりにおけるストローク速度に与える影響を少なくすることができる。加えて、スプリングでリーフバルブの背面を附勢する構成を採用していないので、リーフバルブの背面を附勢するスプリングの附勢力のバラツキによって製品毎の減衰特性にバラツキが生じてしまうような心配も無く、緩衝器のバルブ構造の信頼性および安定性が向上する。
また、さらにバイパス路7の一部をナットとしても機能するバルブハウジング14で形成しているので、軸部材たるピストンロッド5にピストン1およびリーフバルブ10a,10bを固定するピストンナットを省略することが可能となる。
そしてさらに、本発明において弁要素12は、ピストンロッド5自体をバルブハウジングとして用いて、縦孔5d内に一方側環状溝および他方側環状溝を設けて、スプール13とバネ15,16をピストンロッド5の縦孔5d内に直接設けるようにする構成も採り得ることは当然であるが、本実施の形態におけるバルブ構造にあっては、弁要素12を構成するバルブハウジング14と当該バルブハウジング14内に収容されるスプール13とバネ15,16とを予めアッセンブリ化して、ピストンロッド5に組み付けるだけで、上記作用効果を奏することが可能であるので、本発明のバルブ構造を実現でき、組立が容易となる利点がある。
上記したところでは、バルブ構造におけるスプールが緩衝器の伸長および圧縮の両行程でバイパス路7を開閉するようになっているが、これを伸長時のみあるいは圧縮時のみに機能するようにする場合は、以下のように弁要素を構成すればよい。
伸長時に機能させる弁要素の場合、図7に示すように、一実施の形態と同様の構成のピストン1、各リーフバルブ10a,10bを組み付けたピストンロッド5の先端に、バイパス路7の一部を構成して、スプール21とスプール21を附勢するバネ22とを収容するバルブハウジング20を取り付ければよい。そして、この場合は、弁要素は、バルブハウジング20、スプール21およびバネ22とで構成されている。
詳しくは、バルブハウジング20は、筒状の本体20aと、本体20aの内周に突出する環状の仕切20bと、仕切20bより図7中上方内周に設けられてピストンロッド5の螺子部5cに螺合する螺子部20cと、仕切20bより図7中下方内周に設けた環状溝20dと、本体20aの図7中下端内周に設けた環状のキャップ20eとを備えて構成されている。
他方、バルブハウジング20内に収容されるスプール21は、バルブハウジング20内に摺動可能な外径を持つスプール本体21aと、スプール本体21aの外周に形成される溝21bを境に上方側の外周で形成したランド21cと、スプール本体21aの図7中下方に連なってバルブハウジング20の内周に摺接する筒状のソケット21dと、スプール本体21aの図7中下端から開口して溝21bに連通される通孔21eとを備えて構成されて、当該スプール21の下端とキャップ20eとの間に介装したバネ22によって附勢されて、スプール21の上端は仕切20bに当接する移動上限に位置決められている。
そして、スプール21のランド21cの幅は環状溝20dの幅より狭くしてあり、スプール21が一方室41の圧力の作用で下方へ移動していく過程において、ランド21cが環状溝20dと完全に対向するまではバイパス路7を閉塞し、ランド21cが環状溝20dと完全に対向するとバイパス路7を開放し、ランド21cの下端がバルブハウジング20の環状溝20dの下端より下方側となる他方室42側の内周に摺接するまで変位すると再度バイパス路7を閉塞するようになる。
そして、このスプール21が上記動作でバイパス路7の開放するのは、緩衝器の伸長時で、かつ、ストローク速度が中速領域にあるときのみとなるように設定されている。
したがって、この場合、伸長時のストローク速度が中速領域における減衰係数を低く設定しながら、ストローク速度が高速領域における減衰係数を大きくして緩衝器に充分な減衰力を発揮させることが可能であるので、ストローク速度に応じて発生される減衰力に過不足が生じず、車両における乗り心地を向上することができるのである。
逆に、圧縮時に機能させる弁要素の場合、図8に示すように、図7のスプール21とバネ22の配置を天地逆とする構成を採用すればよく、具体的には、一実施の形態と同様の構成のピストン1、各リーフバルブ10a,10bを組み付けたピストンロッド5の先端に、バイパス路7の一部を構成して、スプール31とスプール31を附勢するバネ32とを収容するバルブハウジング30を取り付ければよい。そして、この場合は、弁要素は、バルブハウジング30、スプール31およびバネ32とで構成されている。
詳しくは、バルブハウジング30は、筒状の本体30aと、本体30aの内周に突出する環状のバネ受け30bと、バネ受け30bより図8中上方内周に設けられてピストンロッド5の螺子部5cに螺合する螺子部30cと、バネ受け30bより図8中下方内周に設けた環状溝30dと、本体30aの図8中下端内周に設けた環状のキャップ30eとを備えて構成されている。
他方、バルブハウジング30内に収容されるスプール31は、バルブハウジング30内に摺動可能な外径を持つスプール本体31aと、スプール本体31aの外周に形成される溝31bを境に下方側の外周で形成したランド31cと、スプール本体31aの図8中上方に連なってバルブハウジング30の内周に摺接する筒状のソケット31dと、スプール本体31aの図8中上端から開口して溝31bに連通される通孔31eとを備えて構成されて、当該スプール31の上端とバネ受け30bとの間に介装したバネ32によって附勢されて、スプール31の下端はキャップ30eに当接する移動下限に位置決められている。
そして、スプール31のランド31cの幅は環状溝30dの幅より狭くしてあり、スプール31が他方室42の圧力の作用で上方へ移動していく過程において、ランド31cが環状溝30dと完全に対向するまではバイパス路7を閉塞し、ランド31cが環状溝30dと完全に対向するとバイパス路7を開放し、ランド31cの上端がバルブハウジング30の環状溝30dの上端より上方側となる一方室41側の内周に摺接するまで変位すると再度バイパス路7を閉塞するようになる。
そして、このスプール31が上記動作でバイパス路7の開放するのは、緩衝器の圧縮時で、かつ、ストローク速度が中速領域にあるときのみとなるように設定されている。
したがって、この場合、圧縮時のストローク速度が中速領域における減衰係数を低く設定しながら、ストローク速度が高速領域における減衰係数を大きくして緩衝器に充分な減衰力を発揮させることが可能であるので、ストローク速度に応じて発生される減衰力に過不足が生じず、車両における乗り心地を向上することができるのである。
なお、上記したところでは、緩衝器のピストン部の伸圧両側の減衰バルブに具現化した例を用いて本発明のバルブ構造を説明しているが、図7および図8に示すように伸側のみ、あるいは、圧側のみの減衰バルブに具現化することも可能で、さらには、ベースバルブ部に具現化することも可能であり、およそ減衰力を発生する減衰力発生要素として機能する緩衝器のバルブに適用することが可能なことは勿論である。すなわち、バルブ構造がベースバルブ部に具現化される場合には、一方室をピストン側室あるいはリザーバ室の一方とし、他方室をピストン側室あるいはリザーバ室の他方とすればよい。
以上で緩衝器のバルブ構造の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
一実施の形態における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。 圧縮時ストローク速度が中速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。 圧縮時ストローク速度が高速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。 伸長時ストローク速度が中速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。 伸長時ストローク速度が高速領域にあって一実施の形態における緩衝器のバルブ構造における弁要素がバイパス路を開放した状態を示す図である。 一実施の形態の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。 伸長時に機能する弁要素を備えた緩衝器のバルブ構造が具現化されたピストン部の一部における縦断面図である。 圧縮時に機能する弁要素を備えた緩衝器のバルブ構造が具現化されたピストン部の一部における縦断面図である。 従来の緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の縦断面図である。 従来の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。
符号の説明
1 バルブディスクたるピストン
1a,1b 弁座
2a 一方側のポート
2b 他方側のポート
3a,3b 窓
5 ピストンロッド
5a ピストンロッドにおける先端
5b ピストンロッドにおける段部
5c ピストンロッドにおける螺子溝
5d ピストンロッドにおける縦孔
5e ピストンロッドにおける横孔
6a,6b 開口窓
7 バイパス路
10a 一方側のリーフバルブ
10b 他方側のリーフバルブ
12 弁要素
13,21,31 スプール
13a,21a,31a スプール本体
13b,13c,21b,31b スプールにおける溝
13d,21c,31c スプールにおけるランド
13e,13f,21e,31e スプールにおける通孔
13g,13h,21d,31d スプールにおけるソケット
14 バルブハウジング
14a,20a,30a バルブハウジングにおける本体
14b,31b バルブハウジングにおけるバネ受け
14c,21c,31c バルブハウジングにおける螺子部
14d バルブハウジングにおける他方側環状溝
14e バルブハウジングにおける一方側環状溝
14f,20e,30e バルブハウジングにおけるキャップ
15,16,22,32 バネ
17,18 間座
20b バルブハウジングにおける仕切
20d,30d バルブハウジングにおける環状溝
40 シリンダ
41 一方室
42 他方室
R1,R2 空間
r リング

Claims (5)

  1. 緩衝器内に一方室と他方室とを隔成するとともに上記一方室と他方室とを連通するポートを備えたバルブディスクと、バルブディスクの他方室側に積層されてポートを開閉するリーフバルブとを備えた緩衝器のバルブ構造において、一方室と他方室とを連通するバイパス路と、バイパス路の途中に設けられて緩衝器の他方室側へのストローク速度が低速領域および高速領域にあるときはバイパス路を閉塞し上記ストローク速度が中速領域にあるときのみにバイパス路を開放する弁要素を設けたことを特徴とする緩衝器のバルブ構造。
  2. 緩衝器内に一方室と他方室とを隔成するとともに上記一方室と他方室とを連通する一方側のポートと他方側のポートを備えたバルブディスクと、上記バルブディスクの一方室側面に積層されて一方側のポートを開閉する一方側のリーフバルブと、上記バルブディスクの他方室側面に積層されて他方側のポートを開閉する他方側のリーフバルブとを備えた緩衝器のバルブ構造において、一方室と他方室とを連通するバイパス路と、バイパス路の途中に設けられて緩衝器の一方室および他方室側への両方のストローク速度が低速領域および高速領域にあるときはバイパス路を閉塞し上記ストローク速度が中速領域にあるときのみにバイパス路を開放する弁要素を設けたことを特徴とする緩衝器のバルブ構造。
  3. 弁要素は、バイパス路の途中に設けた環状溝と、環状溝より幅狭であってバイパス路に摺接するランドを備えてバイパス路内に移動可能に挿入されたスプールと、当該スプールを一方室側へ附勢するバネと備え、ストローク速度が低速領域にあるときは、ランドを環状溝より一方室側のバイパス路の内周に対向させてバイパス路を閉塞し、ストローク速度が中速領域にあるときにはランドを環状溝に対向させてバイパス路を開放し、ストローク速度が高速領域ではランドを環状溝より他方室側のバイパス路の内周に対向させてバイパス路を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の緩衝器のバルブ構造。
  4. 弁要素は、バイパス路の途中に設けた一方側環状溝および他方側環状溝と、一方側環状溝および他方側環状溝より幅狭であってバイパス路に摺接するランドを備えてバイパス路内に移動可能に挿入されたスプールと、当該スプールを挟持して両端側から附勢する一対のバネと備え、一方室側へのストローク速度が低速領域にあるときは、ランドを一方側環状溝と他方側の環状溝との間のバイパス路の内周に対向させてバイパス路を閉塞し、一方室側へのストローク速度が中速領域にあるときにはランドを一方側環状溝に対向させてバイパス路を開放し、一方側へのストローク速度が高速領域ではランドを一方側環状溝より他方室側のバイパス路の内周に対向させてバイパス路を閉塞するとともに、他方室側へのストローク速度が低速領域にあるときは、ランドを一方側環状溝と他方側の環状溝との間のバイパス路の内周に対向させてバイパス路を閉塞し、他方室側へのストローク速度が中速領域にあるときにはランドを他方側環状溝に対向させてバイパス路を開放し、他方側へのストローク速度が高速領域ではランドを他方側環状溝より一方室側のバイパス路の内周に対向させてバイパス路を閉塞することを特徴とする請求項2に記載の緩衝器のバルブ構造。
  5. 弁要素は、バイパス路の一部を形成する筒状のバルブハウジング内に収容されてなり、バルブハウジングは、バルブディスクとリーフバルブに挿入される軸部材に螺着されてバルブディスクおよびリーフバルブを軸部材に固定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の緩衝器のバルブ構造。
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