JP2008230527A - ドアウエザーストリップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 良好なシール性を確保しつつ、成形が容易で、製造コストが廉価で、生産性に優れ、押出成形部と型成形部の双方で安定したシール性を得ることのできるドアウエザーストリップを提供する。
【解決手段】 ドアフレーム2の外周端部に沿って形成した取付部4に、クリップ等で取付けられる基底部10と、基底部10に一体成形され、ボディパネル3の傾斜壁3aに弾接する中空シール部20とを備える。また、基底部10の車外側上部に、縦壁4aの上端部内面に弾接する一次リップ11を一体成形し、基底部10の車外側下端部から、縦壁4aの下端部内面に弾接する第一シール片12aと、その基端部に、横壁4bの車外側端部上面に弾接する第二シール片12bを連設して形成した両端リップ12を一体成形する。また、一次リップ11および両端リップ12を、基底部10と同一成形材料で形成する。
【選択図】 図3
【解決手段】 ドアフレーム2の外周端部に沿って形成した取付部4に、クリップ等で取付けられる基底部10と、基底部10に一体成形され、ボディパネル3の傾斜壁3aに弾接する中空シール部20とを備える。また、基底部10の車外側上部に、縦壁4aの上端部内面に弾接する一次リップ11を一体成形し、基底部10の車外側下端部から、縦壁4aの下端部内面に弾接する第一シール片12aと、その基端部に、横壁4bの車外側端部上面に弾接する第二シール片12bを連設して形成した両端リップ12を一体成形する。また、一次リップ11および両端リップ12を、基底部10と同一成形材料で形成する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、自動車のドアフレームにクリップや両面接着テープによって取付けられ、ボディパネルとの間のシール性を確保するためのドアウエザーストリップに関するものである。
図1および図2を参照して説明する。自動車のドアフレーム2には、その外周端部に沿って形成した取付部4に、ボディパネル3との間のシール性を確保するためにドアウエザーストリップ30が取付けられている。このドアウエザーストリップ30は、一般に、ドアフレーム2にクリップや両面接着テープによって固定される基底部10に、ボディパネル3に弾接する中空シール部20を一体成形して構成される。
そして、ルーフ側においては、当該ドアウエザーストリップとドアフレーム2との間から水が室内へ侵入するのを防止するために、基底部10の車外側に一次リップ11と二次リップ31を上下に一体成形し、それぞれを取付部4の縦壁4aの内面に弾接させ、さらに、基底部10の底面に、低比重スポンジゴム製のシール材(比重0.05〜0.4)32を設けて取付部4の横壁4bに弾接させ、この三箇所において水密性を確保している。
このドアウエザーストリップ30は、低比重スポンジゴム製のシール材32を、それとは成形材料の異なる基底部10等と共に、いわゆる二層押出成形によって形成している。
また、ドアウエザーストリップは、押出成形部(直線部分)と型成形部(コーナー部)とで構成されるが、一般に、押出成形部ではスポンジゴム製のシール材を一体成形し、型成形部では、別体成形したスポンジ材を貼付けている。あるいは、押出成形部に一体成形したスポンジゴム製のシール材を、端面に向かって絞り込んで肉細とし、型成形部で、それに連続して肉細でソリッドゴム製のシール材を一体成形している。すなわち、このドアウエザーストリップは、シール材の成形材料および断面形状を、押出成形部と型成形部とで異なるものとしている。
しかし、こうした従来技術において、前者のドアウエザーストリップ30は、スポンジゴム製のシール材32を、成形材料の異なる他の部分と共に二層押出成形(共押出成形)するので、同一材料のみを押出成形するいわゆる一層押出成形と比較して、成形が厄介であり、製造コストも嵩むといった問題がある。
また、通常的に多くの製造ラインで使用されている一層押出成形用の装置を利用することができないので、設備費が嵩むなどして生産性が低下するといった問題もある。
また、後者の型成形部にスポンジゴム製のシール材を貼付けるものは、その貼付けにバラツキが生じると、押出成形部のシール材との間に間隙が発生するなどしてシール性が低下するといった問題がある。また、型成形部にソリッドゴム製のシール材を一体成形するものは、押出成形部と型成形部とでシール材の成形材料と断面形状が異なるので、シール性が安定しないといった問題がある。
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、良好なシール性を確保しつつ、成形が容易で、製造コストが廉価であり、生産性に優れ、さらに、押出成形部と型成形部の双方で安定したシール性を得ることのできる自動車用のドアウエザーストリップを提供することを課題とする。
図1および図3乃至図5を参照して説明する。請求項1に記載のドアウエザーストリップ1は、自動車のドアフレーム2の外周端部に沿って、縦壁4aと横壁4bを設けて形成した取付部4に、クリップや両面接着テープで取付けられる基底部10と、当該基底部10に一体成形され、ボディパネル3の傾斜壁3aに弾接する中空シール部20とを備えた構成である。
こうした構成において、前記基底部10の車外側上部に、前記縦壁4aの上端部内面に弾接する一次リップ11を一体成形すると共に、前記基底部10の車外側下端部から、前記縦壁4aの下端部内面に弾接する第一シール片12aと、当該第一シール片12aの基端部に、前記横壁4bの車外側端部上面に弾接する第二シール片12bを連設して形成した両端リップ12を一体成形する。また、一次リップ11および両端リップ12を、前記基底部10と同一成形材料で形成する。
なお、図中において「縦壁4a」とは、取付部4を構成する部分においてほぼ垂直方向に位置する部分であり、「横壁4b」とは、ほぼ水平に位置する部分である。また、ボディパネル3の「傾斜壁3a」とは、室内側から車外側に向けて斜め上方に傾斜している部分を言う。
請求項2に記載のドアウエザーストリップ1は、自動車のドアフレーム2の外周端部に沿って、縦壁4aと横壁4bを設けて形成した取付部4に、クリップや両面接着テープで取付けられる基底部10と、当該基底部10に一体成形され、ボディパネル3の傾斜壁3aに弾接する中空シール部20とを備えた構成である。
こうした構成において、前記基底部10の車外側上部に、前記縦壁4aの上端部内面に弾接する一次リップ11を一体成形すると共に、前記基底部10の車外側下端部から、前記縦壁4aの上端部内面に弾接する第一シール片12aと、当該第一シール片12aの基端部に、前記横壁4bの車外側端部上面に弾接する第二シール片12bを連設して形成した両端リップ12を一体成形する。
また、前記一次リップ11および両端リップ12を、前記基底部10と同一成形材料で形成し、前記両端リップ12を、前記傾斜壁3aに対してほぼ平行に形成する。
請求項3に記載のドアウエザーストリップ1は、請求項1または2に記載の発明において、両端リップ12を、押出成形部Eと型成形部Dの双方に連続して設け、かつ同一断面形状としたものである。
請求項1に記載のドアウエザーストリップ1は、基底部10に、一次リップ11の他に、第一シール片12aと第二シール片12bとで形成される両端リップ12を設けたので、当該一次リップ11、第一シール片12aおよび第二シール片12bの三つの部材で、従来技術と同様に三箇所でドアパネルの取付部4に弾接することができる。従って、当該ドアウエザーストリップ1とドアパネルとの間から水が室内へ侵入するのを確実に防止することができる。
また、ドアを閉じた際に、中空シール部20がボディパネル3の傾斜壁3aに弾接するため、その反力が、図3および図4の矢印で示すように、車外側斜め下方向へ作用する。この方向は、傾斜壁3aを備えた通常の自動車では、ウエザーストリップ基底部10の車外側下端部に向かう方向と等しい。本発明では、当該基底部10の車外側下端部に両端リップ12を設けているので、この反力が第一シール片12aと第二シール片12bの両方に作用する。これにより、第一シール片12aは縦壁4aの下端部内面に強く弾接し、第二シール片12bは横壁4bの車外側端部に強く弾接する。その結果、この双方で高いシール性を得ることができ、ドアウエザーストリップ1とドアパネルとの間から水が室内へ侵入するのを、さらに確実に防止することができる。
また、一次リップ11および両端リップ12を、基底部10と同一成形材料で形成しているので、押出成形部Eは一層押出成形によって形成することができる。従って、従来の二層押出成形によって成形するものと比較して、成形が容易であり、製造コストも廉価となる。また、多くの製造ラインで使用されている一層押出成形用の装置を利用することができるので、設備費を軽減して生産性を高めることができる。
請求項2に記載のドアウエザーストリップ1は、請求項1に記載の発明と同様に、両端リップ12を設けているので優れたシール性を発揮すると共に、成形が容易で、製造コストが廉価であり、生産性に優れるといった効果を発揮する。
また、両端リップ12を、傾斜壁3aに対してほぼ平行に形成しているので、ドアを閉じた際の反力が、第一シール片12aと第二シール片12bの両方にほぼ均等に作用する。従って、当該第一シール片12aと第二シール片12bの双方で、優れたシール性を確保することができる。
請求項3に記載のドアウエザーストリップ1は、両端リップ12を、押出成形部Eと型成形部Dの双方に連続して設け、かつ、両者を同一断面形状としたので、当該押出成形部Eと型成形部Dの両方に均一のシール性を持たせることができる。すなわち、この両端リップ12は、押出成形部Eと型成形部Dにわたって連続しているため、両者間に間隙が発生せず、また、両者は同一断面形状であるため同一の面圧で取付部4に弾接する。従って、押出成形部Eと型成形部Dの双方において、等しく安定したシール性を得ることができる。
本発明に係るドアウエザーストリップ1の実施形態を、図1および図3乃至図5に示す。これは、自動車のパネルドアのドアフレーム2の外周端部に沿って、縦壁4aと横壁4bを設けて形成した取付部4に、クリップまたは両面接着テープあるいはその両方によって取付けられる基底部10と、その基底部10に一体成形され、ボディパネル3の傾斜壁3aに弾接する中空シール部20とを備える。また、基底部10の上端からはボディパネル3の水平壁3bに弾接する外側シール部13を立設し、基底部10の底面には二つの係止リブ14を設けている。
なお、この自動車は、通常の形態と同じように、図中においてはドアフレーム2の縦壁4aが、ほぼ垂直方向に配置されており、横壁4bが、ほぼ水平方向に配置されている。また、ボディパネル3の傾斜壁3aは、室内側から車外側に向けて斜め上方に傾斜して形成されている。
そして、基底部10の車外側上部に、縦壁4aの上端部内面に弾接する一次リップ11を一体成形している。また、基底部10の車外側下端部から、両端リップ12を突設している。この両端リップ12は、第一シール片12aと第二シール片12bとで形成している。第一シール片12aは、縦壁4aの上端部内面に弾接するもので、車外側へ斜め上向きに形成された断面リップ状である。また、第二シール片12bは、第一シール片12aの基端部に連設され、横壁4bの車外側端部上面に弾接するもので、室内側へ斜め下向きに形成された同じく断面リップ状である。第一シール片12aと第二シール片12bとで形成される両端リップ12は、やや湾曲しながらもほぼ直線状を成している。
また、本実施形態では、一次リップ11および両端リップ12を、基底部10および中空シール部20と同一成形材料で形成している。また、両端リップ12を、傾斜壁3aに対してほぼ平行に形成している。さらに、両端リップ12を、押出成形部Eと型成形部Dの双方に連続して設け、かつ同一断面形状としている。
なお、本実施形態では、ドアウエザーストリップ1の全体をスポンジゴム(比重0.3〜0.8)で成形しているが、中空シール部20のみをソリットゴムで成形し、他の部位をスポンジゴムとすることもできる。又、その反対に中空シール部のみをスポンジゴムとすることもできる。
本実施形態に係るドアウエザーストリップ1は、基底部10に、一次リップ11の他に、第一シール片12aと第二シール片12bとで形成される両端リップ12を設けているので、これら三つの部材でドアパネルの取付部4の三箇所にそれぞれ弾接する。従って、当該ドアウエザーストリップ1とドアパネルとの間のシール性を良好に維持し、例えば、雨水や洗車水が室内へ侵入するのを確実に防止することができる。
また、ドアを閉じた際に、中空シール部20がボディパネル3の傾斜壁3aに弾接するので、この反力が、第一シール片12aと第二シール片12bの両方に作用する。これにより、第一シール片12aは縦壁4aの下端部内面に強く弾接し、第二シール片12bは横壁4bの車外側端部に強く弾接する。その結果、この双方で高いシール性を発揮することができる。
また、一次リップ11および両端リップ12を、基底部10および中空シール部20と同一成形材料で形成しているので、押出成形部Eは一層押出成形によって形成することができる。従って、成形が容易であり、製造コストも廉価である。また、多くの製造ラインで使用されている一層押出成形用の装置を利用することができるので、設備費を軽減して生産性を高めることができる。
さらに、このドアウエザーストリップ1は、両端リップ12を、押出成形部Eと型成形部Dの双方に連続して設け、かつ、両者を同一断面形状としているので、押出成形部Eの両端リップ12と型成形部Dの両端リップ12との間に間隙が発生しない。また、両者は同一断面形状であるため同一の面圧で取付部4に弾接する。これにより、押出成形部Eと型成形部Dの双方において、均一で安定したシール性を得ることができる。
1 ドアウエザーストリップ
2 ドアフレーム
3 ボディパネル
3a 傾斜壁
3b 水平壁
4 取付部
4a 縦壁
4b 横壁
10 基底部
11 一次リップ
12 両端リップ
12a 第一シール片
12b 第二シール片
13 外側シール部
14 係止リブ
20 中空シール部
30 ドアウエザーストリップ
31 二次リップ
32 スポンジゴム製シール材
D 型成形部
E 押出成形部
2 ドアフレーム
3 ボディパネル
3a 傾斜壁
3b 水平壁
4 取付部
4a 縦壁
4b 横壁
10 基底部
11 一次リップ
12 両端リップ
12a 第一シール片
12b 第二シール片
13 外側シール部
14 係止リブ
20 中空シール部
30 ドアウエザーストリップ
31 二次リップ
32 スポンジゴム製シール材
D 型成形部
E 押出成形部
Claims (3)
- 自動車のドアフレーム(2)の外周端部に沿って,縦壁(4a)と横壁(4b)を設けて形成した取付部(4)に,クリップや両面接着テープで取付けられる基底部(10)と,該基底部に一体成形され,ボディパネル(3)の傾斜壁(3a)に弾接する中空シール部(20)とを備えたドアウエザーストリップであって、前記基底部の車外側上部に,前記縦壁の上端部内面に弾接する一次リップ(11)を一体成形すると共に,前記基底部の車外側下端部から,前記縦壁の下端部内面に弾接する第一シール片(12a)と,該第一シール片の基端部に,前記横壁の車外側端部上面に弾接する第二シール片(12b)を連設して形成した両端リップ(12)を一体成形し、前記一次リップおよび両端リップを,前記基底部と同一成形材料で形成したことを特徴とするドアウエザーストリップ。
- 自動車のドアフレーム(2)の外周端部に沿って,縦壁(4a)と横壁(4b)を設けて形成した取付部(4)に,クリップや両面接着テープで取付けられる基底部(10)と,該基底部に一体成形され,ボディパネル(3)の傾斜壁(3a)に弾接する中空シール部(20)とを備えたドアウエザーストリップであって、前記基底部の車外側上部に,前記縦壁の上端部内面に弾接する一次リップ(11)を一体成形すると共に,前記基底部の車外側下端部から,前記縦壁の上端部内面に弾接する第一シール片(12a)と,該第一シール片の基端部に,前記横壁の車外側端部上面に弾接する第二シール片(12b)を連設して形成した両端リップ(12)を一体成形し、前記一次リップおよび両端リップを,前記基底部と同一成形材料で形成し,前記両端リップを,前記傾斜壁に対してほぼ平行に形成したことを特徴とするドアウエザーストリップ。
- 両端リップ(12)を、押出成形部(E)と型成形部(D)の双方に連続して設け、かつ同一断面形状としたことを特徴とする請求項1または2に記載のドアウエザーストリップ。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012116302A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Daihatsu Motor Co Ltd | 自動車用ドアのウェザーストリップ |
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-
2007
- 2007-03-23 JP JP2007075831A patent/JP2008230527A/ja active Pending
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