JP2008222479A - 光学ガラス - Google Patents

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荻野道子
Hiroaki Tomoe
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Abstract

【課題】高屈折率低分散光学ガラスにおいて、液相温度が低く、赤外域において優れた光線透過性を示し、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた光学ガラスを提供する。
【解決手段】屈折率(nd)が1.7以上でアッベ数(νd)が40以上を有し、酸化物基準の質量%でLn成分(Lnは、Y、La、Gdから選ばれる1種または2種以上)を30%以上含有し、As及びSb成分の含有量が0.1%未満であることを特徴とする光学ガラス。
前記Ln成分合計含有量に対するGdの含有量(Gd/Ln)の比が20%以下であり、必須成分としてB成分を含有し、液相温度が1100℃以下であることを特徴とする前記光学ガラス。
【選択図】なし

Description

生物学や医療等の分野において、生物の組織、細胞や遺伝子、または細菌等を観察するために紫外線等の励起光を観察対象物に照射して観察対象物から発せられる蛍光を観察および測定する手法が多く用いられており、近年は、非常に少量の細菌や細胞等の特定の部位に吸着した蛍光体から発せられる微弱な蛍光を検出する技術が盛んに研究されている。特に近年、かかる顕微鏡に使用されるような光学ガラスとして、特に高屈折率低分散ガラスに対するニーズが高まってきている。
ところで、このような観察や測定に用いられる顕微鏡の対物レンズ等に使われる光学ガラスからも紫外線等により励起されて蛍光が発生することがある。このガラスからの蛍光が、観察対象物から発せられる蛍光を観察する際、ノイズとなるため、問題視されてきている。
そのため、紫外線等の励起によって発生する蛍光の強度の小さい光学ガラスが要求されているが、特に特開昭56−41850号公報に開示されている高屈折率低分散光学ガラスには前記蛍光強度が小さくなるように考慮されたものがほとんどないのが実情である。従って、現状では、既存の高屈折率低分散光学ガラスを、紫外線等の励起光を観察対象物に照射して観察対象物から発生する微弱な蛍光を観察したり、測定したりするための光学機器(例えば蛍光顕微鏡)に用いることはできない。
一方、特開2000−128569号公報には、高屈折率低分散性を有する低蛍光光学ガラスが開示されている。しかし、上記公報に具体的に開示されている組成のガラスは、紫外線励起による蛍光強度は低いものの、いずれも多量のYbを含有しているため、970nm前後の赤外域における光線透過性が著しく悪いという欠点を有している。
また、特開2002−128539号公報には、高屈折率低分散性を有する低蛍光光学ガラスが開示されている。しかし、上記公報に具体的に開示されている組成のガラスは、紫外線励起による蛍光強度は低いものの、Gdを多量に含有しているため、液相温度が高く安定生産が困難という欠点がある。さらに必須成分として含有するYbに起因して、赤外領域の光線透過性が著しく悪いという欠点を有している。また、特開平11−106233号公報には、SbフリーでかつPt量を規定した低蛍光ガラスが開示されている。しかし、上記公報に具体的に開示されている組成のガラスは、紫外線励起による蛍光強度が低いものの、泡がきれず内部品質が悪く、高精度の光学系に使用できないという欠点がある。さらに、屈折率が低く、低分散である為、本開発を目的とするガラスを得ることができない。
特開昭56−41850号公報 特開2000−128569号公報 特開2002−128539号公報 特開平11−106233号公報
本発明の目的は、上記従来技術の実状に鑑み、高屈折率低分散、すなわち屈折率(nd)が1.70を超え、アッベ数(νd)が40以上の光学定数を有するような光学ガラスにおいて、液相温度が低く、赤外域において優れた光線透過性を示し、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた光学ガラスを提供することにある。
本発明の第1の構成は、屈折率(nd)が1.7以上でアッベ数(νd)が40以上を有し、酸化物基準の質量%でLn成分(Lnは、Y、La、Gdから選ばれる1種または2種以上)を30%以上含有し、As及びSb成分の含有量が0.1%未満であることを特徴とする光学ガラスである。
本発明の第2の構成は、前記Ln成分の合計含有量に対するGdの含有量(Gd/Ln)の比が20%以下であり、必須成分としてB成分を含有し、液相温度が1100℃以下であることを特徴とする前記構成1の光学ガラスである。
本発明の第3の構成は、酸化物基準の質量%で
25〜40%及び
La 35〜50%並びに
SiO 0〜5%及び/又は
0〜15%及び/又は
Gd 0〜10%及び/又は
Nb 0〜10%及び/又は
ZrO 0〜10%及び/又は
ZnO 0〜10%及び/又は
RO 0〜10%(RはMg、Ca、Sr、Baからなる群から選択される1種以上)及び/又は
As+Sb 15ppm以下
の範囲の各成分を含有し、
Ybを含まないことを特徴とする前記構成1及び2の光学ガラスである。
本発明の第4の構成は、ガラス中に含まれるPt量が、ガラス中のAs及びSbの合計含有量より多く、紫外線励起による蛍光強度が低減された請求項1〜3のいずれかに記載の光学ガラス
本発明の第5の構成は、日本光学硝子工業会規格JOGIS12−1994「光学ガラスの泡の測定方法」の表1に示されている100mlのガラス中における泡の断面積の総和が級1〜3であり、かつ、日本光学硝子工業会規格JOGIS13−1994「光学ガラスの異物の測定方法」の表1に示されている100mlのガラス中における異物の断面積の総和が級1〜3であり、かつ、日本光学硝子工業会規格JOGIS11−1975「光学ガラスの脈理の測定方法」の表2に示されている脈理の程度が級1〜3であることを特徴とする前記構成1〜4の光学ガラスである。
本発明の第6の構成は、367nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度が0.4未満であることを特徴とする前記構成1〜5の光学ガラスである。
本発明の第7の構成は、Ln成分(Lnは、Y、La、Gdから選ばれる1種または2種以上)を30%以上含有する光学ガラスを、白金族元素又は白金族元素及び他の元素からなる合金製の坩堝において溶融成形することにより蛍光顕微鏡用光学ガラスを製造する方法であって、ガラス原料にAs及びSb成分を実質的に加えないことを特徴とする前記製造方法である。
上記構成を採用することにより、高屈折率低分散光学ガラスにおいて、液相温度が低く、赤外域において優れた光線透過性を示し、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた光学ガラスを提供することができる。
本発明の光学ガラスに含有できる成分について説明する。以下、特に断らない限り各成分の含有率は酸化物基準の質量%で表すものとする。なお、本明細書中において「酸化物基準」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、炭酸塩、硝酸塩などが、溶融時にすべて分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総重量を100質量%とした場合にガラス中に含有される各成分の含有量を表記した組成である。
上記組成のガラスにおいてB成分は、本発明の光学ガラスにおいて、液相温度を低下させるのに有効な必須成分であるが、その量が少なすぎるとその効果が不十分となり、溶融性が悪くなりやすくなるという不利益がある。またその含有量が多すぎると、目的とする光学恒数が得にくくなる。 従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは40%、より好ましくは37%、最も好ましくは35%を上限とし、好ましくは25%、より好ましくは27%、最も好ましくは30%を下限として含有できる。
上記組成のガラスにおいてLn成分(Lnは、Y、La、Gdから選ばれる1種または2種以上)は、本発明の光学ガラスにおいて、液相温度を低く保ったまま屈折率を高くするのに有効な必須成分であるが、その量が少なすぎるとその効果は十分となりにくい。また多すぎると逆に液相温度が高くなりやすくなるという不利益がある。 従って、目的とするガラスを得やすくするには、好ましくは50%、より好ましくは48%、最も好ましくは47%を上限とし、好ましくは30%、より好ましくは35%、最も好ましくは40%を下限として含有できる。
Ln成分のうち、La成分は液相温度を上げないで、低分散を保持しつつ屈折率を上げるのに有効な成分であるが、その量が少なすぎると目的とする光学恒数が得にくくなるという不利益がある。また多すぎると液相温度が高くなりやすくなるという不利益がある。 従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは35%、より好ましくは38%、最も好ましくは40%を下限とし、好ましくは50%、より好ましくは47%、最も好ましくは45%を上限として含有できる。
成分は低分散を保持しつつ屈折率を上げるのに有効な成分である。しかしその量が多すぎるとガラス溶融中に未溶物が生じやすくなるという不利益がある。 従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは15%、より好ましくは13%、最も好ましくは11%を上限として含有できる。
Gd成分は低分散を保持しつつ屈折率を上げるのに有効な成分であり、少量添加させると液相温度を下げるのに効果的ではあるが、その量が多すぎると逆に液相温度が高くなりやすくなるという不利益がある。従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは10%、より好ましくは7%、最も好ましくは5%を上限とする。
なお、Ln成分内におけるGd成分の含有量の比は、ガラス安定性を良好に保つため重要な要素となる。Ln成分全含有量を100%とした場合に、好ましくは20%以下、より好ましくは18%以下、最も好ましくは15%以下である。
またYbは970nmの範囲に不要な吸収を招きやすくなるため、好ましくは含有しない。
SiO成分は、本発明の光学ガラスにおいて、化学的耐久性を向上させるのに有効な任意成分であるが、その量が多すぎると、溶け残りや失透性が増しやすくなるという不利益がある。 従って、好ましくは5%、より好ましくは4%、最も好ましくは3%を上限として含有できる。
Nb成分は透過率を低下させず屈折率を上げるのに有効な任意成分であるが、その量が多すぎると分散が大きくなりやすくなる。 従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは10%、より好ましくは5%、最も好ましくは3%を上限として含有できる。
ZrO成分はガラスの化学的耐久性を向上させ屈折率を高めるのに有効な任意成分であるが、その量が多すぎると液相温度を上昇させやすくするという不利益がある。 従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは10%、より好ましくは9%、最も好ましくは8%を上限として含有できる。
ZnO成分は化学的耐久性を向上させるのに有効な任意成分であるが、その量が多すぎると液相温度が高くなり、かつ目的とする光学恒数も得にくくなる。 従って、好ましくは10%、より好ましくは5%、最も好ましくは3%を上限として含有できる。
RO成分(RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)はガラス原料の溶融を容易にするため均質なガラスを作るのに有効な任意成分であるが、その量が多すぎるとガラスが失透しやすくなるという不利益がある。 従って、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、最も好ましくは3%を上限とする。
RO成分のうち、MgO及びCaOはガラスの化学的耐久性を向上させる為には有効な任意成分であるが、その量が多すぎるとガラスの失透性が高くりやすくなるという不利益がある。従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは10%、より好ましくは5%、最も好ましくは3%を上限とする。SrO及びBaOはガラス原料の溶融を容易にするので均質なガラスを得るのに有効な任意成分であるが、その量が多すぎるとガラスが失透しやすくなるという不利益がある。従って、目的とするガラスを得るためには、好ましくは10%、より好ましくは5%、最も好ましくは3%を上限とする。なお、RO各成分のいずれも、含有しなくとも差し支えない。
本発明の光学ガラスには不純物としてPtを含有することがある。ガラス中のPtの混入は紫外線励起による蛍光強度を大きくさせるという不利益を招くことが知られているので、ガラス中のPt量は15ppm以下であることが好ましい。より好ましくは10ppm以下、最も好ましくは5ppm以下である。ガラス中のPt量を少なくするためには、原料を溶解する際、例えば光学ガラス製造におけるカレット溶解などで石英坩堝等の白金以外の坩堝を用いて溶解したり、溶融温度を可能な限り下げる等により対応することが好ましい。
Sb及びAs成分は、通常、光学ガラスにおいて脱泡剤として使用されるが、Ptを微量含むガラスにおいて、紫外線励起による蛍光をより高めやすいという不利益があるため、Sb及びAs成分の合計量が、好ましくは15ppm以下、より好ましくは10ppm以下であり、最も好ましくは含まない。
特に本ガラスの組成系においては、泡、失透、脈理をなくす為、製造装置の一部にはやむを得ずPt又はPt合金が使用されることがある。それでも、Sb及びAsの合計含有量がPtの含有量に満たない、すなわちPt>Sb+Asとの関係を保つことにより、泡、異物、脈理が少なく、かつ低蛍光のガラスを作製することができる。
本発明の光学ガラスでは、泡は日本光学硝子工業会規格JOGIS12−1994「光学ガラスの泡の測定方法」に基づき級1〜3であることが好ましく、級1〜2であることがより好ましく、級1であることが最も好ましい。
本発明の光学ガラスでは、異物は日本光学硝子工業会規格JOGIS13−1994「光学ガラスの異物の測定方法」に基づき級1〜3であることが好ましく、級1〜2であることがより好ましく、級1であることが最も好ましい。
本発明の光学ガラスでは、脈理は日本光学硝子工業会規格JOGIS11−1975「光学ガラスの脈理の測定方法」に基づき級1〜3であることが好ましく、級1〜2であることがより好ましく、級1であることが最も好ましい。
次に、本発明の光学ガラスにおいて含有させるべきでない成分について説明する。
鉛成分は、精密プレス成形時に金型と融着しやすい成分であるという問題並びにガラスの製造のみならず、研磨等のガラスの冷間加工及びガラスの廃棄に至るまで、環境対策上の措置が必要となり、環境負荷が大きい成分であるという問題があるため、本発明の光学ガラスに含有しないことが好ましい。
カドミウム及びトリウム成分は、共に、環境に有害な影響を与え、環境負荷の非常に大きい成分であるため、本発明の光学ガラスに含有しないことが好ましい。
は、本発明の光学ガラスに含有させると、耐失透性を悪化させやすいので含有しないことが好ましい。
TeO成分は、白金製の坩堝や、溶融ガラスと接する部分が白金で形成されている溶融槽でガラス原料を溶融する際、テルルと白金が合金化し、合金となった箇所は耐熱性が悪くなるため、その箇所に穴が開き溶融ガラス流出する事故がおこる危険性が憂慮されるため、本発明の光学ガラスに含有しないことが好ましい。
さらに本発明の光学ガラスにおいては、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Eu、Nd、Sm、Tb、Dy、Er等の着色成分は含有しないことが好ましい。本明細書中において「含有しない」とは、不純物として混入される場合を除き、人為的に含有させないことを意味する。
本発明のガラス組成物は、その組成が質量%で表されているため直接的にmol%の記載に表せるものではないが、本発明において要求される諸特性を満たすガラス組成物中に存在する各成分のmol%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
45〜65%及び
La 10〜30%並びに
SiO 0〜10%及び/又は
0〜15%及び/又は
Gd 0〜10%及び/又は
Nb 0〜5%及び/又は
ZrO 0〜10%及び/又は
ZnO 0〜15%及び/又は
RO 0〜15%(RはMg、Ca、Sr、Baからなる群から選択される1種以上)及び/又は
As+Sb 0〜0.05%
次に本発明の光学ガラスの物性について説明する。
本発明の光学ガラスは、特に蛍光顕微鏡として使用する際に有利であるように、蛍光強度が低い方が好ましい。具体的には、日本光学硝子工業会の定める「光学ガラスのけい光度の測定方法(JOGIS−1975)」に標準試料として使用されているフリントガラスを基準として用い、測定試料を367nmの波長で励起し、400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルを測定し、この波長範囲内で最も高い蛍光ピークの高さをそれぞれのガラスのピーク高さとし、標準試料のピーク高さを1とした場合の相対強度比で評価した場合に、相対蛍光強度の値が、好ましくは、0.4以下、より好ましくは、0.3以下、最も好ましくは0.2以下である。
本発明の光学ガラスは蛍光顕微鏡に使用されることを想定しているので、試料から発光される光が、満遍なく透過することが好ましい。特に、従来の高屈折率低分散ガラスでは700〜1100nmの領域において吸収ピークを有するものが多かったため、このような吸収特性を有しないことが好ましい。
本発明の光学ガラスは屈折率が1.7以上であることが好ましい。これは蛍光顕微鏡用レンズと使用するにあたり、設計上有利であることが理由による。よって好ましくは1.72以上、最も好ましくは1.75以上である。
本発明の光学ガラスはアッベ数が40以上であることが好ましい。これは色収差を少なくするために設計上有利である為である。よって好ましくは43以上、最も好ましくは45以上である。
本発明の光学ガラスでは液相温度は低い方が好ましい。特に、安定した生産を実現するため、液相温度を1100℃以下とすること好ましく、1090℃以下とすることがより好ましく、1180℃以下とすることが最も好ましい。
本明細書中において、「液相温度」とは一般の溶解炉を使用し、50ccのガラス試料を白金製のルツボにて溶融させ、その後、任意の温度で5時間保持した後取り出し、ガラスの結晶の有無を目視にて観察し、結晶が認められない一番低い温度を意味する。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお下表に規定する各成分の含有量は全て酸化物基準の質量%で表すものとする。
表に示した本発明のガラスの実施例(No.1〜No.6)及び比較例((No.A〜No.D)は、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の通常の光学ガラス用原料を、各実施例の組成の割合となるように秤量し、混合し、白金坩堝に投入し、組成による溶融性に応じて、1000〜1400℃で、3〜10時間溶融、清澄、撹拌して均質化した後、金型等に鋳込み徐冷することにより得ることができた。
屈折率(nd)及び、アッベ数(νd)は徐冷降温速度を−25℃/hにして得られた光学ガラスについて測定した。
液相温度の測定は、一般の溶解炉を使用し、50ccのガラス試料を白金製のルツボにて溶融させ、その後、任意の温度で5時間保持した後取り出し、ガラスの結晶の有無を目視にて観察し、結晶が認められない一番低い温度を求めた。
蛍光強度の測定には、日本光学硝子工業会の定める「光学ガラスのけい光度の測定方法(JOGIS−1975)に標準試料として使用されているフリントガラスを基準として用い、測定試料を367nmの波長で励起し、400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルを測定し、この波長範囲内で最も高い蛍光ピークの高さをそれぞれのガラスのピーク高さとした。評価は、標準試料のピーク高さを1とした場合の相対強度比で行った。
泡の測定は、日本光学硝子工業会規格JOGIS12−1994「光学ガラスの泡の測定方法」に基づき行った。
異物の測定は、日本光学硝子工業会規格JOGIS13−1994「光学ガラスの異物の測定方法」に基づいて行った。
脈理の測定は、日本光学硝子工業会規格JOGIS11−1975「光学ガラスの脈理の測定方法」に基づいて行った。
700〜1100nmにおける吸収の有無は、対面研磨した厚さ10mmのガラス試料において、700〜1100nm範囲の光を照射し、反射損失を含む分光透過率曲線を作成し、その形状から当該範囲における吸収の有無を判断した。





























Figure 2008222479





Figure 2008222479





表に見られるとおり、本発明の実施例の光学ガラス(No.1〜No.6)は、いずれも、所望範囲内の屈折率及びアッベ数、液相温度、蛍光強度及び内部品質を有していた。
蛍光強度は、従来の比較例No.Aより低い値を示している。さらに比較例B、Cにおいては、蛍光強度は小さいものの、Gdを多量に含んでいることから、液相温度が高くガラスの安定性に欠ける上、内部品質を満足するガラスを得ることができなかった。さらにB,Cにおいては、波長970nm前後に吸収がみられた。従って、蛍光顕微鏡用途を含む本発明の光学ガラスとしては適当ではなかった。さらに比較例Dについては、蛍光強度は小さいものの、液相温度が高く、さらに内部品質(泡)を満足するガラスを得ることができなかった。
以上述べた通り、本発明にかかる低蛍光性光学ガラスは、B−Ln系の特定組成範囲において、屈折率(nd)が1.70を超え、アッベ数(νd)が40以上の光学定数を有し、液相温度が低く、赤外域において優れた光線透過性を示し、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく内部品質も優れている為、特に蛍光顕微鏡用の光学系に極めて有用である。

Claims (7)

  1. 屈折率(nd)が1.7以上でアッベ数(νd)が40以上を有し、酸化物基準の質量%でLn成分(Lnは、Y、La、Gdから選ばれる1種または2種以上)を30%以上含有し、As及びSb成分の含有量が0.1%未満であることを特徴とする光学ガラス。
  2. 前記Ln成分合計含有量に対するGdの含有量(Gd/Ln)の比が20%以下であり、必須成分としてB成分を含有し、液相温度が1100℃以下であることを特徴とする請求項1の光学ガラス。
  3. 酸化物基準の質量%で
    25〜40%及び
    La 35〜50%並びに
    SiO 0〜5%及び/又は
    0〜15%及び/又は
    Gd 0〜10%及び/又は
    Nb 0〜10%及び/又は
    ZrO 0〜10%及び/又は
    ZnO 0〜10%及び/又は
    RO 0〜10%(RはMg、Ca、Sr、Baからなる群から選択される1種以上)及び/又は
    As+Sb 15ppm以下
    の範囲の各成分を含有し、
    Ybを含まないことを特徴とする請求項1又は2の光学ガラス。
  4. ガラス中に含まれるPt量が、ガラス中のAs及びSbの合計含有量より多く、紫外線励起による蛍光強度が低減された請求項1〜3のいずれかに記載の光学ガラス
  5. 日本光学硝子工業会規格JOGIS12−1994「光学ガラスの泡の測定方法」の表1に示されている100mlのガラス中における泡の断面積の総和が級1〜3であり、かつ、日本光学硝子工業会規格JOGIS13−1994「光学ガラスの異物の測定方法」の表1に示されている100mlのガラス中における異物の断面積の総和が級1〜3であり、かつ、日本光学硝子工業会規格JOGIS11−1975「光学ガラスの脈理の測定方法」の表2に示されている脈理の程度が級1〜3であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学ガラス。
  6. 367nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度が0.4未満であることを特徴とする、蛍光顕微鏡の光学系に用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学ガラス。
  7. Ln成分(Lnは、Y、La、Gdから選ばれる1種または2種以上)を30%以上含有する光学ガラスを、白金族元素又は白金族元素及び他の元素からなる合金製の坩堝において溶融成形することにより蛍光顕微鏡用光学ガラスを製造する方法であって、ガラス原料にAs及びSb成分を実質的に加えないことを特徴とする前記製造方法。
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