JP2008222023A - 車両用電磁式アブソーバシステム - Google Patents

車両用電磁式アブソーバシステム Download PDF

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Abstract

【課題】ばね上部とばね下部との相対移動に対して力を発生させる電磁式のショックアブソーバを含んで構成される電磁式アブソーバシステムの実用性を向上させる。
【解決手段】ショックアブソーバ26に発生させるべきアブソーバ力に応じて電磁モータ54を制御する駆動回路190を有する駆動装置144と、その駆動装置144に目標アブソーバ力に関する制御目標値を出力可能な制御装置140とを含んで構成され、ショックアブソーバ26の制御として、(A)制御装置140の第1制御目標値決定部206において決定された制御目標値に従って、駆動装置144が電磁モータ54を制御する第1制御と、(B)駆動装置144の第2制御目標値決定部210において決定された制御目標値に従って、駆動装置144が電磁モータ54を制御する第2制御とを、選択的に実行可能に構成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ばね上部とばね下部との相対移動に対して抵抗力および推進力を発生させる電磁式のショックアブソーバを含んで構成される電磁式アブソーバシステムに関する。
近年では、車両用のアブソーバシステムとして、電磁モータの力に依拠してばね上部とばね下部との相対移動に対して力を発生させる電磁式のショックアブソーバ(以下、単に「アブソーバ」という場合がある)を含んで構成される電磁式アブソーバシステムが検討されており、例えば、下記特許文献に記載のシステムが存在する。この電磁式アブソーバシステムは、いわゆるスカイフック理論に基づく振動減衰特性を容易に実現できる等の利点から、高性能なシステムとして期待されている。
特開2003−223220号公報 特開2001−311452号公報
上記特許文献1に記載されているシステムでは、システムに何らかの失陥が生じた場合に、電磁モータの各相に対応するコイル間を短絡させることで、減衰力を発生させるようにされている。ところが、電磁モータの各相に対応するコイル間を短絡させた場合に得られる減衰力は、電磁モータの特性によって定まる特定の大きさの抵抗力であるため、電磁式アブソーバシステムの実用性の点において、決して充分とは言い難い。電磁式アブソーバシステムは、未だ開発途上にあるため、上記失陥時の減衰力の適切化の問題を始めとする種々の問題を抱え、実用性を向上させるための改良の余地を多分に残すものとなっている。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い電磁式アブソーバシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の電磁式アブソーバシステムは、ショックアブソーバに発生させるべきアブソーバ力に応じて電磁モータを制御する駆動回路を有する駆動装置と、その駆動装置に目標アブソーバ力に関する制御目標値を出力可能な制御装置とを含んで構成され、ショックアブソーバの制御として、(A)制御装置において決定された制御目標値に従って、駆動装置が電磁モータを制御する第1制御と、(B)駆動装置において決定された制御目標値に従って、駆動装置が電磁モータを制御する第2制御とを、選択的に実行可能に構成されたことを特徴とする。
本発明の電磁式アブソーバシステムは、ショックアブソーバの制御として、制御装置において決定される制御目標値に従う第1制御と、駆動装置において決定される制御目標値に従う第2制御とを選択的に実行可能とされているため、車両が置かれている状況に応じて、2つの制御を切り換えることが可能である。したがって、そのような2つの制御を切換可能に構成された本発明のシステムによれば、実用性の高い電磁式アブソーバシステムが構築されることになる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、請求項1に(2)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項2に、請求項1または請求項2に(3)項および(4)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項3に、請求項1ないし請求項3のいずれかに(7)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項4に、請求項4に(83)項ないし(10)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項5に、請求項1ないし請求項5のいずれかに(13)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項6に、それぞれ相当する。
(1)ばね上部とばね下部との相対動作に応じて電気角が変化する電磁モータを有し、その電磁モータが発生させるモータ力に依拠して、ばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力および推進力であるアブソーバ力を発生可能な電磁式のショックアブソーバと、
前記電磁モータと電源との間に配設され、電磁モータの各相の通電電流をその電磁モータの電気角に応じて調整するとともに発生させるべきアブソーバ力である目標アブソーバ力に応じて電磁モータの通電電流量を制御する駆動回路を有する駆動装置と、
車両の挙動を直接的あるいは間接的に示す挙動指標を検出する挙動指標センサと、
その挙動指標センサおよび前記駆動装置と接続され、その挙動指標センサによって検出された挙動指標の値に基づいて目標アブソーバ力に関する制御目標値を決定する第1制御目標値決定部を有するとともに、その制御目標値を前記駆動回路に出力可能な制御装置と
を備えた車両用電磁式アブソーバシステムであって、
前記駆動装置が、前記電磁モータの電気角の変動に基づいて目標アブソーバ力に関する制御目標値を決定する第2制御目標値決定部を有し、
当該アブソーバシステムが、前記ショックアブソーバの制御として、(A)前記駆動装置が、前記第1制御目標値決定部によって決定されて前記制御装置から出力された制御目標値に従って、前記電磁モータの通電電流量を制御する第1制御と、(B)前記駆動装置が、前記第2制御目標値決定部によって決定された制御目標値に従って、前記電磁モータの通電電流量を制御する第2制御とを、選択的に実行可能に構成された車両用電磁式アブソーバシステム。
本項に記載の態様は、簡単に言えば、駆動装置が制御装置とショックアブソーバの電磁モータとの間に配設されて、制御装置が、自身に接続された挙動指標センサの検出結果に基づいて制御目標値を決定する第1制御目標値決定部を有するとともに、駆動装置が、電磁モータの電気角の変動に基づいて制御目標値を決定する第2制御目標値決定部を有する構成とされ、(A)制御装置の第1制御目標値決定部において決定された制御目標値に従って、駆動装置が電磁モータを制御する第1制御と、(B)駆動装置の第2制御目標値決定部において決定された制御目標値に従って、駆動装置が電磁モータを制御する第2制御とを選択的に実行可能に構成された態様である。本項の態様のシステムによれば、後に詳しく説明するように、例えば、車両が置かれている状況等に応じて、2つの制御を切り換えることが可能となるため、実用性の高い電磁式アブソーバシステムが構築されることになる。
本項に記載の「第1制御」は、その制御手法が特に限定されるものではなく、例えば、ばね上速度に基づいてばね上振動に対する減衰力を発生させるいわゆるスカイフック制御、ばね下速度に基づいてばね下振動に対する減衰力を発生させるいわゆるグランドフック制御、それらスカイフック制御,グランドフック制御との両者を総合的に実行するような制御、さらには、ばね上部とばね下部との相対動作の速度に応じた特定の抵抗力を発生させる制御等を採用可能である。また、第1制御は、アブソーバ力を専ら抵抗力として発生させるパッシブ制御と、アブソーバ力を抵抗力だけでなく場合によって推進力としても発生させるアクティブ制御とのいずれをも採用可能である。つまり、第1制御目標値決定部における目標値の決定において用いられる「挙動指標センサ」には、その制御手法に応じた種々のセンサを採用可能である。例えば、ばね上速度,ばね下速度を直接検出可能なセンサや、後に説明するように、それらばね上速度,ばね下速度を検出結果から推定可能なばね上加速度センサ,ばね下加速度センサ等を採用可能であり、また、ばね上部とばね下部と相対速度を直接検出可能なセンサや、その相対速度を検出結果から推定可能なばね上部とばね下部との距離を検出する車高センサ等を採用可能である。
本項に記載の「第2制御」は、電磁モータの電気角の変動に基づいて、つまり、ばね上部とばね下部との相対位置の変動に基づいてアブソーバ力が決定される制御であり、例えば、アブソーバ力を専ら抵抗力として発生させるパッシブ制御を採用可能である。したがって、第1制御を上述したアクティブな制御とし、第2制御をパッシブ制御とすれば、それら2つの制御を切換可能なシステムが実現することとなる。
例えば、駆動装置が制御装置から制御目標値を受信できないような失陥や、第1制御目標値決定部によって決定された制御目標値が正常な値ではないような失陥が生じた場合には、第1制御を実行できない状態、あるいは、第1制御を実行することが望ましくない状態となる。ところが、第2制御は、駆動装置が、制御目標値を決定し、その制御目標値に従って電磁モータを制御することから、駆動装置が、制御装置から独立して、つまり、制御装置に依存せずにショックアブソーバにアブソーバ力を発生させる制御と考えることができる。したがって、本項の態様によれば、そのような失陥時に、第2制御によって、ショックアブソーバおよび駆動装置のみでアブソーバ力を発生可能であるため、フェールセーフという観点において実用的なシステムを実現することが可能である。
本項の態様における「電磁式のショックアブソーバ」は、それの具体的な構造が限定されるものではなく、また、機能に関しても特に限定されない。例えば、車両に発生している振動を減衰させる機能に加え、車両の旋回,加減速等に起因する車体のロール,ピッチ等の抑制を目的として、車体の姿勢を制御する機能を発揮させるようにしてもよい。ショックアブソーバの動力源である「電磁モータ」も、その形式等は特に限定されず、DCブラシレスモータを始めとして種々の形式のモータを採用可能であり、また、動作に関して言えば、回転モータであっても、リニアモータであってもよい。例えば、電磁モータの通電制御のために電磁モータが電気角を検出するセンサを有するシステムである場合、そのセンサの検出結果に基づいて決定される制御目標値に従って第2制御を実行可能となる。つまり、本項の態様は、そのようなシステムである場合に、余計にセンサ等を設ける必要がないため、特に有効な態様となる。また、電磁モータを制御するための「駆動回路」は、例えば、いわゆるインバータ等を採用することができる。インバータは、例えば、スイッチング素子の作動を、電磁モータの電気角に応じて制御する構造のものであればよく、PWM(Pulse Width Modulation)制御を実行可能な構造のものを採用することが望ましい。
なお、本項の態様にいう「制御目標値」は、ショックアブソーバに発生させるべきアブソーバ力である目標アブソーバ力そのものに限定されるものではなく、その目標アブソーバ力の大きさを指標する何らかの関連量、言い換えれば、アブソーバ力に関連する何らかの物理量としてもよい。具体的に言えば、例えば、モータ力,通電電流量,PWM(Pulse Width Modulation)制御におけるデューティ比等であってもよい。
(2)前記第1制御が通常時に実行され、前記第2制御が、前記制御装置,前記挙動指標センサ,前記挙動指標センサと前記制御装置との間,前記制御装置と前記駆動装置との間のいずれか1以上において失陥が発生した場合に実行されるように構成された(1)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
例えば、挙動指標センサの故障や、その挙動指標センサから制御装置,制御装置から駆動装置までのケーブルの断線等のような失陥が生じた場合には、駆動装置が制御装置から制御目標値を受信できない、あるいは、第1制御目標値決定部によって決定された制御目標値が正常な値ではない事態が生じることとなる。本項の態様によれば、そのような失陥が生じた場合に第2制御が実行され、ショックアブソーバおよび駆動装置のみで、ばね上部とばね下部との相対動作に対する減衰力を発生させることが可能であるため、車両の乗り心地の悪化を抑制あるいは防止することが可能である。したがって、本項の態様は、先にも述べたように、フェールセーフという観点において実用性の高いシステムが実現することになる。
(3)前記第1制御目標値決定部が、ばね上部の上下方向における動作速度であるばね上速度に基づいて制御目標値を決定するものである(1)項または(2)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
(4)前記挙動指標センサが、ばね上部の上下方向における加速度であるばね上加速度を検出するばね上加速度センサを有し、
前記第1制御目標値決定部が、そのばね上加速度センサによって検出されたばね上加速度に基づいてばね上速度を推定し、そのばね上速度に基づいて制御目標値を決定するものである(3)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
上記2つの項に記載の態様は、第1制御に限定を加えた態様であり、第1制御が、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御とされた態様である。なお、後者の態様は、前者の態様における第1制御を、さらに具体的に限定した態様である。それら2つの項の態様の第1制御においては、電磁モータが電源からの電力を受けて抵抗力を発生させる状態だけでなく、場合によっては、ばね上部とばね下部との相対動作と同じ方向の力、すなわち、推進力を発生させる状態にもなり得る。つまり、第1制御によって、優れた振動抑制効果が得られることになるのである。
(5)前記第1制御目標値決定部が、さらに、ばね下部の上下方向における動作速度であるばね下速度に基づいて制御目標値を決定するものである(3)項または(4)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
(6)前記挙動指標センサが、ばね下部の上下方向における加速度であるばね下加速度を検出するばね下加速度センサを有し、
前記第1制御目標値決定部が、そのばね下加速度センサによって検出されたばね下加速度に基づいてばね下速度を推定し、そのばね下速度に基づいて前記制御目標値を決定するものである(5)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
上記2つの項に記載の態様は、第1制御にさらに限定を加えた態様であり、第1制御が、上記スカイフックダンパ理論に基づく制御と、いわゆるグランドフックダンパ理論や擬似的なグランドフック理論に基づく制御との両者を複合した制御とされた態様である。上記2つの項の態様によれば、ばね上部の振動だけでなくばね下部の振動をも減衰させることが可能であるため、第1制御によって、より優れた振動減衰特性が得られることになる。
(7)前記第2制御目標値決定部が、前記電磁モータの電気角の変動に基づいて、ばね上部とばね下部との上下方向における相対動作速度であるばね上ばね下相対速度を推定し、そのばね上ばね下相対速度に基づいて制御目標値を決定するものである(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
本項に記載の態様には、例えば、電磁モータの電気角の変動速度と電磁モータのモータ力との間の比、換言すれば、ばね上ばね下相対速度とアブソーバ力との間の比である減衰係数を固定した値に制御目標値を決定する態様や、後に説明するような、ばね上ばね下相対速度に対して予め関連付けられた値に制御目標値を決定する態様を採用可能である。本項の態様によれば、第2制御を実行する際の車両の置かれている状況に適した大きさの減衰力とすることが可能である。
(8)前記第2制御目標値決定部が、制御目標値を、ばね上ばね下相対速度に対して予め関連付けられた値に決定するものである(7)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
本項に記載の態様には、例えば、ばね上ばね下相対速度と制御目標値との間の関係が、それらの両者を座標軸とした座標平面上の1つの線で表せる関係として設定された態様等を採用可能である。本項の態様によれば、比較的良好な振動減衰特性が得られるようにすることが可能であり、第2制御の実行時における車両の乗り心地が比較的良好なシステムとなる。
(9)前記第2制御目標値決定部が、アブソーバ力が専らばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力となるように、制御目標値を決定するものである(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
本項に記載の態様は、平たく言えば、第2制御が、前述のパッシブ制御とされた態様である。
(10)前記第2制御目標値決定部が、前記電磁モータの通電端子間を短絡させた場合に得られるモータ力とは異なる大きさのモータ力を発生させるように、制御目標値を決定するものである(9)項に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
電磁モータの通電端子間を短絡させた場合に得られるモータ力は、ばね上ばね下相対速度に比例した大きさとなる。つまり、その場合に得られるモータ力は、振動減衰させるための力として充分とは言い難い。ところが、本項に記載の態様によれば、その大きさとは異なる大きさのモータ力を発生させることができるため、第2制御における減衰力を適切な大きさとすることができる。なお、本項の態様にいう「短絡」は、固定的な抵抗を介した短絡をも含む。
(11)前記駆動回路が、
電源の高電位側端子と各相の通電端子とのON/OFFを切り換える高電位側スイッチング素子と、電源の低電位側の端子と各相の通電端子とのON/OFFを切り換える低電位側スイッチング素子とからなるスイッチング素子対を、前記電磁モータの相数に対応して複数対有し、それらのスイッチング素子の作動を、電磁モータの電気角に応じて制御するものである(1)項ないし(10)項にのいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
本項に記載の態様は、駆動回路を、いわゆるインバータを採用した態様である。本項の態様によれば、各相ごとに設けられたFET等のスイッチング素子の作動制御により、電動モータの制御を容易にかつ正確に行うことができる。
(12)前記ショックアブソーバが、
ばね上部とばね下部との一方に連結される雄ねじ部と、ばね上部とばね下部との他方に連結されて前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部とを含んで構成され、ばね上部とばね下部との相対動作に応じて前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との一方が回転する構造のねじ機構を有し、前記電磁モータが前記雄ねじ部と雌ねじ部との一方に回転力を付与する構造とされた(1)項ないし(11)項のいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
本項に記載の態様は、アクチュエータを、ねじ機構を採用したものに限定した態様であり、電磁モータの回転力を、ばね上部とばね下部との相対動作に対する減衰力に容易に変換することが可能となる。なお、本項の態様においては、ばね上部,ばね下部のいずれに雄ねじ部を設け、いずれに雌ねじ部を設けるかは、任意である。さらに、雄ねじ部を回転不能とし、雌ねじ部を回転可能とするような構成としてもよく、逆に、雌ねじ部を回転不能とし、雄ねじ部を回転可能とするような構成としてもよい。
(13)当該車両用電磁式アブソーバシステムが、車両が有する複数の車輪に対応して、それぞれが前記ショックアブソーバである複数のショックアブソーバと、それぞれが前記駆動装置である複数の駆動装置とを備え、
前記第1制御目標値決定部が、前記挙動指標センサによって検出された挙動指標の値に基づいて前記複数のショックアブソーバの各々の目標アブソーバ力に関する制御目標値を決定するものとされ、
前記制御装置が、前記複数の駆動装置に接続され、前記第1制御目標値決定部によって決定された前記複数のショックアブソーバの各々の制御目標値を前記複数の駆動装置の各々が有する駆動回路に出力可能とされ、
前記第1制御が、前記第1制御目標値決定部によって決定されて前記制御装置から出力された制御目標値に従って、前記複数の駆動装置の各々が前記電磁モータの通電電流量を制御するように構成され、
前記第2制御が、前記第2制御目標値決定部によって決定された制御目標値に従って、前記複数の駆動装置の各々が前記電磁モータの通電電流量を制御するように構成された(1)項ないし(12)項のいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
例えば、ショックアブソーバが、振動を減衰させるための機能に加え、先に述べた車体の姿勢を制御する機能をも有する場合、複数の車輪に対応して配設される複数のショックアブソーバを連係させるために、制御装置と複数の駆動装置との間がCAN(Controller Area Network)によって接続され、制御装置が、複数の駆動装置を集中して制御するようなシステムとされるのが一般的である。本項の態様は、制御装置が複数の駆動装置を集中して制御するようなシステムにおいて、第1制御と第2制御とを選択可能に構成された態様であり、前述した作用,効果が同様に得られるのである。また、本項の態様に、前述の各態様の技術的特徴による限定を加えた態様で実施することも可能である。
以下、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
≪サスペンションシステムの構成≫
図1に、請求可能発明の実施例である電磁式アブソーバシステムを含んで構成される車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、サスペンションスプリングとショックアブソーバとが一体化されたスプリング・アブソーバAssy20を有している。車輪12,スプリング・アブソーバAssy20は総称であり、4つの車輪のいずれに対応するものであるかを明確にする必要のある場合には、図に示すように、車輪位置を示す添え字として、左前輪,右前輪,左後輪,右後輪の各々に対応するものにFL,FR,RL,RRを付す場合がある。
スプリング・アブソーバAssy20は、図2に示すように、車輪12を保持してばね下部の一部分を構成するサスペンションロアアーム22と、車体に設けられてばね上部の一部分を構成するマウント部24との間に、それらを連結するようにして配設された電磁式のアクチュエータ26と、それと並列的に設けられたサスペンションスプリングとしてのエアスプリング28とを備えている。
アクチュエータ26は、アウタチューブ30と、そのアウタチューブ30に嵌入してアウタチューブ30の上端部から上方に突出するインナチューブ32とを含んで構成されている。アウタチューブ30は、それの下端部に設けられた取付部材34を介してロアアーム22に連結され、一方、インナチューブ32は、それの上端部に形成されたフランジ部36においてマウント部24に連結されている。アウタチューブ30には、その内壁面にアクチュエータ26の軸線の延びる方向(以下、「軸線方向」という場合がある)に延びるようにして1対のガイド溝38が設けられるとともに、それらのガイド溝38の各々には、インナチューブ32の下端部に付設された1対のキー40の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝38およびキー40によって、アウタチューブ30とインナチューブ32とが、相対回転不能、軸線方向に相対移動可能とされている。ちなみに、アウタチューブ30の上端部には、シール42が付設されており、後に説明する圧力室44からのエアの漏れが防止されている。
また、アクチュエータ26は、ねじ溝が形成された雄ねじ部としてのねじロッド50と、ベアリングボールを保持してそのねじロッド50と螺合する雌ねじ部としてのナット52とを含んで構成されたボールねじ機構と、動力源としての電磁モータ54(以下、単に「モータ54」という場合がある)とを備えている。モータ54はモータケース56に固定して収容されるとともに、そのモータケース56の鍔部がマウント部24の上面側に固定されており、モータケース56の鍔部にインナチューブ32のフランジ部36が固定されていることで、インナチューブ32は、モータケース56を介してマウント部24に連結されている。モータ54の回転軸であるモータ軸58は、ねじロッド50の上端部と一体的に接続されている。つまり、ねじロッド50は、モータ軸58を延長する状態でインナチューブ32内に配設され、モータ54によって回転させられる。一方、ナット52は、ねじロッド50と螺合させられた状態で、アウタチューブ30の内底部に付設されたナット支持筒60の上端部に固定支持されている。
エアスプリング28は、マウント部24に固定されたハウジング70と、アクチュエータ26のアウタチューブ30に固定されたエアピストン72と、それらを接続するダイヤフラム74とを備えている。ハウジング70は、概して有蓋円筒状をなし、蓋部76に形成された穴にアクチュエータ26のインナチューブ32を貫通させた状態で、蓋部76の上面側においてマウント部24の下面側に固定されている。エアピストン72は、概して円筒状をなし、アウタチューブ30を嵌入させた状態で、アウタチューブ30の上部に固定されている。それらハウジング70とエアピストン72とは、ダイヤフラム74によって気密性を保ったまま接続されており、それらハウジング70とエアピストン72とダイヤフラム74とによって圧力室44が形成されている。その圧力室44には、流体としての圧縮エアが封入されている。このような構造から、エアスプリング28は、その圧縮エアの圧力によって、ロアアーム22とマウント部24、つまり、車輪12と車体とを相互に弾性的に支持しているのである。
上述のような構造から、ばね上部とばね下部とが接近・離間する場合、アウタチューブ30とインナチューブ32とは、軸線方向に相対移動が可能とされている。その相対移動に伴って、ねじロッド50とナット52とが軸線方向に相対移動するとともに、ねじロッド50がナット52に対して回転する。モータ54は、ねじロッド50に回転トルクを付与可能とされ、この回転トルクによって、ばね上部とばね下部との相対動作(ストローク動作)に対して、そのストローク動作を阻止する抵抗力を発生させることが可能とされている。この抵抗力をばね上部とばね下部とのストローク動作に対する減衰力として作用させることで、アクチュエータ26は、いわゆるアブソーバ(「ダンパ」と呼ぶこともできる)として機能するものとなっている。言い換えれば、アクチュエータ26は、自身が発生させる軸線方向の力であるアクチュエータ力によって、ストローク動作に対して減衰力を付与する機能を有しているのである。また、アクチュエータ26は、アクチュエータ力を、ストローク動作に対する推進力つまり駆動力として作用させる機能をも有している。この機能により、ばね上部の動作に対してばね上絶対速度に比例する減衰力を作用させるいわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御、および、ばね下部の動作に対してばね下絶対速度に比例する減衰力を作用させる擬似的なグランドフック理論に基づく制御を実行することが可能とされている。さらに、アクチュエータ26は、アクチュエータ力によって上下方向におけるばね上部とばね下部との距離(以下、「ばね上ばね下間距離」という場合がある)を積極的に変更し、また、ばね上ばね下間距離を所定の距離に維持する機能をも有している。この機能によって、旋回時の車体のロール,加速・減速時の車体のピッチ等を効果的に抑制すること、車両の車高を調整すること等が可能とされているのである。
サスペンションシステム10は、各スプリング・アブソーバAssy20が有するエアスプリング28に対して流体としてのエア(空気)を流入・流出させるための流体流入・流出装置、詳しく言えば、エアスプリング28の圧力室44に接続されて、その圧力室44にエアを供給し、圧力室44からエアを排出するエア給排装置80を備えている。詳しい説明は省略するが、本サスペンションシステム10は、エア給排装置80によって、各エアスプリング28の圧力室44内のエア量を調整することが可能とされており、エア量の調整によって、各エアスプリング28のばね長を変更し、各車輪12についてのばね上ばね下間距離を変化させることが可能とされている。具体的に言えば、圧力室44のエア量を増加させてばね上ばね下間距離を増大させ、エア量を減少させてばね上ばね下間距離を減少させることが可能とされている。
本サスペンションシステム10は、制御装置としてのサスペンション電子制御ユニット140(以下、「ECU140」という場合がある)によって、スプリング・アブソーバAssy20の作動、つまり、アクチュエータ26およびエアスプリング28の制御が行われる。ECU140は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されたものである。そのサスペンションECU140には、エア給排装置80の駆動回路としてのドライバ142と、各アクチュエータ26が有するモータ54に対応して設けられて、そのモータ54を制御する駆動装置としてのモータ電子駆動ユニット144(以下、「EDU144」という場合がある)とが接続されている。それらドライバ142およびEDU144は、コンバータ148を介してバッテリ150に接続されており、エア給排装置80が有する各制御弁,ポンプモータ等、および、各アクチュエータ26のモータ54には、そのコンバータ148とバッテリ150とを含んで構成される電源から電力が供給される。なお、モータ54は定電圧駆動されることから、モータ54への供給電力量は、供給電流量を変更することによって変更される。
車両には、イグニッションスイッチ[I/G]160,車両走行速度(以下、「車速」と略す場合がある)を検出するための車速センサ[v]162,各車輪12についてのばね上ばね下間距離を検出する4つのハイトセンサ[h]164,車高変更指示のために運転者によって操作される車高変更スイッチ[HSw]166,ステアリングホイールの操作角を検出するための操作角センサ[δ]170,車体に実際に発生する前後加速度である実前後加速度を検出する前後加速度センサ[Gx]172,車体に実際に発生する横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサ[Gy]174,各車輪12に対応する車体の各マウント部24の縦加速度(上下加速度)を検出する4つのばね上縦加速度センサ[Gzs]176,各車輪12の縦加速度を検出する4つのばね下縦加速度センサ[Gzg]178,アクセルスロットルの開度を検出するスロットルセンサ[Sr]180,ブレーキのマスタシリンダ圧を検出するブレーキ圧センサ[Br]182等が設けられており、それらはECU140のコンピュータに接続されている。ECU140は、それらのスイッチ,センサからの信号に基づいて、スプリング・アブソーバAssy20の作動の制御を行うものとされている。ちなみに、[ ]の文字は、上記スイッチ,センサ等を図面において表わす場合に用いる符号である。また、ECU140のコンピュータが備えるROMには、後に説明するところのアクチュエータ26の制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
≪EDU等の構成≫
図3に示すように、各アクチュエータ26のモータ54は、コイルがスター結線(Y結線)された3相DCブラシレスモータであり、上述したようにEDU144によって制御される。EDU144が有する駆動回路としてのインバータ190は、図3に示すような一般的なものであり、high側(高電位側),low側(低電位側)のそれぞれに対応し、かつ、モータ54の3つの相であるU相,V相,W相のそれぞれに対応する6つのスイッチング素子HUS,HVS,HWS,LUS,LVS,LWSを備えている。また、EDU144が有するコントローラ192には、モータ54に設けられてモータ54の回転角を検出するレゾルバ[θ]194と,インバータ146内に実際にモータ54を流れる電流量である実通電電流量を測定する通電電流センサ[I]196とが、インバータ190が有するスイッチング素子制御回路198を介して接続されている。スイッチング素子制御回路198は、そのレゾルバ194によりモータ回転角(電気角)を判断し、そのモータ回転角に基づいてスイッチング素子を開閉作動させる。EDU144は、いわゆる正弦波駆動によってモータ54を駆動するのであり、モータ54の3つの相の各々に流れる電流量が、それぞれが正弦波状に変化し、その位相差が電気角で120°ずつ異なるように、スイッチング素子がスイッチング素子制御回路198によって制御される。そして、コントローラ192は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によってモータ54に通電するようにされており、パルスオン時間とパルスオフ時間との比(デューティ比)を変更することで、モータ54の通電電流量を変更して、モータ54が発生させる回転トルクの大きさを変更する。詳しくは、デューティ比が大きくされることで、通電電流量が大きくされて、モータ54の発生する回転トルクは大きくなり、逆に、デューティ比が小さくされることで、通電電流量が小さくされて、モータ54の発生する回転トルクは小さくなる。なお、EDU144のコントローラ192には、後に説明するところのモータ54の制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
モータ54が発生する回転トルクの方向は、モータ54が実際に回転している方向と同じ方向である場合もあり、また、逆の場合もある。モータ54が発生する回転トルクの方向とモータ54の回転方向が逆となる場合、つまり、アクチュエータ26が、アクチュエータ力をストローク動作に対する抵抗力として作用させている場合には、モータ54の発生させる力は、必ずしも、電源から供給される電力(電流)に依存したものとはならない。詳しく言えば、モータ54が外部からの力によって回転させられることで、そのモータ54は発電状態となり、モータ54は、その時に生じた起電力に依存したモータ力を発生させる場合、つまり、アクチュエータ26が起電力に依存したアクチュエータ力を発生させる場合もある。
アクチュエータ26が起電力に依存したアクチュエータ力を発生させる場合に、EDU144は、起電力よって発電された電力を電源に回生可能な構造とされている。また、モータ54が発生する回転トルクとモータ54の回転方向が逆となる場合においては、前述したスイッチング素子のPWM制御は、起電力によってモータ54の各コイルに流れる電流量を制御するものとなっており、デューティ比を変更することで、モータ54が発生する回転トルクの大きさが変更されることになる。すなわち、EDU144は、電源からの供給電流であるか、あるいは、起電力によって生じる発電電流であるかに拘わらず、モータ54のコイルを流れる電流、つまり、モータ54の通電電流を制御して、モータ力を制御する構造とされているのである。
≪サスペンションシステムの基本的な制御≫
本サスペンションシステム10では、4つのスプリング・アブソーバAssy20の各々を独立して制御することが可能となっている。それらスプリング・アブソーバAssy20の各々において、アクチュエータ26のアクチュエータ力が独立して制御されて、車体および車輪12の振動、つまり、ばね上振動およびばね下振動を減衰するための制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある)が実行される。また、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するための制御(以下、「ロール抑制制御」という場合がある),車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するための制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある)が実行される。上記振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、各制御ごとのアクチュエータ力の成分である振動減衰成分,ロール抑制成分,ピッチ抑制成分を合計して目標アクチュエータ力が決定され、アクチュエータ26がその目標アクチュエータ力を発生させるように制御されることで、総合的に実行される。なお、以下の説明において、アクチュエータ力およびそれの成分は、ばね上部とばね下部とを離間させる方向(リバウンド方向)の力に対応するものが正の値,ばね上部とばね下部とを接近させる方向(バウンド方向)の力に対応するものが負の値となるものとして扱うこととする。
なお、本サスペンションシステム10では、エアスプリング28によって、路面の起伏が大きい道路の走行への対処等を目的として運転者の意思に基づいて車両の車高を変更する制御(以下、「車高変更制御」という場合がある)も実行される。その車高変更制御について簡単に説明する。車高変更制御は、運転者の意図に基づく車高変更スイッチ166の操作によって実現すべき設定車高である目標設定車高が変更された場合において、実行される。その目標設定車高の各々に応じて、各車輪12についての目標となるばね上ばね下間距離が設定されており、ストロークセンサ164の検出値に基づいて、それぞれの車輪12についてのばね上ばね下間距離が目標距離になるように、エア給排装置80の作動が制御され、各車輪12のばね上ばね下間距離が目標設定車高に応じた距離に変更されるのである。さらに、この車高変更制御では、例えば、乗員数の変化,荷物の積載量の変化等による車高の変動に対処することを目的とした、いわゆるオートレベリングと呼ばれる制御も行われる。
i)振動減衰制御
振動減衰制御では、車体および車輪12の振動を減衰するためにその振動の速度に応じた大きさのアクチュエータ力を発生させるべく、アクチュエータ力の振動減衰成分FVが決定される。つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づいた制御と、擬似的なグランドフック理論に基づいた制御との両者を行う制御である。具体的には、車体のマウント部24に設けられたばね上縦加速度センサ176によって検出されるばね上縦加速度から計算される車体のマウント部24の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね上速度Vsと、ロアアーム22に設けられたばね下縦加速度センサ178によって検出されるばね下縦加速度から計算される車輪12の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね下速度Vgとに基づいて、次式に従って、振動減衰成分FVが演算される。
V=Cs・Vs−Cg・Vg
ここで、Csは、車体のマウント部24の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインであり、Cgは、車輪12の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインである。つまり、Cs,Cgは、いわゆるばね上,ばね下絶対振動に対する減衰係数と考えることができる。
ii)ロール抑制制御
車両の旋回時においては、その旋回に起因するロールモーメントによって、旋回内輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、旋回外輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ロール抑制制御では、その旋回内輪側の離間および旋回外輪側の接近を抑制すべく、旋回内輪側のアクチュエータ26にバウンド方向のアクチュエータ力を、旋回外輪側のアクチュエータ26にリバウンド方向のアクチュエータ力を、それぞれ、ロール抑制力として発生させる。具体的に言えば、まず、車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操舵角δと車速vとに基づいて推定された推定横加速度Gycと、横加速度センサ174によって実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定される。
Gy*=K1・Gyc+K2・Gyr (K1,K2:ゲイン)
そのように決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制成分FRが、次式に従って決定される。
R=K3・Gy* (K3:ゲイン)
iii)ピッチ抑制制御
車体の制動時等、減速時に発生する車体のノーズダイブに対しては、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが接近させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが離間させられる。また、車体の加速時に発生する車体のスクワットに対しては、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ピッチ抑制制御では、それらの場合の接近・離間距離を抑制すべく、アクチュエータ力をピッチ抑制力として発生させる。具体的には、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、前後加速度センサ172によって実測された実前後加速度Gxが採用され、その実前後加速度Gxに基づいて、ピッチ抑制成分FPが、次式に従って決定される。
P=K4・Gx (K4:ゲイン)
なお、ピッチ抑制制御は、スロットルセンサ180によって検出されるスロットルの開度、あるいは、ブレーキ圧センサ182によって検出されるマスタシリンダ圧が、設定された閾値を超えることをトリガとして実行される。
iv)目標アクチュエータ力とモータの作動制御
アクチュエータ26の制御は、それが発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力に基づいて行われる。詳しく言えば、上述のようにして、アクチュエータ力の振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定されると、それらに基づき、次式に従って制御目標値である目標アクチュエータ力F*が決定される。
*=FV+FR+FP
そして、上述のように決定された目標アクチュエータ力F*が、EDU144のコントローラ192に送信され、EDU144において、その目標アクチュエータ力F*に基づいて目標となるデューティ比が決定される。EDU144は、その適切なデューティ比の下、インバータ190の備えるスイッチング素子の開閉が制御されて、目標アクチュエータ力を発生させるようにモータ54を制御するのである。なお、EDU144において目標となるデューティ比を決定する際には、ECU140からの制御目標値である目標アクチュエータ力F*に応じた目標となる通電電流量が演算され、通電電流センサ196によって検出された実通電電流量の目標通電電流量に対する偏差に基づくフィードバック制御が行われるようになっている。
≪失陥時制御≫
上述したように、EDU144のコントローラ192は、ECU140から目標アクチュエータ力F*を受信し、その目標アクチュエータ力F*に基づいて目標デューティ比を決定する。ところが、その目標アクチュエータ力F*の値に異常が検出されるような失陥が生じた場合には、モータ54を適切に駆動できない状態、あるいは、モータ54を完全に駆動できない状態となってしまう。具体的には、例えば、目標アクチュエータ力F*を決定するために必要なセンサが故障した場合や、それらセンサとECU140との間でケーブルが断線した場合等には、制御目標値が適切な値とはならないため、モータ54を適切に駆動できない状態となる。また、例えば、ECU140が制御目標値を送信できない失陥が生じた場合や、ECU140とEDU144とを接続するケーブルが断線した場合等には、EDU144が制御目標値を受信できないため、モータ54を駆動できない状態となる。そのような失陥を考慮して、本サスペンションシステム10においては、上記のような失陥が生じた場合に、すべてのEDU144が、ECU140から独立して自身に対応するモータ54を制御することが可能とされている。
上記失陥時におけるEDU144の各々によるモータ54の制御(以下、「失陥時制御」と呼ぶ場合がある)では、目標アクチュエータ力に関する制御目標値が、モータ54の電気角の変動に基づいて決定される。詳しくは、モータ54に設けられたレゾルバ194の検出結果に基づいて、ばね上部とばね下部との相対動作の速度(以下、「ばね上ばね下相対速度」と呼ぶ場合がある)を推定し、その推定されたばね上ばね下相対速度に基づいて制御目標値である目標アクチュエータ力F*が決定される。そして、その失陥時制御における目標アクチュエータ力F*は、図4に、それら目標アクチュエータ力F*とばね上ばね下相対速度との関係を示すように、ばね上ばね下相対速度に対して予め関連づけられた値に決定されるのである。この図から解るように、失陥時においては、アクチュエータ力が、専らばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力として発生させられることになる。ちなみに、図4に示すように、本実施例のシステムにおいては、モータ54の通電端子間を短絡させた場合に得られる抵抗力(図における一点鎖線)が、振動を減衰させるための力としては大きすぎるため、目標アクチュエータ力F*は、短絡時に得られるアクチュエータ力より小さくなるように設定されている。
そして、EDU144は、上述のように決定した目標アクチュエータ力F*に基づいて、先に述べたように通電電流量のフィードバック制御により目標となるデューティ比を決定し、その適切なデューティ比の下、インバータ90の備えるスイッチング素子の開閉が制御されて、目標アクチュエータ力F*を発生させるようにモータ54を制御するのである。
≪アクチュエータの制御フロー≫
上述のようなアクチュエータ26の制御は、図5にフローチャートを示すアクチュエータ制御プログラムが、イグニッションスイッチ160がON状態とされている間、短い時間間隔(例えば、数msec〜数十msec)をおいてECU140により繰り返し実行されるとともに、図6にフローチャートを示すモータ制御プログラムが、アクチュエータ制御プログラムと同じ期間、EDU144により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、それら制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。なお、アクチュエータ制御プログラムおよびモータ制御プログラムは、4つの車輪12にそれぞれ設けられたスプリング・アブソーバAssy20のアクチュエータ26の各々に対して実行される。以降の説明においては、説明の簡略化に配慮して、1つのアクチュエータ26に対しての本プログラムによる処理について説明する。
i)アクチュエータ制御プログラム
ECU140において実行されるアクチュエータ制御プログラムにおいては、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す、他のステップも同様である)において、目標アクチュエータ力F*を決定するために必要な各センサからの検出結果が正常であるか否かが判定される。例えば、センサのいずれかが故障して受信した検出結果に異常がある場合や、センサの少なくとも1つから検出結果を受信できない場合には、正常ではないと判定される。次いで、S2において、ECU140自身が正常であるか否かが判定される。ECU140は、自己診断機能を有しており、何らかの失陥が検出された場合には、正常ではないと判定される。S1,S2において、正常ではないと判定された場合には、S3において、すべてのEDU144にフェール信号が送信される。また、正常である場合には、S4〜S8において、先に説明したような手法で、振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定され、それら3つの成分を足し合わせて、制御目標値である目標アクチュエータ力F*が決定される。以上のように決定された目標アクチュエータ力F*が、EDU144に送信される。以上の一連の処理の後、アクチュエータ制御プログラムの1回の実行が終了する。
ii)モータ制御プログラム
EDU144において実行されるモータ制御プログラムにおいては、まず、S11において、ECU140からフェール信号を受信したか否かが判定される。フェール信号を受信していない場合には、S12において、制御目標値である目標アクチュエータ力F*を受信したか否かが判定される。S11においてフェール信号を受信したと判定された場合と、S12において制御目標値を受信していないと判定された場合には、前述した失陥時制御が実行される。詳しくは、S13において、レゾルバ194の検出結果に基づいて、ばね上ばね下相対速度が推定され、S14において、その推定されたばね上ばね下相対速度に基づいて、目標アクチュエータ力F*が決定される。具体的には、EDU144のコントローラ192には、図4に示すばね上ばね下相対速度をパラメータとする目標アクチュエータ力F*のマップデータが格納されており、そのマップデータを参照して目標アクチュエータ力F*が決定される。なお、失陥時制御が実行される場合には、すべてのアクチュエータ26の制御が、一度に切り換わるようになっている。
次いで、S15以下において、ECU140あるいはEDU144によって決定された目標アクチュエータ力F*に基づいて、インバータ190の作動制御のための目標デューティ比が決定される。詳しくは、ECU140あるいはEDU144において決定された目標アクチュエータ力F*応じてモータ54の目標通電電流量i*が演算され、インバータ190内に設けられた通電電流センサ196によって取得された実通電電流量irの目標通電電流量i*に対する偏差Δi(=i*−ir)が認定される。そして、その偏差Δiに基づくフィードバック制御によって目標デューティ比が決定され、その目標デューティ比に基づいた指令がインバータ190に送信される。以上の一連の処理の後、モータ制御プログラムの1回の実行が終了する。
≪制御装置および駆動装置の機能構成≫
上述のアクチュエータ制御プログラムを実行するECU140、および、モータ制御プログラムを実行するEDU144は、それらのプログラムに従う各種の処理を実行する各種の機能部を有していると考えることができる。詳しく言えば、図7に示すように、ECU140は、S4の処理を実行して振動減衰成分FV決定する機能部として、振動減衰制御部200を、S5の処理を実行してロール抑制成分FRを決定する機能部として、ロール抑制制御部202を、S6の処理を実行してピッチ抑制成分FPを決定する機能部として、ピッチ抑制制御部204を、それぞれ有している。また、それら振動減衰制御部200,ロール抑制制御部202,ピッチ抑制制御部204を含み、S7の処理を実行して挙動指標センサの検出値に基づいて制御目標値を決定する機能部として、第1制御目標値決定部206が構成されている。さらに、ECU140は、挙動指標センサ,ECU140,挙動指標センサとECU140の間の失陥を検出する処理、つまり、S1,S2の処理を実行する機能部として、失陥検出部208を有している。
EDU144のコントローラ192は、モータ54の電気角の変動に基づいて制御目標値を決定する処理、つまり、S13,S14の処理を実行する機能部として、第2制御目標値決定部210と、その第2制御目標値決定部210によって決定された制御目標値と上記第1制御目標値決定部206によって決定された制御目標値とのいずれを採用するかを判定する処理、つまり、S11,S12の処理を実行する機能部として、制御判定部212とを有している。
以上のような構成から、本電磁式アブソーバシステムは、ショックアブソーバの制御として、(A)制御装置の第1制御目標値決定部において決定された制御目標値に従って、駆動装置が電磁モータを制御する第1制御と、(B)駆動装置の第2制御目標値決定部において決定された制御目標値に従って、駆動装置が電磁モータを制御する第2制御とを選択的に実行可能に構成されている。そして、本実施例のシステムにおいては、通常時に第1制御が実行され、失陥時に第2制御が実行されるように構成されることから、フェールセーフという観点において実用性の高いシステムとなっている。
請求可能発明の実施例である電磁式アブソーバシステムを含んで構成される車両用サスペンションシステムの全体構成を示す模式図である。 図1に示すスプリング・アブソーバAssyを示す正面断面図である。 図2のアクチュエータが備える電磁モータの制御を行うモータ電子駆動ユニットの回路図である。 図3に示すモータ電子駆動ユニットにおいて決定される制御目標値とばね上ばね下相対速度との関係を示す図である。 図1に示すサスペンション電子制御ユニットによって実行されるアクチュエータ制御プログラムを表すフローチャートである。 図1に示すモータ電子駆動ユニットによって実行されるモータ制御プログラムを表すフローチャートである。 図1に示す電磁式アブソーバシステムが有するサスペンション電子制御ユニットおよびモータ電子駆動ユニットの機能に関するブロック図である。
符号の説明
10:車両用サスペンションシステム 20:スプリング・アブソーバAssy 22:ロアアーム(ばね下部) 24:マウント部(ばね上部) 26:アクチュエータ(ショックアブソーバ) 28:エアスプリング 50:ねじロッド(雄ねじ部) 52:ナット(雌ねじ部) 54:電磁モータ 80:エア給排装置 140:サスペンション電子制御ユニット(ECU,制御装置) 144:モータ電子駆動ユニット(EDU,駆動装置) 148:コンバータ 150:バッテリ 162:車速センサ 164:ストロークセンサ 170:操作角センサ 172:前後加速度センサ 174:横加速度センサ 176:縦加速度センサ(ばね上) 178:縦加速度センサ(ばね下) 180:スロットルセンサ 182:ブレーキ圧センサ190:インバータ(駆動回路) 192:コントローラ 194:レゾルバ 196:通電電流センサ 200:振動減衰制御部 202:ロール抑制制御部 204:ピッチ抑制制御部 206:第1制御目標値決定部 208:失陥検出部 210:第2制御目標値決定部 212:制御判定部

Claims (6)

  1. ばね上部とばね下部との相対動作に応じて電気角が変化する電磁モータを有し、その電磁モータが発生させるモータ力に依拠して、ばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力および推進力であるアブソーバ力を発生可能な電磁式のショックアブソーバと、
    前記電磁モータと電源との間に配設され、電磁モータの各相の通電電流をその電磁モータの電気角に応じて調整するとともに発生させるべきアブソーバ力である目標アブソーバ力に応じて電磁モータの通電電流量を制御する駆動回路を有する駆動装置と、
    車両の挙動を直接的あるいは間接的に示す挙動指標を検出する挙動指標センサと、
    その挙動指標センサおよび前記駆動装置と接続され、その挙動指標センサによって検出された挙動指標の値に基づいて目標アブソーバ力に関する制御目標値を決定する第1制御目標値決定部を有するとともに、その制御目標値を前記駆動回路に出力可能な制御装置と
    を備えた車両用電磁式アブソーバシステムであって、
    前記駆動装置が、前記電磁モータの電気角の変動に基づいて目標アブソーバ力に関する制御目標値を決定する第2制御目標値決定部を有し、
    当該アブソーバシステムが、前記ショックアブソーバの制御として、(A)前記駆動装置が、前記第1制御目標値決定部によって決定されて前記制御装置から出力された制御目標値に従って、前記電磁モータの通電電流量を制御する第1制御と、(B)前記駆動装置が、前記第2制御目標値決定部によって決定された制御目標値に従って、前記電磁モータの通電電流量を制御する第2制御とを、選択的に実行可能に構成された車両用電磁式アブソーバシステム。
  2. 前記第1制御が通常時に実行され、前記第2制御が、前記制御装置,前記挙動指標センサ,前記挙動指標センサと前記制御装置との間,前記制御装置と前記駆動装置との間のいずれか1以上において失陥が発生した場合に実行されるように構成された請求項1に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
  3. 前記挙動指標センサが、ばね上部の上下方向における加速度であるばね上加速度を検出するばね上加速度センサを有し、
    前記第1制御目標値決定部が、そのばね上加速度センサによって検出されたばね上加速度に基づいてばね上速度を推定し、そのばね上速度に基づいて制御目標値を決定するものである請求項1または請求項2に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
  4. 前記第2制御目標値決定部が、前記電磁モータの電気角の変動に基づいて、ばね上部とばね下部との上下方向における相対動作速度であるばね上ばね下相対速度を推定し、そのばね上ばね下相対速度に基づいて制御目標値を決定するものである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
  5. 前記第2制御目標値決定部が、制御目標値を、ばね上ばね下相対速度に対して予め関連付けられた値であって、アブソーバ力が専らばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力となり、前記電磁モータの通電端子間を短絡させた場合に得られるモータ力とは異なる大きさのモータ力を発生させるように、決定するものである請求項4に記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
  6. 当該車両用電磁式アブソーバシステムが、車両が有する複数の車輪に対応して、それぞれが前記ショックアブソーバである複数のショックアブソーバと、それぞれが前記駆動装置である複数の駆動装置とを備え、
    前記第1制御目標値決定部が、前記挙動指標センサによって検出された挙動指標の値に基づいて前記複数のショックアブソーバの各々の目標アブソーバ力に関する制御目標値を決定するものとされ、
    前記制御装置が、前記複数の駆動装置に接続され、前記第1制御目標値決定部によって決定された前記複数のショックアブソーバの各々の制御目標値を前記複数の駆動装置の各々が有する駆動回路に出力可能とされ、
    前記第1制御が、前記第1制御目標値決定部によって決定されて前記制御装置から出力された制御目標値に従って、前記複数の駆動装置の各々が前記電磁モータの通電電流量を制御するように構成され、
    前記第2制御が、前記第2制御目標値決定部によって決定された制御目標値に従って、前記複数の駆動装置の各々が前記電磁モータの通電電流量を制御するように構成された請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の車両用電磁式アブソーバシステム。
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