JP2008228947A - 弾球遊技機用の遊技盤の板構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産管理を煩雑化させることなく、樹脂製基材の変形を抑制し得る遊技盤の板構造を提供する。
【解決手段】本発明の板構造は、樹脂材料製の板状の基材11を有し、この基材11の前面側に形成される遊技領域PA内に多数の遊技釘13が打ち込まれて用いられる弾球遊技機用の遊技盤の板構造であり、基材11に、板厚方向に溝深さを有し板面に沿った面内で延びるスリット状の溝部62(62a,62b)を複数形成して構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、樹脂材料製の板状の基材を有し、基材の前面側に形成される遊技領域内に多数の遊技釘が打ち込まれて用いられる弾球遊技機用の遊技盤の板構造に関する。
弾球遊技機に用いられる遊技盤の基材として、従来から、ブナ材やラワン材を用いた積層合板(ベニヤ板)が広く用いられている。遊技盤は、一般的にこのような基材の前面に装飾用のセルを接着し、中央飾りや入賞装置、レール部材等の遊技部品取付用の穴を加工形成した後、遊技領域に多数本の遊技釘の打ち込みを行い、遊技部品を装着及びネジ固定して完成される(例えば、特許文献1を参照)。一方、近年では、基材の材料である積層合板の価格が高騰するとともに、自然環境保護の面から木材の大量消費について問題が指摘されており、積層合板に代わる基板材料として合成樹脂を用いる試みが各遊技機メーカにおいて行われている。
特開2006−239193号公報
ところが、樹脂材料製の基材に遊技釘を打ち込むと、打ち込まれた釘により当該体積分の樹脂が押しのけられて周囲に歪みを発生させ、基材全体を変形させることがあるという課題があった。例えば、基材の前面側から多数の遊技釘を中止まり(遊技釘が基材を貫通しない形態)で打設すると、基材前面側の歪みが後面側よりも大きくなって前面側が凸の撓んだ形状に反り返り、先端部の径が軸部よりも太い遊技釘を後面近傍まで打ち込むと、後面側の歪みの方が前面側よりも大きくなって前面側が凹の撓んだ形状になるという課題があった。
他方、歪みを低減させるため、遊技釘の打ち込みに先立って、釘を打ち込むための下穴を形成することが考えられる。しかしながら、多軸ボール盤等の工作機械を用いて下穴を機械的に穿設するとすれば、1台当たり200本を超える多数の下穴加工に多大な時間を要し生産性が上がらないという問題や、生産機種の変更ごとにゲージ設定に合わせて工具配置の設定変更を行う必要があり、セットアップが容易でないという課題がある。また、樹脂を機械加工すると多量の熱が発生して切削工具に熱が溜まりやすく、小径の穴加工を連続して行うと穴径が変動して遊技釘を確実に固定することが困難になるなど、生産管理が煩雑になるという課題があった。
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、生産管理を煩雑化させることなく、樹脂製基材の変形を抑制し得る遊技盤の板構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決して目的を達成するため、本発明は、樹脂材料製の板状の基材を有し、この基材の前面側に形成される遊技領域内に多数の遊技釘が打ち込まれて用いられる弾球遊技機用の遊技盤(例えば、実施形態におけるパチンコ機PM用の遊技盤10)の板構造である。そのうえで、本発明は、基材に、当該基材の板厚方向に深さを有し板面に沿った面内で延びるスリット状の溝部を複数形成して構成される。
なお、本発明において、溝部が基材の前面側に開いて形成されることが好ましい。
また、本発明において、溝部が基材の後面側に開いて形成されることも好ましい。
また、本発明において、溝部は、基材の前面側に開いて形成された第1の溝部(例えば、実施形態における溝部61a)と、基材の後面側に開いて形成された第2の溝部(例えば、実施形態における溝部62a)とからなり、第1の溝部と第2の溝部とが交互に並んで形成されることも好ましい。
本発明に係る遊技盤の板構造は、基材に、基材の板厚方向に深さを有し板面に沿った面内で延びるスリット状の溝部が複数設けられて構成される。このような溝部が設けられた基材では、遊技釘の打設によって遊技釘の周囲に発生した内部応力がスリット状の溝部で解放され、溝部を越えて伝達されることがない。換言すれば、遊技釘の打設による歪みが溝部において吸収され、溝部を挟んだ反対側の部分に歪みの影響が生じない。このため、このような溝部を複数適宜な位置に設けることにより、基材全体の変形を低減することができる。また本構成によれば、遊技釘よりも小径の下穴を多数穿設するような生産管理が難しい工程を要しない。従って、生産管理を煩雑化させることなく、樹脂製基材の変形を抑制した遊技盤を提供することができる。
本発明において、溝部が基材の前面側に開いて形成されるような構成によれば、基材の前面側から多数の遊技釘を中止まりで打設する設定の場合に、大きくなる基材前面側の歪みを前面側に開く各溝部で吸収することができ、前面側が凸となりやすい基材の変形を効率的に低減することができる。
本発明において、溝部が基材の後面側に開いて形成されるような構成によれば、先端部の径が太い遊技釘を後面近傍まで打ち込む設定の場合に、前面側よりも相対的に大きくなる後面側の歪みを後面側に開く溝部で吸収することができ、前面側が凹となりやすい基材の変形を効率的に低減することができる。また、基材が不透明な樹脂材料で形成される場合や、釘の打設領域がセル等により覆われるような場合には、遊技者が視認する遊技領域の裏面側にも溝を設けることができ、例えば、遊技釘が密集する領域に、隣接する遊技釘の間に溝を形成して基材の変形を効果的に低減することができる。
さらに、溝部を基材の前面側に開く第1の溝部と、後面側に開く第2の溝部とから構成し、これらの第1の溝部と第2の溝部とを交互に並べて形成するような構成によれば、遊技釘の中止まりの釘打ち設定でも、先端形が太い遊技釘を使用する釘打ち設定でも、基材に生じる歪みを前後の溝部で柔軟に吸収することができ、遊技釘の選定や打ち込み深さの設定によらず、基材の変形を低減することができる。
従って、本発明によれば、生産管理を煩雑化させることなく、樹脂製基材の変形を抑制し得る遊技盤の板構造を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明を適用した遊技盤を備える弾球遊技機の一例として、パチンコPMの正面図を図1に示し、このパチンコ機PMに装備された遊技盤10の正面図を図2に示しており、まずこれらの図面を参照してパチンコ機PMの全体構成について概要説明する。
パチンコ機PMは、外郭方形の所定枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成された開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設された枠ヒンジ機構3a,3bにより前方に横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉止状態に保持される。
前枠2の前面側では、前側面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿ユニット6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cにより横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、常には施錠装置4を利用して閉鎖状態に保持される。球皿ユニット6の右側下部には遊技球の発射操作を行う発射ハンドル8が設けられている。前枠2の上部には、遊技盤10を着脱可能に収容保持する収容枠が設けられており、この収容枠に所定のゲージ設定で構成された遊技盤10が着脱可能に取り付けられ、常には閉鎖保持されるガラス扉5のガラス窓5aを通して前面の遊技領域PAを遊技者に臨ませるようになっている。
遊技盤10は、矩形平板状の基材11をベースとし、その前面側に案内レール12に囲まれて遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが形成される。遊技領域PAには、多数本の遊技釘13とともに、風車14、固定入賞具15aや可動入賞具15b,15c及びスタートゲート15d等の入賞装置15、中央に表示開口を有して額縁状に形成され枠部に波形の転動ステージや選択機構などが設けられた中央飾り20、中央飾り20の裏面側に取り付けられて遊技展開に応じた画像を表示する液晶表示パネル25などが設けられ、遊技領域PAの下端部には、入賞装置15に落入せずに落下した遊技球を遊技盤10の裏面に排出させるアウト口16が設けられている。またパチンコ機の各部に遊技展開に応じて点滅作動される電飾装置28が設けられている。
遊技盤10の後方に位置する前枠2の裏面側には、詳細図示を省略するが、裏セット盤と称される機構セット盤が取り付けられており、ここに、球貯留タンクや球払出装置などの賞球の払出機構、遊技盤10から排出されたセーフ球やアウト球等の遊技済み球を遊技施設の回収装置に導く遊技済み球排通路などの球処理機構が設けられている。また、裏セット盤の後面各部には、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御基板、主制御基板における遊技展開状況に応じて液晶表示パネル25、電飾装置28、スピーカ等の作動を制御し遊技展開を視覚的・聴覚的に演出する演出制御基板、主制御基板からの指令信号に基づいて球払出装置の作動を制御する払出制御基板、発射ハンドル8からの操作信号に応じて遊技球発射装置の作動を制御する発射制御基板などの種々の回路基板が取り付けられ、これらがコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成される。
このように概要構成されるパチンコ機PMにあって、遊技盤10の大別的な部品構成を図3に示すように、遊技盤10は、矩形平板状の基材11に遊技釘13及び風車14を打ち込んで盤体31を形成し、この盤体31に、案内レール12や遊技盤を固定するクランプ機構の固定孔等が設けられたレール部材17、固定入賞具15aや可動入賞具15b,15c及びスタートゲート15d等の入賞装置15、中央飾り20などの遊技部品が順次取り付けられて構成される。
基材11は、板厚8〜15mmのポリカーボネート(PC)やアクリル樹脂(PMMA)、ABS樹脂などの樹脂材料が用いられ、例えば、板厚10mm程度の平板状のポリカーボネートを用いて構成される。ここで、遊技釘13や風車釘を基材11に直接打ち込むと、打ち込まれた釘の体積に等しい容積の樹脂が周囲に押しのけられ、釘の周囲に内部応力が発生する。入賞装置15や中央飾り20、レール部材17等を取り付ける固定ネジの周囲についても同様である。これらの内部応力が基材全体にわたると、基材11が応力分布に応じた形状に撓むことになる。そこで、本発明の遊技盤では、発生した内部応力の伝達を遮断する溝部を基材11の各部に形成し、基材全体の変形を抑制する板構造を採用している
本発明に係る板構造の構成例として、第1実施形態の板構造51の概要構成を図4に示しており、まずこの図を参照して板構造51について説明する。ここで、図4は、遊技釘13を打設する釘打ち工程直前の基材11の正面図である。なお、以降では、遊技盤10がパチンコ機PMに取り付けられた図1に示す取付姿勢を基準として上下/左右の方向を規定し、紙面直交の手前方向を前方、紙面直交の奥側方向(遊技盤10の裏面方向)を後方と称して説明する。
第1実施形態の板構造51は、基材11における遊技領域PAの外側(案内レール12よりも外周側)に、基材11の板厚方向に深さを有し基材の面内で板面に沿って延びるスリット状の溝部61(61a,61b,61c)を複数形成して構成される。各溝部は、基材11の前面側に開いて形成され、例えば、溝部61aのように基材11を貫通せず、基材11の前面側から5〜8mm程度の所定の溝深さで前面側にのみ開いて形成され、あるいは溝部61b,61cのように、基材11を表裏貫通して前後両面に開いて形成される。
溝部61の延びる方向は複数の方向に形成されており、図示する実施例では水平方向に延びる溝部と上下方向に延びる溝部とを形成した構成例を示す。なお、溝部の延びる方向は水平/上下方向に限らず、例えば案内レール12の輪郭形状に合わせた円弧状、あるいは案内レール12から外周方向に延びる放射状に形成しても良い。
一方、溝部61(61a,61b,61c)の溝幅Wは、応力伝達を遮断できる幅、すなわち遊技釘13の打設によって歪みが生じたときに、対向する溝内壁面が当接しない幅であれば良く、溝部61を形成する加工手段に応じて適宜に設定することができる。例えば、溝部61を、入賞装置15(固定入賞具15a,可動入賞具15b,15c、スタートゲート15d)の装着穴75、中央飾り20等の装着穴78などとともにルータ加工で形成する場合には、ルータ加工が可能な工具径に合わせて3〜10mm程度とし、これらの部品装着穴75,78を基材11の成型時に同時形成する場合には、金型の構成に応じて1〜3mm程度の設定とする。また、部品装着穴75,78をレーザ加工により形成する場合には、レーザビームの集光スポット径に応じた基材11の切断幅(概略的には0.5mm程度)以上の任意の溝幅とすることができる。
このように、溝部61を形成した第1実施形態の板構造51では、遊技釘13の打設による歪みが溝部61(61a,61b,61c)で吸収され、溝部61を挟んだ対向部分に歪みが生じない。従って、複数の溝部を形成する簡明な手段で、基材全体の変形を低減することができる。また、溝部61が基材11の前面側に開いて形成されるため、基材11の前面側から多数の遊技釘を中止まりで打設する釘打ち設定(図7を参照)の場合に、基材前面側で大きくなる歪みを各溝部で吸収することができ、前面側が凸となりやすい基材の変形を低減することができる。
また、溝部61が遊技領域PAの外側に形成される構成のため、その後装着されるレール部材17により前方が覆われて溝部61が遊技者に視認されることがなく(図1及び図2を参照)、基材11が透明樹脂製であっても適用することができる。さらに、遊技領域PAの外側に形成されるクランプ機構の挿通孔32や、アウト球を排出する遊技済み球排出通路33、遊技盤10の加工及び組立において位置の基準となる位置決め孔35、レール飾り17の装着ガイド穴77などの位置及び形状は、遊技盤10が搭載されるパチンコ機における前枠2の型式によって定まり、パチンコ機の機種によらず共通である。このため、溝部61は、基材11を形成する射出整形の工程において他の共通構造部32,33等とともに形成することができ、このような製造方法により基材の変形を低減した遊技盤を低コストで生産することができる。
なお、図4中に二点差線で囲む吹き出し部に示すように、遊技部品(可動入賞具15c)の取付後に遊技部品により前方が覆われる部品装着穴75,78の周縁部分には、遊技領域PA内であっても前後貫通した溝部61cを形成することが可能である。
次に、第2実施形態の板構造52について図5を参照して説明する。図5は、基材11に遊技釘13及び風車14を打ち込み固定した後の基材11(図3における盤体31)の正面図である。本実施形態の板構造52では、基材11の板厚方向に深さを有し基材11の面内で板面に沿って延びるスリット状の溝部62(62a,62b)、63が、基材11の後面側に開いて複数形成される。遊技領域PAの外側に設けられた溝部62は、前述した第1実施形態の溝部61と同様の溝を、基材11の裏面側に表裏反対に形成したものであり、溝部62aのように、基材11の後面側から5〜8mm程度の所定溝深さで後面側にのみ開いて形成され、あるいは溝部62bのように、基材11の前後面を貫通して前後両面に開いて形成される。溝部62(62a,62b)は、溝の開く方向が基材11に対して表裏反対である点を除いて、既述した溝部61(61a,61b)と同様に構成される。
一方、溝部63は、遊技領域PAの内側(案内レール12よりも内周側)に位置し、多数の遊技釘13が密集して打設される領域に、隣接する遊技釘13,13の間に位置して形成される。溝部63の延びる方向は、遊技釘13の配列パターン(ゲージ設定)に応じて適宜に形成することができ、例えば、図5中に符号Aを付して示した部分の溝部63のように、複数群の遊技釘の間に各群を仕切る短い溝状に形成され、あるいは符号Bを付した部分の溝部63のように、1列に並んで配設された一群の遊技釘13,13,13…を囲むように形成し、または符号Cを付した部分の溝部63のように、2列に並んで配列された遊技釘13,13,13…、13,13,13…の中間に位置し、各列の延びる方向に沿って形成する。この際、上記のような溝部を組み合わせて各溝部が交差するように形成することができる。
溝部63の溝幅も、前述同様に応力伝達を遮断できる幅であれば良く、溝部63を遊技部品の部品装着穴75,78とともにルータ加工により形成する場合には、ルータ加工が可能な3〜5mm程度の溝幅とし、レーザ加工により形成する場合には、レーザビームの集光スポット径に応じた0.5mm程度の溝幅とすることができる。
このように、溝部63を形成した第2実施形態の板構造52では、遊技釘13,13,13…の打設によって各遊技釘の周囲に発生した内部応力が、近接して形成された溝部63,63,63…で解放され、直近の溝部を越えて伝達されることがない。また、遊技釘13の打ち込みによって生じた歪みは、直近の各溝部63,63,63…において吸収され、溝部を挟んだ反対側の部分に歪みを生じさせない。このため、このような溝部63を遊技釘13の配置パターン(ゲージ設定)に応じて適宜設けることにより、応力や歪みの蓄積による基材全体の変形を抑止することができる。
また、溝部63が基材11の後面側に開いて形成されるため、先端にスクリュウあるいはローレットが形成されて軸部よりも先端部の直径が太い遊技釘を、基材11の後面近くまで打ち込むような釘打ち設定の場合に、前面側よりも相対的に大きくなる後面側の歪みを溝部63で適格に吸収することができ、前面側が凹となりやすい基材11の変形を効率的に低減することができる。このような溝部63は、基材11が不透明な樹脂材料を用いて形成される場合や、遊技釘13が密集して打設される領域にセルやシール等が貼付されて前面が覆われるような場合に、パチンコ機の外観意匠に何ら影響を与えることなく基材11の変形を効果的に抑止することができる。
次に、第3実施形態の板構造53について図6を参照して簡潔に説明する。図6は、基材11の板面に直交する面で切断した断面図であり、図中の左側が基材11の前面、右側が基材11の後面である。本実施形態の板構造53は、基材11に形成されるスリット状の溝部が、基材11の前面側に開いて形成された第1の溝部61aと、基材11の後面側に開いて形成された第2の溝部62aとからなり、第1の溝部61aと第2の溝部62aとが交互に並んで形成される。すなわち、本実施形態の板構造53は、既述した第1実施形態の溝部61aと第2実施形態の溝部62aとからなり、これらが交互に形成されて構成される。
このような構成の板構造53によれば、遊技釘13の打設が中止まりの釘打ち設定であっても、先端部の径が太い遊技釘を使用する釘打ち設定であっても、基材11に生じる歪みを交互に平行に形成された前後の溝部61a,62aで柔軟に吸収することができ、遊技釘13の選定や、打ち込み深さの条件設定にかかわらず、基材11の変形を低減することができる。
図7及び図8に板構造の他の構成例を示す。両図は図6と同様に基材11の板面に直交する面で切断した断面図であり、図7に示す溝部66は、基材11の外周端面から基材11の板面に沿って基材内方に延びて形成される。このような溝部66を形成した板構造によれば、基材11の板厚方向への応力伝達が溝部66,66…で遮断され、板厚方向の歪みを低減することができる。図8(a)は、基材11の外周端面から基材11の板面に沿って角筒状の溝部67を形成した板構造、図8(b)は、基材11の板面に直交方向の溝部61aと基材11の板面に沿った溝部66とを組み合わせた板構造の構成例であり、これらの板構造によれば、基材11の板面に沿った方向及び板厚方向の両方向の内部応力の伝播が各溝部において遮断され、基材11の歪みを低減することができる。
以上説明したように、本発明では、基材11にスリット状の溝部が複数設けられて遊技盤10の板構造が構成される。このような板構造では、遊技釘13の打設によって釘周囲に発生した内部応力が溝部で解放され、溝部を越えて伝達されることがないため、基材全体の変形を低減することができる。また本発明によれば、遊技釘13よりも小径の下穴を多数穿設するような難しい生産管理を必要とすることなく、簡明な生産工程で容易に製造することができる。従って、本発明によれば、生産管理を煩雑化させることなく、樹脂製基材の歪みを低減した遊技盤を提供することができる。
なお、実施形態では、本発明を弾球遊技機の代表例とされるパチンコ機PMに適用した事例について説明したが、アレンジボール機や雀球遊技機等の他種の弾球遊技機についても同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
本発明を適用した遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。 上記パチンコ機における遊技盤の正面図である。 上記遊技盤の大別的な部品構成を示す説明図である。 第1実施形態の板構造を示す基材の正面図である。 第2実施形態の板構造を示す基材の正面図である。 第3実施形態の板構造を示す基材の断面図である。 板構造の他の構成例を示す基材の断面図である。 板構造のさらに他の構成例を示す基材の断面図である。
符号の説明
PM パチンコ機(弾球遊技機)
PA 遊技領域
10 遊技盤
11 基材
13 遊技釘
51 第1実施形態の板構造
52 第2実施形態の板構造
53 第3実施形態の板構造
61(61a,61b,61c),62(62a,62b),63,66,67 溝部

Claims (4)

  1. 樹脂材料製の板状の基材を有し、前記基材の前面側に形成される遊技領域内に多数の遊技釘が打ち込まれて用いられる弾球遊技機用の遊技盤の板構造であって、
    前記基材に、当該基材の板厚方向に深さを有し板面に沿った面内で延びるスリット状の溝部を複数形成したことを特徴とする弾球遊技機用の遊技盤の板構造。
  2. 前記溝部が、前記基材の前面側に開いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機用の遊技盤の板構造。
  3. 前記溝部が、前記基材の裏面側に開いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機用の遊技盤の板構造。
  4. 前記溝部は、前記基材の前面側に開いて形成される第1の溝部と、前記基材の後面側に開いて形成される第2の溝部とからなり、
    前記第1の溝部と前記第2の溝部とが交互に並んで形成されることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機用の遊技盤の板構造。
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