JP2008231474A - 熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温域大圧下圧延せずに、引張強度が580MPaを超える高強度化を実現できるとともに、靱性、なかでも上部棚エネルギーが大きく破壊靱性にも優れた、高強度と高靱性を兼ね備えた高強度熱延鋼板の提供。
【解決手段】フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下であることまたは/および前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下である熱延鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱延鋼板およびその製造方法に関し、詳しくは、自動車や産業機械などに用いられる高強度部材用の素材として好適な熱延鋼板およびその製造方法に関する。
鉄鋼材料の結晶粒を細かくすることにより強度が上昇することはHall−Petchの法則として古くから知られている。
合金元素の添加によらずに鉄鋼材料の強度を高めるには、結晶粒の微細化が最も優れた手段と考えられる。これは、合金元素の低減や省略、さらにはリサイクル性の向上が期待できるからである。
なお、析出強化、転位強化や変態強化など、他の強化手段では、必然的に靱性の低下を伴うが、結晶粒微細化強化の場合には、強化とともに靱性を向上させる効果が期待できるため、結晶粒の微細な高張力鋼やその製造方法が数多く提案されている。
従来の細粒化手段としては、例えば、特許文献1〜3などに代表される大圧下圧延法が挙げられる。
すなわち、特許文献1に、Ar3変態点近傍のオーステナイト域よりなる温度域において合計圧下率80%以上の圧延を行い、圧延によりフェライト変態を誘起させることにより微細なフェライト組織を生成させることを特徴とする「極細粒熱延鋼板の製造方法」が開示されている。この特許文献1で提案された技術によると、通常の炭素鋼を基本とする成分の鋼である単純組成鋼で、平均粒径5μm未満の細粒組織が実現している。
また、特許文献2に、「フェライト+マルテンサイト」または「フェライト+ベイナイト」の複相鋼について、フェライト粒の平均結晶粒径を3μm以下にすることにより低温靱性の向上を達成した技術が開示されている。この特許文献2で提案された技術は、フェライト粒の細粒化を、フェライト域圧延によるフェライトの回復、再結晶現象を利用して行なうため、最終圧延を750〜600℃という低温域で、大きな累積歪を与えて行うものであり、シャルピー衝撃試験での50%破面遷移温度(vTrs)が−110〜−147℃である鋼材が得られている。
さらに、特許文献3に、最終圧延を550℃〜Ac1点の温度域で、総歪量を1〜10の範囲で行なうという、低温の過冷オーステナイト域で大圧下を加えることにより低温靱性の向上を達成した技術が開示されている。この特許文献3で提案された技術によると、粒径1.4μm以下のフェライト粒からなる細粒組織が実現し、上記vTrsが−196℃を下回る低温靱性を有する鋼材が得られている。
上記特許文献1〜3で提案された技術における微細化機構は、低温で過冷オーステナイト粒(以下、オーステナイトを「γ」ともいう。)またはフェライト粒(以下、フェライトを「α」ともいう。)に大圧下を加えることにより、γ→α歪誘起変態またはαの再結晶を促進させることを要点とするものである。
しかしながら、低温域で大圧下を加えることは、一般的な圧延ミルでは実現し難いという製造上の制約がある。
さらに、低温域で大圧下を加えることにより作製した細粒材料では、例えば、非特許文献1に記載されているように、結晶粒の細粒化によりvTrsは低温側に移動するものの、上部棚エネルギーが低下するという問題が生じる。
すなわち、非特許文献1には、粒径が3μm以下になると、セパレーションの発現により上部棚エネルギーが低下することが示されており、扁平粒の生成や特異な集合組織、具体的には、板面に発達した{100}および{111}集合組織が、セパレーション発現の助長要因であることが示されている。なお、上部棚エネルギーが低い材料は、延性破壊域においても破壊靱性が保障されないため、構造材料としての適用範囲が制限されてしまう。
特許文献4に、Nb、Ti、Vなどの析出物生成元素を含有する鋼に、所定のγ→α変態、α→γ逆変態を繰り返すことにより、シャルピー試験でセパレーションが発生せず、上部棚エネルギーが低下しない1.2〜3.1μmの粒径の細粒組織を有する鋼の製造方法が開示されている。しかしながら、この特許文献4で提案された技術によって細粒組織を得るためには、NbやTiなど、いわゆる「マイクロアロイ」の添加が必須である。
特開昭58−123823号公報 特開平10−168542号公報 特開2001−234242号公報 特開2002−332521号公報 粟飯原周二:「結晶粒超微細粒化鋼の諸特性と応用」、第177・178回西山記念技術講座 結晶粒超微細化技術の進歩−鉄鋼の新しい可能性を開く Advanced Technology−、(2002)、p.161、社団法人日本鉄鋼協会
上記のように従来の結晶粒細粒化技術は、低温大圧下圧延のような一般の圧延ミルでは実現が難しいプロセスによるものや、NbやTiの炭窒化物といったピンニング粒子の析出を必要とするものである。こうした従来の細粒化手法を採れば、いずれの場合にも、強度の上昇やシャルピー衝撃試験での50%破面遷移温度(以下、「vTrs」という。)の低温化は可能である。しかしながら、上部棚エネルギーの向上には寄与しないので、破壊靱性に優れた細粒材料を提供することは不可能であった。
そこで、本発明の目的は、低温域での大圧下圧延を行わずに結晶粒を微細化し、引張強度が580MPaを超える高強度化を実現できるとともに、靱性、なかでも上部棚エネルギーが大きく破壊靱性にも優れた、高強度と高靱性を兼ね備えた高強度熱延鋼板およびその製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、マイクロアロイを含まない単純組成である、いわゆる「C−Mn鋼」を用いて、低温域での大圧下圧延を行わずに結晶粒を微細化し、引張強度が580MPaを超える高強度化を実現できるとともに、靱性、なかでも上部棚エネルギーが大きく破壊靱性にも優れた、高強度と高靱性を兼ね備えた高強度熱延鋼板およびその製造方法を提供することである。
本発明の要旨は、下記(1)〜(4)に示す熱延鋼板および(5)に示す熱延鋼板の製造方法にある。
(1)フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下であることを特徴とする熱延鋼板。
(2)フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下であることを特徴とする熱延鋼板。
(3)フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下で、かつ、前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下であることを特徴とする熱延鋼板。
(4)質量%で、
C:0.1〜0.2%、
Mn:0.5〜1.0%、
Si:0.3%以下、および
sol.Al:0.05%以下、
を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有することを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の熱延鋼板。
(5)質量%で、
C:0.1〜0.2%、
Mn:0.5〜1.0%、
Si:0.3%以下、および
sol.Al:0.05%以下、
を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有する鋼塊または鋼片に、Ae3変態点±50℃の温度範囲で圧延を完了する熱間圧延を施した後、前記圧延の完了後0.3秒以内に冷却を開始して600℃/s以上の平均冷却速度で700〜550℃の温度域まで冷却を行い、前記温度域でフェライト変態させることを特徴とする上記(4)に記載の熱延鋼板の製造方法。
なお、主相とは、組織に占める割合が70%以上である相を指す。組織に占める主相の割合は100%であっても構わない。
また、フェライトの粒径は、圧延方向に平行な断面における粒径とし、大傾角粒界とは、粒界間の方位差が15°以上である粒界と定義する。
結晶粒の集合体とは、いわゆる「コロニー」を指し、結晶粒および結晶粒の集合体のアスペクト比とは、圧延方向に平行な断面におけるそれぞれの長径と短径の比、つまり「長径/短径」を指す。また、結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比とは、結晶粒および結晶粒の集合体について求めたアスペクト比の和を、結晶粒および結晶粒の集合体を合わせた総数で除した値と定義する。
また、温度および冷却速度は、対象となる熱延鋼板の表面における温度と冷却速度を指す。
以下、上記(1)〜(4)に示す熱延鋼板に係る発明および(5)に示す熱延鋼板の製造方法に係る発明を、それぞれ、「本発明(1)」〜「本発明(5)」という。また、総称して「本発明」ということがある。
本発明の熱延鋼板は、引張強度が580MPaを超える高強度を有するとともに、靱性、なかでも上部棚エネルギーが大きく破壊靱性にも優れているので、自動車や産業機械などに用いる高強度部材に適用して、その安全性を一段と高めることが可能になるなど、産業上、極めて有用である。さらに、鋼の合金元素を極力低減しつつ、高強度化と高靱化を両立できることから、経済性およびリサイクル性の観点でも多大なメリットを有する。この熱延鋼板は、本発明の方法によって製造することができる。
以下、本発明の要件である組織、化学組成および製造条件を前記のごとく限定した理由について、その作用とともに詳しく説明する。
(A)組織:
(A−1)フェライト粒径:
本発明に係る熱延鋼板は、フェライトを主相とするものである。このため、その強度と靱性はフェライトの粒径に支配される。そして、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm以上になると、所望の580MPa以上の高強度が得られなくなる。しかも、vTrsが高温側に移動して靱性も低下してしまう。
上記のことから、本発明(1)〜本発明(3)においては、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径を1.00μm未満と規定した。
前記位置におけるフェライトの平均粒径の下限は、延性確保の観点から0.50μmであることが望ましい。
なお、既に述べたように、主相とは、組織に占める割合が70%以上である相を指す。また、フェライトの粒径は、圧延方向に平行な断面における粒径を指す。
(A−2)フェライト中の転位密度:
フェライト中に転位を多く含む場合には、靱性は低下してしまう。
フェライト中の転位密度が増加する要因としては、
〔1〕フェライト域またはフェライトとオーステナイトの2相域での圧延加工、
〔2〕低温の過冷オーステナイト域で圧延加工が加えられることによるγ→α歪誘起変態の発生、
の2点が挙げられる。
これに対して、本発明者らの詳細な検討によって、高温のオーステナイト域で圧延し、その後、冷却時に静的変態により形成されたフェライト粒における転位密度は極めて低く、しかも、そのような転位密度の極めて低いフェライトからなる組織は、靱性の向上、なかでも、シャルピー衝撃試験による上部棚エネルギーの向上に寄与することが初めて明らかになった。
すなわち、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であっても、そのフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2を超える場合の上部棚エネルギーは、同一の化学組成からなる、例えば、前記位置でのフェライトの平均粒径が5μm以上の粗粒鋼と同程度かそれ以下であって、細粒組織のメリットが得られない。
しかしながら、前記位置での平均粒径1.00μm未満のフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下の場合には、上部棚エネルギーが増大して靱性、なかでも破壊靱性が向上する。
したがって、本発明(1)および本発明(3)においては、前記位置における平均粒径1.00μm未満のフェライト中の平均転位密度を7×1012/m2以下と規定した。
前記平均粒径1.00μm未満のフェライト中の平均転位密度の下限は、低ければ低いほど好ましいので特に規定する必要はないが、焼鈍後の鉄鋼材料の転位密度が通常1×1010/m2前後であることから、1×1010/m2とすることが望ましい。
(A−3)フェライトの形態と粒界の性状:
等方的なフェライト粒からなる組織においては上部棚エネルギーが高い値を示すのに対し、扁平なフェライト粒を含む組織においては上部棚エネルギーが低下する。
そこで、本発明者らは上記の上部棚エネルギーを支配する要因について詳細な検討を行った。
その結果、上部棚エネルギーを支配する組織の単位が、大傾角粒界、つまり、粒界間の方位差が15°以上の粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体(以下、単に「コロニー」ともいう。)であること、すなわち、大傾角粒界に囲まれたフェライトの結晶粒およびコロニーは衝撃試験による最小破面単位になること、一方、粒界間の方位差が15°未満である小傾角粒界に囲まれたフェライトは衝撃亀裂に対する障害にならないことが初めて明らかになった。
そして、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であっても、前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒およびコロニーの平均アスペクト比が2.0を超える場合の上部棚エネルギーは、同一の化学組成からなる、例えば、前記位置でのフェライトの平均粒径が5μm以上の粗粒鋼と同程度かそれ以下であって、細粒組織のメリットが得られない。
しかしながら、前記位置でのフェライトの平均粒径が1.00μm未満であって、しかも、前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒およびコロニーの平均アスペクト比が2.0以下の場合には、上部棚エネルギーが増大して靱性、なかでも破壊靱性が向上する。
したがって、本発明(2)および本発明(3)においては、前記位置における大傾角粒界で囲まれた結晶粒およびコロニーの平均アスペクト比を2.0以下と規定した。
前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒およびコロニーの平均アスペクト比の下限は、特に規定する必要はないので、完全な等軸形状である1とする。
(B)化学組成:
従来、化学組成面からの細粒化は、TiやNbなどのいわゆる「マイクロアロイ」を添加することによって、TiやNbなどの炭窒化物を析出させ、これらのピンニング作用を利用する方法が採用されてきた。しかしながら、TiやNbの炭窒化物に代表される微細な析出物は靱性を劣化させる。
このため、本発明に係る熱延鋼板は、単純組成のいわゆる「C−Mn鋼」を素材とするものである。
以下、化学組成の限定理由について説明する。なお、化学成分の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
C:0.1〜0.2%
Cは、鋼の強度を効果的に上げるとともに、オーステナイト/フェライト変態を支配する重要な元素である。さらに、Ae3変態点を低下させ結晶粒の微細化に寄与する。しかしながら、その含有量が0.1%未満では、目的とするフェライト粒径および強度が得られない。一方、Cの含有量が0.2%を超えると、過剰なセメンタイトやパーライトが形成され、靱性の低下をきたす。したがって、Cの含有量を、0.1〜0.2%とした。なお、C含有量の望ましい範囲は0.13〜0.17%である。
Mn:0.5〜1.0%
Mnは、Ae3変態点を低下させ、結晶粒の微細化に寄与する。さらに、フェライト中に固溶したMnは鋼の強度を上げる作用を有する。しかしながら、Mnの含有量が0.5%未満では、目的とするフェライト粒径および強度が得られない。一方、Mnの含有量が1.0%を超えると、フェライト主体の組織を得難くなって、靱性が低下する。したがって、Mnの含有量を、0.5〜1.0%とした。
Si:0.3%以下
Siは、鋼中に不純物として含有されることがある元素であり、過剰に含有すれば靱性に悪影響を及ぼすばかりかAe3変態点を上昇させるので粗粒化につながり、特に、その含有量が0.3%を超えると、靱性の低下とAe3変態点の上昇に伴う粗粒化が著しくなる。したがって、Siの含有量を0.3%以下とした。なお、Siには、脱酸作用や固溶強化元素として強度を高める作用があるので、鋼の清浄度の向上や強度向上を目的として必要に応じて添加することができる。前記の効果を得たい場合には、Siの含有量は0.1〜0.3%とすることが望ましい。
sol.Al:0.05%以下
Alも、鋼中に不純物として含有されることがある元素であり、過剰に含有すれば酸化物などの介在物を形成して靱性の低下を招き、特に、その含有量がsol.Al(酸可溶Al)で0.05%を超えると、靱性の低下が著しくなる。したがって、Alのsol.Alでの含有量を0.05%以下とした。なお、Alには脱酸作用があるので、必要に応じて添加することができる。前記の効果を確実に得たい場合には、Alのsol.Alでの含有量は0.005〜0.05%とすることが望ましい。
上記の理由から、本発明(4)に係る熱延鋼板の化学組成は、C、Mn、Siおよびsol.Alを上述した範囲で含有し、残部はFeおよび不純物からなることとした。
また、本発明(5)に係る熱延鋼板の製造方法においては、上記の量のC、Mn、Siおよびsol.Alを含有し、残部はFeおよび不純物からなる鋼塊または鋼片を用いることとした。
(C)製造方法:
本発明(4)に係る熱延鋼板は、前記(B)項に記載の化学組成を有する鋼塊または鋼片に、「Ae3変態点±50℃の温度範囲で圧延を完了する熱間圧延を施した後、前記圧延の完了後0.3秒以内に冷却を開始して600℃/s以上の平均冷却速度で700〜550℃の温度域まで冷却を行い、前記温度域でフェライト変態させる」ことを特徴とする前記本発明(5)によって、製造することができる。
先ず、熱間圧延に際して、圧延完了温度が「Ae3変態点+50℃」を超える場合には、細粒組織が得られない。一方、圧延完了温度が「Ae3変態点−50℃」を下回る場合には、圧延中にフェライト変態した粒がさらに圧延されることにより不均一な組織となってしまう。したがって、熱間圧延は、Ae3変態点±50℃の温度範囲で圧延を完了することと規定した。
次に、少なくとも鋼板表面から100μmの深さ位置において、平均粒径が1.00μm未満のフェライトを得るためには、加工オーステナイトからフェライト変態させる必要があるが、上述の熱間圧延完了後、冷却開始までの時間が0.3秒を超えると、オーステナイトが回復・再結晶を開始してしまう。
そして、回復・再結晶したオーステナイトを母相とするフェライトは、平均粒径が1.00μm未満の微細なものにはなることはない。したがって、前記圧延の完了後0.3秒以内に冷却を開始することと規定した。
なお、平均冷却速度が600℃/s未満では、冷却中にオーステナイトの回復が生じて、平均粒径が1.00μm未満の微細なフェライトが得られない。したがって、上記圧延の完了後0.3秒以内に冷却を開始する場合における平均冷却速度を600℃/s以上とした。
前記平均冷却速度の上限は、冷却設備の制約から2000℃/sである。
さらに、フェライト変態させるために、上記600℃/s以上の平均冷却速度での冷却は700〜550℃の温度範囲で停止させるものとする。すなわち、前記冷却の停止温度が550℃未満の場合にはフェライトを主相とする組織が得られない。一方、前記冷却の停止温度が700℃を超えると、フェライト粒が成長して、平均粒径が1.00μm未満の細粒組織が得られない。したがって、600℃/s以上の平均冷却速度で700〜550℃の温度域まで冷却を行い、前記温度域でフェライト変態させることと規定した。なお、600℃/s以上の平均冷却速度で650〜600℃の温度域まで冷却を行い、前記温度域でフェライト変態させることが望ましい。
上述のフェライト変態を生じさせた後の冷却は、特に規定するものではなく、例えば、大気中放冷、強制空冷、ミスト冷却や水冷などから適宜選択して決定すればよい。
なお、既に述べたように、温度および冷却速度は、対象となる熱延鋼板の表面における温度と冷却速度を指す。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有する鋼Aおよび鋼Bからなる厚さ35mm、幅100〜200mm、長さ50〜100mmのスラブを、炉内雰囲気温度が1000℃の加熱炉中で1時間保持した後、3パスの粗圧延を経て3パスの仕上圧延を施し、厚さ1.2〜2.1mmの鋼板を製造した。表1には、2つの鋼のAe3変態点を併せて示した。
なお、表1中の鋼Aは、化学組成が本発明(4)及び本発明(5)で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼Bは、NbとTiを含有する析出強化鋼であり、化学組成が本発明(4)及び本発明(5)で規定する条件から外れた鋼である。
表2に、鋼板を製造した熱間圧延条件および熱間圧延完了後の冷却条件の詳細を示す。なお、表2に示した冷却停止後は、大気中での放冷とした。
Figure 2008231474
Figure 2008231474
上記のようにして得た各鋼板の組織的特徴を次のようにして調査した。
すなわち、各鋼板の圧延方向に平行な断面について、表面から100μmの深さ位置、表面から板厚1/4の深さ位置および板厚中心部の各部位を走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」という。)を用いて倍率を3000倍として観察撮影を行い、得られたSEM像からいわゆる「切片法」によってフェライトの粒径を算出し、これから平均粒径を求めた。
また、鋼板の圧延方向に平行な断面について、表面から100μmの深さ位置から薄膜試料を採取し、透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」という。)を用いて倍率を40000倍として明視野の観察撮影を行い、得られたTEM像から任意の直線と転位線との交切点の数(N)を測定し、次に示す式によってフェライト中の転位密度(ρ)を算出し、これから平均転位密度を求めた。
ρ=2N/Lt。
ただし、L:任意の直線の長さ、
t:膜厚。
なお、フェライト中に転位コントラストが認められない場合、その平均転位密度は、1×1012/m2未満と判定した。
また、高分解能電界放出型走査顕微鏡(FE−SEM)を用いて、鋼板の圧延方向に平行な断面について、表面から100μmの深さ位置をEBSP(Electron Back Scattering Pattern)法を用いて結晶方位解析し、大傾角粒界の比率を求めた。なお既に述べたように、大傾角粒界とは、粒界間の方位差が15°以上である粒界を指す。
さらに、各鋼板の圧延方向に平行な断面について、表面から100μmの深さ位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の長径と短径を測定して、アスペクト比、つまり「長径/短径」を算出し、これから平均アスペクト比を求めた。なお、既に述べたように、結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比とは、結晶粒および結晶粒の集合体について求めたアスペクト比の和を、結晶粒および結晶粒の集合体を合わせた総数で除した値をいう。
表3に、上記のようにして調査した鋼板の組織的特徴をまとめて示す。なお、表面から板厚1/4の深さ位置は、表3においては「1/4tの深さ位置」と表記した。また、表3において「−」で示したものは調査しなかったことを意味する。
Figure 2008231474
各鋼板の機械的性質は次のようにして調査した。
すなわち、上記のようにして得た各鋼板から圧延方向に平行に、JIS Z 2201(1998)に記載の5号試験片を採取し、室温大気中で、0.17mm/秒の引張速度で引張試験を行ない、下降伏応力(LYS)、引張強度(TS)、一様伸び(UEL)および全伸び(EL)を測定した。
また、各鋼板について、圧延方向に垂直に2mmVノッチ加工を施した後、板厚に応じて5〜9枚を1セットとして積層の総厚み、すなわち試験片の幅が10mmになるように積層する鋼板の1枚を研削して調整し、これを1セットとしてボルトで固定してシャルピー衝撃試験用の試験片を作製し、シャルピー衝撃試験に供した。そして、50%破面遷移温度(vTrs)、−100℃での吸収エネルギー(vE-100)、0℃での吸収エネルギー(vE0)および20℃での吸収エネルギー(vE20)を測定した。
表4に、上記の各試験結果をまとめて示す。
Figure 2008231474
表4から、本発明例の試験番号1〜4の鋼板の場合、表3に示すように、表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径は0.84〜0.95μmといずれも極めて微細で、しかも、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下の規定または/および前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下の規定を満たすものであるため、マイクロアロイを含まない単純組成のいわゆる「C−Mn鋼」であっても、LYSは588MPaを超え、また、TSも598MPaを超える高強度が得られており、TSが580MPaを超えるという高強度化の目標が達成されていることが明らかである。
また、上記試験番号1〜4の鋼板のシャルピー衝撃試験によるvTrsはいずれも−196℃を下回っており、極めて良好な低温靱性を有していることも明らかである。
さらに、上記試験番号1〜4の鋼板は、上述のように、フェライト中の平均転位密度が低いので、または、フェライト粒界のうち90%を超えるものが大傾角粒界であって、大傾角粒界で囲まれた結晶粒およびコロニーの平均アスペクト比が2.0以下という等方的な形態を有しているので、同じ鋼Aを用いたフェライト粒径が粗大な試験番号6および試験番号7の鋼板に比べて上部棚エネルギーが大きく、例えば室温のような高い温度での破壊靱性が良好になる。
これに対して比較例の試験番号5の鋼板の場合、表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径は0.75μmと極めて微細である。したがって、引張特性およびシャルピー衝撃試験によるvTrsは良好である。しかしながら、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下という規定および前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下という規定のいずれをも満たさないものである。このため、シャルピー衝撃試験における上部棚エネルギーは同じ鋼Aを用いたフェライト粒径が粗大な試験番号6および試験番号7の鋼板のそれよりも低くなっており、破壊靱性の観点で劣るものであることがわかる。
また、試験番号6および試験番号7の鋼板の場合、表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径はそれぞれ、4.8μmおよび5.2μmと粗大である。このため、TSはそれぞれ、481.6MPaおよび464.8MPaであって、TSが580MPaを超えるという高強度化の目標が達成されていない。加えて、シャルピー衝撃特性も特許文献1などで提案された従来の鋼板と同程度のものでしかない。
試験番号8の鋼板の場合、鋼BがNbとTiを含有する析出強化鋼であることに加えて、表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が0.82μmであるので、析出強化と細粒化との相乗効果により高い強度が得られている。しかしながら、表面から100μmの深さ位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下という規定および前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下という規定のいずれをも満たさないものである。このため、シャルピー衝撃試験における上部棚エネルギーは48Jと低く、破壊靱性の観点で劣るものである。
本発明の熱延鋼板は、引張強度が580MPaを超える高強度を有するとともに、靱性、なかでも上部棚エネルギーが大きく破壊靱性にも優れているので、自動車や産業機械などに用いる高強度部材に適用して、その安全性を一段と高めることが可能になるなど、産業上、極めて有用である。さらに、鋼の合金元素を極力低減しつつ、高強度化と高靱化を両立できることから、経済性およびリサイクル性の観点でも多大なメリットを有する。この熱延鋼板は、本発明の方法によって製造することができる。

Claims (5)

  1. フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下であることを特徴とする熱延鋼板。
  2. フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下であることを特徴とする熱延鋼板。
  3. フェライトを主相とする熱延鋼板であって、鋼板表面から100μmの深さ位置におけるフェライトの平均粒径が1.00μm未満であり、前記位置におけるフェライト中の平均転位密度が7×1012/m2以下で、かつ、前記位置における大傾角粒界で囲まれたフェライトの結晶粒および結晶粒の集合体の平均アスペクト比が2.0以下であることを特徴とする熱延鋼板。
  4. 質量%で、
    C:0.1〜0.2%、
    Mn:0.5〜1.0%、
    Si:0.3%以下、および
    sol.Al:0.05%以下、
    を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の熱延鋼板。
  5. 質量%で、
    C:0.1〜0.2%、
    Mn:0.5〜1.0%、
    Si:0.3%以下、および
    sol.Al:0.05%以下、
    を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有する鋼塊または鋼片に、Ae3変態点±50℃の温度範囲で圧延を完了する熱間圧延を施した後、前記圧延の完了後0.3秒以内に冷却を開始して600℃/s以上の平均冷却速度で700〜550℃の温度域まで冷却を行い、前記温度域でフェライト変態させることを特徴とする請求項4に記載の熱延鋼板の製造方法。
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