JP2008226928A - 発光装置およびその製造方法、ならびに照明装置 - Google Patents

発光装置およびその製造方法、ならびに照明装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 導光体の光入射部の一部分に対向させて光を入射させるときに、光入射部における輝度むらを抑制可能な発光装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 基体11の凹部20で規定される凹所に発光体12を収容して、発光体12の周囲を覆う透光体13を形成するときに、まず凹所の開放方向Z1が鉛直方向に対して第1傾斜方向に傾斜する状態で、第1の硬化性材料を凹所に注入して、開放方向Z1側の表面部に未硬化部分が残存するように硬化させる。次いで凹所の開放方向Z1が第1傾斜方向とは鉛直方向に関して反対側の第2傾斜方向に傾斜する状態で、第2の硬化性材料を凹所に注入して第1の硬化性材料とともに硬化させて、透光体13を形成する。これによって透光体13の開放側表面部30を凹状に形成し、発光体12から入射する光を、発光体12の発光面に対して垂直な基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射させる光路変更部とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光装置およびその製造方法、ならびに照明装置に関する。
液晶表示装置に備わる透過型液晶表示パネルの照明には、バックライト装置と呼ばれる面発光型の照明装置が用いられる。携帯電話装置およびピーディーエー(Personal
Digital Assistance;略称PDA)などの携帯端末装置の表示手段として用いられる小形液晶表示装置のバックライト装置では、光源として、発光ダイオード(Light Emitting
Diode:略称LED)素子が用いられる。
このような小形液晶表示装置のバックライト装置では、厚み寸法を抑えるために導光板が用いられる。LED素子は、導光板の一側部の一部分に対向して設けられる。導光板の厚み方向両側の表面部のうち、一方の表面部は、光を出射する光出射部として形成され、他方の表面部は、反射構造を持たせた光反射部として形成される。LED素子から発せられる光は、導光板の一側部から入射して、光反射部である厚み方向他方側の表面部に当たって、その表面部に形成された反射構造で反射され、その表面部と反対側の表面部である光出射部から液晶表示パネルに向かって出射される。
LED素子は、その構造上、放射状に光を発するので、導光板の光が入射される一側部である光入射部のうち、LED素子に対向する部分とLED素子に対向する部分との間の部分、つまりLED素子に対向しない部分には、LED素子から発せられる光が届きにくい。その結果、LED素子に対向する部分と、LED素子に対向しない部分との間に輝度の差が生じ、輝度むらとなってしまう。
輝度むらを抑えるために、導光板の光入射部にプリズム加工を施したり、導光板の反射部のLED近傍の部分に形成する反射構造を工夫したりして、LED素子からの光が広角に広がるように導光板に工夫がなされる(たとえば、特許文献1〜3参照)が、輝度むら対策としては不充分である。また導光板における輝度分布は、搭載されるLED素子の特性たとえば指向性によって異なるので、搭載されるLED素子の特性が異なれば、そのLED素子の特性に応じた導光板が必要になる。つまりLED素子の特性に導光板の構成を合わせることが必要であり、汎用性が低い。また特許文献1〜3などに開示の技術では、導光板に入射する光は、複数回反射された後に導光板から出射されるので、反射によって光の強度が低下して発光効率が下がり、全体的な輝度低下を招いてしまう。
また前述の特許文献1に開示の技術によれば、LED素子を含む発光装置には、導光板内の輝度分布を一様化するための配光ヘッドが、LED素子と導光板との間に介在されるように設けられる。配光ヘッドの構成は、搭載されるLED素子の特性に応じて設定されるので、搭載されるLED素子の特性が変われば、その都度配光ヘッドを設定しなければならず、汎用性が低い。
また輝度むらを抑えるための技術としては、LED素子の特性、たとえば出射光束の拡がり角などを調整する技術がある(たとえば、特許文献4,5参照)。特許文献4,5に開示の発光装置では、LED素子に相当する発光体を覆うキャップ部または樹脂モールドに、発光体から放射された光束を側方へ向かう光束に変換するための反射体が形成される。この反射体によって、発光体から放射された光束が側方へ向かう光束に変換されて出射される。つまり特許文献4,5に開示の発光装置は、横方向すなわち導光板の光入射部の端面に平行な方向のみに発光する。
導光板を用いたバックライト装置では、導光板の一側部から内部にわたって光を入射させる必要があるので、特許文献4,5に開示の発光装置を光源として用いると、入射効率的に不適となる。また特許文献4,5に開示の反射体は、傾斜平面または窪み状に形成されるが、このような反射体を有するキャップ部または樹脂モールドは、たとえば金型を用いて形成されるので、反射体の形状に応じて金型などを製作しなければならず、製造原価の上昇を招く。
樹脂モールドの基本的な形状を変えずに、目的に応じた種々の指向特性を有する発光装置を得るための技術として、LED素子を覆う樹脂モールドに、反射体、光拡散体などを設ける技術がある(たとえば、特許文献6参照)。特許文献6に開示の技術では、樹脂モールドのLED素子を覆う部分に反射体を設けたり、樹脂モールドの光が出射される発光面部に光拡散体としてプリズム状のシートを貼り付けたり、拡散層を設けたりすることによって、所望の指向特性の発光装置を得る。いずれの場合も樹脂モールドを成形するための金型は同一のものでよいが、それぞれ新たに反射体などの材料を追加しなければならないので、手間がかかり、またコスト的に高くついてしまい、製造原価の上昇を招く。
また照明装置に関する技術ではないが、LED素子を覆う樹脂層を、金型を用いずに成形する技術がある(たとえば、特許文献7参照)。特許文献7は、LED素子を縦横に配列して表示面全体に固定し、各LED素子の前面に前方に広がる反射枠を設けたLED表示器において、各LED素子の前面に外光の反射を少なくした上部反射面を形成する方法を開示する。特許文献7に開示の技術では、LED素子が配列された表示面全体を一方に傾斜した状態で、各LED素子の前面に上部反射面を構成する合成樹脂材料を充填して硬化させることによって、表示面に対して傾斜した上部反射面を形成する。
特許文献7は、上部反射面を、対向する反射面とは傾斜角度の異なる反射面にして、LED表示器で反射された外光が観察者の目に入ることを防止するために、表示面に対して一方向に傾斜する上部反射面を合成樹脂材料で形成する方法を開示するに過ぎない。特許文献7には、LED素子を用いた照明装置における輝度むらの問題およびそれを解決するための技術は開示されていない。
特開2001−67918号公報 特開2006−286217号公報 特開平9−127897号公報 特開平8−255934号公報 特開2001−185762号公報 特開2006−165326号公報 特開平3−139693号公報
本発明の目的は、導光体の光入射部の一部分に対向させて光を入射させるときに、光入射部における輝度むらを抑制可能な発光装置およびそれを備える照明装置、ならびに前記発光装置を容易に、また安価に製造することが可能な発光装置の製造方法を提供することである。
本発明は、一方向に開放する凹所が形成される基体であって、凹所を規定する凹部は、入射する光を反射させる基体と、
基体の凹所に収容され、凹所の開放方向に光を発する発光体と、
透光性を有し、基体の凹所に充填されて発光体の周囲を覆う透光体とを含み、
透光体の前記開放方向側の表面部は、光路変更部を有し、
光路変更部は、凹状に形成され、発光体から入射する光を、発光体の光を発する発光面に対して垂直な基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能に形成されることを特徴とする発光装置である。
本発明に従えば、基体には一方向に開放する凹所が形成され、この凹所に発光体が収容されて、凹所の開放方向に光を発する。基体の凹所には透光体が充填され、発光体の周囲を覆う。透光体の前記開放方向側の表面部(以下「開放側表面部」という)は、光路変更部を有し、光路変更部は、凹状に形成され、かつ発光体から入射する光を、発光体の発光面に対して垂直な基準線(以下、単に「基準線」ということがある)との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能に形成される。これによって、発光体から発せられて透光体の開放側表面部の光路変更部に入射する光を、開放側表面部で基準線との成す角度の絶対値が等しくまたは小さくなるように反射される場合に比べて、光路が基準線に垂直な方向により大きく拡開するように反射させることができる。基体の凹部では、入射する光が反射されるので、透光体の開放側表面部の光路変更部で反射された光は、基体の凹部で反射されて、透光体の開放側表面部を通過して外部に出射される。透光体の開放側表面部の光路変更部では、前述のように光路がより大きく拡開するように反射させることができるので、発光体から発せられる光を、透光体の開放側表面部で基準線との成す角度の絶対値が等しくまたは小さくなるように反射される場合に比べて、より大きく拡開して外部に出射させることができる。
また光路変更部は凹状に形成されるので、発光体から発せられた光が光路変更部に入射するときに、入射位置における接平面の法線と入射光線との成す角度である入射角を、光路変更部が凸状または平坦に形成される場合に比べて大きくすることができる。これによって発光体から発せられる光が、臨界角を超える角度で透光体の光路変更部に入射しやすくなり、全反射が起こりやすくなるので、発光体から発せられる光のうち、光路変更部で反射される光の比率を高めることができる。このように光路変更部で反射される光の比率を高めることによって、光路変更部および基体の凹部で順次反射されて外部に出射する光の強度を高めることができるので、外部に出射される光束における強度のむらを抑えることができる。したがって発光体から発せられる光束を、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射させることができる。
また本発明は、光路変更部は、平面状に形成される2つの面部分で構成され、
前記2つの面部分は、発光体の発光面に直交する仮想一平面内で互いに交わり、
各前記面部分は、発光体の発光面に対して傾斜し、かつ隣合う前記面部分に近づくにしたがって発光体の発光面を含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、透光体の開放側表面部の光路変更部は、平面状に形成される2つの面部分で構成される。この2つの面部分は、発光体の発光面に直交する仮想一平面内で互いに交わり、各面部分は、発光体の発光面を含む仮想一平面に対して傾斜し、かつ隣合う面部分に近づくにしたがって発光体の発光面を含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成される。これによって凹状に形成され、かつ発光体から入射する光を基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な光路変更部を容易に実現することができる。
また本発明は、透光体の前記開放方向側の表面部の一部分であって光路変更部の少なくとも一部分を前記開放方向側から覆い、入射する光を反射させる反射体をさらに含むことを特徴とする。
本発明に従えば、透光体の開放側表面部の一部分であって光路変更部の少なくとも一部分を覆うように反射体が設けられる。これによって、光路変更部の反射体で覆われる部分を透過する光を反射体で反射させることができるので、発光体から発せられる光のうち、基体の凹部に向かって反射される光の比率をさらに高めることができる。したがって外部に出射される光束における強度のむらを一層抑制することができる。
また本発明は、透光体は、発光体から発せられる光によって励起されて発光する発光材料を含有することを特徴とする。
本発明に従えば、透光体は発光材料を含有するので、発光体から発せられる光で発光させて、この発光された光の色と発光体から発せられる光の色とが混色された色の光を、外部に出射させることができる。
また本発明は、一方向に開放する凹所が形成される基体であって、凹所を規定する凹部は、入射する光を反射させる基体の凹所に、凹所の開放方向に光を発するように発光体を収容して、基体の凹所に発光体が収容された収容体を形成する収容体形成工程と、
収容体の基体の凹所に、透光性を有する第1の硬化性材料を注入する第1注入工程と、
注入された第1の硬化性材料を、凹所の開放方向が鉛直方向に対して予め定める第1傾斜方向に傾斜する第1傾斜状態で、第1の硬化性材料の前記開放方向側の表面部に未硬化部分が残存するように硬化させる第1硬化工程と、
第1の硬化性材料の前記開放方向側の表面部に接するように、透光性を有する第2の硬化性材料を、収容体の基体の凹所に注入する第2注入工程と、
注入された第2の硬化性材料を、第1の硬化性材料とともに、凹所の開放方向が鉛直方向に対して第1傾斜方向とは鉛直方向に関して反対側の第2傾斜方向に傾斜する第2傾斜状態で硬化させて、透光性を有する透光体を形成する第2硬化工程とを含むことを特徴とする発光装置の製造方法である。
本発明に従えば、収容体形成工程において、基体の凹所に発光体が収容されて収容体が形成される。この収容体の基体の凹所に、第1注入工程で第1の硬化性材料が注入される。注入された第1の硬化性材料が、第1硬化工程において、凹所の開放方向が鉛直方向に対して第1傾斜方向に傾斜する第1傾斜状態で、第1の硬化性材料の開放方向側の表面部である開放側表面部に未硬化部分が残存するように硬化される。この第1の硬化性材料の開放側表面部に接するように、第2の硬化性材料が第2注入工程で収容体の基体の凹所に注入される。注入された第2の硬化性材料が、第2硬化工程において、第1の硬化性材料とともに、凹所の開放方向が鉛直方向に対して第1傾斜方向とは鉛直方向に関して反対側の第2傾斜方向に傾斜する第2傾斜状態で硬化されて、透光体が形成される。
第1傾斜状態における第1傾斜方向と、第2傾斜状態における第2傾斜方向とは、鉛直方向に関して反対側の方向であるので、透光体の開放側表面部は、平面状に形成される2つの面部分で構成されて、凹状に形成される。また開放側表面部を構成する2つの面部分は、互いに交わり、各面部分は、発光体の発光面に対して傾斜し、かつ隣合う面部分に近づくにしたがって発光体の発光面を含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成される。この2つの面部分が発光体の発光面に直交する仮想一平面内で互いに交わるように第1傾斜方向および第2傾斜方向を選ぶことによって、透光体の開放側表面部において、発光体から入射する光を、発光面に対して垂直な基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な光路変更部として、透光体の開放側表面部を形成することができる。この光路変更部である開放側表面部は、凹状に形成されるので、凸状または平坦に形成される場合に比べて、発光体から発せられる光のうち、光路変更部で反射される光の比率を高めて、外部に出射される光束における強度のむらを抑えることができる。
また第1硬化工程では、第1の硬化性材料の開放側表面部に未硬化部分が残存するように第1の硬化性材料が硬化され、この未硬化部分が残存する第1の硬化性材料の開放側表面部に接するように第2の硬化性材料が第2注入工程で注入されて、第2硬化工程で第1の硬化性材料とともに硬化されるので、第1の硬化性材料と第2の硬化性材料との密着性を確保し、第1の硬化性材料と第2の硬化性材料との間に界面が生じることを防ぐことができる。これによって界面における光の不所望な反射および屈折を防ぎ、発光体から発せられる光を、透光体の開放側表面部により確実に入射させることができる。また温度もしくは湿度の変化、または機械的圧力といった外部ストレスが加わった場合に、第1の硬化性材料で形成される層と第2の硬化性材料で形成される層とが剥離することを防ぐことができる。また界面からの水分などの浸入を防ぎ、透光体へのクラックの発生を防ぐことができる。したがって発光体から発せられる光を、光路変更部である透光体の開放側表面部で基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射させて、より幅の広い光束として、安定して外部に出射することの可能な発光装置を実現することができる。
また本発明は、第1の硬化性材料と第2の硬化性材料とは、屈折率が略等しいことを特徴とする。
本発明に従えば、第1の硬化性材料と第2の硬化性材料とは、屈折率が略等しい。これによって透光体を一様な屈折率に形成することができるので、発光体から発せられる光が透光体の内部で反射または屈折されることを防ぎ、発光体から発せられる光を、光路変更部である透光体の開放側表面部により確実に入射させることができる。したがって発光体から発せられる光束を、より確実に、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射することの可能な発光装置が実現される。
また本発明は、前記本発明の発光装置と、
前記発光装置が対向して設けられる入射領域を含む光入射部および、光出射部を有し、光入射部から入射される光を拡散させて、光出射部から出射させる導光体とを備えることを特徴とする照明装置である。
本発明に従えば、導光体と、前述のような優れた発光装置とを備えて照明装置が実現される。前記本発明の発光装置は、前述のように発光体から発せられる光束を、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射することができるので、導光体の光入射部の入射領域に入射される光を、入射領域外の領域に容易に導くことができる。したがって、導光体の光入射部の入射領域と入射領域外の領域との間の輝度の差を容易に小さくすることができ、輝度むらを容易に抑制することができる。
本発明によれば、基体の凹所に充填されて発光体を覆う透光体が開放側表面部に光路変更部を有し、この光路変更部が凹状に形成されて、発光体から入射する光を、発光体の発光面に対して垂直な基準線との成す角度の絶対値が大きくなるよう反射可能に形成されるので、発光体から発せられる光束を、基準線との成す角度の絶対値が等しくまたは小さくなるように反射される場合に比べて、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射することのできる発光装置が実現される。このような発光装置を、導光体の光入射部の入射領域に対向して設けて光入射部に光を入射する光源として用いることによって、導光体の光入射部の光源に対向する入射領域から、光入射部のうちで入射領域を除く残余の領域に容易に導くことができるので、導光体の光入射部の入射領域と入射領域外の領域との間の輝度の差を容易に小さくすることができ、輝度むらを容易に抑制することができる。
また本発明によれば、透光体の開放側表面部の光路変更部を、発光体の発光面に直交する仮想一平面内で互いに交わる2つの平面状の面部分で構成し、各面部分を、発光体の発光面を含む仮想一平面に対して傾斜し、かつ隣合う面部分に近づくにしたがって発光体の発光面を含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成することによって、凹状に形成され、かつ発光体から入射する光を基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な光路変更部を容易に実現することができる。したがって発光体から発せられる光束を、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射することができ、導光体の光入射部における輝度むらをより容易に抑制可能な発光装置を、安価に実現することができる。
また本発明によれば、透光体の開放側表面部の一部分であって光路変更部の少なくとも一部分を覆うように反射体を設けることで、光路変更部の反射体で覆われる部分を透過する光を反射体で反射させて、発光体から発せられる光のうち、基体の凹部に向かって反射される光の比率をさらに高めることができるので、外部に出射される光束における強度のむらが一層抑制された発光装置が実現される。このような発光装置を、導光体の光入射部の入射領域に対向させて光源として用いることによって、導光体の光入射部の入射領域と入射領域外の領域との間の輝度の差を一層小さくし、輝度むらをより確実に抑えることが可能である。
また本発明によれば、透光体に発光材料を含有させることで、発光体から発せられる光で発光させて、この発光された光の色と発光体から発せられる光の色とが混色された色の光を外部に出射させることができる。したがって発光体および発光材料を適宜に選択することによって、所望の色の光を外部に出射することのできる発光装置を容易に実現することができる。
また本発明によれば、基体の発光体が収容された凹所に注入された第1の硬化性材料を、凹所の開放方向が鉛直方向に対して第1傾斜方向に傾斜する第1傾斜状態で、第1の硬化性材料の開放側表面部に未硬化部分が残存するように硬化させ、この第1の硬化性材料の開放側表面部に接するように第2の硬化性材料を注入して、凹所の開放方向が鉛直方向に対して第1傾斜方向とは鉛直方向に関して反対側の第2傾斜方向に傾斜する第2傾斜状態で、第1の硬化性材料とともに硬化させることによって、透光体の開放側表面部を、凹状であって、発光体から入射する光を基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な光路変更部として形成することができ、また第1の硬化性材料と第2の硬化性材料との密着性を確保し、第1の硬化性材料と第2の硬化性材料との間に界面が生じることを防ぐことができる。これによって発光体から発せられる光束を、より幅の広い光束として、安定して外部に出射することの可能な発光装置を実現することができる。このような発光装置を、導光体の光入射部の入射領域に対向させて光入射部に光を入射する光源として用いることによって、光入射部の入射領域と入射領域外の領域との間の輝度の差を容易に小さくすることができ、輝度むらを容易に抑制することができる。本発明の発光装置の製造方法では、透光体の開放側表面部を、前述のように金型を用いることなく、容易に形成することができるので、前述のような優れた発光装置を容易に、また安価に製造することができる。
また本発明によれば、第1の硬化性材料の屈折率と第2の硬化性材料の屈折率とを略等しくすることによって、透光体を一様な屈折率に形成することができるので、発光体から発せられる光が透光体の内部で反射または屈折されることを防ぐことができ、発光体から発せられる光を、光路変更部である透光体の開放側表面部により確実に入射させることができる。したがって発光体から発せられる光束を、より確実に、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射することのできる発光装置を実現することができる。
また本発明によれば、前記本発明の発光装置を導光体の光入射部の入射領域に対向して設けることで、導光体の光入射部の入射領域と入射領域外の領域との間の輝度の差を容易に小さくすることができ、光入射部における輝度むらを容易に抑制することができる。したがって、導光体の光出射部における輝度むらを容易に抑制することができる。
図1は本発明の第1実施形態の発光装置1を示す斜視図であり、図2は本発明の第1実施形態の発光装置1を示す平面図であり、図3および図4は本発明の第1実施形態の発光装置1を示す断面図である。図3は、図2に示す切断面線S3−S3における断面図であり、図4は、図2に示す切断面線S4−S4における断面図である。理解を容易にするために、図1では、発光体12および導電性ワイヤ16,17を実線で示し、また図1および図4では、配線パターン14,15は記載を省略する。発光装置1は、基体11と、発光体12と、透光体13と、配線パターン14,15と、導電性ワイヤ16,17と、端子電極25,26とを含んで構成される。
基体11は、発光体12を収容可能なパッケージすなわち筐体であり、略板状に形成され、一方向に開放する凹所、具体的には厚み方向一方に開放する凹所が形成される。基体11は、樹脂またはセラミックスなどの絶縁性材料によって形成される。基体11の凹所は、角錐台を逆さにした逆角錐台状、より詳細には逆四角錐台状に形成される。つまり基体11の凹所を規定する凹部20の側壁部22は、底部21に垂直な仮想一平面に対して傾斜して形成される。
基体11の凹部20、より詳細には凹部20の側壁部22は、入射する光を反射させるように形成され、光反射用の反射壁として機能する。本実施形態では、凹部20の底部21は、側壁部22と同様に、入射する光を反射させるように形成される。凹部20の開口端部は、その長辺部が基体11の長辺部に平行な長方形状に形成される。
以下、基体11の厚み方向一方Z1を単に厚み方向一方Z1といい、基体11の厚み方向他方Z2を単に厚み方向他方Z2といい、厚み方向一方Z1と厚み方向他方Z2とを含んで厚み方向Zという。厚み方向一方Z1は、基体11の凹所の開放方向である。
基体11は、厚み方向Zに垂直な一方向に長辺が平行な長方形板状である。以下、この厚み方向Zに垂直な一方向を第1方向Xといい、第1方向Xの一方を第1方向一方X1といい、他方を第1方向他方X2という。また厚み方向Zおよび第1方向Xに垂直な一方向を第2方向Yといい、第2方向Yの一方を第2方向一方Y1といい、他方を第2方向他方Y2という。第1方向Xは、基体11の長手方向に一致し、第2方向Yは、基体11の短手方向に一致する。
発光体12は、基体11の凹所に収容される。発光体12は、基体11の凹所の開放方向である厚み方向一方Z1に光を発するように、光を発する発光面12aが基体11の凹所の開口に向き、厚み方向他方Z2の一表面が凹部20の底部21に設置される。本実施形態では発光体12は、発光素子、具体的には発光ダイオード(略称LED)素子によって実現される。発光体であるLED素子12は、たとえば基板にN型半導体層およびP型半導体層を積層して形成し、各半導体層の表面部にP側電極パッドおよびN側電極パッドをそれぞれ形成することによって形成される。
透光体13は、透光性を有し、基体11の凹所に充填されて発光体12を覆う。透光体13は、透光性を有する材料からなり、たとえば透光性を有する硬化性材料によって形成される。透光性を有する硬化性材料としては、たとえばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂などの光硬化性樹脂などが挙げられる。透光体13を形成する硬化性材料は、後述するように基体11の凹所に発光体12が収容された状態で、流動性を有する状態で流し込まれて硬化する。このようにして透光体13は、基体11に対して発光体12を固定する。
透光体13の表面部のうち、基体11の凹所が開放する開放方向である厚み方向一方Z1側の表面部(以下「開放側表面部」という)30は、光路変更部を有する。本実施形態では、透光体13の開放側表面部30全体が、光路変更部を構成する。光路変更部である開放側表面部30は、発光体12に向かって凹む凹状に形成される。開放側表面部30は、一方向、具体的には基体11の短手方向である第2方向Yに一様な形状に形成される。
透光体13の光路変更部である開放側表面部30は、後述する図5および図6に示すように、発光体12から入射する光を、発光体12の発光面12aに対して垂直な基準線(以下、単に「基準線」ということがある)Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能に形成される。「基準線Lとの成す角度」とは、光の光路と基準線Lとの成す角度のうち、小さい方の角度をいう。本実施形態では、光路と基準線Lの成す角度の値を、図5および図6の紙面に向かって反時計まわり方向における基準線Lから光路への回転角度を正(+)とし、時計まわり方向における基準線Lから光路への回転角度を負(−)として表す。
光路変更部である開放側表面部30は、より詳細には、平面状に形成される2つの面部分31,32、すなわち第1傾斜部分31および第2傾斜部分32を有する。本実施形態では、透光体13の開放側表面部30は、第1および第2傾斜部分31,32で構成される。第1および第2傾斜部分31,32は、隣合って互いに傾斜して形成され、発光体12の発光面12aに直交する仮想一平面内で、つまり発光体12を臨む位置で互いに交わる。
第1および第2傾斜部分31,32はいずれも、発光体12の発光面12aに対して傾斜するように形成される。第1および第2傾斜部分31,32は、隣合う傾斜部分31,32に近づくにしたがって発光体12の発光面12aを含む仮想一平面(以下「第1仮想平面」という)Q1との距離が小さくなるように形成される。つまり第1傾斜部分31は、第2傾斜部分32に近づくにしたがって第1仮想平面Q1との距離が小さくなるように形成され、第2傾斜部分32は、第1傾斜部分31に近づくにしたがって第1仮想平面Q1との距離が小さくなるように形成される。これによって光路変更部である開放側表面部30が凹状に形成され、透光体13の開放側表面部30に凹部が形成される。本実施形態では透光体13の開放側表面部30全体が凹部を構成する。
開放側表面部30を構成する第1および第2傾斜部分31,32は、基体11の凹部20の底部21に対して傾斜する平面である。本実施形態では、発光体12は、凹部20の底部21の第1方向Xにおける両端部間の中央部であって、第2方向Yにおける両端部間の中央部に設けられる。したがって第1および第2傾斜部分31,32は、凹部20の長手方向である第1方向X側の側壁部22から遠ざかるにしたがって、つまり凹部20の第1方向Xにおける両端部間の中央部に近づくにしたがって、凹部20の底部21に近づくように形成される。本実施形態では、第1および第2傾斜部分31,32の底部21に対する傾斜角度、すなわち発光体12の発光面12aに対する傾斜角度は、略等しい。用語「略等しい」は、「等しい」を含む。
本実施形態において透光体13は、発光体12から発せられる光によって励起されて発光する発光材料を含有する。発光材料としては、たとえば、光励起によって蛍光およびりん光のいずれか一方または両方を発する材料(以下「蛍光材料」という)が挙げられる。透光体13が発光材料を含有する場合、透光体13は、たとえば、発光材料を含有する硬化性材料を基体11の凹所に注入して硬化させることによって形成される。
透光体13に含有される発光材料は、発光体12から発せられる光の波長に応じて選ばれる。たとえば発光体12として、青色光または紫外光を発するLED素子が用いられる場合、このLED素子12から発せられる光で励起されて、そのLED素子12から発せられる光よりも長波長側の光を発する発光材料が用いられる。本実施形態では、発光体12として、青色光を発するLED素子(以下「青色発光LED素子」という)が用いられ、透光体13に含有される発光材料として、青色光で励起されて黄色光を発する蛍光材料(以下「黄色発光蛍光材料」という)が用いられる。
配線パターン14,15は、基体11の凹部20の底部21に形成される。配線パターン14,15は2つが形成され、導電性ワイヤ16,17は2つが設けられる。第1配線パターン14は、第1導電性ワイヤ16を介して発光体12のP側電極パッドと電気的に接続される。第2配線パターン15は、第2導電性ワイヤ17を介して発光体12のN側電極パッドに電気的に接続される。導電性ワイヤ16,17は、たとえば金(Au)から成るAu線、すなわちAuワイヤによって実現される。
第1配線パターン14は、基体11の長手方向一端部である第1方向一方X1側の端部に設けられる第1端子電極25に電気的に接続される。第2配線パターン15は、基体11を厚み方向Zに貫通する貫通電極23を介して、基体11の厚み方向他表面部に設けられる裏面配線24に電気的に接続され、さらに裏面配線24を介して、基体11の長手方向他端部である第1方向他方X2側の端部に設けられる第2端子電極26に電気的に接続される。
基体11は、本実施形態では配線基板27とカップ形成用基板28とを含む。配線基板27およびカップ形成用基板28は、略板状に形成される。前述の配線パターン14,15、貫通電極23、裏面配線24および端子電極25,26は、配線基板27に設けられる。配線基板27の厚み方向一方Z1側の表面部(以下「厚み方向一表面部」ともいう)には、第1および第2配線パターン14,15とともに、他の配線パターン29が設けられる。カップ形成用基板28には、基体11の凹所となる貫通孔が形成される。配線基板27とカップ形成用基板28とを、たとえば接着剤で貼り合わせることによって、基体11が形成される。基体11の凹部20の底部21は、配線基板27の厚み方向一表面部で構成され、側壁部22は、カップ形成用基板28の貫通孔を規定する表面部で構成される。
カップ形成用基板28は、より詳細にはカップ基板本体28aとカップ部材28bとを含む。カップ基板本体28aは、略板状に形成され、その厚み方向に貫通して、厚み方向に一様な形状、具体的には角柱状の貫通孔が形成される。カップ部材28bは、略板状に形成され、その厚み方向に貫通して、厚み方向一方側の開口端部に近づくにしたがって開口径が拡開する貫通孔が形成される。
カップ部材28の貫通孔を規定する孔部の内壁には、図示しない反射層が設けられる。反射層は、入射する光を反射させるように形成され、より詳細には入射する光に対して高い反射率を有するように、本実施形態では0.8以上の反射率を有するように形成される。この反射層とカップ部材28の孔部とを含んで、基体11の凹部20の側壁部22が構成される。側壁部22に入射する光は、より詳細にはカップ部材28の孔部の内壁に形成される反射層に入射し、反射層で反射される。
反射層の材料としては、反射率の高い材料、本実施形態では反射率が0.8以上の材料が用いられる。このような材料としては、たとえば光反射性を有する樹脂(以下「光反射性樹脂」という)、銀、アルミニウムなどの金属、樹脂表面に、銀(Ag)メッキなどのメッキなどによって、銀またはアルミニウムなどの金属からなる金属層を形成したものが挙げられる。光反射性樹脂としては、白色樹脂、たとえば酸化チタンなどの白色顔料を混入したポリアミド系樹脂などが挙げられる。光反射性樹脂を用いて反射層を形成する場合、その厚みによって反射率が変わり、たとえば、ある厚みでは反射率が約1.0であっても、厚みが変わると0.9を下回ることもある。したがって光反射性樹脂を用いて反射層を形成する場合、反射層の厚みは、反射層が目的とする反射率を有するように、本実施形態では0.8以上の反射率を有するように選ばれる。また反射層は、光反射性樹脂表面にAgメッキなどを施したものによって形成されてもよい。光反射性樹脂表面にメッキなどを施して金属層を形成することで、反射率に対する反射層の厚みの影響を抑えることができる。
カップ部材28bは、カップ基板本体28aの貫通孔に嵌合可能に形成される。カップ部材28bをカップ基板本体28aの貫通孔に嵌合して貼り合わせることによって、カップ形成用基板28が形成される。カップ基体本体28aおよびカップ部材28bは、たとえば樹脂を成型することによって、または金属を加工することによって形成される。
図5は、本実施形態である第1実施形態の発光装置1における発光状態と、透光体130の開放側表面部130aが平坦に形成される発光装置(以下「平坦面型発光装置」という)100における発光状態とを対比して示す断面図である。図6は、図5に示す発光装置1,100を拡大して示す端面図である。図6では、理解を容易にするために、図5に示す発光装置1,100の端面構成を示し、また配線パターン14,15および導電性ワイヤ16,17については記載を省略する。図5(a)および図6(a)は、本実施形態の発光装置1における発光状態を示し、図5(b)および図6(b)は、平坦面型発光装置100における発光状態を示す。図5および図6では、理解を容易にするために、透光体13,130についてはハッチングを省略する。
発光体12として用いられるLED素子は、点状光源、つまり放射状に光を出射する光源であるが、その光出力強度には分布、つまり指向性がある。LED素子の指向特性で光出力強度がピークとなる、つまり最大となる方向は、たとえばLED素子の発光面12aに対して90°または30〜40°傾いた方向である。このピークとなる方向から周方向に沿って発光面12aに近づくにしたがって、LED素子の光出力強度は下がってくる。「LED素子の発光面」とは、LED素子のPN接合面であるが、前述の図1、図3および図5では理解を容易にするために、LED素子12の厚み方向一方Z1側の表面を発光面12aとして示す。
本実施形態の発光装置1では、透光体13の開放側表面部30は、光路変更部であり、発光体12から入射する光を、発光体12の発光面12aに対して垂直な基準線Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能に形成される。つまり開放側表面部である光路変更部30は、図6(a)に示すように、光路変更部30で反射された光51bの光路と基準線Lとの成す角度α2の絶対値|α2|が、発光体12から光路変更部30に入射する光51aの光路と基準線Lとの成す角度α1の絶対値|α1|よりも大きくなるように反射するように形成される。したがって光路変更部30に対する光51の入射角θは、光路変更部30に入射する光51aの光路と基準線Lとの成す角度α1の絶対値|α1|よりも大きくなる。
これに対し、平坦面型発光装置100では、図6(b)に示すように、透光体130の開放側表面部130aは平坦に形成されるので、発光体12から入射される光は、開放側表面部130aで、基準線Lとの成す角度の絶対値が等しくなるように反射される。したがって開放側表面部130aで反射された光52bの光路と基準線Lとの成す角度β2の絶対値|β2|は、発光体12から開放側表面部130aに入射する光52aの光路と基準線Lとの成す角度β1の絶対値|β1|と等しく、また開放側表面部130aに対する入射光52aの入射角θに等しくなる。
また図示しないが、透光体の開放側表面部が凸状に形成される場合には、開放側表面部は、発光体12から入射する光を、基準線Lとの成す角度が小さくなるように反射する。したがって開放側表面部で反射された光の光路と基準線Lとの成す角度の絶対値は、発光体12から開放側表面部に入射する光の光路と基準線Lとの成す角度の絶対値よりも小さくなる。また開放側表面部に対する入射光の入射角θは、開放側表面部に入射する光の光路と基準線Lとの成す角度の絶対値よりも小さくなる。
したがって本実施形態では、発光体12から発せられて透光体13の開放側表面部30に入射する光51を、基準線との成す角度の絶対値が等しくまたは小さくなるように反射される場合に比べて、光路が基準線Lに垂直な方向、具体的には第1方向一方X1または他方X2に、より大きく拡開するように反射させることができる。
このようにして透光体13の内部に反射された光51bは、基体11の凹部20、たとえば凹部20の側壁部22に入射する。基体11の凹部20は、入射する光51bを反射するように形成されるので、透光体13の開放側表面部である光路変更部30で反射された光51は、基体11の凹部20で凹所の開放方向Z1に反射されて、透光体13の開放側表面部30を通過して外部に出射される。
本実施形態では、前述のように透光体13の開放側表面部である光路変更部30で、より大きく拡開するように発光体12からの光を反射させることができるので、この反射された光が凹部20、具体的には凹部20の側壁部22に当たって反射されることによって、結果として光が外側へ広がる特性が得られる。このように凹部20の側壁部22で外側へ広がって反射された光が、透光体13を透過して、発光方向である開放方向Z1へ出射されて、発光体12から直接外部に出射される光とともに外部に出射される。したがって本実施形態では、発光体12から発せられる光51を、透光体130の開放側表面部130aで基準線Lとの成す角度の絶対値が等しくまたは小さくなるように反射される場合に比べて、より大きく拡開して外部に出射させることができる。
また本実施形態では、透光体13の開放側表面部である光路変更部30は凹状に形成されるので、発光体から発せられた光が光路変更部30に入射するときに、入射位置における接平面の法線と入射光線との成す角度である入射角を、光路変更部30が凸状または平坦に形成される場合に比べて大きくすることができる。これによって発光体12から発せられる光が、臨界角を超える角度で光路変更部30に入射しやすくなり、全反射が起こりやすくなるので、発光体12から発せられる光のうち、光路変更部30で反射される光の比率を高めることができる。これによって透光体13の開放側表面部である光路変更部30および基体11の凹部20で順次反射されて外部に出射する光の強度を高めることができるので、外部に出射される光束における強度のむらを抑えることができる。したがって発光体12から発せられる光束を、より大きく拡開して一定の強度の光束として外部に出射させることができる。
さらに具体的に述べると、たとえば光出力強度がピークとなる方向が発光面12aに対して30〜40°傾いた方向である場合、この光出力強度がピークとなる方向に出射される光41は、凹部20の長手方向である第1方向Xにおける両端部間の中間部で、透光体13,130の開放側表面部30,130aに入射する。図5(b)に示す平坦面型発光装置100では、透光体130の開放側表面部130aが平坦に形成されるので、光出力強度がピークとなる方向に出射される光41は、臨界角未満の入射角θbで透光体130の開放側表面部130aに入射しやすく、開放側表面部130aと外部の空気層との界面で反射されずに外部に出射されやすい。つまり平坦型発光装置100では、発光体であるLED素子12の発光面12から発せられた光のうち、多くの光が、開放側表面部130aで反射されずそのまま外部に出射される。
平坦面型発光装置100においても、透光体130の開放側表面部130aの第1方向Xにおける両端部では、臨界角を超える入射角θaで光42が入射して全反射が生じ、基体11の凹部20の側壁部22に向かって反射されることがある。この開放側表面部130aの第1方向X両端部に入射する光42は、光出力強度がピークとなる方向よりも発光面12aに近い方向に出射される光であり、その光出力強度は、ピークとなる方向に出射される光41に比べて低い。この光出力強度の低い光42が、ピークとなる方向に出射されて透光体130の開放側表面部130aを透過する光出力強度の高い光41と合わさっても、外部に出射される光束の光出力強度に対する寄与は小さい。このように平坦面型発光装置100では、凹部20の側壁部22で反射されて出射する光42の光出力強度に対する寄与が小さいので、外部に出射される光束の幅は、開放側表面部130aの第1方向X両端部および凹部20の側壁部22で反射された光42が含まれていない場合と同程度になる。
したがって平坦面型発光装置100では、凹部20の側壁部22に反射板などを設けても、多少の効果はあるものの、結局はLED素子12の指向特性に近い光束、つまりLED素子12から発せられる光束と同程度の幅の光束しか得られない。
これに対し、本実施形態の発光装置1では、図5(a)に示すように、発光体であるLED素子12を覆う透光体13の光出射部である開放側表面部30は、凹状、具体的には、透光体13の開放側表面部30は、第1方向Xに垂直な断面形状がV字状であって、その端部同士を結んで形成される三角形の頂点がLED素子12側に配置され、底辺が頂点よりも発光方向である開放方向Z1に配置された凹形状に形成される。つまり透光体13の開放側表面部30には、第1方向Xに垂直な断面において開放側表面部30の端部同士を結んで形成される三角形が、頂点が発光体12側を向く逆三角形になるような窪みが形成される。このように光路変更部である開放側表面部30が凹状に形成されるので、LED素子12から透光体13の開放側表面部30に当たる角度が浅くなり、つまり開放側表面部30への入射角が大きくなり、開放側表面部30と外部との界面で全反射が起こり易くなる。
したがって本実施形態では、透光体13の開放側表面部である光路変更部30の第1方向Xにおける両端部間の中間部においても全反射が起こり易く、この中間部に入射する、光出力強度がピークとなる方向に出射される光41を、臨界角を超える入射角θaで光路変更部30に入射させて、基体11の凹部20に向かって反射させることが可能である。このようにして一度透光体13の内部へ反射された光が凹部20の側壁部22に当たって反射され、開放方向Z1へ出射される。
光路変更部30の第1方向Xにおける両端部間の中央部付近では、入射する光43が、光路変更部30と外部の空気層との界面で反射されずに、直接外部に出射される。この発光体12から直接外部に出射される光43と、光路変更部30および凹部20の側壁部21で順次反射されて外部に出射される光41,42とが合わさって、光束として外部に出射される。本実施形態では、光出力強度がピークとなる方向に出射される光41、つまり最大強度の光41が、光路変更部30および凹部20の側壁部22で反射されて外部に出射される光に含まれ、外部に出射される光束の光出力強度に対して大きく寄与する。したがって外部に出射される光束が、凹所の開放方向Zに垂直な第1方向Xに広がり、結果として幅を持った発光が得られる。
このように本実施の形態では、発光体であるLED素子12の発光面12aから発せられて、LED素子直上の開放側表面部30、すなわち開放側表面部30のLED素子12を臨む部分に入射する光の一部が、外部に出射されずに開放側表面部30で反射されて周囲部に広がって透光体13の内部に戻る。この光路変更部である開放側表面部30で一度透光体13の内部へ反射された光が凹部20の側壁部22に当たって反射され、結果として光が外側へ広がる特性が得られる。さらに、この透光体13の内部へ反射された光が基体11の凹部20の側壁部22で反射され、発光方向である開放方向Z1へ出射されることで、発光体12から直接外部に出射される光と反射壁である凹部20の側壁部22で反射されて外部に出射される光とが合わさって、結果として幅を持った発光が得られることになる。
つまり本実施形態の発光装置1では、透光体13の開放側表面部30による内部反射を利用して、LED素子12の発光をより大きく拡開して広指向角とし、線状に発光する、すなわち幅をもった発光とすることができるので、点光源ではなく、幅をもった光源に変換することができる。
また本実施形態では、透光体13の開放側表面部30は、第1および第2傾斜部分31,32で構成される。第1および第2傾斜部分31,32は、平面状に形成され、発光体12の発光面12aに直交する仮想一平面内で互いに交わる。また第1および第2傾斜部分31,32は、発光体12の発光面12aを含む仮想一平面に対して傾斜し、かつ隣合う面部分31,32に近づくにしたがって発光体12の発光面12aを含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成される。このような第1および第2傾斜部分31,32で開放側表面部30が形成されるので、開放側表面部30が、凹状であって、かつ発光体12から入射する光を基準線Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な光路変更部として形成される。したがって光路変更部を容易に実現することができる。
また本実施形態では、透光体13は発光材料を含有するので、透光体13において、発光体12から発せられる光で発光させて、この発光された光の色と発光体12から発せられる光の色とが混色された色の光を、外部に出射させることができる。
図7は、本発明の第1実施形態の発光装置1を備える照明装置60を分解して示す分解斜視図である。照明装置60は、対象物を照明光によって照明するための装置である。照明装置60は、面発光型の照明装置であり、たとえば透過型の液晶表示装置に備えられ、液晶表示パネルを照明するバックライト装置として用いられる。液晶表示装置において照明装置60は、液晶表示パネルに対向して設けられ、液晶表示装置の操作者が表示画面を見る側とは反対側から、対象物である液晶表示パネルを照明する。照明装置60は、液晶表示パネルの照明に限定されず、他の対象物の照明またはイルミネーションなどに使用されてもよい。
照明装置60は、第1実施形態の発光装置1と、導光体61と、光学シート62〜64とを備える。本実施形態では、発光装置1は複数、より詳細には3つが設けられる。また光学シート62〜64は、複数、本実施形態では3つが設けられる。
導光体61は、光入射部61aおよび光出射部61bを有し、光入射部61aから入射される光を拡散させて、光出射部61bから出射する。本実施形態において導光体61は、板状に形成される導光板であり、その一側部が光入射部61aであり、厚み方向両側の表面部のうち、少なくともいずれか一方の表面部、本実施形態では一方の表面部が光出射部61bである。導光体61の厚み方向両側の表面部61b,61cのうち、光出射部61bと反対側の表面部である光反射部61cは、入射する光を反射させるように形成される。
導光体61は、より詳細には平行平板状であり、光出射部61bおよび光反射部62cである厚み方向両側の表面部は、相互に平行な平面に形成される。導光体61の形状は、本実施形態では厚み方向両側の表面部が相互に平行な形状である平行平板状であるが、これに限定されず、たとえば、厚み方向一方側の表面部が厚み方向他方側の表面部に対して傾斜する形状である楔状、または平行平板状の部分と楔状の部分とが組み合わされた形状であってもよい。
導光体61の一側部である光入射部61aは、発光装置1が対向して設けられる入射領域65を含む。入射領域65は、発光装置1と同数が設定される。本実施形態では、3つの発光装置1が設けられるので、光入射部61aには3つの入射領域65が設定される。各発光装置1は、光入射部61aの対応する入射領域65に対向して設けられる。このように照明装置60は、導光体61の一側部である光入射部61aに対向して、光源である発光装置1が設けられるエッジライト式の照明装置である。
発光装置1は、前述の図1に示す基体11の凹所の開放方向である厚み方向一方Z1が、導光体61の光入射部61aの端面に垂直な方向、より詳細には光入射部61aの端面に垂直であって導光体61の厚み方向に垂直な方向に一致するように設けられる。したがって発光装置1は、透光体13の開放側表面部30および基体11の厚み方向一方Z1側の表面部が、導光体61の光入射部61aに対向し、光入射部61aに向けて放射状に光を出射する。
導光体61は、より詳細には長方形板状であり、長辺部が発光装置1の基体11の厚み方向Zに平行に配置される。導光体61の光入射部61aは、発光装置1の基体11の厚み方向Zに垂直な2つの短辺部のうち、厚み方向他方Z2側の短辺部である。発光装置1は、より詳細には、基体11の長手方向である第1方向Xが、導光体61の光入射部61aの端面に平行であって導光体61の厚み方向に垂直な方向に一致し、基体11の短手方向である第2方向Yが、導光体61の光入射部61aの端面に平行であって導光体61の厚み方向に平行な方向に一致するように設けられる。
3つの光学シート62〜64のうち、拡散シート62およびプリズムシート63は、導光体61の厚み方向一方側、すなわち光出射部61b側に設けられる。拡散シート62およびプリズムシート63は、この順に光出射部である導光体61の厚み方向一方Y1側の表面部61bに積層して設けられる。拡散シート62は、光出射部61bから出射されて入射する光を拡散させる。プリズムシート63は、拡散シート62で拡散されて入射する光の方向性を制御する。拡散シート62およびプリズムシート63を光出射部62bに設けることによって、照明装置60から出射される光の輝度を向上させ、また輝度のばらつきを抑えることができる。
3つの光学シート62〜64のうち、反射シート64は、光出射部61bと反対側の光反射部である導光体61の厚み方向他方側の表面部62cに設けられる。反射シート64は、導光体61の光反射部62から出射して入射する光を反射させ、発光装置1から入射された光が導光体61の外部に出射することを防止する。反射シート64を光反射部61cに設けることによって、照明装置60から出射される光の輝度を向上させることができる。このように光学シート62〜64を設けることによって、高輝度を実現し、かつ輝度のばらつきを抑えることができる。光学シート62〜64は4つ以上が設けられてもよく、たとえば拡散シート62およびプリズムシート63は、それぞれ2つ以上が設けられてもよい。
照明装置60によれば、発光装置1から導光体61の光入射部61aに光が入射され、この入射された光が導光体61の内部および各光学シート62〜64において、反射および屈折を繰返し、導光体61の光出射部61bの端面に垂直な一方向である導光体61の厚み方向一方、すなわち第2方向一方Y1に出射される。
本実施形態の発光装置1は、前述のように発光体12から発せられる光束を、より大きく拡開して外部に出射することができるので、前述の図5(b)に示す平坦面型発光装置100のような点発光ではなく、幅を持った発光になる。したがって本実施形態の発光装置1を用いることによって、導光体61への入光後の輝度むらを抑制し易くなるので、面発光装置である照明装置60の輝度むらを抑制することが可能である。
具体的に述べると、本実施形態の発光装置1を用いる場合、平坦面型発光装置100が用いられる場合に比べて、導光体61の光入射部61aに対して、より幅の広い光束を入射させることができる、つまり光入射部61aのより広範囲に光を入射させることができる。導光体61の光入射部61aに入射した光は、導光体61の各部たとえば光反射部61cで反射されて拡散され、光出射部61bから出射する。本実施形態では導光体61の光入射部61aに幅の広い光束を入射させることができるので、光反射部61cにおいて、より広範囲に光を拡散させることができる。このように本実施形態では、導光体61の光入射部61aの入射領域65に入射される光を、光反射部61cで反射させることで、光入射部61aの入射領域65外の領域に容易に導くことができる。したがって導光体61の光入射部61aの入射領域65と入射領域65外の領域との間の輝度の差を容易に小さくすることができるので、輝度むらを容易に抑制することができる。
また導光体61では、相対的に明るい入射領域65の部分から、入射領域65と入射領域65との間の相対的に暗い領域である、入射領域65外の領域に光を導き、入射領域65と入射領域65外の領域との間の輝度の差を小さくするために、入射領域65に入射される光を何回かの反射などによって、入射領域65外の領域に持ってくる。導光体61での反射回数が少ないほど、また通過距離が少ないほど、導光体61外への透過、導光体61内での吸収などによる光損失が抑えられるので、導光体61の内部では、不要な反射を行わない方が好ましい。
本実施形態では、前述のように発光装置1から幅の広い光が入射されるので、導光体61に対して、入射領域65外の領域に光を導くための反射構造および、光出射部61bに光を導くための反射構造を容易に設けることができる。したがって導光体61内での光損失を抑え、光損失による輝度の低下を防ぐことができるので、容易に光出射部61bにおける輝度を高めて、発光効率を高めることができる。
また本実施形態の発光装置1では、透光体13が発光材料を含有するので、透光体13において、発光体12から発せられる光で発光させて、この発光された光の色と発光体12から発せられる光の色とが混色された色の光を、外部に出射させることができる。このような発光装置1を備えて図7に示す照明装置60が構成されるので、発光体12から発せられる光に色度のばらつきが生じている場合、発光材料からの発光色を適宜に選択することによって、発光装置1ごとの色度のばらつきの影響を抑えて、光出射部61bにおける色度のばらつきを抑えることができる。
本実施形態では、発光体12は青色発光LED素子であり、透光体13には黄色発光蛍光材料が含有されるので、青色と黄色との混色による白色発光を実現することができる。したがって白色発光のLED素子を発光体12として用いる場合とは異なり、LED素子12ごとの色度のばらつきの影響を抑えて、発光装置1ごとの色度のばらつきを抑え、色度のばらつきの少ない白色発光を実現することができる。
図8は、本発明の第1実施形態の発光装置1の製造方法の手順を示すフローチャートである。図9Aおよび図9Bは、第1実施形態の発光装置1の製造方法における各製造工程を示す断面図である。製造工程は、図9A(1)〜図9B(2)の順に進む。まずステップs0で、製造に必要な材料および装置を準備すると、ステップs1に進み、製造作業を開始する。
ステップs1の収容体形成工程では、図9A(1)に示すように基体11の凹所に発光体12を収容して、基体11の凹所に発光体12が収容された収容体70を形成する。具体的には、基体11の凹部20の底部21、より詳細には底部21に形成された第1配線パターン14の厚み方向一方Z1側の表面部に発光体12を配置してダイボンドし、発光体12の各電極パッドと対応する配線パターン14,15とを導電性ワイヤ16,17で電気的に接続してワイヤボンドする。
発光体12は、凹所の開放方向である厚み方向一方Z1に光を発するように、より詳細には発光面12aが厚み方向一方Z1を向くように配置されて収容される。本実施形態において発光体12は、凹部20の底部21の第1方向Xにおける両端部間の中央部であって、第2方向Yにおける両端部間の中央部に配置される。このようにして収容体70を形成すると、ステップs2に進む。
ステップs2の第1注入工程では、収容体70の基体11の凹所に、透光性を有する第1の硬化性材料71を注入する。本実施形態では、基体11の凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して予め定める第1傾斜方向D1に傾斜する第1傾斜状態で、第1の硬化性材料72を基体11の凹所に注入する。より詳細には、図9A(1)に示すように収容体70を第1基体固定台71で固定することによって収容体70を第1傾斜状態に配置し、この状態で図9A(2)に示すように第1の硬化性材料75を基体11の凹所に注入する。第1の硬化性材料75は、発光体12の周囲、本実施形態では発光体12の周囲および導電性ワイヤ16,17を覆うように注入される。
本実施形態では、第1の硬化性材料75を基体11の凹所に注入するときには、基体11の凹部20の側壁部22を伝わらせるように第1の硬化性材料75を流し込む。これによって、気泡の発生を防止または抑制することができる。第1の硬化性材料75としては、たとえばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂などの光硬化性樹脂が挙げられる。本実施形態では熱硬化性樹脂が用いられる。
第1傾斜状態における開放方向Z1の傾斜方向である第1傾斜方向D1は、鉛直方向Vに対して予め定める第1傾斜角度γ1傾斜する方向である。第1傾斜角度γ1は、鉛直方向Vと第1傾斜方向D1との成す角度のうち90°以下の角度をいい、鉛直方向Vから第1傾斜方向D1への反時計まわり方向の回転角度を正(+)とし、鉛直方向Vから第1傾斜方向D1への時計まわり方向の回転角度を負(−)として表す。第1傾斜角度γ1は、発光体12の指向特性および、発光装置1に求められる特性たとえば光の出射方向などに応じて選ばれる。
第1基体固定台71は、略直方体状であり、平坦な一表面部(以下「設置面部」という)72を有し、この設置面部72を介して作業場に設置される。第1基体固定台71は、設置面部72が水平方向に平行になるように設置される。第1基体固定台71の設置面部72と反対側の表面部(以下「収容面部」という)73は、凹状に形成され、収容体70を収容可能な収容部74を有する。
収容面部73は、平面状に形成される面部分であって、設置面部72に対して傾斜する2つの面部分73a,73b、すなわち第1傾斜部分73aおよび第2傾斜部分73bを有する。第1および第2傾斜部分73a,73bは、隣合って互いに傾斜して形成され、収容部74を構成する。本実施形態では、収容面部73の第1および第2傾斜部分73a,73bを除く残余の部分は、平面状に形成され、設置面部72に対して平行に形成される。
第1基体固定台71において、収容面部73の第1傾斜部分73aは、設置面部72に対して第1傾斜角度γ1傾斜して形成される。収容体70は、基体11の厚み方向他方Z2側の表面部が、第1基体固定台71の第1傾斜部分73aに沿うように配置されて固定される。第1基体固定台71は、設置面部72が水平方向に平行になるように設置されるので、基体11の厚み方向他方Z2側の表面部が第1傾斜部分73aに沿うように収容体70を配置して固定することによって、収容体70を第1傾斜状態に配置することができる。
第1基体固定台71において、第2傾斜部分73bの設置面部72に対する傾斜角度は、基体11の形状に応じて選ばれ、本実施形態では、第1傾斜部分73aと第2傾斜部分73bとの成す角度が、基体11の厚み方向他方Z2側の表面部と、基体11の長手方向である第1方向一方X1側の表面部(以下「第1側面部」という)11aとの成す角度に略等しくなるように選ばれる。これによって基体11の厚み方向他方Z2側の表面部が第1傾斜部分73aに沿い、基体11の第1側面部11aが第2傾斜部分73bに沿う状態で収容体70が固定されるので、収容体70を安定して固定することができる。このように収容体70を第1基体固定台71で固定して第1傾斜状態に配置した状態で、基体11の凹所に第1の硬化性材料75を注入すると、ステップs3に進む。
ステップs3の第1硬化工程では、基体11の凹所に注入された第1の硬化性材料75を、基体11の凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して第1傾斜方向D1に傾斜する第1傾斜状態、すなわち凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して第1傾斜角度γ1傾斜する状態で、半硬化させる。このようにステップs3では、第1の硬化性材料75を完全には硬化させずに半硬化状態に留める。第1の硬化性材料75は、より詳細には、少なくとも開放側表面部75aに未硬化部分が残存し、かつ第1傾斜状態における形状が、第1傾斜状態に配置されていないときにも維持される程度に硬化される。
本実施形態では、第1の硬化性材料75の開放方向Z1側の表面部75a、すなわち凹所に注入された第1の硬化性材料75で形成される層の開放方向Z1側の表面部(以下「開放側表面部」という)75aに未硬化部分が残存するように、第1の硬化性材料75を硬化させる。これによって開放側表面部75aに未硬化部分が残存する半硬化層76が形成される。第1の硬化性材料75は、本実施形態では熱硬化性樹脂であるので、加熱によって硬化される。第1の硬化性材料75として光硬化性樹脂が用いられる場合には、第1の硬化性材料75は、光照射によって硬化される。
本実施形態では、前述のステップs2の第1注入工程において収容体70を第1基体固定台71で固定して第1傾斜状態に配置し、この状態で基体11の凹所に第1の硬化性材料75を注入するので、第1の硬化性材料75を注入した後、そのまま収容体70を第1基体固定台71で固定した状態を保持してステップs3に進み、第1の硬化性材料75を硬化させる。第1基体固定台71で固定した状態に保持することで、第1傾斜状態で第1の硬化性材料75を硬化させることができる。このようにして第1の硬化性材料75を半硬化させると、ステップs4に進む。
ステップs4の第2注入工程では、透光性を有する第2の硬化性材料85を、第1のステップs3の第1硬化工程で半硬化された第1の硬化性材料75の開放側表面部75aに接するように、収容体70の基体11の凹所に注入する。本実施形態では、基体11の凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して第1傾斜方向D1とは鉛直方向に関して反対側の第2傾斜方向に傾斜する第2傾斜状態で、第2の硬化性材料85を基体11の凹所に注入する。より詳細には、図9A(3)に示すように収容体70を第2基体固定台81で固定することによって収容体70を第2傾斜状態に配置し、この状態で図9B(1)に示すように第2の硬化性材料85を基体11の凹所に注入する。第2の硬化性材料85は、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との境界面の開放方向Z1における先端部分が、発光体であるLED素子12の中央に来るように、つまりLED素子12の発光面12aの第1方向Xにおける両端部間の中央部に直交する仮想平面内に位置するように注入される。
本実施形態では、第2の硬化性材料85を基体11の凹所に注入するときには、第1の硬化性材料75を注入するときと同様に、基体11の凹部20の側壁部22を伝わらせるように第2の硬化性材料85を流し込む。これによって気泡の発生を防止または抑制することができる。第2の硬化性材料85としては、第1の硬化性材料85と同様の材料が挙げられ、本実施形態では熱硬化性樹脂が用いられる。第2の硬化性材料85は、第1の硬化性材料75と屈折率が略等しく選ばれる。つまり第1の硬化性材料75の屈折率と、第2の硬化性材料85の屈折率とは、略等しい。本実施形態では、第2の硬化性材料85には、第1の硬化性材料75と同一の材料が用いられる。
第2傾斜状態における開放方向Z1の傾斜方向である第2傾斜方向D2は、鉛直方向Vに対して予め定める第2傾斜角度γ2傾斜する方向である。第2傾斜角度γ2は、第1傾斜角度γ1と同様に、鉛直方向Vと第2傾斜方向D2との成す角度のうち90°以下の角度をいい、鉛直方向Vから第2傾斜方向D2への反時計まわり方向の回転角度を正(+)とし、鉛直方向Vから第2傾斜方向D2への時計まわり方向の回転角度を負(−)として表す。第2傾斜角度γ2は、第1傾斜角度γ1とは反対の符号を有する値に選ばれる。
第2基体固定台81は、第1基体固定台71と同様に構成され、第1基体固定台71と同様の設置面部82および収容面部83を有する。第2基体固定台81は、平坦に形成される設置面部82が水平方向に平行になるように設置される。第2基体固定台81の収容面部83は、第1基体固定台71の収容面部73と同様に構成され、設置面部82に対して傾斜する第1傾斜部分83aおよび第2傾斜部分83bを有する。第2基体固定台81の第1および第2傾斜部分83a,83bは、平面状に形成され、かつ隣合って互いに傾斜して形成され、収容部84を構成する。
第2基体固定台81において、収容面部83の第1傾斜部分83aは、設置面部82に対して第2傾斜角度γ2傾斜して形成される。第2傾斜部分83bの設置面部82に対する傾斜角度は、基体11の形状に応じて選ばれる。本実施形態では、第1傾斜部分83aと第2傾斜部分83bとの成す角度が、基体11の厚み方向他方Z2側の表面部と、第1傾斜状態において第2傾斜部分73bに沿う第1側面部11aとは反対側の表面部、すなわち基体11の第1方向他方X2側の表面部(以下「第2側面部」という)11bとの成す角度に略等しくなるように、第2傾斜部分83bの傾斜角度が選ばれる。
収容体70は、基体11の厚み方向他方Z2側の表面部が第1傾斜部分83aに沿い、基体11の第2側面部11bが第2傾斜部分73bに沿うように配置されて固定される。第2基体固定台81は、設置面部82が水平方向に平行になるように設置されるので、前述のように第2基体固定台81の収容部84に収容体70を配置して固定することによって、収容体70を第2傾斜状態に配置することができる。
第1および第2傾斜方向D1,D2は、発光体12の凹所内における位置に応じて選ばれ、具体的には、図9B(2)に示すように後述するステップs5の第2硬化工程で形成される透光体13の第1および第2傾斜部分31,32が、発光体12の発光面12aに直交する仮想一平面内で互いに交わるように選ばれる。つまり第2傾斜方向D2は、半硬化層76の開放側表面部75aの第1方向他方X2側の端部から、発光体12の発光面12aの第1方向Xにおける両端部間の中心部であって第2方向Yにおける両端部間の中心部を含み、発光面12aに直交する仮想一平面と、半硬化層76の開放側表面部75aとが交わる部分まで、第2の硬化性材料85が充填されるように選ばれる。
本実施形態では発光体12が凹部20の底部21の第1方向Xにおける両端部間の中心部であって第2方向Yにおける両端部間の中心部に設けられるので、第1傾斜方向D1と第2傾斜方向D2とは、鉛直方向Vに関して線対称に選ばれる。つまり第2傾斜状態では、収容体70の固定角度である第2傾斜角度γ2を、第1傾斜状態と逆向きにして、すなわち第1傾斜状態における第1傾斜角度γ1と逆向きにして、収容体70を固定する。したがって第1傾斜角度γ1と第2傾斜角度γ2とは、絶対値が等しく、符号を異にする。たとえば第1傾斜角度γ1がプラス(+)30°であるとき、第2傾斜角度γ2は、マイナス(−)30°に選ばれる。
このように本実施形態では、第1傾斜角度γ1と第2傾斜角度γ2とは、絶対値が等しいので、第1基体固定台71を第2基体固定台76として用いることができる。この場合、第2傾斜状態では、収容体70は、基体11の第2側面部11bが第1基体固定台71の第2傾斜部分73bに沿って配置される。このように収容体70を第2傾斜状態に配置した状態で、基体11の凹所に第2の硬化性材料85を注入すると、ステップs5に進む。
ステップs5の第2硬化工程では、基体11の凹所に注入された第2の硬化性材料85を、第1の硬化性材料75とともに、すなわち半硬化層76の未硬化部分とともに、第2傾斜状態で硬化させて、図9B(2)に示すように透光体13を形成する。具体的には、前述のステップs4の第2注入工程で第2の硬化性材料85を注入した後、そのまま収容体70を第2基体固定台81で固定した状態で、第1および第2の硬化性材料75,85を硬化させる。第1および第2の硬化性材料75,85は、完全に、つまり未硬化部分が残存しないように硬化される。このようにして第1および第2の硬化性材料75,85が硬化されて透光体13となり、発光装置1が形成される。
第2の硬化性材料85は、本実施形態では熱硬化性樹脂であるので、加熱によって硬化される。第2の硬化性材料85として光硬化性樹脂が用いられる場合には、第2の硬化性材料85は、光照射によって硬化される。このようにして第1および第2の硬化性材料75,85を硬化させて透光体13を形成して、発光装置1を形成すると、ステップs6に進み、製造作業を終了する。
以上のように本実施形態によれば、収容体70を第1傾斜方向D1に傾けて第1の硬化性材料75を半硬化させた後、収容体70を第2傾斜方向D2に傾けて第1の硬化性材料75に第2の硬化性材料85を重ね、第1および第2の硬化性材料75,85を硬化させることで、透光体13の開放側表面部30に凹部形状を形成する。第1傾斜状態における第1傾斜方向D1と、第2傾斜状態における第2傾斜方向D2とは、鉛直方向Vに関して反対側の方向であるので、透光体13の開放側表面部30は、平面状に形成される2つの面部分すなわち第1および第2傾斜部分31,32が互いに交わって構成されて、凹状に形成される。この第1および第2傾斜部分31,32は、それぞれ発光体12の発光面12aに対して傾斜して形成され、また隣合う面部分に近づくにしたがって、すなわち相互に近づくにしたがって、発光体12の発光面12aを含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成される。
本実施形態では、透光体13の第1および第2傾斜部分31,32が発光体の発光面に直交する仮想一平面内で互いに交わるように第1および第2傾斜方向D1,D2が選ばれるので、発光体12から入射する光を、発光面12aに対して垂直な基準線Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な光路変更部として、透光体13の開放側表面部30を形成することができる。この光路変更部である開放側表面部30は、凹状に形成されるので、凸状または平坦に形成される場合に比べて、発光体12から発せられる光のうち、光路変更部である開放側表面部30で反射される光の比率を高めて、外部に出射される光束における強度のむらを抑えることができる。
また本実施形態では、第1の硬化性材料75を、開放側表面部75aに未硬化部分が残存するように硬化させた後、この未硬化部分が残存する第1の硬化性材料75の開放側表面部75aに接するように第2の硬化性材料85を注入して、第1の硬化性材料とともに硬化させるので、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とを一体として硬化させることができる。これによって透光体13の内部に第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との界面86が生じることを防ぐことができる。
本実施形態とは異なり、第1の硬化性材料75を完全硬化させた後、つまり未硬化部分が残存しないように硬化させた後に、第2の硬化性材料85を注入して硬化させると、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との密着性が弱く、場合によっては界面86が発生する可能性がある。この界面86は、第1の硬化性材料75に含まれ、密着性に寄与する反応基が、完全に硬化させることで無くなってしまうことによって発生する。つまり第1の硬化性材料75を完全に硬化させた後では、第1の硬化性材料75中に密着性に関与する反応基が存在しないので、第2の硬化性材料85を硬化させるときに、第2の硬化性材料85が第1の硬化性材料75と反応せず、第1の硬化性材料75とは別個の層として形成され、界面86が発生する。界面86が発生してしまうと、温度および湿度の変化、ならびに機械的圧力などの外部ストレスなどによって剥離が起こるおそれがある。また界面86から水分などが浸入して、透光体13にクラックが発生するおそれがある。
本実施形態では、第1の硬化性材料75を完全には硬化させずに、半硬化状態つまり密着性に関与する反応基を残した状態にし、この状態で第2の硬化性材料85を注入し、その後に完全硬化させるので、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とを反応させることができる。これによって第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との密着性を確保し、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との間に界面86が発生することを防ぐことができる。
第2の硬化性材料85は、第1の硬化性材料75の開放側表面部75aに接するので、密着性に関与する反応基は、第1の硬化性材料75で形成される層全体に残存する必要はなく、少なくとも開放側表面部75aに残存していればよい。換言すると、第1の硬化性材料75の開放側表面部75aに未硬化部分が残存する状態で第2の硬化性材料85を注入して硬化させることによって、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との密着性を確保し、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との間に界面86が生じることを防ぐことができる。
このように本実施形態では、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との界面86が生じることを防ぐことができるので、界面86における光の不所望な反射および屈折を防ぎ、発光体12から発せられる光を、透光体13の開放側表面部30により確実に入射させることができる。したがって発光体12から発せられる光を、光路変更部である透光体13の開放側表面部30で基準線Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射させることがより確実にできる。
また第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との密着性を確保して界面86の発生を防止できることによって、第1の硬化性材料75で形成される層と第2の硬化性材料85で形成される層とが、温度および湿度の変化、ならびに機械的圧力などの外部ストレスなどによって剥離することを防ぐことができる。また界面86からの水分などの浸入を防ぎ、透光体13へのクラックの発生を防ぐことができる。したがって発光体12から発せられる光を、より幅の広い光束として、安定して外部に出射することの可能な発光装置1を実現することができる。
前述のように本実施形態では、第1の硬化性材料75を半硬化状態に留めて、第2の硬化性材料85を注入して硬化させることで、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との密着性を確保する。「半硬化状態」とは、第1の硬化性材料75が完全には硬化していない状態のことであり、具体的には流動性が少なくなった、つまり粘度が上がった状態のことである。つまり半硬化状態とは、一部は硬化を始めているが、未だ全体としては硬化していない状態である。半硬化状態は、見た目では分かりにくいが、粘度が上がって流動性が少なくなっているので、触った感触が硬化前とは異なる。たとえば初めはペースト状であったものが、半硬化状態では、粘土程度の流動性を有するものになる。
本実施形態では、第1硬化工程における硬化条件を調整することで、第1の硬化性材料75を半硬化状態に調整する。第1の硬化性材料75が完全に硬化する条件は、第1の硬化性材料75の種類によって異なるので、第1硬化工程における硬化条件は、第1の硬化性材料75の種類に応じて適宜選択される。
たとえば第1および第2の硬化性材料75,85として、1次硬化および2次硬化を経て完全硬化する樹脂を用いる場合、第1硬化工程で1次硬化の硬化条件で第1の硬化性材料75を硬化させ、第2硬化工程で1次硬化の硬化条件による硬化を行なった後、2次硬化の硬化条件による硬化を行なう。第1硬化工程で1次硬化の硬化条件で第1の硬化性材料75を硬化させることで、第1の硬化性材料75を半硬化状態にすることができる。この状態では、第1の硬化性材料75の開放側表面部30にも未硬化部分が残存することになる。この半硬化状態の第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とに対して、第2硬化工程で1次硬化の硬化条件および2次硬化の硬化条件で硬化を行なうことによって、第1および第2の硬化性材料75,85を完全硬化させることができる。
具体的に述べると、第1および第2の硬化性材料75,85として、100℃で1時間加熱することによって1次硬化し、150℃で5時間加熱することによって2次硬化して、完全に硬化する樹脂を用いる場合、第1硬化工程で第1の硬化性材料75を100℃で1時間硬化させた後に、第2の硬化性材料85を注入し、第2硬化工程において、100℃で1時間加熱し、さらに150℃で5時間加熱させて硬化させれば、第1および第2の硬化性材料75,85全体を完全硬化させることが可能である。この場合、第1硬化工程における最初の100℃の1時間の加熱で硬化させた後の状態が、半硬化状態ということになる。
また第1および第2の硬化性材料75,85として、1次硬化のみしかない樹脂、つまり1次硬化のみを経て完全硬化する樹脂を用いる場合、硬化時間によって硬化状態を調整することができる。具体的には、第1硬化工程では、完全硬化に必要な硬化時間よりも短時間で、第1の硬化性材料75を硬化させ、第2の硬化性材料85の注入後の第2硬化工程において、完全硬化させるべく本来の時間分、つまり完全硬化に必要な硬化時間で硬化させる。これによって第1硬化工程が終了した段階では、第1の硬化性材料75を半硬化状態に留め、第2硬化工程が終了した段階において、第1および第2の硬化性材料75,85を完全硬化した状態にすることができる。
また本実施形態では、収容体70を第1および第2傾斜状態に配置して第1および第2の硬化性材料75,85を硬化させることで、金型を用いることなく、透光体13を形成することができるので、透光体13を容易に形成することができる。したがって前述のような優れた発光装置1を容易に、また安価に製造することができる。
前述のように発光装置1では、透光体13の開放側表面部30に光路変更部として凹部形状を形成することで、発光体12から発せられる光を拡開して外部に出射させるが、この凹部形状の広がり角度は一定に設定できるものではない。たとえば発光装置1を前述の図7に示す照明装置60に用いる場合、照明装置60自体のサイズすなわち外形寸法、用いられる発光装置1の数、発光装置1に備わる発光体であるLED素子12自体の特性などによって、発光装置1に必要とされる仕様が多数になってしまうことで、透光体13の開放側表面部30の凹部形状を、特定の形状に固定することが難しくなっている。
したがって透光体13の開放側表面部30の凹部形状、たとえば透光体13の開放側表面部30を構成する第1および第2傾斜部分31,32の発光体12の発光面12aに対する傾斜角度は、パッケージとなる基体11の形状および、発光装置1の狙いとする指向特性などに応じて変更される。
透光体13の開放側表面部30の凹部形状の形成方法としては、型を作製して凹部形状を形成することが容易に考えられるが、この場合、必要な角度に応じて専用金型などの型を作製しなければならず、また前述のような状況下では型の種類をいくつも用意しなければならず、費用がかかり、型交換などで生産効率も低下することになる。
そこで型費用が抑えられ、生産効率も低下させることなく、透光体13の開放側表面部30に凹部形状を形成する方法が求められる。このような凹部形状の形成方法は、本実施形態の発光装置1の製造方法によって実現される。
本実施形態では、第1傾斜状態における第1傾斜方向D1および第2傾斜状態における第2傾斜方向D2によって、透光体13の開放側表面部30の形状を調整することができるので、開放側表面部30を構成する各傾斜部分31,32の傾斜角度を変更して、開放側表面部30による内部光反射特性を変えることが可能である。つまり本実施形態では、必要とする指向特性に対して、基体11の凹部20の形状との関係から、各傾斜部分31,32の傾斜角度を設定し、この傾斜角度に対応する第1および第2傾斜角度γ1,γ2において、第1および第2の硬化性材料75,85の注入および硬化を行なうことで、基体11の形状および発光装置1の指向特性に適した開放側表面部30を形成することができる。
このように本実施形態では、第1および第2傾斜状態における傾斜角度、すなわち第1および第2傾斜角度を変えることで、透光体13の開放側表面部30に形成される凹部形状の角度を変えることが可能であるので、凹部形状毎に型を用意することが不要となり、費用の抑制に繋がる。つまり本実施形態では傾きによる制御で凹部形状を形成するので、基体11の凹部20自体を型として使用することができ、専用金型を必要としない。また凹部形状が異なる、たとえば第1および第2傾斜部分31,32の傾斜角度が異なる複数種類の発光装置を製造する場合でも、第1および第2傾斜状態における傾斜角度を変更すればよいので、金型費などの経費を抑えることが可能である。また凹部形状の別型への変更が簡素化できるので、生産効率の低下をも防ぐことが可能である。したがって型費用を抑え、また生産効率を低下させることなく、透光体13の開放側表面部30に凹部形状を形成することができる。
つまり本実施形態では、第1および第2傾斜状態における各傾斜角度γ1,γ2を変更するという簡単な操作で、種々の仕様に応じた広がり角の凹部形状を得ることができ、必要とする指向特性に適した開放側表面部30を形成することができるので、必要とする指向特性を有する発光装置1を容易に実現することができる。したがって多種にわたる凹部形状を持った発光装置1を容易に作製することが可能であり、製造原価を削減することが可能である。
また本実施形態では、第2の硬化性材料85を注入するときには、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との境界面の開放方向Z1における先端部分が、発光体であるLED素子12の中央部に来るように、つまりLED素子12の発光面12aの第1方向Xにおける両端部間の中央部に直交する仮想平面内に位置するように注入される。これによってLED素子12の中央部に臨む位置に凹部形状を形成することが可能になる。
また本実施形態では、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とは、屈折率が略等しいので、透光体13を一様な屈折率に形成することができる。これによって発光体12から発せられる光が透光体13の内部で不所望に反射または屈折されることを防ぐことができるので、発光体12から発せられる光を、光路変更部である透光体13の開放側表面部30により確実に入射させることができる。したがって発光体12から発せられる光束を、より確実に拡開して外部に出射することできる発光装置1を実現することができる。
また本実施形態では、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とには、同一の材料が用いられる。第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とは、必ずしも同じ材料でなければならないということはないが、密着性が必要であるので、本実施形態のように同一の材料、たとえば同一の樹脂であることが好ましい。第1および第2の硬化性材料75,85に同一の材料を用いることによって、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との密着性をより確実に確保し、界面86の発生をより確実に防ぐことができる。
また本実施形態では、第1の硬化性材料75の注入は、基体11の凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して第1傾斜方向D1に傾斜する第1傾斜状態で行なわれる。第1の硬化性材料75の注入は、必ずしも第1傾斜状態で行なう必要はなく、たとえば基体11の凹所の開放方向Z1を鉛直方向Vに平行にした状態で行なわれてもよいが、本実施形態のように第1傾斜状態で行なわれることが好ましい。
第1の硬化性材料75を注入した後に第1傾斜状態に配置して硬化を行なう場合、第1傾斜状態にするときに、第1の硬化性材料75が基体11の凹所から流出するおそれがあり、透光体13が目的とする形状にならないおそれがある。また基体11の凹部20のうちで、第2の硬化性材料85で形成される層が形成されるべき部分に第1の硬化性材料75が付着し、この付着した第1の硬化性材料75が第1硬化工程で完全硬化して、第2の硬化性材料85との間に界面が生じ、この界面で不所望な反射または屈折が生じるおそれがある。
本実施形態のように第1の硬化性材料75を第1傾斜状態で注入して硬化させることによって、第1の硬化性材料75の流出を防ぎ、目的とする形状の透光体13を容易に形成することができる。また基体11の凹部20のうちで、第2の硬化性材料85で形成される層が形成されるべき部分に第1の硬化性材料75が付着することを防ぐことができるので、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との間に界面が発生することを防ぐことができる。
また第2の硬化性材料85の注入は、基体11の凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して第2傾斜方向D2に傾斜する第2傾斜状態で行なわれる。第2の硬化性材料85の注入についても、必ずしも第2傾斜状態で行なう必要はなく、たとえば基体11の凹所の開放方向Z1を鉛直方向Vに平行にした状態で行なわれてもよいが、本実施形態のように第2傾斜状態で行なわれることが好ましい。
第2の硬化性材料85を注入した後に第2傾斜状態に配置して硬化を行なう場合、第2傾斜状態にするときに、第2の硬化性材料85が基体11の凹所から流出するおそれがある。また第1の硬化性材料75の開放側表面部75aのうちで第2の硬化性材料85に接する必要のない部分、すなわち透光体13の開放側表面部30の第1傾斜部分31になるべき部分に第2の硬化性材料85が付着して残存し、第1傾斜部分31が平面状にならず、第1傾斜部分31で不所望な反射または屈折が生じるおそれがある。
本実施形態のように第2の硬化性材料85を第2傾斜状態で注入して硬化させることによって、第2の硬化性材料85の流出を防ぎ、目的とする形状の透光体13を容易に形成することができる。また第1の硬化性材料75の第1傾斜部分31になるべき部分に第2の硬化性材料85が付着することを防ぐことができるので、第1傾斜部分31における不所望な反射または屈折を防ぐことができる。
また本実施形態では、第1または第2の硬化性材料75,85を基体11の凹所に注入するときには、基体11の凹部20の側壁部22を伝わらせるように流し込む。本実施形態とは異なり、たとえば第1または第2の硬化性材料75,85を上方から滴下して注入すると、透光体13の内部に気泡が発生し、不所望な反射または屈折を引起すおそれがある。本実施形態において第1および第2の硬化性材料75,85を注入するときには、収容体70は第1または第2傾斜状態にあり、基体11の凹部20の側壁部22は、鉛直方向Vに対して傾斜する。この傾斜する側壁部22を伝わらせるように第1または第2の硬化性材料75,85を注入する、つまり側壁部22に沿って第1または第2の硬化性材料75,85を注入するので、気泡の発生を防止または抑制し、透光体13における不所望な反射および屈折を防ぐことができる。
透光体13に気泡が発生した場合には、硬化させる前に、気泡を取除くことが好ましい。たとえば真空脱泡機に投入することで気泡を取除くことが可能である。本実施形態では、前述のように気泡の発生を抑制することができるので、気泡が発生した場合でも、その発生量が少なく、容易に気泡を取除くことが可能である。
また本実施形態では、第1および第2の硬化性材料75,85として、熱硬化性樹脂が用いられる。第1および第2の硬化性材料75,85としては、光硬化性樹脂を用いてもよいが、光硬化性樹脂の場合、光が照射される側から硬化が始まるので、第1硬化工程において第1の硬化性材料75を半硬化状態に留めることが困難である。したがって第1および第2の硬化性材料75,85には、本実施形態のように熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
以上に述べた第1実施形態では、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85とには、同一の材料が用いられるが、異なる材料が用いられてもよい。この場合、第1および第2の硬化性材料75,85に用いられる材料は、密着性および屈折率を考慮して選ばれる。具体的に述べると、第1の硬化性材料75と第2の硬化性材料85との間には密着性が必要であるので、たとえば試験によって密着性を評価検討して、実際に使用する材料が選択される。また屈折率の点で言えば、異なる材料であってもほぼ同じ値の屈折率を有するものもあり、屈折率がほぼ同じ値、つまり略等しい値であれば、光の屈折に対して極端な差は出ない。したがって本実施形態のように第1および第2の硬化性材料75,85が、略等しい屈折率を有することが好ましい場合、第1および第2の硬化性材料75,85としては、略等しい屈折率を有する材料が選ばれる。
また第1実施形態では、基体11の凹所は逆角錐台状であり、基体11の凹部20の側壁部22は、底部21に垂直な仮想一平面に対して、凹所の開口径が開口端部に近づくにしたがって大きくなるように傾斜して形成される。つまり基体11の凹所は、開口端部に近づくにしたがって開口径が大きくなるように形成される。基体の凹所の形状はこれに限定されない。
図10は、凹所が開放方向Z1に一様な形状に形成される基体11Aを備える発光装置1Aを示す断面図である。基体の凹所は、たとえば図10に示す基体11Aのように開放方向Z1に一様な形状、たとえば角柱状に形成されてもよい。この場合、基体11Aの凹所を規定する凹部20Aの側壁部22Aは、凹部20Aの底部21Aに垂直な仮想一平面に平行に形成される。つまり基体11Aを構成するカップ形成用基板28Aには、厚み方向に貫通して、厚み方向に一様な形状、たとえば角柱状の貫通孔が形成される。この場合、カップ形成用基板28Aは、カップ基板本体28aと同様の形状の基板によって実現される。
図11は、凹所が開放方向Z1に一様な形状に形成される基体11Aの第1傾斜状態における様子を示す断面図である。前述の図10に示す基体11Aのように、凹所が開放方向Z1に一様な形状に形成される場合にも、透光体13の光路変更部である開放側表面部30は、本実施形態と同様にして形成される。具体的には、たとえば図11に示すように基体11Aを基体固定台71に固定して第1傾斜状態に配置し、この状態での凹所に第1の硬化性材料75が注入されて硬化される。
このように基体11Aの凹部20Aの側壁部22Aは、底部21Aに垂直な仮想一平面に平行に形成されてもよいが、本実施形態における基体11の凹部20の側壁部22のように、底部21に垂直な仮想一平面に対して傾斜して、より詳細には凹所の開口径が開口端部に近づくにしたがって大きくなるように傾斜して形成されることが好ましい。これによって凹部20の側壁部22に入射する光のうち、凹所の開放方向Z1に反射される光の比率を高めることができるので、発光体12から発せられる光束を、より確実に拡開して外部に出射することができる。
前述の図10に示す開放方向Z1に一様な形状の凹所が形成される基体11Aは、基体本体11Aとして用いることができる。図12は、基体本体11Aと反射壁91とを含む基体92を備える発光装置90を示す断面図である。図12に示すように基体92は、基体本体11Aと反射壁91とを含んで構成されてもよい。反射壁91は、入射する光を反射させるように形成され、より詳細には入射する光に対して高い反射率を有するように、本実施形態では0.8以上の反射率を有するように形成される。
反射壁91は、第1実施形態における基体11の凹部20の側壁部22と同様の形状を有し、第1方向Xの両側において、基体本体11Aの側壁部22Aと、底部21Aの側壁部22A寄りの部分とにわたって設けられる。反射壁91は、基体本体11Aの側壁部22Aに対して傾斜して、より詳細には、基体本体11Aの底部21Aから遠ざかるにしたがって底部21Aと平行な断面積が小さくなるように側壁部22Aに対して傾斜して形成される。つまり反射壁91は、三角柱状に形成され、3つの側面部のうち、1つの側面部が基体本体11Aの底部21Aに接し、もう1つの側面部が基体本体11Aの側壁部22Aに接する。
この反射壁91の開放方向Z1に向かう表面部、すなわち反射壁91の3つの側面部のうちで、基体本体11Aの底部21Aまたは側壁部22Aに接する2つの側面部を除く残余の側面部を側壁部93とし、基体本体11Aの底部21Aのうちで、反射壁91に接する部分を除く残余の部分を底部94として、基体92に凹部95が形成される。反射壁91は、基体本体11Aの底部21Aから遠ざかるにしたがって底部21Aと平行な断面積が小さくなるように形成されるので、基体92には、第1実施形態における基体11の凹部20と同様の形状の凹部95が形成される。
このように反射壁91を設けることによって、第1実施形態における基体11の凹部20と同様の形状を有する凹部95を基体92に形成することができる。これによって透光体13の開放側表面部30で反射されて反射壁91の一側面部である側壁部93に入射する光のうち、凹所の開放方向Z1に反射される光の比率を、凹所が開放方向Z1に一様な形状に形成される場合よりも高めることができる。したがって透光体13の光路変更部である開放側表面部30で拡開された光を、より確実に外部に出射させることができるので、発光体12から発せられる光束を、より確実に拡開して外部に出射することのできる発光装置90を実現することができる。
反射壁91は、光反射性を有する材料、たとえば反射用樹脂である光反射性樹脂からなる。光反射性樹脂としては、白色樹脂、たとえば酸化チタンなどの白色顔料を混入したポリアミド系樹脂などが挙げられる。反射壁91は、たとえば光反射性を有する硬化性材料(以下「光反射性硬化材料」という)を注型することによって形成される。光反射性硬化材料は、流動性を有する状態で基体11の凹所に注入されて硬化する。
光反射性材料を注入するときには、前述の図11に示す第1傾斜状態と同様に、基体本体11Aの凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに対して傾斜するように収容体70Aを傾けた状態で、発光体であるLED素子12の搭載領域にかからない範囲内で、凹所の第1方向一方X1側の側壁部22A寄りの部分に光反射性材料を注入して硬化させる。凹所の第1方向他方X2側の側壁部22A寄りの部分に対しても同様にして光反射性材料を注入して硬化させる。
このように収容体70Aを傾けた状態で光反射性材料を硬化させることによって、図12に示すように基体本体11Aの凹部20Aの底部21Aに対して一表面部93が傾斜する反射壁91を形成することができる。つまり本実施形態では、凹部20Aを型として反射壁91を形成することができる。反射壁91の一表面部である側壁部93の底部94に対する傾斜角度は、光反射性材料を硬化させるときの収容体70の傾斜角度、具体的には基体固定台71の第1傾斜部分73aの設置面部72に対する傾斜角度によって調整することができる。
また第1実施形態では、基体11を構成するカップ形成用基板28は、図3に示すようにカップ基板本体28aとカップ部材28bとを含んで構成されるが、カップ形成用基板の構成は、これに限定されない。図13は、カップ形成用基板の他の例であるカップ形成用基板96を含む基体11Bを備える発光装置97を示す断面図である。カップ形成用基板96は、たとえば図13に示すように1枚の基板で構成されてもよい。
図13に示すカップ形成用基板96は、反射板によって実現され、入射する光を反射させるように形成され、より詳細には入射する光に対して高い反射率を有するように、本実施形態では0.8以上の反射率を有するように形成される。カップ形成用基板96の材料としては、反射率の高い材料、本実施形態では反射率が0.8以上の材料が用いられる。このような材料としては、たとえば光反射性樹脂、銀、アルミニウムなどの金属、樹脂表面に銀またはアルミニウムなどの金属を蒸着したものなどの、樹脂表面に金属層を形成したものが挙げられる。カップ形成用基板96は、たとえば光反射性樹脂を成型して、または前述の金属を加工して形成される。
また第1実施形態では、基体11は、カップ形成用基板28と配線基板29とを貼り合わせた貼り合せ基板であるが、これに限定されず、たとえば厚み方向一方に開放する凹所が形成される凹部形状を有する1枚の基板で構成されてもよい。このような凹部形状を有する基板は、たとえば樹脂材料の成型品または金属材料の加工品によって実現される。
また第1実施形態では、発光装置1を1つずつ製造するが、複数の発光装置1を同時に製造してもよい。図14は、複数の発光装置1を同時に製造する場合の第1傾斜状態における収容体70の様子を示す断面図である。図14では、基体11を構成するカップ形成用基板28のカップ部材28bについては、記載を省略する。複数の発光装置1を同時に製造する場合には、図14に示すように収容体70を多連状態にして、より詳細には収容体70の基体11の第1方向一方X1側の側面部が、隣合う収容体70の基体11の第1方向他方X2側の側面部に接するように複数の収容体70を多連状態にしたパッケージ基板70aとして、第1傾斜状態に配置する。第2傾斜状態に配置する場合も同様に収容体70を多連状態にして配置する。このように多連状態で収容体70を第1または第2傾斜状態に配置して、第1または第2の硬化性材料75,85の注入および硬化を行なう。
この場合、多連状態の収容体70を基体固定台140で固定することによって、各収容体70を第1または第2傾斜状態に配置することができる。収容体70を第1傾斜状態または第2傾斜状態に配置するための基体固定台140は、たとえば図14に示すように三角柱状に形成され、一側面部である設置面部141を介して作業場に設置され、他の一側面部である収容面部142が多連状態の収容体70を固定可能な寸法に形成される。各収容体70は、基体11の厚み方向他方Z2側の表面部が収容面部142に沿って配置され、図示しない固定手段によって固定される。収容面部142の設置面部141に対する傾斜角度γ0は、図14に示す第1傾斜状態に配置するために基体固定台140を用いる場合には第1傾斜角度γ1に選ばれ、第2傾斜状態に配置するために用いる場合には第2傾斜角度γ2に選ばれる。
図15は、本発明の第2実施形態の発光装置150を示す断面図である。本実施形態の発光装置150は、第1実施形態の発光装置1と類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。本実施形態の発光装置150は、入射する光を反射させる反射体151を含んで構成される。反射体151は、透光体13の光路変更部である開放側表面部30の一部分に設けられ、この部分を開放方向Z1側から覆う。より詳細には、反射体151は、開放側表面部30のうちで、発光体12の発光面12aを開放方向Z1に投影した投影領域に含まれる部分に設けられる。本実施形態では、発光体12は、凹部20の底部21の第1方向Xにおける両端部間の中央部に設けられるので、反射体151は、開放側表面部30の第1方向Xにおける両端部間の中央部に設けられる。
発光装置150は、複数、本実施形態では2つの反射体151、すなわち第1反射体152および第2反射体153を含む。第1および第2反射体152,153は、長辺が第2方向Yに平行な長方形シート状に形成される。第1および第2反射体152,153は、第1方向Xに間隔をあけて、隣合って設けられる。第1および第2反射体152,153は、たとえば光反射性樹脂をシート状に成型することによって形成される。
第1反射体152は、第1傾斜部分31の第1方向Xにおける両端部間の中央部よりも第1方向他方X2側の部分であって、第1方向Xにおける第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154寄りの部分に設けられ、この部分を開放方向Z1側から覆う。第2反射体153は、第2傾斜部分31の第1方向Xにおける両端部間の中央部よりも第1方向一方X1側の部分であって、第1方向Xにおける第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154寄りの部分に設けられ、この部分を開放方向一方Z1側から覆う。つまり反射体151は、第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154には設けられない。
図16は、本実施形態である第2実施形態の発光装置150における発光状態を示す断面図である。図16では、理解を容易にするために、透光体13についてはハッチングを省略する。本実施形態では、透光体13の光路変更部である開放側表面部30の一部分を覆って反射体151が設けられるので、図16に示すように開放側表面部30の反射体151で覆われる部分を透過する光155を反射体151で反射させて、基体11の凹部20に向かう光に変換することができる。具体的に述べると、透光体13の開放側表面部30のうち、反射体151で覆われる部分を透過した光を、反射体151で反射させて再度透光体13に入射させ、基体11の凹部20に入射させることができる。したがって発光体12から発せられる光のうち、基体11の凹部20に向かって反射される光の比率を、反射体151が設けられない場合に比べて、さらに高めることができる。
透光体13の開放側表面部30は光路変更部であり、発光体12から入射する光を、発光体12の発光面12aに対して垂直な基準線Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能な形状に形成される。このような開放側表面部30の一部分に反射体151が設けられるので、発光体12から発せられる光のうち、より多くの光を反射体151で反射させて、周囲部に広げることができる。つまり、より多くの光を拡開する方向に、すなわち凹部20の開口端部寄りの部分に導くことができる。したがって外部に出射される光束における強度のむらを一層抑制することができる。
また本実施形態では、反射体151は、透光体13の開放側表面部30の第1方向Xにおける両端部間の中央部、すなわち開放側表面部30のうちで、発光体12の発光面12aを開放方向Z1に投影した投影領域に含まれる部分に設けられる。これによって、発光体であるLED素子直上から外部へ出射される光の一部を反射させて、周囲部すなわち凹部20の側壁部22により近い部分に広げることができる。たとえば光出力強度がピークとなる方向が発光面12aに対して90°または30〜40°傾いた方向である場合、光出力強度の高い光155を反射体151で反射させて、周囲部に広げることができる。したがって外部に出射される光束における光の強度をさらに一様なものとすることができる。
また反射体151が開放側表面部30のうちで、発光体12の発光面12aを開放方向Z1に投影した投影領域に含まれる部分に設けられることによって、凹部20で反射された光の外部への出射が反射体151で遮られることを防ぐことができる。このように反射体151は、基体11の凹部20で反射された光の光路を避けた位置に設けられることが好ましい。
また本実施形態では、第1および第2反射体152,153は、間隔をあけて設けられ、開放側表面部30を構成する第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154には、反射体151は設けられない。したがって発光体12から発せられる光のうち、光出力強度の高い光の一部を透過させることができるので、この透過した光156と凹部20で反射された光とが合わさって外部に出射される光束の強度を一層一様なものとすることができる。
図17は、本発明の第3実施形態の発光装置160を示す断面図である。本実施形態の発光装置160は、第1実施形態の発光装置1と類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。本実施形態の発光装置160は、第2実施形態の発光装置150と同様に反射体161を含んで構成される。
前述の第2実施形態の発光装置150では、反射体151は、第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154には設けられないが、本実施形態の発光装置160では、反射体161は、第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154にも設けられる。より詳細には、反射体161は、第1および第2傾斜部分31,32の交差部分154と、第1および第2傾斜部分31,32のうちで、交差部分154寄りの部分とにわたって設けられる。つまり反射体161は、透光体13の開放側表面部30で形成される凹部の底部に設けられる。
このような反射体161は、たとえば凹状に形成される開放側表面部30の一部分、具体的には開放側表面部30で形成される凹部の底部に、光反射性材料を注型することによって形成することができる。具体的には、透光体13の開放側表面部30で形成される凹部の底部に、光反射性材料、たとえば光反射性樹脂を注入して硬化させることによって反射体161を形成することができる。本実施形態では、基体11の凹所の開放方向Z1が鉛直方向Vに平行な状態で光反射性材料を硬化させて反射体161が形成される。これによって反射体161の開放方向Z1側の表面部が、開放方向Z1に垂直に、すなわち凹部20の底部21に平行に形成される。
図18は、本実施形態である第3実施形態の発光装置160における発光状態を示す断面図である。図18では、理解を容易にするために、透光体13についてはハッチングを省略する。本実施形態では、第2実施形態と同様に透光体13の光路変更部である開放側表面部30の一部分を覆って反射体161が設けられるので、図18に示すように開放側表面部30の反射体161で覆われる部分を透過する光162,163を反射体161で反射させて、基体11の凹部20に向かう光に変換することができる。したがって発光体12から発せられる光のうち、基体11の凹部20に向かって反射される光の比率を高めることができる。
また透光体13の開放側表面部30は、発光体12から入射する光を、発光体12の発光面12aに対して垂直な基準線Lとの成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能に形成されるので、反射体161を設けて凹部20に向かって反射される光の比率を高めることで、発光体12から発せられる光のうち、より多くの光を周囲部に広げて、拡開された光束として外部に出射させることができる。したがって外部に出射される光束における強度のむらを抑制することができる。
以上に述べた第1〜第3実施形態では、透光体13の開放側表面部30全体によって光路変更部が構成されるが、光路変更部は、これに限定されず、透光体13の開放側表面部30の一部分で構成されてもよい。この場合、たとえば透光体13の開放側表面部30の一部分、具体的には発光体12の発光面12aを臨む部分を、第1〜第3実施形態における開放側表面部30と同様の第1および第2傾斜部分31,32で構成して、凹状に形成することで、光路変更部を実現することができる。つまり透光体13の発光体12の発光面12を臨む部分に、第2方向Yに延びて、第1方向Xに平行な断面形状がV字状の溝部を形成することで、光路変更部を形成することができる。
また第1〜第3実施形態では、透光体13を構成する第1傾斜部分31の傾斜角度と第2傾斜部分32の傾斜角度とは略等しいが、異なってもよい。第1傾斜部分31の傾斜角度と第2傾斜部分32の傾斜角度とが異なるということは、発光体12の発光方向に対する角度が、第1傾斜部分31と第2傾斜部分31,32とで異なるということであり、指向特性、すなわち光出射方向が、第1傾斜部分31側と第2傾斜部分32側とで異なることになる。つまり発光装置の発光方向である光出射方向が、発光装置の中央部、たとえば第1方向Xにおける両端部間の中央部に関して対称でなくなる。
前述の図7に示すバックライト装置である照明装置60においては、導光体60の反射構造設計を、発光装置1の指向特性に合ったものにする必要があるので、発光装置1の発光方向は、発光装置1の第1方向Xにおける両端部間の中央部に関して対称であることが好ましい。発光装置1の発光方向が対称でない場合、発光装置1の搭載方向を左右反対にして、つまり第1方向一方X1側と第1方向他方X2側とを反対にして搭載してしまうと、発光装置1の指向特性が、導光体61の反射構造に合わなくなる。したがって発光装置1をバックライト装置60に用いる場合には、第1傾斜部分31の傾斜角度と第2傾斜部分32の傾斜角度とは略等しいことが好ましい。
このように発光装置1をバックライト装置60に用いる場合には、第1傾斜部分31の傾斜角度と第2傾斜部分32の傾斜角度とは略等しい方が好ましいが、第1傾斜部分31の傾斜角度と第2傾斜部分32の傾斜角度とを異なるものにすることで、特殊な指向特性を実現することが可能である。つまり第1傾斜部分31の傾斜角度と第2傾斜部分32の傾斜角度とに差を設けることで、発光装置の左右、すなわち第1方向X両側の指向特性を異なるものとし、特殊な指向特性の発光装置を実現することができる。したがって第1および第2傾斜部分31,32の傾斜角度およびその差は、発光装置の用途に応じて選ばれることが好ましい。
また第1〜第3実施形態では、透光体13を形成する第1および第2の硬化性材料75,85は略等しい屈折率を有するが、前述のような特殊な指向特性を目的とする場合には、第1および第2の硬化性材料75,85として、異なる屈折率を有する材料を組合せて用い、その界面で屈折を発生させることで、目的とする指向特性を実現するようにしてもよい。
また第1〜第3実施形態では、透光体13は、全体が透光性を有するように形成されるが、これに限定されず、発光体12からの光が外部へ出射可能な構成であれば、透光性を有しない部分を一部分に有してもよい。
本発明の第1実施形態の発光装置1を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の発光装置1を示す平面図である。 図2に示す切断面線S3−S3における断面図である。 図2に示す切断面線S4−S4における断面図である。 第1実施形態の発光装置1における発光状態と、平坦面型発光装置100における発光状態とを対比して示す断面図である。 図5に示す発光装置1,100を拡大して示す端面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置1を備える照明装置60を分解して示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の発光装置1の製造方法の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の発光装置1の製造方法における各製造工程を示す断面図である。 第1実施形態の発光装置1の製造方法における各製造工程を示す断面図である。 凹所が開放方向Z1に一様な形状に形成される基体11Aを備える発光装置1Aを示す断面図である。 凹所が開放方向Z1に一様な形状に形成される基体11Aの第1傾斜状態における様子を示す断面図である。 基体本体11Aと反射壁91とを含む基体92を備える発光装置90を示す断面図である。 カップ形成用基板の他の例であるカップ形成用基板96を含む基体11Bを備える発光装置97を示す断面図である。 複数の発光装置1を同時に製造する場合の第1傾斜状態における収容体70の様子を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の発光装置150を示す断面図である。 本実施形態である第2実施形態の発光装置150における発光状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の発光装置160を示す断面図である。 本実施形態である第3実施形態の発光装置160における発光状態を示す断面図である。
符号の説明
1 発光装置
11 基体
12 発光体
12a 発光体12の発光面
13 透光体
14,15 配線パターン
16,17 導電性ワイヤ
20 凹部
21 底部
22 側壁部
27 配線基板
28 カップ形成用基板
30 透光体13の開放側表面部(光路変更部)
31 第1傾斜部分
32 第2傾斜部分
60 照明装置
61 導光体
61a 光入射部
61b 光出射部
61c 光反射部
62 拡散シート
63 プリズムシート
64 反射シート
65 入射領域

Claims (7)

  1. 一方向に開放する凹所が形成される基体であって、凹所を規定する凹部は、入射する光を反射させる基体と、
    基体の凹所に収容され、凹所の開放方向に光を発する発光体と、
    透光性を有し、基体の凹所に充填されて発光体の周囲を覆う透光体とを含み、
    透光体の前記開放方向側の表面部は、光路変更部を有し、
    光路変更部は、凹状に形成され、発光体から入射する光を、発光体の光を発する発光面に対して垂直な基準線との成す角度の絶対値が大きくなるように反射可能に形成されることを特徴とする発光装置。
  2. 光路変更部は、平面状に形成される2つの面部分で構成され、
    前記2つの面部分は、発光体の発光面に直交する仮想一平面内で互いに交わり、
    各前記面部分は、発光体の発光面に対して傾斜し、かつ隣合う前記面部分に近づくにしたがって発光体の発光面を含む仮想一平面との距離が小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 透光体の前記開放方向側の表面部の一部分であって光路変更部の少なくとも一部分を前記開放方向側から覆い、入射する光を反射させる反射体をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 透光体は、発光体から発せられる光によって励起されて発光する発光材料を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光装置。
  5. 一方向に開放する凹所が形成される基体であって、凹所を規定する凹部は、入射する光を反射させる基体の凹所に、凹所の開放方向に光を発するように発光体を収容して、基体の凹所に発光体が収容された収容体を形成する収容体形成工程と、
    収容体の基体の凹所に、透光性を有する第1の硬化性材料を注入する第1注入工程と、
    注入された第1の硬化性材料を、凹所の開放方向が鉛直方向に対して予め定める第1傾斜方向に傾斜する第1傾斜状態で、第1の硬化性材料の前記開放方向側の表面部に未硬化部分が残存するように硬化させる第1硬化工程と、
    第1の硬化性材料の前記開放方向側の表面部に接するように、透光性を有する第2の硬化性材料を、収容体の基体の凹所に注入する第2注入工程と、
    注入された第2の硬化性材料を、第1の硬化性材料とともに、凹所の開放方向が鉛直方向に対して第1傾斜方向とは鉛直方向に関して反対側の第2傾斜方向に傾斜する第2傾斜状態で硬化させて、透光性を有する透光体を形成する第2硬化工程とを含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
  6. 第1の硬化性材料と第2の硬化性材料とは、屈折率が略等しいことを特徴とする請求項5に記載の発光装置の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光装置と、
    前記発光装置が対向して設けられる入射領域を含む光入射部および、光出射部を有し、光入射部から入射される光を拡散させて、光出射部から出射させる導光体とを備えることを特徴とする照明装置。
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