JP2008227135A - インプリント用テンプレートおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、LEDヘッド用に適した大きさと、なめらかな曲面構造とを有するマイクロレンズアレイを形成可能なインプリント用テンプレートを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートであって、基材と、上記基材表面上に形成され、すべて曲面から構成された凹部と、を有し、上記凹部の直径が、300nm〜3μmの範囲内であることを特徴とするインプリント用テンプレートを提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)のヘッド部に設けられ光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートに関するものである。
一般的なレンズの製造方法として、切削手法を用いてレンズ曲面を形成する方法、およびフォトリソグラフィを用いて多段エッチングを行う方法等が知られている。前者の方法は、通常、機械切削によりレンズを形成するため、レンズの微小化を図ることが困難であり、レンズの直径を例えば1mm程度とすることが限界であった。また、後者の方法は、マイクロレンズの製造方法として利用可能であるが、従来のエッチング手法(例えば特許文献1)では、なめらかな曲面構造を得ることができないといった問題があった。すなわち、多段エッチングを用いると、バイナリー構造、例えば4段、8段、16段等で曲面を近似するため、なめらかな曲面構造を有するマイクロレンズを形成することは困難であった。
一方、マイクロレンズを作製する別の方法として、インプリント法が知られている(例えば特許文献2〜5)。インプリント法は、例えば図7に示すように、基材1と、基材1の表面に形成された凹部2と、を有するテンプレート3を用意し(図7(a))、そのテンプレート3と、非転写樹脂層11および非転写基材12を有する非転写体13とを密着させ(図7(b))、光または熱を加えることにより、非転写樹脂層11を硬化させ、その後、テンプレート3を剥離することにより、マイクロレンズ11´を得る方法である(図7(c))。インプリント法を用いることにより、なめらかな曲面構造を有するマイクロレンズを安価に作製できる。
インプリント法により得られるマイクロレンズの直径は、通常、用いられるテンプレートの凹部の直径により規定される。そのため、直径が小さく、なめらかな曲面構造を有するマイクロレンズを得るためには、用いられるテンプレートの凹部が、同様に直径が小さく、なめらかな曲面構造を有する必要がある。しかしながら、小さな直径を有し、かつ、なめらかな曲面構造を有する凹部を備えたテンプレートを作製するためには、技術的困難を伴うことが多く、従来の方法では、直径5μm程度の凹部しか形成することができなかった。
また後述するように、特に発光ダイオードのヘッド部に設けられるマイクロレンズアレイには、光の取出し効率向上の観点から、可視光の波長近辺の大きさの直径を有し、かつ、なめらかな曲面構造を有するマイクロレンズアレイが求められており、そのようなマイクロレンズアレイはこれまで存在しなかった。
米国特許第5,218,471号明細書 特開平5−150102号公報 特開平5−150103号公報 特開平7−63904号公報 特開平5−303009号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、LEDヘッド用に適した大きさと、なめらかな曲面構造とを有するマイクロレンズアレイを形成可能なインプリント用テンプレートを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明においては、発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートであって、基材と、上記基材表面上に形成され、すべて曲面から構成された凹部と、を有し、上記凹部の直径が、300nm〜3μmの範囲内であることを特徴とするインプリント用テンプレートを提供する。
本発明によれば、特定の範囲内の直径を有し、かつ、なめらかな曲面構造を有する凹部を有することから、本発明のテンプレートを用いて、発光ダイオードのヘッド用のマイクロレンズアレイを作製した場合に、光の取出し効率に優れたマイクロレンズアレイを得ることができる。
また本発明においては、発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートの製造方法であって、基材表面に、エッチング液に対して耐性を有し、かつ膜厚が5nm〜80nmの範囲内であるマスク層を形成するマスク層形成工程と、電子線描画法により、上記マスク層に開口部を形成する開口部形成工程と、上記開口部を介して、上記エッチング液を用いて上記基材をエッチングするウェットエッチング工程と、上記ウェットエッチング工程後に、上記マスク層を除去するマスク層除去工程と、有することを特徴とするインプリント用テンプレートの製造方法を提供する。
本発明によれば、特定の膜厚のマスク層を形成し、電子線描画法により微細な開口部を設け、さらに、ウェットエッチングにより等方的にエッチングを行うことにより、直径が小さく、かつ、なめらかな曲面構造を有する凹部を備えたインプリント用テンプレートを得ることができる。
上記発明においては、上記開口部の直径が、60nm〜1000nmの範囲内であることが好ましい。開口部の直径が上記範囲内であれば、直径がより小さく、よりなめらかな曲面構造を有する凹部を形成することができるからである。
本発明においては、LEDヘッド用として最適なマイクロレンズアレイを容易に形成することが可能なインプリント用テンプレートを提供することができるという効果を奏する。
以下、本発明のインプリント用テンプレート(単に「テンプレート」と称する場合がある。)、およびインプリント用テンプレートの製造方法について詳細に説明する。
A.インプリント用テンプレート
まず、本発明のインプリント用テンプレートについて説明する。本発明のインプリント用テンプレートは、発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートであって、基材と、上記基材表面上に形成され、すべて曲面から構成された凹部と、を有し、上記凹部の直径が、300nm〜3μmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、特定の範囲内の直径を有し、かつ、なめらかな曲面構造を有する凹部を有することから、本発明のテンプレートを用いて、発光ダイオードのヘッド用のマイクロレンズアレイを作製した場合に、光の取出し効率に優れたマイクロレンズアレイを得ることができる。
次に、本発明のインプリント用テンプレートについて図面を用いて説明する。図1は、本発明のインプリント用テンプレートの一例を示す概略断面図である。図1に示されるインプリント用テンプレート3は、石英製の基材1と、基材1の表面上に形成された半球状の凹部2とを有し、凹部2の直径aが、特定の範囲内であることを特徴とするものである。
本発明のインプリント用テンプレートは、上述したように、発光ダイオード(LED)のヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるものである。LEDの光の取出し効率を向上させるためには、マイクロレンズの直径が、可視光の波長からその数倍の範囲内にあることが好ましいとされている。これは、LEDヘッド部の基板の厚さや屈折率、LEDの発光波長を考慮して選択されたものであり、現在でも種々の電磁波解析がなされている。従来、このような小さな直径を有し、かつ、なめらかな曲面構造を有するマイクロレンズを形成する技術については知られていなかったが、本発明においては、上記のテンプレートを用いることにより、容易に上記のマイクロレンズを得ることができるのである。
本発明においては、凹部の直径が、300nm〜3μmの範囲内であることを特徴の一つとする。本発明において、上記凹部の直径は、通常、300nm以上であり、400nm以上であることがより好ましく、500nm以上であることがさらに好ましい。一方、上記凹部の直径は、通常、3μm以下であり、2μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましく、800nm以下であることが特に好ましい。特に、本発明においては、上記凹部の直径が、可視光の波長範囲内、具体的には300nm〜800nmの範囲内であることが好ましい。凹部の直径を、可視光の波長範囲内とすることで、光の取出し効率がさらに向上するからである。
なお、本発明において、「凹部の直径」とは、凹部の立体形状を、基材表面と平行の平面で切断した時に形成される断面の直径をいう。断面が円ではない場合、例えば楕円である場合には、その断面における最長の長さをいうこととする。なお、具体例には、上述した図1で説明した「凹部の直径a」が該当する。
凹部の深さとしては、目的とするマイクロレンズの大きさ等により異なり、特に限定されるものではないが、通常400nm〜2000nmの範囲内であり、中でも500nm〜1000nmの範囲内であることが好ましい。
本発明において、上記凹部は、すべて曲面から構成されたものである。「すべて曲面から構成された」とは、凹部の形状に、平面部分を有しないことをいう。例えば、後述する「B.インプリント用テンプレートの製造方法」に記載するように、開口部を介してウェットエッチングを行うと、基材が等方的にエッチングされるため、形成される凹部は、すべて曲面から構成されたものとなる。
上記凹部の形状としては、すべて曲面から構成された形状であれば特に限定されるものではないが、例えば、球を任意の平面で切断した一部の形状、回転楕円体を長軸または短軸に沿って平行に切断した一部の形状等を挙げることができる。中でも、本発明においては、上記凹部の形状が、半球状、半楕円球状であることが好ましい。また、本発明においては、すべて曲面から構成された均一な凹部を有していることが好ましい。なお、凹部の形状、深さ、直径等については、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により、観察、測定することができる。
本発明に用いられる基材としては、上述した凹部を形成可能な材料であれば特に限定されるものではないが、例えば、石英およびソーダライムガラス等のガラス;シリコン(Si)、窒化ガリウム(GaN)およびガリウム砒素(GaAs)等の半導体;ニッケル(Ni)およびアルミニウム(Al)等の金属;窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)および炭化シリコン(SiC)等のセラミックス;ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)および立方晶窒化ホウ素(CBN)等を挙げることができる。中でも、より微細な寸法の加工が可能であるという観点から、石英およびシリコン(Si)がより好ましく、石英が特に好ましい。
上記基材の厚みとしては、基材の種類等により異なるものであり、特に限定されるものではないが、例えば10μm〜1000μmの範囲内である。
本発明のインプリント用テンプレートは、熱インプリント用であっても良く、光インプリント用であっても良い。本発明のテンプレートを光インプリント用として使用する場合であって、さらにテンプレートを介して光照射を行うことにより、非転写樹脂層の賦型を行う場合は、本発明のテンプレートは光透過性に優れていることが好ましい。なお、非転写体側から光照射を行う場合には、本発明のテンプレートは光透過性を有している必要はない。同様に、熱インプリント用として用いる場合にも、本発明のテンプレートは光透過性を有している必要はない。
B.インプリント用テンプレートの製造方法
次に、本発明のインプリント用テンプレートの製造方法について説明する。本発明のインプリント用テンプレートの製造方法は、発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートの製造方法であって、基材表面に、エッチング液に対して耐性を有し、かつ膜厚が5nm〜80nmの範囲内であるマスク層を形成するマスク層形成工程と、電子線描画法により、上記マスク層に開口部を形成する開口部形成工程と、上記開口部を介して、上記エッチング液を用いて上記基材をエッチングするウェットエッチング工程と、上記ウェットエッチング工程後に、上記マスク層を除去するマスク層除去工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、特定の膜厚のマスク層を形成し、電子線描画法により微細な開口部を設け、さらに、ウェットエッチングにより等方的にエッチングを行うことにより、直径が小さく、かつ、なめらかな曲面構造を有する凹部を備えたインプリント用テンプレートを得ることができる。本発明により得られるテンプレートを用いて、発光ダイオードのヘッド用のマイクロレンズアレイを作製した場合に、光の取出し効率に優れたマイクロレンズアレイを得ることができる。
また例えば、電子線描画法で微細な開口部を形成し、ウェットエッチングするという操作を行っても、マスク層の膜厚が大きいと、なめらかな曲線構造を有する凹部を形成することができない場合があった。これは、マスク層の膜厚が大きい場合に、基材に対してエッチング液が回り込みにくくなるためであると考えられる。この傾向は、開口部が微細になるほど、より顕著に現れるものであると考えられる。本発明においては、電子線描画法で微細な開口部を形成した場合に、マスク層の膜厚を特定の範囲内に制御することによって、直径が小さく、かつ、なめらかな曲面構造を有する凹部を形成することができるのである。
次に、本発明のインプリント用テンプレートの製造方法について図面を用いて説明する。図2は、本発明のインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略断面図である。図2に示されるインプリント用テンプレートの製造方法は、石英製の基材1を用意し(図2(a))、その基材1の表面に、後に使用するエッチング液に対して耐性を有し、かつ特定の膜厚を有するマスク層4(例えばCr層)を形成するマスク層形成工程(図2(b))と、電子線描画法により、マスク層4に微細な開口部5を形成する開口部形成工程(図2(c))と、開口部5を介して、エッチング液を用いて基材1をエッチングするウェットエッチング工程(図2(d))と、ウェットエッチング工程後に、マスク層4を除去するマスク層除去工程(図2(e))と、を有するものである。
以下、本発明のインプリント用テンプレートの製造方法について、工程ごとに説明する。
1.マスク層形成工程
本発明におけるマスク層形成工程は、基材表面に、エッチング液に対して耐性を有し、かつ膜厚が5nm〜80nmの範囲内であるマスク層を形成する工程である。中でも、本発明においては、上記マスク層の膜厚が、10nm〜70nmの範囲内であることがより好ましく、15nm〜50nmの範囲内であることがさらに好ましい。マスク層の膜厚が上記範囲内となることで、基材に対してエッチング液が回り込み易くなり、微小な凹部を形成することができるからである。
また、本発明においては、上記マスク層の膜厚が、ウェットエッチング時に自己支持性を維持できる膜厚であることが好ましい。自己支持性を維持できないと、ウェットエッチングの途中で、マスク層の断片が凹部に落ち込み、等方的なウェットエッチングを行えない可能性があるからである。また、そのような膜厚は、マスク層の材料等により異なるため、それらを考慮して適宜選択することが好ましい。
本発明に用いられるマスク層の材料としては、後述するウェットエッチング工程で用いられるエッチング液に対して耐性を有するものであれば特に限定されるものではない。また、マスク層の材料は、基材に浸透しないものであることが好ましい。マスク層の材料は、用いられるエッチング液の種類により異なるものであるが、具体的には、Cr、Ni、Fe、Ta、Mo、W、Cu、Au、Al等の金属単体、これらの金属酸化物および金属窒化物等を挙げることができる。中でも、本発明においては、Cr単体、CrNおよびCrOがより好ましく、Cr単体およびCrNがさらに好ましい。また、本発明において、基材として金属を用いる場合は、その金属表面を酸化処理し、得られた酸化皮膜をマスク層として使用しても良い。
本発明に用いられる基材については、上記「A.インプリント用テンプレート」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
基材上にマスク層を形成する方法としては、上述した膜厚のマスク層を形成することができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等のPVD(Physical Vapor Deposite)法;CVD(Chemical Vapor Deposite)法等を挙げることができ、中でもスパッタリング法および真空蒸着法が好ましい。
2.開口部形成工程
本発明における開口部形成工程は、電子線描画法により、マスク層に開口部を形成する工程である。電子線描画法により、微細な開口部を形成することができ、微小な凹部を形成することができる。
本工程により得られる開口部の直径としては、後述するウェットエッチング工程により所望の大きさを有する凹部を形成することができれば特に限定されるものではないが、例えば、60nm〜1000nmの範囲内、中でも80nm〜700nmの範囲内、特に90nm〜500nmの範囲内であることが好ましい。開口部の直径が上記範囲内であれば、直径がより小さく、よりなめらかな曲面構造を有する凹部を形成することができるからである。
本発明においては、目的とする凹部の直径を1とした場合に、上記開口部の直径が、例えば0.15〜0.5の範囲内、中でも0.2〜0.3の範囲内であることが好ましい。
また、本発明においては、上述したマスク層の膜厚と開口部の直径との比(膜厚:開口部直径)が、例えば1:2〜15の範囲内、中でも1:6〜10の範囲内であることが好ましい。上記比率の範囲内であれば、基材に対してエッチング液が回り込み易くなり、微小な凹部を形成することができるからである。
上記開口部の形状としては、特に限定されるものではなく、任意の形状を取ることができるが、中でも、本発明においては、上記開口部の形状が、円、楕円または四角形であることが好ましく、円または楕円であることがより好ましい。
本工程においては、マスク層に開口部を形成するために、通常、上記マスク層上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成処理と、上記レジスト膜に電子線描画を行い、上記レジスト膜に潜像パターンを形成する露光処理と、上記潜像パターンに沿って現像を行う現像処理と、上記現像処理により露出したマスク層をドライエッチングし、開口部を形成するドライエッチング処理と、を行う。
レジスト膜形成処理において、形成されるレジスト膜の種類、膜厚、形成方法等については、所望の大きさを有する開口部を形成することができれば特に限定されるものではなく、一般的な電子線描画法と同様である。
露光処理において、電子線照射の加速電圧としては、特に限定されるものではないが、通常5kV〜500kVの範囲内、中でも10kV〜200kVの範囲内であることが好ましい。また、電子線照射は、一般的な電子線描画機により行うことができる。
現像処理において、潜像パターンに沿って現像を行う方法としては、例えばアルカリ現像液または酸現像液を用いたウェットエッチング現像等を挙げることができる。上記アルカリ現像液としては、例えば、テトラメチルアンモニウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液等を挙げることができる。上記酸現像液としては、例えば、塩酸水溶液、酢酸水溶液、硫酸水溶液、リン酸水溶液等を挙げることができる。
ドライエッチング処理において、用いられるエッチングガスとしては、例えば、CF、CHF、Cl、SF等を挙げることができる。
3.ウェットエッチング工程
本発明におけるウェットエッチング工程は、開口部を介して、エッチング液を用いて基材をエッチングする工程である。本工程により、等方的に基材をエッチングすることにより、なめらかな曲面構造を有する凹部を形成することができる。
本発明に用いられるエッチング液としては、用いられる基材をエッチング可能なものであれば特に限定されるものではない。さらに、エッチング液の種類は、用いられる基材の種類に応じて異なるものであるが、例えば基材として石英等のガラスを用いた場合には、エッチング液として、フッ酸、緩衝フッ酸、KOH水溶液等のアルカリ性水溶液を挙げることができる。
本発明においては、エッチング液を基材に塗布することにより、ウェットエッチングを行っても良く、エッチング液に基材を浸漬することにより、ウェットエッチングを行っても良い。本発明においては、凹部の直径や深さが、所定の大きさとなるように、ウェットエッチングを行うことが好ましい。凹部の直径や深さについては、上記「A.インプリント用テンプレート」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、ウェットエッチングを行う時間は、基材がエッチングされるエッチングレートを参考にして、所望の形状となるように適宜調整する。
4.マスク層除去工程
本発明におけるマスク層除去工程は、ウェットエッチング工程後に、マスク層を除去する工程である。エッチングされた基材からマスク層を除去することにより、インプリント用テンプレートが得られる。
マスク層を除去する方法としては、マスク層を除去することができる方法であれば特に限定されるものではないが、具体的には、剥離液を用いる方法等を挙げることができる。上記剥離液の種類は、マスク層の種類に応じて適宜選択することが好ましい。例えばマスク層がクロム薄膜である場合は、硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸との混合溶液等を挙げることができる。また、本発明においては、剥離液を基材に塗布することにより、マスク層を除去しても良く、剥離液に基材を浸漬することにより、マスク層を除去しても良い。
5.インプリント用テンプレート
本発明により得られるインプリント用テンプレートは、発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるものである。このようなインプリント用テンプレートについては、上記「A.インプリント用テンプレート」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
基材として厚さ6.35mmの石英製基材を用意した。次に、基材表面上に、スパッタリング法により厚さ15nmのCrN層(マスク層)を形成した。次に、レジスト材料(商品名:FEP、富士フィルム社製)を用い、スピンコーティング法により、CrN層上に厚さ0.2μmのポジ型レジスト膜を形成した。その後、上記のポジ型レジスト膜に対し、電子線描画機(型番:JBX9000、日本電子社製)で電子線照射を行い、現像液で処理し、塩素ガス(Cl)によりドライエッチングを行うことにより、CrN層に、直径100nmの円状の開口部を、それぞれ500nmの間隔で100×10000個形成した。
次に、エッチング液としてバッファードフッ酸を用意し、開口部を形成した上記の部材を30分間浸漬することにより、凹部を形成した。その後、剥離液として硝酸第二セリウムアンモニウムを用いて、CrN層を剥離することによって、本発明のテンプレートを得た。得られたテンプレートの凹部の直径は、500nmであった。得られたテンプレートのSEM写真を図3に示す。その結果、なめらかな曲面構造を有する半球状の凹部が形成されていることが確認できた。
[実施例2]
CrN層に形成された開口の直径を150nmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてテンプレートを得た。得られたテンプレートの凹部の直径は、600nmであった。得られたテンプレートのSEM写真を図4に示す。その結果、なめらかな曲面構造を有する半球状の凹部が形成されていることが確認できた。
[比較例1]
CrN層の膜厚を85nmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてテンプレートを得た。得られたテンプレートのSEM写真を図5に示す。その結果、形成された凹部の大きさがそれぞれ異なることが判明し、均一な凹部を有するテンプレートを得ることができなかった。
[比較例2]
CrN層の膜厚を15nmとし、CrN層に形成された開口部の大きさを140nmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてテンプレートを得た。得られたテンプレートの凹部の直径は、1000nmであった。得られたテンプレートのSEM写真を図6に示す。その結果、なめらかな曲面構造を有するテンプレートを得ることができなかった。
本発明のインプリント用テンプレートの一例を示す概略断面図である。 本発明のインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略断面図である。 実施例1で得られたテンプレートのSEM写真である。 実施例2で得られたテンプレートのSEM写真である。 比較例1で得られたテンプレートのSEM写真である。 比較例2で得られたテンプレートのSEM写真である。 インプリント法を説明する概略断面図である。
符号の説明
1 … 基材
2 … 凹部
3 … テンプレート
4 … マスク層
5 … 開口部
11 … 非転写樹脂層
11´ … マイクロレンズ
12 … 非転写基材
13 … 非転写体

Claims (3)

  1. 発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートであって、
    基材と、前記基材表面上に形成され、すべて曲面から構成された凹部と、を有し、
    前記凹部の直径が、300nm〜3μmの範囲内であることを特徴とするインプリント用テンプレート。
  2. 発光ダイオードのヘッド部に設けられ、光の取出し効率を向上させるマイクロレンズアレイを形成するために用いられるインプリント用テンプレートの製造方法であって、
    基材表面に、エッチング液に対して耐性を有し、かつ膜厚が5nm〜80nmの範囲内であるマスク層を形成するマスク層形成工程と、
    電子線描画法により、前記マスク層に開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記開口部を介して、前記エッチング液を用いて前記基材をエッチングするウェットエッチング工程と、
    前記ウェットエッチング工程後に、前記マスク層を除去するマスク層除去工程と、
    を有することを特徴とするインプリント用テンプレートの製造方法。
  3. 前記開口部の直径が、60nm〜1000nmの範囲内であることを特徴とする請求項2に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
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