JP2006238514A - 無停電電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 回生機能を備えていないコンバータを備えた無停電電源装置において、専用の放電回路を設けることなく、かつ負荷の程度にかかわらず蓄電池の寿命診断を正確に行う。
【解決手段】 商用電源1から供給される交流を直流に変換する回生機能を備えていないコンバータ2と、このコンバータにより変換された直流を平滑する平滑コンデンサ3と、この平滑コンデンサにより平滑された直流を交流に変換して負荷に供給するインバータ4と、平滑コンデンサが接続された直流回路にDC/DCコンバータ7を介して接続された蓄電池8とを備えてなる無停電電源装置において、DC/DCコンバータを制御して蓄電池から平滑コンデンサに放電電流を流して平滑コンデンサの電圧を上昇させ、このときの放電電流と蓄電池電圧に基づいて蓄電池の寿命を診断する蓄電池診断手段20を設け、平滑コンデンサを利用して放電電流を十分に流せるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 商用電源1から供給される交流を直流に変換する回生機能を備えていないコンバータ2と、このコンバータにより変換された直流を平滑する平滑コンデンサ3と、この平滑コンデンサにより平滑された直流を交流に変換して負荷に供給するインバータ4と、平滑コンデンサが接続された直流回路にDC/DCコンバータ7を介して接続された蓄電池8とを備えてなる無停電電源装置において、DC/DCコンバータを制御して蓄電池から平滑コンデンサに放電電流を流して平滑コンデンサの電圧を上昇させ、このときの放電電流と蓄電池電圧に基づいて蓄電池の寿命を診断する蓄電池診断手段20を設け、平滑コンデンサを利用して放電電流を十分に流せるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無停電電源装置に係り、具体的には、蓄電池の寿命を診断する機能を持った無停電電源装置に関する。
無停電電源装置は、瞬間的な停電も許されないコンピュータ等の情報機器の電源として使用され、商用電源が異常発生したときに無瞬断で蓄電池から負荷である情報機器に電力供給するものである。このような無停電電源装置において、蓄電池が寿命に至れば交換が必要であるが、蓄電池の寿命は使用環境や充放電の頻度により変化するため、期待寿命に達する前に寿命に至ることがある。そこで、蓄電池の寿命を診断して適切な時期に蓄電池を交換することにより、無停電電源装置の信頼性を確保することが行われている。
蓄電池の寿命診断法として、蓄電池の放電時の放電電流と蓄電池電圧とを測定して、蓄電池の内部インピーダンスを求め、その基準値と比較して寿命を診断する方法が知られている。例えば、特許文献1又は特許文献2に記載の診断方法は、蓄電池から専用の放電回路に一定値以上の放電電流を流して寿命を診断することが提案されている。
また、特許文献3に記載の診断方法は、無停電電源装置の整流器を一旦停止したり、あるいは整流器の出力電圧を低下させるなどにより、蓄電池から負荷に放電電流を流して寿命を診断することが提案されている。
しかし、特許文献1、2に記載の診断方法によれば、専用の放電回路を設けなければならず、放電電流を消費させるためには比較的大きな抵抗が必要となり、装置の小形化の障害になる。
また、特許文献3に記載の診断方法によれば、無負荷や低負荷のときには、十分な放電電流を流せないので寿命を診断することができないという問題がある。つまり、一般に、無停電電源装置の蓄電池容量は、主として必要とするバックアップ時間以上を選定することから、無停電電源装置の容量は、使用する負荷の数倍の容量をもつことが多く、蓄電池容量も負荷に対して大きくなる。そのため、通常は軽負荷であることが多く、十分な放電電流を流せないため、蓄電池の寿命診断を正確に行うことができない場合がある。
一方、特許文献2のように、無停電電源装置のコンバータに回生機能が設けられている場合は、蓄電池の放電電流を電源系統に回生することができるから、無負荷でも一定の放電電流を流すことが可能である。ところが、回生機能を持つコンバータは、IGBTやMOSFETのような自己消弧機能を有するスイッチング素子を用い、かつスイッチング素子を制御して回生させるための複雑な制御回路が必要となる。そのため、回生機能を備えていないコンバータを用いた低価格の無停電電源装置には適用することができない。
本発明は、回生機能を備えていないコンバータを備えた無停電電源装置において、専用の放電回路を設けることなく、かつ負荷の程度にかかわらず蓄電池の寿命診断を正確に行うことを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、商用電源から供給される交流を直流に変換する回生機能を備えていないコンバータと、該コンバータにより変換された直流を平滑する平滑コンデンサと、該平滑コンデンサにより平滑された直流を交流に変換して負荷に供給するインバータと、前記平滑コンデンサが接続された直流回路にDC/DCコンバータを介して接続された蓄電池とを備えてなる無停電電源装置において、前記DC/DCコンバータを制御して前記蓄電池から前記平滑コンデンサに放電電流を流して前記平滑コンデンサの電圧を上昇させ、このときの放電電流と蓄電池電圧に基づいて前記蓄電池の寿命を診断する蓄電池診断手段を設けたことを特徴とする。
すなわち、本発明は、一般に平滑コンデンサは容量が大きいことから、平滑コンデンサに寿命診断に必要な蓄電池の放電電流を十分に流し込むことができることに鑑みなされたものである。ここで、無停電電源装置が運転されている状態で、平滑コンデンサに蓄電池の放電電流を流し込むには、蓄電池の電圧を直流回路の通常電圧よりも高い電圧に昇圧しなければならないから、DC/DCコンバータを介して蓄電池が直流回路に接続された無停電電源装置を前提とする。
このように、本発明によれば、DC/DCコンバータを制御して蓄電池から供給する直流電圧を昇圧させることにより、無停電電源装置の運転又は停止の状態にかかわらず、あるいは無負荷や軽負荷の負荷状態にかかわらず、寿命診断に必要な蓄電池の放電電流を平滑コンデンサに十分に流すことができ、蓄電池の寿命診断を正確に行うことができる。この寿命診断は、従来と同様に、診断試験中の放電電流及び蓄電池電圧を測定し、蓄電池の内部抵抗を算出して蓄電池の劣化を判断する。
この場合において、無負荷時の蓄電池診断手段は、平滑コンデンサの電圧が予め設定された上限値に達するまで放電電流を流すようにすることができる。この場合の上限値は、インバータ運転に支障をきたさない程度の値に設定する。また、放電電流は、無負荷時の寿命診断に要する放電時間を数十ms間、たとえば20ms間に設定し、平滑コンデンサの容量、DC/DCコンバータの変圧比、及び蓄電池電圧、さらにはDC/DCコンバータの効率を考慮して可変設定することができる。
また、上記に代えて、蓄電池診断手段は、放電電流を一定に保持し、平滑コンデンサの電圧が予め設定された上限値に達するまで流すようにしてもよい。また、放電電流を流しても平滑コンデンサの電圧が変化しないときは、DC/DCコンバータの出力電圧を上昇させて、平滑コンデンサに放電電流を流し込むようにする。この場合は、インバータの負荷が大きいときに相当する。
さらに、上記に代えて、蓄電池診断手段は、蓄電池の寿命診断前にインバータの負荷容量を検出し、負荷容量の検出値が基準値以下のとき、すなわち軽負荷以下のときは、平滑コンデンサの電圧が予め設定された上限値に達するまで放電電流を一定値に保持させるようにすることができる。他方、負荷容量の検出値が基準値を超えているときは、DC/DCコンバータの出力電圧を予め設定された上限値に上昇させて放電電流を流すようにすることができる。
また、商用電源から負荷に交流を供給するバイパス回路と、このバイパス回路とインバータの出力を切換えて負荷に交流を供給する切換器とを備えた無停電電源装置の場合は、蓄電池診断手段は、切換器をバイパス回路側に切換えて、無停電電源装置を無負荷にしてから、蓄電池から平滑コンデンサに放電電流を流して蓄電池の寿命を診断することができる。
なお、上記のいずれの場合においても、商用電源を電源として前記蓄電池を充電する充電器が設けられている場合は、蓄電池診断手段は、充電器を停止させてから、上記の寿命診断試験を実施する。
本発明によれば、回生機能を備えていないコンバータを備えた無停電電源装置において、専用の放電回路を設けることなく、かつ負荷の程度にかかわらず蓄電池の寿命診断を正確に行うことができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の一実施形態の無停電電源装置のブロック構成図を示す。図に示すように、本実施形態の無停電電源装置は、商用電源1から供給される交流を直流に変換する回生機能を備えていないコンバータ2と、コンバータ2により変換された直流を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3により平滑された直流を交流に変換して負荷5に供給するインバータ4とを備え、さらに、平滑コンデンサ3が接続された直流回路6にDC/DCコンバータ7を介して接続された蓄電池8とを備えて構成されている。また、本実施形態の無停電電源装置は、商用電源1から負荷5に交流を供給するバイパス回路9と、バイパス回路9とインバータ4の出力を切換えて負荷5に交流を供給する切換器10とを備えている。さらに、本実施形態の無停電電源装置は、商用電源1を電源として蓄電池8を充電する充電器11が設けられている。
(実施形態1)
図1に、本発明の一実施形態の無停電電源装置のブロック構成図を示す。図に示すように、本実施形態の無停電電源装置は、商用電源1から供給される交流を直流に変換する回生機能を備えていないコンバータ2と、コンバータ2により変換された直流を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3により平滑された直流を交流に変換して負荷5に供給するインバータ4とを備え、さらに、平滑コンデンサ3が接続された直流回路6にDC/DCコンバータ7を介して接続された蓄電池8とを備えて構成されている。また、本実施形態の無停電電源装置は、商用電源1から負荷5に交流を供給するバイパス回路9と、バイパス回路9とインバータ4の出力を切換えて負荷5に交流を供給する切換器10とを備えている。さらに、本実施形態の無停電電源装置は、商用電源1を電源として蓄電池8を充電する充電器11が設けられている。
本発明の特徴に係る蓄電池診断手段20は、平滑コンデンサ3の電圧に相当する直流回路6の直流電圧Edcと、蓄電池電圧Ebと、電流検出器21により検出された放電電流Ibとを入力し、これらに基づいて、後述するように、DC/DCコンバータ7を制御するとともに、充電器11を停止させて、蓄電池の寿命診断試験及び診断を行うようになっている。なお、蓄電池診断手段20は、独立に設けることなく、DC/DCコンバータ7の内部に組込んでもよい。
このように構成される本実施形態の無停電電源装置の基本動作を簡単に説明する。停電発生を検知すると、DC/DCコンバータ7が動作して蓄電池8の電圧を昇圧して、蓄電池8の出力を直流回路6に供給する。これにより、インバータ4を介し負荷5に電力が無瞬断で供給される。また、無停電電源装置の故障、あるいは過負荷等の負荷5の異変が発生した場合は、切換器10が無瞬断でインバータ4による給電からバイパス回路9を介した商用給電に切換える。一方、コンバータ2から出力される直流電圧には大きなリップルが含まれているが、十分な容量を有する平滑コンデンサ3により平滑される。インバータ4は、平滑コンデンサ3の直流電圧が変動しても、出力電圧が一定になるように制御される。
次に、蓄電池診断手段20の詳細構成について、動作とともに説明する。蓄電池診断手段20は、定期的あるいは任意のタイミングに、蓄電池の寿命診断試験を実施するようになっている。蓄電池診断手段20は、寿命診断試験の開始に先立って、充電器11に指令を送って充電動作を停止させる。次いで、DC/DCコンバータ7を起動させて蓄電池8から平滑コンデンサ3に直流電力を供給する。このとき、商用電源1の入力を遮断する必要はなく、コンバータ2も通常時と同じ動作を維持している。そして、蓄電池診断手段20は、図2に示すフローチャートの手順に従って、寿命診断試験を実施する。
(1)無停電電源装置の負荷が無負荷又は軽負荷のとき
図2に示すように、蓄電池診断手段20は、先ず、放電電流の初期値Ib*を流すように、DC/DCコンバータ7を制御する(S1)。この初期値Ib*は、一定値であり、例えば、放電する容量が無停電電源装置の容量の数%〜十数%程度の値に設定する。次いで、直流回路6の直流電圧Edc、すなわち平滑コンデンサ3の電圧を監視し、Edcが上昇したか否かを判断する(S2)。初期値の放電電流Ib*を流した結果、このステップS2の判断で、平滑コンデンサ3の電圧Edcが上昇することは、蓄電池8の放電電流が平滑コンデンサ3に流れ込んでいることを意味し、無停電電源装置の負荷5が無負荷又は軽負荷であることになる。
(1)無停電電源装置の負荷が無負荷又は軽負荷のとき
図2に示すように、蓄電池診断手段20は、先ず、放電電流の初期値Ib*を流すように、DC/DCコンバータ7を制御する(S1)。この初期値Ib*は、一定値であり、例えば、放電する容量が無停電電源装置の容量の数%〜十数%程度の値に設定する。次いで、直流回路6の直流電圧Edc、すなわち平滑コンデンサ3の電圧を監視し、Edcが上昇したか否かを判断する(S2)。初期値の放電電流Ib*を流した結果、このステップS2の判断で、平滑コンデンサ3の電圧Edcが上昇することは、蓄電池8の放電電流が平滑コンデンサ3に流れ込んでいることを意味し、無停電電源装置の負荷5が無負荷又は軽負荷であることになる。
ステップS2の判断で、直流電圧Edcが上昇する場合は、ステップS3に進んで、蓄電池電圧Ebと放電電流Ibとを取り込んで記憶する(S3)。そして、直流電圧Edcが上限値Emaxに達したか否かを判断する(S4)。電圧Edcが上限値Emaxに達していなければ、ステップS3に戻って、蓄電池電圧Ebと放電電流Ibとを取り込んで記憶する。この動作を繰り返し、ステップS4の判断において、直流電圧Edcが上限値Emaxに達したことを検知した場合は、試験を終了する(S5)。その後、DC/DCコンバータ7を停止させるとともに、充電器11の停止を解除して、無停電電源装置の運転を通常状態に戻す。
このように試験を実施した後、放電電流Ibが流れたときの蓄電池電圧Ebに基づいて蓄電池8の内部抵抗(インピーダンス)を求める。この求めた内部抵抗と蓄電池8の寿命判断の特性データに基づいて、蓄電池8の寿命を診断し、その結果を例えば図示していない表示装置などに出力する。
ここで、上限値Emaxは、インバータ運転に支障をきたさない程度の値に設定する。また、放電電流の初期値Ib*は、無負荷時の放電試験で要する放電時間を数十ms間、例えば20ms間に設定し、平滑コンデンサ3の容量と、DC/DCコンバータ7の変圧比と、蓄電池電圧Ebと、DC/DCコンバータ7の効率とに基づいて設定する。
図3に、上述した無停電電源装置の負荷が無負荷又は軽負荷のとき寿命診断試験に係る各部の電圧と電流の変化を示す。図3において、横軸は時間を示し、(a)の縦軸は直流回路6の直流電圧Edc、(b)の縦軸は放電電流Ib、(c)の縦軸は蓄電池電圧Ebである。図に示すように、t1において充電器11の充電が停止され、t2においてDC/DCコンバータ7から放電電流の初期値Ib*が供給される。これにより、平滑コンデンサ3に放電電流が流れ込んで直流電圧Edcが上昇し、t3において上限値Emaxに達して試験が終了する。その後のt4において、充電器11による充電が開始され、無停電電源装置の運転が通常状態に戻る。
このように、本実施形態によれば、無負荷でも平滑コンデンサ3に放電電流Ibを多く流すことができるから、精度の高い蓄電池の寿命診断が可能となる。
(2)無停電電源装置の負荷が大きいとき
一方、ステップS2の判断で、平滑コンデンサ3の直流電圧Edcが上昇していないときは、蓄電池8の放電電流が負荷5で全て消費されていることになり、無停電電源装置の負荷5が大きいとみなすことができる。この場合は、ステップ7に進んで、DC/DCコンバータ7の出力電圧Ecを通常運転時の電圧より高い指令値Ec*に上昇させる。これにより、蓄電池8から平滑コンデンサ3に放電電流Ibが流れることになる。このときの指令値Ec*は、上述した上限値Emaxに設定することができる。また、このとき、放電電流Ibは一定となる。そして、ステップS7に進んで、蓄電池電圧Ebと放電電流Ibとを取り込んで記憶する(S7)。そして、直流電圧Edcが指令値Ec*に上昇してから設定時間経過したか否かを判断する(S8)。設定時間経過していなければ、ステップS7に戻って、蓄電池電圧Ebと放電電流Ibとを取り込んで記憶する(S7)。設定時間経過したときは、試験を終了する(S5)。その後、DC/DCコンバータ7を停止させるとともに、充電器11の停止を解除して、無停電電源装置の運転を通常状態に戻す。
(2)無停電電源装置の負荷が大きいとき
一方、ステップS2の判断で、平滑コンデンサ3の直流電圧Edcが上昇していないときは、蓄電池8の放電電流が負荷5で全て消費されていることになり、無停電電源装置の負荷5が大きいとみなすことができる。この場合は、ステップ7に進んで、DC/DCコンバータ7の出力電圧Ecを通常運転時の電圧より高い指令値Ec*に上昇させる。これにより、蓄電池8から平滑コンデンサ3に放電電流Ibが流れることになる。このときの指令値Ec*は、上述した上限値Emaxに設定することができる。また、このとき、放電電流Ibは一定となる。そして、ステップS7に進んで、蓄電池電圧Ebと放電電流Ibとを取り込んで記憶する(S7)。そして、直流電圧Edcが指令値Ec*に上昇してから設定時間経過したか否かを判断する(S8)。設定時間経過していなければ、ステップS7に戻って、蓄電池電圧Ebと放電電流Ibとを取り込んで記憶する(S7)。設定時間経過したときは、試験を終了する(S5)。その後、DC/DCコンバータ7を停止させるとともに、充電器11の停止を解除して、無停電電源装置の運転を通常状態に戻す。
図4に、上述した無停電電源装置の負荷が大きいときの試験に係る各部の電圧と電流の変化を示す。図4において、横軸は時間を示し、(a)の縦軸は直流電圧Edc、(b)の縦軸は放電電流Ibである。図に示すように、t11においてDC/DCコンバータ7から放電電流の初期値Ib*が供給されるが、直流電圧Edcが上昇しない。そこで、t12においてDC/DCコンバータ7の直流電圧Edcを指令値Ec*に上昇させる制御をする。これにより、t13において直流電圧Edcが指令値Ec*に達し、設定時間が経過したt14において試験が終了する。なお、図示していないが、充電器11による充電の停止及び開始については、図3の場合と同様である。
このように試験を実施した後、図示していないが、設定時間における放電電流Ibと蓄電池電圧Ebに基づいて蓄電池8の内部抵抗を求めて、上述と同様に、蓄電池8の寿命を診断し、その結果を例えば図示していない表示装置などに出力する。
(3)無停電電源装置をバイパス回路に切換えて蓄電池の寿命診断を行うとき
蓄電池8の寿命診断をバイパス回路9に切換えて行う場合は、インバータ4から負荷5が切り離されるから、無負荷又は軽負荷と実質的に同じである。したがって、この場合は、図2のステップS3〜ステップS5のルートの寿命診断試験と同じになる。
(実施形態2)
ここで、本発明の実施形態2について図5を参照して説明する。本実施形態2が、実施形態1と相違する点は、蓄電池診断手段20の処理手順のみであり、無停電電源装置の基本構成は図1に示した実施形態1と同一である。
(3)無停電電源装置をバイパス回路に切換えて蓄電池の寿命診断を行うとき
蓄電池8の寿命診断をバイパス回路9に切換えて行う場合は、インバータ4から負荷5が切り離されるから、無負荷又は軽負荷と実質的に同じである。したがって、この場合は、図2のステップS3〜ステップS5のルートの寿命診断試験と同じになる。
(実施形態2)
ここで、本発明の実施形態2について図5を参照して説明する。本実施形態2が、実施形態1と相違する点は、蓄電池診断手段20の処理手順のみであり、無停電電源装置の基本構成は図1に示した実施形態1と同一である。
図5に示すように、本実施形態2の処理手順は、無停電電源装置の給電中に負荷5の負荷容量を求め、負荷容量の大小によって、図2のステップS2〜S4のルートの無負荷又は軽負荷時の寿命試験法と、ステップS2〜S8の負荷が大きい場合の寿命試験法を切り換えるようにしたことにある。そこで、図5において、図2のステップと処理内容が同一のステップには、同一のステップ符号を付して説明を省略する。
本実施形態は、無停電電源装置の給電中に負荷5の負荷容量をチェックする(S11)。この負荷容量のチェックは、直流回路6を流れる直流電流又はインバータ4の出力電流を検出することによりチェックできる。求めた負荷容量を予め設定した基準値と比較し、つまり無負荷又は軽負荷であるか否かを判断する(S12)。負荷容量が基準値をオーバーしているときは、十分な負荷があることから、ステップS6〜S8に進んで、実施形態1の(2)と同様の試験を実施する。一方、負荷容量が基準値をオーバーしていないときは、ステップS1,S3,S4に進んで、実施形態1の(1)と同様の試験を実施する。負荷容量の基準値は、放電電流の指令値と蓄電池電圧、DC/DCコンバータ7の効率から設定する。
以上説明したように、各実施形態によれば、平滑コンデンサ3に放電電流を流し込んで電圧を上昇させることにより、無負荷でも多くの放電電流を流すことができるから、蓄電池の寿命診断を正確に行うことが可能となる。
また、図6に示すように、充電器11を備えず、DC/DCコンバータ7により蓄電池8の充放電機能を実現する無停電電源装置の場合であっても、本発明を適用することができ、同様の効果を得ることができる。
また、上記の各実施形態によれば、寿命診断試験を、直流電圧を通常運転時よりも上昇させて行うため、インバータ4による負荷5への給電を継続しながら試験を実施する場合、商用電源1の入力を遮断する必要がない。また、寿命診断時の放電中に、寿命により蓄電池8から電力供給が行えない状態に陥ったとしても、商用電源1がバックアップしているため、負荷5への電力供給が継続でき、無停電電源装置の信頼性を確保できる。また、寿命診断試験を、バイパス回路9に切換えても実施できる。
1 商用電源
2 コンバータ
3 平滑コンデンサ
4 インバータ
5 負荷
6 直流回路
7 DC/DCコンバータ
8 蓄電池
9 バイパス回路
10 切換器
11 充電器
2 コンバータ
3 平滑コンデンサ
4 インバータ
5 負荷
6 直流回路
7 DC/DCコンバータ
8 蓄電池
9 バイパス回路
10 切換器
11 充電器
Claims (8)
- 商用電源から供給される交流を直流に変換する回生機能を備えていないコンバータと、該コンバータにより変換された直流を平滑する平滑コンデンサと、該平滑コンデンサにより平滑された直流を交流に変換して負荷に供給するインバータと、前記平滑コンデンサが接続された直流回路にDC/DCコンバータを介して接続された蓄電池とを備えてなる無停電電源装置において、
前記DC/DCコンバータを制御して前記蓄電池から前記平滑コンデンサに放電電流を流して前記平滑コンデンサの電圧を上昇させ、このときの放電電流と蓄電池電圧に基づいて前記蓄電池の寿命を診断する蓄電池診断手段を設けたことを特徴とする無停電電源装置。 - 前記蓄電池診断手段は、前記平滑コンデンサの電圧が予め設定された上限値に達するまで前記放電電流を流すことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
- 前記蓄電池診断手段は、前記放電電流を一定に保持し、前記平滑コンデンサの電圧が予め設定された上限値に達するまで流すことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
- 前記蓄電池診断手段は、前記放電電流を流しても前記平滑コンデンサの電圧が変化しないときは、前記DC/DCコンバータの出力電圧を予め設定された上限値に上昇させることを特徴とする請求項3に記載の無停電電源装置。
- 前記蓄電池診断手段は、前記蓄電池の寿命診断前に前記インバータの負荷容量を検出し、該負荷容量の検出値が基準値以下のときは、前記放電電流を一定に保持し、前記平滑コンデンサの電圧が予め設定された上限値に達するまで流すことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
- 前記蓄電池診断手段は、前記蓄電池の寿命診断前に前記インバータの負荷容量を検出し、該負荷容量の検出値が基準値を超えているときは、前記DC/DCコンバータの出力電圧を予め設定された上限値に上昇させて前記放電電流を流すことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
- 前記商用電源から前記負荷に交流を供給するバイパス回路と、該バイパス回路と前記インバータの出力を切換えて前記負荷に交流を供給する切換器とを備え、
前記蓄電池診断手段は、前記切換器を前記バイパス回路側に切換えて、前記蓄電池から前記平滑コンデンサに放電電流を流して前記蓄電池の寿命を診断することを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。 - 前記商用電源を電源として前記蓄電池を充電する充電器が設けられている場合、前記蓄電池診断手段は、前記充電器を停止させて前記蓄電池の寿命を診断することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の無停電電源装置。
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