JP2008228481A - 無停電電源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力被供給機器の電源回路におけるコンデンサに残存する電力が常時モニタされる。コンデンサの残存電力が閾値を下回った時、無停電電源装置がその旨を通知されて、バッテリの放電が開始する。したがって、コンデンサに十分な電力が残っているうちに停電または電圧低下が復帰した場合には、バッテリの放電は行なわれず、その分だけバッテリの寿命が延びる。
【選択図】図4
Description
特許文献1発明の交流無停電電源装置は、常用電源の電圧低下もしくは停電時に、蓄電池を電源としたインバータにより負荷装置へ継続して電力を供給する交流無停電電源装置において、負荷電流を検出する装置と電流の有無を判定する回路を具備し、この判定結果をインバータの動作条件の一つにしている。
特許文献2発明の交流入力電源は、停電したときに蓄電池から電力を供給する無停電電源装置である。また、特許文献2発明の交流入力電源は、負荷電流検出手段と、停電検出手段と、停止信号発生手段とを備えている。ここで、負荷電流検出手段は、負荷電流を検出する。停電検出手段は、交流入力の停電を検出する。停止信号発生手段は、停電検出手段で停電を検出し、負荷電流検出手段で検出した負荷電流が零になったときに電源装置の運転停止信号を送り出す。
特許文献3発明の無停電電源装置は、直流変換器と、インバータと、バッテリーとを備える。ここで、直流変換器は、交流入力電源を直流に変換する。インバータは、直流変換器の出力を交流に変換し被供給装置へ電力を供給する。バッテリーは、直流変換器の出力で充電され交流入力電源が停電のときインバータへ電力を供給する。また、特許文献3発明の無停電電源装置は、制御装置と、切替装置とを設けている。ここで、制御装置は、被供給装置の稼動開始信号によりインバータを起動させる。切替装置は、被供給装置の稼動停止信号により交流入力電源から電力を被供給装置に供給し、稼動開始信号によりインバータから電力を上記被供給装置に供給する。
特許文献4発明の無停電電源装置は、整流回路と、充電回路と、インバータ回路と、スイッチ回路と、通信手段と、制御手段とを具備する。ここで、整流回路は、交流電源から供給される交流を直流に整流する。充電回路は、整流回路からの直流出力により蓄電池を充電する。インバータ回路は、整流回路からの直流出力または蓄電池からの直流出力を交流に変換する。スイッチ回路は、交流電源から供給される交流またはインバータ回路の出力を複数の負荷に個々に出力できるように構成されている。通信手段は、外部との通信を行う。制御手段は、停電が発生すると蓄電池を電源としてインバータ回路から負荷に交流を出力させ且つ停電発生後に負荷への電力の供給が不要になったときにはスイッチ回路を動作させて負荷への電力の供給を停止させる。また、特許文献4発明の無停電電源装置は、負荷がコンピュータ及びコンピュータの周辺機器であるときに、停電事故が発生するとコンピュータがシャットダウン動作を行うのに必要な電力とコンピュータの周辺機器が停止動作を行うのに必要な電力とをコンピュータ及び周辺機器にそれぞれ供給する。さらに、制御手段は、停電が発生した後の電源の使用可能時間または蓄電池の残存容量を演算する演算部を具備する。制御手段は、停電が発生すると通信手段を用いて停電が発生したこと及び使用可能時間または残存容量を前記コンピュータに通知し、通信手段を通してコンピュータから通知される指令に応じてスイッチ回路を動作させてコンピュータ及び周辺機器への電力の供給を停止する。
特許文献5発明の電力供給装置は、交流入力端子と、交流出力端子と、交流スイッチと、双方向電力変換器と、第1の蓄電装置と、第2の蓄電装置と、異常検出回路と、交流スイッチ制御回路と、変換器制御回路と、直流スイッチ制御回路とを備えている。ここで、交流入力端子は、交流電源を接続するためのものである。交流出力端子は、負荷を接続するためのものである。交流スイッチは、交流入力端子と交流出力端子との間に接続されている。双方向電力変換器は、交流端子と直流端子とを有し、交流端子が交流スイッチを介して交流入力端子に接続されていると共に交流スイッチを介さずに交流出力端子に接続されている。第1の蓄電装置は、双方向電力変換器の直流端子に接続されている。第2の蓄電装置は、双方向電力変換器の直流端子に直流スイッチを介して接続され且つ第1の蓄電装置よりも低い充放電耐久性を有している。異常検出回路は、交流入力端子から交流スイッチを介して供給する交流電源電圧が異常であるか否かを検出する。交流スイッチ制御回路は、異常検出回路から異常を示す出力が発生した時に交流スイッチをオフ制御する。変換器制御回路は、交流スイッチのオン期間に双方向電力変換器を交流−直流変換動作させ、交流スイッチのオフ期間に双方向電力変換器を直流−交流変換動作させる。直流スイッチ制御回路は、異常検出回路から異常を示す出力が発生した時に直流スイッチをオフ制御し、このオフ制御の開始時点から所定時間後又は双方向電力変換器が要求している電力を第1の蓄電装置から供給することが困難又は不可能になった時に直流スイッチをオン制御する。
本発明の目的は、無停電電源装置に内蔵されるバッテリの寿命を延ばすために、バッテリの無駄な放電を防ぐ無停電電力供給システムを提供することである。
本発明の他の目的は、バッテリの無駄な放電が無い切り替えシステムが用いられる無停電電源装置を提供することである。
図1は、従来の無停電電源装置10のブロック図である。
従来の無停電電源装置10は、入力電圧検出回路部11と、インバータ回路部12と、バッテリ部13と、出力切替回路部14と、制御回路部150とを具備している。なお、省略のために図示されていないが、無停電電源装置10は充電回路部をさらに具備することが好ましい。
図2は、従来の無停電電源装置10が電力から供給される一般的な電力被供給機器20における電源回路30の詳細なブロック図である。
電源回路30は、整流回路部31と、力率改善回路部32と、制御回路部33と、平滑回路部340と、電圧変換回路部35とを具備している。ここで、平滑回路部34は、平滑コンデンサ370を具備する。
整流回路部31は、無停電電源装置10から供給される交流電力を整流する。力率改善回路部32は、制御回路部33に制御されて、整流された電力の力率を改善する。すなわち、力率改善回路部32は、入力された高調波電流を抑制して、整流された電力における力率を改善する。平滑回路部340は、平滑コンデンサ370を用いて、整流された電力の波形を平滑化する。電圧変換回路部35は、平滑化された直流電力を、その電圧を所定の値に変換した上で、電力被供給機器20の内部に供給する。
図3は、従来の無停電電源システムの停電時における動作を説明するためのタイムチャートである。
外部交流電源の交流電圧が低下を始めると、無停電電源装置10の出力電圧、すなわち電力被供給機器20の電源回路30の入力電圧も低下する。しかし、電源回路30の内部に含まれる力率改善回路32が昇圧動作を行うので、平滑回路部340に含まれる平滑コンデンサ370の電圧は一定に保たれている。停電が長引けば、平滑コンデンサ370の電圧も徐々に下がり始めるが、電圧変換回路部35は一般的に、平滑コンデンサ370の電圧がある一定値V1以上である限り、一定の出力電圧を保持するように設計されている。したがって、平滑コンデンサ370の電圧が下がり続けて電圧変換回路部35が停止してしまうまでに、無視できないタイムラグ、すなわち停電保証時間Tが存在する。すなわち、停電発生直後に、電圧変換回路部35が停止しないために十分な電圧が平滑コンデンサ370に残っている間は、実は無停電電源装置10のバッテリ部13が放電を始める必要が無い。そして無駄な放電はバッテリ部13の寿命を縮めることに繋がっている。
図4は、本発明による無停電電源システム全体のブロック図である。
本発明による無停電電源システムは、無停電電源装置1と、電力被供給機器2に含まれる電源回路3と、同じく電力被供給機器2に含まれる通信回路21とを具備する。
本発明による無停電電源装置1は、入力電圧検出回路部11と、インパータ回路部12と、バッテリ部13と、出力切替回路部14と、制御回路部15とを具備する。すなわち、上記の従来の無停電電源装置10とほぼ同じ構成だが、本発明による制御回路部15の動作が従来の制御回路部150と異なる。
次に、電力被供給機器2において、電源回路3は、無停電電源装置1の出力切替回路部14、すなわち交流出力に接続されている。電源回路3はさらに、通信回路21に接続されている。通信回路21はさらに、無停電電源装置1の出力切替回路部14に接続されている。
図5は、本発明による電源回路3の詳細なブロック図である。
本発明による電源回路3は、整流回路部31と、力率改善回路部32と、制御回路部33と、平滑回路部34と、電圧変換回路部35と、電圧検出回路36とを具備する。ここで、平滑回路部34は、平滑コンデンサ37を具備する。
整流回路部31は、無停電電源装置1から供給される交流電力を整流する。力率改善回路部32は、制御回路部33に制御されて、整流された電力の力率を改善する。すなわち、力率改善回路部32は、入力された高調波電流を抑制して、整流された電力における力率を改善する。平滑回路部34は、平滑コンデンサ37を用いて、整流された電力の波形を平滑化する。電圧変換回路部35は、平滑化された直流電力を、その電圧を所定の値に変換した上で、電力被供給機器20の内部に供給する。電圧検出回路36は、平滑コンデンサ37の電圧を常時モニタしている。
図6は、本発明による無停電電源システムの停電時における動作を説明するためのタイムチャートである。
外部交流電源の交流電圧が低下を始めると、無停電電源装置1の出力電圧、すなわち電力被供給機器2の電源回路3の入力電圧も低下する。しかし、電源回路3の内部に含まれる力率改善回路32が昇圧動作を行うので、平滑回路部34に含まれる平滑コンデンサ37の電圧は一定に保たれている。停電が長引けば、平滑コンデンサ37の電圧も徐々に下がり始めるが、電圧変換回路部35は一般的に、平滑コンデンサ37の電圧がある一定値V2以上である限り、一定の出力電圧を保持するように設計されている。したがって、平滑コンデンサ37の電圧が下がり続けて電圧変換回路部35が停止してしまうまでに、無視できないタイムラグ、すなわち停電保証時間Tが存在する。そこで、本発明では、停電発生直後に、電圧変換回路部35が停止しないために十分な電圧が平滑コンデンサ37に残っている間、無停電電源装置1のインバータ回路部12を動作せず、バッテリ部13にも放電しない。このように、バッテリ部13の無駄な放電が減ることは、バッテリ部13の寿命が延びることに繋がる。
このように、停電が発生しても、電力被供給機器2の平滑コンデンサ37における電圧が低下して閾値V1に近付くまでバッテリ部13の放電を保留することで、バッテリ部13の寿命が可能な限り延長される。
しかし、インバータ回路部が電子回路として動作する一方で、出力切替回路部には一般的にはリレースイッチが用いられるために、モード制御回路部から制御信号を受け取ってから動作が完了するまでのタイムラグは、出力切替回路部の方がずっと長い。したがって、先に出力切替回路部が動作する方が、バッテリ部の放電を節約する意味で望ましい。
11 入力電圧検出回路部
12 インバータ回路部
13 バッテリ部
14 出力切替回路部
15 モード制御回路部
2 電力被供給機器
21 通信回路
3 電源回路
31 整流回路部
32 力率改善回路部
33 制御回路部
34 平滑回路部
35 電圧変換回路部
36 電圧検出回路
37 平滑コンデンサ
10 無停電電源装置
150 モード制御回路部
20 電力被供給機器
30 電源回路
340 平滑回路部
370 平滑コンデンサ
Claims (14)
- 複数の動作モードを有する無停電電源装置と、
前記無停電電源装置から電力を供給される電源回路と、
前記電源回路から前記無停電電源装置への信号を仲介する通信回路と
を具備し、
前記無停電電源装置は、電力を供給されるために、一方では交流電力を供給する外部交流電源に接続されて、もう一方では直流電力を充放電するバッテリ部を具備し、
前記無停電電源装置の複数の動作モードは、
前記外部交流電源が電力を安定供給している場合に、前記外部交流電源から供給される電力が前記電源回路に供給される通常モードと、
前記外部交流電源が停電状態または電圧低下状態で、かつ、前記電源回路に十分な電力が残っている場合に、前記バッテリ部の放電が保留される待機モードと、
前記外部交流電源が停電状態または電圧低下状態で、かつ、前記電源回路に十分な電力が残っていない場合に、前記バッテリ部の電力が供給される停電モードと
を含む
無停電電力供給システム。 - 請求項1記載の無停電電力供給システムにおいて、
前記電源回路と前記通信回路とは、前記無停電電源装置に接続された電力被供給機器に具備される
無停電電力供給システム。 - 請求項1または2に記載の無停電電力供給システムにおいて、
前記電源回路は、
前記無停電電源装置から供給される交流電力を直流電力に整流する整流回路部と、
前記整流された直流電力を平滑化する平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサの電圧をモニタする電圧検出回路と
を具備する
無停電電力供給システム。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおいて、
前記電源回路は、
前記整流回路部と前記平滑コンデンサとの間に接続されて、前記整流された直流電力の高調波電流を抑制して出力する力率改善回路部と、
前記力率改善回路部を制御する制御回路部と、
前記平滑コンデンサに接続されて、前記平滑化された直流電力の電圧を変換して出力する電圧変換回路部と
をさらに具備する
無停電電力供給システム。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおいて、
前記無停電電源装置は、
前記外部交流電源の電圧をモニタする入力電圧検出回路部と、
前記外部交流電源の電圧と、前記平滑コンデンサの電圧とに応じて、前記無停電電源装置の複数の動作モードを切り替えるモード制御回路部
をさらに具備する
無停電電力供給システム。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおいて、
前記無停電電源装置は、
前記モード制御回路部による制御に応じて、前記バッテリ部から放電される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路部と、
前記モード制御回路部による制御に応じて、前記外部交流電源または前記インバータ回路部のいずれかを前記電源回路に切替接続する出力切替回路部と
をさらに具備する
無停電電力供給システム。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおける
無停電電源装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおける
電源回路。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおける
通信回路。 - 請求項2〜6のいずれかに記載の無停電電力供給システムにおける
電力被供給機器。 - (a)停電時において、電力被供給機器内部の残存電力が所定の値を下回った場合に、無停電電源装置のバッテリ部が放電を開始して前記電力被供給機器に電力を供給することと、
(b)無停電電源装置が、外部交流電源から交流電力を安定供給されている場合に、前記外部交流電源から安定供給される交流電力を電力被供給機器に向けて出力することと、
(c)無停電電源装置が、前記外部交流電源の電圧低下または前記外部交流電源の停電が発生した場合に、前記電力被供給機器内部の残存電力が所定の値を下回るか、または前記外部交流電源からの交流電力供給が再開するかのいずれかが発生するまで、前記バッテリ部の放電を保留して待機することと、
(d)前記外部交流電源からの交流電力供給が復帰することなく前記電力被供給機器内部の残存電力が所定の値を下回った場合に、無停電電源装置が、前記バッテリ部から放電される直流電力を前記インバータ回路部で交流電力に変換した上で、前記電力被供給機器に供給することと
を具備する
無停電電力供給方法。 - 請求項11記載の無停電電力供給方法において、
前記ステップ(b)は、
(b−1)前記出力切替回路部が、前記外部交流電源と前記電力被供給機器とを接続し、前記インバータ回路部と前記電力被供給機器とを絶縁することと、
(b−2)インバータ回路部の動作とバッテリ部からの放電とが、停止状態に保たれることと、
(b−3)前記外部交流電源の電圧低下または前記外部交流電源の停電が発生した場合に、前記出力切替回路部が、前記外部交流電源と前記電力被供給機器との接続を、前記インバータ回路部と前記電力被供給機器との接続に切り替えることと
を具備する
無停電電力供給方法。 - 請求項11または12に記載の無停電電力供給方法において、
前記ステップ(c)は、
(c−1)前記出力切替回路部が、前記インバータ回路部と前記電力被供給機器とを接続し、前記外部交流電源と前記電力被供給機器とを絶縁することと、
(c−2)インバータ回路部の動作が停止状態に保たれ、バッテリ部からの放電も停止状態に保たれることと、
(c−3)前記外部交流電源からの交流電力供給が安定状態に復帰することなく前記電力被供給機器内部の残存電力が所定の値を下回った場合に、前記インバータ回路部の動作が開始し、その結果、前記バッテリ部の放電が開始することと、
(c−4)前記電力被供給機器内部の残存電力が前記所定の値を下回ることなく前記外部交流電源からの交流電力供給が安定状態に復帰した場合に、前記出力切替回路部が、前記インバータ回路部と前記電力被供給機器との接続を、前記外部交流電源と前記電力被供給機器との接続に切り替えて、前記インバータ回路部の動作と前記バッテリ部の放電とが停止することと
を具備する
無停電電力供給方法。 - 請求項11〜13のいずれかに記載の無停電電力供給方法において、
前記ステップ(d)は、
(d−1)前記インバータ回路部が動作を開始することと、
(d−2)前記インバータ回路部の動作開始によって、前記バッテリ部が放電を開始することと、
(d−3)前記外部交流電源からの交流電力供給が安定状態に復帰した場合に、前記出力切替回路部が、前記インバータ回路部と前記電力被供給機器との接続を、前記外部交流電源と前記電力被供給機器との接続に切り替えることと
を具備する
無停電電力供給方法。
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