JP6816467B2 - 低温用ニッケル含有厚鋼板及びその製造方法 - Google Patents
低温用ニッケル含有厚鋼板及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6816467B2 JP6816467B2 JP2016223750A JP2016223750A JP6816467B2 JP 6816467 B2 JP6816467 B2 JP 6816467B2 JP 2016223750 A JP2016223750 A JP 2016223750A JP 2016223750 A JP2016223750 A JP 2016223750A JP 6816467 B2 JP6816467 B2 JP 6816467B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- amount
- toughness
- low temperature
- rolling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
質量%で、C:0.010〜0.120%、Si:0.010〜0.400%、Mn:0.40〜2.00%、Ni:8.00%を超え9.50%以下、Al:0.0020〜0.0800%、P:0.010%以下、S:0.0035%以下、N:0.0070%以下、T・O:0.00500%以下を含有し、残Feおよび不可避的不純物からなり、かつ板厚1/4位置のアルミナクラスター指数が0.015以下で円相当径が0.5μm以上のAlNの粒子密度が1000個/mm2以下であり、降伏強度が590MPa以上、引張強度が690MPa以上830MPa以下、−196℃でのJIS4号シャルピー衝撃吸収エネルギー(vE−196)の10本測定中の最低値が150J以上であることを特徴とする低温用ニッケル含有厚鋼板。
さらに質量%で、Cu:0.10%以上かつ3.00%以下、Cr:0.05%以上かつ2.00%以下、Mo:0.05%以上かつ1.00%以下、Nb:0.005%以上0.100%以下、V:0.010%以上0.500%以下、Ti:0.005%以上0.500%以下、Ca:0.0001%以上0.0050%以下、Mg:0.0001%以上0.0050%以下、REM:0.0001%以上0.0100%以下、Zr:0.0001%以上0.0100%以下、B:0.0003%以上0.0050%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の低温用ニッケル含有厚鋼鈑。
質量%で、C:0.010〜0.120%、Si:0.010〜0.400%、Mn:0.40〜2.00%、Ni:8.00%を超え9.50%以下、Al:0.0020〜0.0800%、P:0.010%以下、S:0.0035%以下、N:0.0070%以下、T・O:0.00500%以下を含有し、残Feおよび不可避的不純物を含有する鋼片を加熱した後、1000〜1200℃で分塊圧延する際に、圧下率の15〜50%の一部のパスもしくは全てのパスを、製品の長手方向と垂直方向のクロス圧延とした後、0.5℃/sec.以上の冷却速度で500℃以下まで冷却し、その後仕上圧延を実施して冷却し焼入れた後、焼戻しを行い冷却し、板厚1/4位置のアルミナクラスター指数が0.015/m以下で円相当径が0.5μm以上のAlNの粒子密度が1000個/mm 2 以下であり、降伏強度が590MPa以上、引張強度が690MPa以上830MPa以下、−196℃でのJIS4号シャルピー衝撃吸収エネルギー(vE−196)の10本測定中の最低値が150J以上である低温用ニッケル含有厚鋼板を得ることを特徴とする低温用ニッケル含有厚鋼板の製造方法。
前記鋼片が、さらに質量%で、Cu:0.10%以上かつ3.00%以下、Cr:0.05%以上かつ2.00%以下、Mo:0.05%以上かつ1.00%以下、Nb:0.005%以上0.100%以下、V:0.010%以上0.500%以下、Ti:0.005%以上0.500%以下、Ca:0.0001%以上0.0050%以下、Mg:0.0001%以上0.0050%以下、REM:0.0001%以上0.0100%以下、Zr:0.0001%以上0.0100%以下、B:0.0003%以上0.0050%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(3)に記載の低温用ニッケル含有厚鋼板の製造方法。
C:0.010〜0.120%
Cは、強度確保のために必要な元素であり、本発明ではC量を0.010%以上とする。また、C量が0.010%未満であると、強度が低下することがある。好ましくはC量を0.030%以上とする。一方、C量が0.120%を超えると、強度が過大となり母材靭性低下が著しくなる。したがって、C量の上限を0.120%以下とする。C量の好ましい上限は0.090%以下である。
Siは、脱酸剤かつ強度確保のための元素であり、効果を得るためにSi量を0.010%以上とする。また、Siは、焼戻工程で、過飽和に固溶しているマルテンサイト中からのセメンタイトへの分解析出反応を抑制する元素でもあり、好ましくはSi量を0.020%以上、より好ましくは0.030%以上とする。一方、Si量が0.400%を超えると、母材靭性が低下するため、上限を0.400%以下とする。好ましくは、Si量の上限を0.200%以下とし、より好ましくは0.150%以下とする。
Mnは、脱酸剤であり、また、焼入れ性を向上させる元素である。本発明では、母材強度を確保するために、Mn量を0.40%以上とする。好ましくはMn量を0.50%以上、より好ましくは0.60%以上とする。一方、Mn量が2.00%を超えると、中心偏析に起因して板厚方向での母材特性が不均一になり、母材靭性が低下するため、Mn量の上限を2.00%以下とする。好ましくはMn量を1.50%以下、より好ましくは1.10%以下とする。
Niは低温用鋼として母材靭性を確保するために必要な最も基本的な元素であり、本発明ではNi量を8.00%超とする。好ましくはNi量を8.20%超、より好ましい範囲は8.4%超とする。Ni量が多いほど高い低温靭性が得られるが、コストが高くなるだけでなく強度低下を伴う。よってNi量の上限を9.50%以下とする。
Alは脱酸剤であり、脱酸不足によるアルミナ等の介在物増加、母材靭性低下を防ぐためにAl量を0.0020%以上とする。また、Alは、Siと同様、セメンタイトの生成を抑制する元素でもあり、好ましくはAl量を0.0050%以上とする。一方、Al量が0.0800%を超えると、介在物に起因して母材靱性が低下するため、上限を0.0800%以下とする。好ましくはAl量を0.0400%以下とする。
Pは不純物であり、粒界に偏析して母材靭性を低下させるため、P量を0.010%以下に制限する。好ましくはP量を0.008%以下とする。P量は少ないほど好ましいため、下限は特に規定しないが、製造コストの観点から、0.001%以上を含有してもよい。
Sは不純物であり、中心偏析を助長したり、脆性破壊の起点となる延伸形状のMnSが生成し、母材靭性が低下する原因となることがあるため、S量を0.0035%以下に制限する。好ましくはS量を0.002%以下とする。S量は少ないほど好ましいため、下限は特に規定しないが、製造コストの観点から、0.0001%以上を含有してもよい。
Nは不純物であり、鋼中に固溶するN量の増加やAlN等の析出物の生成によって母材靭性の低下の原因となるため、0.0070%以下に制限する。母材靭性の確保のためには、N量を0.0050%以下にすることが好ましい。N量は少ないほど好ましいため、下限は特に規定しないが、製造コストの観点から、0.0010%以上を含有してもよい。
Oは不純物であり、鋼中に存在する介在物によって母材靭性の低下の原因となるため、0.00500%以下に制限する。母材靭性の確保のためには、O量を0.00500%以下にすることが好ましい。O量は少ないほど好ましいため、下限は特に規定しないが、製鋼での製造コストの観点から、0.00010%以上を含有してもよい。
Cuは、強度の上昇に寄与する元素であり、0.10%以上を含有させてもよい。より好ましくは、Cu量を0.20%以上とする。一方、Cuを過剰に含有させると、母材靱性が低下することがあるため、Cu量の上限は3.00%以下が好ましい。より好ましくはCu量を1.5%以下とする。
Crは、耐炭酸ガス腐食性や焼入れ性の向上に寄与し、強度や母材靭性に影響を与える元素であり、0.05%以上を含有させてもよい。より好ましくはCr量を0.3%以上とする。一方、Crを過剰に含有させると、母材靱性が低下することがあるため、Cr量の上限は2.0%以下が好ましい。より好ましくはCr量を1.2%以下とする。
Moは、母材の強度と靱性を向上させる元素であり、0.05%以上を含有させてもよい。より好ましくはMo量を0.05%以上とする。一方、Mo量が過剰であると母材靱性と耐SSC性を損なうことがあるため、Mo量を1.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは、Mo量を0.5%以下とする。
Nbは、組織を微細化して母材靭性を向上させ、強度に影響を与える元素であり、0.005%以上を含有させてもよい。より好ましくはNb量を0.020%以上とする。一方、Nbを過剰に添加すると粗大な炭化物や窒化物を形成し、母材靭性を低下させることがあるため、Nb量を0.100%以下とすることが好ましい。より好ましくはNb量を0.080%以下とする。
Vは、焼戻工程で炭窒化物を析出し、母材の靭性に影響を与え、強度の向上に寄与する元素であり、0.010%以上を含有させてもよい。より好ましくはV量を0.020%以上とする。一方、0.500%超のVを添加しても効果が飽和し、母材靱性劣化を招くことがあるため、V量を0.500%以下とすることが好ましい。より好ましくは、V量を0.200%以下とする。
Tiは、脱酸に利用すると、Al、Ti、Mnからなる酸化物相を形成し、組織を微細化する効果が得られ、強度や母材靭性の確保に影響することから、0.005%以上のTiを含有させてもよい。より好ましくはTi量を0.02%以上とし、更に好ましくはTi量を0.03%以上とする。一方、Ti量が0.500%を超えると、Ti酸化物やTi−Al酸化物が形成されて母材靭性が低下することがあるため、Ti量は0.500%以下が好ましい。より好ましくはTi量を0.200%以下とする。
Caは、鋼中のSと反応して溶鋼中で酸硫化物(オキシサルファイド)を形成する元素であり、圧延方向に延伸したMnSの生成を抑制して母材靱性を向上させ、強度にも影響を与えるために、0.0001%以上を含有させてもよい。より好ましくはCa量を0.0005%以上とする。一方、Ca量が0.0050%を超えると、母材靱性の劣化を招くことがあるので、Ca量は0.0050%以下が好ましい。より好ましくはCa量を0.0030%以下とする。
Mgは、微細なMg含有酸化物を生成する元素であり、γ粒径を微細化する効果を得るために0.0001%以上を含有させてもよい。より好ましくはMg量を0.0003%以上とする。一方、Mg量が0.002%を超えると、酸化物が多くなりすぎて延性低下をもたらすことがあるので、Mg量を0.0050%以下とすることが好ましい。より好ましくはMg量を0.0020%以下とする。
REM(希土類元素)は、組織を微細化し、また、Caと同様、硫化物の形態の制御に有効で、母材靭性や強度に影響を与える元素であり、0.0001%以上含有させることが好ましい。より好ましくはREM量を0.0003%以上とする。一方、REMを過剰に含有させると、介在物を形成し、清浄度を低下させ、母材靱性を損なうことがあるため、REM量は0.0100%以下が好ましい。より好ましくはREM量を0.0030%以下とする。
Zrは、母材靭性を向上させ、強度に影響を与える元素であり0.0001%以上を含有させてもよい。より好ましくは0.0001%以上とする。一方0.0100%%超のZrを添加しても効果が飽和し、母材靱性劣化を招くため、Zr量を0.0100%以下とすることが好ましい。
Bは、微量の添加で焼入れ性を向上させ、強度に影響を与える元素であり、母材の強度を向上させるために0.0003%以上を含有させてもよい。より好ましくは、B量を0.0005%以上、更に好ましくは0.0010%以上とする。一方、B量が0.0050%を超えると、粗大な硼化合物が析出し、母材靭性が劣化することがあるため、B量を0.0050%以下とすることが好ましい。より好ましくは、B量を0.0040%以下とする。
B−1. 円相当径0.5μm以上のAlNが1000個/mm2以下
AlNは脆性破壊の起点となり母材の靭性に影響を与える。円相当径0.5μm以上のAlNが1000個/mm2を超えて存在すると靭性に悪影響である。図1にAlN粒子密度とシャルピー衝撃吸収エネルギーの関係を示す。AlN粒子密度は走査型電子顕微鏡にて板厚1/4t位置を倍率10000倍で10μm×10μmの視野にて500地点以上観察し算出する。ここで円相当径とは、AlNの面積と同じ面積の円と見立てた場合の円の直径である。
アルミナクラスターは延性破面に見られる細かいくぼみであるディンプルの発生源となり、き裂進展が容易となる要因のひとつであり、アルミナクラスター指数が0.015/mを超えると母材靭性が低下する。図2にアルミナクラスター指数とシャルピー衝撃吸収エネルギーの関係を示す。アルミナクラスター指数はJIS−Z2242のシャルピー試験片破面の板厚1/4t位置を光学顕微鏡もしくは走査型電子顕微鏡を用いて倍率15倍の視野(20μm×20μm)を10視野以上観察し,アルミナクラスターを核とした縦長ディンプルの総長さを(単位:m)測定し、シャルピー試験片破面面積(80×10−6m2;JISZ2242記載のVノッチシャルピー試験片破面)で除した値と定義した。単位は1/mである。
本発明の低温用ニッケル含有厚鋼板の製造方法の一例について説明する。当該厚鋼板は、均質化熱処理後、分塊圧延後冷却し、再度加熱し圧延を施し所定の温度で熱処理し製造することができ(工程1〜6)、以下、詳細に説明する。尚、熱間圧延に供する鋼片については、本発明の成分範囲であれば、格別にその鋳造条件を規定するものではなく、造塊−分塊スラブを鋼塊として用いてもよいし、連続鋳造スラブを用いてもよい。製造効率、歩留り及び省エネルギーの観点からは、連続鋳造スラブを用いることが好ましい。
鋼片を分解圧延前に均質化のため加熱する。1200〜1350℃で10hr.以上加熱すると靭性が向上する。
その後鋼片を、分塊圧延の一部のパスまたは全てのパスについて、1000〜1200℃で製品長手方向と垂直方向に圧延する。製品長手方向と垂直方向とし介在物の延伸方向を変えることにより亀裂伝播方向での介在物の存在割合が低減し、母材靭性が安定化する。分塊圧延温度が1200℃を超えると組織が粗大化し靭性が低下し、分塊圧延温度が1000℃を下回ると、圧延ロール負荷が大きくなると共に、分塊圧延時の再結晶による細粒化が不十分となり母材靭性が低下する。これによりシャルピー衝撃吸収エネルギー値が改善する。分塊圧延での圧下率は15〜50%とする。15%を下回ると図3に示すようにアルミナクラスターが破砕せず、アルミナクラスター指数が0.015/mを上回り、アルミナクラスター指数が0.015/mを上回ると図2に示すように母材靭性が低下する。全てのパスを製品長手方向と平行方向に圧延すると、き裂伝播方向に存在する介在物が多くなり母材靭性が低下する。尚、分塊圧延でのクロス圧延圧下率が50%を上回ると、鋼板の幅が大きくなり以後の圧延が困難となるので、分塊圧延でのクロス圧延圧下率上限は50%とすることが好ましい。圧延後は、0.5℃/sec以上の冷却速度にて500℃以下まで冷却する。これにより粗大なAlN析出を抑制できる。0.5℃/secを下回ることで最終製品に存在するAlNサイズ、量が増加し、特に脆性破壊の起点となりやすい平均円相当径が0.5μmを超えるAlNの粒子密度が1000個/mm2以上となると母材靭性が劣化する(図4)。
その後、仕上圧延を行う。鋼片を再度1000〜1250℃に加熱した後、製品の長手方向に圧下率50%以上で熱間圧延し、600〜850℃の仕上温度で熱間圧延を終了することが好ましい。熱間圧延前の加熱工程での加熱温度は組織粗大化の抑制のため1250℃以下とすることが好ましく、かつ圧延ロール負荷低減のため1000℃以上とすることが好ましい。熱間圧延工程の仕上温度は変形帯を積極的に組織中に導入し、組織を微細化するため、仕上圧延温度が850℃以下とすることが好ましく、かつ変形抵抗が大きくなり過ぎないように、600℃以上とすることが好ましい。尚、組織細粒化のために粗圧延、仕上圧延における合計圧下率は50%以上とすることが望ましい。
仕上圧延後には冷却し焼入れを行う。好ましくは、熱間圧延後に3℃/sec以上の冷却速度で200℃以下まで冷却する工程、もしくは熱間圧延後に一旦150℃以下まで冷却してAc3点以上に再加熱してから、3℃/sec以上の冷却速度で200℃以下まで冷却する。これにより焼入組織を容易に得ることができ、強度を確保することができる。また熱間圧延後冷却速度を3℃/sec以上と規定せずに再加熱する場合は、仕上圧延後は150℃以下まで冷却することが好ましい。これは冷やさないと粗大な炭化物が生成して母材靭性が低下する可能性があるからである。
その後、焼戻を行う。好ましくは鋼板をAc1+80℃以下に加熱した後1℃/sec以上の冷却速度で200℃以下まで冷却する。これにより靭性が向上する。
Claims (4)
- 質量%で、C:0.010〜0.120%、Si:0.010〜0.400%、Mn:0.40〜2.00%、Ni:8.00%を超え9.50%以下、Al:0.0020〜0.0800%、P:0.010%以下、S:0.0035%以下、N:0.0070%以下、T・O:0.00500%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ板厚1/4位置のアルミナクラスター指数が0.015/m以下で円相当径が0.5μm以上のAlNの粒子密度が1000個/mm2以下であり、降伏強度が590MPa以上、引張強度が690MPa以上830MPa以下、−196℃でのJIS4号シャルピー衝撃吸収エネルギー(vE−196)の10本測定中の最低値が150J以上であることを特徴とする低温用ニッケル含有厚鋼板。
- さらに質量%で、Cu:0.10%以上かつ3.00%以下、Cr:0.05%以上かつ2.00%以下、Mo:0.05%以上かつ1.00%以下、Nb:0.005%以上0.100%以下、V:0.010%以上0.500%以下、Ti:0.005%以上0.500%以下、Ca:0.0001%以上0.0050%以下、Mg:0.0001%以上0.0050%以下、REM:0.0001%以上0.0100%以下、Zr:0.0001%以上0.0100%以下、B:0.0003%以上0.0050%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の低温用ニッケル含有厚鋼鈑。
- 質量%で、C:0.010〜0.120%、Si:0.010〜0.400%、Mn:0.40〜2.00%、Ni:8.00%を超え9.50%以下、Al:0.0020〜0.0800%、P:0.010%以下、S:0.0035%以下、N:0.0070%以下、T・O:0.00500%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物を含有する鋼片を加熱した後、1000〜1200℃で分塊圧延する際に、圧下率の15〜50%の一部のパスもしくは全てのパスを、製品の長手方向と垂直方向のクロス圧延とした後、0.5℃/sec.以上の冷却速度で500℃以下まで冷却し、その後仕上圧延を実施して冷却し焼入れた後、焼戻しを行い冷却し、板厚1/4位置のアルミナクラスター指数が0.015/m以下で円相当径が0.5μm以上のAlNの粒子密度が1000個/mm 2 以下であり、降伏強度が590MPa以上、引張強度が690MPa以上830MPa以下、−196℃でのJIS4号シャルピー衝撃吸収エネルギー(vE−196)の10本測定中の最低値が150J以上である低温用ニッケル含有厚鋼板を得ることを特徴とする低温用ニッケル含有厚鋼板の製造方法。
- 前記鋼片が、さらに質量%で、Cu:0.10%以上かつ3.00%以下、Cr:0.05%以上かつ2.00%以下、Mo:0.05%以上かつ1.00%以下、Nb:0.005%以上0.100%以下、V:0.010%以上0.500%以下、Ti:0.005%以上0.500%以下、Ca:0.0001%以上0.0050%以下、Mg:0.0001%以上0.0050%以下、REM:0.0001%以上0.0100%以下、Zr:0.0001%以上0.0100%以下、B:0.0003%以上0.0050%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の低温用ニッケル含有厚鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016223750A JP6816467B2 (ja) | 2016-11-17 | 2016-11-17 | 低温用ニッケル含有厚鋼板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016223750A JP6816467B2 (ja) | 2016-11-17 | 2016-11-17 | 低温用ニッケル含有厚鋼板及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018080367A JP2018080367A (ja) | 2018-05-24 |
JP6816467B2 true JP6816467B2 (ja) | 2021-01-20 |
Family
ID=62198689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016223750A Active JP6816467B2 (ja) | 2016-11-17 | 2016-11-17 | 低温用ニッケル含有厚鋼板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6816467B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6573059B1 (ja) * | 2018-12-27 | 2019-09-11 | 日本製鉄株式会社 | ニッケル含有鋼板 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5354118A (en) * | 1976-10-28 | 1978-05-17 | Nippon Steel Corp | Production of high tensile steel sheet with excellent brittleness crackpropagation stopping properties |
DE69326152T2 (de) * | 1993-10-27 | 2000-04-06 | Kawasaki Steel Corp. | Verfahren zum Herstellen von hochfestem Stahl mit ausgezeichneter Beständigkeit gegen Spannungsrisskorrosion |
JPH07173534A (ja) * | 1993-12-21 | 1995-07-11 | Kobe Steel Ltd | 靱性と加工性の優れた含Ni鋼板の製造方法 |
JPH09256039A (ja) * | 1996-03-25 | 1997-09-30 | Kawasaki Steel Corp | 高降伏強さ、高靱性含Ni厚鋼板の製造方法 |
JP5521712B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2014-06-18 | Jfeスチール株式会社 | 強度および低温靭性と脆性亀裂伝播停止特性に優れた低温用Ni含有鋼およびその製造方法 |
JP5741454B2 (ja) * | 2012-01-13 | 2015-07-01 | 新日鐵住金株式会社 | −196℃におけるシャルピー試験値が母材、溶接継手共に100J以上である靭性と生産性に優れたNi添加鋼板およびその製造方法 |
CN103602888B (zh) * | 2013-12-02 | 2015-05-27 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种低压缩比热轧9Ni钢厚板的制造方法 |
JP6693186B2 (ja) * | 2016-03-11 | 2020-05-13 | 日本製鉄株式会社 | 引張強度および靭性に優れた低温用ニッケル含有鋼板の製造方法 |
-
2016
- 2016-11-17 JP JP2016223750A patent/JP6816467B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018080367A (ja) | 2018-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9394579B2 (en) | High-strength steel material having outstanding ultra-low-temperature toughness and a production method therefor | |
JP5673399B2 (ja) | 極低温用鋼材およびその製造方法 | |
CN111263827B (zh) | 低温用含镍钢 | |
CN111051553B (zh) | 高Mn钢及其制造方法 | |
JP6492862B2 (ja) | 低温用厚鋼板及びその製造方法 | |
JP2011214099A (ja) | 強度および低温靭性と脆性亀裂伝播停止特性に優れた低温用Ni含有鋼およびその製造方法 | |
JP2013014812A (ja) | 歪付与後のctod特性に優れた極低温用鋼材およびその製造方法 | |
KR102308364B1 (ko) | 저온용 니켈 함유 강 | |
KR102309124B1 (ko) | 저온용 니켈 함유 강 | |
JP6760056B2 (ja) | 液体水素用Ni鋼 | |
CN111788325B (zh) | 高Mn钢及其制造方法 | |
JP6760055B2 (ja) | 液体水素用Ni鋼 | |
JP6620661B2 (ja) | 液体水素用Ni鋼 | |
JP5565050B2 (ja) | 強度および低温靭性と脆性亀裂伝播停止特性に優れた9Ni鋼 | |
JPWO2020179387A1 (ja) | 熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP6816467B2 (ja) | 低温用ニッケル含有厚鋼板及びその製造方法 | |
JP2008013812A (ja) | 高靭性高張力厚鋼板およびその製造方法 | |
KR102387364B1 (ko) | 고Mn강 및 그의 제조 방법 | |
JP6947331B2 (ja) | 鋼およびその製造方法 | |
JP6947330B2 (ja) | 鋼およびその製造方法 | |
JP2000328187A (ja) | 耐久疲労性に優れた材質のバラツキの小さい加工用高強度熱延鋼板とその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190703 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200519 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200622 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201207 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6816467 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |