JP2008229150A - 電気炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製品としての美観を保ちつつ、長期にわたって確実に再ロック現象の発生を防止することができる電気炊飯器を提供する。
【解決手段】 蓋には当該蓋2を容器本体1にロックするロックレバー17と、ロック解除用のオープンボタン18が配置され、ロックレバー17は、オープンボタン18の押下とレバーバネ25の付勢力とによって摺動するレバー本体部17a、および容器本体1に係止されるフック部17bを備え、ロックレバー17に対しては、オープンボタン18の押圧解除に伴うレバー本体部17aに対するレバーバネ25の付勢力に抗してロックレバー17の動きを一時的に制動する一時制動手段Spが設けられており、レバー本体部17a、レバーバネ25、および一時制動手段Spが蓋2の内部に収納されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気炊飯器に関し、特には蓋を容器本体に対してロックおよびロック解除を行う機構の改善に関する。
一般に、電気炊飯器においては、炊飯時に蓋が容器本体に確実に固定された状態となるようにロックし、また、内鍋を容器本体に対して出し入れするような場合には蓋のロックを解除する必要がある。このため、容器本体に対して蓋をロックするロックレバーを設けるとともに、このロックレバーによるロック状態を解除するオープンボタンが設けられている。
この場合、ロックレバーおよびオープンボタンを容器本体側に設けた構成とすると、容器本体の前面部の操作パネルや設定ボタンを配置する場合の空間上の制約が多くなるので、これを避けるために、従来技術では、ロックレバーおよびオープンボタンを蓋側に配置した構成のものが提供されている。
ところで、オープンボタンを押してロックレバーによるロックを解除すると、通常は、蓋を容器本体に対して開閉自在に支持するヒンジに設けられたヒンジバネによって蓋が自然と開放される。しかし、上記のようにロックレバーおよびオープンボタンを蓋側に配置した構成の場合、蓋の開く方向とオープンボタンを指先で押す方向とが互いに相反していることもあり、オープンボタンを押して直ちにそのボタンから指先を離すなどオープンボタンの操作が不適切なときには、ヒンジバネの力によって蓋が容器本体から十分に持ち上げられる前に蓋がロックレバーによって再び容器本体にロックされてしまう現象(以下、再ロック現象という)が発生し、蓋を円滑に開放できないことがある。
特に、容器本体内に内鍋を収容していない場合には、内鍋と蓋とのシール性を確保するために両者間に介在されるパッキンの弾性力が蓋を持ち上げる方向に作用しないためこの再ロック現象が発生し易くなる。
そこで、従来技術では、ロックレバーおよびオープンボタンを蓋側に配置した構成において、容器本体の内鍋を囲む肩枠と対向する蓋の内面位置に柱状の弾性部材を取り付け、この弾性部材が蓋を閉じたときに圧縮されることによって生じる反発力によって短時間の内に蓋が持ち上げられるようにして、再ロック現象の発生を防止するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−14538号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている従来技術のものは、弾性部材が蓋に取り付けられて外部にそのまま露出しているので、製品としての美観を損ない、また、蓋や容器本体の肩枠などはポリプロピレン等の樹脂で成形されているので、熱履歴を受けると幾分変形して柱状の弾性部材との当たりが悪くなって反発力が低下したり、弾性部材がゴム製のものでは熱の影響を受けて比較的短期間の内に弾性力が低下してしまい、再ロック現象の発生を防止するのが不十分になる恐れがある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、製品としての美観を良好に保ちつつ、長期にわたって確実に再ロック現象の発生を防止することができる電気炊飯器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、容器本体に対して蓋がヒンジを介して開閉自在に設けられるとともに、ヒンジバネによって開蓋方向に付勢され、この蓋には当該蓋を容器本体にロックするロックレバーと、ロック解除用のオープンボタンとが配置されている電気炊飯器において、次の構成を採用している。
すなわち、本発明では、前記ロックレバーは、前記オープンボタンの押下とレバーバネの付勢力とによって摺動するレバー本体部、およびレバー本体部から延設されて容器本体に係止されるフック部を備え、前記ロックレバーに対しては、前記オープンボタンの押圧解除時のレバー本体部に対するレバーバネの付勢力に抗してロックレバーの動きを一時的に制動する一時制動手段が設けられており、レバー本体部、レバーバネ、および一時制動手段が蓋の内部に配置されていることを特徴としている。
その場合の一時制動手段としては、前記蓋の下部を構成して前記容器本体に収納される内鍋の上端部を外囲する状態で設けられた内カバー部材と前記レバー本体部との互いの対向箇所のいずれか一方に凸部が、他方には前記オープンボタンの押下により前記凸部に引っ掛かる引掛り部が、それぞれ形成された構成とすることができる。
また、一時制動手段として、前記蓋の下部を構成して前記容器本体に収納される内鍋の上端部を外囲する状態で設けられた内カバー部材の内面側には凸部が形成されるとともに、前記蓋の開閉に伴う衝撃により前記レバー本体部を跳ね上げる弾性部材が設けられる一方、前記レバー本体部にはオープンボタンの押下により前記凸部に嵌合する嵌合穴が形成された構成とすることができる。
あるいは、一時制動手段として、前記オープンボタンの前記容器本体側の前方下端部に、当該ボタンの押下により前記レバー本体部のフック部形成側の前端部に引っ掛かる引掛片が形成された構成とすることができる。
あるいはまた、一時制動手段は、前記オープンボタンと前記蓋の上部を構成する外カバー部材の内面とのいずれか一方にクッション部材が介在された構成としたり、前記オープンボタンの揺動用の支軸に設けられたボタン復帰用のリターンバネの復帰力を制限するブレーキ機構で構成したりすることもできる。
本発明によれば、蓋を開けるためにオープンボタンを十分に押下したときには、ロックレバーのフック部が容器本体から離脱してレバー本体部が一時制動手段の位置まで移動する。そして、オープンボタンから指先を離すと、一時制動手段によってレバーバネの付勢力によるロックレバーの動きが一時的に制動される。したがって、オープンボタンから指先を離しても、フック部が容器本体に係止される前に、蓋がヒンジバネの力によって容器本体から持ち上げられるので、再ロック現象の発生を確実に防止することができる。
一方、蓋を手で閉めるときには、オープンボタンは押さないので、ロックレバーのレバー本体部が一時制動手段の位置まで摺動することはないので、ロックレバーは円滑に動作して蓋が確実に容器本体にロックされる。
しかも、レバー本体部、レバーバネ、および一時制動手段は蓋の内部に配置されていて外部にそのまま露出していないので、製品としての美観を良好に保つことができ、また、熱履歴の影響も受けにくいので長期にわたって再ロック現象の発生防止作用を持続することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳しく説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1における電気炊飯器の全体を一部切り欠いて示す正面図である。図2は蓋が容器本体にロックされた状態の要部を示す縦断面図、図3は蓋が容器本体にロックされた状態の蓋の内部を示す平面図である。また、図4はオープンボタンが十分に押下されて蓋と容器本体とのロックが解除された状態の要部を示す縦断面図、図5はオープンボタンが十分に押下されて蓋と容器本体とのロックが解除された状態の蓋の内部を示す平面図である。
この実施の形態1の電気炊飯器は、容器本体1に対して蓋2が容器本体1の後方側に設けられたヒンジ3を介して開閉自在に設けられ、ヒンジ3には蓋2を開方向に付勢するヒンジバネ4が設けられている。
容器本体1の内部には保護枠5が配置され、この保護枠5の内側に内鍋6が出し入れ可能に収納されている。また、容器本体1の前方側上部に液晶表示部を有する操作パネル8が配置されるとともに、制御基板9が設けられている。さらに、容器本体1には蓋2の周囲を外囲するように肩枠11が設けられ、この肩枠11の蓋2前方端と対面する箇所には、蓋2を閉じる際に後述のロックレバー17のフック部17bが当接する傾斜面11a、およびこの傾斜面11aの下方においてフック部17bが係止される凹状の係止部11bが形成されている。
蓋2は、その上部を構成する外カバー部材14と、その下部を構成する内カバー部材15とを有する。そして、蓋2の前方側に位置する外カバー部材14および内カバー部材15の間には、蓋2を容器本体1にロックするロックレバー17が設けられている。
蓋2の外カバー部材14には、ロックレバー17による蓋2のロックを解除するオープンボタン18が設けられている。このオープンボタン18は、外カバー部材14の内側に設けられた支軸19に揺動可能に取り付けられ、支軸19にはオープンボタン18の復帰用のリターンバネ20が設けられている。一方、内カバー部材15は、内鍋6の上端部を外囲する状態で設けられていて、この内カバー部材15の内周側にパッキン22を介して内蓋23が着脱可能に取り付けられている。
上記のロックレバー17は、PET等の耐熱性の合成樹脂製のもので、内カバー部材15上で摺動可能に設けられたレバー本体部17aと、このレバー本体部17aの先端部に形成されて肩枠11の係止部11bに係合する刃状のフック部17bとを有する。そして、このロックレバー17に対しては、これを容器本体1の係止部11bに向けて付勢する圧縮コイルバネからなるレバーバネ25が配置されている。
そして、レバー本体部17aには、オープンボタン18の押下に応じてフック部17bが容器本体1の係止部11bから離脱する方向に移動するように、オープンボタン18の前方側底部に当接する傾斜面17cが形成されている。また、フック部17bは内カバー部材15の前方端に形成された突出穴15aを貫通して係止部11bに臨んでいる。さらに、レバーバネ25は、その前方端側がレバー本体部17aに、後方端側が内カバー部材15の内方端にそれぞれ固定されている。このように、ロックレバー17のレバー本体部17aとレバーバネ25とは、共に蓋2の内部に配置された状態になっている。
上記のロックレバー17に対しては、オープンボタン18の押圧解除時のレバー本体部17aに対するレバーバネ25の付勢力に抗してロックレバー17の動きを一時的に制動する一時制動手段Spが設けられている。
この実施の形態1における一時制動手段Spは、内カバー部材15の内面側の平坦部分のレバーバネ25の取り付け箇所から横方向に幾分ずれた位置に凸部15bが形成され、また、レバー本体部17aには、オープンボタン18の押下により上記の凸部15bに引っ掛かる引掛り部としての屈曲バネ部17dが一体形成されて構成されている。したがって、この凸部15bと屈曲バネ部17dとからなる一時制動手段Spもロックレバー17と共に蓋2の内部に配置された状態となっている。
次に、上記構成を備えた電気炊飯器において、容器本体1に対して蓋2を開閉する場合のロックレバー17や一時制動手段Spの動作について説明する。
容器本体1に対して蓋2が閉まっているときには、ロックレバー17のレバー本体部17aがレバーバネ25により付勢されてフック部17bが容器本体1の係止部11bに係合しているので、蓋2は容器本体1にロックされた状態になっている(図2、図3参照)。
この状態で、蓋2を開けるためにオープンボタン18を十分に押下したときには、ロックレバー17のレバー本体部17aの傾斜面17cにオープンボタン18が当接してレバーバネ25の付勢力に抗してロックレバー17が摺動されるので、フック部17bが容器本体1の係止部11bから離脱してレバー本体部17aが一時制動手段Spの位置まで移動し、屈曲バネ部17dが凸部15bを乗り越える(図4、図5参照)。
そして、オープンボタン18から指先を離すと、ロックレバー17のレバー本体部17aは、レバーバネ25の付勢力によって前方に向けて摺動しようとするが、その際、一時制動手段Spの屈曲バネ部17dが凸部15bを再び乗り越えるときに抵抗が生じ、レバーバネ25の付勢力によるロックレバー17の動きが一時的に制動される。その結果、オープンボタン18から指先を離しても、フック部17bが容器本体1の係止部11bに係合する前に、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられるため、再ロック現象の発生が確実に防止される。
特に、従来は、容器本体1内に内鍋6を収容していない場合、パッキン22の弾性力が蓋2を持ち上げる方向に作用しないために再ロック現象が発生し易かったが、この実施の形態1では一時制動手段Spを設けているので、容器本体1に内鍋6を収納していない場合でも再ロック現象の発生を確実に防止することができ、一層使い勝手が良くなる。
一方、蓋2を手で閉めるときには、ロックレバー17のフック部17bが容器本体1の肩枠11の傾斜面11aに当接するので、レバー本体部17aは後方に摺動するが、オープンボタン18は押さないので、ロックレバー17のレバー本体部17aが一時制動手段Spの位置まで摺動することはない。したがって、フック部17bが傾斜面11aから外れたときには、ロックレバー17はレバーバネ25によって円滑に前方に摺動してフック部17bが係止部11bに係合し、蓋2が確実に容器本体1にロックされる。
また、この実施の形態1では、レバー本体部17a、レバーバネ25、および一時制動手段Spは、いずれも蓋2の内部に配置されていて外部に露出していないので、製品としての美観を損なうことがなくデザイン性に優れる。また、熱履歴の影響も受けにくいので長期にわたって再ロック現象の発生防止作用を持続することができる。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2における電気炊飯器の一時制動手段の構成を、容器本体に対して蓋を開閉する場合の動作状態と共に示す説明図である。
この実施の形態2において、一時制動手段Spは、内カバー部材15の内面側の平坦部分のレバーバネ25の取り付け箇所から横方向に幾分ずれた位置に凸部15bが形成され、また、レバー本体部17aには、オープンボタン18の押下によって上記の凸部15bに引っ掛かる引掛り部としての凹部17eが形成されて構成されている。
この実施の形態2の場合も、容器本体1に対して蓋2が閉まっているときには、ロックレバー17のレバー本体部17aがレバーバネ25により付勢されてフック部17bが容器本体1の係止部11bに係合しているので、レバー本体部17aの凹部17eは内カバー部材15の凸部15bから離れている(図6(a)参照)。
この状態から、蓋2を開けるためにオープンボタン18が押下されると、ロックレバー17が摺動されてレバー本体部17aが一時制動手段Spの位置まで移動し、凸部15bに凹部17eが嵌まり込む(図6(b)参照)。そして、オープンボタン18から指先を離すと、レバー本体部17aはレバーバネ25の付勢力によって前方に押圧される。このとき、レバー本体部17aは上方に若干のガタがあるので、凹部17eが凸部15bから外れるが、その際に抵抗が生じてロックレバー17の動きが一時的に制動される。その結果、フック部17bが容器本体1の係止部11bに係合する前に、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられるため、再ロック現象の発生が確実に防止される。
なお、蓋2を手で閉めるときには、オープンボタン18は押さないので、ロックレバー17のレバー本体部17aの凹部17eが凸部15bの位置まで摺動することはなく(図6(c)参照)、フック部17bが係止部11bに係合して蓋2が確実に容器本体1にロックされる。
その他の構成、および作用効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
[実施の形態3]
図7は本発明の実施の形態3における電気炊飯器の一時制動手段の構成を、容器本体に対して蓋を開閉する場合の動作状態と共に示す説明図である。
この実施の形態3において、一時制動手段Spは、内カバー部材15の内面側の平坦部分のレバーバネ25の取り付け箇所から横方向に幾分ずれた位置に前後2つの凸部15bが形成され、また、レバー本体部17aには、オープンボタン18の押下によって2つの凸部15bの間に引っ掛かる引掛り部として、板バネを上下に波状に屈曲したバネ片17fが一体的に設けられている。
この実施の形態3の場合も、実施の形態2の場合と同様、蓋2を開けるためにオープンボタン18を十分に押下したときには、バネ片17fが凸部15bを乗り越えて引っ掛かり、オープンボタン18から指先を離したときには、バネ片17fが凸部15bを乗り越える際に抵抗が生じてロックレバー17の動きが一時的に制動される。その結果、フック部17bが容器本体1の係止部11bに係合する前に、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられるので、再ロック現象の発生が防止される。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態2の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
[実施の形態4]
図8はこの実施の形態4の電気炊飯器において蓋が容器本体にロックされた状態の要部を示す縦断面図、図9は同炊飯器においてオープンボタンが十分に押下されて蓋と容器本体とのロックが解除された状態の要部を示す縦断面図、図10は同炊飯器において蓋が容器本体から開いた状態の縦断面図である。
この実施の形態4において、一時制動手段Spは、内カバー部材15の内面側のレバーバネ25の取り付け箇所から横方向に幾分ずれた位置に凸部15bが形成され、また、内カバー部材15の内面側のレバーバネ25を左右に挟んでレバー本体部17aの底部と対面する箇所に、それぞれ蓋2の開閉に伴う衝撃によりレバー本体部17aを跳ね上げる弾性部材26が設けられる一方、レバー本体部17aにはオープンボタン18の押下により凸部15bに嵌合する嵌合穴17gが形成されて構成されている。この場合の弾性部材26は、例えば、先端に重りを設けた板バネの基端部をネジ等で取り付けて構成される。
この実施の形態4の場合、容器本体1に対して蓋2が閉まってロックレバー17でロックされているときには、ロックレバー17のレバー本体部17aがレバーバネ25により付勢されて前方に進出しているので、レバー本体部17aの嵌合穴17gは内カバー部材15の凸部15bから離れているが(図8(a)参照)、蓋2を開けるためにオープンボタン18が押下されると、ロックレバー17が摺動されて嵌合穴17gに凸部15bが嵌合する(図9参照)。
次に、オープンボタン18から指先を離すと、レバー本体部17aはレバーバネ25の付勢力によって前方に押圧されるが、その際、嵌合穴17gに凸部15bが引っ掛かったままの状態になっているので、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられる。このため、再ロック現象の発生が確実に防止される。
そして、蓋2が完全に開いたときには、その際の衝撃に加えて、弾性部材26の反発力によって、レバー本体部17aが跳ね上げられ(図10参照)、嵌合穴17gが凸部15bの引っ掛かりから外れる。その結果、ロックレバー17がレバーバネ25の付勢力で前方に摺動し、フック部17bが内カバー部材15の前方端の突出穴15aの前方に突出する。
このように、この実施の形態4では、蓋2が完全に開くまでは嵌合穴17gに凸部15bが引っ掛かったままの状態になっていてフック部17bが係止部11bから十分後退しているので、再ロック現象の発生を一層確実に防止することができる。一方、蓋2が完全に開いたときには、その際の衝撃に加えて、弾性部材26の反発力によって、レバー本体部17aが強制的に跳ね上げられて嵌合穴17gは凸部15bから外れるため、レバーバネ25の付勢力が若干弱い場合でも、ロックレバー17のフック部17bが突出穴15aから十分に突出した状態に確実に戻すことができる。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
[実施の形態5]
図11は本発明の実施の形態5における電気炊飯器の一時制動手段の構成を、容器本体に対して蓋を開閉する場合の動作状態と共に示す説明図である。
この実施の形態5において、一時制動手段Spは、オープンボタン18の前方下端部に、当該ボタン18の押下によってレバー本体部17aのフック部17b形成側の前端部に引っ掛かる引掛り片18aが形成されて構成されている。
この実施の形態5の場合、容器本体1に対して蓋2が閉まってロックレバー17でロックされているときには、ロックレバー17のレバー本体部17aがレバーバネ25により付勢されて前方に進出しているので、オープンボタン18の引掛り片18aはレバー本体部17aの前端部から離れている(図11(a)参照)。そして、蓋2を開けるためにオープンボタン18を十分に押下したときには、その引掛り片18aがレバー本体部17aの前端部に引っ掛かる(図11(b)参照)。
この状態で、オープンボタン18から指先を離したときには、引掛り片18aがレバー本体部17aの前端部を乗り越える際に抵抗が生じてロックレバー17の動きが一時的に制動される。その結果、フック部17bが容器本体1の係止部11bに係合する前に、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられるので、再ロック現象の発生が防止される。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
[実施の形態6]
図12は本発明の実施の形態6における電気炊飯器の要部を示す縦断面図である。
この実施の形態6において、一時制動手段Spは、オープンボタン18の外カバー部材14の内面側と対向する箇所にクッション部材27が介在されて構成されている。なお、オープンボタン18にクッション材27を設ける代わりに、外カバー部材14の内面側のオープンボタン18と対向する箇所にクッション材27を設けてもよい。
この実施の形態6の場合も、オープンボタン18から指先を離したときには、オープンボタン18がリターンバネ20で元の位置まで復帰する際にクッション部材27の弾力によってその動きが一時的に妨げられるので、これに伴う、ロックレバー17の動きが一時的に制動されて極めて緩慢になる。その結果、フック部17bが容器本体1の係止部11bに係合する前に、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられるため、再ロック現象の発生が防止される。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
[実施の形態7]
この実施の形態7において、一時制動手段Spは、オープンボタン18の支軸19に設けられたボタン復帰用のリターンバネ20の復帰力を制限するブレーキ機構からなる。このブレーキ機構は、具体的には、例えば支軸19にシリコンゴム等のチューブ(図示せず)を挿入するなどして回動抵抗を増すことで実現することができる。
この実施の形態7の場合も、オープンボタン18を押すときには指先の力が大きいのでブレーキ機構の抵抗は問題にならないが、オープンボタン18から指先を離したときには、ブレーキ機構の抵抗によってオープンボタン18がリターンバネ20で元の位置にまで復帰するのが一時的に妨げられて、ロックレバー17の摺動が緩慢になる。その結果、フック部17bが容器本体1の係止部11bに係合する前に、蓋2がヒンジバネ4の力によって容器本体1から持ち上げられるため、再ロック現象の発生が防止される。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
本発明の実施の形態1における電気炊飯器の全体を一部切り欠いて示す縦断面図である。 図1の電気炊飯器において、蓋が容器本体にロックされた状態の要部を示す縦断面図である。 図1の電気炊飯器において、蓋が容器本体にロックされた状態の蓋の内部を示す平面図である。 図1の電気炊飯器において、オープンボタンが十分に押下されて蓋と容器本体とのロックが解除された状態の要部を示す縦断面図である。 図1の電気炊飯器において、オープンボタンが十分に押下されて蓋と容器本体とのロックが解除された状態の蓋の内部を示す平面図である。 本発明の実施の形態2における電気炊飯器における一時制動手段の構成を容器本体に対して蓋を開閉する場合の動作状態と共に示す説明図である。 本発明の実施の形態3における電気炊飯器の一時制動手段の構成を容器本体に対して蓋を開閉する場合の動作状態と共に示す説明図である。 この実施の形態4の電気炊飯器において蓋が容器本体にロックされた状態の要部を示す縦断面図で、同図(a)は一時制動手段の位置での構成を、同図(b)は弾性部材を設けた位置での構成をそれぞれ示している。 図9は同炊飯器においてオープンボタンが十分に押下されて蓋と容器本体とのロックが解除された状態の要部を示す縦断面図である。 同炊飯器において蓋が容器本体から開いた状態の縦断面図である。 本発明の実施の形態5における電気炊飯器の一時制動手段の構成を、容器本体に対して蓋を開閉する場合の動作状態と共に示す説明図である。 本発明の実施の形態6における電気炊飯器の要部を示す縦断面図である。
符号の説明
1 容器本体
2 蓋
3 ヒンジ
6 内鍋
14 外カバー部材
15 内カバー部材
15b 凸部
17 ロックレバー
17a レバー本体部
17b フック部
17d 屈曲バネ部(引掛り部)
17e 凹部(引掛り部)
17f バネ片(引掛り部)
17g 嵌合穴(引掛り部)
18 オープンボタン
18a 引掛り片
19 支軸
25 レバーバネ
26 弾性部材
27 クッション部材
Sp 一時制動手段

Claims (6)

  1. 容器本体に対して蓋がヒンジを介して開閉自在に設けられるとともに、ヒンジバネによって開蓋方向に付勢され、この蓋には当該蓋を容器本体にロックするロックレバーと、ロック解除用のオープンボタンとが配置されている電気炊飯器において、
    前記ロックレバーは、前記オープンボタンの押下とレバーバネの付勢力とによって摺動するレバー本体部、およびこのレバー本体部から延設されて前記容器本体に係止されるフック部を備え、前記ロックレバーに対しては、前記オープンボタンの押圧解除時の前記レバー本体部に対する前記レバーバネの付勢力に抗してロックレバーの動きを一時的に制動する一時制動手段が設けられており、前記レバー本体部、レバーバネ、および一時制動手段が前記蓋の内部に配置されていることを特徴とする電気炊飯器。
  2. 前記一時制動手段は、前記蓋の下部を構成して前記容器本体に収納される内鍋の上端部を外囲する状態で設けられた内カバー部材と前記レバー本体部との互いの対向箇所のいずれか一方に凸部が、他方には前記オープンボタンの押下により前記凸部に引っ掛かる引掛り部が、それぞれ形成されてなることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 前記一時制動手段は、前記蓋の下部を構成して前記容器本体に収納される内鍋の上端部を外囲する状態で設けられた内カバー部材の内面側に凸部が形成されるとともに、前記蓋の開閉に伴う衝撃により前記レバー本体部を跳ね上げる弾性部材が設けられる一方、前記レバー本体部にはオープンボタンの押下により前記凸部に嵌合する嵌合穴が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  4. 前記一時制動手段は、前記オープンボタンの前記容器本体側の前方下端部に、当該ボタンの押下により前記レバー本体部のフック部形成側の前端部に引っ掛かる引掛片が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  5. 前記一時制動手段は、前記オープンボタンと前記蓋の上部を構成する外カバー部材の内面とのいずれか一方にクッション部材が介在されてなることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  6. 前記一時制動手段は、前記オープンボタンの揺動用の支軸に設けられたボタン復帰用のリターンバネの復帰力を制限するブレーキ機構からなることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
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