JP4394302B2 - 無停電電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、商用電源が停電した場合でも負荷への電力供給を継続する無停電電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
商用交流電源の停電にかかわらず負荷たとえばコンピュータ等の動作を継続するための手段として、無停電電源装置が知られている。
最も一般的な無停電電源装置は、商用交流電源の電圧をコンバータで直流電圧に変換し、この直流電圧で蓄電池を充電しながら同直流電圧をインバータで所定周波数の交流電圧に変換し、それを動作用電圧として負荷に供給するとともに、商用交流電源が停電した場合は蓄電池の放電により得られる直流電圧を上記インバータで交流電圧に変換し、それを動作用電圧として負荷に供給する。
【0003】
このような無停電電源装置では、コンバータとインバータの2箇所の電力変換処理が存在し、これら電力変換に伴う電力損失が大きくて装置全体の運転効率が低くなるという問題がある。地球環境保護あるいは省資源化の観点から、電力損失が少なくて運転効率の高い無停電電源装置が求められている。
【0004】
運転効率を高める手段として、コンバータの出力電圧(直流電圧)をそのまま負荷に供給する方法がある。このような直流給電を行う無停電電源装置の例を図6に示している。
【0005】
1は商用交流電源で、この電源1の交流電圧がコンバータ2で直流電圧に変換される。このコンバータ2の出力端に蓄電池ユニット3が接続されている。蓄電池ユニット3は、複数の蓄電池により構成されている。さらに、コンバータ2の出力端に切換スイッチ4を介して負荷10が接続されている。また、商用交流電源1から負荷10にかけて、上記切換スイッチ4を介して通電路が形成されている。
【0006】
切換スイッチ4は、互いに連動する双方向性接点4a,4bを有している。双方向性接点4aの一方の固定端子はコンバータ2の正側出力端子(+)に接続され、他方の固定端子は商用交流電源1の一端に接続されている。双方向性接点4bの一方の固定端子は蓄電池ユニット3の負側出力端子(−)に接続され、他方の固定端子は商用交流電源1の他端に接続されている。
【0007】
負荷10は、4つのダイオード11のブリッジ接続により構成された整流回路(全波整流回路)12、およびスイッチングレギュレータやDC−DCコンバータ等を用いた低電圧電源回路13を有し、切換スイッチ4から供給される電圧を整流回路12を介して低電圧電源回路13に取り込み、その低電圧電源回路13から動作用電圧(例えば5V程度の直流電圧)を得る。整流回路12は、入力が交流の場合に機能し、入力が直流の場合は入力電圧をスルーする。
【0008】
切換スイッチ4は、図示していない制御回路からの指令に基づき、通常は双方向性接点4a,4bの可動端子をそれぞれ一方の固定端子側に接触させるが、コンバータ2に異常(出力電圧低下や動作停止)が生じたり、コンバータ2や蓄電池ユニット3の保守点検に際しては双方向性接点4a,4bの可動端子をそれぞれ他方の固定端子に接触させる。
【0009】
したがって、商用交流電源1が投入された状態で、コンバータ2に異常が無く、保守点検もなければ、コンバータ2の出力電圧(直流電圧)が切換スイッチ4を介して負荷10に供給される。商用交流電源1が停電すると、蓄電池3が放電し、その放電電圧が切換スイッチ4を介して負荷10に供給される。
【0010】
コンバータ2に異常が生じた場合、あるいは保守点検に際しては、切換スイッチ4が切換えられ、商用交流電源1の交流電圧がそのまま切換スイッチ4を介して負荷10に供給される。
【0011】
負荷10の整流回路12は、当該負荷10が常に適正に動作することができるよう、給電が直流の場合も交流の場合も一定レベルの直流電圧を出力する。実際にそうなるよう、コンバータ2の出力電圧レベル(=蓄電池3の電圧レベル)が選定されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の無停電電源装置の例では、電力変換がコンバータ2のみとなり、インバータによる電力変換が無いので、電力損失が少なくなって高い運転効率が得られる。しかしながら、切換スイッチ4による直流給電から交流給電への切換に際し、負荷10への給電が瞬断してしまうという問題がある。
【0013】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、電力損失の減少およびそれに伴う運転効率の向上を図りながら、負荷に対する給電の瞬断を未然に防ぐことができ、しかも高い安全性および信頼性を確保し得る無停電電源装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の無停電電源装置は、商用交流電源の電圧を直流電圧に変換するコンバータと、このコンバータの出力端に接続された蓄電池と、上記コンバータの出力電圧および前記蓄電池の放電電圧を動作用電圧として負荷に供給するための給電ラインと、サイリスタおよびダイオードのブリッジ接続により構成され、入力端および出力端を有し、入力端が上記商用交流電源に接続され、出力端が上記給電ラインに接続された整流回路と、上記給電ラインにおける上記蓄電池の接続部と上記整流回路の接続部との間に挿接された逆流阻止手段と、上記コンバータの異常の有無を検出する検出手段と、この検出手段が異常有りを検出したとき、または上記コンバータに対する運転停止操作があったとき、上記整流回路のサイリスタをオンし、このオン後に上記コンバータを停止する制御手段と、上記コンバータに対する運転再開操作があったとき、先ず上記コンバータを起動し、その起動後に上記整流回路のサイリスタをオフする制御手段と、を備えている。
【0015】
この請求項1に係る発明の無停電電源装置では、商用交流電源の電圧がコンバータで直流電圧に変換され、このコンバータの出力電圧により蓄電池が充電されつつ、コンバータの出力電圧が負荷に供給されて負荷が動作する。商用交流電源が停電した場合には、蓄電池が放電し、その放電電圧が負荷に供給されることにより負荷の動作が継続する。とくに、サイリスタおよびダイオードのブリッジ接続によって整流回路が構成するとともに、コンバータの異常の有無を検出し、コンバータの異常有りを検出したとき、またはコンバータに対する運転停止操作があったとき、先ずサイリスタがオンされて、次にコンバータが停止される。サイリスタがオンすると整流回路が動作し、商用交流電源の電圧が整流回路で整流されて負荷に供給される。この場合、逆流阻止手段により、整流回路からコンバータおよび蓄電池への電流の流れが阻止される。この阻止により、異常が生じたコンバータにおける短絡事故などを未然に防ぐことができるとともに、コンバータや蓄電池の側での修理や保守点検を安全に実施することができる。修理や保守点検が終了してコンバータに対する運転再開操作があった場合には、先ずコンバータが起動されてコンバータから負荷への給電状態が確保された後、サイリスタがオフされて整流回路が停止する。
【0016】
請求項2に係る発明の無停電電源装置は、請求項1に係る発明において、負荷について限定している。負荷は、交流電圧および直流電圧のどちらでも動作する。
【0021】
【発明の実施の形態】
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面において図6と同一部分には同一符号を付している。
【0022】
図1に示すように、商用交流電源1の交流電圧がコンバータ2で直流電圧に変換される。このコンバータ2の出力端に給電ラインL1,L2が接続され、その給電ラインL1,L2に蓄電池ユニット3が接続されている。コンバータ2から出力される直流電圧は、脈動のない安定した一定レベルの電圧であり、蓄電池ユニット3の充電に最適である。
【0023】
給電ラインL1,L2は、コンバータ2の出力電圧を蓄電池ユニット3に供給するほかに、コンバータ2の出力電圧および蓄電池ユニット3の放電電圧を動作用電圧として負荷10に供給するためのものである。蓄電池ユニット3は、複数の蓄電池により構成されている。
【0024】
また、商用交流電源1に整流回路5の入力端が接続され、その整流回路5の出力端が給電ラインL1,L2に接続されている。この出力端の接続位置は、蓄電池ユニット3の接続位置より下流側である。
【0025】
整流回路5は、商用交流電源1の電圧を全波整流または半波整流し、コンバータ2の出力電圧と同レベルの直流電圧を負荷10のバックアップ用として出力する。
【0026】
そして、給電ラインL1,L2において、蓄電池ユニット3の接続部と整流回路5の接続部との間に、逆流阻止回路(逆流阻止手段)6が挿接されている。逆流阻止回路6は、整流回路5からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れを阻止する。
【0027】
なお、負荷10における整流回路12は、当該負荷10が常に適正に動作することができるよう、給電が直流の場合も交流の場合も一定レベルの直流電圧を出力する。実際にそうなるよう、コンバータ2の出力電圧レベル(=蓄電池3の電圧レベル)が選定されている。
【0028】
つぎに、上記の構成の作用を説明する。
【0029】
商用交流電源1の電圧がコンバータ2で直流電圧に変換され、このコンバータ2の出力電圧により蓄電池ユニット3が充電されつつ、コンバータ2の出力電圧が負荷10に供給されて負荷10が動作する。
【0030】
同時に、商用交流電源1の電圧が整流回路5で整流され、その整流回路5の出力電圧が負荷10に印加される。この印加により、仮にコンバータ2に異常が生じてその出力電圧が低下あるいは零になっても、負荷10に対する給電が瞬断なく継続し、負荷10の動作が継続する。この場合、逆流阻止回路6により、整流回路5からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れが阻止される。
【0031】
整流回路5からコンバータ2への電流の流れが阻止されることにより、コンバータ2における例えば短絡事故などを未然に防ぐことができ、高い安全性を確保することができる。
【0032】
整流回路5は入力端に入力された電圧を整流して出力端から出力するだけであり、給電ラインL1,L2から商用交流電源1側への整流回路5を通した電流の流れが生じることはない。
【0033】
また、整流回路5は、負荷10のバックアップ用電源としては十分な働きをするが、全波整流または半波整流に基づく脈動が出力電圧に生じてしまうことから、蓄電池ユニット3に対する充電用電源としては適さない。脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わると、蓄電池寿命に悪影響を与えてしまうからである。ただし、上記のように、整流回路5から蓄電池ユニット3側への電流の流れが逆流阻止回路6によって阻止されるので、脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わることはなく、蓄電池寿命への悪影響を回避することができる。これにより、蓄電池ユニット3の高い信頼性を確保することができる。
【0034】
商用交流電源1が停電した場合には、蓄電池ユニット3が放電し、その放電電圧が負荷10に供給されることにより負荷10の動作が継続する。
【0035】
電力変換についてはコンバータ2と整流回路5の2箇所で行われるが、整流回路5での整流動作は従来のインバータのような直流−交流変換を行うものに比べてはるかに電力損失が少ない。したがって、運転効率の向上が図れる。
【0036】
[2]第2の実施形態について説明する。なお、図面において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0037】
図2に示すように、逆流阻止回路6の具体的な手段としてダイオード9が採用されている。さらに、整流回路5の具体的手段として、4つのダイオード7のブリッジ接続により構成された全波整流回路8が採用されている。
【0038】
他の構成および作用は第1の実施形態と同じである。
【0039】
[3]第3の実施形態について説明する。なお、図面において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0040】
図3に示すように、逆流阻止回路6の具体的な手段としてダイオード9が採用されている。さらに、整流回路5の具体的手段として、2つのサイリスタ21および2つのダイオード22のブリッジ接続により構成された全波整流回路23が採用されている。
【0041】
さらに、制御部30が設けられている。この制御部30は、次の(1)〜(3)の機能を備える。
(1)コンバータ2の異常(出力電圧低下や動作停止)の有無を検出する検出手段。
(2)上記検出手段が異常有りを検出したとき(異常時)、あるいはコンバータ2や蓄電池ユニット3に対する保守点検等のためにコンバータ2に対する運転停止操作があったとき、各サイリスタ21を点弧(オン)し、この点弧後にコンバータ2を停止する制御手段。
【0042】
(3)保守点検等が終了してコンバータ2に対する運転再開操作があったとき、先ずコンバータ2を起動し、その起動後に各サイリスタ21を消弧(オフ)する制御手段。
【0043】
他の構成は第1の実施形態と同じである。
【0044】
つぎに、作用を説明する。
【0045】
商用交流電源1の電圧がコンバータ2で直流電圧に変換され、このコンバータ2の出力電圧により蓄電池ユニット3が充電されつつ、コンバータ2の出力電圧が負荷10に供給されて負荷10が動作する。
【0046】
コンバータ2に異常が生じてその出力電圧が低下あるいは零になると、それが制御部30で検出される。制御部30は、この検出時、全波整流回路23の各サイリスタ21をオンする。
【0047】
各サイリスタ21がオンすると、全波整流回路23が動作する。つまり、商用交流電源1の電圧が全波整流回路23で整流され、その全波整流回路23の出力電圧が負荷10に印加される。この印加により、コンバータ2の異常にかかわらず、負荷10に対する給電が瞬断なく継続し、負荷10の動作が継続する。この場合、ダイオード9により、全波整流回路23からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れが阻止される。
【0048】
全波整流回路23からコンバータ2への電流の流れが阻止されることにより、異常が生じたコンバータ2における例えば短絡事故などを未然に防ぐことができ、高い安全性を確保することができる。
【0049】
コンバータ2の異常を解除するため(修理)、あるいはコンバータ2や蓄電池ユニット3に対する保守点検を目的として、保守員による運転停止操作があった場合には、先ず各サイリスタ21がオンされ、次にコンバータ2が停止される。すなわち、各サイリスタ21のオンにより全波整流回路23が先ず動作し、全波整流回路23から負荷10への給電状態が確保された後にコンバータ2が停止される。
【0050】
このように、負荷10に対する給電を瞬断なく継続しながら、コンバータ2の修理、あるいはコンバータ2や蓄電池ユニット3に対する保守点検を実施することができる。この場合も、ダイオード9により、全波整流回路23からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れが阻止される。この阻止により、コンバータ2や蓄電池ユニット3の側での保守点検を安全に実施することができる。
【0051】
修理や保守点検が終了し、保守員による運転再開操作があった場合には、先ずコンバータ2が起動されてコンバータ2から負荷10への給電状態が確保された後、各サイリスタ21がオフされて全波整流回路23が停止される。この場合も、負荷10に対する給電の瞬断は生じない。
【0052】
なお、全波整流回路23は入力端への入力電圧を整流して出力端から出力するだけであり、給電ラインL1,L2から商用交流電源1側への整流回路5を通した電流の流れはまったく生じない。
【0053】
また、全波整流回路23は、負荷10のバックアップ用電源としては十分な働きをするが、全波整流に基づく脈動が出力電圧に生じてしまうことから、蓄電池ユニット3に対する充電用電源としては適さない。脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わると、蓄電池寿命に悪影響を与えてしまうからである。ただし、上記のように、全波整流回路23から蓄電池ユニット3側への電流の流れがダイオード9によって阻止されるので、脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わることはなく、蓄電池寿命への悪影響を回避することができる。これにより、蓄電池ユニット3の高い信頼性を確保することができる。
【0054】
商用交流電源1が停電した場合には、蓄電池ユニット3が放電し、その放電電圧が負荷10に供給されることにより負荷10の動作が継続する。
【0055】
電力変換についてはコンバータ2と全波整流回路23の2箇所で行われるが、全波整流回路23での整流動作は従来のインバータのような直流−交流変換を行うものに比べてはるかに電力損失が少ない。したがって、運転効率の向上が図れる。
【0056】
[4]第4の実施形態について説明する。なお、図面において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0057】
図4に示すように、逆流阻止回路6の具体的な手段としてダイオード9が採用されている。さらに、整流回路5の具体的手段として、2つのダイオード24により構成された半波整流回路25が採用されている。
【0058】
他の構成は第1の実施形態と同じである。
【0059】
つぎに、作用を説明する。
【0060】
商用交流電源1の電圧がコンバータ2で直流電圧に変換され、このコンバータ2の出力電圧により蓄電池ユニット3が充電されつつ、コンバータ2の出力電圧が負荷10に供給されて負荷10が動作する。
【0061】
同時に、商用交流電源1の電圧が半波整流回路24で整流され、その半波整流回路24の出力電圧が負荷10に印加される。この印加により、仮にコンバータ2に異常が生じてその出力電圧が低下あるいは零になっても、負荷10に対する給電が瞬断なく継続し、負荷10の動作が継続する。この場合、ダイオード9により、半波整流回路24からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れが阻止される。
【0062】
半波整流回路24からコンバータ2への電流の流れが阻止されることにより、異常が生じたコンバータ2における例えば短絡事故などを未然に防ぐことができ、高い安全性を確保することができる。
【0063】
半波整流回路24は入力端への入力電圧を整流して出力端から出力するだけであり、給電ラインL1,L2から商用交流電源1側への整流回路5を通した電流の流れが生じることはない。
【0064】
また、半波整流回路24は、負荷10のバックアップ用電源としては十分な働きをするが、半波整流に基づく脈動が出力電圧に生じてしまうことから、蓄電池ユニット3に対する充電用電源としては適さない。脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わると、蓄電池寿命に悪影響を与えてしまうからである。ただし、上記のように、半波整流回路24から蓄電池ユニット3側への電流の流れがダイオード9によって阻止されるので、脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わることはなく、蓄電池寿命への悪影響を回避することができる。これにより、蓄電池ユニット3の高い信頼性を確保することができる。
【0065】
商用交流電源1が停電した場合には、蓄電池ユニット3が放電し、その放電電圧が負荷10に供給されることにより負荷10の動作が継続する。
【0066】
電力変換についてはコンバータ2と半波整流回路24の2箇所で行われるが、半波整流回路24での整流動作は従来のインバータのような直流−交流変換を行うものに比べてはるかに電力損失が少ない。したがって、運転効率の向上が図れる。
【0067】
[5]第5の実施形態について説明する。なお、図面において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0068】
図5に示すように、逆流阻止回路6の具体的な手段としてダイオード9が採用されている。さらに、整流回路5の具体的手段として、1つのサイリスタ26および1つのダイオード27により構成された半波整流回路28が採用されている。
【0069】
さらに、制御部40が設けられている。この制御部40は、次の(1)〜(3)の機能を備える。
(1)コンバータ2の異常(出力電圧低下や動作停止)の有無を検出する検出手段。
(2)上記検出手段が異常有りを検出したとき(異常時)、あるいはコンバータ2や蓄電池ユニット3に対する保守点検等のためにコンバータ2に対する運転停止操作があったとき、サイリスタ26を点弧(オン)し、この点弧後にコンバータ2を停止する制御手段。
【0070】
(3)保守点検等が終了してコンバータ2に対する運転再開操作があったとき、先ずコンバータ2を起動し、その起動後にサイリスタ26を消弧(オフ)する制御手段。
【0071】
他の構成は第1の実施形態と同じである。
【0072】
つぎに、作用を説明する。
【0073】
商用交流電源1の電圧がコンバータ2で直流電圧に変換され、このコンバータ2の出力電圧により蓄電池ユニット3が充電されつつ、コンバータ2の出力電圧が負荷10に供給されて負荷10が動作する。
【0074】
コンバータ2に異常が生じてその出力電圧が低下あるいは零になると、それが制御部40で検出される。制御部40は、この検出に際し、半波整流回路28のサイリスタ26をオンする。
【0075】
サイリスタ26がオンすると、半波整流回路28が動作する。つまり、商用交流電源1の電圧が半波整流回路28で整流され、その半波整流回路28の出力電圧が負荷10に印加される。この印加により、コンバータ2の異常にかかわらず、負荷10に対する給電が瞬断なく継続し、負荷10の動作が継続する。この場合、ダイオード9により、半波整流回路28からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れが阻止される。
【0076】
半波整流回路28からコンバータ2への電流の流れが阻止されることにより、異常が生じたコンバータ2における例えば短絡事故などを未然に防ぐことができ、高い安全性を確保することができる。
【0077】
コンバータ2の異常を解除するため(修理)、あるいはコンバータ2や蓄電池ユニット3に対する保守点検を目的として、保守員による運転停止操作があった場合には、先ずサイリスタ26がオンされ、次にコンバータ2が停止される。すなわち、サイリスタ26のオンにより半波整流回路28が先ず動作し、半波整流回路28から負荷10への給電状態が確保された後にコンバータ2が停止される。
【0078】
このように、負荷10に対する給電を瞬断なく継続しながら、コンバータ2の修理、あるいはコンバータ2や蓄電池ユニット3に対する保守点検を実施することができる。この場合も、ダイオード9により、半波整流回路28からコンバータ2側および蓄電池ユニット3側への電流の流れが阻止される。この阻止により、コンバータ2や蓄電池ユニット3の側での保守点検を安全に実施することができる。
【0079】
修理や保守点検が終了し、保守員による運転再開操作があった場合には、先ずコンバータ2が起動されてコンバータ2から負荷10への給電状態が確保された後、各サイリスタ21がオフされて半波整流回路28が停止される。この場合も、負荷10に対する給電の瞬断は生じない。
【0080】
なお、半波整流回路28は入力端への入力電圧を整流して出力端から出力するだけであり、給電ラインL1,L2から商用交流電源1側への整流回路5を通した電流の流れはまったく生じない。
【0081】
また、半波整流回路28は、負荷10のバックアップ用電源としては十分な働きをするが、半波整流に基づく脈動が出力電圧に生じてしまうことから、蓄電池ユニット3に対する充電用電源としては適さない。脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わると、蓄電池寿命に悪影響を与えてしまうからである。ただし、上記のように、半波整流回路28から蓄電池ユニット3側への電流の流れがダイオード9によって阻止されるので、脈動電圧が蓄電池ユニット3に加わることはなく、蓄電池寿命への悪影響を回避することができる。これにより、蓄電池ユニット3の高い信頼性を確保することができる。
【0082】
商用交流電源1が停電した場合には、蓄電池ユニット3が放電し、その放電電圧が負荷10に供給されることにより負荷10の動作が継続する。
【0083】
電力変換についてはコンバータ2と半波整流回路28の2箇所で行われるが、半波整流回路28での整流動作は従来のインバータのような直流−交流変換を行うものに比べてはるかに電力損失が少ない。したがって、運転効率の向上が図れる。
【0084】
[6]上記各実施形態では、商用交流電源1が単相の場合を例に説明したが、三相である場合にも同様に実施することができる。その他、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【0085】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、電力損失の減少およびそれに伴う運転効率の向上を図りながら、負荷に対する給電の瞬断を未然に防ぐことができ、しかも高い安全性および信頼性を確保し得る無停電電源装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】第2の実施形態の構成を示すブロック図。
【図3】第3の実施形態の構成を示すブロック図。
【図4】第4の実施形態の構成を示すブロック図。
【図5】第5の実施形態の構成を示すブロック図。
【図6】従来装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…商用交流電源、2…コンバータ、3…蓄電池ユニット、L1,L2…給電ライン、5…整流回路、6…逆流阻止回路、8…全波整流回路、9…ダイオード、10…負荷、12…整流回路、13…低電圧電源回路、21…サイリスタ、22…ダイオード、23…全波整流回路、24…ダイオード、25…半波整流回路、26…サイリスタ、27…ダイオード、28…半波整流回路、30,40…制御部。
Claims (1)
- 商用交流電源の電圧を直流電圧に変換するコンバータと、
このコンバータの出力端に接続された蓄電池と、
前記コンバータの出力電圧および前記蓄電池の放電電圧を動作用電圧として負荷に供給するための給電ラインと、
サイリスタおよびダイオードのブリッジ接続により構成され、入力端および出力端を有し、入力端が前記商用交流電源に接続され、出力端が前記給電ラインに接続された整流回路と、
前記給電ラインにおける前記蓄電池の接続部と前記整流回路の接続部との間に挿接された逆流阻止手段と、
前記コンバータの異常の有無を検出する検出手段と、
この検出手段が異常有りを検出したとき、または前記コンバータに対する運転停止操作があったとき、前記整流回路のサイリスタをオンし、このオン後に前記コンバータを停止する制御手段と、
前記コンバータに対する運転再開操作があったとき、先ず前記コンバータを起動し、その起動後に前記整流回路のサイリスタをオフする制御手段と、
を具備したことを特徴とする無停電電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001086096A JP4394302B2 (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 無停電電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001086096A JP4394302B2 (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 無停電電源装置 |
Publications (2)
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